JP2004354721A - 音声制御装置、音声制御方法および音声制御プログラム - Google Patents
音声制御装置、音声制御方法および音声制御プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】利便性および信頼性を高めること。
【解決手段】制御対象である照明器具２０１〜２０ｎに対応して設けられ、音声コマンドを含む音声データＯ１〜Ｏｎを出力するマイクロホン３０１〜３０ｎと、マイクロホン３０１〜３０ｎのうちいずれかのマイクロホンから音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データ（位置データＰ１〜Ｐｎのうちいずれか）を対応付けて出力するスイッチ部４３と、音声データおよび位置データに基づいて、照明器具２０１〜２０ｎから当該制御対象を特定し、音声認識により音声データから得られる音声コマンドに基づいて、当該制御対象を制御する制御部４５とを備えている。
【選択図】 図１
【解決手段】制御対象である照明器具２０１〜２０ｎに対応して設けられ、音声コマンドを含む音声データＯ１〜Ｏｎを出力するマイクロホン３０１〜３０ｎと、マイクロホン３０１〜３０ｎのうちいずれかのマイクロホンから音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データ（位置データＰ１〜Ｐｎのうちいずれか）を対応付けて出力するスイッチ部４３と、音声データおよび位置データに基づいて、照明器具２０１〜２０ｎから当該制御対象を特定し、音声認識により音声データから得られる音声コマンドに基づいて、当該制御対象を制御する制御部４５とを備えている。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声認識により制御対象（照明等）を制御するための音声制御装置、音声制御方法および音声制御プログラムに関するものであり、特に、利便性および信頼性を高めることができる音声制御装置、音声制御方法および音声制御プログラムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、音声認識技術を用いて、屋内に設置された照明や空調等の制御対象を制御する音声制御装置がある。この音声制御装置においては、話者がマイクロホンに向かって、制御対象の位置と制御内容とを音声コマンド（例えば、「居間の照明をつけて」）として発音すると、音声認識され、居間の照明がオンとされる。
【０００３】
【特許文献１】
特開平１０−２３２６９１号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したように、従来の音声制御装置においては、音声コマンドが、制御対象の位置（例えば、居間）と制御内容（例えば、照明をつけて）とから構成されているため、音声コマンド（発音文字数）が長くなる傾向にあり、話者にとって利便性が低いという問題があった。
【０００５】
特に、緊急事態で慌てている場合には、音声コマンドの一部（例えば、位置）を省略することが多いため、音声制御装置側で音声コマンドが正しく認識されず、制御が実行されなかったりという信頼性の問題も生じる。
【０００６】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、利便性および信頼性を高めることができる音声制御装置、音声制御方法および音声制御プログラムを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項１にかかる発明は、複数の制御対象に対応して設けられ、音声コマンドを含む音声データを出力する複数のマイクロホンと、前記複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力する出力手段と、前記音声データから前記音声コマンドを認識する音声認識手段と、前記音声データおよび前記位置データに基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定する特定手段と、前記音声認識手段で認識された前記音声コマンドに基づいて、前記特定手段で特定された当該制御対象を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【０００８】
この発明によれば、複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声コマンドを含む音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力し、音声データおよび位置データに基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定した後、音声コマンドに基づいて、特定された当該制御対象を制御することとしたので、音声コマンドに位置の情報が不要となるため、話者の利便性や、制御の信頼性を高めることができる。
【０００９】
また、請求項２にかかる発明は、請求項１に記載の音声制御装置において、前記複数の制御対象における相対位置関係を登録する登録手段を備え、前記特定手段は、前記音声データ、前記位置データおよび前記相対位置関係に基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定することを特徴とする。
【００１０】
この発明によれば、複数の制御対象における相対位置関係を登録しておき、音声データ、位置データおよび相対位置関係に基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定することとしたので、相対位置関係に対応する音声コマンドを利用することができ、さらに話者の利便性を高めることができる。
【００１１】
また、請求項３にかかる発明は、請求項１または２に記載の音声制御装置において、前記音声データが緊急事態発生を表す場合、前記位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知する緊急通知手段を備えたことを特徴とする。
【００１２】
この発明によれば、音声データが緊急事態発生を表す場合、位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知することとしたので、緊急事態に迅速に対応することができる。
【００１３】
