本明細書は、コーナーファセットを有するテーパードリフレクタを含むカップリング光学系を備える照明装置に関する。図1は、照明装置の一例の模式的なブロック図の例を示している。照明装置には、コーナーファセットを有するテーパードリフレクタと、発光素子が設けられている。図2A、2Bは、コーナーファセットを有するテーパードリフレクタを含む照明装置の斜視図と2B−2B面における断面図である。コーナーファセットは、図3の図2A、2Bのリフレクタの上端面図で示されており、図4のテーパードリフレクタの下端面図で示されている。図5A〜5Dには、図1、2A、2Bの照明装置に用いられうるテーパードリフレクタとコーナーファセットの様々な例が示されている。図6A、6Bのテーパードリフレクタのリフレクタコーナーにおける入射放射出力の再帰反射光を示す模式図は、図6C、6Dのコーナーファセットを有するテーパードリフレクタのコーナーにおける入射放射出力の反射光を示す模式図と対比される。図7は、図2A、2Bのような照明装置からの放射出力の均一性を測定する模式図である。図8には、様々な照明装置からのターゲット面における放射出力分布を示す模式図が示される。図9は、感光性ワークピースを硬化させるための、図2A、2Bの照明装置の照明方法例のフローチャートを示す。図10は、二次元形状の例及びそれらの重心位置を示す。
図1を参照すると、照明システム100は、複数の発光素子110を備えうる。発光素子110は、例えば、LED素子でありうる。複数の発光素子110から選択されたものは、放射出力24を供給するように実装される。放射出力24は感光性の硬化性ワークピース26に向けられうる。戻り放射線(returned radiation)28は、(例えば、図2に示すように、リフレクタ200による放射出力24の反射を介して)ワークピース26から照明システム100へ、又は、発光素子110の近位に向けて戻されうる。
放射出力24は、カップリング光学系30を介してワークピース26に向けられる。カップリング光学系30は、使用される場合には、様々に実装されうる。一例として、カップリング光学系は、放射出力24を供給する発光素子110とワークピース26との間に配置される1以上の層、材料又は他の構造を具備しうる。一例として、カップリング光学系30は、放射出力24の収集(collection)、集光(condensing)、視準(collimation)を、あるいはさもなければ、放射出力24の品質又は実効量を高めるために、マイクロレンズアレイを具備しうる。他の例として、カップリング光学系30は、マイクロリフレクタを具備しうる。このようなマイクロリフレクタを用いる場合、放射出力24を供給するそれぞれの発光素子110は、1対1ベースで、それぞれのマイクロリフレクタ内に配置されうる。他の例として、カップリング光学系30は、発光素子110の近位にあるテーパード端を有するテーパードリフレクタを含みうる。図2A及び図3に示すように、リフレクタは、また、テーパード端においてリフレクタのそれぞれのコーナーに配置された、複数の反射ファセットを有する。
それぞれの層、材料又は他のカップリング光学系構造は、選択された屈折率を有しうる。各屈折率を適切に選択することにより、放射出力24(及び/又は戻り放射線28)の経路内の層、材料又は他の構造間の界面における反射が選択的に制御されうる。一例として、テーパードリフレクタ(tapered reflector)のような、ワークピース26と半導体素子の間にカップリング光学系を介して配置された、選択された界面における屈折率の差を制御することにより、ワークピース26中のターゲット領域への最大限の配送のためのその界面における放射出力24の伝送を向上させるように、その界面における反射が変更され、低減され、排除され、又は最小限に抑えられうる。
カップリング光学系30は、種々の目的のために使用されうる。例示の目的は、とりわけ、発光素子110を保護するため、冷却サブシステム18に関連した冷却流体を保持するため、放射出力24を収集し、集光し、及び/又は視準するため、戻り放射線28を収集し、案内し又は拒否するため、又は他の目的のため、を単独に又は組み合わせて含む。他の例として、照明装置10は、特にワークピース26のターゲット領域に配送される放射出力24の実効的な品質又は量を高めるために、結合オプティクス30を使用しうる。
複数の発光素子110のうち選択されたものは、コントローラ108にデータを供給するように、カップリング電子機器22を介してコントローラ108に結合されうる。一例として、コントローラ108は、例えば、カップリング電子機器22を介して、このような半導体素子へのデータ供給を制御するように実装されうる。好ましくは、コントローラ108は、また、電源102、冷却サブシステム18のそれぞれに接続され、それぞれを制御するように実装される。さらに、コントローラ108は、電源102、冷却サブシステム18からデータを受信しうる。
電源102、冷却サブシステム18、照明システム100のうちの1以上からコントローラ108によって受信されるデータは、様々なタイプでありうる。一例として、データは、結合された発光素子110に関連した1以上の特性を表わしうる。他の例として、データは、そのデータを提供する発光サブシステム12、電源102、及び/又は冷却サブシステム18に関連した1以上の特性を表わしうる。さらに、他の例として、データは、ワークピース26に関連した1以上の特性を表わしうる(例えば、ワークピースに向けられる放射出力エネルギー又はスペクトル成分を表わしうる)。さらに、データは、これらの特性のある組み合わせを表わしうる。
コントローラ108は、任意のこのようなデータの受信において、そのデータに応答するように実装されうる。例えば、任意のこのようなコンポーネントからのデータに応答して、コントローラ108は、電源102、冷却サブシステム18、及び照明システム100(1以上の、このような結合された半導体素子を含む)のうちの1以上を制御するように実装されうる。一例として、ワークピースの1以上の位置において、光エネルギーが不十分であることを示す発光サブシステムからのデータに応答して、コントローラ108は、(a)1以上の発光素子110への電流及び/又は電圧の電源からの供給を増大する、(b)冷却サブシステム18による照明サブシステムの冷却を増大する(すなわち、ある発光素子が冷却されると、より大きな放射出力を提供するためである)、(c)このような素子に電源が供給される期間を増大する、又は(d)上記の組み合わせをするように実装されうる。
