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JP2014231120A - 往復動切断工具 - Google Patents

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JP2014231120A
JP2014231120A JP2013113191A JP2013113191A JP2014231120A JP 2014231120 A JP2014231120 A JP 2014231120A JP 2013113191 A JP2013113191 A JP 2013113191A JP 2013113191 A JP2013113191 A JP 2013113191A JP 2014231120 A JP2014231120 A JP 2014231120A
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Kenji Abe
健司 安部
文秀 杉田
Fumihide Sugita
文秀 杉田
可児 利之
Toshiyuki Kani
利之 可児
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Abstract

【課題】バランスウェイトとは別の振動抑制手段を設けることで、振動や騒音の発生をより一層低減することが可能な往復動切断工具を提供する。
【解決手段】ジグソー1は、ブレード6を装着したロッド8と、モータ20及びモータ20の回転をロッド8の往復動に変換してブレード6を往復動させる動力伝達部4を含む駆動部16と、ハンドル47を有しており駆動部16を覆う本体ハウジング46とを備えており、駆動部16と本体ハウジング46の間に、弾性部材100が配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ジグソーを始めとする、ブレードを往復動させて被加工材を切断する往復動切断工具に関する。
下記特許文献1,2に示されるように、鋸刃(ブレード)を着脱可能であり直線往復移動可能とされたプランジャ(ロッド)と、プランジャの近傍で直線往復移動可能とされたバランスウェイトを備えた往復運動工具が知られている。
これらにおいて、プランジャの往復運動により発生する振動や騒音は、プランジャと反対方向に往復運動するバランスウェイトにより低減される。
特開2001−347502号公報 特開2011−115912号公報
しかし、特許文献1,2の往復運動工具においても僅かに振動が発生するところ、かような振動に対して更なる対策は講じられていない。
そこで、本発明は、バランスウェイトとは別の振動抑制手段を設けることで、振動や騒音の発生をより一層低減することが可能な往復動切断工具を提供することを主な目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ブレードを装着したロッドと、モータ、及び、当該モータの回転を前記ロッドの往復動に変換して前記ブレードを往復動させる往復動機構を含む駆動部と、把持部を有しており前記駆動部を覆う外側ハウジングとを備えており、前記駆動部と前記外側ハウジングの間に、弾性部材が配置されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、上記発明において、前記駆動部は、前記外側ハウジングに、左右方向に移動不能に固定されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、上記発明において、前記駆動部は、前記把持部より前方に設けられた軸を介して、前記外側ハウジングに取り付けられていることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、上記発明において、前記軸は、前記ブレードより後方に設けられていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、上記発明において、前記駆動部は、軸や対応する軸受を介して前記外側ハウジングに固定されることを特徴とするものである。
本発明の内、請求項1に記載の発明によれば、外側ハウジングにおける振動を低減して、ジグソーの操作性を向上することができる、という効果を奏する。
