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JP2009156339A - ツインクラッチ式変速装置 - Google Patents

ツインクラッチ式変速装置 Download PDF

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JP2009156339A JP2007334763A JP2007334763A JP2009156339A JP 2009156339 A JP2009156339 A JP 2009156339A JP 2007334763 A JP2007334763 A JP 2007334763A JP 2007334763 A JP2007334763 A JP 2007334763A JP 2009156339 A JP2009156339 A JP 2009156339A
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Abstract

【課題】内主軸および外主軸をモータで回転させることによって、ドグクラッチをスムーズに噛合させることができるツインクラッチ式変速装置を提供する。
【解決手段】主軸26とカウンタ軸27との間に複数の歯車対を有する変速機と、主軸26上に配設されるツインクラッチとを備え、該ツインクラッチによってエンジンの回転駆動力を変速機との間で断接する。主軸26は、内主軸26aと外主軸26bとから構成される。ツインクラッチは、内主軸26aへ伝達される回転駆動力を断接する第1クラッチ22と、外主軸26bへ伝達される回転駆動力を断接する第2クラッチ23とから構成される。内主軸26aおよび外主軸26bを別個独立して回転させる内主軸用駆動手段67および外主軸用駆動手段77を具備し、ドグ歯側の変速ギヤとドグ孔側の変速ギヤとの回転速度を同期させることで、ドグクラッチをスムーズに噛合させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ツインクラッチ式変速装置に係り、特に、内主軸および外主軸をモータで回転させることによって、ドグクラッチをスムーズに噛合させることができるツインクラッチ式変速装置に関する。
従来から、メインシャフトとカウンタシャフトとの間に複数の歯車対を有し、軸方向に摺動可能に支持されるスリーブまたは変速ギヤをシフトフォークで駆動することで、変速動作を行うようにした変速機が知られている。
特許文献1には、シンクロメッシュ機構を備えた同期かみあい式変速機の構成が開示されている。シンクロメッシュ機構は、軸方向に摺動して噛み合おうとするスリーブまたは変速ギヤ同士の間に配設されて、摺り合わせ摩擦によって両者の回転を同期させることでスムーズな変速を可能とする周知の機構である。
特開2006−153173号公報
前記したような同期かみあい式変速機とは異なり、シフトドラムを用いたシーケンシャル式変速機では、シンクロメッシュ機構を使用せず、隣り合うスリーブまたは変速ギヤ同士を、複数のドグ歯とドグ孔とからなるドグクラッチで噛合させるものが多い。ドグクラッチを使用する変速機では、主軸およびカウンタ軸の回転速度に差があると、ドグクラッチを噛合させる際に打音等が発生する可能性があるが、さらに、メインシャフトを内主軸と外主軸とからなる二重構造とし、内主軸と外主軸にそれぞれ回転駆動力を伝達する第1のクラッチおよび第2のクラッチとを備えたツインクラッチ式変速装置では、内主軸と外主軸との回転速度差が大きくなることで、ドグクラッチを噛合させる際の打音等が発生する可能性があった。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、内主軸および外主軸をモータで回転させることによって、ドグクラッチをスムーズに噛合させることができるツインクラッチ式変速装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、メインシャフトとカウンタシャフトとの間に複数の歯車対を有する変速機と、前記メインシャフト上に配設されるツインクラッチとを備え、該ツインクラッチによってエンジンの回転駆動力を前記変速機との間で断接するようにしたツインクラッチ式変速装置において、前記メインシャフトは、内主軸と、該内主軸を回転自在に軸支する外主軸とから構成され、前記ツインクラッチは、前記内主軸へ伝達される回転駆動力を断接する第1クラッチと、前記外主軸へ伝達される回転駆動力を断接する第2クラッチとから構成され、前記エンジンによる駆動系統とは別に設けられ、内主軸および外主軸を別個独立して回転させることができる駆動手段を具備する点に第1の特徴がある。