照明システム100の個々の発光素子110(例えば、LED素子)は、コントローラ108によって独立して制御されうる。例えば、コントローラ108は、1以上の個々のLED素子の第1グループを制御し、第1の強度、波長等の光を放出する一方、1以上の個々のLED素子の第2グループを制御し、異なる強度、波長等の光を放出する。1以上の個々のLED素子の第1グループは、発光素子110の同一のアレイ内のものであってもよいし、発光素子110の複数のアレイからのものであってもよい。発光素子110のアレイは、また、コントローラ108によって、照明システム100内の発光素子110の他のアレイから独立して制御されうる。例えば、第1アレイの半導体素子は、第1の強度、波長等の光を放出するように制御される一方、第2アレイのそれらは、第2の強度、波長等の光を放出するように制御されうる。
更なる例として、条件(例えば、特定のワークピース、光反応及び/又は動作条件のセット)の第1セット下では、コントローラ108は第1制御戦略を実施するように照明装置10を動作させ、条件(例えば、特定のワークピース、光反応及び/又は動作条件のセット)の第2セット下では、コントローラ108は第2制御戦略を実施するように照明装置10を動作させる。上述したように、第1制御戦略は、第1の強度、波長等の光を放出する1以上の個々の半導体素子(例えば、LED素子)の第1グループの操作を含み、第2制御戦略は、第2の強度、波長等の光を放出する1以上の個々のLED素子の第1グループの操作を含む。LED素子の第1グループは、第2グループと同一のLED素子のグループであってもよく、LED素子の1以上のアレイに渡っていてもよく、又は、第2グループから異なるLED素子のグループであってもよい。また、LED素子の異なるグループは、第2グループからの1以上のLED素子のサブセットを含んでいてもよい。
冷却サブシステム18は、照明システム100の熱挙動を管理するように実装されうる。例えば、一般的に、冷却サブシステム18は、このような発光サブシステム12、特に、発光素子110の冷却を提供する。冷却サブシステム18は、また、ワークピース26及び/又はワークピース26と照明装置10(例えば、特に、照明システム100)との間の空間を冷却するように実装されうる。例えば、冷却サブシステム18は、空気又は他の流体(例えば、水)冷却システムでありうる。
照明装置10は、種々の用途に用いられうる。例では、インク印刷からDVDの製造、、接着剤硬化、リソグラフィーに及ぶ硬化用途(curing applications)を含むが、これに限定されない。一般的に、照明装置10が用いられる用途は、関連したパラメータを有する。その用途に関連した光反応を適切に遂行するために、光強度は、ワークピース又はその近傍の特定の位置に配送される必要がある。例えば矩形状のような多角形状のワークピースは、照明装置10を用いた上述の光反応を受ける。結果として、図2A、2Bのリフレクタ200のような適切なカップリング光学系30を有する照明装置10が用いられうる。
さらに、照明装置10は、1以上のアプリケーションパラメータの監視をサポートする。照明装置10は、これらのそれぞれの特性及び仕様を含む、発光素子110の監視を提供しうる。また、照明装置10は、これらのそれぞれの特性及び仕様を含む、照明装置10の選択された他のコンポーネントの監視を提供しうる。
このような監視の提供によりシステムの適切な動作の検証が可能となり、照明装置10の動作が信頼できるものと評価される。例えば、照明装置10は、1以上のアプリケーションパラメータ(例えば、温度、放射出力等)、このようなパラメータに関連した任意のコンポーネントの特性、及び/又は、任意のコンポーネントのそれぞれの動作特性、に関して、望ましくない方法で動作しうる。監視の提供は、1以上のシステムコンポーネントにより、コントローラ108によって受信されたデータに従って、応答し、実行されうる。
いくつかの用途において、高放射出力は、ワークピース26に配送されうる。従って、発光サブシステム12は、発光素子110の発光素子アレイを用いて実現されうる。例えば、発光サブシステム12は、高密度、発光ダイオード(LED)アレイを用いて実現されうる。LEDアレイが用いられうるが、ここで詳細に説明されるように、発光素子110及びそれらのアレイは、本説明の原理から逸脱することなく、他の発光技術を用いて実施することができることが理解される。他の発光技術の例は、有機LED、レーザーダイオード、他の半導体レーザーを含むが、これに限定されない。さらに、例えば、LEDアレイから放出される励起放射をコリメート及び/又はフォーカスするために、励起放射強度は、LEDアレイの強度を変化させる、アレイ内のLEDの数を変更する、マイクロレンズ、及び/又は図2のリフレクタ200のようなリフレクタ、等のカップリング光学系を用いることにより調整される。
複数の発光素子110は、アレイ20の構造、又は複数のアレイの一つのアレイ(an array of arrays)で提供されうる。アレイ20は、1以上の又は大部分の発光素子110が放射出力を提供するように構成されるよう実現されうる。しかしながら、同時に、1以上のアレイの発光素子110は、アレイの特性の選択されたものを監視するために設けられるよう実現されうる。監視素子36は、アレイ20中の素子から選択され、例えば、他の発光素子と同様の構造を有しうる。例えば、放射(emitting)と監視(monitoring)の違いは、特定の半導体素子に関連するカップリング電子機器22によって決定されうる(例えば、基本的な構成では、LEDアレイは、カップリング電子機器が逆電流を供給する監視LEDと、カップリング電子機器が順電流を供給する放射LEDを有する)。
さらに、カップリング電子機器に基づくと、アレイ20で半導体発光素子110の選択されたもののいずれか/どちらも、マルチファンクション素子及び/又はマルチモード素子でありうる。(a)マルチファンクション素子は、1以上の特性(例えば、放射出力、温度、磁場、振動、圧力、加速度、及び他の機械的な力又は変形のいずれか)を検出可能であり、アプリケーションパラメータ又は他の決定要因に応じて、これらの検出機能の間で切り替えうる。(b)マルチモード素子は、放射、検出及びいくつかの他のモード(例えば、オフ)が可能であり、アプリケーションパラメータ又は他の決定要因に応じて、これらのモードの間で切り替えうる。
