JP2012176294A - 血圧センサ - Google Patents
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Abstract
提供することができる。
【解決手段】 被測定者の血圧測定部位に装着され、撓むことで少なくとも一方向に引っ
張り応力が生じる基板と、前記基板上に設けられた第1の電極と、前記第1の電極上に設
けられ磁化が一方向に向いている磁化固着層と、前記磁化固着層上に設けられた非磁性層
と、前記非磁性層上に設けられ磁化が可変の磁化自由層と、前記磁化自由層上に設けられ
た第2の電極と、を備え、前記磁化自由層の磁化が前記引っ張り応力の生じる第1の方向
と異なる方向及び前記第1の方向に対して垂直な方向と異なる方向を向いていることを特
徴とする。
【選択図】図1
Description
いる。これを可能にするためには、絆創膏型のような小型サイズで、十分な測定精度を有
する血圧測定の実現が必要である。
で血流を一旦止めて血圧測定を行う。このために、連続的な測定が難しい。また、強い圧
力を加える機構が必要であるために小型化することが難しい。
、人体にセンサを接触させて動脈内圧による皮膚の歪みを感知することで血圧測定を行う
。
System)圧力センサを利用したデバイスが製品化されている。この製品は、Si基
板に厚さが薄い部分を設けて、動脈内圧の変動により厚さが薄い部分を歪ませる。この歪
みによる電気抵抗の変化を用いて血圧測定を行う。
れば、歪みの感度が低下してしまう。このような場合、日常生活をしながら連続的に血圧
測定を行うことは難しい。
とを目的とする。
の方向に引っ張り応力が生じる基板と、前記基板上に設けられた第1の電極と、前記第1
の電極上に設けられ、磁化が一方向に向いている磁化固着層と、前記磁化固着層上に設け
られた非磁性層と、前記非磁性層上に設けられ前記第1の方向及び前記第1の方向に垂直
な第2の方向とは何れとも異なる方向を向いている可変の磁化を有する第1の磁化自由層
と、前記第1の磁化自由層上に設けられ前記第1の方向及び前記第2の方向とは何れとも
異なる方向を向いている可変の磁化を有する第2の磁化自由層と、前記第2の磁化自由層
上に設けられた第2の電極とを備えることを特徴とする。
様のものを示す。なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との
関係、部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、
同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合
もある。
(第1の実施形態)
形状の一部に設けられている。すなわち、皮膚上に接するように、血圧センサ10が配置
されている。血圧センサ10は、動脈血管が存在しているような皮膚の直下に配置される
。紙面に垂直方向が血流方向である。血流方向とは、血管が延在する方向を示す。皮膚表
面の近傍に動脈血管が存在しなければ、血圧測定が難しくなる。体表から脈動を検知でき
る部位(および体表下にある動脈)は、以下の通りである。
骨動脈)、前腕内側下端で尺側手根屈筋腱と浅指屈筋腱との間(尺骨動脈)、長母指伸筋
腱の尺側(第1背側中手動脈)、腋窩(腋窩動脈)、大腿三角部(大腿動脈)、下腿前面
の下部で前脛骨筋腱の外側(前脛骨動脈)、内果の後下部(後脛骨動脈)、長母指伸筋腱
の外側(足背動脈)、頚動脈三角(総頚動脈)、咬筋停止部の前(顔面動脈)、胸鎖乳突
筋停止部の後ろで僧帽筋起始部との間(後頭動脈)、外耳孔の前(浅側頭動脈)。よって
、血圧センサ10を配置する箇所は、上記の部位となる。すなわち、これらが血圧測定部
位に相当する。血圧センサ10はこれらの箇所の皮膚表面に貼り付ける。
く。このとき、血圧が働く方向に対して垂直方向に皮膚は、引っ張り応力を受ける。それ
と同時に血圧センサ10にも引っ張り応力がある一方向(第1の方向)に働く。
ている磁化固着層40が設けられている。磁化固着層40上には非磁性層50が設けられ
、非磁性層50上には磁化の向きが可変な磁化自由層60が設けられている。磁化自由層
60上には電極70が設けられている。磁化固着層40と磁化自由層60との配置が入れ
替わっても良い。磁化固着層40と磁化自由層60は強磁性体である。電極30、磁化固
着層40、非磁性層50、磁化自由層60、電極70を含む構成を磁気抵抗効果素子(以
下、MR素子と称する)15という。MR素子から、電極30、70を除いたものをMR
膜という。基板20と電極30との間にアルミ酸化物等の絶縁層を設けてもよい。
、例えば、プラスチック材料であるポリイミド等を用いることができる。半導体の材料と
しては、例えばシリコン等を用いることができる。
金、CoFeB合金、NiFe合金等を用いることができる。磁化固着層40の膜厚は、
例えば2nm〜6nmである。
Au、Ag等を用いることができる。金属の場合、非磁性層50の膜厚は、例えば1nm
〜7nmである。絶縁体としては、例えば、マグネシウム酸化物(MgO等)、アルミ酸
化物(Al2O3等)、チタン酸化物(TiO等)、亜鉛酸化物(ZnO等)を用いるこ
とができる。絶縁体の場合、非磁性層50の膜厚は、例えば0.6nm〜2.5nmであ
る。
金、NiFe合金等を用いることができる。他にも、Fe−Co−Si−B合金、λs>
100ppmを示すTb−M−Fe合金(Mは、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er)