また、前記駆動手段は、前記内主軸および外主軸にそれぞれ固定された駆動ギヤに対し噛合するリダクションギヤと、該リダクションギヤを回転駆動するモータとから構成されている点に第2の特徴がある。
また、前記歯車対は、前記カウンタシャフトに回転駆動力を伝達する1つの歯車対を選択するために軸方向に摺動可能に取り付けられた摺動可能ギヤと、軸方向に摺動不能に取り付けられた摺動不能ギヤとから構成されており、前記摺動可能ギヤは、前記内主軸、前記外主軸および前記カウンタシャフトのそれぞれに設けられ、該摺動可能ギヤに係合するシフトフォークで摺動されることによって、同軸上で隣り合う前記摺動不能ギヤとの間で回転駆動力の断接を行い、前記変速機は、前記摺動ギヤが所定の位置にある時に前記ツインクラッチの接続状態を切り換えることで、隣接する変速段への変速ができるように構成されており、前記摺動可能ギヤと、該摺動可能ギヤと同軸上で隣り合う摺動不能ギヤとの間に、ドグ歯とドグ孔が噛み合うことで回転駆動力を伝達するドグクラッチが設けられており、前記モータを制御する制御部は、変速時に噛み合わせようとする前記ドグ歯とドグ孔との回転が同期するように、前記内主軸および外主軸を回転させる点に第3の特徴がある。
さらに、前記制御部は、前記リダクションギヤが前記エンジンの回転駆動力によって駆動されている際に、前記モータを発電機として機能させる点に第4の特徴がある。
第1の特徴によれば、メインシャフトは内主軸と該内主軸を回転自在に軸支する外主軸とから構成され、ツインクラッチは、内主軸へ伝達される回転駆動力を断接する第1クラッチと、外主軸へ伝達される回転駆動力を断接する第2クラッチとから構成され、エンジンによる駆動系統とは別に設けられ、内主軸および外主軸を別個独立して回転させることができる駆動手段を具備するので、エンジンの回転駆動力が伝達されていない状態の内主軸および外主軸を、駆動手段によって任意の速度で回転させることができる。これにより、例えば、エンジンの回転駆動力が内主軸を介してカウンタシャフトに伝達されている時に、駆動手段で外主軸を回転させることで、外主軸側と噛合しているカウンタシャフト上の変速ギヤを、カウンタシャフトと同じ回転速度で駆動することが可能となる。よって、同軸上で隣り合う変速ギヤの間の回転駆動力の伝達を、ドグ歯とドグ孔とからなるドグクラッチで行うツインクラッチ式変速装置において、ドグ歯側の変速ギヤとドグ孔側の変速ギヤとの回転を同期させて、ドグクラッチをスムーズに噛合させることができるようになる。
第2の特徴によれば、駆動手段は、内主軸および外主軸にそれぞれ固定された駆動ギヤに対し噛合するリダクションギヤと、該リダクションギヤを回転駆動するモータとから構成されているので、モータとギヤという簡単な構成によって、内主軸および外主軸をそれぞれ任意の速度に加減速して回転させることが可能となる。
第3の特徴によれば、歯車対は、カウンタシャフトに回転駆動力を伝達する1つの歯車対を選択するために軸方向に摺動可能に取り付けられた摺動可能ギヤと、軸方向に摺動不能に取り付けられた摺動不能ギヤとから構成されており、摺動可能ギヤは、内主軸、外主軸およびカウンタシャフトのそれぞれに設けられ、該摺動可能ギヤに係合するシフトフォークで摺動されることによって、同軸上で隣り合う摺動不能ギヤとの間で回転駆動力の断接を行い、変速機は、摺動ギヤが所定の位置にある時にツインクラッチの接続状態を切り換えることで、隣接する変速段への変速ができるように構成されており、摺動可能ギヤと、該摺動可能ギヤと同軸上で隣り合う摺動不能ギヤとの間に、ドグ歯とドグ孔が噛み合うことで回転駆動力を伝達するドグクラッチが設けられており、モータを制御する制御部は、変速時に噛み合わせようとするドグ歯とドグ孔との回転が同期するように内主軸および外主軸を回転させるので、内主軸および外主軸を回転駆動することにより、ドグクラッチをスムーズに噛合させることができるツインクラッチ式変速装置が得られる。
