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JP2014503643A - 白色長残光蛍光体ブレンド又は層状構造体 - Google Patents

白色長残光蛍光体ブレンド又は層状構造体 Download PDF

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JP2014503643A JP2013544662A JP2013544662A JP2014503643A JP 2014503643 A JP2014503643 A JP 2014503643A JP 2013544662 A JP2013544662 A JP 2013544662A JP 2013544662 A JP2013544662 A JP 2013544662A JP 2014503643 A JP2014503643 A JP 2014503643A
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Abstract

本発明は、第一の長残光蛍光体、第二の長残光蛍光体及び第三の蛍光体のブレンド又は製品の2以上の層におけるそれらの使用に関する。第一の長残光蛍光体は、式Iのものである。
Cax-y-z-aaAl2-m-n-o-pd:Euy,REz,Bm,Znn,Coo,Scp
第二の長残光蛍光体は、式IIのものである。
Srx-y-z-aaAl14-m-n-o-pd:Euy,REz,Bm,Znn,Coo,Scp II
第三の蛍光体は、300〜500nmの波長域の波長で励起される非長残光蛍光体である。ブレンド又は蛍光体が2以上の層中に存在する製品にも関する。3種類の蛍光体を含むブレンド又は層状構造体は、いったん励起されると周辺光が無い状態で白く見えることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、2種類の長残光蛍光体とこれらの長残光蛍光体からの発光によって励起される第三の蛍光体とを含む蛍光体ブレンド又は層状構造体に関する。蛍光体ブレンド又は層状構造体は、いったん励起されると、周辺光がなくても白くみえる。
青色長残光蛍光体と緑色長残光蛍光体と赤色長残光蛍光体とをブレンドして白色長残光蛍光体を製造することが試みられてきた。しかし、このアプローチには、個々の長残光蛍光体の減衰速度が異なるため色が経時的に変化し、ブレンドの強度が低く、白色域での残光が長く続かないという問題があった。高効率の長残光白色蛍光体の製造依然として困難な課題として残されている。
米国特許出願公開第2005/212397号
本発明は、第一の長残光蛍光体と第二の長残光蛍光体と第三の非長残光蛍光体とのブレンドに関する。第一の長残光蛍光体は、次の式Iのものである。
Cax-y-z-aaAl2-m-n-o-pd:Euy,REz,Bm,Znn,Coo,Scp
式中、xは0.75〜1.3であり、yは約0.0005〜約0.1であり、zは約0.0005〜約0.1であり、aは約0〜約0.2であり、AはSr及びBaの1種以上であり、mは約0〜約0.3であり、nは約0〜約0.1であり、oは約0〜約0.01であり、pは約0〜約0.10であり、REは任意の希土類イオン、特に、Nd3+及びDy3+の1種以上であり、dは約3.945〜約4.075であり、特に4である。
第二の長残光蛍光体は、式IIのものである。
Srx-y-z-aaAl14-m-n-o-pd:Euy,REz,Bm,Znn,Coo,Scp II
式中、xは3.0〜5.2であり、yは約0.0005〜約0.1であり、zは約0.0005〜約0.1であり、aは約0〜約0.2であり、AはCa及びBaの1種以上であり、mは約0〜約0.3であり、nは約0〜約0.1であり、oは約0〜約0.01であり、pは約0〜約0.10であり、REは任意の希土類イオン、特に、Nd3+及びDy3+の1種以上であり、dは約23.945〜約26.425であり、特に25である。コバルト及びユウロピウムの酸化状態は2+であり、式I及びIIの他のすべての元素の酸化状態は、本明細書の記載から当業者には明らかであろう。
構造の過剰の酸素イオン又は陽イオン空格子の惹起によって電荷補償が起こることがある。例えば、Dy3+がSr2+と置き換わるとき、2Dy3+→3Sr2+[]zというプロセスでSr2+イオン空格子が導入されることによって電荷補償が起こり得る。或いは、電荷補償はプロセスSr1-zDyzAl24+z/2によって起こることもある。同様に、Co2+がAl3+と置き換わるとき、SrAl2-oCoo4-o/2(式中、下付の符号は文字のoであり、数字の0ではない。)によって電荷補償が起こり得る。ただし、本発明は、これらの電荷補償のモードに限定されるものではない。
第三の蛍光体は、300〜500nmの波長域、特に約460nmの波長で励起される非長残光蛍光体である。
さら具体的特徴について述べると、第二の長残光蛍光体の具体的な式IIは、Sr4-y-zAl1425:Eu2+ y,Dy3+ zである。第一の長残光蛍光体の具体的な式Iは、Ca1-y-zAl24:Eu2+ y,Nd3+ zである。第三の蛍光体は、3.5MgO−0.5MgF2−GeO2;Mn4+(MFG);Y3Al512;Ce3+(YAG:Ce);(Tb,Y,Lu,La,Gd)3(Al,Ga)512:Ce3+(TAG:Ce);(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2:Eu2+,Mn2+(CASI)及びこれらの組合せからなる群から選択し得る。第三の蛍光体は、黄色発光体、黄−橙色発光体、橙−赤色発光体、赤色発光体及びこれらの組合せからなる群から選択できる。ブレンドに1種以上の追加の蛍光体が存在していてもよい。蛍光体ブレンドは、いったん励起されると、周辺光がなくても白くみえる。本発明は、本明細書に開示した蛍光体ブレンドを含む製品にも関する。
