JP2004170315A - 距離指標検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】距離指標検出装置は、レンズ21、イメージセンサ22、撮像画像からエッジ画像を生成するエッジ検出部11、レンズ21の光軸を光軸に直角方向に移動させる駆動装置23、複数のエッジ画像を加算蓄積処理する画像蓄積処理部12、画像記憶部13、制御部16、演算部14を備える。レンズ21の光軸を移動しながら撮像した画像の複数のエッジ画像の蓄積エッジ画像と、1枚の代表エッジ画像の各画素の濃度比を演算部14で演算して、距離に対応した濃度比の距離指標データマップを得る。検出処理部15で代表エッジ画像のパターン処理による目標の対の垂直エッジを抽出するときに、距離指標データマップがほぼ同一距離と示すエッジ部を目標の輪郭の対の垂直エッジ部として抽出する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、目標物の輪郭の距離指標検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2000−113201号公報(第4−7頁、図1)
近年、車載したカメラで撮影した画像から走行中の自車両周辺の車両を検出して位置関係を運転者に提示し、車間距離により警報するシステムが開発されている。
撮影した画像から車両を検出する方法としては、前方車両の後部をビデオカメラで撮影して画像データを生成し、この画像データに基づき画像中の水平エッジ線分および垂直エッジ線分を抽出する方法が知られている。
【0003】
この方法では、抽出された垂直エッジ線分のうち、相互の水平距離および垂直長さがそれぞれ車幅および車高にかかわる基準条件を満たす垂直エッジ線分の対を抽出する。
次に、垂直エッジ線分の対ごとに、水平エッジ線分の中から水平方向で上記垂直エッジ線分の対の間に存在するものを選別し、その数、位置、長さに基づき垂直エッジ線分対が車両の両側端部を表す線分である可能性に係わる評価値を算出する。この評価値を基準値と比較して垂直エッジ線分の対が車両の両側端部を表す線分であるか否かを判定する。
このようにして、車両の端部を識別して車両の存否を検出できる(特許文献1参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記公知技術では、車両画像のエッジを用いるので背景に類似の特徴を持つ構造物がある場合や、背景の構造物相互や検出目標車両と背景の重なりで車両の後部輪郭のエッジと類似の特徴が生じる場合、背景を車両全体またはその一部として誤検出してしまう可能性がある。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するために、背景に検出目標の輪郭のエッジと類似の特徴を持つ構造物がある場合でも、検出目標の輪郭のエッジ検出において誤検出を防止できる距離指標検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は、光学系を有する撮像手段と、前記光学系の光軸を光軸に直角方向に移動させる光軸駆動手段と、前記撮像手段の撮像画像のエッジを抽出するエッジ抽出手段と、前記エッジ抽出手段に接続し、複数のエッジ画像を加算蓄積処理し蓄積エッジ画像を生成する画像蓄積処理手段と、前記エッジ抽出手段からの1枚のエッジ画像を代表エッジ画像として記憶する画像記憶手段と、前記画像蓄積処理手段と前記画像記憶手段に接続し、前記代表エッジ画像と前記蓄積エッジ画像の各画素の濃度比を算出する演算手段とを備え、前記濃度比を距離指標とするものとした。
【0007】
【発明の効果】
本発明により、代表エッジ画像と蓄積エッジ画像の各画素の濃度比を算出し、距離に応じた指標としているので、撮像画像のエッジ画像から検出目標のエッジを抽出する際に、同一の濃度比を有したつまり同一距離にあるエッジ部分を抽出するので、目標物の対のエッジの検出が容易にできる。
その結果、背景に検出目標の輪郭のエッジと類似の特徴を持つ構造物がある場合でも、検出目標の輪郭のエッジ検出において誤検出を防止できる
