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JP2010147847A - 基地局装置および基地局制御方法 - Google Patents

基地局装置および基地局制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】固定無線アクセスシステムにおいて加入者端末の設置エリアを従来よりも拡大させることができる基地局装置を提供すること。
【解決手段】制御用チャネルおよび情報用チャネルを用いて加入者端末20とアダプティブアレー方式で通信を行う基地局装置10において、情報用チャネルを割り当てる際に加入者端末20から送信された制御用チャネルの信号を受信する無線通信部11と、無線通信部11によって受信された制御用チャネルの信号に基づいて加入者端末20の位置を特定する位置特定部12と、位置特定部12によって特定された加入者端末20の位置に基づいて加入者端末20に信号を放射するためのビーム形成の情報を記憶するビーム形成情報記憶部13と、を備え、無線通信部11が、制御用チャネルの信号に応答する際の信号をビーム形成の情報に基づいて加入者端末20に所定の強さで放射するように構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、アダプティブアレー方式で通信する基地局装置および基地局制御方法に関する。
電気通信事業者と加入者宅をつなぐ固定無線アクセスシステムが、有線回線が敷設されていないような一部の地域で導入されている。WLL(Wireless Local Loop)やFWA(Fixed Wireless Access)のような固定無線アクセスシステムでは、PHS(Personal Handy-phone System)技術を利用すれば、安価な簡素なPHS用の装置を活用できるため、固定無線アクセス用の通信路を安く、短期間で構築できる。
固定無線アクセスシステムの基地局装置は、例えば、電柱に固定して設置され、固定無線アクセスシステムのサービスに加入している加入者宅にある無線通信端末と通信する。この基地局装置のアンテナは、アダプティブアレーアンテナによって構成され、放射する電磁波の指向性を自在に変更可能である。
また、PHSでは、携帯電話機等の無線通信端末と基地局装置とで、フレームを時分割した複数のタイムスロットをそれぞれチャネルに割り当てて通信を行う時分割多重方式(TDMA:Time Division Multiple Access)が採用されている。時分割多重方式では、所定数の送信タイムスロットおよび所定数の受信タイムスロットによって構成されるフレームという単位が基準となる。無線通信端末と基地局装置との間で情報は、タイムスロットに対応付けられたチャネルを介して送受信される。PHSのチャネルには、呼制御を行うための共通制御チャネル(CCH:Control Channel)、情報を送受信するための情報用チャネル(TCH:Traffic Channel)がある。
このような、PHSを使用した従来の固定無線アクセスシステムについて、図4に示す。図4に示した固定無線アクセスシステムは、基地局装置30および無線通信端末20(以下、加入者端末20という。)から構成されたものである。例えば、加入者端末20は、固定無線アクセスシステムの加入者宅9に設置されている。
図5は、基地局装置30および加入者端末20の処理を示すシーケンス図である。まず、加入者宅9にある加入者端末20が、電源投入などで立ち上がった場合、基地局装置30とのリンク(TCH)を確立させるため、リンク確立要求信号(LCH確立要求)を、CCHを用いて基地局装置30に送信する。
待ち受けている基地局装置30は、リンク確立要求信号をCCHで受信した後、リンク確立要求信号を送信した加入者端末とのチャネルを割り当て、割り当てたチャネルに関する情報を含むリンクチャネル割り当て信号(LCH割当)を、CCHを用いて加入者端末20に送信する。
加入者端末20は、リンクチャネル割り当て信号をCCHで受信した後で通信中になったとき、割り当てられたチャネル(TCH)を用いて音声やデータなどの情報を基地局装置30に送信する(SA)。
基地局装置30は、加入者端末から送信された情報をTCHで受信した後、送信された情報に基づいて加入者端末20の位置をアダプティブアレイ技術によって特定し(SB)、加入者端末の方位に指向性を絞ったビーム形成を整え(SC)、加入者端末20の方向に情報を送信する。なお、このような方式では、基地局装置30が加入者端末20の送信を待ち受けているが、リンク確立時に加入者端末20が基地局装置30を待ち受ける方式だと、基地局装置30が加入者端末の方位に指向性を絞れないため、周囲の基地局装置が放射する電波と基地局装置30が放射する電波とで電波干渉が生じてしまう。
