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JP2010230783A - 表示装置の製造方法 - Google Patents

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JP2010230783A
JP2010230783A JP2009075842A JP2009075842A JP2010230783A JP 2010230783 A JP2010230783 A JP 2010230783A JP 2009075842 A JP2009075842 A JP 2009075842A JP 2009075842 A JP2009075842 A JP 2009075842A JP 2010230783 A JP2010230783 A JP 2010230783A
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貴弘 宮田
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Abstract

【課題】表示装置の製造工程において基板の破損を抑制し、生産性に優れた低コストの表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】液晶表示パネル2と機能パネル3とが貼り合わされてなる表示装置1の製造方法であって、素子基板10またはカラーフィルター基板20のいずれか一方の基板上に液晶50aの注入口54を有するシール材51を形成する工程と、シール材51の設けられた側を挟んで素子基板10とカラーフィルター基板20とを貼り合わせて第1基板貼り合わせ体を作製する工程と、第1基板貼り合わせ体を構成する素子基板10またはカラーフィルター基板20のうち相対的に板厚の薄い一方の基板の外面に機能パネル3を貼り合わせて第2基板貼り合わせ体を作製する工程と、第2基板貼り合わせ体のシール材51に囲まれた内部に注入口54から液晶50aを注入する工程と、注入口54を封止材55により封止する工程と、を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、表示装置の製造方法に関するものである。
従来、パソコン端末用ディスプレイ、携帯端末用のディスプレイ等の表示装置として、液晶ディスプレイ(以下、液晶表示パネルという)、プラズマディスプレイパネル、有機EL(Electro-Luminescent)ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(以下、表示パネルという)がある。この中でも、液晶表示パネルは、薄型化及び低消費電力化が容易であることから幅広い用途に利用されている。
一方、表示パネルによる表示に機能を付加したり、表示特性を変更したりするパネル(以下、機能パネルという)がある。機能パネルとしては、例えば、タッチパネル、広視野角と狭視野角とを切り換えるためのパネル(視野角可変パネル)、平面画像を立体画像として視認させるためのパネル(2D/3D可変パネル)、左右、上下等の見る方向により異なる画像を表示するためのパネル(視差バリアパネル)がある。
近年、これら液晶表示パネルと機能パネルとを組み合わせた表示装置の開発が盛んに行われている。このような表示装置においては、液晶表示パネルと機能パネルとの相対位置を高精度に制御した状態で、これらのパネルが固定される必要がある。液晶表示パネルと機能パネルとの相対位置を高精度に制御可能な固定方法としては、液晶表示パネルと機能パネルとの全面を接着剤で接着する方法がある。しかしながら、この方法を用いた場合、液晶表示パネルと機能パネルとの間から接着剤が漏れてしまう場合がある。
このような問題点を解決するための技術が検討されており、例えば特許文献1では、液晶表示パネルと機能パネルとが接着剤で貼り合わせられてなる積層構造を有し、これらパネルの表示領域外に接着剤溜め部を有する表示装置が開示されている。
特開2008−9189号公報
特許文献1の技術にあっては、液晶表示パネルと機能パネルとの相対位置を高精度に制御できるとともに、接着剤漏れに起因する不具合を抑制することができると考えられるが、以下のように問題点もある。
図10は、従来技術における表示装置の製造工程の中の注入口封止工程を示す斜視図である。図10において、符号1010は第1基板、符号1020は第2基板、符号1050は液晶、符号1051はシール材、符号1055は封止材、符号1100はディスペンサーノズルである。