ブレンドの第三の非長残光蛍光体と第二の長残光蛍光体と第一の長残光蛍光体の量比(重量%)は、約2〜3:2〜4:3〜5、特に約3:3:4.5、さらに具体的には約2.5:3:4.5であり、これら3種類の蛍光体の合計量はブレンドの100重量%をなす。
第一の長残光蛍光体は420〜470nmの波長域に青色の光を発光する。第二の長残光蛍光体は460〜535nmの波長域に青緑色の光を発光する。第三の非長残光蛍光体は、例えば560〜650nmの波長域に黄赤色の光を発光する。
蛍光体ブレンドは、公知の白色発光蛍光体と比較して相対的に高い初期強度、長残光性及び良好な経時的色安定性を有する。蛍光体ブレンドは、この材料を組み込む製品においてより良好な性能を可能にしうる。この改良は、この組成物が提供するような安定した白色及び高い光出力を生じさせる能力に依存する新規の用途も可能にしうる。また、この蛍光体ブレンドの利点は、第一及び第二の長残光蛍光体が同様に減衰し、それによって、従来の赤色、緑色及び青色長残光蛍光体ブレンドの色の不安定性を引き起こす異なる減衰の速度の問題が回避されることである。
各層に第一の長残光蛍光体、第二の長残光蛍光体及び第三の蛍光体の1種以上を有する2以上の層を含む製品にも関する。すなわち、第一、第二及び第三の蛍光体の各々が製品に存在する。ただし、第一の蛍光体と第二の蛍光体が1つの層中にあって、第三の蛍光体が第一及び第二の蛍光体のいずれかと共に1つの層にあってもよいし、或いは第一、第二及び第三の蛍光体の各々が互いに別々の3つの層に存在していてもよい。
本明細書に記載された数値範囲は上下限を含み、例えば、約5〜約25という範囲は5及び25を含む。
本発明の上記その他の特徴及び利点については、図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって理解を深めることができるであろう。上記の発明の概要は、本発明の実施形態を広義に記載したものであり、以下の発明を実施するための形態は、本発明の実施形態について具体的かつ詳細に説明したものであり、特許請求の範囲に規定される発明を限定すべきものと解すべきではない。
第一及び第二の長残光蛍光体並びに第三の非長残光蛍光体の粒子で含浸した構造体を示す概略図である。 第一の長残光蛍光体と第二の長残光蛍光体と第三の非長残光蛍光体の各々を異なる層に含む層状構造体を示す概略図である。 第一の長残光蛍光体Ca0.90Eu0.005Nd0.03Al24の例示的な励起及び発光スペクトルを示すグラフであり、いずれの図においても、励起スペクトルは実線で示し、発光スペクトルは点線で示す。 第二の長残光蛍光体Sr4Al1425:Eu2+,Dy3+の例示的な励起及び発光スペクトルを示すグラフである。 第三の非長残光蛍光体(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2:Eu2+,Mn2+(CASI)の例示的な励起及び発光スペクトルを示すグラフである。 第三の非長残光蛍光体(Tb,Y,Lu,La,Gd)3(Al,Ga)512:Ce3+(TAG:Ce)の例示的な励起及び発光スペクトルを示すグラフである。 第三の非長残光蛍光体3.5MgO−0.5MgF2−GeO2;Mn4+(MFG)の例示的な励起及び発光スペクトルを示すグラフである。 第三の非長残光蛍光体Y3Al512;Ce3+(YAG:Ce)の例示的な励起及び発光スペクトルを示すグラフである。 後記の試料Iのブレンドの減衰曲線であり、経時的な強度を示すの図である。 後記の試料Iのブレンドの励起スペクトルを示すグラフである。 後記の試料Iのブレンドの発光スペクトルを示すグラフである。
図1は、第一の長残光蛍光体の粒子12、第二の長残光蛍光体の粒子14及び第三の非長残光蛍光体の粒子16のブレンドを含むマトリックス10を示す。この説明図においては、励起は終了しており、第一及び第二の長残光蛍光体粒子は光子として保存されているエネルギーを放出している。各々、第一及び第二の長残光蛍光体12、14から放出されたこれらの第一及び第二の光子18、20は、別の粒子に向かっていない図1中の矢印によって示されるようにマトリックスから脱出することができる。代替として、放出された第一及び第二の光子18、20は、別の粒子に向かっている図1の矢印によって示されるように第三の非長残光蛍光体の粒子16によって吸収されてもよく、それは次いで各々、捕捉されたエネルギーをより長い波長の光子22、24として放出する。マトリックスから放出された3つのタイプの光子の可視の組合せは、個々の蛍光体のルミネセンスの色とは対照的にこれら蛍光体のブレンドの白色ルミネセンスをもたらす。この実施形態では、蛍光体をブレンドしてからポリマーマトリックスに導入する。別の実施形態では、各々の蛍光体は、マトリックスに別々に導入されて蛍光体ブレンドを含む最終組成物を形成することができる。マトリックスがポリマーに限定されるものではなく、他の材料、例えば塗料、ガラス又は透明セラミックスのような材料を始めとする他の有機又は無機マトリックスも包含することは当業者には明らかであろう。
