JP2004304271A - データ送信装置およびデータ受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】伝送帯域やパケットの欠損率など伝搬環境が異なる受信端末においても、乱れ、途切れの少ない高品質なコンテンツ配信を実現できるようにすること。
【解決手段】本発明は、送信側からコンテンツを構成するデータと共にデータの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報を送信し、受信側でデータと共に使用情報を受信し、受信したデータを保持、管理し、必要なデータが欠落した場合に、先に受信していたデータを再利用するようにすることにより、必要なデータの欠落を補完でき、乱れ、途切れの少ない高品質なコンテンツ配信を実現するようにした。
【選択図】 図3
【解決手段】本発明は、送信側からコンテンツを構成するデータと共にデータの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報を送信し、受信側でデータと共に使用情報を受信し、受信したデータを保持、管理し、必要なデータが欠落した場合に、先に受信していたデータを再利用するようにすることにより、必要なデータの欠落を補完でき、乱れ、途切れの少ない高品質なコンテンツ配信を実現するようにした。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオや音声やテキストや静止画といったメディアを含むコンテンツの配信をカルーセル方式で伝送するデータ送信装置およびデータ受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、テキスト、静止画、動画、音声を含むコンテンツを統合し、空間的および時間的配置を記述する方法としてW3C(World Wide Web Consortium)によって標準化されている、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)と呼ばれる技術がある。SMILは、現在インターネットを通じて非常に普及しているハイパーテキスト記述言語HTMLと似た記述言語であるが、動画を含むマルチメディアデータを配信するのにより好適な記述言語である。
【0003】
また、デジタル放送では配信されるデータのモジュールの有効期限を記述するための方法として、Expire記述子が提案されている(非特許文献1)。この方法は、例えば、蓄積装置を持つ受信端末においてモジュールが蓄積された場合、蓄積されたデータは有効期限経過後に消去されるというものである。
【0004】
【非特許文献1】
デジタル放送におけるデータ放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式、ARIB STD−B24 3.2版 (第3分冊) (社)電波産業会
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のコンテンツ配信システムには以下の問題があった。
【0006】
特に無線伝送路を介してメディアを配信する場合では、受信端末において指定された種類のマルチメディアデータの復号(デコード)が可能であっても、変動する通信路の帯域、誤り率に応じて、SMILで指定されたマルチメディアデータの伝送が可能であったり、不可能であったりする。
【0007】
例えば、無線LANでは、基地局から離れた場所にある端末は低いビットレート、基地局に近い端末は高いビットレートでメディアデータの受信が可能であることがある。
【0008】
このように、伝送帯域やパケットの欠損率など伝搬環境が異なることで、コンテンツ配信の乱れ、途切れが発生する。このため、高品質なコンテンツ再生が困難であるという課題がある。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、伝送帯域やパケットの欠損率など伝搬環境が異なる受信端末においても、乱れ、途切れの少ない高品質なコンテンツ配信を実現できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、送信側からコンテンツを構成するデータと共にデータの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報を送信し、受信側でデータと共に使用情報を受信し、受信したデータを保持、管理し、必要なデータが欠落した場合に、先に受信していたデータを再利用するようにした。
【0011】
これにより、受信側は、必要なデータが欠落した場合に、先に受信していたデータを用いることができる。この結果、伝送帯域やパケットの欠損率など伝搬環境が異なる受信端末においても、必要なデータの欠落を防ぎ、乱れ、途切れの少ない高品質なコンテンツ配信を実現できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様にかかるデータ送信装置は、コンテンツを構成するデータを格納するデータ格納手段と、前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報を格納する繰り返し使用情報格納手段と、前記データと共に前記繰り返し使用情報を送信する伝送手段と、を具備した構成を採る。
【0013】
これにより、受信側に対して、データが繰り返し使用されることを通知できる。よって、受信側において、受信側で保持すべき期間が明確になり、繰り返し使用されるデータを効率よく保管することができ、データが欠落した際に、保管しておいたデータを用いて直ちに欠落したデータを補完できる。この結果、受信側において、高品質にコンテンツを再生することができる。
【0014】
本発明の第2の態様は、第1の態様にかかるデータ送信装置において、前記繰り返し使用情報をヘッダ情報の一つとして前記データに付与する。
【0015】
このように、ヘッダに繰り返し使用情報を付与することにより、一つのパケットでデータと繰り返し使用情報を送信することができる。
【0016】
本発明の第3の態様は、第1の態様または第2の態様にかかるデータ送信装置において、前記繰り返し使用情報は、前記データが再送されるまでの時間で記述される。
【0017】
このように、データが再送されるまでの時間を記述し、送信することにより、受信側が、データの送信周期を認識できる。よって、受信側は、以前にデータが送信されてきた時期を容易に認識できる。
【0018】
本発明の第4の態様にかかるデータ受信装置は、コンテンツを構成するデータと前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報とを受信する伝送手段と、受信した前記データを保管する保管手段と、必要なデータが欠落した場合に、前記保管手段に保管されている前記必要なデータを再利用して前記必要なデータを補完する受信制御手段と、を具備した構成を採る。
【0019】
これにより、データが繰り返し使用される時点を知ることを認識でき、繰り返し使用されるデータを効率よく保管することができる。そして、データが欠落した際に、保管しておいたデータを用いて直ちに欠落したデータを補完できる。この結果、高品質にコンテンツを再生することができる。
【0020】
本発明の第5の態様は、第4の態様にかかるデータ受信装置において、前記繰り返し使用情報は前記データが再送されるまでの時間で記述され、前記繰り返し使用情報に記述された時間前記データを保管する。
【0021】
これにより、データを必要以上保管しないようにでき、つまり、効率的な保管を実現できる。
【0022】
本発明の第6の態様は、第4の態様または第5の態様にかかるデータ受信装置において、前記データと、前記繰り返し使用情報と、前記データの保管場所と、の組を複数格納したテーブルを具備した。
【0023】
これにより、データの、繰り返し使用情報と保管場所とを対応つけて管理できる。
【0024】
本発明の第7の態様は、第6の態様にかかるデータ受信装置において、前記受信制御手段は、前記必要なデータが欠落した際に、前記テーブルに格納された前記繰り返し使用情報と前記保管場所を用いて、前記保管手段に保管されている前記必要なデータを抽出し、再利用する。
【0025】
このように、繰り返し使用情報と保管場所を用いることにより、容易に必要なデータを保管場所から抽出することができる。
【0026】
本発明の第8の態様は、第1の態様に記載のデータ送信装置と、第4の態様に記載のデータ受信装置と、を具備したことを特徴とするコンテンツ配信システムである。
【0027】
本発明の第9の態様は、コンテンツを構成するデータと、前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報と、をカルーセル方式で送信することを特徴とするデータ送信方法である。
【0028】
本発明の第10の態様は、コンテンツを構成するデータと前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報とを受信し、受信した前記データを保管し、必要なデータが欠落した場合に、保管している前記必要なデータを再利用して前記必要なデータを補完することを特徴とするデータ受信方法である。
【0029】
本発明の第11の態様は、コンピュータに、コンテンツを構成するデータと、前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報と、を送信させることを特徴とするプログラムである。
【0030】
本発明の第12の態様は、コンピュータに、コンテンツを構成するデータと前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報とを受信させ、受信した前記データを保管し、必要なデータが欠落した場合に、保管している前記必要なデータを再利用して前記必要なデータを補完させることを特徴とするプログラムである。
【0031】
本発明の第13の態様は、上記プログラムを格納した記憶媒体である。
【0032】
以下、本発明の一実施の形態について添付図面を用いて詳細に説明する。
まず、図1(a)〜図1(c)を用いて本実施の形態にかかる通信網の利用形態について説明する。図1(a)〜図1(c)は、本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムを示した図である。
【0033】
図1(a)に示すように、本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムは、送信装置であるサーバ102から配信されたコンテンツを、通信網101を介して、受信端末104が受信するようになっている。
【0034】
サーバ102は、動画、音声、音楽、テキスト、静止画、レイアウト情報、プログラムなどさまざまなメディア対象としたコンテンツをカルーセル方式で伝送する。また、サーバ102は、コンテンツとして、番組情報と番組データとを送信している。
【0035】
番組情報は、番組の概要や、放送開始・終了時間、放送に使用される通信ポート(TV放送におけるチャンネルにあたるもので、具体的には、あて先IPアドレスやポート番号のことをいう)などの受信条件を記したデータである。
【0036】
また、番組情報の記述方法としては例えば、SDP(Session Description Protocol)が用いられている。
【0037】
また、番組データは、動画、音声、音楽、テキスト、静止画、プログラムなどのメディアと、これらを組み合わせて表示するためのレイアウト情報である。
【0038】
レイアウト情報の記述方法としては、例えば、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)やJAVA(R)を用いられている。
【0039】
なお、SMILの詳細については、http://www.w3.org/TR/smil20/に、SDPの詳細についてはhttp://www.ietf.org/rfc/rfc2327.txtに、それぞれ記述されている。
【0040】
ここで、図2を用いて、SMILファイルの記述例について説明する。
【0041】
図2に示す記述の3行目の<layout>から8行目の</layout>までが、コンテンツの空間的レイアウトの情報である。
【0042】
11行目の<par>から16行目の</par>までが、コンテンツを再生する時間情報である。
【0043】
5行目から7行目において、動画、テキスト、静止画を配置する領域 v、t、iをそれぞれ定義する。
【0044】
12行目から14行目まではそれぞれ、動画、音声、テキスト、静止画を再生する時間情報を定義する。12行目から14行目までの各行に含まれる“src=”は、メディアを取得するためのURLが指定されており、本例では、動画、音声をRTSP(RealTime Streaming Protocol、Internet Draft RFC2326)プロトコル、テキスト、静止画をHTTPプロトコルで取得することが指定されている。
【0045】
また、12行目または14、15行目に含まれる”region=”は、メディアを表示する位置を指定しており、5行目から7行目で指定した領域に対応している。
【0046】
例えば、14行目に指定されたテキストデータは、region id=”t”であるから、6行目で指定されている領域に表示される。
【0047】
なお、行番号は説明の便宜上付与したものであり、実際のSMILファイルには記載されない。
【0048】
図1の説明に戻る。受信端末104は、携帯電話、TV、PDA、パソコンなど、表示解像度や処理能力が異なる端末である。受信端末104は、最初にサーバ102から送信された番組情報を受信し、番組情報に記載される番組データ受信用の受信チャネルを開いて番組データを受信する。そして、受信端末104は、番組情報に対応する番組を再生する。
【0049】
なお、受信端末104は番組を配信する複数のサーバから同時にコンテンツを受信してもよい。さらに、受信端末104は、単一の伝送路だけでなく、複数の伝送路に同時に接続できる能力を有するものであってもよい。
【0050】
通信網101は、有線網(例えば、ADSL、ISDN、ATM、FTTHなど)であっても無線網(例えば、携帯電話、無線LANなど)である。
【0051】
また、通信機器はルータやゲートウェイ(GW)といった中継ノード103で相互接続される。
【0052】
