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JP2010065966A - 加湿機 - Google Patents

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Abstract

【課題】気化部から水が滴るおそれを減らすことができる加湿機の提供。
【解決手段】加湿機4は、貯水容器40と、水検知センサ45と、気化フィルタ44と、制御部60とを備えている。貯水容器40は、水を溜めるための容器である。水検知センサ45は、貯水容器40内の水量に関する検知を行う。気化フィルタ44は、回転可能であり、貯水容器40から供給される水を気化させる。制御部60は、気化フィルタ44が回転している加湿運転において、水検知センサ45の検知結果に基づいて貯水容器40内の水量が所定量未満であると判断した場合に、気化フィルタ44の回転が継続するように制御する回転制御を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、加湿機に関する。
従来より、水を貯める貯水容器と、毛細管現象によって貯水容器内の水を吸い上げる気化部とを備える加湿機がある。このような加湿機では、気化部の一部を貯水容器内の水に浸漬し、気化部が水を吸い上げている部分に空気を通過させることによって高湿度の空気を生成し、この高湿度な空気を室内に供給することによって室内の加湿を行うものがある。
例えば、水が貯められているトレイ(貯水容器に相当)と、トレイ内に差し込まれている加湿フィルタ(気化部に相当)と、給水タンクと、送風機とを備える加湿機がある(特許文献1参照)。この加湿機では、ユーザによって給水タンクに補充された水がトレイに貯められ、トレイに貯められた水が加湿フィルタに供給されている。そして、送風機から加湿フィルタに空気が送風されることによって、室内の加湿が行われている。
特開2008−51372号公報
ところで、上述の加湿機において、加湿フィルタがトレイから取り出された場合に、加湿フィルタにはトレイから供給された水が残っているおそれがある。このため、ユーザがトレイから加湿フィルタを取り出したとき、トレイから供給されていた水が加湿フィルタからしたたり、周囲に流れるおそれがある。
そこで、本発明の課題は、気化部から水が滴るおそれを減らすことができる加湿機を提供することにある。
第1発明に係る加湿機は、貯水容器と、水検知部と、気化部と、制御部とを備えている。貯水容器は、水を溜めるための容器である。水検知部は、貯水容器内の水量に関する検知を行う。気化部は、回転可能であり、貯水容器から供給される水を気化させる。制御部は、気化部が回転している加湿運転において、水検知部の検知結果に基づいて貯水容器内の水量が所定量未満であると判断した場合に、気化部の回転が継続するように気化部を制御する回転制御を行う。
第1発明に係る加湿機では、気化部が回転している加湿運転において、水検知部の検知結果に基づいて貯水容器内の水量が所定量未満であると判断された場合に、気化部の回転が継続するように気化部を制御する回転制御が行われている。このため、この加湿機では、気化部の乾燥を促進することができる。
これによって、気化部から水が滴るおそれを減らすことができる。
第2発明に係る加湿機は、第1発明の加湿機であって、気化部に向かう空気流れを形成する送風機を更に備える。また、制御部は、少なくとも回転制御を行っている間は、送風機が稼働するように、送風機を更に制御する。このため、この加湿機では、気化部の乾燥を更に促進させることができる。
第3発明に係る加湿機は、第1発明または第2発明の加湿機であって、制御部は、回転制御が開始されてから所定の第1時間経過後に、気化部の回転が停止するように回転制御を解除する。このため、例えば、気化部が回転し続ける場合と比較して、消費電力量が増加するおそれを減らすことができる。
第4発明に係る加湿機は、第3発明の加湿機であって、貯水容器内の水量が所定量未満であることを報知する報知部を更に備える。また、制御部は、回転制御を解除した後に、報知部による報知が行われるように、報知部を更に制御する。
第4発明に係る加湿機では、回転制御が解除された後に、報知部による報知が行われる。このため、この加湿機では、気化部の乾燥が促進された後に、貯水容器内の水量が所定量未満であることが報知される。したがって、例えば、貯水容器に水が補充されるときに気化部と貯水容器とが分離されるような加湿機において、報知部による報知が行われた後にユーザによって貯水容器への補充が行われた場合、貯水容器への水の補充時に気化部から水が滴るおそれを減らすことができる。
第5発明に係る加湿機は、第1発明から第4発明のいずれかの加湿機であって、貯水容器の水を気化部に供給することが可能な水供給手段を更に備える。このため、この加湿機では、水供給手段によって、気化部に水を供給することができる。
第6発明に係る加湿機は、第5発明の加湿機であって、水供給手段は、回転することによって、貯水容器から水を給水し、貯水容器から給水した水を気化部に供給する水車である。また、制御部は、加湿運転において、水検知部の検知結果に基づいて、貯水容器内の水量が所定量未満であると判断した場合に、水車の回転が所定の第2時間だけ継続するように、水車を更に制御する。
第6発明に係る加湿機では、気化部に水を供給する水車の回転は、貯水容器内の水量が所定量未満であると判断された場合に、所定の第2時間だけ継続される。このため、水車によって既に給水されている水が気化部に供給されないおそれを減らすことができる。
これによって、加湿能力が低下するおそれを減らすことができる。
第7発明に係る加湿機は、第5発明または第6発明の加湿機であって、気化部は、貯水容器の満水時の水位よりも上側に配置されている。このため、例えば、気化部に常に水が供給されるような構造の加湿機と比較して、気化部を乾燥させやすくすることができる。
これによって、気化部に雑菌が繁殖するおそれを減らすことができる。
第8発明に係る加湿機は、第1発明から第7発明のいずれかの加湿機であって、加湿運転は、貯水容器内の水量が所定量以上である場合に行われる第1加湿状態と、貯水容器内の水量が所定量未満である場合に行われる第2加湿状態とを含む。また、制御部は、第1加湿状態から第2加湿状態に状態が切り換わった場合に、回転制御を行う。このため、例えば、貯水容器内の水量が所定量未満である場合には常に回転制御が行われる場合と比較して、省エネルギーを実現することができる。