図10に示すように、第2基板1020の板厚Ts2は、第1基板1010の板厚Ts1よりも薄くなっている。このため、一対の基板間のシール材1051に囲まれた内部に注入口から液晶1050を注入した後、注入口を封止材1055により封止する際に、封止材1055が板厚の薄い第2基板1020の表面に垂れてしまう、いわゆる封止タレが生じる場合があった。また、このようにして生じる封止タレについては、垂れた封止材1055を削ることにより除去している。しかしながら、垂れた封止材1055を削る際には、第2基板1020の割れ、欠け等の基板の破損が発生してしまう可能性がある。そして、これに起因して歩留まりが低下し、高コストとなってしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、表示装置の製造工程において基板の破損を抑制し、生産性に優れた低コストの表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の表示装置の製造方法は、液晶表示パネルと機能パネルとが貼り合わされてなる表示装置の製造方法であって、素子基板またはカラーフィルター基板のいずれか一方の基板上に液晶の注入口を有するシール材を形成するシール材形成工程と、前記シール材の設けられた側を挟んで前記素子基板と前記カラーフィルター基板とを貼り合わせて第1基板貼り合わせ体を作製する第1基板貼り合わせ体作製工程と、前記第1基板貼り合わせ体を構成する前記素子基板または前記カラーフィルター基板のうち相対的に板厚の薄い一方の基板の外面に前記機能パネルを貼り合わせて第2基板貼り合わせ体を作製する第2基板貼り合わせ体作製工程と、前記第2基板貼り合わせ体の前記シール材に囲まれた内部に前記注入口から前記液晶を注入する液晶注入工程と、前記注入口を封止材により封止する注入口封止工程と、を有することを特徴とする。
この製造方法によれば、第2基板貼り合わせ体作製工程によって、第1基板貼り合わせ体を構成する素子基板またはカラーフィルター基板のうち相対的に板厚の薄い一方の基板の外面に機能パネルが貼り合わせられる。このため、機能パネルが貼り合わされた側の基板は板厚を十分に確保することができる。したがって、その後の注入口封止工程において、注入口を封止材により封止する際に、封止材が板厚の薄い一方の基板の表面に垂れてしまうことが抑制される。これにより、従来のように、垂れた封止材を削る必要がなく、基板の破損が抑えられる。したがって、表示装置の製造工程において基板の破損を抑制し、生産性に優れた低コストの表示装置を生産することが可能となる。
本製造方法においては、前記板厚の薄い一方の基板が前記カラーフィルター基板であってもよい。
この製造方法によれば、注入口を封止材により封止する際に、封止材が板厚の薄い一方の基板の表面に垂れてしまうことが格段に抑制される。特に、板厚の薄い一方の基板がカラーフィルター基板である場合は、表示装置の薄型化を図る際に、各種駆動回路や端子部を積載するためにある程度の強度が必要な素子基板よりも、カラーフィルター基板の方が薄板化するに当たり板厚に余裕があるため、カラーフィルター基板の板厚は薄板化されるべきものとされることから、格段の効果を奏する。
本製造方法においては、前記機能パネルが視差バリアパネルであってもよい。
この製造方法によれば、注入口を封止材により封止する際に、封止材が板厚の薄い一方の基板の表面に垂れてしまうことが格段に抑制される。特に、板厚の薄い一方の基板に貼り合わされる機能パネルが視差バリアパネルである場合は、表示光を異なる方向(例えば左右方向)に分離し、1つの画面で見る位置により異なる内容の画像を表示できるように、視差バリアパネルを貼り合わせる側の基板の厚さを非常に薄くする必要がある。このため、カラーフィルター基板の板厚は薄板化されるべきものとされることから、格段の効果を奏する。
本製造方法においては、前記第1基板貼り合わせ体は、前記シール材を介して複数の前記素子基板の形成領域を含む第1母材基板と複数の前記カラーフィルター基板の形成領域を含む第2母材基板とが貼り合わされてなり、前記第2基板貼り合わせ体は、前記第1基板貼り合わせ体を構成する前記第1母材基板または前記第2母材基板のうち相対的に板厚の薄い一方の基板を有する母材基板の外面に複数の前記機能パネルの形成領域を含む第3母材基板が貼り合わされてなるものであって、前記第2基板貼り合わせ体作製工程と前記液晶注入工程との間に、複数の前記形成領域を含む前記第2基板貼り合わせ体を隣り合う前記シール材の間から分断する第2基板貼り合わせ体分断工程、を有してもよい。
