JP2004359861A - 分岐状オレフィン重合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた物性を示す分岐状ポリオレフィンを提供すること。
【解決手段】分子量(Mw)が3万〜200万の主鎖部(A)と、分子量が500〜1万の側鎖部(B)から構成され、融点を有する結晶性の重合体であって、(i)片末端に不飽和結合を有する低分子量エチレン系共重合体(C)と、エチレンおよび炭素数3〜6のα−オレフィンから選ばれるから選ばれる少なくても1種のオレフィンを重合することにより得られ、(ii)前記低分子量エチレン系共重合体(C)が、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンを重合することによって得られる融点を示さない非晶性重合体であることを特徴とする分岐状ポリオレフィン。
【選択図】 なし
【解決手段】分子量(Mw)が3万〜200万の主鎖部(A)と、分子量が500〜1万の側鎖部(B)から構成され、融点を有する結晶性の重合体であって、(i)片末端に不飽和結合を有する低分子量エチレン系共重合体(C)と、エチレンおよび炭素数3〜6のα−オレフィンから選ばれるから選ばれる少なくても1種のオレフィンを重合することにより得られ、(ii)前記低分子量エチレン系共重合体(C)が、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンを重合することによって得られる融点を示さない非晶性重合体であることを特徴とする分岐状ポリオレフィン。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な分岐状ポリオレフィンに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にポリエチレン、ポリα―オレフィンは、成形性、耐熱性、機械的特性、衛生適合性、耐水蒸気透過性などに優れ、成型品の外観が良好であるなどの特長を有することから、押出成型品、中空成型品、射出成型品などに広く使用されている。しかしながら、単独の重合体は衝撃に対して脆さがあるため、一般には、非晶性のゴム成分をブレンドするか、少量の1―ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィンと共重合することにより、衝撃強度を上げていた。このような目的で使用されるα―オレフィン類は、強度を損なわないためにはできるだけ少量で高い効果を示すものが望ましく、従ってより炭素数が多くかつ、結晶性が低い重合体を使用することが好ましいとされていた。
このような製造法に必要な、非晶性の重合体は、その片末端の二重結合がビニル基であることが必要であるが、通常知られているオレフィン重合触媒を用いてエチレンとα−オレフィン類の共重合を行った場合、その生成する重合体の片末端は反応性が低いビニリデン基、ビニレン基になり使用に適さないという問題点があった。
【0003】
近年、新しいオレフィン重合触媒として、特開平11−315109号は、サリチルアルドイミン配位子を有する遷移金属化合物が記載され、この錯体は高いオレフィン重合活性を示すことが記載されている。さらに特開2001−2731号、EP−1043341号、特開2003−073412号において、該遷移金属化合物を用いる事によって製造できる、新規な片末端に二重結合を含有する低分子量エチレン系重合体、末端二重結合の変性体、及びそれらの用途について記載されている。また、EP−1241194号において、上記方法によって製造される片末端に二重結合を含有する結晶性の低分子量エチレン系重合体を側鎖に持つエチレン系重合体が開示されている。しかしながら、いまだに、側鎖が非晶性かつビニル基を有する低分子量重合体である分岐上ポリオレフィンの製造例はなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた物性を示す分岐状ポリオレフィンを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本出願人は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達したものである。以下、本発明の分岐状ポリオレフィンについて順次説明する。
【0006】
本発明の分岐状ポリオレフィンは、分子量(Mw)が3万〜200万、好ましくは3万〜100万、より好ましくは5万〜50万の主鎖部(A)と、分子量が500〜1万、好ましくは500〜8000、より好ましくは500〜6000の側鎖部(B)から構成され、融点を有する結晶性の分岐状ポリオレフィンであって、片末端に不飽和結合を有する低分子量エチレン系共重合体(C)と、エチレンおよび炭素数3〜6のα−オレフィンから選ばれるから選ばれる少なくても1種のオレフィンを共重合することにより得られ、主鎖部(A)はエチレンおよび炭素数3〜6のα−オレフィンから選ばれるから選ばれる少なくても1種のオレフィンに由来する構成単位を95.0〜99.95mol%、好ましくは97.0〜99.90mol%含み、低分子量エチレン系共重合体(C)に由来する構成単位を0.05〜5.0mol%、好ましくは0.10〜4.0mol%含む。
【0007】
本発明の分岐状ポリオレフィンの主鎖部(A)は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンから選ばれる1つ以上のオレフィンに由来する構成単位が95mol%以上、好ましくは96mol%以上、より好ましくは97mol%以上から構成されることが好ましい。
【0008】
本発明の分岐状ポリオレフィンの主鎖部(A)がエチレンに由来する構成単位を95mol%以上含む場合、13C−NMRスペクトルにおいて、主鎖部(A)と側鎖部(B)の結合点のメチン炭素に起因するピークが37.5ppm〜38.5ppmの範囲に存在し、結合点に隣接するメチレン炭素に起因するピークが34.0ppm〜35.0ppmの範囲に存在することを特徴とする。
【0009】
本発明の分岐状ポリオレフィンの主鎖部(A)がプロピレンに由来する構成単位を95mol%以上含む場合、13C−NMRスペクトルにおいて、主鎖部(A)と側鎖部(B)の結合点のメチン炭素に起因するピークが31.5ppm〜32.0ppmの範囲に存在することを特徴とする。
【0010】
本発明の分岐状ポリオレフィンの主鎖部(A)が1−ブテンに由来する構成単位を95mol%以上含む場合、13C−NMRスペクトルにおいて、主鎖部(A)と側鎖部(B)の結合点のメチン炭素に起因するピークが36.5ppm〜37.5ppmの範囲に存在することを特徴とする。