第4の特徴によれば、制御部は、リダクションギヤがエンジンの回転駆動力によって駆動されている際にモータを発電機として機能させるので、リダクションギヤおよびモータを回転させることで消費されるエンジンの回転駆動力を、電力に変換して有効利用することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、自動二輪車に適用される自動変速機としての自動マニュアル変速機(以下、AMT)およびその周辺装置のシステム構成図である。AMT16は、メインシャフト上に配設された2つのクラッチによってエンジンの回転駆動力を断接するツインクラッチ式変速装置として構成されている。エンジン11に連結されるAMT16は、クラッチ用油圧装置17および変速制御装置としてのAMT制御ユニット18で駆動制御される。エンジン11は、スロットル・バイ・ワイヤ形式のスロットルボディ19を有し、スロットルボディ19には、スロットル開閉用のモータ20が備えられる。
AMT16は、前進6段の変速機ギヤ21、第1クラッチ22、第2クラッチ23、シフトドラム24、およびシフトドラム24を回動させるシフト制御モータ25を備えている。変速機ギヤ21を構成する多数のギヤは、主軸(メインシャフト)26およびカウンタ軸(カウンタシャフト)27にそれぞれ結合または遊嵌されている。主軸26は、内主軸26aと外主軸26bとからなり、内主軸26aは第1クラッチ22と結合され、外主軸26bは第2クラッチ23と結合されている。主軸26およびカウンタ軸27には、それぞれ主軸26およびカウンタ軸27の軸方向に変位自在な変速ギヤが設けられており、これら変速ギヤおよびシフトドラム24に形成されたガイド溝(不図示)に、それぞれシフトフォーク29の端部が係合されている。
エンジン11の出力軸、すなわちクランク軸30には、プライマリ駆動ギヤ31が結合されており、このプライマリ駆動ギヤ31はプライマリ従動ギヤ32に噛み合わされている。プライマリ従動ギヤ32は、第1クラッチ22を介して内主軸26aに連結されると共に、第2クラッチ23を介して外主軸26bに連結されている。また、AMT16は、カウンタ軸27上の所定の変速ギヤの回転速度を計測することで、内主軸26aおよび外主軸26bの回転速度をそれぞれ検知する内主軸回転速度センサ63および外主軸回転速度センサ73を備えている。
カウンタ軸27には駆動スプロケット35が結合されており、この駆動スプロケット35に巻き掛けられるドライブチェーン(不図示)を介して、駆動輪としての後輪に駆動力が伝達される。また、AMT16内には、プライマリ従動ギヤ32の外周に対向配置されたエンジン回転数センサ36と、シフトドラム24の回転位置に基づいて現在のギヤ段位を検出するギヤポジションセンサ38と、シフト制御モータ25の回動位置を検出するシフトカムポジションセンサ81とが設けられている。また、スロットルボディ19には、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ47が設けられている。
クラッチ用油圧装置17は、オイルタンク39と、このオイルタンク39内のオイルを第1クラッチ22および第2クラッチ23に給送するための管路40とを備えている。管路40上には、油圧ポンプ41およびソレノイドバルブ等からなる油圧制御弁としてのバルブ42が設けられており、管路40に連結される戻り管路43上には、レギュレータ44が配置されている。バルブ42は、第1クラッチ22および第2クラッチ23に個別にオイル圧をかけることが可能な構造とされる。また、バルブ42にもオイルの戻り管路45が設けられている。
