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JP2015097790A - 化粧料塗布具 - Google Patents

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JP2015097790A
JP2015097790A JP2014212081A JP2014212081A JP2015097790A JP 2015097790 A JP2015097790 A JP 2015097790A JP 2014212081 A JP2014212081 A JP 2014212081A JP 2014212081 A JP2014212081 A JP 2014212081A JP 2015097790 A JP2015097790 A JP 2015097790A
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倫子 宇野
Rinko Uno
倫子 宇野
上原 一之
Kazuyuki Uehara
一之 上原
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Abstract

【課題】マスカラ用の塗布具として用いると、短い睫毛の多い目頭側の睫毛や目尻側の睫毛にも、適量のマスカラ用の化粧料を塗ることができ、目頭側から目尻側に亘る睫毛の大部分にマスカラ用の化粧料を一度で塗布することができる化粧料塗布具を提供すること。【解決手段】本発明の化粧料塗布具1は、把持部11と塗布部10とを備える。塗布部10は、把持部11から伸びる軸部12、軸部12から放射状に延びるブラシ毛132によるブラシ部13、及び軸部12における把持部11とは反対側の先端に植毛部14とを備える。ブラシ部13は、2本の金属製ワイヤの間にブラシ毛を差し込んだ状態で螺旋状に巻き付けられてなる。植毛部14は、ブラシ部13のブラシ毛132より細かい繊維を備える。塗布部10は軸部12におけるブラシ部13から植毛部14までの全領域が湾曲した形状である。【選択図】図1

Description

本発明は、化粧料を睫毛や眉毛に塗布するために用いられる化粧料塗布具に関する。
従来より、1本の金属製ワイヤを折り曲げ二つ折りしてなる一対のワイヤの間にブラシ毛を差し込み、この状態でねじることによりブラシ毛が放射状に植え込まれてなるブラシ部を有する液塗布具が検討されている。
たとえば、特許文献1では、ブラシ毛の外表面に縦方向に延長する塗布液保持溝を形成した多量塗布ブラシ部と先端に塗布液保持溝をもたない少量塗布ブラシ部を有することを特徴とする液塗布具が、1回の塗布操作で十分に濃い塗布液を塗布でき、かつ細部についても塗布液を塗布することができることが記載されている。
また、特許文献2では、瞼のカーブに沿わせるために円弧状に形成したマスカラブラシにおいて、円弧を平面視で半径13mm〜25mmに設定したマスカラブラシが手間をかけないで睫毛にマスカラを簡単に塗布することが記載されている。
さらに、特許文献3では、ブラシ毛を芯部材に放射状に取り付けたブラシ部を軸部とするマスカラ塗布具において、芯部材を弧状にし、更にブラシ部の先端にブラシ毛より細い繊維パイルで植毛したブラシ部を設けたマスカラ塗布具が、目立つ睫毛の中央部のマスカラ処理を効率よく行い、カールアップも容易であることが記載されている。
特開2007−283145号公報 特開2001−286340号公報 特開2005−87635号公報
特許文献1,2に記載されたマスカラ塗布具を用い、マスカラ塗布液を収容した容器から引き抜き、余分なマスカラを取り除く上下に動かすしごき操作を行った場合、しごいた後のマスカラ塗布具の把持部に近いブラシ部への液の付きが悪く、液の濃い部分と薄い部分が見られ、マスカラ液がむらづきしている。また、ブラシ部の先端においても、余分なマスカラを取り除くために上下に動かすしごき操作を行っても、先端に大きな液ダマが塊状に付きやすい。これはしごき操作の時のブラシ部への液の行きわたりが不十分であることが原因と考えられる。
このようにむらづきしたマスカラ塗布具を用いて、睫毛に塗布すると、先端に多量の液が付いた状態なので、睫毛にむらづきし、さらには毛束をつくる原因となる。本発明者らは、睫毛の目頭、目尻、下睫毛部分は塗りにくい部位であり、しかも、目頭は睫毛が短く、一度に多量のマスカラが付くと、睫毛に毛束ができ、美的外観を損なうという課題を見出した。
さらに、できた毛束を修正しようとしても、先端に多量の液が付いているので、部分直しも容易にできず、非常に使い勝手を損なう。
さらに、特許文献3に記載されたマスカラ塗布具で、睫毛の目頭から目尻まで一度に塗布すると、睫毛の目頭、目尻部分にむらづきが発生しやすい。これは、瞼の曲線とマスカラ塗布具のブラシ部から先端の植毛部までの全領域が円弧形状ではなく、曲線がずれているので、先端が睫毛に届かず、塗りむらが発生し、中央部しか塗ることができず、美観を損なう。
以上のように、特許文献3に記載のマスカラ塗布具では、目頭側から目尻側に亘る睫毛の大部分にマスカラ用の化粧料を一度で塗布することが難しかった。
また、特許文献3には、睫毛にマスカラ用の化粧料を一度で塗布するための、ブラシ部と植毛ブラシ部との配置関係に関して、何ら記載されていない。
したがって本発明は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る化粧料塗布具に関する。