中継ノード103は、ブロードキャストやマルチキャスト機能を備え、中継ノード103でデータパケットを複製することができる。
【0053】
また、コンテンツの伝送方法としては、サーバ102と受信端末104間で1対1型の通信を行ってもよいし、ブロードキャストやマルチキャスト機能を用いて、サーバ102と受信端末104間1対N型の通信を行ってもよい。
【0054】
なお、番組情報や番組データは、同一の伝送路を利用して伝送してもよいし、それぞれ別々の伝送路を利用して伝送してもよい。例えば、番組情報は放送網を用いて伝送し、番組データは通信網を用いて伝送することとしてもよい。
【0055】
また、本実施の形態は、図1(b)に示すように、有線網と無線網が相互接続された通信網105を備えた形態であってもよい。
【0056】
さらに、本実施の形態は、図1(c)に示すように、サーバ102が各所に存在し、近傍のエリアにデータをブロードキャストし、受信端末104がデータを受信する通信形態であってもよい。このような通信形態の場合には、伝送プロトコルとして、BlueToothや無線LANなどを利用できる。
【0057】
また、サーバ102と受信端末104間の接続経路は通信網101だけではなく、放送網(例えば、地上波デジタル放送、衛星デジタル放送など)や、放送網と通信網を融合したシステム構成であってもよい。
【0058】
ところで、特に、図1(b)に示すように、携帯電話のような移動する受信端末104へコンテンツを放送する形態では、受信端末104が存在する地域ごとに異なるコンテンツを放送したいという要望もある。しかし、サーバ102から複数の受信端末104に、ブロードキャストもしくはマルチキャストした場合、位置に応じて放送内容を変更することは容易ではない。
【0059】
そこで、実施の形態においては、位置に応じた放送を実現するために、例えば、図1(b)では、サーバ102と中継ノード103間は1対1で通信し(有線網の区間)、中継ノード103と受信端末104間は、無線網を用いたブロードキャスト機能を利用して配信している。
【0060】
このように、ブロードキャスト機能を実現する中継ノード103は、他の中継ノード103をまたがって、パケットをブロードキャストすることはない。
【0061】
次に、本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムについて図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムの全体像を示すブロック図である。
【0062】
本コンテンツ配信システムは、送信装置であるサーバ102と、複数の受信装置である受信端末104とが、通信網101を介して接続されている。サーバ102は、カルーセル放送を用いて受信端末104にコンテンツを送信する。
【0063】
サーバ102は、データ管理部301、番組放送管理部314、送出制御部304、番組情報生成部312、および伝送部305を備えている。
【0064】
データ管理部301は、番組テーブル301a、レイアウト情報を格納するレイアウト情報格納部301b、MPEG4映像ストリームデータを格納するAVデータ格納部301c、静止画データを格納する静止画格納部301d、およびテキストデータを格納するテキスト格納部301eから構成される。データ管理部301は、ハードディスクドライブに代表される記録媒体である。
【0065】
番組テーブル301aは、番組の情報を格納するテーブルである。この番組テーブル301aに基づいて、各番組が放送される。
【0066】
番組テーブル301aの詳細について図4を用いて説明する。図4は、サーバ102が保有する番組テーブル301aを示した図である。
【0067】
番組テーブル301aは、1つの番組の情報を格納するものであり、サーバ102は、この番組テーブル301aを放送する番組の数だけ保有している。なお、図3では、図面の簡略化のため、番組テーブル301aをひとつしか示していない。
【0068】
番組テーブル301aは、セッション情報401とメディア情報402に分かれている。
【0069】
セッション情報401は番組全体に関する情報を表しており、メディア情報402は、番組を構成する各メディアの情報を表している。
【0070】
セッション情報401には、タイトル403、セッション番号404、送信開始・終了時刻405、および、あて先アドレス406が格納されている。
【0071】
タイトル403は、この番組のタイトルを表している。
【0072】
セッション番号404は、この番組を一意に示す番号である。
【0073】
送信開始・終了時刻405は、番組の送信開始と終了時刻が記載されている。
【0074】
あて先アドレス406は、データのあて先アドレスを示しており、どのアドレスあてに番組データを送信するかを示している。
【0075】
また、メディア情報402は、ファイル名407、送信名408、メディアの種別409、必須フラグ410、および、送信周期繰り返し回数411といった情報を持つ。
【0076】
ファイル名407は、そのメディア(番組)に格納されているファイル名が記載されている。ファイル名407は、メディアデータおよびレイアウト情報の名前である。
【0077】
送信名408は、そのメディアデータの送信の際に、データを一意に識別するために付与される識別子を示している。この情報は、レイアウト情報で各メディアを指定するために使用する。また、各メディアの送信名は、番組情報に入力される。
【0078】
メディアの種別409は、そのメディアの種別を示している。この情報は番組情報に入力されて、受信端末104に送信される。
【0079】
必須フラグ410は、対応するメディアデータが再生不可能なときに、受信端末104が、そのメディアを構成メディアとして持つレイアウト情報を使って番組を再生することを許可するか否かを示すフラグである。つまり、必須フラグ410は、そのメディアがレイアウト情報の再生に必須であるか否かを示すフラグである。
【0080】
必須フラグ410が1になっているときは、そのメディアが再生不可能であるときには、そのメディアをレイアウトの構成要素として持つレイアウト情報を使って番組を再生することを許可しない。言い換えれば、必須フラグ410は、メディアが対応するレイアウト情報に必須な必須メディアか否かを示すものである。
【0081】
必須フラグ410は、番組情報もしくはレイアウト情報に記載されて受信装置に通知される。
【0082】
送信周期繰り返し回数411は、送信するメディアデータが静止画、テキストデータである場合には、そのメディアデータの送信の繰り返し周期を示す。
【0083】
また、送信するメディアデータがストリームのデータである場合にも同様に、そのストリームデータの送信の繰り返し周期を示す。
【0084】
また、送信周期繰り返し回数411の値は、サーバ102から受信端末104へ送信する、受信データを繰り返し使用する際に使用する繰り返し使用情報(RepeatTime)の値に対応する。なお、繰り返し使用情報については、後述する。
【0085】
以上のように番組テーブル301aは構成されている。
【0086】
図3を用いたコンテンツ配信システムの説明に戻る。
【0087】
番組放送管理部314は、各番組の放送開始、終了を管理するものである。番組送信管理部314は、番組再生開始、終了時刻を記憶して、送信開始時刻になれば番組の送信を開始し、終了時刻になると番組の送信を終了する。
【0088】
さらに詳細には、番組放送管理部314は、各番組の番組テーブル301aからセッション情報401に関する情報を読み込み、そこに記録された番組の放送開始時刻・終了時刻405を記憶する。そして、番組放送管理部314は、各番組の放送開始時刻になると送出制御部304および番組情報生成部312にその番組の放送開始を指示する。また、番組放送管理部314は、終了時刻になると、送出制御部304および番組情報生成部312にその番組の放送終了を指示する。
【0089】
送出制御部304は、番組放送管理部314からの放送開始指示に従って、指示された番組テーブル301aのメディア情報402を読み出し、メディア情報402のファイル名407をもとに番組データを構成するメディアデータおよびレイアウト情報を読み出す。送出制御部304は、読み出した番組データを伝送部305に渡す。
【0090】
また、送出制御部304は、メディアデータおよびレイアウト情報を伝送部305に渡す際に、これらに対応する送信周期繰り返し回数411も伝送部305に渡す。
【0091】
また、送出制御部304は、番組放送管理部314からの放送終了指示に基づいて、指示された番組の放送を停止する。
【0092】
番組情報生成部312は、番組放送管理部314からの放送開始指示に従って、指示された番組の番組情報をデータ管理部301より読み出す。そして、必要であれば、番組情報に番組データの放送チャンネル(各メディアデータのあて先IPアドレス、ポート番号など)の情報を追加する。そして、番組情報生成部312は、この番組情報を一定周期で伝送部305に渡す。また、番組情報生成部312は、番組放送管理部314からの放送終了指示に従って、指示された番組の番組情報の伝送部305への受け渡しを終了する。
【0093】
なお、番組情報を予め受信端末104に渡してあって、番組放送時点では番組情報を送信する必要がない場合には、サーバ102にこの番組情報生成部312を備える必要はない。
【0094】
伝送部305は、IPネットワークにデータを送信可能なインターフェースである。また、この伝送部305は、番組情報生成部312および送出制御部304から受け取った番組情報および番組データをパケット化する機能を有する。さらに、伝送部305は、予め定められた番組情報用チャンネルに番組情報を送信し、番組情報に基づいて、定められたチャンネルに番組データを送信する機能を有する。
【0095】
ここで、伝送部305が、伝送するパケットに付与するパケットヘッダについて説明する。図5は、本実施の形態にかかるパケットヘッダの構成図である。本実施の形態では、データパケットをRTPにより送信する。
【0096】
図中901で示される部分は、RTPの標準の範囲内であるので、説明を省略する。
【0097】
また、図中902は、RTPを拡張する際のフォーマットである。
【0098】
lengthは、拡張フィールド(902の部分)の長さをバイト単位で入力する部分である。
【0099】
また、reservedは、予約であり、使用しない。
【0100】
また、RepeatTimeは、データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報、つまり図4に示す送信周期繰り返し回数411を入力する部分である。RepeatTimeは、繰り返し、あるデータを定期的に伝送、表示させるために使用する。
【0101】
RepeatTimeは、受信したデータを永続的に、繰り返し同じRepeatTimeの値で再利用するとしても良いし、1度だけ、RepeatTime後に再度利用されると表現する記述子であってもよい。前者の意味で使用する場合は、無限に同じデータが使用されることになるので、データの有効期限に関する情報を新たに設けてもよい。
【0102】
このように、伝送部305がRepeatTimeに、送信周期繰り返し回数411を入力し、送信することにより、受信端末104が、あるデータの送信周期を認識できる。よって、受信端末104は、以前このデータが送信されてきた時期を容易に認識できる。
【0103】
また、伝送部305が、RTPのヘッダに、データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報であるRepeatTimeを付与することにより、一つのパケットでデータと繰り返し使用情報を意味するRepeatTimeを送信することができる。
【0104】
なお、RepeatTimeの記述は、RTPではなくSDPを用いて記述しても良い。SDPに記述した場合、放送番組の1周期分の間隔を端末で容易に解釈することができる。これにより同じ番組データが再出現する時点がわかり、同じ番組データが再出現する時点まで放送番組を録画することにより、放送番組全体を録画することができる。このように、放送番組の途中から、放送番組を録画することができる。
【0105】
なお、上記のシステムにおいて、番組情報は、リアルタイムで生成しても良いし、放送前に事前に生成しても良い。また、番組情報は、必ずしも番組データとあわせて送信する必要はなく、別の手段により送信してもよい。
【0106】
例えば、番組情報送信用の別のサーバを準備し、受信装置が、そのサーバからHTTPなどを用いて取得することとしてもよい。
【0107】
次に、受信端末104について図3を用いて説明する。
【0108】
受信端末104は、受信制御部307、番組選択部317、再生制御部308、表示部316、受信データ管理部318および伝送部315を備えている。
【0109】
受信制御部307は、伝送部315により受信したデータの種別を判別し、受信したデータが番組情報である場合には、番組選択部317へデータを渡す。
【0110】
一方、受信制御部307は、受信したデータがレイアウト情報である場合には、受信制御部307は、レイアウト情報を構成するメディア、各メディアの表示が必須であるかどうかなどを解析し、受信データ管理部318が保持する受信データ管理テーブル319に記入する。
【0111】
また、受信制御部307は、レイアウト情報に付与されたパケットヘッダを解析し、RepeatTimeを抽出し、受信データ管理部318が保持する繰り返し情報管理テーブル320に記入する。また、受信制御部307は、RepeatTimeに記述された時間、レイアウト情報を受信データ管理部318が保持する受信データ保管部321に保管する。
【0112】
また、受信制御部307は、受信したデータがメディアデータである場合には、メディアの再生準備が完了したかどうかを判定し、その結果を受信データ管理部318に送る。
【0113】
また、受信制御部307は、メディアデータに付与されたパケットヘッダを解析し、RepeatTimeを抽出し、受信データ管理部318に送る。また、受信制御部307は、RepeatTimeに記述された時間、メディアデータを受信データ保管部321に保管する。
【0114】
また、受信制御部307は、メディアデータが継続的に受信可能かどうかを判定し、判定結果を受信データ管理部318に送る。
【0115】
