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JP2015504060A - アグリコシル化ヒト抗体および融合タンパク質、ならびにその使用 - Google Patents

アグリコシル化ヒト抗体および融合タンパク質、ならびにその使用 Download PDF

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JP2015504060A JP2014550521A JP2014550521A JP2015504060A JP 2015504060 A JP2015504060 A JP 2015504060A JP 2014550521 A JP2014550521 A JP 2014550521A JP 2014550521 A JP2014550521 A JP 2014550521A JP 2015504060 A JP2015504060 A JP 2015504060A
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Abstract

本発明は、改変されたFc領域を含む改変されたアグリコシル化ヒトモノクローナル抗体の有効量を罹患した対象に投与することにより、治療用中和抗体のエフェクター機能を低減する方法であって、Fc機能アグリコシル化が、治療用抗体媒介細胞活性化、炎症、抗体に対するC1q結合、および古典的経路の活性化を引き起こす抗体を防止する方法である。【選択図】なし

Description

本願は、2011年12月28日出願の米国特許公開公報第61/581,080号の主題の利益を主張し、同出願は参照により本明細書中に援用される。
イムノグロブリン(IgG)は、大分子であり、2つの重鎖および2つの軽鎖から構成された抗体である。各軽鎖は、定常部(LC)および可変部(LV)の2つの部分を有する。各重鎖は、1つの可変部(HV)および4つの定常部(CH1、CH2、CH3およびCH4)を有する。各鎖の各可変部は、定常部と連結されている。各軽鎖は、1つ以上の共有結合である鎖間ジスルフィド結合により重鎖に連結されている。各重鎖および軽鎖はまた、一定間隔の鎖間のジスルフィド架橋をも有する。この可変ドメインは、各抗体に特的な相補性決定領域(CDR)およびフレームワーク領域(FW)から構成される。この可変ドメインは、抗体の機能および結合を決定する。CDHは、抗原結合に関与する抗体の主要な結合セグメントである。この定常ドメインは、CHI、CH2、CH3およびCH4から構成され、抗原の結合に関与しない。CH2およびCH3は、抗体のFc領域を構成する。Fc領域は、治療用中和抗体に関連して望ましくない可能性のある、特定の生物学的活性を含むいくつかの「エフェクター機能」(以下参照)を与える。このような望ましくないエフェクター機能は、C1q結合および抗体依存性細胞傷害(ADCC)を含む。抗体のFc領域、特に、Fc受容体は、マクロファージなどの免疫エフェクター細胞の表面上のエフェクタードメイン(Fc.gamma.Rs)と結合する。このことにより、標的となる細胞の食作用および溶解を引き起こす。補体依存性細胞傷害(CDC)では、この抗体は、相補的カスケードが引き金となり、標的細胞を殺傷し、細胞表面にMACを形成させる。
免疫−グロブリンは、主として、IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMの5つに分類される。IgGは、さらに、IgG1、IgG2、IgG3およびIgG4といった4つのアイソタイプにさらに分類される。これらのアイソタイプは、定常ドメイン内に位置する配列により、異なる反応を誘発する。IgG1、IgG2、およびIgG3アイソタイプは、補体系の活性化およびCDCを引き起こすことが知られている(図1参照)。IgG1およびIgG3アイソタプは、ADCCを媒介することが知られている。この4つのIgGアイソタイプは、各アイソタイプの重鎖の組成の点で変動する。治療用の抗体では、ヒトIgG1が、最も一般的に使用されているアイソタイプである。したがって、治療用抗体のエフェクター機能を修飾する試みでは、IgG1アイソタプに焦点があてられている。しかしながら、異なる固有のエフェクター機能特性を備える異なるIgGアイソタイプは、エフェクター機能を低減および/または利用するうえで、多くの場合より有益である。治療用抗体として使用するため、Fc修飾を伴う、またはFc修飾を伴わないIgG2、IgG3、IgG4のアイソタイプおよびアイソタイプのハイブリッドの用途を開発することが、当該技術分野で必要とされている。本発明は、これらの必要性のいくつかに対処することを目的とする
ハイブリッドアイソタイプ−IgG抗体のヒンジ領域は、重鎖のCH1部およびCH2部の間に位置し、特に、タンパク質切断の影響を受けやすい。抗体を、組み換え処理して2つ以上のアイソタイプ由来の部分を含むハイブリッドアイソタイプを形成できる。たとえば、従来技術は、CH2と融合するIgG2アイソタイプ抗体の可変部および第1の定常部、ならびにIgG4アイソタイプ抗体のCH3部を含むハイブリッド抗体を含む(米国特許公開公報第2007/0041972号)。
Fc媒介型エフェクター機能−Fcの「エフェクター機能」は、抗体(自然抗体および改変抗体)の主要な機能および目的以外の抗体の生物学的活性である。治療用中和抗体の場合、このエフェクター機能は、標的タンパク質または標的経路の中和以外の抗体の生物学的活性である。抗体のエフェクター機能の例としては、C1q結合および補体依存性細胞傷害と、Fc受容体結合と、抗体依存性細胞傷害(ADCC)と、食作用と、細胞表面の受容体(たとえばB細胞受容体)のダウンレギュレーションと、Fc受容体を発現する血小板の活性化の欠損と、B細胞の活性化とが挙げられる。多くのエフェクター機能は、Fcgamma受容体(Fc.gamma.Rs)に対するFc結合と共に開始する。Fc.gamma.RI(CD64)、Fc.gamma.RII(CD32)、およびFc.gamma.RIII(CD16)のFc.gamma.Rの3つのサブクラスが存在する。
本発明は、アイソタイプIgG2、IgG3、およびIgG4の親抗体由来のFc変異体を含み、Fc領域中の少なくとも1つのアミノ酸が修飾されている、改変された抗体を目的とする。最も治療効果の高い抗体は、IgGアイソタイプであり、より活性したエフェクター機能を示す傾向がある。非修飾の野生型アイソタイプIgG2、IgG3、およびIgG4でさえも、IgG1アイソタイプの抗体よりも低いエフェクター機能活性を示す。抗体のFc領域は、古典的経路活性化および抗体媒介細胞溶解などの、様々な望ましくないエフェクター機能を示す位置である。IgG1と他のアイソタイプとの間のエフェクター機能活性の差異は、アイソタイプのFc領域の差異に起因する。本発明の様々な実施形態において、Fc領域は、IgG1以外のアイソタイプの抗体に由来する。本発明は、IgG1以外のアイソタイプである改変されたヒトモノクローナル抗体の有効量を、罹患した対象に投与することにより治療用中和抗体のエフェクター機能を低減する方法であって、このFc領域の修飾は、抗体媒介細胞活性化、C1q結合、炎症および抗体誘発古典的経路活性化を予防する。本発明は、Fc領域および/またはIgG1以外のアイソ来プ由来のFc領域内に変異を有する改変された抗体ならびに抗体ハイブリッドを記載する。IgG2、IgG3またはIgG4アイソタイプ由来の修飾および/または非修飾Fc領域と結合する1つのアイソタイプに由来し、可変型標的結合領域とハイブリッドする抗体が、本発明に含まれる。本発明の目的は、低減したFc媒介型反応を伴うが、in vivoで半減期を伴う治療用中和抗体の使用を可能とすることである。
