JP2007110364A - 情報処理装置、撮像装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】節電優先のスタンバイ状態と起動時間優先のホットスタンバイ状態の2つの状態の最適な遷移制御を実現する装置および方法を提供する。
【解決手段】デジタルカメラ等の情報処理装置において、電源オフ時に節電優先のスタンバイ状態と起動時間優先のホットスタンバイ状態の2つの状態を設定し、これらの2状態の遷移を、装置をユーザが携帯しているか否かを判別して実行する構成とした。例えば、ユーザが、装置(カメラ)を携帯している場合、加速度を検出して起動時間優先のホットスタンバイ状態に設定し、携帯していない場合は、タイマの計測するタイムアウト時間に基づいて、節電優先のスタンバイ状態にする。本構成により、電力消費が抑制され、バッテリの持続時間を極力伸ばすことができる。
【選択図】図4
【解決手段】デジタルカメラ等の情報処理装置において、電源オフ時に節電優先のスタンバイ状態と起動時間優先のホットスタンバイ状態の2つの状態を設定し、これらの2状態の遷移を、装置をユーザが携帯しているか否かを判別して実行する構成とした。例えば、ユーザが、装置(カメラ)を携帯している場合、加速度を検出して起動時間優先のホットスタンバイ状態に設定し、携帯していない場合は、タイマの計測するタイムアウト時間に基づいて、節電優先のスタンバイ状態にする。本構成により、電力消費が抑制され、バッテリの持続時間を極力伸ばすことができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、情報処理装置、撮像装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。さらに詳細には、起動時間の短縮を図るとともに、電力消費を低減させる構成を持つ情報処理装置、撮像装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
一般的なデジタルカメラでは、メインスイッチをオフとした電源オフの状態から、電源を立ち上げ、実際に撮影が可能な状態になるまでに一定の時間(数秒)を要する。これは、メインスイッチをオンとした後に、撮影処理に必要な情報を記憶手段、例えば揮発性メモリとしてのSDRAMに展開する処理などのシステム起動処理が必要となるためである。
撮影処理に必要な情報をSDRAM等の記憶手段に展開し、システム起動処理が完了した状態をホットスタンバイ状態と呼ぶ。このホットスタンバイ状態への移行が完了した後、実際の撮影処理を行なうことができる。
電源投入から撮影可能状態への移行時間の短縮は、デジタルカメラにおける1つの課題となっている。例えば特許文献1においては、録画モードや再生モードなどのモード設定が可能なデジタルスチルカメラにおいて、各モードに対応して規定したモード継続時間以内にユーザによる操作が無い場合に限り、省電力モードに変更する設定とし、各モードに対応して設定された規定時間以内は省電力モードに入ることなく、そのモードを継続させることで、モード継続時間内においては撮影処理を即座に実行可能とした構成を開示している。
また、例えば特許文献2では、上述のホットスタンバイ状態を維持することで起動時間の短縮を実現する構成を開示している。すなわち、特許文献2では、撮影処理に必要な情報をSDRAM等の記憶手段に展開したホットスタンバイ状態を継続させるウォームスリープ状態を持つカメラ構成を開示している。
特許文献2に記載の構成によれば、電源がオフの状態でも、ウォームスリープ状態では、撮影処理に必要な情報を記憶したSDRAM等の記憶手段に対して電力供給が継続される。従って、ホットスタンバイ状態の維持が可能となり、ユーザが撮影を開始しようとして電源投入した場合、即座に撮影を開始することができる。
しかしながら、いずれの特許文献に記載の構成においても、所定モードあるいはホットスタンバイ状態を継続的に維持させるため、撮影処理に必要な情報を記憶した記憶手段(SDRAM)に対する電力供給を継続して行なうことが必要となる。この結果、電力消費が大きくなるという問題がある。いずれの特許文献においても所定のタイムアウト時間を設けて、所定のモードあるいはホットスタンバイ状態を解除する構成を示しているが、所定モードあるいはホットスタンバイ状態が解除されてしまうと、その後の撮影動作においては、電源投入後、撮影が可能となるまでの時間が従来のカメラと同様となり、起動時間の短縮効果を発揮することができないという問題がある。
特開2000−59675号公報
特開2005−173620号公報
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、起動時間の短縮を図るとともに、電力消費の低減を実現する情報処理装置、撮像装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、撮像装置等の情報処理装置をユーザが携帯しているか否かを判定して、携帯している場合には、継続してホットスタンバイ状態を維持させ、携帯していない場合には、ホットスタンバイ状態からスタンバイ状態に移行する構成として、携帯時には迅速な撮影処理を可能とし、携帯していない場合には、省電力を実現する情報処理装置、撮像装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、
情報処理装置であり、
ユーザによる情報処理装置の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出部と、
前記状態検出部の検出情報を入力し、情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定に基づいて、情報処理装置におけるデータ処理実行前に必要とするシステム起動処理を完了させたホットスタンバイ状態に移行、または該ホットスタンバイ状態の継続処理を実行する制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置にある。
情報処理装置であり、
ユーザによる情報処理装置の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出部と、
