JP2004253914A - 通信システム、アドレス管理方法、中継装置および管理装置 - Google Patents
通信システム、アドレス管理方法、中継装置および管理装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】移動端末間でのパケット通信を仲介する通信網において、トラフィックの著しい増加を避けつつ、膨大な容量のメモリを設けることなく、パケット転送用アドレスの変更に伴うパケット損失の発生を避けることができる技術を提供する。
【解決手段】中継装置が、該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に係る静的通信アドレスと動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し記憶する。更に、当該移動端末から送信されたパケットの送信先の移動端末に係る対応関係情報を取得し記憶する。一方、管理装置が、中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを記憶する。そして、中継装置と管理装置とが連携して、通信を終了する移動端末に係る対応関係情報を削除する。
【選択図】 図1
【解決手段】中継装置が、該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に係る静的通信アドレスと動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し記憶する。更に、当該移動端末から送信されたパケットの送信先の移動端末に係る対応関係情報を取得し記憶する。一方、管理装置が、中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを記憶する。そして、中継装置と管理装置とが連携して、通信を終了する移動端末に係る対応関係情報を削除する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静的な通信アドレスと動的な通信アドレスとを相互に変換することによりパケット通信を仲介する通信網において、これらのアドレスを管理する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
IP(Internet Protocol)ネットワークにおいて、通信端末に対して予め割り当てられ且つ当該通信端末を一意に識別可能な静的通信アドレス(端末識別用アドレス)と、当該通信端末に対して一時的に割り当てられた動的通信アドレス(パケット転送用アドレス)とを用いて、通信端末から送信されたパケットを送信先の通信端末へ転送する技術がある。このような技術については、例えば、非特許文献1に示されている。非特許文献1に示されるネットワークアドレストランスレータ(NAT:Network Address Translator)は、移動端末から送信されたパケットを受信すると、このパケットの送信元アドレスに示される端末識別用アドレスをパケット転送用アドレスに書き換える機能を持つ。また、非特許文献1に示される技術の派生技術について、非特許文献2に示されている。非特許文献2に示されるネットワークアドレストランスレータ(Twice NAT)は、パケットの送信元アドレスだけでなく、パケットの送信先アドレスに示される端末識別用アドレスも、キャッシュテーブルに予め設定されたアドレス変換テーブルに従ってパケット転送用アドレスに書き換える機能を持つ。
【0003】
しかし、これらの文献に示されるネットワークアドレストランスレータだけで上述のアドレスを管理する場合、パケットが送信される度に、当該ネットワークアドレストランスレータは、アドレスの書き換えを行わなければならない。このことはネットワークアドレストランスレータの負担となる。
そのため、ネットワークアドレストランスレータに負担を掛けないようにアドレスを管理することが必要となる。アドレスを管理する方法については、例えば、特許文献1に示されている。
【0004】
特許文献1には、移動端末に対して割り当てられたIPアドレスを管理する技術が開示されている。この特許文献1には、アドレス管理サーバ5と、位置管理サーバ4と、IPパケット転送装置3と、アクセスポイント2とによって、IP端末1に対するIPアドレスの管理が行われる。具体的には、アドレス管理サーバ5は、端末のIPアドレスがその端末のユーザが属するCUG(Closed User Group:閉域接続グループ)毎に区別して格納されるアドレス管理テーブルを備え、このテーブルに基づき、アドレスを要求するIP端末1のユーザIDがどのCUGに属するかを特定し、特定したCUG用のIPアドレスをIP端末1に対して割り当てる。位置管理サーバ4は、アクセスポイント2から送られてきた情報を元に、IPアドレスの位置情報を生成する。なお、IPアドレスの位置情報とは、そのIPアドレスが割り当てられたIP端末1が現在どこのアクセスポイント2に収容されているかを示す情報のことである。パケット転送装置3は、IP端末1のユーザIDが属するCUGと、当該IP端末1に割り当てられたIPアドレスと、当該IPアドレスの位置情報とが格納されるIPパケット転送テーブルを備え、当該IPパケット転送テーブルを参照しながらパケットの転送を行う。また、アクセスポイント2は、当該アクセスポイントに収容されるIP端末1のユーザIDやIPアドレスなどの情報が格納される収容ユーザ管理テーブルを備え、このテーブルに基づき、パケットの転送を行う。また、IP端末1における通信が終了し、使われていたアドレスが不要となったときには、アクセスポイント2からIPアドレス管理サーバ5にその旨が通知され、IPアドレス管理サーバ5においてそのIPアドレスが未使用プールに戻されるとともに、IPパケット転送装置3内のIPパケット転送テーブル及びアクセスポイント2内の収容ユーザ管理テーブルが更新され、そのIPアドレスが解放される。
【0005】
【非特許文献1】
Egevang,K. and P.Francis,”The IP Network Address Translator (NAT)”,RFC 1631,May 1994.
【非特許文献2】
Srisuresh,P. and M.Holdrege,”The IP Network Address Translator (NAT) Terminology and Considerations”,RFC 2663,August 1999.
【特許文献1】
特開2001−45050号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、非特許文献1又は2に示される技術を用いて、移動端末に対してもパケット転送用アドレスを割り当てて、当該移動端末に係る端末識別用アドレス及びパケット転送用アドレスを用いて移動通信を行う場合、これらのアドレスの管理を、特許文献1に示される技術を用いて行うことを考えると、以下のような通信システムが考えられる。ネットワーク内に、当該ネットワークに接続された移動端末に対して割り当てられている端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとの対応関係(以下、アドレス対応情報という)を管理する管理装置を備え、管理装置が、移動端末から送信されたパケットの中継を行う中継装置からの問い合わせに応じて、アドレス対応情報を中継装置に送り、中継装置が、管理装置から送られたアドレス対応情報を保持するという通信システムである。この通信システムにおいては、移動端末は、送信先アドレスにも送信元アドレスにも端末識別用アドレスを用いてパケットを送信する。この移動端末が接続される中継装置は、端末識別用アドレスをパケット転送用アドレスに変換して、パケットを送信先に宛てて転送する。また、送信先の移動端末が接続される中継装置は、転送されたパケットを一旦受信すると、パケット転送用アドレスを端末識別用アドレスに変換して、このパケットを送信先の移動端末に送信する。
【0007】
このような中継装置では、パケットの送信元のアドレス対応情報と、パケットの送信先のアドレス対応情報との2種類の情報を保持することとなる。また中継装置は、自装置に接続される移動端末に係るパケットの送信元のアドレス対応情報であれば、当該情報の記憶に係るメモリ量を予測することは可能である。しかし、パケットの送信先のアドレス対応情報に係るメモリ量の予測は困難である。なぜなら、当該移動端末がパケットを送信する相手がどれくらいになるのかは予測できないからである。従って、パケットの送信先のアドレス対応情報に係るメモリ量を充分大きくしない限り、当該メモリ量が不足してしまう恐れがある。また、移動端末からパケットが送信されてくる度に中継装置が、管理装置に対してアドレスの問い合わせを行っていれば、ネットワーク上に当該要求に係る多量のシグナルが発生してしまうという問題が生じる。
【0008】
一方、管理装置においても、通信を終了した移動端末のアドレス対応情報を保持し続ければ、当該アドレス対応情報の記憶に係るメモリ量が不足してしまうという問題が生じる。そこで、複数の相手と通信を行っていた移動端末がある1の通信相手との通信を終了する場合、当該移動端末が接続されていた中継装置が、管理装置に対して当該管理装置に保持されている当該移動端末のアドレス対応情報を消去するよう要求するとする。しかし、このような要求を、移動端末が通信相手との通信を終了する度に管理装置に対して行っていれば、ネットワーク上に当該要求に係る多量のシグナルが発生してしまうという問題が生じる。
また、移動端末に割り当てられたパケット転送用アドレスが変更された場合、その変更がアドレス対応情報に正しく反映されなければ、当該移動端末によって送受信されるべきパケットの損失が生じてしまう恐れがある。
【0009】
そこで、本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、移動端末間でのパケット通信を仲介する通信網において、トラフィックの著しい増加を避けつつ、膨大な容量のメモリを設けることなく、パケット転送用アドレスの変更に伴うパケット損失の発生を避けることができる技術を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、中継メモリを備え、接続している移動端末から送信されたパケットを該中継メモリの記憶内容に基づいて変更し転送する複数の中継装置と、管理メモリを備えた管理装置とを有し、前記中継装置は、該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に予め割り当てられた固有の静的通信アドレスと、当該中継装置の管轄する通信エリアに当該移動端末が在圏する間に限って当該移動端末に割り当てられた動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し中継メモリに記憶させる第1の手段と、該中継装置に接続中の移動端末から送信されたパケットの送信先アドレスを表す送信先情報を前記管理装置へ送信し、前記管理装置から返信されてくる送信先情報により表される動的通信アドレスと当該送信先アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を該パケットの送信元の移動端末に係る対応関係情報に対応付けて中継メモリに記憶させる第2の手段と、当該中継装置に接続される移動端末が通信を終了すると、中継メモリのうち当該移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放するとともに、当該移動端末の前記対応関係情報と対応付けられた前記パケットの送信先の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置に要求する第3の手段と、他の中継装置に接続される通信端末であり且つ通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置から要求されると、中継メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報であり且つ前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けられていた前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放する第4の手段とを有し、前記管理装置は、前記中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを管理メモリに記憶させる第5の手段と、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスを前記管理メモリから読み出し、当該動的通信アドレスを表す情報を当該中継装置へ送信する第6の手段と、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記中継装置から要求されると、管理メモリに記憶された当該移動端末の前記通信状態情報を用いて当該移動端末の通信端末の通信相手の移動端末を特定し、管理メモリに記憶された前記対応関係情報を用いて当該通信相手の移動端末が接続されている中継装置を特定し、特定された当該中継装置に対して、通信を終了する当該移動端末の前記対応関係情報の削除を要求し、管理メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、管理メモリのうち当該移動端末に係る前記通信状態情報を記憶していた記憶領域を解放する第7の手段とを有することを特徴とする通信システムを提供する。
【0011】
また本発明は、中継メモリを備え、接続している移動端末から送信されたパケットを該中継メモリの記憶内容に基づいて変更し転送する複数の中継装置のいずれか一の記中継装置が、該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に予め割り当てられた固有の静的通信アドレスと、当該中継装置の管轄する通信エリアに当該移動端末が在圏する間に限って当該移動端末に割り当てられた動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し中継メモリに記憶させる第1の過程と、該中継装置に接続中の移動端末から送信されたパケットの送信先アドレスを表す送信先情報を、管理メモリを備えた管理装置へ送信し、前記管理装置から返信されてくる送信先情報により表される動的通信アドレスと当該送信先アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を該パケットの送信元の移動端末に係る対応関係情報に対応付けて中継メモリに記憶させる第2の過程と、当該中継装置に接続される移動端末が通信を終了すると、中継メモリのうち当該移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放するとともに、当該移動端末の前記対応関係情報と対応付けられた前記パケットの送信先の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置に要求する第3の過程と、他の中継装置に接続される通信端末であり且つ通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置から要求されると、中継メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報であり且つ前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けられていた前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放する第4の過程とを有し、前記管理装置が、前記中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを管理メモリに記憶させる第5の過程と、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスを前記管理メモリから読み出し、当該動的通信アドレスを表す情報を当該中継装置へ送信する第6の過程と、
通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記中継装置から要求されると、管理メモリに記憶された当該移動端末の前記通信状態情報を用いて当該移動端末の通信端末の通信相手の移動端末を特定し、管理メモリに記憶された前記対応関係情報を用いて当該通信相手の移動端末が接続されている中継装置を特定し、特定された当該中継装置に対して、通信を終了する当該移動端末の前記対応関係情報の削除を要求し、管理メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、管理メモリのうち当該移動端末に係る前記通信状態情報を記憶していた記憶領域を解放する第7の過程とを有することを特徴とするアドレス管理方法を提供する。
【0012】
また、本発明は、中継メモリを備え、接続している移動端末から送信されたパケットを該中継メモリの記憶内容に基づいて変更し転送する中継装置において、当該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に予め割り当てられた固有の静的通信アドレスと、当該中継装置の管轄する通信エリアに当該移動端末が在圏する間に限って当該移動端末に割り当てられた動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し中継メモリに記憶させる第1の手段と、該中継装置に接続中の移動端末から送信されたパケットの送信先アドレスを表す送信先情報を、管理メモリを備える管理装置へ送信し、前記管理装置から返信されてくる送信先情報により表される動的通信アドレスと当該送信先アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を該パケットの送信元の移動端末に係る対応関係情報に対応付けて中継メモリに記憶させる第2の手段と、当該中継装置に接続される移動端末が通信を終了すると、中継メモリのうち当該移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放するとともに、当該移動端末の前記対応関係情報と対応付けられた前記パケットの送信先の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置に要求する第3の手段と、他の中継装置に接続される通信端末であり且つ通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置から要求されると、中継メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報であり且つ前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けられていた前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放する第4の手段とを有することを特徴とする中継装置を提供する。
