JP2009187041A - 照明装置及びこれを備えたプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の波長域の光を射出する主光源5と、この主光源5から射出した不均一な光強度分布をもつ光を略均一な光強度分布をもつ光に変換するインテグレータ光学系6とを備え、このインテグレータ光学系6によって複数の集光像(光源像)Aが離散して形成される位置の近傍に、所定の波長域の光を射出する補助光源7を配置したことを特徴とする照明装置。
【選択図】図1
Description
このため、前記した照明装置には、より高い光強度を得るために、光源ランプとしての高圧水銀ランプに凹面鏡を組み合わせてなる光源を備えたものが従来から利用されている。
そこで、色バランスのよい照明光を得るために、光強度が不足する波長域の色成分以外の色成分を減光することが考えられるが、この場合には投写画像における明るさ(光源の光利用効率)が低下するという問題があった。
また、本発明の照明装置によれば、色バランスのよい照明光を得るために、特定の色成分を減光する必要がないから、光源の光利用効率の低下を防止することができる。
このように構成することにより、インテグレータ光学系が第一レンズアレイ及び第二レンズアレイを有する場合において、補助光源の配置上の自由度が高められる。ここで、補助光源が第二レンズアレイの入射側に配置されている場合には、第二レンズアレイによって補助光源から射出した光を集光するように構成することが可能であり、この場合には、補助光源に放射角制御用の光学素子(集光素子)が不要となるため、光学系を簡素化できる。
このように構成することにより、第二レンズアレイを構成するレンズ毎に一つの集光像と一つの補助光源を配置することが容易となる。これにより、照明対象において均一な光強度分布を得ることができ、色バランスと照明効率の向上を同時に実現できる。
このように構成することにより、光源及び補助光源からの光が偏光方向を揃えて照明対象側に確実に導かれ、偏光の変換効率を高められる。
[第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態に係るプロジェクタの光学系を示す図である。図2は、本発明の第一実施形態における第二レンズアレイの近傍に形成される集光像と補助光源の配置状態を説明するための図である。図3は、本発明の第一実施形態における第二レンズアレイの近傍に形成される集光像と補助光源の別の配置状態を説明するための図である。なお、以下の各実施形態においては、互いに直交する三つの方向を便宜的にX方向,Y方向及びZ方向とする。また、後述する第一レンズアレイや集光レンズアレイによって形成される集光像は光源像に他ならないが、以下の各実施形態では集光像の呼称を用いた。
図1において、符号1で示すプロジェクタは、照明装置2及び電気光学変調装置3と投写レンズ4とによって大略構成されている。このプロジェクタ1の各構成要素2〜4は、照明光軸(光軸)OCに沿って左から右へ順に配置されている。
主光源5は、光源ランプ5A及び凹面鏡5Bを有している。光源ランプ5Aには例えば高圧水銀ランプが用いられている。凹面鏡5Bには放物面鏡が用いられている。これにより、光源ランプ5Aから射出された放射光が凹面鏡5Bによって一方向に反射され、光軸OCに略平行な光となってインテグレータ光学系6に入射される。
なお、凹面鏡5Bとしては、楕円面鏡や球面鏡を用いるようにしてもよい。この場合、光源ランプ5Aから射出される光がインテグレータ光学系6に効率よく入射するように、主光源5とインテグレータ光学系6との間にレンズ等を配置することが好ましい。
第一レンズアレイ6Aは、電気光学変調装置3の表示領域と略相似関係にある外形形状(例えばXY平面上でX方向に長い矩形状)を有する複数の光分割レンズ6aをマトリックス状に配列して形成されている。そして、主光源5からの光を中間光aに分割し、光軸OCと垂直な平面(図1ではXY平面)内の中間光aを収束させる位置に光分割レンズ6aと同数の集光像(光源像)Aを形成するように構成されている。
