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JP2012032506A - 液晶表示装置 - Google Patents

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JP2012032506A JP2010170601A JP2010170601A JP2012032506A JP 2012032506 A JP2012032506 A JP 2012032506A JP 2010170601 A JP2010170601 A JP 2010170601A JP 2010170601 A JP2010170601 A JP 2010170601A JP 2012032506 A JP2012032506 A JP 2012032506A
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Abstract

【課題】バックライトからの光がTFT基板端部から漏れて、画面周辺のコントラストを低下させること防止する。
【解決手段】シール部に黒色シール材30をTFT基板10の端部にまで形成し、TFT基板10の端部においてバックライトからの光を完全に遮断する。マザー基板から個々の液晶表示パネルを分離するスクライブ線15の部分には、切断部スペーサ70を表示領域の柱状スペーサ60と同じ材料で形成する。これによってスクライブ線15における黒色シール材30の厚さを小さくできるので、TFT基板100の端部にまで黒色シール材30を形成しても安定してスクライブすることが可能になる。
【選択図】図4

Description

本発明は液晶表示装置に係り、特に黒表示をした時の、表示領域周辺からのバックライトの光漏れを対策した液晶表示装置に関する。
液晶表示装置に使用される液晶表示パネルでは、画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等を有する画素がマトリクス状に形成されたTFT基板と、TFT基板に対向して、TFT基板の画素電極と対応する場所にカラーフィルタ等が形成された対向基板が配置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。
液晶表示パネルでは、TFT基板と対向基板と周辺のシール材によって囲まれた領域に液晶が存在しているが、この空間に液晶を注入するのではなく、液晶を滴下する方法がある。この方法は、シール材を対向基板の所定の位置に形成し、シール材で囲まれた内側に液晶を滴下し、その後、対向電極とTFT基板を貼り合わせた後、加熱してシール材を硬化させて、対向基板とTFT基板を完全接着する。
液晶の滴下方式では、対向基板とTFT基板を完全接着する前は、シール材は半硬化の状態なので、シール材とTFT基板あるいは対向基板との間に液晶が差し込み、シール部の信頼性が損なわれることがある。「特許文献1」では、このような構成におけるシール部の信頼性を向上させるために、シール部に、シール材とともに、樹脂で形成されたスペーサを配置する構成が記載されている。
液晶表示装置は、液晶表示パネルに上偏光板と下偏光板を貼り付け、液晶表示パネルの背面にバックライトを配置し、全体をフレームによって保護したものである。液晶表示パネルは生産効率を上げるために、マザー基板に多数の液晶表示パネルを形成して、その後、スクライビングによって、個々の液晶表示パネルをマザー基板から分離する。
多数のTFT基板が形成されたマザーTFT基板と、多数の対向基板が形成されたマザー対向基板を貼り合わせる際、シール材がつぶれて表示領域の内部にはみ出すことを防止するために、表示領域とTFT基板あるいは対向基板の端部の距離、いわゆる額縁領域を、裕度を見て大きくとる必要がある。「特許文献2」では、額縁領域を小さくするために、樹脂によって溝部を形成し、この溝部にシール材を充填して貼り合わせる技術が記載されている。「特許文献2」では、マザー基板から各液晶表示パネルを分離する際は、樹脂の部分を含む領域をスクライビングする。
特開2001−166310号公報 特開2001−166310号公報
図9は、液晶表示装置の平面図である。図9において、表示領域は上偏光板11の領域とほぼ一致している。表示領域の周辺はフレーム200によって覆われている。フレーム200の内側端部と表示領域の端部の間は、周辺領域12となっている。液晶表示パネルには、駆動IC350が配置され、この駆動IC350は、液晶表示パネルに取り付けられたフレキシブル配線基板400と接続している。
図10は、図9のD−D断面図である。図10において、TFT基板10と対向基板20は周辺に形成されたシール材30によって接着している。図10においては、ブラックマトリクス50がシール材30と重なって形成されている。対向基板20の上には上偏光板11が配置され、TFT基板10の下には下偏光板21が配置されている。液晶表示パネルは、樹脂モールド300の内部に形成された段部に遮光テープ51を介して載置されている。