【0013】
また、本発明は、管理メモリを備えた管理装置において、中継メモリを備え、接続している移動端末から送信されたパケットを該中継メモリの記憶内容に基づいて変更し転送する複数の中継装置のうちいずれかの中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを管理メモリに記憶させる第1の手段と、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスを前記管理メモリから読み出し、当該動的通信アドレスを表す情報を当該中継装置へ送信する第2の手段と、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記中継装置から要求されると、管理メモリに記憶された当該移動端末の前記通信状態情報を用いて当該移動端末の通信端末の通信相手の移動端末を特定し、管理メモリに記憶された前記対応関係情報を用いて当該通信相手の移動端末が接続されている中継装置を特定し、特定された当該中継装置に対して、通信を終了する当該移動端末の前記対応関係情報の削除を要求し、管理メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、管理メモリのうち当該移動端末に係る前記通信状態情報を記憶していた記憶領域を解放する第3の手段とを有することを特徴とする管理装置を提供する。
【0014】
本発明によれば、中継装置が、該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に予め割り当てられた固有の静的通信アドレスと、当該中継装置の管轄する通信エリアに当該移動端末が在圏する間に限って当該移動端末に割り当てられた動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し中継メモリに記憶させる。また、該中継装置に接続中の移動端末から送信されたパケットの送信先アドレスを表す送信先情報を前記管理装置へ送信し、前記管理装置から返信されてくる送信先情報により表される動的通信アドレスと当該送信先アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を該パケットの送信元の移動端末に係る対応関係情報に対応付けて中継メモリに記憶させる。更に、当該中継装置に接続される移動端末が通信を終了すると、中継メモリのうち当該移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放するとともに、当該移動端末の前記対応関係情報と対応付けられた前記パケットの送信先の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置に要求する。また、他の中継装置に接続される通信端末であり且つ通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置から要求されると、中継メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報であり且つ前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けられていた前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放する。
一方、前記管理装置は、前記中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを管理メモリに記憶させる。また、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスを前記管理メモリから読み出し、当該動的通信アドレスを表す情報を当該中継装置へ送信する。更に、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記中継装置から要求されると、管理メモリに記憶された当該移動端末の前記通信状態情報を用いて当該移動端末の通信端末の通信相手の移動端末を特定し、管理メモリに記憶された前記対応関係情報を用いて当該通信相手の移動端末が接続されている中継装置を特定し、特定された当該中継装置に対して、通信を終了する当該移動端末の前記対応関係情報の削除を要求し、管理メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、管理メモリのうち当該移動端末に係る前記通信状態情報を記憶していた記憶領域を解放する。
以上のようにして、中継装置と管理装置とが連携して、当該中継装置に接続される移動端末について、当該移動端末に係る対応関係情報と、当該移動端末の通信相手の移動端末に係る対応関係情報を対応付けて管理する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
(1.構成)
<通信システムの全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る通信システム1の構成を例示するブロック図である。なお、本明細書においては、以降、特に区別を必要としない限り、AR30a〜30dの各々を「AR30」、移動端末40a〜40fの各々を「移動端末40」と記載する。
【0016】
移動通信網10は、移動端末40に対して移動パケット通信サービスを提供するためのものである。この移動通信網10は、AR(Access Router)30と管理サーバ20とを有している。なお、移動通信網10には、その他、AR30から転送されたパケットを中継するルータが複数存在するが、説明の便宜上、その図示及び説明を省略する。
【0017】
AR30は、無線エリアを含む通信エリアを管轄しており、当該通信エリアに在圏しており且つ当該AR30が通信許可(後述する)を与えた移動端末40が送受信するパケットを中継する中継装置である。なお、以降では、AR30が管轄する通信エリア(図示せず)に在圏しており且つAR30から通信許可を得た移動端末40は、AR30aに接続されているという。
AR30は一般的なルータの機能に加え、パケットを中継する際には、移動端末40から送られてきたパケットに含まれている送信元アドレスに示される当該移動端末40の端末識別用アドレスをパケット転送用アドレスに書き換えるとともに、当該パケットに含まれる送信先アドレスに示される送信先の移動端末40の端末識別用アドレスをパケット転送用アドレスに書き換えて、これを送信先の移動端末40へと転送する機能を有している。また、AR30は、当該AR30に接続される移動端末40に宛てられたパケットを受信すると、当該パケットに含まれる送信先アドレスに示される当該移動端末40のパケット転送用アドレスを端末識別用アドレスに変換して、当該移動端末40へ転送する機能を有している。具体的な各アドレスの変換方法については後述する。
【0018】
なお、パケット転送用アドレスは、移動端末40がAR30に接続されている場合、当該AR30に管轄される無線エリアにおける移動端末40の通信接続ポイントを示す通信アドレスである。これは、移動端末40が当該AR30に接続される間に移動端末40を一意に識別可能なように、当該AR30によって移動端末40に対して割り当てられる動的通信アドレスである。
また、端末識別用アドレスは、移動端末40を一意に識別可能になるよう予め割り当てられた通信アドレスであり、静的通信アドレスである。
【0019】
管理サーバ20は、AR30を介して移動通信網10に接続される各移動端末40のアドレスに係る情報と、各移動端末40の通信状態とを管理するサーバである。管理サーバ20が管理するアドレスに係る情報については後述する。なお、管理サーバ20において管理される移動端末40の通信状態とは、移動端末40が通信可能であるという状態、更に、移動端末40が通信を行っている相手の移動端末40がいずれであるか、という状態である。具体的な通信状態の管理方法については後述する。
【0020】
移動端末40は、例えば、パケット通信機能を有するノート型のパーソナルコンピュータである。そして、図1に示すように、移動端末40aがAR30aに接続されている場合、この移動端末40は、AR30aを介して移動通信網10内の他のAR30に接続されている他の移動端末40とパケット通信を行うことができる。
【0021】
<ARの構成>
図2は、AR30のハードウェア構成を例示するブロック図である。
CPU301は、ROM302やHD(Hard Disk)305に記憶されている各種プログラムを実行することにより、バス306を介して接続されている装置各部を制御する。また、CPU301は、経過時間をカウントするタイマ機能を有している。ROM302には、装置各部の基本制御を司るプログラム等が記憶されている。また、RAM303は、CPU301のワークエリアとして用いられる。通信インタフェース304は、例えば、管理サーバ20や移動端末40との間で行われる通信を制御する。なお、AR30は、さらに操作入力部や表示部等を備えていてもよい。
【0022】
HD305には、オペレーティングシステム等の各種ソフトウェアに加え、送信元テーブル(Cache for Terminal)305aと、送信先テーブル(Cache for Destination Terminal)305bとが記憶されている。
送信元テーブル305aには、図3に示されるように、当該AR30に接続されている移動端末40のアドレスに係るレコード(以下、送信元レコードという)が登録されている。この送信元レコードには、当該移動端末40の端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとが格納されている。なお、以下では、説明の便宜上、移動端末40に対応する端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとを併せてアドレス対応情報という。更に、この送信元レコードには、当該レコードが送信元テーブル305aに記憶されている間の時間(保持時間)を示す時間情報が格納されている。この保持時間に設定される時間としては、このレコードが送信元テーブル305aに登録されたときの現在時刻から、予め定められた時間分(例えば、10秒、10分、1時間、1日等)を採用している。この時間は、CPU301の有するタイマ機能によりカウントされる。そして、このようにして設定された保持時間が経過しても送信元レコードが利用されなかった場合には、この送信元レコードは送信元テーブル305aから削除される。なお、送信元レコードが利用されている間の時間は、保持時間に算入されない。また、当該通信元端末が通信を終了する旨を示す通信終了メッセージが、通信元端末から送信されAR30によって受信された場合にも、当該通信元端末に係る送信元レコードは送信元テーブル305aから削除される。
なお、送信元レコードなどのデータが削除されるとは、具体的には、当該データの記憶に使用されていた記憶領域が解放され、当該データを読み出すことが不可能となり、当該記憶領域が新たなデータ記憶のために使用可能となることを意味する。
【0023】
送信先テーブル305bには、図3に示されるように、上述の送信先テーブル305aに各アドレスが格納されている通信元端末毎に、当該通信元端末が通信を行っている相手の移動端末40のアドレスに係るレコード(以下、送信先レコードという)が登録されている。この送信先レコードには、当該通信相手の移動端末40の端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとが格納されている。
以上のような構成により、送信先テーブル305bの各送信先レコードは、送信元テーブル305aに登録されている各送信元レコードと対応付けられている。即ち、送信先テーブル305bは、送信元テーブル305aと対応付けられてHD305に記憶されている。
【0024】
また、HD305には、中継管理プログラムが記憶されている。当該中継管理プログラムがCPU301によって実行されることにより、AR30は以下の機能を実現させる。
AR30は、当該AR30の管轄する無線エリアに在圏する移動端末40から、通信の開始を要求する旨を示す通信開始要求メッセージを受信すると、当該移動端末40に対するパケット転送用アドレスの割り当ての許可を要求する旨を示す割り当て許可要求メッセージを管理サーバ20を送信する。そして、当該メッセージに対する応答として割り当ての許可を示す割り当て許可メッセージを受信すると、AR30は、当該移動端末40に対してパケット転送用アドレスを割り当てる。それと同時に、通信開始要求メッセージに含まれる該移動端末40の端末識別用アドレスと、割り当てたパケット転送用アドレスと、上述の保持時間を示す時間情報とを格納した送信先レコードを送信元テーブル305aに登録する。更に、当該端末識別用アドレスと当該パケット転送用アドレスとを含むアドレス通知メッセージを管理サーバ20へ送信する。次いで、通信の開始を許可する旨を示す通信許可メッセージを当該移動端末40へ送信する。
【0025】
また、AR30は、移動端末40から送信されたパケットを受信すると、当該パケットの送信先アドレスに示される端末識別用アドレス(以下、送信先端末の端末識別用アドレスという)を含む送信先レコードが、送信先テーブル305bに当該移動端末40の送信先レコードと対応付けられて登録されているか否か判別する。この判別の結果が否定的である場合、当該端末識別用アドレスを格納した送信先レコードを、当該パケットを送信した移動端末40(以下、送信元端末という)と対応付けて送信先テーブル305bに登録する。そして、AR30は、管理サーバ20に対して、当該送信先端末の端末識別用アドレスに対応するパケット転送用アドレスを問い合わせるアドレス問い合わせメッセージを送信する。なお、このアドレス問い合わせメッセージには、当該送信先端末の端末識別用アドレスと、送信元端末の端末識別用アドレスと、AR30のアドレスとが含まれている。このアドレス問い合わせメッセージに応答して、当該送信先端末の端末識別用アドレスに対応するパケット転送用アドレスを含むアドレス応答メッセージを管理サーバ20から受信すると、このパケット転送用アドレスを、送信元テーブル305bに登録された上述の送信先レコードに格納する。そして、当該パケットに含まれる送信元アドレスを送信元端末のパケット転送用アドレスに書き換えるとともに、当該パケットに含まれる送信先アドレスを送信先端末のパケット転送アドレス書き換えて、当該パケットを送信する。
【0026】
更に、AR30は、通信を終了する旨の通信終了メッセージを移動端末40から受信すると、図4に示されるようなアドレス管理レコード解放要求メッセージを管理サーバ20に対して送信する。このメッセージには、通信終了メッセージを送信した移動端末40(以下、通信終了端末という)の端末識別用アドレスが含まれている。このアドレス管理レコード解放要求メッセージは、管理サーバ20に登録されている当該移動端末40に関する情報(後述する)を削除することを管理サーバ20に対して要求する旨を示している。なお、1つのAR30に接続されていた複数の移動端末40がほぼ同時に通信を終了する場合、アドレス解放要求メッセージのオプションフィールドにこれらの移動端末40の各端末識別用アドレスを挿入するようにしても良い。このような構成によれば、複数の移動端末40に係る関する情報の削除要求を、1つのメッセージで行うことができる。
そして、AR30は、管理サーバ20から当該アドレス管理レコード解放要求メッセージに応答する旨を示す解放要求応答メッセージを受信すると、送信元テーブル305aに登録されている当該移動端末40の送信元レコードを削除する。更に、当該移動端末40の送信元レコードに対応付けられて送信先テーブル305bに登録されている送信先レコードも全て削除する。
【0027】
また、AR30は、移動端末40に係る送信先レコードの削除を要求する旨を示す端末エントリ削除要求メッセージを管理サーバ20から受信すると、当該メッセージに示される移動端末40(以下、通信終了端末という)に係る送信先レコードを送信先テーブル305bから全て削除する。なお、この端末エントリ削除要求メッセージには、図5に示されるように、通信終了端末の端末識別用アドレスが含まれている。そして、AR30は、削除が完了した旨を示す削除完了メッセージを管理サーバ20へ送信する。
また、送信元テーブル305aに登録されている送信元レコードに格納されている時間情報に示される保持時間が経過すると、アドレス管理レコード解放要求メッセージを管理サーバ20に対して送信し、以降、上述と同様にして、当該送信元レコードを送信元テーブル305aから削除し、当該送信元レコードと対応付けられて送信先テーブル305bに登録されている送信先レコードも全て削除する。
【0028】
なお、AR30は、当該AR30の管轄する無線エリアに在圏する移動端末40から通信開始要求メッセージを受信しない場合でも、後述する管理サーバ20から当該移動端末40に対するパケット転送用アドレスの割り当てを要求されると、当該移動端末40に対して通信の開始を要求し、当該要求に応答した当該移動端末40に対してパケット転送用アドレスを割り当てる。そして、上述と同様にして、管理サーバ20へ当該移動端末40のパケット転送用アドレスを通知する。
【0029】
また、AR30は、当該AR30に接続される移動端末40に宛てられたパケットを他のAR30から受信すると、送信先アドレス及び送信元アドレスの書き換えを以下のように行う。
このAR30においては、パケットに含まれる送信先アドレスにそのパケット転送用アドレスが示される移動端末40(送信先端末)のアドレス対応情報は、送信元テーブル305aに登録されている送信元レコードに格納されており、パケットに含まれる送信元アドレスにそのパケット転送用アドレスが示される移動端末40(送信元端末)のアドレス対応情報は、送信先テーブル305bに登録されている送信先レコードに格納されている。
従って、AR30は、送信元テーブル305aを参照して、送信先端末のパケット転送用アドレスに対応する端末識別用アドレスを読み出す。また、送信先テーブル305bを参照して、送信元テーブル305aに登録されている送信先端末に係る送信元レコードと対応付けられている送信元端末に係る送信先レコードを読み出し、このレコードから、送信元端末のパケット転送用アドレスに対応する端末識別用アドレスを読み出す。そして、当該パケットに含まれる送信先アドレス及び送信元アドレスを、それぞれ読み出した端末識別用アドレスに書き換えて、当該パケットを送信する。