また、請求項４にかかる発明は、複数の制御対象に対応して設けられ、音声コマンドを含む音声データを出力する複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力する出力工程と、前記音声データから前記音声コマンドを認識する音声認識工程と、前記音声データおよび前記位置データに基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定する特定工程と、前記音声認識工程で認識された前記音声コマンドに基づいて、前記特定工程で特定された当該制御対象を制御する制御工程と、を含むことを特徴とする。
【００１４】
この発明によれば、複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声コマンドを含む音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力し、音声データおよび位置データに基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定した後、音声コマンドに基づいて、特定された当該制御対象を制御することとしたので、音声コマンドに位置の情報が不要となるため、話者の利便性や、制御の信頼性を高めることができる。
【００１５】
また、請求項５にかかる発明は、請求項４に記載の音声制御方法において、前記複数の制御対象における相対位置関係を登録する登録工程を含み、前記特定工程では、前記音声データ、前記位置データおよび前記相対位置関係に基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定することを特徴とする。
【００１６】
この発明によれば、複数の制御対象における相対位置関係を登録しておき、音声データ、位置データおよび相対位置関係に基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定することとしたので、相対位置関係に対応する音声コマンドを利用することができ、さらに話者の利便性を高めることができる。
【００１７】
また、請求項６にかかる発明は、請求項４または５に記載の音声制御方法において、前記音声データが緊急事態発生を表す場合、前記位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知する緊急通知工程を含むことを特徴とする。
【００１８】
この発明によれば、音声データが緊急事態発生を表す場合、位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知することとしたので、緊急事態に迅速に対応することができる。
【００１９】
また、請求項７にかかる発明は、コンピュータを、複数の制御対象に対応して設けられ、音声コマンドを含む音声データを出力する複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力する出力手段、前記音声データから前記音声コマンドを認識する音声認識手段、前記音声データおよび前記位置データに基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定する特定手段、前記音声認識手段で認識された前記音声コマンドに基づいて、前記特定手段で特定された当該制御対象を制御する制御手段、として機能させるための音声制御プログラムである。
【００２０】
この発明によれば、複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声コマンドを含む音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力し、音声データおよび位置データに基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定した後、音声コマンドに基づいて、特定された当該制御対象を制御することとしたので、音声コマンドに位置の情報が不要となるため、話者の利便性や、制御の信頼性を高めることができる。
【００２１】
また、請求項８にかかる発明は、請求項７に記載の音声制御プログラムにおいて、前記コンピュータを、前記複数の制御対象における相対位置関係を登録する登録手段として機能させ、前記特定手段は、前記音声データ、前記位置データおよび前記相対位置関係に基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定することを特徴とする。
【００２２】
この発明によれば、複数の制御対象における相対位置関係を登録しておき、音声データ、位置データおよび相対位置関係に基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定することとしたので、相対位置関係に対応する音声コマンドを利用することができ、さらに話者の利便性を高めることができる。
【００２３】
また、請求項９にかかる発明は、請求項７または８に記載の音声制御プログラムにおいて、前記コンピュータを、前記音声データが緊急事態発生を表す場合、前記位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知する緊急通知手段として機能させることを特徴とする。
【００２４】
この発明によれば、音声データが緊急事態発生を表す場合、位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知することとしたので、緊急事態に迅速に対応することができる。
【００２５】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明にかかる音声制御装置、音声制御方法および音声制御プログラムの一実施の形態について詳細に説明する。
【００２６】
図１は、本発明にかかる一実施の形態の構成を示すブロック図である。この図には、居間１０１、台所１０２、・・・、子供部屋１０ｎを有する住宅に設置された音声制御装置４０が図示されている。
【００２７】
これらの居間１０１、台所１０２、・・・、子供部屋１０ｎのそれぞれには、制御対象としての照明器具２０１、２０２、・・・、２０ｎが設置されている。マイクロホン３０１は、居間１０１に設置されており、居間１０１で発せられた音声（例えば、音声コマンドとしての「照明をつけて」）を音声データＯ１に変換して出力する。
【００２８】
マイクロホン３０２は、台所１０２に設置されており、台所１０２で発せられた音声を音声データＯ２に変換して出力する。マイクロホン３０３は、子供部屋１０ｎに設置されており、子供部屋１０ｎで発せられた音声を音声データＯｎに変換して出力する。
【００２９】
音声制御装置４０は、マイクロホン３０１〜３０ｎからの音声データＯ１〜Ｏｎに基づいて、音声認識による音声コマンドや、制御対象の位置認識により、照明器具２０１〜２０ｎを制御するための装置である。
