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JP2012191465A - 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム - Google Patents

画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム Download PDF

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JP2012191465A JP2011053728A JP2011053728A JP2012191465A JP 2012191465 A JP2012191465 A JP 2012191465A JP 2011053728 A JP2011053728 A JP 2011053728A JP 2011053728 A JP2011053728 A JP 2011053728A JP 2012191465 A JP2012191465 A JP 2012191465A
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Abstract

【課題】画素数削減画像に対する補正処理によりジャギーを低減させた高品質な画像を生成する。
【解決手段】撮像素子における撮影画像の総画素数を削減した画素数削減画像を入力画像とし、入力画像から選択される補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数方向のエッジ強度を算出し、画素ブロックにおける複数方向の平滑化成分としての補間画素値を算出し、複数方向のエッジ強度に基づいて、複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出し、複数方向の平滑化成分としての補間画素値と、重み算出部の算出した重みとの加重加算によるブレンド処理を行い、画素ブロックの中心画素である補正対象画素の画素値を算出する。これらの処理により、画素数削減画像における重心ずれの補正が実行されジャギーが低減される。
【選択図】図25

Description

本開示は、画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムに関する。特に、画像に発生するジャギーを低減させる処理を行う画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムに関する。
例えばカメラで撮影した画像を印刷出力あるいは表示出力した場合、出力されるオブジェクトの画像輪郭が本来のオブジェクトの輪郭と異なり、階段状のギザギザな輪郭として出力されることがある。
この階段状のギザギザは、一般にジャギーと呼ばれる。ジャギーは折り返し雑音の一種であり、このジャギーを低減させる画像処理について、従来から様々な提案がなされている。
例えば特許文献1(特開2010−67272号公報)は、エッジ検出による方向判定を行い、よりエッジに平行な方向に平滑化成分の重みを大きくして各方向のブレンドを行うことでジャギーの低減を図る手法を開示している。。
しかし、この手法は、重心のずれた画素を用いてエッジ保存平滑化を行うと、サブピクセル単位でエッジと垂直方向にずれた画素同士の平滑化となるため、解像度が劣化してしまうという問題がある。
また、特許文献2(特開2009−070123号公報)は、超解像度手法を用い、エッジ近傍については低解像度画像の高解像度化を行うことでジャギーの強調を抑制する手法を開示している。
しかし、一般的に超解像度手法は計算量が膨大であり、小規模な回路で実現することは難しいという問題がある。
さらに、特許文献3(特開2004−234623号公報)は、連続撮影した画像間の位置を合わせて重ねあわせることで、ジャギーも低減された高品質な画像を生成する手法を開示している。
しかし、この手法は、位置合わせがわずかにずれるだけでエッジがぼけてしまい、解像度劣化を引き起こしてしまうという問題がある。
また、画像全体の動き情報であるグローバルモーションと、画像の一部の動き情報であるローカルモーションの両者を考慮して画像間の位置ずれを正確に算出することは非常に難しく、画像内すべての領域での解像度改善は困難であるという問題もある。
特開2010−67272号公報 特開2009−070123号公報 特開2004−234623号公報
本開示は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、ジャギーの削減を簡易な構成で実現する画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
本開示の第1の側面は、
撮像素子における撮影画像の総画素数を削減した画素数削減画像を入力画像とし、
入力画像から選択される補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数方向のエッジ強度を算出するエッジ強度算出部と、
前記画素ブロックにおける複数方向の平滑化成分としての補間画素値を算出する補間画素値算出部と、
前記エッジ強度算出部の算出した複数方向のエッジ強度に基づいて、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出する重み算出部と、
前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値と、前記重み算出部の算出した重みとの加重加算によるブレンド処理を行い、前記画素ブロックの中心画素である補正対象画素の画素値を算出するブレンド処理部と、
を有する画像処理装置にある。
さらに、本発明の画像処理装置の一実施態様において、前記複数方向は。水平方向と、垂直方向と、右上方向と、左上方向の4方向である。
さらに、本発明の画像処理装置の一実施態様において、前記画素数削減画像は、ベイヤー配列画像を持つ画像である。
さらに、本発明の画像処理装置の一実施態様において、前記画素数削減画像は、ベイヤー配列画像を持つ画像であり、補正対象画素はG画素である。
さらに、本発明の画像処理装置の一実施態様において、前記エッジ強度算出部は、前記補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数のラプラシアン絶対値を算出し、算出した複数のラプラシアン絶対値を適用して前記補正対象画素位置における複数方向のエッジ強度を算出する。
さらに、本発明の画像処理装置の一実施態様において、前記補間画素値算出部は、前記画素ブロックに設定される特定方向のライン上の画素の画素値に基づいて複数の平滑化成分を算出し、算出した複数の平滑化成分に基づいて、前記補正対象画素に対応する平滑化成分としての補間画素値を算出する。
さらに、本発明の画像処理装置の一実施態様において、前記補間画素値算出部は、前記画素数削減画像に含まれる重心ずれの発生した画素に基づいた補間画素値の算出を行う。
さらに、本発明の画像処理装置の一実施態様において、前記重み算出部は、前記エッジ強度算出部の算出した複数方向のエッジ強度の各々に対して、予め規定したクリッピング関数を適用したクリッピング処理を実行し、クリッピング後の複数方向のエッジ強度に基づいて、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出する。
さらに、本発明の画像処理装置の一実施態様において、前記画素数削減画像は、ベイヤー配列画像を持つ画像であり、補正対象画素はG画素であり、前記画像処理装置は、さらに、前記ブレンド処理部の出力するG画素を有する補正画像に対するデモザイク処理を実行するデモザイク処理部を有する。
さらに、本発明の画像処理装置の一実施態様において、前記デモザイク処理部は、ベイヤー配列におけるG画素とR画素の相関、およびG画素とB画素の相関関係の利用処理による各画素のRGB画素値を設定するデモザイク処理を実行する。
さらに、本発明の第2の側面は、
撮像素子における画素加算、または間引き処理後のRAW画像に対して、画素加算または間引き処理前の解像度を元にして、注目G画素の中心を通るエッジ方向を求め、
求めたエッジ方向と垂直な直線上に近傍のG画素を射影し、射影されたG画素をエッジに垂直な方向にリサンプリング処理を実行して、リサンプリング画素の画素値であるリサンプリング信号を用いて前記注目G画素の画素値を決定する処理を実行する画像補正部を有する画像処理装置にある。
さらに、本発明の画像処理装置の一実施態様において、前記画像補正部は、エッジ方向を事前に定めた特定方向のエッジ成分の線形和によって表現し、前記特定方向のエッジ成分ごとに前記リサンプリング処理を実行し、前記特定方向の複数方向のリサンプリング信号に対して、前記線形和表現のエッジ成分とほぼ同じ比率の加重平均を実行して前記注目G画素の画素値を決定する。
さらに、本発明の第3の側面は、
撮像素子と、
撮像素子の撮影画像の総画素数の削減処理を実行して画素数削減画像を生成する画素数削減部と、
前記画素数削減画像を入力画像とし、
入力画像から選択される補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数方向のエッジ強度を算出するエッジ強度算出部と、
前記画素ブロックにおける複数方向の平滑化成分としての補間画素値を算出する補間画素値算出部と、
前記エッジ強度算出部の算出した複数方向のエッジ強度に基づいて、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出する重み算出部と、
前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値と、前記重み算出部の算出した重みとの加重加算によるブレンド処理を行い、前記画素ブロックの中心画素である補正対象画素の画素値を算出するブレンド処理部と、
を有する撮像装置にある。
さらに、本発明の第4の側面は、
画像処理装置において画像処理を実行する画像処理方法であり、
エッジ強度算出部が、撮像素子における撮影画像の総画素数を削減した画素数削減画像を入力画像とし、
入力画像から選択される補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数方向のエッジ強度を算出するエッジ強度算出ステップと、
補間画素値算出部が、前記画素ブロックにおける複数方向の平滑化成分としての補間画素値を算出する補間画素値算出ステップと、
重み算出部が、前記エッジ強度算出部の算出した複数方向のエッジ強度に基づいて、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出する重み算出ステップと、
ブレンド処理部が、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値と、前記重み算出部の算出した重みとの加重加算によるブレンド処理を行い、前記画素ブロックの中心画素である補正対象画素の画素値を算出するブレンド処理ステップと、
を実行する画像処理方法にある。
さらに、本発明の第5の側面は、
画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
エッジ強度算出部に、撮像素子における撮影画像の総画素数を削減した画素数削減画像を入力画像し、入力画像から選択される補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数方向のエッジ強度を算出させるエッジ強度算出ステップと、
補間画素値算出部に、前記画素ブロックにおける複数方向の平滑化成分としての補間画素値を算出させる補間画素値算出ステップと、
重み算出部に、前記エッジ強度算出部の算出した複数方向のエッジ強度に基づいて、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出させる重み算出ステップと、
ブレンド処理部に、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値と、前記重み算出部の算出した重みとの加重加算によるブレンド処理を行い、前記画素ブロックの中心画素である補正対象画素の画素値を算出させるブレンド処理ステップと、
を実行させるプログラムにある。
