Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2014000156A - 歯ブラシ - Google Patents

歯ブラシ Download PDF

Info

Publication number
JP2014000156A
JP2014000156A JP2012136213A JP2012136213A JP2014000156A JP 2014000156 A JP2014000156 A JP 2014000156A JP 2012136213 A JP2012136213 A JP 2012136213A JP 2012136213 A JP2012136213 A JP 2012136213A JP 2014000156 A JP2014000156 A JP 2014000156A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
hair bundle
bundles
vertical
bristle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012136213A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014000156A5 (ja
Inventor
Toyoichi Mori
豊一 森
Makiko Yamane
麻姫子 山根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sunstar Inc
Original Assignee
Sunstar Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sunstar Inc filed Critical Sunstar Inc
Priority to JP2012136213A priority Critical patent/JP2014000156A/ja
Publication of JP2014000156A publication Critical patent/JP2014000156A/ja
Publication of JP2014000156A5 publication Critical patent/JP2014000156A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Brushes (AREA)

Abstract

【課題】錐状毛束群及び垂直に植設された毛束を有する歯ブラシであって、歯の咬合面及び歯間部の清掃能力、歯面のブラッシングをする能力、歯間乳頭部のマッサージする能力に加えて、最奥の臼歯の遠心面の清掃能力にも優れた歯ブラシを提供すること。
【解決手段】植毛台の植毛面の先端部に、植毛台幅方向中央部において長手方向に隣り合う2つの毛束と幅方向に隣り合う2つの毛束とからなる4つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した四角錐状毛束群を設け、該四角錐状毛束群の植毛台長手方向基端側に隣接して、植毛面に垂直に植設され且つ前記四角錐状毛束群の高さよりも低い複数の垂直毛束からなる垂直毛束領域を設けてなることを特徴とする歯ブラシ。
【選択図】図4

