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JP2006331927A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定して酸素を供給でき、強度や放熱性の点でもすぐれた燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】 燃料を供給する燃料供給部2と、外部から酸素を導入する酸素導入部6と、前記燃料供給部2から供給された前記燃料と、前記酸素導入部6から供給された酸素と、により電力を発生する発電部4と、前記燃料供給部2と前記発電部4と前記酸素導入部6とを収容するアノード側筐体部140と、前記酸素導入部6に面して前記アノード側筐体部140の上に設けられたカソード側筐体部150と、を備え、前記カソード側筐体部150は、厚みが一定の屈曲した板状片からなる凹凸と、前記凹凸の凸部先端よりも酸素導入部側に設けられた複数の開口と、を有することを特徴とする燃料電池を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池に関し、より詳細には、通気性、放熱性、機械的な強度などを具備する筐体を備えた燃料電池に関する。
ノートパソコン、小型オーディオプレーヤやワイヤレスヘッドセットなどの小型電子機器の電源として、メタノールなどを燃料とした燃料電池が実用化されつつある。このメタノール燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)は、 自発呼吸型の燃料電池であり、燃料としてのメタノールが毛細管現象や拡散現象等により、燃料極まで自発的に輸送する。そして、燃料極で発生した活性化した水素元素(以下、プロトン)及び電子と、電解質膜を介して空気側から取り込んだ酸素ガスとの間で電気化学反応が生じ、電力が発生する。(例えば、特許文献1および特許文献2)。
このように、燃料電池は、発電のために酸素を必要とする。この酸素は、通常は、カソード側に設けられた複数の孔を介してセル内へ供給されるが、例えば、この孔が遮蔽物により塞がれてしまうと、酸素が供給不足になり、発電効率が低下する。
また、燃料電池は、発電に伴い二酸化炭素(以下、CO)ガスが副生成物として発生する。このCOガスは、通常は筐体に設けられたガス排出孔から排出されるが、その排出速度が律速になると、セル内部が加圧される。このため、筐体の強度が弱いと変形する場合がある。
またさらに、燃料電池においては、発電に伴う電気化学反応により熱が発生する。この熱の放出が不十分であると、燃料電池本体の温度が上昇する。
特開2000−106201号公報 特開2001−216791号公報
本発明は、安定して酸素を供給でき、強度や放熱性の点でもすぐれた燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
燃料を供給する燃料供給部と、
外部から酸素を導入する酸素導入部と、
前記燃料供給部から供給された前記燃料と、前記酸素導入部から供給された酸素と、により電力を発生する発電部と、
前記燃料供給部と前記発電部と前記酸素導入部とを収容するアノード側筐体部と、
前記酸素導入部に面して前記アノード側筐体部の上に設けられたカソード側筐体部と、
を備え、
前記カソード側筐体部は、厚みが一定の屈曲した板状片からなる凹凸と、前記凹凸の凸部先端よりも酸素導入部側に設けられた複数の開口と、を有することを特徴とする燃料電池が提供される。
本発明によれば、安定して酸素を供給でき、強度や放熱性の点でもすぐれた燃料電池を提供することができ、産業上のメリットは多大である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池の基本構成を表す概略断面図である。
すなわち、本実施形態の燃料電池は、アノード側筐体部140の中に、燃料供給部2と、発電部4と、酸素導入部6と、がこの順に積層された構造を有する。そして、アノード側筐体部140の上部にはカソード側筐体部150が設けられて筐体が構成され、その内部の各要素が機械的な衝撃や外力などから保護されている。
燃料供給部2は、メタノールなどの燃料を発電部4に供給する部分であり、その下面あるいは側面などには燃料供給口10が設けられている。燃料供給口10には、メタノールなどの液体燃料が充填されたタンクなどが接続され、燃料供給口10を介して液体燃料が燃料供給部2に供給される。
