JP2004302988A - 旅程作成支援システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1つ以上の目的地を特定することができる手段と、出発地と目的地のそれぞれを含む2つ以上の詳細地図情報を取得することができる手段と、当該2つ以上の詳細地図の間の中間区域の詳細地図、概略地図、公共交通機関路線図、公共交通機関運行情報、高速道路路線図、高速道路出入口情報のうちの少なくとも1つを取得することができる手段と、出発地から目的地に至る複数の経路を発見する手段と、所定の評価基準に従って経路を比較の結果、得られた好ましい経路に関する情報には、出発地と好ましい経路を表示した詳細地図と、目的地と好ましい経路を表示した詳細地図と、詳細地図が連続していない場合には、中間区域の経路を表わす地図などを含む旅程作成支援システム。
【選択図】 図1
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、出発地から目的地を訪問するための旅程を提示することができる旅程作成支援システムに関するものであり、特に、出発地から目的地まで徒歩を含む1つ以上の手段を利用して到達する複数の方法を発見し、これらの経路を所定の評価基準に従って評価し、好ましい経路を出力する旅程作成支援システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、出発地から目的地までの経路を検索する方法としては、特許文献1に開示されたようなものがある。該公報に開示された経路検索方法は、主として、現在位置から予め決められた範囲内に存在する駅を検索して乗車駅を選択するステップと、目的地から予め決められた範囲内に存在する駅を検索して下車駅を選択するステップと、乗車駅と下車駅との間の鉄道経路を検索するステップと、最短所要時間経路を算出するステップと、当該経路を表示するステップからなる。
【0003】
特許文献2はさらに別の経路検索システムを開示するものであるが、特許文献2に開示された方法は、さらに交通機関を利用せずに移動する区間についても経路を検索する徒歩経路検索手段を有する点が前出の特許文献1とは異なっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11‐166838
【特許文献2】
特開2002−73758
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1では、複数の交通機関を利用して目的地に到達するための経路を検出することができない点が問題である。また、上記特許文献2では、徒歩と交通機関を併用して目的地に到達するための経路を検出することは可能であるが、検索の結果得られた経路をどのように表示するかについては具体的に示されていない。また、いずれの文献に表示された方法であっても、一般的な表示方法に従って文字による表示、あるいは、特許文献1の図36に示されているように1つの図面上に出発地と目的地を表示するものとすれば、特に出発地と目的地が離れている場合には大縮尺地図によって経路を表示せざるを得ず、非常に見にくい表示となってしまうという問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は従来の経路探索方法とシステムが有する上記のような課題を解決することを目的としたものであって、出発地及び目的地近傍と、それらの中間地域では経路表示の精度あるいは性質が異なることに着目して、それぞれの位置で適切な表示を行うことによって利便性を改善した旅程作成支援システムを提案するものである。より具体的には、本発明は、出発地から目的地を訪問するための旅程を提示することができる旅程作成支援システムであって、
1つ以上の目的地を特定することができる手段と、
出発地と1つ以上の目的地のそれぞれを含む2つ以上の詳細地図情報を取得することができる手段と、
当該2つ以上の詳細地図の間の中間区域の詳細地図、概略地図、公共交通機関路線図、公共交通機関運行情報、高速道路路線図、高速道路出入口情報のうちの少なくとも1つを取得することができる手段と、
出発地から1つ以上の目的地に至る複数の経路を発見する手段と、
所定の評価基準に従って経路を比較する手段と、
比較の結果得られた好ましい経路に関する情報を出力する手段とを具備し、
