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JP2005055808A - 反射型液晶表示装置の製法 - Google Patents

反射型液晶表示装置の製法 Download PDF

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Abstract

【課題】ペーパーホワイト性に優れ、かつ観察者に対して表示パネルが明るくコントラスト比の高い高品位表示特性を有する反射型TFT−LCDまたは部分反射型TFT−LCDの反射板を簡単なプロセスで作製することができる反射型液晶表示装置の製法を提供する。
【解決手段】基板の上にゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、ゲート絶縁膜、半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、ソース電極およびソース配線ドレイン電極を形成する第4工程と、層間絶縁膜を形成し、画素部に凸状の複数のパターンとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第5工程と、画素部に反射画素電極を形成する第6工程とを含んでいる。
【選択図】図3

Description

本発明は外部より入射した光を反射させて表示を行なう反射型液晶表示装置の製法に関し、とくにコントラスト特性とペーパーホワイト性に優れる反射型液晶表示装置の製法に関する。
液晶表示装置(Liquid Crystal Display;以下、LCDという)は、CRTに代わるフラットパネルディスプレイのひとつとして活発に開発が行なわれており、とくに消費電力が小さいことや薄型であるという特徴を活かしてノートブック型コンピュータ、カーナビゲーション、携帯端末などの他、TVとして実用化されている。一般に液晶を用いた電気光学素子は、お互いに対向する電極をそれぞれ備えた基板間に液晶層が挟持され、さらに両基板の外側には偏光板が設置されているとともに、透過型のものでは背面にバックライトを設置する構造にされている。両基板の対向する電極の表面は、配向処理がされており、液晶分子の向きを平均的に表すダイレクタが所望の向きの初期状態に制御されている。
液晶には複屈折性があり、バックライトを光源として偏光板を通して入射された光は楕円偏光となって反対側の偏光板に入射される。この状態で対向する両電極間に電圧を印加すると、前記ダイレクタの配列状態が変化して液晶層の複屈折率が変化し、反対側の偏光板に入射される楕円偏光状態が変化する。したがって、電気光学素子を通過する光強度およびスペクトルが変化するという電気光学効果が得られる。この電気光学効果は、用いる液晶相の種類(ネマチック相、スメクチック相、コレステリック相など)、初期配向状態、偏光板の偏光軸の向き、液晶層の厚さまたは光が通過する経路上に置かれたカラーフィルタや各種光学フィルムによって異なる。一般的には、ネマチック液晶相を用いてTN(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nematic)と呼ばれる構造のものが用いられる。
これら液晶を用いたディスプレイ(表示)用電気光学素子の駆動方式には、大きく分けて単純マトリックス型と、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下、TFTという)をスイッチング素子として用いるアクティブマトリクス型があるが、これらのうち、表示品位に優れるアクティブマトリクス型の液晶表示装置(以下、TFT−LCDという)がノート型パソコンなどに広く用いられている。
TFT−LCDには、前述のように光源として内蔵されたバックライトの光を透過させて表示を行なう透過型の他に、バックライトを用いずに外部から入射した光を反射させて表示を行なう反射型、さらには両者の機能を兼ね備えた半透過型または部分反射型とがある。反射型は、透過型のようなバックライト光源が不要であるため、消費電力が低く、薄型であり軽量化を実現することができるので、携帯式の端末用LCDとして注目されている。
従来は、反射型TFT−LCDも対向する基板の両側に偏光板を設置したTN方式またはSTN方式のものが用いられているが、これらの方式では偏光板による光の利用効率の低下により、表示が暗くなってしまったり、高品位のカラー表示が難しくなるという問題がある。
このような問題を解決するために、たとえば非特許文献1、2に記載されているような偏光板を用いない偏光板レスモード方式のものが提案されている。これらの方式では、明るく鮮明な表示を得るために、図29に示されるように、蛍光灯や太陽などの光源25からの直接入射光26のみならず、周囲の壁などからの間接的な入射光27も含めた自然光全ての光線を有効に利用し、観察者28の目に反射させるような反射光29を生ずる反射板21を形成することが非常に重要なポイントとなる。さらに同時に良好な散乱反射特性の指標である“紙に近い白”(以下、ペーパーホワイトという)と高コントラスト比の特性を示す反射板を作ることが高表示品質を実現するのに重要なポイントとなる。
従来、このような反射板の製造は、有機樹脂膜に凹凸形状を形成し、その上にAlやAgのような反射率の高い金属を成膜形成することによって行なわれ、前記凹凸の高さや平面レイアウトを工夫することで反射特性を制御する方法が主に用いられている。たとえば特許文献1には、有機絶縁膜の上にレジストパターンを形成したのち、エッチング法を用いて、直径5〜30μmの円形状の凸部を1μm以上の間隔で形成することにより、凹凸形状を形成する方法が示されている。
また、特許文献2には、感光性樹脂膜を用いたフォトリソグラフィにより、大小2種類の円形パターンの突起を作製し、さらに露光時間と現像時間を制御することにより前記突起の高さを変化させたのち、感光性樹脂膜を全面に塗布して凹凸形状を形成するようにした反射板の製法が開示されている。また、特許文献2には、凹凸形状と表示のペーパーホワイト特性との関係について、反射板の平坦な部分を減らすことによってペーパーホワイト性が向上することが示されている。
また、特許文献3には、まず感光性樹脂膜にフォトリソグラフィで凸部パターンを形成したのち、その上に有機樹脂膜を全面に塗布して凹凸形状を形成する方法が示されている。また、特許文献3には、この方法によれば、1回目のフォトリソグラフィで形成した凹凸部の形状を滑らか(平坦部がまるめられる)にすることができるので、鏡面の正反射成分が少なくなり、良好な反射特性が得られることが示されている。
さらに特許文献4には、同じく感光性有機樹脂膜にフォトリソグラフィ法で凸部パターンを形成したのち、その上に有機樹脂からなる層間膜を形成する方法が示されている。また、特許文献4には、表示面を見る観察者により多くの光が集まるように最初の凸部パターンの形状を最適化し、より明るい表示を実現する方法が示されている。
以上のように、感光性樹脂膜を用いたフォトリソグラフィ法や、有機絶縁膜+感光性樹脂膜パターンを用いたエッチング法によれば、滑らかな凹凸形状を形成することができるので、ペーパーホワイト性に優れ、かつ散乱反射特性に優れる反射板を比較的簡単なプロセスで作製することができる。
特開平5−323371号公報(図3および図4) 特開平9−258219号公報(図4、図5および表1) 特開平6−75238号公報(図15および図16) 特開2002−207214号公報(図1〜図13) D.L.White and G.N.Taylor;J.Appl.Phys.,Vol.45,No.11,November 1974 p.4718 T.Sonehara et al.;SID 97 DIGEST 1997 p.1023
しかしながら、前記文献に記載された従来の反射板形成プロセスでは、感光性樹脂膜の露光のバラツキや現像のバラツキ、またはエッチングのバラツキによって、仕上がりの凹凸形状にバラツキが発生するために、均一な反射特性を実現することが難しく、表示ムラなどの不良を発生させてしまうという問題がある。
また、まず感光性樹脂膜にフォトリソグラフィで凸部パターンを形成したのち、その上にさらに有機樹脂膜を全面に塗布して凹凸形状を形成するプロセスによれば、感光性樹脂膜を完全に現像して凸部パターンを形成するので、現像バラツキによる凸部形状のバラツキは抑えられるが、その上にさらに有機樹脂膜を塗布するので、工程が複雑になることと、凹凸の高さを大きくすることが難しくなるため、優れた散乱反射特性を実現するのが難しくなるという問題がある。そこで、凹凸の高さを大きくするために、有機樹脂膜の粘度を小さくしようとすると、今度は逆に平坦部の面積が増えてしまい、正反射成分(鏡面反射)が増えることによりペーパーホワイト特性が劣化してしまうという問題がある。
