JP2004265247A - 非接触式ic付き情報シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非接触式ICモジュールを有するICタグと可逆性感熱記録シートとが積層貼合されてなり、目視不能なデータ情報を更新可能に格納でき、かつ視認可能で書換可能な画像情報を表示できる非接触式IC付き情報シートであって、非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部が、可逆性感熱シートの全周に設けられていることを特徴とする非接触式IC付き情報シート。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱エネルギーを制御することにより発色画像の形成と消去が可能な熱可逆記録媒体と、非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部とデータ情報記憶部(例えばメモリ、例えば電気的に書換可能なEEPROMのようなメモリ)、又はこれに加えて更に演算手段(例えばCPU)を有するICモジュールを有するIC回路層を積層構成の内部に持ち、データの書き込みや読み出しが行なえるICラベル(以下「ICタグ」、「IC回路層」とも云う)を具備し、かつ視認可能な画像情報を可逆的に表示する非接触式IC付き情報シートに関するものである。本発明により得られ共に可逆性(更新可能)な視認可能な情報と視認不能なデータ情報とを有するIC付き情報シートは、表面への可視画像情報記録及びICメモリのデータ情報が書き換え可能であり、例えば、入出チケット、冷凍食品用容器、工業製品、各種薬品容器等のステッカー、物流管理用途、製造工程管理用途など多目的に使用可能である。
【0002】
【従来の技術】
近年、一時的な画像形成を行なうことができ、不要となったときにはその画像の消去ができるようにした熱可逆記録媒体が注目されている。その代表的なものとして樹脂母材中に長鎖脂肪族炭化水素基をもつ有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物またはフェノール化合物のような顕色剤とロイコ染料のような発色剤を分散した熱可逆記録媒体が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
このような熱可逆性記録媒体(以降、単に「記録媒体」ということがある)は、磁気記録層を持つPETフィルムを支持体としているものが多く、主にポイントカードとして市場で使われている。その一方で、薄手の支持体上に熱可逆性記録層を設け、その支持体の反対面に接着層があり、様々な基材に対して熱と圧力によってラミネートして熱可逆性熱記録媒体として使用する方法も多く見られるようになってきている。例えば特許文献3に記載の接着層付きの可逆性感熱記録シート、特許文献4に記載の接着層付きの可逆性感熱記録媒体、特許文献5に記載の可逆性感熱記録フィルム、特許文献6に記載の可逆性感熱記録カード等が挙げられる。
しかし、これらは、光メモリ、接触式IC、非接触式IC、磁気記録と組み合わせられ、ほとんどの基材が厚く、大きさが制限されているカードであり、カード用途が制限され、入出チケット、冷凍食品用容器、工業製品、各種薬品容器等のステッカー、物流管理用途、製造工程管理用途などの大きな画面、多様な表示には不向きであった。
また、近年、ICモジュールを内包し、外部のリーダ、ライタを介してデータを非接触で送受信するカードが普及し始めている。同様な用途で非接触式ICラベルの提案もなされている。例えば、特許文献7〜9には、非接触ICを各種印刷物に貼り付けた用途が、特許文献10〜12には、非接触式ICラベルの構造と主要な用途が提案されている。しかし、これらの印刷表示には、繰り返し使用できる非接触ICの機能を有効にする繰り返し表示できる機能と組み合わせたものはほとんど利用されていない。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−124360号公報
【特許文献2】
特開平6−210954号公報
【特許文献3】
特開2000−94866号公報
【特許文献4】
特開2000−251042号公報
【特許文献5】
特開2001−63228号公報
【特許文献6】
特開2002−103654号公報
【特許文献7】
特開平11−277961号公報
【特許文献8】
特開平11−277963号公報
【特許文献9】
特開2002−123805号公報
【特許文献10】
特開2002−269526号公報
【特許文献11】
特開2000−251046号公報
【特許文献12】
特開平11−134460号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の特許文献に開示されているようなICラベルを具備し、かつ視認可能な画像情報を有する可逆性感熱記録シートの用途を更に拡大できるようにするために、以下のことを目的とするものである。
(1)従来の問題として、前述特許文献7、8、9記載のように、非接触ICカードの基材を使用して貼り合わせていたが、この方式だと、一部のエリアしか可逆での印字と消去ができなくなるが、本発明は、全面への情報記録を実現する可逆性感熱記録シートの提供を目的とする。
(2)さらに、非接触ICカードの基材を使用して貼り合わせていたが、この方式だと、アンテナ部、情報記憶部段差の影響を受けて、一部、可逆性の感熱画像の印字と消去が多数回数可逆的にできなくなり、不揮発性ICメモリが10万回以上のデータ更新(書換え)を可能とするような高い耐久性を目途とするようになってきている現在では大きな不都合点であり、したがって、耐久性(書換可能回数)の点で、装着されたICメモリと可逆性感熱記録層との格差をなるべく小さくしてシート全体の耐久性をバランスさせ向上させることが好ましいが、本発明は、全面への情報記録を実現し、かつ耐久性を向上させた可逆性感熱記録シートの提供を目的とする。
(3)さらに、非接触ICカードの基材を使用して貼り合わせていたが、この方式だと、段差や粘着層または接着層の影響を受けて、一部、可逆性感熱画像の印字と消去がムラになるが、本発明は、全面への情報記録を実現する可逆性感熱記録シートの提供を目的とする。
(4)また、従来の問題は、非接触ICカードの基材を使用して貼り合わせていたが、この方式だと、層構成が多数になり段差の影響による印字・消去ムラ、強いては耐久性(書換回数)が低下し、生産性が劣るが、本発明は、全面への視認容易かつ書換可能な情報記録を実現する可逆性感熱記録シートの提供を目的とする。
(5)さらに、アンテナ部、情報記憶部の劣化、特に印字・消去の際にICモジュール及びアンテナ部に印加される熱及び機械的圧力による熱機械的劣化を防止するための情報記録を実現する可逆性感熱記録シートの提供を目的とする。
(6)さらに、可逆的に表示可能な可視情報を表示・消去する際に印字と消去がムラになるが、本発明は、ムラのない全面への情報記録を実現する保護層を有する可逆性感熱記録シートの提供を目的とする。
(7)さらに、非接触ICカードの基材を使用して貼り合わせていたが、この方式だと、段差や粘着層または接着層の影響を受けて、一部可逆での印字と消去がムラになるが、本発明は、そのような不都合なしに全面への情報記録を実現する可逆性感熱記録シートの提供を目的とする。
(8)また、従来の問題は、非接触ICが見えるためセキュリテイーの必要性があったが、本発明は、セキュリテイー機能を有した可逆性感熱記録シートの提供を目的とする。
(9)また、従来は、可逆性感熱記録の熱、圧力で、アンテナ部と情報記憶部の溶接部と情報記憶部の劣化が発生する問題があったため、アンテナ部と情報記憶部の溶接部と情報記憶部自身の劣化防止を有した可逆性感熱記録シートの提供を目的とする。
