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JP2006272503A - インサート着脱式ドリル - Google Patents

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Abstract

【課題】 ドリル本体と切削インサートとを好適に一体化できるインサート着脱式ドリルを提供する。
【解決手段】 ドリル本体1の切削インサート2をクランプ保持するクランプ面と、このクランプ面に交差しつつ隣接され切削インサート2にドリル本体1の回転力を伝達するトルク伝達面との交差角に対して、クランプ面にそれぞれ押圧される切削インサート2のクランプ受面と、クランプ受面に交差しつつ隣接されてドリル本体1の回転力がトルク伝達面から伝達されるトルク受面との交差角を2°以下の範囲で小さく形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ドリル本体の先端側に、先端に切刃を有する切削インサートを着脱可能に装着したインサート着脱式ドリルに関する。
従来、被削材の孔開け加工に使用される切削工具として、ドリル本体の先端側に、先端に切刃を有する切削インサートを着脱可能に装着した、いわゆるインサート着脱式ドリルと称されるものが使用されている。このインサート着脱式ドリルでは、被削材の切削加工によって損耗する切刃を備える切削インサートの交換のみで繰り返し加工を行うことが可能とされる。
この種のインサート着脱式ドリルは、軸線回りに回転される略円柱棒状のドリル本体の先端に後端側に凹む溝部(切削インサート取付座)が形成され、この溝部に切削インサートが嵌合されて、ドリル本体と切削インサートとが一体とされる(例えば、特許文献1参照。)。このインサート着脱式ドリルでは、ドリル本体の溝部の内面に、先端側を向いてドリル本体の軸線に直交する底面と、この底面に交差しつつドリル本体の内周側を向くように軸線を挟んで互いに反対側に配されて切削インサートをクランプ保持する一対のクランプ面と、ドリル回転方向前方側を向くように軸線を挟んで互いに反対側に配されて切削インサートにドリル本体の回転力を伝達するトルク伝達面とが形成されている。また、一対のクランプ面は、それぞれ、一対のトルク伝達面のそれぞれのドリル本体の内周側からドリル回転方向後方側に向けて交差されつつ隣接されている。
また、切削インサートは、超硬合金などの硬質材料で形成されたインサート本体の先端に切刃が形成されている。さらに、後端側にドリル本体の溝部に嵌合されて、一対のクランプ面からクランプ力を受ける一対のクランプ受面と、一対のトルク伝達面からドリル本体の回転力を伝達されるトルク受面とが形成されている。このとき、一対のクランプ受面は、それぞれ、一対のトルク受面と交差されつつ隣接されている。
このインサート着脱式ドリルにおいては、ドリル本体のクランプ面とトルク伝達面との交差角と、切削インサートのクランプ受面とトルク受面との交差角が等しいものとされて、互いが嵌合されつつ一体とされる。
一方、インサート着脱式ドリルには、ドリル本体に、底面から軸線方向の後端側に延びるスリットが軸線を含みつつ軸線に平行となるように形成されて、ドリル本体の先端側が、それぞれに一つずつのクランプ面とトルク伝達面とを備えて二分されたものがある(例えば、特許文献2参照。)。この種のインサート着脱式ドリルでは、スリットを交差しつつ延びその内面に雌ネジの螺刻が施された挿通孔が形成されて、この挿通孔に雄ネジ部材(クランプネジ)を螺合させることによって、スリットの間隔を大小変化させることが可能とされている。つまり、雄ネジ部材の挿通孔への捻じ込み深さに応じて二分された2つの先端部を弾性変形させつつ各先端部の対向する面の間隔を変化させることが可能とされる。これにより、ドリル本体の溝部に挿入した切削インサートのクランプ受面に対し、クランプ面を強固に押圧させて切削インサートをクランプ保持させることが可能とされる。
また、挿通孔には、クランプネジを緩めた際にその頭部が当接される止め部材が設けられ、この止め部材に頭部が当接されることによって、スリットの間隔を大きくすることが可能とされ、ドリル本体の溝部への切削インサートの着脱をより容易なものとされている。
登録実用新案第3054444号公報 特開2004−330391号公報