本発明は、把持部と塗布部とを備える化粧料塗布具であって、塗布部は、把持部から伸びる軸部、軸部から放射状に延びるブラシ毛によるブラシ部、及び軸部における把持部とは反対側の先端に植毛部とを備えており、前記ブラシ部は、2本の金属製ワイヤの間にブラシ毛を差し込んだ状態で螺旋状に巻き付けられており、前記植毛部は、ブラシ部のブラシ毛より細かい繊維を備えており、前記塗布部は前記軸部におけるブラシ部から植毛部までの全領域が湾曲した形状である化粧料塗布具を提供するものである。
本発明によれば、例えばマスカラ用の化粧料の塗布具として用いると、容器から引き抜いた際に、塗布具のブラシ部全体に均一に液が付き、さらにブラシ部の先端に化粧料が塊状に付き難く、例えば短い睫毛の多い目頭側の睫毛、目尻側の睫毛、下睫毛にも、適量のマスカラ用の化粧料を塗ることができる。その結果、睫毛にダマ、毛束の発生を抑制し、塗り残しを防止することができる。また、本発明によれば、目頭側から目尻側に亘る睫毛の大部分にマスカラ用の化粧料を一度で塗布することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態である化粧料塗布具を備えた化粧料塗布装置の一部破断正面図である。 図2は、図1に示す化粧料塗布具の斜視図である。 図3は、図2に示す化粧料塗布具における、ブラシ部が最も湾曲する状態から見た側面図である。 図4は、第2の実施形態の化粧料塗布具における、ブラシ部が最も湾曲する状態から見た側面図である。 図5は、第3の実施形態の化粧料塗布具における、ブラシ部が最も湾曲する状態から見た側面図である。 図6は、第4の実施形態の化粧料塗布具における、ブラシ部が最も湾曲する状態から見た側面図である。 図7は、第5の実施形態の化粧料塗布具における、ブラシ部が最も湾曲する状態から見た側面図である。 図8は、化粧料塗布具の備える植毛部の内部を示す内部透過図である。 図9は、化粧料塗布具の備えるブラシ毛と植毛部との関係の一例を示す斜視図である。 図10は、植毛部の形状が異なる他の化粧料塗布具における、ブラシ部が最も湾曲する状態から見た側面図である(図3相当図)。 図11は、植毛部の形状が更に異なる他の化粧料塗布具における、ブラシ部が最も湾曲する状態から見た側面図である(図3相当図)。 図12は、図3に示す植毛部の形状を説明するための図である。 図13は、図11に示す植毛部の形状を説明するための図である。 図14は、図3に示すブラシ部と植毛部との境界の空隙部15を説明するための図である。 図15(a)及び図15(b)は、図1に示す化粧料塗布具の使用状態の例を示す説明図である。
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
以下の説明においては、図1〜図3に示すように、後述する本発明の第1の実施形態の化粧料塗布具1の軸部12の軸の延びる軸方向をY方向、軸方向(Y方向)に直交する周に向かう方向(径方向)をX方向として説明する。また、図1〜図3に示すように、軸方向(Y方向)については、後述する化粧料塗布具1の把持部11側を上側として説明し、後述する植毛部14側を下側として説明する。
図1には、本発明の化粧料塗布具1を備えた化粧料塗布装置100の一実施形態の正面図が、一部破断した状態で示されている。化粧料塗布装置100は、化粧料3を塗布するための化粧料塗布具1(以下、単に「塗布具1」ともいう。)と、化粧料3を収容するための容器2とを備えている。以下、塗布具1及び容器2についてそれぞれ説明する。
まず、容器2について説明する。容器2は、その内部に化粧料3を収容できる有底の形状であれば任意の形状でよく、本実施形態では、図1に示すように、有底の軸方向(Y方向)に細長い円筒形状に形成されている。容器2は、その内部に化粧料3を収容できるようになっている。容器2は、その底部と対向して口部23を有する。口部23は軸方向(Y方向)上方に向けて開口している。口部23の外周面にはネジ部22が設けられている。このネジ部22は、後述する塗布具1の把持部11の内周面に設けられたネジ部(図示せず)と螺合可能になっている。
容器2には、その口部23又は口部23の近傍に、しごき孔211を有する可撓性のしごき弁21が設けられている。具体的には、図1に示すように、容器2における口部23は、その近傍にしごき弁21を有している。しごき弁21は、容器2の口部23から底部に向けて縮径した漏斗状の形状をしており、その軸方向(Y方向)下端の位置にしごき孔211を有している。しごき孔211は、後述する塗布具1における軸部12、ブラシ部13及び植毛部14の通過が自在になっている。しごき孔211は、容器2の横断面視において、しごき弁21の径方向(X方向)略中央部に形成されている。また、しごき孔211は円孔となっている。この円孔の周りには、スリットが放射状に1つ、又は2つ以上入っても良い。しかし、しごき孔211の形状はこれに限られない。しごき孔211は、塗布具1の下端側に位置するブラシ部13及び植毛部14を容器2内に挿入し、また容器2内から抜き出すことが可能な大きさを有している。しごき弁21は、塗布具1の軸部12、ブラシ部13及び植毛部14に付着した過剰量の化粧料3を適度にしごき取るために用いられる。この目的のために、しごき弁21は、1つ、又は2つ以上から構成される。しごき弁21はゴムや樹脂等の弾性変形可能な材料から構成されている。尚、図1においては、しごき弁21は、口部23の近傍、即ち口部23から若干離れた軸方向(Y方向)下方寄りに位置しているが、これに代えて、口部23の位置に、しごき弁21を配置してもよい。容器本体3の口部23の近傍部分には、口部23から若干離れた箇所から口部23までの部分が含まれる。