又、請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加えて、作業性をより良くし、切断精度を確保することができる、という効果を奏する。
更に、請求項3,4に記載の発明によれば、上記効果に加えて、振動を低減するために駆動部が若干動いたとしても、その動きを扱い易いものとすることができる、という効果を奏する。
加えて、請求項5に記載の発明によれば、上記効果に加えて、左右方向には移動不能で他の方向には移動可能であるという、切断精度の確保に配慮した振動低減に役立つ固定を、シンプルに実現することができる、という効果を奏する。
本発明に係るジグソーの中央縦断面図である。 図1の前部拡大図である。 本発明に係るジグソーの前面図(一部断面図)である。 図2のA−A線断面図である。 本発明に係るジグソーの上面図(一部断面図)である。
以下、本発明の実施の形態やその変更例を、適宜図面に基づいて説明する。尚、本発明は、これらの形態や変更例に限定されない。
図1は往復動切断工具の一例としてのジグソー1の中央縦断面図であり、図2は図1の前部拡大図であり、図3はジグソー1の前面図(一部断面図)であり、図4は図2のA−A線断面図であり、図5はジグソー1の上面図(一部断面図)である。尚、図1,図2の右がジグソー1の前であり、図1,図2の上がジグソー1の上であり、図3,図4の右がジグソー1の左であり、図3,図4の上がジグソー1の上であり、図5の上がジグソー1の前であり、図5の右がジグソー1の右である。
ジグソー1は、動力部2と、往復動機構としての動力伝達部4と、装着したブレード6を上下動(上下の往復動作)させるロッド8と、上下動しているブレード6を前後方向に揺動させて楕円状の軌跡上を運動させるオービタル運動機構10と、上下動させるブレード6やロッド8に対するカウンタウェイト12と、ベース14を有する。
動力部2及び動力伝達部4を合わせたものが、駆動部16である。
動力部2は、電動のモータ20を有する。モータ20の回転軸22は、モータ20の前部に配置されている。回転軸22の前端部には、歯が形成されている。
尚、モータ20は、モータハウジング24に収容されている。又、回転軸22の後部には、ファン26が取り付けられている。ファン26やモータ20は、モータハウジング24でまとめられており、アッセンブリ化されている。尚、回転軸22の前部は、モータハウジング24の前端部から前方へ飛び出している。
動力伝達部4は、回転軸22先端部の歯に噛み合う歯を有する中間ギヤ30と、中間ギヤ30の前側に配置されるクランク板32と、中間ギア30やクランク板32の中央部を通る前後方向に沿った支持軸34と、クランク板32の前面周縁部から前方へ突出するように取り付けられるガイドローラ36と、ガイドローラ36を左右に往復移動可能に受け入れるスライダ38と、スライダ38を上下動可能に受け入れるガイドブロック40を有する。
中間ギヤ30は、回転軸22の上方に配置されており、支持軸34の周りで回転可能である。中間ギヤ30と支持軸34の間には、軸受41,41が介装されている。中間ギヤ30は、円盤状のベース部30aの前部から第1偏心ボス部30bが前方へ突出し、ベース部30aの後部から第2偏心ボス部30cが後方へ突出するように形成されている。第1偏心ボス部30bと第2偏心ボス部30cは、中間ギヤ30の回転中心(支持軸34)に対して同じ側に偏心しており、第1偏心ボス部30bは、第2偏心ボス部30cよりも大きく偏心している。尚、中間ギヤ30の歯は、ベース部30aの周面に形成されている。ベース部30aの径(歯数)は、モータ20の回転軸22の径(歯数)より大きいので、回転軸22の回転は中間ギヤ30により減速される。
クランク板32は、中間ギヤ30(第1偏心ボス部30b)の前端部に取り付けられており、中間ギヤ30と共に支持軸34の周りで回転可能である。
支持軸34は、ギヤハウジング44に収容されており、支持軸34の後部は、ギアハウジング44の後上部に固定されている。
ギヤハウジング44は、ベース14上部からカウンタウェイト12上側に亘っている。又、ギヤハウジング44は、動力伝達部4、ロッド8、オービタル運動機構10の後上部、カウンタウェイト12をまとめて収容しており、アッセンブリ化されている。更に、ギヤハウジング44は、モータハウジング24の前側に配置されており、モータ20の回転軸22の前部を、軸受45を介して受け入れている。