前記状態検出部の検出情報を入力し、情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定に基づいて、情報処理装置におけるデータ処理実行前に必要とするシステム起動処理を完了させたホットスタンバイ状態に移行、または該ホットスタンバイ状態の継続処理を実行する制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置にある。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、前記状態検出部の検出情報の入力状況およびタイマからのタイムカウント情報の入力に基づいて、情報処理装置がユーザの携帯状態にない状態が予め定めた規定時間に達したと判定した場合、情報処理装置のホットスタンバイ状態を解除し、システム起動処理完了状態を解除したスタンバイ状態への移行処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、前記ホットスタンバイ状態において、情報処理装置におけるシステム起動後に揮発性メモリによって構成される記憶部に記録されたデータを維持するため、該記憶部に対する電力供給を継続するとともに、該記憶部をセルフリフレッシュ実行状態とする処理を行なう構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記状態検出部は、加速度センサであり、前記制御部は、前記加速度センサからの入力情報に基づいて情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記加速度センサは、情報処理装置に備えられたハードディスク損傷防止のための落下検出用の加速度センサであることを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記状態検出部は、タッチセンサまたは温度センサまたは圧力センサであり、前記制御部は、前記タッチセンサまたは温度センサまたは圧力センサからの入力情報に基づいて情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の第2の側面は、
撮像装置であり、
撮像処理を実行する撮像デバイスと、
ユーザによる撮像装置の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出部と、
前記状態検出部の検出情報を入力し、撮像装置がユーザの携帯状態にあるとの判定に基づいて、撮像装置における撮像処理実行前に必要とするシステム起動処理を完了させたホットスタンバイ状態に移行、または該ホットスタンバイ状態の継続処理を実行する制御部と、
を有することを特徴とする撮像装置にある。
撮像装置であり、
撮像処理を実行する撮像デバイスと、
ユーザによる撮像装置の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出部と、
前記状態検出部の検出情報を入力し、撮像装置がユーザの携帯状態にあるとの判定に基づいて、撮像装置における撮像処理実行前に必要とするシステム起動処理を完了させたホットスタンバイ状態に移行、または該ホットスタンバイ状態の継続処理を実行する制御部と、
を有することを特徴とする撮像装置にある。
さらに、本発明の撮像装置の一実施態様において、前記状態検出部は、加速度センサであり、前記制御部は、前記加速度センサからの入力情報に基づいて撮像装置がユーザの携帯状態にあるとの判定処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の撮像装置の一実施態様において、前記加速度センサは、撮像装置に備えられた手ぶれ検出素子としてのジャイロであることを特徴とする。
さらに、本発明の第3の側面は、
情報処理方法であり、
ユーザによる情報処理装置の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出ステップと、
前記状態検出ステップにおける検出情報を入力し、情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定に基づいて、情報処理装置におけるデータ処理実行前に必要とするシステム起動処理を完了させたホットスタンバイ状態に移行、または該ホットスタンバイ状態の継続処理を実行する制御ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法にある。
情報処理方法であり、
ユーザによる情報処理装置の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出ステップと、
前記状態検出ステップにおける検出情報を入力し、情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定に基づいて、情報処理装置におけるデータ処理実行前に必要とするシステム起動処理を完了させたホットスタンバイ状態に移行、または該ホットスタンバイ状態の継続処理を実行する制御ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法にある。
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記情報処理方法は、さらに、前記状態検出ステップにおける検出情報の入力状況およびタイマからのタイムカウント情報の入力に基づいて、情報処理装置がユーザの携帯状態にない状態が予め定めた規定時間に達したと判定した場合、情報処理装置のホットスタンバイ状態を解除し、システム起動処理完了状態を解除したスタンバイ状態への移行処理を実行するステップを有することを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記情報処理方法は、さらに、前記ホットスタンバイ状態において、情報処理装置におけるシステム起動後に揮発性メモリによって構成される記憶部に記録されたデータを維持するため、該記憶部に対する電力供給を継続するとともに、該記憶部をセルフリフレッシュ実行状態とする処理を行なうステップを有することを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記状態検出ステップは、加速度センサによる加速度検出ステップであり、前記制御ステップは、前記加速度センサからの入力情報に基づいて情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定処理を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記状態検出ステップは、タッチセンサまたは温度センサまたは圧力センサによる状態検出ステップであり、前記制御ステップは、前記タッチセンサまたは温度センサまたは圧力センサからの入力情報に基づいて情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定処理を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の第4の側面は、
情報処理装置において状態制御を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
ユーザによる情報処理装置の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出ステップと、
前記状態検出ステップにおける検出情報を入力し、情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定に基づいて、情報処理装置におけるデータ処理実行前に必要とするシステム起動処理を完了させたホットスタンバイ状態に移行、または該ホットスタンバイ状態の継続処理を実行する制御ステップと、
