JP2007204380A - 新規化合物及びその医薬用途 - Google Patents
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Abstract
Description
下式(7)で表される化合物UTKO-1は、細胞の運動能(遊走能)、浸潤能、及び増殖を阻害することから、細胞の運動に起因する疾患、細胞の浸潤を伴う疾患、腫瘍細胞の増殖に起因する疾患等に対する医薬組成物として有用であるとされている(特開2005−330265号公報及び国際公開第05/102981号パンフレット参照)。
本発明に係る化合物は、例えば、文献(特開2005−330265号公報及び国際公開第05/102981号パンフレット参照)に記載の方法に準じて製造した、下記の一般式(II)で表される化合物、一般式(IV)で表される化合物、及び式(9)で表される化合物などを出発物質として用い、以下の反応工程式に準じて反応を行ったり、実施例に記載の方法に準じて反応を行ったりすることにより、製造することができる。なお、反応工程式中におけるR1は炭素数1〜4の低級アルキル基であり、R2は上式(a)〜(e)のいずれかで表される基である。
一般式(II)で表される化合物の塩化メチレン溶液にピリジニウムジクロメート(PDC)を加えて攪拌する。攪拌後、反応溶液を酢酸エチルで希釈し、セライト濾過した後、濃縮する。得られた濃縮液を酢酸エチルでフロリジル濾過した後、濃縮してTHF(テトラヒドロフラン)に溶解し、濃塩酸を加えて攪拌する。その後、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を合わせて、水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して減圧濃縮する。得られた濃縮液をクロマトグラフィーにより精製することで、一般式(III)で表される化合物を得ることができる。
一般式(IV)で表される化合物の酢酸エチル溶液に、ロジウム−アルミナを加え、水素ガス中で撹拌する。攪拌後、酢酸エチルで希釈してセライト濾過し、濃縮する。得られた濃縮液をクロマトグラフィーにより精製することで、一般式(V)で表される化合物を得ることができる。
アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)のトルエン溶液をTHF(1ml)に溶解し、一般式(IV)で表される化合物及びトリフェニルホスフィン(PPh3)のTHF溶液に加えて攪拌し、反応溶液を濃縮する。得られた濃縮液をクロマトグラフィーにより精製することで、一般式(VI)で表される化合物を得ることができる。
一般式(IV)で表される化合物、炭酸カリウム、及びテトラブチルアンモニウム・ハイドロスルフェートを酢酸エチルに加えた後、トルエンにR1I(R1は炭素数1〜4の低級アルキル基である。)を溶解した溶液を加えて攪拌し、反応溶液を濃縮する。得られた濃縮液をクロマトグラフィーにより精製することで、一般式(VII)で表される化合物を得ることができる。
4-アリル-3,5-ビス(メトキシメトキシ)トルエン(式(9)で表される化合物)の塩化メチレン溶液に、オゾン−酸素ガスを溶液の色が薄青色になるまで吹き込む。続いて、窒素ガスを吹き込んで過剰のオゾンを窒素で置換除去した後、トリフェニルホスフィンを加えて攪拌し、反応溶液を減圧濃縮する。得られた濃縮液をクロマトグラフィーにより精製することで、式(10)で表される化合物を得ることができる。
塩化クロム(II)、塩化ニッケル(II)のジメチルホルムアミド(DMF)溶液に、一般式(VIII)で表される化合物及び式(10)で表される化合物のジメチルホルムアミド溶液を滴下し、攪拌する。攪拌後、反応溶液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出する。有機層を合わせて、水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して減圧濃縮する。得られた濃縮液をクロマトグラフィーにより精製することで、一般式(IX)で表される化合物を得ることができる。
一般式(IX)で表される化合物のメタノール溶液に、カンファースルホン酸(CSA)を加えて攪拌する。攪拌後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出する。有機層を合わせて、水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して減圧濃縮する。得られた濃縮液をクロマトグラフィーにより精製することで、一般式(X)で表される化合物を得ることができる。
上述の一般式(I)で表される化合物(式(I)中、Aは上式(a)〜(e)のいずれかで表される基であり、Bは上式(f)〜(j)のいずれかで表される基であり、R1は炭素数1〜4の低級アルキル基である。)若しくは化合物(1)、又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する組成物は、医薬品として、ヒト、ヒト以外の脊椎動物に投与してもよいし、試薬として実験用に用いてもよい。このような医薬品は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤などの製剤にして経口投与してもよいし、注射剤、坐剤などの製剤にして腹腔内や静脈内への注射により非経口投与してもよい。なお、医薬品の製剤化は、従来使用されている製剤添加物(例えば、賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、矯味矯臭剤、溶剤、安定剤など)を用いて常法により行うことができる。