一方、酸素導入部6は、矢印Aで表したように、外部から酸素を取り入れて発電部4に供給する部分である。酸素を酸素導入部6に導入するため、カソード側筐体部150には、図示しない開口を設けて、十分に良好な通気性を確保する必要がある。
発電部4は、これら燃料と酸素との電気化学反応により電力を発生する。なお、これら各要素の具体的な構造については、後に詳述する。
そして、本実施形態においては、カソード側筐体部150が、厚みが一定の屈曲した板状片からなる凹凸と、この凹凸の凸部先端よりも下に設けられた複数の開口と、を有する形状に形成されている。より具体的には、カソード側筐体部150は、例えば、板状体を凹凸状に加工した形態を有する。この凹凸には、通気のための複数の開口が設けられている。このようにすると、カソード側筐体部150の通気性を確保でき、放熱性にも優れ、軽量で十分な機械的強度が得られる。
以下、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明する。
図2は、本発明にかかるカソード側筐体部150の第1の具体例の構造を表す模式図である。すなわち、同図(a)は、カソード側筐体部150の斜視図、(b)及び(c)は(a)のA−A線及びB−B線断面の一部を表す模式図である。
また、図3は、本具体例のカソード側筐体部の模式平面図である。
本具体例のカソード側筐体部150は、複数の4角錐状体が面内に平行に整列するように形成されており、これに4角錐状体の各斜面には、空気を導入するための開口150Hが設けられている。つまり、カソード側筐体部150は、厚みが一定の屈曲した板状片150Sからなる複数の4角錐状体からなる凹凸を有する。そして、この凹凸の凸部先端よりも下に設けられた複数の開口150Hを有する。
4角錐状体の底辺の長さa及びbは、例えば、それぞれ2ミリメートル〜20ミリメートル程度とすることができる。また、開口150Hの開口率は、平面的にみて20〜70パーセント程度とすることができる。
このようなカソード側筐体部150は、複数の開口150Hが設けられた厚み0.2ミリメートル〜1ミリメートル程度の板状体を、凹凸状に形成することにより得られる。具体的には、平板状の板状体をプレスなどの方法で凹凸状に加工してもよく、あるいは、射出成形などの方法により凹凸状体を形成してもよい。その材料としては、例えば、ステンレスや鉄などの金属や、プラスチックあるいは樹脂などの有機材料を用いることができる。
図4は、本発明の実施形態に係る燃料電池の具体的な構造を例示する概略断面図である。 すなわち、本具体例の燃料電池は、保液シート20と、多孔質膜30と、燃料極側集電体40と、燃料側ガス拡散層50と、燃料極60と、電解質板70と、酸化剤極80と、酸化剤側ガス拡散層90と、酸化剤側集電体100と、保湿シート110と、をこの順に積層させた構造を有する。これらの要素は、複数のセルCを構成し、これらセルCは、アノード側筐体部140により保護されている。そして、アノード側筐体部140の側面に燃料供給口10が設けられている。燃料供給口10には、メタノールなどの液体燃料が充填されたタンクなどが接続され、燃料供給口10を介して液体燃料が保液シート20に供給される。
次に、本具体例の燃料電池における発電メカニズムについて説明する。
まず、燃料極60側は、次式(1)により表されるメタノールと水の電気化学反応に基づく半反応により、プロトン(H)と電子(e)とを発生させる。

CHOH(l)+HO(l) → CO(g)↑+6H+6e (1)

ここで、メタノールは毛細管現象をドライビングフォースとして保液シート20の中を自発的に移動し、燃料極側集電体40に設けられた開口(図示せず)を通り、燃料側ガス拡散層50を経由して燃料極60に供給される。
これに対応して、酸化剤極80側においては、保湿シート110から燃料電池系内に酸素を取り込み、次式(2)より表される半反応により、大気中の酸素(O)ガスを燃料側からのHとeと、電気化学反応を行うことで、発電が生じる。

3/2O+6H+6e → 3HO (2)

なお、この電気化学反応により生じた水(HO)は、電解質板70を透過し、燃料極60へ移動し、再度、(1)の半反応において、燃料として、再利用することができる。