(10)また、従来の問題は、印字消去の装置内で搬送において搬送ロールにまかれて搬送したとき屈曲によって、アンテナ部と情報記憶部の溶接部の劣化が発生するため、アンテナ部と情報記憶部の溶接部の劣化防止能を有した可逆性感熱記録シートの提供を目的とする。
(11)さらに、可逆性感熱記録の熱、圧力で、アンテナ部と情報記憶部の影響で、可逆での印字と消去がムラになるため、本発明は、ムラのない全面への情報記録を実現する可逆性感熱記録シートの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の(1)「非接触式ICモジュールを有するICタグと可逆性感熱記録シートとが積層貼合されてなり、目視不能なデータ情報を更新可能に格納でき、かつ視認可能で書換可能な画像情報を表示できる非接触式IC付き情報シートであって、非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部が、可逆性感熱シートの全周に設けられていることを特徴とする非接触式IC付き情報シート」、(2)「非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層が、粘着層または接着層を介在して可逆性感熱シートの裏面に周辺のみ貼り合わせてあることを特徴とする前記第(1)項に記載の非接触式IC付き情報シート」、(3)「非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層が、粘着層または接着層を介在して可逆性感熱シートの裏面に周辺のみ貼り合わせ、中央部は空気層であることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の非接触式IC付き情報シート」、(4)「非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層が、可逆性感熱シートに直接設けられていることを特徴とする前記第(1)項に記載の非接触式IC付き情報シート」、(5)「保護層として、熱硬化、紫外線硬化、電子線硬化樹脂の被膜層が全面または部分的に設けられていることを特徴とする前記第(4)項に記載の非接触式IC付き情報シート」、(6)「非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層の保護のために可逆性感熱シートの基材反対側に、保護層として保護フィルムが接着層か粘着層で設けられていることを特徴とする前記第(5)項に記載の非接触式IC付き情報シート」、(7)「接着層か粘着層が、周辺のみ貼り合わせ、中央部は、空気層であることを特徴とする前記第(6)項に記載の非接触式IC付き情報シート」、(8)「保護層に印刷機能を有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の非接触式IC付き情報シート」、(9)「非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層のうち情報記憶部がアンテナ部の外側にあることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の非接触式IC付き情報シート」、(10)「非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層のうち情報記憶部が可逆性感熱記録フィルムの搬送方向の先端か後端にあることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれかに記載の非接触式IC付き情報シート」、(11)「非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層と可逆性感熱層との距離が、熱伝導率0.1〜0.5W/m・K(at100〜200℃)で50μ以上1000μ以下の基材であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載の非接触式IC付き情報シート」によって解決される。
【0006】
以下、本発明の可逆性熱記録媒体について詳しく説明する。
本発明の可逆性感熱記録フィルム(A)に用いられる「色調が可逆的に変化する感熱層」とは、温度変化によって目に見える変化を可逆的に起こす材料である。目に見える変化は色の状態の変化と形状の変化に分けられるが、本発明では主に色の状態の変化を起こす材料を使用する。色の状態の変化には、透過率、反射率、吸収波長、散乱度などの変化があり、実際の熱可逆記録材料はこれらの変化の組み合わせで表示を行なっている。より具体的には、熱により透明度や色調が可逆的に変化するものならばなんでも良いが、例えば、常温より高い第一の特定温度で第一の色の状態となり、第一の特定温度よりも高い第二の特定温度で加熱し、その後冷却することにより第二の色の状態となるもの、等が挙げられる。特に第一の特定温度と第二の特定温度で色の状態が変化するものが好適に用いられる。
【0007】
これらの例としては、第一の特定温度で透明状態となり、第二の特定温度で白濁状態となるもの(特開昭55−154198号公報)、第二の特定温度で発色し、第一の特定温度で消色するもの(特開平4−224996号、特開平4−247985号、特開平4−267190号などの公報)、第一の特定温度で白濁状態となり、第二の特定温度で透明状態となるもの(特開平3−169590号公報)、第一の特定温度で黒、赤、青等に発色し、第二の特定温度で消色するもの(特開平2−188293号、特開平2−188294号公報)等が挙げられる。この中で特に樹脂母材中に高級脂肪酸のような有機低分子物質を分散した系とロイコ染料と長鎖アルキル顕色剤を用いた系が好ましい。
【0008】
ロイコ染料としては、この種の可逆感熱記録媒体に用いられる化合物を1種または2種以上用いることができ、たとえば、フタリド化合物、アザフタリド化合物、フルオラン化合物など公知の染料前駆体である。
長鎖アルキル顕色剤としては、代表例としては、たとえば特開平5−124360号公報、特開平6−210954号公報、特開平10−95175号公報などに記載の記録層で用いられているものである。
ここで用いる顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させる顕色能をもつ構造、たとえばフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基などと分子間の凝集力を制御する構造、たとえば長鎖炭化水素基が連結した構造を一つ以上もつ化合物である。連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していても良く、また長鎖炭化水素基中にも同様の連結基および/または芳香族基が含まれていても良い。このような可逆性顕色剤の具体例は、たとえば特開平9−290563号公報、特開平11−188969号公報に記載に示され、1種または2種以上を混合して用いても良い。
【0009】
可逆感熱記録層には、必要に応じて塗布特性や発色消色特性を改善したり制御するための添加剤を用いることができる。これらの添加剤には、たとえば界面活性剤、導電剤、充填剤、酸化防止剤、発色安定化剤、消色促進剤などがある。
【0010】