、Tb−M1−Fe−M2合金(M1は、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、M2は
、Ti,Cr,Mn,Co,Cu,Nb,Mo,W,Ta)、Fe−M3−M4−B合金
(M3は、Ti,Cr,Mn,Co,Cu,Nb,Mo,W,Ta、M4は、Ce,Pr
,Nd,Sm,Tb,Dy,Er)、Ni、Al−Feやフェライト(Fe3O4、(F
eCo)3O4)など)等を用いることができる。磁化自由層60の膜厚は、例えば2n
m以上である。
e−Co−Si−B合金、λs>100ppmを示すTb−M−Fe合金(Mは、Sm、
Eu、Gd、Dy、Ho、Er)、Tb−M1−Fe−M2合金(M1は、Sm、Eu、
Gd、Dy、Ho、Er、M2は、Ti,Cr,Mn,Co,Cu,Nb,Mo,W,T
a)、Fe−M3−M4−B合金(M3は、Ti,Cr,Mn,Co,Cu,Nb,Mo
,W,Ta、M4は、Ce,Pr,Nd,Sm,Tb,Dy,Er)、Ni、Al−Fe
やフェライト(Fe3O4、(FeCo)3O4)など)等から選択される材料を積層す
る。
きる。他にも、電極30、70に軟磁性体の材料を用いることで、MR素子15に影響を
及ぼす外部からの磁気ノイズを低減することができる。軟磁性体の材料としては、例えば
パーマロイ(NiFe合金)や珪素鋼(FeSi合金)を用いることができる。MR素子
15は、電極30、70が電気的に短絡せぬようアルミ酸化物(例えばAl2O3)やシ
リコン酸化物(例えばSiO2)等の絶縁体で覆われている(図示せず)。
、及び磁化自由層60の積層膜で発現する「MR効果」を応用したものである。
R効果」は、磁化の向きの相対角度の変化を電極30及び電極70を用いて磁化固着層4
0、非磁性層50、磁化自由層60の積層方向に通電することで電気抵抗変化として読取
ることで発現する。すなわち、磁化自由層60の磁化の向きと引っ張り応力の方向とが異
なる方向であれば、逆磁歪効果によりMR効果を発現することができる。なお、MR効果
によって変化する電気抵抗量を「MR変化量」といい、MR変化量を電気抵抗値で除した
ものを「MR変化率」という。
を示す図である。図3では、磁化固着層40、非磁性層50、及び磁化自由層60が示さ
れている。
きと磁化自由層60の磁化の向きは同一方向を向いている。
と引っ張り応力が働く方向は直交している。引っ張り応力は磁化固着層40及び磁化自由
層60の磁化の向きに対して直交方向に印加されている。このとき、引っ張り応力が印加
された方向と同一方向になるように磁化自由層60の磁化は回転する。これを「逆磁歪効
果」という。さらに、磁化固着層40の磁化は一方向に固着されている。よって、磁化自
由層60の磁化が回転することで、磁化固着層40の磁化の向きと磁化自由層60の磁化
の向きとの相対角度が変化する。磁化固着層40の磁化の方向は一例として記載してあり
、必ずしも図と同じ方向でなくてもよい。
歪効果を示す多くの材料は磁歪定数が正の符号を持つ。磁歪定数が正の符号である場合に
は、上述のように引っ張り応力が働く方向が磁化容易軸となる。つまり、磁化自由層60
の磁化が磁化容易軸の方向に回転することになる。
方向を引っ張り応力が働く方向とは異なる方向に向けておく必要がある。
る。これを図3(C)に示す。磁歪定数が負の符号の場合には、磁化自由層60の磁化の
方向を引っ張り応力が働く方向に対して垂直な方向と異なる方向に向けておく必要がある
。磁化固着層40の磁化の方向は一例として記載してあり、必ずしも図と同じ方向でなく
てもよい。
、同一な方向又は直交する方向が磁化容易軸と一致する。
に基づくエネルギーの大小を示す図である。磁化自由層60の磁化の方向と血流方向との
なす角度をθ(deg。degは「°」に相当)としている。縦軸がエネルギー、横軸が
θである。エネルギーが最小となる角度θが磁化容易軸に相当する。エネルギーが最大と
なる角度θが磁化困難軸である。磁化困難軸とは、磁化自由層60の磁化が向きにくい軸
のことをいう。
MR変化量という。
が大きいほど大きい。したがって、引っ張り応力が印加されていない状態で磁化自由層6
0の磁化が磁化困難軸を向くとMR変化量が最大になる。
る確率は同程度と考えられる。この場合、実質的にはMR変化量は2つの値をとることに
なる。このため、磁化自由層60の磁化は、磁化困難軸から少し傾けておく。すなわち、
磁化自由層60の磁歪定数が正の符号の場合には、磁化自由層60の磁化の向きを血流方
向と平行な方向とならないようにする。磁化自由層60の磁歪定数が負の符号の場合には
、磁化自由層60の磁化の方向を血流方向に対して垂直な方向とならないようにする。
容易軸及び磁化困難軸と平行にならないようにする。したがって、磁化自由層60の磁歪
定数の符号によらず、血流方向に対して垂直又は平行とならないように磁化自由層60の
磁化を弱く固着しておくことが必要である。
5°、135°から170°、190°から225°、315°から350°にすると、
磁化回転量を多くしMR変化量を大きくすることが出来る。磁化自由層60の磁歪定数が
負の符号の場合には、図3(E)におけるθを45°から80°、100°から135°
、225°から260°、280°から315°にすると、磁化回転量を多くしMR変化
量を大きくすることが出来る。
の動きに合わせて最高血圧時と最低血圧時のそれぞれの状態によって変わる。最高血圧の
ときには、皮膚表面に対して引っ張り応力が強く働く。最低血圧のときには、皮膚表面に
対して引っ張り応力が弱く働く。この引っ張り応力の強弱が脈の周期振動に相当する。
化によって判断できる。そのうえで、血圧センサ10又はそれに付属の制御部が最高血圧