【００３０】
入力ポート４１１は、マイクロホン３０１に接続されており、音声データＯ１を入力するためのポートである。位置データ出力部４２１は、入力ポート４１１およびマイクロホン３０１に対応して設けられており、音声データＯ１が入力された場合に、照明器具２０１（マイクロホン３０１）が設置されている位置（居間１０１）を表す位置データＰ１を出力する。
【００３１】
入力ポート４１２は、マイクロホン３０２に接続されており、音声データＯ２を入力するためのポートである。位置データ出力部４２２は、入力ポート４１２およびマイクロホン３０２に対応して設けられており、音声データＯ２が入力された場合に、照明器具２０２（マイクロホン３０２）が設置されている位置（台所１０２）を表す位置データＰ２を出力する。
【００３２】
入力ポート４１ｎは、マイクロホン３０ｎに接続されており、音声データＯｎを入力するためのポートである。位置データ出力部４２ｎは、入力ポート４１ｎおよびマイクロホン３０ｎに対応して設けられており、音声データＯｎが入力された場合に、照明器具２０ｎ（マイクロホン３０ｎ）が設置されている位置（子供部屋１０ｎ）を表す位置データＰｎを出力する。
【００３３】
スイッチ部４３は、入力ポート４１１〜４１ｎと、出力ポート４４との接続状態を制御する機能を備えている。具体的には、スイッチ部４３は、位置データ出力部４２１〜４２ｎのうちいずれか位置データ出力部より位置データが入力されると、対応する入力ポートをアクティブとして、該入力ポートからの音声データと位置データとを出力ポート４４から出力させる。なお、位置データ出力部より位置データが入力されない場合、スイッチ部４３は、対応する入力ポートを非アクティブとする。
【００３４】
制御部４５は、出力ポート４４より入力される音声データ、位置データ、位置／制御対象テーブル５０および音声コマンドテーブル６０に基づいて、制御対象（照明器具２０１〜２０ｎ）を制御する。なお、制御部４５の動作の詳細については、後述する。
【００３５】
位置／制御対象テーブル５０は、位置と制御対象との対応関係を表すテーブルである。図２に示したように、「位置データ」、「位置」および「制御対象」というフィールドを備えている。「位置データ」は、位置データ出力部４２１〜４２ｎから出力される位置データＰ１〜Ｐｎを表す。
【００３６】
「位置」は、位置データＰ１〜Ｐｎに対応しており、制御対象（マイクロホン）が設置されている具体的位置（居間、台所、・・・、子供部屋）を表す。「制御対象」は、位置データＰ１〜Ｐｎに対応しており、照明器具２０１〜２０ｎを表す。
【００３７】
図１に戻り、音声コマンドテーブル６０は、マイクロホン３０１〜３０ｎに向けて発せられる音声コマンドと制御内容との対応関係を表すテーブルである。具体的には、音声コマンドテーブル６０は、図３に示したように、「音声コマンド」および「制御内容」というフィールドを備えている。
【００３８】
「音声コマンド」は、「照明をつけて」または「照明を消して」であり、従来のように位置の情報を含まない。「制御内容」は、「音声コマンド」に対する具体的な制御内容を表す。
【００３９】
例えば、「照明をつけて」の場合には、位置／制御対象テーブル５０（図２参照）で検索された当該位置における照明器具がオンに制御される。一方、「照明を消して」の場合には、位置／制御対象テーブル５０（図２参照）で検索された当該位置における照明器具がオフに制御される。
【００４０】
つぎに、一実施の形態の動作について、図４に示したフローチャートを参照しつつ説明する。同図に示したステップＳＡ１では、位置データ出力部４２１〜４２ｎのそれぞれは、音声データＯ１〜Ｏｎが入力されたか否かを判断し、この場合、判断結果を「Ｎｏ」として、同判断を繰り返す。この状態では、入力ポート４１１〜４１ｎの全てが非アクティブとされている。
【００４１】
そして、居間１０１において、話者が照明器具２０１をオンにすべく、マイクロホン３０１に向かって「照明をつけて」と発音すると、マイクロホン３０１から「照明をつけて」に対応する音声データＯ１が出力される。
【００４２】
これにより、位置データ出力部４２１に音声データＯ１が入力され、位置データ出力部４２１は、ステップＳＡ１の判断結果を「Ｙｅｓ」とする。ステップＳＡ２では、位置データ出力部４２１は、位置データＰ１を生成した後、これをスイッチ部４３へ出力する。
【００４３】
ステップＳＡ３では、スイッチ部４３は、位置データＰ１に対応する入力ポート４１１をアクティブとする。これにより、ステップＳＡ４では、位置データＰ１および入力ポート４１１からの音声データＯ１が出力ポート４４から制御部４５へ出力される。
【００４４】
ステップＳＡ５では、制御部４５は、音声データＯ１に基づいて音声認識を実行する。この場合には、「照明をつけて」という音声が認識される。ステップＳＡ６では、制御部４５は、音声コマンドテーブル６０（図３参照）を参照して、ステップＳＡ５で認識された音声が音声コマンドであるか否かを判断し、この場合、判断結果を「Ｙｅｓ」とする。
【００４５】
なお、ステップＳＡ６の判断結果が「Ｎｏ」である場合、音声コマンド以外の音声（雑音や通常の会話音声）として、ステップＳＡ１の判断が行われる。
【００４６】
ステップＳＡ７では、制御部４５は、位置データＰ１をキーとして、図２に示した位置／制御対象テーブル５０から位置（この場合、居間）および制御対象（この場合、照明器具２０１）を検索する。
【００４７】
ステップＳＡ８では、制御部４５は、ステップＳＡ５での音声認識結果である音声コマンド（この場合「照明をつけて」）をキーとして、図３に示した音声コマンドテーブル６０から制御内容（この場合、「当該位置における照明器具をオン」）を検索する。
【００４８】
ステップＳＡ９では、制御部４５は、ステップＳＡ７で検索された制御対象（居間１０１に設置された照明器具２０１）および制御内容（「当該位置における照明器具をオン」）に基づいて、制御を実行する。これにより、照明器具２０１は、オンとされる。以後、ステップＳＡ１の判断が行われる。
【００４９】
以上説明したように、一実施の形態によれば、複数のマイクロホン３０１〜３０ｎのうちいずれかのマイクロホンから音声コマンドを含む音声データ（音声データＯ１〜Ｏｎのうちいずれか）が出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力し、音声データおよび位置データに基づいて、照明器具２０１〜２０ｎから当該制御対象を特定した後、音声コマンドに基づいて、特定された当該制御対象を制御することとしたので、音声コマンドに位置の情報が不要となるため、話者の利便性や、制御の信頼性を高めることができる。
【００５０】