しかしながら、上記のインサート着脱式ドリルでは、切削インサートのクランプ受面とトルク受面との交差角が、ドリル本体のクランプ面とトルク伝達面との交差角と同一とされているため、これらの面が高い精度で形成されていなければその密着性が損なわれて伝達されるクランプ力が小さくなり、ドリル本体への切削インサートの取付剛性を十分に確保できない場合があるという問題があった。さらに、この場合には、切削インサートの装着時にドリル本体と切削インサートの互いの軸線がずれる場合があるという問題があった。従って、このような問題が生じると、切削孔の精度が損なわれる結果となる。
また、上記のインサート着脱式ドリルでは、スリットの間隔を大小変化させるクランプネジとこの頭部に当接される止め部材とが螺合される挿通孔の雌ネジが、ともに例えば右ネジの同方向の雌ネジとされているため、クランプネジを緩めてスリットの間隔を大きくするためにクランプネジの頭部を止め部材に当接させた際に、クランプネジの回転に止め部材が従動されるという問題があった。この場合には、止め部材が挿通孔から外れてしまうとともに、スリットの間隔を大きくすることができず、切削インサートを好適に着脱できない場合があるという問題があった。
さらに、切削インサートをドリル本体と一体化した状態で、スリットが開口されているため、切削時にスリットが形成する空間内で共鳴現象が生じ、大きく高音の切削音が発生するという問題があった。また、スリット内に切削屑が噛み込まれて、切削孔の内面を傷つける場合もあった。
また、上記のインサート着脱式ドリルでは、例えばステンレス材などを切削する際に、切削孔からドリルに強い締付け力が負荷され、切削抵抗が大きくなって安定的に切削を行なうことが困難になる場合があった。さらに、切削孔を形成した後にドリル本体を後退させる際にも切削孔と干渉を生じ、好適にドリルを引き抜くことができない場合があるという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑み、ドリル本体と切削インサートとを高い取付剛性および取付精度で好適に一体化できるインサート着脱式ドリルを提供することを第一の目的とする。
また、本発明は、クランプネジの回転に止め部材が従動されることなく、ドリル本体に切削インサートを好適に着脱可能なインサート着脱式ドリルを提供することを第二の目的とする。
さらに、本発明は、切削時の切削音の低減を図るとともに、スリットへの切屑の噛み込みに伴う切削孔の傷つきを防止したインサート着脱式ドリルを提供することを第三の目的とする。
また、本発明は、切削時の切削抵抗や戻り際での干渉を低減させることにより、安定的に切削を行なうことが可能なインサート着脱式ドリルを提供することを第四の目的とする。
上記の第一の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明のインサート着脱式ドリルは、軸線回りに回転される略円柱棒状のドリル本体と、先端に切刃を有するとともに前記ドリル本体の先端側に着脱可能に装着された切削インサートと備えるインサート着脱式ドリルであって、前記ドリル本体には、その先端に後端側に凹む溝部が形成されて、該溝部には、前記先端側を向いて前記ドリル本体の軸線に直交する底面と、該溝部に挿入された前記切削インサートをクランプ保持する一対のクランプ面と、該各クランプ面に交差しつつ隣接され、前記切削インサートに前記ドリル本体の回転力を伝達する一対のトルク伝達面とが形成されるとともに、前記底面から前記ドリル本体の先端を二分するように前記軸線方向の後端側に延びるスリットが設けられ、前記切削インサートには、前記ドリル本体の前記一対のクランプ面にそれぞれ押圧される一対のクランプ受面と、該クランプ受面と交差しつつ隣接し前記一対のトルク伝達面のそれぞれから前記ドリル本体の回転力を伝達される一対のトルク受面とが形成されており、前記ドリル本体の隣接する前記クランプ面と前記トルク伝達面との交差角に対して、前記切削インサートの隣接する前記クランプ受面と前記トルク受面との交差角が2°以下の範囲で小さく形成されていることを特徴とする。
また、第二の目的を達するために、本発明のインサート着脱式ドリルは、前記ドリル本体の先端側に、前記スリットに交差しつつ延びその内面に第1雌ネジ部と第2雌ネジ部とを備えた挿通孔が形成され、前記第1雌ネジ部と前記第2雌ネジ部の雌ネジは、互いに逆方向に形成されていることが望ましい。
さらに、第三の目的を達するために、本発明のインサート着脱式ドリルは、前記スリットの少なくとも一部に樹脂が封入されていることが望ましい。