と最低血圧の値を算出する。
貼り付けた場合の例を示している。図4の(1)に示すように、動脈血管上に重なるよう
に、基板上に形成された血圧センサ10を配置する。
されている様子を示す。動脈血管の外径に沿うように基板が曲がっている。引っ張り応力
は、血流方向に対して略垂直方向に働く。
眺めた図である。最高血圧状態では、動脈血管が最大に膨張した状態となるので基板に働
く引っ張り応力の大きさが大きくなる。最低血圧状態では、動脈血管の膨張が抑えられた
状態となるので基板に働く引っ張り応力の大きさは小さくなる。
である。磁歪定数が正の符号である場合について説明する。血圧が印加されていないとき
には、磁化自由層60の磁化は、引っ張り応力がかかる方向以外の方向に向けられている
。最高血圧が印加されると、基板は大きく歪み、磁化自由層の磁化は大きく回転する。最
低血圧が印加されると、基板は最高血圧時よりも小さく歪み、磁化自由層の磁化は、初期
状態と最高血圧状態の中間の角度を取る。
手首の橈骨動脈などでも完全な血管を見つけるのは難しい。これに対し、血圧センサのフ
レキシブル基板が、歪異方性を有していれば、問題がない。具体的には、皮膚に引っ張り
応力が印加された場合、基板が必ず指定した方向に引っ張られるという特性を付与し、そ
の方向と磁化自由層60の磁化の向きを設定する。概念図を図5(A)に示す。これの具
体的な歪異方性の付与方法は、フレキシブル基板を長方形や楕円など、長軸と短軸を有す
る形状とすればよい。概念図を図5(B)に示す。基板の形状が楕円形状の場合は、長軸
方向が長手方向に相当する。基板の形状が長方形の場合は長辺方向が長手方向に相当する
。長手方向は血流方向と交わることが好ましい。
e)効果が発現し、絶縁体の場合はTMR(Tunnel magnetoresist
ance)効果が発現する。本実施形態及び以下説明する第2の実施形態では、積層膜の
積層方向に対して通電するCPP(Current perpendicular to
plane)−GMR効果を用いる。通電は、電極30と電極70間で行われる。TM
R効果を用いる場合でも、同様に積層膜の積層方向に対して通電する。
そのときのMR変化率との相関を用いることで血圧変動を把握することができる。このこ
とについては後で説明する。
(変形例1)
る。第1の実施形態で説明したのと同様の構成についての説明は省略する。
非磁性層50、磁化自由層60、保護層100が順に設けられている。この構造は、ボト
ム型スピンバルブ膜と呼ばれる。
0の材料としては、例えば、基板との馴染み易いアモルファスのTaや、その上の層の結
晶配向性を向上させる結晶質Ru、NiFe、Cu等を用いることができる。アモルファ
スTaと、結晶質Ru、NiFe、Cu等の積層とするとぬれ性と結晶配向性を両立でき
る。下地層80の膜厚は、例えば0.5nm〜5nmである。
護膜100の材料としては、例えば、Cu、Ta、Ru等を用いることができる。保護膜
100の膜厚は、例えば1nm〜20nmである。
、反平行結合層120、磁化固着層40、非磁性層50、磁化自由層60、保護層100
が順に設けられている。この構造は、ボトム型シンセティックバルブ膜と呼ばれ、磁化固
着層40の磁化の固着力を強めることができる。
。磁化固着層110に用いる材料は、磁化固着層40と同様である。磁化固着層110の
膜厚は、磁化固着層40の磁気膜厚(飽和磁化Bsと膜厚tの積、Bst)と概ね同じに
なるように作製する。例えば2nm〜6nmである。
合させる。よって、反強磁性層90からの交換結合エネルギーが一定でも、磁化固着層4
0の磁化の固着磁場を強めることができる。したがって、電子機器から生じる磁気ノイズ
に対する影響を低減できる。反平行結合層120の材料としては、例えばRu、Ir等を
用いることができる。反平行結合層120の膜厚は、例えば0.8nm〜1nmである。
、非磁性層50、磁化固着層40、反強磁性層90、保護層100を順に積層したトップ
型スピンバルブ膜とすることもできる。
非磁性層50、磁化固着層40、反平行結合層120、磁化固着層110、反強磁性層9
0、保護層100を順に積層したトップ型シンセティックスピンバルブ膜とすることもで
きる。トップ型スピンバルブ膜及びトップ型シンセティックスピンバルブ膜を構成する層
は、ボトム型スピンバルブ膜及びボトム型シンセティックスピンバルブ膜と同様であるの
で説明は省略する。
40の磁化との層間結合を用いる方法がある。非磁性層50が金属の場合には3nm以下
、絶縁体の場合は1.5nm以下で、両者の磁化は平行に揃うように層間結合が働く。し
たがって、磁化固着層40の磁化を引っ張り応力と異なる方向に固着することによって、
磁化自由層60の磁化を弱いエネルギーで同じ方向に向けることが出来る。
化自由層60の磁化を一方向に向けておくことが出来る。成膜時の磁場の方向に磁化が向
きやすくなるので、引っ張り応力と異なる方向に磁場を印加しながらスパッタ法で成膜す
ることが好ましい。
(変形例2)
る。第1の実施形態で説明したのと同様の構成についての説明は省略する。
B)は、MR素子15の断面図であって、磁化固着層40、非磁性層50、磁化自由層6
0が示されている。
おいて、長手方向を有する長手形状である。図8(A)に示すように、磁化自由層60を
上面から眺めた形状が矩形状である場合の一辺の長さをそれぞれX、Yとする。このとき
Yの方がXよりも長い。
って磁化自由層60の磁化が長手方向に向く。これは、その方が静磁エネルギーが小さく
なるためである。
状であってもよい。この場合も、上記したように、磁化自由層60の磁化が長軸方向(長
