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JP2009078751A - ハイブリッド車両の駆動力伝達装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の駆動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジンの駆動による走行時に2方向クラッチが係合状態にスイッチするのを防止するハイブリッド車両の駆動力伝達装置を提供する。
【解決手段】2方向クラッチ19の保持器25とハウジング33の相互間に、保持器25に摩擦抵抗を付与する摩擦抵抗付与手段40を組込み、電動モータの駆動時に2方向クラッチ19の外輪22と保持器25が相対回転してスプラグ24が係合するようにする。また、摩擦抵抗付与手段40を形成する摩擦プレート44と外輪22の相互間に外輪22に回転抵抗を付与する弾性部材51を組込んで、エンジンの駆動による車両の走行時に2方向クラッチ19の外輪22が振動等で回転して2方向クラッチ19が後輪の回転を阻害する方向に係合するのを防止する。
【選択図】図3

Description

この発明は、エンジンにより駆動輪を駆動し、減速機付き電動モータによって補助駆動輪を駆動するハイブリッド車両の駆動力伝達装置に関する。
エンジンおよび電動モータを備え、その電動モータを発進時や、加速時等の負荷が大きいときにアシストとして用いるようにしたハイブリッド車両の駆動力伝達装置として、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。
上記特許文献1に記載された駆動力伝達装置においては、電動モータの回転を減速する減速機の出力軸から補助駆動輪に至るトルク伝達経路に2方向クラッチを組込み、エンジンの駆動による通常走行時に、その2方向クラッチによって補助駆動輪から減速機側への回転トルクの伝達を遮断するようにしている。
ここで、2方向クラッチとして、外輪と内輪の間に径の異なる2つの保持器を組込み、その各保持器に形成されたポケットにスプラグを組込み、大径側保持器と小径側保持器の相対回転によりスプラグを周方向に傾動させて外輪の内径面と内輪の外径面にスプラグの両端のカム面を係合させるようにしたスプラグタイプの2方向クラッチを採用している。
特開平11−291774号公報
ところで、上記特許文献1に記載されたハイブリッド車両の駆動力伝達装置においては、電動モータを停止し、エンジンの駆動による前進走行中において、振動等の外力により、減速機の出力軸が回転すると、その回転が2方向クラッチの外輪に伝達され、前進側に傾動しているスプラグが後進側にスイッチして係合状態となり、補助駆動輪の回転が減速機側に伝達されて、補助駆動輪の回転が阻害されるという不具合が発生する。
また、電動モータを停止し、エンジンの駆動による後進走行時においても、前記と同様に、後進側に傾動しているスプラグが前進側にスイッチして係合状態となり、補助駆動輪の回転が減速機側に伝達されて、補助駆動輪の回転が阻害されるという不具合が発生する。
この発明の課題は、エンジンの駆動による走行時に2方向クラッチが補助駆動輪の回転を阻害する方向に係合するのを防止することができるようにしたハイブリッド車両の駆動力伝達装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明においては、エンジンを駆動源として回転駆動される駆動輪と、減速機付き電動モータを駆動源として回転駆動される補助駆動輪とを備え、前記電動モータにおける減速機の出力軸から補助駆動輪に至るトルク伝達経路に2方向クラッチを組込み、その2方向クラッチが、前記減速機からの回転トルクが入力される外輪とその内側に組込まれた内輪との間に係合子と、その係合子を保持する保持器を組込み、前記外輪に対する保持器の相対回転によって係合子を外輪と内輪の対向面に係合させるようにしたメカニカルタイプの2方向クラッチからなり、その2方向クラッチの保持器に滑りによる摩擦抵抗を付与する摩擦抵抗付与手段を設けたハイブリッド車両の駆動力伝達装置において、前記2方向クラッチの外輪とその外輪に対する静止系部材との間に、外輪に対して回転抵抗を付与する回転抵抗付与手段を設けた構成を採用したのである。
