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JP2011152019A - 電源装置 - Google Patents

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JP2011152019A JP2010013352A JP2010013352A JP2011152019A JP 2011152019 A JP2011152019 A JP 2011152019A JP 2010013352 A JP2010013352 A JP 2010013352A JP 2010013352 A JP2010013352 A JP 2010013352A JP 2011152019 A JP2011152019 A JP 2011152019A
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Masahiro Nishikawa
政広 西川
Miki Kotani
幹 小谷
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Abstract

【課題】ノーマルモードノイズおよび、入力段に設けたコンデンサ間の閉ループ電流を抑制した電源装置を提供する。
【解決手段】直流電源Eに高圧ラインA1および低圧ラインA2を介して接続され、トランスTおよび、トランスTに供給される電流を制御するスイッチング素子SW1を有し、スイッチング素子SW1をオン・オフすることで所望の直流電圧V2を出力するDC/DCコンバータ1と、直流電源EとDC/DCコンバータ1とを接続する高圧ラインA1に直列接続されるインダクタL1と、高圧ラインA1と低圧ラインA2との間に接続され、互いに並列接続されるコンデンサC1および、コンデンサC1より容量の大きいコンデンサC2とを備え、コンデンサC2と高圧ラインA1との間に、インピーダンス成分を有するインダクタL2が設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源装置に関するものである。
従来、入力される直流電圧を所望の直流電圧に変換して出力するDC/DCコンバータを備えた電源装置が提供されている。従来例1を図23に示す概略回路構成図を用いて説明する。本従来例の電源装置は、直流電源Eを入力電源とし、インダクタL10と、コンデンサC10、C11と、負荷Bで構成されている。
直流電源Eは、入力電源であり、直流電圧を出力する。また、直流電源Eの正極に接続される高圧ラインA1および、直流電源Eの負極に接続される低圧ラインA2を介して負荷Bに接続されている。
負荷Bは、図示しないトランスやスイッチング素子を備えたDC/DCコンバータで構成されている。トランスの1次巻線には、直流電源Eから直流電圧が印加される。また、スイッチング素子は、トランスの1次巻線に供給される電流を制御する。そして、スイッチング素子がオン・オフすることで、トランスの2次巻線の両端に所望の直流電圧を発生させる。
インダクタL10は、直流電源Eと負荷Bとの間の高圧ラインA1に、直列接続されている。そのため、インダクタL10は高圧ラインA1および低圧ラインA2に発生するノーマルモードノイズを抑制することができる。
コンデンサC10およびコンデンサC11は、インダクタL10の後段で、高圧ラインA1と低圧ラインA2との間に、各々が接続されている。コンデンサC10は、単位体積あたりの許容リプル電流の大きいセラミックコンデンサやフィルムコンデンサで構成されている。そのため、コンデンサC10は、スイッチング素子のオン・オフによるリプルを抑制することができる。コンデンサC11は、比較的大容量の電解コンデンサで構成されている。コンデンサC11は、バックアップ用のコンデンサであり、直流電源Eが瞬断しても、負荷Bへの電力供給を継続させることができる。
また、コンデンサC10から負荷Bに供給される電流をI1、コンデンサC11から負荷Bに供給される電流をI2とする。そして、負荷Bには、電流I1とI2とが重畳され、電流I3が供給される。
しかし、コンデンサC10とC11は、互いに異なる種類で異なる容量のコンデンサで構成されており、互いの内部インピーダンスが異なる。したがって、コンデンサC10、C11との間で共振が発生する。そして、コンデンサC10、C11との間で閉ループが形成され、閉ループ内に高周波の共振電流I4(閉ループ電流)が流れてしまう。