AMT制御ユニット18には、自動変速(AT)モードと手動変速(MT)モードとの切り換えを行うモードスイッチ49と、シフトアップ(UP)またはシフトダウン(DN)を指示するシフトセレクトスイッチ50とが接続されている。AMT制御ユニット18は、マイクロコンピュータ(CPU)を備え、上記各センサやスイッチの出力信号に応じてバルブ42およびシフト制御モータ25を制御し、AMT16のギヤ段位を自動的または半自動的に切り換えることができるように構成されている。
AMT制御ユニット18は、ATモードの選択時には、車速、エンジン回転数、スロットル開度等の情報に応じて変速機ギヤ21を自動的に切り換え、一方、MTモードの選択時には、シフトセレクトスイッチ50の操作に伴って、変速機ギヤ21をシフトアップまたはシフトダウンする。なお、MTモード選択時でも、エンジンの過回転やストールを防止するための補助的な自動変速制御を実行するように設定できる。
クラッチ用油圧装置17では、油圧ポンプ41によってバルブ42に油圧がかけられており、この油圧が上限値を超えないようにレギュレータ44で制御されている。AMT制御ユニット18からの指示でバルブ42が開かれると、第1クラッチ22または第2クラッチ23に油圧が印加されて、プライマリ従動ギヤ32が第1クラッチ22または第2クラッチ23を介して内主軸26aまたは外主軸26bに連結される。そして、バルブ42が閉じられて油圧の印加が停止されると、第1クラッチ22および第2クラッチ23は、内蔵されている戻りバネ(不図示)によって、内主軸26aおよび外主軸26bとの連結を断つ方向へ付勢されることとなる。
シフト制御モータ25は、AMT制御ユニット18からの指示に従ってシフトドラム24を回動させる。シフトドラム24が回動すると、シフトドラム24の外周に形成されたガイド溝の形状に従ってシフトフォーク29がシフトドラム24の軸方向に変位する。これに伴い、カウンタ軸27および主軸26上のギヤの噛み合わせが変わり、変速機ギヤ21をシフトアップまたはシフトダウン可能な状態に切り換える。
本実施形態に係るAMT16では、第1クラッチ22と結合される内主軸26a(図1参照)が奇数段ギヤ(1,3,5速)を支持し、第2クラッチ23と結合される外主軸26bが偶数段ギヤ(2,4,6速)を支持するように構成されている。例えば、奇数段ギヤを選択して走行している間は、第1クラッチ22への油圧供給が継続されて接続状態が保たれている。そして、シフトチェンジが順次行われる際には、シフトドラム24の回動によってギヤの噛み合わせを予め変更しておき、第1クラッチ22および第2クラッチ23の接続状態を切り換えることで変速が完了するように構成されている。
図2は、エンジン11およびAMT16の拡大図である。また、図3は、各軸および変速ギヤの噛合関係を示す配置関係図であり、さらに図4は、各軸の軸方向から見た各軸の配置関係図である。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。本実施形態に係るAMT16は、エンジン11の回転駆動力を利用せずに、内主軸26aおよび外主軸26bを別個独立して回転駆動することができる、内主軸用駆動手段67および外主軸用駆動手段77を備えている点に特徴がある。
内主軸26aを回転させる内主軸用駆動手段67は、内主軸用モータ60と、モータ軸61に固定されたリダクションギヤ62とから構成されている。また、外主軸26bを回転させる外主軸用駆動手段77は、外主軸用モータ70と、モータ軸71に固定されたリダクションギヤ72とから構成されている。内主軸用モータ60および外主軸用モータ70はそれぞれAMT制御ユニット18で制御され、内主軸26aに固定された駆動ギヤ65および外主軸26bに固定された駆動ギヤ75を回転させることにより、内主軸26aおよび外主軸26bを別個独立して回転させることができる。
第1クラッチ22に接続される内主軸26aは、奇数変速段の駆動ギヤM1,M3,M5を支持している。第1速駆動ギヤM1は、内主軸26aに一体的に形成されている。また、第3速駆動ギヤM3は、軸方向に摺動可能かつ周方向に回転不能に取り付けられており、第5速駆動ギヤM5は、軸方向に摺動不能かつ周方向に回転可能に取り付けられている。一方、第2クラッチ23に接続される外主軸26bは、偶数変速段の駆動ギヤM2,M4,M6を支持している。第2速駆動ギヤM2は、外主軸26bに一体的に形成されている。また、第4速駆動ギヤM4は、軸方向に摺動可能かつ周方向に回転不能に取り付けられており、第6速駆動ギヤM6は、軸方向に摺動不能かつ周方向に回転可能に取り付けられている。