図2A、2Bを参照すると、照明装置ハウジング202、リフレクタ200、照明システム100を備える例示的な照明システム100の斜視図及び2B−2B面に関する断面図がそれぞれ示される。図2A、2Bは、xyz座標軸290に関して示されている。一例では、発光素子110は、発光ダイオード(LED)を含みうる。各LEDは、アノード及びカソードを含み、LEDは、基板上の単一のアレイ、基板上の複数のアレイ、互いに接続された複数の基板上のいくつかのアレイ(単一又は複数のアレイ)等として、構成されうる。一例として、発光素子のアレイは、フォセオンテクノロジー(Phoseon Technology)社により製造されたシリコンライトマトリックス(Silicon Light Matrix:SLM)(商標)を備えうる。発光素子110は、主に中心軸208に対して光を放出するように配置されている。主に中心軸208に対して放射出力24を放出することは、さらに、中心軸に沿った方向に最も高い強度で放射出力を放出することを含む。さらに、発光素子110は、リフレクタ200の第1開口部214によって規定される平面の(z軸に沿った)1mm以内でありうる。これにより、第1開口部214を通って導かれるのから逃れる放射出力24の量を減少させつつ、間隔(spacing)及び隙間(clearance)が電気配線及びコネクタのために設けられうる。
図1を参照して上述したように、照明システム100のカップリング光学系30はリフレクタ200を備え、さらに、マイクロリフレクタアレイ、コンデンサレンズ等の他のカップリング光学系を備えうる。リフレクタ200は、照明装置ハウジング202と同一平面に位置し、実装された壁を有するリフレクタハウジング204を備える。さらに、リフレクタ200はリフレクタハウジング204内に配置され、リフレクタハウジング204は照明システム100に結合されうる。リフレクタハウジング204は、発光素子110からの光を案内するように、安定性と適切な配向を確保するために、テーパー形状のリフレクタ200の構造と支持を提供しうる。
リフレクタ200は、さらに、リフレクタ側壁242、244を備えうる(図2Aにおいては、他の側壁は見えない)。それぞれのリフレクタ側壁は、2つの隣接するリフレクタ側壁と結合され、共通のエッジを有する。例えば、リフレクタ側壁242は、エッジ264で、リフレクタ側壁244と隣接して結合されている。リフレクタ側壁は、リフレクタ200の近位端218(例えば、近z軸(near z-axis))において第1開口部214を形成し、発光素子110を取り囲んでいる。さらに、リフレクタ側壁は、第2開口部212を形成するために、第1開口部214から、発光素子110から離れて(例えば、増加するz軸方向に)、末広がりに(divergently)延びている。このように、リフレクタ200はテーパードリフレクタとして説明され、発光素子110から遠位の第2開口部212から、発光素子110に近位の第1開口部214まで徐々に細くなる。リフレクタ側壁は、中心軸208に対して対照に配置されうる。
リフレクタコーナーは、第1開口部214において、隣接するリフレクタ側壁のペアの交差部により形成される。例えば、リフレクタコーナー252は、隣接するリフレクタ側壁242、244の交差部及び第1開口部214によって形成される。同様に、遠位リフレクタコーナー292、294、296、298は、第2開口部212で隣接するリフレクタ側壁のペアの交差部により形成される。リフレクタ200は、さらに、コーナーファセット222、224、226228を備える。それぞれのコーナーファセット222、224、226、228は、リフレクタ200の近位端218(例えば、近z軸)において、対応するリフレクタコーナーに、又は、リフレクタコーナー上に位置している。例えば、コーナーファセット224は、リフレクタコーナー252に位置している。コーナーファセットは、対応するリフレクタコーナーに、又は、リフレクタコーナー上に位置しており、対応する近位のリフレクタコーナーのそれぞれに放射出力24が到達するのを妨げる。さらに、それぞれのコーナーファセットは、いずれのリフレクタ側壁及び第1開口部214とも同一平面上にないように配置されうる。これにより、コーナーファセットは、リフレクタコーナーにおける放射出力24の再帰反射を低減させ、遠位コーナーに向かってリフレクタエッジに沿って反射される放射出力24の量を増加させるのに役立つ。
一例では、対応するコーナー252のコーナーファセット224は、その重心でファセット面に垂直(normal)(例えば、垂直(perpendicular))である、ファセットの重心を通る軸が中心軸208に対して垂直であるように配置されうる。重心、表面又は物体の幾何学的中心は、表面又は物体内のすべての点の算術平均位置である。重心は、その対称性群(symmetry group)内の、すべての等長(isometries)の固定点として定義されうる。具体的には、コーナーファセットの幾何学的な重心は対称性のすべての超平面の交点に位置し、この原理は、正多角形、正多面体、円柱、矩形、菱形、円、球、楕円、超楕円(superellipse)、超楕円体(superellipsoid)等のような形状の多くのタイプの重心の位置を特定するのに用いられうる。図10は、三角形1020、五角形1040、矩形1060、楕円1080のそれぞれの重心1002、1004、1006、1008の例を示している。図10中の波線は、図10に示される形状のそれぞれに対する、対称の超平面を表している。凸状の面及び形状に関して、重心が凸状の面又は形状内に配置されてもよいし、面又は形状上に直接に存在しない場合がある。
図2Bに示すように、垂直重心軸286、280は重心を通り、コーナーファセット222、226の面に(それらの重心において)それぞれ垂直である。換言すると、垂直重心軸286、280とコーナーファセット222、226との間の角度276、270あ、それぞれ略90度である。例えば、角度276、270は、90度から5度の範囲内である。角度276、270の正確な値は、リフレクタ200からワークピース26までのターゲット距離288に依存し、ターゲットワークピース面でのコーナー照明(例えば、リフレクタ200の遠位のコーナーに、リフレクタエッジに沿ってコリメート及び/又は反射された、コーナーファセットの入射光)の量を増加させながら、コーナーファセットに入射する再起反射光の量を減少するように調整されうる。コーナーファセット224、228もまた、その垂直重心軸が、それらが配置される対応するコーナーを通るように配置されうる。このように、発光素子110からの放射出力24は、ワークピース26の感光硬化性面27にわたって、中心軸208に対して、より均一に案内及び分散される。