JP2010262773A - 双極型電極の製造方法、双極型電極、双極型二次電池の製造方法、双極型二次電池、組電池、および車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】集電体11の表裏面に正極層12および負極層13を形成した双極型電極10であり、正極層12を電極材料を2回塗布する工程(第1層121、141と第2層122、142)によって形成する。この2回塗布工程は、それぞれの端部位置を違えて塗布する。これにより1回の塗布でできる端部における突起Bの高さBhが電極面全体の高さShより低くなってセパレータを挟んで対向する位置に突起がなくなる。このため突起部が相対することによりセパレータを圧迫することがなくなって内部短絡を防止することができる。
【選択図】図2
Description
図1は本実施形態に係る双極型二次電池内部の概略構造を説明するための説明図(断面図)であり、図2は本実施形態の双極型二次電池に用いられている双極型二次電極の説明図である。図3および図4は本実施形態の双極型二次電極の製造方法を説明するための説明図である。
集電体11は導電性材料から構成される。そして、既に説明したように、その表面(たとえば第1面)に正極層12、裏面(たとえば第2面)に負極層が形成されている。なお、電池の最外層に位置する集電体11においては、発電要素の内側のみに電極(正極層12または負極)が形成されている
集電体11の大きさは、電池の使用用途に応じて決定される。たとえば、高エネルギー密度が要求される大型の電池に用いられるのであれば、面積の大きな集電体11が用いられる。
正極層12および負極層13は、それぞれ活物質を含み、必要に応じてその他の添加剤をさらに含む。
セパレータ14としては、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる微多孔膜が挙げられる。そして、セパレータ14には、液体電解質が含浸されている。
次に、本実施形態の双極型二次電池1を利用した組電池について説明する。
次に、このような組電池を用いた車両について説明する。
<負極層>
以下の材料を所定の比で混合して負極スラリーを作製
負極活物質として、Li4Ti5O12、85wt%
導電助剤として、アセチレンブラック、5wt%
バインダーとして、PVDF、10wt%
スラリー粘度調整溶媒として、NMP
集電体としてSUS箔(厚さ20μm)の片面に上記負極スラリーを塗布し乾燥させて負極層を形成した。塗布、乾燥後の負極層を確認したところ、スラリーの塗布開始位置で盛り上がりが確認された。
以下の材料を所定の比で混合して正極スラリーを作製
正極活物質として、LiMn2O4、85wt%
導電助剤として、アセチレンブラック、5wt%
バインダーとして、PVDF、10wt%
スラリー粘度調整溶媒として、NMP
負極層を形成したSUS箔の反対面に、上記正極スラリーを2回に分け塗布し、かつ、2回目の塗布は1回目の塗布面より幅方向・長手方向共に2.5mm大きめに塗布し乾燥させた。
ここでは電解質を含むセパレータとして、ここではゲル電解質を用いた。
上記双極型電極の負極上に電解質保持不織布をのせ、その周りに三層構造のホットメルトをおきシール部材とした。これらを積層して、5層積層しにシール部を上下から熱と圧力をかけ融着し各層をシールした。
上記実施例1と同じ負極材料おおび正極材料からなるスラリースラリーを調整した。
上記実施例1と同じ負極材料および正極材料からなるスラリーを調整した。
(充放電サイクル試験)
以上の実施例1、2、および比較例1をそれぞれ20個ずつ製作した。それぞれの電池で充放電サイクル試験を行った。実験は0.5Cの電流で13.5Vまで定電流充電(CC)し、その後定電圧で充電(CV)し、あわせて5時間充電した後、0.5Cの電流で7.5Vまで放電を行い、このサイクルを一サイクルとして充放電サイクル実験を行った(充放電試験の条件)。
実施例1および2の双極型二次電池は、短絡が起こらず50サイクルを超えても電圧を維持し、良好なサイクル特性を示した。
次に短絡を起こしていない実施例1および2、並びに比較例1の双極型二次電池を5個づつ抜き取り、0.5Cの電流で13.5Vまで定電流充電(CC)し、その後定電圧で充電(CV)し、あわせて5時間充電した後、振動を長時間加えその後の電圧測定により電圧維持率の測定を行った。
これらの結果から実施例1〜3の電池は振動にも強く、優れた耐久性のあることが分かる。
10 双極型電極、
11 集電体、
12 正極層、
12a 正極層の端部、
13 負極層、
13a 負極層の端部、