なお、本開示のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な情報処理装置やコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供可能なプログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、情報処理装置やコンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
本開示のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本開示の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本開示の一実施例の構成によれば、画素数削減画像に対する補正処理によりジャギーを低減させた高品質な画像を生成することが可能となる。
具体的には、例えば、撮像素子における撮影画像の総画素数を削減した画素数削減画像を入力画像とし、入力画像から選択される補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数方向のエッジ強度を算出し、画素ブロックにおける複数方向の平滑化成分としての補間画素値を算出し、複数方向のエッジ強度に基づいて、複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出し、複数方向の平滑化成分としての補間画素値と、重み算出部の算出した重みとの加重加算によるブレンド処理を行い、画素ブロックの中心画素である補正対象画素の画素値を算出する。これらの処理により、画素数削減画像における重心ずれの補正が実行されジャギーが低減される。
画素数削減処理における問題点について説明する図である。 画素数削減処理における問題点について説明する図である。 画素数削減処理における問題点としてのジャギーの発生について説明する図である。 画像処理装置の一例である撮像装置の構成例について説明する図である。 画像処理装置において実行する処理の概要について説明する図である。 水平(H)(=横)方向のラプラシアン絶対値の算出処理について説明する図である。 垂直(V)(=縦)方向のラプラシアン絶対値の算出処理について説明する図である。 右上(R)方向のラプラシアン絶対値の算出処理について説明する図である。 左上(L)方向のラプラシアン絶対値の算出処理について説明する図である。 ラプラシアン絶対値の加重平均値の算出に用いるフィルタ構成の一例について説明する図である。 画素加算処理の一例について説明する図である。 水平・垂直方向ともに加算比率を1:3とした加算処理について説明する図である。 重心ずれの発生している場合と、重心ずれの発生していない場合、それぞれの場合における右上斜め方向のサンプリング間隔の違いの例を示す図である。 水平1:1,垂直1:1加算処理を実行した場合の補間処理例について説明する図である。 左上(L)方向のエッジを持つパターンに対応する平滑化G成分(G)を算出する処理について説明する図である。 左上(L)方向のエッジを持つパターンに対応する平滑化G成分(G)を算出する処理について説明する図である。 右上方向(R)のエッジパターンを持つ場合の右上(R)方向の平滑化G成分(G)の算出処理について説明する図である。 水平1:3,垂直1:1加算処理を実行した場合の補間処理例について説明する図である。 水平1:3,垂直1:1加算処理を実行した場合の補間処理例について説明する図である。 中心位置の4画素ブロック351の中心を通りエッジ方向(左上(L))と垂直な右上左下斜め45度の直線ライン352からの各G画素までの距離を示す図である。 右上(R)方向のエッジパターンの場合の補間信号をリサンプリングして、目的とする平滑化G成分(G)を算出する時の距離の分布を示す図である。 水平(H)の平滑化G成分(G)を算出する処理について説明する図である。 ラプラシアン総和Dに対し、閾値によって決まるクリッピング処理を行うためのクリッピング関数の例を示す図である。 任意方向のエッジが検出される場合の処理について説明する図である。 画像補正部152の構成と処理をまとめて説明する図である。 画像補正部の処理対象とする画素ブロックの例について説明する図である。 バイアス値算出部の処理について説明する図である。 4方向エッジ強度算出部の処理について説明する図である。 4方向エッジ強度算出部の処理について説明する図である。 4方向補間画素値算出部の処理について説明する図である。 4方向補間画素値算出部の処理について説明する図である。 4方向補間画素値算出部の処理について説明する図である。 4方向重み算出部の処理について説明する図である。 ブレンド処理部の処理について説明する図である。
以下、図面を参照しながら本開示の画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムの詳細について説明する。なお、説明は以下の項目に従って行う。
1.画像におけるジャギー発生について
2.画像処理装置の構成例について
3.信号処理部における処理の概要について
4.画像補正部の実行する処理について
4−1.(処理1)画素数削減画像(RAW画像)のG成分を用いて、水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向のエッジ強度(D,D,D,D)を求める処理
4−2.(処理2)水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向の平滑化G成分(G,G,G,G)を算出する処理
4−3.(処理3)処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して乗算する重み(W,W,W,W)を処理1で求めた4方向のエッジ強度(D,D,D,D)に応じて決定する処理
4−4.処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して、処理3で求めた重み(W,W,W,W)を乗算したブレンド処理により、出力画素値を算出する処理
5.デモザイク処理について
6.任意方向のエッジに対応した処理について
7.画像補正部の構成と処理のまとめ
7−1.バイアス値算出部の処理について
7−2.4方向エッジ強度算出部の処理について
7−3.4方向補間画素値算出部の処理について
7−4.4方向重み算出部の処理について
7−5.ブレンド処理部の処理について
8.本開示の構成のまとめ
[1.画像におけるジャギー発生について]
先に説明したように、カメラで撮影した画像を印刷出力や表示出力した場合、出力画像に含まれるオブジェクトの画像輪郭が本来の輪郭と異なり、階段状のギザギザを持つ場合がある。このギザギザは、一般にジャギーと呼ばれる。
このジャギーは、例えば画素数が多い高解像度の撮像素子を利用した撮影画像に対して、画素の間引きや合成処理を行って、画素数を削減した出力画像を生成する場合にも発生する。
昨今の撮像装置は、高解像度の画像撮影のために、数100万〜数1000万画素の極めて多数の画素を持つ撮像素子を備えたものが多くなってきている。
しかし、撮像素子の有する画素数に対応する高解像度画像の出力可能な表示装置が利用されることは少なく、また、撮像素子から出力される高解像度画像をメモリにそのまま記録すると記録に必要となるメモリ容量が増大してしまい、記録可能な画像枚数が減少してしまうといった事態が発生する。
このような状況を考慮し、高画素数の撮像素子を備えた撮像装置では、撮像素子からの出力画素信号をそのままメモリに記録せず、出力画素数を間引く処理や、複数画素の加算演算などを含む合成処理によって、総画素数を削減してメモリに記録する処理が多く行われている。
しかし、このような画素数変換処理によって、出力画像にジャギーが発生するという問題が顕在化してきている。
この画素数ジャギーの削減に基づくジャギー発生について、図を参照して説明する。
図1には、
(a)撮像素子の画素配列(ベイヤー(Bayer)配列)、
(b)出力画素の画素重心、
これらの図を示している。
図1(a)に示す画素配列は、撮像素子の高画素数の画素配列であり、撮影画像は、高画素数の画素情報を有している。この画素数を削減してメモリ格納画像を生成する。例えば、図1(a)の撮像素子の同じ色の画素4画素に基づいて、出力画像の1画素の画素値を設定し出力する。
すなわち、4画素を1画素に集約して出力して総画素数を削減する。
図1(b)出力画素の画素重心は、画素数削減後の出力画素各々についての元の撮像素子における画素重心を示した図である。
例えば、図1(b)のGb画素31は、図1(a)の3×3画素ブロック21の4隅のGb画素の画素値を均等に用いて決定される画素値である。3×3画素ブロック21の中心位置に画素重心が設定される。この重心位置を示しているのが、図1(b)のGb画素31である
図1に示す例は、(a)に示す8×8画素の64画素を、(b)に示す4×4=16画素として、出力画像の画素数を撮像素子の画素数の1/4に削減する処理を行っている例である。
この処理のために、例えば図1(a)に示す3×3画素のブロック21の4隅の(Gb)画素の加算平均処理を実行して、出力画像における1つのGb画素の画素値を算出している。
すなわち、図1(a)に示す3×3画素のブロック21に含まれる4つのGb画素に基づいて、図1(b)に示すGb画素31の画素値を算出している。
この場合、出力画像におけるGb画素31の重心は、水平右方向をx、垂直下方向をyとした座標軸において、(x,y)=(2,2)の位置、すなわち、図1(b)に示すGb画素31の位置となる。
また、図1(a)に示す3×3画素のブロック22に含まれる4つのB画素に基づいて、図1(b)に示すB画素32の画素値が算出される。
この場合、出力画像におけるB画素32の重心は、(x,y)=(3,2)の位置、すなわち、図1(b)に示すB画素32の位置となる。
同様に、図1(a)に示す3×3画素のブロック23に含まれる4つのGb画素に基づいて、図1(b)に示すGB画素33の画素値が算出される。
この場合、出力画像におけるGb画素33の重心は、(x,y)=(6,2)の位置、すなわち、図1(b)に示すB画素33の位置となる。
また、図1(a)に示す3×3画素のブロック24に含まれる4つのB画素に基づいて、図1(b)に示すB画素34の画素値が算出される。
この場合、出力画像におけるB画素34の重心は、(x,y)=(7,2)の位置、すなわち、図1(b)に示すB画素34の位置となる。
図1(b)に示す計16個の画素は、出力画像とする場合、4×4画素の画像として出力される。
すなわち、図2(c)に示すような4×4画素の画像70として出力される。
図2には、
(b)出力画素の画素重心(図1(b)と同じ)
(c)出力画像の画素位置
これらを示している。
図2(c)では左上の2×2画素、すなわちGb画素31、B画素32を含む2×2画素のブロックを固定して考えている。この設定とした場合、その他の3つの2×2の画素プロックは、いずれも図2(c)に示す矢印(α)、(β)、(γ)に従って移動させて図2(c)に示す4×4画素の画像70の構成画素として出力されることになる。
このシフト処理によって、以下のような問題が発生する。
例えば、
画素重心の位置が(x,y)=(6,2)のGb画素33は、出力画像では、画素位置が(x,y)=(3,2)のGb画素53として設定される。
また、
画素重心の位置が(x,y)=(7,2)のB画素34は、出力画像では、画素位置が(x,y)=(3,3)のB画素54として設定される。
ここで、縮尺率を算出する。
画素位置(x,y)=(2,2)のGB画素31を固定位置とした基準画素と仮定して考える。
図2(b)に示す画素位置(x,y)=(6,2)のGb画素33は、基準画素であるGb画素31から4画素離れている。
これが、出力画像では、画素位置が(x,y)=(3,2)のGb画素53として設定されるので、その基準画素:Gb画素31からの距離は2画素となる。
すなわち、縮尺率は、
2画素/4画素=1/2
となる。
一方、図2(b)に示す画素位置(x,y)=(7,2)のB画素34は、基準画素であるGb画素31から5画素離れている。
これが、出力画像では、画素位置が(x,y)=(4,2)のB画素54として設定されるので、その基準画素:Gb画素31からの距離は3画素となる。
すなわち、縮尺率は、
3画素/5画素=3/5
となる。
このように、画素間の縮尺率がばらばらとなり、撮像素子の画素配列に対応する撮影画像の各画素の相対位置と異なる相対位置を有する出力画像が生成されてしまうことになる。