番組選択部317は、受信制御部307より受け取った番組情報から、受信する番組を選択し、伝送部315に受信の指示をする。受信する番組の選択は、視聴者からの指示であってもよいし、受信端末104が自動的に選択する仕組みであってもよい。
【0116】
受信端末104が自動的に選択する方法としては、例えば、最初に受信した番組情報を選択して受信を開始してもよいし、受信した番組情報中からランダムに選択することとしてもよい。
【0117】
番組選択部317は、表示部316に番組タイトルなどの一覧を表示させる。そして、視聴者が表示された番組一覧から任意の番組を選択する。
【0118】
また、番組選択部317は、現在放送中の番組の番組データを受信するためのチャンネルを番組情報から求める。
【0119】
なお、本実施の形態では、番組情報は番組データを送信するサーバ102から送信される仕組みとなっているが、番組情報は、別の方法で入手することも可能である。例えば、HTTPを使ってHTTPサーバから取得する方法などがある。
【0120】
受信データ管理部318は、受信データ管理テーブル319、繰り返し情報管理テーブル320、および受信データ保管部321を保持する。
【0121】
受信データ管理テーブル319は、受信したレイアウト情報に関する情報および受信したAV情報、静止画、テキストなどのメディア情報に関する情報を管理するテーブルである。
【0122】
受信データ管理部318は、受信データ管理テーブル319の更新を検出し、使用すべきレイアウト情報を決定し、再生制御部308に通知する。
【0123】
繰り返し情報管理テーブル320は、繰り返し情報であるRepeatTimeを管理するためのテーブルである。
【0124】
受信データ保管部321は、受信したレイアウト情報や、メディアデータを所定時間保管する記憶手段である。受信データ保管部321は、受信制御部307の管理のもと、レイアウト情報やメディアデータを、これらのデータに付与されているRepeatTimeに相当する期間保管する。
【0125】
RepeatTimeはデータが送信されてくる周期を示すので、RepeatTimeに相当する時間経過すると、同じデータが再送されてくることになる。よって、受信データ保管部321は、データに付与されているRepeatTimeに相当する期間保管することにより、データを必要以上保管しないようにでき、つまり、効率的な保管をできる。
【0126】
再生制御部308は、受信データ管理部318の決定したレイアウト情報を受信制御部より取得し、レイアウト情報に基づいて番組データの再生処理を行う。
【0127】
なお、映像や音声の再生には、復号処理のためのさまざまな方式の復号化処理を行う。この方式としてはMPEG4やMPEG2といった標準化された方式を用いても良いし、標準化されていない方式を用いても良い。
【0128】
また、再生制御部308は、復号された情報を合成するために、テキストやアニメーションの表示位置や表示タイミングを決定する。メディア間の同期は、MPEG2、SMILといった標準化された方式を用いても良いし、標準化されていない方式を用いても良い。
【0129】
伝送部315は、IPネットワークからのデータパケットを受信可能なインターフェースである。この伝送部315は、番組情報受信用チャンネルをオープンして番組情報を受信したり、番組選択部317より受信開始指示されたチャンネルをオープンしたり、番組データを受信したりする機能を有する。
【0130】
また、伝送部315は、受信した各種データパケットから、データを取り出して、受信制御部307に渡す機能を有する。さらに、伝送部315は、番組選択部317からの受信終了指示されたチャンネルをクローズして番組データの受信を停止する機能を有する。
【0131】
なお、本実施の形態では、番組情報および番組データは同一伝送路で伝送されているが、受信端末104に複数の伝送路に接続する機能が備わっている場合には、それぞれを別々の伝送路で受信してもよい。
【0132】
表示部316は、再生制御部308により復号されたAVデータ、テキスト、静止画といった各種メディアを、再生制御部308によって決定されたタイミングで視聴者に提示するものである。視聴者への提示は、具体的には、CRTやLCDなどに代表される映像表示デバイスと、スピーカなどの音声再生デバイスを用いて行われる。
【0133】
次に、繰り返し情報管理テーブル320について図6を用いて説明する。図6は、本実施の形態にかかる繰り返し情報管理テーブル320を示す図である。
【0134】
繰り返し情報管理テーブル320は、受信データに関する、PT(ペイロードタイプ)601、ポート番号602、Sequence number603、timestamp604、RepeatTime605、およびデータの記憶先606の組を複数格納している。
【0135】
受信制御部307は、受信したデータのRTPのパケットヘッダ(図5に示す)から、PT601、Sequence number603、timestamp604、およびRepeatTime605を抽出する。また、受信制御部307は、データを受信したポート番号をポート番号602に記述する。そして、受信制御部307は、これらの情報と、取得したデータの端末内での記憶先606を対応させて管理する。
【0136】
このような繰り返し情報管理テーブル320を備えることにより、受信制御部307は、繰り返し情報管理テーブル320を用いることができ、受信したデータに関する情報と、受信したデータの記憶先606を対応つけて管理ができる。
【0137】
なお、1つの放送チャンネルに複数の放送番組が繰り返し伝送される場合、受信制御部307は、図6の情報に加え、受信したSDPに関する情報も対応付けて管理しておくことで、複数の番組が繰り返し伝送される場合にも対応が可能となる。
【0138】
図6の例では、Aのケースの場合、受信したRTPのパケットに記述されているPTの値が1、受信したポート番号が1000、シーケンス番号(Sequence number)が5000、タイムスタンプ(timestamp)が1234、RepeatTimeの値が60(秒)である。
【0139】
次に、サーバ102の動作について図7を用いて説明する。図7は、本実施の形態におけるサーバ102の動作を示すフローチャートである。
【0140】
サーバ102は、起動すると、番組放送管理部314において、まず処理しようとする番組に対応する番組テーブル301aの送信開始・終了時刻405を読み込み、記憶する(ステップ501)。
【0141】
その後、番組放送管理部314は、送信開始時刻もしくは終了時刻がくるまで待つ(ステップ502)。そして、番組放送管理部314は、ある番組の送信開始時刻になった際に(ステップ503)、その番組の番組テーブル301aのメディア情報402を抽出し、送信するデータの情報を記憶する(ステップ504)。
【0142】
続いて、サーバ102の番組情報生成部312は、番組放送管理部314が記憶したメディア情報402のファイル名407を参照し、メディア情報402に含まれるメディアデータおよびレイアウト情報にそれぞれ送信チャンネルを割り当てることにより、番組情報を生成する(ステップ505)。次に、番組情報生成部312は、生成した番組情報を、伝送部305を介して受信端末104へ送信する(ステップ506)。
【0143】
次に、番組放送管理部314が、送出制御部304に対してステップ506において送信した番組情報に含まれる各メディアデータおよび各レイアウト情報のデータ送信処理(メディア送信処理)の開始を指示し、送出制御部304がメディア送信処理を開始し(ステップ507)、ステップ502に戻る。なお、メディア送信処理の詳細については後述する。
【0144】
また、番組放送管理部314は、送信終了時刻がくると、送出制御部304に該当番組のメディア送信処理の終了を指示する。そして、送出制御部304は、該当番組に含まれる各メディアデータおよび各レイアウト情報の送信を終了する(ステップ508)。次に、番組放送管理部314は、該当番組の番組情報の送信処理を停止し(ステップ509)、ステップ502に戻る。
【0145】
次に、サーバ102のメディア送信処理について図8を用いて説明する。図8は、本実施の形態にかかるサーバ102のメディア送信処理のフローチャートである。
【0146】
メディア送信処理は、各メディアデータに対して行われる。
【0147】
まず、送出制御部304は、データ管理部301の番組テーブル301aのメディア情報402を参照し、番組に含まれるファイル名407を抽出する。そして、送出制御部304は、抽出したファイル名407に対応するメディアデータおよびレイアウト情報をレイアウト情報格納部301b、AV情報格納部301c、静止画格納部301d、テキスト格納部301eから読み出す(ステップ601)。
【0148】
次に、送出制御部304は、番組テーブル301aのメディア情報402を参照し、ステップ601において読み込んだメディアデータおよびレイアウト情報に対応する送信周期繰り返し回数411を読み出す(ステップ602)。
【0149】
次に、送出制御部304は、ステップ601において読み込んだメディアデータおよびレイアウト情報を分割し、ステップ602において読み込んだ送信周期繰り返し回数411を対応つけて伝送部305に送る。
【0150】
次に、伝送部305は、送られてきたデータをデータごと分割する(ステップ603)。
【0151】
次に、伝送部305は、送られてきた送信周期繰り返し回数411をRepeatTimeにする等の処理をして図5に示すパケットヘッダを作成し、作成したパケットヘッダを分割したデータに付与してパケット化する(ステップ604)。
【0152】
その後、伝送部305は、送出制御部304から、生成したパケットの受信端末104への送出停止指示があるまで定期的にパケットを繰り返し送信し(ステップ605)、その後、送出制御部304から送信停止指示があれば(ステップ606)、データ送信処理を終了する。
【0153】
このようにして、サーバ102は、メディアデータおよびレイアウト情報に、送信周期繰り返し回数411を対応つけて、受信端末104に送信する。
【0154】
次に、受信端末104のデータ処理について説明する。
【0155】
本実施の形態では、受信端末104が受信データに欠落が発生した場合に、欠落を補完するようにしている。まず、受信端末104の欠落データ補完処理の概要について図9を用いて説明する。図9は、本実施の形態にかかるデータの伝送と、RepeatTimeに基づいたデータの回復方法について具体的に説明する図である。
【0156】
図9の例では、1つの番組放送で用いられるA、B、Cという一連のデータが繰り返し伝送されている。データは、動画、静止画、音声、テキストなどのマルチメディアのデータであってもよいし、SMIL、プログラムのような制御情報であってもよい。図9の例では、Bというデータ列が欠落した場合、既に先に伝送され、受信端末104で保持されているBのデータ列によって、補完する方式である。
【0157】
Bのデータ列のRepaeatTimeは60秒であるため、受信端末104はBのデータ列が到着後、60秒間保持する。
【0158】
この例では、データが繰り返し伝送されるため、受信端末104は、Aのデータ列の次はBのデータ列であると判断できる。しかし、Bのデータ列が伝送誤りや輻輳などにより欠落した場合、受信端末104はBのデータ列を取得できない。このため、受信端末104は、既に保持しているBのデータ列を欠落したBのデータ列の代わりに利用することで欠落を補完する。
【0159】
一方、Bが欠落していない場合は、受信端末104は、新たに取得したBのデータ列の情報で保持すべき情報を更新する。
【0160】
なお、受信端末104のデータ列の管理方法は、図6で説明した繰り返し情報管理テーブル320を用いて行う。
【0161】
このようにして、受信端末104は、欠落したデータ列の代わりに既に保存してあるデータ列を使用することにより、欠落したデータ列を補完する。これは、特に、SMILの情報のように、欠落により後続に受信するデータの再生が困難になる情報に対して、特に顕著な効果を奏する。
【0162】
次に、受信端末104の欠落データ補完処理を含むデータ受信処理について図10を用いて詳細に説明する。図10は、受信端末104の受信処理を示すフローチャートである。
【0163】
受信処理は、受信端末104が番組情報および番組データを受信したときの動作およびユーザが番組を選択したときの処理である。
【0164】
まず、受信端末104は、選択可能な番組の一覧や番組の概要情報などをSDPの情報を用いてユーザに提示する。
【0165】
次に、受信端末104の受信制御部307は、ユーザが番組を選択したかどうかを判定し(ステップ1101)、番組を選択した場合には、伝送部315に対して、選択された番組が受信できるように受信チャンネルを開く番組選択処理を行う(ステップ1102)。
【0166】
ユーザが番組を選択していない場合には、続いて、受信制御部307は、終了指示を受けているかどうかを判定し(ステップ1120)、終了指示を受けている場合には受信処理を終了する。
【0167】
続いて、受信制御部307は、データを受信し(ステップ1103)、受信データが番組データであるかどうかを判定する(ステップ1104)。
【0168】
受信したデータが番組データでなければ、受信制御部307は、受信したデータが番組情報であるかどうかを判定する(ステップ1105)。
【0169】
番組情報である場合には、受信制御部307は、番組選択部317に対して、番組のタイトルの取得を指示する。これに対して、番組選択部317が番組のタイトルを取得する(ステップ1106)。そして、番組選択部317は、番組タイトルをユーザに提示して(ステップ1107)、ステップ1101に戻る。
【0170】
また、ステップ1104において、受信したデータが番組データであった場合には、受信制御部307は、レイアウト情報であるかどうかを判定し(ステップ1108)、レイアウト情報であった場合には、後述するレイアウト情報受信処理を行って(ステップ1109)、ステップ1101に戻る。
【0171】
また、ステップ1108において、受信したデータがレイアウト情報でなければ、受信制御部307は、AVデータであるかどうかを判定する(ステップ1110)。そして受信したデータがAVデータである場合には、受信制御部307は、後述するメディアデータ受信処理を行って(ステップ1111)、ステップ1101に戻る。
【0172】