塗布具1は、図1に示すように、上述した構成の容器2の口部23から容器2内に出入自在になっている。塗布具1は、把持部11と塗布部10とを備えている。塗布部10は、把持部11から伸びる軸部12、軸部12から放射状に延びるブラシ毛によるブラシ部13、及び軸部12における把持部11とは反対側の先端に植毛部14とを備えている。即ち、塗布具1は、把持部11に固定された軸部12の先端にブラシ部13及び植毛部14を有している。把持部11は、使用時に指で把持する部分であり、本実施形態においては、容器2の口部23を覆う蓋体の役割も担う部分である。把持部11は、一直線状に軸方向(Y方向)に平行に延びる棒状の軸部12の上端部と連結している。そして、軸部12の軸方向(Y方向)下端部に、ブラシ部13及び植毛部14が設けられている。以下、ブラシ部13及び植毛部14について詳述する。図2は、図1の塗布具1の側面図であり、図3は、図2の塗布具1の要部拡大側面図である。
ブラシ部13は、図2及び図3に示すように、湾曲した形状を有し、2本の金属製ワイヤ131の間にブラシ毛132を差し込んだ状態で螺旋状に巻き付け、該ブラシ毛132が放射状に植え込まれて形成されている。具体的には、1本の金属製ワイヤ131を折り返して2本とした後、これら2本の金属製ワイヤ131の間にブラシ毛132を差し込む。その後、ブラシ毛132を差し込んだ2本の金属製ワイヤ131を螺旋状に捩ることによって、軸方向(Y方向)に細長い芯体133が形成されるとともに、ひねりの間にブラシ毛132が保持され、細長い芯体133の全長に沿って放射状にブラシ毛132が規則的に植え込まれる。このようにしてブラシ部13が形成される。尚、本実施形態においては、1本の金属製ワイヤ131を折り返して2本としたが、独立した2本の金属製ワイヤ131を用いてもよい。このように形成されたブラシ部13の芯体133の軸方向(Y方向)上端側を、軸部12の軸方向(Y方向)下端に差し込んで連結している。ブラシ部13の芯体133と軸部12との連結部の固定には、芯体133を軸部12に埋め込んで連結している。
ブラシ部13の芯体133を形成する金属製ワイヤ131としては、ステンレス製等の針金を用いることができる。ステンレス製の針金は、その直径が0.1mm以上2mm以下であることが好ましく、0.4mm以上1mm以下であることがより好ましい。
ブラシ毛132の材質としては、ナイロン、テトロン、ポリプロピレン、ポリエステル等の合成樹脂からなる合成樹脂繊維、レーヨン等の半合成繊維、或いは動物の毛などの天然繊維を用いることができる。また、ブラシ毛132としては、中実繊維毛でも中空繊維毛であってもよい。また、ブラシ毛132は、その断面が円形、楕円形、多角形等の形状であってもよい。ブラシ毛132に使用する際には、材質、形状及び断面が同じ1種類の毛を単独で、又は、材質、形状及び断面の少なくとも1つが異なる種類の毛をブレンドして用いることができる。ブラシ毛132の材質、形状及び断面は、塗布対象部位、或いは使用する化粧料3の種類に応じて、適切なものが選択される。なかでもナイロン等の合成樹脂からなる合成樹脂繊維が好ましい。
ブラシ毛132は、芯体133を形成する金属製ワイヤ131の一巻き毎に、3本以上85本以下植え込まれていることが好ましく、5本以上60本以下植え込まれていることがより好ましい。
ブラシ毛132は、その太さが、30μm以上250μm以下であることが好ましく、50μm以上200μm以下であることがより好ましく、61μm以上150μm以下がさらに好ましく、75μm以上135μm以下がよりさらに好ましい。
また、ブラシ毛132の長さは、1mm以上15mm以下であることが好ましく、2mm以上8mm以下であることがより好ましい。ブラシ毛132の長さの測定は、金属製ワイヤ131に巻きつけた時のブラシ毛132の長さを示している。尚、本実施形態においては、ブラシ毛132の芯体133表面からの長さが一定であるが、長さが異なっていてもよい。ブラシ毛132の長さが異なる例としては、例えば、芯体133における軸方向(Y方向)の上側から下側に向かって、ブラシ毛132の芯体133表面からの長さが漸次短くなっていたり、漸次長くなっていたりする形態、芯体133における軸方向(Y方向)の上側から下側に向かって、ブラシ毛132の芯体133表面からの長さが漸次長くなり、続いて漸次短くなるような形態、或いは、不規則的にブラシ毛132の芯体133表面からの長さが異なる形態等が挙げられる。
塗布部10は、軸部12におけるブラシ部13から植毛部14までの全領域が湾曲した形状に形成されている。具体的には、ブラシ部13から植毛部14までの全領域の外面が前記芯体133に沿って、円弧状に湾曲し、ブラシ毛132の先端を繋いだブラシの外形が、円筒状になっている。そのブラシ部13が最も湾曲する状態を側面視して、図4に示すような、ブラシ部13のブラシ部の最大径が、ブラシ部13の中央領域で最大となる凸面形状(中央が膨出した円柱形状)となっている第2の実施形態でも、図5に示すような、ブラシ部13が中央領域で最小となる凹面形状となっている第3の実施形態でも、図6に示すような、ブラシ部13が平坦な形状(全体が概ね同径の湾曲した円柱形状)となっている第4の実施形態でも、図7に示すような、ブラシ部13が先端に向けて径が小さくなる先細円柱形状となっている第5の実施形態等であってもよい。なかでも、まつげの中央部分を塗布する際に、液含みが良くボリュームを出すのに適している点からブラシ部13が最も湾曲する状態を側面視して、図4に示すような、ブラシ部13のブラシ部の最大径が、ブラシ部13の中央領域で最大となる形状が好ましい。また、ブラシ部13および植毛部14に適量の液を均一に含ませる点から、ブラシ部13が最も湾曲する状態を側面視して、図6に示すような、ブラシ部13が平坦な形状であることが好ましい。