出力される好ましい経路に関する情報には、出発地と好ましい経路を表示した詳細地図と、目的地と好ましい経路を表示した詳細地図と、詳細地図が連続していない場合には、中間区域の経路を表わす詳細地図、概略地図、公共交通機関路線図、公共交通機関運行情報、高速道路路線図、高速道路出入口情報のうちの少なくとも1つを含む旅程作成支援システムを提供するものである。
【0007】
当該旅程作成支援システムによれば、出発地と目的地の近くについては詳細地図に好ましい経路を示し、出発地と目的地の間の中間区域については、詳細地図、概略地図、公共交通機関路線図、公共交通機関運行情報、高速道路路線図、高速道路出入口情報のうちの少なくとも1つと共に好ましい経路を示すことができる。例えば、出発地から駅まで歩いた後に、電車を利用し、最後に駅から目的地まで再度歩くというような現実的な経路について、徒歩区間については詳細地図で道路と共に経路を示し、電車を利用する区間については路線図で電車の経路を示すことによって、極めて分かりやすい表示を行うことができる。
【0008】
車両で移動する場合にも、途中で高速道路を利用する場合には、まず高速道路の入り口までの詳細地図、次に高速道路のある程度簡略化されたまたはデフォルメされた地図、最後に高速道路の出口から目的地までの詳細地図にそれぞれ好ましい経路を示すことで分かりやすい表示にすることができる。
【0009】
本発明の上記以外の特徴と効果については、以下の、好ましい実施形態及び実施例の記載を通じて明らかにすることにする。
本発明の1つの実施形態によれば、旅程作成支援システムは、前記出発地が、予め設定された位置または目的地と共に特定された位置であることが特徴である。
【0010】
当該システムを旅行案内書やインフォメーションセンターのような場所に備え付けられたデスクトップコンピュータと共に使用するような場合には、当該コンピュータの設置場所を予め設定しておくことによって出発地の入力を省略することができる。逆に、出発地を目的地と共に特定するように構成することによって、当該システムに汎用性を持たせることができる。
【0011】
本発明の別の一実施形態によれば、前記1つ以上の目的地を特定することができる手段は、目的地の名称を入力または選択する手段、目的地の住所を入力する手段、目的地の経度緯度を入力する手段、地図上で目的地の位置を指示する手段、目的地の写真または説明文を選択する手段のうちの何れかを有する。
【0012】
システムが好ましい経路を発見するために必要とする位置情報と目的地の名称とを対応させることができるデータを予め準備しておくことで、目的地の名称を入力するか候補一覧の中から目的地を選択することによって、システムに必要な目的地情報を与えることが可能である。目的地の名称に代えて目的地の写真または説明文であっても同様にこの方法を利用することができる。またこの方法によれば、利用者にとって目的地の特定が容易になり、特に、観光案内所またはインフォメーションセンターにおいて、目的地について詳しくない顧客に場所を説明しながら経路を探索するような場合に便利である。
【0013】
また同様に、住所または経度緯度と、システムが好ましい経路を発見するために必要とする位置情報とを対応させることができるデータを予め準備しておけば、目的地の住所または経度緯度を入力することでシステムに必要な目的地情報を与えることができる。同様の入力は、システムが画面に表示した地図上で目的位置を指示またはクリックすることによっても可能である。
【0014】
本発明の別の一実施形態によれば、前記詳細地図情報には、駅の通路形状および出入り口の位置が含まれる。
【0015】
特に出発地と目的地とを示す詳細地図情報と駅の通路形状及び出入り口の位置の情報を結合して使用することによって、駅のどの出入り口を利用すべきかについても好ましい経路を示すことができるので利用者にとって便利である。詳細地図情報に駅の通路形状等の情報が含まれていても同様である。
【0016】
本発明の別の一実施例によれば、前記詳細地図、概略地図、公共交通機関路線図、公共交通機関運行情報、高速道路路線図、高速道路出入口情報は、当該システムに設けられた記憶媒体、専用線、汎用線または無線手段でシステムに対して送受信可能に接続された記憶媒体、インターネットの何れかから取得されるものである。
【0017】
