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JP2006185410A - 夜間移動体報知装置及び夜間移動体報知方法 - Google Patents

夜間移動体報知装置及び夜間移動体報知方法 Download PDF

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JP2006185410A
JP2006185410A JP2005157510A JP2005157510A JP2006185410A JP 2006185410 A JP2006185410 A JP 2006185410A JP 2005157510 A JP2005157510 A JP 2005157510A JP 2005157510 A JP2005157510 A JP 2005157510A JP 2006185410 A JP2006185410 A JP 2006185410A
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Akira Asaoka
昭 浅岡
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】夜間に車両の運転者に対して歩行者などの移動体の存在を知らせる夜間移動体報知装置において、対向車の運転者に眩惑を与えることなしに、歩行者の存在を効果的に認識させる。
【解決手段】本発明の夜間移動体報知装置1は、自車前方の状況を赤外線カメラ2で撮影し、この撮影された画像に基づいて報知対象位置検出部3が歩行者の位置を検出し、対向車位置検出部4が対向車の有無を検出してその位置を求め、これらの検出結果に基づいてマーキング光制御部5が回転モータ7を制御してランプユニット6のマーキング光が歩行者に照射されるようにするとともに、遮蔽モータ9を制御して赤外フィルタ8を移動させて対向車の運転者にマーキング光が照射されないように照射領域を制限することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、夜間に車両の運転者に対して歩行者などの移動体の存在を知らせる夜間移動体報知装置及びその方法に関する。
従来、防犯を目的として住宅の庭や建造物の中等に不法に侵入した侵入者に対してスポットライトの光を照射して追従し、威嚇または警告する防犯システムがあった。
このような防犯システムでは、不特定の移動体の位置を検出してスポットライトを照射する移動体追従スポットライト制御装置が利用されており、このような移動体追従スポットライト制御装置の従来例としては、例えば特開2002−83383号公報(特許文献1)が開示されている。
この従来例では、非接触センサにより移動体の位置を検出し、この検出結果に基づいて演算処理を行ってスポットライトを照射する位置を決定し、スポットライトを移動体に向けて照射するというものであった。
特開2002−83383号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示された従来例では、防犯システムのために開発された装置であるために、車両に適用すると以下のような課題を生じることになる。
まず、対向車の近傍に歩行者などの移動体が存在した場合には、歩行者だけでなく対向車にもスポットライトを照射してしまうので、対向車の運転者を眩惑してしまう。
そこで、対向車への眩惑を防止するために、対向車を検知したときにスポットライトの照射を停止することも考えられるが、対向車の周辺に歩行者が存在しているにも関わらず、その存在を自車の運転者に報知できないことになる。
したがって、対向車の運転者に眩惑を与えずに対向車周辺にいる歩行者の存在を自車の運転者に報知することは困難であった。
一方、装置を搭載した車両の運転者は前方の道路状況を監視するだけではなく、後方、側方、車内等さまざまな確認行動を常時行う必要があるために、単に歩行者などの移動体にスポットライトを照射しただけでは、気づかない場合がある。
さらに、対向車のヘッドライトによって中央分離帯付近の歩行者の存在が消失してしまうこともある。
したがって、スポットライトを照射するだけではなく、歩行者などの存在を知らせるために、何か別の手段によって知らせることも必要となっていた。
上述した課題を解決するために、本発明の夜間移動体報知装置は、自車の周囲を移動する移動体の存在を運転者に報知する夜間移動体報知装置であって、自車周辺の移動体を検出する移動体検出手段と、前記移動体検出手段の検出結果に基づいて、前記運転者への報知対象となる報知対象移動体を検出して位置を求める報知対象位置検出手段と、前記報知対象位置検出手段により検出された前記報知対象移動体の位置にマーキング光を照射するマーキング光照射手段と、前記移動体検出手段の検出結果に基づいて、対向車の有無を検出して位置を求める対向車位置検出手段と、前記対向車位置検出手段により対向車が検出されたときには、前記対向車の位置に基づいて前記マーキング光の照射位置を決定するマーキング光制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の夜間移動体報知方法は、自車の周囲を移動する移動体の存在を運転者に報知する夜間移動体報知方法であって、自車周辺の移動体を検出する移動体検出ステップと、前記移動体検出ステップの検出結果に基づいて、前記運転者への報知対象となる報知対象移動体を検出して位置を求める報知対象位置検出ステップと、前記報知対象位置検出ステップにより検出された前記報知対象移動体の位置にマーキング光を照射するマーキング光照射ステップと、前記移動体検出ステップの検出結果に基づいて、対向車の有無を検出して位置を求める対向車位置検出ステップと、前記対向車位置検出ステップにより対向車が検出されたときには、前記対向車の位置に基づいて前記マーキング光の照射位置を決定するマーキング光制御ステップとを含むことを特徴とする。
本発明に係る夜間移動体報知装置及びその方法では、対向車の位置に基づいてマーキング光の照射位置を決定するので、対向車の運転者に眩惑を与えることなく歩行者などの移動体にマーキング光を照射して自車の運転者に移動体の存在を報知することができる。
以下、本発明に係わる夜間移動体報知装置及び夜間移動体報知方法を実施するための最良の形態となる実施例について説明する。
以下、本発明の実施例1を図面に基づいて説明する。図1は実施例1に係る夜間移動体報知装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施例の夜間移動体報知装置1は、当該装置が搭載された自車周辺の歩行者や対向車などの移動体15を検出する赤外線カメラ(移動体検出手段)2と、赤外線カメラ2の検出結果に基づいて、運転者への報知対象となる報知対象移動体、例えば歩行者を検出して、その位置を求める報知対象位置検出部(報知対象位置検出手段)3と、赤外線カメラ2の検出結果に基づいて、対向車の有無を検出して位置を求める対向車位置検出部(対向車位置検出手段)4と、対向車位置検出部4により対向車が検出されたときには、検出された対向車の位置に基づいてマーキング光の照射位置を決定するマーキング光制御部(マーキング光制御手段)5と、報知対象位置検出部3により検出された歩行者の位置にマーキング光を照射するランプユニット(マーキング光照射手段)6と、ランプユニット6を水平方向に回転させる回転モータ7と、ランプユニット6から照射されるマーキング光を遮断して制限する赤外フィルタ8(マーキング光制限手段)と、この赤外フィルタ8を上下方向に移動させてマーキング光の遮蔽量を制御する遮蔽モータ9と、報知対象位置検出部3によって歩行者が検出されると、歩行者の画像を表示して警報を発するモニタ(報知警報手段)10とを備えている。