図10において、液晶表示パネルの背面には、バックライト100が配置されている。バックライト100は、導光板110、反射シート120、光学シート群130、および、導光板110の側面に配置された図示しないLED等の光源で構成されている。光学シート群130は、例えば、拡散シート、プリズムシート等で構成されている。バックライト100は樹脂モールド300内に収容されている。液晶表示装置は、バックライト100からの光を画素毎に制御することによって画像を形成している。
図9において、従来構造においては、黒表示したときに、周辺領域12にバックライト100からの光が漏れるという現象が生じた。これは、画質を劣化させる要因になる。周辺領域12からの光の漏れは図11に示すような原因によると考えられる。
図11において、TFT基板10と対向基板20がシール材30を介して接着している。対向基板20に形成されたブラックマトリクス50がシール材30を超えた領域にまで存在している。しかし。ブラックマトリクス50は対向基板20の端部にまでは形成することは出来ない。ブラックマトリクス50は対向基板20の端部においては、剥がれやすいので、シール部の信頼性を低下させるからである。
シール材30は対向基板20あるいはTFT基板10の端部よりも内側に形成されている。マザー基板から各液晶表示パネルを分離するときのスクライビングの領域を確保するためである。図12は、スクライブ線15とシール材30との関係を示す断面図である。
図12において、2個の液晶表示パネルの境界がスクライブ線15となっている。スクライブ線15は隣りあう液晶表示パネルのシール材30の中間に形成される。この部分におけるスクライビングを安定して行うために、スクライビングが形成される部分にはシール材30は形成されていない。スクライブ線15からシール材30端部までの距離dは、スクライビングの精度を勘案して0.2mm程度となっている。したがって、図12において、BMはシール材30よりもわずかに基板の端部側にまで形成されているが、この量はわずかであり、BM端部から基板端部までの距離もdと考えてよい。したがって、スクライブ線15に沿って切断後、TFT基板10、対向基板20とも、0.2mm程度のガラスのみの透明部分が残る。
図11に戻り、図示しない導光板110からTFT基板10に入射した光の一部は、TFT基板10において全反射を繰り返し、TFT基板10の側面に達する。そこで、全反射して対向基板20側に向かう。TFT基板10の上側端面に達した光は、対向基板20側に向かう場合と、TFT基板10の表面において全反射する場合とがある。
全反射するか否かは、光の入射角による。すなわち、TFT基板10の屈折率をn1,空気の屈折率をn2とし、界面の法線に対する光の入射角をθ1、光の出射角をθ2とすると、スネルの法則によって、n1/n2=sinθ2/sinθ2の関係が成り立つ。ガラスの屈折率を1.6、空気の屈折率を1としたとき、TFT基板10内を反射してきた光のTFT基板10界面の入射角θ1が40度以上となると、全反射を起こす。
しかし、入射角θ1が40度以下であると、TFT基板10の上側界面から光が対向基板20に向かって出射する。この場合、出射角が小さい場合は、フレーム200のフランジによってさえぎられ、外部には出射しない。しかし、ある範囲の出射角の光が周辺領域12から対向基板20の表面側に出てくる。この光は、特に黒表示のときには、明るい輪郭になるので、画面の印象を悪くさせる。
本発明の課題は、以上のような表示領域の周辺からの光漏れを防止し、高画質の表示装置を実現することである。
本発明は上記問題を克服するものであり、具体的な手段は次のとおりである。すなわち、TFT基板と対向基板を接着するシール材を黒色とし、かつ、黒色シール材を少なくとも対向基板の端部にまで形成する。これによって、TFT基板の周辺において、TFT基板の側面およびその付近において、対向基板側に向かう光を完全に阻止することが出来る。
この場合、スクライビングを安定して行うために、スクライブ線上においては、シール材の厚さを小さくする。スクライブ線上におけるシール材の厚さは1μm以上3μm以下である。スクライブ線上において、シール材の厚さを小さくするために、スクライブ線上に樹脂による切断部スペーサを形成する。
切断部スペーサは、表示領域内において、TFT基板と対向基板の間隔を規定する柱状スペーサと同じ材料によって同時に形成する。スクライブ線上では、切断部スペーサの下には、例えば、オーバーコート膜しかなく、表示領域では、柱状スペーサの下には、例えば、オーバーコート膜とブラックマトリクスが存在する。したがって、柱状スペーサの先端の方が切断部スペーサの先端よりも高くなっており、この高さの差の部分に接着材が存在するので、スクライブ線上においては、黒シール材の厚さは他の部分の厚さよりも小さくなり、安定してスクライビングすることが可能になる。