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、ペーパーホワイト性に優れ、かつ観察者に対して表示パネルが明るくコントラスト比の高い高品位表示特性を有する反射型TFT−LCDまたは部分反射型TFT−LCDの反射板を簡単なプロセスで作製することができる反射型液晶表示装置の製法を提供することを目的とする。
本発明の反射型液晶表示装置の製法は、一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素部に凸状の複数のパターンとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第5工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第6工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の反射型液晶表示装置の製法は、一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素部に凸状の複数のパターンとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第5工程と、画素部に形成した凹凸形状を滑らかにするようにさらに有機樹脂からなる第2の層間絶縁膜を形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第6工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第7工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の反射型液晶表示装置の製法は、一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素部に凹状の複数のパターンとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第5工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第6工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の反射型液晶表示装置の製法は、一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に少なくとも表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の少なくとも一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、つぎにSiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素部に凹状の複数のパターンとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第5工程と、画素部に形成した凹凸形状を滑らかにするようにさらに有機樹脂からなる第2の層間絶縁膜を形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第6工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第7工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の反射型液晶表示装置の製法は、一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素領域に凸状の複数のパターンを形成する第5工程と、さらに別のマスクパターンを用いて前記有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の凸状パターン部に複数の凹状のくぼみを形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第6工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第7工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の反射型液晶表示装置の製法は、一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素領域に凸状の複数のパターンを形成する第5工程と、さらに別のマスクパターンを用いて前記有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の凸状パターン部に複数の凹状のくぼみを形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第6工程と、画素部に形成した凹凸形状を滑らかにするようにさらに有機樹脂からなる第2の層間絶縁膜を形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第7工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第8工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の反射型液晶表示装置の製法は、一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素部に凸状の複数のパターンを形成する第5工程と、さらに別のマスクパターンを用いて前記有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の凸状パターン部に複数の凹状のくぼみを形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第6工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第7工程とを含むことを特徴とする。
さらに、本発明の反射型液晶表示装置の製法は、一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素部に凸状の複数のパターンを形成する第5工程と、さらに別のマスクパターンを用いて前記有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の凸状パターン部に複数の凹状のくぼみを形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第6工程と、画素部に形成した凹凸形状を滑らかにするようにさらに有機樹脂からなる第2の層間絶縁膜を形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第7工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第8工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、反射画素電極は各画素に対応する表面が、SiNまたはSiO2からなる第1の絶縁膜に形成される凸形状パターンと、有機樹脂からなる層間絶縁膜に形成される凹状または凸状パターンから凹凸を形成する構成としたので、あらゆる角度からの入射角に対して観測者の方向へ散乱する光の強度を増加させることができる。このため、観察者に対して表示パネルが明るくコントラスト比の高い高品位表示特性を有する反射型TFT−LCDまたは部分反射型TFT−LCDの反射板を簡単なプロセスで作製することができる。さらに反射画素電極の表面に平坦な領域を少なくすることができるため、ペーパーホワイト性に優れた反射型TFT−LCDまたは部分反射型TFT−LCDの反射板を簡単なプロセスで作製することができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の反射型液晶表示装置の製法を説明する。
実施の形態1