Description

本発明は、口腔内最奥にある臼歯の遠心面の清掃能力を向上させた歯ブラシに関する。
この種の歯ブラシは、従来、植毛台及び毛束の体積により、口腔奥のせまい部位に歯ブラシヘッド部をあてがうのが困難であり、さらに最奥の臼歯の遠心面まで毛束をアプローチするためには、必然的に植毛台の先端に植設する毛束を構成するフィラメントを長く設計せざるをえなかった(特許文献1参照)。しかし、フィラメントを長く設計した場合、毛束の剛性が低下することとなり、ブラッシングの際に清掃面にうまく力が加わらず、目的の箇所をうまくブラッシングできなかったり、毛束の毛先が開きやすくなることにより、歯ブラシの寿命短縮を招いたりしていた。
一方、隣り合う複数の毛束を中心方向に傾斜させ、これら複数の毛束が全体として錐状を成すように植設することにより、錐状毛束群を形成させた歯ブラシも提案されている(特許文献2参照)。このような錐状毛束群を形成することにより、該錐状毛束群の先端部である清掃面の剛性が高く、且つ毛束の毛先も広がりにくい歯ブラシを作製することが可能である。この錐状毛束群を備えた歯ブラシを使用すれば、咬合面や歯間部の清掃を効率よく行うことができる。その反面、これら錐状の毛束群用の植毛穴は、植毛台を成形した後に型抜きする際に、斜め方向に挿入されたピンを垂直に引き抜くため、植毛台の植毛穴周辺の成型体にダメージを生じやすく、成形時における植毛穴のダメージリスクが高いことが課題であった。また、錐状毛束群は、歯間部の清掃には適しているものの、歯面への接触面積が小さいことから毛束の清掃面が歯牙面にフィットしづらく、唇側、頬側及び舌側における歯面のブラッシングには向かなかった。更に、錐状毛束群は、剛性が高すぎることから、歯間乳頭部や歯茎のマッサージにも向いていなかった。
そこで、植毛台幅方向中央に錐状毛束群を植毛台長手方向に沿って複数設け、更にその幅方向両脇の辺縁部に垂直毛束を並列して長手方向に沿って植設したような歯ブラシも提案されている(特許文献3参照)。錐状毛束群により咬合面や歯間部のブラッシングを効果的に行うことが可能なのに加えて、垂直毛束を植設したことにより、唇側、頬側及び舌側における歯面のブラッシングも効果的に行うことができる。しかし、やはり錐状毛束群は歯の隙間などの清掃能力が高い一方で、剛性が高いことから、このような歯ブラシでは口腔内の狭い空間にアプローチすることが難しく、口腔最奥に存する臼歯の遠心面をブラッシングすることは極めて困難であった。そこで、歯の咬合面及び歯間部の清掃能力、唇側、頬側及び舌側における歯面のブラッシングをする能力、歯間乳頭部のマッサージする能力に加えて、最奥の臼歯の遠心面の清掃能力も同時に兼ね備えた歯ブラシが求められていた。
特開2002−325632号公報 特開昭59−034209号公報 実開平02−009128号公報
上記のような事情に鑑み、本発明の目的とするところは、歯の咬合面及び歯間部の清掃能力、歯面のブラッシングをする能力、歯間乳頭部のマッサージする能力に加えて、最奥の臼歯の遠心面の清掃能力にも優れた歯ブラシを提供することにある。
発明者らは、かかる課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、植毛台の植毛面の先端部における隣り合った4つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した四角錐状毛束群を設け、該四角錐状毛束群の植毛台長手方向基端側に隣接して、前記四角錐状毛束群より高さが低く、植毛面に垂直に植設された複数の垂直毛束からなる垂直毛束領域を設けることにより、前記四角錐状毛束群により効率的に最奥の臼歯の遠心面の清掃を行い、咬合面や歯間部も有効に清掃可能であり、かつ、前記垂直毛束領域により歯面の清掃も効果的に行うことが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
〔1〕植毛台の植毛面の先端部に、植毛台幅方向中央部において長手方向に隣り合う2つの毛束と幅方向に隣り合う2つの毛束とからなる4つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した四角錐状毛束群を設け、該四角錐状毛束群の植毛台長手方向基端側に隣接して、植毛面に垂直に植設され且つ前記四角錐状毛束群の高さよりも低い複数の垂直毛束からなる垂直毛束領域を設けてなることを特徴とする歯ブラシ、
〔2〕前記植毛台は平板先細形状である、前記〔1〕に記載の歯ブラシ、
〔3〕前記植毛台の厚みが3.6〜4.6mmである、前記〔1〕又は(2)に記載の歯ブラシ、
〔4〕歯ブラシ首部と柄部の連結部において、柄部の軸が背側に反り、且つ、首部の軸が腹側に反り、歯ブラシ首部から柄部にかけての形状がS字形状である、前記〔1〕〜(3)の何れかに記載の歯ブラシ、
〔5〕前記柄部の少なくとも首部寄りの親指把持部に、ゴム製の樹脂成形部を一体的に形成してなる、前記〔1〕〜(4)の何れかに記載の歯ブラシ、