また、カウンタ軸27は、前記駆動ギヤM1〜M6に噛合する被動ギヤC1〜C6を支持している。第1速から4速の被動ギヤC1〜C4は、軸方向に摺動不能かつ周方向に回転可能に取り付けられており、第5,6速の被動ギヤC5,C6は、軸方向に摺動可能かつ周方向に回転不能に取り付けられている。本実施形態に係るAMT16では、上記した歯車列のうち、駆動ギヤM3,M4および被動ギヤC5,C6、すなわち、軸方向に摺動可能なギヤを前記シフトフォーク29で摺動させることで、ドグクラッチを断接して変速動作を実行することができる。
そして、内主軸26aを内主軸用モータ60で回転させるための駆動ギヤ65は、第1速駆動ギヤM1と第5速駆動ギヤM5との間に回転不能かつ摺動不能に結合されており、外主軸26bを外主軸用モータ70で回転させるための駆動ギヤ75は、第6速駆動ギヤM6と第4速駆動ギヤM4との間に回転不能かつ摺動不能に結合されている。
図4を参照して、本実施形態に係る動力源100は、エンジン11のシリンダと結合されるクランクケース101内に、変速機としてのAMT16を収納した構成を有し、車両前方から後方に向かって、クランク軸30、主軸(メインシャフト)26、カウンタ軸(カウンタシャフト)27の順に配設されている。そして、両駆動手段67,77のモータ軸61,71は、主軸26の車体上方に配設されている。この配設位置によれば、エンジン11のシリンダの後方側のクランクケース内に、内主軸用駆動手段67および外主軸用駆動手段77を収めることが可能となる。なお、両駆動手段67,77は、主軸26の下方側や後方側等に配設してもよい。
図5は、本発明の一実施形態に係るAMT制御ユニット18およびその周辺機器の構成を示すブロック図である。前記と同一符号は同一または同等部分を示す。AMT制御ユニット18は、変速マップ91が格納された変速制御指令部90と、内主軸用モータ60および外主軸用モータ70を制御するモータ制御部95とを備えている。変速制御指令部90は、エンジン回転数センサ36、スロットル開度センサ47、ギヤポジションセンサ38の出力信号および車速情報に基づき、3次元マップ等からなる変速マップ61に従って、シフト制御モータ25およびバルブ42を駆動して変速動作を実行する。モータ制御部95は、内主軸回転速度センサ63および外主軸回転速度センサ73からの出力信号および変速制御指令部90からの情報に基づいて、内主軸用モータ60および外主軸用モータ70に駆動指令を発する。駆動指令を受けた両モータ60,70は、車載バッテリ85の電力によって駆動する。上記したような構成により、両駆動手段67,77は、ドグクラッチが形成された互いに隣合う変速ギヤの回転を同期させて、ドグクラッチをスムーズに噛合させる電動のシンクロナイザとして機能することができる。
図3の構成図を再度参照しながら、両駆動手段67,77をシンクロナイザとして機能させる駆動タイミングについて説明する。本実施形態に係るツインクラッチ式変速装置では、第1速ギヤの選択時に、エンジンの回転駆動力を以下の手順で伝達している。クランク軸30からプライマリ従動ギヤ32に伝達された回転駆動力は、第1クラッチ22が接続されることで内主軸26aに伝達され、第1速駆動ギヤM1から第1速被動側C1を介してカウンタ軸27に出力される。このとき、第1速用のドグクラッチは、第1速被動ギヤC1と第5速被動ギヤC5との間で噛み合った状態にある。
本実施形態に係るツインクラッチ式変速装置では、第1速ギヤによって回転駆動力が伝達されている際に、第2速用のドグクラッチ、すなわち、第6速被動ギヤC6と第2速被動ギヤC2との間のドグクラッチを噛合させて第2速への変速に備える「シフトアップ側予備変速」の実行が可能である。このとき、第2クラッチ23は遮断されているので、第1速ギヤでの走行中に第2速用のドグクラッチが噛合されても、エンジンの回転駆動力は、第2速駆動ギヤM2を介して外主軸26bを空転させるのみである。そして、この予備変速が完了した状態で、クラッチの接続状態を、第1クラッチ22から第2クラッチ23に持ち替えると、回転駆動力が途切れることなく、瞬時に2速ギヤを介して回転駆動力を出力することが可能となる。