可逆感熱記録層は、ロイコ染料、顕色剤、種々の添加剤をバインダー樹脂とともに形成する。このとき用いられる樹脂は支持体上にこれらの材料を結着できれば良く、従来公知の樹脂が1種または2種以上を混合して用いられる。なかでも、繰り返し時の耐久性を向上させるため、熱や紫外線、電子線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられ、特にイソシアネート系化合物などを架橋剤として用いた熱硬化型の樹脂、例えばアクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど架橋剤と反応する基を持つ樹脂、または架橋剤と反応する基を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂などが特に好ましく用いられる。しかし、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。また、架橋をさせた場合、記録層のゲル分率は30%以上であることが好ましい。これよりも低いと架橋状態が充分でなく耐久性に劣る。この値は50%以上であると更に好ましく、特に好ましくは70%以上である。記録層中の発色成分と樹脂の割合は、発色成分1に対して0.1から10が好ましく、これより少ないと記録層の熱強度が不足し、これより多い場合には発色濃度が低下して問題となる。また、本発明におけるバインダー樹脂が架橋状態にあるのか非架橋状態にあるのかを区別する方法として、塗膜を溶解性の高い溶媒中に浸すことによって区別することができる。すなわち、非架橋状態にあるバインダー樹脂は、溶媒中に該樹脂が溶け出し、溶質中には残らなくなるためである。
【0011】
硬化剤は、特に限定されるものではないが、好ましくはイソシアネート系硬化剤が用いられる。イソシアネート系硬化剤の具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)等、およびこれらのトリメチロールプロパンなどによるアダクトタイプ、ビュレットタイプ、イソシアヌレートタイプ及びブロック化イソシネート類等が挙げられる。中でも特にヘキサメチレンジイソシアネートが好ましく、このアダクトタイプ、ビュレットタイプ、イソシアヌレートタイプが好ましく用いられる。ただし、硬化剤は添加した全量が架橋反応をしていても、していなくても良い。すなわち、未反応硬化剤が存在していても良い。この種の架橋反応は経時的に進行するため、未反応の硬化剤が存在していることは架橋反応が全く進行していないことを示すのではなく、未反応の硬化剤が検出されることにより架橋状態にある樹脂が存在することが示唆されるからである。また更に、架橋促進剤としてこの種の反応に用いられる触媒を用いてもよい。
【0012】
可逆性感熱記録層は、ロイコ染料、顕色剤、種々の添加剤、バインダー樹脂ならびに塗液溶媒よりなる混合物を均一に混合分散させて調製した塗液を用いて形成する。塗液調製に用いられる溶媒の具体例としてはアルコール類、ケトン類、エーテル類、グリコールエーテル類、エステル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類等を例示することができるが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
塗液調製はペイントシェーカー、ボールミル、アトライター、三本ロールミル、ケディーミル、サンドミル、ダイノミル、コロイドミル等公知の塗液分散装置を用いて行なうことができる。また、上記塗液分散装置を用いて各材料を溶媒中に分散しても良いし、各々単独で溶媒中に分散して混ぜ合わせても良い。更に加熱溶解して急冷または除冷によって析出させても良い。
塗工方法については特に制限はなく、ブレード塗工、ワイヤーバー塗工、スプレー塗工、エアナイフ塗工、ビード塗工、カーテン塗工、グラビア塗工、キス塗工、リバースロール塗工、ディップ塗工、ダイ塗工等公知の方法を用いることができる。
【0013】
保護層(厚さ0.1〜10μm)の材料としては、熱や紫外線、電子線(特開平2−566号公報に記載)などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられる。その中でも紫外線により硬化可能な樹脂を用いることが望ましい。紫外線や電子線にて硬化させる樹脂としては、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ビニル系、不飽和ポリエステル系のオリゴマーや各種単官能、多官能のアクリレート、メタクリレート、ビニルエステル、エチレン誘導体、アリル化合物等のモノマーが挙げられる。また、紫外線を用いて架橋させる場合には光重合開始剤、光重合促進剤を用いる。また、熱によって架橋する場合ではイソシアネート系化合物などを架橋剤として用いた熱硬化型の樹脂、例えばアクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど架橋剤と反応する基を持つ樹脂、または架橋剤と反応する基を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂などが挙げられる。
また、バック層には上記樹脂の他に希釈溶剤、有機/無機フィラーや滑剤、着色顔料、帯電防止剤等を用いても良い。
【0014】
これらの中には、有機若しくは無機のフィラー紫外線吸収剤、滑剤、着色顔料などを含有することができる。無機フィラーの具体例としては、炭酸塩、ケイ酸塩、金属酸化物、硫酸化合物等が挙げられ、有機フィラーの具体例としては、シリコーン樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ホルムアルデヒド系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等が挙げらる。紫外線吸収剤の具体例としては、サリシレート構造、シアノアクリレート構造、ベンゾトリアゾール構造、ベンゾフェノン構造などを有する化合物が挙げられる。滑剤の具体例としては、合成ワックス類、植物性ワックス類、動物性ワックス類、高級アルコール類、高級脂肪酸類、高級脂肪酸エステル類、アミド類などが挙げられる。ただし本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
上記記載の分散装置、塗工方法を用いて塗膜を作製することができる。
【0015】
記録層と保護層の接着性向上、保護層の塗布による記録層の変質防止、保護層中の添加剤の記録層への移行を防止する目的で、両者の間に中間層を設けることが好ましく(特開平1−133781号公報に記載)、これによって発色画像の保存性が改善できる。また、記録層の上に設置される保護層、中間層には、酸素透過性の低い樹脂を用いることにより記録層中の発色剤および顕色剤の酸化を防止または低減することが可能になる。
中間層は主に樹脂からなり、下記のような熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、UV硬化樹脂、EB硬化樹脂が使用可能である。即ち、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド等が挙げられ、必要に応じてフィラーを含んでいてもよい。また、紫外線吸収剤を含んでいてもよい。
中間層の膜厚は0.1〜20μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.3〜3μmである。また、中間層中のフィラーの含有量は体積分率で1〜95%、より好ましくは5〜75%である。中間層中に前記保護層中に用いられた有機紫外線吸収剤を含有しても良く、その含有量はバインダー100重量部に対して0.5〜10重量部の範囲が好ましい。
中間層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、中間層の塗工方法、中間層の乾燥・硬化方法等は、前記記録層、保護層で用いられた公知の方法を用いることができる。