また、ステップ1110において、受信したデータがAVデータでなかった場合には、受信制御部307は、受信したデータがテキスト・静止画データであるかどうかを判定し(ステップ1112)、テキスト、静止画データであった場合には、メディアデータ受信処理を行って(ステップ1113)、ステップ1101に戻る。
【0173】
このように、受信端末104は、受信データの処理を行う。
【0174】
次に、受信端末104のレイアウト情報受信処理について、図11を用いて説明する。図11は、本実施の形態にかかる受信端末104のレイアウト情報受信処理のフローチャートである。レイアウト情報受信処理は、図10のステップ1109の処理である。
【0175】
受信制御部307は、受信したレイアウト情報を構成するメディア、各メディアの表示が必須であるかどうかなどを解析し(ステップ1201)、受信データ管理テーブル319へ記入することで、受信データ管理テーブル319を更新する(ステップ1202)。
【0176】
次に、受信制御部307は、受信したレイアウト情報が後で繰り返し送られてきた際に欠落するという事態に対処するために、RepeatTimeに基づいたデータの管理を行う。
【0177】
具体的には、受信制御部307は、受信したレイアウト情報のRTPヘッダ(図5に図示)を解析し、PT601、sequence number603、timestamp604、RepeatTime605などを抽出する。次に、受信制御部307は、レイアウト情報を受信したポート番号をポート番号602に記述する。
【0178】
次に、受信制御部307は、レイアウト情報を受信データ保管部321に保管する。
【0179】
そして、受信制御部307は、これらの情報と、レイアウト情報の受信データ保管部321内での記憶先606を対応させて繰り返し情報管理テーブル320に記述することで、繰り返し情報管理テーブル320を更新する(ステップ1203)。
【0180】
次に、受信制御部307は、伝送誤りや輻輳などにより、受信したレイアウト情報の前後のデータに欠落が発生しているかチェックする(ステップ1204)。受信制御部307は、データの欠落を、シーケンス番号603の欠落などにより判断することができる。
【0181】
前後のデータに欠落が発生していると判断した場合には(ステップ1205)、受信制御部307は、欠落したデータの補完処理に移行する。
【0182】
例えば、欠落したデータがレイアウト情報である場合は、レイアウト情報は制御情報も含むSMILを用いた画面のレイアウトを構成する情報であるので、後続に受信するデータの再生ができない可能性がある。このため、本来、レイアウト情報は、繰り返し伝送されるべきである。よって、受信端末104は、レイアウト情報が受信できず欠落が発生したと判断した場合、RepaeatTimeを用いたレイアウト情報の補完処理(復元)を行う。
【0183】
また、欠落したデータがAVデータであったり、テキスト、静止画データであったりした場合にも、これらのデータの欠落を復元することが望ましい。よって、これらのデータが繰り返し伝送の行われるものであって、受信時にデータの欠落を発見した場合に、受信制御部307は、RepeatTimeを用いて欠落したデータの補完処理を行う。
【0184】
なお、AVデータ、テキスト、静止画データが、繰り返し伝送が行われる場合には、RepeatTimeに送信周期繰り返し回数411が記載されている。
【0185】
以下、受信制御部307の欠落データ補完処理について、詳細に説明する。
【0186】
まず、受信制御部307は、繰り返し情報管理テーブル320を参照し、欠落しているデータに関する情報を参照する(ステップ1206)。
【0187】
次に、受信制御部307は、欠落したデータの保管に関する情報である、RepeatTime605、データの記憶先606を抽出する。次に、受信制御部307は、RepeatTime605から欠落したデータが何秒(何分、何時間)前に保管されたか認識する。そして、受信制御部307は、この欠落したデータが以前に保管された時刻およびデータの記憶先606を用いて、欠落したデータを受信データ保管部321から抽出する(ステップ1207)。
【0188】
このように、受信制御部307は、RepeatTime605と記憶先606を用いることにより、容易に欠落したデータを受信データ保管部321から抽出することができる。
【0189】
そして、受信制御部307は、ステップ1207において、抽出したデータを欠落したデータの代わりに用いることで、欠落したデータの補完をする(ステップ1208)。
【0190】
そして、欠落データがレイアウト情報である場合には、受信端末104は、レイアウト情報の復元を行った後、このレイアウト情報を用いて、後続に受信するデータの再生を行う。
【0191】
また、欠落データがAVデータ、テキスト、静止画である場合には、受信端末104は、このデータの復元を行った後、レイアウト情報やRTPの記述情報に基づき、他のAVデータ、テキスト、静止画などとの同期再生処理を行う。
【0192】
このように、受信端末104は、RepeatTimeが付与されたデータ、つまり繰り返し送られてくるデータを予め受信データ保管部321に保管しておくことにより、このデータが後で送られてきた際に欠落があったとしても、保管しておいたデータを使用することで、欠落したデータの補完を行うことができる。
【0193】
また、受信端末104は、レイアウト情報の前後にデータの欠落があった場合にも、予め受信データ保管部321に保管しておいたデータと置き換えることにより、欠落したデータを補完できる。
【0194】
次に、受信端末104のメディアデータ受信処理について、図12を用いて説明する。図12は、本実施の形態にかかる受信端末104のメディアデータ受信処理のフローチャートである。メディアデータは、AVデータおよびテキスト・静止画データをいう。また、メディアデータ受信処理は、図10のステップ1111およびステップ1113の処理である。
【0195】
受信制御部307は、受信したメディアデータの再生準備が完了したかどうか、メディアデータが継続的に受信可能かどうか等を判定し(ステップ1301)、その結果を受信データ管理テーブル319へ記入することで、受信データ管理テーブル319を更新する(ステップ1302)。
【0196】
次に、受信制御部307は、受信したメディアデータが後で繰り返し送られてきた際に欠落するという事態に対処するために、RepeatTimeに基づいたデータの管理を行う。
【0197】
具体的には、受信制御部307は、受信したメディアデータのRTPヘッダ(図5に図示)を解析し、PT601、sequence number603、timestamp604、RepeatTime605などを抽出する。次に、受信制御部307は、メディアデータを受信したポート番号をポート番号602に記述する。
【0198】
次に、受信制御部307は、受信したメディアデータを受信データ保管部321に保管する。
【0199】
そして、受信制御部307は、これらの情報と、メディアデータの受信データ保管部321内での記憶先606を対応させて繰り返し情報管理テーブル320に記述することで、繰り返し情報管理テーブル320更新する(ステップ1303)。
【0200】
次に、受信制御部307は、シーケンス番号603の欠落などにより、受信したメディアデータの前後のデータに欠落が発生しているかチェックする(ステップ1304)。
【0201】
前後のデータに欠落が発生していると判断した場合には(ステップ1305)、受信制御部307は、欠落したデータの補完処理に移行する。欠落したデータは、例えば、レイアウト情報、AVデータ、テキスト、および静止画データなどが考えられる。
【0202】
以下、受信制御部307の欠落データ補完処理について、詳細に説明する。
【0203】
まず、受信制御部307は、繰り返し情報管理テーブル320を参照し、欠落しているデータに関する情報を参照する(ステップ1306)。
【0204】
次に、受信制御部307は、欠落したデータの保管に関する情報である、RepeatTime605、データの記憶先606を抽出する。次に、受信制御部307は、RepeatTime605から欠落したデータが何秒(何分、何時間)前に保管されたか認識する。そして、受信制御部307は、この欠落したデータが以前に保管された時刻およびデータの記憶先606を用いて欠落したデータを受信データ保管部321抽出する(ステップ1307)。
【0205】
そして、受信制御部307は、ステップ1307において、抽出したデータを欠落したデータの代わりに用いることで、欠落したデータの補完をする(ステップ1308)。
【0206】
そして、欠落データがレイアウト情報である場合には、受信端末104は、レイアウト情報の復元を行った後、このレイアウト情報を用いて、後続に受信するデータの再生を行う。
【0207】
また、欠落データがAVデータ、テキスト、静止画である場合には、受信端末104は、このデータの復元を行った後、レイアウト情報やRTPの記述情報に基づき、他のAVデータ、テキスト、静止画などとの同期再生処理を行う。
【0208】
このように、受信端末104は、RepeatTimeが付与されたデータ、つまり繰り返し送られてくるデータを予め受信データ保管部321に保管しておくことにより、このデータが後で送られてきた際に欠落があったとしても、保管しておいたデータを使用することで、欠落したデータの補完を行うことができる。
【0209】
また、受信端末104は、メディアデータの前後にデータの欠落があった場合にも、予め受信データ保管部321に保管しておいたデータと置き換えることにより、欠落したデータを補完できる。
【0210】
以上説明したように、本実施の形態によれば、サーバ102から受信端末104へ、データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報(RepeatTime)を、データと共に送信できる。これにより、受信端末104は、データが繰り返し使用される時点を知ることを認識できるので、データを保持すべき期間が明確にできる。この結果、受信端末104は、繰り返し使用するデータを効率よく保持、管理することにより、このデータを再利用できる。よって、受信端末104は、必要なデータが欠落した場合に、以前に伝送されたデータを再利用することにより、直ちに欠落したデータを補完することができる。この結果、伝送帯域やパケットの欠損率など伝搬環境が異なる受信端末においても、乱れ、途切れの少ない高品質で伝搬環境に応じた画面構成を実現できる。
【0211】
また、本実施の形態にかかる受信データの欠落補完処理は、受信端末104からサーバ102に対してデータの再送信を指示することなく行える。つまり、本実施の形態にかかる欠落補完処理は、カルーセル方式を用いた形態、つまり、サーバ102から受信端末104に一方的にデータを送信し、受信端末104からサーバ102に対してデータの送信を指示できない形態においても、データの欠落補完処理が行える。よって、本実施の形態は、カルーセル方式に対して、特に顕著な効果を奏することができる。
【0212】
なお、サーバ102および受信端末104の動作をプログラムにし、記憶媒体に格納し、汎用のコンピュータにこのプログラムを実行させる形態であっても良い。
【0213】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、伝送帯域やパケットの欠損率など伝搬環境が異なる受信端末においても、必要なデータの欠落を補完できるので、乱れ、途切れの少ない高品質で伝搬環境に応じた画面構成を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施の形態にかかるコンテンツ配信システムを示した第1の図
(b)本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムを示した第2の図
(c)本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムを示した第3の図
【図2】SMILファイルを示す図
【図3】本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムの全体像を示すブロック図
【図4】本実施の形態にかかるサーバが保有する番組テーブルを示した図
【図5】本実施の形態にかかるパケットヘッダの構成図
【図6】本実施の形態にかかる繰り返し情報管理テーブルを示す図
【図7】本実施の形態におけるサーバの動作を示すフローチャート
【図8】本実施の形態にかかるサーバのメディア送信処理のフローチャート
【図9】本実施の形態にかかるデータの伝送と、RepeatTimeに基づいたデータの回復方法について具体的に説明する図
【図10】本実施の形態にかかる受信端末の受信処理を示すフローチャート
【図11】本実施の形態にかかる受信端末のレイアウト情報受信処理のフローチャート
【図12】本実施の形態にかかる受信端末のメディアデータ受信処理のフローチャート
【符号の説明】
101、105 通信網
102 サーバ
103 中継ノード
104 受信端末
301 データ管理部
304 送出制御部
305、315 伝送部
307 受信制御部
308 再生制御部
312 番組情報生成部
314 番組放送管理部
316 表示部
317 番組選択部
318 受信データ管理部
319 受信データ管理テーブル
320 繰り返し情報管理テーブル
321 受信データ保管部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオや音声やテキストや静止画といったメディアを含むコンテンツの配信をカルーセル方式で伝送するデータ送信装置およびデータ受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、テキスト、静止画、動画、音声を含むコンテンツを統合し、空間的および時間的配置を記述する方法としてW3C(World Wide Web Consortium)によって標準化されている、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)と呼ばれる技術がある。SMILは、現在インターネットを通じて非常に普及しているハイパーテキスト記述言語HTMLと似た記述言語であるが、動画を含むマルチメディアデータを配信するのにより好適な記述言語である。
【0003】