本発明の実施の形態1にかかわる反射型液晶表示装置において、表面に凹凸を有する反射膜からなる画素電極を有するTFT基板の製法を図1〜3に基づいて説明する。図1〜3は実施の形態1にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図であり、図4は実施の形態1にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の平面図である。図1ではゲート端子部、ゲート配線とソース配線の交差部(ゲート/ソース配線交差部)、TFT部、反射膜からなる画素電極が形成される画素部の断面を示している。まず図1に示されるように、ガラス基板などの絶縁性基板1の上にスパッタリングなどの方法で第1の金属薄膜を成膜したのち、第1のフォトリソグラフィを用いてパターニングして、ゲート電極2、ゲート配線3、電気容量を形成するための補助容量電極(配線)4およびゲート端子部5のパターンを形成する。第1の金属薄膜としては、たとえばクロム(Cr)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、タングステン(W)、銅(Cu)などまたはこれらの物質に微量の不純物を添加した合金などを用いることができる。また、これらの金属または合金を積層した積層膜を用いることができる。膜厚は100〜500nmとするのが好ましい。好適な実施例として、ここでは200nmの厚さのCr膜を成膜したのち、公知の硝酸セリウムアンモニウムと過塩素酸を含む薬液を用いてウエットエッチングを行ない、図1(a)に示されるパターンを形成した。
ついで図1(b)に示されるように、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相法)を用いて第1の絶縁膜6を50〜400nm程度の膜厚で成膜する。第1の絶縁膜6としては、SiN、SiO2またはこれらの積層膜を用いることができる。好適な実施例として、ここではSiNを300nm成膜した。そして、第2のフォトリソグラフィを用いて画素領域に第1の凸状のパターン7を形成する。第1の凸状パターン7の平面形状としては、図5(a)、図5(b)に示されるような円形もしくは円形に近い多角形または図6(a)、図6(b)に示されるような楕円もしくは楕円に近い多角形とすることができる。また、大きさについても1種類に限定されるものではなく、複数の種類にしてもよい。これらの形状は、所望の散乱反射特性が得られるように適宜設定することができる。好適な実施例として、ここでは直径が3〜10μm程度の円形状の第1の凸状パターン7をランダムに形成し、図1(b)に示されるパターン構成とした。第1の凸状パターン7を形成するときのエッチングは、公知のガス組成、たとえばSF6とO2の混合ガスまたはCF4とO2の混合ガスを用いたドライエッチング法を用いた。
ついで図2(a)に示されるように、プラズマCVDを用いて第2の絶縁膜8、半導体能動膜9およびオーミックコンタクト膜10を連続して成膜する。第2の絶縁膜8としては、厚さが50〜400nmのSiNまたはSiO2、半導体能動膜9としては、厚さが100〜250nmのアモルファスシリコン(a−Si)またはポリシリコン(p−Si)膜、そしてオーミックコンタクト膜10としては、厚さが20〜70nm程度のシリコンにリン(P)を微量にドーピングしたn+a−Si膜などを用いることができる。好適な実施例として、ここでは第2の絶縁膜8として厚さが100nmのSiN膜、半導体能動膜9として厚さが150nmのa−Si膜、そして厚さが30nmのn+a−Si膜を連続して成膜したのち、第3のフォトリソグラフィを用いて図2(a)に示されるようにTFT部とゲート/ソース配線交差部のパターンを形成した。n+a−Si膜とa−Si膜のエッチングは、前述と同様に公知のドライエッチング法を用いた。
ついで、スパッタリングなどの方法で第2の金属薄膜を成膜する。第2の金属薄膜としては、たとえばCr、Mo、Ta、Ti、Wなどまたはこれらの物質に微量の不純物を添加した合金などを用いることができる。また、AlやCuなどの低抵抗物質を用いる場合は、下層のオーミックコンタクト膜10であるn+a−Si膜との良好な電気的コンタクト特性を得るために、前述のCr、Mo、Ta、Ti、Wなどの物質を下層とした積層膜とするのが好ましい。第2の金属薄膜の膜厚は100〜500nmとするのが好ましい。好適な実施例として、ここでは厚さが200nmのCr膜を成膜し、第4のフォトリソグラフィを用いてパターニングしてソース配線11、TFT部のソース電極12およびドレイン電極13を形成した。なお、Cr膜は公知の硝酸セリウムアンモニウムと過塩素酸を含む薬液を用いてウエットエッチングを行なった。以上によって、図2(b)に示されるパターンが形成される。
ついで有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜15を3.0〜4.0μm程度の膜厚で形成する。有機樹脂物質や膜厚は、形成後の表面がほぼ平坦になるような条件に設定するのが好ましい。有機樹脂からなる層間絶縁膜の形成は、たとえばPET(ポリエチレンテレフタレート)からなるベースフィルム上に層状に形成された有機樹脂を基板に転写したのち、ベースフィルムを除去して形成する方法またはノズルから有機樹脂を基板に吐出し、スピンコート法を用いて塗布する方法などを用いることができる。また、層間絶縁膜を形成する有機樹脂としては、感光性または非感光性のものを用いることができるが、感光性のものを用いると新たにフォトレジストパターンを用いてパターニングをする必要がなく工程を簡略化することができるので好ましい。このような有機樹脂としては、たとえば公知のJSR製PC335またはPC405などを用いることができる。好適な実施例として、ここではJSR製PC335をスピンコート法を用いて3.2〜3.9μmの膜厚になるように塗布および成膜し、第5のフォトリソグラフィを用いてゲート端子部のコンタクトホール16、ソース端子部のコンタクトホール(図示せず)、画素/ドレイン電極間のコンタクトホール17および画素領域に複数の第2の凸状パターン18を形成した。以上により、図3(a)に示されるパターンが形成される。ここで、複数の第2の凸状パターン18は第1の凸状パターン7と同様に形成すればよく、直径が5〜50μm程度であるのが好ましく、その大きさについても1種類に限定されるものではなく、複数の種類をランダムに配置するのが好ましい。また、図4に示されるように、画素部の第1の層間絶縁膜15の第2の凸状パターン18以外の有機樹脂膜が除去された領域19には、第1の絶縁膜6の第1の凸状パターン7が複数存在するような平面配置とするのが好ましい。これにより、有機樹脂膜が除去された領域19でも第1の絶縁膜6の第1の凸状パターン7の存在によって平坦となる領域を少なくすることができるので、鏡面正反射成分が少なく、ペーパーホワイト性の優れた反射画素電極とすることができる。
なお、本実施例では、第1の層間絶縁膜15を一層の有機樹脂膜としたが、たとえばプラズマCVDを用いてSiNからなる第3の絶縁膜を10〜150nm程度の膜厚で形成したのち、有機樹脂を3.0〜4.0μm程度の膜厚で形成した二層構成としてもよい。この場合は、TFTのチャネル部14に対して第1の層間絶縁膜15からの汚染を防止することができ、TFT特性の安定性を向上させることができる。
つぎに、スパッタリングなどの方法で第3の金属薄膜を成膜する。第3の金属薄膜は画素部の反射板を兼ねる反射画素電極21となるので、なるべく反射率の高い物質を用いるのが好ましい。たとえば波長が550nmの可視光で90%以上の反射率特性を有するAl、Agまたはこれらの物質に微量の不純物を添加した合金を用いることができる。膜厚は50〜400nm程度とするのが好ましいが、画素部の凹凸部での段差部における断線不良の防止、ならびに物質本来の優れた反射特性を充分に発揮するために、100nm以上とするのがより好ましい。また、密着力や下層金属薄膜との電気的コンタクト特性を向上させるために、下層にCr、Mo、Ta、TiまたはWなどの金属薄膜を設けた積層構成としてもよい。好適な実施例として、ここでは厚さが300nmのAl膜を成膜したのち、第6のフォトリソグラフィを用いてゲート端子パッド20、ソース端子パッド(図示せず)および反射画素電極21のパターンを形成した。以上により、図3(b)に示されるパターンが形成され、本発明の実施の形態1にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の作製が完成する。