閉ループ内に流れる共振電流を抑制するためには、コンデンサC10、C11との間の閉ループ内かつ、高圧ラインA1または低圧ラインA2にインピーダンス成分を備えたインダクタなどを直列接続すればよい。しかし、この場合、インダクタに直流電源Eから負荷Bへの主回路電流が流れるため、インダクタの形状を大きくする必要がある。それによって、電源装置の体積および重量が大きくなる問題がった。
そこで、共振電流I4を抑制し、かつ小型化を図った電源装置が提供されている(例えば、特許文献1)。従来例2を図24に示す概略回路構成図を用いて説明する。本従来例は、直流電源Eを入力電源とし、インダクタL11と、コンデンサC10、C11と、負荷Bとで構成されている。
従来例1との差異は、高圧ラインA1にインダクタL10が直列接続されておらず、高圧ラインA1と低圧ラインA2との間で、インダクタL11がコンデンサC11に直列接続されている点である。インダクタL11は、一端がコンデンサC11の正極に接続され、他端が高圧ラインA1に接続されている。それによって、コンデンサC10、C11との間で形成される閉ループ内に、インダクタL11が設けられることとなる。インダクタL11は、インピーダンス成分を備えているため、共振電流I4を抑制することができる。また、インダクタL11は高圧ラインA1および低圧ラインA2上に設けられていないため、インダクタL11に流れる電流は小さい。そのため、インダクタL11の形状を小さくすることができ、電源装置を小型化することができる。
特開平5−344709号公報
しかし、従来例2では、直流電源Eと負荷Bとの間にインダクタL10が直列接続されていないため、ノーマルモードノイズを抑制することができない。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノーマルモードノイズおよび、入力段に設けたコンデンサ間の閉ループ電流を抑制した電源装置を提供することにある。
請求項1の発明は、直流電源に高圧ラインおよび低圧ラインを介して接続され、トランスおよび、トランスに供給される電流を制御するスイッチング素子を有し、スイッチング素子をオン・オフすることで所望の直流電圧を出力するDC/DCコンバータと、直流電源とDC/DCコンバータとを接続する高圧ラインまたは低圧ラインに直列接続される第1のインダクタと、高圧ラインと低圧ラインとの間に接続され、互いに並列接続される第1のコンデンサおよび、第1のコンデンサより容量の大きい第2のコンデンサとを備え、第2のコンデンサと高圧ラインまたは低圧ラインとの間に、インピーダンス成分を有する電流抑制手段が設けられることを特徴とする。
この発明によれば、直流電源とDC/DCコンバータとの間に直列接続された第1のインダクタによって、ノーマルモードノイズを抑制することができる。また、第1のコンデンサと第2のコンデンサとの間に形成される閉ループ内に、インピーダンス成分を有する電流抑制手段が設けられることによって、閉ループ内に流れる閉ループ電流(共振電流)を抑制することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記電流抑制手段は、プリント基板に形成される巻回状の配線パターンであることを特徴とする。
この発明によれば、電流抑制手段をプリント基板に設けられる配線パターンで形成することによって、部品を実装する必要がない。それによって、低コスト化および、小型化を図ることができる。また、配線パターンを巻回状に形成することによって、電流抑制手段のインダクタンス成分が大きくなる。それによって、電流抑制手段のインピーダンス成分が大きくなり、閉ループ電流を抑制することができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記プリント基板は、複数の層で形成されており、前記巻回状の配線パターンは、複数の層に渡って、各層に形成されることを特徴とする。
この発明によれば、巻回状の配線パターンを複数の層に渡って、各層に形成することにって、配線が長くなると共に、巻回量が増加する。したがって、電流抑制手段の抵抗成分およびインダクタンス成分が大きくなる。それによって、電流抑制手段のインピーダンス成分がさらに大きくなり、閉ループ電流をより抑制することができる。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記電流抑制手段は、プリント基板に形成される蛇行状の配線パターンであることを特徴とする。