尚、モータハウジング24はギヤハウジング44に対して固定されており、モータハウジング24及びギヤハウジング44が一体となってアッセンブリ化されているとみることもできる。
ギヤハウジング44の上部は、外側ハウジングとしての本体ハウジング46に収容され、駆動部16の上部は、本体ハウジング46に覆われている。
本体ハウジング46は、側面視で太い∩字状に形成されており、左右で半割状に分かれた本体ハウジング半割部を合わせることで形成されている。
ギヤハウジング44の上部は、本体ハウジング46の前部内に配置される。
又、モータハウジング24の前端部が、本体ハウジング46の前部後に収容され、モータハウジング24の後部が、本体ハウジング46の後部下に収容される。
本体ハウジング46とモータハウジング24上部はループ状となり、本体ハウジング46の上部はハンドル47として形成されている。把持部としてのハンドル47には、スイッチ48及びこれを切替操作するためのトリガ49が納められている。トリガ49の下部は、ハンドル47から(ループ内に向けて)露出している。スイッチ48は、大部分の図示を省略したリード線により、モータ20や電源コードCと、電気的に接続されている。
ガイドローラ36は、クランク板32の回転中心に対して偏心した位置に取り付けられている。ガイドローラ36は、第1偏心ボス部30bとは反対側に偏心している(第1偏心ボス部30bと180°の角度を持つように配置されている)。ガイドローラ36は、クランク板32の周縁部においてその前部から前方へ突出するように取り付けられた、クランク板32と一体の軸32aに、回転可能に支持されており、左右に回転可能である。
スライダ38は、左右方向に延びる横長の部材である。スライダ38は、左右方向に延びる、後方へ開いた断面⊃字状の溝部分を有しており、当該溝部分には、ガイドローラ36が入っている。ガイドローラ36は、スライダ38の溝部分において自転することにより、当該溝部分に沿って移動可能である。
スライダ38の溝部分の左右両側には、外側へ張り出す張り出し縁がそれぞれ設けられている。又、スライダ38の下面(溝部分の下側)の中央部には、下方へ突出する支持片50,50が左右に設けられており、各支持片50には、左右方向の孔が開けられている。
ガイドブロック40は、内側に開いた断面U字状のガイド溝部を左右に有する部材である。各ガイド溝部は、前壁部分・側壁部分・後壁部分を有している。
ガイドブロック40は、ボルト52,52を介してギヤハウジング44の前壁部に固定されている。
各ガイド溝部には、スライダ38の左又は右の張り出し縁が入れられており、スライダ38が、ガイドブロック40に対し、ガイド溝部により案内された状態で上下動可能に組み合わせられている。
スライダ38の各支持片50には、左右方向に沿う1本の支持軸54が挿入されている。各支持片50の孔の径と支持軸54の径とは同等とされており、支持軸54は支持片50,50に対し固定されている。
クランク板32が回転してガイドローラ36が変位(公転)すると、ガイドローラ36の上下方向の変位成分がスライダ38に伝達される。よって、スライダ38は、ガイドローラ36を介し、ガイドブロック40に沿って上下動する。尚、ガイドローラ36の公転における左右方向の変位成分は、ガイドローラ36がスライダ38内で自転し左右に往復することにより、スライダ38には伝達されない。
ロッド8は、上下に延びる角柱(前後に沿う二面と左右に沿う二面を有する四角柱)状の部材であり、上端部において孔を有していて、当該孔にスライダ38の支持軸54が通されている。当該孔の径と支持軸54の径とは同等であり、当該孔と支持軸54とは互いに固定されていない。ロッド8は、支持軸54の周りで揺動可能に、スライダ38に取り付けられており、スライダ38は、ロッド8の上端部を揺動可能に支持している。スライダ38の支持片50,50の間隔はロッド8上端部の左右幅と同様であり、ロッド8(の左右の面)が対応する支持片50(の内面)に接するので、ロッド8の左右方向におけるがたつきが防止される。
ロッド8は、弾性を呈するブッシュ62を介し、所定の揺動や上下動を許容する状態でギヤハウジング44に収められている。ブッシュ62は、筒状であり、その内面の一部がロッド8の下部外面に隣接するように配置されている。