そして、以上説明した燃料電池の各要素は、アノード側筐体部140に収納され、その上部は、図2に例示したように空気を系内に取り込むための複数の開口を有するカソード側筐体部150が設けられている。アノード側筐体部140は、例えば、プラスチックや樹脂などからなり、上方が開放した筺状に形成されている。ここで、カソード側筐体部150は、アノード側筐体部140の上部の開放端の周囲に形成された突起部140Aを回り込むように嵌め合うことができる。このようにすると、上部が開口した筺体140の中に燃料電池の各要素を収容し、しかる後に、カソード側筐体部150を被せてその周囲を嵌め合うことができ、組立が容易となる。
図5は、比較例のカソード側筐体部を表す模式図である。すなわち、同図(a)は、カソード側筐体部150の斜視図、(b)及び(c)は(a)のA−A線及びB−B線断面の一部を表す模式図である。
本比較例のカソード側筐体部150は、平坦な平板状に形成され、複数の開口150Hが設けられている。しかし、このように、カソード側筐体部150を平板状に形成すると、遮蔽物により開口150Hが塞がれやすく、また、機械的な強度や放熱性の点でも改良の余地がある。
図6は、比較例のカソード側筐体部に遮蔽物が接触した状態を例示する模式断面図である。
カソード側筐体部150が平板状であると、遮蔽物200が接触した時に、開口150Hが塞がれやすくなる。開口150Hが塞がれると、燃料電池に酸素が供給されず、発電出力が低下する。
例えば、燃料電池を携帯電話の中に装填した時に、携帯電話の収容部の内壁が燃料電池のカソード側筐体部の表面に接触した状態となる場合がありうる。このような場合、携帯電話の内壁が遮蔽物200として作用し、カソード側筐体部150の開口150Hを塞ぐおそれがある。また、通気性や放熱性を考慮して、燃料電池のカソード側筐体部を機器の表面に露出させる構造も考えられる。このような場合に、機器の表面に露出したカソード側筐体部の上に、例えば、本などを載せたり、あるいは使用者が手などを載せたりすることもありうる。このような場合も、これら本や手などが遮蔽物200として作用し、カソード側筐体部150の開口150Hを塞ぐおそれがある。
これらの場合、比較例のカソード側筐体部150においては、開口150Hが塞がれやすく、燃料電池の発電出力が低下するおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、遮蔽物200が接触した状態においても通気性を確保できる。
図7は、本実施形態のカソード側筐体部に遮蔽物が接触した状態を表す模式図である。 本実施形態によれば、カソード側筐体部を凹凸状に形成し、その斜面あるいは底面に開口150Hを形成することにより、遮蔽物200が接触した状態においても、通気性を確保できる。つまり、複数の4角錐状体の頂点で遮蔽物200を支えるため、4角錐状体の各斜面に設けられた複数の孔は塞がれることなく、酸素を下方の保湿シート110へ安定的に供給することが可能である。その結果として、遮蔽物200が接触した状態においても燃料電池に酸素を供給することができ、発電出力の低下を防ぐことができる。
また、本実施形態によれば、燃料電池の放熱性も確保できる。すなわち、燃料電池では、上記(1)式や(2)式により表される電気化学反応に伴って熱が生ずる。従って、この熱を効率よく放出することが必要とされる。
これに対して、本実施形態によれば、カソード側筐体部150を凹凸の板状体に形成することにより、カソード側筐体部150の表面積を増加させ、その放熱効率を向上させることができる。またさらに、図7に表したように遮蔽物200が接触した状態においても通気性が確保されるので、空気を媒介した放熱経路を確保できる。
またさらに、後に詳述するように、保湿シート110の表面形状をカソード側筐体部150に合わせて凹凸状に形成した場合には、保湿シート110の表面積が拡大するので、放熱面積が増加するという効果も得られる。
一方、本実施形態によれば、カソード側筐体部150を凹凸状に形成することにより、重量を増やすことなく機械的強度を向上させることもできる。すなわち、燃料電池に外力が加わった場合や、燃料電池の内圧が変動した場合に、カソード側筐体部150の変形を抑制することができる。