また、従来の技術として特許文献1では、固定無線アクセスシステムの基地局装置が、通信担当エリアに広がる広角ビームパターンを用いて制御信号を送信し、広角ビームパターンのまま加入者端末からの上りデータ信号(TCH)を受信する。続いて、この基地局装置は、アダプティブアレー技術を用いて、加入者端末の方位に指向性を絞ったビームパターンで下りデータ信号(TCH)を送信する。このような固定無線アクセスシステムの基地局装置が知られている。
特開2004−235839号公報(第24段落−第30段落)
このように、従来の固定無線アクセスシステムでは、情報用チャネルの送信は指向性が絞られているため、情報用チャネルの信号が制御用チャネルよりも遠くに届くが、制御用チャネルは情報用チャネルよりも信号の伝播距離が短くなるため、加入者端末は、基地局装置からの制御用チャネルの信号が十分に届くように基地局装置から近い位置に設置する必要がある。従って、従来の固定無線アクセスシステムでは、加入者端末の設置エリアが情報用チャネルの信号の伝播エリアよりも狭く制限されてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、従来の課題を解決するためになされたもので、固定無線アクセスシステムにおいて加入者端末の設置エリアを従来よりも拡大させることができる基地局装置および基地局制御方法を提供することを目的とする。
本発明の基地局装置は、制御用チャネルおよび情報用チャネルを用いて無線通信端末とアダプティブアレー方式で通信を行う基地局装置において、前記情報用チャネルを割り当てる際に前記無線通信端末から送信された前記制御用チャネルの信号を受信する無線通信部と、前記無線通信部によって受信された制御用チャネルの信号に基づいて前記無線通信端末の位置を特定する位置特定部と、前記位置特定部によって特定された無線通信端末の位置に基づいて前記無線通信端末に信号を放射するためのビーム形成の情報を記憶するビーム形成情報記憶部と、を備え、前記無線通信部が、前記制御用チャネルの信号に応答する際の信号を前記ビーム形成の情報に基づいて前記無線通信端末に所定の強さで放射する構成を有している。
この構成により、情報用チャネルを割り当てる際に無線通信端末から送信された制御用チャネルの信号を受信したとき、受信された制御用チャネルの信号に基づいたビーム形成の情報に基づいて無線通信端末に所定の強さで、制御用チャネルの信号に応答する際の信号を放射することで、確実にその信号が無線通信端末に届くようにするため、無線通信端末の設置エリアを従来よりも拡大させることができる。
また、本発明の基地局装置は、前記無線通信部が、アダプティブアレー方式に用いる複数のアンテナを備えており、前記アンテナを介して信号を受信したときに最大比合成ダイバーシティを用いて、前記情報用チャネルを割り当てる際の前記無線通信端末から送信された制御用チャネルの信号を特定する構成を有している。
この構成により、最大比合成ダイバーシティを用いて、情報用チャネルを割り当てる際の無線通信端末から送信された制御用チャネルの信号を特定するため、無線通信端末から送信された制御用チャネルの信号が微弱な信号でも受信することができ、無線通信端末の設置エリアを従来よりも拡大させることができる。
本発明の基地局制御方法は、制御用チャネルおよび情報用チャネルを用いて無線通信端末とアダプティブアレー方式で通信を行う基地局装置を制御する基地局制御方法において、前記情報用チャネルを割り当てる際に前記無線通信端末から送信された前記制御用チャネルの信号を受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信された制御用チャネルの信号に基づいて前記無線通信端末の位置を特定する位置特定ステップと、前記位置特定ステップで特定された無線通信端末の位置に基づいて前記無線通信端末に信号を放射するためのビーム形成の情報を生成する生成ステップと、前記生成ステップで生成されたビーム形成の情報に基づいて前記無線通信端末に所定の強さで前記制御用チャネルの信号に応答する際の信号を放射するステップとを備えている。
この方法により、情報用チャネルを割り当てる際に無線通信端末から送信された制御用チャネルの信号を受信したとき、受信された制御用チャネルの信号に基づいたビーム形成の情報に基づいて無線通信端末に所定の強さで、制御用チャネルの信号に応答する際の信号を放射することで、確実にその信号が無線通信端末に届くようにするため、無線通信端末の設置エリアを従来よりも拡大させることができる。
