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JP2008503396A - 空気入りタイヤ用インナーライナー - Google Patents

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂とエラストマーの混合物を含むインナーライナーを提供することにある。
【解決手段】本発明の空気入りタイヤのインナーライナー熱可塑性樹脂60〜90重量%とエラストマー10〜40重量%を含むポリマー組成物の未延伸フィルムであって、酸素透過度が15×10−3ccm/m・24hr・atm以下で、常温における破断伸度が200%以上である。タイヤの成形工程において、激しく変形させても破砕しないことからタイヤの製造が促進され、優れた空気浸透防止層としての空気浸透防止性を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は空気入りタイヤ用インナーライナーに係るもので、詳しくは、熱可塑性樹脂とエラストマーを含むインナーライナーに関する。
現在、自動車産業の一番大きな課題は、燃料消費率の節減である。このため、タイヤの軽量化に対する要求がますます強くなっている。
現在、タイヤの内面には、インナーライナーまたは空気浸透防止層を具備しており、それらは、ハロゲン化されたブチルゴムまたは低い空気浸透を有する他のゴムからなる。
しかし、インナーライナーや空気浸透防止層として使用されるハロゲン化されたブチルゴムは、高いヒステリシス損失を有し、タイヤの加硫後にカーカス層と空気浸透防止層のインナーゴムに波打ちを引き起こし、カーカス層と空気浸透防止層の両方が変形する。これにより、転がり抵抗が増加する。
このような問題を解決するために、低ヒステリシス損失を有するタイゴム(tie rubber)と呼ばれているゴムシートを空気浸透防止層(ハロゲン化されたブチルゴム)とカーカス層との間に挿入させている。ゴムシートを挿入することにより、ハロゲン化されたブチルゴムからなる空気浸透防止層の厚さが加えられて、約1mm(1000μm)タイヤ全体の厚さが増加する。これは、タイヤの重量を増加させる要因となっている。
この問題を解決する試みとして、通常のゴム材料であって、低い空気浸透性を有するハロゲン化されたブチルゴムの代わりに空気入りタイヤの空気浸透防止層に異なる材料を使用する技術が示唆されている。
例えば、特許文献1は、ポリ塩化ビニリデンフィルムまたはエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムを含む低空気浸透層と、薄膜を形成するためにポリオレフィンフィルム、脂肪族ポリアミドフィルムまたはポリウレタンフィルムを含む接着剤層とを積層して薄膜を形成し、薄膜を未加硫ゴムから構成されたグリーンタイヤの内面に接着層がカーカス層と接するように積層した後、グリーンタイヤを加硫および成形することによってタイヤの内側の空気浸透防止層を供給する技術を提案している。
このように薄い空気浸透防止層を使用することにより、空気力学(pneumatics)の持続を低下させずにタイヤの重量を減少させることができる。
しかし、熱可塑性樹脂の多層膜を使用してインナーライナーまたは別の空気透過防止層に使用する場合には、繰り返し使用した際の変形に対し伸度が低いので、多層膜がこのような変形に対応することができなくなり多数の亀裂が発生する。その結果、空気の気密性が低下するおそれがある。
インナーライナーを成形する段階を必要とする通常のタイヤの製造方法において、市販されている熱可塑性樹脂フィルムの場合に既に延伸とアニール工程を経ているため、延伸による配向結晶化と熱硬化による熱結晶化が生じ、これにより、成形工程における変形に耐え得る伸度が不足して破断が発生する。結果的に、市販化された熱可塑性フィルムをもって通常の製造方法によりタイヤを製造することは難しい。
特開平6−040207号公報
そこで、本発明者らは、熱可塑性樹脂をインナーライナーに適用するための方法を模索したところ、空気浸透防止性能に優れた熱可塑性樹脂とエラストマーを配合したポリマー組成物から得られた未延伸フィルムをインナーライナーとして適用した結果、成形工程中の変形にも耐えながら、かつ空気透過防止性に優れていることがわかり本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、常温で成形工程における変形によって引き起こされる破断(破断)がなく、優れた空気浸透防止性を有するタイヤのインナーライナーを提供することにある。
このような目的を達成するため本発明による空気入りタイヤ用インナーライナーは、熱可塑性樹脂60〜90重量%とエラストマー10〜40重量%を含むポリマー組成物の未延伸フィルムから形成されており、酸素透過率が15×10−3ccm/m・24hr・atm以下で、常温における破断伸度が200%以上であることを特徴とする。
本発明の未延伸シートは、熱可塑性樹脂とエラストマーを含むポリマー組成から形成されており、酸素透過率が15×10−3ccm/m・24hr・atmで、室温で破断伸度が200%以上有し、インナーライナーとして適用することができる。このように製造されたタイヤは、タイヤの成形工程での大きく変形させる際破断せず、タイヤの製造を容易にし、優れた空気浸透防止層として空気浸透防止性を示す。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の空気入りタイヤ用インナーライナーは、熱可塑性樹脂とエラストマーの混合物からなったポリマー組成物より得られた未延伸フィルムである。