また、第四の目的を達するために、本発明のインサート着脱式ドリルは、前記切削インサートに、前記軸線方向の先端から後端に向けてその外径を漸次小とするテーパー形状のマージンが形成され、該マージンの先端から後端までの前記軸線方向の長さ範囲のうち、少なくとも前記マージンの先端から1/5以上の長さ範囲のテーパー部分が第1テーパー部とされ、該第1テーパー部から前記マージンの後端までのテーパー部分が第2テーパー部とされ、該第2テーパー部は、前記第1テーパー部のテーパー角よりも大きなテーパー角で形成されていることが望ましい。
本発明のインサート着脱式ドリルによれば、切削インサートのクランプ受面とトルク受面との交差角が、ドリル本体のクランプ面とトルク伝達面との交差角に対し、2°以下の範囲内で小さく形成されているため、ドリル本体の溝部に切削インサートを装着した際には、互いの交差角が等しいものと比較して、トルク伝達面とトルク受面とを強く密着させることができ、ドリル本体から切削インサートに確実にトルクを伝達することができる。また、ドリル本体が弾性変形されてクランプ面とクランプ受面との隙間が徐々に埋まるように切削インサートがクランプ保持されるため、大きなクランプ力を切削インサートに作用させることができ、強固に切削インサートとドリル本体とを一体化することが可能となる。
また、ドリル本体の溝部に切削インサートを装着する際に、互いの交差角が微小に異なることにより、その隙間を埋めるように切削インサートが案内されるため、切削インサートの軸線とドリル本体の軸線とを一致させることが可能となるとともに、この状態で切削インサートを強固に保持させることが可能となる。従って、高い取付剛性と取付精度を確保することができ、切削孔の精度も向上させることができる。
さらに、挿通孔内に形成された第1雌ネジ部と第2雌ネジ部とが逆ネジとされていることによって、第2雌ネジ部に螺合された止め部材に、第1雌ネジ部に螺合されたクランプネジが当接された場合においても、クランプネジの回転に止め部材が従動されて緩むことを防止でき、確実にスリットの間隔を大きくすることができるため、ドリル本体の溝部に切削インサートを好適に着脱することが可能となる。
また、前記スリットの少なくとも一部に樹脂が封入されていることによって、切削時にスリット内に切削屑が噛みこむことを防止でき、被削材の内面に傷などが生じることを防止できる。さらに、スリットが樹脂で封入されていることによって、切削時の共鳴現象を防止でき切削音を低減させることが可能となる。
さらに、切削インサートのマージンが、その第1テーパー部よりも第2テーパー部のテーパー角が大きくなるように形成されていることによって、マージンと切削孔とのクリアランスを確保して切削抵抗や戻り際での干渉を低減させることができ、安定的に切削を行なうことが可能となる。
以下、図1から図9を参照し、本発明の一実施形態に係るインサート着脱式ドリルについて説明する。
本発明の一実施形態のインサート着脱式ドリルAは、図1に示すように、軸線O1回りに回転(ドリル回転方向T)される略円柱棒状に形成されたドリル本体1と、先端面2aに切刃2bを有するとともにドリル本体1の先端1a側に着脱可能に装着された切削インサート2とから構成されている。
ドリル本体1は、その後端1b側に、例えば工作機械のチャックなどに保持されるシャンク部3が設けられ、このシャンク部3に対して先端1a側が縮径された略多段円柱状に形成されている。また、ドリル本体1の先端1a側の外周には、先端面1aに開口する一対の切屑排出溝4が軸線O1を挟んで互いに反対側に、軸線O1方向の後端1b側に向かいつつ回転方向T後方側に捻れるように螺旋状に形成されている。
また、ドリル本体1の先端1aには、図1から図3に示すように、この先端1aに開口し後端1b側に凹むように形成された溝部(インサート取付座)5が設けられており、この溝部5には、先端1a側を向いてドリル本体1の軸線O1に直交する底面6と、この底面6に交差しつつドリル本体1の内周側を向くよう軸線O1を挟んで互いに反対側に配され切削インサート2をクランプ保持する一対のクランプ面7と、各クランプ面7に交差しつつ隣接されて切削インサート2にドリル本体1の回転力を伝達する一対のトルク伝達面8とが形成されている。また、一対のトルク伝達面8は、ドリル本体1の回転方向T前方側を向くように軸線O1を挟んで互いに反対側に配されている。ここで、ドリル本体1の隣接するクランプ面7とトルク伝達面8との交差角θ1は、90°〜120°の範囲に設定されている。