上記の構成からなるハイブリッド車両の駆動力伝達装置において、電動モータを駆動し、その回転を2方向クラッチの外輪に伝達すると、その外輪と摩擦抵抗付与手段によって摩擦抵抗が付与された保持器が相対回転する。その相対回転により係合子が外輪と内輪の対向面に係合し、外輪の回転は係合子を介して内輪に伝達され、内輪の回転が補助駆動輪に伝達されて、補助駆動輪が回転する。
電動モータからエンジンに駆動を切換えて駆動輪を回転し、その駆動の切換え後に電動モータを停止すると、補助駆動輪からの回転が内輪に伝達されて内輪が回転するが、その内輪の回転は係合子を中立位置に戻す方向の回転であるため、係合子は係合せず、内輪はフリー回転して、内輪から外輪に回転トルクは伝達されない。
このとき、回転抵抗付与手段から外輪に付与される回転抵抗によって外輪は停止状態に保持されるため、振動等の外力により外輪が回転するようなことはなく、2方向クラッチが補助駆動輪の回転を阻害する方向に係合するようなことはない。
ここで、回転抵抗付与手段として、外輪と静止系部材の対向面間に弾性部材を組込み、その弾性部材を外輪と静止系部材の対向面に弾性接触させた構成からなるものを採用することができる。
この発明に係るハイブリッド車両の駆動力伝達装置において、摩擦抵抗付与手段として、保持器の端部外周に摩擦プレートを嵌合し、その摩擦プレートの一方向側面に弾性部材の弾性力を付与して、反対方向側面を保持器の外周に形成されたフランジに接触させ、上記2方向クラッチの全体を覆うハウジングに上記摩擦プレートを回り止めした構成からなるものを採用することができる。
上記摩擦抵抗付与手段の採用においては、摩擦プレートを静止系部材とすることができる。このとき、静止系部材である摩擦プレートから回転抵抗付与手段を介して外輪に付与される回転抵抗が摩擦抵抗付与手段から保持器に負荷される回転抵抗より大きい値であると、電動モータの駆動時に外輪に対して保持器を相対回転させることができなくなるため、回転抵抗付与手段から外輪に付与される回転抵抗を摩擦抵抗付与手段から保持器に負荷される回転抵抗より小さい値に設定しておく。
なお、静止系部材は、2方向クラッチの全体を覆うハウジングであってもよい。ハウジングを静止系部材とすることにより、回転抵抗付与手段から外輪に付与される回転抵抗を任意の値に設定することができる。
この発明に係るハイブリッド車両の駆動力伝達装置において、2方向クラッチは、外輪の円筒形内面と内輪の円筒形外面間に径の異なる2つの保持器を組込み、その大径の外側保持器を外輪の円筒形内面に固定し、その外側保持器と小径の内側保持器に径方向で対向するポケットを設け、そのポケット内にスプラグと、そのスプラグをポケットの周方向の略中央位置に保持する弾性部材とを組込み、前記外側保持器に対する内側保持器の相対回転によりスプラグを傾動させて外輪の円筒形内面と内輪の円筒形外面に係合させるようにしたスプラグタイプのものであってもよく、あるいは、外輪の内側に内輪を組込み、その外輪の内周に内輪の円筒形外面との間で周方向の両端が狭小のくさび形空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒形外面間に組込まれたローラを保持器で保持し、前記外輪に対する保持器の相対回転によってローラをカム面および円筒形外面に係合させるようにしたローラタイプのものであってもよい。
上記のように、この発明においては、外輪と静止系部材との間に回転抵抗付与手段を設けて外輪に回転抵抗を付与したことにより、エンジンの駆動による車両の走行時に振動等の外力により外輪が回動されるようなことはなく、2方向クラッチが補助駆動輪の回転を阻害する方向に係合するのを防止することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1に示すように、ハイブリッド車両10は、車体前部に駆動輪としての前輪11が左右に設けられている。また、車体後部には補助駆動輪としての後輪12が設けられている。
さらに、車体には、エンジン13と、減速機付き電動モータ16とが搭載され、上記エンジン13の回転はトランスミッション14およびディファレンシャル15を介して前輪11に伝達される。一方、電動モータ16における減速機17の出力軸18の回転は2方向クラッチ19およびディファレンシャル20を介して後輪12に伝達される。
図2および図3は電動モータ16のトルク伝達系を示し、減速機17の出力軸18には駆動ギヤ21が取付けられ、その駆動ギヤ21の回転は2方向クラッチ19に入力される。