〔6〕前記四角錐状毛束群を構成する各毛束は、ポリトリメチレンテレフタレート製のフィラメントよりなる、前記〔1〕〜(5)の何れかに記載の歯ブラシ、
〔7〕前記垂直毛束領域の植毛台基端側に隣接して、植毛台の長手方向に隣り合う2つの毛束と、これら2つの毛束よりも植毛台の幅方向辺縁側に植設された1つの毛束よりなる3つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した三角錐状毛束群を少なくとも植毛台幅方向両側の辺縁部にそれぞれ位置させた第一の三角錐状毛束群領域を設け、前記第一の三角錐状毛束群領域の植毛台基端側に隣接して、植毛面に垂直に植設された複数の垂直毛束からなる第二の垂直毛束領域を設け、該第二の垂直毛束領域の基端側に隣接して、植毛台の長手方向に隣り合う2つの毛束と、これら2つの毛束よりも植毛台の幅方向辺縁側に植設された1つの毛束よりなる3つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した三角錐状毛束群を少なくとも植毛台幅方向両側の辺縁部にそれぞれ位置させた第二の三角錐状毛束群領域を設けてなる、前記〔1〕〜(6)の何れかに記載の歯ブラシ、
である。
本発明によれば、四角錐状毛束群を植毛台の先端部に設け、その植毛台長手方向基端側に隣接して、四角錐状毛束群よりも毛丈の低い錐状毛束群を設けたことにより、歯ブラシの清掃面が最奥の臼歯の遠心面にフィットしやすくなり、一般的に清掃が困難とされる最奥の臼歯の遠心面の清掃性を飛躍的に向上させることができる。そして四角錐状毛束群は4つの毛束を中心方向に傾斜させて構成しているので剛性が高く、咬合面や歯間部のブラッシングにも効果的である。更には、この四角錐状毛束群は4つの毛束を中心方向に傾斜させて構成している構造上、毛束が広がりにくく、歯ブラシの寿命延長の効果も期待できる。一方、錐状毛束群はブラッシングの際に歯との接触面積が小さいため、唇側、頬側及び舌側における歯面のブラッシングには不向きであるが、四角錐状毛束群の植毛台長手方向基端側に垂直毛束領域を設けたことにより、唇側、頬側及び舌側における歯面のブラッシングや歯間乳頭部のマッサージも効果的に行うことができる。
ここで、植毛台を平版先細形状にすることにより歯ブラシヘッド部の体積が小さくなり、歯ブラシヘッド部を口腔奥の歯にもアプローチすることが更に容易となり、ひいては最奥の臼歯の遠心面のブラッシングも可能となる。
錐状毛束群を備えた歯ブラシの植毛台を成形する際における最大の課題点は、植毛穴の軸方向の向きがすべて同一ではないため、成形後に金型を型抜きをする際に、いわゆる「無理抜き」となり、植毛穴部分にダメージを与えやすい点にある。しかし植毛台の厚みを3.6〜4.6mmと、比較的薄く成形することにより、平線を用いて毛束をしっかりと植設し、且つ、植毛台の植毛穴部分にダメージを与えることなく、型抜きをすることが可能となる。そして、植毛台を薄く成形したことにより、成形後の型抜きの際のダメージリスクを低下させることができるだけでなく、歯ブラシヘッド部の体積が小さくなることで、口腔奥に存する大臼歯のブラッシングも容易になる。
更に、歯ブラシ首部と柄部の連結部において、柄部の軸が背側に反り、且つ、首部の軸が腹側に反り、歯ブラシ首部から柄部にかけての形状がS字形状となるような構造にすることにより、手前の臼歯等が邪魔になることなく、最奥の臼歯の遠心面をブラッシングすることが容易になる。
歯ブラシ柄部の少なくとも首部寄りの親指把持部に、ゴム製の樹脂成形部を一体的に形成することにより、清掃性が高いとされる小さなストロークでのブラッシングを、容易にすることができる。
四角錐状毛束群は、最奥の臼歯の遠心面のブラッシングだけでなく、咬合面や歯間部のブラッシングにも好適であり、高い剛性だけでなく、高い耐久性も有していればより好ましい。そこで、四角錐状毛束群を構成する毛束のフィラメントの材質は、使用により変形しやすくて耐久性に乏しいナイロンではなく、耐久性の高いポリトリメチレンテレフタレート(以下、PTTと略記する)とするのがより好ましい。
更に、前記垂直毛束領域の植毛台基端側に隣接して、植毛台の長手方向に隣り合う2つの毛束と、これら2つの毛束よりも植毛台の幅方向辺縁側に植設された1つの毛束よりなる3つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した三角錐状毛束群を少なくとも植毛台幅方向両側の辺縁部にそれぞれ位置させた第一の三角錐状毛束群領域を設け、前記第一の三角錐状毛束群領域の植毛台基端側に隣接して、植毛面に垂直に植設された複数の垂直毛束からなる第二の垂直毛束領域を設け、該第二の垂直毛束領域の基端側に隣接して、植毛台の長手方向に隣り合う2つの毛束と、これら2つの毛束よりも植毛台の幅方向辺縁側に植設された1つの毛束よりなる3つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した三角錐状毛束群を少なくとも植毛台幅方向両側の辺縁部にそれぞれ位置させた第二の三角錐状毛束群領域を設けることにより、唇側、頬側並びに舌側における歯面をブラッシングする際における歯間部の清掃能力の向上、及び咬合面の清掃能力の向上を図ることができる。