図4〜図7は、便宜上様々な植毛部14の形状を示しているが、図4〜図7に示す各形態に記載の植毛部14の形状に限定されるものではなく、あくまでも植毛部14の形状のバリエーションを示しているに過ぎない。
ブラシ部13が最も湾曲する状態を側面視して、ブラシ部13のブラシ部の最大径は、1mm以上15mm以下であることが好ましく、2mm以上8mm以下であることがより好ましい。
ブラシ部13の最も湾曲する状態を側面視して、把持部とは反対側の先端径は、1mm以上15mm以下であることが好ましく、2mm以上8mm以下であることがより好ましく、2mm以上6mm以下がさらに好ましい。
ブラシ部13の把持部とは反対側の先端径は、ブラシ部13の円筒の最大径との差が、9mm以下が好ましく、7mm以下がより好ましく、2mm以下がさらに好ましい。ブラシ部13の把持部とは反対側の先端径は、ブラシ部13の円筒の最大径と同等の長さでも良い。
以上のように構成されたブラシ部13は、図2及び図3に示すように、湾曲して形成されている。即ち、ブラシ部13は、全長に亘って湾曲している。円弧状のブラシ部13は、例えば目の瞼のカーブに沿わせる観点から、湾曲した形状が円弧状であることが好ましく、その曲率半径が、10mm以上300mm以下であることが好ましく、13mm以上200mm以下であることがより好ましく、30mm以上100mm以下であることがさらに好ましい。
ブラシ部13の軸方向(Y方向)下側(先端)に設けられる植毛部14は、ブラシ部13のブラシ毛より細かい繊維を備えている。植毛部14は、ブラシ部13の先端に静電植毛により繊維141が固定されて形成されている。具体的には、ブラシ部13の芯体133の軸方向(Y方向)下側(先端)に接着剤を直接塗工して植毛用基部を形成して繊維141を静電植毛したり、或いは、ブラシ部13の芯体133の軸方向(Y方向)下側(先端)にゴム、樹脂等の部材を取り付け、接着剤を塗工して植毛用基部を形成して繊維141を静電植毛することにより、該植毛用基部の表面に複数本の繊維141が固定されて、植毛部14が形成される。
尚、ブラシ部13の軸方向(Y方向)下側(先端)に静電植毛する場合は、ブラシ部13の芯体133を形成する金属製ワイヤ131にブラシ毛132を差し込まずに、螺旋状に捩ってから、静電塗布する。又は、ブラシ部13の芯体133を形成する金属製ワイヤ131にブラシ毛132を螺旋状に捩ってから、ブラシ毛132にトリミングを施し、余分なブラシ毛132をカットして取り除くことによって、ブラシ毛の長さを調整した後に静電植毛して得ることができる。詳述すると、ブラシ部13の芯体133を形成する金属製ワイヤ131にブラシ毛132を螺旋状に捩ってから、余分なブラシ毛を短くカットし、重なるように静電植毛することができる。余分なブラシ毛を、図8に示す平坦な形状となるように均一にカットしても良く、植毛部14をブラシ部13にしっかり固定させる点から、凸面形状、凹面形状、先細円柱形状等の形状になるように不均一にカットしても良い。さらに、図9に示すように、ブラシ部13の一部のブラシ毛132を植毛部14が覆うように重なる植毛を施しても良い。その結果、静電植毛される繊維141をブラシ部13に、よりしっかり固定することができる。
植毛部14を構成する繊維141の材質としては、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート等の合成樹脂からなる合成樹脂繊維、レーヨン等の半合成繊維、或いは動物の毛などの天然繊維を用いることができる。繊維141の材質は、塗布対象部位、或いは使用する化粧料3の種類に応じて、適切なものが選択される。中でもナイロン等の合成樹脂からなる合成樹脂繊維、レーヨン等の半合成繊維が好ましい。
植毛部14の繊維141は、化粧料3を適量含ませたり、睫毛の目頭、目尻、下睫毛にダマ、毛束の発生を抑制し、均一に塗布する観点から、その密度が、ブラシ部13のブラシ毛132の密度よりも高いことが好ましく、ブラシ部13のブラシ毛132の密度の1倍超20000倍以下であることが好ましく、ブラシ部13のブラシ毛132の密度の2倍以上2000倍以下であることが更に好ましい。具体的には、植毛部14の繊維141の密度は、好ましくは1本/mm以上10000本/mm以下、より好ましくは30本/mm以上5000本/mm以下である。また、ブラシ部13のブラシ毛132の密度は、好ましくは0.1本/mm以上100本/mm以下、より好ましくは1本/mm以上30本/mm以下、さらに好ましくは3本/mm以上25本/mm以下が好ましい。
ブラシ部13のブラシ毛132の密度は、針金部の単位面積あたりのブラシ毛の本数のようにして測定することができる。一方、植毛部14の繊維141の密度は、単位面積あたりの植毛繊維の本数のようにして測定することができる。