この発明によれば、電流抑制手段をプリント基板に設けられる蛇行状の配線パターンで形成することによって、配線が長くなり、抵抗成分が大きくなる。それによって、電流抑制手段のインピーダンス成分が大きくなり、閉ループ電流を抑制することができる。
請求項5の発明は、請求項2乃至4のいずれか1項の発明において、前記DC/DCコンバータは、HIDランプまたはLEDランプに電源供給することを特徴とする。
この発明によれば、プリント基板上に巻回状または蛇行状に形成された配線パターン上に、電子部品を実装することができる。したがって、HIDランプまたはLEDランプに電源供給する電源装置を小型化することができる。
請求項6の発明は、請求項1の発明において、前記電流抑制手段は、第2のインダクタであることを特徴とする。
この発明によれば、第2のインダクタのインダクタンス成分によって、閉ループ電流を抑制することができる。
以上説明したように、本発明では、ノーマルモードノイズおよび、入力段に設けたコンデンサ間の閉ループ電流を抑制することができるという効果がある。
本発明の実施形態1の電源装置の概略回路構成を示す図である。 同上の概略回路構成を示す図である。 同上の概略回路構成を示す図である。 同上の複数の電解コンデンサを備えた電源装置の概略回路構成を示す図である。 同上の複数の電解コンデンサを備えた電源装置の概略回路構成を示す図である。 同上の実施形態2の電源装置の概略回路構成を示す図である。 (a)(b)配線パターンの形状を示す図である。 (a)(b)プリント基板への実装状態を示す図である。 同上の実施形態3の電源装置の概略回路構成を示す図である。 (a)(b)配線パターンの形状を示す図である。 プリント基板への実装状態を示す図である。 実施形態3の電源装置の概略回路構成を示す図である。 プリント基板への実装状態を示す図である。 複数の電解コンデンサを備えた電源装置のプリント基板への実装状態を示す図である。 2層に形成されたプリント基板の一部斜視図である。 2層に形成されたプリント基板の一部上面図である。 4層に形成されたプリント基板の一部斜視図である。 4層に形成されたプリント基板の一部上面図である。 ケースの外観斜視図である。 LED点灯回路の概略回路構成を示す図である。 LED点灯回路の概略回路構成を示す図である。 HID点灯回路の概略回路構成を示す図である。 従来例1の概略回路構成を示す図である。 従来例2の概略回路構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本実施形態の電源装置を図1を用いて説明する。図1は、本実施形態の概略回路構成図である。本実施形態の電源装置は、直流電源Eを入力電源とし、インダクタL1、L2と、コンデンサC1、C2と、DC/DCコンバータ1とを備えている。
直流電源Eは、入力電源であり、直流電圧V1を出力する。また、直流電源Eの正極に接続される高圧ラインA1および、直流電源Eの負極に接続される低圧ラインA2を介してDC/DCコンバータ1に接続されている。
DC/DCコンバータ1は、トランスTと、スイッチング素子SW1と、ダイオードD1と、コンデンサC3とで構成されている。トランスTは、1次巻線T1と2次巻線T2とを備えている。直流電源Eと、インダクタL1と、1次巻線T1と、スイッチング素子SW1とで直列回路を形成している。1次巻線T1は、直流電源Eの正極からインダクタL1を介して、直流電圧V1が印加される。また、1次巻線T1は、後段に設けられたスイッチング素子SW1を介して、直流電源Eの負極に接続されている。スイッチング素子SW1は、オン・オフすることで、1次巻線T1に供給される直流電流を制御している。
トランスTの2次巻線T2は、一端にダイオードD1のアノードが接続されている。また、コンデンサC3は、ダイオードD1のカソードと、2次巻線T2の他端に接続されている。
DC/DCコンバータ1は、フライバック方式である。スイッチング素子SW1がオンすると、トランスTの1次巻線T1に直流電流が流れて、エネルギーが蓄積される。そして、スイッチング素子SW1がオフすると、トランスTの磁束結合によって、1次巻線に蓄積されたエネルギーが2次巻線T2に伝達され、2次巻線T2に電流が流れる。そして、スイッチング素子SW1がオン・オフを繰り返すことで、トランスTの1次巻線T1に印加される直流電圧V1を変換して、コンデンサC3の両端に直流電圧V2が生成される。
