【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、便潜血、尿蛋白分析等が行える小型の自動分析機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、集団検診等で集められた検体より便潜血等の成分分析を自動的に行う大型の分析装置は知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この大型の分析装置は、使い捨てまたは洗浄して再使用するキュベット(混合容器)を多量にセットし、このキュベットを直線移送しつつ、空のキュベットに検体採取容器から検体液を、試薬ボトルから液状試薬をそれぞれ分注し、その呈色度合いの測光を行うようになっている。
【0004】
また、そのキュベットへの試薬の分注は、専用の分注器を使用し、搬送されるキュベットへ順次試薬を分注している。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−35969号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の自動分析装置では、装置が大型で多量の検体を分析するのに適したもので、検体数が少なく分析頻度の少ない場合には、高価で不向きであるとともに、測定効率が低くなる問題を有する。
【0007】
ところで、前述のようなキュベット内で混合した試薬と検体の呈色反応などより検体成分を分析するものでは、その反応度合いが温度の影響を受けるために、上記キュベットを温調するヒーターなどが設置されているものであり、キュベットを所定温度に加熱保持して検体成分量に精度よく対応した呈色変化を得るように設置される。
【0008】
また、上記の大型分析装置では、各キュベットに対して連続的に試薬の分注と検体の分注および測定が順次行われることで、試薬の分注時点より測定までの時間が一定となり、検体分注時の試薬の温度差に起因する測定誤差は小さくなる。
【0009】
しかし、1つの検体の測定も行う場合がある小型分析機器では、検体数に応じて試薬の温度が異なって測定精度に大きな誤差が生じたり、連続測定の効率が低下する問題を有する。
【0010】
つまり、小型の分析機器では、試薬の分注と検体の分注とを別途の分注器を使用することなく、共通の分注器を用いて行うことが装置の小型化を図る点で有利であり、分注器の吸引ノズルには使い捨てのノズルチップを装着して液体を吸引することが洗浄を不要として小型化、効率化の点で有利である。この場合に、1つの検体を測定するときには、例えば、サンプルトレイに搭載したキュベットに試薬を分注した後、ノズルチップを交換して、検体を分注して撹拌混合し、このキュベットを温調しつつ測定することになるが、これでは試薬分注時点より短い経過時間で検体を分注測定するために、測定までの温調時間が短く、測定初期における試薬の温度が低くて反応が遅く、測定値が低値となる誤差を有する傾向にある。
【0011】
一方、サンプルトレイに複数のキュベットを搭載し、複数の検体を連続的に測定する場合には、1つの検体ごとに上記動作を繰り返すと、各検体に試薬用のノズルチップと検体用のノズルチップとが必要となって測定コストが上昇する問題がある。この点より、複数のキュベットに対して1本のノズルチップを用いて、先に全部のキュベットに試薬を分注してから、順次検体を分注するようにするとノズルチップの使用量が低減できるが、最初に試薬が分注されたキュベットに対する検体分注時の試薬温度と、最後に試薬が分注されたキュベットに対する検体分注時の試薬温度とに差が発生して、この温度差が反応特性に影響し、測定誤差の発生要因となる。つまり、各キュベットにおける試薬の分注時点から検体の分注時までの経過時間すなわち温調時間が異なり、試薬温度に差が生じ、検体数に応じて種々の温度差となり、特に検体数が少ない場合に大きな温度差が生起する問題を有する。
【0012】
そこで、本発明は上記点に鑑み、分析数の少ない場合にも高精度で効率よく低コストで分析が行えるようにした自動分析機器を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動分析機器は、複数のキュベットが搭載可能で、該キュベットを温調手段により温調するサンプルトレイと、吸引ノズルを有する分注器とを備え、該サンプルトレイに搭載したキュベット内で試薬と検体液とを混合し、前記温調手段によって温調しつつその反応度合いを測定して検体成分の分析を行う自動分析機器であって、
前記サンプルトレイに搭載されたキュベットの全部に試薬を順次分注した後、最初のキュベットに試薬を分注してから所定時間経過し試薬が所定温度に上昇した時点以降に、該キュベットへの検体の分注を開始することを特徴とするものである。
【0014】
前記分注器は、試薬の分注と検体の分注とに共通の吸引ノズルを使用し、前記サンプルトレイに搭載された全部のキュベットに、該吸引ノズルに装着した1本のノズルチップを用いて、前記試薬を順次分注するのが望ましい。
【0015】
前記サンプルトレイは前記キュベットを搭載する回転テーブルと、該キュベットを温調する温調ブロックを備え、前記回転テーブルの1回転時間の倍数の所定時間経過時に、前記キュベットへの検体の分注動作を開始するのが好適である。
【0016】
前記分注器の吸引ノズルが、吸引した液体をプレヒートする加熱手段を備えるように構成してもよい。
【0017】
【発明の効果】
上記のような本発明によれば、サンプルトレイに搭載されたキュベットの全部に試薬を順次分注した後、最初のキュベットに試薬を分注してから所定時間経過し試薬が所定温度に上昇した時点以降に、該キュベットへの検体の分注を開始するようにしたことにより、各キュベットで検体分注時の試薬温度が反応特性が安定する所定温度近傍でほぼ一定となり、良好な測定精度が確保できると共に、全キュベットに対して先に試薬を分注することでノズルチップの使用量が低減して測定コストの低減およびノズルチップ交換時間の短縮が可能となり、また、各キュベット毎に試薬分注と検体分注と所定温度までの温調を繰り返す場合に比べて全体の温調時間を短縮でき、測定効率の向上が図れる。
【0018】