を有することを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
情報処理装置において状態制御を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
ユーザによる情報処理装置の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出ステップと、
前記状態検出ステップにおける検出情報を入力し、情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定に基づいて、情報処理装置におけるデータ処理実行前に必要とするシステム起動処理を完了させたホットスタンバイ状態に移行、または該ホットスタンバイ状態の継続処理を実行する制御ステップと、
を有することを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
なお、本発明のコンピュータ・プログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体、例えば、CDやFD、MOなどの記憶媒体、あるいは、ネットワークなどの通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づく、より詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本発明の一実施例構成によれば、例えば、デジタルカメラ等の情報処理装置において、電源オフ時に節電優先のスタンバイ状態と起動時間優先のホットスタンバイ状態の2つの状態を設定し、これらの2状態の遷移を、装置をユーザが携帯しているか否かを判別して実行する構成としたので、起動時間の短縮とバッテリの節電を両立することができる。
例えば、ユーザが、情報処理装置(カメラ)を携帯している場合は、装置に発生する物理的な変動、例えば規定値以上の加速度を検出して起動時間優先のホットスタンバイ状態に設定し、いつでもすぐに写真を撮れる設定とし、シャッターチャンスを極力逃がしにくくすることができる。一方、ユーザがカメラを携帯していない場合は、タイマの計測するタイムアウト時間に基づいて、節電優先のスタンバイ状態にする構成としたので、電力消費が抑制され、バッテリの持続時間を極力伸ばすことができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の情報処理装置、撮像装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムの詳細について説明する。
まず、本発明の情報処理装置の構成例について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の情報処理装置の一実施例としての撮像装置(デジタルカメラ)の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、撮像装置は、レンズ101、レンズ101を介して入力する光信号を電気信号に変換する固体撮像素子(CCD)102、アナログ電気信号を量子化しデジタル信号に変換するA/D変換部103、撮像画像およびメモリから取得したデータに基づく再生画像に対する信号処理を実行する信号処理部(DSP)104、画像データの符号化、復号化処理を実行するエンコード/デコード処理部105、画像データのメモリ107に対する記憶制御、メモリ107からのデータ読み取り制御を実行するメモリコントローラ106、撮影画像等のデータを記憶するフラッシュメモリ等のメモリ107、撮影処理等のデータ処理制御を実行する制御部として機能するマイコン108、マイコン108のプログラム実行に必要な情報を記憶する揮発性メモリデバイスとしての記憶部109、マイコンの実行する処理アルゴリズムであるプログラムを記憶するROM110を有する。なお、記憶部109は例えばSDRAMによって構成される。
さらに、本発明の情報処理装置は、装置の状態、例えば、ユーザが装置を携帯しているか、静止した状態にあるかといった状態検出を実行する加速度センサ112、所定の時間をカウントするタイマ111、カメラ本体にある電源キー、シャッターなどユーザによって操作可能な操作部113、LCDなどによって構成される画像データの表示を行う表示部114を有する。
加速度センサ112は、ユーザによる情報処理装置(撮像装置)の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出部として機能する。加速度センサ112は、例えば、X軸、Y軸、Z軸の3直交軸に対応する加速度をそれぞれ検出する3軸加速度センサによって構成され、検出データを装置制御部としてのマイコン108に入力する。装置制御部としてのマイコン108は、加速度センサ112から入力する加速度情報に基づいて、撮像装置100の状態、例えば静止した状態にあるか、ユーザが携帯している状態にあるかの状態判定処理を実行し、判定情報に基づく処理制御を実行する。
マイコン108には加速度センサ112の加速度検出信号の他、操作部113からの電源キーの押下検出信号、タイマ111のタイムアウト検出信号が割り込み信号として入力される。これらの割り込み信号が入力されると、マイコン108は、CPUの節電状態であるスリープ状態にある場合においても、スリープ状態から動作モードであるアクティブ状態への移行処理、すなわちウェイクアップが行なわれる。
図1に示す撮像装置において、電源オン状態で実行される処理について説明する。被写体像は、レンズ101等によって構成される光学系を通過して固体撮像素子(CCD)102に到達する。被写体像に基づく入射光は、CCDの各受光素子に到達すると、受光素子での光電変換によって電気信号に変換され、A/D変換部103に入力される。A/D変換部103は、入力電気信号を量子化してデジタル信号に変換し、デジタル信号が信号処理部(DSP)104に入力され信号処理がなされる。デジタル信号処理部104では、様々なパラメータによる入力画像データの処理が実行され、処理画像はビデオ信号化されてLCD等の表示部114に表示される。
操作部113に含まれるシャッターキーの押下信号がマイコン108に入力されると、マイコン108の制御の下に信号処理部(DSP)104から入力画像データがエンコード/デコード処理部105に入力され、エンコード/デコード処理部105において、画像データの符号化が実行され、符号化データがメモリコントローラ106の制御の下にフラッシュメモリ等のメモリ107に記録される。
一方、メモリ107に記録された画像データをLCD等の表示部114に表示する再生処理を行なう場合は、メモリコントローラ106の制御の下にフラッシュメモリ等のメモリ107から符号化データが読み出され、エンコード/デコード処理部105に出力し、エンコード/デコード処理部105においてデコード処理が実行され、復号された画像データがビデオ信号化されてLCD等の表示部114に表示される。上述した処理の制御はマイコン108によって行なわれる。