すなわち、撮像素子において撮影されたオリジナル画像の各画素の間隔が不均一に縮小されて出力画像が生成されてしまう。
このような画素間隔の不均等は画質劣化を引き起こす。
具体的には、例えば図3に示すようなジャギーの拡大などの劣化を発生させる。
図3(A)のオリジナル画像は、撮像素子の撮影画像に相当する画素数の多い高解像度の画像であり、この画像はジャギーが小さい。
この図3(A)のオリジナル画像に基づいて、図1〜図2を参照して説明した相対的な画素位置をばらばらにしてしまう画素数削減処理を行うと、図3(B)に示すようなジャギーの拡大した画像が生成されてしまう。
なお、ジャギーは、折り返し雑音の一種である。加算後の画素重心の間隔の不均等により、ジャギー劣化は大きくなる。
なお、この他にも、RGBの各配色の位置関係の乱れなどにより、出力画像の色もオリジナル画像と差が発生するなど、様々な画質劣化を引き起こすことになる。
本開示に係る画像処理装置では、このような画素数削減に伴って発生するジャギーの発生を抑制する処理を実現する。
[2.画像処理装置の構成例について]
本開示に係る画像処理装置の一例として撮像装置の構成例について、図4を参照して説明する。
図4は、撮像装置の構成例を示すブロック図である。光学レンズ101を介して入射される光は例えばCMOSイメージセンサなどによって構成される撮像素子102に入射し、光電変換による画像データを出力する。出力画像データは信号処理部103に入力される。信号処理部103は、例えばホワイトバランス(WB)調整、ガンマ補正、デモザイク処理等、一般的なカメラにおける信号処理を行う。
さらに、信号処理部103は、画素数の削減処理と、ジャギー低減を実現する画像補正処理を実行して出力画像120を生成する。出力画像120は図示しない記憶部に格納される。あるいは表示部に出力される。
制御部105は、例えば図示しないメモリに格納されたプログラムに従って各部に制御信号を出力し、各種の処理の制御を行う。
[3.信号処理部における処理の概要について]
前述のように、信号処理部103は、一般的なカメラにおける信号処理の他、画素数の削減処理と、ジャギー低減を実現する画像補正処理を実行する。
この処理の概要について、図5を参照して説明する。
図5には、以下の3つの画像データを示している。
(a)撮影画像
(b)画素数削減画像
(c)画素数削減補正画像
これらの3つの画像である。
信号処理部103は、図5に示す画素数削減部151、画像補正部152、デモザイク処理部153を有する。
(a)撮影画像は、撮像素子102の撮影する画像であり、撮像素子102の画素単位で画素値が設定された画像データである。
なお、本実施例ではベイヤー配列(RGrGbB)の配列を持つ撮像素子の出力に対する処理例について説明する。
図5に示す(b)画素数削減画像は、(a)撮影画像の画素数を、1/4の画素数に削減した画像の画素の画素重心の位置を示している。画素数削減画像の画素はマル枠で示す画素である。
画素数削減画像の画素重心が、元の(a)撮影画像のどの位置に対応するかを示している。
画素数削減部151は、(a)撮影画像を入力し、例えば4つのGb画素の画素値の加算平均処理を行って1つのGb画素の画素値を算出する。先に図1を参照して説明したと同様の3×3画素ブロックの4頂点にあるGb画素の画素値の加算平均を行うものである。
R.Gr,Gb.Bのすべての画素について、4つの画素値から1つの出力画素値を算出して、1/4の画素数に削減した(b)画素数削減画像を生成する。
この処理は、先に図1〜図2を参照して説明した従来の画素数削減処理と同様である。
(b)画素数削減画像に示すマル枠で示すR,Gr,Gb,Bの画素位置は、図1(b)を参照して説明した画素重心の画素位置である。
このまま、出力画像を生成すると、図2、図3を参照して説明したジャギーの発生した画像となってしまう。
そこで、本実施例の画像処理装置では、図5に示す(b)画素数削減画像を信号処理部103内の画像補正部152に入力して、画素重心を移動させる画像補正を実行する。
この画像補正部152における画像補正処理によって、図5(c)に示す画素数削減補正画像を生成する。
図5(c)に示す画素数削減補正画像と、図5(b)に示す画素数削減画像との差異は、
Gbと、Grの画素重心位置が移動している点である。
このように、本実施例の画像処理装置では、Gb,Grの画素重心を移動させる処理を実行する。
この画素重心の移動処理により、図5(c)に示す画素数削減補正画像では、各色信号の相対位置が撮影画像とほぼ同様の設定となる。すなわち、画素数削減補正画像における各色(RGrGbB)の相対位置関係を、元のオリジナル画像である(a)撮影画像における各色の相対位置とほぼ同様の設定とすることができる。
なお、以下に説明する実施例では、RGrGbB画素構成を持つベイヤー(Bayer)配列におけるG画素(GrとGb)に対してのみ処理を行う。G画素は、画像全体に占める画素数の割合が多く、G画素に対する処理を行うことで十分なジャギー低減効果が得られる。この処理の結果、先に図3を参照して説明したようなジャギーの発生が抑制され、高品質な画素数削減補正画像が生成される。
なお、デモザイク処理部153は、図5(b)に示す画素数削減補正画像に基づくデモザイク処理を実行し、各画素に全ての色情報(RGrGbB)を設定した画像データを生成する。
[4.画像補正部の処理について]
以下、本開示の画像処理装置において実行するジャギー低減効果を奏する画像補正処理、すなわち、図5に示す画像補正部152の実行する処理について説明する。
図5を参照して説明したように、画像補正部152は、例えば画素加算や、画素間引き処理によって生成されるRAW画像としての図5(b)に示す画素数削減画像に対する補正処理を実行する。なお、ここでRAW画像はデモザイク処理のなされていない画像であり、各画素に1つの画素値のみが設定されている画像を意味する。
画像補正部152は、重心ずれを調整することで、従来は補正が困難であった画素重心のずれに起因するジャギーを低減する。
画像補正部152の実行する処理には、具体的には、以下の4つの処理(処理1)〜(処理4)が含まれる。
(処理1)画素数削減画像(RAW画像)のG成分を用いて、水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向のエッジ強度(D,D,D,D)を求める処理
(処理2)水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向の平滑化G成分(G,G,G,G)を算出する処理
(処理3)処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して乗算する重み(W,W,W,W)を処理1で求めた4方向のエッジ強度(D,D,D,D)に応じて決定する処理
(処理4)処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して、処理3で求めた重み(W,W,W,W)を乗算したブレンド処理により、出力画素値を算出する処理
以下、これらの(処理1)〜(処理4)の各処理について順に説明をする。
(4−1.(処理1)画素数削減画像(RAW画像)のG成分を用いて、水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向のエッジ強度(D,D,D,D)を求める処理)
まず、)画素数削減画像(RAW画像)のG成分を用いて、水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向のエッジ強度(D,D,D,D)を求める処理について説明する。
画像補正部152は、図5(b)に示す画素数削減画像(RAW画像)を入力し、入力した画素数削減画像に含まれる画素のG(GrとGb)画素の画素値を用いて、水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向のエッジ強度(D,D,D,D)を求める処理を実行する。
なお、以下の実施例では、撮像素子102で撮影された画像と、信号処理部の生成する画素数削減画像がともにRGrGbBのベイヤー(Bayer)配列を有する画像である場合の処理例について説明する。
画像補正部152は、画素数削減画像であるベイヤー(Bayer)配列に含まれるG(GrとGb)画素の画素値を用いて画素値の2次微分値の絶対値に相当するラプラシアン絶対値を求める。
さらに、予め設定したエッジ強度算出領域内のG(GrとGb)位置の画素値のラプラシアン絶対値を加重平均して各領域におれるエッジ強度を算出する。
以下、水平(H)(=横)、垂直(V)(=縦)、右上(R)、左上(L)方向、各方向の計4方向それぞれのG(GrとGb)画素値のラプラシアン絶対値の具体的な計算方法について説明する。
(a.水平(H)(=横)方向と、垂直(V)(=縦)方向のラプラシアン絶対値の算出処理について)
まず、水平(H)(=横)方向と、垂直(V)(=縦)方向のラプラシアン絶対値の算出処理について、図6、図7を参照して説明する。
最初に図6を参照して、水平(H)(=横)方向のラプラシアン絶対値の算出処理について説明する。
図6に示す画像は、図5(b)に示す画素数削減画像に対応する画素数削減画像201(RAW画像)である。図5(b)では、画素数削減画像の画素重心位置を元の撮影画像の画素配列中に示した図としているが、図6に示す画素数削減画像201は、図5(b)に示す離間した各画素を集積させて生成した画素数削減画像に相当する。すなわち、先に図2(c)を参照して説明した画素位置の設定によって生成した画素数削減画像(RAW画像)である。
この図6に示す画素数削減画像201は、各色の画素重心の相対位置が、元の撮影画像の画素配列における各色の画素重心の相対位置とずれがあり、先に図3を参照して説明したジャギーの発生が懸念される画像である。
図6に示す画素数削減画像201はベイヤー(Bayer)配列を有し、水平(H)(=横)方向と垂直(V)(=縦)方向のいずれの方向にも、1画素おきにG(GrまたはGb)画素が出現する。このG成分を利用してラプラシアンを求める。
水平(H)(=横)方向のラプラシアン絶対値の計算手法について説明する。
一例として、図6に示す画像201の画素Gr2,211の位置での水平(H)(=横)方向ラプラシアン絶対値LGr2_Hを算出する例について説明する。
画像補正部152は、図6に示す画像201の画素Gr2,211の位置での水平(H)(=横)方向ラプラシアン絶対値LGr2_Hを求める場合、Gr2と水平(H)(=横)方向に1画素離れた位置にあるGr1,Gr3の各画素値を用いて次の式(式1)に従った計算を行う。
・・・(式1)
なお、上記式において、
Gr2_H:画素Gr2の位置での水平(H)(=横)方向ラプラシアン絶対値
Gr1:画素Gr2から横方向に1画素離れた位置の画素Gr1の画素値、
Gr2:画素Gr2の画素値、
Gr3:画素Gr2から横方向に1画素離れた位置の画素Gr3の画素値、
である。
画像補正部152は、画素数削減画像201に含まれるG成分、すなわち、Gr、Gbの各画素位置において、上記(式1)に従った横方向のラプラシアン絶対値を算出する。
例えば図6に示すGb2,212の位置での水平(H)(=横)方向ラプラシアン絶対値LGb2_Hを求める場合、Gb2と横方向に1画素離れた位置にあるGb1,Gb3の各画素値を用いて上記式(式1)と同様の計算を行う。
上記式(式1)において、
Gr1をGb1、
Gr2をGb2、
Gr3をGb3、
これらに置き換えて、Gb2,212の位置での水平(H)(=横)方向ラプラシアン絶対値LGb2_Hを求める。
垂直(V)(=縦)方向に関しても同様に1画素離れた縦方向のG成分を用いてラプラシアンの絶対値を求める。
例えば図7に示すGb5,221の位置での垂直(V)(=縦)方向ラプラシアン絶対値LGb5_Vを求める場合、Gb5と縦方向に1画素離れた位置にあるGb1,Gb9の各画素値を用いて上記式(式1)と同様の計算を行う。
上記式(式1)において、
Gr1をGb5、
Gr2をGb1、
Gr3をGb9、
これらに置き換えて、Gb5,221の位置での垂直(V)(=縦)方向ラプラシアン絶対値LGb5_Vを求める。
また、例えば図7に示すGr5,222の位置での垂直(V)(=縦)方向ラプラシアン絶対値LGr5_Vを求める場合、Gr5と縦方向に1画素離れた位置にあるGr1,Gr9の各画素値を用いて上記式(式1)と同様の計算を行う。