完成させたTFTアレイ基板の画素反射電極21に対して、図7に示されるように、光源25から出射された、垂線から30°傾斜した入射光26が与えられた場合の散乱反射特性を(具体的には、垂線から30°傾斜した鏡面反射光30を中心に分散する散乱反射光31の垂線からの傾斜角を散乱反射角θとして)測定した結果を示す、散乱反射角θと反射率Rとの関係を示すグラフを図8に示した。図8において、本実施例1の特性曲線はIで示され、比較例1の特性曲線はIIで示されており、曲線I、IIは、鏡面反射角θ0(=30°)に近づくにつれて反射率Rが大きくなる。なお、比較例1は、第1の凸状パターン7を形成しない従来のTFTアレイ基板の画素反射電極の散乱反射特性を示すものである。本実施例1の場合は、散乱反射角度θ=10°〜50°の領域において、比較例1に比べると反射率は高く上回っており、すぐれた散乱反射特性を示すことを確認した。
以上のように、本実施の形態1では、SiN膜からなる第1の絶縁膜6の画素領域に複数の第1の凸状パターン7を形成し、さらに、第1の層間絶縁膜15の画素部に第2の凸状パターン18を形成し、かつ第1の層間絶縁膜15が除去される画素部上の領域19には、第1の絶縁膜6による第1の凸状パターン7が露出するようにしたので、厚さの異なる第1、第2の凸状パターン7と18が平面上でランダムに配置される。このように多様な厚さ(高さ)の凸状パターンが平面上でランダムに配置されることにより、同一の高さを有する平坦部を少なくすることができ、広い散乱反射角(たとえば0〜50°程度)で優れた散乱反射特性(ペーパーホワイト性)を有する反射画素電極21を工程数の少ない製造方法で作製することができる。ここで第2の絶縁膜8は、第1の絶縁膜6による第1の凸状パターン7の一律な厚さ(高さ)を滑らかに変化させ、同一の高さで点在する第1の凸状パターン7が、新たな平面(平坦部)を形成することを防いでいる。新たな平坦部は、望ましくない鏡面反射特性を示す。
なお、凸状パターン7が滑らかに高さが変化するような形状(たとえば円錐状)の場合、凸状パターン7の斜面と水平面とのなす角度をγとすれば、図7に示される反射画素電極21の表面に向けて垂線からα(たとえば30°)傾斜した入射光26が凸状パターンの斜面によって反射したとき、鏡面反射光は垂線からα+2γ傾斜するので散乱反射特性が2γ向上する。この特性を利用して、散乱角度に対する反射光強度を制御したい場合は、強めたい(あるいは弱めたい)散乱角の1/2の傾きをもつ凸部を増やす(あるいは減らす)などして制御すればよい。
また、TFT部、ゲート/ソース配線交差部の絶縁膜が第1の絶縁膜6と第2の絶縁膜8の二層構成となるので、異物や欠陥などによる下層のゲート電極2、ゲート配線3と上層のソース配線11、ソース電極12、ドレイン電極13との層間短絡不良を大幅に減少させることができ、歩留りを向上させるこもできる。また、本発明は、部分反射型液晶表示装置にも適用することができる。
実施の形態2
本発明の実施の形態2にかかわる反射型液晶表示装置において、表面に凹凸を有する反射画素電極を有するTFT基板の製法を図9〜10に基づいて説明する。図9〜10は実施の形態2にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図であり、実施の形態1と同一部分は同一符号で示されている。本実施の形態2において、前記実施の形態1における図1〜図2までの製法は同じであるので説明を省略する。
本実施の形態2における好適な実施例は、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜15として、JSR製PC335をスピンコート法を用いて3.2〜3.9μmの膜厚になるように塗布および成膜したのち、図9〜10に示されるように、第5のフォトリソグラフィを用いてゲート端子部のコンタクトホール16、ソース端子部のコンタクトホール(図示せず)、画素/ドレイン電極間のコンタクトホール17および画素部の複数の第2の凸状パターン18を形成したのち、第2の層間絶縁膜22を形成する。第2の層間絶縁膜22としては、第1の層間絶縁膜15と同じ有機樹脂を用いることができる。第2の層間絶縁膜22は、その表面を平坦ではなく、第1の層間絶縁膜15の画素領域に複数形成した第2の凸状パターン18と第1の絶縁膜6の画素領域に複数形成した第1の凸状パターン7の凸状形状を残すように塗布および形成する必要がある。このために、第2の層間絶縁膜22に用いる有機樹脂膜は、第1の層間絶縁膜15に用いる有機樹脂膜に比べて、膜厚を薄く、また粘度(粘性率)が小さい樹脂を用いるのが好ましい。たとえば第1の層間絶縁膜15としては、粘性率が15〜35mPa・sec程度の有機樹脂膜を用い、第2の層間絶縁膜22としては、粘性率が5〜15mPa・sec程度の有機樹脂膜を用いることができる。好適な実施例として、ここでは第1の層間絶縁膜15として、粘性率が30mPa・sec程度のJSR製PC335を3.2〜3.9μm程度の膜厚で塗布し、パターンを形成する。第2の層間絶縁膜22として、粘性率が10mPa・sec程度のJSR製PC335を1.0μm程度の膜厚でスピン塗布した。そして、第6のフォトリソグラフィを用いてゲート端子部のコンタクトホール16、ソース端子部(図示せず)のコンタクトホールおよび画素/ドレイン電極間のコンタクトホール17を形成した。以上のように第2の層間絶縁膜22により、図9(b)に示されるように画素部の凹凸形状が滑らかになるようなパターンが形成される。
最後に、前述の実施の形態1と同様の方法で第3の金属薄膜を成膜し、第7のフォトリソグラフィを用いてゲート端子パッド20、ソース端子パッド(図示せず)、反射画素電極21のパターンを形成した。以上により、図10に示されるパターンが形成され、本発明の実施の形態2にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の作製が完成する。
以上のように、本実施の形態2では、第1の絶縁膜6で画素領域に形成された第1の凸状パターン7と第1の層間絶縁膜15で画素領域に形成された第2の凸状パターン18による凹凸形状の上にさらに第2の層間絶縁膜22を薄く塗布して形成したので、凹凸形状が滑らかになり、反射特性に急激な変化(鏡面反射)のない滑らかな散乱反射特性を得ることができるため、さらに高品位の表示特性を得ることができる。
実施の形態3
本発明の実施の形態3にかかわる反射型液晶表示装置において、表面に凹凸を有する反射画素電極を有するTFT基板の製法を図11に基づいて説明する。図11は実施の形態3にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図であり、実施の形態1と同一部分は同一符号で示されている。本実施の形態3において、前記実施の形態1における図1〜図2までの製法は同じであるので説明を省略する。
前述と同様の工程を用いて図2(b)に示すパターンを形成したのち、図11(a)に示されるように、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜15を3.0〜4.0μm程度の膜厚で形成する。有機樹脂物質や膜厚は、形成後の表面がほぼ平坦になるような条件に設定するのが好ましい。有機樹脂からなる層間絶縁膜の形成は、たとえばPET(ポリエチレンテレフタレート)からなるベースフィルム上に層状に形成された有機樹脂を基板に転写したのち、ベースフィルムを除去して形成する方法またはノズルから有機樹脂膜を基板に吐出し、スピンコート法を用いて塗布する方法などを用いることができる。また、層間絶縁膜は、感光性または非感光性のものを用いることができるが、感光性のものを用いると新たにフォトレジストパターンを用いてパターニングをする必要がなく工程を簡略化することができるので好ましい。このような感光性層間絶縁膜としては、たとえば公知のJSR製PC335またはPC405などを用いることができる。好適な実施例として、ここではJSR製PC335をスピンコート法を用いて3.2〜3.9μmの膜厚になるように塗布および成膜し、第5のフォトリソグラフィを用いてゲート端子部のコンタクトホール16、ソース端子部のコンタクトホール(図示せず)、画素/ドレイン電極間のコンタクトホール17および画素部の複数の凹状パターン23を形成した。該凹状パターン23は、下層の第2の絶縁膜8まで達するホール形状とする。以上により、図11(a)に示されるパターンが形成される。ここで、複数の凹状パターン23は直径が5〜50μm程度とするのが好ましく、その大きさについても1種類に限定されるものではなく、複数の種類をランダムに配置するのが好ましい。また、図12に示されるように、画素部の複数の凹状パターン23の領域には第1の絶縁膜6の第1の凸状パターン7が複数存在するような平面配置とするのが好ましい。これにより、第1の層間絶縁膜15が除去された領域23でも第1の絶縁膜の凸状パターン7の存在によって平坦となる領域を少なくすることができるので、鏡面正反射成分が少なく、ペーパーホワイト性に優れる反射板とすることができる。