一部の用途では、抗ガン剤などの治療用抗体の使用等において、特定のエフェクター機能が望まれる。他の使用では、特定のエフェクター機能は望ましくないものである。たとえば、代替的な経路に特異的なタンパク質を標的とする治療用抗体の場合、古典的な補体経路を活性化するエフェクター機能は望ましくない。治療用抗体の望ましくない副作用を最小限または除去するために、本発明は、エフェクター機能を最小限または除去する方法を提供する。
Fc領域の役割−抗体のFc領域は、抗体のエフェクター機能および血清半減期を媒介する。これらのエフェクター機能は、限定するものではないが、補体依存性細胞傷害(CDC)、抗体依存性細胞傷害(ADCC)、抗体依存性細胞食作用(ADCP)、およびC1q依存性古典的経路の活性化が挙げられる。Fc.gamma.Rおよび/またはC1qに対するIgGの結合は、Fc領域内に位置する特異的残基またはドメインにより支配される。結合はまた、抗体のヒンジ領域内およびCH2部内に位置する残基に依存する。多くの変異は、Fc結合に関与する領域を同定するために、幾人かの発明者により作製されてきた。治療用モノクローナル抗体(mAb)のFc領域、またはfc融合タンパク質を改変することにより、必要とされる中和治療の薬理作用により適した分子を産生することが可能となる。
FcRn:Fc受容体の1つの種類として、新生児のFc受容体(FcRn)がある。この受容体は、モノクローナル抗体の血清半減期を決定する際において重要である。FcRnは、内皮細胞の表面上で発現し、pHに依存する方法でIgGに結合する。この結合は、細胞内小胞内に内部移行する抗体を与える。このことにより、細胞が抗体を血清に戻して再利用することが可能となり、約23日のIgG半減期に寄与する。
FcエフェクターおよびC1q結合:本抗体のエフェクター機能は、in vivoで重要であり、抗癌の治療用抗体の開発に有益であるため探索されてきた。抗癌療法を発展させるために、エフェクター機能を改良する必要があるにも関わらず、慢性的な兆候のための中和抗体の開発において低減したエフェクター機能が必要である。4つすべてのIgGアイソタイプは、Fc受容体である、Fc.gamma.RI、Fc.gamma.RIIAおよびFc.gamma.RIIIAと結合し、活性化させる。Fc.gamma.RIIBは、抑制性受容体であるため、この受容体に対する抗体結合は、補体反応および細胞反応を活性化しない。Fc.gamma.RIは、単量体の形態において、IgGと結合する高親和性受容体である。Fc.gamma.RIIAおよびFc.gamma.RIIIAは、多量体の形態においてIgGのみと結合し、より低い親和性を有する低親和性受容体である。したがって、多量のIgG受容体は、免疫原性反応を産生する必要がある。
本明細書中の「野生型またはWT」は、対立遺伝子の変異を含み、自然で見いだされるアミノ酸配列またはヌクレオチド配列を意味する。WTタンパク質は、意図的に修飾したアミノ酸配列またはヌクレオチド配列を有する。
アグリコシル化−IgG抗体のFc領域のアグリコシル化は、抗体のエフェクター機能を妨害することが知られている。Fc領域のアグリコシル化を、様々な方法で達成することができる。このような方法の1つとして、Fc領域のCH2部内の位置297のアミノ酸(アスパラギン)の変異を介するものがある。IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4中のアスパラギン297での単一の変換部位があるとされる。このグリコシル化部位に付着する糖鎖は、IgGのエフェクター機能に重要である。結晶学の研究では、糖(carbohydrate)鎖が、2つの対向するCH2ドメインの間に架橋を形成することが実証されている。アグリコシル化IgGは、もはやFcyRまたはC1qに結合せず、したがって、ADCCおよび古典的経路の活性化の引き金ともならない。
多くの報告から、FcyRIIIAに結合したIgGの修飾が、腫瘍を抑制するための治療用mAbsを作製するために重要であることが示されてきた。治療用mAbsは、マウスのモデルにおいて、腫瘍の進行を制御し、生存率を上昇させるために活性化したFcyRが存在することを必要とする。したがって、ヒトIgG1のグリコシル化プロファイルを修飾する戦略は、抗癌療法に関連して広く探索されてきた。Fc受容体(FcyRs)は、細胞免疫反応および体液性免疫反応に関連する。IgGのFc領域によりこれらの受容体を発現する細胞を刺激することにより、ADCC、ADCP、古典的経路の活性化、酸化バースト、および炎症性メディエーターの放出を含む劇的な結果がもたらされる。IgG1アイソタイプのFc領域中のグリコシル化の除去により、古典的経路の活性化が劇的に低減する。Fc媒介型のエフェクター機能は、Fc領域内の選択した点変異を導入することにより低減することができる。本発明に詳細に論述されるように、Fc媒介型エフェクター機能の低減はまた、別のアイソタイプのFC領域とIgG1アイソタイプのFc領域を置き換えることにより達成することもできる。
本発明の一実施形態において、改変された抗体は、その部位でのグリコシル化を予防する、位置297での変異を含む。位置297のアスパラギンは、N−連結グリコシル化を引き起こさないアミノ酸残基と置換することができる。これらのアミノ酸の一部は、アラニンおよびグルタミン酸と同定することができる。グリコシル化を予防することは、望ましくないエフェクター機能を予防する。
C1q結合および補体活性化を予防する従来技術方法−C1qは、C1rおよびC1sを備えた複合体である、補体依存性細胞傷害(CDC)の第1の補体を形成する。エフェクター機能は、完全長IgG固有の特性であり、特定のタンパク質を中和する治療用モノクローナル抗体の観点からダウンレギュレートし、阻害されなければならない。従来技術においては、1)Fcドメイン内に位置し、エフェクター結合相互作用に関与するアミノ酸の変異と、2)Fc領域の除去およびポリエチレングリコール(PEG)コンジュゲートとFc領域の置換と、3)(ハイブリッドアイソタイプを作製する)IgG4抗体のFc領域とIgG2抗体のFc領域の置換といった、抗体のエフェクター機能を低減する3つの異なる戦略が挙げられる。In vitroのアッセイを使用して、アミノ酸に対するC1qの結合を示した。
N297での点変異を介したアグリコシル化−グリコシル化が、C3a、C5a、C5b−9およびIL−1、TNF−αを含む一連の有害なインターロイキンを含む炎症性メディエーターの形成を引き起こす古典的経路の活性化を誘導することが示されてきた。この古典的な補体経路の望ましくない活性化は、位置298のアスパラギン(N)をアラニン(A)またはグルタミン(Q)のいずれかに変異することにより低減できる。アグリコシル化されたIgG1抗体は、C1q結合を低減した(表1に示す)。このようなアグリコシル抗体はまた、酵素的および/または化学的脱グリコシル化を利用することにより産生することができる。この宿主細胞は、細菌、哺乳類、ウイルス、または酵母であってもよい。アグリコシル化抗体または抗体誘導体は、アグリコシル抗体を大規模に産生することを促進するため、牛乳中の抗体を発現するトランスジェニック型哺乳類中で産生される。ほぼすべての市販の抗体はIgG1である。
PEG置換を介したアグリコシル化−ポリエチレングリコール(PEG)コンジュゲートとRc領域の置換は、エフェクター機能を低減するが、同様に抗体の半減期をも低減させる。したがって、この方法は、慢性的な兆候に用いられる治療用抗体の観点からは理想的ではない。