図2は、複数の蛍光体の構造体についての代替の構成を示す。図2において、基材26は、第一の長残光蛍光体の粒子12を含む層28、第二の長残光蛍光体の粒子14を含有する層30及び第三の非長残光蛍光体の粒子16を含む層32によりコーティングされている。励起が除去された後、第一及び第二の長残光蛍光体から各々放出された光子18、20は、図2に屈折しない矢印によって示されているように脱出することができる。代替として、第一及び第二の長残光蛍光体粒子12、14から放出された光子18、20は、第三の蛍光体粒子16によって吸収されてもよく、それは次いで各々、吸収されたエネルギーをより長い波長の光子22、24として放出する。これは、層28又は30を起源とし層32の粒子によって屈折した矢印によって示されている。第一の長残光蛍光体の短波長の光子は、青色であり、第二の長残光蛍光体の短波長の光子は青緑色であり、そして第三の非長残光蛍光体のより長い波長の光子は、例えば、赤色又は黄色であり、これによって白色のルミネセンスを有する全体の構造体がもたらされる。さらに、2種類の長残光蛍光体は、1つの層中で一緒に混合することができ又は第三の蛍光体は、長残光蛍光体の1つを含む層中に存在することができることを理解されたい。層の順序付けは、発光の外見を調和させるために調整することができる。
第一の長残光蛍光体及び第二の長残光蛍光体は各々以下のプロセスで形成することができる。第一の長残光蛍光体及び第二の長残光蛍光体の酸素含有原料化合物は、酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、カルボン酸塩、及びこれらの化合物の組合せの形態である。カルボン酸塩を含有する実施形態では、カルボン酸塩は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、及びペンタン酸のように炭素原子数1〜5のものでよい。これらの原料化合物は、標記のモル量の原子を含む式I及び式IIの組成物を製造できる量(重量%)で存在する。例えば第一の長残光蛍光体Ca0.90Eu0.005Nd0.03Al24は、ユウロピウム、ネオジム、アルカリ土類金属及び第13族金属の酸素含有化合物の粉末を混合することによって製造することができる。
以下のプロセスに関する詳細については、米国特許出願第12/640712号(米国特許出願公開第2010/0136302号)を参照されたい。白色長残光蛍光体を製造するための原料混合物は、ホウ酸、四ホウ酸リチウム、炭酸リチウム、ホウ酸、水素化ホウ素アルカリ又はこれらの混合物のようなフラックスを含んでいてもよい。本発明の別の実施形態では、フラックスは、ユウロピウム、ネオジム、アルカリ土類金属又は第13族金属のフッ化物のようなハライド化合物である。ハライド化合物は、混合物の10重量%以下をなす。フラックスは、フッ化リチウム、フッ化ナトリウムその他のハロゲン化アルカリのようなハロゲン化アルカリであってもよい。フラックスを用いる場合、フラックス由来の残留可溶性不純物を除去するため、生成物を熱水で洗浄するのが望ましいことがある。
第一の長残光蛍光体及び第二の長残光蛍光体の各々の酸素含有原料化合物は、任意の機械的方法で一緒に混合すればよい。例示的な実施形態では、かかる方法には、高速ブレンダー又はリボンブレンダー中での粉末の撹拌又はブレンド、或いはボールミル、ハンマーミル又はジェットミル中での粉末の粉砕及び混合が挙げられる。当業者には明らかであろうが、十分に混合された粉末混合物を調製するためのその他の技術を使用し得る。混合物が濡れているときは、焼成前に乾燥してもよい。乾燥は周囲雰囲気で行ってもよいし、減圧下で行ってもよい。
第一の長残光蛍光体及び第二の長残光蛍光体の各々の酸化物粉末の混合物は温度約900℃〜約1700℃の還元雰囲気中で混合物を蛍光体の固溶体へと転化するのに十分な時間焼成する。例えば、温度は約1000℃〜約1400℃、特に約1200℃である。焼成は、回分法又は連続法で、好ましくは良好な気固接触を促進するために撹拌又は混合しながら実施することができる。必要な焼成時間は、焼成すべき酸化物混合物の量、固体と雰囲気ガスと接触の程度、及び焼成又は加熱中の混合物の混合度に応じて、約1分間乃至10時間である。混合物は、最終温度まで急激に昇温して保持してもよいし、もっと遅い速度(例えば約3℃/分〜約200℃/分)で最終温度まで加熱してもよい。例示的な実施形態では、最終温度まで約10℃/分〜約100℃/分の速度で昇温させる。当業者には明らかであろうが、ある蛍光体組成物の合成に必要とさせる正確な条件は、選択される蛍光体に依存するが、上述の条件の範囲内にある。
焼成は還元性雰囲気で実施されるが、還元性雰囲気としては、例えば、水素、一酸化炭素、アンモニア、ヒドラジンのような化合物又はこれらの化合物と窒素、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、キセノンのような不活性ガスとの混合物が挙げられる。
一態様では、水素含有量約0.5体積%〜約10体積%の水素と窒素との混合物を還元性ガスとして使用し得る。特定の雰囲気は、1%のH2と99%のN2である。別の態様では、還元性ガスは一酸化炭素であり、残留酸素と焼成チャンバー内に入れられた炭素粒子との反応によって焼成チャンバー内の現場で発生する。さらに別の態様では、還元性雰囲気はアンモニア又はヒドラジンの分解によって発生させる。例示的な態様では、焼成後に蛍光体を、プロパノールスラリー中でボールミルに付して、焼成中に形成したおそれのある凝集体を崩壊させてもよい。
長残光蛍光体は、標準的な焼成技術を用いて約1〜5μm又はそれ以上の粒子へとすることができる。別法では、エマルジョン法を用いてナノスケールの粒子を形成してもよい。
蛍光体原料の多くが市販されている。蛍光体ブレンドは、市販の長残光蛍光体CaAl24:Eu2+,Nd3+及びSr4Al1425:Eu2+Dy3+からなるものであってもよいが、それらが式I及びII並びに従来の市販蛍光体YAG:Ce及び/又はTAG:Ceその他の長UV波長域で励起され、黄乃至赤色波長域で発光する蛍光体を満足することを条件とする。