マイコン108は、ROM110に記憶されたプログラムと、SDRAM等の記憶部109に記憶されたプログラム実行に必要な情報を適用して撮影処理、その他の処理制御を行なう。なお、SDRAM等によって構成される記憶部109は、撮影処理に必要な情報を記憶する記憶部として利用され、揮発性メモリデバイスによって構成される。撮影処理を実行する場合は、この記憶部109に撮影に必要な各種の情報が格納された状態であることが必要となる。
撮像装置の状態遷移について、図2を参照して説明する。撮像装置は、図2に示すように、
(a)電源オン状態
(b)ホットスタンバイ状態
(c)スタンバイ状態
これらの3状態を持ち、これらの3状態を遷移する。
(a)電源オン状態
(b)ホットスタンバイ状態
(c)スタンバイ状態
これらの3状態を持ち、これらの3状態を遷移する。
状態遷移の種類は、
(1)(c)スタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
(2)(c)スタンバイ状態→(a)電源オン状態
(3)(b)ホットスタンバイ状態→(a)電源オン状態
(4)(b)ホットスタンバイ状態→(c)スタンバイ状態
(5)(b)ホットスタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
(6)(a)電源オン状態→(b)ホットスタンバイ状態
これらの各状態遷移が、所定条件の下に行なわれる。これら各状態遷移の具体的シーケンスについては、後段でフローチャートを参照して説明する。
(1)(c)スタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
(2)(c)スタンバイ状態→(a)電源オン状態
(3)(b)ホットスタンバイ状態→(a)電源オン状態
(4)(b)ホットスタンバイ状態→(c)スタンバイ状態
(5)(b)ホットスタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
(6)(a)電源オン状態→(b)ホットスタンバイ状態
これらの各状態遷移が、所定条件の下に行なわれる。これら各状態遷移の具体的シーケンスについては、後段でフローチャートを参照して説明する。
電源オン状態は、上述した撮影処理の実行状態、または実行可能状態であり、撮影処理において利用されるデバイス全体に対する電力が供給された状態である。この状態では、システム起動処理は完了済みであり、SDRAM等の記憶部109に撮影処理の実行に必要な情報が格納され、記憶部に対する電力供給も実行され、情報が維持されている状態である。
なお、マイコン108、タイマ111、加速度センサ112、操作キー113は、電源オン状態、ホットスタンバイ状態、スタンバイ状態のいずれの状態においても電力供給状態にあり、マイコン108は、タイマ111、加速度センサ112、操作キー113からの割り込み信号が入力された場合、CPUの節電状態であるスリープ状態にある場合においても、スリープ状態から動作モードであるアクティブ状態への移行処理としてのウェイクアップ処理が行なわれる。
ホットスタンバイ状態とスタンバイ状態は電源オフ状態における異なる状態である。電源オフ状態では、撮影処理において利用されるデバイス全体に対する電力供給は基本的に停止される。
ホットスタンバイ状態は、システムの起動処理完了状態を維持した状態であり、前述したマイコン108、タイマ111、加速度センサ112、操作キー113に加え、撮影処理の実行に必要な情報が格納されたSDRAM等の記憶部109に対する電力供給が実行され、SDRAMの記憶情報が保持された状態である。ホットスタンバイ状態は、撮影処理の実行状態ではないが、システムの起動処理が完了した状態を維持した状態であり、即座に撮影開始に移行可能な状態である。
スタンバイ状態は、システムの起動処理の未実行状態であり、前述したマイコン108、タイマ111、加速度センサ112、操作キー113に対しての電力供給は行なわれるが、その他のデバイス、およびSDRAM等の記憶部109に対する電力供給は停止された状態である。スタンバイ状態から電源オン状態に移行して撮影を開始する場合には、SDRAM等の記憶部109に撮影に必要な情報を展開する処理などを含むシステム起動処理を新たに実行することが必要となる。この起動処理には、所定の時間(数秒)を要する。
(a)電源オン状態
(b)ホットスタンバイ状態
(c)スタンバイ状態
これら各状態の具体的な態様について、図3を参照して説明する。
(b)ホットスタンバイ状態
(c)スタンバイ状態
これら各状態の具体的な態様について、図3を参照して説明する。
(a)電源オン状態
電源オン状態は、SDRAMを含む撮影処理に必要な全デバイスに対する電力供給が実行され、記憶部(SDRAM)109は撮影処理に必要な情報を保持した状態にある。この状態での消費電力は、他の状態に比較して最も大きい。また、この状態では、撮影開始までの必要時間はほぼ0であり、即座に撮影処理を実行することが可能である。
電源オン状態は、SDRAMを含む撮影処理に必要な全デバイスに対する電力供給が実行され、記憶部(SDRAM)109は撮影処理に必要な情報を保持した状態にある。この状態での消費電力は、他の状態に比較して最も大きい。また、この状態では、撮影開始までの必要時間はほぼ0であり、即座に撮影処理を実行することが可能である。
(b)ホットスタンバイ状態
ホットスタンバイ状態は、システムの起動処理完了状態を維持した状態であり、記憶部(SDRAM)109には電力供給が行なわれているが、撮影処理に必要な全デバイスに対する電力供給は基本的に停止されている。記憶部(SDRAM)109は撮影処理に必要な情報を保持した状態にある。この状態での消費電力は、電源オン状態に比較すると極めて小さいが、スタンバイ状態よりは大きい。また、この状態では、システムの起動処理完了状態を維持した状態にあるため、撮影開始までに必要とする時間はほぼ0であり、即座に撮影処理を実行することが可能である。
ホットスタンバイ状態は、システムの起動処理完了状態を維持した状態であり、記憶部(SDRAM)109には電力供給が行なわれているが、撮影処理に必要な全デバイスに対する電力供給は基本的に停止されている。記憶部(SDRAM)109は撮影処理に必要な情報を保持した状態にある。この状態での消費電力は、電源オン状態に比較すると極めて小さいが、スタンバイ状態よりは大きい。また、この状態では、システムの起動処理完了状態を維持した状態にあるため、撮影開始までに必要とする時間はほぼ0であり、即座に撮影処理を実行することが可能である。
(c)スタンバイ状態