また、本実施形態においては、補助光源7が第二レンズアレイ6Bの集光レンズ6bの一部に対向する(補助光源7からの光は集光レンズ6bに入射する)場合について説明したが、図3(1/4象限のみ図示)に示すように集光レンズ6b1を小さくして補助光源7が集光レンズ6b1に対向しない(補助光源7からの光は集光レンズ6bに入射しない)ような構造としてもよい。
なお、平行化光学系8の構成はこれに限定されず、例えば平行化レンズ8Aの入射側(インテグレータ光学系側)に入射側レンズを、またその射出側(電気光学変調装置側)には射出側レンズを配置してなるものなど、複数のレンズによって構成されたものでもよい。
投写レンズ4は、電気光学変調装置3とスクリーンSCとの間に配置されている。そして、電気光学変調装置3から射出された変調光(透過光b)を投写画像としてスクリーンSC上に投写表示するように構成されている。
したがって、本実施形態においては、光源ランプ(高圧水銀ランプ)5Aの発光特性を補正して可視域での色バランスがよい照明光を得ることができ、また、色バランスのよい照明光を得るために、特定の色成分を減光する必要がないから、光源ランプ5Aの光利用効率の低下を防止することができる。これらにより、明るく、色表現域の広い投写画像を実現できる。さらに、補助光源7として発光効率が高く発熱が少ないLED光源を用いているため、明るい投写画像を表示する場合でも、冷却装置などを従来に比べて大型化する必要が無く、小型で低騒音のプロジェクタを実現できる。
次に、本発明の第二実施形態につき、図4及び図5を用いて説明する。図4は、本発明の第二実施形態に係るプロジェクタの光学系を示す図である。(a)は上面から見た断面図であり、(b)は側面から見た断面図である。図5は、本発明の第二実施形態における第二レンズアレイの近傍に形成される集光像と補助光源の配置状態を説明するための図である。本実施形態も含めて以降に説明する各実施形態において、既に説明済みの部材と同一又は同等の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態におけるプロジェクタ(照明装置)は、二つのレンズアレイを有するインテグレータ光学系を備え、所定の波長域の光(赤色光)を射出する補助光源の射出側に偏光変換素子(偏光変換光学系)を配置した点に特徴がある。
照明装置41は、主光源5及びインテグレータ光学系6と補助光源7と平行化光学系8と偏光変換光学系42とを備えている。なお、本実施形態で採用している偏光変換光学系は公知技術であり、例えば、本願発明人による特開平8−304739号公報に詳述されている。
なお、補助光源7は、第二レンズアレイ6Bの入射側に配置されているが、単一の偏光成分をもつ光を放射する光源(例えばレーザー等)である場合には、λ/2位相差板44と射出側レンズ45との間に配置されることが可能である。更に加えて、補助光源7の集光素子7Bが射出側レンズ45と同等の機能を有する場合には、補助光源7を射出側レンズ45の射出側に配置することができる。
さらに、射出側レンズ45は、単一のレンズ体である必要がなく、レンズ集合体であってもよい。
加えて、本実施形態では主光源5や補助光源7が放射する不定偏光光を偏光方向が揃った特定の偏光光に変換する偏光変換光学系42を備えているため、画像表示に際して偏光光を必要とする電気光学変調装置(例えばTN型の液晶表示装置)を用いたプロジェクタにおいては、一層明るい投写画像を実現できる。なお、本実施形態及び以下の実施形態(偏光変換光学系を含むもの)においては、任意の偏光光から一種類の偏光光としてS偏光光を得る構成としているが、P偏光光を得る構成としても勿論よい。
次に、本発明の第三実施形態につき、図6を用いて説明する。図6は、本発明の第三実施形態に係るプロジェクタの光学系を示す図である。(a)は上面から見た断面図であり、(b)は側面から見た断面図である。
本実施形態におけるプロジェクタ(照明装置)は、偏光変換素子(偏光変換光学系)の射出側に第二レンズアレイを配置した点に特徴がある。