タイヤの製造工程では、成形工程を行う必要があり、成形工程では、常温で送風機を用いてタイヤの形状を形成する工程である。従って、インナーライナーは、成形工程中の変形に起因する破断が発生してはならない。しかし、殆どの市販されているフィルムは、配向結晶化、熱結晶化、延伸とアニール工程後の配向結晶からの変形に対して耐久性がない。そこで、本発明では、フィルムを常温で延伸する概念としてタイヤの製造工程での成形工程の間の変形を応用したものである。
熱可塑性樹脂とエラストマーを含むポリマー組成物から延伸フィルムを製造する代わりに、成形工程において変形せずに延性を確保するために延伸およびアニール処理を経ていない未延伸フィルムをインナーライナーとして使用する。すなわち、本発明のインナーライナーは、常温における破断伸度が200%以上で、タイヤの成形工程中の変形にも耐えることにより、破断が発生しないようにしたものである。また、本発明のインナーライナーは、酸素透過率が15×10−3ccm/m・24hr・atm以下で、空気気密性に優れ、特に酸素透過によるゴム層などの酸化を防止することができる。
以下、本発明の未延伸フィルムの製造に使用されるポリマー組成の特性を詳しく説明する。まず、熱可塑性樹脂の例としては、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6/66の共重合体、ナイロン6/66/610共重合体、ナイロンMXD、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体)、N−アルコキシアルキル化したポリアミド系樹脂(例えば、メトキシメチル化されたナイロン6、メトキシメチル化されたナイロン6−610、メトキシメチル化されたナイロン612)、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、PET/PEI共重合体、ポリアクリレート、ポリブチレンナフタレート、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミド、2−酸素(2−oxygen)/ポリブチレートテレフタレート共重合体、そのほかの芳香族ポリエステル)、ポリニトリル系樹脂(例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体)、ポリメタクリレート系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチルメタクリレート)、ポリビニル系樹脂(例えば、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニルインデン(PDVC)、ポリ塩化ビニル/ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリ塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体)、セルロース系樹脂(例えば、セルロースアセテート、セルロースアセトブチレート)、フルオロ系樹脂(例えば、フッ化ポリビニリデン(PVDF)、フッ化ポリビニル(PVF)、ポリクロロフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン/エチレン共重合体)、アミド系樹脂(例えば、芳香族ポリイミド(PI))などがある。
このような熱可塑性樹脂との適合性をもつエラストマーは特に限定されないが、例えば、ジエン系ゴムおよびその水素化された生成物(例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、エポキシ化天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム(高シス−ブタジエンゴム、低シス−ブタジエンゴム)、天然ゴム−ブタジエンゴム、水素化された天然ゴム−ブタジエンゴム、ハロゲン化されたスチレン−ブタジエンゴム)、オレフィン系ゴム(例えば、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム、IIR、イソブチレン並びに芳香族ビニルまたはジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム、アイオノマー)、ハロゲン化されたゴム(例えば、Br−IIR、Cl−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体のブロム化物(Br−IPMS)、CR、クロロヒドリンゴム(CHR)、クロロスルフォン化されたポリエチレン(CSM)、塩素化されたポリエチレン(CM)、およびマレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM))、シリコンゴム(例えば、メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム)、硫黄含有ゴム(例えば、ポリスルフィドゴム)、フッ化物系ゴム(例えば、フッ化ビニリデンゴム、フッ素含有ビニルエーテルゴム、テトラフルオロエチレンプロピレンゴム、フッ素含有シリコンゴム、フッ素含有ホスファゼンゴム)、熱可塑性エラストマー(例えば、スチレンエラストマー、オレフィンエラストマー、エステルエラストマー、ウレタンエラストマー、およびポリアミドエラストマー)などがある。