トルク伝達面8は、クランプ面7と交差する側と反対側が、ドリル本体1の外周面1cに交差するのに対し、クランプ面7は、トルク伝達面8と交差する側と反対側が、ドリル本体1の外周面1cに達することなく切屑排出溝4のドリル回転方向T後方側を向く壁面に交差している。さらに、一対のクランプ面7は、それぞれ、軸線O1方向の後端1b側へ向かうに従い、ドリル本体1外周側へ向かうよう傾斜(軸線O1に対する傾斜角が、0°より大きく1°以下の範囲)され、一対のトルク伝達面8は、それぞれ、軸線O1方向の後端1b側へ向かうに従い、ドリル回転方向T前方側へ向かうよう傾斜(軸線O1に対する傾斜角が、0°より大きく30°以下の範囲)されている。なお、図3に示すように、軸線O1に直交する断面視で、一対のトルク伝達面8は、軸線O1に対する直径方向にほぼ沿って延設されている。
一方、軸線O1方向の先端1a側を向く底面6には、軸線O1方向の後端1b側へ凹む孔部9が穿設されており、この孔部9は、軸線O1に直交する断面が軸線O1を中心とした略円形状を呈し、軸線O1方向に同一内径で形成されている。このとき、孔部9の内径は、その内周面が切屑排出溝4の壁面よりもドリル本体1内周側に位置するような大きさに設定されている。
また、ドリル本体1には、底面6から軸線O1方向の後端1b側へ延びるスリット10が軸線O1を含みつつ軸線O1に平行となるように延設されている。このスリット10は、孔部9を二分するように形成されて、切屑排出溝4に開口されて連通されている。さらに、軸線O1方向の先端1a側から見た状態で、スリット10が延びる延設方向Nは、図3に示すように、軸線O1に対する直径方向のクランプ面7と平行する方向Mよりも、軸線O1回りにドリル回転方向T後方側へ向かって回転された位置に配されている。このスリット10の延設方向Nと、クランプ面7と平行する方向Mとの交差角αは、0°よりも大きく30°以下の範囲とされている。また、スリット10の底部10aは、スリット10の幅(スリット10を構成する互いに対向する一対の壁面の間隔)よりも大きい内径を有する断面円形の孔状とされて、前記延設方向Nに延びている。さらに、このスリット10には、その内部に適度な耐熱性と粘弾性を有する例えばシリコン樹脂などの樹脂11が封入されている。この樹脂11は、後述するクランプネジ24によってスリット10の離間を大小変化させた場合においても常にスリット10内部に封入された状態で保持されている。
また、このスリット10がドリル本体1の先端部1dに形成されることで、図2に示すように、ドリル本体1の先端部1dは、孔部9を含め、スリット10を挟んで第一先端部12と第二先端部13とに二分され、第1先端部12には、底部6に互いに交差する一方のクランプ面7とクランプ伝達面8とが、第二先端部13には、同じく底部6に互いに交差する他方のクランプ面7とクランプ伝達面8とが配されている。
さらに、ドリル本体1の先端部1dには、孔部9よりも僅かに軸線O1方向の後端1b側に、図4から図5に示すように、スリット10に交差しつつ軸線O1に直交する方向O2に延びる挿通孔14が設けられている。この挿通孔14は、先端部1dを貫通するように形成され、その延設方向O2の外周側端部がそれぞれ第一先端部12の外周面1cと第二先端部13の外周面1cとに開口されている。また、この挿通孔14の延設方向O2は、図4に示すように、スリット10の幅方向Pよりもドリル回転方向T前方側へ向かって回転された位置に配されており、この挿通孔14はスリット10をその幅方向Pに対して斜めに交差するように形成されている。
また、挿通孔14は、第一先端部12内に位置する部分が、第一先端部12の外周面1cから一定の内径で延設方向O2の内側(軸線O1に対する直径方向の内周側)に向けて延設された収容部15と、この収容部15に連通されつつ収容部15の内径よりも若干小さな内径でドリル本体1の内側に向けて延設されスリット10に開口する第一孔部16とから構成されている。また、収容部15の第一孔部16との接続部分は、収容部15の内径がドリル本体1の内側に向かいつつ漸次小となるテーパー形状とされている。さらに、収容部15には、延設方向O2の外側寄りの内面に、後述する止め部材17を螺合しつつ固定する第2雌ネジ部18が形成されている。
一方、挿通孔14の第二先端部13内に位置する部分は、第二先端部13の外周面1cから一定の内径で延設方向O2の内側(軸線O1に対する直径方向の内周側)に向けて延設され、その内面に雌ネジの螺刻が施された第1雌ネジ部19と、この第1雌ネジ部19に連設され、第1雌ネジ部19の内径よりも若干大きく、且つ第一孔部16の内径と略同一の内径でドリル本体1の内側に向けて延設されつつスリット10に開口する第二孔部20とから構成されている。ここで、第2雌ネジ部18と第1雌ネジ部19のそれぞれには、例えば第1雌ネジ部19が右ネジとされ、第2雌ネジ部18が左ネジとされた互いに逆方向の雌ネジが形成されている。
