JP2008132819A - テレスコピックステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】テレスコ調整可能なステアリング装置において、構造が簡単で、操作レバーの操作力が小さく安定していること。
【解決手段】テレスコロックのときに、押圧部材34のカム部36によって押圧方向X1に押されたインナーチューブ6が、弾性凸部39Aを介して受ける押圧反力F1,F2の合力Fが、押圧部材34による押圧方向X1とは反対方向X2に働く。アウターチューブ5内でのインナーチューブ6の位置の偏りに起因する局部的な偏荷重の発生を防止する。
【選択図】図2
【解決手段】テレスコロックのときに、押圧部材34のカム部36によって押圧方向X1に押されたインナーチューブ6が、弾性凸部39Aを介して受ける押圧反力F1,F2の合力Fが、押圧部材34による押圧方向X1とは反対方向X2に働く。アウターチューブ5内でのインナーチューブ6の位置の偏りに起因する局部的な偏荷重の発生を防止する。
【選択図】図2
Description
本発明はテレスコピックステアリング装置に関するものである。
相対摺動可能に嵌合されたアウターチューブおよびインナーチューブを有するテレスコピックステアリング装置において、操作レバーの回転に伴って、楔形ブロックの弧面がインナーチューブの外周に圧接されることで、テレスコロックが達成されるようにしたテレスコピックステアリング装置が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
また、テレスコロックは、車体側ブラケットとコラム側ブラケットとの圧接により達成する一方、楔形ブロックの弧面とインナーチューブとの圧接により、テレスコロックのときのインナーチューブのがたつきを防止するようにしたテレスコピックステアリング装置が提案されている(例えば特許文献2を参照)。
特開昭2002−67977号公報
特開2001−322552号公報
また、テレスコロックは、車体側ブラケットとコラム側ブラケットとの圧接により達成する一方、楔形ブロックの弧面とインナーチューブとの圧接により、テレスコロックのときのインナーチューブのがたつきを防止するようにしたテレスコピックステアリング装置が提案されている(例えば特許文献2を参照)。
特許文献2では、テレスコピック調整を容易にするために、アウターチューブの内周に樹脂ブッシュが嵌合固定されており、その樹脂ブッシュは、両チューブの嵌合部分の略全周にわたって介在している。
樹脂ブッシュの肉厚が薄いと、楔形ブロックによる圧接を解除したときに、アウターチューブ内でインナーチューブが径方向にがたつくおそれがある。
樹脂ブッシュの肉厚が薄いと、楔形ブロックによる圧接を解除したときに、アウターチューブ内でインナーチューブが径方向にがたつくおそれがある。
また、樹脂ブッシュの肉厚が厚いと、特に熱膨張を生じたときに、テレスコロック/ロック解除のための操作レバーの操作力が過大になるおそれがある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、構造が簡単で、しかも、操作レバーの操作力が小さく且つ安定していることができるテレスコピックステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、構造が簡単で、しかも、操作レバーの操作力が小さく且つ安定していることができるテレスコピックステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、テレスコ調整のために軸方向(P1)に相対摺動可能に嵌め合わされ、ステアリングシャフト(1) を回転可能に支持するインナーチューブ(6) およびアウターチューブ(5) と、テレスコロックされるときに、アウターチューブに形成された開口部(37)を通してインナーチューブの外周(6a)を直接または間接的に所定の押圧方向(X1)に押圧可能な押圧部材(34)と、インナーチューブと一体移動可能に設けられ、アウターチューブの内周(5a)に常時接触する複数の弾性凸部(39A,39B;40A,40B;41A,41B;42A,42B) とを備え、テレスコロックのときに、押圧部材によって押されたインナーチューブが上記複数の弾性凸部を介してアウターチューブの内周を押圧した状態で、インナーチューブが上記複数の弾性凸部を介して受ける押圧反力(F1,F2) の合力が上記所定の押圧方向とは反対方向(X2)に働くように、上記複数の弾性凸部がインナーチューブの周方向(R1)に沿って配置されていることを特徴とするものである。