ロッド8の下面からは、ブレード6の上端部6aを受け入れて把持可能なチャック穴が形成されている。
ロッド8の前側には、ロッド8の前方への揺動を規制する規制ローラ64が配置されている。規制ローラ64は、板バネ66の先端部に取り付けられており、常時適度な押圧力でロッド8の前面に押し付けられている。板バネ66は、ガイドブロック40と共に、ボルト52により固定されている。
オービタル運動機構10は、中間ギヤ30の第2偏心ボス部30cと連動して上下動するカムプレート70と、カムプレート70の下側に配置されるホルダ72と、ホルダ72の上側に配置される切替レバー74と、軸75を介してホルダ72に回転可能に支持されるバックローラ76を有する。
カムプレート70は、上下左右に広がる板状の部材であって、上部に第2偏心ボス部30cと同等の大きさの孔を有しており、当該孔に第2偏心ボス部30cが入っている。中間ギヤ30が回転して第2偏心ボス部30cが回転移動すると、カムプレート70も上部の孔を中心に回転移動(上下動ないし左右の移動)をする。第2偏心ボス部30cは比較的に偏心量が小さいので、カムプレート70の移動量も比較的に小さい。
ホルダ72は、前方へ曲がる側面視J字状のホールド部72aと、ホールド部72aの上部から後方に延びるアーム片72bを有する。ホルダ72は、ホールド部72aの上端部において軸72cにより揺動可能に支持される。軸72cは、ギアハウジング44に固定されている。又、ホールド部72aの下前部に、バックローラ76が配置される。更に、アーム片72bの上側に、カムプレート70の下端部が接触可能である。カムプレート70の上下動により、カムプレート70の下端部がアーム片72bに繰り返し押され、ホルダ72が揺動する。
切替レバー74は、左右方向に沿う半円柱状の部材であり、曲面を下にする(平面を上にする)ように操作すると、曲面がアーム片72bの上部に当たり、ホルダ72が揺動不能に規制される。他方、切替レバー74は、曲面が上となるように操作されると、アーム片72bの上部から離れ、ホルダ72の揺動を許容する。
バックローラ76は、ブレード6の後辺に沿って自転可能であり、又ブレード6を後方から押すことが可能である。
ホルダ72の揺動を許容するように切替レバー74を切り替えた場合、第2偏心ボス部30cとガイドローラ36の取付位置とは逆側に偏心しているので、ロッド8が上に移動すると、カムプレート70が下降して、ホルダ72を介しバックローラ76は前方へ揺動し、ロッド8が下に移動すると、カムプレート70が上昇してホルダ72から離れ、バックローラ76は揺動前進位置から後方の揺動開始位置へ復帰する。従って、バックローラ76は、ブレード6の上昇に合わせてブレード6を前方へ押し、ブレード6の下降時にはブレード6を押さず、ブレード6をオービタル運動させる。
カウンタウェイト12は、中間ギヤ30の第1偏心ボス部30bと連動して上下動する上下に長い金属製の部材である。カウンタウェイト12の上部は、下部に対して前後方向の寸法が大きくされており、下部に対して重くされている。
カウンタウェイト12は、中央部にカム孔88を有している(図4参照)。カム孔88の開口部の上下には、後方へ突出する水平なカム片90,90が設けられている。カム片90,90は、第1偏心ボス部30bの外面の上部又は下部に接触している。カム孔88の左右の大きさは、第1偏心ボス部30bの回転移動(左右方向における移動)を許容する程度とされており、即ち、第1偏心ボス部30bの最大偏心部分が左(右)となった状態においても、第1偏心ボス部30bがカム孔88の中に位置可能な大きさとされている。
中間ギヤ30が回転して第1偏心ボス部30bが変位すると、第1偏心ボス部30bの上下方向の変位成分がカム片90,90に伝達され、カウンタウェイト12がと共に上下動する。尚、第1偏心ボス部30bの左右方向の変位成分は、第1偏心ボス部30bがカム片90,90に沿ってカム孔88内でスライドすることにより、カウンタウェイト12には伝達されない。
カウンタウェイト12は、ブレード6やロッド8、スライダ38の上下動範囲外で上下動するように配置されている。