このように構成された挿通孔14には、図1および図5に示すように、雄ネジ部21と頭部22とが連結部23を介して互いに同軸状に連結され、頭部22が連結部23及び雄ネジ部21よりも一段拡径した略多段円柱状を呈するクランプネジ24が挿通される。このクランプネジ24が挿通された状態では、雄ネジ部21が挿通孔14の第1雌ネジ部19に螺合され、頭部22が収容部15の延設方向O2の内側寄りの部分に収容される。また、頭部22の端面には、例えば六角レンチなどのネジ回転用工具(六角レンチ)を嵌合可能なネジ回転用穴(六角穴)25が形成されている。
さらに、挿通孔14には、略円柱状に形成されて、クランプネジ24の抜け出しを防止するとともに、クランプネジ24の頭部22が当接されてスリット10の幅を大きくするための止め部材17が、クランプネジ24の頭部22に対向配置されつつ延設方向O2の外側寄りの部分に収容されている。この止め部材17の外周面には、収容部15に形成された第2雌ネジ部18に螺合可能な雄ネジが形成され、止め部材17は、この雄ネジを第2雌ネジ部18に螺合することで収容部15に固定される。また、止め部材17には、挿通孔14の延設方向O2に沿って貫通する貫通孔26が形成されており、この貫通孔26は、六角穴(ネジ回転用穴)とされている。この六角穴26に六角レンチを嵌合させつつ回転することで、止め部材17を収容部15に捻じ込み可能とされる。ここで、止め部材17に形成された六角穴26は、クランプネジ24の頭部22の端面に形成された六角穴25に嵌合させる六角レンチが通過可能な大きさとされ、且つクランプネジ24の六角穴25に嵌合された六角レンチを回転させた場合においても止め部材17が従動されることがないものとされている。
また、ドリル本体1の先端部1dには、図1から図2および図4に示すように、一対の切屑排出溝4の間に形成され、ドリル本体1の外周面1cが切り欠かれることによって開口し、切削部位にクーラントを供給するクーラント吐出部27が設けられている。また、このクーラント吐出部27は、ドリル本体1の後端1bから軸線O1に沿って延設されつつその途中で分岐するクーラント穴28と連通されている。
一方、ドリル本体1の溝部5に固定されて装着される切削インサート2は、図1および図5から図8に示すように、超硬合金などの硬質材料により形成されたインサート本体2cを有し、このインサート本体2cの先端面2aには、切刃2bが形成されている。インサート本体2cは、ドリル本体1の溝部5に装着した状態で、軸線O1方向の先端側を向く先端面2aが、軸線O1からドリル本体1外周側に向かうに従い漸次後退するV字状を呈するものとされ、ドリル回転方向T前方側を向いて切屑排出溝4の壁面の先端に滑らかに連なる略凹曲面状の一対のすくい面2fを有し、これらのすくい面2fは、先端面2aと、軸線O1に直交するインサート本体2cの後端面2dと、ドリル本体1外周側を向く外周面2eとに交差させられている。ここで、切刃2bは、このすくい面2fと先端面2aとの交差稜線部に形成されている。
また、切削インサート2の外周面2eには、外周面2eとすくい面2fとの交差稜線に沿って外周側に突出するように形成されたマージン2gが設けられている。このマージン2gは、図6に示すように、軸線O1方向の先端面2aと繋がる先端位置から後端面2dと繋がる後端位置に向けて切削インサート2の外径が漸次小となるようにテーパー形状で形成されている。さらに、このマージン2gは、先端面2aから後端面2dまでの軸線O1方向の長さ範囲Lで、少なくとも先端面2aからL/5以上の長さ範囲L1のテーパー部分が第1テーパー部2hとされ、この第1テーパー部2hから後端面2dまでの長さ範囲L2のテーパー部分が第2テーパー部2iとされている。このとき、第2テーパー部2iは、第1テーパー部2hのテーパー角θ4よりも大きなテーパー角θ3で形成されている。