本実施の形態では、前述のように画素領域に形成する有機樹脂膜のパターンを完全にエッチングされるホール形状の凹状パターンとしたので、フォトリソグラフィにおける露光量分布の不均一があっても、凸状パターンに比べると凹凸形状分布を少なくすることができるため、反射特性表示ムラを抑えることができる。
なお、本実施の形態では、第1の層間絶縁膜15を一層の有機樹脂膜としたが、たとえばプラズマCVDを用いてSiNからなる第3の絶縁膜を10〜150nm程度の膜厚で形成したのち、有機樹脂膜を3.0〜4.0μm程度の膜厚で形成した二層構成としてもよい。この場合は、TFTのチャネル部14に対して第1の層間絶縁膜15からの汚染を防止することができ、TFT特性の安定性を向上させることができる。
つぎに、スパッタリングなどの方法で第3の金属薄膜を成膜する。第3の金属薄膜は画素部の反射板を兼ねる反射画素電極21となるので、なるべく反射率の高い物質を用いることが好ましい。たとえば波長が550nmの可視光で90%以上の反射率特性を有するAl、Agまたはこれらの物質に微量の不純物を添加した合金を用いることができる。膜厚は50〜400nm程度とするのが好ましいが、画素部の凹凸部での段差部における断線不良の防止ならびに物質本来の優れた反射特性を充分に発揮するために、100nm以上とするのがより好ましい。また、密着力や下層金属薄膜との電気的コンタクト特性を向上させるために、下層にCr、Mo、Ta、TiまたはWなどの金属薄膜を設けた積層構成としてもよい。好適な実施例として、ここでは厚さが300nmのAl膜を成膜し、第6のフォトリソグラフィを用いてゲート端子パッド20、ソース端子パッド(図示せず)および反射画素電極21のパターンを形成した。以上により、図11(b)に示されるパターンが形成され、本発明の実施の形態3にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の作製が完成する。
以上のように、本実施の形態では、SiN膜からなる第1の絶縁膜の画素領域に凸状の複数のパターン7を形成し、さらに、第1の層間絶縁膜15の画素部に凹状パターン23を形成し、かつ第1の層間絶縁膜15が除去された画素部上の領域(凹状パターン23)には、第1の絶縁膜6による第1の凸状パターン7が露出するようにしたので、厚さの異なる第1の凸状パターン7と第1の層間絶縁膜15の凸部(凹状パターン23の形成後に残された平坦部)が平面上でランダムに配置される。このように多様な厚さ(高さ)の凸状パターンが平面上でランダムに配置されることにより、同一の高さを有する平坦部を少なくすることができ、優れた散乱反射特性(ペーパーホワイト性)を有する反射画素電極21を工程数の少ない製造方法で作製することができる。ここで第2の絶縁膜8は、第1の絶縁膜6による第1の凸状パターン7の一律な厚さ(高さ)を滑らかに変化させ、同一の高さで点在する第1の凸状パターン7が、新たな平面(平坦部)を形成することを防いでいる。新たな平坦部は、望ましくない鏡面反射特性を示す。また、TFT部、ゲート/ソース配線交差部の絶縁膜が第1の絶縁膜6と第2の絶縁膜8の二層構成となるので、異物や欠陥などによる下層のゲート電極2、ゲート配線3と上層のソース配線11、ソース電極12、ドレイン電極13との層間短絡不良を大幅に減少させることができ、歩留りを向上させることができる。
実施の形態4
本発明の実施の形態4にかかわる反射型液晶表示装置において、表面に凹凸を有する反射画素電極を有するTFT基板の製法を図13〜14に基づいて説明する。図13〜14は実施の形態4にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図であり、実施の形態3と同一部分は同一符号で示されている。また、本実施の形態4において、前記実施の形態1における図1〜図2までの製法は同じであるので説明を省略する。
本実施の形態4において好適な実施例は、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜15としてJSR製PC335をスピンコート法を用いて3.2〜3.9μmの膜厚になるように塗布および成膜し、第5のフォトリソグラフィを用いてゲート端子部のコンタクトホール16、ソース端子部のコンタクトホール(図示せず)、画素/ドレイン電極間のコンタクトホール17および画素部の複数の凹状パターン23を形成する(図13(a))。そののち、第2の層間絶縁膜22を形成する。第2の層間絶縁膜22としては、第1の層間絶縁膜15と同じ有機樹脂を用いることができる。第2の層間絶縁膜22は、その表面を平坦ではなく、第1の層間絶縁膜15の画素領域に複数形成した凹状パターン23と第1の絶縁膜6の画素領域に複数形成した第1の凸状パターン7の凸状形状を残すように塗布形成する必要がある。このために、第2の層間絶縁膜22に用いる有機樹脂膜は第1の層間絶縁膜15に用いる有機樹脂膜に比べて、膜厚を薄く、また粘度(粘性率)が小さい樹脂を用いることが好ましい。たとえば第1の層間絶縁膜15としては、粘性率が15〜35mPa・sec程度の有機樹脂膜を、第2の層間絶縁膜22としては、粘性率が5〜15mPa・sec程度の有機樹脂膜を用いることができる。好適な実施例として、ここでは第1の層間絶縁膜15として、粘性率が30mPa・sec程度のJSR製PC335を3.2〜3.9μm程度の膜厚で塗布・パターン形成し、第2の層間絶縁膜22として、粘性率が10mPa・sec程度のJSR製PC335を1.0μm程度の膜厚でスピン塗布した。そして、第6のフォトリソグラフィを用いてゲート端子部のコンタクトホール16、ソース端子部(図示せず)のコンタクトホールおよび画素/ドレイン電極間のコンタクトホール17を形成した。以上のように第2の層間絶縁膜22により、図13(b)に示されるように画素部の凹凸形状が滑らかになるようなパターンが形成される。
最後に、前述の実施の形態3と同様の方法で第3の金属薄膜を成膜し、第7のフォトリソグラフィを用いてゲート端子パッド20、ソース端子パッド(図示せず)および反射画素電極21のパターンを形成した。以上により、図14に示されるパターンが形成され、本発明の実施の形態4にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の作製が完成する。
以上のように、本実施の形態4では、第1の絶縁膜6で画素領域に形成された第1の凸状パターン7と第1の層間絶縁膜15で画素領域に形成された凹状パターン23による凹凸形状の上にさらに第2の層間絶縁膜22を薄く塗布して形成したので、凹凸形状が滑らかになり、反射特性に急激な変化(鏡面反射)のない滑らかな散乱反射特性を得ることができるため、さらに高品位の表示特性を得ることができる。
実施の形態5
本発明の実施の形態5にかかわる反射型液晶表示装置において、表面に凹凸を有する反射画素電極を有するTFT基板の製法を図15〜16に基づいて説明する。図15〜16は実施の形態5にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図であり、実施の形態3と同一部分は同一符号で示されている。本実施の形態5において、前記実施の形態1における図1〜図2までの製法は同じであるので説明を省略する。