システムが利用する上記の地図情報等は、当該システム自体が保持していても良いことは当然であるが、外部の記憶媒体から何らかの方法で受信することを前提としたものであっても良い。さらに、まずシステム自体の記憶媒体が保持する情報を使用して、不足部分があれば外部の記憶媒体の情報を利用するハイブリッド形式のものであっても良い。システム自体の記憶媒体を使用する場合は通信設備の有無あるいは通信状態の良否を問わず使用できる利点があり、外部媒体を利用する場合はシステムが備える媒体の容量を節約し同時に更新等のメンテナンスの負担も軽減することができる。
【0018】
本発明のさらに別の一実施例によれば、前記所定の評価基準は、目的地に到達するまでの時間、経路の長さ、費用または使用者が設定したその他の基準のうちのいずれかである。
【0019】
目的地に到達するまでの時間は、予め地図情報と共に保持するかあるいは地図上の距離に基づいて算出するものでも良いが、その時点の道路情報等を参照して評価するものであっても良い。経路の長さは、歩くべき部分の距離、電車を利用する距離、一般道路の距離、高速道路上の距離をそれぞれ独立に求め、これらにそれぞれ重み付けをした上で合計するのが望ましい。また、使用者が設定したその他の基準とは、歩く距離を最小限にする、あるいは、特定の会社の電車を利用する等である。
【0020】
本発明のさらに別の一実施例によれば、当該旅程作成支援システムは、さらに、制約条件を入力することができる手段を有し、制約条件を満足する経路の中から好ましい経路を選択する。
【0021】
制約条件とは、高速道路は使用しない、タクシーは使用しない等である。
【0022】
本発明のさらに別の一実施例によれば、出力される経路情報は、複数の言語で記載されている。当該複数の言語は予め設定されており、表示画面は常に複数の言語で表示するものであっても良いし、複数画面表示を選択することによって複数の画面で表示が行われるものであっても良い。日本語と外国語が併記された形式の画面は、外国人に対して経路を説明する場合、外国語によってその意味を示し、日本語表記によって実際の目標物との対照を容易にすることができる。
【0023】
本発明のさらに別の一実施例によれば、旅程作成支援システムは、現在位置把握装置を有し、表示した経路と対照して現在位置を示すことができる。当該構成は特に持ち運び型の電子機器に当該システムを実現した場合に、案内された旅程と現在位置との関係を常時自動的に対照することができるので利便性が高い。
【0024】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の1つの実施形態である旅程作成支援システムの構成を概念的に示したものである。旅程作成支援システムは、目的地を特定するための表示装置110及びマウス112、出発地と目的地のそれぞれを含む2つ以上の詳細地図情報を取得するためのDVD読取装置120と、中間区域の鉄道路線図を取得することができるハードディスク読取装置130と、出発地から目的地に至る経路を複数発見するための論理演算処理を行い、得られた経路を所定の評価基準に従って比較するCPUまたはマイコン140と、比較の結果特定された好ましい経路を画面上に表示する表示装置150とを具備する。
【0025】
目的地を特定するための表示装置110は、画面に地図を表示して、マウス112によって地図上の位置をクリックさせることで目的地を特定させるように構成されたものであっても良い。また画面に地図を表示する代わりに、観光スポットなどの特定の場所の写真を表示して、写真または名称をクリックすることによって目的地を特定させるよう構成されていても良い。さらに、目的地の特定は必ずしも表示装置110とマウス112による必要は無く、キーボードを用いて名称、住所あるいは緯度経度を入力することによっても行うことができる。目的地は、複数であっても良い。目的地が複数の場合は、出発地から複数の目的地を順次訪問する経路が探索されることになる。
【0026】
目的地の特定方法は、さらに、画面に詳細情報が埋め込まれていることを示す特定のマークで表示しておき、当該マークをマウスでクリックすることによって、当該位置にある観光スポット等の写真、動画、説明文書、音声が出力されるポップアップ画面とすることもできる。使用者は、ポップアップした画面の内容を確認した上で訪問するかどうかを決定することができる。
【0027】