例えば、燃料電池は、その内圧が上昇する場合があり得る。すなわち、上記(1)式に表した電気化学反応により発生した二酸化炭素ガス(CO)は、多孔質膜30を介して、直径約10マイクロメートル〜数ミリメートル程度のガス排出孔130から燃料電池の系外へ排出される。しかし、ガス排出孔130からのガス排出速度が律速になると、COガスは、電解質板70の下側の空間に滞留し、加圧して電解質板70を上方に押し上げる圧力P(図4参照)を与える。すると、カソード側筐体部150にこの圧力が加わり、上方に変形させる応力が作用する。
これに対して、本実施形態によれば、カソード側筐体部150を凹凸状の板状体に形成することにより、カソード側筐体部150を肉厚にすることなく、その変形を抑制することができる。この効果については、後に実施例を参照して詳述する。
また、図2及び図3に表した具体例においては、四角形状の開口150Hの各辺が、カソード側筐体部150の外辺に対して平行な方向とされている。このようにすると、開口150Hを燃料電池のセルCの形状と整合させることができる。その結果として、セルCにそれぞれ設けられている酸化剤極80に対してより、むらなく均一に確実に酸素を供給することができる。
以上、本発明の実施形態にかかるカソード側筐体部150の作用について説明した。
次に、本実施形態の燃料電池を構成する主要部の材料の具体例について説明する。
まず、燃料供給口10は熱可塑性ポリエステル、保液シート20はナイロン繊維、多孔質膜30は厚さ200マイクロメートルのシリコーンゴムシートによりそれぞれ形成することができる。 また、燃料極60は、白金族元素の単体金属(例えば、Pt、Ru、Rh、Ir、Oa、Pd等)や白金属元素を有する合金などを用いて形成することができ、メタノールや一酸化炭素に対する耐性の強いPt−Ru合金を用いることが望ましいが、これには限定されない。また、燃料極60の材料として、炭素材料のような伝導性担持体を使用する担持触媒を用いることもできる。
電解質板70には、例えば、スルホン酸基を有するフッ素系樹脂、スルホン酸基を有するハイドロカーボン系樹脂、タングステン酸やリンタングステン酸などの無機物などを用いることができるが、これらには限定されない。一方、酸化剤極80には、白金族元素の単体金属(例えば、Pt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等)、白金族元素を含有する合金など、炭素材料のような伝導性担持体を使用する担持触媒を使用することもできる。
また、保湿シート110としては、例えば、厚み500マイクロメートルのポリエチレン製多孔質フィルムを用いることができる。この場合、フィルムの透気度は、例えば2秒/100cm程度で、透湿度は4000g/m・24h程度とすることができる。
また、この燃料電池の外形寸法は、例えば、長さ30ミリメートル×幅20ミリメートル×厚さ5ミリメートル程度の板状とすることができる。
以上、本実施形態に用いることができる燃料電池の具体的な材料について説明した。
次に、本実施形態において用いることができるカソード側筐体部150の他の具体例について説明する。
図8は、本実施形態におけるカソード側筐体部150の第2の具体例を表す模式図である。すなわち、同図(a)は、カソード側筐体部150の斜視図、(b)及び(c)は(a)のA−A線及びB−B線断面の一部を表す模式図である。
本具体例においては、カソード側筐体部150は、一方向(A−A線方向)に沿って凹凸状に形成されている。このようにしても、通気性、放熱性、機械的な強度などを改善することが可能である。また、一方向のみに凹凸状に加工する場合、プレスなどによる加工が容易となり、製造上も有利である。
図9は、本実施形態におけるカソード側筐体部150の第3の具体例を表す模式図である。すなわち、同図(a)は、カソード側筐体部150の斜視図、(b)及び(c)は(a)のA−A線及びB−B線断面の一部を表す模式図である。
本具体例においても、第2具体例と同様に、カソード側筐体部150は、一方向(A−A線方向)に沿って凹凸状に形成されている。ただし、凹部(保湿シートに近い側)においてもB−B線方向に支持部(板状片)150Sが延在している。このようにすると、カソード側筐体部150の強度をさらに向上させることができる。
図10は、本実施形態におけるカソード側筐体部150の第4の具体例を表す模式図である。すなわち、同図(a)は、カソード側筐体部150の斜視図、(b)及び(c)は(a)のA−A線及びB−B線断面の一部を表す模式図である。