例えば、従来の音声制御装置においては、「居間の照明をつけて」という音声コマンドの場合、発音文字数が１１である。これに対して、一実施の形態においては、「照明をつけて」という音声コマンドの場合、発音文字数が８と削減される。
【００５１】
以上本発明にかかる一実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成例はこの一実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【００５２】
例えば、前述した一実施の形態においては、図１に示した音声制御装置４０の機能を実現するためのプログラムを図５に示したコンピュータ読み取り可能な記録媒体２００に記録して、この記録媒体２００に記録されたプログラムを同図に示したコンピュータ１００に読み込ませ、実行することにより各機能を実現してもよい。
【００５３】
同図に示したコンピュータ１００は、上記プログラムを実行するＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）１１０と、キーボード、マウス等の入力装置１２０と、各種データを記憶するＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）１３０と、演算パラメータ等を記憶するＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）１４０と、記録媒体２００からプログラムを読み取る読取装置１５０と、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置１６０とから構成されている。
【００５４】
ＣＰＵ１１０は、読取装置１５０を経由して記録媒体２００に記録されているプログラムを読み込んだ後、プログラムを実行することにより、前述した機能を実現する。なお、記録媒体２００としては、光ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク等が挙げられる。
【００５５】
また、一実施の形態においては、位置情報と音声認識との組み合わせをセキュリティに応用してもよい。例えば、不在時には、位置データ出力部４２１〜４２ｎにおける位置データの出力機能を防犯センサとして利用可能である。
【００５６】
また、一実施の形態においては、緊急押しボタンの代わりに、音声で「助けて！」と発音された場合、音声制御装置４０から、緊急事態発生を表す緊急データおよび位置データを外部へ通知したり、監視モニタに表示させる構成としてもよい。この場合には、緊急事態に迅速に対応することができる。
【００５７】
また、一実施の形態においては、位置／制御対象テーブル５０に制御対象（マイクロホン）間の相対位置関係を登録しておき、音声コマンドとして「となりの部屋の照明を消して」等曖昧な表現も利用できるように構成してもよい。この場合には、相対位置関係に対応する上記音声コマンドを利用することができ、さらに話者の利便性を高めることができる。
【００５８】
また、一実施の形態においては、住宅への適用例について説明したが、例えば、高齢者用施設等に用いて好適である。
【００５９】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項１、４、７に記載の発明によれば、複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声コマンドを含む音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力し、音声データおよび位置データに基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定した後、音声コマンドに基づいて、特定された当該制御対象を制御することとしたので、音声コマンドに位置の情報が不要となるため、話者の利便性や、制御の信頼性を高めることができるという効果を奏する。
【００６０】
また、請求項２、５、８に記載の発明によれば、複数の制御対象における相対位置関係を登録しておき、音声データ、位置データおよび相対位置関係に基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定することとしたので、相対位置関係に対応する音声コマンドを利用することができ、さらに話者の利便性を高めることができるという効果を奏する。
【００６１】
また、請求項３、６、９に記載の発明によれば、音声データが緊急事態発生を表す場合、位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知することとしたので、緊急事態に迅速に対応することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図２】図１に示した位置／制御対象テーブル５０を示す図である。
【図３】図１に示した音声コマンドテーブル６０を示す図である。
【図４】同一実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図５】同一実施の形態の変形例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
３０１〜３０ｎ マイクロホン
４０ 音声制御装置
４１１〜４１ｎ 入力ポート
４２１〜４２ｎ 位置データ出力部
４３ スイッチ部
４４ 出力ポート
４５ 制御部
５０ 位置／制御対象テーブル
６０ 音声コマンドテーブル
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声認識により制御対象（照明等）を制御するための音声制御装置、音声制御方法および音声制御プログラムに関するものであり、特に、利便性および信頼性を高めることができる音声制御装置、音声制御方法および音声制御プログラムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、音声認識技術を用いて、屋内に設置された照明や空調等の制御対象を制御する音声制御装置がある。この音声制御装置においては、話者がマイクロホンに向かって、制御対象の位置と制御内容とを音声コマンド（例えば、「居間の照明をつけて」）として発音すると、音声認識され、居間の照明がオンとされる。
【０００３】
【特許文献１】
特開平１０−２３２６９１号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したように、従来の音声制御装置においては、音声コマンドが、制御対象の位置（例えば、居間）と制御内容（例えば、照明をつけて）とから構成されているため、音声コマンド（発音文字数）が長くなる傾向にあり、話者にとって利便性が低いという問題があった。