上記式(式1)において、
Gr1をGr5、
Gr2をGr1、
Gr3をGr9、
これらに置き換えて、Gr5,222の位置で垂直(V)(=縦)方向ラプラシアン絶対値LGr5_Vを求める。
(b.右上(R)、左上(L)方向のラプラシアン絶対値の算出処理について)
次に、右上斜め方向と左上斜め方向、すなわち、右上(R)、左上(L)方向のラプラシアン絶対値の算出処理について図8、図9を参照して説明する。
斜め方向に関しては対象とするG画素と斜め方向に隣接するG画素3つを用いてラプラシアンの絶対値を求める。
図8を参照して右上(R)方向のラプラシアン絶対値の算出処理について説明する。
例えば、図8に示すGb5,231の位置の右上(R)方向ラプラシアン絶対値LGb5_Rを求める場合、Gb5と右上斜め方向のラインに沿って出現するG成分画素である右上のGr2画素と左下のGr5画素の各画素値を用いて次の式(式2)に従った計算を行う。
・・・(式2)
なお、上記式において、
Gb5_R:画素Gb5の位置での右上(R)方向ラプラシアン絶対値
Gr2:画素Gb5の右上位置の画素Gr2の画素値、
Gb5:画素Gb2の画素値、
Gr3:画素Gb5の左下位置の画素Gr3の画素値、
である。
左上(L)方向ラプラシアン絶対値についても、上記(式2)と同様の算出式に従って左上(L)方向ラプラシアン絶対値を算出する。
例えば、図9に示すGb5,231の位置の左上(L)方向のラプラシアン絶対値LGb5_Lを求める場合、Gb5と左上(L)斜め方向のラインに沿って出現するG成分画素である左上のGr1画素と右下のGr4画素の各画素値を用いて上記式(式2)に従った計算を行う。
上記(式2)において、Gr2の代わりにGr1、Gr3の代わりにGr4を利用する。
なお、画像補正部152において上記のラプラシアン絶対値の算出対象とする画像は、先に図5を参照して説明したように、図5(b)に示す画素数削減画像である。画素数削減画像は、画素加算や、画素間引き処理によって、元の(a)撮影画像の画素数が削減された画像であり、図2を参照して説明したように画素重心のずれが発生していることがある。
このような画素重心のずれのある(b)画素数削減画像に基づいて算出するラプラシアンは、元のオリジナル画像である(a)撮影画像に基づいて算出されるラプラシアンとは異なる。すなわち、本来、求めたい角度からずれた方向のラプラシアンを計算することになる。しかし、その誤差は最大でも1割未満であり、4方向の強度の比率を求める程度であれば大きな影響はないことを定量的に確認済みである。
画像補正部152は、上述した処理に従って、
(1)水平(H)方向のラプラシアン絶対値、
(2)垂直(V)方向のラプラシアン絶対値、
(3)右上(R)方向のラプラシアン絶対値、
(4)左上(L)方向のラプラシアン絶対値、
これらの4つのラプラシアン絶対値を求める。
このように、画像補正部152は、画素数削減画像に含まれるG成分(Gr,Gb)を用いて各方向のラプラシアン絶対値を求める。
画像補正部152は、次に、G位置におけるラプラシアン絶対値を加重平均することでエッジ強度を算出する。
ラプラシアン絶対値の加重平均値の算出には、エッジ強度算出対象とする画素を中心としたN×N画素内に存在する全てのG位置で求めたラプラシアン絶対値を利用した重み付け平均、すなわち加重平均値の算出処理として実行する。
エッジ強度算出対象とする画素に対応する中心画素のラプラシアン絶対値に大きめの重みを与え、周囲には小さめの重みを与える。
重みの設定例を図10に示す。図10に示す例はN×N=5×5とした領域設定に基づく重み設定例である。
図10に示す重み設定例は、以下の設定となっている。
エッジ強度算出対象とするG画素(GrまたはGb)に重み36、
その周囲の4つのG画素(GrまたはGb)に重み16、
さらにその周囲の、
水平垂直方向の4つのG画素(GrまたはGb)に重み6、
斜め方向の4つのG画素(GrまたはGb)に重み1、
このような設定である。
画像補正部152は、これらの重みを利用して各G位置で算出したラプラシアン絶対値の加重平均を算出して、中心位置のG画素のエッジ強度を示すラプラシアン絶対値の加重平均値を算出する。なお、実際の計算時には重みの総和が1となるように正規化することが必要である。
画像補正部152は、上述した処理に従って、画素数削減画像のG画素(GrとGb)単位で以下の各値を算出する。
(1)D:水平(H)方向のラプラシアン絶対値の水平方向ラプラシアン総和(加重平均)、
(2)D:垂直(V)方向のラプラシアン絶対値の垂直方向ラプラシアン総和(加重平均)、
(3)D:右上(R)方向のラプラシアン絶対値の右上方向ラプラシアン総和(加重平均)、
(4)D:左上(L)方向のラプラシアン絶対値の左上方向ラプラシアン総和(加重平均)、
これらの4つの方向のラプラシアン総和(加重平均)を求める。
(4−2.(処理2)水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向の平滑化G成分(G,G,G,G)を算出する処理)
次に(処理2)である水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向の平滑化G成分(G,G,G,G)を算出する処理について説明する。
本手法では画素加算による画素重心ずれを積極活用することで解像度劣化を抑えた補間処理を実現している。まず画素加算方式によって発生する画素重心ずれの説明を行い、その後に2種類の画素加算方式に対応する平滑化G成分(G,G,G,G)の算出具体例について説明する。
画素加算は、例えば、撮影処理に際して撮像素子(イメージセンサ)102の各画素に蓄積される電荷のアナログ出力信号に対する加算・リサンプリング処理によって実現される。具体的には、撮像素子102の各画素の出力回路を、2画素の出力の加算構成を設定することで実現される。
例えば撮像素子(イメージセンサ)102の縦横方向に隣接する同色の画素4つを1:1で加算したり、もしくは水平方向にだけ重み付けして加算したりする、などの方式が用いられる。
画素加算処理の一例について、図11を参照して説明する。
図11に示す例は、撮像素子(イメージセンサ)102の3×3画素ブロック内に含まれる同一色の画素の画素加算処理例を示している。
図11は、3×3画素ブロック内に含まれる4つのR画素の画素値を均等に加算して平均値を算出して画素数削減画像の出力画素値(R画素値)を算出する処理例を示している。図11には、
(a)撮影画像の画素加算処理例(R画素の場合)
(b)加算処理による画素数削減画像の画素重心(R画素の場合)
これらの各図を示している。
図11に示す例は、4つの同つ色の画素値に基づいて、画素数削減画像の1つの画素の画素値を設定する処理であり、元の撮像素子の撮影画像の総画素数を1/4の画素数に削減した画素数削減画像を生成する処理に相当する。
図11は、4つの画素値の画素加算に際して、すべて均等に加算する処理、すなわち、水平1:1,垂直1:1の設定での画素加算の例を示している。
図11に示す、
(b)加算処理による画素数削減画像の画素重心(R画素の場合)
には、画素数削減画像におけるR画素の画素重心を示している。○で示したR部分が重心位置を表している。
R画素の重心は、4画素単位のブロックの中心ではなく、すべて4画素単位のブロックの右下に偏った位置となっている。図11に示す処理は、画素数を1/4にする画素数削減処理であり、4画素単位のブロックの中央位置に画素重心が設定されることが好ましい。
すなわち、画素数削減画像の各画素の画素重心が、4画素単位のブロックの中央位置に設定されれば、画素数削減前の撮影画像の各色の相対位置と同じ相対位置を持つ画素数削減画像が生成されることになり、先に図1〜図3を参照して説明したような重心ずれに起因するジャギーの発生が抑制されることになる。
図11(b)に示す画素重心ずれは、先に図1〜図3を参照して説明した処理と同様の処理であり、ジャギーが発生してしまう。
すなわち、このような単純な加算方式では簡易的なリサンプリング効果と画素の重心ずれが起こるため、ジャギーが発生してしまう。
本来であれば画質劣化の原因としかならない重心ずれであるが、本手法ではこれを積極活用することで解像度劣化を従来よりも抑制したジャギー低減を実現する。
ジャギーを低減させるための処理の概要について説明する。
同一色の4画素を用いて画素加算を行って画素数削減画像の1つの画素の画素値を算出する場合、図11に示すような、水平1:1,垂直1:1の加算処理、すなわち4つの画素の画素値を均等に加算する処理を行うと図11(b)示すような画素重心の設定となり、結果として画素重心ずれに基づくジャギーが発生する。
この問題を解決するためには、例えば図12に示すように、水平・垂直方向ともに加算比率を1:3とした加算処理を実行すればよい。
図12に示す画素加算処理例も、図11に示す処理と同様、3×3画素ブロックに含まれる同一色の4画素の画素値に基づいて、画素数削減画像の1つの画素の画素値を算出する処理例である。図12には、
(a)加算処理例(Gr画素の場合)
(b)加算処理による画素数削減画像の画素重心(Gr画素の場合)
これらの図を示している。
図12に示す、
(b)加算処理による画素数削減画像の画素重心(Gr画素の場合)
には、画素数削減画像におけるGr画素の画素重心を示している。マル(○)で示したGr部分が重心位置を表している。
図12(b)に示す例では、図11(b)に示す例と異なり、
Gr画素の重心は、4画素単位のブロックの中心に設定されいている。図12に示す処理は、画素数を1/4にする画素数削減処理であり、4画素単位のブロックの中央位置に画素重心が設定することが好ましい。
すなわち、画素数削減画像の各画素の画素重心が、4画素単位のブロックの中央位置に設定されれば、画素数削減前の撮影画像の各色の相対位置と同じ相対位置を持つ画素数削減画像が生成されることになり、先に図1〜図3を参照して説明したような重心ずれに起因するジャギーの発生が抑制されることになる。
このように、画素値の加算比率を変更した加算処理を行うことで、画素数削減画像の画素の画素重心を移動させることができる。その結果、ジャギーの発生を抑制することが可能となる。
図12にはGr画素に対する処理を示したが、その他のGb画素についても、それぞれ4画素の加算比率を調整することで、出力画素の画素重心の位置を制御可能となる。
すなわち図12(b)に示す4画素ブロックの中心位置に重心を設定した画素の設定が可能となり、結果としてジャギーを抑制した画素数削減画像を生成することが可能となる。
また、画素重心を、4画素ブロックの中心位置に配列することで、重心ずれの発生した画素数削減画像と異なり、例えば斜め方向の1つのライン上に画素が並んで配列されることになり、より高いサンプリング間隔で信号を観察することができる。
例えば右上から左下に向かう直線状のエッジが存在するパターンを考える。エッジの特徴として、エッジに沿って平滑化をしてもそのパターンの解像度は劣化しないため、エッジに平行な方向で隣接するGr同士、Gb同士を平滑化すると画素加算後の解像度よりも高いサンプリング間隔でエッジに垂直な方向、つまり左上から右下斜め方向に解像度の劣化していない信号を取り出すことができる。
一方、重心ずれが起こっていない場合はGr、Gb同士でもGr、Gb両者を用いても斜め方向に平滑化した成分は画素加算後の解像度において√2画素分の間隔の斜め成分信号しか取得できない。
図13に、重心ずれの発生している場合と、重心ずれの発生していない場合、それぞれの場合における右上斜め方向のサンプリング間隔の違いの例を示す。
図13には、
(1)重心ずれのある場合のサンプリング間隔
(2)重心ずれのない場合のサンプリング間隔
これらの例を示している。
いずれもG画素(GrとGb)について、斜め方向のラインにおけるサンプリング間隔(画素間隔)を示している。
図13(1)に示す重心ずれが発生した場合、図のように、
Gr同士を平滑化したGrラインと、
Gb同士を平滑化したGbライン、
これらの2種類の平滑化成分を取得することができる。
GrラインとGbラインの間隔はBayer配列の斜め方向のサンプリング間隔より密であるため、より高解像度な信号をこれら平滑化成分からリサンプリングすることができる。
一方、図13(b)に示す重心ずれがない場合はGrラインとGbラインが一致し(Gライン)、これらの間隔はBayer配列と等しくなる。
図13(b)に示すGラインの間隔は、図13(a)に示すGbラインとGrラインの間隔より広く、結果として、図13(a)の設定の方が高解像度な信号を平滑化成分からリサンプリングすることができる。