加えて、偏光変換素子(偏光変換光学系)の射出側に第二レンズアレイを配置しているため、第二レンズアレイに第二実施形態の射出側レンズ(重畳レンズ)45の機能を併せ持たせ、射出側レンズを省略でき、光学系を簡素化できる。また、偏光変換後の光束毎に集光レンズを対応させるため、照明対象である電気光学変調装置3A上での各光束の重畳結合をより精度良く行え、照明効率を向上させて、より明るい投写画像を実現できる。なお、補助光源7が特定の偏光光(例えば直線偏光光)を射出する光源である場合には、補助光源7をλ/2位相差板44と第二レンズアレイ62Bとの間に配置することができる。更に加えて、補助光源7の集光素子7Bが第2レンズアレイ62Bと同等の機能を有する場合には、補助光源7を第2レンズアレイ62Bの射出側に配置することができる。
次に、本発明の第四実施形態につき、図7及び図8を用いて説明する。図7は、本発明の第四実施形態に係るプロジェクタの光学系を示す図である。図8は、本発明の第四実施形態における伝達レンズ73Bの近傍に形成される集光像と補助光源の配置状態を説明するための図である。
本実施形態におけるプロジェクタ(照明装置)は、インテグレータ光学系が、光源から入射した光を界面や反射面で反射させて照明対象側に射出する導光ロッド(導光体)と、この導光ロッドからの射出光を照明対象側に導く伝達レンズとを有するものである点に特徴がある。
照明装置71は、主光源72及びインテグレータ光学系73と補助光源7と平行化光学系8とを備えている。
なお、凹面鏡72Bとしては、放物面鏡や球面鏡を用いるようにしてもよい。この場合、光源ランプ72Aから射出される光がインテグレータ光学系73の導光ロッドに効率よく入射するように、主光源72とインテグレータ光学系73との間にレンズ等を配置することが好ましい。
導光ロッド73Aは、主光源72からの光を反射させる界面73a1を複数有する導光体であり、照明対象である電気光学変調装置の表示領域と略相似関係にある形状の射出端面を有している。この導光ロッド73Aは、例えば、透明な角柱状のガラス体や反射ミラーを管状に構成したものである。そして、主光源72から入射した不均一な強度分布をもつ光を、界面73a1において反射を繰り返すことにより均一な強度分布をもつ光に変換し、射出端面から射出するように構成されている。
そして、導光ロッド73Aを、入射端面と射出端面との寸法が相似的に異なる所謂テーパーロッドとすることにより、光源光による集光像Aの形成位置をテーパー形状によって制御することができる。
なお、伝達レンズ73Bは、単数のレンズである場合について説明したが、レンズアレイであってもよい。この場合には、伝達レンズ73Bが単数のレンズである場合と比べて照明効率を高められる。
したがって、本実施形態においても第一実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第五実施形態につき、図9及び図10を用いて説明する。図9は、本発明の第五実施形態に係るプロジェクタにおける光学系を示す図である。(a)は上面から見た断面図であり、(b)は側面から見た断面図である。図10は、本発明の第五実施形態における集光レンズアレイの近傍に形成される集光像と補助光源の配置状態を説明するための図である。
本実施形態におけるプロジェクタ(照明装置)は、導光ロッド及び伝達レンズを有するインテグレータ光学系を備え、所定の波長域の光(赤色光)を射出する補助光源の射出側に偏光変換素子(偏光変換光学系)を配置した点に特徴がある。
加えて、本実施形態では主光源5や補助光源7が放射する不定偏光光を偏光方向が揃った特定の偏光光に変換する偏光変換光学系42を備えているため、画像表示に際して偏光光を必要とする電気光学変調装置(例えば液晶表示装置)を用いたプロジェクタにおいては、一層明るい投写画像を実現できる。
また、各実施形態においては、主光源5,72の光源ランプ5A,72Aが高圧水銀ランプである場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、メタルハライドランプやハロゲンランプ等の他の光源ランプを用いてもよい。メタルハライドランプを用いた場合には、補助光源の発光素子として青色光や赤色光を射出する発光素子を、また、ハロゲンランプを用いた場合には青色光を射出する発光素子を用いると、主光源から射出される光束において不足する特定の色光を補足でき、色バランスの良い照明光を得ることができる。