このような構成によって、対向基板あるいはTFT基板の端部にまで黒シール材を形成することが出来る。この場合、スクライブ線において黒シール材の厚さは1ミクロン程度あれば、バックライトを十分に遮光することが出来る。
本発明によれば、黒表示を行う場合に、周辺からのバックライトから光漏れを防止することが出来るので、高画質を実現することが出来る。また、通常表示においても表示領域周辺におけるコントラストの低下を防止することが出来る。
本発明の原理を示す断面模式図である。 本発明におけるスクライブ工程を示す断面模式図である。 実施例1の平面図である。 実施例1の断面図である。 実施例2の平面図である。 実施例2の断面図である。 実施例3の平面図である。 実施例3の断面図である。 液晶表示装置の1例を示す平面図である。 液晶表示装置の断面模式図である。 従来例の問題点を示す断面図である。 従来例におけるスクライブ工程を示す断面模式図である。
図1は、本発明による液晶表示装置の断面模式図である。図1において、TFT基板10を対向基板20は黒色シール材30によって接着している。本発明における黒色シール材30の使用は遮光効果を得るためである。黒色シール材30は例えば、エポキシ系樹脂にカーボン、Tiブラック等を混入させて形成する。
図1において、導光板110からTFT基板10に入射した光は、全反射を繰り返しながらTFT基板10の端部に達する。TFT基板10の側面において、全反射した光はTFT基板10の上面に向かう。この時、従来であれば、TFT基板10の上面において、全反射する条件を満たさない光は、対向基板20側に出射して光漏れの原因になっていた。
これに対して本発明では、黒色シール材30がTFT基板10および対向基板20の端部にまで形成されているので、TFT基板10の上面に入射する光が全反射条件を満たすか否かにかかわらず、光は対向基板20側には出射しない。したがって、画面の周辺領域12における光漏れを防止することが出来る。
このような構成の液晶表示パネルは、具体的には図2のような、マザー基板の構成によって実現することが出来る。液晶表示パネルは、マザー基板に多数形成されている。図2は、マザー基板におけるとなりあった液晶表示パネルのスクライブ線15付近の断面図である。図2において、スクライブ線15を挟んで黒色シール材30が形成されている。図2における黒色シール材30は隣りあう液晶表示パネルによって共有されている。
図2のスクライブ線15にそってストライプすることにより、個々の液晶表示パネルを分離する。しかし、図2における黒色シール材30は、一様の厚さに形成されている。この場合、黒色シール材30の影響によって、ストライプによる分離を安定して行うことが出来ない。そこで、本発明においては、以下の実施例に示す方法によって、TFT基板10および対向基板20の端部にまで黒色シール材30を形成しても安定してスクライブすることを可能にしている。
図3は本発明の実施例1を示す平面図であり、マザー基板のうちのマザー対向基板20の平面図である。図3は4個のマザー対向基板20のコーナー部の平面図を示している。図3において、点線がスクライブ線15である。マザー対向基板20をマザーTFT基板10と接着した後、この線に沿ってカッターによってガラスに傷をつけ、その後、傷を形成した側を凸にして曲げ応力を加え、ガラスを破断することによって、各液晶表示パネルをマザー基板から分離する。
図3において、4個の対向基板20にはブラックマトリクス50が形成され、ブラックマトリクス50の上には柱状スペーサ60が形成されている。柱状スペーサ60は対向基板20とTFT基板10の間隔を規定するために使用される。スクライブ線15が形成される部分には切断部スペーサ70が形成されている。切断部スペーサ70は所定の幅を持って線状に形成されており、この中心にスクライブ線15が存在している。スクライブ線15は柱状スペーサ60と同じ材料によって同一工程によって形成される。したがって、切断部スペーサ70が存在しても工程数が増加することは無い。
スクライブ線15をまたいで黒色シール材30が形成されている。すなわち、黒色シール材30は隣り合った対向基板20において、連続して形成されている。黒色シール材30の形成領域はブラックマトリクス50の形成領域よりも表示領域から見て外側に形成されている。黒色シール材30は熱硬化型であることが望ましい。なお、図3全体に、図示しないオーバーコート膜55が形成されている。図3に描かれていないが、各対向基板20の表示領域には画素毎にカラーフィルタが形成されている。柱状スペーサ60はカラーフィルタが形成された領域にも形成されるが、図3では図示していない。