次に、ここまでに述べた重心ずれを利用した平滑化成分算出方法を、以下の画素加算方式にて適用した具体例について説明する。
(a)水平1:1、垂直1:1加算(図11に示す処理)
(b)水平1:3、垂直1:1加算
((a)水平1:1、垂直1:1加算(図11に示す処理)に対応する補間処理について)
まず、先に図11を参照して説明した水平1:1,垂直1:1加算処理を実行した場合の補間処理例について、図14以下の各図を参照して説明する。
図11を参照して説明した水平1:1,垂直1:1加算処理を実行した場合、画素数削減画像の各画素の重心位置は、図14に示す設定となる。
各画素R,Gr,Gb,Bの重心位置は○で示している。この加算方式の重心ずれの場合、左上右下斜め方向のエッジを持つパターンに対しては高いサンプリング間隔の信号を補間することができる。
この左上(L)方向のエッジを持つパターンに対応する平滑化G成分(G)を算出する処理について図15以下を参照して説明する。
例えば、左上(L)方向のエッジを持つパターンに対応する平滑化G成分の算出処理は、
(a)エッジ方向(L)に沿って補間画素値を算出する処理、
(b)算出した補間画素値等の複数の画素値を用いて、最終的な画素値を設定する目的画素位置の画素値を算出するリサンプリング処理、
これら(a),(b)2つの処理によって行われる。
まず、上記(a)の処理、すなわち、図15に示すようにエッジ方向(L)に沿って補間画素値を算出する処理について説明する。
なお、最終的な画素値を設定する目的画素位置を目的画素位置301とする。
この目的画素位置のエッジに垂直な方向のライン302上に補間画素値を設定する。
図15に示すように、Gr画素Gr1とGr2を左上方向に1:1で補間すると、図中のGr12,311の位置でリサンプリング(補間処理)された信号(補間画素の画素値)を求めることができる。
なお、この補間信号は、左上右下斜め方向のエッジパターンであれば右上方向(画素値変化率の大きい方向)には解像度劣化が起こっていない。
同様にGb1とGb2を補間してGb12,312を得ると、右上方向のライン302上には画素加算前の解像度と同じサンプリング間隔のG成分を求めることができる。
これらの多数の信号を用いて、上記の(b)の処理、すなわち、
(b)算出した補間画素値等の複数の画素値を用いて、最終的な画素値を設定する目的画素位置の画素値を算出するリサンプリング処理を実行する。
このリサンプリング処理により、より高周波成分を残した信号を補間することができる。
なお、リサンプリングは例えば算出した補間画素値等の複数の画素値信号に対して所定のリサンプリングフィルタを適用することで執行可能である。
例えば、図16に示すように、斜め方向に補間した成分Gr12,311,Gb12,312と、元々の成分Gb3,Gr3の4つの値に対して[−1,5,5,−1]のような高域強調効果のある線形フィルタをたたみ込むことで図中の補間画素位置301で高域強調された信号が補間される。
この補間信号を左上(L)方向のエッジを持つパターンに対応する平滑化G成分(G)として算出する。具体的には、
=(−1(Gb12)+5(Gr12)+5(Gb3)−1(Gr3))/8
上記式に従って、平滑化G成分(G)を算出する。
なお、
Gb12はGb12の画素値、
Gr12はGr12の画素値、
Gb3はGb3の画素値、
Gr3はGr3の画素値である。
なお、フィルタ係数は一例であり、この他のフィルタ係数も利用可能である。
また、斜め方向の補間成分をさらに増やして、もっと大きな線形フィルタでリサンプリングをしても良い。いずれの方法にしても、左上右下方向の解像度劣化のない信号を高いサンプリング間隔で補間できるため、通常のリサンプリングよりも高い解像度の信号を復元することができる。
なお、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G)は、図15、図16を参照して説明した処理によって算出可能であるが、水平(H)、垂直(V)、右上(R)方向の平滑化G成分(G,G)は、重心ずれを利用した多数の補間画素値を利用できないため、隣接画素を利用したリサンプリングを行う。
図17を参照して右上方向(R)のエッジパターンを持つ場合の右上(R)方向の平滑化G成分(G)の算出処理について説明する。
図17の[(a)処理1]に示すように、まず補間画素Gの設定対象とする4画素の補間画素位置ブロック321内に、右上左下方向に隣接するブロックにあるGrを用いて、これら2つのGr画素値を均等に加算平均(1:1補間)して、図17(a)に示すGr画素322の画素値を算出して画素Gr322を設定する。この補間成分の重心は補間画素位置ブロック321内に位置する。
次に、図17の[(b)処理2]に示すように、補間画素位置ブロック321内に位置する重心ずれ補正対象のG成分(Gb)の画素値と、[処理1]において補間されたGr画素322の画素値成分を1:1で加算平均した画素値を算出し、補間画素位置ブロック321内の中心位置に補間画素323として設定する。
この補間処理により、重心ずれ補正対象のG成分(Gb)の重心を、補間画素位置ブロック321の中心に移動させることができる。
なお、この処理は、重心ずれ補正対象G画素(Gb)と、右上左下方向に隣接する2つのG成分(Gr)に対して順に[1,2,1]という線形フィルタを畳み込むことと等しい。
水平と垂直向のエッジパターンに対応する水平(H)、垂直(V)方向の平滑化G成分(G,G)についてはジャギーがそもそも目立たないため、重心ずれの補正を行わずにそのまま出力する。
((b)水平1:3、垂直1:1加算に対応する補間処理について)
次に、水平1:3,垂直1:1加算処理を実行した場合の補間処理例について、図18以下の各図を参照して説明する。
水平1:3、垂直1:1加算の場合の補間処理も、上述した水平1:1,垂直1:1加算処理を実行した場合の補間処理と基本的な考え方は変わらず、重心ずれによって特定方向に抽出できる高いサンプリング間隔の信号からリサンプリングを行うことで重心ずれを補正した位置の画素値を算出する。
図18に水平1:3、垂直1:1加算処理を実行した場合の重心位置を示す。水平方向の重心は画素の中心にあるが、垂直方向の重心がずれているため、これを利用して高いサンプリング間隔の信号を補間する。
まず、左上(L)方向に対する補間処理ついて、図19を参照して説明する。水平1:1、垂直1:1加算時と同様にGr同士、Gb同士で左上右下斜め方向に補間する。
この場合も、先に説明した処理と同様、
(a)エッジ方向に沿って補間画素値を算出する処理、
(b)算出した補間画素値等の複数の画素値を用いて、最終的な画素値を設定する目的画素位置の画素値を算出するリサンプリング処理、
これら(a),(b)2つの処理を行う。
図19に示す中心位置の4画素ブロック351の中心を通りエッジ方向(左上(L))と垂直な右上左下斜め45度の直線352上に補間画素の重心が位置するように、その直線からの距離に合わせて重み付けを行う。
図20に中心位置の4画素ブロック351の中心を通りエッジ方向(左上(L))と垂直な右上左下斜め45度の直線ライン352からの各G画素までの距離を示す(単位は画素加算前の1画素のサイズ)。この距離に応じて、直線上に重心が重なるような内分点を求める。
例えば、図19中のGr1、Gr2の補間の場合、直線352からの両者の距離はそれぞれ、((7√2)/4)、((9√2)/4)となるため、内分点Gr12は以下の式(式3)を適用した加重平均によって求められる。
・・・(式3)
他の内分点も求めた後は、これら信号に対してリサンプリングを行う。リサンプリングも水平1:1、垂直1:1加算と同様に高域強調効果のあるような任意のリサンプリングフィルタを利用する。
この処理によって、平滑化G成分(G)を算出する。
次に右上(R)方向のエッジパターンの場合の処理例について説明する。この時も補間方法は左上右下斜め方向と同様にエッジ方向(右上(R))と垂直なライン353からの距離に応じた加重平均によって高いサンプリング間隔の補間信号を一旦作り、それらをリサンプリングして、目的とする平滑化G成分(G)を算出する。
図21にこの時の距離の分布を示す。図20を参照して説明した処理と同様、ライン353からの距離にしたがって補間を行う。
水平(H)方向の場合は単純な補間によって、水平(H)の平滑化G成分(G)を算出する。
図22に示すようにまず縦方向に隣接するG成分(Gr1,Gr2)を用いて横方向の補間成分Gr12を生成する。次に、画素値の算出目的とする画素Gi371位置のブロックに含まれる画素Gb1とGr12を用いて、目的画素Gi371からの距離に応じた加重平均値を求め、Giの画素値を算出する。算出されたGiを、水平(H)の平滑化G成分(G)とする。
なお、この加重平均は、
Gb1:Gr12=5:1
となる。
また、対象画素がGrの場合は上下が反転した配置となる。
垂直(V)方向の成分については補正を行わない。これは、水平1:3、垂直1:1の場合は横方向の重心ずれが発生しないためである。そのため、縦方向にエッジが伸びるようなパターンでは補正を行わずに、そのまま値を出力する。
(4−3.(処理3)処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して乗算する重み(W,W,W,W)を処理1で求めた4方向のエッジ強度(D,D,D,D)に応じて決定する処理)
次に、(処理3)として、処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して乗算する重み(W,W,W,W)を処理1で求めた4方向のエッジ強度(D,D,D,D)に応じて決定する処理について説明する。
4方向の重み(W,W,W,W)は、処理1で求めた4方向のエッジ強度(D,D,D,D)に応じて決定する。
処理1では、先に説明したように、
画素数削減画像のG画素(GrとGb)単位で以下の各値を算出する。
(1)D:水平(H)方向のラプラシアン絶対値の水平方向ラプラシアン総和(加重平均)、
(2)D:垂直(V)方向のラプラシアン絶対値の垂直方向ラプラシアン総和(加重平均)、
(3)D:右上(R)方向のラプラシアン絶対値の右上方向ラプラシアン総和(加重平均)、
(4)D:左上(L)方向のラプラシアン絶対値の左上方向ラプラシアン総和(加重平均)、
これらの4つの方向のラプラシアン総和(加重平均)を求めた。
処理3では、まず、これらのラプラシアン総和Dに対し、閾値によって決まるクリッピング処理を行ってクリッピング済みの総和D'を求める。
クリッピングは次の式(式4)に示すような非線形関数によって実行可能である。
・・・・・(式4)
また図23にクリッピング関数を示す。
図23に示すように、上限閾値thlowerと上限閾値thupperを設定し、その閾値の間を直線状に遷移する重み分布を設定する。閾値は実際の運用によって設定する。得られた各方向のクリッピング済みのラプラシアン値総和を用いて4方向(水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L))の成分に対する重み(W,W,W,W)を以下の式(式5)に従って計算する。
・・・・・(式5)
(4−4.(処理4)処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して、処理3で求めた重み(W,W,W,W)を乗算したブレンド処理により、出力画素値を算出する処理)
最後に、(処理4)、すなわち、処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して、処理3で求めた重み(W,W,W,W)を乗算したブレンド処理により、出力画素値を算出する処理について説明する。
処理4では、処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して、処理3で求めた重み(W,W,W,W)を乗算したブレンド処理を実行する。
ブレンド処理は、例えば以下の式(式6)に従って行う。
・・・・・(式6)
以上の処理により、画素数削減画像の補正画像としての画素数削減補正画像の画素値(G')が決定される。
上記(式6)によって算出される画素値G'は、図5(c)に示す重心位置が元の撮影画像の4×4画素ブロックの中心位置に設定した場合の画素値に対応することになる。
結果として、重心がずれたG成分の補正により、重心位置が4×4画素ブロックの中心位置に設定され、ジャギーの低減が実現される。
