JP2007166838A - 電動アクチュエーター及び車両用アクチュエーター - Google Patents
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Abstract
【課題】同一の出力軸に回転駆動力と直線駆動力を出力することが可能な電動アクチュエーター及びこれを利用した車両用アクチュエーターを提供すること。
【解決手段】略円筒形状の側面に、軸方向に延在する帯状の、ねじ山が形成されたねじ部22及び略平面状の面取り部24が設けられた出力軸20と、出力軸20を軸方向に直線駆動することが可能な第1の電動モータ30と、出力軸20における軸回りの回転駆動又は回転の抑制を行なう第2の電動モータ40と、を備え、第1の電動モータ30と第2の電動モータ40との出力の組み合わせにより、出力軸20を軸方向に直線駆動する動作、及び軸回りに回転駆動する動作を行なう。
【選択図】図1
【解決手段】略円筒形状の側面に、軸方向に延在する帯状の、ねじ山が形成されたねじ部22及び略平面状の面取り部24が設けられた出力軸20と、出力軸20を軸方向に直線駆動することが可能な第1の電動モータ30と、出力軸20における軸回りの回転駆動又は回転の抑制を行なう第2の電動モータ40と、を備え、第1の電動モータ30と第2の電動モータ40との出力の組み合わせにより、出力軸20を軸方向に直線駆動する動作、及び軸回りに回転駆動する動作を行なう。
【選択図】図1
Description
本発明は、電動アクチュエーター及び車両用アクチュエーターに関する。
従来、モータ出力軸の回転駆動力をボールねじの構造を用いて直線駆動力として出力するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、一般に、自動車のブレーキ装置にはその性質上直線駆動力(押圧力)が必要であり、ステアリング装置には回転駆動力が必要である。これらを電動のアクチュエーターを用いて駆動する場合、直線駆動力を出力するものと、回転駆動力を出力するものとが使い分けられている。例えば、ホイール内部に配置される駆動用のホイールモータを備える構造についての、特許文献2の装置においても、ブレーキ装置用のアクチュエーターとステアリング装置用のアクチュエーターを統合するような記載はなされていない。
特開2005−121176号公報
特開2005−14729号公報
しかしながら、アクチュエーターを別個設けると、装置の大型化を招く場合が生じる。そこで、例えば、同一の出力軸に回転駆動力と直線駆動力の両方を、又は択一的に出力することにより、装置全体が必要とするスペースを小さくすることが考えられる。
ところが、前述従来の特許文献1に記載の電動アクチュエーターは、回転駆動力と直線駆動力の両方を、又は一方を選択して出力するものではない。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、同一の出力軸に回転駆動力と直線駆動力を出力することが可能な電動アクチュエーター及びこれを利用した車両用アクチュエーターを提供することを主たる目的とする。
前述目的を達成するための本発明の第1の態様は、略円筒形状の側面に、軸方向に延在する帯状の、ねじ山が形成されたねじ部及び略平面状の面取り部が設けられた出力軸と、出力軸のねじ部に直接又は間接的に螺合するロータを有し、出力軸の回転が抑制された状態で該ロータを回転駆動することにより該出力軸を軸方向に直線駆動することが可能な第1の電動モータと、出力軸の面取り部に摺接する平面部位が形成されることにより、出力軸の回転に伴って回転すると共に出力軸における軸方向の直線運動を許容するロータを有し、出力軸における軸回りの回転駆動又は回転の抑制を行なう第2の電動モータと、を備え、第1の電動モータ及び第2の電動モータは非回転部位が相対運動不能に連結され、第1の電動モータと第2の電動モータとの出力の組み合わせにより、出力軸を軸方向に直線駆動する動作、及び軸回りに回転駆動する動作を行なう、ことを特徴とするものである。ここで、「出力軸の回転が抑制された状態」は、第2の電動モータによるものに限られず、外力が出力軸に作用している状態であってもよい。
この本発明の第1の態様によれば、出力軸に軸回りの回転駆動力を出力する際には第2の電動モータを駆動し、軸方向の直線駆動力を出力する際には第2の電動モータ或いは出力軸に作用する外力により出力軸の回転が抑制された状態で第1の電動モータを駆動し、軸回りの回転駆動力と軸方向の直線駆動力を同時に駆動する際には第1の電動モータと第2の電動モータを同時に駆動すればよい。従って、同一の出力軸に回転駆動力と直線駆動力を出力することが可能となる。
また、この本発明の第1の態様において、好ましくは、第1の電動モータ及び前記第2の電動モータを制御する制御手段を備え、制御手段は、第2の電動モータにより出力軸の回転を抑制する際には、第1の電動モータから出力される回転駆動力を打ち消すように、第2の電動モータから出力すべき回転駆動力を決定する、ことを特徴とするものである。但し、前述した如く、外力が出力軸に十分に作用している状態であれば、「第1の電動モータから出力される回転駆動力を打ち消すように、第2の電動モータから出力すべき回転駆動力」は略ゼロとなることもあり得る。
本発明の第2の態様は、車両が備えるブレーキ装置及びステアリング装置を駆動する、車両用アクチュエーターであって、本発明の第1の態様の電動アクチュエーターと、電動アクチュエーターが備える出力軸の一端に出力軸との相対回転自在に接続され、出力軸における軸方向の直線駆動力を車両が備えるブレーキ装置に伝達する、直線駆動力伝達部と、出力軸における軸回りの回転駆動力を車両が備えるステアリング装置のステアリング軸に伝達する、回転駆動力伝達部と、を備え、電動アクチュエーターが備える第1の電動モータと第2の電動モータとの出力の組み合わせによりブレーキ装置及びステアリング装置を駆動するものである。