【0016】
また、発色感度の向上、接着性の向上のためにアンダー層を設けても良い。
また、レーザー記録が可能にするためレーザー光を吸収して光を熱に変換する光熱変換層を設けても良い。
また、可逆性感熱記録フィルムは、カールの問題から記録層面とは反対の裏面にバック層を設けても良い。バック層は記録層面側の樹脂の収縮によるカールを抑えるために設けるもので、熱や紫外線、電子線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられる。その中でも紫外線により効果可能な樹脂を用いることが望ましい。紫外線や電子線にて硬化させる樹脂としては、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ビニル系、不飽和ポリエステル系のオリゴマーや各種単官能、多官能のアクリレート、メタクリレート、ビニルエステル、エチレン誘導体、アリル化合物等のモノマーが挙げられる。また、紫外線を用いて架橋させる場合には光重合開始剤、光重合促進剤を用いる。また、熱によって架橋する場合ではイソシアネート系化合物などを架橋剤として用いた熱硬化型の樹脂、例えばアクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど架橋剤と反応する基を持つ樹脂、または架橋剤と反応する基を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂などが挙げられる。
また、バック層には上記樹脂の他に希釈溶剤、有機/無機フィラーや滑剤、着色顔料、帯電防止剤等を用いても良い。
バック層はシートの記録層面の収縮を抑えるために設けるもので表面層とバック層面の収縮のバランスが取れるように塗布することが望ましく、表面層とバック層を塗布後にシートが平らになるように塗布されていることが望ましい。
【0017】
本発明の可逆性感熱記録媒体を用いて発色画像を形成させるためには、いったん発色温度以上に加熱したのち急冷されるようにすればよい。具体的には、例えばサーマルヘッドやレーザー光で短時間加熱すると感熱記録層が局部的に加熱されるため、直ちに熱が拡散し急激な冷却が起こり、発色状態が固定できる。
一方、消色させるためには適当な熱源を用いて比較的長時間加熱し冷却するか、発色温度よりやや低い温度に一時的に加熱すればよい。長時間加熱すると記録媒体の広い範囲が昇温し、その後の冷却は遅くなるため、その過程で消色が起きる。この場合の加熱方法には、熱ローラー、熱スタンプ、熱風などを用いてもよいし、サーマルヘッドを用いて長時間加熱してもよい。
また、感熱記録層を消色温度域に加熱するためには、例えばサーマルヘッドへの印加電圧やパルス幅を調節することによって、印加エネルギーを記録時よりやや低下させればよい。この方法を用いれば、サーマルヘッドだけで記録・消去ができ、いわゆるオーバーライトが可能になる。もちろん、熱ローラー、熱スタンプによって消色温度域に加熱して消去することもできる。
【0018】
本発明の熱可逆記録媒体を用いて作成された記録媒体は、可逆性感熱記録部と情報記憶部の両方を設けることにより、情報記憶部に記憶された情報を可逆性感熱記録部に表示することで、特別な装置がなくても情報を確認することができ、利便性が向上する。その際に用いられる記憶部は非接触IC方式が好ましく用いられる。磁気記録方式は、磁気によるエラー、低メモリ、改ざん問題があり、接触式IC方式は、接点の劣化の問題があり、光メモリは、可撓性の問題があり非接触IC方式が好ましく用いられる。
【0019】
そこで、本発明の可逆性感熱記録媒体は、ロール状、シート状に加工され、可逆性感熱記録フィルム(A)として、非接触IC回路部(B)を貼り合わせ加工または、エッチングなどの2次加工される。加工されたものは、入出チケット、冷凍食品用容器、工業製品、各種薬品容器等のステッカー、物流管理用途、製造工程管理、文書管理用途などのA4サイズなど一般文書サイズに加工されたシート状のものとして広く用いることができる。
【0020】
本発明の非接触ICタグ(B)は、回路基板上に、IC回路とアンテナ回路を形成して設けられる。IC回路とアンテナ回路は電気的に導通される。回路基板用の基板材は、一般的な紙、フェノール樹脂、ガラスエポキシ樹脂、コンポジット等のリジッドタイプ、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、紙、合成紙等のフレキシブルタイプ、および両者の複合タイプが使用できる。配線回路は金属導線をコイル状にしたものを前記基板材上に接着剤を用いて設置したり、加熱加圧してフィルムを変形させて設置して設ける方法、銅やアルミ等の金属を張った基板材の金属箔層を部分エッチングして設ける方法、銀などの導電性の金属で形成された金属箔を基板上に転写して設ける方法、非配線部分を覆うフォトレジスト技術により作成されたマスクを用いて選択的に無電界めっきを施す方法、非配線部分を覆うマスクを介したCVD法、スパッタリング法、イオンインジェクション法等により設ける方法、導電ペースト塗料を用いてシルクスクリーン印刷で印刷、乾燥して基板上に設ける方法、及び、これら技術又は技術の一部を組み合わせた方法が挙げられる。
【0021】
非接触ICタグ(B)は、上記により配線回路を形成した基板上にIC回路を実装し、アンテナ回路とIC回路を電気的に導通接続して形成される。基板へのIC回路の実装は、TAB(テープ・オートメイテッド・ボンディング)、COB(チップ・オン・ボード)やフリップチップ実装が用いられる。IC回路の実装やアンテナ回路との接続には、通常のはんだ付けや、導電性接着剤が使用できるが、加工の際、回路基板材が耐えうる温度条件のものを採用する必要がある。IC回路層(B)は実装されたIC回路や配線回路の保護のために、エポキシ樹脂などで包埋(パッケージング)して用いることもできる。
IC回路層(B)は、メモリ回路、又はマイコン回路(更にCPUをも有する)であることができ、メモリ回路である場合、該メモリ回路はメモリ及びこれにバスラインを介してつながるメモリ制御回路を有するものであり、メモリは不揮発性メモリであることが好ましく、現場プログラミング可能なPROM、紫外線で書換可能なEPROM、電気的書換可能なEEPROMが好ましく使用され、特に、シート発行後に使用現場で書換可能なEEPROMはより好ましく使用される。また、このようなIC回路層(B)がマイコン回路である場合には、例えばCPU及びその専用処理回路から成る部分、EEPROM部分、ROM部分、RAM部分、EEPROMにバスラインで連結せるメモリ制御回路、これら各部分とCPUを結ぶアドレスライン及びデータラインを有するものであり得る。
IC回路層(B)の厚みは、エポキシ樹脂で包埋後150μm〜1mmである。
また、保護のために、IC回路露出面に、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム等の保護フィルムで接着することもできる。
【0022】
非接触ICタグ(B)を可逆性感熱記録フィルム(A)を接着、または、保護フィルムを接着するための接着剤層は、本発明における製造工程中の積層貼合時に接着力を保有するものが使用できる。通常は常温もしくは加熱した状態で加圧接着できるものである。EVA系接着剤など一般的なヒートシーラーが使用できる。接着剤としては、例えば液状のアンカーコート剤、例えばポリウレタン系アンカーコート剤として東洋モートン(株)製のEL−150(商品名)、又はBLS−2080AとBLS−2080Bの混合物が、ポリエステル系アンカーコート剤として同社製のAD−503(商品名)を適用することができる。アンカーコート剤は秤量が0.5〜25g/m2となるように塗布される。