出発地は、入力位置を特定するために使用した表示装置110とマウス112あるいはキーボードを用いて入力することも可能であるが、特に当該旅程作成支援システムがインフォメーションセンターに設置されているような場合などでは、当該インフォメーションセンターの位置を出発地として予め設定したものであっても良い。あるいは、旅程作成支援システムがポータブル型の電子機器で実現されている場合には、GPSによって現在位置を自動把握するように構成すれば、現在位置の入力を省略することが可能になる。GPSを利用した場合には、さらに、旅程を完成して実際に移動を開始した後に、旅程上における現在位置を表示することもできる。
【0028】
上記何れかの方法によって出発地と目的地が特定されたら、システムは、詳細地図情報を格納したDVD読取装置120を起動してDVDから出発地を含む詳細地図と目的位置を含む詳細地図を取得する。本明細書において、詳細地図とは、徒歩または車による移動を図示することができる程度の詳細さを有する地図を意味する。詳細地図を格納したDVDに代えて他の記憶手段を利用することも可能であり、さらに、本発明に係るシステムはDVD等を内蔵する代わりに、インターネット、LAN、汎用電話線、専用電話線、無線通信その他の通信手段を利用して詳細地図情報を取得するものであっても良い。この場合には、当該システムは外部からのデータ送受信に必要な手段を備えていることが必要である。
【0029】
出発地および目的地をそれぞれ含む詳細地図が表示する領域は、格納されている詳細地図データの1区画に相当するものであっても良いが、目的に応じて、例えば、徒歩で移動することが可能と考えられる領域、最も近い公共交通機関の駅が少なくとも1つ含まれる領域、高速道路の出入り口が少なくとも1つ含まれる領域であることが望ましい。
【0030】
出発地と目的地をそれぞれ含む詳細地図が取得されたら、当該2つの詳細地図の間の中間区域についての概略地図を、同様にハードディスク読取装置130から取得する。概略地図データを取得する装置は、DVDあるいは他の記憶手段であってもよく、外部の記憶手段から取得することもできることは詳細地図データと同様である。概略地図とは、例えば、詳細地図に表示された細かな道路を省略して幹線道路または主要な道路のみを表示した地図である。当該概略地図を取得することによって、出発地と目的地を含む領域が詳細地図または概略地図の何れかによって表示されることになる。概略地図の代わりに、あるいは概略地図に加えて、公共交通機関路線図、公共交通機関運行情報、高速道路路線図、高速道路出入口情報のうちの1つあるいは複数を取得しても良い。地図情報の一部はハードディスクに格納されており、他の地図情報はインターネット等を利用して外部から取得するものであっても良い。
【0031】
旅程作成の条件として徒歩または電車による移動条件が与えられている場合には、現在位置から最寄駅まで歩くための道順を示すことができる詳細地図、最寄駅から目的地近くの駅までの路線を示すことができる鉄道路線図、および、目的地の最寄駅から目的地まで歩くための道順を示すことができる詳細地図を取得することが必要である。鉄道路線図の部分は必ずしも地図の形式である必要は無く、単に乗車駅と降車駅を示す表であっても良い。また、車を利用して移動することが前提であれば、現在位置から最寄の高速道路の入り口までの道順を示すことができる詳細地図と、鉄道路線図に代えて高速道路の単純化された路線図と、高速道路の出口から目的地までの道順を示すことができる詳細地図を取得することが便利である。
【0032】
上記によって出発地と最寄駅を含む詳細地図と、出発地の最寄駅と目的地の最寄駅とを含む鉄道路線図と、目的地の最寄駅と目的地とを含む詳細地図が取得されたら、次に、CPUまたはマイコン140は、これらの地図に表示された経路の中から出発地から目的地に到達することができる経路を複数検出する。当該経路は、出発地から出発地の最寄駅までの第1の部分と、出発地の最寄駅から目的地の最寄駅まで電車で移動する第2の部分と、目的地の最寄駅から目的地までの第3の部分とから構成される。
【0033】
詳細地図は、駅に関しては、駅の位置を単に1点で示すのではなく、プラットホームの位置、駅社内の通路形状、出入り口の位置に関する情報を含むものであることが望ましい。このような詳細地図を用いることによって、現実的な好ましい経路を検出することが可能になる。
【0034】