一方、この切削インサート2には、先端面2a及び後端面2dに交差する一対のクランプ受面30と、同じく先端面2a及び後端面2dに交差する一対のトルク受面31とが形成されている。一対のクランプ受面30は、切削インサート2をドリル本体1に装着した状態で、それぞれドリル本体1外周側を向くように軸線O1を挟んで互いに反対側に配置されている。これに対し、トルク受面31は、それぞれドリル回転方向T後端側を向くように軸線O1を挟んで互いに反対側に配置されている。ここで、一対のクランプ受面30は、それぞれ、一対のトルク受面31のそれぞれのドリル回転方向T後方側(ドリル本体1内周側)に交差されつつ隣接され、互いに交差するクランプ受面30とトルク受面31との交差角(軸線O1に直交する断面で見たときの交差角)θ2が、図3に示したドリル本体1の隣接するクランプ面7とトルク伝達面8との交差角θ1に対して、2°以下の範囲で小さなものとされている。
また、トルク受面31は、クランプ受面30と交差する側と反対側が、インサート本体2cの外周面2eに交差するのに対して、クランプ受面30は、トルク受面31と交差する側と反対側が、インサート本体2cの外周面2eに達することなくドリル回転方向T前方側を向くすくい面2fに交差されている。このとき、軸線O1に直交する断面視で、一対のトルク受面31が軸線O1を通る直径方向にほぼ沿って延設されている。さらに、一対のクランプ受面30は、それぞれ、軸線O1方向の後端側へ向かうに従いドリル本体1外周側へ向かうよう傾斜(軸線O1に対する傾斜角が、0°より大きく1°以下の範囲内で、前記のインサート取付座6のクランプ面7の傾斜角と略同一の値)されている。他方、一対のトルク受面31は、それぞれ、軸線O1方向の後端側へ向かうに従いドリル回転方向T前方側へ向かうよう傾斜(軸線O1に対する傾斜角が、0°より大きく30°以下の範囲で、インサート取付座6のトルク伝達面8の傾斜角と略同一の値)されている。
また、インサート本体2cの後端面2dには、図6に示すように、軸線O1方向の後端側へ突出する軸部33が形成されており、この軸部33は、軸線O1に直交する断面が軸線O1を中心とした略円形状を呈するとともに、外径が軸線O1方向に一定となるように形成されている。また、軸部33の外径は、その外周面がすくい面2fの後端面2dへの交差部分よりもドリル本体1内周側に位置されるような大きさとされている。
ついで、上記の構成からなるインサート着脱式ドリルAの切削インサート2をドリル本体1の溝部5に装着して被削材を加工する方法について説明する。
はじめに、ドリル本体1の挿通孔14に挿通されたクランプネジ24の六角穴25に、頭部22と対向配置された止め部材17の貫通孔26を介しつつ六角レンチを嵌合させる。そして、六角レンチを回転させてクランプネジ24を一方向に回転させる。この一方向への回転によって、クランプネジ24が挿通孔14の延設方向O2の外側に向かって移動し、その頭部22が収容部15に固定された止め部材17に当接される。このとき、ドリル本体1の先端部1dの、スリット10を挟んで二分された第一先端部12と第二先端部13とが互いに離間するように弾性変形されて、第一先端部12側に位置する一方のクランプ面7及びトルク伝達面8と、第二先端部13側に位置する他方のクランプ面7及びトルク伝達面8とが互いに離間される。頭部22が止め部材17に当接された状態でクランプネジ24をさらに回転させることによって、第一先端部12と第二先端部13がさらに弾性変形を生じ、スリット10の間隔がより大きなものとなる。
このようにして、ドリル本体1の溝部5が開かれ、溝部5に切削インサート2を挿入することが可能となる。この段階で、図9に示すように、切削インサート2を、一対のクランプ受面30とドリル本体1の一対のクランプ面7とが対向されるように、軸線O1方向の後端側へ向かってスライドさせつつ溝部5に挿入する。このとき、インサート本体2cの後端面2dに形成された軸部33を、底面6に形成された孔部9に挿入し、インサート本体2cの後端面2dと底面6を互いに密着した状態とする。また、インサート本体2cのすくい面2fが、それぞれドリル回転方向T前方側に向けられて、切屑排出溝4に連なり、インサート本体2cのクランプ受面30が、それぞれのクランプ面7に対向配置されるとともに、それぞれのトルク受面31とトルク伝達面8とが対向配置される。この状態で、図9に示すように、ドリル本体1のクランプ面7とトルク伝達面8との交差角θ1に対して、切削インサート2のクランプ受面30とトルク受面31との交差角θ2が2°以下の範囲で小さく形成されているため、対向配置されたクランプ面7とクランプ受面30との間に微小の隙間35が生じている。