また、分注器が試薬の分注と検体の分注とを共通の吸引ノズルを使用するものでは、装置の小型化に有利であり、試薬分注を1本のノズルチップを用いて行うとノズルチップ消費量を最少とできる。
【0019】
前記サンプルトレイの回転テーブルの1回転時間の倍数の所定時間経過時に、キュベットへの検体の分注動作を開始するものでは、その時間制御が簡易に行える。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。図1は一例の尿蛋白用の自動分析機器の概略機構を示す斜視図、図2はサンプルトレイの斜視図、図3は分析状態のサンプルトレイの概略断面図、図4はキュベット、検体容器およびノズルチップの斜視図、図5は温調時間と測定濃度との関係例を示すグラフである。
【0021】
一実施形態の自動分析機器1の概略機構を図1〜図4に基づき説明する。この自動分析機器1は、図4(a)に示すような混合容器としての使い捨てのキュベット11、同図(b)のような検体液を収容する検体容器12、同図(c)のような検体液および試薬液を吸引吐出する後述の吸引ノズル41の先端に装着する使い捨てのノズルチップ13を消耗品として使用する。
【0022】
上記キュベット11は透光性の樹脂により略角筒状に成形され、下部壁面が特に透明で測定光が透過する測定部11aに構成され、上部外周には外側に張り出して搭載穴に係止する鍔部11bを備え、上端開口部11cより内部に試薬液および検体液が分注される。また、検体容器12は、上部外周に外側に張り出して搭載穴に係止する鍔部12aを備え、その内部には尿検体等の検体液が注入される。また、ノズルチップ13はピペット状に形成され、上端開口に吸引ノズル41の先端が嵌合されて装着され、吸引圧の導入で内部に液体を吸引収容し、吐出圧の導入でキュベット11へ吐出する。
【0023】
自動分析機器1は、装置本体2の前側平坦部に前記キュベット11、検体容器12、ノズルチップ13を組にして複数(例えば10組)搭載できる円形状のサンプルトレイ3と、昇降移動および旋回移動する吸引ノズル41を有する分注器4と、サンプルトレイ3の内部に設置されキュベット11内の試薬と検体液の呈色変化を透過測光するLEDによる測光部5(図3参照)と、この測光部5の上方部位のサンプルトレイ3を覆う遮光カバー6と、サンプルトレイ3の近傍に配置されたチップ廃却部8と、試薬液を収容した試薬ボトル14が搭載されるボトル搭載部9などを備えてなる。
【0024】
上記装置本体2は、上部に設置された操作部21と、サンプルトレイ3および分注器4などの分析機構を覆うフロントカバー22と、下部に引出可能に設置されたチップ廃却ボックス23を備える。
【0025】
そして、尿蛋白分析の基本動作は、まず、各キュベット11に対し分注器4により試薬液を試薬ボトル14より順次分注し、その後、最初のキュベット11に試薬液を分注してから所定時間経過し、後述の温調ブロック32(温調手段)による温調で試薬液が所定温度に上昇した時点以降に、このキュベット11へ検体容器12より所定量の検体液を分注し、攪拌する。順次各キュベット11への検体液の分注を行う。そして、測定位置を通過する毎にその呈色変化を測光部5で測光し、初期値と所定時間後の呈色度合いから尿蛋白を求めるものである。
【0026】
次に、各部の構造を具体的に説明する。まず、サンプルトレイ3は、図2および図3にも示すように、正転方向および逆転方向に回転駆動される円盤状の回転テーブル31と、その下部に回転しない温調ブロック32と遮熱カバー33を備える。
【0027】
回転テーブル31には、外周側に同心上に検体容器12を保持する複数の円形搭載穴34と、内周側に同心上にキュベット11を保持する複数の矩形搭載穴35と、円形搭載穴34に隣接して外周側にノズルチップ13を保持する筒状搭載部36とが、円周を等分割して10組設置されている。回転テーブル31の下面中央には支持軸37を備え、温調ブロック32の中心部を貫通して旋回自在に支承されている。支持軸37の下端部にはギヤ38が固着され、不図示のタイミングベルトが掛けられて駆動モータにより回転駆動される。
【0028】
温調ブロック32(温調手段)はアルミニウム等の金属製で厚く大きな熱容量に形成され、底部にヒーター39が設置されて所定温度に加熱調整され、上面には回転テーブル31に搭載されたキュベット11の下部が移動する円環状の凹部32aを有し、この凹部32aのエアの加熱によってキュベット11を所定温度に温調する。上記温調ブロック32の底面および外周は樹脂製の遮熱カバー33で覆われ、温調ブロック32の保温効果を得るとともに、外周部に形成された環状空間33aに検体容器12およびノズルチップ13の下部が、回転テーブル31の回転に伴って通るようになっている。
【0029】
さらに、測光部5が上記温調ブロック32の内部に設置されている。この測光部5は、凹部32aの内外周に、この凹部32a内を移動するキュベット11の測定部11aを挟むように、一方に設置されたLEDによる発光素子51と、これと対向して反対側に設置された受光素子52(フォトセンサー)を備えてなる。受光素子52は、発光素子51より所定波長(色)の測光がキュベット11を透過して照射された受光量に応じた大きさの信号(電圧)を発生し、制御ユニットに送出するもので、制御ユニットではその信号に応じた呈色変化から検体成分の分析結果を演算するものである。
【0030】
尿蛋白分析においては、主波長と副波長の2波長の測光を行うものであって、上記発光素子51と受光素子52が2組設置されている。この2組の発光素子51のLEDは発光波長が異なり、回転テーブル31のキュベット11の搭載間隔(前記矩形搭載穴35の開口間隔)のピッチに合わせて設置され、異なるキュベット11が同時に2組の発光素子51と受光素子52の間に位置して測光が行えるもので、その都度呈色度合いを順次測光する。
【0031】
上記測光部5を覆って外光の影響を遮断する遮光カバー6は、測光部5が設置されている範囲のサンプルトレイ3の上方部位に起伏可能に設置されている。その外周側部位が水平軸によって回動可能に支持され、サンプルトレイ3の中心部を覆う部分が持ち上がるようになっている。遮光カバー6の側部にはキュベット押え63を備える。
【0032】