手方向)に対して向く。図8(D)は、MR素子15の断面図を示している。
って、磁化自由層60の磁化の向きMR素子15に印加される引っ張り応力の向きを異な
る方向にすることができる。
自由層60の磁化の向きを引っ張り応力と異なる方向に向けることができる。
。
、金属である軟磁性体からなる基板などが挙げられる。基板20に高い弾性率を持たせる
ことで撓みやすく出来、低い剛性率を持たせることで壊れにくく出来る。これにより撓み
やすい基板を得、圧力に対して歪を大きく得る。
を薄膜化することで、撓みやすくすることが出来る。Si基板の薄膜化は、後に説明する
MR素子作成の後、RIE(Reactive Ion Etching)による選択性
エッチングなどで行う。
れらを塗布や成膜・合成によって形成する。その上にMR素子を作成し、その後Siやガ
ラスからなる固い基板から剥離する。剥離の前に固定支持部を設けることで、フレキシブ
ルなプラスチック材料からなる基板を後の工程でハンドリングしやすくなる。また、フレ
キシブルなプラスチック材料からなる基板を撓まない厚さで作成し、後でMR素子15の
配置された部分を撓む厚さまで薄膜化することで形成しても良い。
率・透湿率である。プラスチック基板は、Siやガラス基板ではほぼゼロであった給水率
・透湿率が、MR素子作成上無視できない値を持つ。無視できない一つ目の理由は、真空
装置内での放出ガスの問題である。基板は、MR素子作成中、電極、MR膜、などを成膜
する度に成膜装置の真空チャンバーに入れる。MR膜の成膜装置では、真空度が10−9
Torr台以下であるため、フレキシブルなプラスチック基板からの放出ガス量を抑制す
ることが必要となる。成膜装置に入れる前に事前焼きだしを行うこと、あるいはマルチチ
ャンバーの成膜装置の準備室にヒーターを設けで、成膜室に入れる前に焼きだしを行うこ
と、が有効である。給水率・透湿率を無視できない二つ目の理由は、基板の変形である。
基板変形量が大きいと、微細なMR素子を形成することが出来ない。そこで、給水率・透
湿率の出来るだけ小さい材料を選ぶことが重要である。
の収縮・拡大に沿うように、基板が柔軟に撓む。このことから、弾性率が高いもの、たと
えば2から15000MPa、好ましくは50MPa以上が望まれる。さらに、使用時に壊れ
ない強度の指標として、引っ張り強度、破断伸び係数がある。引っ張り強度は10から数
百MPaがよい。破断伸び係数は、1%から1000%、好ましくは400MPa以下が
よい。
磁化を一方向に固着するために、磁場中熱処理が必要である。この温度に耐えうるプラス
チック材料が必要となる。この指標は、線膨張係数であり、これが小さいほど熱で基板に
掛かる応力を小さくすることが出来る。MR素子作成工程では、300℃程度の熱処理が必
要となる。300℃でも線膨張係数が十分小さい基板が必要である。
基板、パリレン基板、などが良い。
成する。
パターンニングし、レジストの一部を除去する。
分の絶縁層を除去することで、基板20の一部を露出させる。
Cu(400nm)/Ta(20nm)を積層することで電極30を形成する。なお、括
弧書きは膜厚を示す。‘/’は積層を示し、A/B/Cと記載された場合、A層上に、B
層、C層が積層されていることを示す。
層の表面を平坦化することで、電極30の表面を絶縁層から露出させる。
層する。
に対して垂直方向においてMR膜の上面上のレジストを1.5μmから5μmの範囲で除
去することでMR膜の形状を規定する。
ることで、MR膜の上面を露出させる。
R膜成膜直後であっても良い。反強磁性層がIrMnの場合、7kOeの磁場中において
、280℃、4時間の熱処理を行った。
て電極70を形成して血圧センサ10を製造する。その後、電極70上にAuパット等を
形成する。
(変形例3)
る。第1の実施形態で説明したのと同様の構成についての説明は省略する。
化自由層60を挟むように硬磁性層130が設けられている。
アニールすることによって磁化が一方向に向けられている。硬磁性層130からの磁場に
よって、磁化自由層60の磁化が硬磁性層130の磁場方向と同一方向を向く。硬磁性層
130は、例えばCoPt、FePt等を用いることができる。硬磁性層130の膜厚は
、例えば5nm〜20nmである。
。
成する。
パターンニングし、レジストの一部を除去する。
露出させる。
Cu(400nm)/Ta(20nm)を積層することで電極30を形成する。
る。
層する。
0nm積層する。
積層する。
ン酸化物層上のレジストを除去する。
ることで、MR膜の上面を露出させる。
00nm)/Ta(5nm)を積層して電極70を形成して血圧センサ10を製造する。
その後、電極70上にAuパット等を形成する。
R膜成膜直後であっても良い。反強磁性層がIrMnの場合、7kOeの磁場中において
、280℃、4時間の熱処理を行った。
(変形例4)
いる。第1の実施形態で説明したのと同様の構成についての説明は省略する。
由層60の上面に反強磁性層90を設ける場合には、材料としてはIrMn等で、厚さが
1nm以上5nm以下の薄膜の反強磁性層90を設ける。このようにすることで、反強磁
性層90と磁化自由層60が弱く交換結合をするために、磁化自由層60の磁化が弱く固
着される。
よい。反強磁性層90の材料はたとえばIrMn等で、厚さはたとえば5nm〜7nmと
する。磁化自由層60の反強磁性層90が設けられている場所では、磁化自由層60と反
強磁性層90が強く交換結合をする。その結果、反強磁性層90が設けられている磁化自
由層60において、磁化自由層60の磁化が一方向に固着される。図10(B)の場合、