この製造方法によれば、母材基板を分断して個片化することにより表示装置を製造する場合についても、基板の破損を抑制し、生産性に優れた低コストの表示装置を生産することが可能となる。
本製造方法においては、前記第1基板貼り合わせ体は、前記シール材を介して複数の前記素子基板の形成領域を含む第1母材基板と複数の前記カラーフィルター基板の形成領域を含む第2母材基板とが貼り合わされてなるものであって、前記第1基板貼り合わせ体作製工程と前記第2基板貼り合わせ体作製工程との間に、複数の前記形成領域を含む前記第1基板貼り合わせ体を隣り合う前記シール材の間から分断する第1基板貼り合わせ体分断工程、を有していてもよい。
この製造方法によれば、母材基板を分断して個片化することにより表示装置を製造する場合についても、基板の破損を抑制し、生産性に優れた低コストの表示装置を生産することが可能となる。
本発明の表示装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の表示装置の要部断面を示す模式図である。 表示装置の製造工程を示すフローチャートである。 第1実施形態の表示装置の製造工程を示す図である。 図4に続く液晶表示装置の製造工程を示す図である。 図5に続く液晶表示装置の製造工程を示す図である。 図6に続く液晶表示装置の製造工程を示す図である。 第2実施形態の液晶表示装置の製造工程を示す図である。 図8に続く液晶表示装置の製造工程を示す図である。 従来の表示装置の製造工程を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
(表示装置)
図1は、本発明の液晶表示パネルと視差バリアパネル(機能パネル)とが貼り合わされてなる表示装置の製造方法により形成された表示装置1の概略構成を示す模式図である。図1(a)は、表示装置1の概略構成を示す平面図であり、素子基板10を含む素子基板10上に形成された各構成要素をカラーフィルター基板20の側から見た図である。図1(b)は、カラーフィルター基板20や視差バリアパネル3を含めて示す図1(a)のA−A線に沿った断面図である。
図1(b)において、符号T1は素子基板10の板厚、符号T2はカラーフィルター基板20の板厚、符号T3は視差バリアパネル3を構成するバリア基板22の板厚である。また、符号L1は一対の基板10,20の間の距離(セルギャップ)、符号L2は接着剤層52の厚さ(パネル間隔)である。なお、以下の説明では、表示装置の各構成部材における液晶層側を内側と呼び、その反対側を外側と呼ぶことにする。また、表示装置の各構成部材における液晶層側の面を内面と呼び、その反対側の面を外面と呼ぶことにする。
図1に示すように、本実施形態の表示装置1は、液晶表示パネル2と、液晶表示パネル2の表示面側に配置された視差バリアパネル3と、液晶表示パネル2と視差バリアパネル3との間に設けられた接着剤層52と、液晶表示パネル2の後方側に配置された偏光板61と、視差バリアパネル3の表示面側に配置された偏光板62と、を有して構成されている。
表示装置1を構成する液晶表示パネル2は、素子基板10とカラーフィルター基板20とがシール材51によって貼り合わされている。シール材51は、素子基板10上に、略枠状に設けられている。このシール材51によって区画された領域内に液晶層50が封入されている。シール材51の一部には、液晶層50を構成する液晶50aを注入する封止口54が設けられている。注入口54は、例えばアクリル樹脂からなる封止材55によって封止されている。シール材51の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる遮光膜(周辺見切り)53が形成されている。
素子基板10は、例えばガラスや石英等の透明な材料により形成された矩形の基板である。素子基板10の板厚T1は、例えば600μm程度になっている。シール材51の形成領域の内側の領域は、画像や動画等を表示する表示領域になっている。表示領域には、図示しない画素電極と、画素スイッチング素子(TFT)30とがマトリクス状に設けられている。
カラーフィルター基板20は、ガラスやプラスチック等の透明な材料により形成された矩形の基板である。カラーフィルター基板20の板厚T2(T2b)は、例えば70μm程度になっている。カラーフィルター基板20の内側には、遮光層53が設けられており、この遮光層53で囲まれた領域(画素)に対応して赤色層、緑色層、青色層を有するカラーフィルターが設けられている。また、カラーフィルター基板20の内側には、カラーフィルターを覆うようにオーバーコート層(図示略)が形成され、オーバーコート層上には配向膜(図示略)が形成されている。