なお、AR30は、上述のパケットが送信される前に、上述のパケットに含まれる送信元アドレスにそのパケット転送用アドレスが示される送信元端末に係る送信先レコードの登録を、以下のように行う。AR30は、上述の送信先端末に係る後述の端末エントリ作成要求メッセージ(図6参照)を管理サーバ20から受信し、当該メッセージに示される送信元端末の端末識別用アドレス及びパケット転送用アドレスとを含む送信先レコードを生成し、これを当該メッセージに示される送信先端末に係る送信元レコードと対応付けて送信先テーブル305bに登録する。
【0030】
<管理サーバの構成>
図7は、管理サーバ20のハードウェア構成を例示するブロック図である。
CPU201は、ROM202やHD(Hard Disk)205に記憶されている各種プログラムを実行することにより、バス206を介して接続されている装置各部を制御する。ROM202には、装置各部の基本制御を司るプログラム等が記憶されている。また、RAM203は、CPU201のワークエリアとして用いられる。通信インタフェース204は、例えば、AR30や、移動通信網10との間で行われる通信を制御する。なお、管理サーバ20は、さらに操作入力部や表示部等を備えていてもよい。
【0031】
HD205には、オペレーティングシステム等の各種ソフトウェアに加え、アドレス管理テーブル(Adminidtrative Cache)205aと、通信状態テーブル(Communication Chart)205bとが記憶されている。
アドレス管理テーブル205aには、図8に示されるように、移動通信網10内の各AR30に接続されている各移動端末40に係るレコード(以下、アドレス管理レコードという)が登録されている。このアドレス管理レコードには、当該移動端末40の端末識別用アドレス及びパケット転送用アドレス(アドレス対応情報)と、当該移動端末40が接続しているAR30のアドレスとが格納されている。
通信状態テーブル205bは、移動通信網10内の各AR30に接続されている各移動端末40について、当該移動端末40が通信を行っている相手の移動端末40がいずれであるかを管理するためのテーブルである。図9は、通信状態テーブル205bを概念的に表で示した図である。この表において、1行毎に、移動通信網10内のいずれかのAR30に接続されている移動端末40のレコード(以下、通信状態レコードという)が示されている。この各状態レコードに対して、通信相手となりうる移動端末40が各列に示されている。通信相手となりうる移動端末40とは、即ち、移動通信網10内のいずれかのAR30に接続されている移動端末40のうち自身を除く移動端末40のことである。この行列からなる表において、各移動端末40が、自身を除く他の移動端末40と通信を行っている場合には、当該他の移動端末40のエリアに‘1’が示され、通信を行っていない移動端末40のエリアには、‘0’が示されている。例えば、移動端末40aは、移動端末40b及び移動端末40dと互いに通信を行っていることが示されている。なお、各移動端末40を識別するには、移動端末40の端末識別用アドレスを用いれば良い。以上のようにして各移動端末40の通信状態が、通信状態レコードとして通信状態テーブル205bに登録されている。
【0032】
また、HD205には、情報管理プログラムが記憶されている。当該情報管理プログラムがCPU201によって実行することにより、管理サーバ20は以下の機能を実現させる。
管理サーバ20は、移動端末40に対するパケット転送用アドレスの割り当ての許可を要求する旨を示す割り当て許可要求メッセージをAR30から受信すると、移動端末40の通信を許可する場合、当該メッセージに応答して当該要求を許可する旨を示す割り当て許可メッセージをAR30に送信する。その後、当該移動端末40に対する端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとを含むアドレス通知メッセージをAR30から受信すると、当該メッセージに含まれる移動端末40の端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとを含むアドレス管理レコードをアドレス管理テーブル205aに登録する。
また、管理サーバ20は、送信先端末のパケット転送用アドレスを問い合わせる旨を示す上述のアドレス問い合わせメッセージをAR30から受信すると、アドレス管理テーブル205aを参照して、当該パケット転送用アドレスを読み出し、更に、当該送信先端末に接続されるAR30を特定する。そして、特定したAR30に対し、当該送信先端末と対応する送信元端末に係る送信先レコードの登録を要求する旨を示す端末エントリ作成要求メッセージを送信する。なお、送信先端末に接続されるAR30においては、送信元端末を送信先端末として扱うため、管理サーバ20は、当該送信元端末に係るアドレス対応情報を、送信先レコードとして登録するよう当該AR30に対して要求する。
次いで、管理サーバ20は、当該送信先端末の通信状態レコード及び送信元端末の通信状態レコードに、双方が互いに通信を行っていることを示すような情報を書き込む。そして、アドレス管理テーブル205aから読み出したパケット転送用アドレスを含むアドレス応答メッセージをAR30に対して送信する。
なお、アドレス問い合わせメッセージをAR30から受信した際、当該送信先端末に係るアドレス管理レコードがアドレス管理テーブル205aに登録されていない場合には、管理サーバ20は、通信を行っていない移動端末の位置を管理する位置情報管理サーバ(図示せず)に対し、当該送信先端末の位置を問い合わせる旨を示す位置問い合わせメッセージを送信する。そして、この位置問い合わせメッセージに応答して当該送信先端末の位置情報を含む位置応答メッセージを位置情報管理サーバから受信すると、この位置情報に基づいて、当該送信先端末が接続可能なAR30を特定する。そして、特定したAR30に対して、送信先端末に対するパケット転送用アドレスの割り当てを要求する旨を示すアドレス要求メッセージを送信する。このメッセージに応答して当該送信先端末のパケット転送用アドレスを含むアドレス応答メッセージを当該AR30から受信することにより、送信先端末のパケット転送用アドレスを取得する。そして、当該送信先端末のアドレス対応情報と当該AR30のアドレスと含むアドレス管理レコードをアドレス管理テーブル205aへ登録し、送信先端末の通信状態レコードを通信状態テーブル205bへ登録すると共に、当該送信先端末の通信状態レコード及び送信元端末の通信状態レコードに、双方が互いに通信を行っていることを示すような情報を書き込む。
【0033】
また管理サーバ20は、移動端末40に対する上述のアドレス管理レコード解放要求メッセージをAR30から受信すると、通信状態テーブル205bを参照し、当該移動端末40(通信終了端末)が通信していた相手の移動端末がいずれであるかを検索する。この検索の結果、通信相手の移動端末40を特定すると、次いで、アドレス管理テーブル205aを参照し、当該通信相手の移動端末40が接続されているAR30がいずれであるかを検索する。この検索の結果、通信相手の移動端末40が接続されているAR30を特定すると、通信終了端末に係る上述の端末エントリ削除要求メッセージを当該AR30に対してそれぞれ送信する。なお、1つのAR30に対して複数の通信終了端末に係る送信先レコードの削除を要求する場合、端末エントリ削除要求メッセージのオプションフィールドにこれらの移動端末40の各端末識別用アドレスを挿入するようにしても良い。このような構成によれば、複数の移動端末40に係る送信先レコードの削除要求を、1つのメッセージで行うことができる。
そして、管理サーバ20は、当該端末エントリ削除メッセージを送信した全てのAR30から削除完了メッセージを受信した後に、当該通信終了端末に係るアドレス管理レコードをアドレス管理テーブル205aから削除すると共に、当該通信終了端末に係る通信状態レコードを通信状態テーブル205bから削除する。そして、アドレス管理レコード解放要求メッセージ送信したAR30に対し、当該メッセージに応答する旨を示す解放要求応答メッセージを送信する。
【0034】
<移動端末の構成>
移動端末40は、以下の機能を有している。移動端末40は、パケット通信を開始する際、当該移動端末40が在圏する無線エリアを管轄するAR30に対して、通信の開始を要求する旨を示す通信開始要求メッセージを送信する。このメッセージに応答して当該AR30から送信された上述の通信許可メッセージを受信すると、移動端末40は、通信可能な状態となる。
また、移動端末40は、パケットを送信する際、当該パケットの送信元アドレスに、当該移動端末40の端末識別アドレスを設定し、送信先アドレスに、パケットを送信する送信先の移動端末40の端末識別用アドレスを設定して、当該パケットを送出する。
また、移動端末40は、通信を終了する場合には、その旨を示す通信終了メッセージを、当該移動端末40が接続されているAR30に対して送信する。
【0035】
(2.動作)
次に、移動端末40、AR30、及び管理サーバ20の各動作について図10〜12を参照しながら説明する。なお、以下では、移動端末40a、40b、40dはそれぞれAR30a、30b、30dに接続されるものとする。
<通信開始動作>
まず、移動端末40aが通信を開始する際の各装置の動作について図10を参照しながら説明する。
移動端末40aが、当該移動端末40が在圏する無線エリアを管轄するAR30aに対して通信開始要求メッセージを送信すると(ステップS10)、当該メッセージを受信したAR30aは、当該移動端末40に対するパケット転送用アドレスの割り当ての許可を要求する旨を示す割り当て許可要求メッセージを管理サーバ20を送信する(ステップS11)。当該メッセージを受信した管理サーバ20は、ここでは、移動端末40の通信を許可し、当該メッセージに応答して割り当て許可メッセージをAR30aに送信する(ステップS12)。
【0036】
当該メッセージを受信したAR30aは、そして、移動端末40aに対してパケット転送用アドレスを割り当て、通信開始要求メッセージに含まれる該移動端末40aの端末識別用アドレスと、割り当てたパケット転送用アドレスと、保持時間を示す時間情報とを格納した送信先レコードを送信元テーブル305aに登録する(ステップS13)。この結果送信元テーブル305aは、例えば図13に示されるような状態となる。また、当該端末識別用アドレス及び当該パケット転送用アドレスを含むアドレス通知メッセージを管理サーバ20へ送信する(ステップS14)。そして、通信の開始を許可する旨を示す通信許可メッセージを移動端末40aへ送信する(ステップS16)。
【0037】
一方、アドレス通知メッセージを受信した管理サーバ20は、当該メッセージに含まれる移動端末40aの端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとを含むアドレス管理レコードをアドレス管理テーブル205aに登録し、移動端末40aの通信状態レコードを通信状態テーブル205bに登録する(ステップS15)。この結果、アドレス管理テーブル205aは、例えば図8に示されるような状態となり、通信状態テーブル205bは、例えば図14に示される状態となる。
【0038】
なお、管理サーバ20は、ステップS15の処理を行った後、上述のアドレス通知メッセージに応答し、移動端末40aに係るアドレス管理レコードと通信状態レコードとの登録が完了した旨を示す応答メッセージをAR30aに送信するようにしても良い。このような場合、AR30aは、当該応答メッセージを受信した後に、上述のステップS16の処理を行うようにすれば良い。
【0039】
<通信動作>
次に、移動端末40aが移動端末40bに宛ててパケットを送信する場合の動作について図11を参照しながら説明する。また、図23に、移動端末40aから送信されたパケットの変遷を示す。同図においては、送信先アドレス、送信元アドレス、データを含むパケットが概念的に示されている。
移動端末40aが移動端末40bに宛ててパケット(図23(a)参照)を送信する(ステップS30)と、当該パケットを受信したAR30aは、当該パケットの送信先アドレスに示される端末識別用アドレス(ここでは、移動端末40bの端末識別用アドレスである)を含む送信先レコードが、送信先テーブル305bに当該移動端末40aの送信先レコードと対応付けられて登録されているか否か判別する。ここでは、この判別の結果が否定的であるとして、当該端末識別用アドレスを格納した送信先レコードを、移動端末40aと対応付けて送信先テーブル305bに登録する(ステップ31)。この結果送信先テーブル305bは、例えば図15に示されるような状態となる。次いで、AR30は、管理サーバ20に対して、当該送信先端末の端末識別用アドレスに対応するパケット転送用アドレスを問い合わせるアドレス問い合わせメッセージを送信する(ステップS32)。
【0040】
当該メッセージを受信した管理サーバ20は、当該メッセージに含まれる端末識別用アドレスを用いてアドレス管理テーブル205aを参照し、当該端末識別用アドレスを含むアドレス管理レコードを読み出し、このレコードから当該パケット転送用アドレスを読み出す(ステップS33)。なお、ここでは、当該パケット転送用アドレスを含むアドレス管理レコードがアドレス管理テーブル205aに登録されているものとする。
更に、管理サーバ20は、当該アドレス管理レコードを用いて、当該移動端末40bが接続されているAR30(ここでは、AR30bである)を特定し、特定したAR30bに対して、パケットの送信元の移動端末40aに係る端末エントリ作成要求メッセージを送信する(ステップS34)。当該メッセージには、移動端末40bの端末識別用アドレスと、移動端末40aの端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとが含まれている。
次いで管理サーバ20は、通信状態テーブル205bに登録されている移動端末40aの通信状態レコード及び移動端末40bの通信状態レコードに、双方が互いに通信を行っていることを示すような情報を書き込む(ステップS36)。この結果通信状態テーブル205bは、例えば図16に示されるような状態となる。また、管理サーバ20は、ステップS33で読み出したパケット転送用アドレスを含むアドレス応答メッセージをAR30に対して送信する(ステップS37)。
【0041】
一方、AR30bは、ステップS34で管理サーバ20から送信された端末エントリ作成要求メッセージを受信すると、当該メッセージに示される移動端末40aの端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとを格納した送信先レコードを作成する。なお、ここでは、移動端末40bに係る送信元レコードが送信元テーブル305aに既に登録されているもとする。そして、当該送信先レコードを、当該メッセージに示される移動端末40bに係る送信元レコードと対応付けて送信先テーブル305bに登録する(ステップS35)。
【0042】
AR30aは、ステップS37で管理サーバ20から送信されたアドレス応答メッセージを受信すると、当該メッセージに含まれるパケット転送用アドレスを、送信元テーブル305bに登録した移動端末40bに係る送信先レコードに書き込む(ステップS38)。この結果送信先テーブル305bは、例えば図17に示されるような状態となる。
次いで、AR30aは、当該パケットに含まれる送信元アドレスを移動端末40aのパケット転送用アドレスに書き換えると共に、当該パケットに含まれる送信先アドレスを移動端末40bのパケット転送用アドレスに書き換えて、当該パケット(図23(c)参照)を送信する(ステップS39)。以上のようにして、AR30aは、移動端末40aから受信したパケットの送信先アドレス及び送信元アドレスをそれぞれ、端末識別用アドレス(図23(b)参照)からパケット転送用アドレス(図23(c)参照)に変換する。
【0043】
ステップS37で送信されたパケットは、まず、AR30bに受信される。AR30bは、パケットを受信すると(ステップS40)、当該AR30bに記憶されている送信元テーブル305aを参照して、当該パケットに含まれる送信先アドレスに含まれる移動端末40bのパケット転送用アドレスに対応する端末識別用アドレスを読み出す。また、送信先テーブル305bを参照して、送信元テーブル305aに登録されている移動端末40bに係る送信元レコードと対応付けられている移動端末40aに係る送信先レコードを読み出し、このレコードから、パケットの送信元アドレスに含まれる移動端末40aのパケット転送用アドレスに対応する端末識別用アドレスを読み出す。そして、当該パケットに含まれる送信先アドレス及び送信元アドレスを、それぞれ読み出した端末識別用アドレスに書き換えて(ステップS41)、このパケット(図23(e)参照)を送信する(ステップ42)。以上のようにして、AR30bは、AR30aから受信したパケットの送信先アドレス及び送信元アドレスを、パケット転送用アドレス(図23(d)参照)から端末識別用アドレス(図23(e)参照)に変換する。
【0044】
なお、AR30bは、ステップS35の処理を行った後、上述の端末エントリ作成要求メッセージに応答し、移動端末40aに係る送信先レコードの登録が完了した旨を示す応答メッセージを管理サーバ20に送信するようにしても良い。このような場合、管理サーバ20は、当該応答メッセージを受信した後に、上述のステップS36の処理を行うようにすれば良い。
【0045】
<通信終了動作>
次に、移動端末40aが通信を終了する場合の各装置の動作について図12を参照しながら説明する。なお、移動端末40aは、移動端末40b、40dとそれぞれパケットの送受信を行っているものとする。このため、AR30bに記憶されている送信先テーブル305bには、移動端末40bに係る送信元レコードと対応して移動端末40aに係る送信先レコードが登録されているものとする(図18参照)。同様に、AR30dに記憶されている送信先テーブル(図示せず)には、移動端末40dに係る送信元レコードと対応して移動端末40aに係る送信先レコードが登録されているものとする。
移動端末40aが通信終了メッセージを送信すると(ステップS50)、当該メッセージを受信したAR30aは、アドレス管理レコード解放要求メッセージを管理サーバ20に対して送信する(ステップS51)。
【0046】
当該メッセージを受信した管理サーバ20は、通信状態テーブル205bを参照し、移動端末40aが通信していた相手の移動端末がいずれであるかを検索する(ステップS52)。この検索の結果、通信相手の移動端末40(ここでは、移動端末40b、40dとする)を特定すると、次いで、アドレス管理テーブル205aを参照し、移動端末40b、40dがそれぞれ接続されているAR30がいずれであるかを検索する。この検索の結果、通信相手の移動端末40b、40dがそれぞれ接続されているAR30(ここでは、AR30b、30dとする)を特定すると、通信相手の移動端末40aに係る端末エントリ削除要求メッセージをAR30b、30dに対してそれぞれ送信する(ステップS53)。なお、この端末エントリ削除要求メッセージには、移動端末40aの端末識別用アドレスが含まれている。
【0047】