スタンバイ状態は、マイコン108、タイマ111、加速度センサ112、操作キー113にのみ通電がなされ、SDRAMを含む撮影処理に必要な全デバイスに対する電力供給が停止された状態である。システムの起動処理未実行状態であり、記憶部(SDRAM)109は撮影処理に必要な情報を保持していない状態にある。この状態での消費電力は極めて少ない。この状態では、撮影開始に際して起動処理を行なうことが必要となり、撮影を開始するまでに数秒を要する。
スタンバイ状態は、マイコン108、タイマ111、加速度センサ112、操作キー113にのみ通電がなされ、SDRAMを含む撮影処理に必要な全デバイスに対する電力供給が停止された状態である。システムの起動処理未実行状態であり、記憶部(SDRAM)109は撮影処理に必要な情報を保持していない状態にある。この状態での消費電力は極めて少ない。この状態では、撮影開始に際して起動処理を行なうことが必要となり、撮影を開始するまでに数秒を要する。
続いて図4以下に示すフローチャートを参照して、本発明の情報処理装置としての撮像装置において実行される各状態遷移、すなわち、以下に示す6種類の状態遷移、
(1)(c)スタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
(2)(c)スタンバイ状態→(a)電源オン状態
(3)(b)ホットスタンバイ状態→(a)電源オン状態
(4)(b)ホットスタンバイ状態→(c)スタンバイ状態
(5)(b)ホットスタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
(6)(a)電源オン状態→(b)ホットスタンバイ状態
これら、各状態遷移の詳細処理シーケンスについて説明する。
(1)(c)スタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
(2)(c)スタンバイ状態→(a)電源オン状態
(3)(b)ホットスタンバイ状態→(a)電源オン状態
(4)(b)ホットスタンバイ状態→(c)スタンバイ状態
(5)(b)ホットスタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
(6)(a)電源オン状態→(b)ホットスタンバイ状態
これら、各状態遷移の詳細処理シーケンスについて説明する。
まず、図4を参照して、
(1)(c)スタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
(2)(c)スタンバイ状態→(a)電源オン状態
これらの状態遷移シーケンスについて説明する。
(1)(c)スタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
(2)(c)スタンバイ状態→(a)電源オン状態
これらの状態遷移シーケンスについて説明する。
(1)(c)スタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
この状態遷移は、スタンバイ状態において、図1に示す加速度センサ112の検出値が、予め定めた閾値より大となった場合に実行される。すなわち、加速度センサ112からマイコン108に対して入力される検出加速度情報に基づいて、マイコン108は、規定閾値以上の加速度の検出に基づいて、装置がユーザによって携帯された状態にあると判定し、この判定が行なわれた場合、スタンバイ状態からホットスタンバイ状態への移行処理が実行される。
この状態遷移は、スタンバイ状態において、図1に示す加速度センサ112の検出値が、予め定めた閾値より大となった場合に実行される。すなわち、加速度センサ112からマイコン108に対して入力される検出加速度情報に基づいて、マイコン108は、規定閾値以上の加速度の検出に基づいて、装置がユーザによって携帯された状態にあると判定し、この判定が行なわれた場合、スタンバイ状態からホットスタンバイ状態への移行処理が実行される。
具体的には、例えば、机などに置かれて静止状態にある撮像装置を、ユーザが携帯した場合などにおいて、閾値以上の加速度が検出されてスタンバイからホットスタンバイへの移行処理が実行される。
図4(1)を参照して、スタンバイ状態から、ホットスタンバイ状態の状態遷移において、マイコン108の実行する処理について説明する。スタンバイ状態では、マイコン108、加速度センサ112、操作キー113にのみに通電されている。ただしマイコン108のCPUはスリープ状態になっている。
まず、ステップS101において、加速度センサ112において規定値以上の加速度が検出されるとマイコン108に割り込み信号が入力され、マイコン108は、加速度センサからの割り込み信号入力をトリガとしてステップS102以下の処理を実行する。
ステップS102では、マイコン108内のCPUをスリープ状態からアクティブ状態へ移行するウェイクアップ処理を行い、さらに、ROM110と記憶部(SDRAM)109の電源をオンに設定する。
その後、ステップS103において、マイコン108、記憶部(SDRAM)109の初期化処理、OSの起動処理などを含むシステム起動処理を実行する。このシステム起動処理において、撮影処理の実行に必要な情報を記憶部(SDRAM)109に展開、記録する処理が実行される。このシステム起動処理には、一般的に処理完了までに数秒程度、必要となる。
さらに、システム起動処理の終了後、ステップS104において、タイマ111をリセットスタートさせる処理を実行する。この処理は、ホットスタンバイの継続時間をタイマ111において計測開始する処理である。タイマ111における計測時間を適用した処理については、後段で説明する。
次に、ステップS105において、以下の状態設定を行う。
マイコン108のCPUをスリープモードに設定する。
ROM110に対する電力供給を停止する。
記憶部(SDRAM)109に対する通電を維持し、セルフリフレッシュ状態とする。
マイコン108のCPUをスリープモードに設定する。
ROM110に対する電力供給を停止する。
記憶部(SDRAM)109に対する通電を維持し、セルフリフレッシュ状態とする。
これらの処理によって、撮像装置は、システムの起動処理完了状態を維持した状態、いわゆるホットスタンバイ状態に設定される。
なお、記憶部(SDRAM)109のセルフリフレッシュ状態は、SDRAMのメモリ記憶データを維持するために実行されるリフレッシュ処理をマイコン等の外部からのコマンド入力を行なうことなくSDRAM独自に実行する処理状態である。SDRAM内部のタイマやカウンタを適用して定期的にリフレッシュ処理を自ら実行する。セルフリフレッシュは、記憶部(SDRAM)109に対して供給される微少な電力によって実行可能である。このセルフリフレッシュ処理によって、記憶部(SDRAM)109に格納された撮影処理の実行に必要な情報は保持される。
次に、図4(2)を参照して、スタンバイ状態から、電源オン状態の状態遷移において、マイコン108の実行する処理について説明する。この状態遷移は、ユーザによる電源キーの操作(オン)によって発生する。スタンバイ状態では、前述したように、マイコン108、加速度センサ112、操作キー113にのみに通電されている。ただしマイコン108のCPUはスリープ状態になっている。