この場合、ステアリング反力により基本的には出力軸の回転が抑制されているため、第2の電動モータから出力軸の回転抑制のために出力する回転駆動力は小さくて済み、搭載状況(摩擦など)によっては無視できる。従って、これが無視できるとすると、ステアリング動作を行なう際には要求されるステアリング舵角に応じて第2の電動モータを駆動し、ブレーキ動作を行なう際には要求されるブレーキ力に応じて第1の電動モータを駆動し、ステアリング動作とブレーキ動作を行なう際には第1の電動モータと第2の電動モータを同時に駆動すればよい。もとより、第2の電動モータから出力軸の回転抑制のために回転駆動力を出力する必要がある場合には、その分の調整を行なって第2の電動モータを駆動すればよい。これにより、同一の出力軸によりブレーキ装置とステアリング装置との両方を駆動することができる。
本発明の第3の態様は、略円筒形状の側面に、軸方向に延在する帯状の、ねじ山が形成されたねじ部及び略平面状の面取り部が設けられた出力軸と、出力軸の面取り部に摺接する平面部位が形成されることにより、出力軸と一体回転すると共に出力軸における軸方向の直線運動を許容するロータを有し、出力軸における軸回りの回転駆動を行なう電動モータと、出力軸と直接又は間接的に螺合する螺合部位を有し、螺合部位を出力軸の回転に伴って回転自在にする第1の状態、螺合部位の回転を抑制する第2の状態、及び出力軸における軸方向の直線運動を抑制する第3の状態、を切替え可能な切替え手段と、を備え、電動モータ及び切替え手段は非回転部位が相対運動不能に連結され、電動モータの出力と切替え手段の状態との組み合わせにより、出力軸を軸方向に直線駆動する動作、軸回りに回転駆動する動作、又は軸方向の直線運動を抑制した状態で軸回りに回転駆動する動作を行なう、ことを特徴とするものである。
この本発明の第3の態様によれば、出力軸を軸方向に直線駆動する際には電動モータを駆動すると共に切替え機構を第2の状態とし、軸回りに回転駆動する際には電動モータを駆動すると共に切替え機構を第1の状態とし、軸方向の直線運動を抑制した状態で軸回りに回転駆動する際には電動モータを駆動すると共に切替え機構を第3の状態とすればよい。ここで、「軸方向の直線運動を抑制した状態で軸回りに回転駆動する動作」が必要となるのは、例えば、螺合する接続部材により回転駆動力を伝達する場合があり得ることに基づく。これにより、同一の出力軸に軸回りの回転駆動力と軸方向の直線駆動力を選択的に出力することができる。
この本発明の第3の態様は、例えば、切替え手段は、螺合部位と、切替え手段用電動モータと、切替え手段用電動モータのロータ及び切替え手段の非回転部材に直接又は間接的に螺合する切替え手段用出力軸と、出力軸と相対回転自在に、且つ出力軸と共に出力軸の軸方向の直線運動をすることが可能に保持され、切替え手段用出力軸に螺合可能なねじ穴が形成された直線運動伝達部と、を有し、この切替え手段用出力軸は、切替え手段用出力軸の軸方向における一方の側に向けて駆動されることにより、螺合部位に形成された凹部に勘合して螺合部位の回転を停止させ、切替え手段用出力軸の軸方向における他方の側に向けて駆動されることにより、直線運動伝達部のねじ穴と螺合して直線運動伝達部における出力軸の軸方向の直線運動を抑制するものである。
本発明の第4の態様は、車両が備えるブレーキ装置又はステアリング装置を選択的に駆動することが可能な、車両用アクチュエーターであって、本発明の第3の態様の電動アクチュエーターと、出力軸のねじ部に直接又は間接的に螺合し、出力軸の回転をステアリング装置が有するステアリング軸に伝達する、回転力伝達部と、を備え、直線運動伝達部は、電動アクチュエーターの出力軸が軸方向に直線駆動された際に押圧力をブレーキ装置に伝達し、電動アクチュエーターが備える電動モータの出力と切替え手段の状態との組み合わせにより、ブレーキ装置又はステアリング装置を選択的に駆動するものである。
この本発明の第4の態様によれば、ステアリング動作を行なう際には要求されるステアリング舵角に応じて電動モータを駆動すると共に切替え機構を第3の状態とし、ブレーキ動作を行なう際には要求されるブレーキ力に応じて電動モータを駆動すると共に切替え機構を第2の状態とすればよい。本発明の第4の態様においては、回転力伝達部が出力軸に螺合する構造であるため、前述の如くステアリング動作を行なう(回転駆動力を伝達する)際には切り替え機構を第3の状態とするのである。
本発明の第5の態様は、略円筒形状の側面に、軸方向に延在する帯状の、ねじ山が形成されたねじ部及び略平面状の面取り部が設けられた出力軸と、出力軸の面取り部に摺接する平面部位が形成されることにより、出力軸の回転に伴って回転すると共に出力軸における軸方向の直線運動を許容するロータを有し、出力軸における軸回りの回転駆動を行なう電動モータと、出力軸と直接又は間接的に螺合する螺合部位を有し、螺合部位を出力軸の回転に伴って回転自在にする第1の状態、及び該螺合部位の回転を抑制する第2の状態、を切替え可能な切替え手段と、を備え、電動モータ及び切替え手段は非回転部位が相対運動不能に連結され、電動モータの出力と切替え手段の状態との組み合わせにより、出力軸を軸方向に直線駆動する動作、又は軸回りに回転駆動する動作を行なう、ことを特徴とするものである。
この本発明の第5の態様は、本発明の第3の態様が行なう「軸方向の直線運動を抑制した状態で軸回りに回転駆動する動作」は行なわない。従って、回転駆動力を伝達する接続部材が出力軸に螺合する構造でない場合、又は螺合する構造であっても回転駆動力を伝達する対象の回転抵抗が螺合部分の摩擦等に比して十分小さい場合に、適用される。本発明の第5の態様によれば、出力軸を軸方向に直線駆動する際には電動モータを駆動すると共に切替え機構を第2の状態とし、軸回りに回転駆動する際には電動モータを駆動すると共に切替え機構を第1の状態とすればよい。これにより、同一の出力軸に軸回りの回転駆動力と軸方向の直線駆動力を選択的に出力することができる。