以下にさらに説明するように、リフレクタ200のコーナーファセットは、入射放射出力の再帰反射光を減少させるように、また、リフレクタ側壁と第2開口部212により形成される遠位コーナー(例えば、292、294、296、298)に向かう入射放射出力のコリメート及び/又は反射を増加させるように、配置されうる。換言すると、コーナーファセットでの入射放射出力は、当該コーナーファセットに対応する近位のコーナーから遠位のリフレクタコーナーまで遠位に延びる、隣接するリフレクタ側壁間のエッジ(例えば、エッジ264等)に沿って反射される。このように、コーナーファセットは、感光硬化性面27のリフレクタコーナーのシャドーイング(例えば、ワークピース26の低下した放射)を低減する。ワークピース26の感光硬化性面27は、リフレクタ200からz軸に沿って、距離288離れて配置されうる。一例では、近接照明用途では、距離288は10〜20mmを含みうる。他の例では、10〜20mmよりも大きい照射距離288を含みうる。上述したように、角度276、270は、ターゲットワークピース面でのコーナー照明を増加させるように調整されうる。角度276、270は、さらに、距離288でのターゲットワークピース面におけるコーナー照明の調整を可能にするために調整されうる。コーナーファセット形状及び寸法は、また、10〜20mmより大きい又はより小さい距離288でのターゲットワークピース面におけるコーナー照明の調整を可能にするために調整されうる。
コーナーファセット222、224、226、228は、リフレクタ側壁242、244、246、248と同じ高反射材料で構成されうる。例えば、コーナーファセットと、リフレクタ側壁は、Lorin PreMirror(登録商標)のような、鏡面仕上げの陽極酸化アルミニウムで構成されうる。他の材料としては、高反射アルミニウム蒸着コーティングが堆積された成形プラスチックが挙げられる。一例では、高反射材料は、75%より高い反射率の材料を含みうる。他の例では、高反射材料は、85%より高い反射率の材料を含みうる。
図2A、2Bの例では、リフレクタ200は、矩形錐台の形状態様を有している。錐台は、切り取った、2つの平行な平面間にある立体(例えば、角錐、円錐等)の一部である。リフレクタ200の場合、矩形錐台は、そのベースとして、矩形多角形を有する矩形正角錐で構成されている。このように、リフレクタ200は、リフレクタ200の形状態様に応じて、4つであるリフレクタ側壁の第1の数と、第1開口部214及び第2開口部212の形状を備えている。また、リフレクタ200の矩形状態様に応じて、ファセットの数は4つである。他の例では、リフレクタ200は、三角形、五角形、六角形錐台等の他の多角形の錐台の形状態様を有しうる。これに応じて、リフレクタ側壁の第1の数は、それぞれ3つ、5つ、6つ等でありうる。また、第1開口部214、第2開口部212の形状は、それぞれ三角形、五角形、六角形等でありうる。
図3を参照すると、リフレクタ200のz方向に向かう端面図が示される。図3に示すように、リフレクタ側壁242、244、246、248は、第1開口部214から第2開口部212に末広がりに延びているため、第2開口部212は、第1開口部214よりも大きい。さらに、コーナーファセット222、224、226、228は、形状が三角形であり、垂直重心軸がリフレクタコーナーを通るように、それぞれリフレクタコーナー252、254、256、258に配置されている。図3の例では、コーナーファセットは、第1開口部214に部分的に張り出すように配置されうる。このため、コーナーファセットの配置は、放射出力24が案内される第1開口部214のサイズを効果的に減少させうる。
図3に示すように、リフレクタ200の場合、各コーナーファセットの頂点は、当該コーナーファセットが位置するリフレクタコーナーに応じて、2つの隣接するリフレクタ側壁(例えば、リフレクタ側壁242、244、246、248の2つ)間のエッジに沿って配置されうる。さらに、各コーナーファセットの他の頂点は、対応するコーナーに隣接するリフレクタ側壁に位置する。例えば、コーナーファセット224の場合、頂点は隣接するリフレクタ側壁242、244の間のエッジ264に位置し、リフレクタ側壁244の他の頂点は、隣接するリフレクタ側壁242、244にそれぞれ位置する。コーナーファセットの頂点の配置は、コーナーファセットの頂点の、対応するリフレクタ側壁エッジと隣接するリフレクタ側壁への、実装(mounting)及び取り付け(attaching)を含む。取り付け方法は、ねじ込み(screwing)、溶接(welding)、接着(adhering)、クリップ留め(clipping)等を含む。いくつかの例では、コーナーファセットの頂点すべてが、リフレクタ側壁エッジ及びリフレクタ側壁に取り付けられうる。他の例では、コーナーファセットの頂点の一部は固定されずにつり下げられる(freely hang)一方で、コーナーファセットの他の頂点は固定され、取り付けられる。コーナーファセットの頂点はまた、ヒートシンク、又は、発光素子110の(同一のz成分を有する)平面上に位置する他の構成要素に取り付けられうる。
図4を参照すると、正z方向に向かうリフレクタ200の斜視端面図が示される。リフレクタ200は、近位端(近z軸)218に実装され、リフレクタ200の剛性を維持し、また照明装置ハウジング202へリフレクタ200を実装、配置するのを助けるベースプレート452、454、456、458を備える。図4に示すように、ベースプレートは、(リフレクタ側壁242、244,246、248により形成される)第1開口部214を部分的に覆い隠し、発光素子110の平面と同一平面に実装するように、平面的に実装されうる。ベースプレートの内部エッジ416が、(図3に示すように)第1開口部214に張り出しているコーナーファセットのエッジに一致するように、ベースプレートの形状及び寸法は、コーナーファセットの位置に対応する。このように、ベースプレートはさらに、コーナーファセットの剛性を維持する機械的な支持を提供し、配置するのに役立つ。リフレクタ200は、さらに、照明装置ハウジング202にリフレクタを実装するための、実装手段480を備えている。図4に示すように、実装手段480は、クリップを備えうるが、溶接、ブラケット、ねじ、リベット等の他の実装手段が、照明装置ハウジング202にリフレクタ200を取り付け、実装するために提供されてもよい。照明装置ハウジング202にリフレクタを強固に実装することは、第1開口部214を通ってワークピース26へと放射出力24を案内するのを助けうる。