本実施形態の表示装置1は、液晶表示パネル2を構成するカラーフィルター基板20と視差バリアパネル3とが接着剤層52によって貼り合わされ、その両側に一対の偏光板61,62が配置されて構成されている。
接着剤層52の形成材料は、例えばアクリル樹脂やエポキシ樹脂などの紫外線(UV)硬化樹脂を用いる。接着剤層52の厚さL2は、例えば20μm程度になっている。
一対の偏光板61,62は、例えばその偏光軸が液晶50aの方位角に対して略45°および135°の角度をなし、かつ互いの偏光軸が略直交するように配置される。なお、偏光板62は、液晶表示パネル2の表示面側に配置されてもよい。
視差バリアパネル3は、透過光を左右方向に分離するための機能パネルである。具体的には、視差バリアパネル3は、バリア基板22と、バリア基板22の内側に形成された視差バリア21と、を有して構成されている。バリア基板22は、ガラスやプラスチック等の透明な材料により形成された矩形の基板である。バリア基板22の板厚T3は、例えば600μm程度になっている。視差バリア21は、遮光部21aの間に透光部21bを有するものであり、ストライプ状に形成されている。視差バリア21は、例えば黒色顔料を混ぜたアクリル樹脂をバリア基板22上にスピンコート法を用いて塗布して材料膜を形成し、フォトリソグラフィ法でパターニングし、透光部21bとなる部分を除去して形成されたものである。
視差バリア21は、液晶表示パネル2の画素の配列に沿って配置されている。一方、液晶表示パネル2は、視差バリア21に対応して画素が一列毎に右表示用画像と左表示用画像とを表示できるようになっている。これにより、表示装置1は、2つの画像をそれぞれ左右方向に表示可能となっている。
図2は、表示装置1において、異なる2つの視点VR,VLから、それぞれの視点に対応した光41R,41Lを視認できる仕組みを説明する模式図である。図2(a)は、表示装置1を構成するカラーフィルター基板20の板厚T2aが相対的に厚い場合の構成を示す断面図である。図2(b)は、表示装置1を構成するカラーフィルター基板20の板厚T2bが相対的に薄い場合の構成を示す断面図である。
図2に示すように、素子基板10上の右表示用画像と左表示用画像とを表示する画素電極に対応した液晶層50R,50Lからの光41R,41Lは、カラーフィルター基板20のカラーフィルターにより、例えば赤色光、緑色光、青色光のうちいずれかに対応した波長帯域光となる。この光41R,41Lは、視差バリア21の遮光部21aと透光部21bとにより進路が限定され、異なる視点のうち一方の視点からは片方の光のみが視認されるようになる。具体的には、光41Rは、透光部21bを通って視点VRからは視認されるが、遮光部21aに遮られ視点VLからは視認されないものとなる。このとき、カラーフィルター基板20の板厚T2及び接着剤層52の厚さL2を調整することによって、視点VR,VLの位置(視認範囲)を調整することができる。
例えば、図2(a)に示すように、カラーフィルター基板20の板厚T2aが相対的に厚い場合は、視点VR,VLの視認範囲が相対的に狭くなる。このため、視点VR,VLの視認範囲の重なり合う範囲が相対的に大きくなり、2つの画像が見にくくなる。本図では、カラーフィルター基板20の板厚T2aは、例えば600μm程度になっており、素子基板10の板厚T1及びバリア基板22の板厚T3と略同じ厚さになっている(T2a=T1=T3)。
これに対して、図2(b)に示すように、カラーフィルター基板20の板厚が相対的に薄い場合は、視点VR,VLの視認範囲が相対的に広くなる。つまり、視点VR,VLの視認範囲の重なり合う範囲が相対的に小さくなり、2つの画像が見易くなる。本図では、カラーフィルター基板20の板厚T2bは、例えば70μm程度になっており、素子基板10の板厚T1及びバリア基板22の板厚T3よりも薄くなっている(T2a<T1、T2a<T3)。また、接着剤層52の厚さL2は、例えば20μm程度になっており、図2(a)の厚さよりも薄く調整されている。
本実施形態では、2つの画像が見易くなるように、視点VR,VLの視認範囲を広くするため、カラーフィルター基板20の板厚T2を、素子基板10の板厚T1よりも薄くしている(T2<T1)。そして、従来生じていた封止たれを防止するため、注入口54封止工程の前に、カラーフィルター基板20の外面に視差バリアパネル3を貼り合わせる工程を設けている。これにより、素子基板1のカラーフィルター基板20側の厚さは、カラーフィルター基板20の板厚T2とバリア基板の板厚T3とが足し合わされ、素子基板10の板厚T1よりも厚くなる((T2+T3)>T1)。