分注器4(図1)は、旋回アーム42の先端下部に下方に向けて延びる棒状の吸引ノズル41を備え、試薬液および検体液の分注、両液の攪拌混合を行う。旋回アーム42は不図示のガイドロッドに沿って上下移動可能に支持され、このガイドロッドを保持する回転板が駆動モータから掛けられたタイミングベルトによって回転駆動される。これにより旋回アーム42が旋回駆動されるとともに、旋回中心に設置された不図示の送りネジが旋回アーム42に螺合され、この送りネジの回転駆動によって旋回アーム42が上下移動するようになっている。
【0033】
吸引ノズル41の先端には、旋回アーム42の下降移動によって上述したようなピペット状のノズルチップ13が装着されるものであって、このノズルチップ13内に検体液、溶解液を吸引し吐出するもので、使用後は、チップ廃却部8の係合溝にノズルチップ13の上端を係合した状態で旋回アーム42を上動させて嵌合を外し、下方の廃却ボックス23内へ落下させて廃却する。チップ廃却部8は吸引ノズル41の旋回軌跡上に配置されている。
【0034】
吸引ノズル41は先端部に開口する不図示のエア通路を有し、このエア通路には装置本体2内に設置された不図示のシリンジポンプからのエアパイプが接続されている。シリンジポンプは、注射器状のピストンを備えたエアポンプで、このシリンジの駆動によって生成された負圧または正圧(吸引・吐出圧)が吸引ノズル41へ導入される。
【0035】
また、自動分析機器1は、装置本体2に前記操作部21に連係された不図示の制御ユニットを内蔵している。この制御ユニットは、前記サンプルトレイ3、分注器4および測光部5の作動を制御し、サンプルトレイ3に搭載されたキュベット11の全部に1本のノズルチップ13により試薬液を順次分注した後、最初のキュベット11に試薬を分注してから所定時間経過し試薬が所定温度に上昇した時点以降に、順次キュベット11への検体液の分注・撹拌を開始し、測光を行い、測光部5の測光に基づき分析結果を演算する。
【0036】
次いで、本実施形態の動作について説明する。まず、分析を行う前に、サンプルトレイ3に、各検体液を収容した検体容器12を搭載すると共に、その組となる位置へキュベット11およびノズルチップ13を搭載し、さらに、試薬ボトル14およびノズルチップ13をセットして、測定準備を行う。なお、試薬液用のノズルチップ13はサンプルトレイ3または試薬ボトル14近傍の装置本体2にセットする。
【0037】
その後、操作部21のスタートボタンを操作して分析処理を開始する。初期時点で、サンプルトレイ3の回転テーブル31を1回転させ、測光部5によってキュベット11を検出し、搭載されたポジションの検体分析を開始する。
【0038】
まず、吸引ノズル41の先端に試薬液用のノズルチップ13を装着し、吸引ノズル41を試薬ボトル14の位置へ旋回移動させてノズルチップ13内に所定量の試薬液を吸引した後、最初のキュベット11上へ移動して試薬液を注入し、続いて、このノズルチップ13内に試薬ボトル14より再度所定量の試薬液を吸引し、回転テーブル31を回転させて次のキュベット11へ試薬液を注入する動作を順次繰り返して、搭載された全部のキュベット11に対する試薬液の分注を行う。使用済みのノズルチップ13は、チップ廃却部8で吸引ノズル41から外して下方に落下廃却する。
【0039】
次に、各キュベット11に検体容器12より検体液を分注するものであるが、その前に、最初のキュベット11に試薬液を分注してから所定時間経過し、温調ブロック32の温調によって最初のキュベット11の試薬液が所定温度に上昇するまで、回転テーブル31を回転させて待機し、所定時間経過した時点以降に、最初のキュベット11より順次検体液の分注・撹拌を開始する。
【0040】
そして、最初のキュベット11に近接した位置のノズルチップ13を吸引ノズル41に装着し、回転テーブル31を回転させて吸引ノズル41の旋回位置の下方に検体容器12を移動させ所定量の検体液をノズルチップ13内に吸引した後、キュベット11上へ移動してキュベット11内へ検体液を分注し、さらにノズルチップ13をキュベット11内へ挿入して、キュベット11内の液体をノズルチップ13内へ吸引・吐出を繰り返して、試薬液と検体液との攪拌混合を行う。使用済みのノズルチップ13を廃却する。
【0041】
次に、試薬液と検体液とが混合されたキュベット11は、温調ブロック32によって所定温度に温調されつつ、回転テーブル31の回転により順次測光部5に移動され、発光素子51と受光素子52とによって透過光学濃度の測光がその都度行われる。
【0042】
上記測定を継続しつつ、次のキュベット11に対するノズルチップ13の装着、検体液の分注、撹拌、測光の一連の分析動作を同時に行う。上記測光に基づく分析結果を出力し、処理を終了する。
【0043】
ここで、上記試薬液の分注後の温調時間(待機時間)の制御について、具体例を示して説明する。図5は、含有する尿蛋白成分が既知量の濃度基準液を使用し、前述の試薬液をキュベット11へ分注した後に、この濃度基準液を分注するまでの温調時間tと、混合後の呈色反応を測光した測定濃度dとの関係を示すグラフである。
【0044】
そして、この図5より、温調時間tが短いと、試薬液温度が低くて検体成分との反応が遅く測定濃度dは低い値となるものであり、測定濃度dのピーク値に対する誤差量と安定性とから閾値をdo としたときの温調時間t、すなわち試薬液温度が所定温度となるまでの必要所定時間はto 以上(例えば128秒以上)となることが判明した。
【0045】
また、前記実施形態における自動分析機器1の分注器4では、試薬液の最終分注後からノズルチップ13の交換および検体液の吸引など、最初の検体液をキュベット11へ分注するまでに要する時間aは約38秒である。第1検体分注後、第2検体液をキュベット11へ分注するまでに、ノズルチップ13の交換および検体液の吸引など要する時間bは約32秒である。なお、複数のキュベット11に対する試薬液の分注における間隔cは約12秒である。回転テーブル31の1回転に要する時間pは約9秒である。
【0046】
上記条件より、試薬液の分注終了後、最初の検体液の分注動作開始までの待機時間Tは、検体数をkとすると、T=to −a−c(k−1)となる。実際の待機時間は、前記回転テーブル31の1回転時間pの倍数に設定するのが、時間制御が容易に行える。
【0047】