アイソタイプハイブリッドを介したアグリコシル化−IgG2およびIgG4抗体は、本質的にグリコシル化しているにもかかわらず、補対活性化が低減され、FC結合が低減した(表1参照)。これらの観察から、これらアイソタイプは、低減したFcエフェクター機能および補体依存性細胞傷害を示すアミノ酸配列またはタンパク質モチーフを備えたFc領域を含むことが示唆される。これらのアイソタイプのエフェクター機能をさらに低減するため、アグリコシル化変異を、IgG2m4およびIgG2m3内に導入したように、IgG2抗体のFc領域内に誘導した。これらの抗体は、さらにエフェクター機能が低減したことを実証した。位置234/235/237は、Fc反応を媒介する際に重量であると思われており、それゆえ、V/A/G〜A/A/Aに変異した。330/331などの他の変異もまた重要であり、多くのグループにより広く研究されていると思われる。
一実施形態において、新規に産生した本発明の抗体は、損傷を受けていないFcRn結合を有し、半減期が保持されている。エフェクター機能が低減し、C1q結合親和性が低減した抗体は、非変異型IgG、未処置IgGと比較してFc受容体I、II、およびIIIに対する結合親和性が低減し、ADCC、CDC、およびC1q結合が低減した抗体である。本発明は、半減期を保存しながらエフェクター機能を低減する方法であって、改変された抗体はFcRnと結合するが、C1qと結合しない方法を含む。このような抗体は、半減期が保存されているが、古典的経路は活性化されていない。
示されるように、IgGのFc領域、特に本発明のCH2領域は、いずれかの免疫賦活性抗体または抗体様タンパク質、ヒト化抗体および治療用抗体を含む融合タンパク質の産生に使用し、かつ補体タンパク質に対するFc受容体の結合の予防または補体タンパク質に対する結合のために使用することができる。当業者により産生および生産される抗体は、限定するものではないが、ポリクローナルまたはモノクローナル抗体、キメラ性またはヒト性抗体、ヒト化またはヒト中和型抗体、二重特異性またはそれらの単鎖抗体が挙げられる。本発明の抗体は、微粒子、微小粒子、またはペグ化した分子が、抗体または抗体フラグメント付着するように、本抗体に付着した追加的な部分を有することができる。
IgGのグリコシル化を防止するN297変異−先に公開された技術により、IgGのエフェクター機能を防止し、それにより、IgG1のエフェクター機能を減少させるN297変異の有効性が記載されている。IgG1と比較して、IgG2は、図1に示されるように補体経路の活性化、ADCC、およびFcエフェクター機能が本質的に減少する。したがって、グリコシル化を除去することにより、補体経路の活性化、ADCCの活性化、およびFc受容体の結合をさらに減少させることとなる。したがって、本発明は、Ig2がエフェクター機能および補体活性化が本質的に低減するように、297変異を備えたIgG2アイソタイプを標的とする。297変異を介してグリコシル化を除去することにより、C1q結合およびエフェクター機能をさらに低減することができる。この変異は、アスパラギン(asp)をグリコシル化させないいずれかのアミノ酸を含んでもよい。
IgG1のCH2領域内の変異−一連の変異は、IgG1のCH2領域内で同定されてきた。公開されている変異は、CH2領域全体を包有する。CDC、ADCC、およびFc受容体結合が望ましいように減少させるものを選択することは困難である。本発明は、CDC、ADCC、およびFc受容体(FcRnを除外する)結合を低減させる特定のCH1欠損を備えた抗体の産生を請求する。従来の発明は、IgG1アイソタイプに対する変異に関与しており、本発明は、IgG2アイソタイプに対する変異を使用する。これらの抗体は、大部分のFcエフェクター機能が、IgGのCh2領域内に位置していたことから、CH2欠損手法を使用して構成できる。また、この欠損は、N297がCH2ドメインの一部であるため、アグリコシル化抗体を産生する。N297は、QまたはAlaと置き換えられた位置297(Kabatナンバリング)のアスパラギンを指す。
4つのIgGm4を備えたIgG2抗体−従来の発明は、IgG2m4と呼ばれる4つの変異を備えたグリコシル化IgG2抗体をクレームしている。この変異したIgG2m4の構成は、IgG2およびIgG4配列に基づいていた。天然に見いだされるいくつかのIgG4由来の配列が、IgG2配列に組み込まれた。この変異したIgG2は、C1q結合およびFc受容体結合を含むFcエフェクター機能を防止すると思われている。メルク(米国特許第7700099号)より、低減したエフェクター機能を有するグリコシル化IgG2抗体の使用が記載される。アグリコシル化IgG1抗体と同様の変異は、Fc反応をさらに低減する。このIgG2CH1配列は、IgGCH1配列とは異なる。しかしながら、IgG1、IgG3、およびIgG4を使用し、IgG2またはIgG4配列由来のヒンジ、CH2、およびCH3に連結することが可能である。本発明(原出願)は、IgG1抗体の可変部が、IgG2またはIgG4抗体のより下側の定常部(Fcを含む)と組み合わせた抗体ハイブリッドを与える。CH2ドメインは、残基234、235、230、237、268、297、309、330、および331の1つ以上において変異を有することができ(または変異を含まない)、IgG1/IgG2またはIgG1/IgG4を生成することができる。
通常の特性、結合、およびエフェクター機能の活性と比較した、異なるIgGアイソタイプの特性を示す図である。 抗原に結合した基質に対するIgG2野生型(WT)の結合を示す。この抗体と標的抗原の結合は親和性が高い。 抗原に結合した基質に対するアグリコシル化IgG2(297変異)の結合を示す。このアグリコシル化IgG2抗体と標的抗原との結合は親和性が高い。 抗原に結合した基質に対する、IgG1およびIgG2のアグリコシル化IgG2(297変異)のハイブリッドの結合を示す。このアグリコシル化ハイブリッド抗体と標的抗原との結合は親和性が高い。 正常なヒト血清中のIgG2(297変異)による代替的経路の阻害を示す。このアグリコシル化ハイブリッド抗体代替的経路に特異的なタンパク質と結合し、このタンパク質を中和する。 正常なヒト血清中の297変異を備えたIgG1/IgG2ハイブリッドによる代替経路の阻害を示す。このハイブリッド抗体代替的経路に特異的なタンパク質と結合し、このタンパク質を中和する。 正常なヒト血清中において、297変異を備えたIgG1/IgG2ハイブリッドによる古典的経路の阻害または活性化の欠損を示す。このハイブリッド抗体は古典的経路の活性化に影響しない。 正常なヒト血清中の297変異を有するIgG2Fc領域を備えた抗体による古典的経路の阻害または活性化の欠損を示す。このアグリコシル化IgG2抗体は古典的経路に結合し、古典的経路の活性化に影響しない。 正常なヒト血清中で、IgG1/IgG2ハイブリッド抗体がC1qと結合しないことを示す。C1qと高い親和性で結合する陽性対照としてアバスチンを使用した。 正常なヒト血清中で、アグリコシル化IgG2(297変異)抗体がC1qと結合しないことを示す。ヒト血清をC1qの供給源として使用した。C1qと高い親和性で結合する陽性対照としてアバスチンを使用した。 グリコシル化IgG1抗体が、標的抗原のプロパジンと高い親和性で結合することを示す。 アグリコシル化IgG1(297変異)標的抗原のプロパジンと高い親和性で結合することを示す。 IgG1がAPの活性化を阻害することを示す。 アグリコシル化IgG1(297変異)抗体がAPの活性化を阻害することを示す。 アグリコシル化IgG1(297変異)抗体が、正常なヒト血清中でC1qと結合しないことを示す。グリコシル化抗体はC1qと結合する。 アグリコシル化IgG1(297変異)Fc.gammaRIタンパク質と結合しないことを示す。 アグリコシル化IgG1(297変異)抗体Fc.gamma.RIIIタンパク質と結合しないことを示す。