【０００５】
特に、緊急事態で慌てている場合には、音声コマンドの一部（例えば、位置）を省略することが多いため、音声制御装置側で音声コマンドが正しく認識されず、制御が実行されなかったりという信頼性の問題も生じる。
【０００６】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、利便性および信頼性を高めることができる音声制御装置、音声制御方法および音声制御プログラムを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項１にかかる発明は、複数の制御対象に対応して設けられ、音声コマンドを含む音声データを出力する複数のマイクロホンと、前記複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力する出力手段と、前記音声データから前記音声コマンドを認識する音声認識手段と、前記音声データおよび前記位置データに基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定する特定手段と、前記音声認識手段で認識された前記音声コマンドに基づいて、前記特定手段で特定された当該制御対象を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【０００８】
この発明によれば、複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声コマンドを含む音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力し、音声データおよび位置データに基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定した後、音声コマンドに基づいて、特定された当該制御対象を制御することとしたので、音声コマンドに位置の情報が不要となるため、話者の利便性や、制御の信頼性を高めることができる。
【０００９】
また、請求項２にかかる発明は、請求項１に記載の音声制御装置において、前記複数の制御対象における相対位置関係を登録する登録手段を備え、前記特定手段は、前記音声データ、前記位置データおよび前記相対位置関係に基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定することを特徴とする。
【００１０】
この発明によれば、複数の制御対象における相対位置関係を登録しておき、音声データ、位置データおよび相対位置関係に基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定することとしたので、相対位置関係に対応する音声コマンドを利用することができ、さらに話者の利便性を高めることができる。
【００１１】
また、請求項３にかかる発明は、請求項１または２に記載の音声制御装置において、前記音声データが緊急事態発生を表す場合、前記位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知する緊急通知手段を備えたことを特徴とする。
【００１２】
この発明によれば、音声データが緊急事態発生を表す場合、位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知することとしたので、緊急事態に迅速に対応することができる。
【００１３】
また、請求項４にかかる発明は、複数の制御対象に対応して設けられ、音声コマンドを含む音声データを出力する複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力する出力工程と、前記音声データから前記音声コマンドを認識する音声認識工程と、前記音声データおよび前記位置データに基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定する特定工程と、前記音声認識工程で認識された前記音声コマンドに基づいて、前記特定工程で特定された当該制御対象を制御する制御工程と、を含むことを特徴とする。
【００１４】
この発明によれば、複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声コマンドを含む音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力し、音声データおよび位置データに基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定した後、音声コマンドに基づいて、特定された当該制御対象を制御することとしたので、音声コマンドに位置の情報が不要となるため、話者の利便性や、制御の信頼性を高めることができる。
【００１５】
また、請求項５にかかる発明は、請求項４に記載の音声制御方法において、前記複数の制御対象における相対位置関係を登録する登録工程を含み、前記特定工程では、前記音声データ、前記位置データおよび前記相対位置関係に基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定することを特徴とする。
【００１６】
この発明によれば、複数の制御対象における相対位置関係を登録しておき、音声データ、位置データおよび相対位置関係に基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定することとしたので、相対位置関係に対応する音声コマンドを利用することができ、さらに話者の利便性を高めることができる。
【００１７】
また、請求項６にかかる発明は、請求項４または５に記載の音声制御方法において、前記音声データが緊急事態発生を表す場合、前記位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知する緊急通知工程を含むことを特徴とする。
【００１８】
この発明によれば、音声データが緊急事態発生を表す場合、位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知することとしたので、緊急事態に迅速に対応することができる。
【００１９】
また、請求項７にかかる発明は、コンピュータを、複数の制御対象に対応して設けられ、音声コマンドを含む音声データを出力する複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力する出力手段、前記音声データから前記音声コマンドを認識する音声認識手段、前記音声データおよび前記位置データに基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定する特定手段、前記音声認識手段で認識された前記音声コマンドに基づいて、前記特定手段で特定された当該制御対象を制御する制御手段、として機能させるための音声制御プログラムである。