図5A〜5Dを参照すると、照明装置10に利用されたリフレクタの様々な構成例が示される。図5Aは、近位端218に配置された発光素子110上に位置するテーパードリフレクタ500の断面図を示している。テーパードリフレクタ500は、平面のリフレクタ側壁542、546及び発光素子110(及び第1開口部214)の平面と同一平面上にない非平面コーナーファセット532、534を含む。例として、非平面コーナーファセット532、534は、放物線、双曲線、立方晶等の非平面の表面を含む。さらに、コーナーファセット532、534は、当該コーナーファセット532、534の垂直重心軸570、580がそれぞれテーパードリフレクタ500の近位コーナー552、554を通るように配置されている。垂直重心軸570、580は、それらの重心において、コーナーファセット532、534の接線と、それぞれ略直角574、584を形成する。
図5Bは、エッジ562で隣接して結合された平面リフレクタ側壁544、548を含むテーパードリフレクタ501の斜視断面図を示している。テーパードリフレクタ501は、リフレクタ200と同様に、発光素子110の周囲に配置されている。さらに、リフレクタ側壁544、548は、発光素子110に近位の第1開口部のリフレクタコーナー(例えば、リフレクタコーナー556を含む)から、発光素子110に遠位の第2開口部の円にリフレクタコーナーへ、末広がりに延びている。テーパードリフレクタ501は、リフレクタコーナー556上に位置するコーナーファセット535を含む。図5Bに示すように、コーナーファセット535は、コーナーファセット535の垂直重心軸がリフレクタコーナー556を通るように配置されうる。このように、コーナーファセット535は、リフレクタコーナー556における入射放射出力24の再帰反射を低減し、リフレクタ501から遠位に位置するワークピース26に照射される光の均一性を向上することができる。図3を参照して上述したように、1以上のコーナーファセット頂点502、504、506、508は、対抗するリフレクタ側壁に結合(例えば、溶接、ねじ込み、接着等)されうる。追加的に又は代替的に、1以上のコーナーファセット頂点502、504、506、508は、リフレクタベースプレート(例えば、452、454、456、458)、又は、ヒートシンク等の発光素子110の近傍に位置する他の照明装置の構成要素に結合されうる。例えば、コーナーファセット結合手段(例えば、ブラケット、フック等)は、発光素子110とコーナーファセットの近位エッジとの間の空間591に配置されうる。
図5Cは、エッジ562で隣接して結合された平面リフレクタ側壁544、548を含むテーパードリフレクタ503の斜視断面図を示している。テーパードリフレクタ503は、コーナーファセット536の垂直重心軸がリフレクタコーナー556を通るように、リフレクタコーナー556上に位置する三角形コーナーファセット536を含む。コーナーファセット頂点518、520は、それぞれリフレクタ側壁544、548上に隣接して配置されている。一例として、1以上のコーナーファセット頂点518、520は、それぞれリフレクタ側壁544、548に結合されうる。他の例では、コーナーファセット頂点522は、空間591において発光素子110に近位で結合され、頂点518、520は、リフレクタ側壁544、548に隣接して固定されずにつり下げられる。
図5Dは、非線形エッジ561で隣接して結合された非平面リフレクタ側壁545、547を含むテーパードリフレクタ505の斜視断面図を示している。非平面リフレクタ側壁545、547は、放物線、双曲線又は他の非平面的な表面でありうる。非平面リフレクタ側壁は、ワークピース26の感光硬化性面27により入射放射出力24を均一にコリメートするのを助けうるため、平面リフレクタ側壁と比較して有利である。例えば、非平面リフレクタ側壁は、リフレクタ側壁面の成形に続いて、それらの上への反射性コーティングの適用又は堆積により製造されうる。テーパードリフレクタ505は、リフレクタコーナー556での発光素子110からの放射出力24を妨げるように配置されたコーナーファセット537を含む。上述したように、コーナーファセット537の垂直重心軸は、リフレクタコーナー556を通る。コーナーファセット537は、平面矩形状である。1以上の頂点510、512、514、516は、隣接する非平面リフレクタ側壁545、547に結合されうる。追加的に又は代替的に1以上の頂点514、516は、発光素子110に近位(例えば、近z軸)の空間591で結合され、頂点510、512は、リフレクタ側壁545、547に隣接して固定されずにつり下げられうる。
図6A、6Bを参照すると、テーパードリフレクタ600の模式的な斜視図及び端面図が示されている。テーパードリフレクタ600は、リフレクタ側壁642、644、646、648、近位端の第1開口部614を備えているが、コーナーファセットを有していない。光線690、692は、テーパードリフレクタ600の近位端(近z軸)に位置する発光素子110からの放射出力24の一部として、エッジ662、664、666、668のリフレクタコーナーに向かって出射されうる。図6A、6Bに示すように、光線690、692は、リフレクタコーナーで中心軸208に向かって再帰反射される。このように、コーナーファセットを有しないテーパードリフレクタ600は、リフレクタコーナーからの光の再帰反射を増加させ、エッジ662、664、666、668に沿って遠位リフレクタコーナーに向かって案内される光の量を減少させる。従って、テーパードリフレクタ600の遠位側に位置するワークピースの感光硬化性面での光の分布の均一性は低減される。
図6C、6Dを参照すると、テーパードリフレクタ602の模式的な斜視図及び端面図が示されている。テーパードリフレクタ602は、リフレクタ側壁642、644、646、648、近位端の第1開口部614、及び対応するコーナー652、654、656、658にそれぞれ位置するコーナーファセット622、624、626、628を有している。上述したように、コーナーファセットは、第1開口部614により囲まれたテーパードリフレクタ602の近位端に位置する発光素子110から出射された入射放射出力24からリフレクタコーナーを妨げるように配置されている。さらに、各コーナーファセットは、それらの垂直重心軸が対応するコーナーを通るように配置されうる。図6C、6Dに示すように、コーナーファセットは、また、テーパードリフレクタ602から遠位に位置するワークピースの感光硬化性面上に案内された光分布の均一性を増加するために、中心軸208に対して対照的に配置されうる。光線694、696のようなリフレクタコーナーの入射光線は、テーパードリフレクタ602の遠位コーナーに向かってリフレクタエッジに沿って反射、コリメートされる。このように、コーナーファセットを有するリフレクタ602は、リフレクタコーナーからの光の再帰反射を減少させ、エッジ662、664、666、668に沿って遠位リフレクタコーナーに向かって案内される光の量を増加させる。従って、コーナーファセットを有しないリフレクタと比較すると、テーパードリフレクタ602の遠位側に位置するワークピースの感光硬化性面での光の分布の均一性は増大される。