そして、対向車位置検出部4は自車の車速センサ11と舵角センサ12と接続されている。
ここで、赤外線カメラ2は、1秒間に10枚程度自車周辺を撮影して所定温度の物体を所定の輝度値で表示した画像として検出し、自車周辺に存在する移動体、例えば歩行者や対向車を検出する。ただし、ここでは赤外線カメラを一例として説明するが、移動体を検出できるものであれば、近赤外領域に感度を有する可視カメラやレーザレーダ、超音波や電磁波による障害物検出手段であってもよい。さらに、歩行者や対向車までの距離を正確に測定する必要がある場合には、ミリ波レーダを用いて距離を測定することにより性能を向上させることができる。
報知対象位置検出部3は、赤外線カメラ2で撮影された画像に基づいて、運転者への報知対象となる移動体を検出する。例えば、歩行者を検出する場合には、歩行者に相当する大きさの遠赤外線を発する物体が存在するか否かにより判断する。ただし、本実施例では報知対象移動体として歩行者の場合を例にして説明するが、歩行者以外でも自転車やバイク、車両などを報知対象移動体として検出してもよい。
対向車位置検出部4は、赤外線カメラ2で撮影された画像の中から対向車の画像と考えられる領域を対向車候補領域として検出し、自車の舵角と車速との関係から幾何学計算を行って対向車か、あるいは先行車であるのかを判別し、さらに距離を算出して位置を求める。また、赤外線カメラ2で撮影された画像に基づいて対向車の車体やタイヤなど各部の検出を行う。特に、赤外線カメラ2で撮影された画像において所定温度以上の領域が所定の間隔で存在するときには、その領域を対向車のヘッドライトとして認識し、所定温度以下の領域があるときには、その領域を対向車のフロントガラスとして認識する。
マーキング光制御部5は、報知対象位置検出部3で検出された歩行者の位置に基づいて回転モータ7を制御してランプユニット6を水平方向に回転させて、歩行者にマーキング光が照射されるように制御する。さらに、対向車位置検出部4で検出された対向車の位置と対向車の運転者の位置とに基づいて、遮蔽モータ9を制御して赤外フィルタ8を上下に移動させてマーキング光の遮蔽量を制御する。特に、マーキング光の照射位置が対向車の位置と重なるときには、対向車の運転者の位置以外の領域をマーキング光の照射領域として設定する。また、対向車位置検出部4でヘッドライトの位置が検出されたときには、検出されたヘッドライトの位置以下にマーキング光を照射するように制御する。さらに、対向車位置検出部4によりフロントガラスの位置が検出されたときには、フロントガラス以外の領域をマーキング光の照射領域として設定する。
また、自車の走行速度に応じてマーキング光の照射光量を制御する。例えば、車速が高いときにはマーキング光の照射光量を増大させる。さらに、夜間、夕暮れ、昼間など自車の周囲の光量に応じて、マーキング光の照射光量を変化させても良いし、雨や霧、雪など天候に応じて変化させても良い。
ランプユニット6は、ハロゲンランプ等の光源、光源を点灯させるための回路、光源から発せられる光の照射範囲を絞る光学係、これらを収納する本体等から構成され、マーキング光制御部5からの指令に基づいてマーキング光を歩行者に向かって照射する。
回転モータ7は、マーキング光制御部5の制御に基づいてランプユニット6を水平方向に回転させて、マーキング光が歩行者に照射されるようにする。
赤外フィルタ8は、ランプユニット6の前面に配置され、ランプユニット6からのマーキング光のうち所定領域の可視光を遮断して赤外光のみを透過させる。
遮蔽モータ9は、マーキング光制御部5の制御に基づいて赤外フィルタ8を図中の矢印A方向に所定量だけ移動させることによって、赤外フィルタ8によるマーキング光の遮蔽量を制御する。
モニタ10は、車室内に設置されており、報知対象位置検出部3によって歩行者が検出されると、赤外線カメラ2で撮影された歩行者の画像を表示するとともに、所定の警報を発して運転者に歩行者の存在を報知する。また、白線を検出する可視カメラを別に設置して自車線を特定し、自車線の内と外で歩行者に対する警報を変化させても良い。
次に、本実施例に係る夜間移動体報知装置1による夜間移動体報知処理を図2のフローチャートに基づいて説明する。
まず、自車の運転者によって夜間移動体報知装置1のシステムのスイッチがONされると(S201)、夜間移動体報知装置1は動作を開始して車速センサ11及び舵角センサ12から自車の舵角と車速を取得する(S202)。
次に、夜間移動体報知装置1は赤外線カメラ2で撮影された画像を1フレーム取り込む(S203)。ここで、自車前方の状況を図3に基づいて説明する。
図3に示すように、自車は車線30を走行中であり、その右側にはセンターライン31を挟んで反対車線32が位置し、反対車線32上を対向車33が前方から自車方向に向かって走行してきている。そこに、歩行者34が反対車線32側から自車線30へと横断してきたところであり、ちょうどセンターライン31付近に位置している。
次に、この状況において、対向車33の前部を撮影した赤外線カメラ2の画像を図4に示す。図4では一例として対向車が大型トラックである場合について説明する。図4に示すように、対向車33の車体41にはバンパ42、タイヤ43、2つのヘッドライト44、フロントガラス45が配置されている。車体41の下部の路面にはエンジン熱の路面からの反射46が撮影されている。
このように撮影された赤外線カメラ2の画像では、温度の最も低い10℃の物体の検出輝度値を0、温度の最も高い35℃の物体の検出輝度値を255とし、10℃から35℃までの間を256段階で検出している。また、温度が10℃より低い物体については検出輝度値0、温度が35℃を超える物体については検出輝度値255で固定して出力している。
そして、図4で示した車体各部の検出輝度値は、季節や時間帯による相違はあるものの走行実験の結果により、およそ次のように出力される。車体41の検出輝度値は128、バンパ42は128、タイヤ43は40、ヘッドライト44は255、フロントガラス45は40、エンジン熱の路面からの反射46は200の輝度値でそれぞれ検出される。
次に、対向車候補領域の有無を判定する(S204)。この判定では、対向車候補領域の抽出と、抽出された領域が先行車であるのか、対向車であるのかの判別の2つのステップから判定される。
まず、赤外線カメラ2で撮影した画像を輝度値60以上で抽出するという条件で2値化を行い、対向車候補領域の抽出を行う。ただし、この輝度値は季節や時間帯により異なるので、各条件下において最適な輝度しきい値を決める必要がある。
図5に輝度値60以上で抽出するという条件で2値化を行った場合の2値化後の画像を示す。図5に示すように、対向車33の各部の中でタイヤ43とフロントガラス45は輝度値が低いので抽出されず、その他の車体41、バンパ42、ヘッドライト44、エンジン熱の路面からの反射46の各部は抽出されて図5では黒く表示されている。
これら抽出された部分の中で車体41、バンパ42、ヘッドライト44は連続しているので対向車候補領域として抽出されてグルーピング処理が行われ、一方エンジン熱の路面からの反射46は対向車候補領域とは不連続であること、尚且つ対向車候補領域の下部に位置することからエンジン熱の路面からの反射としての標識が付与される。ここで、標識を付与するとは、対象となる領域の画像データと、標識となる情報とを関連付けて記憶することをいう。