非接触ICタグ(B)を可逆性感熱記録フィルム(A)を粘着する粘着剤層の種類や厚さ(塗工層)は、被着体の種類や使用される環境、接着の強度等により種々選択が可能である。一般に用いられる水系もしくは溶剤系の粘着剤を塗工、乾燥して形成でき、天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル系等が使用でき、これらの合成高分子粘着剤は、有機溶媒溶液や、ディスパージョンやエマルジョンといった水に分散された形態で使用可能である。
IC回路の凹凸の影響を受けないようにするため、接着層もしくは粘着層は、IC回路側に設ける。
【0023】
接着層もしくは粘着層の主成分としては天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ウレタン系、S−I−S−ブロックポリマー系、EVA系の材料であることが好ましい。これらは、用途に応じて混合して使用したり、各種添加剤を加えてもよい。さらに、その接着強度も、必要に応じて設定することができ、基材表面の微細な襞の部分である程度の接着強度を確保し得るようにできるものであれば、非接触ICタグの脱着が容易で、繰り返し使用することができるようになる。また、接着強度が大で、取り付け後の剥離が困難なものであれば、半永久的に使用が可能となる。本発明の可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートは、必要に応じて粘着性もしくは接着性を有する面の上面に型紙等の剥離可能なシートを積層してもよい。
また、接着面以外の面を易接着、撥水、撥油、帯電防止等、必要に応じて各種処理を施していてもよい。
【0024】
以下、図面を用いて本発明を説明する。図1〜11は、本発明の可逆性感熱記録シート例を示す図である。
図1に示されるように、本発明の可逆性感熱記録シートは例えば、上記(1)の目的達成のため、非接触式ICタグと可逆性感熱記録シートを積層貼合されてなり、かつ視認可能な可逆性画像を有する非接触式IC付き情報シートであって、非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部(6)が、可逆性感熱記録シート(A)の全周に設けられていることを特徴とする可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートであり、これは、A6版サイズ以上の可逆性感熱記録シート(A)と、該可逆性感熱記録シート(A)と同じサイズ以上のIC回路層(B)を接着層、粘着層(C)で貼り合わせたものであり、その周辺部のアンテナ(6)に囲まれた大面積の中央部は、可逆性感熱記録画像表示エリア(V)として使用可能なものである。
【0025】
本発明の上記(2)の目的達成のために、非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部(6)と、情報記憶部(7)を有するIC回路層(B)が、粘着層または接着層(C)を介在して可逆性感熱シート(A)の裏面に周辺のみ貼り合わされて、中央部は、可逆性感熱記録画像情報表示エリア(V)として使用可能なものとすることができる(図2参照)。
【0026】
上記(3)の目的達成のために、非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部(6)と、情報記憶部(7)を有するIC回路層(B)が、粘着層または接着層(C)を介在して可逆性感熱シート(A)の裏面に周辺のみ貼り合わされ、中央部は、空気層(12)をつくり、空気の断熱効果を利用して、消去条件に負担のない可逆性のイメージ情報及びコード情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートとすることができる(図3参照)。
【0027】
上記(4)の目的達成のために、非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部(6)と情報記憶部(7)を有するIC回路層(B)が、可逆性感熱シート(A)に直接設けることで、安価な可逆性の画像情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートとすることができる(図4参照)。
【0028】
上記(5)の目的達成のために、保護層(10)として、熱硬化、紫外線硬化、電子線硬化樹脂の被膜層が全面または部分的に設けられていることを特徴とするイメージ情報及びコード情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートとすることができる(図5参照)。
IC回路表面に保護層(10)は、熱や紫外線、電子線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられ、特にイソシアネート系化合物などを架橋剤として用いた熱硬化型の樹脂、例えばアクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど架橋剤と反応する基を持つ樹脂、または架橋剤と反応する基を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂などがとくに好ましく用いられる。
【0029】
添加される硬化剤は、特に限定されるものではないが、好ましくはイソシアネート系硬化剤が用いられる。イソシアネート系硬化剤の具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)等、およびこれらのトリメチロールプロパンなどによるアダクトタイプ、ビュレットタイプ、イソシアヌレートタイプ及びブロック化イソシネート類等が挙げられる。中でも特にヘキサメチレンジイソシアネートが好ましく、このアダクトタイプ、ビュレットタイプ、イソシアヌレートタイプが好ましく用いられる。
上記材料から構成される接着層の膜厚は200〜500μm(ICチップの厚さ)であることが好ましい。200μmより薄くなっては充分な平滑性を得ることができず、500μmより厚くなると可撓性がなくなってしまう。
【0030】
本発明における塗工方法については特に制限はなく、ブレード塗工、ワイヤーバー塗工、スプレー塗工、エアナイフ塗工、ビード塗工、カーテン塗工、グラビア塗工、キス塗工、リバースロール塗工、ディップ塗工、ダイ塗工等公知の塗工方法や、版印刷法、グラビア法などの凹版印刷法、オフセット方式の平版印刷法、あるいはスクリーン製版を用いた孔版印刷法等の公知の印刷方法を用いることができる。
【0031】
上記(6)の目的達成のために、非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部(6)と情報記憶部(7)を有するIC回路層(B)の保護のために可逆性感熱シート(A)の基材反対側に、保護層としてIC回路層と同じポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム等の保護フィルム(11)が前記記述した接着層か粘着層で設けられている可逆性のイメージ情報及びコード情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートとすることができる。これにより、IC回路による情報シート表面の段差がなくなる(図6参照)。
【0032】
上記(7)の目的達成のために、接着層か粘着層が、周辺のみ貼り合わせ、中央部は、空気層(12)を設けた可逆性のイメージ情報及びコード情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートとすることができる(図7参照)。