(a)は、本発明における歯ブラシヘッド部を腹側から見た平面図、 (b)は、本発明における歯ブラシヘッド部の斜視図。 歯ブラシを横から見た側面図。 歯ブラシの柄部を腹側から見た平面図。 (a)は、本発明における歯ブラシの変形例のヘッド部を腹側から見た平面図、 (b)は、本発明における歯ブラシの変形例のヘッド部の斜視図。
以下に、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
本発明に係る歯ブラシ1は、図1に示すように、植毛台12の植毛面13先端部において、植毛台幅方向中央部において長手方向に隣り合う2つの毛束と幅方向に隣り合う2つの毛束とからなる4つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した四角錐状毛束群14を一つのみ構成し、その基端側に、植毛面13に垂直に四角錐状毛束群14よりも毛丈の短い複数の毛束を植設した、垂直毛束領域15を設けたものである。
四角錐状毛束群14を構成する4つの毛束を植設する際において、それぞれの毛束の傾斜角は、植毛面に垂直な状態から1〜5度傾斜させるのが望ましく、3度がより好ましい。ここで、4つの毛束の傾斜角は同じになるように設定するとよいが、これに限定されるものではなく、もし4つの毛束の傾斜角がそれぞれ異なっていても、4つの毛束により四角錐の形状が構成されればよい。
四角錐状毛束群14を構成する毛束は、その毛束に使用されるフィラメントがすべて同じ長さとなるように成形されていてもよいが、四角錐状毛束群14の先端部の形状は、図2に示すように、側面から見た際に山切り状となるように成形するのが望ましい。こうすることにより、四角錐状毛束群14でブラッシングする際において、フィラメントの毛先部と歯面との接触面積を平切りの場合に比べ大きく確保することができ、清掃効果の向上を図ることができる。
四角錐状毛束群14における、植毛台12幅方向中央部において長手方向に隣り合う2つの毛束を植設するための植毛穴の中心どうしの間隔は、2.8〜4.8mm、より好ましくは3.4〜4.2mm、更に好ましくは3.6〜4.0mmがよい。また、植毛台12幅方向中央部において幅方向に隣り合う2つの毛束を植設するための植毛穴の中心どうしの間隔は、2.8〜4.8mm、より好ましくは3.4〜4.2mm、更に好ましくは3.6〜4.0mmがよい。
四角錐状毛束群14は、最奥の臼歯の遠心面や歯の咬合面を効果的にブラッシングするために設けたものであり、特に最奥の臼歯の遠心面をブラッシングすることを考慮すると、ある程度の長さを有していることが好ましく、植毛面13からの高さは9〜12mmが望ましい。本発明における最奥の臼歯とは、第3大臼歯、いわゆる親知らずが生えている場合には、第3大臼歯をいい、第3大臼歯が生えていない場合には、第2大臼歯のことを指す。
四角錐状毛束群14を構成する毛束に使用されるフィラメントの太さは、5〜10ミルであることが好ましく、7〜8ミルがより好ましい。材質は、ナイロン等の、一般的に歯ブラシのフィラメントに使用される材質であってもよいが、四角錐状毛束群14は最奥の臼歯の遠心面及び歯の咬合面のブラッシングをおこなうことが主な目的であることを鑑みれば、優れた耐久性を有するPTTであることがより好ましい。
四角錐状毛束群14の植毛台長手方向基端側に隣接し、植毛面13に垂直に植設した垂直毛束領域15を設けるが、もしこの垂直毛束領域15における毛束が長ければ、四角錐状毛束群14で最奥の臼歯の遠心面をブラッシングする際に、ヘッド部11を口腔奥まで挿入するのが困難になる。つまり、垂直毛束領域15における毛束は、四角錐状毛束群14の植毛面13からの高さよりも低く設定されることが望ましく、垂直毛束領域15と四角錐状毛束群14の植毛面13からの高さの差は、0.8〜2.0mmが好ましく、0.8〜1.5mmがより好ましい。
垂直毛束領域15を構成する毛束に使用されるフィラメントの材質は、一般的に歯ブラシに使用される素材と同様のものであってもよいが、歯面にフィットしやすくするためにはより低い剛性を有する素材であってもよく、例えばスポンジ素材を使用するのも好適である。フィラメントの太さは、一般的な歯ブラシと同様の太さを有していればよく、5〜10ミルが好ましい。
最奥の臼歯の遠心面のブラッシングをおこなうことを容易にするため、植毛台12の形状は、ヘッド部11を口腔奥まで挿入するのに適した形状であることが好ましく、具体的には、平板先細形状であることが望ましい。より具体的には、四角錐状毛束群14を構成する、幅方向に隣り合う2つの毛束が存する位置の植毛台幅方向の長さが、植毛台の最大幅の80%以下となるようにするのが望ましい。