また、植毛部14の繊維141は、その太さが、1μm以上80μm以下であることが好ましく、1μm以上60μm以下であることがより好ましい。なかでも、柔らかめの繊維パイルがまつげに優しくあたるので塗り心地が良い点から、1μm以上29μm以下であることがさらに好ましく、7μm以上24μm以下であることがよりさらに好ましい。又、硬めの繊維パイルがコーム様に、まつげを1本1本セパレートする点から30μm以上57μm以下がさらに好ましい。
また、植毛部14の繊維141は、植毛用基部の表面からの長さが、0.1mm以上7mm以下であることが好ましく、0.3mm以上5mm以下であることがより好ましい。0.5mm以上4mm以下であることが更に好ましい。尚、本実施形態においては、繊維141の植毛用基部の表面からの長さが一定であるが、長さが異なっていてもよい。
以上のように構成された化粧料塗布具1は、図3に示すように、ブラシ部13が最も湾曲する状態を側面視して、内側部分に位置する放射状のブラシ毛132の先端どうしを繋いで形成される内側仮想曲線IL1の延長線上に沿って、先端に植毛部14の軸部12を通る最大径の外形(外周)が配置されている。このことにより、化粧料3を収容した容器2から化粧料塗布具1を引き抜き、余分な化粧料3を取り除く上下に動かすしごき操作を行った場合に、把持部11に近いブラシ部13から植毛部14まで適量を留保させることができ、さらに睫毛に塗布した際に睫毛の目頭から目尻まで一度に均一に塗ることができ、睫毛にマスカラのダマや毛束の発生を抑制し、塗り残しを防止することができる。尚、延長線上に沿ってとは、植毛部14の最外径の外形(外周)が、延長線上の外側1mmから内側1mmの範囲内にある程度を言う。
また、ブラシ毛132の先端どうしを繋いで形成される内側仮想曲線IL1を描く際、本実施形態のように、ブラシ毛132の芯体133表面からの長さが一定である場合、或いは、芯体133における軸方向(Y方向)の上側から下側に向かって、ブラシ毛132の芯体133表面からの長さが漸次短くなっていたり、漸次長くなっていたりする形態、漸次長くなって、短くなる形態の場合は、実際のブラシ毛132の先端どうしを繋ぐことにより内側仮想曲線IL1を描くことができる。しかし、不規則的にブラシ毛132の芯体133表面からの長さが異なる形態の場合は、ランダムに20本のブラシ毛132を抽出し、それから平均長さを求め、求められた平均長さのブラシ毛132を基準に、仮想のブラシ毛132の先端どうしを繋ぐことにより内側仮想曲線IL1を描くことができる。
前記塗布部10が最も湾曲する状態を側面視して、植毛部14の軸部12を通る最大径と、ブラシ部13のブラシ毛132の先端を繋いだブラシの外形による湾曲した形状(円柱形状)の仮想3次元の立体円柱構造における、把持部11とは反対側の先端径との割合(植毛部の最大径/ブラシ部先端径)が、0.3以上3以下が好ましく、0.5以上3以下がより好ましく、0.6以上1.4以下がさらに好ましく、0.7以上1.2以下がよりさらに好ましく、0.8以上1.1以下がよりさらに好ましい。このことにより、化粧料3を収容した容器2から化粧料塗布具1を引き抜き、余分な化粧料3を取り除く上下に動かすしごき操作を行った場合に、把持部11に近いブラシ部13から植毛部14まで適量を留保させることができ、さらに睫毛に塗布した際に睫毛の目頭から目尻まで一度に均一に塗ることができ、睫毛にマスカラのダマや毛束の発生を抑制し、塗り残しを防止することができる。
前記塗布部10が最も湾曲する状態を側面視して、植毛部14の軸部12を通る最大径と、ブラシ部13のブラシ毛132の先端を繋いだブラシの外形による湾曲した形状(円柱形状)の仮想3次元の立体円柱構造における最大径との割合(植毛部の最大径/ブラシ部最大径)が、0.3以上1.5以下が好ましく、0.5以上1.5以下がより好ましく、0.5以上1.3以下がさらに好ましく、0.6以上1.2以下がよりさらに好ましく、0.8以上1.1以下がよりさらに好ましい。このことにより、化粧料3を収容した容器2から化粧料塗布具1を引き抜き、余分な化粧料3を取り除く上下に動かすしごき操作を行った場合に、把持部11に近いブラシ部13から植毛部14まで適量を留保させることができ、さらに睫毛に塗布した際に睫毛の目頭から目尻まで一度に均一に塗ることができ、睫毛にマスカラのダマや毛束の発生を抑制し、塗り残しを防止することができる。
植毛部14の形状としては、内側仮想曲線IL1の延長線上に沿って、軸方向(Y方向)下側(先端)に配置されている。例えば、図3及び図6に示すような軸方向(Y方向)下方寄りに最大幅を有する卵形状、雫形状(図7参照)、図10に示すような軸方向(Y方向)中心に最大幅を有する球形状、図11に示すような軸方向(Y方向)上方寄りに最大幅を有する逆卵形状、逆雫形状(図4参照)、俵状(図5参照)の他、多角形状であってもよく、デザイン柄形状等であってもよい。
尚、図10に示す球形状の植毛部14は、形状が軸方向(Y方向)に短くなっている為、コンパクトに塗ることができ、マスカラ液を肌に付けずに、塗ることができる、また、図3に示す雫形状の植毛部14、図11に示す逆雫形状の植毛部14及び図5に示す俵状の植毛部14は、形状が軸方向(Y方向)に細長くなっている為、内側仮想曲線IL1の延長線に線で接しており、化粧料塗布具1のブラシ部13から植毛部14までが、睫毛の目尻から目頭まで、ピッタリとフィットした状態で一度に塗布できる。さらに、図3に示す雫形状の場合、下まつ毛への塗布が容易になる。また、図11に示す逆雫形状の場合、植毛部が細くなっているので、塗布時に視界を遮らず、塗りにくい目頭・目尻部分にもきめ細かく塗布することができる。