また、デジタル放送では配信されるデータのモジュールの有効期限を記述するための方法として、Expire記述子が提案されている(非特許文献1)。この方法は、例えば、蓄積装置を持つ受信端末においてモジュールが蓄積された場合、蓄積されたデータは有効期限経過後に消去されるというものである。
【0004】
【非特許文献1】
デジタル放送におけるデータ放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式、ARIB STD−B24 3.2版 (第3分冊) (社)電波産業会
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のコンテンツ配信システムには以下の問題があった。
【0006】
特に無線伝送路を介してメディアを配信する場合では、受信端末において指定された種類のマルチメディアデータの復号(デコード)が可能であっても、変動する通信路の帯域、誤り率に応じて、SMILで指定されたマルチメディアデータの伝送が可能であったり、不可能であったりする。
【0007】
例えば、無線LANでは、基地局から離れた場所にある端末は低いビットレート、基地局に近い端末は高いビットレートでメディアデータの受信が可能であることがある。
【0008】
このように、伝送帯域やパケットの欠損率など伝搬環境が異なることで、コンテンツ配信の乱れ、途切れが発生する。このため、高品質なコンテンツ再生が困難であるという課題がある。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、伝送帯域やパケットの欠損率など伝搬環境が異なる受信端末においても、乱れ、途切れの少ない高品質なコンテンツ配信を実現できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、送信側からコンテンツを構成するデータと共にデータの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報を送信し、受信側でデータと共に使用情報を受信し、受信したデータを保持、管理し、必要なデータが欠落した場合に、先に受信していたデータを再利用するようにした。
【0011】
これにより、受信側は、必要なデータが欠落した場合に、先に受信していたデータを用いることができる。この結果、伝送帯域やパケットの欠損率など伝搬環境が異なる受信端末においても、必要なデータの欠落を防ぎ、乱れ、途切れの少ない高品質なコンテンツ配信を実現できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様にかかるデータ送信装置は、コンテンツを構成するデータを格納するデータ格納手段と、前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報を格納する繰り返し使用情報格納手段と、前記データと共に前記繰り返し使用情報を送信する伝送手段と、を具備した構成を採る。
【0013】
これにより、受信側に対して、データが繰り返し使用されることを通知できる。よって、受信側において、受信側で保持すべき期間が明確になり、繰り返し使用されるデータを効率よく保管することができ、データが欠落した際に、保管しておいたデータを用いて直ちに欠落したデータを補完できる。この結果、受信側において、高品質にコンテンツを再生することができる。
【0014】
本発明の第2の態様は、第1の態様にかかるデータ送信装置において、前記繰り返し使用情報をヘッダ情報の一つとして前記データに付与する。
【0015】
このように、ヘッダに繰り返し使用情報を付与することにより、一つのパケットでデータと繰り返し使用情報を送信することができる。
【0016】
本発明の第3の態様は、第1の態様または第2の態様にかかるデータ送信装置において、前記繰り返し使用情報は、前記データが再送されるまでの時間で記述される。
【0017】
このように、データが再送されるまでの時間を記述し、送信することにより、受信側が、データの送信周期を認識できる。よって、受信側は、以前にデータが送信されてきた時期を容易に認識できる。
【0018】
本発明の第4の態様にかかるデータ受信装置は、コンテンツを構成するデータと前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報とを受信する伝送手段と、受信した前記データを保管する保管手段と、必要なデータが欠落した場合に、前記保管手段に保管されている前記必要なデータを再利用して前記必要なデータを補完する受信制御手段と、を具備した構成を採る。
【0019】
これにより、データが繰り返し使用される時点を知ることを認識でき、繰り返し使用されるデータを効率よく保管することができる。そして、データが欠落した際に、保管しておいたデータを用いて直ちに欠落したデータを補完できる。この結果、高品質にコンテンツを再生することができる。
【0020】
本発明の第5の態様は、第4の態様にかかるデータ受信装置において、前記繰り返し使用情報は前記データが再送されるまでの時間で記述され、前記繰り返し使用情報に記述された時間前記データを保管する。
【0021】
これにより、データを必要以上保管しないようにでき、つまり、効率的な保管を実現できる。
【0022】
本発明の第6の態様は、第4の態様または第5の態様にかかるデータ受信装置において、前記データと、前記繰り返し使用情報と、前記データの保管場所と、の組を複数格納したテーブルを具備した。
【0023】
これにより、データの、繰り返し使用情報と保管場所とを対応つけて管理できる。
【0024】
本発明の第7の態様は、第6の態様にかかるデータ受信装置において、前記受信制御手段は、前記必要なデータが欠落した際に、前記テーブルに格納された前記繰り返し使用情報と前記保管場所を用いて、前記保管手段に保管されている前記必要なデータを抽出し、再利用する。
【0025】
このように、繰り返し使用情報と保管場所を用いることにより、容易に必要なデータを保管場所から抽出することができる。
【0026】
本発明の第8の態様は、第1の態様に記載のデータ送信装置と、第4の態様に記載のデータ受信装置と、を具備したことを特徴とするコンテンツ配信システムである。
【0027】
本発明の第9の態様は、コンテンツを構成するデータと、前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報と、をカルーセル方式で送信することを特徴とするデータ送信方法である。
【0028】
本発明の第10の態様は、コンテンツを構成するデータと前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報とを受信し、受信した前記データを保管し、必要なデータが欠落した場合に、保管している前記必要なデータを再利用して前記必要なデータを補完することを特徴とするデータ受信方法である。
【0029】
本発明の第11の態様は、コンピュータに、コンテンツを構成するデータと、前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報と、を送信させることを特徴とするプログラムである。
【0030】
本発明の第12の態様は、コンピュータに、コンテンツを構成するデータと前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報とを受信させ、受信した前記データを保管し、必要なデータが欠落した場合に、保管している前記必要なデータを再利用して前記必要なデータを補完させることを特徴とするプログラムである。
【0031】
本発明の第13の態様は、上記プログラムを格納した記憶媒体である。
【0032】
以下、本発明の一実施の形態について添付図面を用いて詳細に説明する。
まず、図1(a)〜図1(c)を用いて本実施の形態にかかる通信網の利用形態について説明する。図1(a)〜図1(c)は、本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムを示した図である。
【0033】
図1(a)に示すように、本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムは、送信装置であるサーバ102から配信されたコンテンツを、通信網101を介して、受信端末104が受信するようになっている。
【0034】
サーバ102は、動画、音声、音楽、テキスト、静止画、レイアウト情報、プログラムなどさまざまなメディア対象としたコンテンツをカルーセル方式で伝送する。また、サーバ102は、コンテンツとして、番組情報と番組データとを送信している。
【0035】
番組情報は、番組の概要や、放送開始・終了時間、放送に使用される通信ポート(TV放送におけるチャンネルにあたるもので、具体的には、あて先IPアドレスやポート番号のことをいう)などの受信条件を記したデータである。
【0036】
また、番組情報の記述方法としては例えば、SDP(Session Description Protocol)が用いられている。
【0037】
また、番組データは、動画、音声、音楽、テキスト、静止画、プログラムなどのメディアと、これらを組み合わせて表示するためのレイアウト情報である。
【0038】
レイアウト情報の記述方法としては、例えば、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)やJAVA(R)を用いられている。
【0039】
なお、SMILの詳細については、http://www.w3.org/TR/smil20/に、SDPの詳細についてはhttp://www.ietf.org/rfc/rfc2327.txtに、それぞれ記述されている。
【0040】
ここで、図2を用いて、SMILファイルの記述例について説明する。
【0041】
図2に示す記述の3行目の<layout>から8行目の</layout>までが、コンテンツの空間的レイアウトの情報である。
【0042】
11行目の<par>から16行目の</par>までが、コンテンツを再生する時間情報である。
【0043】
5行目から7行目において、動画、テキスト、静止画を配置する領域 v、t、iをそれぞれ定義する。
【0044】
12行目から14行目まではそれぞれ、動画、音声、テキスト、静止画を再生する時間情報を定義する。12行目から14行目までの各行に含まれる“src=”は、メディアを取得するためのURLが指定されており、本例では、動画、音声をRTSP(RealTime Streaming Protocol、Internet Draft RFC2326)プロトコル、テキスト、静止画をHTTPプロトコルで取得することが指定されている。
【0045】
また、12行目または14、15行目に含まれる”region=”は、メディアを表示する位置を指定しており、5行目から7行目で指定した領域に対応している。
【0046】
例えば、14行目に指定されたテキストデータは、region id=”t”であるから、6行目で指定されている領域に表示される。
【0047】
なお、行番号は説明の便宜上付与したものであり、実際のSMILファイルには記載されない。
【0048】
図1の説明に戻る。受信端末104は、携帯電話、TV、PDA、パソコンなど、表示解像度や処理能力が異なる端末である。受信端末104は、最初にサーバ102から送信された番組情報を受信し、番組情報に記載される番組データ受信用の受信チャネルを開いて番組データを受信する。そして、受信端末104は、番組情報に対応する番組を再生する。
【0049】
なお、受信端末104は番組を配信する複数のサーバから同時にコンテンツを受信してもよい。さらに、受信端末104は、単一の伝送路だけでなく、複数の伝送路に同時に接続できる能力を有するものであってもよい。
【0050】
通信網101は、有線網(例えば、ADSL、ISDN、ATM、FTTHなど)であっても無線網(例えば、携帯電話、無線LANなど)である。
【0051】
また、通信機器はルータやゲートウェイ(GW)といった中継ノード103で相互接続される。
【0052】
中継ノード103は、ブロードキャストやマルチキャスト機能を備え、中継ノード103でデータパケットを複製することができる。
【0053】
また、コンテンツの伝送方法としては、サーバ102と受信端末104間で1対1型の通信を行ってもよいし、ブロードキャストやマルチキャスト機能を用いて、サーバ102と受信端末104間1対N型の通信を行ってもよい。
【0054】
なお、番組情報や番組データは、同一の伝送路を利用して伝送してもよいし、それぞれ別々の伝送路を利用して伝送してもよい。例えば、番組情報は放送網を用いて伝送し、番組データは通信網を用いて伝送することとしてもよい。
【0055】
また、本実施の形態は、図1(b)に示すように、有線網と無線網が相互接続された通信網105を備えた形態であってもよい。
【0056】
さらに、本実施の形態は、図1(c)に示すように、サーバ102が各所に存在し、近傍のエリアにデータをブロードキャストし、受信端末104がデータを受信する通信形態であってもよい。このような通信形態の場合には、伝送プロトコルとして、BlueToothや無線LANなどを利用できる。
【0057】
また、サーバ102と受信端末104間の接続経路は通信網101だけではなく、放送網(例えば、地上波デジタル放送、衛星デジタル放送など)や、放送網と通信網を融合したシステム構成であってもよい。
【0058】
ところで、特に、図1(b)に示すように、携帯電話のような移動する受信端末104へコンテンツを放送する形態では、受信端末104が存在する地域ごとに異なるコンテンツを放送したいという要望もある。しかし、サーバ102から複数の受信端末104に、ブロードキャストもしくはマルチキャストした場合、位置に応じて放送内容を変更することは容易ではない。
【0059】
そこで、実施の形態においては、位置に応じた放送を実現するために、例えば、図1(b)では、サーバ102と中継ノード103間は1対1で通信し(有線網の区間)、中継ノード103と受信端末104間は、無線網を用いたブロードキャスト機能を利用して配信している。
【0060】
このように、ブロードキャスト機能を実現する中継ノード103は、他の中継ノード103をまたがって、パケットをブロードキャストすることはない。
【0061】