【0011】
本発明の分岐状ポリオレフィンの主鎖部(A)が4−メチル−1−ペンテン由来の成分を95mol%以上含む場合、13C−NMRスペクトルにおいて、主鎖部(A)と側鎖部(B)の結合点のメチン炭素に起因するピークが32.5ppm〜33.5ppmの範囲に存在することを特徴とする。
【0012】
13C−NMRスペクトルは、試料250〜500mgをNMRサンプル管(10mm()中でo−ジクロルベンゼン約3mlに約0.6mlのロック溶媒であるベンゼン−d6を加えた溶液中で完全に溶解させた後、120℃でプロトン完全デカップリング法によって測定した。
【0013】
本発明で用いられる片末端に不飽和結合を有する低分子量エチレン系共重合体(C)は、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンを重合することによって得られ、融点を示さない非晶性重合体である。共重合体のエチレン含量は30〜80mol%、好ましくは40〜80mol%、より好ましくは50〜80mol%であり、α−オレフィン成分は20〜70mol%、好ましくは20〜60mol%、より好ましくは20〜50mol%である。α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられ、これらの中の1種又は2種以上が用いられる。この中でも特にプロピレン、1−ブテンが好ましい。
【0014】
更に本発明で用いられる低分子量エチレン系共重合体(C)は、1000炭素あたりのビニル型不飽和結合の個数(L)とビニリデン型不飽和結合の個数(M)、ビニレン型不飽和結合の個数(N)はIR分析によって算出され、それらの間には下記関係式(Eq−1)および(Eq−2)が成立する。
【0015】
【数2】
【0016】
なお、IR分析は以下の方法で行われる。
★IR測定法
市販の赤外分光光度計(日本分光社製:DS−702G)を使用し、標準試料を用いて、熱圧延法による厚さ0.15cmから0.25cm程度の固体薄膜を作成し、1000cm−1より850cm−1の間の赤外線吸収スペクトルを測定する。
★ビニル基数(L)の測定方法
モデル物質として1−アイコセン(炭素数20)を使用し、この物質の面外変角振動が910cm−1にあることを確認する。この吸収帯を利用して、1−アイコセンと不飽和結合を含まないポリエチレンを用いて、あらかじめビニル基数が既知のサンプルの吸光度を測定とサンプルの膜厚を測定し、単位厚さ当たりの吸光度を求める。ビニル基数とこの単位膜厚当たりの吸光度の関係を図示すると、ほぼ直線の検量線が得られる。したがって、この検量線を用いて各種サンプルの単位膜厚当たりの吸光度を測定して、この検量線を用いることで、対応するビニル基数が求められる。
★ビニリデン基数(M)の測定方法
上記ビニル基数に関する検量線と同様の検量線を作成する。この際のモデル物質は、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエンを用いる。吸収帯は、観測される890cm−1を使用する。
★ビニレン基数(N)の測定方法
上記ビニル基数に関する検量線と同様の検量線を作成する。この際のモデル物質は、トランス−1,4−ポリブタジエンを用いる。吸収帯は、観測される965cm−1を使用する。
【0017】
本発明の低分子量エチレン系共重合体(C)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した分子量分布は、1.1≦(Mw/Mn)≦3.0、好ましくは1.4≦(Mw/Mn)≦2.8、より好ましくは1.5≦(Mw/Mn)≦2.7であり、分子量(Mw)は、500≦Mw≦10000、好ましくは500≦Mw≦8000、特に好ましくは500≦Mw≦6000であることを特徴とする。
【0018】
分離カラムは、TSK GNH HTであり、カラムサイズは直径7.5mm、長さ300mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo−ジクロルベンゼン(和光純薬)及び酸化防止剤としてBHT(武田薬品)0.025重量%を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は0.1重量%とし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは東ソー社製を用いた。
【0019】
本発明で用いられる片末端に不飽和結合を有する低分子量エチレン系共重合体(C)は、例えば、EP0874005Aや、WO−99/12981号で開示されるオレフィン重合触媒を用いてエチレンおよび炭素数3〜10のα−オレフィンから選ばれるから選ばれる少なくても1種のオレフィンを共重合することによって得ることができる。
具体的には、
(D)一般式(I)で表わされる遷移金属化合物(D−1)または一般式(II)で表わされる遷移金属化合物(D−2)と、
(E)(E−1)有機金属化合物、
(E−2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(E−3)遷移金属化合物(D)と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物
からなるオレフィン重合用触媒の存在下で前記オレフィンを重合することによって得られる。
以下、触媒を構成する成分(D−1)、成分(D−2)、成分(E−1)、成分(E−2)、および成分(E−3)について説明する。
【0020】
( D−1 )遷移金属化合物
(D−1)遷移金属化合物は下記一般式(I)で表わされる。
【0021】
【化1】
(式中、MはZr、Hfを示し、好ましくはZrを示す。
mは1〜2の整数を示し、好ましくは2である。
R1〜R5は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、
R1は、好ましくは炭素数5〜30の炭化水素基を示す。
R6は炭素数5〜30の炭化水素基を示し、好ましくはtert−ブチル基、アミル基、クミル基などの分岐状炭化水素基、シクロヘキシル基、1―メチルシクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等の脂環式炭化水素基であり、特に好ましくはアダマンチル基を示す。
また、mが2の場合にはR1〜R6で示される基のうち2個の基が連結されていてもよく
(4−m)は、Mの価数を満たす数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0022】
以下に上記一般式(I)で表される遷移金属化合物(D−1)の具体的な例を示す。