ステップS151において、操作部113の電源キー押下が検出され、電源キー押下信号(ON信号)がマイコン108に入力されると、ステップS152において、マイコン108内のCPUをスリープ状態からアクティブ状態へ移行するウェイクアップ処理を行い、ROM110と記憶部(SDRAM)109の電源をオンに設定する。
その後、ステップS153において、マイコン108、記憶部(SDRAM)109の初期化処理、OSの起動処理などを含むシステム起動処理を実行する。このシステム起動処理において、撮影処理の実行に必要な情報を記憶部(SDRAM)109に展開、記録する処理が実行される。この起動処理は、処理完了までに数秒程度、必要となる。
さらに、起動処理の終了後、ステップS154において、撮影処理に動作が必要となる各デバイスに対する電力供給を開始する。これらの処理によって、カメラとしての画像撮影が可能な電源オン状態に設定される。
図4に示す2つの処理、すなわち、
(1)(c)スタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
(2)(c)スタンバイ状態→(a)電源オン状態
これらの状態遷移では、いずれもシステム起動処理、すなわちOS起動、記憶部(SDRAM)109の初期化、情報格納処理などを含むシステム起動処理を実行することが必要となり、状態遷移を行なって撮影を開始するまでには、数秒の処理時間が必要となる。
(1)(c)スタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態
(2)(c)スタンバイ状態→(a)電源オン状態
これらの状態遷移では、いずれもシステム起動処理、すなわちOS起動、記憶部(SDRAM)109の初期化、情報格納処理などを含むシステム起動処理を実行することが必要となり、状態遷移を行なって撮影を開始するまでには、数秒の処理時間が必要となる。
次に、図5を参照して、
(3)(b)ホットスタンバイ状態→(a)電源オン状態
(4)(b)ホットスタンバイ状態→(c)スタンバイ状態
これらの状態遷移シーケンスについて説明する。
(3)(b)ホットスタンバイ状態→(a)電源オン状態
(4)(b)ホットスタンバイ状態→(c)スタンバイ状態
これらの状態遷移シーケンスについて説明する。
まず、(3)(b)ホットスタンバイ状態→(a)電源オン状態の遷移処理について説明する。この状態遷移は、ユーザによる電源キーの操作(オン)によって発生する。ホットスタンバイ状態では、マイコン108、記憶部(SDRAM)109、タイマ111、加速度センサ112、操作キー113に通電がなされており、マイコン108のCPUは定常スリープ状態になっている。
ホットスタンバイ状態では、システムの起動処理完了状態を維持した状態であり、記憶部(SDRAM)109には電力供給が行なわれ、記憶部(SDRAM)109は撮影処理に必要な情報を保持した状態にある。
まず、ステップS301において、操作部113の電源キー押下が検出され、電源キー押下信号(ON信号)がマイコン108に入力されると、ステップS302において、マイコン108内のCPUをスリープ状態からアクティブ状態へ移行するウェイクアップ処理を行い、ROM110の電源をオンに設定する。
次に、ステップS303において、撮影処理に動作が必要となる各デバイスに対する電力供給を開始する。これらの処理によって、カメラとしての画像撮影が可能な電源オン状態に設定される。
このように、ホットスタンバイ状態→電源オン状態への移行処理は、システム起動処理が不要であり、状態遷移に要する時間は非常に短い時間となる。従って、ホットスタンバイ状態にある場合は、即座に撮影を開始することができる。
次に、(4)(b)ホットスタンバイ状態→(c)スタンバイ状態の状態移行処理における処理シーケンスについて説明する。この状態遷移は、タイマ111において計測されるホットスタンバイ状態の継続時間が、予め定めた規定時間に達した場合に実行される。タイマ111は、ホットスタンバイ状態への移行時にリセットされ、ホットスタンバイ状態の継続時間を計測する。
ホットスタンバイ状態の継続時間が、予め定めた規定時間に達した場合、すなわち、タイマ111の計測時間が予め定めた規定時間に達すると、割り込み信号がマイコン108に入力される。ステップS351の処理は、この割り込み信号に基づくタイムアウト検出処理である。
タイムアウトが検出されると、ステップS352において、マイコン108内のCPUをスリープ状態からアクティブ状態へ移行するウェイクアップ処理を行い、ROM110の電源をオンに設定する。
次に、ステップS353において、以下の状態設定を行う。
マイコン108のCPUをスリープモードに設定する。
ROM110に対する電力供給を停止する。
記憶部(SDRAM)109に対する電力供給を停止する。
マイコン108のCPUをスリープモードに設定する。
ROM110に対する電力供給を停止する。
記憶部(SDRAM)109に対する電力供給を停止する。
これらの処理によって、スタンバイ状態への移行が完了する。なお、ステップS353における記憶部(SDRAM)109に対する電力供給の停止によって、記憶部(SDRAM)109に記憶されていた撮影処理に必要となる設定情報は消去される。すなわち、スタンバイ状態へ移行した後は、撮影開始するためには再び、システム起動処理を行なうことが必要となる。
上述したホットスタンバイ状態→スタンバイ状態への移行処理は、タイマ111において計測されるホットスタンバイ状態の継続時間が、予め定めた規定時間に達した場合に実行される。しかし、本発明の情報処理装置(撮像装置)では、ホットスタンバイ状態を、ある条件に基づいて上述した規定時間を越えて継続する構成となっている。
すなわち、装置がユーザによって携帯されている状態などが継続している場合は、ホットスタンバイ状態を継続する。装置がユーザによって携帯されている状態にあるか否かは、加速度センサ112の入力情報に基づいて判定される。ホットスタンバイ状態の継続処理、すなわち、図2に示す(5)(b)ホットスタンバイ状態→(b)ホットスタンバイ状態の状態遷移の際にマイコン108の実行する処理について図6に示すフローチャートを参照して説明する。
ホットスタンバイ状態では、マイコン108、記憶部(SDRAM)109、タイマ111、加速度センサ112、操作キー113に通電がなされており、マイコン108のCPUは定常スリープ状態になっている。ホットスタンバイ状態では、システムの起動処理完了状態を維持した状態であり、記憶部(SDRAM)109には電力供給が行なわれ、記憶部(SDRAM)109は撮影処理に必要な情報を保持した状態にある。
まず、ステップS371において、加速度センサ112において、予め定めた規定値以上の加速度が検出されるとマイコン108に割り込み信号が入力される。
ステップS372では、マイコン108内のCPUをスリープ状態からアクティブ状態へ移行するウェイクアップ処理を行い、ROM110の電源をオンに設定する。