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の距離指標検出装置を適用した車両検出装置のブロック構成図である。
車両検出装置は画像処理装置1とカメラ部2から構成される。
カメラ部2は、レンズ21、イメージセンサ22、シャッター24とレンズ21を水平方向に駆動する駆動装置23からなる。
図2に示すように被写体20の被写体画像26はレンズ21によりイメージセンサ22の撮像面25に結像する。レンズ21は、駆動装置23によって光軸に直角に矢印aのように水平方向に駆動される。駆動装置23は例えば電磁アクチュエータで構成する。
イメージセンサ22はCCDに代表されるような光学映像を電気信号に変換するデバイスである。撮像面25の前には、シャター24が設けられ、イメージセンサ22の露光を制御部16からの信号で制御する。シャッター24は例えば液晶シャッターである。
【0009】
画像処理装置1は、カメラ部2からの画像信号を画像処理して目標物の輪郭のエッジを検出する。図1に示すようにまず、イメージセンサ22の画像信号はエッジ検出部11に入力される。エッジ検出部11はイメージセンサ22の撮像画像のエッジ画像をつくりそれを画像蓄積処理部12と画像記憶部13へ出力する。以後、画像記憶部13に記憶されたエッジ画像を代表エッジ画像と呼称する。画像蓄積処理部12は、エッジ画像を一定枚数加算蓄積処理し、蓄積エッジ画像を生成する。
【0010】
画像蓄積処理部12および画像記憶部13からそれぞれ蓄積エッジ画像と代表エッジ画像が演算部14へ入力される。
演算部14は、代表エッジ画像と蓄積エッジ画像の各画素の濃度比を計算し、それを検出処理部15へ出力する。また、画像記憶部13は代表エッジ画像を検出処理部15へ出力する。
検出処理部15は、代表エッジ画像をパターン処理し、濃度比のデータを利用して同一距離に対応するエッジを抽出する。
【0011】
制御部16は駆動装置23、シャッター24、イメージセンサ22、エッジ検出部11、画像蓄積処理部12、画像記憶部13、演算部14および検出処理部15に接続し制御する。
制御部16は、レンズ21を駆動装置23を介して駆動する駆動信号、イメージセンサ22が撮像画像を取得しエッジ検出部11がエッジ画像を生成するタイミングを制御する露光制御信号SC1と、画像蓄積処理部12に加算蓄積処理をさせる画像蓄積制御信号SC2と、画像記憶部13に代表エッジ画像を記憶させる画像記憶制御信号SC3と、演算部14と検出処理部15の演算タイミングを制御する演算制御信号SC4を出力する。
画像処理装置1は、全体がマイクロコンピュータとして構成される。
【0012】
本実施の形態の作用を以下に説明する。
制御部16は駆動装置23に正弦波を入力する。入力された制御信号に応じて駆動装置23が動作し、レンズ21を光軸方向に直角の水平方向に往復移動させる。
図2に示すように、被写体20の像はレンズ21を通してシャッター24で露光制御され、レンズ21の光軸の水平移動に伴い、被写体は水平方向に平行にずれて撮像面25に被写体画像26、26’として結像する。
【0013】
このとき被写体20とレンズ21の距離をL1、レンズ21とイメージセンサ22の撮像面25との距離をL2としレンズ21の光軸の水平方向移動量をd1とすると、撮像面25上での被写体画像26の移動量d2は以下のように表せる。
d2=(1+L2/L1)×d1 ・・・(1)
式(1)が示すように、被写体画像26の撮像面25上での移動量d2は被写体20とレンズ21の距離L1が小さいほど大きい。
【0014】
イメージセンサ22では、制御部16から送出される露光制御信号に同期して、シャッター24で露光制御を行い、露光毎に撮像画像をエッジ検出部11に送出する。
エッジ検出部11では、撮像画像が入力されると、画像の垂直方向のエッジを検出し、エッジ画像を生成する。このエッジ検出には例えばソーベルフィルタリングの手法を用いて行う。ここで生成されるエッジ画像の濃度(強度)は着目する画素の周囲の画素との濃淡関係により正負の値をとる。