式中、MはZr、Hfを示し、adはアダマンチル基を示す。
【0023】
【化2】
【0024】
【化3】
【0025】
( D−2 )遷移金属化合物
(D−2)遷移金属化合物は下記一般式(II)で表わされる。
【0026】
【化4】
(式(II)中、Mは周期表8〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、R1〜R6は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して芳香族環、脂肪族環またはヘテロ原子を含む炭化水素環を形成していてもよく、これらの環はさらに置換基を有していてもよく、
nはMの価数を満たす数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。)
以下に上記一般式(II)で表される遷移金属化合物(D−2)の具体的な例を示す。
【0027】
【化5】
【0028】
【化6】
【0029】
(E−1) 有機金属化合物
有機アルミニウム化合物として、具体的にはトリエチルアルミニウム、トリn−ブチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリn−アルキルアルミニウム;トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec−ブチルアルミニウム、トリ tert−ブチルアルミニウム、トリ2−メチルブチルアルミニウム、トリ3−メチルブチルアルミニウム、トリ2−メチルペンチルアルミニウム、トリ3−メチルペンチルアルミニウム、トリ4−メチルペンチルアルミニウム、トリ2−メチルヘキシルアルミニウム、トリ3−メチルヘキシルアルミニウム、トリ2−エチルヘキシルアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミニウム;トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム;トリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムなどのトリアリールアルミニウム;ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライドが用いられる。
【0030】
(E−2) 有機アルミニウムオキシ化合物
本発明で用いられる(E−2)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
【0031】
(E−3) 遷移金属化合物(D)と反応してイオン対を形成する化合物
本発明の低分子量エチレン系共重合体の製造で用いられる遷移金属化合物(D)と反応してイオン対を形成する化合物 (以下、「イオン化イオン性化合物」という。)としては、特開平1−501950号公報、特開平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報、USP−5321106号などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。
【0032】
本発明における低分子量エチレン系重合体の製造は、溶解重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できる。液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物などを挙げることができ、オレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
また、重合温度は、通常−50〜+200℃、好ましくは0〜170℃の範囲である。重合圧力は、通常常圧〜100kg/cm2 、好ましくは常圧〜50kg/cm2の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
【0033】
本発明の分岐状ポリオレフィンは、公知のオレフィン重合触媒を用い、エチレンおよび炭素数3〜10のα−オレフィンから選ばれるから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと、片末端に不飽和結合を有する低分子量エチレン系共重合体(C)とを共重合することにより得られる。
【0034】
公知のオレフィン重合触媒としては例えば、特開平4−218507号公報で示されるような固体上Ti触媒成分、特公平7−37488号公報、特開平2−41303号公報、特開平9−87313等のメタロセン触媒、EP 0874005A号、J. Am. Chem. Soc.,125, 4306 (2003)で開示されている非メタロセン触媒等の触媒が例示できるがこの限りではない。
本発明に記載の分岐状ポリオレフィンの製造方法としては、前述の低分子量エチレン系重合体の製造法と同様の方法を用いることができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない
【0036】
〔合成例1〕 ―低分子量エチレン系重合体の合成―
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製オートクレーブに、トルエン250mlを装入し、エチレン50L/hr、プロピレン150L/hrの混合ガスで液相、及び気相を飽和させた。その後、メチルアルミノキサンをアルミニウム原子換算で1.25mmol、化合物(1)を0.005mmolを加え、重合を開始した。50℃にて10分間重合を行った後、少量のイソブタノールを添加することにより重合を停止した。
得られたポリマ−溶液に、少量の塩酸を含む500mlの水を加えて、130℃にて10時間減圧乾燥した。得られたエチレン/プロピレン共重合体は、7.35gであり、Mw=2000、IRで測定したプロピレン含量は23.1mol%、末端はビニル/ビニリデン/ビニレン=8.64/4.90/0.47個/1000炭素であった。
【0037】
【化7】
【0038】
〔合成例2〕 ―低分子量エチレン系重合体の合成―
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製オートクレーブに、トルエン250mlを装入し、エチレン50L/hr、プロピレン150L/hrの混合ガスで液相、及び気相を飽和させた。その後、メチルアルミノキサンをアルミニウム原子換算で1.25mmol、化合物(2)を0.005mmolを加え、重合を開始した。50℃にて10分間重合を行った後、少量のイソブタノールを添加することにより重合を停止した。
