JP2004260402A - Surface acoustic wave device and communication device having it - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機等の通信装置等に用いられる弾性表面波装置およびそれを有する通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の携帯電話機等の通信装置の小型化、軽量化、省電力化、高周波数化等に対する技術的進歩は目覚しいものがある。このような状況を背景に、携帯電話機等の通信装置のRF段に使用される弾性表面フィルタ(弾性表面波装置)には、小型化、低損失化、低価格化、品質の安定化等が求められている。特に、携帯電話機では、消費電力を抑えるために、弾性表面波装置における低損失化が重要となっている。
【0003】
例えば、特許文献1では、弾性表面波共振子において、横モードスプリアスを低減するために、くし型電極部における、電極指の開口長に対する電極指の交叉幅の比を65〜75%の比率とし、交叉幅がくし型電極部において一定とすることが開示されている。
【0004】
また、特許文献2では、圧電基板、特に水晶基板を用いる共振器型弾性表面波装置において、弾性表面波の伝搬方向と垂直な方向に分布するモード(以下、横モードとする)のうち、スプリアスとなる横2次モードを抑制するために、くし型電極部における、電極指の開口長に対する電極指の交叉幅の比を、0.75〜0.85(0.75は除く)の範囲内の値に設定することが開示されている。
【0005】
さらに、特許文献3では、弾性表面波共振子や共振子型弾性表面波フィルタにおいて、タンタル酸リチウム(LiTaO3)またはニオブ酸リチウム(LiNbO3)からなる圧電基板を用いた場合に生じる擬似(漏洩)弾性表面波(Leaky Surface Acoustic Wave:以下、LSAWとする)と、バルク波(Surface Skimming Bulk Wave:以下、SSBWとする)との結合による不要なスプリアスを低減するために、くし型電極部の開口長W1と電極指の非交叉部W2との比を14以上(W1/W2≧14)とすることが開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特公平6−85492号公報(公開日:1994年10月26日)
【0007】
【特許文献2】
特開平9−260996号公報(公開日:1997年10月3日)
【0008】
【特許文献3】
特開平6−232682号公報(公開日:1994年8月19日)
【0009】
【特許文献4】
特開平11−191720号公報(公開日:1999年7月13日)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
多くの弾性表面波装置では、圧電基板として、擬似(漏洩)弾性表面波を利用できる、タンタル酸リチウム(LiTaO3)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)等が使用されている。しかしながら、これらの圧電基板では、実際には、擬似弾性表面波の励振以外に、バルク波(Surface Skimming Bulk Wave:以下、SSBWとする)が励振され、通過帯域内にリップルが発生し、挿入損失増加の原因となっていた。
【0011】
特に、縦結合共振子型弾性表面波フィルタを含む弾性表面波装置においては、周波数軸上で互いに隣り合う2つの共振モードの共振周波数をそれぞれf1、f2としたときの共振周波数の中心((f1+f2)/2)と、SSBWの励振によるリップルの周波数fSSBWとが、ほぼ一致している場合には、SSBWの励振によるリップルによって、挿入損失が増加してしまうという問題が残されていた。
【0012】
しかしながら、特許文献3に開示されているように、電極指の先端とバスバーとの間の距離を近づけすぎると、電極指の先端とバスバーとの間の部分での容量が増え、逆に特性が悪化するという問題がある。
【0013】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、特性を劣化させることなく、SSBWに起因するスプリアスが低減された弾性表面波装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の弾性表面波装置は、上記課題を解決するために、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って、バスバーおよび複数の電極指からなるくし歯状電極を有するくし型電極部が複数形成された縦結合共振子型弾性表面波フィルタを1つ以上有する弾性表面波装置において、上記縦結合共振子型弾性表面波フィルタにおける周波数軸上で隣り合う2つの共振モードの共振周波数をそれぞれf1、f2とし、上記縦結合共振子型弾性表面波フィルタにおけるバルク波(Surface Skimming Bulk Wave:SSBW)の励振によるリップルの周波数をfSSBWとしたとき、
fSSBW≠(f1+f2)/2
を満たすことを特徴としている。
【0015】
また、上記弾性表面波装置は、3つ以上の共振モードが存在する場合には、最も周波数間隔が広い、周波数軸上で互いに隣り合う2つの共振モードの共振周波数が、それぞれf1、f2であることが好ましい。
【0016】
さらに、上記弾性表面波装置は、周波数軸上で互いに隣り合う2つの共振モードのうち、少なくとも1つの共振モードの共振周波数が、通過帯域内にあること、または、周波数がより高い共振モードの共振周波数が、通過帯域内にあることが好ましい。
【0017】
また、上記弾性表面波装置は、周波数軸上で隣り合う2つの共振モードが、縦0次モードと縦2次モードとが縮退した共振モードと、くし型電極部とくし型電極部との間で励振する共振モードとであることが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、通常、挿入損失が大きくなる共振点と共振点との中央の周波数(f1+f2)/2と、SSBWの励振により生じるリップルの周波数とを異ならせているので、上記リップルがより大きくなるとともに、挿入損失が増加することを抑制することができる。これにより、SSBWの励振により生じるスプリアスが低減することができ、挿入損失を小さくした弾性表面波装置を提供することができる。
【0019】
また、SSBWの励振よるリップルは、周波数が高くなるほど、該リップルのレベルそのものが大きくなる。そのため、
fSSBW<(f1+f2)/2
を満たすことが好ましく、さらに通過帯域内に存在する最も低い共振モードよりも、fSSBWが低いことが好ましい。
【0020】
さらに、本発明の弾性表面波装置は、上記の構成に加えて、弾性表面波が伝搬する電極指の先端と、その電極指に対向する電極指を電気的に接続するためのバスバーとの間の距離により、バルク波の励振によるリップルの周波数が調整されていることが好ましい。
【0021】
また、本発明の弾性表面波装置は、弾性表面波が伝搬する電極指の先端と、その電極指に対向する電極指を電気的に接続するためのバスバーとの間の距離が、上記弾性表面波の波長の0.55倍以下であることが好ましい。
【0022】
さらに、弾性表面波が伝搬する電極指の先端と、その電極指に対向する電極指を電気的に接続するためのバスバーとの間の距離が、0.10μm以上であることが好ましい。これにより、電極指と、バスバーとの間で増加する寄生容量による挿入損失を抑制することができる。
【0023】
また、弾性表面波が伝搬する電極指の先端と、その電極指に対向する電極指を電気的に接続するためのバスバーとの間の距離を、電極指同士の最小ギャップにほぼ等しくすることが好ましい。上記の構成によれば、電極指とバスバーとの間の距離も、電極指同士の最小ギャップもどちらもほぼ同一寸法であるために、ギャップの狭い部分が局在化しない。そのため、安定した電気的特性が得られ、さらに、耐サージ性や、耐電力性を向上させることができる。また、電極指とバスバーとの間の距離も、電極指同士の最小ギャップもどちらもほぼ同一寸法であるためにその製造もより容易となる。
【0024】
また、本発明の弾性表面波装置は、縦結合共振子型弾性表面波フィルタが、3つのくし型電極部を有することが好ましい。さらに、上記圧電基板は、バルク波、または擬似弾性表面波を励振する、タンタル酸リチウム(LiTaO3)またはニオブ酸リチウム(LiNbO3)であることが好ましい。
【0025】
本発明の通信装置は、上記弾性表面波装置のいずれかを有することを特徴としている。上記構成によれば、通過帯域内のSSBWに起因するスプリアスが低減されており、挿入損失が改善されている弾性表面波装置を有することで、伝送特性を向上できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の第1の実施の形態について図1ないし図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
【0027】
本実施の形態では、縦結合共振子型弾性表面波フィルタから構成される平衡−不平衡変換機能を有した、PCS(Personal communication system)受信用フィルタを例にとって説明する。
【0028】
図1に示すように、本実施の形態にかかる弾性表面波装置Aは、圧電基板(図示せず)上に、第1の弾性表面波フィルタ100と、該第1の弾性表面波フィルタ100とは位相が180度異なる第2の弾性表面波装置200、および弾性表面波共振子300、400、500、600を備えている。
【0029】
第1の弾性表面波フィルタ100は、くし型電極部(Inter−Digital Transducer、以下、IDTという)101を中央とし、該IDT101の左右にIDT102とIDT103とを備えている。さらに、第1の弾性表面波フィルタ100は、これらIDT101〜103を挟みこむように反射器104と反射器105を備えている。つまり、上記第1の弾性表面波フィルタ100は、3つのIDTを有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタとなっている。
【0030】
なお、IDTは、帯状のバスバー(基端部)と、そのバスバーの一方の側部から直交する方向に延びる複数の、互いに平行な電極指とを備えたくし歯状電極(IDT電極)を2つ備えている。つまり、バスバーは、電極指を電気的に接続している。また、上記各IDT電極の電極指の側部が互いに対面するように、互いの電極指間に入り組んだ状態にて上記IDT電極を有している。また、以下では、IDTにおける互いのIDT電極において電極指が交叉している部分をWとし、各電極指の先端と他方のIDT電極におけるバスバーとの間の距離を、それぞれG1、G2とする。
【0031】
第2の弾性表面波フィルタ200は、IDT201を中央とし、該IDT201の左右にIDT202とIDT203とを備えている。さらに、第2の弾性表面波フィルタ200は、これらIDT201〜203を挟み込むように反射器204と反射器205を備えている。つまり、上記第2の弾性表面波フィルタ200は、3つのIDTを有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタとなっている。
【0032】
また、上記第2の弾性表面波フィルタ200では、中央のIDT201の極性を、第1の弾性表面波フィルタ100における中央のIDT101の極性と逆にしている。これにより、第2の弾性表面波フィルタ200は、第1の弾性表面波フィルタ100とは位相が180度異なるようになっている。
【0033】
さらに、上記第2の弾性表面波フィルタ200では、弾性表面波装置Aにおける平衡度を高めるために、IDT201とIDT202との境界付近の電極指、およびIDT201とIDT203との境界付近の電極指に、約1/2の直列重み付けが施されている。
【0034】