【0033】
上記(8)の目的達成のために、保護層の上にグラビア印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などのカラー印刷、アルミなどの金属蒸着箔の箔押しによる転写、転写蒸着およびダイレクト蒸着、電子写真方式をほどこし固定情報の表示機能を設けたり、非接触ICを見えなくしてセキュリテイ向上を図った可逆性イメージ情報及びコード情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートとすることができる。
特に、保護フィルム(13)は、微粉末が分散されて不透明になったものでもよい。無機微細粉末としては、粒径が通常0.01〜15μm、好ましくは0.01〜8μm、更に好ましくは0.03〜4μmのものが使用できる。具体的には、炭酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナなどの粉末を使用することができる。有機フィラーとしては、主成分である熱可塑性樹脂とは異なる種類の樹脂を選択することが好ましい。例えば熱可塑性樹脂フィルムがポリオレフィン系樹脂フィルムである場合には、有機フィラーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ナイロン−6、ナイロン−66、環状オレフィンの単独重合体や環状オレフィンとエチレンとの共重合体等であって、その融点が120℃〜300℃、ないしはガラス転移温度が120℃〜280℃を有するものを挙げることができる。
更に必要により、安定剤、光安定剤、分散剤、滑剤等を配合してもよい。安定剤としては、立体障害フェノール系やリン系、アミン系等の安定剤を0.001〜1重量%、光安定剤としては、立体障害アミンやベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系などの光安定剤を0.001〜1重量%、無機微細粉末の分散剤、例えばシランカップリング剤、オレイン酸やステアリン酸等の高級脂肪酸、金属石鹸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸ないしはそれらの塩等を0.01〜4重量%配合してもよい(図8参照)。
【0034】
上記(9)の目的達成のために、非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部(6)と情報記憶部(7)を有するIC回路層(B)のうち情報記憶部(7)をアンテナ部(6)の外側に設けて可逆性感熱記録表示のエリア外にして、印字、消去の影響のない可逆性のイメージ情報及びコード情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートとすることができる(図9参照)。
【0035】
上記(10)の目的達成のために、非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部(6)と情報記憶部(7)を有するIC回路層(B)のうち情報記憶部(7)を可逆性感熱記録フィルムの搬送方向の先端か後端に設置して、印字、消去の影響のない可逆性イメージ情報及びコード情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートとすることができる(図10参照)。
【0036】
上記(11)の目的達成のために、非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層と可逆性感熱層との距離、つまり、可逆性感熱記録シート(A)の基材が、熱伝導率0.1〜0.5W/m・K(at100〜200℃)で50μ以上1000μ以下のポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム等の樹脂フィルム基材で構成し、接着層/粘着層があれば同様にその厚みも含めた可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートとすることができる。
厚いとシートがかさばり、連続給紙する印字装置に限界が生じる。薄いと印字装置の搬送性にも問題があり、アンテナ部の金属の温度を広い消去ムラとなる。
【0037】
本発明の印字と消去に関しての装置は、A4〜A6の幅のあるサーマルヘッドと熱ロール又はセラミックバー、ICモジュール中のデータ又はこれに入力される例えばデータを、出入力、コード化(2値化)、演算、格納、及びモニタ表示及び/又はプリント表示、及びシート中のICモジュールのRAMに被処理データ及び処理プログラムを出力するデータ処理手段(図示せず)を含む装置で、速度30〜60mm/minで印字と消去、演算処理できる条件に調整した装置である(図13参照)。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例中の「部」および「%」はいずれも重量を基準とするものである。また、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
<可逆性感熱記録フィルム>
(1)塗布する支持体
125μm厚の白濁ポリエステルフィルム(帝人デュポン社製、テトロンフィルムU2L98W)
(2)記録層
・記録層液の調整
1)下記構造式の顕色剤: 3部
【0039】
【化1】
2)ジアルキル尿素(日本化成社製、ハクリーンSB) 1部
3)アクリルポリオール50%溶液
(三菱レイヨン社製、LR327) 9部
4)メチルエチルケトン 70部
上記組成物を、ボールミルを用いて平均粒径約1μmまでなるように粉砕分散した。
5)2−アニリノ−3−メチル−6ジブチルアミノフルオラン 1部
6)イソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートHL) 3部
顕色剤を粉砕分散した分散液に上記組成物を加え、良く攪拌し記録層塗布液を調製した。
・可逆性感熱記録媒体の作成
上記組成の記録層塗布液を光熱変換層、隠蔽層が塗布されているフィルム上にワイヤーバーを用いて塗布し、100℃2分で乾燥後、60℃24時間キュアーを行なって膜厚約10g/m2の記録層を設けた。
(3)中間層
・中間層液の調整
1)アクリルポリオール樹脂50%溶液
(三菱レーヨン社製、LR327) 3部
2)酸化亜鉛微粒子30%分散液
(住友セメント社製、ZS303) 7部
3)イソシアネート
(日本ポリウレタン社製、コロネートHL) 1.5部
4)メチルエチルケトン 7部
上記組成物を加え良く攪拌し中間層塗布液を調整した。
前記記録層塗布済みフィルム上に、中間層塗布液をワイヤーバーにて塗布し90℃1分の加熱乾燥後、60℃48時間加熱し、膜厚約1μmの塗布膜を作成した。
(4)保護層
・保護層液の調整
1)ペンタエリスルトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製、KAYARAD DPHA) 3部
2)ウレタンアクリレートオリゴマー
(根上工業社製、アートレジンUN−3320HA) 3部
3)ジペンタエリスリトールカプロラクトンのアクリル酸エステル
(日本化薬社製、KAYARAD DPCA−120) 3部
4)シリカ(水澤化学工業社製、P−526) 1部
5)光重合開始剤
(日本チバガイギー社製、イルガキュア184) 0.5部
6)イソプロピルアルコール 11部
上記組成物を加え良く攪拌して保護層塗布液を作成した。