インダクタL1は、高圧ラインA1に直列接続されている。インダクタL1は、十分な直流重畳特性があり、直流電源Eの出力電流が最大時でも磁気飽和することがない。また、インダクタL1は、直流電源Eからのリプルを減衰させることができる。また、インダクタL1は、スイッチング素子SW1によるスイッチングノイズを減衰させることができる。したがって、インダクタL1は、直流電源EとDC/DCコンバータ1との間のノーマルモードノイズを抑制することができる。
コンデンサC1は、高圧ラインA1と低圧ラインA2との間に設けられている。コンデンサC1は、セラミックコンデンサやフィルムコンデンサで構成されており、単位体積あたりの許容リプル電流が大きい。
コンデンサC2は、高圧ラインA1と低圧ラインA2との間に設けられている。また、コンデンサC2は、コンデンサC1より容量の大きい電解コンデンサで構成されている。そのため、直流電源Eが瞬断しても、DC/DCコンバータ1への電源供給を継続させることができる。
インダクタL2は、コンデンサC2と高圧ラインA1との間で、コンデンサC2に直列接続されている。また、インダクタL2はインピーダンス成分(インダクタンス成分)を備えている。インダクタL2は、コンデンサC1とC2との間で形成される閉ループ内に直列接続されため、閉ループ内を流れる共振電流(閉ループ電流)抑制することができる。なお、共振電流の周波数は、スイッチング素子SW1のスイッチング周波数よりも高い。
上記の構成によって、インダクタL1とコンデンサC1、C2とでノーマルモードノイズおよびリプルを抑制することができる。また、インピーダンス成分を備えたインダクタL2がコンデンサC2と直列接続されているため、閉ループ内に流れる高周波の共振電流を抑制することができる。
また、インダクタL2は高圧ラインA1および低圧ラインA2上に設けられていない。そのため、インダクタL2に流れる電流は、高圧ラインA1上に設けられたインダクタL1に流れる電流(主回路電流)に対して小さい。したがって、部品サイズの小さいインダクタL2を選定することができ、電源装置を小型化することができる。
なお、上記では、フライバック方式のDC/DCコンバータ1を用いて説明したが、フライフォワード方式などであってもよい。
また、図2に示すように、インダクタL1をコンデンサC1、C2の閉ループ内に直列接続してもよい。図2に示す構成でも、上記で図1を用いて説明した電源装置と同様に、インダクタL1とコンデンサC1、C2とでノーマルモードノイズを抑制することができる。
また、インダクタL1が閉ループ内に直列接続されているが、図3に示すように、インダクタL1には浮遊容量C4が存在する。そのため、共振電流は浮遊容量C4を介してコンデンサC1に流れるため、インダクタL1は共振電流を抑制する効果は低い。しかし、インダクタL2がコンデンサC2と直列接続されているため、閉ループ内に流れる高周波の共振電流を抑制することができる。
また、図4、図5に示すように、複数の電解コンデンサC2a、C2bを設けてもよい。コンデンサC2a、C2bは、高圧ラインA1と低圧ラインA2との間で、互いに並列接続されている。そして、各コンデンサC2a、C2bと高圧ラインA1との間に、インダクタL2a、L2bが直列接続されている。それによって、コンデンサC2a、C2bとコンデンサC1との間に流れる共振電流を抑制することができる。また、複数のコンデンサC2a、C2bを備えているため、ノーマルモードノイズおよびリプルをさらに抑制することができると共に、直流電源Eの瞬断しても、より安定してDC/DCコンバータ1に電源供給することができる。
(実施形態2)
本実施形態の概略回路構成図を図6に示す。本実施形態の電源装置は、直流電源Eを入力電源とし、インダクタL1と、DC/DCコンバータ1と、コンデンサC1、C2と、配線パターン2とで構成されている。なお、配線パターン2以外は、図1に示す実施形態1と同一構成であるので、同一符号を用いて説明を省略する。
本実施形態は、実施形態1で説明したインダクタL2を備えておらず、インダクタL2が接続されていた箇所に配線パターン2が設けられている。配線パターン2は、端部2xが高圧ラインA1と接続しており、端部2yがコンデンサC2の正極に接続されている。また、配線パターン2は、銅箔などの導体で形成されている。また、配線パターン2は蛇行しており、図7(a)に示す波状または、図7(b)に示す矩形波状に形成されている。配線パターン2が蛇行状に形成されていることによって、配線経路が長くなり、配線パターン2のインピーダンス成分(抵抗成分)が大きくなる。したがって、コンデンサC1、C2との間に形成される閉ループ内に流れる共振電流を抑制することができる。