図7を参照すると、ワークピース面710の放射出力の均一性を測定する方法を示す例示的な模式図700が示されている。感光性装置は、ワークピース面710の様々な検出位置720における光の強度を検出するように構成されうる。模式図700の例では、ワークピース面710の放射出力を測定するために、9つの検出位置720(例えば、9点の均一性測定基準)が正方形のワークピース面710にわたって格子状パターンで分布している。例として、ワークピース面710は100mm×100mmであり、検出位置720は、直径が10mmである。ワークピース面710は、中心軸208に対して対照的に配置されている。ワークピース面710全体の放射出力の均一性は、以下の式(1)で定量化される。
式(1)において、Iは特定の位置で測定された放射出力の強度を表しており、Max(I)は特定の位置で測定された放射出力の最大強度を表しており、Min(I)は特定の位置で測定された放射出力の最小強度を表している。Uは、放射出力の均一性の尺度であり、より低い値のUは放射出力の分布の均一性がより高いことを示している。Uは、各検出位置で産出されるか、又は、全ての検出位置にわたって平均され、放射出力分布の均一性を示す測定基準を提供する。
他の例では、より大きい又はより小さい数の検出位置720が用いられる。より大きい数の検出位置は、ワークピース面の放射出力の均一性のより信頼性の高い測定を提供するが、実施によりコストがかかる。図7の例では、検出位置720の多数が、ワークピース面710のコーナー及びエッジに配置されている。このように検出位置720を構成することは、図2A、2B、3、4、5A〜5D、6A〜6Dを参照して上述したように、リフレクタコーナー及びエッジでの光の再帰反射に起因したワークピース面710での放射出力分布の不均一性の測定を助けうる。さらに、このように検出位置720を構成することは、コーナーファセットを有するリフレクタの遠位リフレクタコーナーに向かって、エッジに沿った光の反射及びコリメートに起因するワークピース面710放射出力分布の均一性の増大の測定を助けうる。
図8を参照すると、様々な照明装置からの放射出力分布800、810、820、830(及び、それぞれ対応する放射強度スケール809,819、829、839)の模式図が示される。分布800、810は、65mmの長さ(例えば、z方向の寸法)のコーナーファセットを有しない正方形錐台リフレクタを有する照明デバイスから、当該照明デバイスからそれぞれ10mm、20mm離れた位置に配置されたワークピース面への、160mm四方の放射出力分布を示している。例として、分布800、810は、テーパードリフレクタ600のようなコーナーファセットを有しない正方形錐台リフレクタからの放射出力分布を示している。中心領域808、818は、それぞれ放射出力分布800、810の最も高い放射出力強度レベルを示している。領域808は、約0.9W/cm2〜1.0W/cm2を示しており、領域818は、約0.8W/cm2〜0.89W/cm2を示している。しかしながら、リフレクタエッジでの再帰反射は、中心領域808、818中に、約0.7W/cm2の低い放射出力強度を示す、不均一領域806、816をそれぞれ生じさせる。中心領域808、818の放射出力強度は、それぞれの外周に向かって徐々に減少する。外周領域807、817は、それぞれ中心領域808、818よりも低い放射出力強度(約0.6W/cm2)を示す。外周領域804、814は、それぞれ外周領域807、817よりも低い放射出力強度(約0.35W/cm2)を示す。さらに、コーナーファセットがない場合のリフレクタコーナーの再帰反射は、それぞれ領域802、812に、放射出力強度が0.1W/cm2に近く減少した、コーナーシャドーイングを生じさせる。放射出力分布800、810の9点の均一性の測定基準は、33%である。放射出力分布800、810の比較は、ワークピースの位置が照明装置から離れる距離が長くなるほど、不均一な放射出力の領域が拡大し、広がることを示している。例えば、領域812でのコーナーシャドーイングは領域802と比較して大きくなり、リフレクタエッジに沿った再帰反射は領域806と比較してより大きく、より拡散した領域816を生じさせ、外領域817、814は、それぞれ領域807、804よりも大きく(厚く)、より拡散している。しかしながら、光源からのワークピースの距離の増加は、また、ワークピースの完全な硬化に必要な時間を増大させる。
分布820、830を参照すると、65mmの長さの、コーナーファセットを有する正方形錐台リフレクタを有する照明デバイスから、それぞれ10mm、20mm離れた位置に配置されたワークピース面への、放射出力分布が示されている。放射出力分布820、830の9点の均一性の測定基準は、12%である。従って、コーナーファセットを有するリフレクタを用いることは、コーナーファセットを有しない同じリフレクタを用いた照明装置と比較すると放射出力分布の均一性を向上させる。分布820、830の試験は、中心領域828、838(例えば、高強度領域)が中心領域808、818と比較して大きいことを示している。従って、外周領域824、827、834、837は、それぞれ外周領域804、807、814、817と比較すると薄く、分布の外周に近い。また、コーナーファセットの存在により、リフレクタエッジの沿った再帰反射が低減され、中心領域828、838における不均一性が(コーナーファセットが用いられていない場合の、それぞれ領域806、816と比較して)検出されない。さらに、コーナーファセットの存在により、領域802、812よりもはるかに小さい領域822、832によって示されるように、コーナーシャドーイングを引き起こすリフレクタコーナーにおける光の再帰反射が低減される。さらに、領域822、832の放射出力強度は、それぞれ領域802、812の放射出力強度と比較すると僅かに高い(例えば、約0.15W/cm2〜0.2W/cm2)。