図4は図3において、マザーTFT基板10とマザー対向基板20を貼り合わせた状態における、A−A断面図である。図4において、各対向基板20には、周辺付近までブラックマトリクス50が形成されている。ブラックマトリクス50および対向基板20の全面を覆ってオーバーコート膜55が形成されている。オーバーコート膜55は、図示しないカラーフィルタが液晶層40を汚染することを防止するために使用されている。
対向基板20において、オーバーコート膜55の上には、表示領域には柱状スペーサ60が形成され、スクライブ領域には切断部スペーサ70が形成されている。柱状スペーサ60と切断部スペーサ70は例えば、アクリル等の感光性樹脂を所定の高さに塗布し、マスクを用いて露光し、現像することによって、露光された部分のみを残すことによって形成する。したがって、柱状スペーサ60と切断部スペーサ70は同時に形成される。
図4に示すように、柱状スペーサ60はブラックマトリクス50とオーバーコート膜55の上に形成されるのに対し、切断部スペーサ70はオーバーコート膜55のみの上に形成される。したがって、切断部スペーサ70の先端の高さの方がブラックマトリクス50の厚さだけ柱状スペーサ60の先端の高さよりも低く形成される。ブラックマトリクス50は一般には樹脂で形成され、厚さは1μm程度である。したがって、切断部スペーサ70とTFT基板10との間には1ミクロン程度の隙間が空くことになる。
図4において、黒色シール材30が隣り合った液晶表示パネルに共通に形成されている。黒色シール材30は切断部スペーサ70とTFT基板10との間にも存在し、この部分においては、黒色シール材30の厚さは1μm程度になる。黒色シール材30はマザー対向基板20に形成されたあと、マザーTFT基板10を貼り付ける際、つぶれて外側に広がる形になるので、切断部スペーサ70とTFT基板10との間隔が1μm程度と狭くとも黒色シール材30はこの間に存在することが出来る。TFT基板10にはTFTや画素電極、走査線、映像信号線等が形成されるが、図4においては省略されている。TFT基板10と対向基板20の間には液晶が充填されている。
スクライブ線15上に黒色シール材30が厚く形成されていると、スクライブをして、その後ガラスを破断するときに、黒色シール材30の影響で、安定した破断が出来ない。本発明においては、スクライブ線15は切断部スペーサ70の部分に形成され、この部分の黒色シール材30の厚さは小さいので、黒色シール材30の影響は、スクライブ後のガラスの破断にはほとんどなく、安定したスクライブを行うことが可能である。
図5は本発明の第2の実施例を示す平面図である。図5において、連続した4個の対向基板にはブラックマトリクス50が形成され、ブラックマトリクス50の上には柱状スペーサ60が形成されているが、ブラックマトリクス50は実施例1よりもスクライブ線15の近くまで形成されている。スクライブ線15が形成される部分には切断部スペーサ70が形成されている。これに加え、本実施例では、シール部堰75が、柱状スペーサ60および切断部スペーサ70と同じ材料で同時に形成されている。したがって、シール部堰75が存在しても工程数が増加することは無い。シール部堰75はブラックマトリクス上に形成されているので、シール部堰75の先端の高さは、切断部スペーサ70の先端の高さよりも高い。
本実施例では、黒色シール材30は2つのシール部堰75の間に配置されている。黒色シール材30はシール部堰75によって区画され、シール部堰75よりも内側、すなわち表示領域側には侵入しない。したがって、表示領域の外側の額縁領域を正確に規定することができるので、黒色シール材30の表示領域へのはみ出しを防止するために、過度に額縁領域を広げる必要は無い。
本実施例においても、スクライブ線15をまたいで黒色シール材30が形成されている。すなわち、黒色シール材30は隣り合った対向基板20において、連続して形成されている。本実施例では、黒色シール材30の形成領域はブラックマトリクス50の形成領域と一部オーバーラップしている。また、図5全体に図示しないオーバーコート膜55が形成されている。図5に描かれていないが、各対向基板20の表示領域には画素毎にカラーフィルタが形成されており、柱状スペーサ60はカラーフィルタが形成された領域にも形成されるが、図5では図示していない。
図6は図5において、マザーTFT基板10とマザー対向基板20を貼り合わせた状態における、B−B断面図である。図6において、各対向基板20には、実施例1の場合よりもよりスクライブ線15近くにまでブラックマトリクス50が形成されている。ブラックマトリクス50および対向基板20の全面を覆ってオーバーコート膜55が形成されている。
対向基板20において、ブラックマトリクス50の端部付近のオーバーコート膜55の上にはシール部堰75が形成され、スクライブ領域には切断部スペーサ70が形成されている。シール部堰75と切断部スペーサ70は、例えば、アクリル樹脂等で同時に形成される。