本発明によれば、同一の出力軸に回転駆動力と直線駆動力を出力することが可能な電動アクチュエーター及びこれを利用した車両用アクチュエーターを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
図1は、本発明の第1実施例に係る電動アクチュエーター10の全体構成の一例を示す図である。図示するように、電動アクチュエーター10は、例えば、スクリューシャフト20と、スクリューシャフト20を軸心とする第1モータ30及び第2モータ40と、制御装置50と、を備える。なお、第1モータ30のステータ36と第2モータ40のステータ46とは相対運動不能に連結されている。
スクリューシャフト20は、図2に示す如く、その側面に、ねじ山が形成されたねじ部22と略平面状の面取り部24が設けられた略円筒状の形状をしている。
第1モータ30は、例えば、周知のサーボモータであり、そのロータ32の内側に、スクリューシャフト20のねじ部22に螺合するねじ山が形成された第1の環状部位34が、連結され又は一体に形成されている。第1モータ30のロータ32とスクリューシャフト20の接続断面は、例えば図3(A)に示す如くである。これにより、第1モータ30がスクリューシャフト20にトルクを出力すると共にこのトルクと逆の向きに何らかのトルクがスクリューシャフト20に作用した場合には、スクリューシャフト20は軸方向に直線運動することとなる(この場合におけるスクリューシャフト20の回転については、両トルクの大きさの比率等によって変化する)。
第2モータ40は、例えば、周知のサーボモータであり、そのロータ42の内側に、スクリューシャフト20の面取り部24に摺接する平面部44aと、スクリューシャフト20のねじ部22の外端に摺接するガイド部44bとが形成された第2の環状部位44が、連結され又は一体に形成されている。第2モータ40のロータ42とスクリューシャフト20の接続断面は、例えば図3(B)に示す如くである。これにより、第2モータのロータ42の回転に伴ってスクリューシャフト20が回転する。一方、スクリューシャフト20が軸方向の運動をしても、スクリューシャフト20がロータ42に対して摺動するのみであり、ロータ42の動作には影響を及ぼさない。
制御装置50は、例えば電子制御ユニット(ECU)であり、第1モータ30や第2モータ40を駆動する図示しない駆動回路に対して、駆動信号を送信する。以下、こうして構成された電動アクチュエーター10において、制御装置50が第1モータ30や第2モータ40を駆動する動作について、(1−1)軸回りの回転駆動力(トルク)を出力する際、(1−2)軸方向の直線駆動力を出力する際、(1−3)軸回りの回転駆動力(トルク)と軸方向の直線駆動力を同時に出力する際、に場合分けして説明する。
(1−1)軸回りの回転駆動力(トルク)を出力する際には、要求されるトルクに応じたトルクを出力するように第2モータ40を駆動する。ここで、要求されるトルクは、例えば、制御装置50に入力操作されてもよく、他の装置から通信により入力されてもよい。
(1−2)軸方向の直線駆動力を出力する際には、第1モータ30を駆動すると共に、反力として、第2モータ40から反対方向のトルク(以下、反力トルクと称する)を出力する。こうすることにより、スクリューシャフト20は回転せずに、軸方向に直線駆動される。この際に、スクリューシャフト20がロータ42に対して軸方向に摺動するのは、前述した如くである。反力トルクの決定については、予め、スクリューシャフト20と第1モータ30や第2モータ40との摩擦やスクリューシャフト20が接続される外部機器の回転抵抗等を考慮して、予め定めることができる。
(1−3)軸回りの回転駆動力(トルク)と軸方向の直線駆動力を同時に出力する際には、第1モータ30を駆動すると共に、第2モータ40から、要求されるトルクに上述の反力トルクを付加した(又は、方向が逆の場合は差し引いた)トルクを出力する。こうすることにより、スクリューシャフト20は、直線方向と回転方向に同時に駆動される。
このように、第1実施例の電動アクチュエーター10によれば、スクリューシャフト20に軸回りの回転駆動力及び軸方向の直線駆動力を出力することができる。
図4は、本発明の第1実施例に係る電動アクチュエーター10を利用した車両用アクチュエーター1が自動車に搭載された様子の一例を示す図である。なお、本図中、上方向が、鉛直上方向を表す。車両用アクチュエーター1は、例えば、車輪80のホイール82の内部に配設され、車両のシャーシに固定部材を介して連結された電動アクチュエーター10と、直線駆動力伝達部66と、回転駆動力伝達部74と、を備える。なお、本図において、車両用アクチュエーター1は、ホイール80内部に配置されているが、これに限られない。
直線駆動力伝達部66は、例えば、スクリューシャフト20の一端にベアリング66aを用いて回転自在に接続され、ブレーキ装置60のブレーキローター62を押圧力により停止させるブレーキキャリパー64に電動アクチュエーター10が出力した直線駆動力を伝達する。
回転駆動力伝達部74は、スクリューシャフト20における直線駆動力伝達部66とは異なる端部に、スクリューシャフト20とロータ42との接続と同様に、スクリューシャフト20と一体回転すると共に直線運動を許容するように接続され、車両のステアリング装置70のステアリング軸72に電動アクチュエーター10が出力した回転駆動力を伝達する。なお、回転駆動力伝達部74とスクリューシャフト20との接続断面は、例えば図3(C)に示す如くである。回転駆動力伝達部74とステアリング軸72とは、例えば、ベベルギアの構造により連結され、軸方向を変化させながら回転駆動力を伝達する仕組みとなっている。なお、ステアリング軸72に伝達された回転駆動力は、図5に示す如く、車輪80の向きを車両本体に対して変化させる。なお、図5(A)は、上面図であり、図5(B)は、背面図である。