弾性表面波共振子300、400、500、600は、通過帯域外の減衰量を確保するために付加されたものである。弾性表面波共振子300は、弾性表面波フィルタ100の中央のIDT101と直列接続されている。弾性表面波共振子400は、弾性表面波フィルタ200の中央のIDT201と直列接続されている。弾性表面波共振子500は、弾性表面波フィルタ100の左右のIDT102、103と直列接続されている。そして弾性表面波共振子600は、弾性表面波フィルタ200の左右のIDT202、203と直列接続されている。
【0035】
また、弾性表面波共振子300の弾性表面波フィルタ100に直列接続されていない電気端子と、弾性表面波共振子400の弾性表面波フィルタ200に直列接続されていない電気端子とは、並列接続され、不平衡信号端子A1に接続されている。弾性表面波共振子500の弾性表面波フィルタ100に直列接続されていない電気端子は、平衡信号端子A2に接続されている。弾性表面波共振子600の弾性表面波フィルタ200に直列接続されていない電気端子は、平衡信号端子A3に接続されている。
【0036】
以上の構成により、本実施の形態にかかる弾性表面波装置Aは、平衡−不平衡変換機能を有している。
【0037】
ここで、弾性表面波装置における弾性表面波(SAW)のエネルギー分布について、1つのIDTを用いて、図2に基づいて簡単に説明する。
【0038】
図2に示すように、弾性表面波の伝搬方向とは垂直な方向に分布している弾性表面波のエネルギーは、電極指が交叉している部分Wだけではなく、わずかに電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2だけ離れている領域や、バスバー部分にも分布している。そのため、電極指の先端とバスバーとの間の距離によって、弾性表面波装置における電気的特性に変化をもたらす。つまり、IDTの電極指が交叉している部分Wにおいては、擬似弾性表面波(LSAW)が支配的に励振されるが、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2だけ離れている領域では、バルク波(SSBW)が支配的に励振される。そのため、バルク波(SSBW)が不要リップルとなって、弾性表面波装置における電気的特性、特に通過帯域内の伝送特性に悪影響を与える。
【0039】
次に、縦結合共振子型弾性表面波フィルタにおける弾性表面波の伝搬方向に分布している弾性表面波のエネルギー分布について、図1で示した3つのIDTを有する弾性表面波フィルタ100を用いて、図3および図4に基づいて簡単に説明する。
【0040】
縦結合共振子型弾性表面波フィルタにおける、弾性表面波のエネルギーは、図2を用いて示したように、弾性表面波の伝搬方向とは垂直方向の定在波(横モード)の他に、弾性表面波の伝搬方向、言い換えると反射器104と105との間に閉じ込められる複数の定在波(縦モード)が存在している。縦結合共振子型弾性表面波フィルタは、これら複数の縦モードを音響結合させ、広帯域化させた弾性表面波フィルタである。上記3つのIDTを有する弾性表面波フィルタ100では、複数の縦モードのうち、主に、縦0次モード、縦2次モード、IDTとIDTとの間で励振するモード(以下、IDT−IDTモードとする)の3つのモードを音響結合させている。各モードでの弾性表面波のエネルギー分布は、図3に示す。これら3つのモードにおける周波数の関係は、図4に示すように、周波数の低い側から、縦2次モード、縦0次モード、IDT−IDTモードの順である。ただし、図4には、周波数軸上のモード配置がわかりやすいように整合インピーダンスを外した場合の伝送特性を示す。
【0041】
ここで、本実施の形態にかかる弾性表面波装置Aにおける設計パラメータの例(実施例1)について説明する。
【0042】
第1の弾性表面波フィルタ100、第2の弾性表面波フィルタ200の他の設計パラメータについては、以下のとおりである。
【0043】
第1の弾性表面波フィルタ100および第2の弾性表面波フィルタ200は、中央のIDT101、201の極性、直列重み付け、反射器の本数以外は、同一の設計である。また、IDTとIDTとの境界付近に位置する電極指(波長:λ2)は、他の部分のIDTの電極指(波長:λ1)と比較して波長を短くしている(λ1>λ2)。
交叉幅W:60μm(29.3λ1)
IDT本数(IDT102、IDT101、IDT103の順、及びIDT202、IDT201、IDT203の順):29(4)/(4)55(4)/(4)29本
カッコ内の本数は、波長の短い電極指(λ2)の本数
IDT波長λ1:2.05μm
IDT波長λ2:1.86μm
反射器波長λR:2.06μm
反射器本数:第1の弾性表面波フィルタ100:120本
第2の弾性表面波フィルタ200:80本
IDT(λ1)−IDT(λ2)間隔:0.25λ1+0.25λ2
IDT(λ2)−IDT(λ2)間隔:0.50λ2
IDT(λ1)−反射器間隔:0.47λ1
IDT(λ1)デューティー(duty):0.70
IDT(λ2)デューティー(duty):0.67
反射器デューティー(duty):0.56
電極膜厚:0.080λ1
また、弾性表面波共振子300、400の詳細な設計は以下のとおりである。
交叉幅WT1:35μm(17.7λT1)
IDT対数:140
IDT波長λT1:1.98μm
反射器波長λRT1:1.98μm
反射器本数:30本
電極膜厚:0.083λT1
また、弾性表面波共振子500、600の詳細な設計は以下のとおりである。
交叉幅WT2:100μm(49.1λT2)
IDT対数:120
IDT波長λT2:2.04μm
反射器波長λRT2:2.04μm
反射器本数:30本
電極膜厚:0.081λT2
次に、上記弾性表面波フィルタ100の各IDTにおいて、電極指とバスバーとの間の距離G1、G2を1.0μmとした場合の、SSBWの励振よるリップルと、各共振モードにおける周波数の関係について、図5に示す。この図5では、図1で示した弾性表面波装置Aの弾性表面波フィルタ100での通過帯域付近の伝送特性と、SSBWの励振によるリップルの周波数と各共振モードの共振周波数との関係が明確にわかるように、整合インピーダンスを約1/1000として伝送特性を重ねて示している。ここでは、整合インピーダンスを約1/1000とした場合に現れる伝送特性のピークを、各モードの共振周波数とする。なお、周波数軸上で隣り合う2つの共振モードの共振周波数をそれぞれf1、f2とし、SSBWの励振によるリップルの周波数をfSSBWとしている。また、3つ以上の共振モードが存在する場合には、周波数軸上で互いに隣り合い、最も周波数間隔が広い2つの共振モードを、それぞれf1、f2とすればよい。
【0044】
なお、SSBWの励振は、様々な要因によるが、電極指とバスバーとの間の距離によるものが支配的である。
【0045】
本実施の形態の弾性表面波装置Aでは、先に説明した3つのモードの中で、縦0次モードおよび縦2次モードは、周波数軸上において非常に近くに位置している。そのため、縦0次モードおよび縦2次モードは、分離されずに縮退している。従って、図5では、縦0次モードと縦2次モードとが縮退したモードによる共振点と、IDT−IDTモードによる共振点とを、2つのピークとして確認することができる。
【0046】
図5から明らかなように、SSBWの励振によるリップル(約1948MHz)は、縦0次モードと縦2次モードとが縮退したモードによる共振点と、IDT−IDTモードの共振点との、ほぼ中央部に位置している。共振点と共振点との間(特に共振点と共振点との中央)の挿入損失が大きくなるが、その領域でSSBWの励振によるリップルが生じるため、上記リップルはより大きくなり、挿入損失が増加していることがわかる。
【0047】
次に、上記弾性表面波装置Aにて、第1の弾性表面波フィルタ100および第2の弾性表面波フィルタ200における電極指とバスバーとの間の距離G1、G2のみを変化させたときの、伝送特性の変化を図6に示す。
【0048】
図6によると、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2を1.0μmから0.30μmに変化させた場合、1945MHz付近の挿入損失が約0.2dB減少し、改善していることがわかる。つまり、電極指とバスバーとの間の距離G1、G2を減少させることによって、バルク波(SSBW)の励振によるリップルが小さくなると共に、リップルの周波数(fSSBW)が低域側に移動し、縦0次モードと縦2次モードが縮退したモードの共振周波数(f1もしくはf2)と、IDT−IDTモードの共振周波数(f2もしくはf1)との中心((f1+f2)/2)付近よりも低域側に移動したことにより、挿入損失が改善したものと考えられる。この挿入損失の改善は、SSBWのリップルが存在する1945MHz付近だけではなく、全体的に挿入損失が小さくなっている。このことは、SSBWによる励振は、1945MHz付近だけでなく、通過帯域内に広く影響していることを意味し、SSBWの励振を小さくすることは、全体的な挿入損失の改善に適していることを示している。
【0049】
なお、SSBWの励振によるリップルが複数ある場合は、最も大きいリップルの周波数をfSSBWとする。
【0050】
〔比較例1〕
本発明の比較例1について図7ないし図9に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記実施の形態1にて示した各部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0051】
比較例1においても、実施の形態1と同様に、縦結合共振子型弾性表面波フィルタから構成される平衡−不平衡変換機能を有したPCS受信用フィルタを例にとって説明する。比較例1である弾性表面波装置は、実施の形態1と基本的な構造は同様であるが、IDTの接続方法が実施の形態1と異なっている。
【0052】
図7に示すように、比較例1である弾性表面波装置Bは、圧電基板(図示せず)上に、第1の弾性表面波フィルタ700と、該第1の弾性表面波フィルタ700とは位相が180度異なる第2の弾性表面波装置800、および弾性表面波共振子900、1000、1100、1200を備えている。
【0053】
第1の弾性表面波フィルタ700は、くし型電極部(Inter−Digital Transducer、以下、IDTという)701を中央とし、該IDT701の左右にIDT702とIDT703とを備えている。さらに、第1の弾性表面波フィルタ700は、これらIDT701〜703を挟みこむように反射器704と反射器705を備えている。つまり、上記第1の弾性表面波フィルタ700は、3つのIDTを有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタとなっている。
【0054】
第2の弾性表面波フィルタ800は、IDT801を中央とし、該IDT801の左右にIDT802とIDT803とを備えている。さらに、第2の弾性表面波フィルタ800は、これらIDT801〜803を挟み込むように反射器804と反射器805を備えている。つまり、上記第2の弾性表面波フィルタ800は、3つのIDTを有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタとなっている。
【0055】
また、上記第2の弾性表面波フィルタ800では、左右のIDT802、803の極性を、第1の弾性表面波フィルタ700における左右のIDT702、703の極性と逆にしている。これにより、第2の弾性表面波フィルタ800は、第1の弾性表面波フィルタ700とは位相が180度異なるようになっている。
【0056】
さらに、上記第2の弾性表面波フィルタ800では、弾性表面波装置Bにおける平衡度を高めるために、IDT801とIDT802との境界付近の電極指、およびIDT801とIDT803との境界付近の電極指に、約1/2の直列重み付けが施されている。
【0057】
弾性表面波共振子900、1000、1100、1200は、通過帯域外の減衰量を確保するために付加されたものである。弾性表面波共振子900は、弾性表面波フィルタ700の左右のIDT702、703と直列接続されている。弾性表面波共振子1000は、弾性表面波フィルタ800の左右のIDT802、803と直列接続されている。弾性表面波共振子1100は、弾性表面波フィルタ700の中央のIDT701と直列接続されている。そして弾性表面波共振子1200は、弾性表面波フィルタ800の中央のIDT801と直列接続されている。