例えば、1検体(k=1)の測定時には、試薬液の分注後、検体液の分注動作開始までの待機時間Tは、T=to −a=128−38秒=90秒となる。つまり、最初の試薬液の分注が行われてから必要な温調時間to =128秒後に、検体液が分注されるように、試薬液の分注終了後に約90秒(回転テーブル10回転)の待機時間Tが経過した時点で、分注器4を動作させるように制御する。また、2検体(k=2)の測定時には、待機時間Tは、T=to −a−c=128−38−12秒=78秒となり、回転テーブル31の9回転(81秒)に設定する。同様に、3検体では、T=to −a−2c=66秒(回転テーブル8回転=72秒)となり、4検体では、T=to −a−3c=54秒(回転テーブル6回転=54秒)となり、5検体では、T=to −a−4c=42秒(回転テーブル5回転=45秒)となり、6検体では、T=to −a−5c=30秒(回転テーブル4回転=36秒)となり、7検体では、T=to −a−6c=18秒(回転テーブル2回転=18秒)となり、8検体では、T=to −a−7c=6秒(回転テーブル1回転=9秒)となる。そして、9検体では、T=to −a−8c=−6秒(回転テーブル0回転=0秒)となり、試薬液の分注を全キュベット11に先に行うことで、待機時間は不要で、試薬液の分注終了後、直ちに最初の検体液の分注動作を開始するように制御する。
【0048】
上記待機時間Tは最初のキュベットに対する検体分注における値であり、第2以降の検体分注では、試薬液の分注間隔cより検体分注間隔bが長いために、最初の検体分注に連続して順次検体の分注が行える。また、多検体の場合には、最終キュベットへの検体分注時には、その温調時間tは所定時間to より大きく経過した時間となるが、温調温度はほぼ一定であり測定精度は確保される。
【0049】
上記のような実施形態では、検体数に応じて待機時間を設定することにより、キュベット11に先に連続分注された試薬液は、安定した反応特性を示す所定温度にまで温調されてから検体液の分注を行うために、検体数に関係なく測定精度を確保することができ、また、ノズルチップ13の使用量の削減、測定効率の向上が得られ、装置の小型化が実現可能である。
【0050】
なお、上記実施形態では分注器4の吸引ノズル41には加熱手段が設置されていない例を示したが、この吸引ノズルに吸引した試薬を予備加熱する加熱手段(プレヒート機構)を設置して、キュベット11に分注する試薬液温度を高めるようにしてもよい。この場合には、温調時間、待機時間の短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態における尿蛋白用の自動分析機器の概略構成を示す斜視図
【図2】図1のサンプルトレイの斜視図
【図3】分析状態のサンプルトレイの概略断面図
【図4】キュベット、検体容器およびノズルチップの斜視図
【図5】温調時間と測定濃度との関係例を示すグラフ
【符号の説明】
1 自動分析機器
2 装置本体
3 サンプルトレイ
4 分注器
5 測光部
9 ボトル搭載部
11 キュベット
12 検体容器
13 ノズルチップ
14 試薬ボトル
21 操作部
31 回転テーブル
32 温調ブロック(温調手段)
41 吸引ノズル
42 旋回アーム[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a small automatic analyzer that can perform fecal occult blood, urine protein analysis, and the like.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, a large-sized analyzer for automatically analyzing components such as fecal occult blood from a sample collected by a mass examination or the like is known (for example, see Patent Document 1).
[0003]
This large analyzer sets a large number of cuvettes (mixing containers) to be disposable or washed and reused, and transports the cuvettes in a straight line while transferring sample liquid from a sample collection container to an empty cuvette and liquid from a reagent bottle. Reagents are respectively dispensed, and photometry of the degree of coloration is performed.
[0004]
The reagent is dispensed into the cuvette using a dedicated dispenser, and the reagent is sequentially dispensed into the cuvette to be conveyed.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-8-35969
[Problems to be solved by the invention]
The conventional automatic analyzer as described above is large and suitable for analyzing a large number of samples, and when the number of samples is small and the frequency of analysis is low, it is expensive and unsuitable, and the measurement efficiency is low. There is a problem that becomes low.