車両用アクチュエーター1において、制御装置50には、CAN(controller area network)などの適切な通信ネットワークを介して、車両内の各種の電子部品(各種センサーや各種ECU)が接続されている。特に、本実施例の制御装置50には、ステアリングホイールに取り付けられたステアリング角センサーやブレーキペダルに取り付けられたブレーキペダルセンサーが通信可能に接続されている。以下、こうして構成された車両用アクチュエーター1において、ブレーキ装置60やステアリング装置70が駆動される動作について、(2−1)ステアリング動作を行なう際、(2−2)ブレーキ動作を行なう際、(2−3)ステアリング動作とブレーキ動作を同時に行なう際、に場合分けして説明する。
(2−1)ステアリング動作を行なう際には、ステアリング角センサーからの信号に基づいて定められるステアリング舵角に応じて、第2モータ40を駆動する。具体的には、例えば、ステアリング角センサーからの信号に基づいて定められる要求ステアリング舵角と、第2モータ40の回転角度から計算される実際のステアリング舵角との差分に応じたトルクを、要求ステアリング舵角と実際のステアリング舵角が略一致するまで出力する制御を行なう。なお、この際には、第1モータ30は回転をフリーにした状態である。
(2−2)ブレーキ動作を行なう際には、要求されるブレーキ力に応じて、第1モータ30を駆動する。具体的には、例えば、ブレーキペダルセンサーからの信号に基づいて定められる要求ブレーキトルクがブレーキキャリパー64に出力されるように、スクリューシャフト20の目標駆動距離(軸方向に駆動されるべき距離)を計算し、スクリューシャフト20がこの目標駆動距離の分だけ軸方向に駆動されるように、第1モータ30を駆動する。なお、車両用アクチュエーター10では、電動アクチュエーター10の説明において述べた第2モータ40からの反力トルクの出力は、必要がない。なぜなら、本実施例の車両用アクチュエーター10において、ステアリング装置70の回転抵抗は、スクリューシャフト20とロータ32の摩擦抵抗に比して十分大きくなるように設定されており、第1モータ30を駆動すれば、スクリューシャフト20は、回転することなく、ねじ構造により直線運動をするからである。
(2−3)従って、ステアリング動作とブレーキ動作を同時に行なう際には、前述(2−1)及び(2−2)を並行して行なえばよい。この際にも、反力トルクを出力する必要がない点については、前述(2−2)と同様である。
このように、第1実施例の電動アクチュエーター10を利用した車両用アクチュエーター1では、スクリューシャフト20に軸回りの回転駆動力及び軸方向の直線駆動力を出力するから、同一の出力軸(スクリューシャフト20)によりブレーキ装置60とステアリング装置70との両方を駆動することができる。
図6は、本発明の第2実施例に係る電動アクチュエーター110の全体構成の一例を示す図である。図6(A)に示すように、電動アクチュエーター110は、例えば、スクリューシャフト120と、スクリューシャフト120を軸心とするモータ130と、切替え機構140と、制御装置150と、を備える。なお、本図6(A)では、上方向が、鉛直上方向を表す。また、モータ130のステータ136と切替え機構140とは相対運動不能に連結されている。
スクリューシャフト120は、第1実施例のスクリューシャフト20と同様に、ねじ山が形成されたねじ部122と略平面状の面取り部124が設けられた略円筒状の形状をしている(第1実施例における図2参照)。
モータ130は、例えば、周知のサーボモータであり、そのロータ132の内側に、スクリューシャフト120の面取り部124に摺接する平面部134aと、スクリューシャフト120のねじ部122の外端に摺接するガイド部134bとが形成された環状部位134が、連結され又は一体に形成されている。モータ130のロータ132とスクリューシャフト120の接続断面は、図7(B)に示す如くである。これにより、モータ130のロータ132の回転に伴ってスクリューシャフト120が回転する。一方、スクリューシャフト120が軸方向の運動をしても、スクリューシャフト120がロータ132に対して摺動するのみであり、ロータ132の動作には影響を及ぼさない。
切替え機構140は、例えば、ナット141と、切替え機構用モータ142と、切替え機構用スクリューシャフト143と、固定ナット144と、直線運動伝達部145と、ハウジング146と、を備える。
図6(B)はナット141を図6(A)におけるスクリューシャフト120の軸方向から見た図である。図示するように、ナット141は環状の形状をしており、その内側には、スクリューシャフト120のねじ部122に螺合するねじ山が形成されている。また、ナット141は、ベアリング141aによりスクリューシャフト120の回転に伴って回転可能に保持されている。さらに、ナット141の外側には、後述する回転停止用の角部141bが複数形成されている。ナット141とスクリューシャフト120の接続断面は、図7(A)に示す如くである。
切替え機構用モータ142は、例えば、周知のサーボモータであり、そのロータ142aの内側に、切替え機構用スクリューシャフト143に螺合するねじ山が形成された環状部位142bが、連結され又は一体に形成されている。なお、この切替え機構用モータ142は、切替え機構用スクリューシャフト143を軸方向に直線駆動するためだけのものであるため、第1実施例の第1モータや第2モータ、本実施例のモータ130に比して小型のものであってよい。