次に、対向車候補領域に対してステップS202で取得した自車の舵角と車速とを利用して幾何学計算を行い、自車の進行方向とのずれ量に基づいて対向車候補領域が自車に先行する車両であるのか、あるいは対向車であるのかを判定する。対向車候補領域が対向車であると判定されたときには、対向車候補領域に対向車の標識を付与する(S205)。
次に、赤外線カメラ2で撮影した画像を輝度値170以上で抽出するという条件で2値化を行ってヘッドライトの有無を識別する(S206)。
ここで、図6に輝度値170以上で抽出して2値化を行った場合の2値化後の画像を示す。図6に示すように、撮影した画像の中で輝度値が170以上となるのはヘッドライト44の領域とエンジン熱の路面からの反射46の領域であるが、これらの領域うち対向車候補領域の中にあるヘッドライト44の領域が抽出され、さらに2つのヘッドライト領域の面積重心間距離Bを計測して、この距離が1.4m±0.3mの範囲内の値であれば、ヘッドライトの標識を付与する(S207)。面積重心間距離Bの計測方法としては、車両直下の路面の、画像上の上下位置を計算する。路面が平面であることから、この紙面において、上に存在する路面上の物体は遠方に位置し、下に存在する路面上の物体は近傍に位置する。このことを利用して、車両直下に存在する、エンジン熱の路面からの反射46の画像の紙面での上下位置を計算することで車両までの距離が算出される。車両までの距離と、画像上のヘッドライト44の領域間の画素間隔とにより距離Bを算出する。
次に、赤外線カメラ2で撮影した画像を輝度値60以下で抽出するという条件で2値化を行ってフロントガラスの有無を識別する(S208)。
ここで、図7に輝度値60以下で抽出して2値化を行った場合の2値化後の画像を示す。図7に示すように、撮影した画像の中で輝度値が60以下となるのはフロントガラス45の領域とタイヤ43の領域であるが、これらの領域うち横幅が対向車候補領域の95%±5%となるフロントガラス45の領域にフロントガラスの標識を付与する(S209)。
こうして各標識の付与が完了すると、次に対向車を特定するための条件として以下の4つの条件をすべて満たすか否かを判定する(S210)。
(1)対向車候補領域が存在する。
(2)対向車候補領域の中にヘッドライトの標識が付与された領域が存在する。
(3)対向車候補領域の中にフロントガラスの標識が付与された領域が存在する。
(4)対向車候補領域の下にエンジン熱の路面からの反射部が存在する。
これらの条件をアンド論理式により判断し、満たさないものがある場合にはステップS202に戻って再び上述した処理を行い、すべてを満たす場合にはフロントガラスの標識が付与された領域をフロントガラスとして認識して、この領域の位置を計算する(S211)。
このように4つの条件をすべて満たすときにフロントガラス領域の認識を行うことにより、実際の赤外線カメラ2の画像に多くあるノイズによって誤検出してしまうことを防止することができる。ただし、設定する条件の数については必ずしも4つに設定する必要はなく、状況によっては3つ以下でもよいし、逆に5つ以上設定してもよい。例えば、条件(3)のみを満たすときにフロントガラスとして認識するようにしてもよい。
次に、赤外線カメラ2で撮影された画像に基づいて、報知対象位置検出部3が歩行者に相当する大きさの遠赤外線を発する物体が存在するか否かを判断し(S212)、存在しない場合にはステップS202に戻って再び上述した処理を行い、物体が存在する場合には歩行者領域の算出を行う。
そして、算出された歩行者領域とステップS211で算出したフロントガラス領域が重複するか否かを判定する(S213)。
ここで、歩行者領域とフロントガラス領域が重複する場合の状況を図8に示す。図8に示すように、フロントガラス領域81の下端の座標P0を計算し、この座標P0と歩行者領域82が重複するか否かによってフロントガラス領域81と歩行者領域82とが重複するか否かを判定する。
そして、重複する場合には、図9に示すように歩行者領域82の面積重心の位置P1にランプユニット6からのマーキング光が照射されるように回転モータ7を制御するとともに、フロントガラス領域の下端P0よりも上の領域にマーキング光が照射されないように遮蔽モータ9を制御して赤外フィルタ8を移動させて照射範囲を制限する(S214)。
これにより、図9に示す照射範囲91が図10に示す照射範囲101に制限されるので、対向車の運転者への眩惑を防止するとともに、歩行者にマーキング光を照射して自車の運転者に歩行者の存在を報知することができる。
また、このときマーキング光を照射するだけではなく、車室内のモニタ10に歩行者の映像を表示するとともに所定の警報を発するようにしても良い。これにより、対向車のフロントガラス領域と歩行者領域との重複する範囲が大き過ぎてマーキング光が制限され、マーキング光による報知が効果的でない場合でも、モニタ10に歩行者を強調して表示することによって運転者に歩行者の存在を確実に報知することができる。さらに、対向車のヘッドライトにより自車の運転者が眩惑を受けて中央分離帯付近の歩行者を消失した場合であっても、モニタ10に歩行者が表示されるので、自車の運転者は確実に歩行者を認知することができる。
また、上述した実施例では赤外フィルタ8によってマーキング光の照射を制限するような構成としたが、フロントガラス領域を避けるように照射位置を低く決定してマーキング光を照射するようにしても良い。
さらに、マーキング光の照射を制限する領域については、対向車のフロントガラス領域ではなく、対向車候補領域をすべてマーキング光の照射制限領域とすることもできる。これにより画像処理を簡略化することができる。
一方、ステップS213においてフロントガラス領域81と歩行者領域82とが重複しないと判定されたときには、歩行者領域82の面積重心の位置P1にランプユニット6からマーキング光が照射されるように回転モータ7を制御する(S215)。このときの状況を図11に示す。図11に示すように面積重心の位置P1にランプユニット6からのマーキング光が照射され、これによって照射範囲111がマーキング光により照らされている。
こうしてステップS214、あるいはステップS215においてマーキング光が歩行者に照射されて歩行者の報知が行われると、運転者がシステムのスイッチをOFFしたか否かを判別し(S216)、OFFされていないときにはステップS202に戻って上述した処理を繰り返して行い、OFFされたときには本実施例の夜間移動体報知装置1による夜間移動体報知処理を終了する。
このように、本実施例に係る夜間移動体報知装置1では、対向車の位置に基づいてマーキング光の照射位置を決定するので、対向車の運転者に眩惑を与えることなく歩行者などの移動体にマーキング光を照射して自車の運転者に移動体の存在を報知することができる(請求項1、16の効果)。同様に、対向車の位置に基づいてマーキング光の照射範囲を赤外フィルタ8で制限することによって、対向車の運転者に対する眩惑防止と自車の運転者に対する歩行者の存在報知とを両立させることができる(請求項2、17の効果)。
また、本実施例に係る夜間移動体報知装置1では、対向車の運転者の位置以外の領域をマーキング光の照射領域として設定することによって、より確実に対向車の運転者への眩惑を防止することができる(請求項3、18の効果)。
さらに、本実施例に係る夜間移動体報知装置1では、対向車位置検出部4が対向車のヘッドライト位置を検出し、このヘッドライト位置以下にマーキング光を照射するので、対向車の運転者にマーキング光を照射してしまうことを確実に防止することができ、これにより対向車の運転者への眩惑を防止することができる(請求項4、19の効果)。