第1発明に係る加湿機では、気化部から水が滴るおそれを減らすことができる。
第2発明に係る加湿機では、気化部の乾燥を更に促進させることができる。
第3発明に係る加湿機では、消費電力量が増加するおそれを減らすことができる。
第4発明に係る加湿機では、気化部から水が滴るおそれを減らすことができる。
第5発明に係る加湿機では、水供給手段によって、気化部に水を供給することができる。
第6発明に係る加湿機では、加湿能力が低下するおそれを減らすことができる。
第7発明に係る加湿機では、気化部に雑菌が繁殖するおそれを減らすことができる。
第8発明に係る加湿機では、省エネルギーを実現することができる。
本発明の一実施形態に係る加湿ユニット4を備える空気調和機1は、加湿機能、除湿機能及び空気清浄機能を有しており、加湿運転時は加湿機として、除湿運転時は除湿機として、空気清浄運転時は空気清浄機として働く。また、本実施形態では、この空気調和機1は、単一機能だけでなく、同時に複数の機能を組み合わせて稼働させることができる。この複数の組み合わせとは、例えば、空気清浄機能と除湿機能との組み合わせ、および、空気清浄機能と加湿機能との組み合わせのことである。
<空気調和機の構成>
空気調和機1は、図1および図2に示すように、加湿ユニット4の他に、本体ケーシング10と、送風機2と、除湿ユニット3と、空気清浄ユニット5と、制御部60とを備えている。また、本実施形態では、ユーザが容易に空気調和機1を移動させることができるように、本体ケーシング10の下面(室内の床面と対向する面)に、キャスター8が設けられている。以下、本体ケーシング10、送風機2、空気清浄ユニット5、除湿ユニット3、加湿ユニット4、制御部60の順に説明する。
<本体ケーシング>
本体ケーシング10は、略直方体形状であり、送風機2、除湿ユニット3、加湿ユニット4、空気清浄ユニット5および制御部60等を収容している。また、本体ケーシング10は、引き出し式の第1扉10aと、回動式の第2扉10bとを有している。また、第1扉10aは、後述する貯水容器40が本体ケーシング10に収納されている状態では、本体ケーシング10に設けられている第1開口12aを覆っている。さらに、第2扉10bは、本体ケーシング10に設けられている第2開口12b近傍に配置されており、第2開口12bを開閉可能なように支持されている。
なお、図2では、加湿ユニット4の構成部品である、貯水容器40、気化部41および水車42が加湿ユニット4から引き出されているが、運転時には、加湿ユニット4の所定位置に配置されている。
また、本体ケーシング10の上部には、図1、図2および図3に示すように、ユーザが空気清浄運転、除湿運転および加湿運転を選択する操作パネル80が設けられており、カバー13によって保護されている。操作パネル80上には、「運転入/切」ボタン81、「運転切換」ボタン82、「風量」選択ボタン83、「しつど」選択ボタン84、「コース」選択ボタン85、「切タイマー」選択ボタン86、「オートルーバー」ボタン87、および、「おすすめ」ボタン88が設けられており、各ボタンを押すことによって、押されたボタンに対応した制御信号が操作パネル80の下方に配置された制御部60に入力される。例えば、「運転入/切」ボタン81は、空気調和機1への電源供給をオン/オフするためのボタンであり、電源プラグをコンセントに差し込んだ後に押されると、空気調和機1の運転が開始され、再度押されると、空気調和機1の運転が停止される。また、「運転切換」ボタン82は、運転モードを選択するボタンであり、「空気清浄」、「加湿」および「除湿」のいずれか1つを選択することができる。なお、ここでいう「加湿」とは、空気清浄をしながらの加湿運転であり、設定湿度に達すると、加湿運転を停止するが、空気清浄運転はそのまま行う。同様に、「除湿」とは、空気清浄をしながらの除湿運転であり、設定温度に達すると、除湿運転を停止するが、空気清浄運転はそのまま行う。
また、操作パネル80は、ユーザに対して空気調和機1の運転状態等に関する情報を報知するための表示部90を備えている。また、表示部90は、給水ランプ92と満水ランプ91とを有している。給水ランプ92は、後述する貯水容器40内への水の補充が必要であることをユーザに報知するために点灯される給水LED92aを含む。また、満水ランプ91は、貯水容器40内からの水の排出が必要であることをユーザに報知するために点灯される満水LED91aを含む。なお、給水LED92aおよび満水LED91aの点灯または消灯は、後述する報知制御部65によって制御されている。
<送風機>
送風機2は、本体ケーシング10に収容されたとき、空気清浄ユニット5とは反対側に配置されている。また、この空気調和機1を空気清浄ユニット5側から視たときに、各内部部品は、空気清浄ユニット5、除湿ユニット3、加湿ユニット4、送風機2の順で並んでいる。このため、送風機2が稼働されると、空気が空気清浄ユニット5側から除湿ユニット3および加湿ユニット4を通過し送風機2に至る空気流路A1が形成される(図1および図2参照)。
<空気清浄ユニット>
空気清浄ユニット5は、図4に示すように、カバー21と、フィルタ22と、脱臭触媒23と、ホコリセンサー24と、ニオイセンサー25とを有している。フィルタ22と脱臭触媒23とは、本体ケーシング10に設けられた収納部20に着脱可能に収納されており、脱臭触媒23がフィルタ22の空気流下流側に位置する。
フィルタ22内部には、プレフィルタ、ホコリをプラスに帯電させるイオン化部、マイナスに帯電したプリーツフィルタが、空気流上流側から順に並んで配置されている。空気中のホコリは、プレフィルタで取り除かれ、プレフィルタで取りきれなかった小さなホコリは、イオン化部でプラスに帯電され、マイナスに帯電したプリーツフィルタに吸着される。
脱臭触媒23は、フィルタ22を通過してきた空気からニオイや有毒ガスを吸着し、分解する。ホコリセンサー24は本体ケーシング10の側面上部に設けられ、ニオイセンサー25は収納部20の上方に設けられている。
<除湿ユニット>
除湿ユニット3は、図5に示すように、吸着素子31、ヒータ32、第2送風機33および凝縮器39を有している。
