JP2010092888A - レバー式コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 レバー式コネクタ1は、ハウジング10と、ハウジング10の背面側に取り付けられたワイヤカバー20と、一対の側板32及び両側板32を互いに連結する連結部33を有するレバー30とを備える。レバー30は、ワイヤカバー20の背面側を跨ぎ、両側板32でワイヤカバー20を厚さ方向に挟み込んだ状態で、ハウジング10に対して回転することが可能となるように取り付けられている。そして、ワイヤカバー20の背面側に、外側に向かって厚さが徐々に小さくなるテーパー部51が形成されている。
【選択図】図2
Description
一般的に、レバー式コネクタのレバーは、一対の側板及びこれら両側板を互いに連結する連結部を有し、U字形に形成されている。また、両側板の先端部の内面には、それぞれレバーをハウジングに取り付けるための回転軸が設けられている。そして、レバーをハウジングに取り付ける際には、作業者が手作業によりレバーの先端部を拡げて両回転軸をそれぞれハウジングの軸受部に嵌合させる必要がある。よって、レバー式コネクタでは、レバーをハウジングに取り付ける際に、作業者がレバーの先端部を過度に拡げることによってレバーを破損する場合があるという問題がある。
従来、レバーをハウジングに取り付ける際に、作業者がレバーを破損することを減少させることが可能なレバー式コネクタとして、例えば、図21に示すものが知られている(特許文献1参照)。
図21に示すレバー式コネクタ100は、コネクタハウジング110と、コネクタハウジング110に対して回転することが可能となるように取り付けられたレバー120とを備えている。
コネクタハウジング110は、端子を収容する端子収容部111と、端子収容部111を取り囲む外筒部112とを有している。外筒部112の両側面には、それぞれレバー120を装着するためのレバー装着部113が設けられている。両レバー装着部113は、それぞれ前方に向かって開口する袋状に形成されている。両レバー装着部113の側面には、それぞれ前後方向(図21に示す上下方向)に沿って延びる導入溝114が形成されている。そして、各導入溝114の後端部には、レバー120の回転軸123を保持する軸受部115が設けられている。
したがって、レバー式コネクタ100では、袋状に形成されたレバー装着部113を設けることによって、U字形のレバー120をコネクタハウジング110に容易に装着することができる。
したがって、レバー式コネクタ100では、作業者がレバー120の先端部を拡げる際にレバー120が破損することを防止することができない。
本発明は上記した従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、レバーをハウジングに取り付ける際に、作業者がレバーを破損することを防止することが可能なレバー式コネクタを提供することにある。
したがって、本発明に係るレバー式コネクタによれば、レバーをハウジングに取り付ける際に、作業者がテーパー部の端部を挿入することができるようにレバーの端部を拡げればよいため、作業者がレバーを破損することを防止することが可能となる。
図1は、本発明の実施形態であるレバー式コネクタの上面側及び左右方向の一方側を示す斜視図である。図2は、図1に示すレバー式コネクタの下面側及び左右方向の他方側を示す斜視図である。図3は、図1に示すレバー式コネクタの平面図である。図4は、図1に示すレバー式コネクタの左右方向の一方側を示す側面図である。図5は、図1に示すレバー式コネクタの左右方向の他方側を示す側面図である。図6は、図1に示すレバー式コネクタの背面図である。図7は、図1に示すレバー式コネクタを分解した状態を示す斜視図である。図8は、図1に示すレバー式コネクタに備えられるレバーの一端部を示す部分拡大背面図である。
ハウジング10は、図7に示すように、左右方向(図3に示す左右方向)に沿って延びるように形成され、前後方向(図3に示す上下方向)に沿って貫通するコンタクト収容孔11を複数有している。図2及び図5に示すように、ハウジング10の上下方向(図4及び図5に示す上下方向)の両内面には、それぞれ左右方向に沿って延びるスライダ収容溝12が設けられている。そして、各スライダ収容溝12には、スライダ13が左右方向に沿って自由に移動することができるように収容されている。図7に示すように、ハウジング10の左右方向の一端部には、レバー30の後述する軸部34がそれぞれ嵌合される一対の軸受部16が設けられている。ハウジング10の各軸受部16の後方には、各軸受部16に嵌合されたレバー30の軸部34をロックするためのラッチアーム16aが設けられている。図7に示すように、ハウジング10の背面の上下方向の両端部には、それぞれワイヤカバー20を固定するための固定片17が設けられている。両固定片17は、それぞれ後方に向かって突出するように設けられ、左右方向に沿って延びている。各固定片17の上下方向の外側の側面には、外側に向かって突出する固定用凸部17aが左右方向に沿って複数(本実施形態では4つ)設けられている。