図3および図4に示すように、2方向クラッチ19は、外輪22と、その内側に組込まれた内輪23と、上記外輪22の円筒形内面22aと内輪23の円筒形外面23a間に組込まれたスプラグ24と、そのスプラグ24を保持する保持器25とからなる。
外輪22と内輪23は軸受26を介して相対的に回転自在に支持され、その外輪22に設けられた入力ギヤ27は駆動ギヤ21に噛合している。
保持器25は、径の異なる2つの保持器25a、25bからなり、その外側保持器25aは外輪22の円筒形内面22aに固定されて外輪22と一体に回転するようになっている。
一方、内側保持器25bは軸受28によって内輪23に回転自在に支持されている。この内側保持器25bには径方向外方に延びるスイッチピン29が固定され、そのスイッチピン29は外側保持器25aに形成された周方向に長い長孔30内に挿入され、上記スイッチピン29が長孔30の周方向両端に当接する範囲内において外側保持器25aと内側保持器25bは相対的に回転自在とされている。
外側保持器25aと内側保持器25bには径方向で対向する複数のポケット31が周方向に間隔をおいて形成され、径方向で対向するポケット31内のそれぞれにスプラグ24が組込まれている。
スプラグ24は、正転用カム面24aと逆転用カム面24bを両端のそれぞれに有している。このスプラグ24は、内側保持器25bのポケット31内に組込まれた弾性部材32によってポケット31の周方向の略中央位置に保持されている。
内側保持器25bの一端部は外側保持器25aの端部より外側に位置している。この内側保持器25bはハウジング33との間に設けられた摩擦抵抗付与手段40によって摩擦抵抗が付与されている。
摩擦抵抗付与手段40は、内側保持器25bの端部外周にフランジ41を形成し、そのフランジ41から保持器端面側に形成された円筒面42に係合溝43を設け、上記円筒面42に静止系部材としての摩擦プレート44を嵌合し、その摩擦プレート44の一方向側面を係合溝43に嵌合された波形ばね等の弾性部材45で押圧して反対方向側面をフランジ41に押付け、その摩擦プレート44の外周部に形成された突起44aをハウジング33に固定された固定プレート46に係合させて摩擦プレート44をハウジング33に対して回り止めしている。
摩擦プレート44と外輪22の対向面間には、外輪22に回転抵抗を付与する回転抵抗付与手段50が設けられている。回転抵抗付与手段50は、波ばね等の弾性部材51からなる。この弾性部材51は、外輪22の摩擦プレート44と対向する面に形成された環状溝52内に嵌合されて、その環状溝52と摩擦プレート44の対向面それぞれに弾性接触して、外輪22に回転抵抗を付与している。
ここで、弾性部材51から外輪22に付与される回転抵抗が摩擦プレート44と内側保持器25bにおけるフランジ41の接触部に作用する摩擦抵抗より大きくなると、電動モータ16の駆動による外輪22の回転時に、外輪22と内側保持器25bとが一体に回転して、スプラグ24を係合状態にスイッチさせることができなくなるため、弾性部材51から外輪22に付与される回転抵抗は摩擦プレート44とフランジ41の接触部に作用する摩擦抵抗より小さい値に設定しておく。
図2および図3に示すように、内輪23には、ディファレンシャル20のディファレンシャルケース60が固定され、上記内輪23からそのディファレンシャルケース60に回転トルクが伝達されると、その回転トルクはディファレンシャル機構61を介して図1に示す後輪12のアクスル62に伝達されるようになっている。
実施の形態で示すハイブリッド車両の駆動力伝達装置は上記の構造からなり、
いま、電動モータ16を駆動すると、その電動モータ16の回転は減速機17により減速されて駆動ギヤ21に伝達され、その駆動ギヤ21の回転は入力ギヤ27に伝達されて、外輪22およびその外輪22に固定された外側保持器25aが一方向に回転する。
このとき、内側保持器25bには摩擦抵抗付与手段40により滑り摩擦抵抗が付与され、その摩擦抵抗は外輪22と摩擦プレート44の対向面間に組込まれた回転抵抗付与手段50から摩擦プレート44に負荷される回転抵抗よりも大きいため、内側保持器25bは外側保持器25aに対して遅れて回転する。
外側保持器25aと内側保持器25bの相対回転により、スプラグ24は外側保持器25aの回転方向に倒れて、図4(II)に示すように、外輪22の円筒形内面22aと内輪23の円筒形外面23aに係合する。