得られたポリマ−溶液に、少量の塩酸を含む500mlの水を加えて、130℃にて10時間減圧乾燥した。得られたエチレン/プロピレン共重合体は、5.37gであり、Mw=3000、IRで測定したプロピレン含量は23mol%、末端はビニル/ビニリデン/ビニレン=5.50/0.32/0.28個/1000炭素であった。
【0039】
【化8】
【0040】
〔実施例1〕
十分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器にトルエン250ml、合成例1で得られた低分子量エチレン系重合体2.5gを加え、エチレンを100L/hrで流通しながら常圧で75℃に昇温した。その後、トリイソブチルアルミニウムを0.25mmol、ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)を0.0005mmol、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.001mmol加えて重合を開始した。5分後、少量のイソブタノールを加えて反応を停止した。続いて生成物をメタノール1000mlに加えて生成物を析出させた。メタノールで洗浄後、80℃で10時間減圧乾燥した。得られたポリマーは2.18gであり、GPCで測定した分子量はMw=120000、13C−NMR分析でメチン炭素が観測され、ピーク積分比から0.1mol%の低分子量エチレン系共重合体が側鎖として含まれていた。
【0041】
〔実施例2〕
十分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器にメジチレン250ml、合成例2で得られた低分子量エチレン系重合体5.0gを加え、エチレンを100l/hで流通しながら常圧で140℃に昇温した。その後、メチルアルミノキサンをアルミニウム原子換算で2.5mmol、ジメチルシリル(1−(2−メチルー4,5―ベンズインデニル))(9−(2,7−ジtertブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.005mmol加えて重合を開始した。15分後、少量のイソブタノールを加えて反応を停止した。続いて生成物をメタノール2000mlに加えて生成物を析出させた。メタノールで洗浄後、80℃で10時間減圧乾燥した。得られたポリマーは12.8gであり、GPCで測定した分子量はMw=80000、13C−NMR分析でメチン炭素が観測され、ピーク積分比から0.5mol%の低分子量エチレン系共重合体が側鎖として含まれていた。
【0042】
〔合成例3〕 ―固体状チタン触媒成分の調製―
無水塩化マグネシウム95.2g、デカン442mlおよび2−エチルヘキシルアルコール390.6gを130℃で2時間加熱反応を行って均一溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸21.3gを添加し、更に130℃にて1時間攪拌混合を行い、無水フタル酸をこの混合溶液に溶解させた。このようにして得られた均一溶液を室温に冷却した後、この均一溶液75mlを−20℃に保持した四塩化チタン200mlに1時間にわたって全量滴下装入した。装入終了後、この混合溶液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでフタル酸ジイソブチル5.0mlを添加し、これより2時間同温度にて攪拌下保持した。2時間の反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、この固体部を275mlの四塩化チタンチタンにて再懸濁させた後、再び110℃で2時間、加熱反応を行った。反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃デカンおよびヘキサンにて、洗浄中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで十分洗浄し、デカンスラリーとして保存した。
【0043】
〔実施例3〕
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、ヘプタン400ml、合成例2で得られた低分子量エチレン系重合体5.0gを装入し、プロピレンで液相および気相を飽和させた。トリエチルアルミニウムを原子換算で1.0mmol、シクロヘキシルメチルジメトキシシランを0.1mmol、前記固体触媒成分を0.01mmol加え、水素を75ml添加した後、全圧が5kg/cm2−G になるようプロピレンを供給しながら、70℃で1時間重合を行った。得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した。得られたポリマーは、50.6gであり、GPCで測定した分子量はMw=160000、13C−NMR分析でメチン炭素が観測され、ピーク積分比から0.15mol%の低分子量エチレン系共重合体が側鎖として含まれていた。
【0044】
〔実施例4〕
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、4−メチル−1−ペンテン400ml、合成例2で得られた低分子量エチレン系重合体5.0gを装入し、プロピレンで液相および気相を飽和させた。トリエチルアルミニウムを原子換算で1.0mmol、メチルトリメトキシシランを0.1mmol、前記固体触媒成分を0.004mmol加え、水素を100ml添加した後、50℃で1時間重合を行った。
得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した。得られたポリマーは、150.6gであり、GPCで測定した分子量はMw=330000、13C−NMR分析でメチン炭素が観測され、ピーク積分比から0.1mol%の低分子量エチレン系共重合体が側鎖として含まれていた。
【0045】
【発明の効果】
本発明に係わる分岐状ポリオレフィンは新規な構造を有し、優れた物性を示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な分岐状ポリオレフィンに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にポリエチレン、ポリα―オレフィンは、成形性、耐熱性、機械的特性、衛生適合性、耐水蒸気透過性などに優れ、成型品の外観が良好であるなどの特長を有することから、押出成型品、中空成型品、射出成型品などに広く使用されている。しかしながら、単独の重合体は衝撃に対して脆さがあるため、一般には、非晶性のゴム成分をブレンドするか、少量の1―ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィンと共重合することにより、衝撃強度を上げていた。このような目的で使用されるα―オレフィン類は、強度を損なわないためにはできるだけ少量で高い効果を示すものが望ましく、従ってより炭素数が多くかつ、結晶性が低い重合体を使用することが好ましいとされていた。