磁化自由層60の2箇所において磁化自由層60の磁化が反強磁性層90によって一方向
に固着されている。従って反強磁性層90の設けられていない磁化自由層60も、つられ
て磁化の向きが一方向に揃う。
非磁性層50、磁化固着層40としてもよい。
くことが可能となる。
(第2の実施形態)
したのと同様の構成についての説明は省略する。血圧センサ190は、MR素子15を複
数用いている。
が行方向に複数並べられている。配線35と配線75が交わる位置において、配線35と
配線75との間にMR素子15が設けられている。複数のMR素子15を挟んでいる配線
35及び配線75は絶縁層200、210で挟まれている。絶縁層200、210は更に
基板220、230に挟まれている。
がなくてもよい。
(例えば、SiO2)等を用いることができる。
縁層200と基板220との間又は絶縁層210と基板230との間に軟磁性体の材料か
らなる層(軟磁性層)を挿入してもよい。軟磁性層を絶縁層と基板との間に挿入すること
で、MR素子15に対する磁気ノイズを低減できる。基板200、210に軟磁性体を用
いて磁気ノイズに対する影響を低減させてもよい。
200、210、基板220、230は省略している。配線35が3本図示されており、
それぞれをBL1、BL2、BL3とする。配線75は4本図示されており、それぞれを
WL1、WL2、WL3、WL4とする。配線35、75の本数はこれに限られない。血
圧センサ190には引っ張り応力が働いているものとする。
に通電した状態で、制御部260、270でWL1からWL4に順に通電してBL1に沿
って設けられた複数のMR素子15のMR変化率を順に測定していく。WL4まで通電し
終わったら、BL2を選択して通電する。BL2に通電した状態で、再びWL1からWL
4に順に通電してBL2に沿って設けられた複数のMR素子15のMR変化率を順に測定
していく。このようにして、配線35と配線75との間に挟まれた全てのMR素子15の
MR変化率を測定して、制御部に接続されたCPU((Central Process
ing Unit)図示せず)でMR変化率が最も大きいMR素子15を特定する。MR
変化率が最も大きいMR素子15を特定できたら、そのMR変化率が最も大きいMR素子
15で血圧測定を行う。
。また、逐次血圧センサ190で測定したデータを血圧センサ190に接続されたデータ
ベースに蓄積等を行ってもよい。
(変形例5)
形態で説明したのと同様の構成についての説明は省略する。
支持体280と支持体290は対向している。これらの支持体280、290が引っ張り
応力を受けて歪む基板220、230の歪みの基準点となる。すなわち、支持体280、
290が固定端として働く。このため、より定量的な血圧測定を行うことができる。基板
220又は基板230の配線35、75等が設けられている面に対して垂直方向から眺め
ると図15(A)のようになる。
0、290は例えば板状の形状が好ましい。その厚さは、例えば1μm程度である。
もよい。
く方向において、複数の支持体の間に血圧センサ190を設けてもよい。図17(A)は
図16の基板220又は基板230の配線35、75等が設けられている面に対して垂直
方向から眺めた図である。
よい。図17(C)のように2次元平面上に渡って複数の血圧センサ190を設ける場合
、基板220、230の端面を取り囲むように支持体を設けてもよい。
(変形例6)
形態で説明したのと同様の構成についての説明は省略する。
う一つ支持体300が設けられている。このように支持体300を設けることで、支持体
280、290をより強固に固定することができる。よって、より定量的な血圧測定を行
うことができる。
方向において、複数の支持体の間に血圧センサ190を設ける。
(変形例7)
形態で説明したのと同様の構成についての説明は省略する。
の血圧P1と釣り合う範囲で、加圧機構310の圧力P2を一定に保持することで、より
定量的な血圧測定を行うことができる。この場合、測定中に血圧の絶対値を得るために、
予め血圧センサの圧力と電気抵抗の相関データを蓄積しておく。具体的には、圧力を制御
する圧力発生器により圧力P1を変化させながら印加し、それに応じた電気抵抗Rを取る
。この圧力P1と電気抵抗Rの相関データを血圧センサのゲージとする。そして、実際に
血圧を測定する際は、データとして得られる電気抵抗Rから蓄積済のゲージを参照し、血
圧P1を得る。加圧機構310を用いることで、MR変化率と血圧の相関関係を測定する
ことができる。
ることが出来る。加圧機構は支持体で取り囲むようにして構成してもよいし、基板230
上に密閉された筐体を設けることで構成してもよい。
0の圧力を一定にしてもよい。バネ320は、例えば直径800μmの精密マイクロバネ
を用いることができる。なお、バネ320は複数設けてもよい。
様々なバネ定数を有するバネを設けることで様々な被測定者に対応した血圧を測定するこ
とができる。
閉された筐体を用いる場合は外部から空気の出し入れを電子制御する。
(第3の実施形態)
態及び第2の実施形態とは、CIP(Current in plane)―GMR効果
を用いている点が異なる。すなわち、MR素子の積層膜の面内方向(積層方向に対して垂
直な方向)に通電することでMR変化率を検出する。
対して垂直な方向にMR膜410を挟むように一対の電極30、70とが設けられている
。基板20が絶縁体である場合には絶縁層200は設けなくてもよい。
する。
もよい。
(変形例8)
圧センサ400を用いた回路を示している。基板20等は省略している。また、第3の実
施形態と同様の構成についての説明は省略する。