次に、本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムについて図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムの全体像を示すブロック図である。
【0062】
本コンテンツ配信システムは、送信装置であるサーバ102と、複数の受信装置である受信端末104とが、通信網101を介して接続されている。サーバ102は、カルーセル放送を用いて受信端末104にコンテンツを送信する。
【0063】
サーバ102は、データ管理部301、番組放送管理部314、送出制御部304、番組情報生成部312、および伝送部305を備えている。
【0064】
データ管理部301は、番組テーブル301a、レイアウト情報を格納するレイアウト情報格納部301b、MPEG4映像ストリームデータを格納するAVデータ格納部301c、静止画データを格納する静止画格納部301d、およびテキストデータを格納するテキスト格納部301eから構成される。データ管理部301は、ハードディスクドライブに代表される記録媒体である。
【0065】
番組テーブル301aは、番組の情報を格納するテーブルである。この番組テーブル301aに基づいて、各番組が放送される。
【0066】
番組テーブル301aの詳細について図4を用いて説明する。図4は、サーバ102が保有する番組テーブル301aを示した図である。
【0067】
番組テーブル301aは、1つの番組の情報を格納するものであり、サーバ102は、この番組テーブル301aを放送する番組の数だけ保有している。なお、図3では、図面の簡略化のため、番組テーブル301aをひとつしか示していない。
【0068】
番組テーブル301aは、セッション情報401とメディア情報402に分かれている。
【0069】
セッション情報401は番組全体に関する情報を表しており、メディア情報402は、番組を構成する各メディアの情報を表している。
【0070】
セッション情報401には、タイトル403、セッション番号404、送信開始・終了時刻405、および、あて先アドレス406が格納されている。
【0071】
タイトル403は、この番組のタイトルを表している。
【0072】
セッション番号404は、この番組を一意に示す番号である。
【0073】
送信開始・終了時刻405は、番組の送信開始と終了時刻が記載されている。
【0074】
あて先アドレス406は、データのあて先アドレスを示しており、どのアドレスあてに番組データを送信するかを示している。
【0075】
また、メディア情報402は、ファイル名407、送信名408、メディアの種別409、必須フラグ410、および、送信周期繰り返し回数411といった情報を持つ。
【0076】
ファイル名407は、そのメディア(番組)に格納されているファイル名が記載されている。ファイル名407は、メディアデータおよびレイアウト情報の名前である。
【0077】
送信名408は、そのメディアデータの送信の際に、データを一意に識別するために付与される識別子を示している。この情報は、レイアウト情報で各メディアを指定するために使用する。また、各メディアの送信名は、番組情報に入力される。
【0078】
メディアの種別409は、そのメディアの種別を示している。この情報は番組情報に入力されて、受信端末104に送信される。
【0079】
必須フラグ410は、対応するメディアデータが再生不可能なときに、受信端末104が、そのメディアを構成メディアとして持つレイアウト情報を使って番組を再生することを許可するか否かを示すフラグである。つまり、必須フラグ410は、そのメディアがレイアウト情報の再生に必須であるか否かを示すフラグである。
【0080】
必須フラグ410が1になっているときは、そのメディアが再生不可能であるときには、そのメディアをレイアウトの構成要素として持つレイアウト情報を使って番組を再生することを許可しない。言い換えれば、必須フラグ410は、メディアが対応するレイアウト情報に必須な必須メディアか否かを示すものである。
【0081】
必須フラグ410は、番組情報もしくはレイアウト情報に記載されて受信装置に通知される。
【0082】
送信周期繰り返し回数411は、送信するメディアデータが静止画、テキストデータである場合には、そのメディアデータの送信の繰り返し周期を示す。
【0083】
また、送信するメディアデータがストリームのデータである場合にも同様に、そのストリームデータの送信の繰り返し周期を示す。
【0084】
また、送信周期繰り返し回数411の値は、サーバ102から受信端末104へ送信する、受信データを繰り返し使用する際に使用する繰り返し使用情報(RepeatTime)の値に対応する。なお、繰り返し使用情報については、後述する。
【0085】
以上のように番組テーブル301aは構成されている。
【0086】
図3を用いたコンテンツ配信システムの説明に戻る。
【0087】
番組放送管理部314は、各番組の放送開始、終了を管理するものである。番組送信管理部314は、番組再生開始、終了時刻を記憶して、送信開始時刻になれば番組の送信を開始し、終了時刻になると番組の送信を終了する。
【0088】
さらに詳細には、番組放送管理部314は、各番組の番組テーブル301aからセッション情報401に関する情報を読み込み、そこに記録された番組の放送開始時刻・終了時刻405を記憶する。そして、番組放送管理部314は、各番組の放送開始時刻になると送出制御部304および番組情報生成部312にその番組の放送開始を指示する。また、番組放送管理部314は、終了時刻になると、送出制御部304および番組情報生成部312にその番組の放送終了を指示する。
【0089】
送出制御部304は、番組放送管理部314からの放送開始指示に従って、指示された番組テーブル301aのメディア情報402を読み出し、メディア情報402のファイル名407をもとに番組データを構成するメディアデータおよびレイアウト情報を読み出す。送出制御部304は、読み出した番組データを伝送部305に渡す。
【0090】
また、送出制御部304は、メディアデータおよびレイアウト情報を伝送部305に渡す際に、これらに対応する送信周期繰り返し回数411も伝送部305に渡す。
【0091】
また、送出制御部304は、番組放送管理部314からの放送終了指示に基づいて、指示された番組の放送を停止する。
【0092】
番組情報生成部312は、番組放送管理部314からの放送開始指示に従って、指示された番組の番組情報をデータ管理部301より読み出す。そして、必要であれば、番組情報に番組データの放送チャンネル(各メディアデータのあて先IPアドレス、ポート番号など)の情報を追加する。そして、番組情報生成部312は、この番組情報を一定周期で伝送部305に渡す。また、番組情報生成部312は、番組放送管理部314からの放送終了指示に従って、指示された番組の番組情報の伝送部305への受け渡しを終了する。
【0093】
なお、番組情報を予め受信端末104に渡してあって、番組放送時点では番組情報を送信する必要がない場合には、サーバ102にこの番組情報生成部312を備える必要はない。
【0094】
伝送部305は、IPネットワークにデータを送信可能なインターフェースである。また、この伝送部305は、番組情報生成部312および送出制御部304から受け取った番組情報および番組データをパケット化する機能を有する。さらに、伝送部305は、予め定められた番組情報用チャンネルに番組情報を送信し、番組情報に基づいて、定められたチャンネルに番組データを送信する機能を有する。
【0095】
ここで、伝送部305が、伝送するパケットに付与するパケットヘッダについて説明する。図5は、本実施の形態にかかるパケットヘッダの構成図である。本実施の形態では、データパケットをRTPにより送信する。
【0096】
図中901で示される部分は、RTPの標準の範囲内であるので、説明を省略する。
【0097】
また、図中902は、RTPを拡張する際のフォーマットである。
【0098】
lengthは、拡張フィールド(902の部分)の長さをバイト単位で入力する部分である。
【0099】
また、reservedは、予約であり、使用しない。
【0100】
また、RepeatTimeは、データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報、つまり図4に示す送信周期繰り返し回数411を入力する部分である。RepeatTimeは、繰り返し、あるデータを定期的に伝送、表示させるために使用する。
【0101】
RepeatTimeは、受信したデータを永続的に、繰り返し同じRepeatTimeの値で再利用するとしても良いし、1度だけ、RepeatTime後に再度利用されると表現する記述子であってもよい。前者の意味で使用する場合は、無限に同じデータが使用されることになるので、データの有効期限に関する情報を新たに設けてもよい。
【0102】
このように、伝送部305がRepeatTimeに、送信周期繰り返し回数411を入力し、送信することにより、受信端末104が、あるデータの送信周期を認識できる。よって、受信端末104は、以前このデータが送信されてきた時期を容易に認識できる。
【0103】
また、伝送部305が、RTPのヘッダに、データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報であるRepeatTimeを付与することにより、一つのパケットでデータと繰り返し使用情報を意味するRepeatTimeを送信することができる。
【0104】
なお、RepeatTimeの記述は、RTPではなくSDPを用いて記述しても良い。SDPに記述した場合、放送番組の1周期分の間隔を端末で容易に解釈することができる。これにより同じ番組データが再出現する時点がわかり、同じ番組データが再出現する時点まで放送番組を録画することにより、放送番組全体を録画することができる。このように、放送番組の途中から、放送番組を録画することができる。
【0105】
なお、上記のシステムにおいて、番組情報は、リアルタイムで生成しても良いし、放送前に事前に生成しても良い。また、番組情報は、必ずしも番組データとあわせて送信する必要はなく、別の手段により送信してもよい。
【0106】
例えば、番組情報送信用の別のサーバを準備し、受信装置が、そのサーバからHTTPなどを用いて取得することとしてもよい。
【0107】
次に、受信端末104について図3を用いて説明する。
【0108】
受信端末104は、受信制御部307、番組選択部317、再生制御部308、表示部316、受信データ管理部318および伝送部315を備えている。
【0109】
受信制御部307は、伝送部315により受信したデータの種別を判別し、受信したデータが番組情報である場合には、番組選択部317へデータを渡す。
【0110】
一方、受信制御部307は、受信したデータがレイアウト情報である場合には、受信制御部307は、レイアウト情報を構成するメディア、各メディアの表示が必須であるかどうかなどを解析し、受信データ管理部318が保持する受信データ管理テーブル319に記入する。
【0111】
また、受信制御部307は、レイアウト情報に付与されたパケットヘッダを解析し、RepeatTimeを抽出し、受信データ管理部318が保持する繰り返し情報管理テーブル320に記入する。また、受信制御部307は、RepeatTimeに記述された時間、レイアウト情報を受信データ管理部318が保持する受信データ保管部321に保管する。
【0112】
また、受信制御部307は、受信したデータがメディアデータである場合には、メディアの再生準備が完了したかどうかを判定し、その結果を受信データ管理部318に送る。
【0113】
また、受信制御部307は、メディアデータに付与されたパケットヘッダを解析し、RepeatTimeを抽出し、受信データ管理部318に送る。また、受信制御部307は、RepeatTimeに記述された時間、メディアデータを受信データ保管部321に保管する。
【0114】
また、受信制御部307は、メディアデータが継続的に受信可能かどうかを判定し、判定結果を受信データ管理部318に送る。
【0115】
番組選択部317は、受信制御部307より受け取った番組情報から、受信する番組を選択し、伝送部315に受信の指示をする。受信する番組の選択は、視聴者からの指示であってもよいし、受信端末104が自動的に選択する仕組みであってもよい。
【0116】
受信端末104が自動的に選択する方法としては、例えば、最初に受信した番組情報を選択して受信を開始してもよいし、受信した番組情報中からランダムに選択することとしてもよい。
【0117】
番組選択部317は、表示部316に番組タイトルなどの一覧を表示させる。そして、視聴者が表示された番組一覧から任意の番組を選択する。
【0118】
また、番組選択部317は、現在放送中の番組の番組データを受信するためのチャンネルを番組情報から求める。
【0119】
なお、本実施の形態では、番組情報は番組データを送信するサーバ102から送信される仕組みとなっているが、番組情報は、別の方法で入手することも可能である。例えば、HTTPを使ってHTTPサーバから取得する方法などがある。
【0120】
受信データ管理部318は、受信データ管理テーブル319、繰り返し情報管理テーブル320、および受信データ保管部321を保持する。
【0121】
受信データ管理テーブル319は、受信したレイアウト情報に関する情報および受信したAV情報、静止画、テキストなどのメディア情報に関する情報を管理するテーブルである。
【0122】
受信データ管理部318は、受信データ管理テーブル319の更新を検出し、使用すべきレイアウト情報を決定し、再生制御部308に通知する。
【0123】
繰り返し情報管理テーブル320は、繰り返し情報であるRepeatTimeを管理するためのテーブルである。
【0124】
受信データ保管部321は、受信したレイアウト情報や、メディアデータを所定時間保管する記憶手段である。受信データ保管部321は、受信制御部307の管理のもと、レイアウト情報やメディアデータを、これらのデータに付与されているRepeatTimeに相当する期間保管する。
【0125】
RepeatTimeはデータが送信されてくる周期を示すので、RepeatTimeに相当する時間経過すると、同じデータが再送されてくることになる。よって、受信データ保管部321は、データに付与されているRepeatTimeに相当する期間保管することにより、データを必要以上保管しないようにでき、つまり、効率的な保管をできる。