また、図11は、このカソード側筐体部150の模式平面図である。
本具体例においては、第1具体例(図2及び図3)と同様に、カソード側筐体部150は、複数の4角錐状体を平行配置した凹凸形状を有する。ただし、開口150Hの向きが、第1具体例とは異なる。すなわち、本具体例においては、四角形状の開口150Hの各辺が、カソード側筐体部150の外辺に対して略45度傾斜した方向とされている。このようにしても、通気性、放熱性、機械的強度の向上などの効果を得ることができる。
ここで、本実施形態におけるカソード側筐体部150の凹凸の断面形状は、図2(b)及び(c)などに例示したものは限定されない。
図12乃至図15は、本実施形態におけるカソード側筐体部150の凹凸の断面形状を例示する模式図である。
すなわち、本実施形態においては、図12あるいは図13に例示したように、凹凸の断面が曲面状となるように形成してもよい。またさらに、図14に例示したように、曲面状と平面状の凹凸を混在させてもよい。
一方、本実施形態においては、凹凸の高さをカソード側筐体部150の前面に亘って均一にする必要はなく、例えば、図15に表したように、凹凸の高さを不均一にしてもよい。
また、本実施形態においては、図14及び図15に例示したように、カソード側筐体部150の直下の部材(例えば、保湿シート110)の表面形状を、カソード側筐体部150に合わせて凹凸状に形成してもよい。このようにすると、保湿シート110の表面積を増やすことができる。その結果として、保湿シート110の空気との接触面積を増加させ、酸素の供給量を増加・安定化させることができる。
ただし、本実施形態においては、図16に例示したように、保湿シート110の表面を平坦にした場合にも、凹凸状に形成されたカソード側筐体部150との間に空間Sが形成されるので、空気の流通が確保され、酸素を安定的に供給することができる。
一方、本実施形態においては、カソード側筐体部150の上に、保護シートを設けてもよい。
図17は、保護シートを設けた燃料電池を表す一部拡大断面図である。
保護シート160としては、例えば、有機材料からなるフィルムやシールなどを用いることができる。また、保護シート160に開口160Hを設けておけば、通気性や放熱性も確保できる。また、保護シート160として、多孔質状のフィルムや織物状の材料を用いた場合も、通気性や放熱性の確保が容易となる。
図18は、本実施形態におけるカソード側筐体部150の第5の具体例を表す模式図である。すなわち、同図(a)は、カソード側筐体部150の斜視図であり、同図(b)はその一部拡大図である。
本具体例においても、厚みが一定の屈曲した板状片150Sからなる凹凸が形成されている。そして、これら凹凸の凸部先端よりも下に設けられた複数の開口150Hが設けられている。
本具体例においては、いわゆる「エキスパンド・メタル」を用いることができる。すなわち、一枚の金属板に、複数の不連続な切断線を互いに略平行に形成し、この金属板を切断線に対して略垂直且つ主面に対して略平行な方向に引き延ばすことにより、図示したような形態の「エキスパンド・メタル」を形成できる。
このようなカソード側筐体部150を用いた場合も、図1乃至図17に関して前述したものと同様に、通気性、放熱性、機械的な強度の確保などの効果を得ることができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明者は、図2及び図3に関して前述した第1の具体例のカソード側筐体部150と、比較例のカソード側筐体部のそれぞれについて、加圧された状態を評価した。具体的には、FEM法(Finite Element Method)によって構造解析を行い、応力分布から最大変形量を算出し、その値を評価した。ここで、本実施例で行った構造解析の詳細な条件は、以下の如くである。
構造解析は、MSC.Software社製のMarc2005(商標名)にて行った。また、その境界条件としては、カソード側筐体部150の外周を3次元方向から固定し、凸面の裏面から略垂直方向へ圧力を加えた状態とし、その際の応力分布はモノトーン色の濃淡で表し、荷重が大きい程薄く、小さいほど濃くなるよう表示した。また、最大変形量は、変形前後のカソード側筐体部150の最表面を測定した。