設けられている。配線35と配線75とが交わっている位置において、配線35と配線7
5との間にMR膜410が設けられている。動作原理は、
図13を用いて説明したのと同様であるので説明は省略する。
膜410が挟まれている。
膜410が挟まれている。
例5〜7で説明した形態に用いることができる。
(第4の実施形態)
測定者を測定する様子を示す。図24は、血圧測定部位に血圧センサを貼り付けた場合の
、給電方法、データ蓄積方法の一例を示したものである。血圧センサには、第1、第2、
及び第3の実施形態で説明した血圧センサ10、190、400を用いることができる。
ある。データ蓄積方法には、例えば無線送信で携帯電話やパーソナルコンピュータ、腕時
計等に蓄積する方法をとる。
(実施例)
Mn(7nm)/CoFe(3.4nm)/Ru(0.8nm)/FeCo(3nm(磁
化固着層に相当))/Al2O3(1nm(非磁性層に相当))/FeCo(4nm(磁
化自由層に相当))/Cu(400nm(電極に相当))/Ta((3nm)保護層に相
当)をスパッタ法により積層し、MR素子を作製した。MR素子をその後8μm四方の正
方形に加工した。なお、作製したMR素子はTMR素子として用いた。
することで、MR素子の電気抵抗を測定した結果を示す図である。縦軸はMR素子の電気
抵抗値R(Ω)を示し、横軸は磁場H(Oe)を示す。
とがわかる。電気抵抗値が最も小さい場合は、磁化自由層の磁化の向きと磁化固着層の磁
化の向きとが平行であることを示す。電気抵抗値が最も大きい場合は、磁化自由層の磁化
の向きと磁化固着層の磁化の向きとが反平行であることを示す。このときのMR変化率は
36%であり、面積抵抗は5kΩμm2であり、磁化自由層の磁歪定数は56ppmであ
った。面積抵抗とは、MR素子の積層膜の積層方向に対して垂直な断面積とMR素子の積
層膜の膜面に垂直に電流を流したときに一対の電極から得られる抵抗との積を示す。MR
変化率は、電気抵抗値の変化量を電気抵抗値で割った値を示す。磁歪定数λsとは、外部
磁場を強磁性層の面内方向に印加することによって、強磁性層が面内に延びる量の大きさ
を示す。外部磁場がない状態で長さlだったものが、Δlだけ延びたとすると、磁歪定数λ
sは下式で表される。
く現象を逆磁歪効果と呼ぶ。上記したように血圧センサでは、歪みを印加して引っ張り応
力を与え、磁化自由層60が延びることで逆磁歪効果が得られる。なお、磁歪定数が負の
場合には、外部磁場を印加するとその方向に磁性層は圧縮される。
た結果を示す図である。縦軸が電気抵抗値R(Ω)を示し、横軸がシリコン基板に印加し
た歪み(印加歪ε(千分率:‰))を示す。歪みは、図27に示すように、基板の3点を
固定して印加した。両端が固定端で、その中間点を押圧することによって歪を印加する。
このとき、歪みは下式で表される。
磁化固着層の磁化と同じ方向を向いている。さらに、磁化固着層の磁化は、MR膜を成膜
した後、7kOeの磁場中で280℃4時間の熱処理を行うことで、決定した。磁場の方
向は、基板オリフラに対して平行とした。したがって、磁化自由層の磁化も、基板オリフ
ラ方向を向いている。これを記憶し、歪はこれに垂直な方向に印加しながら測定を行った
。ここでは外部磁場を磁化固着層40の磁化の方向と平行に、外部から磁場を6[Oe]
印加した状態で測定した。実際の血圧センサでは外部からMR素子に磁場を印加するため
に硬磁性層を側壁に配置したり、反強磁性層を磁化自由層に接触させたりする。この磁化
自由層の磁化の向きに対して直交方向に引っ張り応力が働くようにシリコン基板を撓ませ
ることでMR素子に対して引っ張り歪みを加えた。印加歪εの値を、0‰、0.35‰、
0.55‰、0.78‰、0.99‰としてMR素子の電気抵抗を測定した。
子が歪みに対して良好なMR変化率を示すことがわかった。また、印加歪の値が増加する
につれて電気抵抗値が減少していることがわかる。これは、初めは磁化固着層の磁化の向
きと磁化自由層の磁化の向きとが反平行であり、磁化自由層の磁化が回転することで磁化
固着層の磁化の向きに対して平行に近づいたためである。
られている。ゲージファクターは、MR変化率を歪み量εで割った値で定義される。ゲー
ジファクターの値は大きければ大きいほど歪みに対して良好な感度を示すといえる。これ
は、歪み量εを固定した場合に、MR変化率が大きくなればゲージファクターの値が大き
くなることからも理解できる。
MS圧力センサのゲージファクターが約140ということが知られており、それと比較す
るとはるかに大きいな値である。
)/IrMn(7nm)/CoFe(3.4nm)/Ru(0.8nm)/FeCoB(
3nm(磁化固着層に相当))/MgO(1nm(非磁性層に相当))/FeCo(1n
m(磁化自由層に相当))/FeCoB(4nm(磁化自由層に相当))/Cu(400
nm(電極に相当))/Ta((3nm)保護層に相当)としてスパッタ法により作製し
、8μm四方の正方形に加工したMR素子では、MR変化率は200%であり、ゲージフ
ァクターは1000であった。このように、MR素子を用いることでゲージファクターの
値を増加させることが可能となる。
(第5の実施形態)
0は、血圧センサ190、400と同様の構成である。血圧センサ500は、被測定者の
血圧測定部位に装着されている。ここでは、血圧測定部位を手首として図示している。本
実施形態に係る血圧測定システムは、血圧センサ500と電子機器510を備えているこ
とを想定している。電子機器510とは、例えばテレビ、携帯電話機、医療用のデータベ
ース、パーソナルコンピュータ等を示す。
0からの情報を外部に送信する送信部540と、外部からの情報を受信して第1の制御部