【0058】
また、弾性表面波共振子900の弾性表面波フィルタ700に直列接続されていない電気端子と、弾性表面波共振子1000の弾性表面波フィルタ800に直列接続されていない電気端子とは、並列接続され、不平衡信号端子A1に接続されている。弾性表面波共振子1100の弾性表面波フィルタ700に直列接続されていない電気端子は、平衡信号端子A2に接続されている。弾性表面波共振子1200の弾性表面波フィルタ800に直列接続されていない電気端子は、平衡信号端子A3に接続されている。
【0059】
以上の構成により、本実施の形態の比較例である弾性表面波装置Bは、平衡−不平衡変換機能を有している。
【0060】
比較例1では、上記弾性表面波装置Bの各IDTにおいて、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2を実施の形態1とは逆に広げた場合の通過帯域付近の伝送特性の変化について示す。
【0061】
ここで、本実施の形態の比較例である弾性表面波装置Bにおける設計パラメータの例(比較例1)について説明する。
【0062】
第1の弾性表面波フィルタ700および第2の弾性表面波フィルタ800は、左右のIDT702、703、802、803の極性、直列重み付け、反射器の本数以外は、同一の設計である。また、IDTとIDTとの境界付近に位置する電極指(波長:λ4)は、他の部分のIDTの電極指(波長:λ3)と比較して波長を短くしている(λ3>λ4)。
交叉幅W:65μm(29.3λ3)
IDT本数(IDT702、IDT701、IDT703の順、及びIDT802、IDT801、IDT803の順):33(4)/(4)43(4)/(4)33本
カッコ内の本数は、波長の短い電極指(λ4)の本数
IDT波長λ3:2.05μm
IDT波長λ4:1.87μm
反射器波長λR:2.06μm
反射器本数:第1の弾性表面波フィルタ700:120本
第2の弾性表面波フィルタ800:90本
IDT(λ3)−IDT(λ4)間隔:0.25λ3+0.25λ4
IDT(λ4)−IDT(λ4)間隔:0.50λ4
IDT(λ3)−反射器間隔:0.50λ3
IDT(λ3)デューティー(duty):0.60
IDT(λ4)デューティー(duty):0.60
反射器デューティー(duty):0.60
電極膜厚:0.080λ3
また、弾性表面波共振子900、1000の詳細な設計は以下のとおりである。
交叉幅WT1:50μm(24.5λT1)
IDT対数:140
IDT波長λT1:2.04μm
反射器波長λRT1:2.04μm
反射器本数:30本
電極膜厚:0.081λT1
また、弾性表面波共振子1100、1200の詳細な設計は以下のとおりである。
交叉幅WT2:35μm(17.7λT2)
IDT対数:140
IDT波長λT2:1.98μm
反射器波長λRT2:1.98μm
反射器本数:30本
電極膜厚:0.083λT2
図8に、上記弾性表面波装置Bの各IDTにおいて、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2を、0.5μm、1.0μm、2.0μmとしたときの伝送特性を示す。
【0063】
図8に示すように、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2を広げるにしたがって、実施の形態1(図6参照)とは逆に、SSBWの励振によるリップルは大きくなっていることがわかる。さらに、このリップルはさらに高域側に移動していることがわかる。
【0064】
ここで、実施例1および比較例1において、電極指の先端とバスバーとの間の距離と、SSBWの励振によるリップルの周波数(fSSBW)と、縦0次モードと縦2次モードとが縮退したモードの共振周波数(f1もしくはf2)およびIDT−IDTモードの共振周波数(f2もしくはf1)の中心((f1+f2)/2)と、の関係について説明する。ここでは、電極指の先端とバスバーとの間の距離を伝搬する弾性表面波の波長で規格化した値(横軸)と、2×fSSBW/(f1+f2)(縦軸)との関係を図9に示す。なお、2×fSSBW/(f1+f2)は、SSBWの励振によるリップルの周波数(fSSBW)と、縦0次モードと縦2次モードとが縮退したモードの共振周波数(f1もしくはf2)およびIDT−IDTモードの共振周波数(f2もしくはf1)の中心((f1+f2)/2)で規格化した値である。
【0065】
図9より、特に電極指の先端とバスバーとの間の距離が弾性表面波の波長の0.55倍以下にすることによって、SSBWの励振によるリップルの周波数(fSSBW)が、縦0次モードと縦2次モードとが縮退したモードの共振周波数(f1もしくはf2)およびIDT−IDTモードの共振周波数(f2もしくはf1)の中心((f1+f2)/2)よりも低くなることがわかる。
【0066】
以上より、周波数軸上で隣り合った2つの共振モードの共振周波数をそれぞれf1、f2としたときの、2つの共振周波数の中心((f1+f2)/2)と、SSBWの励振によるリップルの周波数(fSSBW)を異ならせることによって、弾性表面波装置における通過帯域内の挿入損失を改善することができる。その方法として、1つのIDTにおいて、一方のIDT電極における電極指の先端と、他方のIDT電極のバスバーとの間の距離を変化させることが有効である。
【0067】
特に、実施例1で示したように、1つのIDTにおいて、一方のIDT電極における電極指の先端と、他方のIDT電極のバスバーとの間の距離を小さくすることで、SSBWの励振によるリップルの周波数(fSSBW)が、縦0次モードと縦2次モードとが縮退したモードの共振周波数(f1もしくはf2)およびIDT−IDTモードの共振周波数(f2もしくはf1)の中心((f1+f2)/2)よりも低くした場合、つまり、fSSBW<(f1+f2)/2の場合には、リップルのレベルも小さくなることから、挿入損失の改善に有効であることがわかる。しかしながら、比較例1で示したように逆にfSSBW>(f1+f2)/2の場合には、リップルのレベルそのものが大きくなることから、両者の周波数がほぼ同じ場合よりも挿入損失が悪化することがわかる。
【0068】
さらに、fSSBW<(f1+f2)/2を実現するためには、電極指の先端と、バスバーとの間の距離を、伝搬する弾性表面波の波長の0.55倍以下にすることが特に有効である。
【0069】
ここで、さらに、比較例1と同様のフィルタ構成において、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2と、SSBWの励振によるリップルの周波数(fSSBW)での挿入損失との関係を図10に示す。この図10により、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2を狭くすることにより、SSBWの励振によるリップルが挿入損失の改善に有効であることがわかる。
【0070】
しかし、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2を狭くすることにより、電極指の先端とバスバーとの間に入る寄生容量が大きくなる可能性がある。この寄生容量により挿入損失が悪化する可能性がある。そこで、図11に、比較例1と同様の構成において、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2を変化させることによる容量変化を有限要素法で求め、その容量変化による挿入損失の変化を示す。この図11より、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2が0.10μm以下となると、急激に電極指の先端とバスバーとの間の部分での寄生容量が増加し、結果として挿入損失が悪化することが明らかである。
【0071】
また、図12には、図10で示したSSBWの励振によるリップルによる挿入損失の変化と、図11で示した寄生容量による挿入損失の両方を考慮したときの、挿入損失の変化を示す。電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2を狭く、特に伝搬する弾性表面波の波長の0.55倍以下とすることで、SSBWの励振によるリップルが小さくなるが、この図12から明らかなように、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2が0.10μm以下となると、SSBWのリップルが小さくなることによる挿入損失の低下の効果よりも、寄生容量の増加による挿入損失の悪化の方が大きくなる。結果として、全体の挿入損失が悪化してしまう。よって、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2は、伝搬する弾性表面波の波長の0.55倍以下であり、且つ、0.10μm以上であることがより好ましい。
【0072】
このように、電極指の先端とバスバーとの間の距離G1、G2が変化すると、SSBWの励振や、寄生容量が変化する。このことから、実際に圧電基板上に金属薄膜からなるIDTを形成する場合には、従来のように、IDTの膜厚や電極指の線幅を高精度に制御するだけでは弾性表面波装置における安定した電気特性が得られずに、電極指の先端とバスバーとの間の距離も、同様に高精度に制御する必要がある。
【0073】
ここで、IDTの形成には、一般にフォトリソグラフィ法が用いられ、露光光源の波長は0.2μmから0.4μm程度である。そのため、IDT電極のギャップ部分の寸法が0.5μm程度以下となると、光の回折効果のために、IDT電極のギャップ幅を高精度に制御することは難しくなる。しかしながら、特性面でのメリットから、IDT電極の微細化が進んでおり、本発明においても、電極指の先端とバスバーとの間の距離、電極指同士の最小ギャップ、いずれとも、露光光源の波長と同程度にすることで効果が得られている。よって、電極指の先端とバスバーとの間の距離と、電極指同士の最小ギャップとをほぼ等しくしておくことにより、電極指の先端とバスバーとの間の距離も、電極指同士の最小ギャップも、どちらも、高精度に制御することが可能となり、弾性表面波装置においてより安定した電気的特性が得られる。また、電極指の先端と、バスバーとの間の距離も、電極指同士の最小ギャップもどちらも同一寸法となることから、ギャップの狭い部分が局在せず、結果的に耐サージ性や耐電力性が向上するという、さらなる効果も得られる。
【0074】
本実施例1においては、40±5度回転YcutX伝搬LiTaO3基板を用いたが、この基板に限らず、64〜74度回転YcutX伝搬LiNbO3基板、41度回転YcutX伝搬LiNbO3基板等の圧電基板であっても同様の効果が得られる。
【0075】
また、上記では、3IDT型の縦結合共振子型フィルタを2個と、弾性表面波素子4個を用いた平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置を例として挙げている。そして、上記の効果は、モードの共振周波数と、SSBWの励振におけるリップルの周波数との関係によるものである。したがって、上記弾性表面波装置における各設計パラメータは、所望の周波数特性を得るために、任意に交叉幅、IDT本数、電極指同士の間隔などを変更したり、必要に応じてトラップ等を増減し、変更しても同様の効果を得られる。さらに、IDTの数やフィルタの数は、特に限定されるものではない。
【0076】
そこで、以下に実施の形態2〜7について図13ないし図18に挙げて説明する。
【0077】
図13に示すように、実施の形態2にかかる弾性表面波フィルタは、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って形成された3つのIDTを備える平衡−不平衡変換機能を有しない縦結合共振子型弾性表面波フィルタである。
【0078】
また、図14に示すように、実施の形態3にかかる弾性表面波フィルタは、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って形成された2つのIDTを有するIDTからなる平衡−不平衡変換機能を有しない縦結合共振子型弾性表面波フィルタである。
【0079】