カウンタウェイト12の重量は、次のように設定されている。即ち、カウンタウェイト12の重量(第1偏心ボス部30bに基づき上下動される部材の合計重量)と、ロッド8・ブレード6・スライダ38の重量(ガイドローラ36に基づき上下動される部材の合計重量)とが、カウンタウェイト12のロッド8に対する位置を加味したうえで釣り合うように設定されている。
第1偏心ボス部30bとガイドローラ36の取付位置とは逆側に偏心している。よって、ロッド8が上に移動するとカウンタウェイト12は下に移動し(図示の状態)、ロッド8が下に移動するとカウンタウェイト12は上に移動するといったように、互いに逆方向に(180°異なる位相で)上下動する。従って、ロッド8と、カウンタウェイト12は、上下方向において対称的な位置関係にあるように上下動する。
そして、ロッド8の重量とカウンタウェイト12の重量は実質的に同等にされている。
これらのことから、ロッド8の上下動により発生する振動が、カウンタウェイト12の上下動により打ち消され、抑制される。
クランク板32及びガイドローラ36(ロッド駆動用偏心カム)と、中間ギヤ30の第1偏心ボス部30b(カウンタウェイト駆動用偏心カム)とは、偏心量や位相等をそれぞれ別個に設定可能であり、ガイドローラ36によるロッド8の上下動は、第1偏心ボス部30bによるカウンタウェイト12の上下動から独立している。換言すれば、ジグソー1においては、ロッド8を上下動させる第1の偏心カム(ロッド駆動用偏心カム)とは異なる第2の偏心カム(カウンタウェイト駆動用偏心カム)により、カウンタウェイト12を上下動させている。
ベース14は、下面がほぼ平面である部材であり、その上部を、ギヤハウジング44の下部に対し結合することで設置されている。
そして、モータハウジング24及びギヤハウジング44は、弾性部材100を介して、本体ハウジング46に取り付けられている。即ち、駆動部16の外郭であるモータハウジング24及びギヤハウジング44と本体ハウジング46の間に、弾性部材100が配置されている。
弾性部材100は、弾性を呈すればどのような材料から形成しても良いが、製造の容易化や耐久性の確保や適度な弾性の確保といった観点から、好ましくはサーモプラスチックエラストマ(TPE)を用いる。
弾性部材100は、前側の動力伝達部側弾性部材102と、後側の動力部側弾性部材104を有する。
動力伝達部側弾性部材102は、ギアハウジング44と、本体ハウジング46の前部との間に配置されている。動力部弾性部材104は、下端部に開口部を有する釣鐘状の部材であり、ギアハウジング44の前端部や上部、ないしモータハウジング24との接続部を除く後部を包んでいる。
動力部弾性部材104は、モータハウジング24と、本体ハウジング46の後下部との間に配置されている。動力部弾性部材104は、前端部に開口部を有する釣鐘状の部材であり、モータハウジング24の後部を包んでいる。
ギアハウジング44は、左右外側の中央から外方へ突出する軸110,110を有している。各軸110は、左右方向に延びており、弾性部材100を貫通して、弾性部材100より外側へ突出している。
一方、本体ハウジング46における軸110,110に対応する部分には、軸受112,112が設置されている。各軸受112は、対応する軸110を受け入れている。
モータハウジング24及びギヤハウジング44は、軸110,110と軸受112,112により、左右方向には固定され、前後方向には揺動可能とされた状態で、本体ハウジング46に取り付けられる。モータハウジング24及びギヤハウジング44は、一体で揺動した場合、弾性部材100によりその揺動が減衰されあるいは吸収される。
各軸110は、ギアハウジング44及びこれと一体のモータハウジング24につきねじれ等の少ない状態で揺動可能にすることで振動を効果的に緩衝する観点から、好ましくは振動の回転中心ないしは駆動部16(ジグソー1)の重心あるいはその隣接位置に配置される。ジグソー1では、各軸110は、ハンドル47より前方であって、ブレード6より後方に配置されている。
尚、図4に示されるように、ギアハウジング44の左右の外面には、外方へ突出するリブ114,114・・が形成されている一方、本体ハウジング46の対応する内面には、内方へ突出するリブ116,116・・が設けられており、一組のリブ114,116が互いに支え合うように隣接していて、ギアハウジング44が本体ハウジング46に対し左右方向において移動しないように固定されている。