しかしながら、上記した予備変速の実行前の状態では、外主軸26bにエンジンの回転駆動力が伝達されていないので、カウンタ軸27と同じ速度で回転している第6速被動ギヤC6と、外主軸26bの第2速駆動ギヤM2と噛合している第2速被動ギヤC2との回転速度差が大きくなる可能性がある。したがって、1速から2速へのシフトアップ側予備変速によって、第2速用のドグクラッチ、すなわち、第6速被動ギヤC6のドグ歯(不図示)と第2速被動ギヤC2のドグ孔(不図示)とを噛み合わせる際に、ドグクラッチの打音等が大きくなる可能性があった。
そこで、本実施形態に係るツインクラッチ式変速装置では、この1速から2速へのシフトアップ側予備変速の際に、前記外主軸用モータ70を駆動して外主軸26bを所定の回転速度で回転させ、これにより、第2速被動ギヤC2を第6速被動ギヤC6と同じ速度で回転させて、第2速用のドグクラッチの噛合時の打音等を低減することを可能としている。これと同様に、2速から3速へのシフトアップ側予備変速の際には、内主軸用モータ60を駆動して内主軸26aを所定の速度で回転させることで、第3速被動ギヤC3と第5速被動ギヤC5との間に配設されているドグクラッチの噛合時の打音等を低減することができる。
前記したAMT制御ユニット18のモータ制御部95は、エンジン回転数、ギヤポジション、各変速ギヤの変速比情報に基づいて、変速時に両モータ60,70を駆動する回転速度を算出することができる。また、モータ制御部95は、内主軸回転速度センサ63および外主軸回転速度センサ73の出力信号に基づいて、内主軸26aおよび外主軸26bが制御指令通りの速度で回転しているか否かを検知して、フィードバック制御の実行が可能である。上記したような両モータ60,70の駆動制御は、第3→4速、第4→5速、第5→6速のシフトアップ側予備変速のみならず、シフトダウン側の予備変速において同様に実行することができる。
なお、1速から2速へのシフトアップ側予備変速時に、外主軸26bを回転させた外主軸用モータ70は、第1クラッチ22から第2クラッチ23への持ち替え動作が実行されると、逆にエンジンの回転駆動力によって回されることとなる。本実施形態に係るツインクラッチ式変速装置では、内主軸用モータ60および外主軸用モータ70がエンジンの回転駆動力によって駆動される場合は、これを発電機として使用できるように構成されている。この発電電力は、前照灯等の電力負荷に供給したり、バッテリ85に充電することが可能であり、リダクションギヤおよびモータを回転させることで消費されるエンジンの回転駆動力を電力に変換して有効利用することができる。
また、通常、ドグクラッチを使用するシーケンシャル式変速機は、エンジンの停止時に変速操作を行うことができない。これは、主軸およびカウンタ軸が回転していないため、ドグ歯とドグ孔との位置が合わずにドグクラッチが噛合しなくなった時点で、それ以上シフトドラムが回転できなくなるためであり、この状態からドグクラッチを噛合させるためには、ドグ歯とドグ孔の位置が合うように主軸またはカウンタ軸を若干回転させる必要がある。これに対し、本実施形態に係るツインクラッチ式変速装置では、内主軸用モータ60および外主軸用モータ70を任意の回転速度および回転方向で駆動することができるので、両モータ60,70を駆動して内主軸26aおよび外主軸26bを回転させることで、エンジンが停止した状態でも、ニュートラルを含めた全変速段間での変速動作を連続的に実行することが可能である。また、このような変速動作は、エンジンが運転中の停車状態で、第1クラッチ22および第2クラッチ23が遮断された状態においても同様に実行することが可能である。
上記したように、本発明に係るツインクラッチ式変速装置によれば、エンジンによる駆動系統とは別に、内主軸および外主軸を別個独立して回転させることができる駆動手段を具備するので、内主軸および外主軸を任意の速度に加減速して回転させて、ドグ歯側の変速ギヤとドグ孔側の変速ギヤの回転速度を同期させることが可能となり、ドグクラッチをスムーズに噛合させることができる。また、ドグクラッチを使用するシーケンシャル式変速機において、エンジンを停止した状態での変速動作が可能となる。