<2,4-ジヒドロキシ-3-{2-オキソ-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]ブタ-3-エニル}-6-メチルベンズアルデヒド(化合物(3):UTKO-8)の調製>
3-{2-ヒドロキシ-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]ブタ-3-エニル}-2,4-(ビスメトキシメトキシ)-6-メチルベンズアルデヒド(図1中の化合物(11))(22mg、0.0476mmol)の塩化メチレン溶液(2ml)に、ピリジニウムジクロメート(46.5mg、0.0618mmol)を加え、終夜攪拌した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、セライト濾過した後、濃縮した。得られた濃縮液を酢酸エチルでフロリジル濾過した後、濃縮してTHF(4ml)に溶解し、0℃において濃塩酸(1.6ml)を加えて2時間室温で攪拌した。その後、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて脱水し、濾過して減圧濃縮した。得られた濃縮液を分取用シリカゲルTLC(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、4.8 mgの2,4-ジヒドロキシ-3-{2-オキソ-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]ブタ-3-エニル}-6-メチルベンズアルデヒド(図1中の化合物(3):UTKO-8)を得た。
<2,4-ジヒドロキシ-3-[2-ヒドロキシ-3-メチル-5-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ペンチル]-6-メチルベンズアルデヒド(化合物(2):UTKO-7)の調製>
2,4-ジヒドロキシ-3-{2-ヒドロキシ-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]ブタ-3-エニル}-6-メチルベンズアルデヒド (化合物(7):UTKO-1)(30mg、0.0801mmol)の酢酸エチル(2ml)溶液に、5%ロジウム−アルミナ(5mg)を加え、水素ガス中で2時間撹拌した。酢酸エチルで希釈後、セライト濾過し、濃縮した。得られた濃縮液を分取用シリカゲルTLC(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、28 mgの2,4-ジヒドロキシ-3-[2-ヒドロキシ-3-メチル-5-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ペンチル]-6-メチルベンズアルデヒド(図2中の化合物(2):UTKO-7)を結晶として得た。
<9-ホルミル-2,5-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-8-メチル-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]ベンズ[b]オキセピン(化合物(4):UTKO-9)の調製>
2.2mol/lのアゾジカルボン酸ジエチルトルエン溶液(15μl、0.0330mmol)をTHF(1ml)に溶解した後、UTKO-1(化合物(7))(10mg、0.0267mmol)及びトリフェニルホスフィン(8.4mg、0.0320mmol)のTHF(2ml)溶液に加え、室温で終夜攪拌した。反応溶液を濃縮し、得られた濃縮液を分取用シリカゲルTLC(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、28 mgの9-ホルミル-2,5-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-8-メチル-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]ベンズ[b]オキセピン(図3中の化合物(4):UTKO-9)を結晶として得た。
<2-ヒドロキシ-3-{2-ヒドロキシ-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]ブタ-3-エニル}-4-メトキシ-6-メチルベンズアルデヒド(化合物(5):UTKO-10)の調製>