本発明では、テレスコロックが解除されているときにも、複数の弾性凸部がアウターチューブの内周と接触しているので、アウターチューブ内でインナーチューブががたつきを生ずることがない。
また、テレスコロックのときには、インナーチューブが複数の弾性凸部を介してアウターチューブの内周を押圧し、インナーチューブは、複数の弾性凸部を介してアウターチューブから押圧反力を受ける。それら複数の弾性凸部の押圧反力の合力が、押圧部材による押圧方向とは反対方向に働くようにしてあるので、アウターチューブ内でインナーチューブの位置が偏ることがない。したがって、インナーチューブの位置の偏りに起因する局部的な偏荷重の発生を防止することができ、その結果、テレスコロックのときに、操作レバーの操作力が過度に増大することがない。
また、テレスコロックのときには、インナーチューブが複数の弾性凸部を介してアウターチューブの内周を押圧し、インナーチューブは、複数の弾性凸部を介してアウターチューブから押圧反力を受ける。それら複数の弾性凸部の押圧反力の合力が、押圧部材による押圧方向とは反対方向に働くようにしてあるので、アウターチューブ内でインナーチューブの位置が偏ることがない。したがって、インナーチューブの位置の偏りに起因する局部的な偏荷重の発生を防止することができ、その結果、テレスコロックのときに、操作レバーの操作力が過度に増大することがない。
さらに、テレスコロックが解除されたときのインナーチューブのがたつき防止と、テレスコロックのときの操作レバーの操作力軽減という上記の効果を、単に弾性凸部を設けるという簡単な構造で達成することができる。
また、上記弾性凸部は、インナーチューブの外周に固着された筒状の樹脂部材(38)の外周に、一体または別体に設けられている場合がある(請求項2)。この場合、弾性凸部を容易に形成することができる。
また、上記弾性凸部は、インナーチューブの外周に固着された筒状の樹脂部材(38)の外周に、一体または別体に設けられている場合がある(請求項2)。この場合、弾性凸部を容易に形成することができる。
また、上記弾性凸部は、上記樹脂部材の外周に形成された保持凹部に保持された金属製の板ばねを含む場合がある(請求項3)。この場合、金属製の板ばねを用いるので、弾性凸部の耐久性を向上することができる。また、弾性凸部の荷重特性の設定の自由度を増すことができる。
また、上記弾性凸部は、上記樹脂部材に少なくとも一部がモールドされた金属製の板ばねを含む場合がある(請求項4)。この場合、弾性凸部を樹脂部材と一体に扱うことができ、組立性が向上する。
また、上記弾性凸部は、上記樹脂部材に少なくとも一部がモールドされた金属製の板ばねを含む場合がある(請求項4)。この場合、弾性凸部を樹脂部材と一体に扱うことができ、組立性が向上する。
また、上記弾性凸部は、上記樹脂部材と単一の材料で一体に形成されている場合がある(請求項5)。この場合、製造コストを安くすることができる。
また、上記弾性凸部は、インナーチューブの軸方向に離隔する一対の群の弾性凸部(39A,39B) を含み、テレスコ調整のための両チューブの相対摺動に拘らず、インナーチューブの軸方向に関して、一対の群の弾性凸部の間に、押圧部材が配置されるようにしてある場合がある(請求項6)。アウターチューブ内でのインナーチューブの倒れの発生を抑制できるので、テレスコロック解除のときのインナーチューブのがたつきを確実に防止することができる。また、テレスコロックのときの偏荷重の発生を抑制して、操作レバーの操作力を軽くすることができる。