ついで、クランプネジ24を一方向に回転させたときと同様、六角レンチをクランプネジ24の六角穴25に嵌合させ、クランプネジ24を他方向に回転させる。これにより、クランプネジ24が挿通孔14の内部に移動し、頭部22が収容部15に形成されたテーパー形状の壁面に当接される。このとき、ドリル本体1の第一先端部12と、第二先端部13とが互いに近接されるように弾性変形される。この弾性変形によって、まず、ドリル本体1の孔部9の内周面が、これに挿入されたインサート本体2cの軸部33の外周面に密着しつつこれを押圧し、孔部9が軸部33を強固に締結保持する。さらに、溝部5の一対のクランプ面7がインサート本体2cの一対のクランプ受面30にそれぞれ密着されてこれを押圧し、切削インサート2がドリル本体1の溝部5内に強固に固定される。
ここで、切削インサート2のクランプ受面30とトルク受面31との交差角θ2が、ドリル本体1のクランプ面7とトルク伝達面8との交差角θ1に対し、2°以下の範囲内で小さく形成され、互いの交差角θ1、θ2が微小に異なるように形成されているため、クランプ受面30をクランプ面7が押圧する際には、クランプネジ24の捻じ込みに従い、第一先端部12と第二先端部13とが弾性変形し、クランプ受面30とクランプ面7との隙間35が徐々に小さくなるとともに互いの接触面積が大きくなってゆく。また、このとき、接触面積が徐々に大きくなるとともに、切削インサート2がドリル本体1の径方向に微小に変位され、この変位とともに、次第に切削インサート2の軸線O1がドリル本体1の軸線O1と一致されてゆく。さらに、クランプネジ24の捻じ込みによって、クランプ面7とクランプ受面30とが徐々に接触面積を大きくしてゆくのに伴い、ドリル本体1のトルク伝達面8が切削インサート2のトルク受面31に押し付けられるように強く密着してゆく。最終的に、クランプ面7とクランプ受面30とが互いに完全に面接触されて隙間35がなくなり、切削インサート2がドリル本体1にクランプ保持される。
このようにドリル本体1に切削インサート2を保持させた段階で、チャック部3を例えば工作機械の主軸に支持させて、軸線O1回りに回転しつつ切刃2bを被削材に切り込ませ、インサート着脱式ドリルAにより被削材の切削が行なわれる。
したがって、上記のインサート着脱式ドリルAによれば、ドリル本体1の先端1a側に形成されたクランプ面7とトルク伝達面8との交差角θ1に対して、切削インサート2のクランプ受面30とトルク受面31との交差角θ2が2°以下の範囲で小さく形成されていることによって、クランプ面7とクランプ受面30との互いの隙間35を徐々に埋めるようにドリル本体1が弾性変形されて切削インサート2をクランプ保持することができる。これにより、クランプ面7とクランプ受面30とが完全に面接触された状態で、大きなクランプ力を作用させて確実に切削インサート2をクランプ保持できるとともに、トルク伝達面8とトルク受面31とが強く密着されるため、ドリル本体1から切削インサート2に回転方向Tに向けて確実にトルクが伝達される。
さらに、クランプ面7とクランプ受面30との互いの隙間35が徐々に埋められて接触面積が大きくなるに従い、切削インサート2がその軸線O1をドリル本体1の軸線O1に一致させるように案内されつつ変位されるため、クランプ保持された段階で、確実に互いの軸線O1を一致させることができる。従って、高い取付剛性および取付精度を確保することができ、切削孔の精度も向上させることができる。
さらに、上記のインサート着脱式ドリルAにおいては、切削インサート2をドリル本体1の先端1a側に装着するため、第一先端部12と第二先端部13とをクランプネジ24を緩めて離間させる際に、止め部材17が螺合される第2雌ネジ部18と、クランプネジ24が螺合される第1雌ネジ部19とが逆ネジとされているため、クランプネジ24の頭部22が当接された状態で、さらにクランプネジ24を回転させても止め部材17が従動されて緩むことを防止できる。これにより、確実にスリット10の間隔を大きくすることができ、切削インサート2を容易に着脱することが可能となる。
また、上記のインサート着脱式ドリルAにおいては、スリット10に樹脂11が封入されていることによって、切削時にスリット10内で共鳴現象が生じて大きく高音の切削音が生じることを防ぎ、切削音を低減させることが可能となる。さらに、スリット10に切屑が噛みこまれることを防止できる。
さらに、上記のインサート着脱式ドリルAにおいては、切削インサート2のマージン2gが第1テーパー部2hと第2テーパー部2iとを有しているとともに、第2テーパー部2iのテーパー角θ3が第1テーパー部2hのテーパー角θ4よりも大きく形成されていることによって、被削材の内面とマージン2gとの接触部分を小さくすることができ、切削時の切削抵抗や、戻り際での干渉を低減させることが可能となる。