520に送る第2の受信部550とを備える。
をいう。
90と、データベース(以下、DB1という)とを備える。
する。
90に送信、又はDB1に情報をデータとして格納する。
する。
50間での情報のやりとりは無線通信又は有線通信である。
る。
気抵抗変化量を測定するように指示する。このとき、血圧センサ500に設けられた全て
のMR素子における電気抵抗変化量を測定する。血圧センサ500が測定した電気抵抗変
化量はデータとして、第1の制御部530を介して送信部540により電子機器510の
受信部560に送信される。受信部560で受信した電気抵抗変化量のデータは第2の制
御部570を介して計算部580に送信される。計算部580は、電気抵抗変化量のデー
タを電気抵抗変化量絶対に変換する計算をする。
とビット線が交差する位置に設けられた各MR素子を、ワード線とビット線で指定する。
たとえば、ワード線WL1とビット線BL1の交差する位置にあるMR素子は、MR素子
のラベルを11とし、そこで得られる電気抵抗はR11と呼ぶこととする。
ビット線の本数がM本ある場合、WL1に通電したままビット線の通電箇所をBL1から
BLMまで通電し、随時WL2に通電したままBL1からBLMまで通電し、WLNまで
同じことを繰り返す。さらにこれを血管収縮時と血管拡張時に同様のことを繰り返す。血
管収縮時の電気抵抗をRcoarctation、血管拡張時の電気抵抗をRdilationとし、MR素子
のラベルと合わせて、血管収縮時のMR素子11の電気抵抗をRcoarctation11、血管拡
張時の電気抵抗をRdilation11とする。次に、それぞれのMR素子における、血管収縮
時と血管拡張時の電気抵抗変化量絶対値を求める。すなわち、MR素子XYにおいて、Δ
RXY=|RcoarctationXY−RdilationXY|を演算により算出する。
・拡大を最大限に検知できる位置に配置されたMR素子を把握する。
方法を説明する図である。すなわち、MR素子11の電気抵抗変化量ΔR11とMR素子
12の電気抵抗変化量ΔR12を比べ、値の大きい方を記録する。次いで記録した値とΔ
R13を比べ、値の大きい方を記録する。最後のMR素子MNまで比較と記録を繰り返す
ことで、血管収縮時と血管拡張時の電気抵抗変化量が最大であったMR素子を把握できる
。電気抵抗変化量が最大であったMR素子を把握できたら、第2の制御部570が、その
MR素子を選択するように送信部590を介して受信部550に送信する。受信部550
は、その指示情報を第1の制御部530に送信し、第1の制御部530が電気抵抗変化量
が最大であったMR素子を選択する。
抵抗値を血圧センサ500で連続的に取得するように指示する。一定期間測定することで
、最高血圧と最低血圧と血圧波形を得る。一定期間とは、秒単位、分単位を示し、例えば
30秒、2分等である。
に格納する。
により連続測定した電気抵抗値を血圧に変換する。データベース作成時は、血圧を正確に
制御できる圧力制御装置を用い、血圧センサに圧力を印加する。圧力範囲は血圧を網羅す
るように少なくとも50mmHgから300mmHgまでを含み、、精度よく測定するた
めに少なくとも1mmHg刻み、出来れば0.01mmHg刻みで取得する。このような
血圧に対応する電気抵抗値のデータを取得し、データベースとする。このデータベースは
、たとえば図32の上図のような相関グラフが得られる。図32の下図のように、血圧の
血圧測定時は、逆に電気抵抗値のデータをデータベースに対応して血圧に変換する。
0、70 … 電極、40 … 磁化固着層、50 … 非磁性層、60 …磁化自由層
Claims (17)
- 被測定者の血圧測定部位に装着され、撓むことで第1の方向に引っ張り応力が生じる基
板と、
前記基板上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられ、磁化が一方向に向いている磁化固着層と、
前記磁化固着層上に設けられた非磁性層と、
前記非磁性層上に設けられ前記第1の方向及び前記第1の方向に垂直な第2の方向とは
何れとも異なる方向を向いている可変の磁化を有する第1の磁化自由層と、
前記第1の磁化自由層上に設けられ前記第1の方向及び前記第2の方向とは何れとも異
なる方向を向いている可変の磁化を有する第2の磁化自由層と、
前記第2の磁化自由層上に設けられた第2の電極とを備える血圧センサ。 - 被測定者の血圧測定部位に装着され、撓むことで第1の方向に引っ張り応力が生じる基
板と、
前記基板上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられ前記第1の方向及び前記第1の方向に垂直な第2の方向と
は何れとも異なる方向を向いている可変の磁化を有する第1の磁化自由層と、
前記第1の磁化自由層上に設けられ前記第1の方向及び前記第2の方向とは何れとも異
なる方向を向いている可変の磁化を有する第2の磁化自由層と、
前記第2の磁化自由層上に設けられた非磁性層と、
前記非磁性層上に設けられ磁化が一方向に向いている磁化固着層と、
前記磁化固着層上に設けられた第2の電極とを備える血圧センサ。 - 前記第1の磁化自由層はFeCo合金を含み、前記第2の磁化自由層はFe−Co−S
i−B合金、Tb−M−Fe合金(Mは,Sm,Eu,Gd,Dy,Ho,Er)、Tb
−M1−Fe−M2合金(M1は、Sm,Eu,Gd,Dy,Ho,Er、M2は、Ti
,Cr,Mn,Co,Cu,Nb,Mo,W,Ta)、Fe−M3−M4−B合金(M3
は、Ti,Cr,Mn,Co,Cu,Nb,Mo,W,Ta、M4は、Ce,Pr,Nd