図8(a)に本実施形態におけるプリント基板3への実装状態の上面図、図8(b)に実施形態1におけるプリント基板3への実装状態の上面図を示す。なお、図8(a)(b)には、コンデンサC2と、インダクタL1、L2と、配線パターン2のみを示し、他の構成の図示は省略する。
図8(a)は、プリント基板3にコンデンサC2とインダクタL1が面実装されており、配線パターン2はプリント基板3上に形成されている。コンデンサC2とインダクタL1は、配線パターン2を介して接続されている。なお、配線パターン2の端部2xおよびインダクタL1の一端は、図示しない直流電源Eの正極に接続され、インダクタL1の他端は図示しないDC/DCコンバータ1に接続されている。また、本実施形態のプリント基板3は、FR−4などのガラスエポキシを用いて形成されているが、絶縁物であれば他の材料で形成されていてもよい。
図8(b)は、プリント基板3にコンデンサC2とインダクタL1、L2が面実装されている。そして、コンデンサC2とインダクタL1は、インダクタL2を介して接続されている。
図8(a)に示すように、本実施形態では、インダクタL2を実装する必要がないので、プリント基板3に実装する部品点数を少なくすることができる。したがって、低コスト化を実現することができる。
また、図8(b)に示すインダクタL2に対して、図8(a)に示す配線パターン2は省スペースである。したがって、プリント基板3を小型化することができ、電源装置を小型化することができる。
(実施形態3)
本実施形態の概略回路構成図を図9に示す。本実施形態の電源装置は、直流電源Eを入力電源とし、インダクタL1と、DC/DCコンバータ1と、コンデンサC1、C2と、配線パターン4とで構成されている。なお、配線パターン4以外は、図6に示す実施形態2と同一構成であるので、同一符号を用いて説明を省略する。
本実施形態の配線パターン4は、実施形態2で説明した配線パターン2と形状が異なる。実施形態2の配線パターン2は蛇行状に形成されていたが、本実施形態の配線パターン4は巻回状に形成されている。配線パターン4は、図10(a)に示す渦巻き状または、図10(b)に示す四角形の巻線状に形成されている。また、配線パターン4は、巻回の外側に形成された端部4xが高圧ラインA1と接続し、巻回の内側に形成された端部4yがコンデンサC2の正極に接続されている。
したがって、配線パターン4は巻回状に形成されているため、インピーダンス成分(インダクタンス成分)が大きくなり、コンデンサC1、C2との間に形成される閉ループ内に流れる共振電流を抑制することができる。また、配線パターン4は巻回状に形成されているため、電流が流れると磁束が強くなり、インピーダンス成分をより大きくすることができ、共振電流をさらに抑制することができる。また、配線パターン4は巻回状に形成されているため、蛇行状に形成された配線パターン2よりも小さい面積で、大きなインピーダンス成分を得ることができる。
図11に本実施形態におけるプリント基板3への実装状態の上面図を示す。なお、図11には、コンデンサC2とインダクタL1と配線パターン4のみを示し、他の構成の図示は省略する。
図11は、プリント基板3にコンデンサC2とインダクタL1が面実装されており、配線パターン4はプリント基板3上に形成されている。コンデンサC2とインダクタL1は、配線パターン4を介して接続されている。また、巻回の内側にある配線パターン4の端部4yはコンデンサC2の正極に接続されている。そのため、配線パターン4とコンデンサC2の一部が重なるようにプリント基板3に実装されている。したがって、実装面積を縮小することでプリント基板3を小型化することができ、電源装置を小型化することができる。
また、配線パターン4には極性がないので、図12に示すように、配線パターン4の端部4xを内側に形成し、端部4yを外側に形成してもよい。そして、端部4xをインダクタL1に接続し、端部4yをコンデンサC2に接続することによって、上記と同様の効果があり、共振電流を抑制することができる。また、図13に示すように、配線パターン4の内側にある端部4xにインダクタL1の一端を接続し、配線パターン4とインダクタL1の一部が重なるように実装している。それによって、プリント基板3を小型化することができ、電源装置を小型化することができる。
また、チップ部品または小型形状部品が実装されていないスペースに応じて、配線パターン4を形成することができるので、プリント基板3を小型化することができる。