植毛台の厚みは、最奥の臼歯の遠心面をブラッシングする際に、ヘッド部11を口腔奥まで挿入する必要があるという観点からは、なるべく薄い方が望ましい。また、平線を使用して植毛台12に毛束を植設するという観点からは、抜毛強度確保のため、ある程度の大きさの平線を使用する必要があり、それにより、ある程度の植毛台12の厚みも必要になる。一方で、植毛台12を成形する際、四角錐状毛束群を植設するための4つの植毛穴は、それぞれの軸が異なった方向を向いているため、植毛台を成形した後に型抜きする際にダメージを生じやすいという問題を抱えており、そのリスクは植毛穴の深さを浅く設定するほど軽減される。以上の事情を鑑み、植毛台12は一般的な歯ブラシよりやや薄めに設定するのが好適であり、3.6〜4.6mmが好ましい。また、植毛台の材質は、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、ポリアセタールが挙げられるが、一般的な歯ブラシの植毛台に使用される樹脂で成形されていればそれでよく、これに限定されない。
また、図2に示すように、歯ブラシ首部21と柄部22の連結部23において、柄部22の軸が背側25に反り、且つ、首部21の軸が腹側24に反り、歯ブラシ首部21から柄部22にかけての形状をS字形状とすることにより、最奥の臼歯の遠心面をブラッシングする際にも、毛束、特に四角錐状毛束群14が前記部位に届きやすくなる。
一般的に歯のブラッシングに際しては、小刻みにブラッシングする方が清掃性は高いといわれている。また、最奥の臼歯の遠心面をブラッシングするに当たっては、ヘッド部11が口腔奥の狭い空間にある状態でブラッシングすることとなり、必然的に小刻みなブラッシングにならざるを得ない事情もある。小刻みにブラッシングするに際しては、特に把持部のグリップ性が高い方が好適であることから、図3に示すように、柄部22の首部21寄りの部位に、ゴム製の樹脂成形部31を一体成形した構造とするのが好ましい。ここで、ゴム製の樹脂は親指把持部だけでなく、人差し指や小指など、使用に際して親指以外の指により把持されると想定される部分に設けてもよい。
図4の変形例に示すように、歯の咬合面や歯間部のブラッシングをより効率的に行えるようにするために、垂直毛束領域15の植毛台基端側に隣接して、植毛台の長手方向に隣り合う2つの毛束と、これら2つの毛束よりも植毛台の幅方向辺縁側に植設された1つの毛束よりなる3つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した三角錐状毛束群を少なくとも植毛台幅方向両側の辺縁部にそれぞれ位置させた第一の三角錐状毛束群領域41を設け、前記第一の三角錐状毛束群領域41の植毛台基端側に隣接して、植毛面に垂直に植設された複数の垂直毛束からなる第二の垂直毛束領域42を設け、該第二の垂直毛束領域42の基端側に隣接して、植毛台の長手方向に隣り合う2つの毛束と、これら2つの毛束よりも植毛台の幅方向辺縁側に植設された1つの毛束よりなる3つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した三角錐状毛束群を少なくとも植毛台幅方向両側の辺縁部にそれぞれ位置させた第二の三角錐状毛束群領域43を設けてもよい。
第一及び第二の三角錐状毛束群領域41、43に、それぞれ配される3つの毛束を植設する際において、それぞれの毛束の傾斜角は、植毛面に垂直な状態から1〜5度傾斜させるのが望ましく、3度がより好ましい。三角錐状毛束群を構成する3つの毛束の傾斜角はすべて同じになるように構成してもよいし、異なっていてもよいが、少なくとも3つの毛束により三角錐の形状が構成されればよい。
第一及び第二の三角錐状毛束群領域41、43それぞれにおいて、植毛台幅方向両側の辺縁部に設けられた2つの三角錐状毛束群の間には、植毛面に垂直に植設された毛束が植設されていてもよいし、毛束が全く植設されていず、植毛台幅方向両側の辺縁部に設けられた2つの三角錐状毛束群が隣接していてもよい。第一及び第二の三角錐状毛束群領域41、43それぞれにおいて、植毛台幅方向両側の辺縁部に設けられた2つの三角錐状毛束群の間には、植毛面に垂直に植設された毛束が植設される際には、その垂直に植設された毛束の材質、長さ、及び太さは、垂直毛束領域15又は第二の垂直毛束領域42を構成する毛束と同一にすればよいが、これに限定されない。
第一及び第二の三角錐状毛束群領域41、43に、それぞれ配される三角錐状毛束群を構成する毛束は、その毛束に使用されるフィラメントがすべて同じ長さとなるように植設されていてもよいが、第一及び第二の三角錐状毛束群領域41、43の先端部の形状は、側面から見た際に山切り状となるように毛切するのが望ましい。これにより、唇側、頬側及び舌側における歯面をブラッシングする際に、三角錐状毛束群が鼓形空隙にフィットしやすくなり、歯間部の清掃をより効果的に行うことができる。