[0007]
By the way, in the case of analyzing a sample component by the color reaction of the sample and the reagent mixed in the cuvette as described above, since the degree of the reaction is affected by the temperature, a heater or the like for controlling the temperature of the cuvette is installed. The cuvette is heated and held at a predetermined temperature so as to obtain a color change that accurately corresponds to the amount of the sample component.
[0008]
In addition, in the above-described large analyzer, the dispensing of the reagent, the dispensing of the sample, and the measurement are sequentially performed on each cuvette sequentially, so that the time from the dispensing of the reagent to the measurement becomes constant, and the The measurement error caused by the temperature difference between the reagents during dispensing is reduced.
[0009]
However, a small analytical instrument that sometimes performs measurement of one sample has a problem that the temperature of the reagent varies depending on the number of samples, causing a large error in measurement accuracy, and lowering the efficiency of continuous measurement.
[0010]
In other words, in a small analytical instrument, dispensing a reagent and a sample using a common dispenser without using a separate dispenser is advantageous in terms of miniaturization of the apparatus. It is advantageous to attach a disposable nozzle tip to the suction nozzle of the dispenser to suction the liquid, since cleaning is not required and miniaturization and efficiency are improved. In this case, when measuring one sample, for example, after dispensing the reagent into a cuvette mounted on the sample tray, the nozzle tip is replaced, the sample is dispensed, and the mixture is stirred and mixed. However, in this method, since the sample is dispensed and measured in a shorter time than the reagent dispensing time, the temperature control time until the measurement is short, and the reaction is slow due to the low temperature of the reagent at the beginning of the measurement. , There is a tendency for the measured value to have an error that is low.
[0011]
On the other hand, when a plurality of cuvettes are mounted on the sample tray and a plurality of samples are continuously measured, the above operation is repeated for each sample, and a nozzle tip for a reagent and a nozzle tip for a sample are provided for each sample. Is required, and the measurement cost increases. From this point, when one nozzle tip is used for a plurality of cuvettes, the reagent is first dispensed to all the cuvettes, and then the sample is sequentially dispensed, so that the usage amount of the nozzle tip can be reduced. However, there is a difference between the reagent temperature at the time of sample dispensing for the cuvette to which the reagent was first dispensed and the reagent temperature at the time of sample dispensing for the cuvette to which the reagent was last dispensed. It affects the reaction characteristics and causes measurement errors. In other words, the elapsed time from the dispensing time of the reagent in each cuvette to the dispensing time of the sample, that is, the temperature control time is different, a difference occurs in the reagent temperature, and there are various temperature differences depending on the number of samples, and the number of samples is particularly small. In this case, there is a problem that a large temperature difference occurs.
[0012]
In view of the above, an object of the present invention is to provide an automatic analyzer capable of performing analysis with high accuracy and low cost even when the number of analyzes is small.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The automatic analyzer of the present invention is capable of mounting a plurality of cuvettes, includes a sample tray for controlling the temperature of the cuvette by a temperature control unit, and a dispenser having a suction nozzle, and includes a cuvette mounted on the sample tray. An automatic analyzer that analyzes a sample component by mixing a reagent and a sample liquid and measuring the degree of reaction while controlling the temperature by the temperature control unit,
After sequentially dispensing reagents to all of the cuvettes mounted on the sample tray, after a predetermined time has elapsed since the reagent was dispensed to the first cuvette and the temperature of the reagents has risen to a predetermined temperature, the sample in the cuvette has been removed. Is started.
[0014]
The dispenser uses a common suction nozzle for dispensing reagents and dispensing samples, and uses one nozzle tip attached to the suction nozzle for all cuvettes mounted on the sample tray. It is desirable to dispense the reagents sequentially.
[0015]
The sample tray includes a rotary table on which the cuvette is mounted, and a temperature control block for controlling the temperature of the cuvette. When a predetermined time that is a multiple of one rotation time of the rotary table has elapsed, the dispensing operation of the sample to the cuvette is performed. It is preferred to start.
[0016]
The suction nozzle of the dispenser may be configured to include heating means for preheating the sucked liquid.
[0017]
【The invention's effect】
According to the present invention as described above, after sequentially dispensing reagents to all of the cuvettes mounted on the sample tray, a predetermined time has elapsed since the reagent was dispensed to the first cuvette, and the reagent rose to a predetermined temperature. By starting the dispensing of the sample into the cuvette after the time point, the reagent temperature at the time of sample dispensing in each cuvette becomes almost constant near a predetermined temperature at which the reaction characteristics are stable, and good measurement accuracy is improved. As well as dispensing reagents to all cuvettes first, the amount of nozzle tips used is reduced, reducing measurement costs and reducing nozzle tip replacement time. Compared to the case where injection, sample dispensing, and temperature control to a predetermined temperature are repeated, the entire temperature control time can be shortened, and measurement efficiency can be improved.
[0018]
Further, if the dispenser uses a common suction nozzle for dispensing the reagent and dispensing the sample, it is advantageous for miniaturization of the apparatus, and when dispensing the reagent using one nozzle tip, Nozzle tip consumption can be minimized.
[0019]
When the dispensing operation of the sample into the cuvette is started when a predetermined time that is a multiple of one rotation time of the rotation table of the sample tray has elapsed, the time can be easily controlled.
[0020]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a perspective view showing a schematic mechanism of an example of an automatic analyzer for urine protein, FIG. 2 is a perspective view of a sample tray, FIG. 3 is a schematic sectional view of a sample tray in an analysis state, FIG. FIG. 5 is a perspective view of the nozzle tip, and FIG. 5 is a graph showing a relationship example between the temperature control time and the measured concentration.
