JP2011251217A - 薬液含有ティシュペーパーの製造方法及び薬液中の紙粉除去装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
薬液含有ティシュペーパーの製造ラインにおいて、回収した薬液を遠心沈降装置において紙粉分と薬液分とに固液分離し、前記薬液分については薬液塗布装置に対して供給するようにしたことを特徴とする薬液中の紙粉除去装置及び前記装置を使用した紙粉除去方法。
【選択図】図1
Description
このような薬液塗布ティシュペーパーを製造するにあたり、柔軟剤やグリセリンを主原料とする保湿剤は高価であるとともに、その廃棄は環境に与える影響を考慮すると最小限とする必要があるため、薬液塗布工程での薬液の利用効率をできるだけ高くするよう、塗布されなかった余剰の薬液は回収して再度塗布工程に供する、いわゆる薬液の循環使用を行うのが一般的である。
しかし、保湿剤や柔軟剤等の薬液を塗布しローションタイプとも言われるティシュペーパーの製造工程において、その塗布工程より回収された薬液中には、ペーパーシートから離脱、飛散した紙粉が混入し、塗布時間の経過に伴って塗布薬液中の紙粉量が増加することによって薬液の粘度が増加して塗布量が増加し、塗布幅方向や流れ方向での塗布量のばらつきが大きくなる問題があった。
<請求項1記載の発明>
薬液含有ティシュペーパーの製造ラインにおいて、回収した薬液を遠心沈降装置において紙粉分と薬液分とに固液分離し、前記薬液分については薬液塗布装置に対して供給するようにしたことを特徴とする薬液中の紙粉除去装置。
ティシュペーパー原紙に対して薬液を塗布する場合、浸漬、ロール転写、スプレー塗布、フレキソ印刷方式、グラビア印刷方式によるなど公知の塗布方法をいずれも使用することができる。しかし、いずれの塗布方法によっても塗布時薬液の全量がティシュペーパー原紙に塗布されるものではなく、浸漬槽、版、アニロックスロールやディップロールなどの印刷方式における各ロール、塗布した薬液の飛散を防止する遮蔽板等に未塗布薬液が残り、塗布薬液に未塗布液が混入される。薬液は安価ではないし、しかも、廃液とするとしても廃液処理による環境への影響もある。そこで、未塗布薬液は回収して再度塗布に供するのが望ましい。
前記遠心沈降装置がディスク型遠心沈降機である、請求項1記載の薬液中の紙粉除去装置。
薬液塗布ティシュペーパーに使用される薬液は、通常グリセリン等の比重や粘性の高い液体成分を多く含むのに対し、紙粉は微小で軽量であることから、固液の重力差が少ない条件であっても効率よく分離を行うことができる遠心沈降装置の使用が望まれる。連続式遠心沈降装置としては、デキャンタ型遠心沈降機、円筒型遠心沈降機、ディスク型遠心沈降機等が知られるが、大きな遠心沈降面積を有しており微小粒子の分離に適していること、固形分の自動排出機構を備えており自動排出が容易であることから、ディスク型遠心沈降装置の使用が特に好ましい。ディスク型遠心沈降機は、他にも、紙粉含有薬液に対して安定した連続運転が可能、設置スペースが小さい、等の利点を有する。ディスク型遠心沈降機としては、例えば特表平8−510161号公報に開示されるような装置を使用することができる。
原薬液が前記薬液塗布装置に対して補給されるようにした請求項1記載の薬液中の紙粉除去装置。
原薬液は、薬液塗布装置に対して、たとえばこれに到る貯留タンク内に補給される。紙粉を含有しない原薬液については、回収した紙粉含有未塗布薬液中との接触を可能な限り防止しながらそのまま塗布に供することができるので、塗布される薬液の粘度の安定及び紙粉混入の防止の観点から、より好ましい形態である。
薬液含有ティシュペーパーの製造ラインにおいて、回収した薬液を遠心沈降装置において紙粉分と薬液分とに固液分離し、前記薬液分については薬液塗布装置に対して供給することを特徴とする薬液中の紙粉除去方法。
請求項1と同様の効果を奏する。