このような製造法に必要な、非晶性の重合体は、その片末端の二重結合がビニル基であることが必要であるが、通常知られているオレフィン重合触媒を用いてエチレンとα−オレフィン類の共重合を行った場合、その生成する重合体の片末端は反応性が低いビニリデン基、ビニレン基になり使用に適さないという問題点があった。
【0003】
近年、新しいオレフィン重合触媒として、特開平11−315109号は、サリチルアルドイミン配位子を有する遷移金属化合物が記載され、この錯体は高いオレフィン重合活性を示すことが記載されている。さらに特開2001−2731号、EP−1043341号、特開2003−073412号において、該遷移金属化合物を用いる事によって製造できる、新規な片末端に二重結合を含有する低分子量エチレン系重合体、末端二重結合の変性体、及びそれらの用途について記載されている。また、EP−1241194号において、上記方法によって製造される片末端に二重結合を含有する結晶性の低分子量エチレン系重合体を側鎖に持つエチレン系重合体が開示されている。しかしながら、いまだに、側鎖が非晶性かつビニル基を有する低分子量重合体である分岐上ポリオレフィンの製造例はなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた物性を示す分岐状ポリオレフィンを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本出願人は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達したものである。以下、本発明の分岐状ポリオレフィンについて順次説明する。
【0006】
本発明の分岐状ポリオレフィンは、分子量(Mw)が3万〜200万、好ましくは3万〜100万、より好ましくは5万〜50万の主鎖部(A)と、分子量が500〜1万、好ましくは500〜8000、より好ましくは500〜6000の側鎖部(B)から構成され、融点を有する結晶性の分岐状ポリオレフィンであって、片末端に不飽和結合を有する低分子量エチレン系共重合体(C)と、エチレンおよび炭素数3〜6のα−オレフィンから選ばれるから選ばれる少なくても1種のオレフィンを共重合することにより得られ、主鎖部(A)はエチレンおよび炭素数3〜6のα−オレフィンから選ばれるから選ばれる少なくても1種のオレフィンに由来する構成単位を95.0〜99.95mol%、好ましくは97.0〜99.90mol%含み、低分子量エチレン系共重合体(C)に由来する構成単位を0.05〜5.0mol%、好ましくは0.10〜4.0mol%含む。
【0007】
本発明の分岐状ポリオレフィンの主鎖部(A)は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンから選ばれる1つ以上のオレフィンに由来する構成単位が95mol%以上、好ましくは96mol%以上、より好ましくは97mol%以上から構成されることが好ましい。
【0008】
本発明の分岐状ポリオレフィンの主鎖部(A)がエチレンに由来する構成単位を95mol%以上含む場合、13C−NMRスペクトルにおいて、主鎖部(A)と側鎖部(B)の結合点のメチン炭素に起因するピークが37.5ppm〜38.5ppmの範囲に存在し、結合点に隣接するメチレン炭素に起因するピークが34.0ppm〜35.0ppmの範囲に存在することを特徴とする。
【0009】
本発明の分岐状ポリオレフィンの主鎖部(A)がプロピレンに由来する構成単位を95mol%以上含む場合、13C−NMRスペクトルにおいて、主鎖部(A)と側鎖部(B)の結合点のメチン炭素に起因するピークが31.5ppm〜32.0ppmの範囲に存在することを特徴とする。
【0010】
本発明の分岐状ポリオレフィンの主鎖部(A)が1−ブテンに由来する構成単位を95mol%以上含む場合、13C−NMRスペクトルにおいて、主鎖部(A)と側鎖部(B)の結合点のメチン炭素に起因するピークが36.5ppm〜37.5ppmの範囲に存在することを特徴とする。
【0011】
本発明の分岐状ポリオレフィンの主鎖部(A)が4−メチル−1−ペンテン由来の成分を95mol%以上含む場合、13C−NMRスペクトルにおいて、主鎖部(A)と側鎖部(B)の結合点のメチン炭素に起因するピークが32.5ppm〜33.5ppmの範囲に存在することを特徴とする。
【0012】
13C−NMRスペクトルは、試料250〜500mgをNMRサンプル管(10mm()中でo−ジクロルベンゼン約3mlに約0.6mlのロック溶媒であるベンゼン−d6を加えた溶液中で完全に溶解させた後、120℃でプロトン完全デカップリング法によって測定した。
【0013】
本発明で用いられる片末端に不飽和結合を有する低分子量エチレン系共重合体(C)は、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンを重合することによって得られ、融点を示さない非晶性重合体である。共重合体のエチレン含量は30〜80mol%、好ましくは40〜80mol%、より好ましくは50〜80mol%であり、α−オレフィン成分は20〜70mol%、好ましくは20〜60mol%、より好ましくは20〜50mol%である。α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられ、これらの中の1種又は2種以上が用いられる。この中でも特にプロピレン、1−ブテンが好ましい。
【0014】
更に本発明で用いられる低分子量エチレン系共重合体(C)は、1000炭素あたりのビニル型不飽和結合の個数(L)とビニリデン型不飽和結合の個数(M)、ビニレン型不飽和結合の個数(N)はIR分析によって算出され、それらの間には下記関係式(Eq−1)および(Eq−2)が成立する。
【0015】
【数2】
【0016】
なお、IR分析は以下の方法で行われる。
★IR測定法
市販の赤外分光光度計(日本分光社製:DS−702G)を使用し、標準試料を用いて、熱圧延法による厚さ0.15cmから0.25cm程度の固体薄膜を作成し、1000cm−1より850cm−1の間の赤外線吸収スペクトルを測定する。
★ビニル基数(L)の測定方法