第一及び第二の三角錐状毛束群41、43の植毛面13からの高さは、最奥の臼歯の遠心面の清掃性を確保する観点から、四角錐状毛束群14の植毛面からの高さとの比較においては、同一又はこれよりも低いこと好ましい。また、第一及び第二の三角錐状毛束群41、43の植毛面13からの高さは、唇側、頬側及び舌側をブラッシングする際に鼓形空隙にフィットさせて歯間部の清掃性を向上させたり、咬合面をブラッシングする際に咬合面のくぼみの清掃性を向上させたりできるという観点から、垂直毛束領域15及び第二の垂直毛束領域42の植毛面12からの高さよりも、高いことが望ましい。一方で、垂直毛束領域15及び第二の垂直毛束領域42よりも高くしすぎると、唇側、頬側及び舌側のブラッシングの際に、垂直毛束領域15及び第二の垂直毛束領域42が歯面に接触しづらくなる。以上の観点から、第一及び第二の三角錐状毛束群41、43の植毛面13からの高さは、9〜12mmが好ましい。
垂直毛束領域15及び第二の垂直毛束領域42は、それぞれ一つの閉じられた領域であっても良いが、植毛台12の長手方向の長さや植毛穴の大きさによっては、植毛台幅方向両端に2つに分かれて配されても良い。
第一及び第二の三角錐状毛束群41、43にそれぞれ配される三角錐状毛束群を構成する毛束に使用されるフィラメントの材質は、例えば、ナイロンが挙げられるが、それ以外でも一般的に歯ブラシに使用されるものでもよいし、PTTでもよい。フィラメントの太さも、一般的な歯ブラシと同様の太さを有していればよく、5〜10ミルが好ましい。
第一の三角錐状毛束群領域41の植毛台基端側に隣接して、植毛面に垂直に植設された複数の垂直毛束からなる第二の垂直毛束領域42を構成する毛束に使用されるフィラメントの材質は、一般的に歯ブラシに使用される素材と同様のものであってもよいが、歯面にフィットしやすくするためにはより低い剛性を有する素材であってもよく、例えばスポンジ素材を使用するのも好適である。フィラメントの太さも、一般的な歯ブラシと同様の太さを有していればよく、5〜10ミルが好ましい。また、植毛面13からの高さは、四角錐状毛束群14及び、第一並びに第二の三角錐状毛束群領域41、43に配される三角錐状毛束群よりも低いことが望ましく、第二の垂直毛束領域42は第一及び第二の三角錐状毛束群よりも0.8〜2.0mm低くすることが好ましく、0.8〜1.5mm低くすることがより好ましい。ここで、第二の垂直毛束領域42を構成する毛束の材質、太さ及び長さは、垂直毛束領域15における毛束と同じにしても良い。
以下、実施例に基づき、本発明の実施形態をより具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
植毛台先端に四角錐状毛束群を植設し、その植毛台基端側に垂直毛束領域を設け、四角錐状毛束群の植毛面からの高さを10.5mm、垂直毛束領域の植毛面からの高さを9.5mmとしたヘッド部を作製した。
(比較例1)
全ての毛束を植毛台の植毛面に垂直に植設し、植毛台先端の清掃面の長手方向4.4mmの領域における毛束の植毛面からの高さを、基端側から先端側に移行するにつれて徐々に長くなるようにし、基端側、先端側における植毛面からの高さをそれぞれ10、11mmとなるように構成した。そして、その領域より基端側に配される毛束はすべて植毛面からの高さが10mmとなるようなヘッド部を作製した。
(比較例2)
植毛台先端に四角錐状毛束群を植設し、その植毛台基端側に垂直毛束領域を設け、すべての毛束の高さを植毛面から10mmとなるように構成したヘッド部を作製した。
(比較例3)
植毛台に植毛面からの高さ10mmの垂直毛束を植設したヘッド部を作製した。
(評価1:清掃性評価試験)
電動歯ブラシのブラッシング圧及び移動速度を一定に保ちながら、固定した顎模型(D15−500H、ニッシン社、京都)の歯をブラッシングできるように設計されたブラッシングシミュレータを用いた。プラークの代替として咬合チェック用スプレー・オクルード(パスカル社、USA)の着色粉末を顎模型に塗布した。ブラッシング圧は300gに設定し、長手方向のストロークで、ストローク幅20mm、振動数180cpmでブラッシングした。その後、顎模型の対象歯の撮影を行い、画像解析を行った。清掃性の評価は、着色粉末の除去率を、下記のように算出することでおこなった。
着色粉末除去率(%)=[{(部位面積)−(着色粉末残存面積)}/(部位面積)]×100
表1に示すように、各部位における実施例1の着色粉末除去率は、比較例1〜3の各値に比べて高値となった。つまり、本発明の歯ブラシは、従来品に比べ、高い清掃性を有することが確認された。
Figure 2014000156
1、 歯ブラシ
11、 ヘッド部
12、 植毛台
13、 植毛面
14、 四角錐状毛束群
15、 垂直毛束領域
21、 首部
22、 柄部
23、 連結部
24、 腹側
25、 背側
31、 ゴム製の樹脂成形部
41、 第一の三角錐状毛束群領域
42、 垂直毛束領域
43、 第二の三角錐状毛束群領域