本発明に係る装置において紙粉を除去される薬液の成分は、特に限定されるものではないが、以下、当該装置に供される薬液の成分の例について示す。
ティシュペーパーに付与する薬液の粘度は、加工速度を向上させる観点から、40℃で1〜700mPa・sとすることが好ましく、特に50〜400mPa・sとすることが好ましい。1mPa・sより小さいと薬液が飛散しやすくなり装置の汚損につながり、逆に700mPa・sより大きいと塗布量をコントロールしにくくなる。
薬液塗布時の温度は30℃〜60℃、好ましくは35℃〜55℃とすることが好ましい。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は、本発明の薬液中の紙粉除去装置と配管の一例を示すフロー図である。薬液塗布工程から回収された紙粉を含む未塗布薬液はポンプP−2により返送され、スクリーン等で紙片等の大きな夾雑物を除去された後にサービスタンク23に貯留される。サービスタンク23の温度は、薬液の粘度を一定の範囲内に保つため、ヒータ26により20〜60℃とされることが好ましい。サービスタンク23内の未塗布薬液には、原液タンク25からポンプP−1により送られる原液薬液が付加されることが好ましい。ティシュペーパーに付加される薬液の品質を均一化するため、循環薬液と原液とを分けてラインに導入するのではなく、薬液を一体的に処理・使用することが好ましいためである。循環薬液と原液とは、4:1〜100:1の割合で混合されることが好ましい。
図2に、紙粉除去装置と薬液塗布工程との配管の別の例を示す。図2に示すように、遠心沈降装置10と円筒型遠心濾過装置22で分離された薬液が、サービスタンク23とは別のサービスタンク24に送られる構成としてもよい。この場合、薬液塗布工程において紙粉が混入した未塗布薬液と、紙粉をほとんど含まない濾液、分離液を混和することがないため、より紙粉の混入の少ない薬液を薬液塗布工程に供することができるため好ましい。しかし、薬液の濾過速度が薬液供給の律速となるため、薬液を安定的に供給するためには、遠心沈降装置として処理能力の高い装置を使用することが好ましい。
この形態においては、原薬液はサービスタンク23に供給するのではなく、サービスタンク24から薬液塗布工程に供給される薬液に混入されるのが好ましい。
前述のように、遠心沈降装置10としては、ディスク型遠心沈降機の使用が好ましい。ディスク型遠心沈降機の一例の断面図を図6に示す。ディスク型遠心沈降機300は、固定リング303によって軸線方向に結合された下方部分301及び上方部分302のロータを有し、これらのロータは固定リング303によって軸線方向に固定されている。図示例の遠心沈降機の内側には、軸線方向に可動なスライド弁304がある。このスライド弁304は、上方部分302と共に分離室305を形成し、このスライド弁304は、遠心沈降操作により分離室の周辺に堆積した固形物質の周囲出口開口部306の環状の空隙を開閉するように配置されている。スライド弁304は、下部空隙307の水圧、空気圧等によって制御されるのが通常である。スライド弁304を設けず、出口部にノズルを設置してもよい(図示せず)。分離室305の内側のディストリビュータ311と上方部分302との間に多数の円錐形の分離ディスクからなるディスクスタック310が配置されている。上方部分302の上端には出口室312があり、出口室312には、中央溝313を通って分離室305から分離液が到達する。出口室312を通って中央に、静止入口管315が延びており、ディストリビュータ311の内側に入口室316に開放している。出口溝320は入口管315の内側に接続されている。
ディスク型遠心沈降機より排出された紙粉には少量の薬液が残存するため、円筒型遠心濾過機22おいて、更に固液分離を行うことが好ましい。円筒型遠心濾過機による分離は、下記の条件で行われるのが好ましい。
○バッグフィルター: 樹脂製、好ましくはポリエステル製
○メッシュサイズ:100〜400メッシュ
○1回あたりの分離試料量:1.0〜5.0kg
○回転数:2000〜500rpm