具体的に、図3に示す軸方向(Y方向)下方寄りに最大幅を有する卵形状(雫形状)について、図12を用いて詳述する。「軸方向(Y方向)下方寄りに最大幅を有する卵形状(雫形状)」とは、図12に示すように、植毛部14の複数本の繊維141それぞれの先端どうしを結んだ軸方向(Y方向)に長い球形状と、該長い球形状における最も長い部位を通って該長い球形状を囲む仮想真球状ISとを描いた際に、該仮想真球状ISの重心の位置の方が該長い球形状の重心の位置よりも把持部11側にある球形状のことを意味する。また、図11に示す軸方向(Y方向)上方寄りに最大幅を有する逆卵形状(逆雫形状)について、図13を用いて詳述する。「軸方向(Y方向)上方寄りに最大幅を有する逆卵形状(逆雫形状)」とは、図13に示すように、植毛部14の複数本の繊維141それぞれの先端どうしを結んだ軸方向(Y方向)に長い球形状と、該長い球形状における最も長い部位を通って該長い球形状を囲む仮想真球状ISとを描いた際に、該長い球形状の重心の位置の方が該仮想真球状ISの重心の位置よりも把持部11側にある球形状のことを意味する。尚、図10に示す軸方向(Y方向)中心に最大幅を有する球形状とは、該球形状の重心の位置と仮想真球状ISの重心の位置とが一致する球形状のことを意味する
図3に示すように、ブラシ部13が最も湾曲する状態を側面視して、植毛部14の全幅(n)に対する植毛部14の全長(m)の割合(m/n)は、化粧料3を収容した容器2から化粧料塗布具1を引き抜き、余分な化粧料3を取り除く上下に動かすしごき操作を行った場合に、把持部11に近いブラシ部13から植毛部14まで適量を留保させることができ、さらに睫毛への塗布しやすさの観点から、0.5以上10以下であることが好ましく、1以上3.5以下であることがより好ましい。具体的には、植毛部14の最大径(全幅)(n)は、1mm以上15mm以下が好ましく、2mm以上8mm以下がより好ましく、2mm以上6mm以下が更に好ましい。また、植毛部14の全長(m)は、好ましくは1mm以上15mm以下、更に好ましくは2mm以上10mm以下である。尚、植毛部14の最大径(全幅)(n)は、本実施形態においては、周方向に一定であるが、一定でなくてもよい。具体的には、ブラシ部13が最も湾曲する状態を側面視した際の植毛部14の最大径(全幅)と、例えば、ブラシ部13が軸方向(Y方向)に平行に一直線状に延びる状態を側面視した際の植毛部14の最大径(全幅)とが異なっていてもよい。
また、図3に示すように、ブラシ部13が最も湾曲する状態を側面視して、植毛部14の全長(m)に対するブラシ部13の全長(p)の割合(p/m)は、化粧料の塗りやすさの観点から、1以上10以下であることが好ましく、2以上7以下であることが更に好ましい。具体的には、ブラシ部13の全長(p)は、好ましくは3mm以上35mm以下、更に好ましくは15mm以上30mm以下である。ここで、ブラシ部13の全長(p)は、軸方向(Y方向)の上下端の最短距離ではなく、実際の細長い曲線状の芯体133の長さを意味する。
更にまた、図3に示すように、ブラシ部13が最も湾曲する状態を側面視して、植毛部14の全長(m)とブラシ部13の全長(p)との合計値(p+m)は、睫毛に化粧料3を一度に塗布できる観点から、5mm以上40mm以下であることが好ましく、20mm以上35mm以下であることがより好ましい。
本実施形態の化粧料塗布具1は、図2及び図3に示すように、ブラシ部13のブラシ毛132の先端を繋いだブラシの外形と、植毛部14の外形との間に空隙部15を有する。即ち、化粧料塗布具1は、ブラシ部13と植毛部14との境界に、ブラシ部13の軸心方向に切り欠かれた空隙部15を有している。具体的には、空隙部15は、ブラシ部13の軸方向(Y方向)の最下端のブラシ毛132と、植毛部14の軸方向(Y方向)の上端側の植毛用基部の表面からブラシ部13側に向かって立設する複数の繊維141の先端との間に、ブラシ部13の芯体133方向に全周方向に亘って切り欠かれた状態で形成されている(図14参照)。空隙部15は、化粧料3を収容した容器2から化粧料塗布具1を引き抜き、余分な化粧料3を取り除く上下に動かすしごき操作を行った場合に、植毛部14の液だまの発生を抑制すべく、適量の化粧料3を貯留させ、塗布部10の全体にいきわたらせる観点から、その体積が、植毛部14の体積の0.1%以上100%以下であることが好ましく、植毛部14の体積の1%以上80%以下であることがより好ましく、植毛部14の体積の2%以上50%以下が更に好ましい。具体的には、空隙部15の体積は、0.1mm以上1500mm以下が好ましく、0.5mm以上600mm以下がより好ましく、1mm以上50mm以下がさらに好ましい。
ここで、空隙部15の体積は、図14に示すように、ブラシ部13の軸方向(Y方向)の最下側のブラシ毛132の先端と、植毛部14の最も広い幅に位置する部分とを結んだ線を、ブラシ部13の軸心を中心に全周に亘らせることにより想定される仮想3次元の立体円柱構造の部分から得られる値である。
また、化粧料塗布具1は、図3に示すように、ブラシ部13が最も湾曲する状態を側面視して、外側部分に位置する放射状のブラシ毛132の先端どうしを繋いで形成される外側仮想曲線IL2の延長線上に沿って、植毛部14の軸部12を通る最大径の外形(外周)が配置されている。このことにより、目頭側から目尻側までに亘るまつ毛の大部分にマスカラを塗布できる。尚、延長線上に沿ってとは、植毛部14の最外径の外形(外周)が、延長線上の外側1mmから内側1mmの範囲内にある程度を言う。