図6に示すように、シール部堰75はブラックマトリクス50とオーバーコート膜55の上に形成されるのに対し、切断部スペーサ70はオーバーコート膜55のみの上に形成される。したがって、切断部スペーサ70の高さの方がブラックマトリクス50の厚さだけシール部堰75よりも低く形成される。したがって、切断部スペーサ70とTFT基板10との間にはブラックマトリクス50の厚さである1ミクロン程度の隙間が空くことになる。
図6において、黒色シール材30が隣り合った液晶表示パネルに共通に形成されている。黒色シール材30は切断部スペーサ70とTFT基板10との間にも存在し、この部分においては、黒色シール材30の厚さは、ブラックマトリクス50の厚さと同程度の、1μm程度になる。黒色シール材30はマザー対向基板20に形成されたあと、マザーTFT基板10を貼り付ける際、つぶれて外側に広がるが、シール部堰75によってせき止められ、それ以上は表示領域側には侵入しない。
本実施例においても、スクライブ線15は切断部スペーサ70の部分に形成されるので、この部分の黒色シール材30の厚さは小さいので、黒色シール材30の影響は、スクライブ後のガラスの破断にはほとんどなく、安定したスクライブを行うことが可能である。本実施例では、さらに、シール部堰75を形成しているので、黒色シール材30の領域が正確に区画され、表示領域外側の額縁領域を必要以上に大きくする必要が無い。したがって、同一画面に対して、外形の小さな液晶表示装置を製作することが出来る。
図7は本発明の第3の実施例を示す平面図である。本実施例の実施例1との差は、実施例1ではオーバーコート膜55がマザー対向基板20全面に形成されているのに対し、本実施例では、オーバーコート膜55は黒色シール材30が形成されている部分には形成されていないことである。このような構成の場合、柱状スペーサ60の下側には、ブラックマトリクス50とオーバーコート膜55が形成されているのに対し、切断部スペーサ70はマザー対向基板20に直接形成されている。
したがって、本実施例では、柱状スペーサ60の先端と、切断部スペーサ70の先端とでは、ブラックマトリクス50とオーバーコート膜55の厚さの合計の差が存在することになる。例えば、ブラックマトリクス50の厚さが1μm、オーバーコート膜55の厚さが1μmとすると、柱状スペーサ60先端と切断部スペーサ70先端の高さの差は2μm程度となる。このように、本実施例では、切断部スペーサ70とTFT基板10との間に形成される黒色シール材30の厚さを実施例1あるいは実施例2等におけるよりも大きくしたい場合等に適用することが出来る。
図8は、図7のC−C断面図である。図8に示すように、オーバーコート膜55は切断部スペーサ70が形成されている部分には存在していない。したがって、切断部スペーサ70とTFT基板10との間隔は、ブラックマトリクス50とオーバーコート膜55の厚さの合計と同程度となっている。
本実施例におけるその他の構成は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。本実施例においても、スクライブ線15は切断部スペーサ70の部分に形成され、この部分の黒色シール材30の厚さは小さいので、黒色シール材30の影響は、スクライブ後のガラスの破断にはほとんどなく、安定したスクライブを行うことが可能である。
実施例1および実施例2では、切断部スペーサ70の先端の高さと柱状スペーサ60の先端の高さはブラックマトリクス50の厚さによって差をつけている。また、実施例3では、この高さの差をブラックマトリクス50とオーバーコート膜55の厚さの合計によって差をつけている。ところで、表示領域においては、カラーフィルタが形成されているが、カラーフィルタはブラックマトリクス50と重畳して形成される場合が多い。この場合は、柱状スペーサ60はブラックマトリクス50とカラーフィルタとオーバーコート膜55の上に形成されることになる。
柱状スペーサ60がカラーフィルタの上に形成されている場合、実施例1および実施例2に対応する構成では、切断部スペーサ70の先端の高さと柱状スペーサ60の先端の高さはブラックマトリクス50とカラーフィルタの厚さの合計によって差がつけられる。この場合、ブラックマトリクス50の厚さを1μm、カラーフィルタの厚さを1μmとすると、該高さの差は2μm程度となる。
柱状スペーサ60がカラーフィルタの上に形成されている場合、実施例3に対応する構成では、切断部スペーサ70の先端の高さと柱状スペーサ60の先端の高さはブラックマトリクス50とカラーフィルタとオーバーコート膜55の厚さの合計によって差がつけられる。この場合、ブラックマトリクス50の厚さを1μm、カラーフィルタの厚さを1μm、オーバーコート膜55の厚さを1μmとすると、該高さの差は3μm程度となる。