また、上記弾性凸部は、インナーチューブの軸方向に離隔する一対の群の弾性凸部(39A,39B) を含み、テレスコ調整のための両チューブの相対摺動に拘らず、インナーチューブの軸方向に関して、一対の群の弾性凸部の間に、押圧部材が配置されるようにしてある場合がある(請求項6)。アウターチューブ内でのインナーチューブの倒れの発生を抑制できるので、テレスコロック解除のときのインナーチューブのがたつきを確実に防止することができる。また、テレスコロックのときの偏荷重の発生を抑制して、操作レバーの操作力を軽くすることができる。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態のテレスコピックステアリング装置の要部の縦断面図である。図1を参照して、本テレスコピックステアリング装置A(以下では、単にステアリング装置Aともいう)は、ステアリングシャフト1を回動可能に支承するステアリングコラム2を備えている。
図1は本発明の一実施の形態のテレスコピックステアリング装置の要部の縦断面図である。図1を参照して、本テレスコピックステアリング装置A(以下では、単にステアリング装置Aともいう)は、ステアリングシャフト1を回動可能に支承するステアリングコラム2を備えている。
ステアリングシャフト1は、相対摺動可能に嵌合された筒状のアッパーシャフト3およびロアーシャフト4を有している。アッパーシャフト3の一端には、図示しないステアリングホイールが一体回転可能に連結されている。
ステアリングコラム2は、軸方向P1(図2参照)に相対摺動可能に嵌合されたアッパー側のアウターチューブ5およびロアー側のインナーチューブ6を有しており、ステアリングシャフト1を回転可能に支持している。
ステアリングコラム2は、軸方向P1(図2参照)に相対摺動可能に嵌合されたアッパー側のアウターチューブ5およびロアー側のインナーチューブ6を有しており、ステアリングシャフト1を回転可能に支持している。
図1を参照して、ステアリングコラム2は、アウターチューブ5に固定された全体として溝形をなすコラムブラケット7を有している。そのコラムブラケット7は、上向きに開放する溝形をなす補強板8と、この補強板8の一対の側板9,10の外面にそれぞれ沿わせた一対の側板11,12を有している。これらコラムブラケット7の一対の側板11,12には、テレスコ用の横長の支軸挿通孔13がそれぞれ形成されている。補強板8の各側板9,10にも支軸挿通孔14がそれぞれ形成されている。
固定ブラケット15は、車体16に固定されるものであり、相対向する一対の側板17,18と、これら側板17,18の上端部を互いに連結する連結板19とを備えて下方に開放する溝形をなしている。各側板17,18には、チルト用の円弧状をなす縦長の支軸挿通孔20が形成されている。各側板17,18の一部の上縁を外向きに折り曲げることにより取付ステー21が形成されており、各取付ステー21を挿通するボルトからなる支軸22により、固定ブラケット15が車体16に固定されるようになっている。
図示していないが、ロアー側のインナーチューブ6は車体16に支持されるピボット軸(チルト中心軸)の回りに揺動自在に支持されている。これにより、ステアリングコラム2全体が揺動自在に支持されている。
コラムブラケット7の一対の側板11,12の支軸挿通孔13および補強板8の一対の側板9,10の支軸挿通孔14、並びに固定ブラケット15の一対の側板17,18の支軸挿通孔20に、ボルトからなる支軸23が挿通されている。
コラムブラケット7の一対の側板11,12の支軸挿通孔13および補強板8の一対の側板9,10の支軸挿通孔14、並びに固定ブラケット15の一対の側板17,18の支軸挿通孔20に、ボルトからなる支軸23が挿通されている。
支軸23の一端23aにはねじ部24が設けられ、このねじ部24には螺合部材としてのナット25が螺合している。このナット25は、支軸23の他端23bに設けられる挟持部としての頭部26との間で、固定ブラケット15の一対の側板17,18を挟持して締め付けることができるようになっている。
頭部26と固定ブラケット15の側板18の外面18aとの間には、平座金27が介在している。また、支軸23の頭部26に近接する部分23cは、固定ブラケット15の側板18の縦長の支軸挿通孔20に係合しており、支軸23の回動を規制している。
頭部26と固定ブラケット15の側板18の外面18aとの間には、平座金27が介在している。また、支軸23の頭部26に近接する部分23cは、固定ブラケット15の側板18の縦長の支軸挿通孔20に係合しており、支軸23の回動を規制している。
