JP2009064627A - 自動芯合わせ式オートカプラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】停止した車両に取り付けた車上装置と、これに位置合わせを行い、案内軸14を前進させて車上装置の案内受け23に嵌合させる地上装置と、これらに付設された電気連結器16、24等で構成する。
【選択図】図10
Description
図14は機械連結器に電気連結器を付設した状態を示す正面図、図15は側面図で、7は密着式の機械連結器、8はこれに一体となるように付設された電気連結器、81はその箱体、82は電気連結器の正面要部を覆う蓋、83は相手側の電気連結器を検知する検知棒、84は相手側の検知棒に押し当てられる当て板、85は箱体81内に配置された電気回路の接触片、4はこれに接続されるケーブルである。
まず電気の回路数が多いと、特許文献1に記載のようなコネクタを使用するには芯数の多い大型のものを使用しなければならないが、プラグやソケットが大きくなると同時に接続されるケーブルも太くなり、全体の重量が大きくなってこれを持ち上げて接続する作業が困難になる。また、高熱でかつ塵埃が多いような劣悪の環境下においてこのような作業を行うことは、労働衛生上も好ましくない。
本発明の自動芯合わせ式オートカプラは、地上の所定位置の近傍に設置される地上装置側の電気連結器と、前記所定位置に停止する移動体に設けられた車上装置側の電気連結器とを連結する自動芯合わせ式オートカプラであって、前記所定位置に停止した移動体を検知する位置センサと、この移動体に接近、離反可能な横行機構と、前記車上装置に向けて前進後退自在に、かつ首振り可能に支持された案内軸と、この案内軸に前進後退自在に取り付けられているスライドブロックを介して着脱可能に取り付けられている電気連結器とを備える地上装置と、前記案内軸と嵌合する案内受けと、この案内受けに付設されている電気連結器とを揺動可能に移動体に取り付けてなる車上装置とからなり、望ましくは前記案内軸が先端に向けてとがった形状であり、前記案内受けが先端の開いたラッパ形であり、また地上装置側の電気連結器に、地上装置側のスライドブロックまたは車上装置側の電気連結器のいずれか一方に選択的に係合するロック機構を設けた前記の自動芯合わせ式オートカプラであり、あるいはまた、地上装置の各摺動部、嵌合部にエアパージ用の空気ノズルを備える前記の自動芯合わせ式オートカプラである。
本発明の自動芯合わせ式オートカプラは、鉄道車両等の移動体の停止する所定位置、例えば特定の作業の行われる線路脇の定められた位置に設けられる地上装置と、この位置に停車する移動体に取り付けられる車上装置とからなる。図1は地上装置1の移動体側から見た正面図、図2は移動体の移動方向から見た側面図で、11はベース、111はベースの本体、112はその上面に設けられた横行レール、113は作動用の圧縮エアのエアタンク、114は電気関係を集めた端子台機器箱、115はエア関係のエア機器箱である。12はベース11の上を移動体の移動方向に移動(以下これを横行という)する横行フレーム、122は横行車輪、124は連結時の転倒を防止する転倒防止板、125は横行フレーム12の端部に取り付けられたセンサアームである。
ベース11は地上に固定されている。横行フレーム12は、図示しない横行シリンダによりベース11上を横行できる。横行フレーム12内には吊り下げフレーム13が首振り可能に吊り下げられ、さらにその内部には案内軸14が前進後退可能に収納されている。吊り下げフレーム13は横行フレーム12に対して前方位置で自在ピンを有する吊り下げブロック132により揺動自在に吊り下げられると同時に、後部は四方から釣り合いばね134で弾性支持されているので首振り可能である。また案内軸14は吊り下げフレーム13に対してレール133、車輪142、前進後退用シリンダ143により前進後退自在となっている。
つぎに車上装置2を図6、7により説明する。図6は車上装置2を地上装置側から見た斜視図、図7は反対側から見た背面斜視図で、21は取り付け用のフレーム、22は地上装置側から移動体の位置を検知するための検知板、23は地上装置の案内軸14と嵌合する案内受け、24は車上装置側の電気連結器である。検知板22の大きさは例えば高さ300mm、幅200mmで、車両限界内に納まるように取り付けられている。
図8は車上装置2を鉄道車両3に取り付けた例を示すレール方向から見た部分側面図で、31は車両の台車、32は車両の台枠である。車上装置2は車両3の側面に、案内受けその他を地上装置に向けて取り付けられている。
実施例の移動体は、電気設備を搭載した特殊貨車である。このような特殊貨車としては、例えば製鉄所における熔銑台車やスラグ台車がある。これらは台枠の上に熔銑やスラグを受け入れる鍋を備えており、トピードカーの場合でいえばトピード内に最大600トンもの熔銑を受け入れることができるから、満載のときと空荷のときとでは台車のばねのたわみが大きく異なり、高低差を生じる。またトラニオン軸を中心として鍋を傾動するときには台枠が大きく傾く。さらに周辺には粉塵が発生し、かつ高温である。