吸着素子31は、円板状のハニカム構造体であり、多孔質体から構成されている。このため、吸着素子31は、水分に対して高い吸着性を有している。また、吸着素子31は、空気流路A1を流れる空気と接触するように配置されている。このため、空気流路A1を流れる空気は、吸着素子31において水分を奪われ、吸着素子31の空気流れ方向の下流側では乾いた空気となっている。
ヒータ32は、吸着素子31の背面側の一部に対抗して配置されている。このヒータ32は、略扇形形状であって、吸着素子31の背面側の6分の1程度を覆う位置に設けられている。
第2送風機33は、吸着素子31の上方部分から背面側に向けて突出するような形状を有している。ヒータ32と第2送風機33とは空気の流通ができるように凝縮器39の有する第1送風管34aによって連絡されている。第2送風機33が稼働することで空気流が形成され、空気は第1送付管34a内を図5の矢印で示す方向に流れる。そして、ヒータ32近傍に流れてきた空気は、そこで加熱されて高温空気となる。
凝縮器39は、樹脂製であって、図5に示すように、共通送風管34および凝縮部36を有している。共通送風管34は、第1送風管34a、第2送風管34b、第3送風管34c、第4送風管34dおよび第5送風管34eから構成される。ヒータ32によって加熱された高温空気は、対向する吸着素子31の背面側から吸着素子31の厚み方向の正面側に向かって進み、吸着素子31の正面側に流れる。ここで、吸着素子31の領域のうち高温空気が通過した領域では、吸着素子31が高温空気によって暖められることで、保持していた水分が第2送風機33による空気流れによって放出される。このため、吸着素子31を背面側から前面側に向けて通過した空気は、吸着素子31から放出された水分を含むことにより高温高湿空気となり、第2送風管34bに進む。第2送風管34bは、正面視において略扇型形状を呈しており、吸着素子31の一部を正面側から覆うように配置されている。また、第2送風管34bは、上述したヒータ32と共に吸着素子31の同一部分を挟むような位置に設けられ、吸着素子31の正面側の6分の1程度を覆っている。
第3送風管34cは、第2送風管34bと凝縮部36との空気の流通ができるように、第2送風管34bと凝縮部36とを連絡している。このため、第2送風管34bを通過してきた高温高湿空気を凝縮部36に向かわせることができる。第4送風管34dは、凝縮部36と第5送風管34eとの空気の流通ができるように、凝縮部36と第5送風管34eとを連絡している。第5送風管34eは、第4送風管34dと第2送風機33とを連絡している。第4送風管34dを通過してきた空気は、第5送風管34eを通って第2送風機33に吸い込まれる。
凝縮部36は、図5に示すように、第3送風管34cと第4送風管34dとを連絡しており、複数の凝縮管35を有している。また、凝縮管35同士は、所定の間隔をあけて配置されている。このため、凝縮部36には、凝縮管35同士の間に、外部空気流A1が通過する外部空気通過部35aが形成されている。
このような構成によって、第2送風管34bから第3送風管34cを介して流れてきた高温高湿空気は、凝縮部36の凝縮管35の内壁面に接触しながら流れる。このため、凝縮器39外部を通過する外部空気は、凝縮管35内部を流れる高温高湿空気との間で熱交換を行い、互いに混ざり合うことなく、凝縮管35内部を流れる空気から熱量を奪う。したがって、凝縮管35の内壁面に接触した高温高湿の空気は冷却され、凝縮管35の内壁面には結露が生じる。この結露水は、凝縮器39を下方に流れ、凝縮部36の下面を鉛直方向に貫通して設けられている排水口(図示せず)を通じて、ドレンパン40bを介して貯水容器40に流れ込む。また、凝縮部36において熱交換された空気は、第4送風管34dおよび第5送風管34eを介して第2送風機33に吸い込まれる。
また、吸着素子31は回転可能である。このため、吸着素子31は、水分の吸着と脱着とを繰り返すことができる。
<加湿ユニット>
加湿ユニット4は、運転時において、除湿ユニット3の第2送風機33の下方に重なるように配置されており、主に、貯水容器40、水車42および気化部41を有している。
貯水容器40は、空気流路A1を流れる空気に与える水分の水源であり、図2に示すように、本体ケーシング10に着脱可能に収容されている。具体的には、本体ケーシング10の有する引き出し式の第1扉10aが引き出されることによって、貯水容器40は本体ケーシング10の第1開口12aから取り出される。例えば、給水ランプ92が点灯している場合には、ユーザによって、本体ケーシング10の第1開口12aから貯水容器40が引き出されて、水が補充される。さらに、図6に示すように、貯水容器40の内側には上部が開いている軸受40aが設けられており、この軸受40aは後述する回転軸424を回転可能に支持する。
また、貯水容器40は、貯水容器40内の水量を検知するための水検知センサ45を有している。水検知センサ45は、図7に示すように、貯水容器40内の水面位置を検知するためフロート式の水位センサであって、貯水容器40内部に設けられている。また、水検知センサ45は、本体45aと、ステム45bと、フロート45cと、リミットスイッチ46a,46bとを有している。本体45aは、貯水容器40の上部に設けられている本体取付部に取り付けられている。ステム45bは、本体45aの下面から垂下している。フロート45cは、ステム45bを上下方向に摺動可能に取り付けられている。リミットスイッチ46a,46bは、フロート45cが所定位置になったときに、検出信号を発生する。
フロート45cは、円柱状のステム45bに嵌合する中空を備えたドーナツ形状であり、比重が水よりも小さく構成されている。このため、フロート45cは、貯水容器40内の水位に応じてステム45bに沿って上下動する。また、フロート45cは、内部に磁性体を備えており、ステム45bに内装されているリミットスイッチ46a,46bの位置で、リミットスイッチ46a,46bを作動させるように構成されている。
リミットスイッチ46a,46bは、第1リミットスイッチ46aと第2リミットスイッチ46bとを有している。第1リミットスイッチ46aは、除湿運転が行われるにあたって貯水容器40内からの水の排出が必要である位置、すなわち、これ以上貯水容器40内に水が溜められると貯水容器40から水があふれるおそれがある位置である満水位置P1に配置されている。また、第2リミットスイッチ46bは、加湿運転が行われるにあたって貯水容器40内への水の補充が必要である位置、すなわち、後述する水車が貯水容器40から水を汲み上げることができない位置である給水位置P2に配置されている。なお、ここでいう給水位置P2とは水車42の最下位置にある凹部421aが、貯水容器40内に貯められている水の中に沈まなくなる位置のことである。