熱可塑性樹脂とエラストマーの組成はフィルムの厚さ、内部空気透過性、および柔軟性のバランスで決定され、熱可塑性樹脂60〜90重量%とエラストマー10〜40重量%で含むことが好ましい。エラストマーが40重量%より多くなると、ポリマー組成物のフィルムは、空気絶縁が不十分な乏しいガス障壁のため、タイヤのインナーライナーには適さなくなる。エラストマーが10重量%未満であれば、ゴムのようなエラストマーの性質を発現することができなくなる。そのため、タイヤの製作が困難となり、走行中に破断しやすい場合がある。
熱可塑性樹脂がエラストマーと不適合である場合、第三の成分を使用して適合性を増すことが好ましい。このような適合性を増す組成を加えることにより、分散層を形成するゴム粒子のサイズが減少するので、熱可塑性樹脂とエラストマーの間の界面張力が低下する。その結果、2成分の特性をより有効に発現させることができる。
このような適合性を増す組成(第三の成分)としては、熱可塑性樹脂およびエラストマーの少なくともどちらかを有するか、熱可塑性樹脂またはエラストマー成分と反応可能なエポキシ基、カルボニル基、ハロゲン基、アミノ基、オキサゾリン基、ヒドロキシル基などを有する共重合体を採用する。適合性を増す組成は、熱可塑性樹脂とエラストマーの種類によって選択することが好ましく、スチレン/エチレン−ブチレンブロック共重合体(SEBS)およびそのマレイン酸変性物、EPDM、EPDM/スチレンまたはEPDM/アクリロニトリル系グラフト共重合体およびそのマレイン酸変性物、スチレン/マレイン酸塩共重合体、反応性フェノキシンなどを含む。適合性を増す組成の配合量は特に限定されないが、好ましくは熱可塑性樹脂とエラストマー100重量部に対し0.5ないし10重量部である。
本質的なポリマー組成についての言及を付け加えると、適合性を増す組成またはもう一つのポリマーは、タイヤ用ポリマー組成物の必要特性を悪化させない範囲で任意に含有させることができる。もう一つのポリマーの使用目的は、熱可塑性樹脂とエラストマーの適合性を向上させるためであり、材料のフィルム形成能力と耐熱性を改善し、費用を低減させることができる。このような材料の一例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS、SBS、SEBS、ポリカボネートなどがある。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、および他のオレフィン共重合体、そのマレイン酸変性物またはグリシジル基を含む誘導体などがある。本発明によるポリマー組成物は、さらにポリマー製剤、カーボン、石英粉末、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化チタンなどのようなフィラー(充填剤)などを混合させることができる。
このようなポリマー組成物を溶融・圧出してクエンチすると未延伸シートが得られるが、これをインナーライナーとして適用すればよい。
このように得られた本発明のインナーライナーは、酸素透過率が15×10−3ccm/m・24hr・atm以下で、常温における破断伸度が200%以上であり、タイヤの成形工程の過酷な変形にも破断せず、タイヤの製造が容易であり、特に空気気密性に優れ、かつ酸素遮断能力が優れる。
未延伸シートは、−35℃での完全弾性変形区間の最大値の降伏点(yield point)が10%以上であるのが好ましい。
また、このように製造されたタイヤのインナーライナーは、異なる変形条件の下変形し、インナーライナーの性能の悪化を引き起こす。特に、タイヤの使用中インナーライナーの性能をさらに悪化させ、気温変化に伴う過酷な環境において変形する。
本発明の未延伸シートとしてのインナーライナーは、−35℃での降伏点が10%以上になり、そのため、通常の気候条件と−35℃の過酷な条件の下、タイヤの変形にも関わらずインナーライナーの性能を保持することができる。
インナーライナーを適用するにあたっては、耐スクラッチ性を補強するためにカーカス層を両面に付着することもできる。
このため、接着剤層は、インナーライナーの両面になくてはならない。また、ロール状に容易にパッケージングするために、剥離シートを導入して接着層間に接着されないようにする。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明の範囲がこの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
ナイロン6とポリアミドエラストマーを重量比80:20で混合した樹脂組成物を260℃で溶融し、環状金型で押出し、クエンチ(急冷)することにより、厚さ50μmの未延伸ポリアミドシートを得た。
<実施例2>
ナイロン6とポリアミドエラストマーの重量比を70:30にした以外は実施例1と同一の方法により行い、厚さ50μmの未延伸ポリアミドシートを得た。