第一及び第二の長残光蛍光体並びに第三の非長残光蛍光体を調製又は市販品として入手したら、それらを所定の重量比(重量%)で一緒にブレンドされて所望の色を生じさせることができる。これら蛍光体は、次いで任意の機械的方法で一緒に混合すればよい。かかる方法には、高速ブレンダー又はリボンブレンダー中での粉末の撹拌又はブレンド、或いはボールミル、ハンマーミル又はジェットミル中での粉末の粉砕及び混合が挙げられる。当業者には明らかであろうが、十分に混合された粉末混合物を調製するためのその他の技術を使用し得る。混合物が濡れているときは、焼成前に乾燥してもよい。乾燥は周囲雰囲気で行ってもよいし、減圧下で行ってもよい。
蛍光体の粒径は、ブレンド全体の粒径も含めて、例えば1μm以下から50μmの範囲とすることができ、用途に依存する。
本発明は、第一の長残光蛍光体と第二の長残光蛍光体と第三の蛍光体とのブレンド又は製品におけるそれらの使用に関する。第一の長残光蛍光体は、次の式Iのものである。
Cax-y-z-aaAl2-m-n-o-pd:Euy,REz,Bm,Znn,Coo,Scp
式中、xは0.75〜1.3であり、yは約0.0005〜約0.1であり、zは約0.0005〜約0.1であり、aは約0〜約0.2であり、AはSr及びBaの1種以上であり、mは約0〜約0.3であり、nは約0〜約0.1であり、oは約0〜約0.01であり、pは約0〜約0.10であり、REはNd3+及びDy3+の1種以上であり、dは約3.945〜約4.075である。
第一の長残光蛍光体の具体的な式Iは、Ca1-y-zAl24:Eu2+ y,Nd3+ zである。第一の長残光蛍光体の一例は、青色の第一の長残光蛍光体Ca0.96Eu0.01Nd0.03Al24である。
第二の長残光蛍光体は、次の式IIのものである。
Srx-y-z-aaAl14-m-n-o-pd:Euy,REz,Bm,Znn,Coo,Scp II
式中、xは3.0〜5.2であり、yは約0.0005〜約0.1であり、zは約0.0005〜約0.1であり、aは約0〜約0.2であり、AはCa及びBaの1種以上であり、mは約0〜約0.3であり、nは約0〜約0.1であり、oは約0〜約0.01であり、pは約0〜約0.10であり、REはNd3+及びDy3+の1種以上であり、dは約23.945〜約26.425である。
第二の長残光蛍光体の具体的な式IIは、Sr4-y-zAl1425:Eu2+ y,Dy3+ zである。第二の長残光蛍光体の一例は、青緑色長残光蛍光体、Sr3.92Eu0.05Dy0.03Al1425である。
第三の蛍光体は、350〜500nmの波長域、特に約460nmの波長で励起される非長残光蛍光体である。第三の蛍光体は3.5MgO−0.5MgF2−GeO2;Mn4+(MFG);Y3Al512;Ce(YAG:Ce3+);(Tb,Y,Lu,La,Gd)3(Al,Ga)512:Ce3+(TAG:Ce);(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2:Eu2+,Mn2+(CASI)及びこれらの組合せからなる群から選択し得る。第三の蛍光体は、黄色発光体、黄−橙色発光体、橙−赤色発光体、赤色発光体及びこれらの組合せからなる群から選択できる。
ブレンド中には1種以上の追加の蛍光体が存在していてもよい。蛍光体ブレンドは、いったん励起されると、周辺光がなくても白くみえる。蛍光体ブレンド又は2以上の層を含み、第一の長残光蛍光体と第二の長残光蛍光体と第三の非長残光蛍光体の少なくとも1つが各層中に配置されている製品にも関する。
図1及び図2に示すようなマトリックス又は基材上の層中への蛍光体ブレンド又は第一の、第二の及び第三の個々の蛍光体の導入は、選択したマトリックス材料に対する標準的な処理技術を用いて実施すればよい。例えば、本発明の実施形態では、蛍光体が乾燥顔料であるかのように粉末ブレンドをベース塗料混合物中に混合することによって蛍光体を塗料組成物中に導入することができる。別の実施形態では、蛍光体を溶媒に撹拌混合してスラリーを形成してから、ベース塗料混合物に導入してもよい。塗料は製品の一つである。
蛍光体ブレンド又は個々の第一、第二及び第三の蛍光体は、照明用のエネルギー源のない場所で長時間光を必要とする数多くの用途に使用できる。プラスチックマトリックスに、長残光蛍光体の粒子を埋め込んでもよい。一方、蛍光体粒子を、構造体の本体に取り付けられるフィルム又は表面層のプラスチックマトリックスに導入してもよい。蛍光体が埋め込まれたプラスチックマトリックス又は構造体の本体に取り付けられるフィルムもしくは表面層については、米国特許出願第12/640712号を参照されたい。マトリックス又は表面層への蛍光体の導入は、通常のプラスチック処理技術で実施できる。かかる技術としては、圧縮成形、射出成形、シート成形、フィルムブロー成形、その他プラスチックマトリックス中に乾燥粉末を導入することのできる任意のプラスチック処理技術が挙げられる。当業者には明らかであろうが、これらの技術に使用されるプラスチックマトリックス材料としては、薄層を通して光を透過させることのできる十分な透明性をもつ任意の熱可塑性材料、例えば、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)及びポリプロピレンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、室温加硫(RTV)シリコーンコンパウンド及びエポキシのような化合物を始めとする熱硬化性材料もプラスチックマトリックスに使用できる。蛍光体は、蛍光体を2液型反応体部分の一方と混合することによって熱硬化性樹脂に導入することができる。さらに、マトリックスはプラスチックである必要はない。当業者には明らかであろうが、本発明の蛍光体はガラス又はセラミックマトリックスにも導入することができる。蛍光体は、マトリックス又は基材上の膜を形成することができる塗料又は樹脂のような液体中に導入することができる。