支軸23は当該支軸23の軸線Cの回りに回動可能な操作レバー28を支持しており、操作レバー28はナット25の座面25aと側板17の外面17aとの間に介在している。
操作レバー28は、基端部に支軸23を挿通させる支軸挿通孔29を有し側板17に沿わされる長尺のレバー本体30と、レバー本体30の先端から折り曲げ状に延設された延設部31と、延設部31に設けられた握り部32とを備える。
操作レバー28は、基端部に支軸23を挿通させる支軸挿通孔29を有し側板17に沿わされる長尺のレバー本体30と、レバー本体30の先端から折り曲げ状に延設された延設部31と、延設部31に設けられた握り部32とを備える。
ナット25は、操作レバー28にねじ止め固定された回り止め部材33によって、操作レバー28に対する回転が規制されている。
このため、操作レバー28の回動操作にナット25が同伴回転して、該ナット25がねじ部24にねじ込まれたり、ねじ戻されたりするようになっている。これにより、ナット25と支軸23の頭部26との間の軸方向距離が増減し、固定ブラケット15の側板17,18がコラムブラケット7の側板11,12に対する挟持を強めてチルトロックおよびテレスコロックを実現したり、挟持を解除してロック解除を実現したりできるようになっている。ナット25とねじ部24とによりねじ式のロック機構Rが構成されている。
このため、操作レバー28の回動操作にナット25が同伴回転して、該ナット25がねじ部24にねじ込まれたり、ねじ戻されたりするようになっている。これにより、ナット25と支軸23の頭部26との間の軸方向距離が増減し、固定ブラケット15の側板17,18がコラムブラケット7の側板11,12に対する挟持を強めてチルトロックおよびテレスコロックを実現したり、挟持を解除してロック解除を実現したりできるようになっている。ナット25とねじ部24とによりねじ式のロック機構Rが構成されている。
また、支軸23の軸方向の中間部には、アウターチューブ5内でのインナーチューブ6のがたつきを防止するための押圧部材34が一体回転可能に結合されている。
具体的には、支軸23の軸方向の中間部にセレーション部23dが形成されており、押圧部材34は、支軸23の上記セレーション部23dにセレーション結合された筒状の支持部35と、支持部35の周方向の一部に径方向外方に突出するように設けられる弧状をなすカム部36とを有している。
具体的には、支軸23の軸方向の中間部にセレーション部23dが形成されており、押圧部材34は、支軸23の上記セレーション部23dにセレーション結合された筒状の支持部35と、支持部35の周方向の一部に径方向外方に突出するように設けられる弧状をなすカム部36とを有している。
テレスコロックが達成されるときに、操作レバー28の回動に伴って、押圧部材34が回動され、押圧部材34のカム部36が、アウターチューブ5に形成された開口部37を通してインナーチューブ6の外周6aに所定の押圧方向X1に沿って押圧され、その結果、インナーチューブ6のがたつきが防止されるようになっている。
また、図1、図2および図3を参照して、インナーチューブ6の外周6aには、筒状の樹脂部材38が固着されており、その樹脂部材38の外周には、アウターチューブ5の内周5aに常時接触する複数の弾性凸部39A,39Bが形成されている(図1、図3では、一方の弾性凸部39Aのみを図示してある。)。弾性凸部39A,39Bは、樹脂部材38と単一の材料で一体に形成された弾性突起からなる。
また、図1、図2および図3を参照して、インナーチューブ6の外周6aには、筒状の樹脂部材38が固着されており、その樹脂部材38の外周には、アウターチューブ5の内周5aに常時接触する複数の弾性凸部39A,39Bが形成されている(図1、図3では、一方の弾性凸部39Aのみを図示してある。)。弾性凸部39A,39Bは、樹脂部材38と単一の材料で一体に形成された弾性突起からなる。
テレスコロックが解除された状態で、弾性凸部39A,39Bは、アウターチューブ5の内周5aに対して、概ね線接触、または概ね点接触し、摩擦抵抗を軽減して両チューブ5,6がスムーズに相対摺動できるようにされている。