○分離時間:15〜45分
遠心濾過により得られた分離済みの薬液は、サービスタンク23またはサービスタンク24(図2)へ送られる。また、バッグ内に残存した分離パルプ(紙粉)は廃棄処分される。
以下、本発明に係る装置より供給された薬液を塗布したティシュペーパーの製造工程の例を示す。図3に、本発明に係るティシュペーパーのプライ工程の装置X1の概要を示した。なお、図3に係る工程は、一体となった装置であるプライマシンで実施されることが好ましい。
なお、本形態ではコンタクトエンボス前に薬液を付与する構成をとっているが、コンタクトエンボス後に薬液を付与する構成としてもよい。
薬液塗布工程としては、公知の塗布手段をいずれも使用することができるが、塗布面全体にムラなく薬液塗布を行うグラビア塗布、フレキソ塗布等の印刷方式の使用が好ましい。
図5にグラビア塗布に係る装置の一例を示す。図5において、積層シートS2は、一対のリンク式オフセットグラビアプレス201、202の間に送られる。プレス201は、下部グラビアシリンダ203と、上部オフセットシリンダ204とによって構成されている。また、プレス202は、下部グラビアシリンダ205と、上部オフセットシリンダ206とによって構成されている。グラビアシリンダ203,205は各々、特定の蝕刻されたセルパターンと寸法を有し、クロムメッキされた表面を有しており、オフセットシリンダ、204,206は各々、平滑なポリウレタンゴムの表面を有している。グラビアロールのセル容積の寸法は、所望の被覆重量、ライン速度、及び薬液の粘度で決まる。これらのグラビアシリンダとオフセットシリンダは、矢印の方向に回転する。図7に示されるように、オフセットシリンダ204,206、は、直接対向し互いに平行であり、積層シートS2が通過するニップ領域207を提供する。
薬液塗布工程のうち、特にドクターチャンバー61を備えたフレキソコーターを使用すると、安定した塗布量で薬液を供給することができるため、より好ましい。
図4にフレキソ印刷方式におけるドクターチャンバー形式の一例を示す。図4に示すように一方のドクターチャンバー形式とされる薬液塗布部53Aは、薬液の入っているドクターチャンバー61Aが、回転可能なアニロックスロール63Aと対向して配置されていて、ドクターチャンバー61Aからアニロックスロール63Aに薬液を受け渡すようになっている。また、このアニロックスロール63Aと接し且つ積層連続シートS2の一面とも接する刷版ロール64Aが回転可能に設置されていて、このアニロックスロール63Aから刷版ロール64Aに薬液を受け渡すようになっている。さらに、積層連続シートS2を挟んでこの刷版ロール64Aと対向している弾性ロール65Aとで積層連続シートS2に圧力を付与しつつ、刷版ロール64Aから積層連続シートS2に薬液を塗布するようになっている。
2ロールフレキソ形式の薬液塗布手段では、薬液タンク等の塗布装置内で循環する薬液に含まれる紙粉やエアのろ過装置を設置する必要があるが、本実施の形態のようなドクターチャンバー形式の薬液塗布手段53とした場合、紙粉等が少なくなるので、ろ過装置の負荷が軽減されることも考えられる。さらに、ドクターチャンバー61A、61B等の塗布装置内で薬液の温度をコントロールし、薬液粘度を安定させる必要が考えられるが、ドクターチャンバー61A、61Bに繋がる中間タンク及び配管にヒータを設置することにできる。他方、操業中に積層連続シートS2の幅方向の水分率で塗布量を管理する必要が考えられるが、例えば赤外線の検査機等を用いて常に幅方向の水分量とバラツキをチェックするようにできる。
各段階における薬液の粘度を表1に示す。薬液の粘度は、B型粘度計を使用し、薬液温度27.0℃の条件で測定した。
このような薬液塗布ティシュペーパーを製造するにあたり、柔軟剤やグリセリンを主原料とする保湿剤は高価であるとともに、その廃棄は環境に与える影響を考慮すると最小限とする必要があるため、薬液塗布工程での薬液の利用効率をできるだけ高くするよう、塗布されなかった余剰の薬液は回収して再度塗布工程に供する、いわゆる薬液の循環使用を行うのが一般的である。