(表示装置の製造方法)
(第1実施形態)
次に、上記のように構成された表示装置1の製造方法について説明する。図3は、表示装置1の製造プロセスのフローチャート、図4〜図8は、表示装置1の製造プロセスを順に示す工程図、である。
図3は、本発明の表示装置の製造工程を示すフローチャートである。本発明の表示装置の製造方法は、ガラス基板上にTFTや配線、画素電極及び配向膜等を形成して第1母材基板31を作製する「第1母材基板作製工程」(ステップS1)と、一方、ガラス基板上に遮光膜、対向電極、配向膜等を形成して第2母材基板32を作製する「第2母材基板作製工程」(ステップS2)と、他方、ガラス基板上に視差バリアを形成して第3母材基板33を作製する「第3母材基板作製工程」(ステップS3)と、第1母材基板31上に液晶50aの注入口54を有するシール材51を形成する「シール材形成工程」(ステップS4)と、シール材51を介して第1母材基板31と第2母材基板32とを貼り合わせて第1基板貼り合わせ体111を作製する「第1基板貼り合わせ体作製工程」(ステップS5)と、第1基板貼り合わせ体111の第2母材基板32側に第3母材基板33を貼り合わせて第2基板貼り合わせ体112を作製する「第2基板貼り合わせ体作製工程」(ステップS6)と、第2基板貼り合わせ体112を分断する「第2基板貼り合わせ体分断工程」(ステップS7)と、分断された第2基板貼り合わせ体112のシール材51に囲まれた内部に注入口54から液晶50aを注入する「液晶注入工程」(ステップS8)と、注入口54を封止材55により封止する「注入口封止工程」(ステップS9)と、を有する。
先ず、図4(a)に示すように、第1母材基板31を作製(準備)する(図3中のステップS1)。第1母材基板31は、ガラス基板上にTFTや配線、画素電極及び配向膜等を形成して作製されたものである。この第1母材基板31は、複数の素子基板形成領域(素子基板10が形成される領域)10Aを有している。第1母材基板31(素子基板10)の板厚T1は、例えば600μm程度になっている。
一方、第2母材基板32を作製(準備)する(図3中のステップS2)。第2母材基板32は、ガラス基板上に遮光膜、カラーフィルター、対向電極、配向膜等を形成して作製されたものである。この第2母材基板32は、複数のカラーフィルター基板形成領域(カラーフィルター基板20が形成される領域)20Aを有している(図4(c)参照)。第2母材基板32(カラーフィルター基板20)の板厚T2は、例えば70μm程度になっており、第1母材基板31の板厚T1よりも薄くなっている(T2<T1)。
他方、第3母材基板33を作製(準備)する(図2中のステップS3)。第3母材基板33は、ガラス基板上に視差バリアを形成して作製されたものである。この第3母材基板33は、複数の視差バリアパネル形成領域(視差バリアパネル3が形成される領域3Aを有している(図5(c)参照)。第3母材基板33(視差バリアパネル3)の板厚T3は、例えば600μm程度になっており、第1母材基板31の板厚T1と略同じ厚さになっている(T1=T3)。
次に、図4(b)に示すように、第1母材基板31の各素子基板形成領域10Aに液晶50aの注入口54を有するシール材51を形成する(図3中のステップS4)。シール材51には、略球形状のギャップ制御材が含まれており、ギャップ制御材の直径は基板のセルギャップL1と略同じ寸法に形成されている。
次に、図4(c)に示すように、第1母材基板31と第2母材基板32とを貼り合わせて第1基板貼り合わせ体33(図5(a)参照)を作製する(図3中のステップS5)。第1母材基板31と第2母材基板32とには、アライメントマーク(図示略)が形成されている。このアライメントマークにより、第1母材基板31と第2母材基板32との相対位置のズレが許容範囲内になるように仮位置決めされる。次に、第1母材基板31と第2母材基板32とが不図示の加圧装置により加圧され、貼り合わされる。その後、紫外線照射によるシール材51の仮硬化、精密アライメント、そして紫外線照射によるシール材51の本硬化が行われ、図5(a)に示すように、第1基板貼り合わせ体111が作製される。
次に、図5(b)に示すように、スリットコーターを用いて、第1基板貼り合わせ体111の第2母材基板32外面に接着剤層52の形成材料を塗布する。接着剤層52の形成材料は、上述したアクリル樹脂等の紫外線(UV)硬化樹脂を用いる。