また、図14に示すように、複数の電解コンデンサC2a、C2bを設けてもよい。配線パターン4aは、内側に形成された端部4yaがコンデンサC2aに接続され、外側に形成された端部4xaがインダクタL1の一端に接続されている。配線パターン4bは、内側に形成された端部4ybがコンデンサC2bに接続され、外側に形成された端部4xbがインダクタL1の一端に接続されている。それによって、閉ループ内を流れる共振電流を抑制することができる。また、複数のコンデンサC2a、C2bを備えているため、ノーマルモードノイズをさらに抑制することができると共に、直流電源Eの瞬断しても、より安定してDC/DCコンバータ1に電源供給することができる。
次に、プリント基板3が複数の層で形成されている場合について、図15、図16を用いて説明する。図15は第1層31と第2層32とで形成されたプリント基板3の一部斜視図である。図16は、プリント基板3の一部上面図である。
プリント基板3は、第1層31から第2層32に渡って、3つのビア(貫通孔配線)Z1〜Z3が形成されている。配線パターン4は、第1層31に形成される配線パターン41と、第2層32に形成される配線パターン42とで構成されている。配線パターン41は、渦巻き状に形成されており、外側に形成された端部4xにビアZ1が設けられ、内側の端部4zaにビアZ2が設けられている。また、配線パターン42は、渦巻き状に形成されており、内側の端部4zbにビアZ2が設けられ、外側の端部4yにビアZ3が設けられている。配線パターン41の端部4zaと配線パターン42の端部4zbは、ビアZ2で導通している。配線パターン4の端部4xから端部4yに電流が流れる場合、第1層31の配線パターン41は外側の端部4xから内側の端部4zaに向かって反時計回りに電流I51が流れる。また、第2層32の配線パターン42は内側の端部4zbから外側の端部4yに向かって反時計回りに電流I52が流れる。つまり、配線パターン41、42に流れる電流I51、I52は同一方向(反時計回り)に流れる。
配線パターン4を上記のように第1層31および第2層32に渡って、同一方向に電流が流れるように螺旋状に形成することによって、磁束が大きくなり配線パターン4のインピーダンス成分(インダクタンス成分)をより大きくすることができる。したがって、閉ループ内を流れる共振電流をさらに抑制することができる。
また、巻回状の配線パターン4のターン数を調整できるので、インダクタンス値を調整するすることができる。したがって、配線パターン4のインピーダンスを調整することができ、用途に応じた使用が可能となる。
また、図17、図18に示すように、さらに多くの層に渡って配線パターン4を形成してもよい。図17は第1層31〜第4層34で形成されたプリント基板3の一部斜視図である。図18は、プリント基板3の一部上面図である。
第1層31〜第4層34毎に、配線パターン41〜44が形成されている。また、第1層31〜第4層34にわたって、ビアZ1〜Z5が設けられている。そして、第1層31に形成された配線パターン41の端部4xにはビアZ1が設けられている。また、配線パターン41の端部4zaはビアZ2を介して、第2層32に形成された配線パターン42の端部4zbに接続している。また、第2層32に形成された配線パターン42の端部4zcはビアZ3を介して、第3層33に形成された配線パターン43の端部4zdに接続している。また、第3層33に形成された配線パターン43の端部4zeはビアZ4を介して、第4層34に形成された配線パターン44の端部4zfに接続している。そして、配線パターン44の端部4yにはビアZ5が設けられている。また、配線パターン4の端部4xと端部4yとの間に電流を流した場合、各配線パターン41〜44に流れる電流I51〜I54は同一方向となるように形成されている。
配線パターン4を上記のように構成することによって、プリント基板3に占める面積の割合を大きくすることなく、配線パターン4のインピーダンス成分(インダクタンス成分)をより大きくすることができるので、共振電流をさらに抑制することができる。また、配線パターン4の配線経路を長くすることができるので、インピーダンス成分(抵抗成分)を大きくすることができるので、共振電流をさらに抑制することができる。
なお、上記では2層または4層に形成されたプリント基板3を用いて説明したが、他の層数であってもよい。