このようにして、貯水容器40内の水がステム45bに沿って、所定の高さまで上昇または下降したフロート45cによってリミットスイッチ46a,46bが作動される。
なお、第1リミットスイッチ46aは、貯水容器40内に貯められている水Wの水面位置、すなわち、フロート45cの位置が満水位置P1より下方にある場合には、ON信号を出力する。また、第1リミットスイッチ46aは、貯水容器40内に貯められている水Wの水面位置、すなわち、フロート45cの位置が満水位置P1と等しいかもしくは満水位置P1より上方にある場合には、OFF信号を出力する。
さらに、第2リミットスイッチ46bは、貯水容器40内に貯められている水Wの水面位置、すなわち、フロート45cの位置が給水位置P2よりも下方にある場合には、OFF信号を出力する。また、第2リミットスイッチ46bは、貯水容器40内に貯められている水Wの水面位置、すなわち、フロート45cの位置が給水位置P2と等しいかもしくは給水位置P2よりも上方にある場合には、ON信号を出力する。なお、リミットスイッチ46a,46bから出力されたON信号およびOFF信号は、制御部60に取り込まれる。
水車42は、図6および図8に示すように、車輪421と、車輪カバー422と、第2歯車423とを有しており、貯水容器40の内側を回転可能である。
車輪421には、図8に示すように、一方の側面から反対側の側面に向かって窪む複数の凹部421aが円を描くように形成されている。また、車輪421には、この凹部421aの開口側を覆うように、後述する車輪カバー422が組み合わされている。車輪カバー422には、台形状の孔422aが、車輪421の凹部421aと対向する位置に円を描くように形成されている。この台形状の孔422aの大きさは、凹部421aの開口の半分程度である。このため、車輪421に車輪カバー422が組み合わされたとき、凹部421aの開口は半分程度が開いた状態となる。第2歯車423は、後述する気化部41の第1歯車411と噛み合う歯車であり、回転中心には、車輪421、車輪カバー422および第2歯車423が共有する回転軸424が設けられている。この回転軸424を同軸として、第2歯車423、車輪カバー422、車輪421が順に重ねて組み合わされている。なお、この回転軸424は、上述のように、貯水容器40の軸受40aに回転可能に支持されている。このため、貯水容器40が本体ケーシング10から引き出されたときに、ユーザは、水車42を貯水容器40から取り出して洗浄することができる。
気化部41は、供給された水を気化させる部材であり、図8に示すように、水車42に近接して配置されており、貯水容器40における満水位置P1よりも上方に配置されている。また、気化部41は、気化フィルタ44と、第1歯車411とを有しており、水車42と同様に、回転可能である。
第1歯車411は、図6に示すように、気化フィルタ44の外周縁に固定されており、駆動部43の駆動によって回転する駆動歯車431および第2歯車423と噛み合うことによって支持されている。また、駆動歯車431および第2歯車423は、第1歯車411の回転軸424よりも下方に位置し、気化部41の鉛直中心線に対して互いに反対側に位置している。
このような構成によって、加湿ユニット4では、図6に示すように、駆動部43が駆動することで、気化部41および水車42が回転する。水車42が回転することによって、凹部421aは貯水容器40の水中を順番に通過して上昇する。凹部421aが浸水すると台形状の孔422aから凹部421aの内部に水が入る。このため、凹部421aが水中から出てきたとき、凹部421aの内部は水で満たされている。そして、凹部421aが最上位置に近づくにしたがって、凹部421a内部の水が台形状の孔422aから流出し、凹部421aが最上位置を通過したときに、ほぼ全ての水が流出する。このとき、水は、流出する際に重力によってある程度の勢いが付加されているので、凹部421aと近接している気化部41の側面に向かって流出する。
<制御部>
制御部60は、上述のように、操作パネル80の下方に配置されており、操作パネル80から入力される制御信号に基づいて、空気清浄運転、加湿運転、または、除湿運転が行われるように、除湿ユニット3、加湿ユニット4および送風機2を制御する。
また、制御部60は、図9に示すように、送風機制御部62と、加湿ユニット制御部64と、除湿ユニット制御部63とを備えている。
送風機制御部62は、ユーザによって「運転入/切」ボタン81が押され、「運転切換」ボタン82が押されて「空気清浄」、「加湿」または「除湿」が選択された場合、各ボタンが押されることによって入力された制御信号に基づいて、送風機2が所定風量で回転するように送風機2を制御する。なお、本実施形態では、送風機制御部62は、送風機2の制御を開始してからユーザによって再び「運転入/切」ボタン81が押されるまで、送風機2が所定風量で回転するように送風機2を制御する。
加湿ユニット制御部64は、ユーザによって「運転入/切」ボタン81が押され、「運転切換」ボタン82が押されて「加湿」が選択された場合、「加湿」が選択されたことによって入力される制御信号に基づいて、送風機2によって空気調和機1内部に取り込まれた空気が加湿されるように、加湿ユニット4の駆動部43を制御する。
除湿ユニット制御部63は、ユーザによって「運転入/切」ボタン81が押され、「運転切換」ボタン82が押されて「除湿」が選択された場合、「除湿」が選択されたことによって入力される制御信号に基づいて、送風機2によって空気調和機1内部に取り込まれた空気が除湿されるように、除湿ユニット3の吸着素子31、ヒータ32および第2送風機33を制御する。
また、制御部60は、水検知センサ45の第1リミットスイッチ46aからのON/OFF信号に基づいて、貯水容器40内に貯められている水Wの水位を判定する判定部61を備えている。判定部61は、除湿運転が行われているときに第1リミットスイッチ46aからの信号がON信号からOFF信号に切り換わった場合、貯水容器40内に貯められている水Wの水位が満水位置P1に到達していると判定する。