一方、当該メッセージを受信したAR30bは、当該メッセージに含まれる移動端末40aの端末識別用アドレスを用いて、移動端末40aに係る送信先レコードを送信先テーブル305bから全て削除する(ステップS54)。この結果、AR30bの送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bは、例えば図18に示される状態から図20に示されるような状態に遷移する。次いでAR30bは、削除が完了した旨を示す削除完了メッセージを管理サーバ20へ送信する(ステップS55)。
なお、AR30dについてもAR30bと同様の動作を行うため、その説明を省略する。
【0048】
一方、管理サーバ20は、当該端末エントリ削除メッセージを送信した全てのAR30(ここでは、AR30b、30d)から削除完了メッセージを受信すると、移動端末40aに係るアドレス管理レコードをアドレス管理テーブル205aから削除すると共に(ステップS56)、当該移動端末40aに係る通信状態レコードを通信状態テーブル205bから削除する(ステップS57)。この結果、アドレス管理テーブル205aの状態は、例えば図8に示される状態から図21に示されるような状態に遷移する。また、通信状態テーブル205bの状態は、例えば、例えば図9に示される状態から図22に示されるような状態に遷移する。
そして、アドレス管理レコード解放要求メッセージを送信したAR30aに対し、当該メッセージに応答する旨を示す解放要求応答メッセージを送信する(ステップS58)。
【0049】
当該メッセージを受信したAR30aは、送信元テーブル305aに登録されている当該移動端末40aの送信元レコードを削除する(ステップS59)。更に、当該移動端末40aの送信元レコードに対応付けられて送信先テーブル305bに登録されている送信先レコードも全て削除する(ステップS60)。この結果、送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bは、図17に示される状態から図19に示される状態に遷移する。
【0050】
なお、AR30aが移動端末40aから通信開始要求メッセージを受信する前に、移動端末40aに係る送信先レコードに含まれる時間情報に示される保持時間が経過した場合には、ステップS50を除くステップS51〜ステップS60の動作が行われる。
【0051】
以上のような構成によって、パケット転送用アドレスと、端末識別用アドレスとを相互に変換することによりパケットの送受信を行う移動通信網10において、通信し合う移動端末のこれらのアドレスに関する情報を対応付けて、通信状態に応じて管理する。この結果、通信を終えた移動端末に係るアドレスに関する不要な情報がメモリに残留するなどの事態が発生することを防ぐことができ、メモリの容量を節約することができる。
また、AR30と管理サーバ20とが連携をとることにより、アドレス対応情報を管理する負荷を削減できる。更に、1のAR30から送出される1のアドレス管理レコード解放要求メッセージによって、当該メッセージに示される通信終了端末に係る全ての情報を、移動通信網10から消去させることができ、当該情報の消去に係る通信の通信量を削減することができる。
また、AR30が、当該AR30に接続される移動端末40に係るアドレス対応情報のみならず、当該移動端末40の通信相手の移動端末40に係るアドレス情報も保持することにより、各移動端末40に係るアドレスに関する情報を管理サーバ20に問い合わせるためのメッセージの流通量も削減することが可能となる。
更に、移動端末40がAR30の管轄する通信エリアを移動しても、例えば、AR30aの管轄する通信エリアからAR30cの管轄する通信エリアに移動しても、AR30cが、上述の図10〜図12に示される動作を行うことにより、AR30cにおいてもAR30aと同様に当該移動端末40に係るアドレス対応情報や当該移動端末40の通信相手の移動端末40に係るアドレス対応情報を管理することが可能となる。
【0052】
(3.変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はその主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形態で実施することが可能である。なお、変形例としては、例えば、以下のようなものが考えられる。
【0053】
<変形例1>移動通信網10において、上述のAR30と同様の機能を有する複数のルータを階層的、多層的に構成するようしても良い。例えば、移動通信網10内に、複数のAR30におけるパケット通信を仲介するアンカールータ(Anchor Router)(図示せず)を更に備えるにしても良い。このような構成においては、移動端末40に対して、AR30間で用いられる第1のパケット転送用アドレスと、アンカールータ間で用いられる第2のパケット転送用アドレスとがそれぞれ割り当てられる。そして、AR30は、上述の実施形態と同様に、移動端末40に対する端末識別用アドレスと第1のパケット転送用アドレスとの対応関係を記憶し、アンカールータは、移動端末40に対する第1のパケット転送用アドレスと第2のパケット転送アドレスとの対応関係を記憶し、管理サーバ20は、移動端末40端末識別用アドレスと第1のパケット転送用アドレスと第2のパケット転送アドレスとの対応関係を記憶するようにすれば良い。即ち、移動端末40に対して割り当てられた3つ以上のアドレスを管理するようにしても良い。
また、移動端末40が外部のネットワークと通信する場合にAR30と同等のアドレス変換機能を実現させるゲートウェイルータが移動通信網1に備わる構成であっても良い。
【0054】
<変形例2>上述の実施形態においては、AR30が、当該AR30に接続される移動端末40に対してパケット転送用アドレスを割り当てる機能を有するようにしたが、この機能を管理サーバ20が有するように構成しても良い。
【0055】
<変形例3>移動通信網10に、通信管理サーバ(図示せず)を更に設けても良い。そして、上述の通信状態テーブル205bを、管理サーバ20ではなく、通信管理サーバに備えるような構成とし、当該通信管理サーバと管理サーバ20とが連携をとることにより、通信状態テーブル205bを管理しても良い。
【0056】
<変形例4>各AR30間、各AR30と管理サーバ20との間で各メッセージを送受信する際に、MD5等のハッシュ関数や、公開鍵方式や鍵交換プロトコルを利用してもよい。これにより、各AR30間、各AR30と管理サーバ20との間の通信のセキュリティを向上させることができる。
【0057】
<変形例5>本実施形態においてAR30は、ROM302やHD305に記憶されているプログラムに従って、図10〜図12に示した処理を実行するが、このような本発明に係る処理を実行するためのプログラムを通信によりAR30に提供するようにしてもよい。あるいは、このようなプログラムを記録媒体に記録してAR30に提供するようにしてもよい。
【0058】
<変形例6>上述の実施形態においては、パケット転送用アドレスは、移動端末40に対して、当該移動端末40が接続されるAR30において当該移動端末40を一意に識別可能なアドレスを割り当てた。しかし、移動端末40が接続されるAR30のアドレス自体を当該移動端末40のパケット転送用アドレスとして割り当てても良い。このような構成においては、パケットを、当該パケットの送信元の移動端末40の接続されるAR30のアドレス又は当該パケットの送信先の移動端末40の接続されるAR30のアドレスでカプセル化すればよい。このような構成によれば、管理サーバ20に記憶されるアドレス管理テーブル205aの構成をより簡素なものとすることができる。
【0059】
<変形例7>送信元テーブル305aと送信先テーブル305bとは、物理的に別個のメモリ装置に記憶されても良いし、論理的に分離されていても良い。また、送信先テーブル305bに登録された各送信先レコードは、送信先テーブル305bにおいて、各送信元レコード毎に別個のレコードとして登録されていても良いし、物理的に別個のメモリに登録されていても良い。
【0060】
<変形例8>上述の実施形態においては、AR30は、移動端末40のパケット転送用アドレスの割り当てを許可する旨を示す割り当て許可メッセージを管理サーバ20から受信してから、当該移動端末40のパケット転送用アドレスを割り当てた。しかし、パケット転送用アドレスの割り当てに対する許可を管理サーバ20に対して求めず、移動端末40からの通信開始要求メッセージに応じてパケット転送用アドレスを割り当て、その後、当該パケット転送用アドレスを管理サーバ20に対して通知すればよい。
【0061】
<変形例9>移動端末40は、パケットを送信する前に、当該移動端末40が接続されるAR30に対して、当該パケットの送信先の端末識別用アドレスを通知するようにしても良い。このような構成において、AR30は、この通知に基づいて上述と同様に管理サーバ20に対して当該端末識別用アドレスに対応するパケット転送用アドレスを問い合わせ、当該管理サーバ20からパケット転送用アドレスを取得する。
【0062】
<変形例10>上述の実施形態においては、AR30がアドレス管理レコード解放要求メッセージを管理サーバ20に対して送出したが、移動端末40が直接管理サーバ20に対してアドレス管理レコード解放要求メッセージを送信しても良い。
【0063】
<変形例11>上述の実施形態においては、AR30は、アドレス管理レコード解放要求メッセージを管理サーバ20に送信してから、通信終了端末に係る送信元レコード及び送信先レコードを削除した。しかし、送信元レコード及び送信先レコードを削除してからアドレス管理レコード解放要求メッセージを管理サーバ20に送信しても良い。
【0064】
<変形例12>上述の実施形態においては、移動端末40がAR30に対して通信開始要求メッセージを送信してから、当該AR30から当該移動端末40に対するパケット転送用アドレスが割り当てられ、移動端末40が通信中にのみ割り当てられていた。しかし、移動端末40が通信開始要求メッセージを送信しなくても、AR30は、当該AR30に在圏している通信開始可能な移動端末40に対して、当該移動端末40が当該AR30に在圏している間、パケット転送用アドレスを割り当てておくという構成であっても良い。
【0065】
<変形例13>上述の実施形態においては、AR30は、移動端末40から送信されたパケットに含まれる送信元アドレスに示される端末識別用アドレスを、パケット転送用アドレスに書き換えたが、書き換えずに、端末識別用アドレスのままにしても良い。
【0066】
【発明の効果】
移動端末間でのパケット通信を仲介する通信網において、トラフィックの著しい増加を避けつつ、膨大な容量のメモリを設けることなく、パケット転送用アドレスの変更に伴うパケット損失の発生を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る通信システム1の構成を例示するブロック図である。
【図2】同実施形態に係るAR30のハードウェア構成を例示するブロック図である。
【図3】同実施形態に係るAR30に記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bのデータ構成を例示する図である。
【図4】同実施形態に係る通信システム1において用いられるアドレス管理レコード解放要求メッセージのデータ構成を例示する図である。
【図5】同実施形態に係る通信システム1において用いられる端末エントリ削除要求メッセージのデータ構成を例示する図である。
【図6】同実施形態に係る通信システム1において用いられる端末エントリ作成要求メッセージのデータ構成を例示する図である。
【図7】同実施形態に係る管理サーバ20のハードウェア構成を例示するブロック図である。
【図8】同実施形態に係る管理サーバ20に記憶されているアドレス管理テーブル205aのデータ構成を例示する図である。
【図9】同実施形態に係る管理サーバ20に記憶されている通信状態テーブル205bのデータ構成を例示する図である。
【図10】同実施形態に係る通信システム1の動作を例示するシーケンスチャートである。
【図11】同実施形態に係る通信システム1の動作を例示するシーケンスチャートである。
【図12】同実施形態に係る通信システム1の動作を例示するシーケンスチャートである。
【図13】同実施形態に係るAR30aに記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bの状態を例示する図である。
【図14】同実施形態に係る管理サーバ20に記憶されている通信状態テーブル205bの状態を例示する図である。
【図15】同実施形態に係るAR30aに記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bの状態を例示する図である。
【図16】同実施形態に係る管理サーバ20に記憶されている通信状態テーブル205bの状態を例示する図である。
【図17】同実施形態に係るAR30aに記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bの状態を例示する図である。
【図18】同実施形態に係るAR30bに記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bの状態を例示する図である。
【図19】同実施形態に係るAR30aに記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bの状態を例示する図である。
【図20】同実施形態に係るAR30bに記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bの状態を例示する図である。
【図21】同実施形態に係る管理サーバ20に記憶されているアドレス管理テーブル205aの状態を例示する図である。
【図22】同実施形態に係る管理サーバ20に記憶されている通信状態テーブル205bの状態を例示する図である。
【図23】同実施形態に係る移動端末40aから送信されたパケットの変遷を示す図である。
【符号の説明】
1・・・通信システム、20・・・管理サーバ、201・・・CPU、202・・・ROM、203・・・RAM、204・・・通信インタフェース、205・・・HD、205a・・・アドレス管理テーブル、205b・・・通信状態テーブル、206・・・バス、30・・・AR、301・・・CPU、302・・・ROM、303・・・RAM、304・・・通信インタフェース、305・・・HD、305a・・・送信元テーブル、305b・・・送信先テーブル、306・・・バス、40・・・移動端末。
【発明の属する技術分野】
本発明は、静的な通信アドレスと動的な通信アドレスとを相互に変換することによりパケット通信を仲介する通信網において、これらのアドレスを管理する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
IP(Internet Protocol)ネットワークにおいて、通信端末に対して予め割り当てられ且つ当該通信端末を一意に識別可能な静的通信アドレス(端末識別用アドレス)と、当該通信端末に対して一時的に割り当てられた動的通信アドレス(パケット転送用アドレス)とを用いて、通信端末から送信されたパケットを送信先の通信端末へ転送する技術がある。このような技術については、例えば、非特許文献1に示されている。非特許文献1に示されるネットワークアドレストランスレータ(NAT:Network Address Translator)は、移動端末から送信されたパケットを受信すると、このパケットの送信元アドレスに示される端末識別用アドレスをパケット転送用アドレスに書き換える機能を持つ。また、非特許文献1に示される技術の派生技術について、非特許文献2に示されている。非特許文献2に示されるネットワークアドレストランスレータ(Twice NAT)は、パケットの送信元アドレスだけでなく、パケットの送信先アドレスに示される端末識別用アドレスも、キャッシュテーブルに予め設定されたアドレス変換テーブルに従ってパケット転送用アドレスに書き換える機能を持つ。
【0003】
しかし、これらの文献に示されるネットワークアドレストランスレータだけで上述のアドレスを管理する場合、パケットが送信される度に、当該ネットワークアドレストランスレータは、アドレスの書き換えを行わなければならない。このことはネットワークアドレストランスレータの負担となる。
そのため、ネットワークアドレストランスレータに負担を掛けないようにアドレスを管理することが必要となる。アドレスを管理する方法については、例えば、特許文献1に示されている。
【0004】
特許文献1には、移動端末に対して割り当てられたIPアドレスを管理する技術が開示されている。この特許文献1には、アドレス管理サーバ5と、位置管理サーバ4と、IPパケット転送装置3と、アクセスポイント2とによって、IP端末1に対するIPアドレスの管理が行われる。具体的には、アドレス管理サーバ5は、端末のIPアドレスがその端末のユーザが属するCUG(Closed User Group:閉域接続グループ)毎に区別して格納されるアドレス管理テーブルを備え、このテーブルに基づき、アドレスを要求するIP端末1のユーザIDがどのCUGに属するかを特定し、特定したCUG用のIPアドレスをIP端末1に対して割り当てる。位置管理サーバ4は、アクセスポイント2から送られてきた情報を元に、IPアドレスの位置情報を生成する。なお、IPアドレスの位置情報とは、そのIPアドレスが割り当てられたIP端末1が現在どこのアクセスポイント2に収容されているかを示す情報のことである。パケット転送装置3は、IP端末1のユーザIDが属するCUGと、当該IP端末1に割り当てられたIPアドレスと、当該IPアドレスの位置情報とが格納されるIPパケット転送テーブルを備え、当該IPパケット転送テーブルを参照しながらパケットの転送を行う。また、アクセスポイント2は、当該アクセスポイントに収容されるIP端末1のユーザIDやIPアドレスなどの情報が格納される収容ユーザ管理テーブルを備え、このテーブルに基づき、パケットの転送を行う。また、IP端末1における通信が終了し、使われていたアドレスが不要となったときには、アクセスポイント2からIPアドレス管理サーバ5にその旨が通知され、IPアドレス管理サーバ5においてそのIPアドレスが未使用プールに戻されるとともに、IPパケット転送装置3内のIPパケット転送テーブル及びアクセスポイント2内の収容ユーザ管理テーブルが更新され、そのIPアドレスが解放される。
【0005】
【非特許文献1】
Egevang,K. and P.Francis,”The IP Network Address Translator (NAT)”,RFC 1631,May 1994.
【非特許文献2】
Srisuresh,P. and M.Holdrege,”The IP Network Address Translator (NAT) Terminology and Considerations”,RFC 2663,August 1999.