図9は、地上装置1が車上装置2に接近する状況を示す部分斜視図である。横行フレーム本体121の端部に取り付けられているセンサアーム125が待機状態から矢印のように起き上がり、横行フレーム12が移動する。センサアーム125の先端にある近接センサ126が車上装置2の検知板22に接近すると横行フレーム12は停止する。近接センサ126の感度は30mmである。これで車両のレール方向、すなわち地上装置1の横行レール112方向の位置関係が決まる。この状態で地上装置1の案内軸14と、車上装置2の案内受け23とは、ほぼ向き合っている筈である。
(a)は初期状態、すなわち横行フレームが車上装置を検出して停止した状態である。案内軸14、案内受け23はまだ嵌合されていない。案内軸14の下方には、支持アーム162に支持されてスライドブロック15、電気連結器16が待機している。なおこのとき、ロックアーム167によって電気連結器16はスライドブロック15に結合されている。153はスライドブロック15に設けられた係止ピンである。
つぎに(b)は案内軸14が前進して、案内受け23と嵌合した状態である。スライドブロック15、電気連結器16も前進するがまだ相手側との連結はされていない。
このときの電気連結器16周辺を図11に拡大して示す。スライドブロック15が離れたことで解放用シリンダ154の影響がなくなり、引張りばね155によって電気連結器16、24の結合が保持される。電気連結器の芯数は、例えば動力回路用交流400V12芯、制御回路用交流100V11芯、インターロック用2芯合計25芯である。以上で地上側のケーブル4aと車上側のケーブル4bが接続され、特殊貨車の電気設備が作動できる状態となる。
以上の操作は手動で行うことももちろん可能ではあるが、リミットスイッチやセンサを随所に設けることによってシーケンス制御による自動運転が望ましい。
電気連結器16を残して地上装置1は車上装置2を離れ、特殊車両では電気設備を使用する作業が開始される。この間、特殊車両においては前記したように上下方向の変位や傾動、あるいは熔銑や火花の飛散などが予想されるので、地上装置1は待機位置まで退避するのが安全である。
2 車上装置
3 移動体
4 ケーブル
5 ソケット
6 プラグ
7 機械連結器
8 電気連結器
11 ベース
12 横行フレーム
13 吊り下げフレーム
14 案内軸
15 スライドブロック
16、24 電気連結器
21、232 フレーム
22 検知板
23 案内受け
31 台車
32 台枠
51、61 ケーシング
52、62 絶縁台
53、63、85 接触片
81、161、241 箱体
82、163、242 蓋
83、164、243 検知棒
84、165、244 当て板
111、121、131、141、151、231 本体
112 横行レール
113 エアタンク
114 端子台機器箱
115 エア機器箱
122、142 車輪
124 転倒防止板
125 センサアーム
126 近接センサ
127 センサアーム回転用シリンダ
132 吊り下げブロック
133 (案内軸用)レール
134 釣り合いばね
143、152 前進後退用シリンダ
153、246 係止ピン
154 解放用シリンダ
155 引張りばね
162 支持アーム
166 ガイドピン
167 ロックアーム
233 ばね
234 防振ゴム
245 ピン孔
Claims (6)
- 地上の所定位置の近傍に設置され、所定位置に停止した移動体に対し、この移動体に向けて前進後退可能な案内軸を有する地上装置の位置を合わせ、この案内軸を前記移動体に取り付けられた車上装置に向けて前進させ、車上装置の案内受けに嵌合させて芯合わせを行った後、前記案内軸に前進後退可能に取り付けられている地上装置側の電気連結器を前進させて案内受けに取り付けられている車上装置側の電気連結器と連結させ、これら電気連結器を連結させたまま前記案内軸を後退させて案内受けから解放することを特徴とする自動芯合わせ式オートカプラの連結方法。
- 請求項1に記載の連結方法により連結されている電気連結器を連結させたまま、前記案内軸を車上装置に向けて前進させて再び案内受けに嵌合させ、地上装置側の電気連結器を車上装置側の電気連結器から解放して後退させ、ついで前記案内軸を後退させて案内受けから解放することを特徴とする自動芯合わせ式オートカプラの解放方法。
- 地上の所定位置の近傍に設置される地上装置側の電気連結器と、前記所定位置に停止する移動体に設けられた車上装置側の電気連結器とを連結する自動芯合わせ式オートカプラであって、
前記所定位置に停止した移動体を検知する位置センサと、この移動体に接近、離反可能な横行機構と、前記車上装置に向けて前進後退自在に、かつ首振り可能に支持された案内軸と、この案内軸に前進後退自在に取り付けられているスライドブロックを介して着脱可能に取り付けられている電気連結器とを備える地上装置と、
前記案内軸と嵌合する案内受けと、この案内受けに付設されている電気連結器とを揺動可能に移動体に取り付けてなる車上装置と、
からなる自動芯合わせ式オートカプラ。 - 前記案内軸が先端に向けてとがった形状であり、前記案内受けが先端の開いたラッパ形である請求項3に記載の自動芯合わせ式オートカプラ。
- 地上装置側の電気連結器に、地上装置側のスライドブロックまたは車上装置側の電気連結器のいずれか一方に選択的に係合するロック機構を設けた請求項3に記載の自動芯合わせ式オートカプラ。
- 地上装置の各摺動部、嵌合部にエアパージ用の空気ノズルを備える請求項3ないし5に記載の自動芯合わせ式オートカプラ。
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