しかし、保湿剤や柔軟剤等の薬液を塗布しローションタイプとも言われるティシュペーパーの製造工程において、その塗布工程より回収された薬液中には、ペーパーシートから離脱、飛散した紙粉が混入し、塗布時間の経過に伴って塗布薬液中の紙粉量が増加することによって薬液の粘度が増加して塗布量が増加し、塗布幅方向や流れ方向での塗布量のばらつきが大きくなる問題があった。
<請求項1記載の発明>
ティシュペーパー原紙に対する薬液塗布工程に付与された薬液のうち、余剰の薬液を回収する回収工程と、
回収した薬液を遠心沈降装置において紙粉分と薬液分とに分離する分離工程と、
前記薬液分を薬液塗布装置に対して供給する工程と、を含むことを特徴とする薬液含有ティシュペーパーの製造方法。
ティシュペーパー原紙に対して薬液を塗布する場合、浸漬、ロール転写、スプレー塗布、フレキソ印刷方式、グラビア印刷方式によるなど公知の塗布方法をいずれも使用することができる。しかし、いずれの塗布方法によっても塗布時薬液の全量がティシュペーパー原紙に塗布されるものではなく、浸漬槽、版、アニロックスロールやディップロールなどの印刷方式における各ロール、塗布した薬液の飛散を防止する遮蔽板等に未塗布薬液が残り、塗布薬液に未塗布液が混入される。薬液は安価ではないし、しかも、廃液とするとしても廃液処理による環境への影響もある。そこで、未塗布薬液は回収して再度塗布に供するのが望ましい。
前記遠心沈降装置がディスク型遠心沈降機である、請求項1記載の薬液含有ティシュペーパーの製造方法。
薬液塗布ティシュペーパーに使用される薬液は、通常グリセリン等の比重や粘性の高い液体成分を多く含むのに対し、紙粉は微小で軽量であることから、固液の重力差が少ない条件であっても効率よく分離を行うことができる遠心沈降装置の使用が望まれる。連続式遠心沈降装置としては、デキャンタ型遠心沈降機、円筒型遠心沈降機、ディスク型遠心沈降機等が知られるが、大きな遠心沈降面積を有しており微小粒子の分離に適していること、固形分の自動排出機構を備えており自動排出が容易であることから、ディスク型遠心沈降装置の使用が特に好ましい。ディスク型遠心沈降機は、他にも、紙粉含有薬液に対して安定した連続運転が可能、設置スペースが小さい、等の利点を有する。ディスク型遠心沈降機としては、例えば特表平8−510161号公報に開示されるような装置を使用することができる。
原薬液が、前記遠心沈降装置において分離された前記薬液分とともに前記薬液塗布装置に対して補給されるようにした請求項1記載の薬液含有ティシュペーパーの製造方法。
原薬液は、薬液塗布装置に対して、たとえばこれに到る貯留タンク内に補給される。紙粉を含有しない原薬液については、回収した紙粉含有未塗布薬液中との接触を可能な限り防止しながらそのまま塗布に供することができるので、塗布される薬液の粘度の安定及び紙粉混入の防止の観点から、より好ましい形態である。
薬液含有ティシュペーパーの製造ラインにおいて、ティシュペーパー原紙に対する薬液塗布後の余剰の薬液を回収し、回収した薬液を遠心沈降装置において紙粉分と薬液分とに分離し、前記薬液分については薬液塗布装置に対して供給するように構成された、ことを特徴とする薬液中の紙粉除去装置。
請求項1と同様の効果を奏する。
本発明に係る装置において紙粉を除去される薬液の成分は、特に限定されるものではないが、以下、当該装置に供される薬液の成分の例について示す。
ティシュペーパーに付与する薬液の粘度は、加工速度を向上させる観点から、40℃で1〜700mPa・sとすることが好ましく、特に50〜400mPa・sとすることが好ましい。1mPa・sより小さいと薬液が飛散しやすくなり装置の汚損につながり、逆に700mPa・sより大きいと塗布量をコントロールしにくくなる。