切替え機構用スクリューシャフト143は、略円筒形の形状の側面にねじ山が形成されており、前述の如くロータ142a、及びハウジング146に固定された固定ナット144に螺合している。これにより、切替え機構用モータ142が駆動されると、切替え機構用スクリューシャフト143は、切替え機構用モータ142の駆動方向(回転方向)に応じた向きに回転しながら軸方向に直線運動をする。
直線運動伝達部145は、例えば、スクリューシャフト120の一端にベアリングを用いて相対回転自在に接続されると共に、自身はハウジング146に対して回転せずにスクリューシャフト120の軸方向の移動のみを行なう。また、直線運動伝達部145には、切替え機構用スクリューシャフト143が螺合可能なねじ穴145aが形成されている。
ここで、切替え機構140の機能について説明する。まずは、切替え機構用スクリューシャフト143が初期位置(図6(A)に示す位置)にあって、ナット141及び直線運動伝達部145のいずれにも作用しない状態を、第1の状態と称する。
第1の状態から、切替え機構用モータ142がある一方の向きに駆動されると、切替え機構用スクリューシャフト143は、ナット141の角部141bに向けて回転しながら移動し、角部141bの隙間に形成される凹部141cに勘合して、ナット141の回転を停止させる(以下、第2の状態と称する)。
第1の状態から、切替え機構用モータ142が、第2の状態に至るための向きとは逆の向きに駆動されると、切替え機構用スクリューシャフト143は、直線運動伝達部145のねじ穴145aに向けて回転しながら移動し、ねじ穴145aに螺合する。こうすることにより、直線運動伝達部145とスクリューシャフト120とがスクリューシャフト120の軸方向に相対運動不可能となる。すなわち、切替え機構140とスクリューシャフト120とがスクリューシャフト120の軸方向に相対運動不可能となる(以下、第3の状態とする)。
制御装置150は、例えば電子制御ユニット(ECU)であり、モータ130及び切替え機構用モータ142を駆動する図示しない駆動回路に対して駆動信号を送信する。
ここで、制御装置150により、モータ130の出力及び切替え機構140の状態を変化させて、電動アクチュエーター110が機能する動作について、以下のように場合分けして説明する。
(3−1)モータ130を駆動すると共に、切替え機構140を前述した第1の状態とすると、スクリューシャフト120は、ロータ132の回転に伴って回転し、外力が働かない状態では軸方向の直線運動をしない。
(3−2)モータ130を駆動すると共に、切替え機構140を前述した第2の状態とすると、スクリューシャフト120は、ナット141との螺合構造により、回転しながら、軸方向における一方の側に直線運動をする。この際に、スクリューシャフト120がロータ132に対して軸方向に摺動するのは、前述した如くである。
(3−3)モータ130を駆動すると共に、切替え機構140を前述した第3の状態とすると、スクリューシャフト120は、ロータ132の回転に伴って回転し、外力が働くか否かに拘らず、軸方向の直線運動をしない。
このように、第2実施例の電動アクチュエーター110によれば、スクリューシャフト120に軸回りの回転駆動力又は軸方向の直線駆動力を出力するから、軸回りの回転駆動力と軸方向の直線駆動力を選択的に出力することができる。
図8は、本発明の第2実施例に係る電動アクチュエーター110を利用した車両用アクチュエーター101が自動車に搭載された様子の一例を示す図である。なお、図中上方向が、鉛直上方向を表す。電動アクチュエーター110は、軸回りの回転駆動力と軸方向の直線駆動力を選択的に出力する装置であるため、例えば、車両が備える主ブレーキ装置160や主ステアリング装置170が故障した場合の、補完用装置として搭載される場合に、特に効果を奏するものである。車両用アクチュエーター101は、例えば、車輪180のホイール182の内部に配設され、車両のシャーシに固定部材を介して連結された電動アクチュエーター110と、回転駆動力伝達部176と、を備える。なお、本図において、車両用アクチュエーター1は、ホイール182内部に配置されているが、これに限られない。
車両用アクチュエーター101においては、直線運動伝達部145が、主ブレーキ装置160と補完用ブレーキ装置162とで共用されるブレーキローター164を押圧力により停止させる補完用ブレーキキャリパー166に、電動アクチュエーター110が出力した直線駆動力を伝達する。
回転駆動力伝達部176は、その内側にスクリューシャフト120のねじ部122に螺合するねじ山が形成されており、スクリューシャフト120における直線運動伝達部145が配設された端部とは異なる端部においてスクリューシャフト120と螺合し、主ステアリング装置170と補完用ステアリング装置172とで共用されるステアリング軸174に電動アクチュエーター110が出力した回転駆動力を伝達する。なお、回転駆動力伝達部176とスクリューシャフト20との接続断面は、例えば第1実施例における図3(A)に例示した如くである。回転駆動力伝達部176とステアリング軸174とは、例えば、実施例1と同様にベベルギアの構造により連結され、第1実施例における図5に例示した仕組みにより車輪180の向きを車両本体に対して変化させる。