本明細書中に特段の断りのない限り、本文書で使用されるすべての用語は、本発明の当業者により理解されるものと同一の意味を有する。以下の定義は、本発明を描写するために明細書および特許請求の範囲において使用する際に意図する意味を明確にし、定義するために提供される。
「抗体依存性細胞傷害」
(「ADCC」)は、FcyRsを発現する非特異的細胞傷害性細胞が、結合した抗体を用いて標的細胞を認識し、溶解を引き起こす細胞媒介型反応を指す。
「抗体依存性細胞媒介型食作用」
「ADCP」)は、FcyRsを発現する非特異的細胞傷害性細胞が、結合した抗体を用いて標的細胞を認識し、食作用を引き起こす細胞媒介型反応を指す。
「アグリコシル化」は、グリコシル化された基に付着していないヒドロキシル基または他の官能基を備えた抗体を指す。また、糖残基を有さない抗体をも指す。
本明細書中で使用されるように、抗体を産生する哺乳類(たとえばマウス、ラット、ウサギ、およびヒトを含む霊長類)のいずれかに由来し、代替経路に特異的なタンパク質に特異的に結合する抗体およびその抗体フラグメントを指す。例示的な抗体は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、組み換え抗体と、多選択性抗体と、マウス抗体と、キメラ抗体マウス−ヒト抗体、マウス−霊長類抗体、霊長類−ヒト抗体と、抗−イディオタイプ抗体とを含み、未変化の分子またはそのフラグメントのいずれかであってもよい。
「抗体フラグメント」は、完全長抗体由来または完全長抗体に関連するタンパク質を指し、一般に、完全長抗体の抗原結合部または可変部を含む(「抗原結合フラグメント」参照)。本用語「抗体フラグメント」は、一般に、完全長抗体の抗原結合部または可変部を含む完全長抗体由来の一部を指す。他の抗原は、抗体フラグメントから形成される二重特異性抗体、リニア状抗体、単鎖抗体分子および多選択性抗体を含む。抗体フラグメントの例として、Fab′、F(ab)2、F(ab′)2およびFvフラグメント、またはscFvフラグメントが挙げられる。
抗体の「抗原結合フラグメント」(または「抗原結合領域」)は、所定の抗原に特異的に結合する特質を保持する1つ以上の未変化の抗体フラグメントを指す。抗体の抗原結合の機能は、相補性決定領域(CDR)を含む未処置の抗体フラグメントにより行われる。抗体結合断片の例を以下に挙げる。
「Fab」フラグメント(VhおよびVLを備えた単鎖可変部)
「一価フラグメント」(VL、VH、CLおよびCHIドメインからなる抗体フラグメント)
「F(ab′)2」フラグメント(ヒンジ領域でジスルフィド架橋により連結された2つのFabフラグメントを含む二価フラグメント)
「Fd」フラグメント(抗体のVHおよびCHIドメインからなる)
「Fv」フラグメント(抗体の単一アームのVLおよびVHドメインからなる)
VHドメインまたはVLドメインからなる単一ドメイン抗体(「dAb」)
単離した相補性決定領域(「CDR」)
抗原結合フラグメントとしてのCDRはまた、単一ドメイン抗体、マキシボディ、ミニボディ、細胞内抗体、二重特異性抗体、三重特異性抗体、四重特異性抗体、v−NARおよびビス−scFv内に組み込むことができる。抗体の抗原結合フラグメントは、フィブロネクチンIII型(Fn3)などのポリペプチドに基づく骨格内に移植することができる。抗原結合フラグメントを、一対のタンデムFvセグメント(VH−CH1−VH−CH1)を含む単一鎖分子内に組み込むことにより、相補的軽鎖ポリペプチドと共に、一対の抗原結合領域を形成することができる。
本明細書中で使用されるように、「単一鎖Fv」または「scFv」抗体フラグメントは、抗体のVHおよびVLドメインを含み、これらドメインは単一のポリペプチド鎖に存在する。
「補体依存性細胞傷害(「CDC」)は、補体計活性化およびMAC形成の結果として起こる細胞溶解を指す。エフェクター機能としてのCDCは、C1qに結合するFcにより引き起こされる。
「キメラ抗体」は、非ヒト種動物の抗体に由来する可変ドメインおよびCDRを含む一方、この抗体分子の残りがヒト抗体由来である、可変ドメインおよびCHRを含む組み換えタンパク質である。このヒトの定常部と抗体の非結合領域の置き換えにより、(元のマウス抗体と比較して)低減したヒトの抗原性を有し、標的化された抗原を認識し結合する特異性を保持するキメラ抗体が可能となる。
「古典的経路」は、活性化のため、抗体−抗原複合体により引き起こされ、C1Qを必要とする補体を指す。古典的経路の増殖は、代替経路の増幅ループを必要とする場合もあり、または必要としない場合もある。
「相補性決定領域(CDR)」は、抗体の鍵となる結合領域である。概して、2つの重鎖および軽鎖の可変部の各可変部領域内に3つのCDRが存在する。CDRは、特定の結合親和性を作製するため、位置の観点から周辺を組み替えることができる。
「エフェクター機能」は、抗体の未変性のFc領域に起因する生物学的活性を指し、抗体のアイソタイプにより変わる。抗体のエフェクター機能の例としては、C1q結合および補体依存性細胞傷害と、Fc受容体結合と、抗体依存性細胞媒介型細胞傷害(ADCC)と、食作用と、細胞表面受容体(たとえばB細胞受容体)のダウンレギュレーションと、Fc受容体を発現する血小板の活性化の欠損と、B細胞の活性化とが挙げられる。治療用抗体の副作用を最小限または除去するために、エフェクター機能を最小限または除去することが好ましい場合がある。
本願の文脈において、「望ましくないエフェクター機能」は、ADCC、CDC、古典的経路の活性化、細胞の活性化、および抗体媒介炎症が挙げられる。
「改変された抗体」は、天然に産生されたものではなく、特定の目的を達成し、特異的な特性を有するために変形させるか、または作成した抗体である。たとえば、エフェクター機能を低減させるために野生型の形態の抗体を計画的に改変した抗体は改変された抗体である。
本明細書中で使用されるように、用語「Fc領域」は、所定の抗原に対して防御力を提供する抗体の領域を指す。
「抗体の第1部分」は、抗体全体の一部であり、抗体全体よりも小さく、抗体の抗原結合領域を含む部分を指す。「抗体の第2部分」は、抗体全体の一部であり、抗体全体よりも小さく、第1部分に含まれない抗体の一部からなる部分である。
用語「Fc受容体」または「FcyR」は、IgGのfc領域に結合する受容体を指す。「FcyRI」、「FcyRII」、および「FcyRIII」は、FcyRsのサブクラスである。
本明細書で使用されるように、用語「低減したFcエフェクター機能」は、抗体のFc領域を認識する抗原に対して作用しない抗体機能を指す。低減したFcエフェクター機能の例としては、限定するものではないが、抗原に対するFc結合の低減、抗原に対するFc活性化の欠損、正常なFcエフェクター機能を抑止し、またはFc領域を有する血小板および他の細胞の活性化を抑止する変異を含むFc領域が挙げられる。
「ヒト抗体」は、フレームワーク、CDR、および定常部を含む抗体の全ての成分がヒト由来である抗体である。用語「ヒト化」抗体は、非ヒト抗体の結合特異性を保持しているが、ヒトにわずかに免疫原性である非ヒト由来の抗体である。キメラ抗体およびヒト化抗体を参照されたい。
本明細書中で使用されるように、用語「免疫原性」は、対象の免疫反応を開始する抗原の特質を指す。
抗体、抗体フラグメント、および/または抗体のFc領域に対する「修飾」は、タンパク質の野生型ポリペプチド配列中の1つ以上のアミノ酸の置換、挿入、または欠損を指す。修飾された抗体、抗体フラグメント、および/またはfc領域は、人工的に修飾が行われた抗体である。
「親抗体」は、改変された抗体または抗体フラグメントの由来となる野生型または非修飾抗体である。
「標的抗原」は、抗体に特異的に結合するタンパク質、糖、脂質、または他の化学化合物を指す。
「治療用中和抗体」は、特異的タンパク質を標的とし、投与される対照に治療効果があると意図/予測されるように開発された任意の抗体を指す。