また、加湿ユニット制御部64は、判断部66と加湿運転切り換え部68とを有している。判断部66は、水検知センサ45の第2リミットスイッチ46bからのON/OFF信号に基づいて、貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であるか否かを判断する。具体的には、判断部66は、加湿運転時において、第2リミットスイッチ46bからのON信号がOFF信号に切り換わってから、所定時間(例えば、225秒)内に、再びON信号に切り換わらなかった場合、貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であると判断する。また、判断部66は、加湿運転時において、第2リミットスイッチ46bからのON信号がOFF信号に切り換わってから、所定時間(例えば、225秒)内に、再びON信号に切り換わった場合、貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満ではないと判断する。なお、ここでいう所定時間とは、貯水容器40内で発生する水の波打ち等によって、判断部66が貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であるか否かを誤って判断しないような時間に基づいて定められる。
また、加湿運転切り換え部68は、判断部66の判断結果に基づいて、加湿運転における第1加湿状態と第2加湿状態とを切り換える(図10参照)。
加湿運転の第1加湿状態とは、貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2以上の位置にある場合に行われる加湿運転のことであって、空気調和機1において加湿運転が行われている間に、判断部66によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であると判断されるまで行われる加湿運転のことである。また、加湿ユニット制御部64は、加湿運転が第1加湿状態である場合、ユーザによって「運転切換」ボタン82が押されて「加湿」が選択されることで制御部60に入力される制御信号に基づいて、気化部41および水車42の回転が開始するように駆動部43を制御する。また、加湿ユニット制御部64は、加湿運転が第1加湿状態である場合、ユーザによって「運転入/切」ボタン81が押されることで制御部60に入力される制御信号に基づいて、気化部41および水車42の回転が停止するように駆動部43を制御する。このため、加湿運転が第1加湿状態である場合には、貯水容器40内に貯められている水が水車42を介して気化部41に供給されることで、加湿空気が生成される。
また、加湿運転の第2加湿状態とは、貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2に到達した場合に行われる加湿運転のことであって、判断部66によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であると判断された場合に行われる加湿運転である。
さらに、加湿運転切り換え部68によって加湿運転が第1加湿状態から第2加湿状態に切り換えられた場合、加湿ユニット制御部64は、回転継続制御を行う。回転継続制御では、加湿ユニット制御部64が、気化部41および水車42の回転が停止するように駆動部43を制御せずに、気化部41および水車42の回転が所定時間(例えば、60分:所定の第1時間および所定の第2時間に相当)継続するように、駆動部43を制御する。このため、加湿運転が第2加湿状態であって、回転継続制御が行われている場合には、水車42が既に汲み上げていた水が気化部41に供給されることで加湿空気が生成される保持水加湿状態と、水車42が既に汲み上げていた水を気化部41に供給し終え水車42から水が供給されない状態で水車42および気化部41が回転している気化部乾燥状態とが含まれる。このため、加湿運転の状態が第2加湿状態のうちの保持水加湿状態である場合、水車42が回転することによって貯水容器40から汲み上げていた水が気化部41に供給され、気化部41が回転することによって水車42から供給された水を気化させることで、加湿空気が生成される。また、加湿運転の状態が第2加湿状態のうちの気化部乾燥状態である場合、気化部41は、回転することによって気化フィルタ44に吸収されている水を気化させるが、水車42から気化フィルタ44への更なる水の供給がないため徐々に乾燥していく。
また、加湿ユニット制御部64は、回転継続制御が開始されてから所定時間が経過した場合、回転継続制御が開始されてからユーザによって「運転入/切」ボタン81が押された場合、または、ユーザによって「運転切換」ボタン82が押されて「加湿」以外の「空気清浄」または「除湿」が選択された場合、回転継続制御を解除する。具体的には、加湿ユニット制御部64は、気化部41および水車42の回転が停止するように、駆動部43を制御する。
なお、回転継続制御において、駆動部43の駆動が継続される所定時間(所定の第1時間および所定の第2時間に相当)とは、第2リミットスイッチ46bから送信されるON信号がOFF信号に切り換わってから水車42が貯水容器40内の水を汲み上げることができる時間や、気化フィルタ44から水が滴る水垂れが発生する可能性が低くなる時間等に基づいて定めされる。また、本実施形態では、水車42および気化部41が同一の駆動部43によって回転されるため、回転継続制御において水車42および気化部41の回転が継続される時間は、水車42および気化部41ともに等しい時間となる。さらに、加湿ユニット制御部64は、タイマー67を有しており、回転継続制御において駆動部43の駆動が継続される時間等をタイマー67にカウントさせている。
さらに、制御部60は、報知制御部65を備えている。報知制御部65は、加湿ユニット制御部64によって回転継続制御が解除された時に、表示部90上の給水ランプ92が点灯するように給水LED92aを制御するとともに、ブザー音が鳴るようにブザー93を制御する。
また、報知制御部65は、判定部61によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が満水位置P1に到達していると判定された場合、直ちに、ブザー音が鳴るようにブザー93を制御し、表示部90上の満水ランプ91が点灯するように満水LED91aを制御する。