【００２０】
この発明によれば、複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声コマンドを含む音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力し、音声データおよび位置データに基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定した後、音声コマンドに基づいて、特定された当該制御対象を制御することとしたので、音声コマンドに位置の情報が不要となるため、話者の利便性や、制御の信頼性を高めることができる。
【００２１】
また、請求項８にかかる発明は、請求項７に記載の音声制御プログラムにおいて、前記コンピュータを、前記複数の制御対象における相対位置関係を登録する登録手段として機能させ、前記特定手段は、前記音声データ、前記位置データおよび前記相対位置関係に基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定することを特徴とする。
【００２２】
この発明によれば、複数の制御対象における相対位置関係を登録しておき、音声データ、位置データおよび相対位置関係に基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定することとしたので、相対位置関係に対応する音声コマンドを利用することができ、さらに話者の利便性を高めることができる。
【００２３】
また、請求項９にかかる発明は、請求項７または８に記載の音声制御プログラムにおいて、前記コンピュータを、前記音声データが緊急事態発生を表す場合、前記位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知する緊急通知手段として機能させることを特徴とする。
【００２４】
この発明によれば、音声データが緊急事態発生を表す場合、位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知することとしたので、緊急事態に迅速に対応することができる。
【００２５】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明にかかる音声制御装置、音声制御方法および音声制御プログラムの一実施の形態について詳細に説明する。
【００２６】
図１は、本発明にかかる一実施の形態の構成を示すブロック図である。この図には、居間１０１、台所１０２、・・・、子供部屋１０ｎを有する住宅に設置された音声制御装置４０が図示されている。
【００２７】
これらの居間１０１、台所１０２、・・・、子供部屋１０ｎのそれぞれには、制御対象としての照明器具２０１、２０２、・・・、２０ｎが設置されている。マイクロホン３０１は、居間１０１に設置されており、居間１０１で発せられた音声（例えば、音声コマンドとしての「照明をつけて」）を音声データＯ１に変換して出力する。
【００２８】
マイクロホン３０２は、台所１０２に設置されており、台所１０２で発せられた音声を音声データＯ２に変換して出力する。マイクロホン３０３は、子供部屋１０ｎに設置されており、子供部屋１０ｎで発せられた音声を音声データＯｎに変換して出力する。
【００２９】
音声制御装置４０は、マイクロホン３０１〜３０ｎからの音声データＯ１〜Ｏｎに基づいて、音声認識による音声コマンドや、制御対象の位置認識により、照明器具２０１〜２０ｎを制御するための装置である。
【００３０】
入力ポート４１１は、マイクロホン３０１に接続されており、音声データＯ１を入力するためのポートである。位置データ出力部４２１は、入力ポート４１１およびマイクロホン３０１に対応して設けられており、音声データＯ１が入力された場合に、照明器具２０１（マイクロホン３０１）が設置されている位置（居間１０１）を表す位置データＰ１を出力する。
【００３１】
入力ポート４１２は、マイクロホン３０２に接続されており、音声データＯ２を入力するためのポートである。位置データ出力部４２２は、入力ポート４１２およびマイクロホン３０２に対応して設けられており、音声データＯ２が入力された場合に、照明器具２０２（マイクロホン３０２）が設置されている位置（台所１０２）を表す位置データＰ２を出力する。
【００３２】
入力ポート４１ｎは、マイクロホン３０ｎに接続されており、音声データＯｎを入力するためのポートである。位置データ出力部４２ｎは、入力ポート４１ｎおよびマイクロホン３０ｎに対応して設けられており、音声データＯｎが入力された場合に、照明器具２０ｎ（マイクロホン３０ｎ）が設置されている位置（子供部屋１０ｎ）を表す位置データＰｎを出力する。
【００３３】
スイッチ部４３は、入力ポート４１１〜４１ｎと、出力ポート４４との接続状態を制御する機能を備えている。具体的には、スイッチ部４３は、位置データ出力部４２１〜４２ｎのうちいずれか位置データ出力部より位置データが入力されると、対応する入力ポートをアクティブとして、該入力ポートからの音声データと位置データとを出力ポート４４から出力させる。なお、位置データ出力部より位置データが入力されない場合、スイッチ部４３は、対応する入力ポートを非アクティブとする。
【００３４】
制御部４５は、出力ポート４４より入力される音声データ、位置データ、位置／制御対象テーブル５０および音声コマンドテーブル６０に基づいて、制御対象（照明器具２０１〜２０ｎ）を制御する。なお、制御部４５の動作の詳細については、後述する。
【００３５】
位置／制御対象テーブル５０は、位置と制御対象との対応関係を表すテーブルである。図２に示したように、「位置データ」、「位置」および「制御対象」というフィールドを備えている。「位置データ」は、位置データ出力部４２１〜４２ｎから出力される位置データＰ１〜Ｐｎを表す。
【００３６】
「位置」は、位置データＰ１〜Ｐｎに対応しており、制御対象（マイクロホン）が設置されている具体的位置（居間、台所、・・・、子供部屋）を表す。「制御対象」は、位置データＰ１〜Ｐｎに対応しており、照明器具２０１〜２０ｎを表す。
【００３７】
図１に戻り、音声コマンドテーブル６０は、マイクロホン３０１〜３０ｎに向けて発せられる音声コマンドと制御内容との対応関係を表すテーブルである。具体的には、音声コマンドテーブル６０は、図３に示したように、「音声コマンド」および「制御内容」というフィールドを備えている。