薬液塗布時の温度は30℃〜60℃、好ましくは35℃〜55℃とすることが好ましい。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は、本発明の薬液中の紙粉除去装置と配管の一例を示すフロー図である。薬液塗布工程から回収された紙粉を含む未塗布薬液はポンプP−2により返送され、スクリーン等で紙片等の大きな夾雑物を除去された後にサービスタンク23に貯留される。サービスタンク23の温度は、薬液の粘度を一定の範囲内に保つため、ヒータ26により20〜60℃とされることが好ましい。サービスタンク23内の未塗布薬液には、原液タンク25からポンプP−1により送られる原液薬液が付加されることが好ましい。ティシュペーパーに付加される薬液の品質を均一化するため、循環薬液と原液とを分けてラインに導入するのではなく、薬液を一体的に処理・使用することが好ましいためである。循環薬液と原液とは、4:1〜100:1の割合で混合されることが好ましい。
図2に、紙粉除去装置と薬液塗布工程との配管の別の例を示す。図2に示すように、遠心沈降装置10と円筒型遠心濾過装置22で分離された薬液が、サービスタンク23とは別のサービスタンク24に送られる構成としてもよい。この場合、薬液塗布工程において紙粉が混入した未塗布薬液と、紙粉をほとんど含まない濾液、分離液を混和することがないため、より紙粉の混入の少ない薬液を薬液塗布工程に供することができるため好ましい。しかし、薬液の濾過速度が薬液供給の律速となるため、薬液を安定的に供給するためには、遠心沈降装置として処理能力の高い装置を使用することが好ましい。
この形態においては、原薬液はサービスタンク23に供給するのではなく、サービスタンク24から薬液塗布工程に供給される薬液に混入されるのが好ましい。
前述のように、遠心沈降装置10としては、ディスク型遠心沈降機の使用が好ましい。ディスク型遠心沈降機の一例の断面図を図6に示す。ディスク型遠心沈降機300は、固定リング303によって軸線方向に結合された下方部分301及び上方部分302のロータを有し、これらのロータは固定リング303によって軸線方向に固定されている。図示例の遠心沈降機の内側には、軸線方向に可動なスライド弁304がある。このスライド弁304は、上方部分302と共に分離室305を形成し、このスライド弁304は、遠心沈降操作により分離室の周辺に堆積した固形物質の周囲出口開口部306の環状の空隙を開閉するように配置されている。スライド弁304は、下部空隙307の水圧、空気圧等によって制御されるのが通常である。スライド弁304を設けず、出口部にノズルを設置してもよい(図示せず)。分離室305の内側のディストリビュータ311と上方部分302との間に多数の円錐形の分離ディスクからなるディスクスタック310が配置されている。上方部分302の上端には出口室312があり、出口室312には、中央溝313を通って分離室305から分離液が到達する。出口室312を通って中央に、静止入口管315が延びており、ディストリビュータ311の内側に入口室316に開放している。出口溝320は入口管315の内側に接続されている。
ディスク型遠心沈降機より排出された紙粉には少量の薬液が残存するため、円筒型遠心濾過機22おいて、更に固液分離を行うことが好ましい。円筒型遠心濾過機による分離は、下記の条件で行われるのが好ましい。
○バッグフィルター: 樹脂製、好ましくはポリエステル製
○メッシュサイズ:100〜400メッシュ
○1回あたりの分離試料量:1.0〜5.0kg
○回転数:2000〜500rpm
○分離時間:15〜45分
遠心濾過により得られた分離済みの薬液は、サービスタンク23またはサービスタンク24(図2)へ送られる。また、バッグ内に残存した分離パルプ(紙粉)は廃棄処分される。
以下、本発明に係る装置より供給された薬液を塗布したティシュペーパーの製造工程の例を示す。図3に、本発明に係るティシュペーパーのプライ工程の装置X1の概要を示した。なお、図3に係る工程は、一体となった装置であるプライマシンで実施されることが好ましい。