前述の実施の形態3と同様の工程を用いて、図15(a)に示されるパターンを形成したのち、第6のフォトリソグラフィによって有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜15の凹状パターン以外の平坦な領域に複数の凹状のくぼみ24を形成する。この凹状くぼみ24の平面形状は、図5(a)、図5(b)に示されるような円形もしくは円形に近い多角形または図6(a)、図6(b)に示されるような楕円もしくは楕円に近い多角形とすることができる。また、大きさについても1種類に限定されるものではなく、複数の種類にしてもよい。これらの形状は所望の散乱反射特性が得られるように適宜設定することができる。好適な実施例として、ここでは直径が3〜30μm程度の円形状の凹状くぼみ24をランダムに形成し、図17に示される平面パターン構成とした。凹状くぼみ24の形成方法として、本実施例では、フォトレジストを塗布しフォトリソグラフィ法を用いてレジストパターンを形成して、公知のO2ガスまたはO2ガスにCF4やSF6ガスを混合したガスを用いたドライエッチング法を用いた。第1の層間絶縁膜15をその厚さより浅い0.1〜1.0μm程度の深さでエッチングしたのち、前記フォトレジストを除去することによって、図15(b)に示されるパターンを形成した。
最後に、前述の実施の形態3と同様の方法で第3の金属薄膜を成膜し、第7のフォトリソグラフィを用いてゲート端子パッド20、ソース端子パッド(図示せず)および反射画素電極21のパターンを形成した。以上により、図16に示されるパターンが形成され、本発明の実施の形態5にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の作製が完成する。
以上のように、本実施の形態5では、第1の絶縁膜6で画素領域に形成された複数の第1の凸状パターン7と、第1の層間絶縁膜15の画素領域に複数のホール状の凹状パターン23に加えさらに平坦部に複数の凹状くぼみ24を形成したので、平坦部の少ない優れた散乱反射特性を示す反射画素電極21を簡単な工程で作製することができる。また、TFT部、ゲート/ソース配線交差部の絶縁膜が第1の絶縁膜6と第2の絶縁膜8の二層構成となるので、異物や欠陥などによる下層のゲート電極2、ゲート配線3と上層のソース配線11、ソース電極12、ドレイン電極13との層間短絡不良を大幅に減少させることができ、歩留りを向上させることもできる。
なお、本実施の形態5では、第1の層間絶縁膜15の平坦部に形成する凹状くぼみ24をフォトレジストを用いた第6のフォトリソグラフィと公知のドライエッチング法で形成するようにしたが、たとえば第1の層間絶縁膜15として感光性有機樹脂膜であるJSR製PC335をスピンコート法を用いて3.2〜3.9μmの膜厚になるように塗布および成膜し、第5のフォトリソグラフィにハーフトーン露光プロセスを用いてゲート端子部のコンタクトホール16、ソース端子部のコンタクトホール(図示せず)、画素/ドレイン電極間のコンタクトホール17および下層の第2の絶縁膜18まで達する画素部の複数の凹状パターン23を形成すると同時に凹状くぼみ24を形成するようにしてもよい。この場合、第5のフォトリソグラフィに用いるフォトマスクとしては、凹状くぼみ24の部分のパターンをスリット状パターンまたはUV吸収層を設けて露光光を減光させるパターンとしたものを用いることができる。これにより、凹状くぼみ24部は露光量が減光された中間露光となるため、第5のフォトリソグラフィを1回だけ行なうことにより、ゲート端子部のコンタクトホール16、ソース端子部のコンタクトホール(図示せず)、画素/ドレイン電極間のコンタクトホール17、画素部の複数の凹状パターン23および凹状くぼみ24を一括形成することができるので、前述の第6のフォトリソグラフィ工程を省略することができる。
実施の形態6
本発明の実施の形態6にかかわる反射型液晶表示装置において、表面に凹凸を有する反射画素電極を有するTFT基板の製法を図18に基づいて説明する。図18は実施の形態6にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図であり、実施の形態1、5と同一部分は同一符号で示されている。本実施の形態6において、前記実施の形態5における図15までの製法は同じであるので説明を省略する。
本実施の形態6における好適な実施例は、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜15として、JSR製PC335をスピンコート法を用いて3.2〜3.9μmの膜厚になるように塗布および成膜し、第5のフォトリソグラフィを用いてゲート端子部のコンタクトホール16、ソース端子部のコンタクトホール(図示せず)、画素/ドレイン電極間のコンタクトホール17、画素部の複数の凹状パターン23および複数の凹状くぼみ24を形成する。ついで図15(b)に示されるパターンを形成したのち、図18に示されるように、第2の層間絶縁膜22を形成する。第2の層間絶縁膜22としては、第1の層間絶縁膜15と同じ有機樹脂を用いることができる。第2の層間絶縁膜22は、その表面を平坦ではなく、第1の層間絶縁膜15の画素領域に複数形成した凹状パターン23、凹状くぼみ24と第1の絶縁膜6の画素領域に複数形成した凸状パターン7の凸状形状を残すように塗布形成する必要がある。このために、第2の層間絶縁膜22に用いる有機樹脂膜は第1の層間絶縁膜15に用いる有機樹脂膜に比べて、膜厚を薄く、また、粘度(粘性率)が小さい樹脂を用いることが好ましい。たとえば第1の層間絶縁膜15としては、粘性率が15〜35mPa・sec程度の有機樹脂膜を、第2の層間絶縁膜22としては、粘性率が5〜15mPa・sec程度の有機樹脂膜を用いることができる。好適な実施例として、ここでは第1の層間絶縁膜15として、粘性率が30mPa・sec程度のJSR製PC335を3.2〜3.9μm程度の膜厚で塗布・パターン形成し、第2の層間絶縁膜22として、粘性率10mPa・sec程度のJSR製PC335を1.0μm程度の膜厚でスピン塗布した。そして、第7のフォトリソグラフィを用いてゲート端子部のコンタクトホール16、ソース端子部(図示せず)のコンタクトホールおよび画素/ドレイン電極間のコンタクトホール17を形成した。そののち、前述の実施の形態5と同様の方法で第3の金属薄膜を成膜し、第8のフォトリソグラフィを用いてゲート端子パッド20、ソース端子パッド(図示せず)および反射画素電極21のパターンを形成した。以上により、図18に示されるパターンが形成され、本発明の実施の形態6にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の作製が完成する。
以上のように、本実施の形態6では、第1の絶縁膜6で画素領域に形成された第1の凸状パターン7と第1の層間絶縁膜15の画素領域にホール状の凹状パターン23と凹状くぼみ24を形成し、さらにこれらの凹凸形状の上にさらに第2の層間絶縁膜22を薄く塗布して形成したので、凹凸形状が滑らかになり、反射特性に急激な変化(鏡面反射)のない滑らかな散乱反射特性を得ることができるため、さらに高品位の表示特性を得ることができる。
実施の形態7
前述の本実施の形態5、6では、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜15に複数形成する凹状くぼみ24の平面形状を円形、楕円形またはこれらに近い多角形となるような構成としたが、これに限らずストライプ状または複数の山と谷をもつ波形状となるように形成してもよい。また、形状や大きさについても1種類に限定されるものではなく、複数の種類にしてもよい。好適な実施例として、ここでは図19〜21に示されるような平面形状の凹状くぼみ24を形成した。X軸方向はLCDの使用状態での水平方向を表す。この場合はLCDの上下方向に異方性をもつ散乱反射特性を実現することができる。反射型LCDにおいては、入射光の方向が上方からの成分が多いため、反射光が下方に向かう傾向があり、この傾向を是正するためには異方性の反射特性が望ましい。このストライプ状の方向や波形状は図19〜21に限定されるものではなく、要求される散乱反射特性に応じて適宜設定することができる。
実施の形態8
これまで述べてきた本発明の実施の形態1〜7においては、第2のフォトリソグラフィを用いて第1の絶縁膜6の画素領域に形成する第1の凸状パターン7の平面形状を図5(a)、図5(b)に示されるような円形もしくは円形に近い多角形または図6(a)、図6(b)に示されるような楕円もしくは楕円に近い多角形としたが、これに限らずストライプ状または複数の山と谷をもつ波形状となるように形成してもよい。また、形状や大きさについても1種類に限定されるものではなく、複数の種類にしてもよい。好適な実施例として、ここでは図22〜24に示されるような平面形状の第1の凸状パターン7を形成した。第1の凸状パターン7を形成するときのエッチングは、公知のガス組成、たとえばSF6とO2の混合ガスまたはCF4とO2の混合ガスを用いたドライエッチング法を用いた。