本明細書では、ADCC、CDC,古典的経路の活性化および抗体を引き金とする炎症などの望ましくないエフェクター機能を低減させることにより特徴付けられる、改変された重鎖を備えた組み換えモノクローナル治療用抗体を記載する。この目的は、望ましくないエフェクター機能が低減した抗体の設計および開発であった、一実施形態において、本発明は、位置N297のアミノ酸を修飾したアグリコシル化IgG2アイソタイプ抗体である。これらの抗体は、C1qと結合せず、それゆえ、古典的経路を活性化しない。
文献を参照することにより、
1)FC領域を全体的に欠損する抗体を産生することと、
2)IgG1アイソタイプ抗体のFc領域内の変異を作製することと、
3)ハイブリッドアイソタイプ抗体を作製することであって、IgG2アイソタイプ由来のFab部が、IgG4アイソタイプ由来のFc領域に連結する抗体を作製することと
の3つの方法により、エフェクター機能の低減を達成できることが示唆されている(欧州特許出願公開第1635872 A2号)。
Fc領域を完全に欠損する抗体(上記方法2)は、血清半減期が短くなる。このような抗体の処置は、慢性的な有効性を得るには、クリニックで頻繁に投与する必要がある。このようなクリニックでの頻繁な投与は、このような投与は、不可能ではないが実現が難しい臨床的な関連が多く存在する。修飾されたFc領域を備えたIgG1は、低減したエフェクター機能を表すが、IgG1アイソタイプは、エフェクター機能を低減する理想的なアイソタイプではない。ハイブリッドIgG2m4アイソタイプ抗体(上記方法3)は、エフェクター機能のいくつかが低減することを示す。IgG2およびIgG4アイソタイプは非常に類似しており、IgG2/IgG4ハイブリッドを開発することは比較的簡単である。本発明のハイブリッド抗体は、さらにエフェクター機能を低減させることを示した。
本発明の一実施形態において、IgG2アイソタイプのFc機能を修正して、エフェクター機能が低減したアグリコシル化抗体を産生する。本発明の別の実施形態において、未処置または修飾されたIgG2またはIgG3アイソタイプのFc領域をIgG1、IgG2、IgGまたはIgG4アイソタイプ由来の可変部と組み合わせる。本発明は、IgG1、IgG2、IgGまたはIgG4抗体のFc領域内の変異原性を目的とする部位を介したアグリコシル化抗体を作製し、使用し、ならびに、Fc領域がIgG1、IgG2、IgGまたはIgG4由来であるハイブリッドアイソタイプを産生するために組み換え処置することを目的とする。このような抗体は、抗体依存性細胞媒介型細胞傷害性(ADCC)、Fcgamma受容体結合、および補体依存性細胞傷害(CDC)が低減した。Fc領域内のアスパラギン(N)のアラニンおよび/またはグルタミン酸への変異は、抗体のC1Q結合特性を低減する。
本発明は、
1)抗体の第1部分が、IgG1、IgG3、またはIgG4由来であり、Fc領域が、野生型IgG4またはアグリコシル化IgG4アイソタイプ由来であることと、
2)抗体の第1部分が、IgG2由来であり、Fc領域が、アグリコシル化IgG2、IgG3、またはIgG4由来であることと、
3)抗体の第1部分が、IgG1由来であり、Fc領域が、非修飾IgG2、IgG3、IgG4、および 由来であることと、
4)抗体の第1部分が、IgG4由来であり、Fc部が、アグリコシル化し、グリコシル化されたIgG1、IgG2、およびIgG3由来であることと
の構成を備えた非ハイブリット型抗体およびハイブリッド型抗体を包含する。
Fc領域内の位置297での変異を介したIgG1のアグリコシル化は、従来技術に記載されている。このような抗体は、in vivoでより長い半減期を有することが示されている。また、C1q結合の低減、Fc結合の低減、およびエフェクター機能の低減を示す記載もなされている。
用語「Fc受容体」および「FcyR」は、IgGのFc領域に結合する受容体を表す。好ましいFcyRは、FcyRI、FcyRII、およびFcyRIIIサブクラスである。FcyRII受容体は、FcyRIIA(「活性受容体」)およびFcyRIIB(「阻害受容体」)を含む。本発明の単離した非−イムノ−刺激性抗体は、C1qに同時に結合することができない。
特定の実施形態において、本発明は、IgG2、IgG3、またはIgG4のFc領域のアミノ酸配列の実質的な部分を包含する。イムノグロブリンのFc領域は、一般にCH2およびCH3の2つの定常部を含む。本明細書に記載されるように「IgG2のFc領域の実質的な部分」は、Fc領域のアミノ酸配列の80%〜90%が、未変性のIgG2のFc領域のアミノ酸配列であることを意味すると意図される。ADCC、CDC、Fc結合およびC1q結合の低減は、IgG2fc領域の選択されたアミノ酸残基を変異させることにより達成される。CH2ドメインは、アミノ酸231〜アミノ酸340に延在する。特定の実施形態において、IgG2のFc領域は、アミノ酸残基297、234、235、および331でのアミノ酸残基の変異を含む。アグリコシル化IgG2の非グリコシル化Fc領域はまた、N297変異に加えて、アミノ酸残基H268Q、V309L、A330S、およびP331Sでの変異も含んでもよい。297、234、235、および331の位置での変異を備えた本発明のIgG2のFc領域を、FcRnおよび抗体の他の薬理学的特性に影響を与えることなくFcエフェクターおよびC1q結合を備えた抗体および/または融合タンパク質を産生するために使用することができる。これら変異の組み合わせはまた、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体、およびキメラ抗体またはヒト抗体、ヒト化抗体、中和抗体、二重特異性抗体またはそれらの単鎖抗体内に導入することができる。本発明の抗体は、それら抗体に付着させる追加的な部分を有することができる。
本発明の抗体または抗体様分子は、医薬組成物または薬剤の成分として投与することができる。医薬組成物または薬剤は、一般に、治療剤および様々な他の薬学的に許容可能な成分を含む。
ハイブリッド抗体および融合タンパク質
また、抗体である融合タンパク質は、本発明に提案されるIgGの変更された定常部を使用して作製することができる。この抗体の抗原結合領域はたとえば、Fab、F(ab)2、SCFvであり、リンカーを用いて、またはリンカーを用いずにCH2−CH3と融合することができる。当業者に既知の追加的なリンカーもまた使用することができる。CH2がCH1と置き換えられた融合タンパク質もまた本明細書に記載される。CH1領域は良性であり、望ましくないFcエフェクター機能を引き起こさない。CH3ドメインのFcRn結合領域により、分子の半減期は、元の位置のCH2およびCH3を備えた分子と同様に維持される。欠損したCH1およびCH2領域を備えた抗体もまた、作製され産生された。本発明は、
1)アグリコシル化IgG2およびIgG4抗体であって、297の位置での変異の結果としてアグリコシル化が産生される抗体と、
2)アグリコシル化IgG2のベースライン値超のエフェクター機能を低減するための、H268Q、V309L、A330S、およびP331Sを含むアグリコシル化IgG2と、
3)CH1がIgG1またはIgG3由来であり、CH2およびCh3が、IgG2またはIgG4由来であり、IgG4中の297残基がN297からA297に変異する、アグリコシル化IgG1およびIgG4ハイブリッドと、
4)CH2ドメインが、F(ab)2−CH1−CH3であるようにコンストラクトを作製するCH1ドメインと置き換えられる抗体と
を包含する。