次に、図5(c)に示すように、第1基板貼り合わせ体111の第2母材基板32側に第3母材基板33を貼り合わせて第2基板貼り合わせ体112を作製する(図3中のステップS6)。第1基板貼り合わせ体111と第3母材基板33とに形成されたアライメントマーク(図示略)により、第1基板貼り合わせ体111と第3母材基板33との相対位置のズレが許容範囲内になるように仮位置決めされる。次に、第1基板貼り合わせ体111と第3母材基板33とが不図示の加圧装置により加圧され、貼り合わされる。その後、紫外線照射による接着剤層52の仮硬化、精密アライメント、そして紫外線照射による接着剤層52の本硬化が行われ、図6(a)に示すように、第2基板貼り合わせ体112が作製される。
次に、図6(b)に示すように、第2基板貼り合わせ体112を分断する(図3中のステップS7)。具体的には、第2基板貼り合わせ体112の外面(本実施形態では第3母材基板33の外面)から隣り合うシール材51の間にレーザー光を照射して分断するレーザースクライブにより個片化する。
これにより、図6(c)に示すように、第2基板貼り合わせ体112が隣り合うシール材51の間から好適に分断される。このようにして、第1母材基板31が分断されると、複数の素子基板10となる。また、第2母材基板32が分断されると、複数のカラーフィルター基板20となる。また、第3母材基板33が分断されると、複数の視差バリアパネル3となる。
次に、図7(a)に示すように、分断された第2基板貼り合わせ体112のシール材51に囲まれた内部に注入口54から液晶50aを注入する(図3中のステップS8)。具体的には、一対の基板10,20の間のシール材51に囲まれた内部に、真空注入法を用いて、注入口54から液晶50aを注入する。
次に、図7(b)に示すように、ディスペンサー100を用いて、液晶50aの封入された注入口54を封止材55により封止する(図3中のステップS9)。封止材55は、注入口54を確実に封止するように、シール材51の延在する方向に沿って、注入口幅Wよりも大きい幅で、かつセルギャップL1よりも大きい幅で形成される。このとき、視差バリアパネル3が貼り合わされたカラーフィルター基板20側の厚さは、従来のように封止たれが生じない程度に十分な板厚が確保されている。
具体的には、視差バリアパネル3が貼り合わされたカラーフィルター基板20側の厚さは、カラーフィルター基板20の板厚T2とバリア基板の板厚T3とが足し合わされ、素子基板10の板厚T1よりも厚くなっている((T2+T3)>T1)。このため、従来のように、封止たれが生じることないので垂れた封止材を削る必要がなく、基板の破損が抑えられる。
次に、図7(c)に示すように、洗浄処理を行い、液晶50aの封入された注入口54の封止材55のはみ出し部分を除去する。そして、素子基板10の後方側に偏光板61を配置するとともに、視差バリアパネル3の表示面側に偏光板62を配置する。以上の工程により、本実施形態の表示装置1を製造することができる。
本実施形態の表示装置1の製造方法によれば、第2基板貼り合わせ体作製工程によって、第1基板貼り合わせ体111を構成する第1母材基板31(素子基板10)または第2母材基板32(カラーフィルター基板20)のうち相対的に板厚の薄い第2母材基板32(カラーフィルター基板20)の外面に第3母材基板33(視差バリアパネル3)が貼り合わせられる。このため、視差バリアパネル3が貼り合わされた側の基板は板厚を十分に確保することができる。したがって、その後の注入口封止工程において、注入口54を封止材55により封止する際に、封止材55が板厚の薄いカラーフィルター基板20の表面に垂れてしまうことが抑制される。これにより、従来のように、垂れた封止材を削る必要がなく、基板の破損が抑えられる。したがって、表示装置1の製造工程において基板の破損を抑制し、生産性に優れた低コストの表示装置1を生産することが可能となる。
また、本製造方法によれば、板厚の薄い一方の基板が第2母材基板32(カラーフィルター基板20)なので、注入口54を封止材55により封止する際に、封止材55が板厚の薄い一方の基板の表面に垂れてしまうことが格段に抑制される。特に、板厚の薄い一方の基板がカラーフィルター基板20である場合は、表示装置1の薄型化を図る際に、各種駆動回路や端子部を積載するためにある程度の強度が必要な素子基板10よりも、カラーフィルター基板20の方が薄板化するに当たり板厚に余裕があるため、カラーフィルター基板の板厚20は薄板化されるべきものとされることから、格段の効果を奏する。