[5.デモザイク処理について]
次に、図5に示すデモザイク処理部153の処理について説明する。
デモザイク処理部153では、画素数削減補正画像を入力して、画素数削減補正画像の各画素位置にRGBの各画素画素値を設定する処理を実行する。
デモザイク処理部153はG画素とR画素、およびG画素とB画素の相関関係を利用した処理によって各画素のRGB画素値を設定するデモザイク処理を行うように構成される。
なお、本処理例では、G画素に対してのみ画素値の再設定を行っているが、この理由は、具体的には例えば以下の理由である。
(1)デモザイクにおいてR/B画素の低周波成分の補間には、自身とその周囲のR/B画素から得られた低周波成分を利用する。画素加算・間引き処理によって起こる重心ずれ量は低周波成分算出領域に比べると誤差程度に小さい。よってR/B画素の重心ずれは得られる低周波成分にほとんど影響を与えない。
(2)デモザイクにおいてR/B画素の高周波成分の補間にはG成分の高周波成分を使用する。つまりR/B画素の重心ずれは高周波成分の補間に影響を与えない
上記の理由により、本手法ではG画素のみに対する処理を実行し、R/B画素に対する処理は施していない。この処理によって充分なジャギー低減効果を実現している。
[6.任意方向のエッジに対応した処理について]
上述した説明では、例えばエッジ方向やリサンプリング処理の方向として、水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向を選択して処理を行う手法について説明したが、任意方向のエッジ角度検出が可能である場合、そのエッジ方向に方向な画素の画素値を用いたリサンプリング処理を行う構成としてもよい。
例えば図24に示すように、点線で示すエッジ方向ライン381に示すエッジ方向が検出された場合、その近傍のG画素の画素値に基づいて、エッジ方向ライン381上にリサンプリング処理を行ってリサンプリング画素値を算出して、これらの各画素値を用いて、必要とする位置のG画素値を算出することができる。
なお、任意方向のエッジを検出する構成としては、例えば全方向分のエッジ検出フィルタを利用した構成やハフ変換などの処理が適用可能である。
このように、画像補正部は、撮像素子における画素加算、または間引き処理後のRAW画像に対して、画素加算または間引き処理前の解像度を元にして、注目G画素の中心を通るエッジ方向を求め、求めたエッジ方向と垂直な直線上に近傍のG画素を射影し、射影されたG画素をエッジに垂直な方向にリサンプリング処理を実行して、リサンプリング画素の画素値であるリサンプリング信号を用いて注目G画素の画素値を決定することが可能である。
さらに、画像補正部は、任意方向のエッジ検出が困難である構成では、上記の処理において、エッジの方向については、例えば、事前に定めた特定方向、具体的には、例えば水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向、これらの特定方向のエッジ成分の線形和によって表現し、これらの特定方向のエッジ成分ごとにリサンプリング処理を実行し、前記特定方向の複数方向のリサンプリング信号に対して、前記線形和表現のエッジ成分とほぼ同じ比率の加重平均を実行して注目G画素の画素値を決定することが可能となる。正しいエッジ方向が検出される場合には、特定方向のエッジ成分に応じた加重平均などのブレンド処理を行うことなく、検出されたエッジ方向に基づく処理のみを実行して注目画素の画素値を決定することができる。
[7.画像補正部の構成と処理のまとめ]
次に、図25以下を参照して、画像補正部152の実行する処理について、処理単位で順次、説明する。
先に説明したように、画像補正部152は、以下の4つの処理を実行する。
(処理1)画素数削減画像(RAW画像)のG成分を用いて、水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向のエッジ強度(D,D,D,D)を求める処理
(処理2)水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向の平滑化G成分(G,G,G,G)を算出する処理
(処理3)処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して乗算する重み(W,W,W,W)を処理1で求めた4方向のエッジ強度(D,D,D,D)に応じて決定する処理、
(処理4)処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して、処理3で求めた重み(W,W,W,W)を乗算したブレンド処理により、出力画素値を算出する処理
上記(処理1)〜(処理4)の各処理を実行する。
図25には、これらの処理を実行する各処理部を区分して記載した画像補正部152の詳細構成図である。
画像補正部152は、図25に示すように、
バイアス値算出部501、
4方向エッジ強度算出部502、
4方向補間画素値算出部503、
4方向重み算出部504、
ブレンド処理部505、
これらを有する。
4方向エッジ強度算出部502が、上述の(処理1)、すなわち、
(処理1)画素数削減画像(RAW画像)のG成分を用いて、水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向のエッジ強度(D,D,D,D)を求める処理
上記の(処理1)を実行する。
4方向補間画素値算出部503が、上述の(処理2)、すなわち、
(処理2)水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向の平滑化G成分(G,G,G,G)を算出する処理
上記の(処理2)を実行する。
4方向重み算出部504が、上述の(処理3)、すなわち、
(処理3)処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して乗算する重み(W,W,W,W)を処理1で求めた4方向のエッジ強度(D,D,D,D)に応じて決定する処理
上記の(処理3)を実行する。
ブレンド処理部505が、上述の(処理4)、すなわち、
(処理4)処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して、処理3で求めた重み(W,W,W,W)を乗算したブレンド処理により、出力画素値を算出する処理
上記の(処理4)を実行する。
画像補正部152は、図25に示すように、画素数削減画像401を入力して、画像補正処理によって、画素数削減補正画像451を生成して出力する。
図25に示す画素数削減画像401は、図5に示す画素数削減部151が生成する図5(b)に示す画素数削減画像に相当する。
また、図25に示す画素数削減補正画像451は、図5(c)に示す画素数削減補正画像に相当する。
なお、画像補正部152は、画素数削減画像401の画素ブロックを予め既定したN×N画素ブロック単位で入力して順次処理を行う。
ここでは、図26(a),(b)に示すように、G画素(GbまたはGr)を中心とした5×5画素の画素ブロックを入力して、画素ブロック単位で処理を実行し、中心のG画素(GbまたはGr)の画素値を算出する処理を実行する例について説明する。
なお、以下の説明では、GrとGbをまとめて、図26(c)に示すようにG画素として説明する。
以下、下記各構成部の処理についてまとめて説明する。
バイアス値算出部501、
4方向エッジ強度算出部502、
4方向補間画素値算出部503、
4方向重み算出部504、
ブレンド処理部505、
これらを有する。
(7−1.バイアス値算出部の処理について)
まず、バイアス値算出部501の処理について図27を参照して説明する。
バイアス値算出部501は、4方向エッジ強度算出部502の算出する、水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向のエッジ強度(D,D,D,D)であるラプラシアン値総和の輝度依存性をキャンセルするための係数をバイアス値として算出する処理を実行する。
この係数(バイアス値)は、例えば、入力画素ブロック(5×5画素ブロック)中心画素(G)の画素値の平方根の逆数として算出する。なお、バイアス値算出部501は、中心画素(G)の画素値の平方根の逆数を算出する演算部として構成してもよいが、実際の演算を行うと除算&平方根演算を行う必要があり、予め演算結果をテーブル化して保持する設定として、テーブルを利用して係数(バイアス値)を出力する構成としてもよい。
テーブルを利用することで、演算量を削減することが可能となる。
なお、バイアス値算出部501の算出する係数(バイアス値)は、ラプラシアン値総和から各方向の重みを計算する4方向重み算出部504に入力されてラプラシアン値総和の輝度依存性をキャンセルするため利用される。
(7−2.4方向エッジ強度算出部の処理について)
次に、4方向エッジ強度算出部502の処理について、図28以下を参照して説明する。4方向エッジ強度算出部502は、上述の(処理1)、すなわち、
(処理1)画素数削減画像(RAW画像)のG成分を用いて、水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向のエッジ強度(D,D,D,D)を求める処理
上記の(処理1)を実行する。
図28には、水平(H)方向のエッジ強度算出部502Hの詳細構成を示している。
水平(H)方向のエッジ強度算出部502Hは、図28に示すように、
ラプラシアン算出部611、
係数乗算部612、
総和算出部613、
これらの構成を有している。
ラプラシアン算出部611は、
入力画素ブロック(5×5画素ブロック)の第1,3,5の各水平ラインに含まれる3つのG画素の画素値を利用してラプラシアン絶対値を算出する。
例えば、第1水平ラインのラプラシアン算出処理は、図28(a)に示すように、
ラプラシアン絶対値(L)を、
L=|Gr−2Gr−Gr
上記式に従って算出する。
他のラインについても同様に3つのG画素値を利用して各ライン対応のラプラシアン絶対値(L)を算出する。
係数乗算部612では、ラプラシアン算出部611の各ライン対応の算出値(ラプラシアン絶対値(L))に対して、バイアス値算出部501の算出した係数(バイアス値)を乗算する。この処理は、ラプラシアン値総和の輝度依存性をキャンセルするための処理である。
なお、図には係数の例として0.5,2,0.5を示しているが、これは一例であり、この他、様々な係数の利用が可能である。
なお、この係数(バイアス値)の乗算処理は、先に図10を参照して説明した重み設定に基づくラプラシアン絶対値の加重平均算出処理に対応する処理である。
総和算出部613は、係数乗算部612の出力を入力して、水平方向(H)のエッジ強度(D)に対応するラプラシアン値総和を算出する。
総和算出部613では、図28(b)に示すように、以下の算出式に従って水平方向(H)のエッジ強度(D)(=ラプラシアン値総和)を算出する。
=0.5|Gr−2Gr−Gr
+2|Gr−2Gr−Gr
+0.5|Gr−2Gr−Gr
ここでは、Gr画素が中心画素の5×5画素ブロックに対する処理例について説明したがGb画素が中心画素である場合も、Gb画素の画素値に基づいて同様のエッジ強度(=ラプラシアン値総和)算出処理を実行する。
また、垂直(V)方向のエッジ強度(D)(=ラプラシアン値総和)の算出においては、5×5画素ブロックの左端、中央、右端の縦ラインのG(GrまたはGb)画素の画素値を利用した処理を実行する。
次に、図29を参照して、右上(R方向のエッジ強度算出部502Rの詳細について説明する。
右上(R)方向のエッジ強度算出部502Rは、図29に示すように、
ラプラシアン算出部611、
係数乗算部612、
総和算出部613、
これらの構成を有している。
ラプラシアン算出部611は、
入力画素ブロック(5×5画素ブロック)のG画素が3つ取得可能な3つの右上斜めラインに含まれる3つのG画素の画素値を利用してラプラシアン絶対値を算出する。
例えば、図29(a)に示すように、左上側のラプラシアン絶対値(L)は、
L=|Gr−2Gr−Gr
上記式に従って算出する。
他のラインについても同様に3つのG画素値を利用して各ライン対応のラプラシアン絶対値(L)を算出する。
なお、中央画素を通る右上ラインには、5つのG画素が含まれており、中央画素を通る右上ラインからは、5つのG画素から、連続する3つのG画素からなる3つの画素グループに対応する3つのラプラシアン絶対値(L)を算出する。