なお、本形態ではコンタクトエンボス前に薬液を付与する構成をとっているが、コンタクトエンボス後に薬液を付与する構成としてもよい。
薬液塗布工程としては、公知の塗布手段をいずれも使用することができるが、塗布面全体にムラなく薬液塗布を行うグラビア塗布、フレキソ塗布等の印刷方式の使用が好ましい。
図5にグラビア塗布に係る装置の一例を示す。図5において、積層シートS2は、一対のリンク式オフセットグラビアプレス201、202の間に送られる。プレス201は、下部グラビアシリンダ203と、上部オフセットシリンダ204とによって構成されている。また、プレス202は、下部グラビアシリンダ205と、上部オフセットシリンダ206とによって構成されている。グラビアシリンダ203,205は各々、特定の蝕刻されたセルパターンと寸法を有し、クロムメッキされた表面を有しており、オフセットシリンダ、204,206は各々、平滑なポリウレタンゴムの表面を有している。グラビアロールのセル容積の寸法は、所望の被覆重量、ライン速度、及び薬液の粘度で決まる。これらのグラビアシリンダとオフセットシリンダは、矢印の方向に回転する。図7に示されるように、オフセットシリンダ204,206、は、直接対向し互いに平行であり、積層シートS2が通過するニップ領域207を提供する。
薬液塗布工程のうち、特にドクターチャンバー61を備えたフレキソコーターを使用すると、安定した塗布量で薬液を供給することができるため、より好ましい。
図4にフレキソ印刷方式におけるドクターチャンバー形式の一例を示す。図4に示すように一方のドクターチャンバー形式とされる薬液塗布部53Aは、薬液の入っているドクターチャンバー61Aが、回転可能なアニロックスロール63Aと対向して配置されていて、ドクターチャンバー61Aからアニロックスロール63Aに薬液を受け渡すようになっている。また、このアニロックスロール63Aと接し且つ積層連続シートS2の一面とも接する刷版ロール64Aが回転可能に設置されていて、このアニロックスロール63Aから刷版ロール64Aに薬液を受け渡すようになっている。さらに、積層連続シートS2を挟んでこの刷版ロール64Aと対向している弾性ロール65Aとで積層連続シートS2に圧力を付与しつつ、刷版ロール64Aから積層連続シートS2に薬液を塗布するようになっている。
2ロールフレキソ形式の薬液塗布手段では、薬液タンク等の塗布装置内で循環する薬液に含まれる紙粉やエアのろ過装置を設置する必要があるが、本実施の形態のようなドクターチャンバー形式の薬液塗布手段53とした場合、紙粉等が少なくなるので、ろ過装置の負荷が軽減されることも考えられる。さらに、ドクターチャンバー61A、61B等の塗布装置内で薬液の温度をコントロールし、薬液粘度を安定させる必要が考えられるが、ドクターチャンバー61A、61Bに繋がる中間タンク及び配管にヒータを設置することにできる。他方、操業中に積層連続シートS2の幅方向の水分率で塗布量を管理する必要が考えられるが、例えば赤外線の検査機等を用いて常に幅方向の水分量とバラツキをチェックするようにできる。
各段階における薬液の粘度を表1に示す。薬液の粘度は、B型粘度計を使用し、薬液温度27.0℃の条件で測定した。
Claims (4)
- 薬液含有ティシュペーパーの製造ラインにおいて、回収した薬液を遠心沈降装置において紙粉分と薬液分とに固液分離し、前記薬液分については薬液塗布装置に対して供給するようにしたことを特徴とする薬液中の紙粉除去装置。
- 前記遠心沈降装置がディスク型遠心沈降機である、請求項1記載の薬液中の紙粉除去装置。
- 原薬液が前記薬液塗布装置に対して補給されるようにした請求項1記載の薬液中の紙粉除去装置。
- 薬液含有ティシュペーパーの製造ラインにおいて、回収した薬液を遠心沈降装置において紙粉分と薬液分とに固液分離し、前記薬液分については薬液塗布装置に対して供給することを特徴とする薬液中の紙粉除去方法。
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