また、本製造方法によれば、機能パネルが視差バリアパネル3なので、注入口54を封止材55により封止する際に、封止材55が板厚の薄い一方の基板の表面に垂れてしまうことが格段に抑制される。特に、板厚の薄い一方の基板に貼り合わされる機能パネルが視差バリアパネル3である場合は、表示光を異なる方向(例えば左右方向)に分離し、1つの画面で見る位置により異なる内容の画像を表示できるように、視差バリアパネル3を貼り合わせる側の基板の厚さを非常に薄くする必要がある。このため、カラーフィルター基板20の板厚は薄板化されるべきものとされることから、格段の効果を奏する。
また、本製造方法によれば、母材基板を分断して個片化することにより表示装置1を製造する場合についても、基板の破損を抑制し、生産性に優れた低コストの表示装置1を生産することが可能となる。
なお、本実施形態に係る機能パネルは視差バリアパネルを用いているが、これに限らない。例えば、視差バリアパネルに代えて、タッチパネル、視野角可変パネル、2D/3D可変パネルを用いてもよい。
なお、本実施形態に係るシール材形成工程では、第1母材基板31(素子基板形成領域10A)上に液晶50aの注入口54を有するシール材51を形成しているが、これに限らない。例えば、第1母材基板31に代えて第2母材基板32(カラーフィルター基板形成領域20A)上に液晶50aの注入口54を有するシール材51を形成してもよい。つまり、第1母材基板31または第2母材基板32のいずれか一方の基板上に液晶50aの注入口54を有するシール材51を形成すればよい。
なお、本実施形態に係る第1基板貼り合わせ体作製工程では、板厚が非対称の一対の母材基板31,32を、シール材51を介して貼り合わせているが、これに限らない。例えば、板厚が対称の一対の母材基板31,32を、シール材51を介して貼り合わせたのち、一方の基板だけをエッチングにより薄板化してもよい。
なお、本実施形態に係る第2基板貼り合わせ体分断工程では、第2基板貼り合わせ体112を隣り合うシール材51の間からすべて分断(図6(c)に示すように、第2基板貼り合わせ体112を一括してすべて個片化)しているが、これに限らない。例えば、第2基板貼り合わせ体112を、先ず、液晶50aの注入口54の設けられた側の隣り合うシール材51の間から分断してもよい。この場合、注入口54の側から分断されて、液晶注入工程、注入口封止工程を経た後に、注入口54の設けられていない側の隣り合うシール材51の間から分断されることになる。これにより、液晶注入工程において注入口54から液晶50aを効率よく注入できるとともに、注入口封止工程において注入口54を封止材55により効率よく封止できるようになる。したがって、生産効率を向上させることができる。
(第2実施形態)
図8は、本発明の表示装置1の第2実施形態の表示装置の製造工程を示す工程図である。本工程図は、第1基板貼り合わせ体作製工程と第2基板貼り合わせ体作製工程との間に、第1基板貼り合わせ体111を隣り合うシール材51の間から分断する工程を示している。その他の工程は第1実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
先ず、図8(a)に示すように、第1基板貼り合わせ体111を作製(準備)する。この第1基板貼り合わせ体111は、上述の第1実施形態の第1基板貼り合わせ体作製工程(図3中のステップS5)を経て、第1母材基板31と第2母材基板32とが液晶50aの注入口54を有するシール材51を介して貼り合わせられて形成されている。
次に、図8(b)に示すように、第1基板貼り合わせ体111を分断する。具体的には、第1基板貼り合わせ体111の外面(本実施形態では第2母材基板32の外面)から隣り合うシール材51の間にレーザー光を照射して分断するレーザースクライブにより個片化する。
これにより、図8(c)に示すように、第1基板貼り合わせ体111が隣り合うシール材51の間から好適に分断される。このようにして、第1母材基板31が分断されると、複数の素子基板10となる。また、第2母材基板32が分断されると、複数のカラーフィルター基板20となる。
次に、図9(a)に示すように、スリットコーターを用いて、分断された第1基板貼り合わせ体111のカラーフィルター基板20外面に接着剤層52の形成材料を塗布する。接着剤層52の形成材料は、上述したアクリル樹脂等の紫外線(UV)硬化樹脂を用いる。