図7及び図8に示すように、両側板32の一端部の外面には、それぞれスライダ13の軸受部15に嵌合するスライダ移動用軸35が外側に向かって突出するように形成されている。両側板32の一端部の内面には、それぞれハウジング10の軸受部16に嵌合する軸部34が内側に向かって突出するように設けられている。また、図8に示すように、両側板32の一端部の内面には、それぞれ内側に向かって延びる連結板37が設けられている。そして、両側板32の一端部は、一方の側板32の連結板37の先端に設けられた凹部37aと他方の側板32の連結板37の先端に設けられた凸部37bとが嵌合することによって互いに連結される。さらに、図7に示すように、両側板32の一端側の内面には、それぞれハウジング10からレバー30を取り外す際にワイヤカバー20の後述する斜面50aに接触する平面部38が形成されている。また、両側板32の内面には、それぞれ左右方向に沿って延びる切欠き部39が設けられている。
ワイヤカバー20は、ハウジング10に収容されたコンタクトに接続されている電線(図示せず)を覆う本体部21と、本体部21の左右方向の一方側に設けられた抑止部22と、本体部21及び抑止部22の間に形成された第一テーパー部50とを有している。本体部21の上下方向の厚さは、レバー30の両側板32の間隔よりも小さく形成されている。一方、抑止部22の上下方向の厚さは、レバー30の両側板32の間隔よりも大きく形成されている。これにより、抑止部22は、後側の最終位置(図18参照)まで回転されたレバー30がそれ以上後側へ回転されることを抑止する。
第一テーパー部50は、本体部21及び抑止部22に連続するように形成されている。第一テーパー部50は、本体部21の上面及び抑止部22の上面に連続する斜面50aと、本端部21の下面及び抑止部22の下面に連続する斜面50bとを有している。
図7に示すように、本体部21の上面の前端部及び下面の前端部には、それぞれワイヤカバー20をハウジング10に固定するための固定部29が設けられている。両固定部29は、それぞれ左右方向に沿って延びるように設けられている。両固定部29は、それぞれ上下方向の外側に向かって突出するように設けられている。各固定部29の内面には、ハウジング10の固定用凸部17aが挿入される固定用溝部29aが左右方向に沿って設けられている。各固定部29の左右方向の他端部には、ラッチアーム29bが設けられている。各ラッチアーム29bには、ハウジング10の固定用凸部17aの側面に係止する凸部(図示せず)が設けられている。
本体部21の背面側には、外側に向かって上下方向の厚さが徐々に小さくなる第二テーパー部51が形成されている。
レバー式コネクタ1を組み立てる際には、まず、図7に示す分解された状態のレバー式コネクタ1のハウジング10の複数のコンタクト収容孔11に、それぞれ電線に接続されたコンタクトを収容する。また、ハウジング10の両スライダ収容溝12に、それぞれスライダ13を挿入する。
レバー30をさらに押し込むと、両側板32の連結板37の先端が、それぞれワイヤカバー20の第二テーパー部51の表面から本体部21の表面に移動される。その後、レバー30の両側板32の連結板37の先端は、図12に示すように、ワイヤカバー20の本体部21の表面に沿って移動される。
このように、レバー式コネクタ1では、ワイヤカバー20の本体部21の背面側に外側に向かって上下方向の厚さが徐々に小さくなる第二テーパー部51が形成されている。したがって、作業者は、ハウジング10にレバー30を取り付ける際には、両側板32の連結板37の先端の間隔がワイヤカバー20の第二テーパー部51の上下方向の厚さが小さくなっている端部を挿入することができる間隔となるように両側板32の先端部を拡げればよい。そして、その後は、レバー30を押し込むことによって、ワイヤカバー20の第二テーパー部51が、両側板32の連結板37の先端の間隔がワイヤカバー20の本体部21の上下方向の厚さと同一となるようにレバー30の両側板32の先端部を押し拡げる。
よって、レバー式コネクタ1によれば、レバー30をハウジング10に取り付ける際に、作業者がレバー30の先端部を過度に拡げることが防止され、レバー30を破損することを防止することが可能となる。