【特許文献1】
特開2001−45050号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、非特許文献1又は2に示される技術を用いて、移動端末に対してもパケット転送用アドレスを割り当てて、当該移動端末に係る端末識別用アドレス及びパケット転送用アドレスを用いて移動通信を行う場合、これらのアドレスの管理を、特許文献1に示される技術を用いて行うことを考えると、以下のような通信システムが考えられる。ネットワーク内に、当該ネットワークに接続された移動端末に対して割り当てられている端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとの対応関係(以下、アドレス対応情報という)を管理する管理装置を備え、管理装置が、移動端末から送信されたパケットの中継を行う中継装置からの問い合わせに応じて、アドレス対応情報を中継装置に送り、中継装置が、管理装置から送られたアドレス対応情報を保持するという通信システムである。この通信システムにおいては、移動端末は、送信先アドレスにも送信元アドレスにも端末識別用アドレスを用いてパケットを送信する。この移動端末が接続される中継装置は、端末識別用アドレスをパケット転送用アドレスに変換して、パケットを送信先に宛てて転送する。また、送信先の移動端末が接続される中継装置は、転送されたパケットを一旦受信すると、パケット転送用アドレスを端末識別用アドレスに変換して、このパケットを送信先の移動端末に送信する。
【0007】
このような中継装置では、パケットの送信元のアドレス対応情報と、パケットの送信先のアドレス対応情報との2種類の情報を保持することとなる。また中継装置は、自装置に接続される移動端末に係るパケットの送信元のアドレス対応情報であれば、当該情報の記憶に係るメモリ量を予測することは可能である。しかし、パケットの送信先のアドレス対応情報に係るメモリ量の予測は困難である。なぜなら、当該移動端末がパケットを送信する相手がどれくらいになるのかは予測できないからである。従って、パケットの送信先のアドレス対応情報に係るメモリ量を充分大きくしない限り、当該メモリ量が不足してしまう恐れがある。また、移動端末からパケットが送信されてくる度に中継装置が、管理装置に対してアドレスの問い合わせを行っていれば、ネットワーク上に当該要求に係る多量のシグナルが発生してしまうという問題が生じる。
【0008】
一方、管理装置においても、通信を終了した移動端末のアドレス対応情報を保持し続ければ、当該アドレス対応情報の記憶に係るメモリ量が不足してしまうという問題が生じる。そこで、複数の相手と通信を行っていた移動端末がある1の通信相手との通信を終了する場合、当該移動端末が接続されていた中継装置が、管理装置に対して当該管理装置に保持されている当該移動端末のアドレス対応情報を消去するよう要求するとする。しかし、このような要求を、移動端末が通信相手との通信を終了する度に管理装置に対して行っていれば、ネットワーク上に当該要求に係る多量のシグナルが発生してしまうという問題が生じる。
また、移動端末に割り当てられたパケット転送用アドレスが変更された場合、その変更がアドレス対応情報に正しく反映されなければ、当該移動端末によって送受信されるべきパケットの損失が生じてしまう恐れがある。
【0009】
そこで、本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、移動端末間でのパケット通信を仲介する通信網において、トラフィックの著しい増加を避けつつ、膨大な容量のメモリを設けることなく、パケット転送用アドレスの変更に伴うパケット損失の発生を避けることができる技術を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、中継メモリを備え、接続している移動端末から送信されたパケットを該中継メモリの記憶内容に基づいて変更し転送する複数の中継装置と、管理メモリを備えた管理装置とを有し、前記中継装置は、該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に予め割り当てられた固有の静的通信アドレスと、当該中継装置の管轄する通信エリアに当該移動端末が在圏する間に限って当該移動端末に割り当てられた動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し中継メモリに記憶させる第1の手段と、該中継装置に接続中の移動端末から送信されたパケットの送信先アドレスを表す送信先情報を前記管理装置へ送信し、前記管理装置から返信されてくる送信先情報により表される動的通信アドレスと当該送信先アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を該パケットの送信元の移動端末に係る対応関係情報に対応付けて中継メモリに記憶させる第2の手段と、当該中継装置に接続される移動端末が通信を終了すると、中継メモリのうち当該移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放するとともに、当該移動端末の前記対応関係情報と対応付けられた前記パケットの送信先の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置に要求する第3の手段と、他の中継装置に接続される通信端末であり且つ通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置から要求されると、中継メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報であり且つ前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けられていた前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放する第4の手段とを有し、前記管理装置は、前記中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを管理メモリに記憶させる第5の手段と、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスを前記管理メモリから読み出し、当該動的通信アドレスを表す情報を当該中継装置へ送信する第6の手段と、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記中継装置から要求されると、管理メモリに記憶された当該移動端末の前記通信状態情報を用いて当該移動端末の通信端末の通信相手の移動端末を特定し、管理メモリに記憶された前記対応関係情報を用いて当該通信相手の移動端末が接続されている中継装置を特定し、特定された当該中継装置に対して、通信を終了する当該移動端末の前記対応関係情報の削除を要求し、管理メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、管理メモリのうち当該移動端末に係る前記通信状態情報を記憶していた記憶領域を解放する第7の手段とを有することを特徴とする通信システムを提供する。
【0011】
また本発明は、中継メモリを備え、接続している移動端末から送信されたパケットを該中継メモリの記憶内容に基づいて変更し転送する複数の中継装置のいずれか一の記中継装置が、該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に予め割り当てられた固有の静的通信アドレスと、当該中継装置の管轄する通信エリアに当該移動端末が在圏する間に限って当該移動端末に割り当てられた動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し中継メモリに記憶させる第1の過程と、該中継装置に接続中の移動端末から送信されたパケットの送信先アドレスを表す送信先情報を、管理メモリを備えた管理装置へ送信し、前記管理装置から返信されてくる送信先情報により表される動的通信アドレスと当該送信先アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を該パケットの送信元の移動端末に係る対応関係情報に対応付けて中継メモリに記憶させる第2の過程と、当該中継装置に接続される移動端末が通信を終了すると、中継メモリのうち当該移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放するとともに、当該移動端末の前記対応関係情報と対応付けられた前記パケットの送信先の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置に要求する第3の過程と、他の中継装置に接続される通信端末であり且つ通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置から要求されると、中継メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報であり且つ前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けられていた前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放する第4の過程とを有し、前記管理装置が、前記中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを管理メモリに記憶させる第5の過程と、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスを前記管理メモリから読み出し、当該動的通信アドレスを表す情報を当該中継装置へ送信する第6の過程と、
通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記中継装置から要求されると、管理メモリに記憶された当該移動端末の前記通信状態情報を用いて当該移動端末の通信端末の通信相手の移動端末を特定し、管理メモリに記憶された前記対応関係情報を用いて当該通信相手の移動端末が接続されている中継装置を特定し、特定された当該中継装置に対して、通信を終了する当該移動端末の前記対応関係情報の削除を要求し、管理メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、管理メモリのうち当該移動端末に係る前記通信状態情報を記憶していた記憶領域を解放する第7の過程とを有することを特徴とするアドレス管理方法を提供する。
【0012】
また、本発明は、中継メモリを備え、接続している移動端末から送信されたパケットを該中継メモリの記憶内容に基づいて変更し転送する中継装置において、当該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に予め割り当てられた固有の静的通信アドレスと、当該中継装置の管轄する通信エリアに当該移動端末が在圏する間に限って当該移動端末に割り当てられた動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し中継メモリに記憶させる第1の手段と、該中継装置に接続中の移動端末から送信されたパケットの送信先アドレスを表す送信先情報を、管理メモリを備える管理装置へ送信し、前記管理装置から返信されてくる送信先情報により表される動的通信アドレスと当該送信先アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を該パケットの送信元の移動端末に係る対応関係情報に対応付けて中継メモリに記憶させる第2の手段と、当該中継装置に接続される移動端末が通信を終了すると、中継メモリのうち当該移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放するとともに、当該移動端末の前記対応関係情報と対応付けられた前記パケットの送信先の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置に要求する第3の手段と、他の中継装置に接続される通信端末であり且つ通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置から要求されると、中継メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報であり且つ前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けられていた前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放する第4の手段とを有することを特徴とする中継装置を提供する。
【0013】
また、本発明は、管理メモリを備えた管理装置において、中継メモリを備え、接続している移動端末から送信されたパケットを該中継メモリの記憶内容に基づいて変更し転送する複数の中継装置のうちいずれかの中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを管理メモリに記憶させる第1の手段と、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスを前記管理メモリから読み出し、当該動的通信アドレスを表す情報を当該中継装置へ送信する第2の手段と、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記中継装置から要求されると、管理メモリに記憶された当該移動端末の前記通信状態情報を用いて当該移動端末の通信端末の通信相手の移動端末を特定し、管理メモリに記憶された前記対応関係情報を用いて当該通信相手の移動端末が接続されている中継装置を特定し、特定された当該中継装置に対して、通信を終了する当該移動端末の前記対応関係情報の削除を要求し、管理メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、管理メモリのうち当該移動端末に係る前記通信状態情報を記憶していた記憶領域を解放する第3の手段とを有することを特徴とする管理装置を提供する。
【0014】
本発明によれば、中継装置が、該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に予め割り当てられた固有の静的通信アドレスと、当該中継装置の管轄する通信エリアに当該移動端末が在圏する間に限って当該移動端末に割り当てられた動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し中継メモリに記憶させる。また、該中継装置に接続中の移動端末から送信されたパケットの送信先アドレスを表す送信先情報を前記管理装置へ送信し、前記管理装置から返信されてくる送信先情報により表される動的通信アドレスと当該送信先アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を該パケットの送信元の移動端末に係る対応関係情報に対応付けて中継メモリに記憶させる。更に、当該中継装置に接続される移動端末が通信を終了すると、中継メモリのうち当該移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放するとともに、当該移動端末の前記対応関係情報と対応付けられた前記パケットの送信先の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置に要求する。また、他の中継装置に接続される通信端末であり且つ通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置から要求されると、中継メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報であり且つ前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けられていた前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放する。
一方、前記管理装置は、前記中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを管理メモリに記憶させる。また、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスを前記管理メモリから読み出し、当該動的通信アドレスを表す情報を当該中継装置へ送信する。更に、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記中継装置から要求されると、管理メモリに記憶された当該移動端末の前記通信状態情報を用いて当該移動端末の通信端末の通信相手の移動端末を特定し、管理メモリに記憶された前記対応関係情報を用いて当該通信相手の移動端末が接続されている中継装置を特定し、特定された当該中継装置に対して、通信を終了する当該移動端末の前記対応関係情報の削除を要求し、管理メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、管理メモリのうち当該移動端末に係る前記通信状態情報を記憶していた記憶領域を解放する。
以上のようにして、中継装置と管理装置とが連携して、当該中継装置に接続される移動端末について、当該移動端末に係る対応関係情報と、当該移動端末の通信相手の移動端末に係る対応関係情報を対応付けて管理する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
(1.構成)
<通信システムの全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る通信システム1の構成を例示するブロック図である。なお、本明細書においては、以降、特に区別を必要としない限り、AR30a〜30dの各々を「AR30」、移動端末40a〜40fの各々を「移動端末40」と記載する。
【0016】
移動通信網10は、移動端末40に対して移動パケット通信サービスを提供するためのものである。この移動通信網10は、AR(Access Router)30と管理サーバ20とを有している。なお、移動通信網10には、その他、AR30から転送されたパケットを中継するルータが複数存在するが、説明の便宜上、その図示及び説明を省略する。
【0017】
AR30は、無線エリアを含む通信エリアを管轄しており、当該通信エリアに在圏しており且つ当該AR30が通信許可(後述する)を与えた移動端末40が送受信するパケットを中継する中継装置である。なお、以降では、AR30が管轄する通信エリア(図示せず)に在圏しており且つAR30から通信許可を得た移動端末40は、AR30aに接続されているという。
AR30は一般的なルータの機能に加え、パケットを中継する際には、移動端末40から送られてきたパケットに含まれている送信元アドレスに示される当該移動端末40の端末識別用アドレスをパケット転送用アドレスに書き換えるとともに、当該パケットに含まれる送信先アドレスに示される送信先の移動端末40の端末識別用アドレスをパケット転送用アドレスに書き換えて、これを送信先の移動端末40へと転送する機能を有している。また、AR30は、当該AR30に接続される移動端末40に宛てられたパケットを受信すると、当該パケットに含まれる送信先アドレスに示される当該移動端末40のパケット転送用アドレスを端末識別用アドレスに変換して、当該移動端末40へ転送する機能を有している。具体的な各アドレスの変換方法については後述する。
【0018】
なお、パケット転送用アドレスは、移動端末40がAR30に接続されている場合、当該AR30に管轄される無線エリアにおける移動端末40の通信接続ポイントを示す通信アドレスである。これは、移動端末40が当該AR30に接続される間に移動端末40を一意に識別可能なように、当該AR30によって移動端末40に対して割り当てられる動的通信アドレスである。
また、端末識別用アドレスは、移動端末40を一意に識別可能になるよう予め割り当てられた通信アドレスであり、静的通信アドレスである。
【0019】
管理サーバ20は、AR30を介して移動通信網10に接続される各移動端末40のアドレスに係る情報と、各移動端末40の通信状態とを管理するサーバである。管理サーバ20が管理するアドレスに係る情報については後述する。なお、管理サーバ20において管理される移動端末40の通信状態とは、移動端末40が通信可能であるという状態、更に、移動端末40が通信を行っている相手の移動端末40がいずれであるか、という状態である。具体的な通信状態の管理方法については後述する。
【0020】
移動端末40は、例えば、パケット通信機能を有するノート型のパーソナルコンピュータである。そして、図1に示すように、移動端末40aがAR30aに接続されている場合、この移動端末40は、AR30aを介して移動通信網10内の他のAR30に接続されている他の移動端末40とパケット通信を行うことができる。
【0021】
<ARの構成>
図2は、AR30のハードウェア構成を例示するブロック図である。
CPU301は、ROM302やHD(Hard Disk)305に記憶されている各種プログラムを実行することにより、バス306を介して接続されている装置各部を制御する。また、CPU301は、経過時間をカウントするタイマ機能を有している。ROM302には、装置各部の基本制御を司るプログラム等が記憶されている。また、RAM303は、CPU301のワークエリアとして用いられる。通信インタフェース304は、例えば、管理サーバ20や移動端末40との間で行われる通信を制御する。なお、AR30は、さらに操作入力部や表示部等を備えていてもよい。