すなわち、ラプラシアン算出部611は、
左上の右上がり斜めラインから1つのラプラシアン絶対値(L)、
中央画素を含む右上がり斜めラインから3つのラプラシアン絶対値(L)、
右下の右上がり斜めラインから1つのラプラシアン絶対値(L)、
これら計5つのラプラシアン絶対値を算出する。
係数乗算部612では、ラプラシアン算出部611の算出した算出値(ラプラシアン絶対値(L))に対して、バイアス値算出部501の算出した係数(バイアス値)を乗算する。この処理は、ラプラシアン値総和の輝度依存性をキャンセルするための処理である。
なお、図には係数の例として0.5,0.5,2,0.5,0.5を示しているが、これは一例であり、この他、様々な係数の利用が可能である。
総和算出部613は、係数乗算部612の出力を入力して、右上方向(R)のエッジ強度(D)に対応するラプラシアン値総和を算出する。
総和算出部613では、図29(b)に示すように、以下の算出式に従って右上方向(R)のエッジ強度(D)(=ラプラシアン値総和)を算出する。
=0.5|Gr−2Gr−Gr
+0.5|Gr−2Gr−Gr
+2|Gr−2Gr−Gr
+0.5|Gr−2Gr−Gr
+0.5|Gr−2Gr10−Gr11
ここでは、Gr画素が中心画素の5×5画素ブロックに対する処理例について説明したがGb画素が中心画素である場合も、Gb画素の画素値に基づいて同様のエッジ強度(=ラプラシアン値総和)算出処理を実行する。
また、左上(L)方向のエッジ強度(D)(=ラプラシアン値総和)の算出においては、5×5画素ブロックから取得される3本の左上斜めラインのG(GrまたはGb)画素の画素値を利用した処理を実行する。
(7−3.4方向補間画素値算出部の処理について)
次に、4方向補間画素値算出部503の処理について説明する。
4方向補間画素値算出部503は、上述したように、以下の(処理2)、すなわち、
(処理2)水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の計4方向の平滑化G成分(G,G,G,G)を算出する処理
上記の(処理2)を実行する。
図30には、水平(H)方向の補間画素値算出部503Hの詳細構成を示している。
水平(H)方向の補間画素値算出部503Hは、図30に示すように、
平滑化処理部621、
重心制御部622、
これらの構成を有している。
平滑化処理部621は、
処理対象画素である入力画素ブロック(5×5画素ブロック)の中心画素の上または下の水平ラインの2つのG画素の画素値の平均値をGsmoothとして算出する。
例えば図30(a)に示すように、
smooth=(Gb1+Gb2)/2
上記算出式により、2つのG画素の画素値平均値をGsmoothとして算出する。
重心制御部622は、
平滑化処理部621の算出値(Gsmooth)と、処理対象画素である入力画素ブロック(5×5画素ブロック)の中心画素の画素値との加重平均を実行して、水平(H)方向の平滑化G成分(G)を算出する。例えば、図30(b)に示すように、
=(Gsmooth+5Gr)/6
上記式に従って、水平(H)方向の平滑化G成分(G)を算出する。
なお、この4方向補間画素値算出部503における補間画素値算出処理においては、例えば、先に図13〜図21を参照して説明したように、図5(b)に示すような画素数削減画像に含まれる重心ずれの発生した画素に基づいた補間画素値の算出処理が行われる。従って、例えば、図13(a),(b)を比較して説明したように、より密なGrラインとGnラインに設定されるGb,Gr画素を利用した補間画素値の算出が可能となり、密なGrラインとGnラインの高解像度信号を利用した補間画素の画素値算出が可能となる。結果として、解像度の低下を抑えた画素値設定が可能となる。
なお、図30では、中心画素がGr画素の場合について説明したが、Gbが中心画素の場合も、GbとGrの画素の入れ替えを行った同様の算出式が適用可能である。
図31は、垂直(V)方向の補間画素値算出部503Vの詳細構成を示している。
垂直(V)方向の平滑化G成分(G)は、処理対象画素である5×5画素ブロックの中心のG画素の画素値をそのまま利用する。
次に、図32を参照して、右上(R)方向の補間画素値算出部503Rの詳細構成について説明する。
右上(R)方向の補間画素値算出部503Rは、図32に示すように、
平滑化処理部631、
リサンプリング部632、
これらの構成を有している。
平滑化処理部631は、
処理対象画素である入力画素ブロック(5×5画素ブロック)の中心画素の、
左上の右上(R)方向ライン、
中心画素を通る右上(R)方向ライン、
右下の右上(R)方向ライン、
これら3本の右上(R)方向ラインにある中心画素と同じ画素(GrまたはGb)の2つの画素を利用して、計4つの平滑化信号を得る。
例えば、図32(a)には、入力画素ブロック(5×5画素ブロック)の中心画素の左上の右上(R)方向ラインにある3つの連続G画素を利用した平滑化信号値(G')の算出例を示している。
平滑化信号値(G')は、以下の式によって算出する。
G'=(7Gr+9Gr)/16
平滑化処理部631は、図32(a)に示すと同様、処理対象画素である入力画素ブロック(5×5画素ブロック)の中心画素の、
左上の右上(R)方向ライン、
中心画素を通る右上(R)方向ライン、
右下の右上(R)方向ライン、
これら3本の右上(R)方向ラインにある中心画素と同じ画素(GrまたはGb)の2つの画素を利用して、計4つの平滑化信号を得る。
リササンプリング処理632は、これらの4つの平滑化信号を利用して、処理対象画素である入力画素ブロック(5×5画素ブロック)の中心画素に対応する右上(R)方向の平滑化G成分(G)を算出する。例えば、図32(b)に示すように、
4つの平滑化信号G'に対して[−1,5,5,−1]のフィルタを適用して、中心画素に対応する右上(R)方向の平滑化G成分(G)を算出する。
図32では、右上(R)方向の補間画素値算出部503Rにおける右上(R)方向の平滑化G成分(G)を算出する処理について説明したが、左上(L)方向の補間画素値算出部503Lにおける左上(L)方向の平滑化G成分(G)の算出処理は、利用するラインが、左上(L)方向のラインとなる。
(7−4.4方向重み算出部の処理について)
次に、4方向重み算出部504の処理について説明する。
4方向重み算出部504は、上述したように、以下の(処理3)、すなわち、
(処理3)処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して乗算する重み(W,W,W,W)を処理1で求めた4方向のエッジ強度(D,D,D,D)に応じて決定する処理、
上記の(処理3)を実行する。
図33は、4方向重み算出部504の詳細構成を示している。4方向重み算出部504は、図33に示すように、
クリッピング部641、
方向重み算出部642、
これらの構成を有している。
クリッピング部641は、4方向エッジ強度算出部から入力するラプラシアン値総和に相当する4方向のエッジ強度(D,D,D,D)のクリッピング処理を実行する。
この処理例を図33(a)に示している。この処理は、先に、図23を参照して説明した処理に相当する。上限閾値thlowerと上限閾値thupperを設定し、その閾値の間を直線状に遷移する重み分布を設定する。閾値は実際の運用によって設定する。
クリッピング部641は、このクリッピング処理により、各々が0〜1の値に設定された4方向のエッジ強度(D,D,D,D)を生成して方向重み算出部642に出力する。
方向重み算出部642は、4方向のエッジ強度(D,D,D,D)を用いて、図33(b)に示す式に従って、4方向(水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L))の成分に対する重み(W,W,W,W)を算出する。
この算出式は、先に(式5)として説明した式である。
(7−5.ブレンド処理部の処理について)
次に、ブレンド処理部505の処理について、図34を参照して説明する。ブレンド処理部505は、上述の(処理4)、すなわち、
(処理4)処理2で求めた水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)に対して、処理3で求めた重み(W,W,W,W)を乗算したブレンド処理により、出力画素値を算出する処理
上記の(処理4)を実行する。
ブレンド処理部505は、図25に示すように、4方向補間画素値算出部503から、水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L)方向の平滑化G成分(G,G,G,G)を入力する。
また、4方向重み算出部504から4方向(水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L))の成分に対する重み(W,W,W,W)を入力する。
図34に示すように、ブレンド処理部505は、4方向(水平(H)、垂直(V)、右上(R)、左上(L))各々について、平滑化G成分(G,G,G,G)と、重み(W,W,W,W)とを個別に乗算する4つの乗算部と、4つの乗算結果を加算する1つの加算部を備えている。
この演算構成によって、先に説明した(式6)に従ったブレンド処理を実行して、画素数削減画像の補正画像としての画素数削減補正画像の画素値(G')を決定する。
すなわち、
G'=W+W+W+W
上記式に従って、画素数削減補正画像の画素値(G')を決定する。
なお、この例では、画素値(G')は、5×5画素ブロックの中心のG画素(GrまたはGb)の画素値である。
処理画像のG画素について、同様の処理を実行して、画素数削減補正画像の画素値(G')を決定する。
この処理によって、画素数削減画像における重心がずれたG成分が補正され、重心ずれのない画素数削減補正画像(図5(c)に対応)が生成される。
この結果、先に図3を参照して説明したようなジャギーの発生が抑制された高品質な画像生成が可能となる。
なお、先に説明したように、これらの処理によって生成された画素数削減補正画像は、図5に示すデモザイク処理部153に入力され、各画素位置にRGBの各画素値を設定するデモザイク処理が実行された後、表示装置等への出力やメモリへの記録処理が実行される。
本処理により、全体の計算量を低減し、また解像度を維持したままジャギーを低減した品質の高い画像を生成して出力することができる。
[8.本開示の構成のまとめ]
以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の実施例について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本開示の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
なお、本明細書において開示した技術は、以下のような構成をとることができる。
(1)撮像素子における撮影画像の総画素数を削減した画素数削減画像を入力画像とし、
入力画像から選択される補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数方向のエッジ強度を算出するエッジ強度算出部と、
前記画素ブロックにおける複数方向の平滑化成分としての補間画素値を算出する補間画素値算出部と、
前記エッジ強度算出部の算出した複数方向のエッジ強度に基づいて、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出する重み算出部と、
前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値と、前記重み算出部の算出した重みとの加重加算によるブレンド処理を行い、前記画素ブロックの中心画素である補正対象画素の画素値を算出するブレンド処理部と、
を有する画像処理装置。
(2)前記複数方向は。水平方向と、垂直方向と、右上方向と、左上方向の4方向である(1)に記載の画像処理装置。
(3)前記画素数削減画像は、ベイヤー配列画像を持つ画像である(1)または(2)に記載の画像処理装置。
(4)前記画素数削減画像は、ベイヤー配列画像を持つ画像であり、補正対象画素はG画素である(1)〜(3)いずれかに記載の画像処理装置。
(5)前記エッジ強度算出部は、前記補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数のラプラシアン絶対値を算出し、算出した複数のラプラシアン絶対値を適用して前記補正対象画素位置における複数方向のエッジ強度を算出する(1)〜(4)いずれかに記載の画像処理装置。