又、各軸受112は、軸110を、上下方向や前後方向あるいは前後上下に広がる面内での回転方向(周方向)には若干の遊び(隙間や可動領域の確保等)が存在し、左右方向(軸方向)には殆ど遊びが存在しない状態で受け入れており、軸受112によって支えられるモータハウジング24及びギヤハウジング44は、上下方向や前後方向等において微小移動可能で、左右方向には移動不能となっている。
又、本体ハウジング46の右下部には、上下方向に沿う筒状のネジ孔部120が形成されており、ギアハウジング44の対応する右下部には、上下方向に沿う筒状のネジ穴部122が形成されていて、これらの内側において、共通のネジ124が通されている。更に、ネジ孔部120とネジ穴部122の間であって、ネジ124の外側には、スプリング126が設置されている。
モータハウジング24及びギヤハウジング44は、軸110,110を中心として上下に揺動したり微小移動したりした場合、弾性部材100に加えて、スプリング126により弾性作用を受ける。
このようなジグソー1の動作例を説明する。
作業者は、停止状態のロッド8にブレード6を鋸歯が前となるようにセットし、被加工材にベース14の下面前部を当てる。そして、電源コードを電源に接続した状態で、ハンドル47を把持し、トリガ49の操作によりスイッチ48をオンにすると、モータ20への給電がなされ、回転軸22が回転し、中間ギア30やクランク板32が一体で回転する。
クランク板32の回転により、ガイドローラ36及びスライダ38を介して、ロッド8が上下動する。中間ギア30の第1偏心ボス部30bの回転により、カウンタウェイト12が上下動する。中間ギア30の第2偏心ボス部30cの回転により、カムプレート70が上下動し、切替レバー74が揺動許容位置に切り替えられていると、ホルダ72を介してバックローラ76が揺動する。これらの上下動や揺動は、互いに同じ回数(中間ギア30及びクランク板32の1回転毎に1回)で行われる。
揺動するバックローラ76は、ブレード6の上昇に合わせてブレード6を前方へ押し、ブレード6の下降時にはブレード6を押さず、ブレード6をオービタル運動させる。
又、ロッド8は、これと対称的に上下動するカウンタウェイト12により、振動が抑制された状態で上下動する。
ロッド8ないしブレード6の作動状態で、作業者がハンドル部38を前方に押していくと、上下動するブレード6前辺の鋸歯が被加工材に当たり、前後方向を切断方向として被加工材が切断されていく。ブレード6をバックローラ76により押してオービタル運動させながら被加工材を切断すれば、ブレード6を上方に移動させると共に前方へ押すこととなるので、オービタル運動させない場合に比べ、切断力が大きく(押す操作が軽く)なる。オービタル運動させた場合に、前方へ押されたブレード6は、規制ローラ64を介して板バネ66の弾性力を受け、規制ローラ64により前方への行き過ぎを規制される。尚、被加工材の切断時において、ブレード6は被加工材から後方への力(切断抵抗)を受ける。
抑制されても尚存在する微小な振動の内、前後方向や上下方向の振動は、弾性部材100やスプリング126により減衰され、吸収される。又、左右方向の振動は、モータハウジング24及びギヤハウジング44並びに本体ハウジング46の剛性により食い止められ、適宜他の方向の振動に変更される。かように向きを変更された振動は、弾性部材100やスプリング126により減衰され、吸収される。
作業者がトリガ49の操作によりスイッチ48をオフにすると、モータ20の回転軸22が停止して、各種の上下動や揺動が停止する。
以上のジグソー1では、ブレード6を装着したロッド8と、モータ20及びモータ20の回転をロッド8の往復動に変換してブレード6を往復動させる動力伝達部4を含む駆動部16と、ハンドル47を有しており駆動部16を覆う本体ハウジング46とを備えており、駆動部16と本体ハウジング46の間に、弾性部材100が配置されている。
よって、被加工材の切断等により駆動部16において発生した振動を弾性部材100により緩衝することができ、ハンドル47を含む本体ハウジング46に振動が伝わり難くすることにより本体ハウジング46における振動を低減して、ジグソー1の操作性を向上することができる。