また、本実施例に係る夜間移動体報知装置1では、赤外線カメラ2を移動体検出手段として利用し、この赤外線カメラ2で撮影された画像において所定温度以上の領域が所定の間隔で存在するときに、その領域を対向車のヘッドライトとして認識するので、確実に対向車のヘッドライト位置を検出することができ、これによって対向車の運転者への眩惑を確実に防止することができる(請求項5、20の効果)。
さらに、本実施例に係る夜間移動体報知装置1では、対向車位置検出部4が対向車のフロントガラス位置を検出し、このフロントガラス位置以外の領域をマーキング光の照射領域として設定するので、対向車の運転者にマーキング光を照射してしまうことを確実に防止することができ、これにより対向車の運転者への眩惑を防止することができる(請求項6、21の効果)。
また、本実施例に係る夜間移動体報知装置1では、赤外線カメラ2を移動体検出手段として利用し、この赤外線カメラ2で撮影された画像において所定温度以下の領域を対向車のフロントガラスとして認識するので、確実に対向車のフロントガラス位置を検出することができ、これによって対向車の運転者への眩惑を防止することができる(請求項7、22の効果)。
さらに、本実施例に係る夜間移動体報知装置1では、対向車の存在を特定するための条件を設定し、この条件を所定の判別式に従って演算した演算結果に基づいて対向車の存在を認識するので、赤外線カメラ2の画像に多くあるノイズによって誤検出してしまうことを防止することができる(請求項8、23の効果)。
また、本実施例に係る夜間移動体報知装置1では、対向車の存在を特定するための条件として、対向車候補領域を検出していること、ヘッドライト領域を検出していること、フロントガラス領域を検出していること、エンジン熱の路面からの反射領域を検出していることを設定しているので、赤外線カメラ2の画像に多くあるノイズによって誤検出してしまうことをより確実に防止することができる(請求項9、24の効果)。
さらに、本実施例に係る夜間移動体報知装置1では、モニタ10によって歩行者の画像を表示して警報を発するので、対向車のヘッドライトによる眩惑で中央分離帯付近にいる歩行者が消失してしまった場合でも、モニタ10に表示した歩行者の画像と警報とによって、自車の運転者は確実に歩行者の存在を認識することができる。さらに、対向車と歩行者とが自車から見て至近距離に位置するために照射制限領域が拡大し、マーキング光の照射によって十分に歩行者の存在を報知できない場合にも効果的である(請求項10、25の効果)。
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。図12は実施例2に係る夜間移動体報知装置の構成を示すブロック図である。図12に示すように、本実施例の夜間移動体報知装置101は、当該装置が搭載された自車周辺の歩行者や対向車などの移動体15を検出する遠赤外線カメラ(移動体検出手段)102と、自車前方の画像を撮影する近赤外線カメラ103と、遠赤外線カメラ102の検出結果に基づいて、運転者への報知対象となる報知対象移動体、例えば歩行者を検出して、その位置を求める報知対象位置検出部(報知対象位置検出手段)3と、遠赤外線カメラ102の検出結果に基づいて、対向車の有無を検出して位置を求める対向車位置検出部(対向車位置検出手段)4と、対向車位置検出部4により対向車が検出されたときには、検出された対向車の位置に基づいてマーキング光の照射位置を決定するマーキング光制御部(マーキング光制御手段)5と、可視レーザダイオード106及び近赤外レーザダイオード107により報知対象位置検出部3で検出された歩行者にマーキング光を照射するレーザダイオード(マーキング光照射手段)108と、レーザダイオード108で発光されたレーザ光を水平及び垂直方向に走査する二次元スキャナ109と、報知対象位置検出部3によって歩行者が検出されると、近赤外線カメラ103で撮影された歩行者の画像を表示して警報を発する報知警報部(報知警報手段)110とを備えている。そして、対向車位置検出部4は自車の車速センサ11と舵角センサ12と接続されている。
ここで、遠赤外線カメラ102は、1秒間に10枚程度自車周辺を撮影して所定温度の物体を所定の輝度値で表示した画像として検出し、自車周辺に存在する移動体、例えば歩行者や対向車を検出する。ただし、ここでは遠赤外線カメラを一例として説明するが、移動体を検出できるものであれば、近赤外領域に感度を有する可視カメラやレーザレーダ、超音波や電磁波による障害物検出手段であってもよい。さらに、歩行者や対向車までの距離を正確に測定する必要がある場合には、ミリ波レーダを用いて距離を測定することにより性能を向上させることができる。
近赤外線カメラ103は、報知対象位置検出部3によって歩行者が検出されると、検出された歩行者の画像を撮影して報知警報部110へ出力し、報知警報部110に歩行者の画像を表示させる。
報知対象位置検出部3は、遠赤外線カメラ102で撮影された画像に基づいて、運転者への報知対象となる移動体を検出する。例えば、歩行者を検出する場合には、歩行者に相当する大きさの遠赤外線を発する物体が存在するか否かにより判断する。ただし、本実施例では報知対象移動体として歩行者の場合を例にして説明するが、歩行者以外でも自転車やバイク、車両などを報知対象移動体として検出してもよい。
対向車位置検出部4は、遠赤外線カメラ102で撮影された画像の中から対向車の画像と考えられる領域を対向車候補領域として検出し、自車の舵角と車速との関係から幾何学計算を行って対向車か、あるいは先行車であるのかを判別し、さらに距離を算出して位置を求める。また、遠赤外線カメラ102で撮影された画像に基づいて対向車の車体やタイヤなど各部の検出を行う。特に、遠赤外線カメラ102で撮影された画像において所定温度以上の領域が所定の間隔で存在するときには、その領域を対向車のヘッドライトとして認識し、所定温度以下の領域があるときには、その領域を対向車のフロントガラスとして認識する。
マーキング光制御部5は、報知対象位置検出部3で検出された歩行者の位置に基づいて二次元スキャナ109を制御してレーザダイオード108から出力されるレーザ光をマーキング光として歩行者に照射されるように制御する。さらに、対向車位置検出部4で検出された対向車の位置と対向車の運転者の位置とに基づいて、可視レーザダイオード106の照射位置と近赤外レーザダイオード107の照射位置とを制御する。特に、マーキング光の照射位置が対向車の位置と重なるときには、対向車の運転者の位置には近赤外レーザダイオード107のレーザ光を照射し、運転者の位置以外の領域には可視レーザダイオード106のレーザ光を照射する。また、対向車位置検出部4でヘッドライトの位置が検出されたときには、検出されたヘッドライトの位置以下にマーキング光を照射するように制御する。さらに、対向車位置検出部4によりフロントガラスの位置が検出されたときには、フロントガラス以外の領域をマーキング光の照射領域として設定する。
また、自車の走行速度に応じてマーキング光の照射光量を制御する。例えば、車速が高いときにはマーキング光の照射光量を増大させる。さらに、夜間、夕暮れ、昼間など自車の周囲の光量に応じて、マーキング光の照射光量を変化させても良いし、雨や霧、雪など天候に応じて変化させても良い。
レーザダイオード108は、可視レーザダイオード106と近赤外レーザダイオード107とから構成され、マーキング光制御部5からの指令に基づいてマーキング光としてのレーザ光を歩行者などの報知対象移動体に照射する。
二次元スキャナ109は、走査位置検出回路111とスキャナ駆動部112と反射ミラー113と固定ミラー114とから構成され、マーキング光制御部5からの指令に基づいて、スキャナ駆動部112が反射ミラー113を水平方向及び垂直方向に駆動してレーザダイオード108から出力されたレーザ光を水平及び垂直方向に走査している。そして、反射ミラー113で反射されたレーザ光は、固定ミラー114でさらに反射されて自車前方にある歩行者などの報知対象移動体に照射される。一方、走査位置検出回路111は二次元スキャナ109による水平及び垂直方向の走査位置を検出し、デジタル信号に変換した後マーキング光制御部5に信号を出力している。