リフレクタの寸法は、また、ワークピース面の放射出力分布の均一性に影響を与えうる。例えば、リフレクタ(z方向)を長くすると、放射出力分布の不均一性を低減するのを助けうる。例えば、コーナーファセットを有しない125mmのリフレクタ(例えば、リフレクタ600の長さを倍にすること)は、分布820、830と同等の放射出力分布を生成しうる。しかしながら、上述したように、光源からのワークピースの距離を増加させると、ワークピースを硬化させるのに必要な時間が増大する。従って、同等に均一な放射出力分布を生成するためには、コーナーファセットを有しないリフレクタは、コーナーファセットを有するリフレクタの長さの略倍である。リフレクタの寸法は、放射出力分布の形状及びサイズによって影響されうる。照射強度は、全電力(例えば、発光素子の数、発光素子へ供給される電力等)及び、発光素子のレイアウトによって調整される。テーパー角度及びリフレクタの長さは、ターゲットワークピース面への距離及び放射出力分布の均一性に依存する。コーナーファセットを照明装置のリフレクタに組み込むことは、コーナーファセットを有しないリフレクタと比較すると、放射出力の均一性を維持しつつ、より高い放射出力強度をワークピース面へ供給する、より短く、小さいリフレクタを可能にする。さらに、コーナーファセットを有するテーパード錐台リフレクタは、リフレクタ及びファセットの寸法、発光素子の数及び/又は電力をそれぞれ増加させる又は減少させることにより、より大きい又は小さいワークピース面の領域にわたって、同等に均一な放射出力分布を供給するよう、拡大縮小されうる。
このように、照明装置は、発光素子及びリフレクタを備える。リフレクタは、前記発光素子を取り囲む第1開口部、及び、第2開口部と、前記第1及び第2開口部を形成し、前記第1開口部から、前記発光素子から離れて、前記第2開口部へ末広がりに延びるリフレクタ側壁と、前記第1開口部において、リフレクタ側壁の隣接するペアにより形成される、対応するリフレクタコーナー上にそれぞれ配置される、複数のコーナーファセットとを有する。追加的に又は代替的に、それぞれの前記コーナーファセットの垂直重心軸は、前記対応するリフレクタコーナーを通る。追加的に又は代替的に、前記第1及び第2開口部は、リフレクタ側壁の第1の数に対応する第1の数の辺を有する多角形開口部である。追加的に又は代替的に、前記リフレクタ側壁は平面を備えている。追加的に又は代替的に、前記リフレクタ側壁は非平面を備えている。追加的に又は代替的に、前記コーナーファセットのそれぞれは、少なくとも一つのリフレクタ側壁に実装されている。追加的に又は代替的に、前記コーナーファセットのそれぞれは平面を備える。追加的に又は代替的に、前記コーナーファセットのそれぞれは非平面を備える。追加的に又は代替的に、前記コーナーファセットのそれぞれは、第2の数の頂点を有する多角形コーナーファセットである。追加的に又は代替的に、前記コーナーファセットのそれぞれは三角形コーナーファセットであり、頂点の前記第2の数は3つである。追加的に又は代替的に、前記コーナーファセットのそれぞれは矩形コーナーファセットであり、頂点の前記第2の数は4つである。
他の実施の形態では、照明装置は、発光素子アレイと、形状態様を有する錐台リフレクタとを備える。前記錐台リフレクタは、前記形状態様に対応する開口部形状を有する第1及び第2開口部と、前記第1及び第2開口部を形成するように結合されたリフレクタ側壁であって、前記リフレクタ側壁の数が前記形状態様に対応するリフレクタ側壁と、隣接するリフレクタ側壁と前記第1開口部の交差部によって形成されるコーナーに配置されたコーナーファセットであって、前記コーナーファセットの数が前記形状態様に対応するコーナーファセットとを備える。追加的に又は代替的に、前記形状態様は矩形形状であり、前記開口部形状は、矩形であり、前記リフレクタ側壁の数は4つであり、前記コーナーファセットの数は4つである。追加的に又は代替的に、前記コーナーに配置されたコーナーファセットをさらに備え、前記前記コーナーファセットの垂直重心軸は、対応する前記コーナーを通る。追加的に又は代替的に、前記コーナーファセットは、三角形ファセットである。追加的に又は代替的に、前記コーナーファセットは、矩形ファセットである。
図9を参照すると、コーナーファセットを有する照明装置10に用いられる照明方法のフローチャートが示される。方法900は、コントローラ108又は照明装置10の外部の他のコントローラ等の照明装置コントローラによって部分的に又は全体的に実行される非一時的な実行可能な命令を含む。方法900は、光エネルギー(例えば、放射出力24)が、主に中心軸208に沿って、発光装置を介して、ワークピース26に供給される、910で開始する。中心軸208に対して放射出力24を主に出射することは、放射出力が中心軸に対して対照に出射されるように、発光素子を配向することを含む。中心軸208に対して放射出力24を主に出射することは、さらに、中心軸に沿った方向で、最も高い強度で放射出力が出射されることを含む。方法900は、リフレクタ200のようなテーパードリフレクタを照明装置10の発光素子とワークピース26との間に配置する920に続く。上述したように、テーパードリフレクタ200はリフレクタ側壁を備え、各リフレクタ側壁は結合され、2つの隣接するリフレクタ側壁の共通のエッジを有する。リフレクタ側壁は、リフレクタ200の近位端218において第1開口部214を形成し、発光素子110を取り囲む。さらに、リフレクタ側壁は、第1開口部214から発光素子110から離れて末広がりに延び、第2開口部212を形成する。これにより、リフレクタ200はテーパードリフレクタとされ、リフレクタ側壁は、発光素子110から遠位の第2開口部212から、発光素子110に近位の第1開口部214へ次第に細くなる。第1開口部214、第2開口部212及びリフレクタ側壁は、中心軸208に対して対照的に配置されうる。
方法900は、テーパードリフレクタのコーナーにコーナーファセットが配置される930へと続く。上述したように、リフレクタ200は、隣接する側壁のペアと第1開口部214との交差部によって形成される近位端218にコーナーを備える。コーナーファセットは、対応する近位の各リフレクタコーナーに放射出力24が到達するのを妨げるように、対応するリフレクタコーナーに、又は、リフレクタコーナー上に配置される。さらに、各コーナーファセットは、いずれのリフレクタ側壁及び第1開口部214とも同一平面上にないように配置される。これにより、コーナーファセットは、リフレクタコーナーでの入射放射出力24の再帰反射を低減させるのを助け、遠位コーナーに向かってリフレクタエッジに沿って反射する放射出力24の量を増大させるのを助けうる。一例では、コーナーファセットは、垂直重心軸が対応するコーナーを通るように、対応するコーナーに配置される。上述したように、コーナーファセットの配置は、各コーナーファセットの頂点の少なくとも一つを、隣接するリフレクタ側壁への実装又は取り付けを含む。追加的に又は代替的に、コーナーファセットの配置は、各コーナーファセットの頂点の少なくとも一つを、発光素子110とリフレクタ側壁との間の空間591への実装又は取り付けを含む。