4)においては、リンカーは、FabおよびCH1の間であり、CH1およびCH2の間に添加される。この最終コンストラクトは、a)Fv−CHl−リンカー−CH1−リンカー−CH3またはb)Fv−CHl−リンカー−CH2−リンカー−CH3の構造のうちの1つ(または同様のもの)を有する。CH1は、活性化していない定常部であり、それゆえ、半減期のより長い伸長したFabを産生するために使用した。このリンカーは、様々な種類、特に(GGGGS)nなどの当業者に既知の種類のものとすることができる。融合タンパク質および/または抗原結合フラグメント、またはいずれかの受容体タンパク質ポリペプチドは、(GGGGS)nなどの当業者に既知のいずれかのリンカーを介してCH2−CH3上に配置することができる。様々な修飾および組み換えを、Fv、CHI、CH2、およびCH3の間のリンカーの位置を変動することなどにより、a)およびb)の構造から作製することができる。リンカーの存在および非存在により、半減期がより長い対象となる分子を作製することができる。Fc融合は、抗体のFc領域、従ってその望ましいエフェクター機能および薬物動態を、受容体の標的−結合領域、リガンド、またはいくつかの他のタンパク質もしくはタンパク質ドメインに結合する。Fc融合と抗体との機能の重複により、本発明はFc融合も包含する。
特にAP中和抗体では、媒介型Fc反応を最小限にし、C1q結合が阻害されることが重要である。本明細書の目的は、Fc領域を完全に除去するための代替物として、FcおよびC1q結合が低減した治療用AP中和抗体を産生することである。多くの報告により、Fc領域(CH2およびCH3ドメイン)内の単一または複数の点変異は、Fc受容体およびC1qに対して抗体の結合を低減することができ、これにより、抗体の血清寿命を損なうことなく望ましくないエフェクター機能を低減することができる。このような修飾を備えた抗体は、APを標的化するいずれかの治療用抗体の開発に有益であり、このことは、(エフェクター機能を介して)CPを活性化することなくAPを中和するように意図するものである。IgG2のアグリコシル化は、CPの活性化および他の抗体のFcエフェクター機能を防止する目的で記載されてこなかった。この点は、本発明の基軸である。
実施例1
タンパク質のプロパジンを標的とする結合親和性
野生型IgG2、アグリコシル化IgG2、およびアグリコシル化IgG1/IgG2ハイブリッド抗体は、標的タンパク質と高い親和性で結合する。典型的なアッセイでは、ポリスチレンマイクロタイタープレートを、ヒト因子P(Complement Technologies, San Diego, CA)を含むリン酸緩衝食塩水で一晩コーティングした。因子P溶液を吸引した後、1%のウシ血清アルブミン(BSA)Sigma Chemical Company, St. Louis, Mo.)を含むPBSで2時間室温でウェルをブロッキングした。因子Pのコーティングを行わないウェルをバックグラウンド対照とした。ブロッキング溶液中における研究の下での抗体の様々な濃度の一定分量を、因子Pでコーティングしたウェルに添加し、プレートを、1時間静置して、モノクローナル抗体に、基質−結合因子Pを結合させた。このプレートをPBSですすぎ、ペルオキシド−コンジュゲート型ヤギ抗ヒトのモノクローナル抗体(検出抗体)(American Qualex)をブロッキング溶液で1:2000に希釈し、添加することによりモノクローナル抗体と結合した因子Pを検出し、室温で1時間インキュベートした。プレートをPBSで洗浄した後、100μlの3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジン(TMB)基質(Kirkegaard & Perry Laboratories, Gaithersburg, Md., Cat. No. A50−65−00)を添加した。10分間25℃で添加した後、TMBの反応を、100μlのリン酸を添加することによりクエンチし、プレートを、マイクロプレートリーダー(たとえば、SPECTRA MAX 250, Molecular Devices, Sunnyvale, CA)において450nmで読み取った。
IgG2野生型、297変異を有するIgG2、および297変異を有するIgG1/IgG2ハイブリッドの3種類のIgG2抗体すべてが、図2、3、および4にそれぞれ示されるように標的タンパク質と高い親和性で結合する。図11および12に示されるように、297変異を有するグリコシル化IgG1およびアグリコシル化IgG1は、標的タンパク質プロパジンとの結合の親和性が低い。
実施例2
代替的経路の活性化(AP)の阻害を示すバイオアッセイ
In vivo様系において、AP活性化を阻害する本発明の例示的化合物を評価するために、赤血球溶血アッセイを使用した。ウサギの赤血球(rBBC)を正常なヒト血清(NHS)を含むAPを可能にするバッファーでインキュベートした。rBBC(「異物」)の存在は、優先的にAPの活性化を誘導し、赤血球上のC5b−9が析出され、最終的に細胞溶解を引き起こす。この細胞溶解の程度は、700nmの吸光度での光散乱に基づき検出される。
ウサギの赤血球(rRBC)を10%のヒト血清(Mg2+/EGTAを含む)中に導入することは、代替補体カスケードを開始する遺物細胞表面の導入を表す。APの活性化は、異物の細胞(rRBC)の溶解を引き起こすMACを形成させる。本発明の選択された抗体は、これらの赤血球の溶解を防止する。この工程を、未変化赤血球細胞により引き起こされる光散乱を検査した後に定量化した。
ウサギの赤血球がAPに特異的に活性化し、その結果C5b−9 (MAC)複合体によりrRBCの溶解を伴うことが良好に示される。(未変化の細胞の溶解により)光散乱の進行が減少したことが、温度−制御型ELISAプレートリーダー内の時間関数として700nmで測定した。このデータを記録し、SpectraMax 190プレートリーダーおよびSoftMax Proソフトウェアで解析した。図6および図7に示されるように、アグリコシル化(297変異を有するIgG1/IgG2)は、APの活性化を阻害する。図13および14に示されるように、297変異を有するグリコシル化IgG1およびアグリコシル化IgG2は、同様の効果を備える代替的経路の活性化を阻害する。
実施例3
アグリコシル化抗体は、古典的経路を阻害せず、活性化しない。
公知の文献により、IgG2(未変性)が補体経路を活性化することが知られている。図1を参照されたい。CPに関する抗体の効果を試験するために、抗体感作したヒツジの赤血球(sRBC)を、1%の正常なヒト血清を含むCPバッファー(Ca2+/Mg2+)中でインキュベートした。これらのsRBCは、CPを活性化し、このことにより細胞膜の溶解を誘導する。細胞膜の溶解は、細胞による光散乱を徐々に減少させる。本発明の代替的経路に特異的な抗体を、sRBCと共に、Ca2+およびMg2+を含むバッファー(「CPバッファー」)を含む1%NHs中でインキュベートした際、溶血を開始し、最大溶血と共に終了する期間内では、溶血に全く効果のないことが観察された。このことは、IgG2抗体を中和する代替的経路が、NHSにおけるCPの溶血性活性に影響しないことが示唆される。(未変化細胞の溶解による)光散乱を、時間の関数として700nmで測定した。古典的経路の活性化は、100%の対照レベルを越えず、このことは、アグリコシド抗体およびアグリコシドハイブリッドIgG1/IgG2抗体が、古典的経路を活性させないことを示唆する。対照的に、IgG1自体は、古典的経路を活性化することが知られている。
実施例4
補体C1qに対する結合親和性