本発明は、固定無線アクセスシステムにおいて加入者端末の設置エリアを従来よりも拡大させることができる基地局装置および基地局制御方法を提供するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る固定無線アクセスシステムの全体構成を示した図である。図1に示した固定無線アクセスシステムは、基地局装置10および無線通信端末20(以下、加入者端末20という。)から構成されたものである。例えば、加入者端末20は、固定無線アクセスシステムの加入者宅9に設置されている。基地局装置10は、加入者宅9に対向する位置、例えば、電柱などに固定して設置される。
なお、加入者端末20を2つ図示しているが2つに限ることはなく、本発明の実施の形態では、便宜上、加入者端末20のうち何れか1つと通信処理するときの具体例について説明している。
図2は、本発明の実施の形態に係る基地局装置のブロック図である。基地局装置10は、無線通信部11、位置特定部12、ビーム形成情報記憶部13、およびネットワークインタフェース14によって構成されている。
無線通信部11は、加入者端末20と通信するために、RF信号を送受信するものである。また、無線通信部11は、TDD/TDMA方式に準拠した通信を行うものであって、制御用チャネル(CCH)および情報用チャネル(TCH)を用いて加入者端末20とアダプティブアレー方式で通信を行うようになっている。
例えば、無線通信部11は、図示していないCPUから出力された信号を変調処理し、変調処理された信号を無線信号に変換して送信するようになっており、受信した信号を変換し、変換したものを復調処理してCPUに出力するようになっている。
また、無線通信部11のアンテナは、アダプティブアレーアンテナによって構成され、無線通信部11は、複数のアンテナに供給する信号の位相を制御することによって、任意の方向に指向性を持たせてビームを絞って送信することができ、周囲の基地局装置と通信中の無線通信部11に対して、下り方向に与える干渉を減少させることができる。
位置特定部12は、例えば、CPUなどによって構成されており、無線通信部11によって受信された制御用チャネルまたは情報用チャネルの信号に基づいて加入者端末20の位置を特定するようになっている。例えば、位置特定部12は、無線通信部11によって受信された信号から得られる振幅、位相などの情報に基づいて加入者端末20の位置を特定する。
ビーム形成情報記憶部13は、位置特定部12によって特定された加入者端末20の位置に基づいて加入者端末20に信号を放射するためのビーム形成の情報を、加入者端末20毎に記憶するようになっている。また、無線通信部11は、加入者端末20のビーム形成情報に基づいて指向性を持たせたビームを加入者端末20に放射するようになっている。
ネットワークインタフェース14は、インターネット、専用線、または電話網との通信を行うものである。
以上のように構成された基地局装置10の動作について図面を用いて説明する。図3は、基地局装置10および加入者端末20の処理を示すシーケンス図である。勿論、本発明は、このような具体例に限定するものではない。なお、基地局装置10と加入者端末20との間のシステム同期は、それぞれに実装されているGPSにて保たれている。
まず、電源投入時等に加入者端末20は、信号を待ち受けている基地局装置10に対し、情報用チャネルを割り当ててもらうためのLCH(リンクチャネル)確立要求を制御チャネルで送信する(S1)。
次に、基地局装置10の無線通信部11は、LCH確立要求を受信し(S2)、位置特定部12は、無線通信部11によって受信された制御用チャネルの信号に基づいて加入者端末20の位置を特定する(S3)と共に、位置特定部12によって特定された加入者端末20の位置に基づいて加入者端末20に信号を放射するためのビーム形成処理を行い(S4)、そのビーム形成情報をビーム形成情報記憶部13に記憶させる。このとき、基地局装置10は、加入者端末20に対して情報用チャネルを割り当てる。
次に、無線通信部11は、記憶されたビーム形成情報に基づいて、LCH確立要求に応答するためのLCH割当(割り当てた情報用チャネルを通知する信号)を制御チャネルで、加入者端末20に放射する(S5)。このとき、LCH確立要求を送信したときの加入者端末20の方位に指向性を絞ったビームが放射され、加入者端末20は、LCH割当を受信する(S6)。