[0021]
A schematic mechanism of the automatic analyzer 1 according to one embodiment will be described with reference to FIGS. The automatic analyzer 1 includes a disposable cuvette 11 as a mixing container as shown in FIG. 4A, a sample container 12 for storing a sample liquid as shown in FIG. 4B, and a sample container 12 as shown in FIG. A disposable nozzle tip 13 attached to the tip of a suction nozzle 41 described later for sucking and discharging a sample liquid and a reagent liquid is used as a consumable.
[0022]
The cuvette 11 is formed of a translucent resin into a substantially rectangular cylindrical shape, the lower wall surface is particularly configured as a measuring portion 11a through which the measuring light is transmitted, and the upper outer periphery projects outward and is locked in the mounting hole. A reagent 11 and a sample liquid are dispensed into the inside from the upper end opening 11c. Further, the sample container 12 has a flange portion 12a which protrudes outward on the upper outer periphery and is locked in the mounting hole, and a sample liquid such as a urine sample is injected into the inside thereof. Further, the nozzle tip 13 is formed in a pipette shape, and the tip of a suction nozzle 41 is fitted and mounted on the upper end opening. The liquid is suction-contained inside by introduction of suction pressure, and is discharged to the cuvette 11 by introduction of discharge pressure. I do.
[0023]
The automatic analyzer 1 includes a circular sample tray 3 in which a plurality of (for example, 10) sets of the cuvette 11, the sample container 12, and the nozzle chip 13 can be mounted on the front flat portion of the apparatus main body 2, and a vertically moving and rotating movement. A dispenser 4 having a suction nozzle 41 for performing the measurement, a photometric unit 5 (see FIG. 3) which is installed inside the sample tray 3 and transmits and measures the change in color of the reagent and the sample liquid in the cuvette 11, and this photometry. A light-shielding cover 6 for covering the sample tray 3 above the portion 5; a chip disposal portion 8 disposed near the sample tray 3; and a bottle mounting portion 9 on which a reagent bottle 14 containing a reagent solution is mounted. Be prepared.
[0024]
The apparatus main body 2 includes an operation unit 21 installed at an upper part, a front cover 22 that covers an analysis mechanism such as a sample tray 3 and a dispenser 4, and a chip disposal box 23 installed at a lower part so as to be able to be pulled out. .
[0025]
The basic operation of the urine protein analysis is as follows. First, a reagent solution is sequentially dispensed from the reagent bottle 14 to each cuvette 11 by the dispenser 4, and thereafter, the reagent solution is dispensed to the first cuvette 11 and then a predetermined time. After a lapse of time, a predetermined amount of the sample liquid is dispensed from the sample container 12 to the cuvette 11 after the temperature of the reagent liquid has risen to a predetermined temperature by temperature control by a temperature control block 32 (temperature control means) described later, and the mixture is stirred. I do. The sample liquid is sequentially dispensed into each cuvette 11. Each time the light passes through the measurement position, the color change is measured by the light measuring unit 5, and urine protein is obtained from the initial value and the degree of color change after a predetermined time.
[0026]
Next, the structure of each part will be specifically described. First, as shown in FIGS. 2 and 3, the sample tray 3 includes a disk-shaped rotary table 31 that is driven to rotate in the normal rotation direction and the reverse rotation direction, a temperature control block 32 that does not rotate, and a heat shield cover below. 33 is provided.
[0027]
The rotary table 31 has a plurality of circular mounting holes 34 concentrically holding the sample container 12 on the outer peripheral side, a plurality of rectangular mounting holes 35 concentrically holding the cuvette 11 on the inner peripheral side, and a circular mounting hole 34. And ten sets of cylindrical mounting portions 36 for holding the nozzle tips 13 on the outer peripheral side adjacent to the peripheral portion are provided with the circumference equally divided. A support shaft 37 is provided at the center of the lower surface of the turntable 31 and penetrates the center of the temperature control block 32 and is pivotably supported. A gear 38 is fixed to the lower end of the support shaft 37, and is rotated by a drive motor with a timing belt (not shown).
[0028]
The temperature control block 32 (temperature control means) is made of metal such as aluminum and has a large and large heat capacity. A heater 39 is provided at the bottom to adjust the temperature to a predetermined temperature, and the cuvette 11 mounted on the rotary table 31 is provided at the top. The cuvette 11 is adjusted to a predetermined temperature by heating the air in the concave portion 32a. The bottom surface and the outer periphery of the temperature control block 32 are covered with a heat shielding cover 33 made of resin to obtain a heat retaining effect of the temperature control block 32 and to accommodate the sample container 12 and the nozzle chip 13 in an annular space 33 a formed in the outer peripheral portion. The lower part passes along with the rotation of the turntable 31.
[0029]
Further, a photometric section 5 is provided inside the temperature control block 32. The photometric unit 5 is provided between the inner and outer peripheries of the concave portion 32a so as to sandwich the measuring portion 11a of the cuvette 11 moving in the concave portion 32a. , A light receiving element 52 (photo sensor) installed in the camera. The light receiving element 52 generates a signal (voltage) having a magnitude corresponding to the amount of light received by the photometry of a predetermined wavelength (color) transmitted through the cuvette 11 from the light emitting element 51 and transmitted to the control unit. The control unit calculates the analysis result of the sample component from the color change corresponding to the signal.