前記、記録層、中間層塗布済みフィルム上に、保護層塗布液をワイヤーバーにて塗布し加熱乾燥後、80W/cmの紫外線ランプで架橋させ、膜厚約4.5μmの塗布膜を作成し、A4シートに仕上げ加工した(図12参照)。
【0040】
<非接触ICタグ>
25μmの基材となるポリエステルフィルム(帝人デュポン社製、テトロンフィルムHPE)上に厚さ35μmの電解銅箔をボンディングシートで接着し、エッチングにてA4サイズの形成したアンテナ部(又は導電塗料をシルク印刷してA4サイズの形成したアンテナ部等)を形成した。表面研磨、水洗、乾燥の後、該アンテナ面に情報記憶部(ICチップ厚み200μm)を実装し、エポキシ樹脂で表面を包埋し、この非接触ICタグ上に、厚さ30μmのゴム系粘着層を設け、さらに離型紙をその上に積層し、プレスにより成型し、A4シート状非接触式ICタグを作製した。
【0041】
<可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シート>
このようにして得られた非接触ICタグ(B)を使用する際には離型紙を剥離することにより粘着層と可逆性感熱記録フィルム(A)を貼り合わせて可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートを作製した。シート全面印字と消去が可能になった(図1参照)。この非接触式IC付き情報シートは、繰り返し画像印字・消去を行なったときに、アンテナをシート中心に配置した情報シートに比し、寿命が約1.32倍に延びたことを確認した。
【0042】
実施例2
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)と非接触ICタグ(B)は、同じであるが、非接触ICタグ(B)は、実施例1で作製したIC回路上に、厚さ300μmのEVA系接着性シート(9)および厚さ25μmのポリエステルフィルム(帝人デュポン社製、テトロンフィルムHPE)で保護層(11)を形成する。このポリエステルフィルム上に厚さ30μmのゴム系粘着層を設けた可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートを作製した。IC回路の影響のない均一な印字と消去が可能になる(図1参照)。
【0043】
実施例3
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)と非接触ICタグ(B)は、同じであるが、非接触ICタグ(B)は、実施例1で作製したIC回路の非アンテナ部を打ち抜き機で除去してIC回路を、可逆性感熱記録フィルム(A)の周辺に設けた可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートを作製した。粘着層の凹凸ムラのない均一な印字と消去が可能になる(図2参照)。
【0044】
実施例4
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)と非接触ICタグ(B)は、同じであるが、非接触ICタグ(B)は、実施例1で作製したIC回路の非アンテナ部を粘着層(C)をパターン印刷して製作してこの非接触ICタグ(B)に、可逆性感熱記録フィルム(A)を貼り合せ、空気層(12)を設けた可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートを作製した。空気層を形成することで断熱効果が発生し、印字と消去に必要なエネルギーが低減可能になる(図3参照)。この非接触式IC付き情報シートは、繰り返し画像印字・消去を行なったときに、アンテナをシート中心に配置した情報シートに比し、寿命が約1.38倍に延びたことを確認した。
【0045】
実施例5
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)の裏面に導電塗料をシルク印刷でA4サイズのパターンを形成したアンテナ(6)上にICチップ(7)を導電的に固定し回路を作製した。実施例1の粘着層の工程を削除可能になる(図4参照)。この非接触式IC付き情報シートは、繰り返し画像印字・消去を行なったときに、アンテナをシート中心に配置した情報シートに比し、寿命が約1.42〜1.43倍に延びたことを確認した。
【0046】
実施例6
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)の裏面に導電塗料をシルク印刷でA4サイズのパターンを形成したアンテナ(6)上にICチップ(7)を導電的に固定し回路を作製した。このIC回路上に厚さ300μmの紫外線硬化インキ(東洋インキ社製、OPニス)をシルク印刷して保護層(10)を形成する。実施例2の粘着層の工程を削除可能になる(図5参照)。
【0047】
実施例7
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)の裏面に導電塗料をシルク印刷でA4サイズのパターンを形成したアンテナ(6)上にICチップ(7)を導電的に固定し回路を作製した。このIC回路上にシート全面に厚さ300μmのEVA系接着性シート(9)および厚さ25μmのポリエステルフィルムで保護層(11)を形成する。実施例2の粘着層の工程を削除可能になる(図6参照)。
【0048】
実施例8
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)の裏面に導電塗料をシルク印刷でA4サイズのパターンを形成したアンテナ上にICチップを導電的に固定し回路を作製した。このIC回路上にの部分に厚さ300μmのEVA系接着性シート(9)および厚さ25μmのポリエステルフィルムで保護層(11)と空気層(12)を形成する。空気層を形成することで断熱効果が発生し、印字と消去に必要なエネルギーが低減可能になる(図7参照)。
【0049】
実施例9
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)と非接触ICタグ(B)は、同じであるが、非接触ICタグ(B)は、実施例1で作製したIC回路上に、厚さ300μmのEVA系接着性シート(9)および厚さ25μmのポリエステルフィルム(帝人デュポン社製、テトロンフィルムHPE)で保護層(11)を形成する。このポリエステルフィルム上に厚さ30μmのゴム系粘着層を設け、IC回路と反対側に厚さ300μmのEVA系接着性シートおよび厚さ25μmの白色ポリエステルフィルム(帝人デュポン社製、テトロンフィルムU298W)で保護層(13)を形成した可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートを作製した。この白色保護層には、オフセット印刷でカラー印刷が可能になった(図8参照)。
【0050】
実施例10
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)と非接触ICタグ(B)は、同じであるが、非接触ICタグ(B)の該アンテナ(6)面の外側に情報記憶部(7)(ICチップ厚み200μm)を実装し、エポキシ樹脂で表面を包埋し可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートを作製した。IC回路の影響のない均一な印字と消去が可能になる(図9参照)。
【0051】
実施例11
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)と非接触ICタグ(B)は、同じであるが、非接触ICタグ(B)の該可逆性感熱記録フィルム(A)の搬送方向の先端か後端に情報記憶部(7)(ICチップ、厚み200μm)を実装し、エポキシ樹脂で表面を包埋し可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートを作製した。IC回路の劣化がなく、均一な印字と消去が可能になる(図10参照)。