報知警報部110は、車室内のセンターコンソールに配置されたナビゲーション画面120とフロントガラスに配置されたヘッドアップディスプレイ121とから構成され、報知対象位置検出部3によって歩行者が検出されると、近赤外線カメラ103で撮影された歩行者の画像を表示するとともに、所定の警報を発して運転者に歩行者の存在を報知する。また、白線を検出する可視カメラを別に設置して自車線を特定し、自車線の内と外で歩行者に対する警報を変化させても良い。
次に、本実施例に係る夜間移動体報知装置101による夜間移動体報知処理を図13のフローチャートに基づいて説明する。
まず、自車の運転者によって夜間移動体報知装置101のシステムのスイッチがONされると(S1301)、夜間移動体報知装置101は動作を開始して車速センサ11及び舵角センサ12から自車の舵角と車速を取得する(S1302)。
次に、夜間移動体報知装置101は遠赤外線カメラ102で撮影された画像を1フレーム取り込み(S1303)、近赤外線カメラ103で撮影された画像をナビゲーション画面120及びヘッドアップディスプレイ121に投影する(S1304)。
ここで、自車前方の状況は、実施例1の図3で説明した状況と同様であるとする。すなわち、自車は車線30を走行中であり、その右側にはセンターライン31を挟んで反対車線32が位置し、反対車線32上を対向車33が前方から自車方向に向かって走行してきている。そこに、歩行者34が反対車線32側から自車線30へと横断してきたところであり、ちょうどセンターライン31付近に位置している。
次に、この状況において、対向車33の前部を撮影した遠赤外線カメラ102の画像を図4に示す。図4では一例として対向車が大型トラックである場合について説明する。図4に示すように、対向車33の車体41にはバンパ42、タイヤ43、2つのヘッドライト44、フロントガラス45が配置されている。車体41の下部の路面にはエンジン熱の路面からの反射46が撮影されている。
このように撮影された遠赤外線カメラ102の画像では、温度の最も低い10℃の物体の検出輝度値を0、温度の最も高い35℃の物体の検出輝度値を255とし、10℃から35℃までの間を256段階で検出している。また、温度が10℃より低い物体については検出輝度値0、温度が35℃を超える物体については検出輝度値255で固定して出力している。
そして、図4で示した車体各部の検出輝度値は、季節や時間帯による相違はあるものの走行実験の結果により、およそ次のように出力される。車体41の検出輝度値は128、バンパ42は128、タイヤ43は40、ヘッドライト44は255、フロントガラス45は40、エンジン熱の路面からの反射46は200の輝度値でそれぞれ検出される。
次に、対向車候補領域の有無を判定する(S1305)。この判定では、対向車候補領域の抽出と、抽出された領域が先行車であるのか、対向車であるのかの判別の2つのステップから判定される。
まず、遠赤外線カメラ102で撮影した画像を輝度値60以上で抽出するという条件で2値化を行い、対向車候補領域の抽出を行う。ただし、この輝度値は季節や時間帯により異なるので、各条件下において最適な輝度しきい値を決める必要がある。図5に輝度値60以上で抽出するという条件で2値化を行った場合の2値化後の画像を示す。図5に示すように、対向車33の各部の中でタイヤ43とフロントガラス45は輝度値が低いので抽出されず、その他の車体41、バンパ42、ヘッドライト44、エンジン熱の路面からの反射46の各部は抽出されて図5では黒く表示されている。
これら抽出された部分の中で車体41、バンパ42、ヘッドライト44は連続しているので対向車候補領域として抽出されてグルーピング処理が行われ、一方エンジン熱の路面からの反射46は対向車候補領域とは不連続であること、尚且つ対向車候補領域の下部に位置することからエンジン熱の路面からの反射としての標識が付与される。ここで、標識を付与するとは、対象となる領域の画像データと、標識となる情報とを関連付けて記憶することをいう。
次に、対向車候補領域に対してステップS1302で取得した自車の舵角と車速とを利用して幾何学計算を行い、自車の進行方向とのずれ量に基づいて対向車候補領域が自車に先行する車両であるのか、あるいは対向車であるのかを判定する。対向車候補領域が対向車であると判定されたときには、対向車候補領域に対向車の標識を付与する(S1306)。
次に、遠赤外線カメラ102で撮影した画像を輝度値170以上で抽出するという条件で2値化を行ってヘッドライトの有無を識別する(S1307)。
ここで、図6に輝度値170以上で抽出して2値化を行った場合の2値化後の画像を示す。図6に示すように、撮影した画像の中で輝度値が170以上となるのはヘッドライト44の領域とエンジン熱の路面からの反射46の領域であるが、これらの領域うち対向車候補領域の中にあるヘッドライト44の領域が抽出され、さらに2つのヘッドライト領域の面積重心間距離Bを計測して、この距離が1.4m±0.3mの範囲内の値であれば、ヘッドライトの標識を付与する(S1308)。面積重心間距離Bの計測方法としては、車両直下の路面の、画像上の上下位置を計算する。路面が平面であることから、この紙面において、上に存在する路面上の物体は遠方に位置し、下に存在する路面上の物体は近傍に位置する。このことを利用して、車両直下に存在する、エンジン熱の路面からの反射46の画像の紙面での上下位置を計算することで車両までの距離が算出される。車両までの距離と、画像上のヘッドライト44の領域間の画素間隔とにより距離Bを算出する。
次に、遠赤外線カメラ102で撮影した画像を輝度値60以下で抽出するという条件で2値化を行ってフロントガラスの有無を識別する(S1309)。
ここで、図7に輝度値60以下で抽出して2値化を行った場合の2値化後の画像を示す。図7に示すように、撮影した画像の中で輝度値が60以下となるのはフロントガラス45の領域とタイヤ43の領域であるが、これらの領域のうち横幅が対向車候補領域の95%±5%となるフロントガラス45の領域にフロントガラスの標識を付与する(S1310)。
こうして各標識の付与が完了すると、次に対向車を特定するための条件として以下の4つの条件をすべて満たすか否かを判定する(S1311)。
(1)対向車候補領域が存在する。
(2)対向車候補領域の中にヘッドライトの標識が付与された領域が存在する。
(3)対向車候補領域の中にフロントガラスの標識が付与された領域が存在する。
(4)対向車候補領域の下にエンジン熱の路面からの反射部が存在する。
これらの条件をアンド論理式により判断し、満たさないものがある場合にはステップS1302に戻って再び上述した処理を行い、すべてを満たす場合にはフロントガラスの標識が付与された領域をフロントガラスとして認識して、この領域の位置を計算する(S1312)。
このように4つの条件をすべて満たすときにフロントガラス領域の認識を行うことにより、実際の遠赤外線カメラ102の画像に多くあるノイズによって誤検出してしまうことを防止することができる。ただし、設定する条件の数については必ずしも4つに設定する必要はなく、状況によっては3つ以下でもよいし、逆に5つ以上設定してもよい。例えば、条件(3)のみを満たすときにフロントガラスとして認識するようにしてもよい。