[0030]
In urine protein analysis, two wavelengths, a main wavelength and a sub-wavelength, are measured. Two sets of the light emitting element 51 and the light receiving element 52 are provided. The two sets of LEDs of the light emitting elements 51 have different emission wavelengths, and are installed in accordance with the pitch of the mounting intervals of the cuvettes 11 (opening intervals of the rectangular mounting holes 35) of the rotary table 31, so that two different sets of cuvettes 11 are simultaneously set. Photometry can be performed between the light emitting element 51 and the light receiving element 52, and the degree of coloration is sequentially measured each time.
[0031]
The light-shielding cover 6 that covers the photometric unit 5 and blocks the influence of external light is installed so as to be able to undulate above the sample tray 3 in a range where the photometric unit 5 is installed. The outer peripheral portion is rotatably supported by a horizontal shaft, and a portion covering the center of the sample tray 3 is lifted. A cuvette retainer 63 is provided on the side of the light shielding cover 6.
[0032]
The dispenser 4 (FIG. 1) includes a rod-shaped suction nozzle 41 extending downward at the lower end of the pivot arm 42, and performs dispensing of a reagent solution and a sample solution and stirring and mixing of both solutions. The swing arm 42 is supported so as to be able to move up and down along a guide rod (not shown), and a rotary plate holding the guide rod is driven to rotate by a timing belt wound by a drive motor. As a result, the turning arm 42 is driven to rotate, and a feed screw (not shown) provided at the center of rotation is screwed into the turning arm 42, and the rotation of the feed screw causes the turning arm 42 to move up and down. I have.
[0033]
The above-described pipette-shaped nozzle tip 13 is attached to the tip of the suction nozzle 41 by the downward movement of the swivel arm 42, and the sample liquid and the lysing solution are sucked and discharged into the nozzle tip 13. After use, with the upper end of the nozzle tip 13 engaged with the engagement groove of the tip discarding portion 8, the swivel arm 42 is moved upward to disengage and fall into the lower discard box 23. And discard it. The chip disposal section 8 is arranged on the turning locus of the suction nozzle 41.
[0034]
The suction nozzle 41 has an air passage (not shown) opened at the tip, and an air pipe from a syringe pump (not shown) installed in the apparatus main body 2 is connected to the air passage. The syringe pump is an air pump having a syringe-like piston, and a negative pressure or a positive pressure (suction / discharge pressure) generated by driving the syringe is introduced into the suction nozzle 41.
[0035]
The automatic analyzer 1 has a built-in control unit (not shown) linked to the operation unit 21 in the apparatus main body 2. This control unit controls the operation of the sample tray 3, the dispenser 4, and the photometric unit 5, and sequentially dispenses the reagent solution to all of the cuvettes 11 mounted on the sample tray 3 with one nozzle tip 13. Thereafter, after a predetermined time has elapsed since the reagent was dispensed into the first cuvette 11 and the temperature of the reagent rose to a predetermined temperature, the dispensing and stirring of the sample liquid into the cuvette 11 was sequentially started, photometry was performed, and photometry was performed. The analysis result is calculated based on the photometry of the unit 5.
[0036]
Next, the operation of the present embodiment will be described. First, before performing an analysis, a sample container 12 containing each sample liquid is mounted on the sample tray 3, and a cuvette 11 and a nozzle chip 13 are mounted at a position corresponding to the sample container. The chip 13 is set to prepare for measurement. The nozzle tip 13 for the reagent solution is set on the apparatus main body 2 near the sample tray 3 or the reagent bottle 14.
[0037]
Thereafter, the start button of the operation unit 21 is operated to start the analysis processing. At the initial time, the rotation table 31 of the sample tray 3 is rotated once, the photometric unit 5 detects the cuvette 11, and the sample analysis of the mounted position is started.
[0038]
First, the nozzle tip 13 for the reagent solution is attached to the tip of the suction nozzle 41, and the suction nozzle 41 is swirled to the position of the reagent bottle 14 to suck a predetermined amount of the reagent solution into the nozzle tip 13. The reagent solution is moved onto the cuvette 11 to inject the reagent solution. Subsequently, a predetermined amount of the reagent solution is sucked from the reagent bottle 14 into the nozzle tip 13 again, and the rotating table 31 is rotated to transfer the reagent solution to the next cuvette 11. Is sequentially repeated to dispense the reagent solution to all the mounted cuvettes 11. The used nozzle tip 13 is detached from the suction nozzle 41 by the tip discarding unit 8 and dropped downward to be discarded.
[0039]
Next, a sample solution is dispensed from the sample container 12 to each cuvette 11. Before the dispensing of the reagent solution into the first cuvette 11, a predetermined time has elapsed. The rotary table 31 is rotated and waits until the reagent liquid in the first cuvette 11 rises to a predetermined temperature according to the tone, and after the predetermined time has elapsed, the dispensing and stirring of the sample liquid is started sequentially from the first cuvette 11. I do.
[0040]
Then, the nozzle tip 13 at a position close to the first cuvette 11 is attached to the suction nozzle 41, and the rotating table 31 is rotated to move the sample container 12 to a position below the turning position of the suction nozzle 41 so that a predetermined amount of the sample liquid is removed. After being sucked into the nozzle tip 13, the sample liquid is moved onto the cuvette 11 to dispense the sample liquid into the cuvette 11, and further, the nozzle tip 13 is inserted into the cuvette 11, and the liquid in the cuvette 11 is moved into the nozzle tip 13. The suction and discharge are repeated to stir and mix the reagent solution and the sample solution. The used nozzle tip 13 is discarded.
[0041]
Next, the cuvette 11 in which the reagent solution and the sample solution are mixed is moved to the photometric unit 5 sequentially by the rotation of the turntable 31 while the temperature is adjusted to a predetermined temperature by the temperature adjusting block 32, and the light emitting element 51 and the light receiving element 52, the photometry of the transmission optical density is performed each time.