【００３８】
「音声コマンド」は、「照明をつけて」または「照明を消して」であり、従来のように位置の情報を含まない。「制御内容」は、「音声コマンド」に対する具体的な制御内容を表す。
【００３９】
例えば、「照明をつけて」の場合には、位置／制御対象テーブル５０（図２参照）で検索された当該位置における照明器具がオンに制御される。一方、「照明を消して」の場合には、位置／制御対象テーブル５０（図２参照）で検索された当該位置における照明器具がオフに制御される。
【００４０】
つぎに、一実施の形態の動作について、図４に示したフローチャートを参照しつつ説明する。同図に示したステップＳＡ１では、位置データ出力部４２１〜４２ｎのそれぞれは、音声データＯ１〜Ｏｎが入力されたか否かを判断し、この場合、判断結果を「Ｎｏ」として、同判断を繰り返す。この状態では、入力ポート４１１〜４１ｎの全てが非アクティブとされている。
【００４１】
そして、居間１０１において、話者が照明器具２０１をオンにすべく、マイクロホン３０１に向かって「照明をつけて」と発音すると、マイクロホン３０１から「照明をつけて」に対応する音声データＯ１が出力される。
【００４２】
これにより、位置データ出力部４２１に音声データＯ１が入力され、位置データ出力部４２１は、ステップＳＡ１の判断結果を「Ｙｅｓ」とする。ステップＳＡ２では、位置データ出力部４２１は、位置データＰ１を生成した後、これをスイッチ部４３へ出力する。
【００４３】
ステップＳＡ３では、スイッチ部４３は、位置データＰ１に対応する入力ポート４１１をアクティブとする。これにより、ステップＳＡ４では、位置データＰ１および入力ポート４１１からの音声データＯ１が出力ポート４４から制御部４５へ出力される。
【００４４】
ステップＳＡ５では、制御部４５は、音声データＯ１に基づいて音声認識を実行する。この場合には、「照明をつけて」という音声が認識される。ステップＳＡ６では、制御部４５は、音声コマンドテーブル６０（図３参照）を参照して、ステップＳＡ５で認識された音声が音声コマンドであるか否かを判断し、この場合、判断結果を「Ｙｅｓ」とする。
【００４５】
なお、ステップＳＡ６の判断結果が「Ｎｏ」である場合、音声コマンド以外の音声（雑音や通常の会話音声）として、ステップＳＡ１の判断が行われる。
【００４６】
ステップＳＡ７では、制御部４５は、位置データＰ１をキーとして、図２に示した位置／制御対象テーブル５０から位置（この場合、居間）および制御対象（この場合、照明器具２０１）を検索する。
【００４７】
ステップＳＡ８では、制御部４５は、ステップＳＡ５での音声認識結果である音声コマンド（この場合「照明をつけて」）をキーとして、図３に示した音声コマンドテーブル６０から制御内容（この場合、「当該位置における照明器具をオン」）を検索する。
【００４８】
ステップＳＡ９では、制御部４５は、ステップＳＡ７で検索された制御対象（居間１０１に設置された照明器具２０１）および制御内容（「当該位置における照明器具をオン」）に基づいて、制御を実行する。これにより、照明器具２０１は、オンとされる。以後、ステップＳＡ１の判断が行われる。
【００４９】
以上説明したように、一実施の形態によれば、複数のマイクロホン３０１〜３０ｎのうちいずれかのマイクロホンから音声コマンドを含む音声データ（音声データＯ１〜Ｏｎのうちいずれか）が出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力し、音声データおよび位置データに基づいて、照明器具２０１〜２０ｎから当該制御対象を特定した後、音声コマンドに基づいて、特定された当該制御対象を制御することとしたので、音声コマンドに位置の情報が不要となるため、話者の利便性や、制御の信頼性を高めることができる。
【００５０】
例えば、従来の音声制御装置においては、「居間の照明をつけて」という音声コマンドの場合、発音文字数が１１である。これに対して、一実施の形態においては、「照明をつけて」という音声コマンドの場合、発音文字数が８と削減される。
【００５１】
以上本発明にかかる一実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成例はこの一実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【００５２】
例えば、前述した一実施の形態においては、図１に示した音声制御装置４０の機能を実現するためのプログラムを図５に示したコンピュータ読み取り可能な記録媒体２００に記録して、この記録媒体２００に記録されたプログラムを同図に示したコンピュータ１００に読み込ませ、実行することにより各機能を実現してもよい。
【００５３】
同図に示したコンピュータ１００は、上記プログラムを実行するＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）１１０と、キーボード、マウス等の入力装置１２０と、各種データを記憶するＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）１３０と、演算パラメータ等を記憶するＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）１４０と、記録媒体２００からプログラムを読み取る読取装置１５０と、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置１６０とから構成されている。
【００５４】
ＣＰＵ１１０は、読取装置１５０を経由して記録媒体２００に記録されているプログラムを読み込んだ後、プログラムを実行することにより、前述した機能を実現する。なお、記録媒体２００としては、光ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク等が挙げられる。
【００５５】
また、一実施の形態においては、位置情報と音声認識との組み合わせをセキュリティに応用してもよい。例えば、不在時には、位置データ出力部４２１〜４２ｎにおける位置データの出力機能を防犯センサとして利用可能である。
【００５６】
また、一実施の形態においては、緊急押しボタンの代わりに、音声で「助けて！」と発音された場合、音声制御装置４０から、緊急事態発生を表す緊急データおよび位置データを外部へ通知したり、監視モニタに表示させる構成としてもよい。この場合には、緊急事態に迅速に対応することができる。
【００５７】
また、一実施の形態においては、位置／制御対象テーブル５０に制御対象（マイクロホン）間の相対位置関係を登録しておき、音声コマンドとして「となりの部屋の照明を消して」等曖昧な表現も利用できるように構成してもよい。この場合には、相対位置関係に対応する上記音声コマンドを利用することができ、さらに話者の利便性を高めることができる。