モデル物質として1−アイコセン(炭素数20)を使用し、この物質の面外変角振動が910cm−1にあることを確認する。この吸収帯を利用して、1−アイコセンと不飽和結合を含まないポリエチレンを用いて、あらかじめビニル基数が既知のサンプルの吸光度を測定とサンプルの膜厚を測定し、単位厚さ当たりの吸光度を求める。ビニル基数とこの単位膜厚当たりの吸光度の関係を図示すると、ほぼ直線の検量線が得られる。したがって、この検量線を用いて各種サンプルの単位膜厚当たりの吸光度を測定して、この検量線を用いることで、対応するビニル基数が求められる。
★ビニリデン基数(M)の測定方法
上記ビニル基数に関する検量線と同様の検量線を作成する。この際のモデル物質は、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエンを用いる。吸収帯は、観測される890cm−1を使用する。
★ビニレン基数(N)の測定方法
上記ビニル基数に関する検量線と同様の検量線を作成する。この際のモデル物質は、トランス−1,4−ポリブタジエンを用いる。吸収帯は、観測される965cm−1を使用する。
【0017】
本発明の低分子量エチレン系共重合体(C)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した分子量分布は、1.1≦(Mw/Mn)≦3.0、好ましくは1.4≦(Mw/Mn)≦2.8、より好ましくは1.5≦(Mw/Mn)≦2.7であり、分子量(Mw)は、500≦Mw≦10000、好ましくは500≦Mw≦8000、特に好ましくは500≦Mw≦6000であることを特徴とする。
【0018】
分離カラムは、TSK GNH HTであり、カラムサイズは直径7.5mm、長さ300mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo−ジクロルベンゼン(和光純薬)及び酸化防止剤としてBHT(武田薬品)0.025重量%を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は0.1重量%とし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは東ソー社製を用いた。
【0019】
本発明で用いられる片末端に不飽和結合を有する低分子量エチレン系共重合体(C)は、例えば、EP0874005Aや、WO−99/12981号で開示されるオレフィン重合触媒を用いてエチレンおよび炭素数3〜10のα−オレフィンから選ばれるから選ばれる少なくても1種のオレフィンを共重合することによって得ることができる。
具体的には、
(D)一般式(I)で表わされる遷移金属化合物(D−1)または一般式(II)で表わされる遷移金属化合物(D−2)と、
(E)(E−1)有機金属化合物、
(E−2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(E−3)遷移金属化合物(D)と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物
からなるオレフィン重合用触媒の存在下で前記オレフィンを重合することによって得られる。
以下、触媒を構成する成分(D−1)、成分(D−2)、成分(E−1)、成分(E−2)、および成分(E−3)について説明する。
【0020】
( D−1 )遷移金属化合物
(D−1)遷移金属化合物は下記一般式(I)で表わされる。
【0021】
【化1】
(式中、MはZr、Hfを示し、好ましくはZrを示す。
mは1〜2の整数を示し、好ましくは2である。
R1〜R5は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、
R1は、好ましくは炭素数5〜30の炭化水素基を示す。
R6は炭素数5〜30の炭化水素基を示し、好ましくはtert−ブチル基、アミル基、クミル基などの分岐状炭化水素基、シクロヘキシル基、1―メチルシクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等の脂環式炭化水素基であり、特に好ましくはアダマンチル基を示す。
また、mが2の場合にはR1〜R6で示される基のうち2個の基が連結されていてもよく
(4−m)は、Mの価数を満たす数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0022】
以下に上記一般式(I)で表される遷移金属化合物(D−1)の具体的な例を示す。
式中、MはZr、Hfを示し、adはアダマンチル基を示す。
【0023】
【化2】
【0024】
【化3】
【0025】
( D−2 )遷移金属化合物
(D−2)遷移金属化合物は下記一般式(II)で表わされる。
【0026】
【化4】
(式(II)中、Mは周期表8〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、R1〜R6は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して芳香族環、脂肪族環またはヘテロ原子を含む炭化水素環を形成していてもよく、これらの環はさらに置換基を有していてもよく、
nはMの価数を満たす数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。)
以下に上記一般式(II)で表される遷移金属化合物(D−2)の具体的な例を示す。
【0027】
【化5】
【0028】
【化6】
【0029】
(E−1) 有機金属化合物
有機アルミニウム化合物として、具体的にはトリエチルアルミニウム、トリn−ブチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリn−アルキルアルミニウム;トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec−ブチルアルミニウム、トリ tert−ブチルアルミニウム、トリ2−メチルブチルアルミニウム、トリ3−メチルブチルアルミニウム、トリ2−メチルペンチルアルミニウム、トリ3−メチルペンチルアルミニウム、トリ4−メチルペンチルアルミニウム、トリ2−メチルヘキシルアルミニウム、トリ3−メチルヘキシルアルミニウム、トリ2−エチルヘキシルアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミニウム;トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム;トリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムなどのトリアリールアルミニウム;ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライドが用いられる。