ここで、最寄駅とは、特に断らない限り、特定の位置から近い駅という意味で用い、必ずしも最も近い駅のみをさすわけではない。一般的には、出発地から例えば直線距離で1km以内の駅を最寄駅とし、その範囲内に駅が複数存在すれば、出発地からそれぞれの最寄駅までの経路を複数検出する。地図上の2点間を結ぶ経路を検出するアルゴリズム自体は従来技術に属するものを使用することができるが、例えば、交差点ごとに目的地との角度偏差が90°以上である道路を排除してそれ以外の道路を通る選択肢は全て検討する方法などがある。このように、地図上の2点間を結ぶ経路は、少なくとも1つ以上、好ましくは数十通り、さらに好ましくは数百通り以上の経路を検出するのが望ましい。
【0035】
目的地は2つ以上であっても良い。目的地がN個所あれば、出発地からN個所の目的地を訪問する順序はN!通り存在する。したがって、N!通り存在する順序のうちの特定の順序をNiとし、その順序に従って訪問する目的地をD1、D2、...DNとすると、出発地から最初の目的地D1を訪問する経路を発見する問題は、上述の、出発地から目的地を訪問するための経路発見の問題と同一であり、DiからDi+1を訪問する経路を発見する問題もまた同様である。従って、目的地が複数である場合にも、最大でも上述のアルゴリズムをN回連続に実行する過程をN!回実行すればよい。N×N!回の検索過程の中には同一の経路に関する経路検索過程が含まれていることを考慮すると、上述のアルゴリズムを(N+1)×N回繰り返すことによって全ての出発地及び目的地間の経路を発見することができる。
【0036】
N!通り存在する順序の全てについて上述のアルゴリズムを適用して全ての可能性を評価することも可能ではあるが、この方法ではNの数が大きくなるに従って演算に必要な時間と記憶容量は飛躍的に増大する。従って、特にNの値が大きな場合には、アルゴリズムの停止条件として、一定数以上の経路について評価したこと、あるいは一定時間以上評価作業を行ったこと、あるいはこれらの条件を併用した所定の条件を満たしたこととすることが好ましい。また、目的地の訪問順序に予め一定の条件を課すこともできる。例えば、出発地から近い順に複数の目的地を訪問する、あるいは、出発地から開始して常に最も近い目的地を次々に訪問する等である。
【0037】
次に、CPUまたはマイコン140は、発見された経路を所定の評価基準に従って比較するが、この過程は、経路発見過程が終了した後に実行することも可能であるが、各経路が発見されるたびに順次これを所定の基準に従って評価することも可能であり、むしろ後者のほうが記憶容量の節約の観点からは有利である。前者の方法によった場合、発見された経路を全て一旦記憶装置に格納しておき、次に格納された経路を読み出して所定の評価基準に従って評価して、評価の高いものから1つないし複数、例えば3つ程度を好ましい経路として記憶することができる。これに対して後者の方法によった場合は、経路発見過程によって出発地から目的地に至る経路が発見されるたびに所定の評価基準に従って当該経路を評価し、既に記憶されている1ないし3程度の経路に比較して評価が高ければ記憶されている経路を新しい経路によって置き換えて最終的に最も好ましい経路を1つないし3つ程度を検出することができる。
【0038】
所定の評価基準は、例えば、最も移動距離の短い経路、最も電車賃の安い経路、最も歩く距離が短い経路、最も移動時間が短い経路等である。
【0039】
所定の評価基準は複数であっても良い。その場合は第1の評価基準に基づいた場合に最も好ましい経路と第2の評価基準に基づいた場合に最も好ましい経路とは同一である可能性も有るが異なる場合もある。
【0040】
旅程作成支援システムは、さらに、評価基準とは別に制約条件を入力することができることが好ましい。制約条件とは、車での移動を条件とする、あるいは、逆に公共交通機関での移動を条件とする、車椅子での乗降が可能な駅を使用することを条件とする等である。これらは評価基準の1種と考えることも可能であるが、評価基準とは異なり経路発見の段階でこれらを考慮することによって、車での移動が条件であれば電車を利用した経路については予め探索の対象としないことによって経路発見のための演算と時間とを節約することができる。
【0041】
上記のように特定の評価基準によって、評価基準ごとに好ましい経路が1つないし複数決定されたら、当該好ましい経路を表示装置150によって表示する。表示装置は画面であっても良いし、プリンタであっても良い。
【0042】
【実施例】