なお、変速ギヤ段数等のツインクラッチ式変速装置の構成、内主軸および外主軸の駆動手段の構成等は、上記した実施形態に限られず、種々の変更が可能である。例えば、内主軸用の駆動手段と外主軸用の駆動手段との構成が異なっていたり、モータと主軸との間の駆動力伝達を複数の歯車で行うようにしてもよい。さらに、1つのモータの駆動力の伝達先の切り換える機構を備え、1つのモータで内主軸および外主軸とを回転制御する構成としてもよい。また、変速機の変速ギヤには、後進段が含まれてもよい。
自動二輪車に適用されるAMTおよびその周辺装置のシステム構成図である。 エンジンおよびAMTの拡大図である。 各軸および変速ギヤの噛合関係を示す配置関係図である。 各軸の軸方向から見た各軸の配置関係図である。 AMT制御ユニットおよびその周辺機器の構成を示すブロック図である。
符号の説明
11…エンジン、16…AMT(ツインクラッチ式変速装置)、22…第1クラッチ、23…第2クラッチ、25…シフト制御モータ、42…バルブ、26a…内主軸、26b…外主軸、27…カウンタ軸、60…内主軸用モータ、61,71…モータ軸、62,72…駆動ギヤ、65,75…リダクションギヤ、63…内主軸回転速度センサ、73…外主軸回転速度センサ、67…内主軸用駆動手段、77…外主軸用駆動手段、M1〜6…第1〜6速駆動ギヤ、C1〜6…第1〜6速被動ギヤ

Claims (4)

  1. メインシャフトとカウンタシャフトとの間に複数の歯車対を有する変速機と、前記メインシャフト上に配設されるツインクラッチとを備え、該ツインクラッチによってエンジンの回転駆動力を前記変速機との間で断接するようにしたツインクラッチ式変速装置において、
    前記メインシャフトは、内主軸と、該内主軸を回転自在に軸支する外主軸とから構成され、
    前記ツインクラッチは、前記内主軸へ伝達される回転駆動力を断接する第1クラッチと、前記外主軸へ伝達される回転駆動力を断接する第2クラッチとから構成され、
    前記エンジンによる駆動系統とは別に設けられ、内主軸および外主軸を別個独立して回転させることができる駆動手段を具備することを特徴とするツインクラッチ式変速装置。
  2. 前記駆動手段は、前記内主軸および外主軸にそれぞれ固定された駆動ギヤに対し噛合するリダクションギヤと、該リダクションギヤを回転駆動するモータとから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のツインクラッチ式変速装置。
  3. 前記歯車対は、前記カウンタシャフトに回転駆動力を伝達する1つの歯車対を選択するために軸方向に摺動可能に取り付けられた摺動可能ギヤと、軸方向に摺動不能に取り付けられた摺動不能ギヤとから構成されており、
    前記摺動可能ギヤは、前記内主軸、前記外主軸および前記カウンタシャフトのそれぞれに設けられ、該摺動可能ギヤに係合するシフトフォークで摺動されることによって、同軸上で隣り合う前記摺動不能ギヤとの間で回転駆動力の断接を行い、
    前記変速機は、前記摺動ギヤが所定の位置にある時に前記ツインクラッチの接続状態を切り換えることで、隣接する変速段への変速ができるように構成されており、
    前記摺動可能ギヤと、該摺動可能ギヤと同軸上で隣り合う摺動不能ギヤとの間に、ドグ歯とドグ孔が噛み合うことで回転駆動力を伝達するドグクラッチが設けられており、
    前記モータを制御する制御部は、変速時に噛み合わせようとする前記ドグ歯とドグ孔との回転が同期するように、前記内主軸および外主軸を回転させることを特徴とする請求項2に記載のツインクラッチ式変速装置。
  4. 前記制御部は、前記リダクションギヤが前記エンジンの回転駆動力によって駆動されている際に、前記モータを発電機として機能させることを特徴とする請求項3に記載のツインクラッチ式変速装置。
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