(第1の実施例)
図19は、第1の実施例のカソード側筐体部150を表す模式斜視図である。
本実施例のカソード側筐体部150においては、4角錐状体の底辺の各辺の長さをそれぞれ4ミリメートルとし、4角錐状体の高さは2ミリメートルとした。カソード側筐体部150のサイズは、20ミリメートル×20ミリメートルとし、その開口率はおよそ25パーセントとした。また、カソード側筐体部150の材料はステンレスとし、その厚みは0.3ミリメートルとした。その物性値として、ヤング率200GPa、ポアソン比0.3とした。
また、比較例として、同様の材料、厚み及び開口率を有する平板状のカソード側筐体部を想定した。
図20は、比較例についての解析結果を表し、図21は、第1実施例についての解析結果をそれぞれ表す模式図である。
まず、比較例について以下に説明する。2400GPaの圧力を面内に均一に印加した場合、比較例のカソード側筐体部では、図20に表したように、中央付近において変形が顕著となり、最大で4.7ミリメートルの変形が生ずることが分かった。
これに対して、本実施例のカソード側筐体部150の場合、図21に表したように、最大の変形量は0.9ミリメートルであり、比較例の1/5に抑制できることが判明した。つまり、本実施例によれば、カソード側筐体部150を凹凸状の板状体に形成することにより、肉厚にすることなく、機械的な強度を大幅に向上させることができる。その結果として、例えば、燃料電池の中に二酸化炭素ガスが滞留して内圧が上昇したような場合でも、カソード側筐体部150の変形を抑制できる。
(第2の実施例)
図22は、第2の実施例のカソード側筐体部150を表す模式斜視図である。
本実施例のカソード側筐体部150においても、第1実施例と同様の形状、開口率、材料、厚みとした。ただし、カソード側筐体部150のサイズは、40ミリメートル×40ミリメートルとした。比較例としては、同様の材料、厚み、開口率を有する40ミリメートル×40ミリメートルの平板状のカソード側筐体部を想定した。そして、これら第2実施例及び比較例のカソード側筐体部に対して、0.45MPaの圧力を均一に印加した。
図23は、比較例についての解析結果を表し、図24は、第2実施例についての解析結果をそれぞれ表す模式図である。
比較例のカソード側筐体部では、図23に表したように、最大で1.51ミリメートルの変形が生ずることが分かった。
これに対して、本実施例のカソード側筐体部150の場合、図24に表したように、最大の変形量は0.44ミリメートルであり、比較例の1/3.5に抑制できることが判明した。つまり、本実施例においても、カソード側筐体部150を凹凸状の板状体に形成することにより、肉厚にすることなく、機械的な強度を大幅に向上させることができることが判明した。
以上、具体例を限定しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明の燃料電池は、これらの具体例には限定されない。例えば、カソード側筐体部150の形状、板厚み、材質、開口面積、開口率、等の各要素について、当業者が適宜変更したものであっても、本発明の主要を有する限りにおいて、本発明の範囲に包含される。
また、本発明の燃料電池を構成する各要素の材質、サイズ、形状、配置関係などについては、当業者が適宜変更を加えたものであっても、本発明の要旨を包含する限りにおいて本発明の範囲に包含される。
本発明の実施形態に係る燃料電池の基本構成を表す概略断面図である。 本発明にかかるカソード側筐体部の第1の具体例の構造を表す模式図である。 図3は、第1具体例のカソード側筐体部の模式平面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池の具体的な構造を例示する概略断面図である。 比較例のカソード側筐体部を表す模式図である。 比較例のカソード側筐体部に遮蔽物が接触した状態を例示する模式断面図である。 本実施形態のカソード側筐体部に遮蔽物が接触した状態を表す模式図である。 本実施形態におけるカソード側筐体部150の第2の具体例を表す模式図である。 本実施形態におけるカソード側筐体部150の第3の具体例を表す模式図である。 本実施形態におけるカソード側筐体部150の第4の具体例を表す模式図である。 カソード側筐体部150の模式平面図である。 