また、図15に示すように、実施の形態4にかかる弾性表面波フィルタは、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って形成された5つのIDTを備える平衡−不平衡変換機能を有しない縦結合共振子型弾性表面波フィルタである。
【0080】
また、図16に示すように、実施の形態5にかかる弾性表面波フィルタは、実施の形態3の弾性表面波フィルタにおいて、IDTにおける一方のIDT電極の電極指の先端と他方のIDT電極のバスバーとの間に、該バスバーから突き出す小さい電極指を付加した、平衡−不平衡変換機能を有しない縦結合共振子型弾性表面波フィルタである。
【0081】
また、図17に示すように、実施の形態6にかかる弾性表面波フィルタは、2つの縦結合共振子型弾性表面波フィルタを縦続接続した、平衡−不平衡変換機能を有しない縦結合共振子型弾性表面波フィルタである。
【0082】
また、図18に示すように、実施の形態7にかかる弾性表面波フィルタは、弾性表面波の伝搬方向に沿って配置された3つのIDTを備え、3つのIDTのうちの中央のIDTにおける一方のIDT電極が弾性表面波の伝搬方向に対して分割されて平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタである。なお、本実施の形態にかかる弾性表面波フィルタでは、中央IDTの左右のIDTは、不平衡信号端子に接続されている。また、中央のIDTにおける分割されたIDT電極は、それぞれ、平衡信号端子に接続されている。なお、中央のIDTの平衡信号端子に接続されていないIDT電極のバスバーが接地されていてもいなくてもよい。
【0083】
上記の実施の形態2〜7にかかる弾性表面波フィルタは、その弾性表面波フィルタ単独でも、上記実施の形態1に示した効果の原理が示すとおり、同様の効果を得ることができる。上記弾性表面波フィルタ単独でも、弾性表面波装置と呼ぶことができる。また、上記弾性表面波フィルタを複数含む弾性表面波装置であっても、同様に実施の形態1に示した効果を得ることができる。
【0084】
次に、上記実施の形態に記載の弾性表面波装置を用いた通信装置について図19に基づき説明する。上記通信装置1300は、受信を行うレシーバ側(Rx側)として、アンテナ1301、アンテナ共用部/RFTopフィルタ1302、アンプ1303、Rx段間フィルタ1304、ミキサ1305、1stIFフィルタ1306、ミキサ1307、2ndIFフィルタ1308、1st+2ndローカルシンセサイザ1311、TCXO(temperature compensated crystal oscillator(温度補償型水晶発振器))1312、デバイダ1313、ローカルフィルタ1314を備えて構成されている。
【0085】
Rx段間フィルタ1304からミキサ1305へは、図19に二本線で示したように、バランス性を確保するために各平衡信号にて送信することが好ましい。
【0086】
また、上記通信装置1300は、送信を行うトランシーバ側(Tx側)として、上記アンテナ1301及び上記アンテナ共用部/RFTopフィルタ1302を共用するとともに、TxIFフィルタ1321、ミキサ1322、Tx段間フィルタ1323、アンプ1324、カプラ1325、アイソレータ1326、APC(automatic power control(自動出力制御))1327を備えて構成されている。
【0087】
そして、上記のRx段間フィルタ1304、1stIFフィルタ1306、TxIFフィルタ1321、Tx段間フィルタ1323には、上述した本実施の形態に記載の弾性表面波装置が好適に利用できる。
【0088】
本発明にかかる弾性表面波装置は、通過帯域内のSSBWに起因するスプリアスが低減されており、挿入損失が改善されているという優れた特性を有するものである。よって、上記弾性表面波装置を有する本発明の通信装置は、伝送特性を向上できるものとなっている。
【0089】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0090】
【発明の効果】
以上のように、本発明の弾性表面波装置は、縦結合共振子型弾性表面波フィルタを1つ以上有する弾性表面波装置に関し、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って、バスバーおよび複数の電極指からなるくし歯状電極を有するくし型電極部が複数形成された縦結合共振子型弾性表面波フィルタを1つ以上有する弾性表面波装置において、上記縦結合共振子型弾性表面波フィルタにおける周波数軸上で隣り合う2つの共振モードの共振周波数をそれぞれf1、f2とし、上記縦結合共振子型弾性表面波フィルタにおけるSSBWの励振によるリップルの周波数をfSSBWとしたとき、
fSSBW≠(f1+f2)/2
を満たす構成である。
【0091】
上記の構成によれば、SSBWに起因するスプリアスが低減され、通過帯域内の挿入損失を低減した弾性表面波装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る弾性表面波装置の概略の構成を示す図である。
【図2】上記弾性表面波装置の1つの弾性表面波フィルタにおける、交叉幅方向に分布している弾性表面波のエネルギー分布について説明する図である。
【図3】上記弾性表面波フィルタにおける各モードでの、弾性表面波方向に分布している弾性表面波のエネルギー分布について説明する図である。
【図4】上記弾性表面波フィルタにおける周波数軸上の各モードの位置を説明するための伝送特性を示すグラフである。
【図5】実施の形態1にかかる実施例1の弾性表面波フィルタにおける各モードの共振周波数、SSBWの励振によるリップルの周波数と配置を説明するための伝送特性を示すグラフである。
【図6】実施例1の弾性表面波フィルタにおける電極指の先端とバスバーとの間の間隔を変化させたときの、伝送特性を示すグラフである。
【図7】本発明の比較例1にかかる弾性表面波装置の概略の構成を示す図である。
【図8】比較例1にかかる実施例2の弾性表面波フィルタにおける電極指の先端とバスバーとの間の間隔を変化させたときの、伝送特性を示すグラフである。
【図9】電極指の先端とバスバーとの間の間隔と、SSBWの励振によるリップルの周波数および周波数軸上に隣り合う2つの共振モードの共振周波数との関係を示すグラフである。
【図10】比較例1と同様の構成とした本発明の実施の形態の弾性表面波フィルタにおけるSSBWのリップルによる挿入損失の変化を示すグラフである。
【図11】比較例1と同様の構成とした本発明の実施の形態の弾性表面波フィルタにおける寄生容量による挿入損失の変化を示すグラフである。
【図12】比較例1と同様の構成とした本発明の実施の形態の弾性表面波フィルタにおける、SSBWのリップルによる挿入損失と、寄生容量による挿入損失の両方を考慮したときの、挿入損失の変化を示すグラフである。
【図13】本発明の実施の形態2にかかる弾性表面波フィルタ(弾性表面波装置)の概略の構成を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態3にかかる弾性表面波フィルタ(弾性表面波装置)の概略の構成を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態4にかかる弾性表面波フィルタ(弾性表面波装置)の概略の構成を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態5にかかる弾性表面波フィルタ(弾性表面波装置)の概略の構成を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態6にかかる弾性表面波フィルタ(弾性表面波装置)の概略の構成を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態7にかかる弾性表面波フィルタ(弾性表面波装置)の概略の構成を示す図である。
【図19】上記実施の形態の弾性表面波装置を用いた通信装置の要部ブロック図である。
【符号の説明】
A 弾性表面波装置
100、200 弾性表面波フィルタ
300、400、500、600 弾性表面波共振子
101、102、103 くし型電極部(IDT)
201、202、203 くし型電極部(IDT)
104、105 反射器
204、205 反射器
A1 不平衡信号用端子
A2、A3 平衡信号用端子
B 弾性表面波装置
700、800 弾性表面波フィルタ
900、1000、1100、1200 弾性表面波共振子
701、702、703 くし型電極部(IDT)
801、802、803 くし型電極部(IDT)
704、705 反射器
804、805 反射器[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a surface acoustic wave device used for a communication device such as a mobile phone, and a communication device having the same.
[0002]
[Prior art]
In recent years, there have been remarkable technological advances in miniaturization, weight reduction, power saving, higher frequency, and the like of communication devices such as mobile phones. Against this background, a surface acoustic wave filter (surface acoustic wave device) used in the RF stage of a communication device such as a mobile phone is required to have a small size, a low loss, a low price, a stable quality and the like. It has been demanded. In particular, in mobile phones, it is important to reduce the loss in the surface acoustic wave device in order to suppress power consumption.
[0003]
For example, in
[0004]
Further, in
[0005]
Further, in
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No. 6-85492 (release date: October 26, 1994)
[0007]
[Patent Document 2]
JP-A-9-260996 (Published date: October 3, 1997)
[0008]
[Patent Document 3]
JP-A-6-232682 (publication date: August 19, 1994)
[0009]
[Patent Document 4]
JP-A-11-191720 (publication date: July 13, 1999)
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
In many surface acoustic wave devices, a quasi (leakage) surface acoustic wave can be used as a piezoelectric substrate, and lithium tantalate (LiTaO) can be used.3) Or lithium niobate (LiNbO)3) Etc. are used. However, in these piezoelectric substrates, in addition to the excitation of the pseudo-surface acoustic wave, a bulk wave (hereinafter, referred to as SSBW) is excited, and a ripple occurs in a pass band, and an insertion loss occurs. Was causing the increase.