UTKO-1(化合物(7))(20mg、0.0534mmol)、炭酸カリウム(13.6mg、0.0990mmol)、及びテトラブチルアンモニウム・ハイドロスルフェート(n-Bu4・HSO4:21.6mg、0.0639mmol)を酢酸エチル(2ml)に加えた。その後、ヨウ化メチル(25.1mg、0.177mmol)をトルエンに溶かして6mlとした溶液1.77ml(0.0522mmol)をさらに加え、80℃で終夜攪拌した。攪拌後、室温まで下げて反応溶液を濃縮した。得られた濃縮液を分取用シリカゲルTLC(へキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、2.1 mgの2-ヒドロキシ-3-{2-ヒドロキシ-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]ブタ-3-エニル}-4-メトキシ-6-メチルベンズアルデヒド(図4中の化合物(5):UTKO-10)を得た。
<[2,6-ビス-(メトキシメトキシ)-4-メチルフェニル]アセトアルデヒド(式 (10)で表される化合物)の調製>
−78℃において4-アリル-3,5-ビス(メトキシメトキシ)トルエン(図5中の式(9)で表される化合物)(1.50g, 5.31mmol)の塩化メチレン溶液(50ml)に、オゾン−酸素ガスを溶液の色が薄青色になるまで吹き込んだ。次に、窒素ガスを10分間吹き込んで過剰のオゾンを窒素で置換除去し、トリフェニルホスフィン(1.53g, 5.85mmol)を同温度で添加して1時間攪拌した。攪拌後、反応溶液の温度を室温まで上げ、減圧濃縮した。得られた濃縮液を中性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、1.03 gの[2,6-ビス-(メトキシメトキシ)-4-メチルフェニル]アセトアルデヒド(図5中の式(10)で表される化合物)を無色油状物質を得た。
<1-[2,6-ビス(メトキシメトキシ)-4-メチルフェニル]-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]-3-ブテン-2-オール(式(13)で表される化合物)の調製>
室温にて、塩化クロム(II)(337mg、2.74mmol)、塩化ニッケル(II)(17mg, 0.131mmol)のジメチルホルムアミド溶液(5ml)に、トリフルオロメタンスルホン酸 1-[2-(2,2,6-トリメチル-シクロヘキシル)エチル]ビニルエステル(図5中の式(12)で表される化合物)(150mg、0.457mmol)及び[2,6-ビス-(メトキシメトキシ)-4-メチルフェニル]アセトアルデヒド(図5中の式(10)で表される化合物)(232mg、0.914mmol)のジメチルホルムアミド溶液(5ml)を滴下し、同温にて終夜攪拌した。攪拌後、反応溶液に水を加え、ジエチルエーテルで3回抽出した。有機層を合わせて、水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して減圧濃縮した。得られた濃縮液を球状中性シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、125 mgの1-[2,6-ビス(メトキシメトキシ)-4-メチルフェニル]-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]-3-ブテン-2-オール(図5中の式(13)で表される化合物)を無色油状物質として得た。
<2-{2-ヒドロキシ-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]ブタ-3-エン}-5-メチル-1,3-ベンゼンジオール(化合物(6):UTKO-12)の調製>
1-[2,6-ビス(メトキシメトキシ)-4-メチルフェニル]-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]-3-ブテン-2-オール(図5中の式(13)で表される化合物)(55mg、0.127mmol)のメタノール溶液(3ml)に、カンファースルホン酸(17mg、0.0732mmol)を加え、終夜攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して減圧濃縮した。得られた濃縮液を分取用シリカゲルTLC(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、22 mgの2-{2-ヒドロキシ-3-[2-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)エチル]ブタ-3-エン}-5-メチル-1,3-ベンゼンジオール(図5中の化合物(6):UTKO-12)を白色結晶として得た。
<1-[2,6-ビス(メトキシメトキシ)-4-メチルフェニル]-3-[(6R,7S,8R)- 6,7,8-トリメチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デック-7-イル]-3-ブテン-2-オール(式(15)で表される化合物)の調製>