さらに、ステップS373において、タイマ111をリセットスタートする処理を実行する。なお、このフローに示す処理の実行時は、すでにホットスタンバイ状態にあり、タイマ111はホットスタンバイの継続時間を計測している状態にあるが、このステップS373において、タイマ111はリセットされる。すなわち、タイムアウト以前に、ホットスタンバイの継続時間の計測が停止され、再度、0からホットスタンバイの継続時間の計測が再開されることになる。
その後、ステップS374において、以下の状態設定を行う。
マイコン108のCPUをスリープモードに設定する。
ROM110に対する電力供給を停止する。
記憶部(SDRAM)109に対する通電を維持し、セルフリフレッシュ状態とする。
マイコン108のCPUをスリープモードに設定する。
ROM110に対する電力供給を停止する。
記憶部(SDRAM)109に対する通電を維持し、セルフリフレッシュ状態とする。
これらの処理によって、撮像装置は、ホットスタンバイ状態が継続して維持されることになる。このホットスタンバイ状態は、システムの起動処理完了状態が維持されており、即座に撮影を開始することができる。
このように、本発明の構成では、例えば、ユーザが装置を携帯し、一定の閾値以上の加速度が検出されている状態では、予め設定されたタイムアウト時間にかかわらず、ホットスタンバイ状態が継続することになり、撮影開始までの時間短縮が常に実現されることになる。
一方、ユーザが装置の携帯を止め、机などに置いて放置した場合には、加速度センサ112によって規定値以上の加速度が検出されないので、図6に示すホットスタンバイ状態→ホットスタンバイ状態の処理が実行されることなく、タイマ111のタイムアウトに基づく処理、すなわち、図5(2)示すホットスタンバイ状態→スタンバイ状態の処理が実行されることになる。このスタンバイ移行処理によって、SDRAMに対する電力供給は停止されることになり、ユーザが使用していない状態での、無駄な電力消費は低減される。
次に、図7を参照して、
(6)(a)電源オン状態→(b)ホットスタンバイ状態
の状態遷移において、マイコン108の実行する処理について説明する。この状態遷移は、ユーザによる電源キーの操作(オフ)によって発生する。電源オン状態では、撮影可能な状態であり各デバイスに対する電力供給が実行されている状態にある。
(6)(a)電源オン状態→(b)ホットスタンバイ状態
の状態遷移において、マイコン108の実行する処理について説明する。この状態遷移は、ユーザによる電源キーの操作(オフ)によって発生する。電源オン状態では、撮影可能な状態であり各デバイスに対する電力供給が実行されている状態にある。
ステップS501において、操作部113の電源キー押下が検出され、電源キー押下信号(OFF信号)がマイコン108に入力されると、ステップS502において、各デハイスに対する電力供給が停止される。なお、この状態においても、マイコン108、タイマ111、加速度センサ112、操作キー113と、撮影処理の実行に必要な情報が格納されたSDRAM等の記憶部109に対する電力供給は継続して実行される。
次に、ステップS503において、タイマ111をリセットスタートさせる処理を実行する。この処理は、ホットスタンバイの継続時間をタイマ111において計測開始する処理である。
次に、ステップS504において、以下の状態設定を行う。
マイコン108のCPUをスリープモードに設定する。
ROM110に対する電力供給を停止する。
記憶部(SDRAM)109に対する通電を維持し、セルフリフレッシュ状態とする。
マイコン108のCPUをスリープモードに設定する。
ROM110に対する電力供給を停止する。
記憶部(SDRAM)109に対する通電を維持し、セルフリフレッシュ状態とする。
これらの処理によって、撮像装置は、システムの起動処理完了状態を維持した状態、いわゆるホットスタンバイ状態に設定される。
上述したように、本発明の情報処理装置においては、装置の利用が行なわれる可能性が高い状態であるか否かを加速度センサによる加速度情報の検出によって行う構成として、加速度センサにおいて規定値以上の加速度が検出された場合に、ユーザによって装置が携帯され、利用可能性が高い状態にあると判断し、この場合には、撮影を即座に実行可能なホットスタンバイ状態を継続させ、予め定めた規定時間、加速度センサおいて規定値以上の加速度が検出されない場合に限り、ホットスタンバイ状態からスタンバイ状態へ移行する処理を実行する構成としたので、ユーザが携帯している場合は、ホットスタンバイ状態として撮影処理を即座に実行可能とし、携帯していない場合にはスタンバイ状態に設定して電力消費を抑えるという理想的な構成が実現される。
なお、本実施例では撮像装置が、ユーザに携帯されているか否かを検知する手段として装置の加速度を検出する加速度センサを用いた例を説明したが、例えば、装置にユーザの接触を検出するタッチセンサを設定し、タッチセンサの検出情報をマイコンに入力する構成としても、上述の実施例と同様の処理が実現される。あるいは、ユーザの握力を検出する圧力センサを装置に設定し、圧力センサの検出情報をマイコンに入力する構成としてもよいし、ユーザの体温を検出する温度センサを装置に設定して、温度センサの検出情報をマイコンに入力する構成としてもよい。
また、上述した実施例では、独立した加速度センサを設定した例を説明したが、例えば手ぶれ検出、補正用に撮像装置に備えられたジャイロの検出情報をマイコンに入力する構成としてもよい。あるいは、昨今、ハードディスクを備えた撮像装置では、ハードディスクのヘッド損傷を防止するため、落下検出などに適用するHD用の加速度センサが備えられたものがあるが、このHD用加速度センサの検出情報を利用する構成としてもよい。
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
上述したように、本発明の構成によれば、例えば、デジタルカメラ等の情報処理装置において、電源オフ時に節電優先のスタンバイ状態と起動時間優先のホットスタンバイ状態の2つの状態を設定し、これらの2状態の遷移を、装置をユーザが携帯しているか否かを判別して実行する構成としたので、起動時間の短縮とバッテリの節電を両立することができる。
例えば、ユーザが、情報処理装置(カメラ)を携帯している場合は、装置に発生する物理的な変動、例えば規定値以上の加速度を検出して起動時間優先のホットスタンバイ状態に設定し、いつでもすぐに写真を撮れる設定とし、シャッターチャンスを極力逃がしにくくすることができる。一方、ユーザがカメラを携帯していない場合は、タイマの計測するタイムアウト時間に基づいて、節電優先のスタンバイ状態にする構成としたので、電力消費が抑制され、バッテリの持続時間を極力伸ばすことができる。
101 レンズ
102 撮像素子(CCD)
103 A/D変換部
104 信号処理部
105 エンコード/デコード処理部
106 メモリコントローラ
107 メモリ
108 マイコン
109 記憶部(SDRAM)
110 ROM
111 タイマ
112 加速度センサ