Claims (7)

  1. 植毛台の植毛面の先端部に、植毛台幅方向中央部において長手方向に隣り合う2つの毛束と幅方向に隣り合う2つの毛束とからなる4つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した四角錐状毛束群を設け、該四角錐状毛束群の植毛台長手方向基端側に隣接して、植毛面に垂直に植設され且つ前記四角錐状毛束群の高さよりも低い複数の垂直毛束からなる垂直毛束領域を設けてなることを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記植毛台は平板先細形状である、請求項1に記載の歯ブラシ。
  3. 前記植毛台の厚みが3.6〜4.6mmである、請求項1又は2に記載の歯ブラシ。
  4. 歯ブラシ首部と柄部の連結部において、柄部の軸が背側に反り、且つ首部の軸が腹側に反り、歯ブラシ首部から柄部にかけての形状がS字形状である、請求項1〜3の何れか1項に記載の歯ブラシ。
  5. 前記柄部の少なくとも首部寄りの親指把持部に、ゴム製の樹脂成形部を一体的に形成してなる、請求項1〜4の何れか1項に記載の歯ブラシ。
  6. 前記四角錐状毛束群を構成する各毛束は、ポリトリメチレンテレフタレート製のフィラメントよりなる、請求項1〜5の何れか1項に記載の歯ブラシ。
  7. 前記垂直毛束領域の植毛台基端側に隣接して、植毛台の長手方向に隣り合う2つの毛束と、これら2つの毛束よりも植毛台の幅方向辺縁側に植設された1つの毛束よりなる3つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した三角錐状毛束群を少なくとも植毛台幅方向両側の辺縁部にそれぞれ位置させた第一の三角錐状毛束群領域を設け、前記第一の三角錐状毛束群領域の植毛台基端側に隣接して、植毛面に垂直に植設された複数の垂直毛束からなる第二の垂直毛束領域を設け、該第二の垂直毛束領域の基端側に隣接して、植毛台の長手方向に隣り合う2つの毛束と、これら2つの毛束よりも植毛台の幅方向辺縁側に植設された1つの毛束よりなる3つの毛束を中心方向に傾斜させて植設した三角錐状毛束群を少なくとも植毛台幅方向両側の辺縁部にそれぞれ位置させた第二の三角錐状毛束群領域を設けてなる、請求項1〜6の何れか1項に記載の歯ブラシ。