この他、各実施形態においては、透過型の電気光学変調装置3を備えたプロジェクタに適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、反射型(変調光を反射するタイプ)の電気光学変調装置(例えば、多数の微小ミラーをマトリックス状に配列したマイクロミラー表示素子、液晶を用いたLCOS素子)を備えたプロジェクタにも各実施形態と同様に適用可能である。
Claims (18)
- 複数の波長域の光を射出する光源と、
この光源から射出した不均一な光強度分布をもつ光を、略均一な光強度分布をもつ光に変換するインテグレータ光学系とを備え、
このインテグレータ光学系によって複数の集光像(光源像)が離散して形成される位置の近傍に、所定の波長域の光を射出する補助光源を配置したことを特徴とする照明装置。 - 請求項1に記載された照明装置において、前記補助光源が、発光素子及び集光素子を有することを特徴とする照明装置。
- 請求項1又は2に記載された照明装置において、前記補助光源が、前記光源における光軸の周辺部であって、前記集光像(光源像)のうち外形寸法が相対的に小さい集光像(光源像)の近傍に配置されていることを特徴とする照明装置。
- 請求項1〜3のいずれかに記載された照明装置において、前記補助光源が、前記光源の光軸に関して対称な位置に配置された複数の補助光源とされることを特徴とする照明装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載された照明装置において、前記インテグレータ光学系が、前記光源から入射した光を界面又は反射面で反射させて照明対象側に射出する導光体と、この導光体からの射出光を照明対象側に導く伝達レンズとを有することを特徴とする照明装置。
- 請求項5に記載された照明装置において、前記伝達レンズがレンズアレイであることを特徴とする照明装置。
- 請求項5又は6に記載された照明装置において、前記補助光源が、前記伝達レンズの入射側及び射出側の少なくとも一方側に配置されていることを特徴とする照明装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載された照明装置において、前記インテグレータ光学系が、前記光源からの光を中間光に分割する第一レンズアレイと、この第一レンズアレイによって分割された中間光を集光する第二レンズアレイとを有することを特徴とする照明装置。
- 請求項8に記載された照明装置において、前記補助光源が、前記第二レンズアレイの入射側及び射出側の少なくとも一方側に配置されていることを特徴とする照明装置。
- 請求項8又は9に記載された照明装置において、前記第一レンズアレイ及び前記第二レンズアレイが同一のレンズアレイによって形成され、かつこれらレンズアレイの各レンズが互いに対応させて配置されていることを特徴とする照明装置。
- 請求項1〜10のいずれかに記載された照明装置において、前記補助光源の射出側に偏光変換素子が配置されていることを特徴とする照明装置。
- 請求項11に記載された照明装置において、前記偏光変換素子は、前記集光像(光源像)及び前記補助光源のそれぞれが前記各偏光分離面に対応して配置されるよう構成されていることを特徴とする照明装置。
- 請求項1〜12のいずれかに記載された照明装置において、前記補助光源が、赤色光を放射する補助光源であることを特徴とする照明装置。
- 請求項1〜12のいずれかに記載された照明装置において、前記補助光源が、青色光を放射する補助光源であることを特徴とする照明装置。
- 請求項1〜14のいずれかに記載された照明装置において、前記補助光源がLED(発光ダイオード)光源であることを特徴とする照明装置。
- 請求項1〜15のいずれかに記載された照明装置と、この照明装置からの照明光を変調して画像を表示する電気光学変調装置と、この電気光学変調装置によって変調された光を投写する投写光学系と、を備えたことを特徴とするプロジェクタ。
- 請求項16に記載されたプロジェクタにおいて、前記電気光学変調装置が偏光光を変調する電気光学変調装置であることを特徴とするプロジェクタ。
- 請求項16に記載されたプロジェクタにおいて、前記電気光学変調装置が無偏光光を変調する電気光学変調装置であることを特徴とするプロジェクタ。
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