113 操作部
114 表示部(LCD)
102 撮像素子(CCD)
103 A/D変換部
104 信号処理部
105 エンコード/デコード処理部
106 メモリコントローラ
107 メモリ
108 マイコン
109 記憶部(SDRAM)
110 ROM
111 タイマ
112 加速度センサ
113 操作部
114 表示部(LCD)
Claims (15)
- 情報処理装置であり、
ユーザによる情報処理装置の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出部と、
前記状態検出部の検出情報を入力し、情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定に基づいて、情報処理装置におけるデータ処理実行前に必要とするシステム起動処理を完了させたホットスタンバイ状態に移行、または該ホットスタンバイ状態の継続処理を実行する制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記制御部は、
前記状態検出部の検出情報の入力状況およびタイマからのタイムカウント情報の入力に基づいて、情報処理装置がユーザの携帯状態にない状態が予め定めた規定時間に達したと判定した場合、情報処理装置のホットスタンバイ状態を解除し、システム起動処理完了状態を解除したスタンバイ状態への移行処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記制御部は、
前記ホットスタンバイ状態において、情報処理装置におけるシステム起動後に揮発性メモリによって構成される記憶部に記録されたデータを維持するため、該記憶部に対する電力供給を継続するとともに、該記憶部をセルフリフレッシュ実行状態とする処理を行なう構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記状態検出部は、加速度センサであり、
前記制御部は、前記加速度センサからの入力情報に基づいて情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記加速度センサは、
情報処理装置に備えられたハードディスク損傷防止のための落下検出用の加速度センサであることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。 - 前記状態検出部は、タッチセンサまたは温度センサまたは圧力センサであり、
前記制御部は、前記タッチセンサまたは温度センサまたは圧力センサからの入力情報に基づいて情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 撮像装置であり、
撮像処理を実行する撮像デバイスと、
ユーザによる撮像装置の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出部と、
前記状態検出部の検出情報を入力し、撮像装置がユーザの携帯状態にあるとの判定に基づいて、撮像装置における撮像処理実行前に必要とするシステム起動処理を完了させたホットスタンバイ状態に移行、または該ホットスタンバイ状態の継続処理を実行する制御部と、
を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記状態検出部は、加速度センサであり、
前記制御部は、前記加速度センサからの入力情報に基づいて撮像装置がユーザの携帯状態にあるとの判定処理を実行する構成であることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。 - 前記加速度センサは、
撮像装置に備えられた手ぶれ検出素子としてのジャイロであることを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。 - 情報処理方法であり、
ユーザによる情報処理装置の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出ステップと、
前記状態検出ステップにおける検出情報を入力し、情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定に基づいて、情報処理装置におけるデータ処理実行前に必要とするシステム起動処理を完了させたホットスタンバイ状態に移行、または該ホットスタンバイ状態の継続処理を実行する制御ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。 - 前記情報処理方法は、さらに、
前記状態検出ステップにおける検出情報の入力状況およびタイマからのタイムカウント情報の入力に基づいて、情報処理装置がユーザの携帯状態にない状態が予め定めた規定時間に達したと判定した場合、情報処理装置のホットスタンバイ状態を解除し、システム起動処理完了状態を解除したスタンバイ状態への移行処理を実行するステップを有することを特徴とする請求項10に記載の情報処理方法。 - 前記情報処理方法は、さらに、
前記ホットスタンバイ状態において、情報処理装置におけるシステム起動後に揮発性メモリによって構成される記憶部に記録されたデータを維持するため、該記憶部に対する電力供給を継続するとともに、該記憶部をセルフリフレッシュ実行状態とする処理を行なうステップを有することを特徴とする請求項10に記載の情報処理方法。 - 前記状態検出ステップは、
加速度センサによる加速度検出ステップであり、
前記制御ステップは、前記加速度センサからの入力情報に基づいて情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定処理を実行することを特徴とする請求項10に記載の情報処理方法。 - 前記状態検出ステップは、
タッチセンサまたは温度センサまたは圧力センサによる状態検出ステップであり、
前記制御ステップは、前記タッチセンサまたは温度センサまたは圧力センサからの入力情報に基づいて情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定処理を実行することを特徴とする請求項10に記載の情報処理方法。 - 情報処理装置において状態制御を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
ユーザによる情報処理装置の携帯に基づいて発生する物理的な変動を検出する状態検出ステップと、
前記状態検出ステップにおける検出情報を入力し、情報処理装置がユーザの携帯状態にあるとの判定に基づいて、情報処理装置におけるデータ処理実行前に必要とするシステム起動処理を完了させたホットスタンバイ状態に移行、または該ホットスタンバイ状態の継続処理を実行する制御ステップと、
を有することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
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