次に、空気調和機1の加湿運転における制御部60の制御動作について図11および図12を用いて説明する。
<加湿運転における制御部の制御>
ユーザによって「運転入/切」ボタン81が押され、「運転切換」ボタン82が押されて「加湿」が選択された場合、判断部66によって、貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であるか否かが判断される(ステップS1およびステップS2)。このとき、判断部66によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であると判断された場合、報知制御部65によって給水LED92aおよびブザー93が制御される(ステップS17)。これによって、給水ランプ92が点灯し、かつ、ブザー93が鳴ることで、ユーザに貯水容器40内への水の補充を促すことができる。
また、判断部66によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満ではないと判断された場合、送風機制御部62によって送風機2が回転され、加湿ユニット制御部64によって駆動部43が駆動されることによって、第1加湿状態の加湿運転が開始される(ステップS3)。なお、このとき、駆動部43の駆動が開始されることによって、気化部41および水車42の回転が開始される。
そして、判断部66によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であると判断されるまでに、ユーザによって「運転入/切」ボタン81が押された場合、送風機制御部62によって送風機2の回転が停止され、加湿ユニット制御部64によって駆動部43の駆動が停止されることによって、加湿運転が停止される(ステップS4およびステップS5)。なお、このとき、駆動部43の駆動が停止されることによって、気化部41および水車42の回転が停止される。
また、判断部66によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であると判断されるまでに、ユーザによって「運転切換」ボタン82が押されて「空気清浄」が選択された場合、送風機制御部62によって送風機2の回転は継続され、加湿ユニット制御部64によって駆動部43の駆動が停止されることによって、加湿運転から空気清浄運転に運転が切り換わる(ステップS6およびステップS7)。なお、このとき、駆動部43の駆動が停止されることによって、気化部41および水車42の回転が停止される。また、判断部66によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であると判断されるまでに、ユーザによって「運転切換」ボタン82が押されて「除湿」が選択された場合、送風機制御部62によって送風機2の回転は継続され、加湿ユニット制御部64によって駆動部43の駆動が停止され、除湿ユニット制御部63によって吸着素子31および第2送風機33の回転が開始されヒータ32の制御が開始されることによって、加湿運転から除湿運転に運転が切り換わる(ステップS6およびステップS7)。なお、このとき、駆動部43の駆動が停止されることによって、気化部41および水車42の回転が停止される。
また、加湿運転が行われている間に、判断部66によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であると判断された場合、加湿運転切り換え部68によって加湿運転が第1加湿状態から第2加湿状態に切り換えられ、加湿ユニット制御部64によって回転継続制御が行われる(ステップS8およびステップS9)。回転継続制御では、加湿ユニット制御部64によって、第1加湿状態において駆動していた駆動部43の駆動が継続するように、駆動部43が制御される(ステップS10)。
そして、回転継続制御が開始されてから所定時間が経過するまでの間に、ユーザによって「運転入/切」ボタン81が押された場合、送風機制御部62によって送風機2の回転が停止され、加湿ユニット制御部64によって回転継続制御が解除されて駆動部43の駆動が停止されることによって、空気調和機1における加湿運転が停止される(ステップS11およびステップS12)。なお、このとき、駆動部43の駆動が停止されることによって、気化部41および水車42の回転が停止される。
また、回転継続制御が開始されてから所定時間が経過するまでの間に、ユーザによって「運転切換」ボタン82が押されて「空気清浄」が選択された場合、送風機制御部62によって送風機2の回転は継続され、加湿ユニット制御部64によって回転継続制御が解除されて駆動部43の駆動が停止されることによって、加湿運転から空気清浄運転に運転が切り換わる(ステップS13およびステップS14)。なお、このとき、駆動部43の駆動が停止されることによって、気化部41および水車42の回転が停止される。
さらに、回転継続制御が開始されてから所定時間が経過するまでの間に、ユーザによって「運転切換」ボタン82が押されて「除湿」が選択された場合、送風機制御部62によって送風機2の回転は継続され、加湿ユニット制御部64によって回転継続制御が解除されて駆動部43の駆動が停止され、除湿ユニット制御部63によって吸着素子31および第2送風機33の回転が開始されヒータ32の制御が開始されることによって、加湿運転から除湿運転に運転が切り換わる(ステップS13およびステップS14)。なお、このとき、駆動部43の駆動が停止されることによって、気化部41および水車42の回転が停止される。
また、回転継続制御が開始されてから所定時間が経過した場合、加湿ユニット制御部64によって駆動部43の駆動が停止される(ステップS15およびステップS16)。これによって、水車42および気化部41の回転が停止する。そして、報知制御部65によって給水LED92aおよびブザーが制御される(ステップS17)。これによって、表示部90上の給水ランプ92が点灯し、かつ、ブザー音が鳴ることで、ユーザに貯水容器40内への水の補充を促すことができる。なお、このとき、ブザー音が鳴り、給水ランプ92が点灯しているが、送風機制御部62によって、送風機2の回転は継続されているため、空気清浄運転は継続している。