図2は、目的地の特定画面の例を示す図である。同図面に示されているように、目的地を特定するためには、地図を用いて特定の位置のクリック、目的地の住所の入力、目的地の名前の入力、正確な名称が不明であっても例えば「相撲」のようなキーワードの入力、例えば「図書館」のようなカテゴリの入力、画像表示された場所の画像選択何れかの方法を利用することができる。さらに、地図上で特定の位置をクリックすると当該場所に位置する建物等の写真、動画、音声あるいは名称が表示されるように構成することで選択を補助することもできる。同様に、キーワード入力やカテゴリ入力の場合に、複数の場所が該当するときは、地図上に特定のマークを表示または点滅させ、マークをクリックすることでその位置にある建造物や公園などを表示することも選択の補助になる。図2は、全ての選択肢を同一画面上に表示したものであるが、ボタンあるいはキーボード操作によって特定の選択方法のみを画面に表示させても良い。
【0043】
前記目的地の特定画面は、さらに必要に応じて補助画面を表示するものであっても良い。図3はこのような補助画面の1つを示すものであるが、当該補助画面は、住所または建物の名称が入力されたときに、表示された地図上で、その場所またはその建物の形状を示す画面である。このような表示を行うことによって目的地の位置を視覚的に確認することが可能になる。
【0044】
図4は同様に補助画面の一例を示す図であるが、現在位置または出発地から例えば15分の徒歩圏を地図上で示すものである。当該範囲の表示と、観光スポットとを重ね合わせて表示することによって一定の時間内にどの観光スポットを訪問することができるかが理解されるので目的地の特定を補助することができる。
【0045】
図5はさらに別の補助画面の一例を示す図である。目的位置の特定画面で、例えば、「病院」のように、カテゴリを選択した場合は、複数の病院が該当することになる。この場合の目的地の選択を補助するためには、図5に示したように、それぞれの病院の位置と、その病院に到達するための経路を表示することが有効である。
【0046】
図6は、検索と評価の結果得られた好ましい経路を示す画面の一例を示す図である。当該経路を示す図は、出発地近傍の詳細地図上に好ましい経路を示した画面と、目的地近傍の詳細地図上に好ましい経路を示した画面と、二つの詳細地図の間の中間領域の概略地図上に好ましい経路を示した画面とからなる3つの画面を含むものである。図6において左上に表示された部分は、出発地から最寄の駅までの好ましい経路を詳細地図上に表示した部分と、目的地の近くの駅から目的地の駅までの経路を詳細地図上に表示した部分であり、これら2つの部分が概略地図と重ね合わせられて表示されている。2つの詳細地図の間の中間部分は、右下に示されているように、出発地と目的地を含む領域内の電車の路線を示した概略地図上で利用すべき路線が例えば赤などの目立ちやすい色彩を用いて表示されている。
【0047】
図6に示した表示画面では、さらに、目的地の最寄駅の通路と出口の形状が示され、どの出口を利用するのが好ましいかについても画面に表示されている。詳細地図のデータと駅の通路や出口に関するデータは通常は同一のデータベースには含まれていないが、これらのデータを結合して利用することによって利用者にとって極めて使い勝手の良い表示を形成することが可能になる。
【0048】
図7は、バス及び徒歩による移動を制約条件とし、評価基準は最短時間で全ての訪問を終了することとして検索された結果である。10箇所の目的地を訪問するための好ましい経路が、概略地図上に表示されている。出発地点から10ヶ所の目的地を順次訪問するために利用すべきバスルートが赤色等を使用して明瞭に示されている。
【0049】
複数の目的地を訪問する途中で一旦出発地に戻ることを制約条件とすれば、好ましい訪問経路は図8に示すようになる。同図は、好ましい経路が示されているだけでなく、同時に、地図上で特に情報が与えられている地点、例えば慣行スポットや公共施設など、がiマークや寺社を表わす表示によって示されている例を示したものである。当該画面においてこれらのマークをクリックすることでそれらの地点に関する詳しい情報を表示させることができ、これらの地点を訪問先に追加して経路を再検索することも可能である。
【0050】
図9は、地図上のiマークをクリックして詳しい情報を表示させることができる様子を概念的に示した図である。このような操作は、好ましいルートの表示画面で行っても良いし、目的地を検索する際の補助画面で行っても良い。iマークをクリックした際に表示される情報は、文章、写真、動画、音声あるいはこれらの組み合わせによって表現することができる。