【0022】
HD305には、オペレーティングシステム等の各種ソフトウェアに加え、送信元テーブル(Cache for Terminal)305aと、送信先テーブル(Cache for Destination Terminal)305bとが記憶されている。
送信元テーブル305aには、図3に示されるように、当該AR30に接続されている移動端末40のアドレスに係るレコード(以下、送信元レコードという)が登録されている。この送信元レコードには、当該移動端末40の端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとが格納されている。なお、以下では、説明の便宜上、移動端末40に対応する端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとを併せてアドレス対応情報という。更に、この送信元レコードには、当該レコードが送信元テーブル305aに記憶されている間の時間(保持時間)を示す時間情報が格納されている。この保持時間に設定される時間としては、このレコードが送信元テーブル305aに登録されたときの現在時刻から、予め定められた時間分(例えば、10秒、10分、1時間、1日等)を採用している。この時間は、CPU301の有するタイマ機能によりカウントされる。そして、このようにして設定された保持時間が経過しても送信元レコードが利用されなかった場合には、この送信元レコードは送信元テーブル305aから削除される。なお、送信元レコードが利用されている間の時間は、保持時間に算入されない。また、当該通信元端末が通信を終了する旨を示す通信終了メッセージが、通信元端末から送信されAR30によって受信された場合にも、当該通信元端末に係る送信元レコードは送信元テーブル305aから削除される。
なお、送信元レコードなどのデータが削除されるとは、具体的には、当該データの記憶に使用されていた記憶領域が解放され、当該データを読み出すことが不可能となり、当該記憶領域が新たなデータ記憶のために使用可能となることを意味する。
【0023】
送信先テーブル305bには、図3に示されるように、上述の送信先テーブル305aに各アドレスが格納されている通信元端末毎に、当該通信元端末が通信を行っている相手の移動端末40のアドレスに係るレコード(以下、送信先レコードという)が登録されている。この送信先レコードには、当該通信相手の移動端末40の端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとが格納されている。
以上のような構成により、送信先テーブル305bの各送信先レコードは、送信元テーブル305aに登録されている各送信元レコードと対応付けられている。即ち、送信先テーブル305bは、送信元テーブル305aと対応付けられてHD305に記憶されている。
【0024】
また、HD305には、中継管理プログラムが記憶されている。当該中継管理プログラムがCPU301によって実行されることにより、AR30は以下の機能を実現させる。
AR30は、当該AR30の管轄する無線エリアに在圏する移動端末40から、通信の開始を要求する旨を示す通信開始要求メッセージを受信すると、当該移動端末40に対するパケット転送用アドレスの割り当ての許可を要求する旨を示す割り当て許可要求メッセージを管理サーバ20を送信する。そして、当該メッセージに対する応答として割り当ての許可を示す割り当て許可メッセージを受信すると、AR30は、当該移動端末40に対してパケット転送用アドレスを割り当てる。それと同時に、通信開始要求メッセージに含まれる該移動端末40の端末識別用アドレスと、割り当てたパケット転送用アドレスと、上述の保持時間を示す時間情報とを格納した送信先レコードを送信元テーブル305aに登録する。更に、当該端末識別用アドレスと当該パケット転送用アドレスとを含むアドレス通知メッセージを管理サーバ20へ送信する。次いで、通信の開始を許可する旨を示す通信許可メッセージを当該移動端末40へ送信する。
【0025】
また、AR30は、移動端末40から送信されたパケットを受信すると、当該パケットの送信先アドレスに示される端末識別用アドレス(以下、送信先端末の端末識別用アドレスという)を含む送信先レコードが、送信先テーブル305bに当該移動端末40の送信先レコードと対応付けられて登録されているか否か判別する。この判別の結果が否定的である場合、当該端末識別用アドレスを格納した送信先レコードを、当該パケットを送信した移動端末40(以下、送信元端末という)と対応付けて送信先テーブル305bに登録する。そして、AR30は、管理サーバ20に対して、当該送信先端末の端末識別用アドレスに対応するパケット転送用アドレスを問い合わせるアドレス問い合わせメッセージを送信する。なお、このアドレス問い合わせメッセージには、当該送信先端末の端末識別用アドレスと、送信元端末の端末識別用アドレスと、AR30のアドレスとが含まれている。このアドレス問い合わせメッセージに応答して、当該送信先端末の端末識別用アドレスに対応するパケット転送用アドレスを含むアドレス応答メッセージを管理サーバ20から受信すると、このパケット転送用アドレスを、送信元テーブル305bに登録された上述の送信先レコードに格納する。そして、当該パケットに含まれる送信元アドレスを送信元端末のパケット転送用アドレスに書き換えるとともに、当該パケットに含まれる送信先アドレスを送信先端末のパケット転送アドレス書き換えて、当該パケットを送信する。
【0026】
更に、AR30は、通信を終了する旨の通信終了メッセージを移動端末40から受信すると、図4に示されるようなアドレス管理レコード解放要求メッセージを管理サーバ20に対して送信する。このメッセージには、通信終了メッセージを送信した移動端末40(以下、通信終了端末という)の端末識別用アドレスが含まれている。このアドレス管理レコード解放要求メッセージは、管理サーバ20に登録されている当該移動端末40に関する情報(後述する)を削除することを管理サーバ20に対して要求する旨を示している。なお、1つのAR30に接続されていた複数の移動端末40がほぼ同時に通信を終了する場合、アドレス解放要求メッセージのオプションフィールドにこれらの移動端末40の各端末識別用アドレスを挿入するようにしても良い。このような構成によれば、複数の移動端末40に係る関する情報の削除要求を、1つのメッセージで行うことができる。
そして、AR30は、管理サーバ20から当該アドレス管理レコード解放要求メッセージに応答する旨を示す解放要求応答メッセージを受信すると、送信元テーブル305aに登録されている当該移動端末40の送信元レコードを削除する。更に、当該移動端末40の送信元レコードに対応付けられて送信先テーブル305bに登録されている送信先レコードも全て削除する。
【0027】
また、AR30は、移動端末40に係る送信先レコードの削除を要求する旨を示す端末エントリ削除要求メッセージを管理サーバ20から受信すると、当該メッセージに示される移動端末40(以下、通信終了端末という)に係る送信先レコードを送信先テーブル305bから全て削除する。なお、この端末エントリ削除要求メッセージには、図5に示されるように、通信終了端末の端末識別用アドレスが含まれている。そして、AR30は、削除が完了した旨を示す削除完了メッセージを管理サーバ20へ送信する。
また、送信元テーブル305aに登録されている送信元レコードに格納されている時間情報に示される保持時間が経過すると、アドレス管理レコード解放要求メッセージを管理サーバ20に対して送信し、以降、上述と同様にして、当該送信元レコードを送信元テーブル305aから削除し、当該送信元レコードと対応付けられて送信先テーブル305bに登録されている送信先レコードも全て削除する。
【0028】
なお、AR30は、当該AR30の管轄する無線エリアに在圏する移動端末40から通信開始要求メッセージを受信しない場合でも、後述する管理サーバ20から当該移動端末40に対するパケット転送用アドレスの割り当てを要求されると、当該移動端末40に対して通信の開始を要求し、当該要求に応答した当該移動端末40に対してパケット転送用アドレスを割り当てる。そして、上述と同様にして、管理サーバ20へ当該移動端末40のパケット転送用アドレスを通知する。
【0029】
また、AR30は、当該AR30に接続される移動端末40に宛てられたパケットを他のAR30から受信すると、送信先アドレス及び送信元アドレスの書き換えを以下のように行う。
このAR30においては、パケットに含まれる送信先アドレスにそのパケット転送用アドレスが示される移動端末40(送信先端末)のアドレス対応情報は、送信元テーブル305aに登録されている送信元レコードに格納されており、パケットに含まれる送信元アドレスにそのパケット転送用アドレスが示される移動端末40(送信元端末)のアドレス対応情報は、送信先テーブル305bに登録されている送信先レコードに格納されている。
従って、AR30は、送信元テーブル305aを参照して、送信先端末のパケット転送用アドレスに対応する端末識別用アドレスを読み出す。また、送信先テーブル305bを参照して、送信元テーブル305aに登録されている送信先端末に係る送信元レコードと対応付けられている送信元端末に係る送信先レコードを読み出し、このレコードから、送信元端末のパケット転送用アドレスに対応する端末識別用アドレスを読み出す。そして、当該パケットに含まれる送信先アドレス及び送信元アドレスを、それぞれ読み出した端末識別用アドレスに書き換えて、当該パケットを送信する。
なお、AR30は、上述のパケットが送信される前に、上述のパケットに含まれる送信元アドレスにそのパケット転送用アドレスが示される送信元端末に係る送信先レコードの登録を、以下のように行う。AR30は、上述の送信先端末に係る後述の端末エントリ作成要求メッセージ(図6参照)を管理サーバ20から受信し、当該メッセージに示される送信元端末の端末識別用アドレス及びパケット転送用アドレスとを含む送信先レコードを生成し、これを当該メッセージに示される送信先端末に係る送信元レコードと対応付けて送信先テーブル305bに登録する。
【0030】
<管理サーバの構成>
図7は、管理サーバ20のハードウェア構成を例示するブロック図である。
CPU201は、ROM202やHD(Hard Disk)205に記憶されている各種プログラムを実行することにより、バス206を介して接続されている装置各部を制御する。ROM202には、装置各部の基本制御を司るプログラム等が記憶されている。また、RAM203は、CPU201のワークエリアとして用いられる。通信インタフェース204は、例えば、AR30や、移動通信網10との間で行われる通信を制御する。なお、管理サーバ20は、さらに操作入力部や表示部等を備えていてもよい。
【0031】
HD205には、オペレーティングシステム等の各種ソフトウェアに加え、アドレス管理テーブル(Adminidtrative Cache)205aと、通信状態テーブル(Communication Chart)205bとが記憶されている。
アドレス管理テーブル205aには、図8に示されるように、移動通信網10内の各AR30に接続されている各移動端末40に係るレコード(以下、アドレス管理レコードという)が登録されている。このアドレス管理レコードには、当該移動端末40の端末識別用アドレス及びパケット転送用アドレス(アドレス対応情報)と、当該移動端末40が接続しているAR30のアドレスとが格納されている。
通信状態テーブル205bは、移動通信網10内の各AR30に接続されている各移動端末40について、当該移動端末40が通信を行っている相手の移動端末40がいずれであるかを管理するためのテーブルである。図9は、通信状態テーブル205bを概念的に表で示した図である。この表において、1行毎に、移動通信網10内のいずれかのAR30に接続されている移動端末40のレコード(以下、通信状態レコードという)が示されている。この各状態レコードに対して、通信相手となりうる移動端末40が各列に示されている。通信相手となりうる移動端末40とは、即ち、移動通信網10内のいずれかのAR30に接続されている移動端末40のうち自身を除く移動端末40のことである。この行列からなる表において、各移動端末40が、自身を除く他の移動端末40と通信を行っている場合には、当該他の移動端末40のエリアに‘1’が示され、通信を行っていない移動端末40のエリアには、‘0’が示されている。例えば、移動端末40aは、移動端末40b及び移動端末40dと互いに通信を行っていることが示されている。なお、各移動端末40を識別するには、移動端末40の端末識別用アドレスを用いれば良い。以上のようにして各移動端末40の通信状態が、通信状態レコードとして通信状態テーブル205bに登録されている。
【0032】
また、HD205には、情報管理プログラムが記憶されている。当該情報管理プログラムがCPU201によって実行することにより、管理サーバ20は以下の機能を実現させる。
管理サーバ20は、移動端末40に対するパケット転送用アドレスの割り当ての許可を要求する旨を示す割り当て許可要求メッセージをAR30から受信すると、移動端末40の通信を許可する場合、当該メッセージに応答して当該要求を許可する旨を示す割り当て許可メッセージをAR30に送信する。その後、当該移動端末40に対する端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとを含むアドレス通知メッセージをAR30から受信すると、当該メッセージに含まれる移動端末40の端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとを含むアドレス管理レコードをアドレス管理テーブル205aに登録する。
また、管理サーバ20は、送信先端末のパケット転送用アドレスを問い合わせる旨を示す上述のアドレス問い合わせメッセージをAR30から受信すると、アドレス管理テーブル205aを参照して、当該パケット転送用アドレスを読み出し、更に、当該送信先端末に接続されるAR30を特定する。そして、特定したAR30に対し、当該送信先端末と対応する送信元端末に係る送信先レコードの登録を要求する旨を示す端末エントリ作成要求メッセージを送信する。なお、送信先端末に接続されるAR30においては、送信元端末を送信先端末として扱うため、管理サーバ20は、当該送信元端末に係るアドレス対応情報を、送信先レコードとして登録するよう当該AR30に対して要求する。
次いで、管理サーバ20は、当該送信先端末の通信状態レコード及び送信元端末の通信状態レコードに、双方が互いに通信を行っていることを示すような情報を書き込む。そして、アドレス管理テーブル205aから読み出したパケット転送用アドレスを含むアドレス応答メッセージをAR30に対して送信する。
なお、アドレス問い合わせメッセージをAR30から受信した際、当該送信先端末に係るアドレス管理レコードがアドレス管理テーブル205aに登録されていない場合には、管理サーバ20は、通信を行っていない移動端末の位置を管理する位置情報管理サーバ(図示せず)に対し、当該送信先端末の位置を問い合わせる旨を示す位置問い合わせメッセージを送信する。そして、この位置問い合わせメッセージに応答して当該送信先端末の位置情報を含む位置応答メッセージを位置情報管理サーバから受信すると、この位置情報に基づいて、当該送信先端末が接続可能なAR30を特定する。そして、特定したAR30に対して、送信先端末に対するパケット転送用アドレスの割り当てを要求する旨を示すアドレス要求メッセージを送信する。このメッセージに応答して当該送信先端末のパケット転送用アドレスを含むアドレス応答メッセージを当該AR30から受信することにより、送信先端末のパケット転送用アドレスを取得する。そして、当該送信先端末のアドレス対応情報と当該AR30のアドレスと含むアドレス管理レコードをアドレス管理テーブル205aへ登録し、送信先端末の通信状態レコードを通信状態テーブル205bへ登録すると共に、当該送信先端末の通信状態レコード及び送信元端末の通信状態レコードに、双方が互いに通信を行っていることを示すような情報を書き込む。
【0033】
また管理サーバ20は、移動端末40に対する上述のアドレス管理レコード解放要求メッセージをAR30から受信すると、通信状態テーブル205bを参照し、当該移動端末40(通信終了端末)が通信していた相手の移動端末がいずれであるかを検索する。この検索の結果、通信相手の移動端末40を特定すると、次いで、アドレス管理テーブル205aを参照し、当該通信相手の移動端末40が接続されているAR30がいずれであるかを検索する。この検索の結果、通信相手の移動端末40が接続されているAR30を特定すると、通信終了端末に係る上述の端末エントリ削除要求メッセージを当該AR30に対してそれぞれ送信する。なお、1つのAR30に対して複数の通信終了端末に係る送信先レコードの削除を要求する場合、端末エントリ削除要求メッセージのオプションフィールドにこれらの移動端末40の各端末識別用アドレスを挿入するようにしても良い。このような構成によれば、複数の移動端末40に係る送信先レコードの削除要求を、1つのメッセージで行うことができる。
そして、管理サーバ20は、当該端末エントリ削除メッセージを送信した全てのAR30から削除完了メッセージを受信した後に、当該通信終了端末に係るアドレス管理レコードをアドレス管理テーブル205aから削除すると共に、当該通信終了端末に係る通信状態レコードを通信状態テーブル205bから削除する。そして、アドレス管理レコード解放要求メッセージ送信したAR30に対し、当該メッセージに応答する旨を示す解放要求応答メッセージを送信する。
【0034】
<移動端末の構成>
移動端末40は、以下の機能を有している。移動端末40は、パケット通信を開始する際、当該移動端末40が在圏する無線エリアを管轄するAR30に対して、通信の開始を要求する旨を示す通信開始要求メッセージを送信する。このメッセージに応答して当該AR30から送信された上述の通信許可メッセージを受信すると、移動端末40は、通信可能な状態となる。
また、移動端末40は、パケットを送信する際、当該パケットの送信元アドレスに、当該移動端末40の端末識別アドレスを設定し、送信先アドレスに、パケットを送信する送信先の移動端末40の端末識別用アドレスを設定して、当該パケットを送出する。
また、移動端末40は、通信を終了する場合には、その旨を示す通信終了メッセージを、当該移動端末40が接続されているAR30に対して送信する。
【0035】
(2.動作)
次に、移動端末40、AR30、及び管理サーバ20の各動作について図10〜12を参照しながら説明する。なお、以下では、移動端末40a、40b、40dはそれぞれAR30a、30b、30dに接続されるものとする。
<通信開始動作>
まず、移動端末40aが通信を開始する際の各装置の動作について図10を参照しながら説明する。
移動端末40aが、当該移動端末40が在圏する無線エリアを管轄するAR30aに対して通信開始要求メッセージを送信すると(ステップS10)、当該メッセージを受信したAR30aは、当該移動端末40に対するパケット転送用アドレスの割り当ての許可を要求する旨を示す割り当て許可要求メッセージを管理サーバ20を送信する(ステップS11)。当該メッセージを受信した管理サーバ20は、ここでは、移動端末40の通信を許可し、当該メッセージに応答して割り当て許可メッセージをAR30aに送信する(ステップS12)。
【0036】
当該メッセージを受信したAR30aは、そして、移動端末40aに対してパケット転送用アドレスを割り当て、通信開始要求メッセージに含まれる該移動端末40aの端末識別用アドレスと、割り当てたパケット転送用アドレスと、保持時間を示す時間情報とを格納した送信先レコードを送信元テーブル305aに登録する(ステップS13)。この結果送信元テーブル305aは、例えば図13に示されるような状態となる。また、当該端末識別用アドレス及び当該パケット転送用アドレスを含むアドレス通知メッセージを管理サーバ20へ送信する(ステップS14)。そして、通信の開始を許可する旨を示す通信許可メッセージを移動端末40aへ送信する(ステップS16)。
【0037】
一方、アドレス通知メッセージを受信した管理サーバ20は、当該メッセージに含まれる移動端末40aの端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとを含むアドレス管理レコードをアドレス管理テーブル205aに登録し、移動端末40aの通信状態レコードを通信状態テーブル205bに登録する(ステップS15)。この結果、アドレス管理テーブル205aは、例えば図8に示されるような状態となり、通信状態テーブル205bは、例えば図14に示される状態となる。
【0038】
なお、管理サーバ20は、ステップS15の処理を行った後、上述のアドレス通知メッセージに応答し、移動端末40aに係るアドレス管理レコードと通信状態レコードとの登録が完了した旨を示す応答メッセージをAR30aに送信するようにしても良い。このような場合、AR30aは、当該応答メッセージを受信した後に、上述のステップS16の処理を行うようにすれば良い。
【0039】
<通信動作>
次に、移動端末40aが移動端末40bに宛ててパケットを送信する場合の動作について図11を参照しながら説明する。また、図23に、移動端末40aから送信されたパケットの変遷を示す。同図においては、送信先アドレス、送信元アドレス、データを含むパケットが概念的に示されている。