また、報知制御部65は、ブザー音が鳴り、給水ランプ92が点灯するように給水LED92aおよびブザーが制御しているときに、判断部66によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満ではないと判断された場合、ユーザによって「運転入/切」ボタン81が押された場合、または、ユーザによって「運転切換」ボタン82が押されて「空気清浄」または「除湿」が選択された場合に、給水LED92aおよびブザーの制御を解除する。これによって、給水LED92aが消灯され、かつ、ブザー音が消される。なお、上述の判断部66によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満ではないと判断された場合とは、例えば、ユーザによって貯水容器40内へ水が補充されることによって、貯水容器40内に貯められている水の水位が給水位置P2未満ではなくなった場合等である。また、ユーザによって「運転入/切」ボタン81が押された場合とは、ユーザによって、加湿運転が停止された場合、すなわち、空気調和機1の運転が停止された場合のことである。さらに、ユーザによって「運転切換」ボタン82が押されて「空気清浄」または「除湿」が選択された場合とは、加湿運転が行われているときにユーザによって空気清浄運転または除湿運転に運転が切り換えられた場合のことである。
また、図11および図12における、「加湿運転開始指示」とはユーザによって「運転切換」ボタン82が押されて「加湿」が選択されることで制御部60に入力される制御信号のことであり、「加湿運転停止指示」とは空気調和機1において加湿運転が行われているときにユーザによって「運転入/切」ボタン81が押されることで制御部60に入力される制御信号のことであり、「他の運転への切り換え指示」とはユーザによって「運転切換」ボタン82が押されて「加湿」以外の「空気清浄」または「除湿」が選択されることで制御部60に入力される制御信号のことである。
<特徴>
(1)
従来より、水を貯める貯水容器と、毛細管現象によって貯水容器内の水を吸い上げる気化部とを備える加湿機がある。このような加湿機では、気化部の一部を貯水容器内の水に浸漬し、気化部が水を吸い上げている部分に空気を通過させることによって高湿度の空気を生成し、この高湿度な空気を室内に供給することによって室内の加湿を行うものがある。例えば、特開2008−51372号公報に開示されている加湿機では、水が貯められているトレイ(貯水容器に相当)と、トレイ内に差し込まれている加湿フィルタ(気化部に相当)と、給水タンクと、送風機とを備えている。この加湿機では、ユーザによって給水タンクに補充された水がトレイに貯められ、トレイに貯められた水が加湿フィルタに供給されている。そして、送風機から加湿フィルタに空気が送風されることによって、室内の加湿が行われている。
ところで、特開2008−51372号公報に開示されている加湿機において、加湿フィルタがトレイから取り出された場合に、加湿フィルタにはトレイから供給された水が残っているおそれがある。このため、ユーザがトレイから加湿フィルタを取り出したとき、トレイから供給されていた水が加湿フィルタからしたたり、周囲に流れるおそれがある。
そこで、上記実施形態では、判断部66によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であると判断された時から気化部41の回転が所定時間継続するように、駆動部43が制御される回転継続制御が行われている。このため、貯水容器40から気化部41に水が供給されなくなった後も気化部41を回転させることで、気化部41の乾燥を促進することができる。
これによって、気化部41から水が滴るおそれを減らすことができるため、ユーザが貯水容器40に水を補充しようとして貯水容器40が本体ケーシング10から取り出された場合に、本体ケーシング10内に気化部41の水が流れるおそれを減らすことができている。
(2)
上記実施形態では、送風機制御部62によって、送風機2の制御を開始してからユーザによって再び「運転入/切」ボタン81が押されるまで、送風機2が所定風量で回転するように送風機2が制御されている。このため、回転継続制御が行われている間は、送風機2が稼働している。したがって、気化部41の乾燥を更に促進させることができている。
(3)
上記実施形態では、回転継続制御が開始されてから所定時間が経過すると、気化部41および水車42の回転が停止するように、駆動部43が制御されている。このため、例えば、気化部41が回転し続ける場合と比較して、消費電力量の増加を抑えることができている。
(4)
上記実施形態では、回転継続制御が解除された時に、表示部90上の給水ランプ92が点灯するように給水LED92aが制御されるとともに、ブザー音が鳴るようにブザー93が制御される。このため、気化部41の乾燥が促進された後に、貯水容器40内の水量が給水位置P2未満であることがユーザに対して報知されることになる。したがって、給水ランプ92およびブザー音によって報知された後に、ユーザによって貯水容器40への水の補充が行われることによって、貯水容器40への水の補充時に気化部41から水が滴るおそれを減らすことができる。
(5)
上記実施形態では、判断部66によって貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であると判断された時から水車42の回転が所定時間継続するように、駆動部43が制御される回転継続制御が行われている。このため、水車42の凹部421a内部に既に汲まれている水を気化部41に供給することができる。したがって、例えば、判断部によって貯水容器内に貯められている水の水位が給水位置未満であると判断された時に水車の回転が停止される場合と比較して、気化部41への水の供給量を多くすることができる。
これによって、加湿能力が低下するおそれを減らすことができている。
(6)
上記実施形態では、気化部41は、貯水容器40における満水位置P1よりも上方に配置されている。このため、例えば、気化部に常に水が供給されている場合と比較して、気化部41を乾燥させやすくすることができる。
これによって、気化部41に雑菌等が繁殖するおそれを減らすことができている。
(7)