抗体のC1q活性は、抗体のエフェクター機能としての古典的補体経路を開始する。C1qの度合いは、抗体の種類により変動し、IgG2アイソタイプと比較したIgG1アイソタイプの方が大きな度合いを有することが見いだされる。また、補体依存性細胞傷害(CDC)は、C1q結合を介して媒介される。したがって、抗体がC1qとより強く結合すると、CP活性化およびCDC活性化がより高くなる。このように、C1q結合の欠損は、CDC活性化の欠損に直接相関する。問題となるすべての抗体の結合を、結合アッセイを使用して評価した。培地結合型96ウェルプレートを、2μg/mlの抗体を含む一晩4℃でPBSによりコーティングした。pH7.4のリン酸緩衝食塩水での各インキュベーションステップおよびインキュベーションを室温で実施した後プレートを洗浄した。コーティングした後、このプレートを、200μl/ウェルのブロッキング溶液(1%BSAを含むPBS)で1時間ブロッキングし、内在性レベルのC1qを含む様々な濃度の正常なヒト血清で、1時間インキュベートした。インキュベートおよび洗浄の後、結合したC1qをHRPコンジュゲート型ヤギ抗−ヒトC1q抗体(Complement Technology, Tyler, TX)および基質としてTMB(Kirkegaard & Perry)で検出した。この反応を、100μlの1MのH2SO4溶液を添加することにより停止した。最終的なシグナルを、450nmの吸光度により測定した(Spectramax190および250)。
図15に示されるように、アバスチンのFcドメインは、C1qとの結合を高めるように設計されているため、アバスチンはC1qと非常に強く結合する。また、ヒュミラは、顕著なC1q結合を示す。ヒュミラのFc領域は変化しない。グリコシル化IgG1はまた、C1qに結合することを示した。しかしながら、アグリコシル化IgG1は、C1qに結合せず、それゆえCDC活性を示さない。
実施例5
Fc.Gamma.RIおよびFc.Gamma.RIIIタンパク質に対する親和性の結合
Fcのエフェクター機能は、細胞の機能および細胞の活性化に重要である、治療用抗体では、これら抗体が細胞の活性型および抗体媒介細胞傷害を引き起こさないことが重要である。IgG1アイソタイプは、FcyRI受容体を高結合親和的に活性化することが知られている。FcyRIIおよびRIIIの特定のアイソタイプの結合親和性は、RcRiより低い。IgG2アイソタイプは、図1に示されるように、概して、これらFcgamma受容体に対して低い結合親和性を示す。IgG1およびIgG2のアグリコシル化アイソフォームを作製することにより、ADCC活性化をさらに低くすることができる。図16は、アグリコシル化IgG1が、試験したFcyRIおよびFcyRIIIに対する結合の欠損を示す。Costar製の培地結合型96ウェルプレートを、Fc一晩4℃で、gammaペプチドによりコーティングした。pH7.4のリン酸緩衝食塩水での各インキュベーションステップおよびインキュベーションステップを室温で実施した後、このプレートを洗浄した。コーティングした後、このプレートを、200μl/ウェルのブロッキング溶液(1%BSAを含むPBS)で1時間ブロッキングし、抗体を含むブロッキング溶液を多様な濃度で1時間インキュベートした。インキュベートし洗浄した後、結合した抗体を、HRPコンジュゲート型ヤギ抗ヒトIgG抗体(Complement Technology, Tyler, TX)おおよび基質としてのTMB(Kirkegaard & Perry)で検出した。この反応を、100μlの1MのH2SO4を添加することにより停止した。最終的なシグナルを450nmでの吸光度により測定した(Spectramax190および250)。
図16および17に示されるようにアグリコシル化抗体は、Fc受容体に対する結合を示さない。

Claims (73)

  1. 抗体媒介細胞活性化、抗体媒介古典的経路活性化および治療用中和抗体に関連する炎症を低減させる方法であって、4つの既知のアイソタイプ(IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4からなるアイソタイプの群)のいずれかの1つ以上の抗体に由来する第1部分と、IgG1、IgG2、およびIgG3からなるアイソタイプの群から選択される1つ以上のヒト抗体由来の第2部分とを有する改変された重鎖の定常部を含む改変された形態の抗体を対象に投与することを含み、
    前記投与される抗体の少なくとも一部が、IgG1以外の抗体由来である、
    方法。
  2. 前記投与される抗体がアグリコシル化されている、請求項1に記載の方法。
  3. 前記アグリコシル化は、位置297での、アスパラギン(N)のアラニン(A)またはグルタミン(Q)の変異によって行われる、請求項2に記載の方法。
  4. 前記可変部が、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4アイソタイプの抗体由来であり、第1の定常部(CH1)が、前記第1の定常部由来のものと同一のアイソタイプではないアイソタイプの抗体由来である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記CH2およびCH3が、IgG4由来ではない、請求項1に記載の方法。
  6. 前記抗体がヒト補体系の構成タンパク質に結合する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記抗体が古典的経路の構成タンパク質に結合する、請求項7に記載の方法。
  8. 前記抗体が代替的経路の構成タンパク質に結合する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記アグリコシル化によるFc改変が、ADCCおよびCDC活性を低減する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記抗体がサイトカインまたはサイトカイン受容体に結合する、請求項1に記載の方法。
  11. 前記抗体が増殖因子に結合する、請求項1に記載の方法。
  12. 前記抗体がケモカインまたはケモカイン受容体に結合する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記抗体が可溶性タンパク質または分泌タンパク質である、請求項7、8、9、11、12、または13に記載の方法。
  14. 前記抗体が細胞表面分子に結合する、請求項7、8、9、11、12、または13に記載の方法。
  15. 前記投与される抗体は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、および配列番号10からなる配列の群の1つから選ばれる結合領域を含む、請求項1に記載の方法。
  16. 抗体媒介細胞活性化、抗体媒介古典的経路活性化、および治療用中和抗体に関連する炎症を低減する方法であって、IgG1、IgG3、またはIgG4抗体由来の可変部および定常部の第1部分と、1つ以上のヒトIgG2抗体由来の改変されたCH2およびCH3領域とを含む改変された形態の抗体を対象に投与することを含む、
    方法。
  17. 前記投与される抗体がアグリコシル化されている、請求項16に記載の方法。
  18. 前記アグリコシル化が、位置297でのアスパラギン(N)のアラニン(A)またはグルタミン(Q)の変異によって行われる、請求項16に記載の方法。
  19. 前記可変部が、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4アイソタイプの抗体由来であり、前記第1の定常部(CH1)が、前記第1の定常部由来のものと同一のアイソタイプではないアイソタイプの抗体由来である、請求項16に記載の方法。
  20. 前記CH2またはCH3のいずれかがIgG2であり、CH2およびCH3の両方がIgG2ではない、請求項16に記載の方法。
  21. 前記抗体がヒト補体系の構成タンパク質と結合する、請求項16に記載の方法。
  22. 前記抗体が古典的経路の構成タンパク質と結合する、請求項21に記載の方法。