蛍光体の粒子は、マトリックスとの親和性に欠け、処理中に凝集を招くことがある。この影響は、以下に述べるように、ナノスケール粒子のような微小粒子で特に重大である。いずれのタイプの蛍光体粒子でも、マトリックスに導入する前に粒子をコートすることによって上記の影響を低減させることができる。コーティングは、低分子リガンド又は高分子リガンドのいずれを含んでいてもよい。低分子リガンドの例としては、オクチルアミン、オレイン酸、トリオクチルホスフィンオキシド又はトリアルコキシシランが挙げられる。当業者には明らかであろうが、上記のものに加えて或いは代えて、他の低分子リガンドを使用してもよい。粒子は高分子リガンドでコートしてもよく、高分子リガンドは粒子表面から合成してもよいし、或いはナノスケールの粒子の表面に加えてもよい。蛍光体粒子の表面からのポリマー鎖の成長及びポリマーコーティングによる蛍光体粒子のコーティングについては、米国特許出願第12/640712号に記載されている。
個々の第一、第二及び第三の蛍光体又は蛍光体ブレンドをミルに付して粒子を細かくし、凝集体を崩壊させてもよい。最終蛍光体を次いでマトリックス中に導入して最終生成物を形成することができる。もっと小さな粒子が必要とされる場合は、マイクロエマルジョンを用いてナノスケールの粒子を生じさせてもよい。かかるナノスケールの蛍光体粒子は粒度約900nm〜100nm又はそれ以下である。金属酸化物蛍光体のナノスケールの粒子の形成のためのゾル−ゲル式マイクロエマルジョンプロセスに関しては、米国特許出願第12/640712号に記載されている。金属酸化物蛍光体のナノスケールの粒子の形成のための別のマイクロエマルジョン式プロセスについても米国特許出願第12/640712号に記載されている。
エネルギーを長残光蛍光体から第三の非長残光蛍光体に移動させるために、長残光蛍光体の発光スペクトルは、第三の非長残光蛍光体の励起スペクトルといくらか重複していなければならない。この点を説明するために、図3〜図8は、本明細書で使用することができる蛍光体の励起スペクトル(実線)及び発光スペクトル(点線)を示している。例えば、図3は、例示的な第一の長残光蛍光体Ca0.90Eu0.005Nd0.03Al24についての励起及び発光スペクトルを示す。発光スペクトルは、約400nm〜約550nmでいくらかの強度を有して約450nmで最大の強度を有する。図4は、例示的な第二の長残光蛍光体、Sr3.92Eu0.05Dy0.03Al1425についての励起及び発光スペクトルを示す。発光スペクトルは、約450nm〜550nmでいくらかの強度を有して約490nmで最大の強度を有する。
第三の蛍光体に関して、図5〜図8は、CASI、TAG:Ce、MFG及びYAG:Ceについての発光及び励起スペクトルを示す。ここで、CASI、TAG:Ce、MFG及びYAG:Ceの励起スペクトルは、図3及び図4に示す長残光蛍光体の発光スペクトルと、特に450nm〜470nmの波長域の波長、そして特に約460nmで重複していることが分かる。
白色のブレンド長残光蛍光体は、3つの成分;青色を発光する長残光蛍光体、青緑色を発光する長残光蛍光体及び黄赤色を発光する従来型蛍光体を含む。以下の実施例においてその青色長残光蛍光体はLuminova V300Mであり、青緑色長残光蛍光体は、UMC BG300Mであり、黄赤色の従来型蛍光体は、YAG:Ce3+であった(米国特許第6,409,938号参照)。個々の成分は表1に記載されている比で量り取り、次いで各々のブレンドの均一な混合物が得られるまで機械的にブレンドした。以下のブレンド(重量%で)が下の表1に示されるように評価された。
表1に示す各々のブレンドにおいて使用された蛍光体の量並びに試料H及びIが最良の白色を生じさせた結果に基づいて、ブレンド中の第三の非長残光蛍光体、第二の長残光蛍光体及び第一の長残光蛍光体の量の比(重量%で)は、各々、約2〜3:2〜4:3〜5、特に、各々、約3:3:4.5、さらにより特に約2.5:3:4.5であり得、これら3種類の蛍光体の合計量はブレンドの100重量%になる。
持続時間は、照射を停止した後、試料のリン光が目の感受性の閾値まで減少するまでにかかる時間である。この閾値は、裸眼(すなわち肉眼)で暗闇の中ではっきりと見ることができる発光強度の信号レベルである。持続時間は、時間の関数としてのリン光強度を測定することによって算定される。本明細書で使用される「長時間持続する蛍光体」とは、2時間を超える持続時間を有する材料を指す。当該3種類の蛍光体の蛍光体ブレンド又は層状構造体の持続時間は2時間以上である。蛍光体はより長い持続時間を有することが好ましい場合が一般的である。当該3種類の蛍光体のブレンド又は層状構造体の蛍光体は、約2時間を超えるリン光持続時間を示すことができる。
本技術によって調製された蛍光体の長残光は、従前の蛍光体より長いものである。減衰曲線は、減衰時間、例えば、蛍光体が、励起が除去された後発光を停止するまでに要する時間を示す。例示的な蛍光体は秒の時間尺度での減衰を有することができる。