車両用アクチュエーター101において、制御装置150には、CAN(controller area network)などの適切な通信ネットワークを介して、車両内の各種の電子部品(各種センサーや各種ECU)が接続されている。特に、本実施例の制御装置150には、主ブレーキ装置160や主ステアリング装置170を制御するECU、及び、ステアリングホイールに取り付けられたステアリング角センサーやブレーキペダルに取り付けられたブレーキペダルセンサーが通信可能に接続されている。そして、主ブレーキ装置160や主ステアリング装置170の故障を夫々のECUからの通信により検知した際に、補完用ブレーキ装置162や補完用ステアリング装置172を、センサー出力に基づいて駆動する。以下、こうして構成された車両用アクチュエーター101において、補完用ブレーキ装置162や補完用ステアリング装置172が駆動される動作について、(4−1)ステアリング動作を行なう際、(4−2)ブレーキ動作を行なう際、に場合分けして説明する。
(4−1)ステアリング動作を行なう際には、ステアリング角センサーからの信号に基づいて定められるステアリング舵角に応じて、モータ130を駆動すると共に、切替え機構140を前述した第3の状態とする。この状態では、スクリューシャフト120はロータ132の回転に伴って回転し、軸方向の直線運動が切替え機構140により停止されている。従って、スクリューシャフト120が回転しながら直進運動をして回転駆動力伝達部176にねじ込まれる(或いはその逆)結果、回転駆動力伝達部176にスクリューシャフト120の回転が伝達されないという現象は起こらない。従って、回転駆動力伝達部176に対するスクリューシャフト120の回転の伝達は確保されている。なお、スクリューシャフト120と回転駆動力伝達部176との摩擦や補完用ステアリング装置172の回転抵抗の設定によっては、切替え機構140を前述した第1の状態としても、ステアリング動作を行なうことは可能である。モータ130の具体的な出力制御については、実施例1の(2−1)において例示したものと同様である。
(4−2)ブレーキ動作を行なう際には、要求されるブレーキ力に応じて、モータ130を駆動すると共に、切替え機構140を前述した第2の状態とする。この状態では、前述したとおり、スクリューシャフト120は回転しながら補完用ブレーキ装置162に向けて直線運動をする。この際に、スクリューシャフト120は、前述の(4−1)とは異なり、回転しながら回転駆動力伝達部176から脱する動きをするため、回転駆動力伝達部176にスクリューシャフト120の回転は伝達されない。モータ130の具体的な出力制御については、実施例1の(2−2)において例示したものと同様である。
このように、第2実施例の電動アクチュエーター110を利用した車両用アクチュエーター101では、スクリューシャフト120の駆動により、補完用ブレーキ装置162と補完用ステアリング装置172とのいずれかを駆動することができるから、特にブレーキ装置及びステアリング装置の故障時の補完用として搭載された場合に好適である。
次に、本発明の第3実施例に係る電動アクチュエーター210について説明する。電動アクチュエーター210は、第2実施例の電動アクチュエーター110の切替え機構140に換えて、切替え機構140から直線運動伝達部145を除いたもの(以下、切替え機構140Aと称する)を備える構成となっている。従って、各部品については同一の符号を付し、説明を省略する。
切替え機構140Aは、ナット141の回転を自在に保持する(以下、第1の状態と称する)、或いは停止させる(以下、第2の状態と称する)機能を有する。
第1の状態は、切替え機構用スクリューシャフト143が初期位置(図7(A)に示す位置)にあって、ナット141に作用しない状態である。
第2の状態は、切替え機構用モータ142が駆動され、切替え機構用スクリューシャフト143は、ナット141の凹部141cに勘合して、ナット141の回転を停止させた状態である。
続いて、制御装置150により、モータ130の出力及び切替え機構140Aの状態を変化させて、電動アクチュエーター210が機能する動作について、以下のように場合分けして説明する。
(5−1)モータ130を駆動すると共に、切替え機構140Aを前述した第1の状態とすると、スクリューシャフト120は、ロータ132の回転に伴って回転し、外力が働かない状態では軸方向の直線運動をしない。
(5−2)モータ130を駆動すると共に、切替え機構140Aを前述した第2の状態とすると、スクリューシャフト120は、ナット141との螺合構造により、回転しながら、軸方向における一方の側に直線運動をする。この際に、スクリューシャフト120がロータ132に対して軸方向に摺動するのは、前述した如くである。
このように、第3実施例の電動アクチュエーター210によれば、スクリューシャフト120に軸回りの回転駆動力又は軸方向の直線駆動力を出力するから、軸回りの回転駆動力と軸方向の直線駆動力を選択的に出力することができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について一実施例を用いて説明したが、本発明はこうした一実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上述した一実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、第1実施例のスクリューシャフト20において、ねじ部22と面取り部24は、夫々2つ設けられるものとして例示したが、夫々3つ以上設けられてもよい。第2実施例のスクリューシャフト120においても、同様である。
また、第1実施例において、制御装置50は第1モータ30と第2モータ40の双方を制御するものとしたが、第1モータ30と第2モータ40の夫々に対して設けられ、互いに通信を行なって協調制御する態様のものとしてもよい。第2実施例の制御装置150についても同様に、モータ130と切替え機構140の夫々に対して設けられ、互いに通信を行なって協調制御する態様のものとしてもよい。