【0030】
(E−2) 有機アルミニウムオキシ化合物
本発明で用いられる(E−2)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
【0031】
(E−3) 遷移金属化合物(D)と反応してイオン対を形成する化合物
本発明の低分子量エチレン系共重合体の製造で用いられる遷移金属化合物(D)と反応してイオン対を形成する化合物 (以下、「イオン化イオン性化合物」という。)としては、特開平1−501950号公報、特開平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報、USP−5321106号などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。
【0032】
本発明における低分子量エチレン系重合体の製造は、溶解重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できる。液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物などを挙げることができ、オレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
また、重合温度は、通常−50〜+200℃、好ましくは0〜170℃の範囲である。重合圧力は、通常常圧〜100kg/cm2 、好ましくは常圧〜50kg/cm2の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
【0033】
本発明の分岐状ポリオレフィンは、公知のオレフィン重合触媒を用い、エチレンおよび炭素数3〜10のα−オレフィンから選ばれるから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと、片末端に不飽和結合を有する低分子量エチレン系共重合体(C)とを共重合することにより得られる。
【0034】
公知のオレフィン重合触媒としては例えば、特開平4−218507号公報で示されるような固体上Ti触媒成分、特公平7−37488号公報、特開平2−41303号公報、特開平9−87313等のメタロセン触媒、EP 0874005A号、J. Am. Chem. Soc.,125, 4306 (2003)で開示されている非メタロセン触媒等の触媒が例示できるがこの限りではない。
本発明に記載の分岐状ポリオレフィンの製造方法としては、前述の低分子量エチレン系重合体の製造法と同様の方法を用いることができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない
【0036】
〔合成例1〕 ―低分子量エチレン系重合体の合成―
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製オートクレーブに、トルエン250mlを装入し、エチレン50L/hr、プロピレン150L/hrの混合ガスで液相、及び気相を飽和させた。その後、メチルアルミノキサンをアルミニウム原子換算で1.25mmol、化合物(1)を0.005mmolを加え、重合を開始した。50℃にて10分間重合を行った後、少量のイソブタノールを添加することにより重合を停止した。
得られたポリマ−溶液に、少量の塩酸を含む500mlの水を加えて、130℃にて10時間減圧乾燥した。得られたエチレン/プロピレン共重合体は、7.35gであり、Mw=2000、IRで測定したプロピレン含量は23.1mol%、末端はビニル/ビニリデン/ビニレン=8.64/4.90/0.47個/1000炭素であった。
【0037】
【化7】
【0038】
〔合成例2〕 ―低分子量エチレン系重合体の合成―
充分に窒素置換した内容積500mlのガラス製オートクレーブに、トルエン250mlを装入し、エチレン50L/hr、プロピレン150L/hrの混合ガスで液相、及び気相を飽和させた。その後、メチルアルミノキサンをアルミニウム原子換算で1.25mmol、化合物(2)を0.005mmolを加え、重合を開始した。50℃にて10分間重合を行った後、少量のイソブタノールを添加することにより重合を停止した。
得られたポリマ−溶液に、少量の塩酸を含む500mlの水を加えて、130℃にて10時間減圧乾燥した。得られたエチレン/プロピレン共重合体は、5.37gであり、Mw=3000、IRで測定したプロピレン含量は23mol%、末端はビニル/ビニリデン/ビニレン=5.50/0.32/0.28個/1000炭素であった。
【0039】
【化8】
【0040】
〔実施例1〕
十分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器にトルエン250ml、合成例1で得られた低分子量エチレン系重合体2.5gを加え、エチレンを100L/hrで流通しながら常圧で75℃に昇温した。その後、トリイソブチルアルミニウムを0.25mmol、ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)を0.0005mmol、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.001mmol加えて重合を開始した。5分後、少量のイソブタノールを加えて反応を停止した。続いて生成物をメタノール1000mlに加えて生成物を析出させた。メタノールで洗浄後、80℃で10時間減圧乾燥した。得られたポリマーは2.18gであり、GPCで測定した分子量はMw=120000、13C−NMR分析でメチン炭素が観測され、ピーク積分比から0.1mol%の低分子量エチレン系共重合体が側鎖として含まれていた。
【0041】
〔実施例2〕
十分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器にメジチレン250ml、合成例2で得られた低分子量エチレン系重合体5.0gを加え、エチレンを100l/hで流通しながら常圧で140℃に昇温した。その後、メチルアルミノキサンをアルミニウム原子換算で2.5mmol、ジメチルシリル(1−(2−メチルー4,5―ベンズインデニル))(9−(2,7−ジtertブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.005mmol加えて重合を開始した。15分後、少量のイソブタノールを加えて反応を停止した。続いて生成物をメタノール2000mlに加えて生成物を析出させた。メタノールで洗浄後、80℃で10時間減圧乾燥した。得られたポリマーは12.8gであり、GPCで測定した分子量はMw=80000、13C−NMR分析でメチン炭素が観測され、ピーク積分比から0.5mol%の低分子量エチレン系共重合体が側鎖として含まれていた。