従来型蛍光体のルミネセンス減衰曲線と対照をなして、図9は、本発明による表1の蛍光体ブレンドIの減衰曲線である。この減衰曲線から分かるように、はるかに多くのエネルギーが例示的な蛍光体と比較して同等の時間帯で保持され、この蛍光体は、照明のチャージが除去された後8時間以上の長さにわたって持続することが可能である。減衰のために使用される尺度は、典型的には対数のものであり、したがって、8時間での発光強度の値は初期強度と比較して非常に弱いことに留意されたい。しかしながら、その残っている強度は、真っ暗闇の環境においては、ヒトの目によってなおも見られるまだ十分な強さである。
図10A及び10Bは、表1の試料Iのブレンドの励起スペクトル及び発光スペクトルを各々示す。発光スペクトルは、可視スペクトル全体をカバーし白色光を生じさせる約420〜約700nmの波長にわたって広がっていることが分かる。
次の表2は、試料H及びIについての2分の励起に続く時間の関数としてのCIE色座標を示している。この表から、試料H及びIは、許容できる経時的色ずれを伴う近白色の発光を生じさせることが分かる。
一般に、以下で及び米国特許出願第12/640712号で論じられている塗料、インク、プラスチック、樹脂、セラミック及びガラスなどの発光材料を含むさまざまな製品は、それらの2以上の層において使用される蛍光体ブレンド又は個々の第一、第二及び第三の蛍光体を含むことができる。これらの材料は、玩具、宝飾品、装飾品、筆記用具、及び衣料等の新規物品において使用され得る。該蛍光体は、電力照明、特に安全確保、避難所、及び緊急脱出の用途における照明及び記号のためのエネルギー源のない場所で長期間の光の放射を必要とする任意の用途においても使用され得る。
該蛍光体は、微小光の適用、例えば、カーラジオのフェースプレートの前面において又はそのフェースプレートに取り付けられている制御機器において使用される非常に多くの製品中に組み込むことができる。蛍光体の低毒性は、玩具及びその他の商品又は消費財などの用途を可能なものにする。上、この蛍光体の長残光性によって蛍光体は、その蛍光体が本体中に又は側面に適用されるステッカーもしくは転写シール中に導入され得る安全帽のような安全衣料、或いは蛍光体が衣類の布を作り上げる繊維中又はレタリング中のいずれかに導入され得るレタリングを有する安全衣類における用途に有用になる。
蛍光体は、周辺光が除去された際にリン光を発する材料が主要な光源になる場合、情報アイコン、例えば、方向指示矢印、絵文字又は文字列などを形成するための安全記号及びテープにおいて使用することもできる。したがって、情報アイコンは、周囲の照明装置の故障の際に自動的に知覚的に「光を放つ」(ルミネセンスを発する)ことを開始する。アイコンは、最寄りの非常口へアクセスするように人々を適当な方向に導く方向指示矢印等の視覚的に単純な形態のものである。代替として又はさらに、そのようなタイプの情報アイコンは、重要な情報、例えば、緊急避難情報及び指図、消火器及び電気設備の場所、個人の安全情報、並びに救命ゴムボート、応急処置用品、通信端末又はその他の非常設備の場所などを指し示すために配置することができる。このリン光を発する材料は、壁、階段等の建造物の輪郭及び交差の境界を定めるために使用することもできる。情報アイコンは、任意の文字言語の文字列で形成することができ又は別法では文字が多言語であるものである。代替として又はさらに、情報アイコンは、情報を完全に輪郭/場にわたって伝達し色又は文字列に依存しない国際標準の絵文字のいずれかを含むことができる。前述の情報アイコンのいずれも、「正」又は「負」の様式で形成することができ、すなわち、アイコンは、フォトルミネセンスの無い背景にリン光を発する材料が存在することによって画定することができ又はアイコンは、リン光を発する材料を含む背景にフォトルミネセンスが存在しないことによって画定することができる。
蛍光体は、緊急脱出のための照明装置において使用することもできる。かかる照明装置は、階段の吹き抜け、火災避難口、廊下、出口、及びエレベーター内の照明を提供するために、並びに停電の場合に暗闇の区域からの安全で整然とした退去を可能にする十分な光を提供するために使用することができる。照明装置は、光源及びその光源に放射的に連結している1以上の蛍光体を含む。放射的に連結しているとは、エレメントが互いに関連しており、そのため一方からの放射が他方に伝達されることを意味する。適切な光源としては、蛍光管、電球型蛍光ランプ、LEDランプ、及び白熱電球が挙げられるがこれらに限定されない。蛍光体は、光源と直接的に接触していてもよく又は物理的にそれから分離しているが、十分なエネルギーの光がその蛍光体の上にかかってそれを励起するように位置づけられていてもよい。したがって、蛍光体は、その蛍光体の懸濁液をコーティング及び乾燥することによって、光源の発光表面を覆って又は直接その上にコーティングされていてもよい。蛍光体が配置されている表面は、白色光がそれを透過することが可能なように典型的には透明である。限定する意図はないが、一実施形態では、蛍光体のメジアン粒径は、約1〜約20μmである。非限定の例において、蛍光体は、蛍光管又は蛍光エンベロープの表面上にコーティングされていてもよい。蛍光体は、管の内面又は外面上にコーティングされていてもよい。蛍光体ブレンド又は第一、第二及び第三の蛍光体の2以上の層は、所望の相関色温度(CCT)及び演色評価数(CRI)を有する白色を生じさせる蛍光管において使用することができる。蛍光体は、蛍光体とガラスとの間に障壁層を有する又は有していない蛍光管のガラスエンベロープの内側上にコーティングされていてもよい。蛍光体は、管の内面又は外面全体上或いは内面又は外面の底の部分上のみにコーティングされていてもよい。別の例において、蛍光体を、蛍光管を取り巻くスリーブに形成されたフィルム中に含有させることができる。