上記実施形態では、貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2以上の位置にある場合に行われる第1加湿状態と、貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満の位置にある場合に行われる第2加湿状態とに加湿運転の状態が切り換えられる。また、回転継続制御は、加湿運転切り換え部68によって加湿運転が第1加湿状態から第2加湿状態に切り換えられた場合に行われる。このため、水車42が貯水容器40から水を汲み上げることが可能な状態から、水車42が貯水容器40から水を汲み上げることができない状態となった場合に、回転継続制御が行われる。したがって、例えば、加湿運転が開始された時点で貯水容器40に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満の位置にある場合など、気化部41の乾燥を促す必要性の低い場合にも回転継続制御が行われる場合と比較して、省エネルギーを実現することができている。
(8)
上記実施形態では、加湿運転時において、第2リミットスイッチ46bから送信されるON信号がOFF信号に切り換わってから、所定時間内に、再びON信号に切り換わらなかった場合に、貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であると判断されている。このため、貯水容器40内に貯められている水Wの水位が給水位置P2未満であるか否かが誤って判断されるおそれを減らすことができる。
<変形例>
(A)
上記実施形態では、気化部41および水車42は、共通の駆動部43によって回転駆動されている。また、加湿ユニット制御部64は、回転継続制御において、気化部41および水車42の回転が所定時間継続するように、駆動部43を制御する。
これに代えて、気化部を回転駆動させる駆動部と水車を回転駆動させる駆動部とを別にすることで、回転継続制御において、各駆動部の駆動が継続される時間を異ならせてもよい。例えば、回転継続制御において、気化部を回転させる駆動部の駆動が継続される時間を、水車を回転させる駆動部の駆動が継続される時間よりも長くすることで、水車から気化部に水が供給されない状態(気化部乾燥状態)である場合に、水車の回転を停止させることができる。
(B)
上記実施形態では、気化部41から水が滴るおそれを減らすために、回転継続制御が行われている。これに加えて、水垂防止のための水受け部が気化部の下側に設けられていてもよい。
(C)
上記実施形態では、回転継続制御が開始されてからユーザによって「運転入/切」ボタン81が押された場合、回転継続制御が解除されるとともに、送風機2の稼働が停止されている。
これに代えて、回転継続制御が行われているときにユーザによって「運転入/切」ボタンが押された場合であっても、送風ユニット制御部は、送風機の稼働が継続するように制御してもよい。このように、回転継続制御が行われている場合には常に送風機を稼働させることによって、気化部の乾燥を促進させることができる。
本発明は、気化部から水が滴るおそれを減らすことができるため、加湿機、または、空気調和機への適用が有効である。
本発明の実施形態に係る加湿ユニットを備える空気調和機の外観斜視図。 本発明の実施形態に係る加湿ユニットを備える空気調和機の外観斜視図(カバーは省略)。 操作パネルの概略図。 空気清浄ユニットの分解斜視図。 除湿ユニットの外観斜視図。 加湿ユニットの外観斜視図(ドレンパンは省略)。 水検知センサの概略図。 水車の分解斜視図。 空気調和機の備える制御部の制御ブロック図。 加湿運転における制御部による制御の一例を示す図。 制御部による回転継続制御の流れを示すフローチャート。 制御部による回転継続制御の流れを示すフローチャート。
符号の説明
2 送風機
4 加湿ユニット(加湿機)
40 貯水容器
42 水車(水供給手段)
44 気化フィルタ(気化部)
45 水検知センサ(水検知部)
60 制御部
92 給水ランプ(報知部)

Claims (8)

  1. 水を貯める貯水容器(40)と、
    前記貯水容器内の水量に関する検知を行う水検知部(45)と、
    回転可能であり、前記貯水容器から供給される水を気化させる気化部(44)と、
    前記気化部が回転している加湿運転において、前記水検知部の検知結果に基づいて前記貯水容器内の水量が所定量未満であると判断した場合に、前記気化部の回転が継続するように前記気化部を制御する回転制御を行う制御部(60)と、
    を備える加湿機(4)。
  2. 前記気化部に向かう空気流れを形成する送風機(2)を更に備え、
    前記制御部は、少なくとも前記回転制御を行っている間は前記送風機が稼働するように前記送風機を更に制御する、
    請求項1に記載の加湿機。
  3. 前記制御部は、前記回転制御が開始されてから所定の第1時間経過後に、前記気化部の回転が停止するように前記回転制御を解除する、
    請求項1または2に記載の加湿機。
  4. 前記貯水容器内の水量が前記所定量未満であることを報知する報知部(92)を更に備え、
    前記制御部は、前記回転制御を解除した後に前記報知部による報知が行われるように前記報知部を更に制御する、
    請求項3に記載の加湿機。
  5. 前記貯水容器の水を前記気化部に供給することが可能な水供給手段(42)を更に備える、
    請求項1から4のいずれかに記載の加湿機。
  6. 前記水供給手段は、回転することによって、前記貯水容器から水を給水し、前記貯水容器から給水した水を前記気化部に供給する水車であり、
    前記制御部は、前記加湿運転において、前記水検知部の検知結果に基づいて前記貯水容器内の水量が所定量未満であると判断した場合に、前記水車の回転が所定の第2時間だけ継続するように前記水車を更に制御する、
    請求項5に記載の加湿機。
  7. 前記気化部は、前記貯水容器の満水時の水位よりも上側に配置されている、
    請求項5または6に記載の加湿機。
  8. 前記加湿運転は、前記貯水容器内の水量が前記所定量以上である場合に行われる第1加湿状態と、前記貯水容器内の水量が前記所定量未満である場合に行われる第2加湿状態とを含み、
    前記制御部は、前記第1加湿状態から前記第2加湿状態に状態が切り換わった場合に、前記回転制御を行う、
    請求項1から7のいずれかに記載の加湿機。
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