[0011]
In particular, in a surface acoustic wave device including a longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter, the resonance frequencies of two resonance modes adjacent to each other on the frequency axis are respectively represented by f1, F2And the center of the resonance frequency ((f1+ F2) / 2) and the ripple frequency f due to the excitation of SSBWSSBWWhen they almost coincide with each other, there remains a problem that the insertion loss increases due to the ripple caused by the excitation of the SSBW.
[0012]
However, as disclosed in
[0013]
SUMMARY An advantage of some aspects of the invention is to provide a surface acoustic wave device in which spurious due to SSBW is reduced without deteriorating characteristics.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the surface acoustic wave device of the present invention has a comb-shaped electrode portion having a comb-shaped electrode composed of a bus bar and a plurality of electrode fingers on a piezoelectric substrate along a propagation direction of the surface acoustic wave. In a surface acoustic wave device having one or more formed longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filters, the resonance frequencies of two resonance modes adjacent to each other on the frequency axis of the longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter are respectively determined. f1, F2The frequency of a ripple caused by excitation of a bulk wave (Surface Skimming Bulk Wave: SSBW) in the longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter is represented by fSSBWAnd when
fSSBW≠ (f1+ F2) / 2
It is characterized by satisfying.
[0015]
In the case where three or more resonance modes are present, the surface acoustic wave device has resonance frequencies of two resonance modes having the widest frequency interval and being adjacent to each other on the frequency axis.1, F2It is preferable that
[0016]
Further, in the surface acoustic wave device, the resonance frequency of at least one of two resonance modes adjacent to each other on the frequency axis is within a pass band, or the resonance mode of a resonance mode having a higher frequency is used. Preferably, the frequency is in the passband.
[0017]
Further, the surface acoustic wave device is characterized in that two resonance modes adjacent on the frequency axis are a resonance mode in which the zeroth-order mode and the second-order mode are degenerated, and a comb-shaped electrode portion and a comb-shaped electrode portion. It is preferable that the resonance mode be the excitation mode.
[0018]
According to the above configuration, usually, the center frequency (f) between the resonance points where the insertion loss becomes large1+ F2) / 2 is different from the frequency of the ripple generated by the excitation of the SSBW, so that the ripple becomes larger and the insertion loss can be suppressed from increasing. Thereby, the spurious generated due to the excitation of the SSBW can be reduced, and a surface acoustic wave device with reduced insertion loss can be provided.
[0019]
The level of the ripple caused by the excitation of the SSBW increases as the frequency increases. for that reason,
fSSBW<(F1+ F2) / 2
Is satisfied, and f is smaller than the lowest resonance mode existing in the pass band.SSBWIs preferably low.
[0020]
Furthermore, in addition to the above-described configuration, the surface acoustic wave device according to the present invention further includes: It is preferable that the frequency of the ripple due to the excitation of the bulk wave is adjusted by the distance of.
[0021]
Further, the surface acoustic wave device according to the present invention is characterized in that a distance between a tip of an electrode finger through which a surface acoustic wave propagates and a bus bar for electrically connecting an electrode finger facing the electrode finger is increased by the surface acoustic wave. It is preferably 0.55 times or less the wavelength of the wave.
[0022]
Further, the distance between the tip of the electrode finger through which the surface acoustic wave propagates and the bus bar for electrically connecting the electrode finger facing the electrode finger is preferably 0.10 μm or more. Thereby, insertion loss due to a parasitic capacitance that increases between the electrode finger and the bus bar can be suppressed.
[0023]
Also, the distance between the tip of the electrode finger through which the surface acoustic wave propagates and the bus bar for electrically connecting the electrode finger facing the electrode finger may be made substantially equal to the minimum gap between the electrode fingers. preferable. According to the above configuration, the distance between the electrode finger and the bus bar and the minimum gap between the electrode fingers are almost the same, so that the narrow gap portion is not localized. Therefore, stable electric characteristics can be obtained, and further, surge resistance and power resistance can be improved. In addition, since the distance between the electrode finger and the bus bar and the minimum gap between the electrode fingers are almost the same, the manufacture thereof becomes easier.