外側保持器25aと内側保持器25bが所定角度相対回転すると、外側保持器25aに形成された長孔30の一端がスイッチピン29に当接し、外側保持器25aの回転は上記スイッチピン29から内側保持器25bに伝達されて内側保持器25bは外側保持器25aと一体に回転し、スプラグ24は係合状態に保持される。また、摩擦プレート44はフランジ41との接触部で滑りを生じつつ回転する。
2方向クラッチ19におけるスプラグ24の係合により、そのスプラグ24を介して外輪22の回転が内輪23に伝達される。また、内輪23の回転はその内輪23に固定されたディファレンシャルケース60からディファレンシャル機構61を介して図1に示すアクスル62に伝達されて後輪12が回転し、車両が走行する。
車両の走行を電動モータ16からエンジン13に切換える場合は、図示省略した発進クラッチを結合状態として、そのエンジン13の回転をトランスミッション14に入力し、前輪11を回転させ、その駆動力の切換え後において電動モータ16を停止する。
電動モータ16の停止により、スプラグ24は、図4(II)に示すように、外輪22の円筒形内面22aと内輪23の円筒形外面23aに接触するスタンバイ状態に保持される。また、エンジン13の駆動による車両の走行状態で、後輪12の回転が2方向クラッチ19の内輪23に伝達されて内輪23が回転する。このとき、内輪23は外輪22より速く回転し、スプラグ24に対しては空転方向の回転となるため、内輪23の回転は外輪22に伝達されず、内輪23はフリー回転する。
ここで、エンジン13の駆動による車両の走行状態において、外輪22には摩擦プレート44との間に組込まれた弾性部材51により回転抵抗が負荷されて停止状態に保持される。このため、振動等の外力が出力軸18や外輪22に負荷されたとしても、外輪22は回転することはない。
このように、エンジン13の駆動による走行状態で出力軸18や駆動軸21に振動等の外力が負荷されても、出力軸18や駆動軸21は回転することがないため、後輪12の回転を阻害する方向に2方向クラッチ19が係合するという不都合の発生はなく、車両を安全に走行させることができる。
図3に示す実施の形態では、摩擦プレート44を静止系部材とし、その摩擦プレート44と外輪22の対向部間に弾性部材51を組込んで、外輪22に回転抵抗を付与するようにしたが、図5に示すように、外輪22の一側面とこれに対向するハウジング33の内面間に弾性部材51を組込んで、外輪22に回転抵抗を付与するようにしてもよい。この場合、弾性部材51による回転抵抗を摩擦抵抗付与手段40の摩擦抵抗の大きさに関係なく任意の大きさに設定することができる。
また、図3に示す実施の形態では、2方向クラッチ19としてスプラグタイプのものを示したが、図6(I)、(II)に示すように、入力ギヤ27の内径面に固定される外輪71の内径面に内輪72の円筒形外面73との間で周方向の両端に向けて対向間隔が次第に小さくなるくさび状空間を形成するカム面74を設け、そのくさび状空間内にローラ75を組込み、そのローラ75を保持器76で保持し、上記ローラ75を弾性部材77によって保持器76に形成されたポケット76aの周方向の略中央位置に保持するようにしたローラタイプの2方向クラッチ19を用いるようにしてもよい。
上記ローラタイプの2方向クラッチ19においては、保持器76に径方向外方に向くスイッチピン78を固定し、そのスイッチピン78を外輪71に形成した長孔79内に挿入し、その長孔79の両端にスイッチピン78が当接する範囲内において外輪71と保持器76を相対的に回転自在としている。
上記のようなローラタイプの2方向クラッチ19の採用においては、保持器76の端部外周に摩擦プレート44を嵌合し、その摩擦プレート44の一方向の側面を弾性部材45で押圧して、反対方向の側面を保持器76の端部外周に形成されたフランジ80に押付け、その摩擦プレート44をハウジング33に固定された固定プレート46に回り止めして、外輪71に摩擦抵抗を付与する。
この発明に係るハイブリッド車両の駆動力伝達装置の実施の形態を示す全体の構成図 図1の電動モータのトルク伝達系を示す断面図 図2の一部分を拡大して示す断面図 (I)は図3のIV−IV線に沿った断面図、(II)はスプラグの係合状態を示す断面図 回転抵抗付与手段の他の例を示す断面図 (I)は2方向クラッチの他の例を示す縦断正面図、(II)は(I)のVI−VI線に沿った断面図
符号の説明
11 前輪(駆動輪)
12 後輪(補助駆動輪)
13 エンジン