本実施形態におけるカソード側筐体部150の凹凸の断面形状を例示する模式図である。 本実施形態におけるカソード側筐体部150の凹凸の断面形状を例示する模式図である。 本実施形態におけるカソード側筐体部150の凹凸の断面形状を例示する模式図である。 本実施形態におけるカソード側筐体部150の凹凸の断面形状を例示する模式図である。 保湿シート110の表面を平坦にした場合を例示する模式断面図である。 保護シートを設けた燃料電池を表す一部拡大断面図である。 本実施形態におけるカソード側筐体部150の第5の具体例を表す模式図である。 第1の実施例のカソード側筐体部150を表す模式斜視図である。 比較例についての解析結果を表す模式図である。 第1実施例についての解析結果をそれぞれ表す模式図である。 第2の実施例のカソード側筐体部150を表す模式斜視図である。 比較例についての解析結果を表す模式図である。 第2実施例についての解析結果をそれぞれ表す模式図である。
符号の説明
2 燃料供給部
4 発電部
6 酸素導入部
10 燃料供給口
20 保液シート
30 多孔質膜
40 燃料極側集電体
50 燃料側極ガス拡散層
60 燃料極
70 電解質板
80 酸化剤極
90 酸化剤極集電体
100 酸化剤側集電体
110 保湿シート
130 ガス排出孔
140 アノード側筐体部
150 カソード側筐体部
150S 板状片
150H 開口
160 保護シート
160H 開口
200 遮蔽物

Claims (8)

  1. 燃料を供給する燃料供給部と、
    外部から酸素を導入する酸素導入部と、
    前記燃料供給部から供給された前記燃料と、前記酸素導入部から供給された酸素と、により電力を発生する発電部と、
    前記燃料供給部と前記発電部と前記酸素導入部とを収容するアノード側筐体部と、
    前記酸素導入部に面して前記アノード側筐体部の上に設けられたカソード側筐体部と、
    を備え、
    前記カソード側筐体部は、厚みが一定の屈曲した板状片からなる凹凸と、前記凹凸の凸部先端よりも酸素導入部側に設けられた複数の開口と、を有することを特徴とする燃料電池。
  2. 前記カソード側筐体部は、前記開口が形成された板状体の複数の箇所をその主面に対して略垂直方向に屈曲させた形状を有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記カソード側筐体部は、複数の不連続な切断線が互いに略平行に形成された板状体を前記切断線に対して略垂直且つ主面に対して略平行な方向に引き延ばした形状を有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記カソード側筐体部に対向する前記酸素導入部の表面は、略平坦面とされ、
    前記凹凸の前記凸部先端の前記酸素導入部側において、前記板状片と前記酸素導入部の前記表面との間には間隙が設けられてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の燃料電池。
  5. 前記カソード側筐体部に対向する前記酸素導入部の表面は、前記凹凸に対応した凹凸面とされ、
    前記凹凸の前記凸部先端の前記酸素導入部側において、前記板状片と前記酸素導入部の前記表面とは接触してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の燃料電池。
  6. 前記複数の開口のそれぞれは、略四角形であり、
    前記略四角形の各辺は、前記カソード側筐体部の外辺と略平行であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の燃料電池。
  7. 前記カソード側筐体部は、金属により形成されてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の燃料電池。
  8. 前記筺体は、酸素導入部側に開放され前記前記燃料供給部と前記発電部と前記酸素導入部とを収容する収容空間と、前記酸素導入部側の開放端から側方に突出する突起部と、を有し、
    前記カソード側筐体部は、前記収容空間を被い、その周囲が前記突起部を回り込むように変形固定されてなることを特徴とする請求項7記載の燃料電池。

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