次に、図19を用いて、電源装置の実装状態を説明する。図19は、プリント基板3を収納するケース10の斜視図である。プリント基板3には、電源装置を構成するインダクタL1と、コンデンサC1、C2と、電気回路部品5と、入力用配線6と、入力用カプラ7と、出力用配線8と、出力用カプラ9が実装されている。また、プリント基板3には、渦巻き状の配線パターン4が形成されており、コンデンサC2とインダクタL1とを接続している。
電気回路部品5は、抵抗、コンデンサ、コイル、FET、ダイオードなど電気回路を構成する部品である。入力用配線6は、外部に設けられる入力電源に接続されており、入力用カプラ7を介して、プリント基板3上に構成された電源装置に電源供給される。また、出力用配線8は、外部に設けられる照明ランプに接続されている。そして、プリント基板3上で生成された電力を出力用カプラ9を介して照明ランプに出力する。そして、上記のように構成されたプリント基板3を、上面が開口した矩形箱状のケース10に収納し、上方から下面が開口した蓋11を覆設する。それによって、ケース10内が密閉されることで、ケース10内の防水することができる。また、ケース10および蓋11がアルミ等ので形成されており、ケース10内の部品を放熱することができる。また、上記で説明したように、配線パターン4上にコンデンサC2が実装されているため、プリント基板3の面積を小さくすることができ、電源装置を小型化することができる。また、配線パターン4がインピーダンス成分を有しているので、コンデンサC2から出力される共振電流を抑制することができる。
図20〜22に、本発明の電源装置を用いた照明点灯回路の概略回路構成図を示す。図20は、LED点灯回路である。図20に示すLED点灯回路は、直流電源Eを入力電源とし、入力フィルタF1と、配線パターン4と、コンデンサC2と、DC/DCコンバータ1と、出力フィルタF2と、LEDと、制御回路12とで構成されている。なお、実施形態1で図1を用いて説明した電源装置と同一構成には同一符号を付して説明は省略する。
DC/DCコンバータ1は、実施形態1で説明したスイッチング素子SW1がFETで構成されており、ダイオードD1がFRDで構成されている。そして、フライバック方式でトランスTの1次巻線T1に印加される直流電圧V1を変換して、コンデンサC3の両端に直流電圧V2を生成する。
入力フィルタF1は、インダクタL1とコンデンサC1とで構成されており、直流電源Eからのリプルおよびスイッチング素子FETから発生するノイズ成分を除去する。
また、出力フィルタF2は、スイッチング素子FETから発生するノイズを除去する。そして、出力フィルタF2を介してLEDに電圧V2が印加され、LEDが点灯する。
また、コンデンサC3と並列に電圧計13が接続され、出力フィルタF2とDC/DCコンバータ1との間に電流計14が直列接続されている。そして、制御回路12は、電圧計13および電流計14から出力電圧V2および出力電流を検出している。また、制御回路12は、入力電圧V1と出力電圧V2と出力電流とから、フィードバック制御してスイッチング素子FETのオンデューティまたは、スイッチング周波数を制御して、所望の出力電圧V2となるように制御している。
次に、図21に交流電圧が印加される場合のLED点灯回路の概略回路図を示す。入力電源として交流電源ACが備えられており、交流電圧V3が入力フィルタF1を介して整流回路15に印加される。整流回路15は、4石のダイオードで構成される全波整流回路である。そして、整流回路15の後段に設けられた電解コンデンサC5の両端に直流電圧V4が生成される。そして、直流電圧V4はPFC回路16に印加される。
PFC回路16(力率改善回路)は、インダクタL3とダイオードD2とコンデンサC6とスイッチング素子SW2とで構成されている。インダクタL3は、一端がコンデンサC5の正極に接続され、他端がダイオードD2のアノードに接続されている。また、ダイオードD2のカソードはDC/DCコンバータ1に接続されている。スイッチング素子SW2は、一端がインダクタL3とダイオードの接続点に接続され、他端がコンデンサC5の負極に接続されている。コンデンサC6は、一端がダイオードD2のカソードに接続され、他端がコンデンサC5の負極に接続されている。
交流電圧V3を整流する際、整流後の直流電圧V4と直流電流との位相に差が生じ力率が悪化してしまう。そして、直流電流に高調波成分を含んでしまい、ノイズ障害が発生するおそれがある。しかし、PFC回路16の備えられたスイッチング素子SW2をオン・オフし位相を制御することによって、力率の低下を抑制することができる。