完成させたTFTアレイ基板の画素反射電極21に対して、図25に示されるように、光源25から出射された、垂線から30°傾斜した入射光20が与えられた場合、その反射光29の散乱反射光強度の分布32は2次元的に広がる。
図22〜24において、X軸方向はLCDの使用状態での水平方向を表す。たとえば図22のパターンの実施例では、第1の凸状パターン7のX軸方向のエッジ部とY軸方向のエッジ部により図26に示すように水平方向(90°−270°方向)と上下方向(0°−180°方向)に異方性をもつ広い反射散乱特性が得られた。たとえば、図26において、入射光26の下方にあらわれる散乱反射光強度分布32は、5つの領域、すなわちA1(0.857〜2.018)、A2(2.018〜3.759)、A3(3.759〜6.081)、A4(6.081〜7.242)、A5(7.242〜9.564)(いずれも相対値)で示される。一方、たとえば図24で角度を45°としたジグザグパターンの実施例では、その第1の凸状パターン7の形状により、図27に示すようにLCDパネルの対角方向(45°−225°、および135°−315°方向)に異方性をもつ広い反射散乱特性が得られた。たとえば、図27において、入射光26の下方にあらわれる散乱反射光強度分布32は、6つの領域、すなわちB1(1.00〜2.00)、B2(2.00〜3.00)、B3(3.00〜4.00)、B4(4.00〜6.00)、B5(6.00〜8.00)、B6(8.00〜10.00)(いずれも相対値)で示される。
反射型LCDにおいては、入射光の方向が上方からの成分が多いため反射光が下方に向かう傾向があることならびに一般的にモニタに対する目の動きが上下方向に多いことを考慮して必要に応じて上下方向に広い異方性の反射特性をもたせることが望ましい。また、比較的大型のLCDパネルの場合はパネル四隅における周辺減光が目立つ傾向があるために、この傾向を是正するために必要に応じて斜め方向にも異方性の反射特性をもたせることが望ましい。
一方、比較例2として、凸状パターン7がない場合には狭い反射散乱特性しか得られない。たとえば、図28において、入射光26の下方にあらわれる散乱反射光強度分布32は、4つの領域、すなわちC1(3.59〜8.99)、C2(8.99〜19.77)、C3(19.77〜23.36)、C4(23.36〜28.27)(いずれも相対値)で示される。
このストライプ状の方向や波形状は図22〜24に限定されるものではなく、要求される散乱反射特性に応じて適宜設定することができる。この場合、ストライプ状または波形状の凸パターンはSiNまたはSiO2膜にドライエッチング法を用いて形成するので、精度の良いパターニングが可能となり所望の異方的散乱反射特性を精密に制御することができる。
本発明の実施の形態1にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図である。 本発明の実施の形態1にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図である。 本発明の実施の形態1にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図である。 本発明の実施の形態1にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の平面図である。 第1の絶縁膜に形成される凸状パターンの平面形状の実施の形態を表す平面図である。 第1の絶縁膜に形成される凸状パターンの平面形状の他の実施の形態を表す平面図である。 垂線から30°傾斜した入射光に対する散乱反射光を示す図である。 垂線から30°傾斜した入射光に対する散乱反射角と反射率との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態2にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図である。 本発明の実施の形態2にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図である。 本発明の実施の形態3にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図である。 本発明の実施の形態3にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の平面図である。 本発明の実施の形態4にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図である。 本発明の実施の形態4にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図である。 本発明の実施の形態5にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図である。 本発明の実施の形態5にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図である。 本発明の実施の形態5にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の平面図である。 本発明の実施の形態6にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の製法を示す断面図である。 本発明の実施の形態7にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の平面図である。 本発明の実施の形態7にかかわる反射型液晶表示装置の他のTFTアレイ基板の平面図である。 本発明の実施の形態7にかかわる反射型液晶表示装置のさらに他のTFTアレイ基板の平面図である。 本発明の実施の形態8にかかわる反射型液晶表示装置のTFTアレイ基板の平面図である。 本発明の実施の形態8にかかわる反射型液晶表示装置の他のTFTアレイ基板の平面図である。 本発明の実施の形態8にかかわる反射型液晶表示装置のさらに他のTFTアレイ基板の平面図である。 垂線から30°傾斜した入射光に対する散乱反射光の分布を2次元的に示した図である。 図22のパターンの実施例における異方性をもつ反射散乱特性を示す光強度分布図である。 図24のパターンの実施例における異方性をもつ反射散乱特性を示す光強度分布図である。 比較例2として凸状パターンがない場合の反射散乱特性を示す光強度分布図である。 反射板に形成された凹凸形状による入射光と反射光を示す説明図である。
符号の説明
1 絶縁性基板
2 ゲート電極
3 ゲート配線
4 補助容量配線(電極)
5 ゲート端子部
6 第1の絶縁膜
7 第1の絶縁膜の第1の凸状パターン
8 第2の絶縁膜
9 半導体能動膜
10 オーミックコンタクト膜
11 ソース配線
12 ソース電極
13 ドレイン電極
14 TFTのチャネル部
15 第1の層間絶縁膜
16 ゲート端子部のコンタクトホール
17 画素/ドレイン電極間のコンタクトホール
18 第1の層間絶縁膜の第2の凸状パターン
19 第1の層間絶縁膜が除去された領域
20 ゲート端子用パッド
21 反射画素電極
22 第2の層間絶縁膜
23 第1の層間絶縁膜に形成された凹状のパターン
24 第1の層間絶縁膜の平坦領域に形成された凹状くぼみ
25 光源
26 直接入射光
27 間接入射光
28 観察者
29 反射光

Claims (17)

  1. 一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素部に凸状の複数のパターンとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第5工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第6工程とを含む反射型液晶表示装置の製法。
  2. 一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素部に凸状の複数のパターンとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第5工程と、画素部に形成した凹凸形状を滑らかにするようにさらに有機樹脂からなる第2の層間絶縁膜を形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第6工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第7工程とを含む反射型液晶表示装置の製法。