【0126】
再生制御部308は、受信データ管理部318の決定したレイアウト情報を受信制御部より取得し、レイアウト情報に基づいて番組データの再生処理を行う。
【0127】
なお、映像や音声の再生には、復号処理のためのさまざまな方式の復号化処理を行う。この方式としてはMPEG4やMPEG2といった標準化された方式を用いても良いし、標準化されていない方式を用いても良い。
【0128】
また、再生制御部308は、復号された情報を合成するために、テキストやアニメーションの表示位置や表示タイミングを決定する。メディア間の同期は、MPEG2、SMILといった標準化された方式を用いても良いし、標準化されていない方式を用いても良い。
【0129】
伝送部315は、IPネットワークからのデータパケットを受信可能なインターフェースである。この伝送部315は、番組情報受信用チャンネルをオープンして番組情報を受信したり、番組選択部317より受信開始指示されたチャンネルをオープンしたり、番組データを受信したりする機能を有する。
【0130】
また、伝送部315は、受信した各種データパケットから、データを取り出して、受信制御部307に渡す機能を有する。さらに、伝送部315は、番組選択部317からの受信終了指示されたチャンネルをクローズして番組データの受信を停止する機能を有する。
【0131】
なお、本実施の形態では、番組情報および番組データは同一伝送路で伝送されているが、受信端末104に複数の伝送路に接続する機能が備わっている場合には、それぞれを別々の伝送路で受信してもよい。
【0132】
表示部316は、再生制御部308により復号されたAVデータ、テキスト、静止画といった各種メディアを、再生制御部308によって決定されたタイミングで視聴者に提示するものである。視聴者への提示は、具体的には、CRTやLCDなどに代表される映像表示デバイスと、スピーカなどの音声再生デバイスを用いて行われる。
【0133】
次に、繰り返し情報管理テーブル320について図6を用いて説明する。図6は、本実施の形態にかかる繰り返し情報管理テーブル320を示す図である。
【0134】
繰り返し情報管理テーブル320は、受信データに関する、PT(ペイロードタイプ)601、ポート番号602、Sequence number603、timestamp604、RepeatTime605、およびデータの記憶先606の組を複数格納している。
【0135】
受信制御部307は、受信したデータのRTPのパケットヘッダ(図5に示す)から、PT601、Sequence number603、timestamp604、およびRepeatTime605を抽出する。また、受信制御部307は、データを受信したポート番号をポート番号602に記述する。そして、受信制御部307は、これらの情報と、取得したデータの端末内での記憶先606を対応させて管理する。
【0136】
このような繰り返し情報管理テーブル320を備えることにより、受信制御部307は、繰り返し情報管理テーブル320を用いることができ、受信したデータに関する情報と、受信したデータの記憶先606を対応つけて管理ができる。
【0137】
なお、1つの放送チャンネルに複数の放送番組が繰り返し伝送される場合、受信制御部307は、図6の情報に加え、受信したSDPに関する情報も対応付けて管理しておくことで、複数の番組が繰り返し伝送される場合にも対応が可能となる。
【0138】
図6の例では、Aのケースの場合、受信したRTPのパケットに記述されているPTの値が1、受信したポート番号が1000、シーケンス番号(Sequence number)が5000、タイムスタンプ(timestamp)が1234、RepeatTimeの値が60(秒)である。
【0139】
次に、サーバ102の動作について図7を用いて説明する。図7は、本実施の形態におけるサーバ102の動作を示すフローチャートである。
【0140】
サーバ102は、起動すると、番組放送管理部314において、まず処理しようとする番組に対応する番組テーブル301aの送信開始・終了時刻405を読み込み、記憶する(ステップ501)。
【0141】
その後、番組放送管理部314は、送信開始時刻もしくは終了時刻がくるまで待つ(ステップ502)。そして、番組放送管理部314は、ある番組の送信開始時刻になった際に(ステップ503)、その番組の番組テーブル301aのメディア情報402を抽出し、送信するデータの情報を記憶する(ステップ504)。
【0142】
続いて、サーバ102の番組情報生成部312は、番組放送管理部314が記憶したメディア情報402のファイル名407を参照し、メディア情報402に含まれるメディアデータおよびレイアウト情報にそれぞれ送信チャンネルを割り当てることにより、番組情報を生成する(ステップ505)。次に、番組情報生成部312は、生成した番組情報を、伝送部305を介して受信端末104へ送信する(ステップ506)。
【0143】
次に、番組放送管理部314が、送出制御部304に対してステップ506において送信した番組情報に含まれる各メディアデータおよび各レイアウト情報のデータ送信処理(メディア送信処理)の開始を指示し、送出制御部304がメディア送信処理を開始し(ステップ507)、ステップ502に戻る。なお、メディア送信処理の詳細については後述する。
【0144】
また、番組放送管理部314は、送信終了時刻がくると、送出制御部304に該当番組のメディア送信処理の終了を指示する。そして、送出制御部304は、該当番組に含まれる各メディアデータおよび各レイアウト情報の送信を終了する(ステップ508)。次に、番組放送管理部314は、該当番組の番組情報の送信処理を停止し(ステップ509)、ステップ502に戻る。
【0145】
次に、サーバ102のメディア送信処理について図8を用いて説明する。図8は、本実施の形態にかかるサーバ102のメディア送信処理のフローチャートである。
【0146】
メディア送信処理は、各メディアデータに対して行われる。
【0147】
まず、送出制御部304は、データ管理部301の番組テーブル301aのメディア情報402を参照し、番組に含まれるファイル名407を抽出する。そして、送出制御部304は、抽出したファイル名407に対応するメディアデータおよびレイアウト情報をレイアウト情報格納部301b、AV情報格納部301c、静止画格納部301d、テキスト格納部301eから読み出す(ステップ601)。
【0148】
次に、送出制御部304は、番組テーブル301aのメディア情報402を参照し、ステップ601において読み込んだメディアデータおよびレイアウト情報に対応する送信周期繰り返し回数411を読み出す(ステップ602)。
【0149】
次に、送出制御部304は、ステップ601において読み込んだメディアデータおよびレイアウト情報を分割し、ステップ602において読み込んだ送信周期繰り返し回数411を対応つけて伝送部305に送る。
【0150】
次に、伝送部305は、送られてきたデータをデータごと分割する(ステップ603)。
【0151】
次に、伝送部305は、送られてきた送信周期繰り返し回数411をRepeatTimeにする等の処理をして図5に示すパケットヘッダを作成し、作成したパケットヘッダを分割したデータに付与してパケット化する(ステップ604)。
【0152】
その後、伝送部305は、送出制御部304から、生成したパケットの受信端末104への送出停止指示があるまで定期的にパケットを繰り返し送信し(ステップ605)、その後、送出制御部304から送信停止指示があれば(ステップ606)、データ送信処理を終了する。
【0153】
このようにして、サーバ102は、メディアデータおよびレイアウト情報に、送信周期繰り返し回数411を対応つけて、受信端末104に送信する。
【0154】
次に、受信端末104のデータ処理について説明する。
【0155】
本実施の形態では、受信端末104が受信データに欠落が発生した場合に、欠落を補完するようにしている。まず、受信端末104の欠落データ補完処理の概要について図9を用いて説明する。図9は、本実施の形態にかかるデータの伝送と、RepeatTimeに基づいたデータの回復方法について具体的に説明する図である。
【0156】
図9の例では、1つの番組放送で用いられるA、B、Cという一連のデータが繰り返し伝送されている。データは、動画、静止画、音声、テキストなどのマルチメディアのデータであってもよいし、SMIL、プログラムのような制御情報であってもよい。図9の例では、Bというデータ列が欠落した場合、既に先に伝送され、受信端末104で保持されているBのデータ列によって、補完する方式である。
【0157】
Bのデータ列のRepaeatTimeは60秒であるため、受信端末104はBのデータ列が到着後、60秒間保持する。
【0158】
この例では、データが繰り返し伝送されるため、受信端末104は、Aのデータ列の次はBのデータ列であると判断できる。しかし、Bのデータ列が伝送誤りや輻輳などにより欠落した場合、受信端末104はBのデータ列を取得できない。このため、受信端末104は、既に保持しているBのデータ列を欠落したBのデータ列の代わりに利用することで欠落を補完する。
【0159】
一方、Bが欠落していない場合は、受信端末104は、新たに取得したBのデータ列の情報で保持すべき情報を更新する。
【0160】
なお、受信端末104のデータ列の管理方法は、図6で説明した繰り返し情報管理テーブル320を用いて行う。
【0161】
このようにして、受信端末104は、欠落したデータ列の代わりに既に保存してあるデータ列を使用することにより、欠落したデータ列を補完する。これは、特に、SMILの情報のように、欠落により後続に受信するデータの再生が困難になる情報に対して、特に顕著な効果を奏する。
【0162】
次に、受信端末104の欠落データ補完処理を含むデータ受信処理について図10を用いて詳細に説明する。図10は、受信端末104の受信処理を示すフローチャートである。
【0163】
受信処理は、受信端末104が番組情報および番組データを受信したときの動作およびユーザが番組を選択したときの処理である。
【0164】
まず、受信端末104は、選択可能な番組の一覧や番組の概要情報などをSDPの情報を用いてユーザに提示する。
【0165】
次に、受信端末104の受信制御部307は、ユーザが番組を選択したかどうかを判定し(ステップ1101)、番組を選択した場合には、伝送部315に対して、選択された番組が受信できるように受信チャンネルを開く番組選択処理を行う(ステップ1102)。
【0166】
ユーザが番組を選択していない場合には、続いて、受信制御部307は、終了指示を受けているかどうかを判定し(ステップ1120)、終了指示を受けている場合には受信処理を終了する。
【0167】
続いて、受信制御部307は、データを受信し(ステップ1103)、受信データが番組データであるかどうかを判定する(ステップ1104)。
【0168】
受信したデータが番組データでなければ、受信制御部307は、受信したデータが番組情報であるかどうかを判定する(ステップ1105)。
【0169】
番組情報である場合には、受信制御部307は、番組選択部317に対して、番組のタイトルの取得を指示する。これに対して、番組選択部317が番組のタイトルを取得する(ステップ1106)。そして、番組選択部317は、番組タイトルをユーザに提示して(ステップ1107)、ステップ1101に戻る。
【0170】
また、ステップ1104において、受信したデータが番組データであった場合には、受信制御部307は、レイアウト情報であるかどうかを判定し(ステップ1108)、レイアウト情報であった場合には、後述するレイアウト情報受信処理を行って(ステップ1109)、ステップ1101に戻る。
【0171】
また、ステップ1108において、受信したデータがレイアウト情報でなければ、受信制御部307は、AVデータであるかどうかを判定する(ステップ1110)。そして受信したデータがAVデータである場合には、受信制御部307は、後述するメディアデータ受信処理を行って(ステップ1111)、ステップ1101に戻る。
【0172】
また、ステップ1110において、受信したデータがAVデータでなかった場合には、受信制御部307は、受信したデータがテキスト・静止画データであるかどうかを判定し(ステップ1112)、テキスト、静止画データであった場合には、メディアデータ受信処理を行って(ステップ1113)、ステップ1101に戻る。
【0173】
このように、受信端末104は、受信データの処理を行う。
【0174】
次に、受信端末104のレイアウト情報受信処理について、図11を用いて説明する。図11は、本実施の形態にかかる受信端末104のレイアウト情報受信処理のフローチャートである。レイアウト情報受信処理は、図10のステップ1109の処理である。
【0175】
受信制御部307は、受信したレイアウト情報を構成するメディア、各メディアの表示が必須であるかどうかなどを解析し(ステップ1201)、受信データ管理テーブル319へ記入することで、受信データ管理テーブル319を更新する(ステップ1202)。
【0176】
次に、受信制御部307は、受信したレイアウト情報が後で繰り返し送られてきた際に欠落するという事態に対処するために、RepeatTimeに基づいたデータの管理を行う。
【0177】
具体的には、受信制御部307は、受信したレイアウト情報のRTPヘッダ(図5に図示)を解析し、PT601、sequence number603、timestamp604、RepeatTime605などを抽出する。次に、受信制御部307は、レイアウト情報を受信したポート番号をポート番号602に記述する。
【0178】
次に、受信制御部307は、レイアウト情報を受信データ保管部321に保管する。
【0179】
そして、受信制御部307は、これらの情報と、レイアウト情報の受信データ保管部321内での記憶先606を対応させて繰り返し情報管理テーブル320に記述することで、繰り返し情報管理テーブル320を更新する(ステップ1203)。
【0180】
次に、受信制御部307は、伝送誤りや輻輳などにより、受信したレイアウト情報の前後のデータに欠落が発生しているかチェックする(ステップ1204)。受信制御部307は、データの欠落を、シーケンス番号603の欠落などにより判断することができる。
【0181】
前後のデータに欠落が発生していると判断した場合には(ステップ1205)、受信制御部307は、欠落したデータの補完処理に移行する。