また、第2実施例において、切替え機構140は、ねじ山が形成された切替え機構用スクリューシャフト143を利用した態様のものとして例示したが、これに限られず、スクリューシャフト120に螺合する螺合部位を有し、この螺合部位をスクリューシャフト120の回転に伴って回転自在にする第1の状態、螺合部位の回転を抑制する第2の状態、及びスクリューシャフト120における軸方向の直線運動を抑制する第3の状態、を切替え可能な構造であれば、如何なる態様のものでもよい。例えば、ソレノイドを用いて切替え機構用スクリューシャフト143に代替する棒状の部材を軸方向に駆動し、ナット141の回転を停止する態様のものとしてもよい。
また、第3実施例の切替え機構140Aは、図9に示す如く、環状のナットの中央部に回転停止用の凹部を備える態様のものとしてもよい。
本発明は、少なくとも回転駆動力と直線駆動力を出力するアクチュエーターに利用できる。
1、101 車両用アクチュエーター
10、110、210 電動アクチュエーター
20、120 スクリューシャフト
22、122 ねじ部
24、124 面取り部
30 第1モータ
32、42、132、142a ロータ
34、44、142b 環状部位
36、136 ステータ
40 第2モータ
44a、134a 平面部
44b、134b ガイド部
46 ステータ
50、150 制御装置
60 ブレーキ装置
62、164 ブレーキローター
64 ブレーキキャリパー
66 直線駆動力伝達部
66a、141a、241a ベアリング
70 ステアリング装置
72、174 ステアリング軸
74、176 回転駆動力伝達部
80、180 車輪
82、182 ホイール
130 モータ
140、140A 切替え機構
141 ナット
141b 角部
141c 凹部
142 切替え機構用モータ
143 切替え機構用スクリューシャフト
144 固定ナット
145 直線運動伝達部
145a ねじ穴
146 ハウジング
160 主ブレーキ装置
162 補完用ブレーキ装置
166 補完用ブレーキキャリパー
170 主ステアリング装置
10、110、210 電動アクチュエーター
20、120 スクリューシャフト
22、122 ねじ部
24、124 面取り部
30 第1モータ
32、42、132、142a ロータ
34、44、142b 環状部位
36、136 ステータ
40 第2モータ
44a、134a 平面部
44b、134b ガイド部
46 ステータ
50、150 制御装置
60 ブレーキ装置
62、164 ブレーキローター
64 ブレーキキャリパー
66 直線駆動力伝達部
66a、141a、241a ベアリング
70 ステアリング装置
72、174 ステアリング軸
74、176 回転駆動力伝達部
80、180 車輪
82、182 ホイール
130 モータ
140、140A 切替え機構
141 ナット
141b 角部
141c 凹部
142 切替え機構用モータ
143 切替え機構用スクリューシャフト
144 固定ナット
145 直線運動伝達部
145a ねじ穴
146 ハウジング
160 主ブレーキ装置
162 補完用ブレーキ装置
166 補完用ブレーキキャリパー
170 主ステアリング装置
Claims (7)
- 略円筒形状の側面に、軸方向に延在する帯状の、ねじ山が形成されたねじ部及び略平面状の面取り部が設けられた出力軸と、
前記出力軸のねじ部に直接又は間接的に螺合するロータを有し、該出力軸の回転が抑制された状態で該ロータを回転駆動することにより該出力軸を軸方向に直線駆動することが可能な第1の電動モータと、
前記出力軸の面取り部に摺接する平面部位が形成されることにより、該出力軸の回転に伴って回転すると共に該出力軸における軸方向の直線運動を許容するロータを有し、該出力軸における軸回りの回転駆動又は回転の抑制を行なう第2の電動モータと、を備え、
前記第1の電動モータ及び前記第2の電動モータは非回転部位が相対運動不能に連結され、前記第1の電動モータと前記第2の電動モータとの出力の組み合わせにより、前記出力軸を軸方向に直線駆動する動作、及び軸回りに回転駆動する動作を行なう、
ことを特徴とする、電動アクチュエーター。 - 請求項1に記載の電動アクチュエーターであって、
前記第1の電動モータ及び前記第2の電動モータを制御する制御手段を備え、
該制御手段は、前記第2の電動モータにより前記出力軸の回転を抑制する際には、前記第1の電動モータから出力される回転駆動力を打ち消すように、該第2の電動モータから出力すべき回転駆動力を決定する、
ことを特徴とする、電動アクチュエーター。 - 車両が備えるブレーキ装置及びステアリング装置を駆動する、車両用アクチュエーターであって、
請求項1又は2に記載の電動アクチュエーターと、
該電動アクチュエーターが備える出力軸の一端に該出力軸との相対回転自在に接続され、該出力軸における軸方向の直線駆動力を車両が備えるブレーキ装置に伝達する、直線駆動力伝達部と、
該出力軸における軸回りの回転駆動力を車両が備えるステアリング装置のステアリング軸に伝達する、回転駆動力伝達部と、を備え、
該電動アクチュエーターが備える第1の電動モータと第2の電動モータとの出力の組み合わせにより前記ブレーキ装置及びステアリング装置を駆動する、
車両用アクチュエーター。 - 略円筒形状の側面に、軸方向に延在する帯状の、ねじ山が形成されたねじ部及び略平面状の面取り部が設けられた出力軸と、
前記出力軸の面取り部に摺接する平面部位が形成されることにより、該出力軸と一体回転すると共に該出力軸における軸方向の直線運動を許容するロータを有し、該出力軸における軸回りの回転駆動を行なう電動モータと、
前記出力軸と直接又は間接的に螺合する螺合部位を有し、該螺合部位を前記出力軸の回転に伴って回転自在にする第1の状態、該螺合部位の回転を抑制する第2の状態、及び前記出力軸における軸方向の直線運動を抑制する第3の状態、を切替え可能な切替え手段と、を備え、