なお、本発明は、上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態では、スリット10に封入される樹脂11がシリコン樹脂であるものとしたが、この限りではなく、特に樹脂の種類が限定されるものではない。また、スリット10の全てに樹脂11が封入されるように説明を行なったが、その一部に樹脂11が封入されて切削音の低減に寄与されてもよいものである。
本発明の一実施形態に係るインサート着脱式ドリルを示す側面図である。 図1のドリル本体の先端部を示す側面図である。 図2のD−D線矢視図である。 図2のE−E線矢視図である。 図1のドリル本体の先端部の側断面図である。 図1の切削インサートを示す図である。 図6のF−F線矢視図である。 図6のG−G線矢視図である。 切削インサートをドリル本体の溝部に挿入した状態を示す先端側から見た図である。
符号の説明
1 ドリル本体
1a 先端
1b 後端
2 切削インサート
2a 先端面
2g マージン
2h 第1テーパー部
2i 第2テーパー部
2b 切刃
5 溝部(インサート取付座)
6 底部
7 クランプ面
8 トルク伝達面
10 スリット
11 樹脂
12 第一先端部
13 第二先端部
14 挿通孔
17 止め部材
18 第2雌ネジ部
19 第1雌ネジ部
21 雄ネジ部
22 頭部
24 クランプネジ
30 クランプ受面
31 トルク受面
35 隙間
A インサート着脱式ドリル
O1 軸線
T ドリル回転方向
θ1 交差角
θ2 交差角
θ3 テーパー角
θ4 テーパー角

Claims (4)

  1. 軸線回りに回転される略円柱棒状のドリル本体と、先端に切刃を有するとともに前記ドリル本体の先端側に着脱可能に装着された切削インサートと備えるインサート着脱式ドリルであって、
    前記ドリル本体には、その先端に後端側に凹む溝部が形成されて、該溝部には、前記先端側を向いて前記ドリル本体の軸線に直交する底面と、該溝部に挿入された前記切削インサートをクランプ保持する一対のクランプ面と、該各クランプ面に交差しつつ隣接され、前記切削インサートに前記ドリル本体の回転力を伝達する一対のトルク伝達面とが形成されるとともに、前記底面から前記ドリル本体の先端を二分するように前記軸線方向の後端側に延びるスリットが設けられ、前記切削インサートには、前記ドリル本体の前記一対のクランプ面にそれぞれ押圧される一対のクランプ受面と、該クランプ受面と交差しつつ隣接し前記一対のトルク伝達面のそれぞれから前記ドリル本体の回転力を伝達される一対のトルク受面とが形成されており、前記ドリル本体の隣接する前記クランプ面と前記トルク伝達面との交差角に対して、前記切削インサートの隣接する前記クランプ受面と前記トルク受面との交差角が2°以下の範囲で小さく形成されていることを特徴とするインサート着脱式ドリル。
  2. 請求項1記載のインサート着脱式ドリルにおいて、
    前記ドリル本体の先端側には、前記スリットに交差しつつ延びその内面に第1雌ネジ部と第2雌ネジ部とを備えた挿通孔が形成され、前記第1雌ネジ部と前記第2雌ネジ部の雌ネジは、互いに逆方向に形成されていることを特徴とするインサート着脱式ドリル。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインサート着脱式ドリルにおいて、
    前記スリットには、少なくともその一部に樹脂が封入されていることを特徴とするインサート着脱式ドリル。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のインサート着脱式ドリルにおいて、
    前記切削インサートには、前記軸線方向の先端から後端に向けてその外径を漸次小とするテーパー形状のマージンが形成されており、該マージンの先端から後端までの前記軸線方向の長さ範囲のうち、少なくとも前記マージンの先端から1/5以上の長さ範囲のテーパー部分が第1テーパー部とされ、該第1テーパー部から前記マージンの後端までのテーパー部分が第2テーパー部とされ、該第2テーパー部は、前記第1テーパー部のテーパー角よりも大きなテーパー角で形成されていることを特徴とするインサート着脱式ドリル。

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