加入者端末20がLCH割当を受信すると、加入者端末20と基地局装置10とが通信中の状態となり、割り当てた情報用チャネルで通信が開始される。加入者端末20はほぼ固定されており、一度リンクが確立できた際のビーム形成情報が記憶されているため、基地局装置10は、定期的に加入者端末20によって送信された情報を受信することでビーム形成情報を更新する。このようなビーム形成情報の更新により、基地局装置10から加入者端末20に対する情報の送信時のビームフォーミングや加入者端末20の呼び出し時のビームフォーミングが正確できることになる。
なお、ステップS2では、無線通信部11は、アンテナを介して信号を受信したときに最大比合成ダイバーシティを用いて加入者端末20から送信されたLCH確立要求を特定するようにしてもよい。このようにすれば、加入者端末20から送信されたLCH確立要求が微弱な信号でも受信することができ、加入者端末の設置エリアを従来よりも拡大させることができる。
ステップS5では、電界強度を増加させて所定の電界強度で電磁波をLCH割当を加入者端末20に放射するようにする(所定距離電磁波が届くようにする)。このようにすれば、加入者端末20と基地局装置10との距離は長いまたは通信状態がそれほど良好でない状況でも確実にLCH割当を届けることができる。
以上説明したように、基地局装置10は、情報用チャネルを割り当てる際に加入者端末20から送信されたLCH確立要求の信号に基づいたビーム形成の情報に基づいて加入者端末20に所定の強さでLCH割当の信号を放射することで、確実にその信号が加入者端末20に届くようにするため、加入者端末20の設置エリアを従来よりも拡大させることができる。
本発明は、固定無線アクセスシステムにおいて加入者端末の設置エリアを従来よりも拡大させることができる効果を有し、アダプティブアレー方式で通信する基地局装置などに幅広く有用である。
本発明の実施の形態に係る固定無線アクセスシステムの全体構成を示した図である。 本発明の実施の形態に係る基地局装置のブロック図である。 本発明の実施の形態に係る基地局装置および加入者端末の処理を示すシーケンス図である。 スロットダイバーシティを行う際に、ダイバーシティ通信を維持しようとする場合、切り替え処理を実行する処理を示す図である。 従来の基地局装置および加入者端末の処理を示すシーケンス図である。
符号の説明
9 加入者宅
10、30 基地局装置
11 無線通信部
12 位置特定部
13 ビーム形成情報記憶部
14 ネットワークインタフェース
20 加入者端末

Claims (3)

  1. 制御用チャネルおよび情報用チャネルを用いて無線通信端末とアダプティブアレー方式で通信を行う基地局装置において、
    前記情報用チャネルを割り当てる際に前記無線通信端末から送信された前記制御用チャネルの信号を受信する無線通信部と、
    前記無線通信部によって受信された制御用チャネルの信号に基づいて前記無線通信端末の位置を特定する位置特定部と、
    前記位置特定部によって特定された無線通信端末の位置に基づいて前記無線通信端末に信号を放射するためのビーム形成の情報を記憶するビーム形成情報記憶部と、を備え、
    前記無線通信部が、前記制御用チャネルの信号に応答する際の信号を前記ビーム形成の情報に基づいて前記無線通信端末に所定の強さで放射することを特徴とする基地局装置。
  2. 前記無線通信部は、アダプティブアレー方式に用いる複数のアンテナを備えており、前記アンテナを介して信号を受信したときに最大比合成ダイバーシティを用いて、前記情報用チャネルを割り当てる際の前記無線通信端末から送信された制御用チャネルの信号を特定することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  3. 制御用チャネルおよび情報用チャネルを用いて無線通信端末とアダプティブアレー方式で通信を行う基地局装置を制御する基地局制御方法において、
    前記情報用チャネルを割り当てる際に前記無線通信端末から送信された前記制御用チャネルの信号を受信する受信ステップと、
    前記受信ステップで受信された制御用チャネルの信号に基づいて前記無線通信端末の位置を特定する位置特定ステップと、
    前記位置特定ステップで特定された無線通信端末の位置に基づいて前記無線通信端末に信号を放射するためのビーム形成の情報を生成する生成ステップと、
    前記生成ステップで生成されたビーム形成の情報に基づいて前記無線通信端末に所定の強さで前記制御用チャネルの信号に応答する際の信号を放射するステップとを備えたことを特徴とする基地局制御方法。
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