,Sm,Tb,Dy,Er)、Ni、Al−Fe合金、又はフェライトを含む請求項1に
記載の血圧センサ。 - 前記第1の磁化自由層はFe−Co−Si−B合金、Tb−M−Fe合金(Mは,Sm
,Eu,Gd,Dy,Ho,Er)、Tb−M1−Fe−M2合金(M1は、Sm,Eu
,Gd,Dy,Ho,Er、M2は、Ti,Cr,Mn,Co,Cu,Nb,Mo,W,
Ta)、Fe−M3−M4−B合金(M3は、Ti,Cr,Mn,Co,Cu,Nb,M
o,W,Ta、M4は、Ce,Pr,Nd,Sm,Tb,Dy,Er)、Ni、Al−F
e合金、又はフェライトを含み、前記第2の磁化自由層はFeCo合金を含む請求項2に
記載の血圧センサ。 - 前記基板は、長手方向を有する形状である請求項1又は請求項2に記載の血圧センサ。
- 前記第1の磁化自由層及び前記第2の磁化自由層は、積層方向に対して垂直な方向に長
手方向を有する長手形状である請求項1又は請求項2に記載の血圧センサ。 - 前記磁化固着層、前記非磁性層、前記第1の磁化自由層、及び前記第2の磁化自由層の
積層方向に対して垂直方向であって、前記磁化固着層、前記非磁性層、前記第1の磁化自
由層、及び前記第2の磁化自由層を挟むように設けられた一対の硬磁性層と、
を更に備える請求項1又は請求項2に記載の血圧センサ。 - 前記第2の磁化自由層と前記第2の電極との間に設けられた絶縁層と、
前記第2の電極と前記絶縁層との間に設けられた反強磁性層と、
を更に備える請求項1に記載の血圧センサ。 - 前記磁化固着層と前記第2の電極との間に設けられた絶縁層と、
前記第2の電極と前記絶縁層との間に設けられた反強磁性層と、
を更に備える請求項2に記載の血圧センサ。 - 前記反強磁性層は、前記絶縁層上で離間して設けられている請求項8又は請求項9に記
載の血圧センサ。 - 前記基板がポリイミドあるいはパリレンを含む請求項1又は請求項2に記載の血圧センサ
。 - 前記基板が軟磁性体である請求項1又は請求項2に記載の血圧センサ。
- 前記第1の電極と前記基板との間に設けられた第1の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜と前記基板との間に設けられた第1の軟磁性層と、
前記第2の電極上に設けられた第2の絶縁膜と、
前記第2の絶縁膜上に設けられた第2の軟磁性層と、
を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の血圧センサ。 - 被測定者の血圧測定部位に装着され、撓むことで第1の方向に引っ張り応力が生じる基
板と、
前記基板上であって列方向に複数設けられた第1の配線と、
前記第1の配線上に複数設けられた第1の電極と、前記第1の電極上に設けられ磁化が
一方向に向いている磁化固着層と、前記磁化固着層上に設けられた非磁性層と、前記非磁
性層上に設けられ前記第1の方向及び前記第1の方向に垂直な第2の方向とは何れとも異
なる方向を向いている可変の磁化を有する第1の磁化自由層と、前記第1の磁化自由層上
に設けられ前記第1の方向及び前記第2の方向とは何れとも異なる方向を向いている可変
の磁化を有する第2の磁化自由層と、前記第2の磁化自由層上に設けられた第2の電極と
を備えた磁気抵抗効果素子と、
前記磁気抵抗効果素子上であって、前記磁気抵抗効果素子を挟むように行方向に複数設
けられた第2の配線と、
を備える血圧センサ。 - 被測定者の血圧測定部位に装着され、撓むことで第1の方向に引っ張り応力が生じる基
板と、
前記基板上であって列方向に複数設けられた第1の配線と、
前記第1の配線上に複数設けられた第1の電極と、前記第1の電極上に設けられ前記第
1の方向及び前記第1の方向に垂直な第2の方向とは何れとも異なる方向を向いている可
変の磁化を有する第1の磁化自由層と、前記第1の磁化自由層上に設けられ前記第1の方
向及び前記第2の方向とは何れとも異なる方向を向いている可変の磁化を有する第2の磁
化自由層と、前記第2の磁化自由層上に設けられた非磁性層と、前記非磁性層上に設けら
れ磁化が一方向に向いている磁化固着層と、前記磁化固着層上に設けられた第2の電極と
を備えた磁気抵抗効果素子と、
前記磁気抵抗効果素子上であって、前記磁気抵抗効果素子を挟むように行方向に複数設
けられた第2の配線と、
を備える血圧センサ。 - 前記第1の磁化自由層はFeCo合金を含み、前記第2の磁化自由層はFe−Co−S
i−B合金、Tb−M−Fe合金(Mは,Sm,Eu,Gd,Dy,Ho,Er)、Tb
−M1−Fe−M2合金(M1は、Sm,Eu,Gd,Dy,Ho,Er、M2は、Ti
,Cr,Mn,Co,Cu,Nb,Mo,W,Ta)、Fe−M3−M4−B合金(M3
は、Ti,Cr,Mn,Co,Cu,Nb,Mo,W,Ta、M4は、Ce,Pr,Nd
,Sm,Tb,Dy,Er)、Ni、Al−Fe合金、又はフェライトを含む請求項14
に記載の血圧センサ。 - 前記第1の磁化自由層はFe−Co−Si−B合金、Tb−M−Fe合金(Mは,Sm
,Eu,Gd,Dy,Ho,Er)、Tb−M1−Fe−M2合金(M1は、Sm,Eu
,Gd,Dy,Ho,Er、M2は、Ti,Cr,Mn,Co,Cu,Nb,Mo,W,
Ta)、Fe−M3−M4−B合金(M3は、Ti,Cr,Mn,Co,Cu,Nb,M
o,W,Ta、M4は、Ce,Pr,Nd,Sm,Tb,Dy,Er)、Ni、Al−F
e合金、又はフェライトを含み、前記第2の磁化自由層はFeCo合金を含む請求項15
に記載の血圧センサ。
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