又、駆動部16は、本体ハウジング46に、左右方向に移動不能に固定されている。よって、上下方向や前後方向の振動を緩衝することで充分に振動を低減しながら、切断の精度低下の原因となる左右方向の振動を防止することができる。即ち、上下方向や前後方向はブレード6による被加工材の切断面の広がる方向であり、切断面に沿う方向の振動は許容しても切断精度は低下しない。一方、左右方向の振動は、切断面から出る方向の振動であり、ブレード6のねじれの原因にもなって、切断精度を低下させるから、左右方向の振動を防止すれば、切断精度を良くすることになる。従って、扱い難い左右方向の振動を抑制して作業性をより良くすることができるし、切断精度を確保することもできる。
更に、駆動部16は、ハンドル47より前方に設けられた各軸110を介して、本体ハウジング46に取り付けられている。よって、作業者が操作のため触れるハンドル47より前方の部分を中心に駆動部16を揺動可能とすることができ、弾性部材100による振動緩衝時における駆動部16の揺動を、作業者の操作位置の前側を中心とした扱い易いものとすることができる。
又更に、駆動部16は、ブレード6より後方に設けられた各軸110において、本体ハウジング46に取り付けられている。よって、主な振動発生源であるロッド8やブレード6と、作業者が操作のため触れるハンドル47との間の部分を中心に駆動部16を揺動可能とすることができ、弾性部材100による振動緩衝時における駆動部16の揺動を、一層扱い易いものとすることができる。
加えて、駆動部16は、各軸110や対応する軸受112を介して本体ハウジング46に固定されるので、左右方向には移動不能で他の方向には移動可能である固定をシンプルに実現することが可能となる。
尚、本発明は上記形態に限定されず、例えば次のような変更を適宜施すことができる。
中間ギヤとクランク板は異なる軸で支持されても良い。中間ギヤとクランク板は別個の駆動源で回転されても良い。中間ギヤとクランク板は一体であっても良い。各種偏心ボス部は互いに別体であっても良く、互いに異なる軸で支持されても良く、互いに別個の駆動源で駆動されても良い。
往復動方向は、前後方向であっても良い。
スライダとロッドの間の支持軸に、軸受を付加しても良く、その軸受をガイドブロックのガイド溝部に入れても良い。
ロッドにつき、円柱状や楕円柱状や六角柱状等とすることができる。
ブレードにつき、鋸歯以外の刃を有するものとして良い。
カウンタウェイトを省略し、弾性部材により振動や騒音を抑制しても良い。
駆動部の一部、例えば動力部のみ、若しくは動力伝達部のみ、又はその一部のみを弾性部材により保持することができ、この場合においても駆動部と本体ハウジングの間に弾性部材が配置されているといえる。
電源コードによる給電に代えて、バッテリによる給電として良く、そのバッテリを本体ハウジング等に装着可能として良い。
1・・ジグソー(往復動切断工具)、4・・動力伝達部(往復動機構)、6・・ブレード、8・・ロッド、16・・駆動部、20・・モータ、46・・本体ハウジング(外側ハウジング)、47・・ハンドル(把持部)、100・・弾性部材、110・・軸、112・・軸受。

Claims (5)

  1. ブレードを装着したロッドと、
    モータ、及び、当該モータの回転を前記ロッドの往復動に変換して前記ブレードを往復動させる往復動機構を含む駆動部と、
    把持部を有しており前記駆動部を覆う外側ハウジングと
    を備えており、
    前記駆動部と前記外側ハウジングの間に、弾性部材が配置されている
    ことを特徴とする往復動切断工具。
  2. 前記駆動部は、前記外側ハウジングに、左右方向に移動不能に固定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の往復動切断工具。
  3. 前記駆動部は、前記把持部より前方に設けられた軸を介して、前記外側ハウジングに取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の往復動切断工具。
  4. 前記軸は、前記ブレードより後方に設けられている
    ことを特徴とする請求項3に記載の往復動切断工具。
  5. 前記駆動部は、軸や対応する軸受を介して前記外側ハウジングに固定される
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載の往復動切断工具。
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