図2を参照して上記の弾性凸部39A,39Bは、第1の群の弾性凸部39Aと、第2の群の弾性凸部39Bとを含んでおり、各群はそれぞれ複数の弾性凸部からなる。これら第1の群の弾性凸部39Aと第2の群の弾性凸部39Bとは、インナーチューブ6の軸方向P1に離隔している。テレスコ調整のための両チューブ5,6の相対摺動に拘らず、インナーチューブ6の軸方向P1に関して、第1の群の弾性凸部39Aと第2の群の弾性凸部39Bとの間に、押圧部材34が配置されるようにしてある。
図2を参照して上記の弾性凸部39A,39Bは、第1の群の弾性凸部39Aと、第2の群の弾性凸部39Bとを含んでおり、各群はそれぞれ複数の弾性凸部からなる。これら第1の群の弾性凸部39Aと第2の群の弾性凸部39Bとは、インナーチューブ6の軸方向P1に離隔している。テレスコ調整のための両チューブ5,6の相対摺動に拘らず、インナーチューブ6の軸方向P1に関して、第1の群の弾性凸部39Aと第2の群の弾性凸部39Bとの間に、押圧部材34が配置されるようにしてある。
テレスコロックのときに、図3に示すように、押圧部材34のカム部36により押圧方向X1に押されたインナーチューブ6が、樹脂部材38の複数の弾性凸部39A,39Bを介してアウターチューブ5を押圧し、その結果、複数の弾性凸部39が受ける押圧反力F1,F2の合力Fが、インナーチューブ6に与えられることになる。その押圧反力F1,F2の合力Fが、上記押圧方向X1とは反対方向X2に働くように、各群の複数の弾性凸部39A,39Bが、インナーチューブ6の周方向R1に沿って配置されている。具体的には、第1の群の弾性凸部39Aおよび第2の群の弾性凸部39Bは、押圧方向X1に沿う平面を中心として対称な位置に配置されている。
本実施の形態によれば、複数の弾性凸部39A,39Bがアウターチューブ5に常時接触している。すなわち、テレスコロックが解除されているときにも、複数の弾性凸部39A,39Bがアウターチューブ5の内周5aと接触しているので、アウターチューブ5内でインナーチューブ6ががたつきを生ずることがない。
また、テレスコロックのときには、押圧部材34のカム部36によって押圧方向X1に押されたインナーチューブ6が、各群において、弾性凸部39A,39Bを介して受ける押圧反力F1,F2の合力Fが、押圧部材34による押圧方向X1とは反対方向X2に働く。したがって、アウターチューブ5内でインナーチューブ6の位置が偏ることがなく、インナーチューブ6の位置の偏りに起因する局部的な偏荷重の発生を防止することができる。その結果、テレスコロックのときに、操作レバー28の操作力が過大に増大することがない。
また、テレスコロックのときには、押圧部材34のカム部36によって押圧方向X1に押されたインナーチューブ6が、各群において、弾性凸部39A,39Bを介して受ける押圧反力F1,F2の合力Fが、押圧部材34による押圧方向X1とは反対方向X2に働く。したがって、アウターチューブ5内でインナーチューブ6の位置が偏ることがなく、インナーチューブ6の位置の偏りに起因する局部的な偏荷重の発生を防止することができる。その結果、テレスコロックのときに、操作レバー28の操作力が過大に増大することがない。
さらに、テレスコロックが解除されたときのインナーチューブ6のがたつき防止と、テレスコロックのときの操作レバー28の操作力軽減という上記の効果を、単に弾性凸部39を設けるという簡単な構造で達成することができる。
上記の実施の形態では、弾性凸部39A,39Bを、樹脂部材38と単一の材料で一体に形成したが、弾性凸部39A,39Bに代えて、図5に示すように、樹脂部材38と別体で設けられた弾性凸部40A,40Bを、樹脂部材38の外周に、例えば接着、熱融着等により一体に取り付けるようにしてもよい。
上記の実施の形態では、弾性凸部39A,39Bを、樹脂部材38と単一の材料で一体に形成したが、弾性凸部39A,39Bに代えて、図5に示すように、樹脂部材38と別体で設けられた弾性凸部40A,40Bを、樹脂部材38の外周に、例えば接着、熱融着等により一体に取り付けるようにしてもよい。
また、弾性凸部39A,39Bに代えて、図6に示すように、樹脂部材38の外周の保持凹部380に保持された金属製の板ばね41の一部により、弾性凸部41A,41Bを構成するようにしてもよい。この場合、弾性凸部41A,41Bの耐久性を向上することができる。