【0182】
例えば、欠落したデータがレイアウト情報である場合は、レイアウト情報は制御情報も含むSMILを用いた画面のレイアウトを構成する情報であるので、後続に受信するデータの再生ができない可能性がある。このため、本来、レイアウト情報は、繰り返し伝送されるべきである。よって、受信端末104は、レイアウト情報が受信できず欠落が発生したと判断した場合、RepaeatTimeを用いたレイアウト情報の補完処理(復元)を行う。
【0183】
また、欠落したデータがAVデータであったり、テキスト、静止画データであったりした場合にも、これらのデータの欠落を復元することが望ましい。よって、これらのデータが繰り返し伝送の行われるものであって、受信時にデータの欠落を発見した場合に、受信制御部307は、RepeatTimeを用いて欠落したデータの補完処理を行う。
【0184】
なお、AVデータ、テキスト、静止画データが、繰り返し伝送が行われる場合には、RepeatTimeに送信周期繰り返し回数411が記載されている。
【0185】
以下、受信制御部307の欠落データ補完処理について、詳細に説明する。
【0186】
まず、受信制御部307は、繰り返し情報管理テーブル320を参照し、欠落しているデータに関する情報を参照する(ステップ1206)。
【0187】
次に、受信制御部307は、欠落したデータの保管に関する情報である、RepeatTime605、データの記憶先606を抽出する。次に、受信制御部307は、RepeatTime605から欠落したデータが何秒(何分、何時間)前に保管されたか認識する。そして、受信制御部307は、この欠落したデータが以前に保管された時刻およびデータの記憶先606を用いて、欠落したデータを受信データ保管部321から抽出する(ステップ1207)。
【0188】
このように、受信制御部307は、RepeatTime605と記憶先606を用いることにより、容易に欠落したデータを受信データ保管部321から抽出することができる。
【0189】
そして、受信制御部307は、ステップ1207において、抽出したデータを欠落したデータの代わりに用いることで、欠落したデータの補完をする(ステップ1208)。
【0190】
そして、欠落データがレイアウト情報である場合には、受信端末104は、レイアウト情報の復元を行った後、このレイアウト情報を用いて、後続に受信するデータの再生を行う。
【0191】
また、欠落データがAVデータ、テキスト、静止画である場合には、受信端末104は、このデータの復元を行った後、レイアウト情報やRTPの記述情報に基づき、他のAVデータ、テキスト、静止画などとの同期再生処理を行う。
【0192】
このように、受信端末104は、RepeatTimeが付与されたデータ、つまり繰り返し送られてくるデータを予め受信データ保管部321に保管しておくことにより、このデータが後で送られてきた際に欠落があったとしても、保管しておいたデータを使用することで、欠落したデータの補完を行うことができる。
【0193】
また、受信端末104は、レイアウト情報の前後にデータの欠落があった場合にも、予め受信データ保管部321に保管しておいたデータと置き換えることにより、欠落したデータを補完できる。
【0194】
次に、受信端末104のメディアデータ受信処理について、図12を用いて説明する。図12は、本実施の形態にかかる受信端末104のメディアデータ受信処理のフローチャートである。メディアデータは、AVデータおよびテキスト・静止画データをいう。また、メディアデータ受信処理は、図10のステップ1111およびステップ1113の処理である。
【0195】
受信制御部307は、受信したメディアデータの再生準備が完了したかどうか、メディアデータが継続的に受信可能かどうか等を判定し(ステップ1301)、その結果を受信データ管理テーブル319へ記入することで、受信データ管理テーブル319を更新する(ステップ1302)。
【0196】
次に、受信制御部307は、受信したメディアデータが後で繰り返し送られてきた際に欠落するという事態に対処するために、RepeatTimeに基づいたデータの管理を行う。
【0197】
具体的には、受信制御部307は、受信したメディアデータのRTPヘッダ(図5に図示)を解析し、PT601、sequence number603、timestamp604、RepeatTime605などを抽出する。次に、受信制御部307は、メディアデータを受信したポート番号をポート番号602に記述する。
【0198】
次に、受信制御部307は、受信したメディアデータを受信データ保管部321に保管する。
【0199】
そして、受信制御部307は、これらの情報と、メディアデータの受信データ保管部321内での記憶先606を対応させて繰り返し情報管理テーブル320に記述することで、繰り返し情報管理テーブル320更新する(ステップ1303)。
【0200】
次に、受信制御部307は、シーケンス番号603の欠落などにより、受信したメディアデータの前後のデータに欠落が発生しているかチェックする(ステップ1304)。
【0201】
前後のデータに欠落が発生していると判断した場合には(ステップ1305)、受信制御部307は、欠落したデータの補完処理に移行する。欠落したデータは、例えば、レイアウト情報、AVデータ、テキスト、および静止画データなどが考えられる。
【0202】
以下、受信制御部307の欠落データ補完処理について、詳細に説明する。
【0203】
まず、受信制御部307は、繰り返し情報管理テーブル320を参照し、欠落しているデータに関する情報を参照する(ステップ1306)。
【0204】
次に、受信制御部307は、欠落したデータの保管に関する情報である、RepeatTime605、データの記憶先606を抽出する。次に、受信制御部307は、RepeatTime605から欠落したデータが何秒(何分、何時間)前に保管されたか認識する。そして、受信制御部307は、この欠落したデータが以前に保管された時刻およびデータの記憶先606を用いて欠落したデータを受信データ保管部321抽出する(ステップ1307)。
【0205】
そして、受信制御部307は、ステップ1307において、抽出したデータを欠落したデータの代わりに用いることで、欠落したデータの補完をする(ステップ1308)。
【0206】
そして、欠落データがレイアウト情報である場合には、受信端末104は、レイアウト情報の復元を行った後、このレイアウト情報を用いて、後続に受信するデータの再生を行う。
【0207】
また、欠落データがAVデータ、テキスト、静止画である場合には、受信端末104は、このデータの復元を行った後、レイアウト情報やRTPの記述情報に基づき、他のAVデータ、テキスト、静止画などとの同期再生処理を行う。
【0208】
このように、受信端末104は、RepeatTimeが付与されたデータ、つまり繰り返し送られてくるデータを予め受信データ保管部321に保管しておくことにより、このデータが後で送られてきた際に欠落があったとしても、保管しておいたデータを使用することで、欠落したデータの補完を行うことができる。
【0209】
また、受信端末104は、メディアデータの前後にデータの欠落があった場合にも、予め受信データ保管部321に保管しておいたデータと置き換えることにより、欠落したデータを補完できる。
【0210】
以上説明したように、本実施の形態によれば、サーバ102から受信端末104へ、データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報(RepeatTime)を、データと共に送信できる。これにより、受信端末104は、データが繰り返し使用される時点を知ることを認識できるので、データを保持すべき期間が明確にできる。この結果、受信端末104は、繰り返し使用するデータを効率よく保持、管理することにより、このデータを再利用できる。よって、受信端末104は、必要なデータが欠落した場合に、以前に伝送されたデータを再利用することにより、直ちに欠落したデータを補完することができる。この結果、伝送帯域やパケットの欠損率など伝搬環境が異なる受信端末においても、乱れ、途切れの少ない高品質で伝搬環境に応じた画面構成を実現できる。
【0211】
また、本実施の形態にかかる受信データの欠落補完処理は、受信端末104からサーバ102に対してデータの再送信を指示することなく行える。つまり、本実施の形態にかかる欠落補完処理は、カルーセル方式を用いた形態、つまり、サーバ102から受信端末104に一方的にデータを送信し、受信端末104からサーバ102に対してデータの送信を指示できない形態においても、データの欠落補完処理が行える。よって、本実施の形態は、カルーセル方式に対して、特に顕著な効果を奏することができる。
【0212】
なお、サーバ102および受信端末104の動作をプログラムにし、記憶媒体に格納し、汎用のコンピュータにこのプログラムを実行させる形態であっても良い。
【0213】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、伝送帯域やパケットの欠損率など伝搬環境が異なる受信端末においても、必要なデータの欠落を補完できるので、乱れ、途切れの少ない高品質で伝搬環境に応じた画面構成を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施の形態にかかるコンテンツ配信システムを示した第1の図
(b)本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムを示した第2の図
(c)本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムを示した第3の図
【図2】SMILファイルを示す図
【図3】本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムの全体像を示すブロック図
【図4】本実施の形態にかかるサーバが保有する番組テーブルを示した図
【図5】本実施の形態にかかるパケットヘッダの構成図
【図6】本実施の形態にかかる繰り返し情報管理テーブルを示す図
【図7】本実施の形態におけるサーバの動作を示すフローチャート
【図8】本実施の形態にかかるサーバのメディア送信処理のフローチャート
【図9】本実施の形態にかかるデータの伝送と、RepeatTimeに基づいたデータの回復方法について具体的に説明する図
【図10】本実施の形態にかかる受信端末の受信処理を示すフローチャート
【図11】本実施の形態にかかる受信端末のレイアウト情報受信処理のフローチャート
【図12】本実施の形態にかかる受信端末のメディアデータ受信処理のフローチャート
【符号の説明】
101、105 通信網
102 サーバ
103 中継ノード
104 受信端末
301 データ管理部
304 送出制御部
305、315 伝送部
307 受信制御部
308 再生制御部
312 番組情報生成部
314 番組放送管理部
316 表示部
317 番組選択部
318 受信データ管理部
319 受信データ管理テーブル
320 繰り返し情報管理テーブル
321 受信データ保管部
Claims (13)
- コンテンツを構成するデータを格納するデータ格納手段と、前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報を格納する繰り返し使用情報格納手段と、前記データと共に前記繰り返し使用情報を送信する伝送手段と、を具備したことを特徴とするデータ送信装置。
- 前記繰り返し使用情報をヘッダ情報の一つとして前記データに付与することを特徴とする請求項1記載のデータ送信装置。
- 前記繰り返し使用情報は、前記データが再送されるまでの時間で記述されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のデータ送信装置。
- コンテンツを構成するデータと前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報とを受信する伝送手段と、受信した前記データを保管する保管手段と、必要なデータが欠落した場合に、前記保管手段に保管されている前記必要なデータを再利用して前記必要なデータを補完する受信制御手段と、を具備したことを特徴とするデータ受信装置。
- 前記繰り返し使用情報は前記データが再送されるまでの時間で記述され、前記繰り返し使用情報に記述された時間前記データを保管することを特徴とする請求項4記載のデータ受信装置。
- 前記データと、前記繰り返し使用情報と、前記データの保管場所と、の組を複数格納したテーブルを具備したことを特徴とする請求項4または請求項5記載のデータ受信装置。
- 前記受信制御手段は、前記必要なデータが欠落した際に、前記テーブルに格納された前記繰り返し使用情報と前記保管場所を用いて、前記保管手段に保管されている前記必要なデータを抽出し、再利用することを特徴とする請求項6記載のデータ受信装置。
- 請求項1記載のデータ送信装置と、請求項4記載のデータ受信装置と、を具備したことを特徴とするコンテンツ配信システム。
- コンテンツを構成するデータと、前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報と、をカルーセル方式で送信することを特徴とするデータ送信方法。
- コンテンツを構成するデータと前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報とを受信し、受信した前記データを保管し、必要なデータが欠落した場合に、保管している前記必要なデータを再利用して前記必要なデータを補完することを特徴とするデータ受信方法。
- コンピュータに、コンテンツを構成するデータと、前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報と、を送信させることを特徴とするプログラム。
- コンピュータに、コンテンツを構成するデータと前記データの繰り返し使用を示す繰り返し使用情報とを受信させ、受信した前記データを保管し、必要なデータが欠落した場合に、保管している前記必要なデータを再利用して前記必要なデータを補完させることを特徴とするプログラム。
- 請求項11または請求項12記載のプログラムを格納した記憶媒体。
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