他の用途としては、火災システムが提供する火災警報ボックスが挙げられる。火災警報ボックスは、前述の蛍光体の少なくとも1つがその中に又はその上に導入されている目で見える標識及び/又は記号の両方を有する。同様に、火災警報ボックスは、目で見える標識及び/又は記号を有する。背景には、前述の蛍光体がその中に又はその上に導入されている。セキュリティーシステムが提供するカードアクセスリーダーは背景構造体及びその上の読取り装置を含む。背景構造体及び/又は読取り装置のいずれにも、その中及び/又はその上に上記の蛍光体の少なくとも1つが導入されている。
当業者であれば、その他の物品、例えば、センサー、パネル、アクセス装置、音響器、火災警報ボックス、アクセスカードリーダーなどは、蛍光体を使用することができることをはっきりと認識するであろう。蛍光体のその他の使用としては、火災及び/又はセキュリティーシステムに対する補助的使用を挙げることができる。例えば、火災及び/又はセキュリティーシステムに関係した記号又はしるし(脱出経路、脱出品目など)は、この蛍光体を用いることができる。緊急事態において居住者及び/又は救急隊員を助けるために、前述の蛍光体の少なくとも1つが使用され得る。例えば、脱出経路は、出口の階段の吹き抜けへの適切な脱出を示す。この蛍光体を使用することができるその他の補助的な物品としては、ドアノブ又はパニックバー、階段の段鼻又は蹴上げ、階段の手すりなどを挙げることができる。
本発明の別の態様は、特定の色(又は色の群もしくは範囲)が特定の構造体の機能のしるしを提供するために用いられ得ることである。例えば、前述の品目は、緑色の長残光蛍光体及び/又は蛍光体ブレンドを用いて着色されて、緊急事態において階段の吹き抜けを経て退去することが望ましいことの指示を提供することができる。対照的に、赤色の長残光蛍光体及び/又は蛍光体ブレンドは、緊急事態において、エレベーターを経て退去することが望ましくないことの指示を提供するようにエレベーターに又はエレベーターへの経路において使用することができる。このように、増大した安全(例えば、火災、保安など)ハードウェア及び建物へのアクセス装置の増大した可視性が提供される。これらの異なる色の長残光蛍光体は、白色長残光蛍光体に加えて構造体が含む一部として使用され得る。
本発明の蛍光体の組合せ又は蛍光体ブレンドを含む製品の例がほんのわずかだけここで提供されており、これは蛍光体をこれらの用途又は使用に限定することを意図しているものではない。当業者であれば、長寿命の蛍光体は、上に掲げたものを超えて多種多様の用途において有用であり得ることを認識するであろう。例えば、この材料は、陰極線管、プラズマディスプレー装置、液晶ディスプレー(LED)において蛍光体として使用され得る。蛍光体は、LEDランプにおいても使用され得る。これらの使用は、単に例示的に過ぎず、網羅的ではないことが意図されている。蛍光体を含むことができるこれらの及びその他の物品は、米国特許出願第12/640712号により詳細に記載されている。
長残光蛍光体は、構造体上に適用すること、構造体中に一体化させること及び/又はその構造体上のコーティング中に一体化させることができる。一実施形態では、そのコーティングは、塗料であることができる。別の実施形態では、その構造体は樹脂製である。同様に、蛍光体はその樹脂中に組み込むことができる。
多くの修正及び変形が当業者には上記の開示に照らして明らかであろう。それ故、添付の特許請求の範囲の範囲内において、本発明は、具体的に示され説明されているのとは別法で実施することができることを理解されたい。
10 マトリックス
12 粒子
14 粒子
16 粒子
18 第一の光子
20 第二の光子
22 より長い波長の光子
24 より長い波長の光子
26 基材
28 層
30 層
32 層

Claims (23)

  1. 第一の長残光蛍光体と第二の長残光蛍光体と第三の非長残光蛍光体のブレンドであって、第一の長残光蛍光体が以下の式Iのものであり、第二の長残光蛍光体が以下の式IIのものであり、第三の蛍光体が300〜500nmの波長域の波長で励起される非長残光蛍光体である、蛍光体ブレンド。
    Cax-y-z-aaAl2-m-n-o-pd:Euy,REz,Bm,Znn,Coo,Scp
    (式中、xは0.75〜1.3であり、yは約0.0005〜約0.1であり、zは約0.0005〜約0.1であり、aは約0〜約0.2であり、AはSr及びBaの1種以上であり、mは約0〜約0.3であり、nは約0〜約0.1であり、oは約0〜約0.01であり、pは約0〜約0.10であり、REは任意の希土類イオンであり、dは約3.945〜約4.075である。)
    Srx-y-z-aaAl14-m-n-o-pd:Euy,REz,Bm,Znn,Coo,Scp II
    (式中、xは3.0〜5.2であり、yは約0.0005〜約0.1であり、zは約0.0005〜約0.1であり、aは約0〜約0.2であり、AはCa及びBaの1種以上であり、mは約0〜約0.3であり、nは約0〜約0.1であり、oは約0〜約0.01であり、pは約0〜約0.10であり、REは任意の希土類イオンであり、dは約23.945〜約26.425である。)
  2. REがDy3+及びNd3+の1種以上である、請求項1記載の蛍光体ブレンド。
  3. 第三の蛍光体が、3.5MgO−0.5MgF2−GeO2;Mn4+(MFG);Y3Al512;Ce(YAG:Ce3+);(Tb,Y,Lu,La,Gd)3(Al,Ga)512:Ce3+(TAG:Ce);(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2:Eu2+,Mn2+(CASI)及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1記載の蛍光体ブレンド。