【0052】
実施例12
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)と非接触ICタグ(B)は、同じであるが、ポリエステルフィルムの厚みが25μの可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートを作製した。均一な印字と消去が可能になる。
【0053】
実施例13
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)と非接触ICタグ(B)は、同じであるが、ポリエステルフィルムの厚みが470μの可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートを作製した。均一な印字と消去が可能になる。
【0054】
比較例1
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)と非接触ICタグ(B)は、同じであるが、カードサイズの非接触ICタグ(B)を使用する際には離型紙を剥離することにより粘着層と可逆性感熱記録フィルム(A)を貼り合せて可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートを作製した。しかし、カード上の非接触ICタグ以外のエリアで印字と消去が不可能になった(図11参照)。
【0055】
比較例2
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)と非接触ICタグ(B)は、同じであるが、ポリエステルフィルムの厚みが5μの可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートを作製した。均一な印字と消去に必要なこしがなくが搬送不良が発生した。
【0056】
比較例3
実施例1の可逆性感熱記録フィルム(A)と非接触ICタグ(B)は、同じであるが、ポリエステルフィルムの厚みが2mmの可逆性の情報の視認可能な非接触式IC付き情報シートを作製した。均一な印字と消去に必要なこしが硬くなり搬送不良が発生した。
【0057】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明より明らかなように、本発明により、全面への情報記録を実現する可逆性感熱記録シートの提供が可能になり、また、本発明の非接触式IC付き情報シートは、繰り返し画像印字・消去を行なったときに、アンテナをシート中心に配置した情報シートに比し、寿命が著しく延びるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可逆性感熱記録シート例を示す図である
【図2】本発明の他の可逆性感熱記録シート例を示す図である
【図3】本発明の他の可逆性感熱記録シート例を示す図である
【図4】本発明の他の可逆性感熱記録シート例を示す図である
【図5】本発明の他の可逆性感熱記録シート例を示す図である
【図6】本発明の他の可逆性感熱記録シート例を示す図である
【図7】本発明の他の可逆性感熱記録シート例を示す図である
【図8】本発明の他の可逆性感熱記録シート例を示す図である
【図9】本発明の他の可逆性感熱記録シート例を示す図である
【図10】本発明の他の可逆性感熱記録シート例を示す図である
【図11】従来の可逆性感熱記録シート例を示す図である
【図12】本発明の可逆性感熱記録フィルムの断面図である
【図13】本発明に用いられるプリンタの概略図である。
【符号の説明】
1 保護層
2 中間層
3 可逆性感熱記録層
4 可逆性感熱記録層用基材フィルム
5 バック層
6 アンテナ部
7 情報記憶部(ICチップ)
8 IC回路用基材フィルム
9 接着層
10 IC回路用保護層
11 IC回路用保護フィルム
12 空気層
13 保護フィルム
A 可逆性感熱記録フィルム
B 非接触ICタグ(IC回路層)
C 粘着層/接着層
V 可逆性感熱記録画像表示エリア
Claims (11)
- 非接触式ICモジュールを有するICタグと可逆性感熱記録シートとが積層貼合されてなり、目視不能なデータ情報を更新可能に格納でき、かつ視認可能で書換可能な画像情報を表示できる非接触式IC付き情報シートであって、非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部が、可逆性感熱シートの全周に設けられていることを特徴とする非接触式IC付き情報シート。
- 非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層が、粘着層または接着層を介在して可逆性感熱シートの裏面に周辺のみ貼り合わせてあることを特徴とする請求項1に記載の非接触式IC付き情報シート。
- 非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層が、粘着層または接着層を介在して可逆性感熱シートの裏面に周辺のみ貼り合わせ、中央部は空気層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の非接触式IC付き情報シート。
- 非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層が、可逆性感熱シートに直接設けられていることを特徴とする請求項1に記載の非接触式IC付き情報シート。
- 保護層として、熱硬化、紫外線硬化、電子線硬化樹脂の被膜層が全面または部分的に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の非接触式IC付き情報シート。
- 非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層の保護のために可逆性感熱シートの基材反対側に、保護層として保護フィルムが接着層か粘着層で設けられていることを特徴とする請求項5に記載の非接触式IC付き情報シート。
- 接着層か粘着層が、周辺のみ貼り合わせ、中央部は、空気層であることを特徴とする請求項6に記載の非接触式IC付き情報シート。
- 保護層に印刷機能を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の非接触式IC付き情報シート。
- 非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層のうち情報記憶部がアンテナ部の外側にあることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の非接触式IC付き情報シート。
- 非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層のうち情報記憶部が可逆性感熱記録フィルムの搬送方向の先端か後端にあることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の非接触式IC付き情報シート。
- 非接触方式でデータの送受信を行なうアンテナ部と情報記憶部を有するIC回路層と可逆性感熱層との距離が、熱伝導率0.1〜0.5W/m・K(at100〜200℃)で50μ以上1000μ以下の基材であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の非接触式IC付き情報シート。
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