レバー式コネクタ1では、コンタクトの差し替えを行うためには、ワイヤカバー20をハウジング10から取り外すことによって、ハウジング10に収容されているコンタクトを露出させる必要がある。また、レバー式コネクタ1では、ワイヤカバー20をハウジング10から取り外すためには、ワイヤカバー20の背面側を跨いだ状態で配置されているレバー30を、ワイヤカバー20から取り外す必要がある。
レバー30をワイヤカバー20から取り外す際には、まず、図13に示すように、レバー30の両側板32の軸部34を、それぞれハウジング10の各軸受部16から取り外す。また、レバー30の両側板32のスライダ移動用軸35を、それぞれ各スライダ13の軸受部15から取り外す。
レバー30を押し込むと、両側板32の平面部38が、それぞれワイヤカバー20の第一テーパー部50に接触する。そして、レバー30をさらに押し込むと、図15に示すように、両側板32の平面部38が、それぞれワイヤカバー20の第一テーパー部50の斜面50a,50bに沿って移動される。そして、ワイヤカバー20の第一テーパー部50が、レバー30の両側板32の先端部を押し拡げていく。
よって、レバー式コネクタ1によれば、レバー30の取り外しを行う際に、作業者がレバー30の先端部を過度に拡げることが防止され、レバー30を破損することを防止することが可能となる。
また、ワイヤカバー20が装着されたハウジング10にレバー30を再び取り付ける。ワイヤカバー20が取り付けられたハウジング10にレバー30を再び取り付ける際には、レバー30の両側板32の切欠き部39を、それぞれワイヤカバー20の抑止部22のフード部25の外面に接触させる。そして、レバー30の両側板32の切欠き部39をワイヤカバーの前側に向かって移動させるように、レバー30を押し込む。
レバー30をさらに押し込むと、図13に示すように、両側板32の先端部が、それぞれワイヤカバー20の抑止部22を乗り越える。そして、レバー30の連結部33の変形が解除され、一方の側板32の連結板37の先端に設けられた凹部37aと他方の側板32の連結板37の先端に設けられた凸部37bとが嵌合する。これにより、レバー30が、両側板32でワイヤカバー20の背面側を跨ぎ、両側板32でワイヤカバー20を上下方向に挟み込んだ状態でワイヤカバー20に配置される。
よって、レバー式コネクタ1によれば、ハウジング10にレバー30を再び取り付ける際に、作業者がレバー30の先端部を過度に拡げることを防止され、レバー30を破損することを防止することが可能となる。
図14に示す組み立てが完了した状態のレバー式コネクタ1では、レバー30を前側に向かって回転させると、スライダ13がハウジング10のスライダ収容溝12内に収容される向きに移動される。また、レバー30を後側に向かって回転させると、スライダ13がハウジング10のスライダ収容溝12から出る向きに移動される。
そして、レバー30を後側の最終位置まで回転させた状態で、スライダ13の複数のカム溝に、それぞれ相手コネクタに設けられたカムピンを挿入して、レバー式コネクタ1と相手コネクタとを仮嵌合する。
そして、図18に示すように、レバー30を後側の最終位置まで回転させると、レバー式コネクタ1と相手コネクタとの嵌合の解除が完了する。
10 ハウジング
11 コンタクト収容孔
12 スライダ収容溝
13 スライダ
15 軸受部
16 軸受部
16a ラッチアーム
17 固定片
17a 固定用凸部
20 ワイヤカバー
21 本体部
22 抑止部
24 電線引出口
25 フード部
27 ロック部材
27a 板ばね
27b ロック片
27c 解除用凸部
28 ロック用凸部
29 固定部
29a 固定用溝部
29b ラッチアーム
30 レバー
32 側板
33 連結部
33a 凹部
34 軸部
35 スライダ移動用軸
37 連結板
37a 凹部
37b 凸部
38 平面部
39 切欠き部
50 第一テーパー部
50a 斜面
50b 斜面
51 第二テーパー部
Claims (1)
- コンタクトを収容するハウジングと、
前記ハウジングの背面側に取り付けられ、前記ハウジングに収容されたコンタクトに接続された電線を覆うワイヤカバーと、
一対の側板及び該両側板を互いに連結する連結部を有し、U字形に形成されたレバーと、
を備え、
前記レバーが、前記ワイヤカバーの背面側を跨ぎ、前記両側板で前記ワイヤカバーを厚さ方向に挟み込んだ状態で、前記ハウジングに対して回転することが可能となるように取り付けられたレバー式コネクタであって、
前記ワイヤカバーの背面側に、外側に向かって厚さが徐々に小さくなるテーパー部が形成されていることを特徴とするレバー式コネクタ。
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