[0042]
While the above measurement is continued, a series of analysis operations of mounting the nozzle tip 13 to the next cuvette 11, dispensing the sample liquid, stirring and photometry are performed simultaneously. The analysis result based on the photometry is output, and the process ends.
[0043]
Here, the control of the temperature adjustment time (standby time) after the dispensing of the reagent solution will be described with reference to a specific example. FIG. 5 shows a temperature control time t between the dispensing of the above-mentioned reagent solution into the cuvette 11 and the dispensing of this concentration reference solution using a concentration reference solution containing a known amount of urine protein component. It is a graph which shows the relationship with the measured density d which measured the color reaction after that.
[0044]
As shown in FIG. 5, when the temperature adjustment time t is short, the temperature of the reagent solution is low, the reaction with the analyte component is slow, and the measured concentration d is a low value. From the stability, it has been found that the temperature adjustment time t when the threshold value is set to do, that is, the required predetermined time until the temperature of the reagent solution reaches the predetermined temperature is longer than to (for example, longer than 128 seconds).
[0045]
Further, in the dispenser 4 of the automatic analyzer 1 in the above embodiment, after dispensing the first sample liquid to the cuvette 11 such as replacement of the nozzle tip 13 and aspiration of the sample liquid after the final dispensing of the reagent liquid. The required time a is about 38 seconds. After dispensing the first sample, the time b required for exchanging the nozzle tip 13 and aspirating the sample liquid before dispensing the second sample liquid to the cuvette 11 is about 32 seconds. The interval c in dispensing the reagent solution to the plurality of cuvettes 11 is about 12 seconds. The time p required for one rotation of the turntable 31 is about 9 seconds.
[0046]
From the above conditions, the standby time T from the end of the dispensing of the reagent solution to the start of the first dispensing operation of the sample liquid is T = to−ac (k−1), where k is the number of samples. The actual standby time is set to a multiple of one rotation time p of the turntable 31, so that time control can be easily performed.
[0047]
For example, when measuring one sample (k = 1), the standby time T from the dispensing of the reagent solution to the start of the dispensing operation of the sample solution is T = to−a = 128−38 seconds = 90 seconds. In other words, approximately 90 seconds after the end of the dispensing of the reagent solution (10 rotations of the rotary table) so that the sample solution is dispensed after the necessary temperature control time to = 128 seconds after the first dispensing of the reagent solution. At the time when the standby time T e) has elapsed, the dispenser 4 is controlled to operate. In the measurement of two samples (k = 2), the standby time T is T = to−ac = 128−38−12 seconds = 78 seconds, and is set to 9 rotations (81 seconds) of the turntable 31. . Similarly, for three samples, T = to-a-2c = 66 seconds (rotation table 8 rotations = 72 seconds), and for four samples, T = to-a-3c = 54 seconds (rotation table 6 rotations = 54 seconds). ) For 5 samples, T = to-a-4c = 42 seconds (rotation table 5 rotations = 45 seconds), and for 6 samples, T = to-a-5c = 30 seconds (rotation table 4 rotations = 36 seconds). ), For 7 samples, T = to−a−6c = 18 seconds (rotation table 2 rotations = 18 seconds), and for 8 samples, T = to−a−7c = 6 seconds (rotation table 1 rotation = 9 seconds). ). In the case of 9 samples, T = to−a−8c = −6 seconds (rotation table 0 rotation = 0 seconds), and since the dispensing of the reagent solution is performed to all the cuvettes 11 in advance, no waiting time is required. Immediately after the dispensing of the reagent solution, control is performed so that the first dispensing operation of the sample solution is started.
[0048]
The waiting time T is a value in the sample dispensing for the first cuvette. In the second and subsequent sample dispensing, the sample dispensing interval b is longer than the reagent solution dispensing interval c, so that the first sample dispensing is performed. The sample can be dispensed continuously and sequentially. In the case of multiple samples, when the sample is dispensed into the final cuvette, the temperature control time t is a time that has elapsed more than the predetermined time to, but the temperature control temperature is substantially constant, and the measurement accuracy is secured. .
[0049]
In the embodiment as described above, by setting the waiting time according to the number of samples, the reagent solution that has been continuously dispensed first into the cuvette 11 is adjusted to a predetermined temperature that shows stable reaction characteristics. Since the sample liquid is dispensed, measurement accuracy can be ensured irrespective of the number of samples, and the amount of the nozzle tip 13 used can be reduced, the measurement efficiency can be improved, and the device can be downsized. It is.
[0050]
In the above embodiment, an example is shown in which the heating means is not provided on the suction nozzle 41 of the dispenser 4. However, a heating means (preheating mechanism) for preheating the sucked reagent is provided on the suction nozzle 41. Alternatively, the temperature of the reagent solution dispensed into the cuvette 11 may be increased. In this case, the temperature control time and the standby time can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a schematic configuration of an automatic analyzer for urine protein according to one embodiment of the present invention. FIG. 2 is a perspective view of a sample tray of FIG. 1. FIG. FIG. 4 is a perspective view of a cuvette, a sample container, and a nozzle tip. FIG. 5 is a graph showing an example of a relationship between a temperature control time and a measured concentration.
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Automatic analyzer 2 Device main body 3 Sample tray 4 Dispenser 5 Photometry unit 9 Bottle mounting unit 11 Cuvette 12 Sample container 13 Nozzle chip 14 Reagent bottle 21 Operation unit 31 Rotary table 32 Temperature control block (temperature control means)
41 suction nozzle 42 swivel arm