  23. 前記抗体が代替的経路の構成タンパク質と結合する、請求項21に記載の方法。
  24. 前記アグリコシル化によるFc改変が、ADCCおよびCDCを低減する、請求項16に記載の方法。
  25. 前記抗体がサイトカインまたはサイトカイン受容体と結合する、請求項16に記載の方法。
  26. 前記抗体が増殖因子と結合する、請求項16に記載の方法。
  27. 前記抗体がケモカインまたはケモカイン受容体と結合する、請求項16に記載の方法。
  28. 前記抗体が、可溶性タンパク質または分泌タンパク質と結合する、請求項21、22、23、25、26、または27に記載の方法。
  29. 前記抗体が細胞表面分子と結合する、請求項21、22、23、25、26、または27に記載の方法。
  30. 抗体媒介細胞活性化、抗体媒介古典的経路活性化、および治療用中和抗体に関連する炎症を低減する方法であって、IgG1またはIgG2由来の可変部および定常部の第1部分と、1つ以上のヒトIgG4抗体由来のアグリコシル化CH2およびCH3領域とを含む改変された形態の抗体を投与することを含む、
    方法。
  31. 前記投与される抗体のIgG4部分がアグリコシル化されている、請求項30に記載の方法。
  32. 前記アグリコシル化が、位置297でのアスパラギン(N)のアラニン(A)またはグルタミン(Q)の変異によって行われる、請求項30に記載の方法。
  33. 前記可変部が、抗体IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4アイソタイプ由来とすることができる、請求項30に記載の方法。
  34. 前記可変部が、IgG1またはIgG2アイソタイプ由来であり、第1の定常部(CH1)が、前記第1の定常部由来のものと同一のアイソタイプではないアイソタイプの抗体由来である、請求項30に記載の方法。
  35. 前記CH2またはCH3のいずれかがIgG4であり、CH2およびCH3の両方がIgG4ではない、請求項30に記載の方法。
  36. 前記抗体がヒト補体系の構成タンパク質と結合する、請求項30に記載の方法。
  37. 前記抗体が古典的経路の構成タンパク質と結合する、請求項36に記載の方法。
  38. 前記抗体が代替的経路の構成タンパク質と結合する、請求項36に記載の方法。
  39. 前記アグリコシル化によるFc改変が、ADCCおよびCDCCの活性化を低減する、請求項30に記載の方法。
  40. 前記抗体がサイトカインまたはサイトカイン受容体と結合する、請求項30に記載の方法。
  41. 前記抗体が増殖因子と結合する、請求項30に記載の方法。
  42. 前記抗体がケモカインまたはケモカイン受容体と結合する、請求項30に記載の方法。
  43. 前記抗体が可溶性タンパク質または分泌タンパク質と結合する、請求項36、37、38、40、41、または42に記載の方法。
  44. 前記抗体が、細胞表面分子と結合する、請求項36、37、38、40、41、または42に記載の方法。
  45. 抗体媒介細胞活性化、抗体媒介古典的経路活性化、および治療用中和抗体に関連する炎症を低減する方法であって、アグリコシル化IgG2抗体の改変された形態を、その必要のある哺乳類に投与して炎症を防止することを含む、方法。
  46. 前記投与したIgG2抗体が、位置297でのアスパラギン(N)のアラニン(A)またはグルタミン(Q)の変異によってアグリコシル化される、請求項45に記載の方法。
  47. 前記抗体がヒト補体系の構成タンパク質と結合する、請求項45に記載の方法。
  48. 前記抗体が古典的経路の構成タンパク質と結合する、請求項47に記載の方法。
  49. 前記抗体が代替的経路の構成タンパク質と結合する、請求項47に記載の方法。
  50. 前記アグリコシル化によるFc改変が、ADCCおよびCDC活性化を低減する、請求項45に記載の方法。
  51. 前記抗体がサイトカインまたはサイトカイン受容体と結合する、請求項45に記載の方法。
  52. 前記抗体が増殖因子と結合する、請求項45に記載の方法。
  53. 前記抗体がケモカインまたはケモカイン受容体と結合する、請求項45に記載の方法。
  54. 前記抗体が可溶性タンパク質または分泌タンパク質と結合する、請求項47、48、49、51、52、または53に記載の方法。
  55. 前記抗体が細胞表面分子と結合する、請求項47、48、49、51、52、または53に記載の方法。
  56. 抗体媒介細胞活性化、古典的経路活性化、または、特に代替的経路の構成タンパク質を標的化する治療用抗体に関連する炎症事象を低減する方法であって、前記抗体を改変された形態で投与することを含み、前記投与される抗体の第1部分が、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4アイソタイプの少なくとも1つの抗体由来であり、第2部分が、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4からなる群から選択される1つ以上のヒト抗体由来である、方法。
  57. アグリコシル化が、位置297でのアスパラギン(N)のアラニン(A)またはグルタミン(Q)の変異によって行われる、請求項56に記載の方法。
  58. 前記第2部分が、IgG4抗体由来ではない、請求項56に記載の方法。
  59. 前記抗体がヒト補体系の構成タンパク質と結合する、請求項56に記載の方法。
  60. 前記抗体が古典的経路の構成タンパク質と結合する、請求項56に記載の方法。
  61. 前記抗体が代替的経路の構成タンパク質と結合する、請求項56に記載の方法。
  62. 前記アグリコシル化によるFc改変が、ADCCおよびCDC活性化を低減する、請求項56に記載の方法。
  63. 前記抗体が、サイトカインまたはサイトカイン受容体と結合する、請求項56に記載の方法。
  64. 前記抗体が増殖因子と結合する、請求項56に記載の方法。
  65. 前記抗体が、ケモカインまたはケモカイン受容体と結合する、請求項56に記載の方法。
  66. 前記抗体が、可溶性タンパク質または分泌タンパク質と結合する、請求項59、60、61、63、64、または65に記載の方法。
  67. 前記抗体が細胞表面分子と結合する、請求項59、60、61、63、64、または65に記載の方法。
  68. 前記投与される抗体の第1部分が、IgG2アイソタイプ由来であり、前記第2部分が、前記Fc領域でアグリコシル化される、請求項56に記載の方法。
  69. 前記投与される抗体が、Fc領域でアグリコシル化された、請求項68に記載の方法。
  70. 前記投与される抗体が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、および配列番号10からなる配列群の1つから選ばれる結合領域を含む、請求項16に記載の方法。
  71. 前記投与される抗体が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、および配列番号10からなる配列群の1つから選ばれる結合領域を含む、請求項30に記載の方法。
  72. 前記投与される抗体が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、および配列番号10からなる配列群の1つから選ばれる結合領域を含む、請求項45に記載の方法。
  73. 前記投与される抗体が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、および配列番号10からなる配列群の1つから選ばれる結合領域を含む、請求項56に記載の方法。
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