JP2012136213A 2012-06-15 2012-06-15 歯ブラシ Pending JP2014000156A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012136213A JP2014000156A (ja) 2012-06-15 2012-06-15 歯ブラシ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012136213A JP2014000156A (ja) 2012-06-15 2012-06-15 歯ブラシ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014000156A true JP2014000156A (ja) 2014-01-09
JP2014000156A5 JP2014000156A5 (ja) 2015-07-16

Family

ID=50033978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012136213A Pending JP2014000156A (ja) 2012-06-15 2012-06-15 歯ブラシ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014000156A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2018131306A1 (ja) * 2017-01-13 2019-11-07 株式会社ジーシー 歯ブラシ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH029128U (ja) * 1988-07-01 1990-01-22
JPH05168528A (ja) * 1991-12-25 1993-07-02 Oriibudento:Kk 植毛部に段差を設けた歯ブラシ
JP3020707U (ja) * 1995-07-13 1996-02-06 株式会社クレイツ 歯ブラシ
JP2006055180A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Gc Corp 歯ブラシ
JP2008142371A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Sunstar Inc 歯ブラシ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH029128U (ja) * 1988-07-01 1990-01-22
JPH05168528A (ja) * 1991-12-25 1993-07-02 Oriibudento:Kk 植毛部に段差を設けた歯ブラシ
JP3020707U (ja) * 1995-07-13 1996-02-06 株式会社クレイツ 歯ブラシ
JP2006055180A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Gc Corp 歯ブラシ
JP2008142371A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Sunstar Inc 歯ブラシ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2018131306A1 (ja) * 2017-01-13 2019-11-07 株式会社ジーシー 歯ブラシ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3528378B2 (ja) 歯ブラシ
AU2015349915B2 (en) Head for an oral care implement
JP6509902B2 (ja) オーラルケア器具用のヘッド
AU2015349916B2 (en) Head for an oral care implement
WO2012115035A1 (ja) 歯ブラシ
US10537169B2 (en) Head for an oral care implement
JP2010158591A (ja) 歯ブラシ
JP2008302164A (ja) S字歯ブラシ
JP2014000156A (ja) 歯ブラシ
JP5898362B1 (ja) 歯周ポケット清掃用ブラシ
JP5922439B2 (ja) 歯ブラシ
JP6071386B2 (ja) 歯ブラシ
JP6375535B2 (ja) 歯ブラシ
US11464323B2 (en) Toothbrush
JP4974259B1 (ja) 歯ブラシ
JP6973900B2 (ja) 歯ブラシ
JP7470505B2 (ja) 歯ブラシ
KR200473102Y1 (ko) 직립모다발과 경사모다발의 식모구조를 갖는 칫솔
JP2021178113A (ja) 歯ブラシ
JP6928472B2 (ja) 歯ブラシ
JP2021178114A (ja) 歯ブラシ
JP3172269U (ja) 7の字型歯ブラシ
JP2017192682A (ja) 歯ブラシ
KR101741444B1 (ko) 칫솔 헤드
JP2024021493A (ja) 歯ブラシ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150602

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150602

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160511

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160920