14 セパレータ、
15 単電池、
51 シール部材、
52 ラミネートシート、
121、141 第1層、
142、142 第2層。
Claims (17)
- 集電体の第1面に第1電極、前記第1面に対向する第2面に前記第1電極と極性の異なる第2電極が設けられた双極型電極の製造方法であって、
少なくとも前記第1電極を形成する工程が、電極材料を塗布する少なくとも2回の塗布工程を含み、
前記少なくとも2回の塗布工程は、塗布工程ごとに少なくとも一つの端部が互いに異なる位置となるように塗布することを特徴とする双極型電極の製造方法。 - 前記少なくとも2回の塗布工程は、第1の塗布工程の塗布開始位置および/または塗布終了位置と、前記第1の塗布工程より後の第2の塗布工程による塗布開始位置および/または塗布終了位置が異なることを特徴とする請求項1記載の双極型電極の製造方法。
- 前記第2の塗布工程による塗布開始位置および/または塗布終了位置は、前記第1の塗布工程の塗布開始位置および/または塗布終了位置よりも外側にすることを特徴とする請求項2記載の双極型電極の製造方法。
- 前記第2の塗布工程による塗布開始位置および/または塗布終了位置は、前記第1の塗布工程の塗布開始位置および/または塗布終了位置よりも内側にすることを特徴とする請求項2記載の双極型電極の製造方法。
- さらに、前記第2の塗布工程による塗布開始位置および塗布終了位置に直交する端部位置が、前記第1の塗布工程の塗布開始位置および塗布終了位置に直交する端部位置と異なることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の双極型電極の製造方法。
- 前記第2の塗布工程による互いに直交する4辺の端部位置がすべて、前記第1の塗布工程による互いに直交する4辺の端部位置と異なることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の双極型電極の製造方法。
- 前記第1の塗布工程と前記第2の塗布工程の間に、第1の塗布工程により塗布された電極材料を乾燥させる乾燥工程を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の双極型電極の製造方法。
- 前記少なくとも2回の塗布工程による互いの端部位置のずれ量は、2.0〜5.0mmにすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の双極型電極の製造方法。
- 前記第1電極と前記第2電極が共に前記少なくとも2回の塗布工程を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の双極型電極の製造方法。
- 集電体の第1面に第1電極、前記第1面に対向する第2面に前記第1電極と極性の異なる第2電極が設けられた双極型電極であって、
少なくとも前記第1電極の少なくとも一つの端部が、電極中央部の高さよりいったん低くなってから当該中央部の高さより低い高さで盛り上がって終わる形状を有することを特徴とする双極型電極。 - 前記中央部の高さより低い高さで盛り上がって終わる形状の端部は、互いに対向する辺の端部であることを特徴とする請求項10記載の双極型電極。
- 前記中央部の高さより低い高さで盛り上がって終わる形状の端部は、前記第1電極の4つの辺すべての端部であることを特徴とする請求項10記載の双極型電極。
- 第1電極および前記第2電極は共にその端部が、前記中央部の高さより低い高さで盛り上がって終わる形状を有することを特徴とする請求項10〜12のいずれか一つに記載の双極型電極。
- 請求項10〜13のいずれか一つに記載の双極型電極を用意する段階と、
前記双極型電極の前記中央部の高さより低い高さで盛り上がって終わる形状を有する第1電極に対して、セパレータを介して前記第2電極を対向配置するように前記双極型電極を複数枚積層する段階と、
を有することを特徴とする双極型二次電池の製造方法。 - 請求項10〜13のいずれか一つに記載の双極型電極の前記中央部の高さより低い高さで盛り上がって終わる形状を有する第1電極にセパレータを介して第2電極を対向配置するように前記双極型電極を複数枚積層したことを特徴とする双極型二次電池。
- 請求項15に記載の双極型二次電池を複数個直列および/または並列に接続したことを特徴とする組電池。
- 請求項15に記載の双極型二次電池、または請求項16に記載の組電池をモータの電源として搭載したことを特徴とする車両。
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