【００５８】
また、一実施の形態においては、住宅への適用例について説明したが、例えば、高齢者用施設等に用いて好適である。
【００５９】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項１、４、７に記載の発明によれば、複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声コマンドを含む音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力し、音声データおよび位置データに基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定した後、音声コマンドに基づいて、特定された当該制御対象を制御することとしたので、音声コマンドに位置の情報が不要となるため、話者の利便性や、制御の信頼性を高めることができるという効果を奏する。
【００６０】
また、請求項２、５、８に記載の発明によれば、複数の制御対象における相対位置関係を登録しておき、音声データ、位置データおよび相対位置関係に基づいて、複数の制御対象から当該制御対象を特定することとしたので、相対位置関係に対応する音声コマンドを利用することができ、さらに話者の利便性を高めることができるという効果を奏する。
【００６１】
また、請求項３、６、９に記載の発明によれば、音声データが緊急事態発生を表す場合、位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知することとしたので、緊急事態に迅速に対応することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図２】図１に示した位置／制御対象テーブル５０を示す図である。
【図３】図１に示した音声コマンドテーブル６０を示す図である。
【図４】同一実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図５】同一実施の形態の変形例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
３０１〜３０ｎ マイクロホン
４０ 音声制御装置
４１１〜４１ｎ 入力ポート
４２１〜４２ｎ 位置データ出力部
４３ スイッチ部
４４ 出力ポート
４５ 制御部
５０ 位置／制御対象テーブル
６０ 音声コマンドテーブル
Claims (9)
- 複数の制御対象に対応して設けられ、音声コマンドを含む音声データを出力する複数のマイクロホンと、
前記複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力する出力手段と、
前記音声データから前記音声コマンドを認識する音声認識手段と、
前記音声データおよび前記位置データに基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定する特定手段と、
前記音声認識手段で認識された前記音声コマンドに基づいて、前記特定手段で特定された当該制御対象を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする音声制御装置。 - 前記複数の制御対象における相対位置関係を登録する登録手段を備え、前記特定手段は、前記音声データ、前記位置データおよび前記相対位置関係に基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定することを特徴とする請求項１に記載の音声制御装置。
- 前記音声データが緊急事態発生を表す場合、前記位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知する緊急通知手段を備えたことを特徴とする請求項１または２に記載の音声制御装置。
- 複数の制御対象に対応して設けられ、音声コマンドを含む音声データを出力する複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力する出力工程と、
前記音声データから前記音声コマンドを認識する音声認識工程と、
前記音声データおよび前記位置データに基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定する特定工程と、
前記音声認識工程で認識された前記音声コマンドに基づいて、前記特定工程で特定された当該制御対象を制御する制御工程と、
を含むことを特徴とする音声制御方法。 - 前記複数の制御対象における相対位置関係を登録する登録工程を含み、前記特定工程では、前記音声データ、前記位置データおよび前記相対位置関係に基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定することを特徴とする請求項４に記載の音声制御方法。
- 前記音声データが緊急事態発生を表す場合、前記位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知する緊急通知工程を含むことを特徴とする請求項４または５に記載の音声制御方法。
- コンピュータを、
複数の制御対象に対応して設けられ、音声コマンドを含む音声データを出力する複数のマイクロホンのうちいずれかのマイクロホンから音声データが出力された場合、該音声データに、当該制御対象に関する位置データを対応付けて出力する出力手段、
前記音声データから前記音声コマンドを認識する音声認識手段、
前記音声データおよび前記位置データに基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定する特定手段、
前記音声認識手段で認識された前記音声コマンドに基づいて、前記特定手段で特定された当該制御対象を制御する制御手段、
として機能させるための音声制御プログラム。 - 前記コンピュータを、前記複数の制御対象における相対位置関係を登録する登録手段として機能させ、前記特定手段は、前記音声データ、前記位置データおよび前記相対位置関係に基づいて、前記複数の制御対象から当該制御対象を特定することを特徴とする請求項７に記載の音声制御プログラム。
- 前記コンピュータを、前記音声データが緊急事態発生を表す場合、前記位置データおよび緊急事態発生を表す緊急データを外部へ通知する緊急通知手段として機能させることを特徴とする請求項７または８に記載の音声制御プログラム。
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