室温にて、塩化クロム(II)(286mg、2.33mmol)、塩化ニッケル(II)(14mg,0.108mmol)のジメチルホルムアミド溶液(20ml)に、トリフルオロメタンスルホン酸 (6R,7S,8R)-1-[2-(6,7,8-トリメチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デック-7-イル)エチル]ビニルエステル(図6中の式(14)で表される化合物)(150mg、0.388mmol)及び[2,6-ビス-(メトキシメトキシ)-4-メチルフェニル]アセトアルデヒド(式(10)で表される化合物)(197mg、0.776mmol)のジメチルホルムアミド溶液(20ml)を滴下し、同温にて終夜攪拌した。攪拌後、反応溶液に水を加え、ジエチルエーテルで3回抽出した。有機層を合わせて、水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して減圧濃縮した。得られた濃縮液を中性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、110 mgの1-[2,6-ビス(メトキシメトキシ)-4-メチルフェニル]-3-[(6R,7S,8R)- 6,7,8-トリメチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デック-7-イル]-3-ブテン-2-オール(図6中の式(15)で表される化合物)を無色油状物質として得た。
<(2R,3S,4R)-3-[4-ヒドロキシ-5-(2,6-ジヒドロキシ-4-メチルフェニル)-3-メチレンペンチル]-2,3,4-トリメチルシクロヘキサノン(化合物(1):UTKO-11)の調製>
1-[2,6-ビス (メトキシメトキシ)-4-メチルフェニル]-3-[(6R,7S,8R)- 6,7,8-トリメチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デック-7-イル]-3-ブテン-2-オール(図6中の式(15)で表される化合物)(20mg、0.0406mmol)のメタノール溶液(4ml)に、カンファースルホン酸(20mg、0.0861mmol)を加え、8時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して減圧濃縮した。得られた濃縮液を分取用シリカゲルTLC(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、1.4 mgの(2R,3S,4R)-3-[4-ヒドロキシ-5-(2,6-ジヒドロキシ-4-メチルフェニル)-3-メチレンペンチル]-2,3,4-トリメチルシクロヘキサノン(化合物(1):UTKO-11)を無色結晶として得た。
本実施例においては、実施例1、2、3、4、7、及び9により得られたUTKO-7〜12が細胞の遊走能(運動能)、細胞増殖、ファルネシル転移酵素などに与える影響、並びに、UTKO-7〜12の細胞毒性を調べるため、以下の実験を行った。
UTKO-7〜12が、上述のUTKO-1〜5と同様に、腫瘍細胞の遊走能に対して阻害作用を有するかどうかを調べるため、UTKO-7〜12を用いてWound healing assayにより遊走能を測定した。
上述のUTKO-1〜5は、モベラスチンと比べ腫瘍細胞に対する毒性が高いことが知られている。そこで、UTKO-7〜12の細胞に対する毒性が高いかどうかを調べるため、UTKO-7〜12の細胞毒性をトリパンブルー細胞外排出試験法により検討した。96ウェルプレートに、EC17細胞の懸濁液(2.5×104個/ml;RPMI1640培地)を200μlずつ添加して37℃で24時間培養し、上述のUTKO-1〜5あるいはUTKO-7〜12を添加して37℃で3日間培養した。培養後、50μl トリプシン溶液に交換して細胞をはがし、ピペッティングにより細胞を解離した後、5倍濃縮トリパンブルー溶液(9 g/l NaCl、4 g/l トリパンブルー)を加えてよく混ぜ、血球計算板(エルマ)にて染色された細胞を数えた。なお、細胞生存率は以下の式により求めた。
(細胞生存率)=((生細胞数)/(全細胞数))×100
UTKO-7〜12の細胞増殖に対する阻害効果を調べるため、MTTアッセイを行った。96ウェルプレートに、EC17細胞の懸濁液(2.5×104個/ml;RPMI1640培地)を200μlずつ添加して37℃で24時間培養し、上述のUTKO-1〜5あるいはUTKO-7〜12を添加して37℃で3日間培養した。その後、MTT(3-(4,5-dimethlthiazol-2-yl)-2,5-diphenyltetrazolium bromide;Sigma)溶液(PBS-で5mg/mlに調整したもの)を10μlずつ添加して37℃で4時間培養した。培養後、培地を除去し、フォルマザン沈殿(細胞のミトコンドリアに存在するコハク酸脱水素酵素により、黄色水溶性のMTTが還元された暗青色不溶性の物質)を100μlのジメチルスルホキシドで溶解し、マイクロプレートリーダー(東ソー株式会社)を用いて吸光度(測定波長570 nm,リファレンス側620 nm)を測定し、増殖阻害作用を評価した。
UTKO-7〜12のファルネシル転移酵素に対する阻害効果を調べるため、FTaseアッセイ法を行った。なお、FTaseはEC17細胞を以下のように粗精製したものを用いた。
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