[0024]
In the surface acoustic wave device according to the present invention, it is preferable that the longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter has three comb-shaped electrode portions. Further, the piezoelectric substrate is provided with a lithium tantalate (LiTaO) for exciting a bulk wave or a pseudo-surface acoustic wave.3) Or lithium niobate (LiNbO)3) Is preferable.
[0025]
A communication device according to the present invention includes any one of the above surface acoustic wave devices. According to the above configuration, the spurious due to the SSBW in the pass band is reduced, and the transmission characteristics can be improved by having the surface acoustic wave device in which the insertion loss is improved.
[0026]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
[Embodiment 1]
The first embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. Note that the present invention is not limited to this.
[0027]
In the present embodiment, a PCS (Personal communication system) receiving filter having a balanced-unbalanced conversion function composed of a longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter will be described as an example.
[0028]
As shown in FIG. 1, a surface acoustic wave device A according to the present embodiment includes a first surface
[0029]
The first surface
[0030]
The IDT has two comb-shaped electrodes (IDT electrodes) each including a strip-shaped bus bar (base end) and a plurality of mutually parallel electrode fingers extending in a direction perpendicular to one side of the bus bar. Have. That is, the bus bar electrically connects the electrode fingers. In addition, the IDT electrodes are provided in a state of being interposed between the electrode fingers such that the side portions of the electrode fingers of the IDT electrodes face each other. In the following, a portion where the electrode fingers cross each other in the IDT electrodes of the IDT is W, and distances between the tip of each electrode finger and the bus bar of the other IDT electrode are G1 and G2, respectively.
[0031]
The second surface
[0032]
In the second surface
[0033]
Further, in the second surface
[0034]
The surface
[0035]
The electric terminals of the surface
[0036]
With the above configuration, the surface acoustic wave device A according to the present embodiment has a balance-unbalance conversion function.
[0037]
Here, the energy distribution of the surface acoustic wave (SAW) in the surface acoustic wave device will be briefly described with reference to FIG. 2 using one IDT.
[0038]
As shown in FIG. 2, the energy of the surface acoustic wave distributed in a direction perpendicular to the propagation direction of the surface acoustic wave is not only at the portion W where the electrode finger crosses, but also slightly with the tip of the electrode finger. It is also distributed in areas separated by the distances G1 and G2 from the bus bar and in the bus bar portion. Therefore, the electrical characteristics of the surface acoustic wave device change depending on the distance between the tip of the electrode finger and the bus bar. That is, in the portion W where the electrode fingers of the IDT intersect, pseudo surface acoustic waves (LSAW) are predominantly excited, but are separated by the distances G1 and G2 between the tip of the electrode fingers and the bus bar. In the region, bulk waves (SSBW) are predominantly excited. For this reason, the bulk wave (SSBW) becomes an unnecessary ripple and adversely affects the electrical characteristics of the surface acoustic wave device, particularly, the transmission characteristics in the pass band.
[0039]
Next, the energy distribution of the surface acoustic wave distributed in the propagation direction of the surface acoustic wave in the longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter will be described using the surface
[0040]
As shown in FIG. 2, the energy of the surface acoustic wave in the longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter is, in addition to the standing wave (transverse mode) perpendicular to the propagation direction of the surface acoustic wave, There are a plurality of standing waves (longitudinal modes) confined in the propagation direction of the surface acoustic wave, in other words, between the
[0041]
Here, an example (Example 1) of design parameters in the surface acoustic wave device A according to the present embodiment will be described.
[0042]
Other design parameters of the first surface
[0043]
The first surface
Cross width W: 60 μm (29.3λ1)
Number of IDTs (in order of IDT102, IDT101, IDT103, and in order of IDT202, IDT201, IDT203): 29 (4) / (4) 55 (4) / (4) 29
The number in parentheses is the number of electrode fingers (λ2) with a short wavelength.
IDT wavelength λ1: 2.05 μm
IDT wavelength λ2: 1.86 μm
Reflector wavelength λR: 2.06 μm
Number of reflectors: first surface acoustic wave filter 100: 120
Second surface acoustic wave filter 200: 80 filters
IDT (λ1) -IDT (λ2) interval: 0.25λ1 + 0.25λ2
IDT (λ2) -IDT (λ2) interval: 0.50λ2
IDT (λ1) -reflector spacing: 0.47λ1
IDT (λ1) duty: 0.70
IDT (λ2) duty: 0.67
Reflector duty: 0.56
Electrode thickness: 0.080λ1
The detailed design of the surface
Intersection width WT1: 35 μm (17.7λ)T1)
Log IDT: 140
IDT wavelength λT1: 1.98 μm
Reflector wavelength λRT1: 1.98 μm
Number of reflectors: 30
Electrode thickness: 0.083λT1
The detailed design of the surface
Intersection width WT2: 100 μm (49.1λ)T2)
Log IDT: 120
IDT wavelength λT2: 2.04 μm
Reflector wavelength λRT2: 2.04 μm
Number of reflectors: 30
Electrode thickness: 0.081λT2
Next, in each IDT of the surface
[0044]
Excitation of the SSBW is caused by various factors, but is mainly caused by the distance between the electrode finger and the bus bar.
[0045]
In the surface acoustic wave device A of the present embodiment, of the three modes described above, the zeroth-order mode and the second-order mode are located very close on the frequency axis. Therefore, the vertical zero-order mode and the vertical secondary mode are degenerated without being separated. Therefore, in FIG. 5, a resonance point in the mode in which the vertical zeroth-order mode and the vertical second-order mode are degenerated and a resonance point in the IDT-IDT mode can be confirmed as two peaks.
[0046]
As is clear from FIG. 5, the ripple (approximately 1948 MHz) caused by the excitation of the SSBW is substantially at the center between the resonance point in the mode in which the longitudinal zero-order mode and the longitudinal secondary mode are degenerated and the resonance point in the IDT-IDT mode. Located in the department. The insertion loss between the resonance points (especially at the center between the resonance points) increases, but in that region, the ripple occurs due to the excitation of the SSBW, so that the above ripple increases and the insertion loss increases. You can see that it is doing.
[0047]
Next, in the surface acoustic wave device A, when only the distances G1 and G2 between the electrode finger and the bus bar in the first surface
[0048]
According to FIG. 6, when the distances G1 and G2 between the tip of the electrode finger and the bus bar are changed from 1.0 μm to 0.30 μm, the insertion loss near 1945 MHz is reduced by about 0.2 dB and improved. You can see that. That is, by reducing the distances G1 and G2 between the electrode fingers and the bus bar, the ripple caused by the excitation of the bulk wave (SSBW) is reduced, and the ripple frequency (fSSBW) Moves to the low frequency side, and the resonance frequency (f1Or f2) And the resonance frequency of the IDT-IDT mode (f2Or f1) And the center ((f1+ F2It is considered that the insertion loss was improved by moving to the lower side than the vicinity of () / 2). The improvement of the insertion loss is not only in the vicinity of 1945 MHz where the SSBW ripple exists, but also the insertion loss is reduced as a whole. This means that the excitation by SSBW has a wide influence not only near 1945 MHz but also in the pass band. Reducing the excitation of SSBW is suitable for improving the overall insertion loss. Is shown.
[0049]
When there are a plurality of ripples caused by the SSBW excitation, the frequency of the largest ripple is represented by fSSBWAnd
[0050]
[Comparative Example 1]
The following will describe Comparative Example 1 of the present invention with reference to FIGS. 7 to 9. For the sake of convenience, members having the same functions as those described in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted.
[0051]
Also in Comparative Example 1, as in
[0052]
As shown in FIG. 7, a surface acoustic wave device B of Comparative Example 1 has a first surface
[0053]
The first surface
[0054]
The second surface
[0055]
In the second surface
[0056]
Further, in the second surface
[0057]
The surface
[0058]
An electric terminal of the surface
[0059]
With the above configuration, the surface acoustic wave device B as a comparative example of the present embodiment has a balance-unbalance conversion function.
[0060]
In Comparative Example 1, in each IDT of the surface acoustic wave device B, the transmission characteristics in the vicinity of the pass band when the distances G1 and G2 between the tip of the electrode finger and the bus bar were widened contrary to the first embodiment. The change is shown.
[0061]
Here, an example (comparative example 1) of design parameters in the surface acoustic wave device B which is a comparative example of the present embodiment will be described.
[0062]
The first surface
Cross width W: 65 μm (29.3λ3)
Number of IDTs (in the order of IDT702, IDT701, and IDT703, and in the order of IDT802, IDT801, and IDT803): 33 (4) / (4) 43 (4) / (4) 33
The number in parentheses indicates the number of electrode fingers (λ4) with a short wavelength.