<比較例1>
比較例1は、エラストマーを含まずにナイロン6だけを利用して延伸させたフィルムの例を挙げたもので、ナイロン6を260℃で溶融して環状金型で押出し、クエンチすることで厚さ50μmの未延伸ポリアミドシートを得た。次に、未延伸ポリアミドシートは、ガラス転移温度と熱結晶化温度間の温度で2.7×2.7倍に延伸し、融点以下の温度でアニールして厚さ15μmの延伸ポリアミドフィルムを得た。
<比較例2>
エラストマーを含まずにナイロン6だけを使用して製造した以外は実施例1と同一の方法により行い、厚さ50μmの未延伸ポリアミドシートを得た。
<比較例3>
ナイロン6とポリアミドエラストマーの重量比を50:50にした以外は実施例1と同一の方法により行い、厚さ50μmの未延伸ポリアミドシートを得た。
<比較例4>
ナイロン6を含まずにポリアミドエラストマーだけを使用して製造した以外は実施例1と同一の方法により行い、厚さ50μmの未延伸ポリアミドシートを得た。
<比較例5>
ナイロン6を単独で使用する代わりにナイロン6とポリアミドエラストマーを重量比80:20で混合させて製造した以外は比較例1と同一の方法により行い、厚さ15μmの延伸ポリアミドシートを得た。
<比較例6>
ナイロン6を単独で使用する代わりにナイロン6とポリアミドエラストマーを重量比70:30で混合させて製造した以外は、比較例1と同一な方法により行い、厚さ15μmの延伸ポリアミドフィルムを得た。
<比較例7>
ナイロン6を単独で使用する代わりにナイロン6とポリアミドエラストマーを重量比50:50で混合させて製造した以外は、比較例1と同一な方法により行い、厚さ15μmの延伸ポリアミドフィルムを得た。
<比較例8>
ナイロン6を単独で使用する代わりにポリアミドエラストマー単独で製造した以外は、比較例1と同一な方法により行い、厚さ15μmの延伸ポリアミドフィルムを得た。
前記実施例1、2および比較例1ないし8により得られた試片を利用してタイヤの製作テストを行った。その結果を以下の表1に示す。
具体的なタイヤの製作テストは通常のタイヤ製作方法に従い行われた。
Figure 2008503396
表1の結果から、延伸およびアニール工程を経た試料全ては、成形工程中に破断されてタイヤ製作が不可能であることが分かった。
タイヤの製作テストにおいて成功した試料、つまり、実施例1ないし2および比較例2ないし4から得られた未延伸シートの酸素透過率、常温および低温の引張強さを測定し、その結果を表2に示す。具体的な測定方法は以下のようである。
(1)酸素透過率:酸素透過分析器ASTM D 3895(Model 8000、Illinois Instruments社製品)
(2)常温引張強さ
使用機器:ユニバーサルマテリアルテスター(Model 4204、 Instron社製品)
ヘッドスピード:300mm/min
グリップ距離:100mm
サンプル幅:10mm
温度:常温(25℃、60RH%)
(3)低温引張強さ
使用機器:ユニバーサルマテリアルテスター(Model 4204、 Instron社製品)
ヘッドスピード:300mm/min
グリップ距離:35mm
サンプル幅:50.8mm
温度:−35℃
Figure 2008503396
表2の結果から、ポリアミドエラストマーの含量が40重量%以上になると、酸素透過率は乏しいガス障壁を示し、タイヤの空気絶縁に適合しておらず、インナーライナーとして使用することが難しいことがわかった。
Figure 2008503396
表3の結果から、タイヤ製造に成功した全ての試料は、常温の伸度が300%以上で、常温での成形工程での200%ほどの変形にも耐えられることが確認された。
低温測定の結果、比較例2の降伏点が7.3%で、製造されたタイヤは、−35℃の低温では7.3%以上の変形の下、弾力性を完全に回復する保証ができない。走行中および可能性として、気密性の保持に深刻な問題を引き起こすために恒久的な変形を有する。さらに、比較例2を除いた全ての試料の降伏点は全て10%以上の値を有して、耐久性のような他の性質を作用させないで走行中−35℃の低温でさえも10%以下の変形の下、完全に弾力性が回復することがわかる。変形は実際の工程で10%以下であり、最も低い温度、−35℃においてタイヤの耐久性があることを考慮してもこれらの試料は、タイヤの製造と工程において全く問題がないことを示している。
上述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができる。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂60〜90重量%と、
    エラストマー10〜40重量%と、を含むポリマー組成物の未延伸フィルムであって
    前記未延伸フィルムの酸素透過率が15×10−3ccm/m・24hr・atm以下で、常温における破断伸度が200%以上である空気入りタイヤ用インナーライナー。
  2. 前記未延伸フィルムは−35℃での降伏点が10%以上である請求項1に記載の空気入りタイヤのインナーライナー。
  3. 前記熱可塑性樹脂はポリアミド樹脂である請求項1に記載の空気入りタイヤ用インナーライナー。
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