次に、遠赤外線カメラ102で撮影された画像に基づいて、報知対象位置検出部3が歩行者に相当する大きさの遠赤外線を発する物体が存在するか否かを判断し(S1313)、存在しない場合にはステップS1302に戻って再び上述した処理を行い、物体が存在する場合には歩行者領域の算出を行う。
そして、算出された歩行者領域とステップS1312で算出したフロントガラス領域が重複するか否かを判定する(S1314)。ここで、歩行者領域とフロントガラス領域が重複する場合の状況を図8に示す。図8に示すように、フロントガラス領域81の下端の座標P0を計算し、この座標P0と歩行者領域82が重複するか否かによってフロントガラス領域81と歩行者領域82とが重複するか否かを判定する。
そして、重複する場合には、図9に示すように歩行者領域82の面積重心の位置P1にレーザダイオード108からのマーキング光が照射されるようにスキャナ駆動部112を制御するとともに照射制限領域を計算してマーキング光の照射を制限する(S1315)。すなわち、フロントガラス領域の下端P0よりも下の領域には可視レーザダイオード106からのレーザ光が照射されるように反射ミラー113の位置を制御し、可視レーザダイオード106をON/OFF制御する。その一方でフロントガラス領域の下端P0よりも上の領域には近赤外レーザダイオード107からのレーザ光が照射されるように反射ミラー113の位置を制御し、近赤外レーザダイオード107をON/OFF制御する。これにより、図9に示す照射範囲91は、図14に示すように上下の照射範囲141、142に分割され、フロントガラス領域と重複する照射範囲141には、人間の目には見えない近赤外レーザダイオード107からのレーザ光が照射され、これによって対向車の運転者への眩惑を防止することができる。一方、フロントガラス領域と重複しない照射範囲142には、可視レーザダイオード106からのレーザ光によって歩行者にマーキング光を照射するので、自車の運転者には歩行者の存在を報知することができる。
また、このときマーキング光を照射するだけではなく、車室内のナビゲーション画面120及びヘッドアップディスプレイ121に近赤外線カメラ103で撮影された歩行者の映像を表示する。ここで、画面に表示される映像を図15に示す。近赤外線カメラ103は可視光及び近赤外光の両方に感度を有するので、図15に示すように、表示される映像には可視レーザダイオード106による照射範囲と近赤外レーザダイオード107による照射範囲の両方が映し出される。
さらに、フロントガラス領域と歩行者領域が重複する場合には、車室内のナビゲーション画面120及びヘッドアップディスプレイ121に歩行者の映像とともに所定の警報を発するようにしても良い。ここで、警報の一例を図16に示す。図16では、ナビゲーション画面120あるいはヘッドアップディスプレイ121に表示される映像を示しており、この画面上において歩行者領域161の水平方向の座標を検出して歩行者領域161の下部に警報マーカ162を表示している。さらに、音声により歩行者の存在を運転者に知らせている。
これにより、対向車のフロントガラス領域と歩行者領域との重複する範囲が大き過ぎて可視レーザダイオード106による照射が制限され、マーキング光による報知が効果的でない場合でも、近赤外線カメラ103で撮影された画像をナビゲーション画面120及びヘッドアップディスプレイ121に表示することによって運転者に歩行者の存在を確実に報知することができる。さらに、対向車のヘッドライトにより自車の運転者が眩惑を受けて中央分離帯付近の歩行者を消失した場合であっても、ナビゲーション画面120及びヘッドアップディスプレイ121に歩行者が表示されるので、自車の運転者は確実に歩行者を認知することができる。
一方、ステップS1314において図8のフロントガラス領域81と歩行者領域82とが重複しないと判定されたときには、歩行者領域82の面積重心の位置P1にレーザダイオード108からマーキング光が照射されるように二次元スキャナ109を制御する(S1316)。このときの状況を図11に示す。図11に示すように面積重心の位置P1にレーザダイオード108からのマーキング光が照射され、これによって照射範囲111がマーキング光により照らされている。
こうしてステップS1315、あるいはステップS1316においてマーキング光が歩行者に照射されて歩行者の報知が行われると、運転者がシステムのスイッチをOFFしたか否かを判別し(S1317)、OFFされていないときにはステップS1302に戻って上述した処理を繰り返して行い、OFFされたときには本実施例の夜間移動体報知装置101による夜間移動体報知処理を終了する。
このように、本実施例に係る夜間移動体報知装置101では、可視レーザダイオード106と近赤外レーザダイオード107によってマーキング光を照射するので、極めて細い光ビームのマーキング光を照射することができ、複雑な照射パターンであっても正確にマーキング光を照射することができる。これによって、より確実に自車の運転者に対して移動体の存在を報知することができる(請求項11、26の効果)。
また、本実施例に係る夜間移動体報知装置101では、マーキング光の照射位置が対向車の位置と重なるときには、対向車の運転者の位置には近赤外レーザダイオード107によるマーキング光を照射し、対向車の運転者の位置以外の領域には可視レーザダイオード106によるマーキング光を照射するので、近赤外レーザ光が人間の目には見えないことを利用して対向車の運転者に対する眩惑防止と自車の運転者に対する歩行者の存在報知とを両立させることができる(請求項12、27の効果)。
さらに、本実施例に係る夜間移動体報知装置101では、近赤外線カメラ103で撮影した画像を報知警報部110に表示するので、近赤外線カメラ103が可視レーザ光と近赤外レーザ光の両方に撮影感度を有することを利用して歩行者の画像をより鮮明に表示することができ、これによってより確実に自車の運転者に対して歩行者の存在を報知することができる(請求項15、30の効果)。
次に、本発明の実施例3を図面に基づいて説明する。図17は実施例3に係る夜間移動体報知装置の構成を示すブロック図である。図17に示すように、本実施例の夜間移動体報知装置201は、実施例2におけるレーザダイオード108と二次元スキャナ109に代えてLEDアレイ202を設置したことが異なっているだけで、その他の構成は実施例2と同一なので詳しい説明は省略する。
ここで、LEDアレイ202の構成を図18及び図19に示す。図18はLEDアレイ202におけるLEDの配置を示す平面図、図19はLEDアレイ202を横から見た図である。図18に示すように、LEDアレイ202では、可視LED203と近赤外LED204とがLEDアレイ202の前面に交互に配置されている。また、図19に示すように、LEDアレイ202は、基板205の上にLED層206が形成され、その上にマイクロレンズ207が配置された構造をしている。このマイクロレンズ207は、LED層206で発光した光を平行光に絞り、自車前方に向けて照射している。また、各LEDは、それぞれが自車前方の異なる領域を照射できるように細いビーム状の光を出力しており、自車前方の同一の位置には可視LED203からの光と近赤外LED204からの光が照射されるように、マイクロレンズ207の光軸が設定されている。そして、全てのLEDを発光させたときには、自車前方の水平方向に60°、垂直方向に20°の範囲を照射することができ、この範囲内であれば可視光及び近赤外光のいずれの光であっても任意の照射パターンで照射することができる。
このように構成された本実施例の夜間移動体報知装置201において、自車前方に歩行者を検出したときには、マーキング光制御部5が歩行者の位置を照射することのできる可視LED203あるいは近赤外LED204を選択し、選択された可視LED203あるいは近赤外LED204が発光して歩行者領域を照射する。