前記電動モータ及び前記切替え手段は非回転部位が相対運動不能に連結され、前記電動モータの出力と前記切替え手段の状態との組み合わせにより、前記出力軸を軸方向に直線駆動する動作、軸回りに回転駆動する動作、又は軸方向の直線運動を抑制した状態で軸回りに回転駆動する動作を行なう、
ことを特徴とする、電動アクチュエーター。 - 請求項4に記載の電動アクチュエーターであって、
前記切替え手段は、前記螺合部位と、切替え手段用電動モータと、
該切替え手段用電動モータのロータ及び該切替え手段の非回転部材に直接又は間接的に螺合する切替え手段用出力軸と、
前記出力軸と相対回転自在に、且つ該出力軸と共に該出力軸の軸方向の直線運動をすることが可能に保持され、前記切替え手段用出力軸に螺合可能なねじ穴が形成された直線運動伝達部と、を有し、
該切替え手段用出力軸は、該切替え手段用出力軸の軸方向における一方の側に向けて駆動されることにより、前記螺合部位に形成された凹部に勘合して該螺合部位の回転を停止させ、該切替え手段用出力軸の軸方向における他方の側に向けて駆動されることにより、前記直線運動伝達部のねじ穴と螺合して前記直線運動伝達部における前記出力軸の軸方向の直線運動を抑制する、
電動アクチュエーター。 - 車両が備えるブレーキ装置又はステアリング装置を選択的に駆動することが可能な、車両用アクチュエーターであって、
請求項5に記載の電動アクチュエーターと、
該出力軸のねじ部に直接又は間接的に螺合し、該出力軸の回転をステアリング装置が有するステアリング軸に伝達する、回転力伝達部と、を備え、
前記直線運動伝達部は、前記電動アクチュエーターの出力軸が軸方向に直線駆動された際に押圧力をブレーキ装置に伝達し、
前記電動アクチュエーターが備える電動モータの出力と前記切替え手段の状態との組み合わせにより、前記ブレーキ装置又はステアリング装置を選択的に駆動する、
車両用アクチュエーター。 - 略円筒形状の側面に、軸方向に延在する帯状の、ねじ山が形成されたねじ部及び略平面状の面取り部が設けられた出力軸と、
前記出力軸の面取り部に摺接する平面部位が形成されることにより、該出力軸の回転に伴って回転すると共に該出力軸における軸方向の直線運動を許容するロータを有し、該出力軸における軸回りの回転駆動を行なう電動モータと、
前記出力軸と直接又は間接的に螺合する螺合部位を有し、該螺合部位を前記出力軸の回転に伴って回転自在にする第1の状態、及び該螺合部位の回転を抑制する第2の状態、を切替え可能な切替え手段と、を備え、
前記電動モータ及び前記切替え手段は非回転部位が相対運動不能に連結され、前記電動モータの出力と前記切替え手段の状態との組み合わせにより、前記出力軸を軸方向に直線駆動する動作、又は軸回りに回転駆動する動作を行なう、
ことを特徴とする、電動アクチュエーター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005362409A JP2007166838A (ja) | 2005-12-15 | 2005-12-15 | 電動アクチュエーター及び車両用アクチュエーター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005362409A JP2007166838A (ja) | 2005-12-15 | 2005-12-15 | 電動アクチュエーター及び車両用アクチュエーター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007166838A true JP2007166838A (ja) | 2007-06-28 |
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ID=38249106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005362409A Pending JP2007166838A (ja) | 2005-12-15 | 2005-12-15 | 電動アクチュエーター及び車両用アクチュエーター |
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JP (1) | JP2007166838A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106471721A (zh) * | 2014-07-04 | 2017-03-01 | Abb高姆技术有限责任公司 | 带有磁性接口的驱动单元 |
-
2005
- 2005-12-15 JP JP2005362409A patent/JP2007166838A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106471721A (zh) * | 2014-07-04 | 2017-03-01 | Abb高姆技术有限责任公司 | 带有磁性接口的驱动单元 |
KR20170028925A (ko) * | 2014-07-04 | 2017-03-14 | 에이비비 곰텍 게엠베하 | 마그네틱 인터페이스를 구비하는 구동 유닛 |
JP2017527245A (ja) * | 2014-07-04 | 2017-09-14 | エイ・ビー・ビー ゴムテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングABB gomtec GmbH | 磁気式のインターフェースを備える駆動ユニット |
KR102418655B1 (ko) * | 2014-07-04 | 2022-07-07 | 에이비비 슈바이쯔 아게 | 마그네틱 인터페이스를 구비하는 구동 유닛 |
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