移動端末40aが移動端末40bに宛ててパケット(図23(a)参照)を送信する(ステップS30)と、当該パケットを受信したAR30aは、当該パケットの送信先アドレスに示される端末識別用アドレス(ここでは、移動端末40bの端末識別用アドレスである)を含む送信先レコードが、送信先テーブル305bに当該移動端末40aの送信先レコードと対応付けられて登録されているか否か判別する。ここでは、この判別の結果が否定的であるとして、当該端末識別用アドレスを格納した送信先レコードを、移動端末40aと対応付けて送信先テーブル305bに登録する(ステップ31)。この結果送信先テーブル305bは、例えば図15に示されるような状態となる。次いで、AR30は、管理サーバ20に対して、当該送信先端末の端末識別用アドレスに対応するパケット転送用アドレスを問い合わせるアドレス問い合わせメッセージを送信する(ステップS32)。
【0040】
当該メッセージを受信した管理サーバ20は、当該メッセージに含まれる端末識別用アドレスを用いてアドレス管理テーブル205aを参照し、当該端末識別用アドレスを含むアドレス管理レコードを読み出し、このレコードから当該パケット転送用アドレスを読み出す(ステップS33)。なお、ここでは、当該パケット転送用アドレスを含むアドレス管理レコードがアドレス管理テーブル205aに登録されているものとする。
更に、管理サーバ20は、当該アドレス管理レコードを用いて、当該移動端末40bが接続されているAR30(ここでは、AR30bである)を特定し、特定したAR30bに対して、パケットの送信元の移動端末40aに係る端末エントリ作成要求メッセージを送信する(ステップS34)。当該メッセージには、移動端末40bの端末識別用アドレスと、移動端末40aの端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとが含まれている。
次いで管理サーバ20は、通信状態テーブル205bに登録されている移動端末40aの通信状態レコード及び移動端末40bの通信状態レコードに、双方が互いに通信を行っていることを示すような情報を書き込む(ステップS36)。この結果通信状態テーブル205bは、例えば図16に示されるような状態となる。また、管理サーバ20は、ステップS33で読み出したパケット転送用アドレスを含むアドレス応答メッセージをAR30に対して送信する(ステップS37)。
【0041】
一方、AR30bは、ステップS34で管理サーバ20から送信された端末エントリ作成要求メッセージを受信すると、当該メッセージに示される移動端末40aの端末識別用アドレスとパケット転送用アドレスとを格納した送信先レコードを作成する。なお、ここでは、移動端末40bに係る送信元レコードが送信元テーブル305aに既に登録されているもとする。そして、当該送信先レコードを、当該メッセージに示される移動端末40bに係る送信元レコードと対応付けて送信先テーブル305bに登録する(ステップS35)。
【0042】
AR30aは、ステップS37で管理サーバ20から送信されたアドレス応答メッセージを受信すると、当該メッセージに含まれるパケット転送用アドレスを、送信元テーブル305bに登録した移動端末40bに係る送信先レコードに書き込む(ステップS38)。この結果送信先テーブル305bは、例えば図17に示されるような状態となる。
次いで、AR30aは、当該パケットに含まれる送信元アドレスを移動端末40aのパケット転送用アドレスに書き換えると共に、当該パケットに含まれる送信先アドレスを移動端末40bのパケット転送用アドレスに書き換えて、当該パケット(図23(c)参照)を送信する(ステップS39)。以上のようにして、AR30aは、移動端末40aから受信したパケットの送信先アドレス及び送信元アドレスをそれぞれ、端末識別用アドレス(図23(b)参照)からパケット転送用アドレス(図23(c)参照)に変換する。
【0043】
ステップS37で送信されたパケットは、まず、AR30bに受信される。AR30bは、パケットを受信すると(ステップS40)、当該AR30bに記憶されている送信元テーブル305aを参照して、当該パケットに含まれる送信先アドレスに含まれる移動端末40bのパケット転送用アドレスに対応する端末識別用アドレスを読み出す。また、送信先テーブル305bを参照して、送信元テーブル305aに登録されている移動端末40bに係る送信元レコードと対応付けられている移動端末40aに係る送信先レコードを読み出し、このレコードから、パケットの送信元アドレスに含まれる移動端末40aのパケット転送用アドレスに対応する端末識別用アドレスを読み出す。そして、当該パケットに含まれる送信先アドレス及び送信元アドレスを、それぞれ読み出した端末識別用アドレスに書き換えて(ステップS41)、このパケット(図23(e)参照)を送信する(ステップ42)。以上のようにして、AR30bは、AR30aから受信したパケットの送信先アドレス及び送信元アドレスを、パケット転送用アドレス(図23(d)参照)から端末識別用アドレス(図23(e)参照)に変換する。
【0044】
なお、AR30bは、ステップS35の処理を行った後、上述の端末エントリ作成要求メッセージに応答し、移動端末40aに係る送信先レコードの登録が完了した旨を示す応答メッセージを管理サーバ20に送信するようにしても良い。このような場合、管理サーバ20は、当該応答メッセージを受信した後に、上述のステップS36の処理を行うようにすれば良い。
【0045】
<通信終了動作>
次に、移動端末40aが通信を終了する場合の各装置の動作について図12を参照しながら説明する。なお、移動端末40aは、移動端末40b、40dとそれぞれパケットの送受信を行っているものとする。このため、AR30bに記憶されている送信先テーブル305bには、移動端末40bに係る送信元レコードと対応して移動端末40aに係る送信先レコードが登録されているものとする(図18参照)。同様に、AR30dに記憶されている送信先テーブル(図示せず)には、移動端末40dに係る送信元レコードと対応して移動端末40aに係る送信先レコードが登録されているものとする。
移動端末40aが通信終了メッセージを送信すると(ステップS50)、当該メッセージを受信したAR30aは、アドレス管理レコード解放要求メッセージを管理サーバ20に対して送信する(ステップS51)。
【0046】
当該メッセージを受信した管理サーバ20は、通信状態テーブル205bを参照し、移動端末40aが通信していた相手の移動端末がいずれであるかを検索する(ステップS52)。この検索の結果、通信相手の移動端末40(ここでは、移動端末40b、40dとする)を特定すると、次いで、アドレス管理テーブル205aを参照し、移動端末40b、40dがそれぞれ接続されているAR30がいずれであるかを検索する。この検索の結果、通信相手の移動端末40b、40dがそれぞれ接続されているAR30(ここでは、AR30b、30dとする)を特定すると、通信相手の移動端末40aに係る端末エントリ削除要求メッセージをAR30b、30dに対してそれぞれ送信する(ステップS53)。なお、この端末エントリ削除要求メッセージには、移動端末40aの端末識別用アドレスが含まれている。
【0047】
一方、当該メッセージを受信したAR30bは、当該メッセージに含まれる移動端末40aの端末識別用アドレスを用いて、移動端末40aに係る送信先レコードを送信先テーブル305bから全て削除する(ステップS54)。この結果、AR30bの送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bは、例えば図18に示される状態から図20に示されるような状態に遷移する。次いでAR30bは、削除が完了した旨を示す削除完了メッセージを管理サーバ20へ送信する(ステップS55)。
なお、AR30dについてもAR30bと同様の動作を行うため、その説明を省略する。
【0048】
一方、管理サーバ20は、当該端末エントリ削除メッセージを送信した全てのAR30(ここでは、AR30b、30d)から削除完了メッセージを受信すると、移動端末40aに係るアドレス管理レコードをアドレス管理テーブル205aから削除すると共に(ステップS56)、当該移動端末40aに係る通信状態レコードを通信状態テーブル205bから削除する(ステップS57)。この結果、アドレス管理テーブル205aの状態は、例えば図8に示される状態から図21に示されるような状態に遷移する。また、通信状態テーブル205bの状態は、例えば、例えば図9に示される状態から図22に示されるような状態に遷移する。
そして、アドレス管理レコード解放要求メッセージを送信したAR30aに対し、当該メッセージに応答する旨を示す解放要求応答メッセージを送信する(ステップS58)。
【0049】
当該メッセージを受信したAR30aは、送信元テーブル305aに登録されている当該移動端末40aの送信元レコードを削除する(ステップS59)。更に、当該移動端末40aの送信元レコードに対応付けられて送信先テーブル305bに登録されている送信先レコードも全て削除する(ステップS60)。この結果、送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bは、図17に示される状態から図19に示される状態に遷移する。
【0050】
なお、AR30aが移動端末40aから通信開始要求メッセージを受信する前に、移動端末40aに係る送信先レコードに含まれる時間情報に示される保持時間が経過した場合には、ステップS50を除くステップS51〜ステップS60の動作が行われる。
【0051】
以上のような構成によって、パケット転送用アドレスと、端末識別用アドレスとを相互に変換することによりパケットの送受信を行う移動通信網10において、通信し合う移動端末のこれらのアドレスに関する情報を対応付けて、通信状態に応じて管理する。この結果、通信を終えた移動端末に係るアドレスに関する不要な情報がメモリに残留するなどの事態が発生することを防ぐことができ、メモリの容量を節約することができる。
また、AR30と管理サーバ20とが連携をとることにより、アドレス対応情報を管理する負荷を削減できる。更に、1のAR30から送出される1のアドレス管理レコード解放要求メッセージによって、当該メッセージに示される通信終了端末に係る全ての情報を、移動通信網10から消去させることができ、当該情報の消去に係る通信の通信量を削減することができる。
また、AR30が、当該AR30に接続される移動端末40に係るアドレス対応情報のみならず、当該移動端末40の通信相手の移動端末40に係るアドレス情報も保持することにより、各移動端末40に係るアドレスに関する情報を管理サーバ20に問い合わせるためのメッセージの流通量も削減することが可能となる。
更に、移動端末40がAR30の管轄する通信エリアを移動しても、例えば、AR30aの管轄する通信エリアからAR30cの管轄する通信エリアに移動しても、AR30cが、上述の図10〜図12に示される動作を行うことにより、AR30cにおいてもAR30aと同様に当該移動端末40に係るアドレス対応情報や当該移動端末40の通信相手の移動端末40に係るアドレス対応情報を管理することが可能となる。
【0052】
(3.変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はその主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形態で実施することが可能である。なお、変形例としては、例えば、以下のようなものが考えられる。
【0053】
<変形例1>移動通信網10において、上述のAR30と同様の機能を有する複数のルータを階層的、多層的に構成するようしても良い。例えば、移動通信網10内に、複数のAR30におけるパケット通信を仲介するアンカールータ(Anchor Router)(図示せず)を更に備えるにしても良い。このような構成においては、移動端末40に対して、AR30間で用いられる第1のパケット転送用アドレスと、アンカールータ間で用いられる第2のパケット転送用アドレスとがそれぞれ割り当てられる。そして、AR30は、上述の実施形態と同様に、移動端末40に対する端末識別用アドレスと第1のパケット転送用アドレスとの対応関係を記憶し、アンカールータは、移動端末40に対する第1のパケット転送用アドレスと第2のパケット転送アドレスとの対応関係を記憶し、管理サーバ20は、移動端末40端末識別用アドレスと第1のパケット転送用アドレスと第2のパケット転送アドレスとの対応関係を記憶するようにすれば良い。即ち、移動端末40に対して割り当てられた3つ以上のアドレスを管理するようにしても良い。
また、移動端末40が外部のネットワークと通信する場合にAR30と同等のアドレス変換機能を実現させるゲートウェイルータが移動通信網1に備わる構成であっても良い。
【0054】
<変形例2>上述の実施形態においては、AR30が、当該AR30に接続される移動端末40に対してパケット転送用アドレスを割り当てる機能を有するようにしたが、この機能を管理サーバ20が有するように構成しても良い。
【0055】
<変形例3>移動通信網10に、通信管理サーバ(図示せず)を更に設けても良い。そして、上述の通信状態テーブル205bを、管理サーバ20ではなく、通信管理サーバに備えるような構成とし、当該通信管理サーバと管理サーバ20とが連携をとることにより、通信状態テーブル205bを管理しても良い。
【0056】
<変形例4>各AR30間、各AR30と管理サーバ20との間で各メッセージを送受信する際に、MD5等のハッシュ関数や、公開鍵方式や鍵交換プロトコルを利用してもよい。これにより、各AR30間、各AR30と管理サーバ20との間の通信のセキュリティを向上させることができる。
【0057】
<変形例5>本実施形態においてAR30は、ROM302やHD305に記憶されているプログラムに従って、図10〜図12に示した処理を実行するが、このような本発明に係る処理を実行するためのプログラムを通信によりAR30に提供するようにしてもよい。あるいは、このようなプログラムを記録媒体に記録してAR30に提供するようにしてもよい。
【0058】
<変形例6>上述の実施形態においては、パケット転送用アドレスは、移動端末40に対して、当該移動端末40が接続されるAR30において当該移動端末40を一意に識別可能なアドレスを割り当てた。しかし、移動端末40が接続されるAR30のアドレス自体を当該移動端末40のパケット転送用アドレスとして割り当てても良い。このような構成においては、パケットを、当該パケットの送信元の移動端末40の接続されるAR30のアドレス又は当該パケットの送信先の移動端末40の接続されるAR30のアドレスでカプセル化すればよい。このような構成によれば、管理サーバ20に記憶されるアドレス管理テーブル205aの構成をより簡素なものとすることができる。
【0059】
<変形例7>送信元テーブル305aと送信先テーブル305bとは、物理的に別個のメモリ装置に記憶されても良いし、論理的に分離されていても良い。また、送信先テーブル305bに登録された各送信先レコードは、送信先テーブル305bにおいて、各送信元レコード毎に別個のレコードとして登録されていても良いし、物理的に別個のメモリに登録されていても良い。
【0060】
<変形例8>上述の実施形態においては、AR30は、移動端末40のパケット転送用アドレスの割り当てを許可する旨を示す割り当て許可メッセージを管理サーバ20から受信してから、当該移動端末40のパケット転送用アドレスを割り当てた。しかし、パケット転送用アドレスの割り当てに対する許可を管理サーバ20に対して求めず、移動端末40からの通信開始要求メッセージに応じてパケット転送用アドレスを割り当て、その後、当該パケット転送用アドレスを管理サーバ20に対して通知すればよい。
【0061】
<変形例9>移動端末40は、パケットを送信する前に、当該移動端末40が接続されるAR30に対して、当該パケットの送信先の端末識別用アドレスを通知するようにしても良い。このような構成において、AR30は、この通知に基づいて上述と同様に管理サーバ20に対して当該端末識別用アドレスに対応するパケット転送用アドレスを問い合わせ、当該管理サーバ20からパケット転送用アドレスを取得する。
【0062】
<変形例10>上述の実施形態においては、AR30がアドレス管理レコード解放要求メッセージを管理サーバ20に対して送出したが、移動端末40が直接管理サーバ20に対してアドレス管理レコード解放要求メッセージを送信しても良い。
【0063】
<変形例11>上述の実施形態においては、AR30は、アドレス管理レコード解放要求メッセージを管理サーバ20に送信してから、通信終了端末に係る送信元レコード及び送信先レコードを削除した。しかし、送信元レコード及び送信先レコードを削除してからアドレス管理レコード解放要求メッセージを管理サーバ20に送信しても良い。
【0064】
<変形例12>上述の実施形態においては、移動端末40がAR30に対して通信開始要求メッセージを送信してから、当該AR30から当該移動端末40に対するパケット転送用アドレスが割り当てられ、移動端末40が通信中にのみ割り当てられていた。しかし、移動端末40が通信開始要求メッセージを送信しなくても、AR30は、当該AR30に在圏している通信開始可能な移動端末40に対して、当該移動端末40が当該AR30に在圏している間、パケット転送用アドレスを割り当てておくという構成であっても良い。
【0065】
<変形例13>上述の実施形態においては、AR30は、移動端末40から送信されたパケットに含まれる送信元アドレスに示される端末識別用アドレスを、パケット転送用アドレスに書き換えたが、書き換えずに、端末識別用アドレスのままにしても良い。
【0066】
【発明の効果】
移動端末間でのパケット通信を仲介する通信網において、トラフィックの著しい増加を避けつつ、膨大な容量のメモリを設けることなく、パケット転送用アドレスの変更に伴うパケット損失の発生を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る通信システム1の構成を例示するブロック図である。
【図2】同実施形態に係るAR30のハードウェア構成を例示するブロック図である。
【図3】同実施形態に係るAR30に記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bのデータ構成を例示する図である。
【図4】同実施形態に係る通信システム1において用いられるアドレス管理レコード解放要求メッセージのデータ構成を例示する図である。
【図5】同実施形態に係る通信システム1において用いられる端末エントリ削除要求メッセージのデータ構成を例示する図である。
【図6】同実施形態に係る通信システム1において用いられる端末エントリ作成要求メッセージのデータ構成を例示する図である。
【図7】同実施形態に係る管理サーバ20のハードウェア構成を例示するブロック図である。
【図8】同実施形態に係る管理サーバ20に記憶されているアドレス管理テーブル205aのデータ構成を例示する図である。
【図9】同実施形態に係る管理サーバ20に記憶されている通信状態テーブル205bのデータ構成を例示する図である。
【図10】同実施形態に係る通信システム1の動作を例示するシーケンスチャートである。
【図11】同実施形態に係る通信システム1の動作を例示するシーケンスチャートである。
【図12】同実施形態に係る通信システム1の動作を例示するシーケンスチャートである。
【図13】同実施形態に係るAR30aに記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bの状態を例示する図である。
【図14】同実施形態に係る管理サーバ20に記憶されている通信状態テーブル205bの状態を例示する図である。
【図15】同実施形態に係るAR30aに記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bの状態を例示する図である。
【図16】同実施形態に係る管理サーバ20に記憶されている通信状態テーブル205bの状態を例示する図である。
【図17】同実施形態に係るAR30aに記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bの状態を例示する図である。
【図18】同実施形態に係るAR30bに記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bの状態を例示する図である。
【図19】同実施形態に係るAR30aに記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bの状態を例示する図である。
【図20】同実施形態に係るAR30bに記憶されている送信元テーブル305a及び送信先テーブル305bの状態を例示する図である。
【図21】同実施形態に係る管理サーバ20に記憶されているアドレス管理テーブル205aの状態を例示する図である。
【図22】同実施形態に係る管理サーバ20に記憶されている通信状態テーブル205bの状態を例示する図である。
【図23】同実施形態に係る移動端末40aから送信されたパケットの変遷を示す図である。
【符号の説明】
1・・・通信システム、20・・・管理サーバ、201・・・CPU、202・・・ROM、203・・・RAM、204・・・通信インタフェース、205・・・HD、205a・・・アドレス管理テーブル、205b・・・通信状態テーブル、206・・・バス、30・・・AR、301・・・CPU、302・・・ROM、303・・・RAM、304・・・通信インタフェース、305・・・HD、305a・・・送信元テーブル、305b・・・送信先テーブル、306・・・バス、40・・・移動端末。