上述した本発明の実施形態の化粧料塗布具1を備える化粧料塗布装置100を使用した際の作用効果について説明する。
図1に示すように、以上の構成を有する化粧料塗布具1が、化粧料塗布装置100を構成する容器2内から引き抜かれると、しごき弁21のしごき孔211により、化粧料塗布具1の軸部12、ブラシ部13及び植毛部14に付着した過剰の化粧料3がしごき落とされる。その際、化粧料塗布具1の塗布部10は、軸部12におけるブラシ部13から植毛部14までの全領域が湾曲した形状に形成されており、化粧料塗布具1には、ブラシ部13の軸方向(Y方向)の下端(先端)に植毛部14を有し、内側仮想曲線IL1の延長線上に沿って植毛部14が配置されているので、ブラシ部13の軸方向(Y方向)の下端(先端)に化粧料3が塊状に付き難く、適量の化粧料3がブラシ部13及び植毛部14に保持されるようになる。特に、本実施形態の化粧料塗布具1は、図2及び図3に示すように、ブラシ部13と植毛部14との境界に空隙部15を有しているので、しごき弁21のしごき孔211によって過剰の化粧料3がしごき落とされる際に、適量な化粧料3を保持でき、化粧料塗布具1を上下に動かすしごき操作を行うことで、適量の化粧料3がブラシ部13及び植毛部14に保持されるようになる。
図15(a)及び図15(b)には、本実施形態の化粧料塗布具1の使用状態の例が示されている。図15(a)及び図15(b)は、塗布対象部位として、睫毛にマスカラ用の化粧料3を塗布する状態を示している。上述したように、化粧料塗布具1は、化粧料塗布装置100を構成する容器2内から引き抜かれると、ブラシ部13及び植毛部14に適量の化粧料3が保持されるようになる。そのため、化粧料塗布具1の使用者は、適量の化粧料3が保持された植毛部14を用いて、図15(a)に示すように、睫毛の中央部だけでなく、短い睫毛の多い目頭側の睫毛にも、狙った睫毛1本1本に塗れてボリュームを調整しながら適量のマスカラ用の化粧料3を塗ることができる。また、適量の化粧料3が保持された植毛部14を用いて、図15(b)に示すように、目尻側の睫毛にも、適量のマスカラ用の化粧料3を塗ることができる。
また、本実施形態の化粧料塗布具1は、図3に示すように、塗布部10が前記軸部におけるブラシ部から植毛部までの全領域が円弧形状になっている。その為、化粧料塗布具1の使用者は、図15(a)に示すように、カーブしている瞼の目頭側から目尻側に亘る複数本の睫毛の大部分の根元に、ブラシ部13及び植毛部14を隙間なく密着させ、当てることができるので、睫毛にむらなく、一度に均一に塗布できる。さらに、まつ毛にマスカラのダマや毛束の発生を抑制し、美観に優れた仕上りが得られる。また、植毛部14が使用者の鼻に当たり難く、視界も遮り難く、操作性が向上する。さらに、使用を止め、容器2に化粧料塗布具1を収納する場合においても、ブラシ部から植毛部までの全領域が円弧形状になっているので、容器2の口部23に塗布部10が引っ掛かりにくく、把持部11を持つだけで、やり直すことなく、スムーズに収納することができる。
本発明の化粧料塗布具は、上述した本実施形態の化粧料塗布具1に何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、上述した化粧料塗布具1は、化粧料3としてマスカラ用の化粧料を用いた、図15(a)及び図15(b)に示すようなマスカラ用の化粧料塗布具であったが、化粧料3としてアイブロー用の化粧料を用い、塗布対象部位を眉毛としたアイブロー用の化粧料塗布具であってもよい。さらに、化粧料3として睫毛・眉毛用の美容液を用い、塗布対象部位を睫毛・眉毛とした睫毛・眉毛用の化粧料塗布具であってもよい。
また、本実施形態の化粧料塗布具1は、図2及び図3に示すように、ブラシ部13と植毛部14との境界に、ブラシ部13の軸心方向に切り欠かれた空隙部15を有しているが、空隙部15を有していなくてもよい。
上述した実施形態に関し、さらに以下の化粧料塗布具を開示する。
<1>
把持部と塗布部とを備える化粧料塗布具であって、
塗布部は、把持部から伸びる軸部、軸部から放射状に延びるブラシ毛によるブラシ部、及び軸部における把持部とは反対側の先端に植毛部とを備えており、
前記ブラシ部は、2本の金属製ワイヤの間にブラシ毛を差し込んだ状態で螺旋状に巻き付けられており、前記植毛部は、ブラシ部のブラシ毛より細かい繊維を備えており、前記塗布部は前記軸部におけるブラシ部から植毛部までの全領域が湾曲した形状である化粧料塗布具。
<2>
前記塗布部は前記軸部におけるブラシ部から植毛部までの全領域が円弧形状である前記<1>記載の化粧料塗布具。
<3>
前記ブラシ部のブラシ毛の先端を繋いだブラシの外形と、前記植毛部の外形との間に空隙部を有する前記<1>又は<2>記載の化粧料塗布具。
<4>
前記塗布部が最も湾曲する状態を側面視して、前記植毛部の軸部を通る最大径と、ブラシ部のブラシ毛の先端を繋いだブラシの外形による円弧状の仮想3次元の立体円柱構造における最大径との割合(植毛部の最大径/ブラシ部最大径)が0.3以上1.5以下が好ましく、0.5以上1.5以下がより好ましく、0.5以上1.3以下がさらに好ましく、0.6以上1.2以下がよりさらに好ましく、0.8以上1.1以下がよりさらに好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の化粧料塗布具。
<5>