そして、歩行者領域と対向車のフロントガラス領域が重複するときには、重複する領域には近赤外LED204を選択して発光させ、重複しない領域には可視LED203を選択して発光させるようにマーキング光制御部5が制御する。
このように、本実施例に係る夜間移動体報知装置201では、可視LED203と近赤外LED204とを平面的に並べて構成したLEDアレイ202によってマーキング光を照射するように構成したので、安価のLEDアレイで装置を構成することができ、これによってコストを低減することができる(請求項13、28の効果)。
また、本実施例に係る夜間移動体報知装置201では、マーキング光の照射位置が対向車の位置と重なるときには、対向車の運転者の位置には近赤外LED204によるマーキング光を照射し、対向車の運転者の位置以外の領域には可視LED203によるマーキング光を照射するので、近赤外光が人間の目には見えないことを利用して対向車の運転者に対する眩惑防止と自車の運転者に対する歩行者の存在報知とを両立させることができる(請求項14、29の効果)。
以上、本発明の夜間移動体報知装置について、図示した実施例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
夜間に車両の運転者に対して歩行者などの移動体の存在を知らせるための夜間移動体報知装置に関し、特に対向車の運転者に眩惑を与えることなく移動体にマーキング光を照射して自車の運転者に報知するための技術として極めて有用である。
本発明の実施例1に係る夜間移動体報知装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係る夜間移動体報知装置による夜間移動体報知処理を示すフローチャートである。 自車前方の状況を説明するための図である。 赤外線カメラによって対向車の前部を撮影した画像の一例を示す図である。 赤外線カメラによって対向車の前部を撮影した画像の一例を示す図である。 赤外線カメラによって対向車の前部を撮影した画像の一例を示す図である。 赤外線カメラによって対向車の前部を撮影した画像の一例を示す図である。 自車前方における歩行者領域とフロントガラス領域とを説明するための図である。 自車前方におけるマーキング光の照射領域を制限する前の状況を説明するための図である。 自車前方におけるマーキング光の照射領域を制限した後の状況を説明するための図である。 自車前方におけるマーキング光の照射領域を制限しない場合の状況を説明するための図である。 本発明の実施例2に係る夜間移動体報知装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係る夜間移動体報知装置による夜間移動体報知処理を示すフローチャートである。 マーキング光の照射領域を可視レーザ光による照射領域と近赤外レーザ光による照射領域とに分けた場合の状況を説明するための図である。 報知警報部に表示される映像を説明するための図である。 報知警報部に表示される映像に警報マーカを表示した場合を説明するための図である。 本発明の実施例3に係る夜間移動体報知装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例3に係る夜間移動体報知装置におけるLEDアレイの構成を示す平面図である。 本発明の実施例3に係る夜間移動体報知装置におけるLEDアレイの構成を示す図である。
符号の説明
1、101、201 夜間移動体報知装置
2 赤外線カメラ(移動体検出手段)
3 報知対象位置検出部(報知対象位置検出手段)
4 対向車位置検出部(対向車位置検出手段)
5 マーキング光制御部(マーキング光制御手段)
6 ランプユニット(マーキング光照射手段)
7 回転モータ
8 赤外フィルタ(マーキング光制限手段)
9 遮蔽モータ
10 モニタ(報知警報手段)
11 車速センサ
12 舵角センサ
15 移動体
30 車線
31 センターライン
32 反対車線
33 対向車
34 歩行者
41 車体
42 バンパ
43 タイヤ
44 ヘッドライト
45 フロントガラス
46 エンジン熱の路面からの反射
81 フロントガラス領域
82、161 歩行者領域
102 遠赤外線カメラ(移動体検出手段)
103 近赤外線カメラ
106 可視レーザダイオード
107 近赤外レーザダイオード
108 レーザダイオード(マーキング光照射手段)
109 二次元スキャナ
110 報知警報部(報知警報手段)
111 走査位置検出回路
112 スキャナ駆動部
113 反射ミラー
114 固定ミラー
120 ナビゲーション画面
121 ヘッドアップディスプレイ
141、142 照射範囲
162 警報マーカ
202 LEDアレイ
203 可視LED
204 近赤外LED
205 基板
206 LED層
207 マイクロレンズ

Claims (30)

  1. 自車の周囲を移動する移動体の存在を運転者に報知する夜間移動体報知装置であって、
    自車周辺の移動体を検出する移動体検出手段と、
    前記移動体検出手段の検出結果に基づいて、前記運転者への報知対象となる報知対象移動体を検出して位置を求める報知対象位置検出手段と、
    前記報知対象位置検出手段により検出された前記報知対象移動体の位置にマーキング光を照射するマーキング光照射手段と、
    前記移動体検出手段の検出結果に基づいて、対向車の有無を検出して位置を求める対向車位置検出手段と、
    前記対向車位置検出手段により対向車が検出されたときには、前記対向車の位置に基づいて前記マーキング光の照射位置を決定するマーキング光制御手段と
    を備えることを特徴とする夜間移動体報知装置。
  2. 前記対向車位置検出手段により対向車が検出されたときには、前記対向車の位置に基づいて前記マーキング光の照射範囲を制限するマーキング光制限手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の夜間移動体報知装置。
  3. 前記マーキング光制御手段は、前記マーキング光の照射位置が前記対向車の位置と重なるときには、前記対向車の運転者の位置以外の領域を前記マーキング光の照射領域として設定することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の夜間移動体報知装置。
  4. 前記対向車位置検出手段は前記対向車のヘッドライト位置を検出し、前記マーキング光制御手段は前記ヘッドライト位置以下に前記マーキング光が照射されるように制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の夜間移動体報知装置。
  5. 前記移動体検出手段は赤外線カメラであり、前記対向車位置検出手段は前記移動体検出手段によって検出された所定温度以上の領域が所定の間隔で存在するときに、その領域を前記対向車のヘッドライトとして認識することを特徴とする請求項4に記載の夜間移動体報知装置。
  6. 前記対向車位置検出手段は前記対向車のフロントガラス位置を検出し、前記マーキング光制御手段は前記フロントガラス位置以外の領域を前記マーキング光の照射領域として設定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の夜間移動体報知装置。
  7. 前記移動体検出手段は赤外線カメラであり、前記対向車位置検出手段は前記移動体検出手段によって検出された所定温度以下の領域を前記対向車のフロントガラスとして認識することを特徴とする請求項6に記載の夜間移動体報知装置。