そして、直流電圧V4がDC/DCコンバータ1に印加され、直流電圧V2に変換され、LEDが点灯する。なお、PFC回路16の後段以降は、図20で説明したLED点灯回路と同様であるので、説明は省略する。
次に、図22にHID点灯回路の概略回路構成図を示す。HID点灯回路は、IGN回路18と矩形波INV回路19を備えている。なお、DC/DCコンバータ1より前段の構成は、図20で説明したLED点灯回路と同様であるので、説明は省略する。
DC/DCコンバータ1の出力電圧V2は、昇圧回路17を介してIGN回路18に印加される。IGN回路18は、パルストランスPTと、放電ギャップGAPと、コンデンサC7、C8とで構成されている。放電ギャップGAPがパルストランスPTの1次巻線の一端に接続されている。また、コンデンサC7は、パルストランスPTの1次巻線を介して昇圧回路17の出力電圧が印加される。また、パルストランスPTの2次巻線には、HIDランプが接続されている。そしてIGN回路18は、コンデンサ17に蓄積された電荷が所定値を上回ると、放電ギャップGAPが短絡し、パルストランスPTの1次巻線に電流が流れる。それによって、パルストランスPTの2次巻線に接続されたHIDランプに数kVのパルス電圧が印加されて、HIDランプが始動する。
また、DC/DCコンバータ1の出力電圧V2は、始動補助回路20を介して矩形波INV回路19に印加される。矩形波INV回路19は、4石のIGBTやMOSFETやバイポーラトランジスタにより構成され、フルブリッジ回路を用いて矩形波の高周波電圧を生成する。そして、生成された矩形波の高周波電圧は出力フィルタF2およびIGN回路18を介してHIDランプに印加されて、点灯が継続される。
また、HIDランプ起動直後から100μsec程度の制御回路12がフィードバック処理できない期間に、HIDランプを消灯させないために、始動補助回路20を用いてHIDランプの点灯維持を可能とする。
図20〜22に示したLED点灯回路およびHID点灯回路は、コンデンサC2と直列に巻回状に形成された配線パターン4が設けられている。配線パターン4は、インピーダンス成分を備えているため、コンデンサC2と入力フィルタF1に備えられているコンデンサC1との間で形成される閉ループ内を流れる共振電流(閉ループ電流)を抑制することができる。そのため、LEDおよびHIDを安定して点灯させることができる。
1 DC/DCコンバータ
E 直流電源
L1、L2 インダクタ
C1、C2、C3 コンデンサ
T トランス
SW1 スイッチング素子
D1 ダイオード
A1 高圧ライン
A2 低圧ライン

Claims (6)

  1. 直流電源に高圧ラインおよび低圧ラインを介して接続され、トランスおよび、トランスに供給される電流を制御するスイッチング素子を有し、スイッチング素子をオン・オフすることで所望の直流電圧を出力するDC/DCコンバータと、
    直流電源とDC/DCコンバータとを接続する高圧ラインまたは低圧ラインに直列接続される第1のインダクタと、
    高圧ラインと低圧ラインとの間に接続され、互いに並列接続される第1のコンデンサおよび、第1のコンデンサより容量の大きい第2のコンデンサとを備え、
    第2のコンデンサと高圧ラインまたは低圧ラインとの間に、インピーダンス成分を有する電流抑制手段が設けられることを特徴とする電源装置。
  2. 前記電流抑制手段は、プリント基板に形成される巻回状の配線パターンであることを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  3. 前記プリント基板は、複数の層で形成されており、前記巻回状の配線パターンは、複数の層に渡って、各層に形成されることを特徴とする請求項2記載の電源装置。
  4. 前記電流抑制手段は、プリント基板に形成される蛇行状の配線パターンであることを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  5. 前記DC/DCコンバータは、HIDランプまたはLEDランプに電源供給することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の電源装置。
  6. 前記電流抑制手段は、第2のインダクタであることを特徴とする請求項1記載の電源装置。
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