  4. 1種以上の追加の蛍光体をさらに含む、請求項1記載の蛍光体ブレンド。
  5. ブレンド中の第三の蛍光体、第二の長残光蛍光体及び第一の長残光蛍光体の量の比(重量%で)が約2〜3:2〜4:3〜5であり、第三の蛍光体と第二の蛍光体と第一の蛍光体の合計量がブレンドの100重量%である、請求項1記載の蛍光体ブレンド。
  6. 前記比が約3:3:4.5である、請求項5記載の蛍光体ブレンド。
  7. 前記比が約2.5:3:4.5である、請求項5記載の蛍光体ブレンド。
  8. いったん励起されると、周辺光がなくても白くみえる、請求項1記載の蛍光体ブレンド。
  9. 第二の長残光蛍光体の式IIがSr4-y-zAl1425:Eu2+ y,Dy3+ zである、請求項1記載の蛍光体ブレンド。
  10. 第一の長残光蛍光体の式IがCa1-y-zAl24:Eu2+ y,Nd3+ zである、請求項9記載の蛍光体ブレンド。
  11. 第三の蛍光体が、3.5MgO−0.5MgF2−GeO2;Mn4+(MFG);Y3Al512;Ce(YAG:Ce3+);(Tb,Y,Lu,La,Gd)3(Al,Ga)512:Ce3+(TAG:Ce);(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2:Eu2+,Mn2+(CASI)及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項10記載の蛍光体ブレンド。
  12. 第三の蛍光体が、黄色発光体、黄−橙色発光体、橙−赤色発光体、赤色発光体及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1記載の蛍光体ブレンド。
  13. 請求項1記載の蛍光体ブレンドを含む製品。
  14. 各層に第一の長残光蛍光体、第二の長残光蛍光体及び第三の蛍光体の1種以上を有する2以上の層を含む製品であって、第一の長残光蛍光体が以下の式Iのものであり、第二の長残光蛍光体が以下の式IIのものであり、第三の蛍光体が300〜500nmの波長域の波長で励起される非長残光蛍光体である、製品。
    Cax-y-z-aaAl2-m-n-o-pd:Euy,REz,Bm,Znn,Coo,Scp
    (式中、xは0.75〜1.3であり、yは約0.0005〜約0.1であり、zは約0.0005〜約0.1であり、aは約0〜約0.2であり、AはSr及びBaの1種以上であり、mは約0〜約0.3であり、nは約0〜約0.1であり、oは約0〜約0.01であり、pは約0〜約0.10であり、REは任意の希土類イオンであり、dは約3.945〜約4.075である。)
    Srx-y-z-aaAl14-m-n-o-pd:Euy,REz,Bm,Znn,Coo,Scp II
    (式中、xは3.0〜5.2であり、yは約0.0005〜約0.1であり、zは約0.0005〜約0.1であり、aは約0〜約0.2であり、AはCa及びBaの1種以上であり、mは約0〜約0.3であり、nは約0〜約0.1であり、oは約0〜約0.01であり、pは約0〜約0.10であり、REは任意の希土類イオンであり、dは約23.945〜約26.425である。)
  15. REが、Nd3+及びDy3+の1種以上である、請求項14記載の製品。
  16. 第三の蛍光体が、3.5MgO−0.5MgF2−GeO2;Mn4+(MFG);Y3Al512;Ce(YAG:Ce3+);(Tb,Y,Lu,La,Gd)3(Al,Ga)512:Ce3+(TAG:Ce);(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2:Eu2+,Mn2+(CASI)及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項15記載の製品。
  17. 1種以上の追加の蛍光体を含む、請求項14記載の製品。
  18. 第一の長残光蛍光体、第二の長残光蛍光体及び第三の非長残光蛍光体がいったん励起されると、周辺光がなくても蛍光体からの発光が白くみえる、請求項14記載の製品。
  19. 第二の長残光蛍光体の式IIがSr4-y-zAl1425:Eu2+ y,Dy3+ zである、請求項14記載の製品。
  20. 第一の長残光蛍光体の式IがCa1-y-zAl24:Eu2+ y,Nd3+ zである、請求項19記載の製品。
  21. 第三の蛍光体が、3.5MgO−0.5MgF2−GeO2;Mn4+(MFG);Y3Al512;Ce(YAG:Ce3+);(Tb,Y,Lu,La,Gd)3(Al,Ga)512:Ce3+(TAG:Ce);(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2:Eu2+,Mn2+(CASI)及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項20記載の製品。
  22. 第三の蛍光体が、黄色発光体、黄−橙色発光体、橙−赤色発光体、赤色発光体及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項14記載の製品。
  23. 3層を含んでおり、第一の長残光蛍光体、第二の長残光蛍光体及び第三の非長残光蛍光体が各々別々の層に存在する、請求項14記載の製品。
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