【0051】
図10は、種々の表示を組み合わせた形式の、好ましい経路を表示する画面の一例を示すものである。画面には、詳細地図と共に表示された経路、概略地図と共に表示された経路、目的地の内の1つの写真等が同時に表示されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施形態である旅程作成支援システムの構成を概念的に示した図。
【図2】目的地特定のための複数の入力画面の例を示す図。
【図3】前記目的地の入力画面の補助画面の例を示す図。
【図4】前記目的地の入力画面の補助画面の他の例を示す図。
【図5】前記目的地の入力画面の補助画面の他の例を示す図。
【図6】検索された好ましい経路の表示画面の例を示す図。
【図7】複数の目的地を設定した場合の好ましい経路の表示画面の例を示す図。
【図8】途中で一旦出発地に戻ることを条件に好ましい経路を検索した結果を表示した例を示す図。
【図9】画面をクリックして案内を表示させる概念を表示した図。
【図10】好ましい経路を表示する複合画面を示す図。
【符号の説明】
110 表示装置
112 マウス
120 DVD読み取り装置
130 ディスク読取装置
140 CPUあるいはマイコン
150 表示装置
Claims (9)
- 出発地から目的地を訪問するための旅程を提示することができる旅程作成支援システムであって、
1つ以上の目的地を特定することができる手段と、
出発地と1つ以上の目的地のそれぞれを含む2つ以上の詳細地図情報を取得することができる手段と、
当該2つ以上の詳細地図の間の中間区域の詳細地図、概略地図、公共交通機関路線図、公共交通機関運行情報、高速道路路線図、高速道路出入口情報のうちの少なくとも1つを取得することができる手段と、
出発地から1つ以上の目的地に至る複数の経路を発見する手段と、
所定の評価基準に従って経路を比較する手段と、
比較の結果得られた好ましい経路に関する情報を出力する手段とを具備し、
出力される好ましい経路に関する情報には、出発地と好ましい経路を表示した詳細地図と、目的地と好ましい経路を表示した詳細地図と、詳細地図が連続していない場合には、中間区域の経路を表わす詳細地図、概略地図、公共交通機関路線図、公共交通機関運行情報、高速道路路線図、高速道路出入口情報のうちの少なくとも1つを含む旅程作成支援システム。 - 前記出発地は、予め設定された位置または目的地と共に特定された位置である請求項1に記載の旅程作成支援システム。
- 前記1つ以上の目的地を特定することができる手段は、目的地の名称を入力または選択する手段、目的地の住所を入力する手段、目的地の経度緯度を入力する手段、地図上で目的地の位置を指示する手段、目的地の写真または説明文を選択する手段のうちの何れかを有する、請求項1または2に記載の旅程作成支援システム。
- 前記詳細地図情報には、駅の通路形状および出入り口の位置が含まれる請求項1ないし3の何れかに記載の旅程作成支援システム。
- 前記詳細地図、概略地図、公共交通機関路線図、公共交通機関運行情報、高速道路路線図、高速道路出入口情報は、当該システムに設けられた記憶媒体、専用線、汎用線または無線手段でシステムに対して送受信可能に接続された記憶媒体、インターネットの何れかから取得される請求項1ないし4の何れかに記載の旅程作成支援システム。
- 前記所定の評価基準は、目的地に到達するまでの時間、経路の長さ、費用または使用者が設定したその他の基準のうちのいずれかである請求項1ないし5の何れかに記載の旅程作成支援システム。
- さらに、制約条件を入力することができる手段を有し、制約条件を満足する経路の中から好ましい経路を選択する請求項1ないし6の何れかに記載の旅程作成支援システム。
- 出力される経路情報は、複数の言語で記載されている請求項1ないし7の何れかに記載の旅程作成支援システム。
- さらに現在位置把握装置を有し、表示した経路と対照して現在位置を示すことができる請求項1ないし8の旅程作成支援システム。
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- 2003-03-31 JP JP2003096222A patent/JP2004302988A/ja active Pending
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