  8. 前記マーキング光制御手段は、対向車の存在を特定するための条件を設定し、この条件を所定の判別式に従って演算し、この演算結果に基づいて前記対向車の存在を認識することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の夜間移動体報知装置。
  9. 前記対向車の存在を特定するための条件は、対向車候補領域を検出していること、ヘッドライト領域を検出していること、フロントガラス領域を検出していること、エンジン熱の路面からの反射領域を検出していることであることを特徴とする請求項8に記載の夜間移動体報知装置。
  10. 前記報知対象位置検出手段により前記報知対象移動体が検出されると、前記報知対象移動体の画像を表示して警報を発する報知警報手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の夜間移動体報知装置。
  11. 前記マーキング光照射手段は、可視レーザダイオードと近赤外レーザダイオードであることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の夜間移動体報知装置。
  12. 前記マーキング光制御手段は、前記マーキング光の照射位置が前記対向車の位置と重なるときには、前記対向車の運転者の位置には前記近赤外レーザダイオードによるマーキング光を照射し、前記対向車の運転者の位置以外の領域には前記可視レーザダイオードによるマーキング光を照射することを特徴とする請求項11に記載の夜間移動体報知装置。
  13. 前記マーキング光照射手段は、可視LEDと近赤外LEDとを平面的に並べて構成したLEDアレイであることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の夜間移動体報知装置。
  14. 前記マーキング光制御手段は、前記マーキング光の照射位置が前記対向車の位置と重なるときには、前記対向車の運転者の位置には前記近赤外LEDによるマーキング光を照射し、前記対向車の運転者の位置以外の領域には前記可視LEDによるマーキング光を照射することを特徴とする請求項13に記載の夜間移動体報知装置。
  15. 前記移動体検出手段は近赤外線カメラを備えており、前記近赤外線カメラで撮影した画像を前記報知警報手段に表示することを特徴とする請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の夜間移動体報知装置。
  16. 自車の周囲を移動する移動体の存在を運転者に報知する夜間移動体報知方法であって、
    自車周辺の移動体を検出する移動体検出ステップと、
    前記移動体検出ステップの検出結果に基づいて、前記運転者への報知対象となる報知対象移動体を検出して位置を求める報知対象位置検出ステップと、
    前記報知対象位置検出ステップにより検出された前記報知対象移動体の位置にマーキング光を照射するマーキング光照射ステップと、
    前記移動体検出ステップの検出結果に基づいて、対向車の有無を検出して位置を求める対向車位置検出ステップと、
    前記対向車位置検出ステップにより対向車が検出されたときには、前記対向車の位置に基づいて前記マーキング光の照射位置を決定するマーキング光制御ステップと
    を含むことを特徴とする夜間移動体報知方法。
  17. 前記対向車位置検出ステップにより対向車が検出されたときには、前記対向車の位置に基づいて前記マーキング光の照射範囲を制限するマーキング光制限ステップをさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の夜間移動体報知方法。
  18. 前記マーキング光制御ステップは、前記マーキング光の照射位置が前記対向車の位置と重なるときには、前記対向車の運転者の位置以外の領域を前記マーキング光の照射領域として設定することを特徴とする請求項16または17のいずれかに記載の夜間移動体報知方法。
  19. 前記対向車位置検出ステップが前記対向車のヘッドライト位置を検出し、前記マーキング光制御ステップは前記ヘッドライト位置以下に前記マーキング光が照射されるように制御することを特徴とする請求項16から請求項18のいずれか1項に記載の夜間移動体報知方法。
  20. 前記移動体検出ステップは赤外線カメラで移動体を検出し、前記対向車位置検出ステップは前記移動体検出ステップで検出された所定温度以上の領域が所定の間隔で存在するときに、その領域を前記対向車のヘッドライトとして認識することを特徴とする請求項19に記載の夜間移動体報知方法。
  21. 前記対向車位置検出ステップが前記対向車のフロントガラス位置を検出し、前記マーキング光制御ステップは前記フロントガラス位置以外の領域を前記マーキング光の照射領域として設定することを特徴とする請求項16から請求項18のいずれか1項に記載の夜間移動体報知方法。
  22. 前記移動体検出ステップは赤外線カメラで移動体を検出し、前記対向車位置検出ステップは前記移動体検出ステップで検出された所定温度以下の領域を前記対向車のフロントガラスとして認識することを特徴とする請求項21に記載の夜間移動体報知方法。
  23. 前記マーキング光制御ステップでは、対向車の存在を特定するための条件を設定し、この条件を所定の判別式に従って演算し、この演算結果に基づいて前記対向車の存在を認識することを特徴とする請求項16から請求項22のいずれか1項に記載の夜間移動体報知方法。
  24. 前記対向車の存在を特定するための条件は、対向車候補領域を検出していること、ヘッドライト領域を検出していること、フロントガラス領域を検出していること、エンジン熱の路面からの反射領域を検出していることであることを特徴とする請求項23に記載の夜間移動体報知方法。
  25. 前記報知対象位置検出ステップで前記報知対象移動体が検出されると、前記報知対象移動体の画像を表示して警報を発する報知警報ステップをさらに含むことを特徴とする請求項16から請求項24のいずれか1項に記載の夜間移動体報知方法。
  26. 前記マーキング光照射ステップでは、可視レーザダイオードと近赤外レーザダイオードによってマーキング光を照射することを特徴とする請求項16から請求項25のいずれか1項に記載の夜間移動体報知方法。
  27. 前記マーキング光制御ステップでは、前記マーキング光の照射位置が前記対向車の位置と重なるときには、前記対向車の運転者の位置には前記近赤外レーザダイオードによるマーキング光を照射し、前記対向車の運転者の位置以外の領域には前記可視レーザダイオードによるマーキング光を照射することを特徴とする請求項26に記載の夜間移動体報知方法。
  28. 前記マーキング光照射ステップでは、可視LEDと近赤外LEDとを平面的に並べて構成したLEDアレイによってマーキング光を照射することを特徴とする請求項16から請求項25のいずれか1項に記載の夜間移動体報知方法。
  29. 前記マーキング光制御ステップでは、前記マーキング光の照射位置が前記対向車の位置と重なるときには、前記対向車の運転者の位置には前記近赤外LEDによるマーキング光を照射し、前記対向車の運転者の位置以外の領域には前記可視LEDによるマーキング光を照射することを特徴とする請求項28に記載の夜間移動体報知方法。
  30. 前記移動体検出ステップでは近赤外線カメラで移動体を撮影し、撮影した画像を前記報知警報ステップで表示することを特徴とする請求項26から請求項29のいずれか1項に記載の夜間移動体報知方法。
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