方法900は、第1開口部を通って出射され、リフレクタ側壁に入射する放射出力が、ワークピースへ向かって、第2リフレクタ開口部を通って、中心軸208に対してコリメートされる940へと続く。放射出力のこの部分は、主に放射出力分布の中央領域(例えば、828、838)を生じさせうる。方法900は、放射出力が第1開口部をとおって出射され、テーパードリフレクタのコーナーエッジに沿ってコーナーファセットに入射する放射出力が、テーパードリフレクタの遠位コーナーに向かってコリメート及び/又は反射される950へと続く。これにより、コーナーファセットは、リフレクタコーナーでの再帰反射を減少させ、照明装置の遠位のワークピース面での放射出力分布の均一性を増加させる。
960では、方法900は、均一性の測定値が均一性の閾値よりも小さいか否かを決定する。一例では、均一性の測定値は、図7を参照して上述したように、均一性の測定基準Uを含み、均一性の閾値はUTHでありうる。均一性の測定値が均一性の閾値よりも小さい場合(例えば、U>UTH)、方法900は、照明装置が再配置され(例えば、中心軸208に対してより対照的に配置する)、リフレクタが調整され(例えば、中心軸208に対してより対照的に配置する、又は、ワークピースからの距離を増加又は減少させる、又は、異なる寸法又は形状態様の代替リフレクタを用いる)、又は、コーナーファセットが調整される(例えば、中心軸208に対してより対照的に配置する、又は、垂直重心軸がより厳密に対応するコーナーを通る、又は、異なる寸法又は形状態様の大体コーナーファセットを用いる)、964へ続く。964の後、方法900は終了する。
このように、照明方法は以下を備えうる。発光素子から中心軸に対してワークピース上へ光を出射し、前記発光素子と前記ワークピースとの間にリフレクタを配置し、第1開口部を通って出射され、リフレクタ側壁に入射する光は、前記中心軸に対して前記ワークピースに向かって前記リフレクタの第2開口部を通ってコリメートされ、前記リフレクタの対応するコーナーにコーナーファセットを配置し、前記コーナーファセットに入射する光は、前記中心軸に対して前記ワークピースに向かってコリメートされ、前記リフレクタ側壁は、前記発光素子に近位の前記第1開口部を形成し、前記ワークピースに向かって前記中心軸から広がり、前記第2開口部を形成し、前記リフレクタの前記対応するコーナーは、リフレクタ側壁の隣接するペアと前記第1開口部との交差部によって形成される。追加的に又は代替的に、前記リフレクタの前記対応するコーナーへの前記コーナーファセットの配置は、前記コーナーファセットのそれぞれの垂直重心軸が前記対応するコーナーを通るように前記コーナーファセットを配置することを備える。追加的に又は代替的に前記対応するコーナーへの前記コーナーファセットの配置は、さらに、前記コーナーファセットに入射する光が、前記ワークピースに向かって、前記対応するコーナーのリフレクタ側壁の隣接するペアの交差部に沿ってコリメートされる。追加的に又は代替的に、前記対応するコーナーへの前記コーナーファセットの配置は、さらに、前記コーナーファセットに入射する光が、前記対応するコーナーのリフレクタ側壁の隣接するペアと前記第2開口部との交差部によって形成されるテーパードリフレクタの遠位コーナーに向かって反射される。
このように、硬化不足又は過硬化を軽減し、ターゲットの感光性ワークピースへの均一な照射の技術的効果が達成され、カップリング光学系のサイズを縮小し、発光素子とワークピースとの間の距離を減少させ、硬化時間及び製造コストを低減する。
なお、ここに含まれる例示的な制御及び推定ルーチンは、様々な照明装置又は照明システムの構成に用いられうる。ここに開示された制御方法及びルーチンは、非一時的なメモリに実行可能な命令として格納され、各種のセンサ、アクチュエータ、他の照明システムのハードウェアとの組み合わせで、コントローラを含む制御システムによって実行されうる。ここに開示された特定のルーチンは、イベント駆動、割り込み駆動、マルチタスク、マルチスレッド等の1以上の任意の数の処理戦略を表しうる。このように、図示された様々な動作、操作、及び/又は機能は、図示された順序で、並行して、又は、場合によっては省略されて、実行されうる。同様に、処理の順序は、必ずしも、ここに記載の例示的な実施形態の特徴及び利点を達成するために必要とされず、図示及び説明を容易にするために設けられている。1以上の図示された動作、操作、及び/又は機能は、用いられる特定の戦略に応じて繰り返し行われうる。さらに、説明された動作、操作、及び/又は機能は、照明システム内のコンピュータ読み取り可能な記録媒体の非一時的なメモリにプログラムされるコードをグラフィカルに表しうる。説明された動作は、コントローラと組み合わせて、様々な照明ハードウェアコンポーネントを含むシステムにおいて命令を実行することにより、行われる。
以下の請求項は、特に、新規かつ非自明とみなされるコンビネーション及びサブコンビネーションを指摘する。これらのクレームは、「1つ(an)」のエレメント、「第1の(a first)」エレメント又はその等価物に言及する。そのようなクレームは、1以上のこのようなエレメントの組み合わせを含むように理解されるべきであり、2以上のこのようなエレメントを要求し、除外するように理解されるべきではない。開示された特徴、機能、エレメント及び/又は性質の他のコンビネーション及びサブコンビネーションは、本請求項の補正により、又は、本出願又は関連出願における新たな請求項の存在によってクレームされうる。当初請求項の範囲に対して、より広い、より狭い、等価の又はこのような異なる請求項は、本開示の範囲内に含まれるものとみなされる。
本出願は、2014年10月20日に提出された、「近接場における均一照明のためのファセットコーナーを有するテーパードリフレクタ」と題する、米国仮特許出願第62/066,228号に対する優先権を主張し、それらの出願の全内容はすべての目的のために参照によりここに取り込まれる。