また、弾性凸部39A,39Bに代えて、図7に示すように、樹脂部材38に少なくとも一部がモールドされた金属製の板ばね42の一部により、弾性凸部42A,42Bを構成するようにしてもよい。この場合、弾性凸部42A,42Bを樹脂部材38と一体に扱うことができ、組立性が向上する。
また、弾性凸部39A,39Bに代えて、図7に示すように、樹脂部材38に少なくとも一部がモールドされた金属製の板ばね42の一部により、弾性凸部42A,42Bを構成するようにしてもよい。この場合、弾性凸部42A,42Bを樹脂部材38と一体に扱うことができ、組立性が向上する。
また、図3の実施の形態における弾性凸部39Aを、図8に示すように、押圧方向X1に沿う平面上に追加してもよい。図示していないが、第2の群の弾性凸部39Bについても同様である。また、他の実施の形態の弾性凸部についても同様に、押圧方向X1に沿う平面上に、弾性凸部を追加してもよい。
また、上記各実施の形態において、樹脂部材を廃止し、弾性凸部をインナーチューブ5の外周に直接設けるようにしてもよい。
また、上記各実施の形態において、樹脂部材を廃止し、弾性凸部をインナーチューブ5の外周に直接設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、ロック機構としてねじ式を採用したが、これに代えて、カム式のものを採用することもできる。その他、本発明の特許請求の範囲で種々の変更を施すことができる。
A…ステアリング装置、1…ステアリングシャフト、2…ステアリングコラム、5…アウターチューブ、5a…内周、6…インナーチューブ、6a…外周、34…押圧部材、35…支持部、36…カム部、37…開口部、38…樹脂部材、39A,39B…弾性凸部、40A,40B…弾性凸部、41…板ばね、41A,41B…弾性凸部、42…板ばね、42A,42B…弾性凸部、380…保持凹部、P1…軸方向、F1,F2…押圧反力、F…押圧反力の合力、X1…所定の押圧方向、X2…反対方向
Claims (6)
- テレスコ調整のために軸方向に相対摺動可能に嵌め合わされ、ステアリングシャフトを回転可能に支持するインナーチューブおよびアウターチューブと、
テレスコロックされるときに、アウターチューブに形成された開口部を通してインナーチューブの外周を直接または間接的に所定の押圧方向に押圧可能な押圧部材と、
インナーチューブと一体移動可能に設けられ、アウターチューブの内周に常時接触する複数の弾性凸部とを備え、
テレスコロックのときに、押圧部材によって押されたインナーチューブが上記複数の弾性凸部を介してアウターチューブの内周を押圧した状態で、インナーチューブが上記複数の弾性凸部を介して受ける押圧反力の合力が上記所定の押圧方向とは反対方向に働くように、上記複数の弾性凸部がインナーチューブの周方向に沿って配置されていることを特徴とするテレスコピックステアリング装置。 - 請求項1において、上記弾性凸部は、インナーチューブの外周に固着された筒状の樹脂部材の外周に、一体または別体に設けられていることを特徴とするテレスコピックステアリング装置。
- 請求項2において、上記弾性凸部は、上記樹脂部材の外周に形成された保持凹部に保持された金属製の板ばねを含むことを特徴とするテレスコピックステアリング装置。
- 請求項2において、上記弾性凸部は、上記樹脂部材に少なくとも一部がモールドされた金属製の板ばねを含むことを特徴とするテレスコピックステアリング装置。
- 請求項2において、上記弾性凸部は、上記樹脂部材と単一の材料で一体に形成された弾性突起を含むことを特徴とするテレスコピックステアリング装置。
- 請求項1から5の何れか1項において、上記弾性凸部は、インナーチューブの軸方向に離隔する一対の群の弾性凸部を含み、テレスコ調整のための両チューブの相対摺動に拘らず、インナーチューブの軸方向に関して、一対の群の弾性凸部の間に、押圧部材が配置されるようにしてあることを特徴とするテレスコピックステアリング装置。
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