【0042】
〔合成例3〕 ―固体状チタン触媒成分の調製―
無水塩化マグネシウム95.2g、デカン442mlおよび2−エチルヘキシルアルコール390.6gを130℃で2時間加熱反応を行って均一溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸21.3gを添加し、更に130℃にて1時間攪拌混合を行い、無水フタル酸をこの混合溶液に溶解させた。このようにして得られた均一溶液を室温に冷却した後、この均一溶液75mlを−20℃に保持した四塩化チタン200mlに1時間にわたって全量滴下装入した。装入終了後、この混合溶液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでフタル酸ジイソブチル5.0mlを添加し、これより2時間同温度にて攪拌下保持した。2時間の反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、この固体部を275mlの四塩化チタンチタンにて再懸濁させた後、再び110℃で2時間、加熱反応を行った。反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃デカンおよびヘキサンにて、洗浄中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで十分洗浄し、デカンスラリーとして保存した。
【0043】
〔実施例3〕
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、ヘプタン400ml、合成例2で得られた低分子量エチレン系重合体5.0gを装入し、プロピレンで液相および気相を飽和させた。トリエチルアルミニウムを原子換算で1.0mmol、シクロヘキシルメチルジメトキシシランを0.1mmol、前記固体触媒成分を0.01mmol加え、水素を75ml添加した後、全圧が5kg/cm2−G になるようプロピレンを供給しながら、70℃で1時間重合を行った。得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した。得られたポリマーは、50.6gであり、GPCで測定した分子量はMw=160000、13C−NMR分析でメチン炭素が観測され、ピーク積分比から0.15mol%の低分子量エチレン系共重合体が側鎖として含まれていた。
【0044】
〔実施例4〕
充分に窒素置換したSUS製1リットルオートクレーブに、4−メチル−1−ペンテン400ml、合成例2で得られた低分子量エチレン系重合体5.0gを装入し、プロピレンで液相および気相を飽和させた。トリエチルアルミニウムを原子換算で1.0mmol、メチルトリメトキシシランを0.1mmol、前記固体触媒成分を0.004mmol加え、水素を100ml添加した後、50℃で1時間重合を行った。
得られたポリマーをヘキサンで洗浄した後、80℃にて10時間減圧乾燥した。得られたポリマーは、150.6gであり、GPCで測定した分子量はMw=330000、13C−NMR分析でメチン炭素が観測され、ピーク積分比から0.1mol%の低分子量エチレン系共重合体が側鎖として含まれていた。
【0045】
【発明の効果】
本発明に係わる分岐状ポリオレフィンは新規な構造を有し、優れた物性を示す。
Claims (7)
- 分子量(Mw)が3万〜200万の主鎖部(A)と、分子量が500〜1万の側鎖部(B)から構成され、融点を有する結晶性の重合体であって、
(i)片末端に不飽和結合を有する低分子量エチレン系共重合体(C)と、エチレンおよび 炭素数3〜6のα−オレフィンから選ばれるから選ばれる少なくても1種のオレフィンを重合することにより得られ、
(ii)前記低分子量エチレン系共重合体(C)が、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンを重合することによって得られる融点を示さない非晶性重合体である、
ことを特徴とする分岐状ポリオレフィン。 - 主鎖部(A)が、エチレンおよび炭素数3〜10のα−オレフィンから選ばれるから選ばれる少なくても1種のオレフィンに由来する構成単位95.0〜99.95mol%、および低分子量エチレン系共重合体(C)に由来する構成単位0.05〜5.0mol%とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の分岐状ポリオレフィン。
- 主鎖部(A)がエチレンに由来する構成単位を95mol%以上含み、13C−NMRスペクトルにおいて、主鎖部(A)と側鎖部(B)の結合点のメチン炭素に起因するピークが37.5ppm〜38.5ppmの範囲に存在することを特徴とする請求項1に記載の分岐状ポリオレフィン。
- 主鎖部(A)がプロピレンに由来する構成単位を95mol%以上含み、13C−NMRスペクトルにおいて、主鎖部(A)と側鎖部(B)の結合点のメチン炭素に起因するピークが31.5ppm〜32.0ppmの範囲に存在することを特徴とする請求項1に記載の分岐状ポリオレフィン。
- 主鎖部(A)が1−ブテンに由来する構成単位を95mol%以上含み、13C−NMRスペクトルにおいて、主鎖部(A)と側鎖部(B)の結合点のメチン炭素に起因するピークが36.5ppm〜37.5ppmに存在することを特徴とする請求項1に記載の分岐状ポリオレフィン。
- 主鎖部(A)が4−メチル−1−ペンテンに由来する構成単位を95mol%以上含み 、13C NMRスペクトルにおいて、主鎖部(A)と側鎖部(B)の結合点のメチン炭素に起因するピークが32.5ppm〜33.5ppmの範囲に存在することを特徴とする請求項1に記載の分岐状ポリオレフィン。
- 低分子量エチレン系共重合体(C)が、
a) エチレンに由来する構成単位が30〜80mol%、炭素数3〜10のα−オレフィンに由来する構成単位が20〜70mol%の範囲にあり、
DSC測定によってTmを示さず、
b) ゲルパーミエーション(GPC)で測定した分子量分布が、1.1≦(Mw/Mn)≦3.0を満たし、分子量(Mw)が500≦Mw≦
10000を満たし、
c) IRで測定した1000炭素あたりのビニル型不飽和結合の個数(L)とビニリデン型不飽和結合の個数(M)、ビニレン型不飽和結合の個(N)の間に、以下の関係式(Eq−1)および(Eq−2)が成立することを特徴とする請求項1に記載の分岐状ポリオレフィン。
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