  3. 前記第5工程において有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の画素部に複数の凸状のパターンを形成するために、該凸状のパターン以外の前記層間絶縁膜が除去された部分には、前記第2工程における、SiNまたはSiO2からなる絶縁膜の画素部に設けた複数の凸パターンが存在する複数の領域がある請求項1または2記載の反射型液晶表示装置の製法。
  4. 一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素部に凹状の複数のパターンとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第5工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第6工程とを含む反射型液晶表示装置の製法。
  5. 一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、つぎにSiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素部に凹状の複数のパターンとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第5工程と、画素部に形成した凹凸形状を滑らかにするようにさらに有機樹脂からなる第2の層間絶縁膜を形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第6工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第7工程とを含む反射型液晶表示装置の製法。
  6. 前記第5工程において有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の画素部に複数の凹状のパターンを形成するために該層間絶縁膜が除去された部分には、前記第2工程における、SiNまたはSiO2からなる絶縁膜の画素領域に設けた複数の凸パターンが存在する複数の領域がある請求項4または5記載の反射型液晶表示装置の製法。
  7. 前記SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜の画素領域に形成する複数の凸パターンが円形、円形に近い多角形、楕円形または楕円形に近い多角形である請求項1、2、3、4、5または6記載の反射型液晶表示装置の製法。
  8. 前記SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜の画素領域に形成する複数の凸パターンがストライプ形状である請求項1、2、3、4、5または6記載の反射型液晶表示装置の製法。
  9. 一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素領域に凸状の複数のパターンを形成する第5工程と、さらに別のマスクパターンを用いて前記有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の凸状パターン部に複数の凹状のくぼみを形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第6工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第7工程とを含む反射型液晶表示装置の製法。
  10. 一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素領域に凸状の複数のパターンを形成する第5工程と、さらに別のマスクパターンを用いて前記有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の凸状パターン部に複数の凹状のくぼみを形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第6工程と、画素部に形成した凹凸形状を滑らかにするようにさらに有機樹脂からなる第2の層間絶縁膜を形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第7工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第8工程とを含む反射型液晶表示装置の製法。
  11. 前記有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の凸状パターン部に形成する複数の凹状のくぼみがストライプ形状である請求項9または10記載の反射型液晶表示装置の製法。
  12. 一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素部に凸状の複数のパターンを形成する第5工程と、さらに別のマスクパターンを用いて前記有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の凸状パターン部に複数の凹状のくぼみを形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第6工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第7工程とを含む反射型液晶表示装置の製法。
  13. 一対の基板と、該一対の基板間に介在される液晶層とを含んで構成され、前記一対の基板のうち、一方の基板上に表面に凹凸を有する絶縁層と該絶縁層の一部を覆い表面に凹凸を有して光を反射する画素電極とが形成されている反射型液晶表示装置の製法であって、前記基板の上に導電膜からなるゲート電極ならびにゲート配線を形成する第1工程と、SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜を形成し、画素領域に複数の凸パターンを形成する第2工程と、SiNまたはSiO2などからなるゲート絶縁膜、Siなどからなる半導体能動膜およびオーミック膜を順次形成する第3工程と、導電膜からなるソース電極とソース配線およびドレイン電極を形成する第4工程と、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜を形成し、画素部に凸状の複数のパターンを形成する第5工程と、さらに別のマスクパターンを用いて前記有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の凸状パターン部に複数の凹状のくぼみを形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第6工程と、画素部に形成した凹凸形状を滑らかにするようにさらに有機樹脂からなる第2の層間絶縁膜を形成するとともに、下部電極との電気的接続をするための複数のコンタクトホールを形成する第7工程と、画素部に反射膜からなる反射画素電極を形成する第8工程とを含む反射型液晶表示装置の製法。
  14. 前記第5工程において、有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の画素部に複数の凹状のパターンを形成するために、該層間絶縁膜が除去された部分には、第2工程における、SiNまたはSiO2からなる絶縁膜の画素領域に設けた複数の凸パターンが存在する複数の領域がある請求項12または13記載の反射型液晶表示装置の製法。
  15. 前記SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜の画素領域に形成する複数の凸パターンが円形もしくは円形に近い多角形、または楕円形もしくは楕円形に近い多角形である請求項12、13または14記載の反射型液晶表示装置の製法。
  16. 前記SiNまたはSiO2などからなる絶縁膜の画素領域に形成する複数の凸パターンがストライプ形状である請求項12、13または14記載の反射型液晶表示装置の製法。
  17. 有機樹脂からなる第1の層間絶縁膜の凸状パターン部に形成する複数の凹状のくぼみがストライプ形状である請求項12、13、14、15または16記載の反射型液晶表示装置の製法。
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