16 減速機付き電動モータ
17 減速機
18 出力軸
19 2方向クラッチ
22 外輪
22a 円筒形内面
23 内輪
23a 円筒形外面
24 スプラグ(係合子)
25 保持器
25a 外側保持器
25b 内側保持器
31 ポケット
32 弾性部材
33 ハウジング(静止系部材)
40 摩擦抵抗付与手段
44 摩擦プレート(静止系部材)
46 固定プレート
50 回転抵抗付与手段
51 弾性部材
71 外輪
72 内輪
73 円筒形外面
74 カム面
75 ローラ(係合子)
76 保持器
77 弾性部材
80 フランジ

Claims (6)

  1. エンジンを駆動源として回転駆動される駆動輪と、減速機付き電動モータを駆動源として回転駆動される補助駆動輪とを備え、前記電動モータにおける減速機の出力軸から補助駆動輪に至るトルク伝達経路に2方向クラッチを組込み、その2方向クラッチが、前記減速機からの回転トルクが入力される外輪とその内側に組込まれた内輪との間に係合子と、その係合子を保持する保持器を組込み、前記外輪に対する保持器の相対回転によって係合子を外輪と内輪の対向面に係合させるようにしたメカニカルタイプの2方向クラッチからなり、その2方向クラッチの保持器に滑りによる摩擦抵抗を付与する摩擦抵抗付与手段を設けたハイブリッド車両の駆動力伝達装置において、
    前記2方向クラッチの外輪とその外輪に対する静止系部材との間に、外輪に対して回転抵抗を付与する回転抵抗付与手段を設けたことを特徴とするハイブリッド車両の駆動力伝達装置。
  2. 前記回転抵抗付与手段が、外輪と静止系部材の対向面間に弾性部材を組込み、その弾性部材を外輪と静止系部材の対向面に弾性接触させた構成からなる請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動力伝達装置。
  3. 前記摩擦抵抗付与手段が、保持器の端部外周に摩擦プレートを嵌合し、その摩擦プレートの一方向側面に弾性部材の弾性力を付与して、反対方向側面を保持器の外周に形成されたフランジに接触させ、前記2方向クラッチの全体を覆うハウジングに前記摩擦プレートを回り止めした構成からなり、前記摩擦プレートを静止系部材とし、その静止系部材から回転抵抗付与手段を介して外輪に付与される回転抵抗を前記摩擦抵抗付与手段から保持器に負荷される回転抵抗より小さい値に設定した請求項1又は2に記載のハイブリッド車両の駆動力伝達装置。
  4. 前記静止系部材が、ハウジングからなる請求項1又は2に記載のハイブリッド車両の駆動力伝達装置。
  5. 前記2方向クラッチが、外輪の円筒形内面と内輪の円筒形外面間に径の異なる2つの保持器を組込み、その大径の外側保持器を外輪の円筒形内面に固定し、その外側保持器と小径の内側保持器に径方向で対向するポケットを設け、そのポケット内にスプラグと、そのスプラグをポケットの周方向の略中央位置に保持する弾性部材とを組込み、前記外側保持器に対する内側保持器の相対回転によりスプラグを傾動させて外輪の円筒形内面と内輪の円筒形外面に係合させるようにしたスプラグタイプの2方向クラッチからなる請求項1乃至4のいずれかの項に記載のハイブリッド車両の駆動力伝達装置。
  6. 前記2方向クラッチが、外輪の内側に内輪を組込み、その外輪の内周に内輪の円筒形外面との間で周方向の両端が狭小のくさび形空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒形外面間に組込まれたローラを保持器で保持し、前記外輪に対する保持器の相対回転によってローラをカム面および円筒形外面に係合させるようにしたローラタイプの2方向クラッチからなる請求項1乃至4のいずれかの項に記載のハイブリッド車両の駆動力伝達装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014033137A1 (de) * 2012-08-27 2014-03-06 Gkn Driveline International Gmbh Mechanisch-elektrischer antriebstrang eines kraftfahrzeugs und kraftfahrzeug mit einem mechanisch-elektrischen antriebstrang

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