IDT wavelength λ3: 2.05 μm
IDT wavelength λ4: 1.87 μm
Reflector wavelength λR: 2.06 μm
Number of reflectors: First surface acoustic wave filter 700: 120
Second surface acoustic wave filter 800: 90 filters
IDT (λ3) -IDT (λ4) interval: 0.25λ3 + 0.25λ4
IDT (λ4) -IDT (λ4) interval: 0.50λ4
IDT (λ3) -reflector spacing: 0.50λ3
IDT (λ3) duty: 0.60
IDT (λ4) duty: 0.60
Reflector duty: 0.60
Electrode thickness: 0.080λ3
The detailed design of the surface
Intersection width WT1: 50 μm (24.5λ)T1)
Log IDT: 140
IDT wavelength λT1: 2.04 μm
Reflector wavelength λRT1: 2.04 μm
Number of reflectors: 30
Electrode thickness: 0.081λT1
The detailed design of the surface
Intersection width WT2: 35 μm (17.7λ)T2)
Log IDT: 140
IDT wavelength λT2: 1.98 μm
Reflector wavelength λRT2: 1.98 μm
Number of reflectors: 30
Electrode thickness: 0.083λT2
FIG. 8 shows transmission characteristics when the distances G1 and G2 between the tip of the electrode finger and the bus bar are 0.5 μm, 1.0 μm, and 2.0 μm in each IDT of the surface acoustic wave device B. .
[0063]
As shown in FIG. 8, as the distances G1 and G2 between the tips of the electrode fingers and the bus bar are increased, the ripple caused by the excitation of the SSBW increases, contrary to the first embodiment (see FIG. 6). You can see that. Further, it can be seen that this ripple has moved further to the higher frequency side.
[0064]
Here, in Example 1 and Comparative Example 1, the distance between the tip of the electrode finger and the bus bar and the frequency of the ripple (fSSBW) And the resonance frequency (f) of a mode in which the zeroth-order mode and the second-order mode are degenerated1Or f2) And the IDT-IDT mode resonance frequency (f2Or f1) Center ((f1+ F2) / 2) will be described. Here, a value (horizontal axis) normalized by the wavelength of the surface acoustic wave propagating along the distance between the tip of the electrode finger and the bus bar, and 2 × fSSBW/ (F1+ F29) (vertical axis). Note that 2 × fSSBW/ (F1+ F2) Is the frequency of the ripple (fSSBW) And the resonance frequency (f) of a mode in which the zeroth-order mode and the second-order mode are degenerated1Or f2) And the IDT-IDT mode resonance frequency (f2Or f1) Center ((f1+ F2) / 2).
[0065]
FIG. 9 shows that the frequency of the ripple (f) caused by the excitation of the SSBW is achieved by setting the distance between the tip of the electrode finger and the bus bar to 0.55 times or less the wavelength of the surface acoustic wave.SSBW) Is the resonance frequency (f) of the mode in which the zeroth-order mode and the second-order mode are degenerated.1Or f2) And the IDT-IDT mode resonance frequency (f2Or f1) Center ((f1+ F2) / 2).
[0066]
As described above, the resonance frequencies of two adjacent resonance modes on the frequency axis are respectively represented by f1, F2And the center of the two resonance frequencies ((f1+ F2) / 2) and the frequency of the ripple (fSSBW) Can improve the insertion loss in the pass band of the surface acoustic wave device. As a method for this, it is effective to change the distance between the tip of the electrode finger of one IDT electrode and the bus bar of the other IDT electrode in one IDT.
[0067]
In particular, as shown in the first embodiment, in one IDT, by reducing the distance between the tip of the electrode finger of one IDT electrode and the bus bar of the other IDT electrode, the ripple due to the excitation of the SSBW is reduced. Frequency (fSSBW) Is the resonance frequency (f) of the mode in which the zeroth-order mode and the second-order mode are degenerated.1Or f2) And the IDT-IDT mode resonance frequency (f2Or f1) Center ((f1+ F2) / 2), that is, fSSBW<(F1+ F2In the case of () / 2), the ripple level is also small, which means that it is effective in improving the insertion loss. However, as shown in Comparative Example 1, conversely fSSBW> (F1+ F2In the case of) / 2, the level of the ripple itself becomes large, so that it can be seen that the insertion loss is worse than when both frequencies are almost the same.
[0068]
Further, fSSBW<(F1+ F2In order to realize () / 2), it is particularly effective to set the distance between the tip of the electrode finger and the bus bar to 0.55 times or less the wavelength of the propagating surface acoustic wave.
[0069]
Here, in the same filter configuration as in Comparative Example 1, the distances G1 and G2 between the tip of the electrode finger and the bus bar, and the frequency of the ripple (fSSBWFIG. 10 shows the relationship with the insertion loss in ()). From FIG. 10, it can be understood that ripples caused by SSBW excitation are effective in improving insertion loss by reducing the distances G1 and G2 between the tip of the electrode finger and the bus bar.
[0070]
However, by reducing the distances G1 and G2 between the tip of the electrode finger and the bus bar, the parasitic capacitance between the tip of the electrode finger and the bus bar may increase. There is a possibility that the insertion loss is deteriorated by the parasitic capacitance. Therefore, in FIG. 11, in a configuration similar to that of Comparative Example 1, the capacitance change caused by changing the distances G1 and G2 between the tip of the electrode finger and the bus bar is obtained by the finite element method, and the insertion loss due to the capacitance change is determined. Indicates a change. From FIG. 11, when the distances G1 and G2 between the tip of the electrode finger and the bus bar become 0.10 μm or less, the parasitic capacitance at the portion between the tip of the electrode finger and the bus bar sharply increases. It is clear that the insertion loss gets worse.
[0071]
FIG. 12 shows the change in the insertion loss when both the change in the insertion loss due to the ripple due to the excitation of the SSBW shown in FIG. 10 and the insertion loss due to the parasitic capacitance shown in FIG. 11 are considered. By setting the distances G1 and G2 between the tip of the electrode finger and the bus bar to be narrow, particularly 0.55 times or less the wavelength of the surface acoustic wave to be propagated, the ripple caused by the excitation of the SSBW is reduced. As is apparent, when the distances G1 and G2 between the tip of the electrode finger and the bus bar are 0.10 μm or less, the insertion due to the increase in the parasitic capacitance is more effective than the effect of the reduction in the insertion loss due to the smaller ripple of the SSBW. The worse the loss, the greater. As a result, the overall insertion loss will be worse. Therefore, the distances G1 and G2 between the tip of the electrode finger and the bus bar are preferably 0.55 times or less the wavelength of the propagating surface acoustic wave, and more preferably 0.10 μm or more.
[0072]
As described above, when the distances G1 and G2 between the tip of the electrode finger and the bus bar change, the excitation of the SSBW and the parasitic capacitance change. For this reason, when an IDT made of a metal thin film is actually formed on a piezoelectric substrate, it is necessary to control the film thickness of the IDT and the line width of the electrode finger with high precision, as in the related art, in a surface acoustic wave device. Without obtaining stable electrical characteristics, the distance between the tip of the electrode finger and the bus bar also needs to be controlled with high precision.
[0073]
Here, a photolithography method is generally used for forming the IDT, and the wavelength of the exposure light source is about 0.2 μm to 0.4 μm. Therefore, when the dimension of the gap portion of the IDT electrode is about 0.5 μm or less, it becomes difficult to control the gap width of the IDT electrode with high accuracy due to a light diffraction effect. However, the size of the IDT electrode has been reduced from the viewpoint of characteristics, and in the present invention, the distance between the tip of the electrode finger and the bus bar, the minimum gap between the electrode fingers, and the wavelength of the exposure light source The effect is obtained by making it about the same as above. Therefore, by making the distance between the tip of the electrode finger and the bus bar almost equal to the minimum gap between the electrode fingers, the distance between the tip of the electrode finger and the bus bar also becomes the minimum gap between the electrode fingers. In both cases, control can be performed with high precision, and more stable electrical characteristics can be obtained in the surface acoustic wave device. Also, since the distance between the tip of the electrode finger and the bus bar and the minimum gap between the electrode fingers are the same, the narrow portion is not localized, and as a result, the surge resistance and the A further effect of improving power performance can be obtained.
[0074]
In the first embodiment, the rotation YcutX propagation LiTaO3Although a substrate was used, the present invention is not limited to this substrate.3Substrate, 41 degree rotation YcutX propagation LiNbO3The same effect can be obtained with a piezoelectric substrate such as a substrate.
[0075]
In the above description, a surface acoustic wave device having a balanced-unbalanced conversion function using two longitudinally coupled resonator type filters of the 3IDT type and four surface acoustic wave elements is described as an example. The above effect is due to the relationship between the resonance frequency of the mode and the frequency of the ripple in the excitation of the SSBW. Therefore, in order to obtain desired frequency characteristics, each design parameter in the surface acoustic wave device is arbitrarily changed in the crossover width, the number of IDTs, the interval between electrode fingers, and the number of traps is increased or decreased as necessary. , The same effects can be obtained. Furthermore, the number of IDTs and the number of filters are not particularly limited.