このように、実施例4の構成は、切断部スペーサ70の先端の高さと柱状スペーサ60の先端の高さの差をより大きくしたい、つまり、スクライブ線15における黒色シール材30の厚さを実施例1〜3の構成よりも厚くしたい場合に適用することが出来る。
以上のように、本発明によれば、シール部に樹脂で形成された切断部スペーサ70を配置し、スクライブ線15における黒色シール材30の厚さを小さくすることによって、黒色シール材30をスクライブ線15にまで形成することが可能になる。実施例1〜4によれば、スクライブ線15における黒色シール材30の厚さを1μmから3μmに設定することが出来る。なお、黒色シール材30の厚さが1μmより薄いと、黒色シール材30による接着力が不足する場合があり、黒色シール材30の厚さが3μmを超えると、スクライブが安定して行えなくなる場合がある。したがって、黒色シール材30の厚さは1〜3μmが好ましい範囲である。
10…液晶表示装置、 11…上偏光板、 12…周辺領域、 15…スクライブ線、 20…対向基板、 21…下偏光板、 30…シール材、 40…液晶層、 50…ブラックマトリクス、 51…遮光テープ、 55…オーバーコート膜、 60…柱状スペーサ、 70…切断部スペーサ、 75…シール部堰、 100…バックライト、 110…導光板、 120…反射シート、 130…光学シート群、 200…フレーム、 300…樹脂モールド、 350…駆動IC、 400…フレキシブル配線基板。

Claims (6)

  1. TFTおよび画素電極を有する画素がマトリクス状に形成されたTFT基板とブラックマトリクスおよびカラーフィルタが形成された対向基板がシール部において接着し、内部に液晶を有する液晶表示装置であって、
    前記TFT基板と前記対向基板の間隔は、表示領域に配置され、樹脂で形成された柱状スペーサによって規定され、
    前記シール部には、前記柱状スペーサと同じ樹脂で形成された切断部スペーサが前記対向基板の端部にまで形成され、前記切断部スペーサと前記TFT基板の間には、黒色シール材が前記TFT基板の端部にまで形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記シール部における前記黒色シール材の厚さは1μm〜3μmであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記切断部スペーサの内側には、前記柱状スペーサと同じ樹脂で形成されたシール部堰が形成され、前記黒色シール材は前記シール部堰よりも外側に存在していることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. TFTおよび画素電極を有する画素がマトリクス状に形成されたTFT基板とブラックマトリクス、カラーフィルタおよびオーバーコート膜が形成された対向基板がシール部において接着し、内部に液晶を有する液晶表示装置であって、
    前記TFT基板と前記対向基板の間隔は、表示領域に配置され、樹脂で形成された柱状スペーサによって規定され、
    前記シール部には、前記柱状スペーサと同じ樹脂で形成された切断部スペーサが前記対向基板の端部にまで形成され、
    前記柱状スペーサと前記対向基板の間にはオーバーコート膜とブラックマトリクスが存在し、前記切断部スペーサと前記対向基板の間にはブラックマトリクスは存在せず、
    前記切断部スペーサと前記TFT基板の間には、黒色シール材が前記TFT基板の端部にまで形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  5. 前記切断部スペーサと前記TFT基板間には、オーバーコート膜が存在しないことを特徴とする液晶表示装置。
  6. TFTおよび画素電極を有する画素がマトリクス状に形成されたTFT基板とブラックマトリクス、カラーフィルタが形成された対向基板がシール部において接着し、内部に液晶を有する液晶表示装置であって、
    前記TFT基板と前記対向基板の間隔は、表示領域に配置され、樹脂で形成された柱状スペーサによって規定され、
    前記シール部には、前記柱状スペーサと同じ樹脂で形成された切断部スペーサが前記対向基板の端部にまで形成され、
    前記柱状スペーサと前記対向基板の間にはブラックマトリクスとカラーフィルタが存在し、前記切断部スペーサと前記対向基板の間にはブラックマトリクスとカラーフィルタは存在せず、
    前記切断部スペーサと前記TFT基板の間には、黒色シール材が前記TFT基板の端部にまで形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
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