(6)前記補間画素値算出部は、前記画素ブロックに設定される特定方向のライン上の画素の画素値に基づいて複数の平滑化成分を算出し、算出した複数の平滑化成分に基づいて、前記補正対象画素に対応する平滑化成分としての補間画素値を算出する(1)〜(5)いずれかに記載の画像処理装置。
(7)前記補間画素値算出部は、前記画素数削減画像に含まれる重心ずれの発生した画素に基づいた補間画素値の算出を行う(1)〜(6)いずれかに記載の画像処理装置。
(8)前記重み算出部は、前記エッジ強度算出部の算出した複数方向のエッジ強度の各々に対して、予め規定したクリッピング関数を適用したクリッピング処理を実行し、クリッピング後の複数方向のエッジ強度に基づいて、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出する(1)〜(7)いずれかに記載の画像処理装置。
(9)前記画素数削減画像は、ベイヤー配列画像を持つ画像であり、補正対象画素はG画素であり、前記画像処理装置は、さらに、前記ブレンド処理部の出力するG画素を有する補正画像に対するデモザイク処理を実行するデモザイク処理部を有する(1)〜(8)いずれかに記載の画像処理装置。
(10)前記デモザイク処理部は、ベイヤー配列におけるG画素とR画素の相関、およびG画素とB画素の相関関係の利用処理による各画素のRGB画素値を設定するデモザイク処理を実行する(1)〜(9)いずれかに記載の画像処理装置。
(11)撮像素子における画素加算、または間引き処理後のRAW画像に対して、画素加算または間引き処理前の解像度を元にして、注目G画素の中心を通るエッジ方向を求め、求めたエッジ方向と垂直な直線上に近傍のG画素を射影し、射影されたG画素をエッジに垂直な方向にリサンプリング処理を実行して、リサンプリング画素の画素値であるリサンプリング信号を用いて前記注目G画素の画素値を決定する処理を実行する画像補正部を有する前記(1)〜(10)に記載の画像処理装置。
(12)前記画像補正部は、エッジ方向を事前に定めた特定方向のエッジ成分の線形和によって表現し、前記特定方向のエッジ成分ごとに前記リサンプリング処理を実行し、前記特定方向の複数方向のリサンプリング信号に対して、前記線形和表現のエッジ成分とほぼ同じ比率の加重平均を実行して前記注目G画素の画素値を決定する前記(1)〜(11)に記載の画像処理装置。
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以上、説明したように、本開示の一実施例の構成によれば、画素数削減画像に対する補正処理によりジャギーを低減させた高品質な画像を生成することが可能となる。
具体的には、例えば、撮像素子における撮影画像の総画素数を削減した画素数削減画像を入力画像とし、入力画像から選択される補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数方向のエッジ強度を算出し、画素ブロックにおける複数方向の平滑化成分としての補間画素値を算出し、複数方向のエッジ強度に基づいて、複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出し、複数方向の平滑化成分としての補間画素値と、重み算出部の算出した重みとの加重加算によるブレンド処理を行い、画素ブロックの中心画素である補正対象画素の画素値を算出する。これらの処理により、画素数削減画像における重心ずれの補正が実行されジャギーが低減される。
101 光学レンズ
102 撮像素子
103 信号処理部
105 制御部
120 出力画像
151 画素数削減部
152 画像補正部
153 デモザイク処理部
201 画素数削減画像
401 画素数削減画像
451 画素数削減補正画像
501 バイアス値算出部
502 4方向エッジ強度算出部
503 4方向補間画素値算出部
504 4方向重み算出部
505 ブレンド処理部
611 ラプラシアン算出部
612 係数乗算部
613 総和算出部
621 平滑化処理部
622 重心制御部
631 平滑化処理部
632 リサンプリング処理部
641 クリッピング部
642 方向重み算出部

Claims (15)

  1. 撮像素子における撮影画像の総画素数を削減した画素数削減画像を入力画像とし、
    入力画像から選択される補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数方向のエッジ強度を算出するエッジ強度算出部と、
    前記画素ブロックにおける複数方向の平滑化成分としての補間画素値を算出する補間画素値算出部と、
    前記エッジ強度算出部の算出した複数方向のエッジ強度に基づいて、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出する重み算出部と、
    前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値と、前記重み算出部の算出した重みとの加重加算によるブレンド処理を行い、前記画素ブロックの中心画素である補正対象画素の画素値を算出するブレンド処理部と、
    を有する画像処理装置。
  2. 前記複数方向は。水平方向と、垂直方向と、右上方向と、左上方向の4方向である請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画素数削減画像は、ベイヤー配列画像を持つ画像である請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記画素数削減画像は、ベイヤー配列画像を持つ画像であり、補正対象画素はG画素である請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記エッジ強度算出部は、
    前記補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数のラプラシアン絶対値を算出し、算出した複数のラプラシアン絶対値を適用して前記補正対象画素位置における複数方向のエッジ強度を算出する請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記補間画素値算出部は、
    前記画素ブロックに設定される特定方向のライン上の画素の画素値に基づいて複数の平滑化成分を算出し、算出した複数の平滑化成分に基づいて、前記補正対象画素に対応する平滑化成分としての補間画素値を算出する請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 前記補間画素値算出部は、
    前記画素数削減画像に含まれる重心ずれの発生した画素に基づいた補間画素値の算出を行う請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記重み算出部は、
    前記エッジ強度算出部の算出した複数方向のエッジ強度の各々に対して、予め規定したクリッピング関数を適用したクリッピング処理を実行し、クリッピング後の複数方向のエッジ強度に基づいて、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出する請求項1に記載の画像処理装置。
  9. 前記画素数削減画像は、ベイヤー配列画像を持つ画像であり、補正対象画素はG画素であり、
    前記画像処理装置は、さらに、
    前記ブレンド処理部の出力するG画素を有する補正画像に対するデモザイク処理を実行するデモザイク処理部を有する請求項1に記載の画像処理装置。
  10. 前記デモザイク処理部は、
    ベイヤー配列におけるG画素とR画素の相関、およびG画素とB画素の相関関係の利用処理による各画素のRGB画素値を設定するデモザイク処理を実行する請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 撮像素子における画素加算、または間引き処理後のRAW画像に対して、画素加算または間引き処理前の解像度を元にして、注目G画素の中心を通るエッジ方向を求め、
    求めたエッジ方向と垂直な直線上に近傍のG画素を射影し、射影されたG画素をエッジに垂直な方向にリサンプリング処理を実行して、リサンプリング画素の画素値であるリサンプリング信号を用いて前記注目G画素の画素値を決定する処理を実行する画像補正部を有する画像処理装置。
  12. 前記画像補正部は、
    エッジ方向を事前に定めた特定方向のエッジ成分の線形和によって表現し、前記特定方向のエッジ成分ごとに前記リサンプリング処理を実行し、前記特定方向の複数方向のリサンプリング信号に対して、前記線形和表現のエッジ成分とほぼ同じ比率の加重平均を実行して前記注目G画素の画素値を決定する請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 撮像素子と、
    撮像素子の撮影画像の総画素数の削減処理を実行して画素数削減画像を生成する画素数削減部と、
    前記画素数削減画像を入力画像とし、
    入力画像から選択される補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数方向のエッジ強度を算出するエッジ強度算出部と、
    前記画素ブロックにおける複数方向の平滑化成分としての補間画素値を算出する補間画素値算出部と、
    前記エッジ強度算出部の算出した複数方向のエッジ強度に基づいて、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出する重み算出部と、
    前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値と、前記重み算出部の算出した重みとの加重加算によるブレンド処理を行い、前記画素ブロックの中心画素である補正対象画素の画素値を算出するブレンド処理部と、
    を有する撮像装置。
  14. 画像処理装置において画像処理を実行する画像処理方法であり、
    エッジ強度算出部が、撮像素子における撮影画像の総画素数を削減した画素数削減画像を入力画像とし、
    入力画像から選択される補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数方向のエッジ強度を算出するエッジ強度算出ステップと、
    補間画素値算出部が、前記画素ブロックにおける複数方向の平滑化成分としての補間画素値を算出する補間画素値算出ステップと、
    重み算出部が、前記エッジ強度算出部の算出した複数方向のエッジ強度に基づいて、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出する重み算出ステップと、
    ブレンド処理部が、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値と、前記重み算出部の算出した重みとの加重加算によるブレンド処理を行い、前記画素ブロックの中心画素である補正対象画素の画素値を算出するブレンド処理ステップと、
    を実行する画像処理方法。
  15. 画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
    エッジ強度算出部に、撮像素子における撮影画像の総画素数を削減した画素数削減画像を入力画像し、入力画像から選択される補正対象画素を中心とした画素ブロック単位で複数方向のエッジ強度を算出させるエッジ強度算出ステップと、
    補間画素値算出部に、前記画素ブロックにおける複数方向の平滑化成分としての補間画素値を算出させる補間画素値算出ステップと、
    重み算出部に、前記エッジ強度算出部の算出した複数方向のエッジ強度に基づいて、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値各々に対する重みを算出させる重み算出ステップと、
    ブレンド処理部に、前記複数方向の平滑化成分としての補間画素値と、前記重み算出部の算出した重みとの加重加算によるブレンド処理を行い、前記画素ブロックの中心画素である補正対象画素の画素値を算出させるブレンド処理ステップと、
    を実行させるプログラム。
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