[0076]
Therefore,
[0077]
As shown in FIG. 13, the surface acoustic wave filter according to the second embodiment includes three IDTs formed on the piezoelectric substrate along the propagation direction of the surface acoustic wave and does not have a balance-unbalance conversion function. This is a coupled resonator type surface acoustic wave filter.
[0078]
Further, as shown in FIG. 14, the surface acoustic wave filter according to the third embodiment has a balanced-unbalanced conversion composed of an IDT having two IDTs formed on a piezoelectric substrate along the propagation direction of the surface acoustic wave. This is a longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter having no function.
[0079]
As shown in FIG. 15, the surface acoustic wave filter according to the fourth embodiment has a balanced-unbalanced conversion function including five IDTs formed on the piezoelectric substrate along the propagation direction of the surface acoustic wave. This is not a longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter.
[0080]
As shown in FIG. 16, the surface acoustic wave filter according to the fifth embodiment is the same as the surface acoustic wave filter according to the third embodiment, except that the tip of the electrode finger of one IDT electrode and the bus bar of the other IDT electrode in the IDT are different from each other. And a vertical coupling resonator type surface acoustic wave filter having no balance-unbalance conversion function, in which small electrode fingers protruding from the bus bar are added.
[0081]
As shown in FIG. 17, the surface acoustic wave filter according to the sixth embodiment is a longitudinally coupled resonator having no balanced-unbalanced conversion function in which two longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filters are cascaded. Type surface acoustic wave filter.
[0082]
As shown in FIG. 18, the surface acoustic wave filter according to the seventh embodiment includes three IDTs arranged along the propagation direction of the surface acoustic wave, and one of the three IDTs at the center IDT. Is a longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter having a balanced-unbalanced conversion function in which the IDT electrode is divided in the propagation direction of the surface acoustic wave. In the surface acoustic wave filter according to the present embodiment, the left and right IDTs of the central IDT are connected to unbalanced signal terminals. The divided IDT electrodes in the center IDT are connected to balanced signal terminals, respectively. The bus bar of the IDT electrode not connected to the balanced signal terminal of the central IDT may or may not be grounded.
[0083]
In the surface acoustic wave filters according to the second to seventh embodiments, the same effect can be obtained by using the surface acoustic wave filter alone, as the principle of the effect described in the first embodiment indicates. The surface acoustic wave filter alone can be called a surface acoustic wave device. Further, even in the case of a surface acoustic wave device including a plurality of the above surface acoustic wave filters, the effects described in the first embodiment can be similarly obtained.
[0084]
Next, a communication device using the surface acoustic wave device described in the above embodiment will be described with reference to FIG. The
[0085]
As shown by two lines in FIG. 19, it is preferable to transmit each balanced signal from the Rx
[0086]
In addition, the
[0087]
The surface acoustic wave device described in the present embodiment can be suitably used for the
[0088]
The surface acoustic wave device according to the present invention has excellent characteristics such that spurious due to SSBW in the pass band is reduced and insertion loss is improved. Therefore, the communication device of the present invention having the surface acoustic wave device can improve transmission characteristics.
[0089]
The present invention is not limited to the above embodiments, and various modifications are possible within the scope shown in the claims, and embodiments obtained by appropriately combining the technical means disclosed in different embodiments. Is also included in the technical scope of the present invention.
[0090]
【The invention's effect】
As described above, the surface acoustic wave device according to the present invention relates to a surface acoustic wave device having one or more longitudinally coupled resonator-type surface acoustic wave filters. A surface acoustic wave device having at least one longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter in which a plurality of comb-shaped electrode portions each having a plurality of electrode fingers formed of a plurality of electrode fingers are formed. The resonance frequencies of two resonance modes adjacent on the frequency axis in the filter are represented by f1, F2In the longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter, the ripple frequency due to the SSBW excitation is represented by fSSBWAnd when
fSSBW≠ (f1+ F2) / 2
It is the structure which satisfies.
[0091]
According to the above configuration, it is possible to provide a surface acoustic wave device in which spurious due to SSBW is reduced and insertion loss in a pass band is reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a schematic configuration of a surface acoustic wave device according to
FIG. 2 is a diagram illustrating an energy distribution of surface acoustic waves distributed in a cross width direction in one surface acoustic wave filter of the surface acoustic wave device.
FIG. 3 is a diagram illustrating the energy distribution of surface acoustic waves distributed in the surface acoustic wave direction in each mode of the surface acoustic wave filter.
FIG. 4 is a graph showing transmission characteristics for explaining the position of each mode on the frequency axis in the surface acoustic wave filter.
FIG. 5 is a graph showing transmission characteristics for explaining the resonance frequency of each mode, the frequency and arrangement of ripples caused by SSBW excitation in the surface acoustic wave filter according to the first embodiment of the present invention;
FIG. 6 is a graph showing transmission characteristics when the distance between the tip of the electrode finger and the bus bar in the surface acoustic wave filter of Example 1 is changed.
FIG. 7 is a diagram showing a schematic configuration of a surface acoustic wave device according to Comparative Example 1 of the present invention.
FIG. 8 is a graph showing transmission characteristics when the distance between the tip of the electrode finger and the bus bar is changed in the surface acoustic wave filter of Example 2 according to Comparative Example 1.
FIG. 9 is a graph showing a relationship between an interval between a tip of an electrode finger and a bus bar, a frequency of a ripple caused by SSBW excitation, and resonance frequencies of two resonance modes adjacent on a frequency axis.
FIG. 10 is a graph showing a change in insertion loss due to ripple of SSBW in the surface acoustic wave filter according to the embodiment of the present invention having the same configuration as Comparative Example 1.
FIG. 11 is a graph showing a change in insertion loss due to a parasitic capacitance in the surface acoustic wave filter according to the embodiment of the present invention having the same configuration as Comparative Example 1.
FIG. 12 shows the relationship between the insertion loss due to the ripple of the SSBW and the insertion loss due to the parasitic capacitance in the surface acoustic wave filter according to the embodiment of the present invention having the same configuration as that of Comparative Example 1. It is a graph which shows a change.
FIG. 13 is a diagram illustrating a schematic configuration of a surface acoustic wave filter (surface acoustic wave device) according to a second embodiment of the present invention;
FIG. 14 is a diagram illustrating a schematic configuration of a surface acoustic wave filter (surface acoustic wave device) according to a third embodiment of the present invention;
FIG. 15 is a diagram illustrating a schematic configuration of a surface acoustic wave filter (surface acoustic wave device) according to a fourth embodiment of the present invention;
FIG. 16 is a diagram illustrating a schematic configuration of a surface acoustic wave filter (surface acoustic wave device) according to a fifth embodiment of the present invention;
FIG. 17 is a diagram illustrating a schematic configuration of a surface acoustic wave filter (surface acoustic wave device) according to a sixth embodiment of the present invention;
FIG. 18 is a diagram illustrating a schematic configuration of a surface acoustic wave filter (surface acoustic wave device) according to a seventh embodiment of the present invention;
FIG. 19 is a main part block diagram of a communication device using the surface acoustic wave device according to the above embodiment.
[Explanation of symbols]
A surface acoustic wave device
100, 200 surface acoustic wave filter
300, 400, 500, 600 surface acoustic wave resonator
101, 102, 103 Comb electrode (IDT)
201, 202, 203 Comb electrode (IDT)
104, 105 reflector
204, 205 reflector
A1 Unbalanced signal terminal
A2, A3 terminal for balanced signal
B surface acoustic wave device
700, 800 surface acoustic wave filter
900, 1000, 1100, 1200 Surface acoustic wave resonator
701, 702, 703 Comb electrode (IDT)
801, 802, 803 Comb electrode (IDT)
704, 705 reflector
804, 805 reflector
Claims (14)
上記縦結合共振子型弾性表面波フィルタにおける周波数軸上で隣り合う2つの共振モードの共振周波数をそれぞれf1、f2とし、上記縦結合共振子型弾性表面波フィルタにおけるバルク波の励振によるリップルの周波数をfSSBWとしたとき、
fSSBW≠(f1+f2)/2
を満たすことを特徴とする弾性表面波装置。One or more longitudinally-coupled resonator-type surface acoustic wave filters having a plurality of comb-shaped electrode portions each having a comb-shaped electrode composed of a bus bar and a plurality of electrode fingers formed on a piezoelectric substrate along a propagation direction of the surface acoustic wave. A surface acoustic wave device having
The resonance frequencies of two resonance modes adjacent to each other on the frequency axis in the longitudinally coupled resonator type surface acoustic wave filter are denoted by f 1 and f 2 , respectively, and the ripple due to excitation of a bulk wave in the vertically coupled resonator type surface acoustic wave filter is described. Is f SSBW ,
f SSBW ≠ (f 1 + f 2 ) / 2
A surface acoustic wave device characterized by satisfying the following.
を満たすことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の弾性表面波装置。f SSBW <(f 1 + f 2 ) / 2
The surface acoustic wave device according to any one of claims 1 to 5, wherein the following condition is satisfied.
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