前記塗布部が最も湾曲する状態を側面視して、前記植毛部の軸部を通る最大径と、ブラシ部のブラシ毛の先端を繋いだブラシの外形による円弧状の仮想3次元の立体円柱構造における把持部とは反対側の先端径との割合(植毛部の最大径/ブラシ部先端径)が0.3以上3以下が好ましく、0.5以上3以下がより好ましく、0.6以上1.4以下がさらに好ましく、0.7以上1.2以下がよりさらに好ましく、0.8以上1.1以下がよりさらに好ましい前記<1>〜<4>のいずれか1記載の化粧料塗布具。
<6>
前記植毛部の前記繊維は、その密度が、前記ブラシ部の前記ブラシ毛の密度よりも高い前記<1>〜<5>のいずれか1記載の化粧料塗布具。
<7>
前記植毛部は、静電加工により繊維が固定されて形成されている前記<1>〜<6>のいずれか1記載の化粧料塗布具。
<8>
前記ブラシ部は、その曲率半径が10mm以上300mm以下であることが好ましく、13mm以上200mm以下であることがより好ましく、30mm以上100mm以下であることがさらに好ましい円弧状である前記<1>〜<7>のいずれか1記載の化粧料塗布具。
<9>
前記<1>〜<8>のいずれか1記載の化粧料塗布具と、化粧料を収容するための容器とを備える化粧料塗布装置であって、前記化粧料塗布具は、前記容器の口部から該容器内に出入自在になっており、前記容器には、その口部又はその近傍に、しごき孔を有する可撓性のしごき弁が設けられている化粧料塗布装置。
<10>
前記ブラシ部が最も湾曲する状態を側面視して、内側部分に位置する放射状のブラシ毛の先端どうしを繋いで形成される内側仮想曲線の延長線上に沿って、先端に植毛部の軸部を通る最大径の外形(外周)が配置されている前記<1>〜<9>のいずれか1記載の化粧料塗布具。
<11>
前記ブラシ部が最も湾曲する状態を側面視して、外側部分に位置する放射状のブラシ毛の先端どうしを繋いで形成される外側仮想曲線の延長線上に沿って、植毛部の軸部を通る最大径の外形(外周)が配置されている前記<1>〜<10>のいずれか1記載の化粧料塗布具。
1 化粧料塗布具
11 把持部
10 塗布部
12 軸部
13 ブラシ部
131 金属製ワイヤ
132 ブラシ毛
133 芯体
14 植毛部
141 繊維
15 空隙部
2 容器
21 しごき弁
211 しごき孔
22 ねじ部
23 口部
3 化粧料
100 化粧料塗布装置

Claims (11)

  1. 把持部と塗布部とを備える化粧料塗布具であって、
    塗布部は、把持部から伸びる軸部、軸部から放射状に延びるブラシ毛によるブラシ部、及び軸部における把持部とは反対側の先端に植毛部とを備えており、
    前記ブラシ部は、2本の金属製ワイヤの間にブラシ毛を差し込んだ状態で螺旋状に巻き付けられており、前記植毛部は、ブラシ部のブラシ毛より細かい繊維を備えており、前記塗布部は前記軸部におけるブラシ部から植毛部までの全領域が湾曲した形状である化粧料塗布具。
  2. 前記塗布部は前記軸部におけるブラシ部から植毛部までの全領域が円弧形状である請求項1記載の化粧料塗布具。
  3. 前記ブラシ部のブラシ毛の先端を繋いだブラシの外形と、前記植毛部の外形との間に空隙部を有する請求項1又は2記載の化粧料塗布具。
  4. 前記塗布部が最も湾曲する状態を側面視して、前記植毛部の軸部を通る最大径と、ブラシ部のブラシ毛の先端を繋いだブラシの外形による湾曲した形状の仮想3次元の立体円柱構造における最大径との割合(植毛部の最大径/ブラシ部最大径)が0.3以上、1.5以下である請求項1〜3のいずれか1項記載の化粧料塗布具。
  5. 前記塗布部が最も湾曲する状態を側面視して、前記植毛部の軸部を通る最大径と、ブラシ部のブラシ毛の先端を繋いだブラシの外形による湾曲した形状の仮想3次元の立体円柱構造における最大径との割合(植毛部の最大径/ブラシ部最大径)が0.5以上、1.5以下である請求項4記載の化粧料塗布具。
  6. 前記塗布部が最も湾曲する状態を側面視して、前記植毛部の軸部を通る最大径と、ブラシ部のブラシ毛の先端を繋いだブラシの外形による湾曲した形状の仮想3次元の立体円柱構造における把持部とは反対側の先端径との割合(植毛部の最大径/ブラシ部先端径)が0.3以上、3以下である請求項1〜5のいずれか1項記載の化粧料塗布具。
  7. 前記塗布部が最も湾曲する状態を側面視して、前記植毛部の軸部を通る最大径と、ブラシ部のブラシ毛の先端を繋いだブラシの外形による湾曲した形状の仮想3次元の立体円柱構造における把持部とは反対側の先端径との割合(植毛部の最大径/ブラシ部先端径)が0.5以上、3以下である請求項6記載の化粧料塗布具。
  8. 前記植毛部の前記繊維は、その密度が、前記ブラシ部の前記ブラシ毛の密度よりも高い請求項1〜7のいずれか1項記載の化粧料塗布具。
  9. 前記植毛部は、静電加工により繊維が固定されて形成されている請求項1〜8のいずれか1項記載の化粧料塗布具。
  10. 前記ブラシ部は、その曲率半径が10mm以上300mm以下の円弧状である請求項1〜9のいずれか1項記載の化粧料塗布具。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項記載の化粧料塗布具と、化粧料を収容するための容器とを備える化粧料塗布装置であって、前記化粧料塗布具は、前記容器の口部から該容器内に出入自在になっており、前記容器には、その口部又はその近傍に、しごき孔を有する可撓性のしごき弁が設けられている化粧料塗布装置。
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