Claims (16)
- 中継メモリを備え、接続している移動端末から送信されたパケットを該中継メモリの記憶内容に基づいて変更し転送する複数の中継装置と、
管理メモリを備えた管理装置とを有し、
前記中継装置は、
該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に予め割り当てられた固有の静的通信アドレスと、当該中継装置の管轄する通信エリアに当該移動端末が在圏する間に限って当該移動端末に割り当てられた動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し中継メモリに記憶させる第1の手段と、
該中継装置に接続中の移動端末から送信されたパケットの送信先アドレスを表す送信先情報を前記管理装置へ送信し、前記管理装置から返信されてくる送信先情報により表される動的通信アドレスと当該送信先アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を該パケットの送信元の移動端末に係る対応関係情報に対応付けて中継メモリに記憶させる第2の手段と、
当該中継装置に接続される移動端末が通信を終了すると、中継メモリのうち当該移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放するとともに、当該移動端末の前記対応関係情報と対応付けられた前記パケットの送信先の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置に要求する第3の手段と、
他の中継装置に接続される通信端末であり且つ通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置から要求されると、中継メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報であり且つ前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けられていた前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放する第4の手段とを有し、
前記管理装置は、
前記中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを管理メモリに記憶させる第5の手段と、
前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスを前記管理メモリから読み出し、当該動的通信アドレスを表す情報を当該中継装置へ送信する第6の手段と、
通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記中継装置から要求されると、管理メモリに記憶された当該移動端末の前記通信状態情報を用いて当該移動端末の通信端末の通信相手の移動端末を特定し、管理メモリに記憶された前記対応関係情報を用いて当該通信相手の移動端末が接続されている中継装置を特定し、特定された当該中継装置に対して、通信を終了する当該移動端末の前記対応関係情報の削除を要求し、管理メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、管理メモリのうち当該移動端末に係る前記通信状態情報を記憶していた記憶領域を解放する第7の手段とを有する
ことを特徴とする通信システム。 - 前記第1の手段は、前記中継装置の管轄する通信エリアに在圏する移動端末から通信の開始を要求されると、当該移動端末に係る動的通信アドレスを取得し、当該移動端末に通信開始の許可を与え、この結果当該通信端末と接続され、当該移動端末に係る静的通信アドレスと動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報を、当該中継装置に備わる中継メモリに記憶させ、当該対応関係情報を前記管理装置に送信し、
前記第5の手段は、前記中継装置によって送信された前記移動端末に係る前記応関係情報を、当該対応関係情報を送信した前記中継装置を特定する特定情報と対応付けて前記管理メモリに記憶させ、
前記第6の手段は、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する移動端末と、前記パケットの送信元の移動端末とが通信を行っていることを示す通信状態情報を前記管理メモリに記憶させる
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。 - 前記第6の手段は、前記送信先情報により表される動的通信アドレスが前記管理メモリに記憶されていない場合、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する移動端末に接続可能な前記中継装置を特定し、特定された中継装置に対して、当該移動端末に係る静的通信アドレスに対応する動的通信アドレスの取得を要求し、当該要求に応答した当該中継装置から送信された当該静的通信アドレスと当該動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報を、当該中継装置を特定する特定情報と対応付けて管理メモリに記憶させ、
前記中継装置は、
前記送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスの取得を前記管理装置から要求されると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する移動端末に通信の開始を要求し、当該要求に応答した当該移動端末に係る動的通信アドレスを取得し、この結果当該通信端末と接続され、当該移動端末に係る静的通信アドレスと動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報を前記中継メモリに記憶させ、当該対応関係情報を前記管理装置に送信する第8の手段を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。 - 前記第6の手段は、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する移動端末に接続される前記中継装置を特定し、特定された中継装置に対して、当該移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けて前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶することを要求し、
前記中継装置は、
当該中継装置に接続される移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けて前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶することを管理装置から要求されると、当該移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けて前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報を中継メモリに記憶させる第9の手段を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。 - 中継メモリを備え、接続している移動端末から送信されたパケットを該中継メモリの記憶内容に基づいて変更し転送する複数の中継装置のいずれか一の記中継装置が、
該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に予め割り当てられた固有の静的通信アドレスと、当該中継装置の管轄する通信エリアに当該移動端末が在圏する間に限って当該移動端末に割り当てられた動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し中継メモリに記憶させる第1の過程と、
該中継装置に接続中の移動端末から送信されたパケットの送信先アドレスを表す送信先情報を、管理メモリを備えた管理装置へ送信し、前記管理装置から返信されてくる送信先情報により表される動的通信アドレスと当該送信先アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を該パケットの送信元の移動端末に係る対応関係情報に対応付けて中継メモリに記憶させる第2の過程と、
当該中継装置に接続される移動端末が通信を終了すると、中継メモリのうち当該移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放するとともに、当該移動端末の前記対応関係情報と対応付けられた前記パケットの送信先の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置に要求する第3の過程と、
他の中継装置に接続される通信端末であり且つ通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置から要求されると、中継メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報であり且つ前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けられていた前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放する第4の過程とを有し、
前記管理装置が、
前記中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを管理メモリに記憶させる第5の過程と、
前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスを前記管理メモリから読み出し、当該動的通信アドレスを表す情報を当該中継装置へ送信する第6の過程と、
通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記中継装置から要求されると、管理メモリに記憶された当該移動端末の前記通信状態情報を用いて当該移動端末の通信端末の通信相手の移動端末を特定し、管理メモリに記憶された前記対応関係情報を用いて当該通信相手の移動端末が接続されている中継装置を特定し、特定された当該中継装置に対して、通信を終了する当該移動端末の前記対応関係情報の削除を要求し、管理メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、管理メモリのうち当該移動端末に係る前記通信状態情報を記憶していた記憶領域を解放する第7の過程とを有する
ことを特徴とするアドレス管理方法。 - 前記第1の過程は、前記中継装置の管轄する通信エリアに在圏する移動端末から通信の開始を要求されると、当該移動端末に係る動的通信アドレスを取得し、当該移動端末に通信開始の許可を与え、この結果当該通信端末と接続され、当該移動端末に係る静的通信アドレスと動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報を、当該中継装置に備わる中継メモリに記憶させ、当該対応関係情報を前記管理装置に送信し、
前記第5の過程は、前記中継装置によって送信された前記移動端末に係る前記応関係情報を、当該対応関係情報を送信した前記中継装置を特定する特定情報と対応付けて管理メモリに記憶させ、
前記第6の過程は、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する移動端末と、前記パケットの送信元の移動端末とが通信を行っていることを示す通信状態情報を管理メモリに記憶させる
ことを特徴とする請求項5に記載のアドレス管理方法。 - 前記第6の過程は、前記送信先情報により表される動的通信アドレスが管理メモリに記憶されていない場合、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する移動端末に接続可能な前記中継装置を特定し、特定された中継装置に対して、当該移動端末に係る静的通信アドレスに対応する動的通信アドレスの取得を要求し、当該要求に応答した当該中継装置から送信された当該静的通信アドレスと当該動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報を、当該中継装置を特定する特定情報と対応付けて管理メモリに記憶させ、
前記中継装置は、
前記送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスの取得を前記管理装置から要求されると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する移動端末に通信の開始を要求し、当該要求に応答した当該移動端末に係る動的通信アドレスを取得し、この結果当該通信端末と接続され、当該移動端末に係る静的通信アドレスと動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報を中継メモリに記憶させ、当該対応関係情報を前記管理装置に送信する第8の過程を有する
ことを特徴とする請求項5に記載のアドレス管理方法。 - 前記第6の過程は、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する移動端末に接続される前記中継装置を特定し、特定された中継装置に対して、当該移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けて前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶することを要求し、
前記中継装置は、
当該中継装置に接続される移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けて前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶することを管理装置から要求されると、当該移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けて前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報を中継メモリに記憶させる第9の過程を有する
ことを特徴とする請求項5に記載のアドレス管理方法。 - 中継メモリを備え、接続している移動端末から送信されたパケットを該中継メモリの記憶内容に基づいて変更し転送する中継装置において、
当該中継装置に接続中の移動端末について、当該移動端末に予め割り当てられた固有の静的通信アドレスと、当該中継装置の管轄する通信エリアに当該移動端末が在圏する間に限って当該移動端末に割り当てられた動的通信アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を取得し中継メモリに記憶させる第1の手段と、
該中継装置に接続中の移動端末から送信されたパケットの送信先アドレスを表す送信先情報を、管理メモリを備える管理装置へ送信し、前記管理装置から返信されてくる送信先情報により表される動的通信アドレスと当該送信先アドレスとを対応付けて表す対応関係情報を該パケットの送信元の移動端末に係る対応関係情報に対応付けて中継メモリに記憶させる第2の手段と、
当該中継装置に接続される移動端末が通信を終了すると、中継メモリのうち当該移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放するとともに、当該移動端末の前記対応関係情報と対応付けられた前記パケットの送信先の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置に要求する第3の手段と、
他の中継装置に接続される通信端末であり且つ通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記管理装置から要求されると、中継メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報であり且つ前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けられていた前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放する第4の手段と
を有することを特徴とする中継装置。 - 前記第1の手段は、前記中継装置の管轄する通信エリアに在圏する移動端末から通信の開始を要求されると、当該移動端末に係る動的通信アドレスを取得し、当該移動端末に通信開始の許可を与え、この結果当該通信端末と接続され、当該移動端末に係る静的通信アドレスと動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報を、当該中継装置に備わる中継メモリに記憶させ、当該対応関係情報を前記管理装置に送信する
ことを特徴とする請求項9に記載の中継装置。 - 前記当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスの取得を前記管理装置から要求されると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する移動端末に通信の開始を要求し、当該要求に応答した当該移動端末に係る動的通信アドレスを取得し、この結果当該通信端末と接続され、当該移動端末に係る静的通信アドレスと動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報を前記中継メモリに記憶させ、当該対応関係情報を前記管理装置に送信する第5の手段を更に有する
ことを特徴とする請求項9に記載の中継装置。 - 自装置に接続される移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けて前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶することを管理装置から要求されると、当該移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けて前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報を中継メモリに記憶させる第6の手段を有する
ことを特徴とする請求項9に記載の中継装置。 - 管理メモリを備えた管理装置において、
中継メモリを備え、接続している移動端末から送信されたパケットを該中継メモリの記憶内容に基づいて変更し転送する複数の中継装置のうちいずれかの中継装置に接続中の移動端末について、前記静的通信アドレスと前記動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報と通信相手の移動端末を示す通信状態情報とを管理メモリに記憶させる第1の手段と、
前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する動的通信アドレスを前記管理メモリから読み出し、当該動的通信アドレスを表す情報を当該中継装置へ送信する第2の手段と、
通信を終了する移動端末に係る前記対応情報の削除を前記中継装置から要求されると、管理メモリに記憶された当該移動端末の前記通信状態情報を用いて当該移動端末の通信端末の通信相手の移動端末を特定し、管理メモリに記憶された前記対応関係情報を用いて当該通信相手の移動端末が接続されている中継装置を特定し、特定された当該中継装置に対して、通信を終了する当該移動端末の前記対応関係情報の削除を要求し、管理メモリのうち当該移動端末の前記対応関係情報を記憶していた記憶領域を解放し、管理メモリのうち当該移動端末に係る前記通信状態情報を記憶していた記憶領域を解放する第3の手段と
を有することを特徴とする管理装置。 - 前記第1の手段は、前記移動端末に係る前記対応関係情報が前記中継装置によって送信されると、当該対応関係情報を送信した前記中継装置を特定する特定情報と対応付けて前記管理メモリに記憶させ、
前記第3の手段は、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する移動端末と、前記パケットの送信元の移動端末とが通信を行っていることを示す通信状態情報を前記管理メモリに記憶させる
ことを特徴とする請求項13に記載の管理装置。 - 前記第3の手段は、前記送信先情報により表される動的通信アドレスが前記管理メモリに記憶されていない場合、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する移動端末に接続可能な前記中継装置を特定し、特定された中継装置に対して、当該移動端末に係る静的通信アドレスに対応する動的通信アドレスの取得を要求し、当該要求に応答した当該中継装置から送信された当該静的通信アドレスと当該動的通信アドレスとの対応関係を示す対応関係情報を、当該中継装置を特定する特定情報と対応付けて管理メモリに記憶させる
ことを特徴とする請求項13に記載の管理装置。 - 前記第3の手段は、前記中継装置からの前記送信先情報を受信すると、当該送信先情報で表される送信先アドレスに対応する移動端末に接続される前記中継装置を特定し、特定された中継装置に対して、当該移動端末に係る前記対応関係情報と対応付けて前記パケットの送信元の移動端末に係る前記対応関係情報を記憶することを要求する
ことを特徴とする請求項13に記載の管理装置。
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