次に、図9(b)に示すように、分断された第1基板貼り合わせ体111のカラーフィルター基板20側に視差バリアパネル3を貼り合わせて第2基板貼り合わせ体112を作製する。分断された第1基板貼り合わせ体111と視差バリアパネル3とに形成されたアライメントマーク(図示略)により、分断された第1基板貼り合わせ体111と視差バリアパネル3との相対位置のズレが許容範囲内になるように仮位置決めされる。次に、分断された第1基板貼り合わせ体111と視差バリアパネル3とが不図示の加圧装置により加圧され、貼り合わされる。その後、紫外線照射による接着剤層52の仮硬化、精密アライメント、そして紫外線照射による接着剤層52の本硬化が行われ、図9(c)に示すように、第2基板貼り合わせ体112(図6(c)に示す分断された第2基板貼り合わせ体112)が作製される。
本実施形態の表示装置1の製造方法によれば、上述の第1実施形態と同様に、母材基板を分断して個片化することにより表示装置1を製造する場合についても、基板の破損を抑制し、生産性に優れた低コストの表示装置1を生産することが可能となる。
1…表示装置、2…液晶表示パネル、3…視差バリアパネル(機能パネル)、3A…視差バリアパネル形成領域(機能パネルの形成領域)、10…素子基板、10A…素子基板形成領域、20…カラーフィルター基板、20A…カラーフィルター基板形成領域、31…第1母材基板、32…第2母材基板、33…第3母材基板、50a…液晶、51…シール材、54…注入口、55…封止材、111…第1基板貼り合わせ体、112…第2基板貼り合わせ体、T1…第1母材基板の板厚、T2…第2母材基板の板厚

Claims (5)

  1. 液晶表示パネルと機能パネルとが貼り合わされてなる表示装置の製造方法であって、
    素子基板またはカラーフィルター基板のいずれか一方の基板上に液晶の注入口を有するシール材を形成するシール材形成工程と、
    前記シール材の設けられた側を挟んで前記素子基板と前記カラーフィルター基板とを貼り合わせて第1基板貼り合わせ体を作製する第1基板貼り合わせ体作製工程と、
    前記第1基板貼り合わせ体を構成する前記素子基板または前記カラーフィルター基板のうち相対的に板厚の薄い一方の基板の外面に前記機能パネルを貼り合わせて第2基板貼り合わせ体を作製する第2基板貼り合わせ体作製工程と、
    前記第2基板貼り合わせ体の前記シール材に囲まれた内部に前記注入口から前記液晶を注入する液晶注入工程と、
    前記注入口を封止材により封止する注入口封止工程と、を有することを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. 前記板厚の薄い一方の基板が前記カラーフィルター基板であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。
  3. 前記機能パネルが視差バリアパネルであることを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置の製造方法。
  4. 前記第1基板貼り合わせ体は、前記シール材を介して複数の前記素子基板の形成領域を含む第1母材基板と複数の前記カラーフィルター基板の形成領域を含む第2母材基板とが貼り合わされてなり、
    前記第2基板貼り合わせ体は、前記第1基板貼り合わせ体を構成する前記第1母材基板または前記第2母材基板のうち相対的に板厚の薄い一方の基板を有する母材基板の外面に複数の前記機能パネルの形成領域を含む第3母材基板が貼り合わされてなるものであって、
    前記第2基板貼り合わせ体作製工程と前記液晶注入工程との間に、複数の前記形成領域を含む前記第2基板貼り合わせ体を隣り合う前記シール材の間から分断する第2基板貼り合わせ体分断工程、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置の製造方法。
  5. 前記第1基板貼り合わせ体は、前記シール材を介して複数の前記素子基板の形成領域を含む第1母材基板と複数の前記カラーフィルター基板の形成領域を含む第2母材基板とが貼り合わされてなるものであって、
    前記第1基板貼り合わせ体作製工程と前記第2基板貼り合わせ体作製工程との間に、複数の前記形成領域を含む前記第1基板貼り合わせ体を隣り合う前記シール材の間から分断する第1基板貼り合わせ体分断工程、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103353691A (zh) * 2013-06-20 2013-10-16 深圳市华星光电技术有限公司 一种用于显示器框体成型的封框胶注射器

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