イメージセンサ22から出力された通常の撮像画像を図5に、エッジ検出部11により処理されたエッジ画像を図6に模式的に示す。図6では図5に比較して撮像画像の輪郭のうち垂直部分が強調され水平部分は弱められたものになっている。
【0015】
エッジ画像は画像蓄積処理部12と画像記憶部13へ出力される。
画像蓄積処理部12では、レンズ21の移動によって被写体画像が左右の一方の最大移動位置から他方の最大移動位置までの1方向に移動する間の撮像画像から作成された複数のエッジ画像を加算蓄積処理する。
【0016】
画像蓄積処理部12でエッジ画像を加算蓄積処理する方法を図3、図4に示す。
図3は画像蓄積処理部12のより詳細な構成を示し、画像蓄積処理部12は、画像メモリ41、加算器42、セレクタ43、符号比較器44、およびセレクタ制御器45から構成される。
信号S1はエッジ検出部11から出力されるエッジ画像の画素濃度を、信号S2は画像メモリ41に蓄積記憶された蓄積エッジ画像の画素濃度を、信号S3は加算器42で前述の信号S1とS2を加算演算した結果を示す。
【0017】
図4にレンズの水平方向の駆動に対応させて画像処理装置1で撮像画像を処理する制御信号を、縦軸を信号レベルの“High”(“H”)、“Low”(“L”)、横軸を時間tとして示す。
図4に示す▲1▼〜▲5▼は制御のタイミングを示す。
レンズ21は駆動信号によって、中央位置から左右(±)に時間軸に対して周期T1秒の正弦波で変位する。
これに対応して撮像面25上で被写体画像26が左右に移動する振幅の一方の最大値から他方の最大値の間、つまり左方向または右方向の一方向に移動している期間に対して数回、ここでは5回露光制御信号SC1が周期T2秒で▲1▼〜▲5▼のタイミングで立ち上がり“H”レベルとなり、“H”レベルの期間シャッター24が開いて露光し、イメージセンサ22は5枚の撮像画像を得る。
【0018】
まず、▲1▼のタイミングで、露光制御信号SC1は“H”レベルとなり、イメージセンサ22はその画像信号をエッジ検出部11に出力する。
エッジ検出部11は入力された撮像画像を処理しエッジ画像を生成する。
【0019】
また、▲1▼から▲2▼の期間、画像蓄積制御信号SC2は、“L”レベルである。
“L”レベルの画像蓄積制御信号SC2はセレクタ制御器45に入力され、信号SC2が“L”レベルの期間に、セレクタ制御器45はセレクタ43に対し入力される画素濃度の信号S1、画素濃度の信号S2、画素濃度の信号S3のうち信号S1を選択して、画像メモリ41に出力するように制御する。
つまり、▲1▼のタイミングで取得された撮像画像のエッジ画像は画像メモリ41に画像蓄積処理部12の加算蓄積処理の初期画像として記憶される。
【0020】
図4において、画像蓄積制御信号SC2は、▲2▼のタイミングで“H”レベルに変化し、そのまま次の繰り返しの▲1▼のタイミングまで“H”レベルで維持される。
▲2▼のタイミングで露光制御信号SC1が“H”レベルとなり、2枚目の撮像画像を取得して、エッジ検出部11で2枚目のエッジ画像が生成される。
画像蓄積制御信号SC2の“H”レベルがセレクタ制御器45に入力されると、符号比較器44からセレクタ制御器45に入力される、符号が一致しているか否かの信号に応じて、セレクタ43に入力される画素濃度の信号S1、S2、S3のうち、信号S2かS3のいずれかを選択して画像メモリ41に出力させる。すなわち、符号比較器44に入力される同一位置の画素の濃度信号S1とS2を比較し、同符号の場合は加算器42で信号S1とS2とを加算した結果の画素濃度信号S3が選択され、異符号の場合は信号S2が選択され画像メモリ41に記憶される。
この加算蓄積処理は、全画素に対して行われる。
【0021】
図7は、レンズ21から所定の距離にある棒状の被写体をエッジ検出部11で画像処理した後のエッジ画像の垂直方向のエッジ近傍で、横方向に画素濃度をプロットした例を示す。縦軸はエッジ画像の画素の濃度(エッジ強度)を、横軸Xは画素の横方向の位置を示す。
上述のエッジ画像の加算蓄積処理において、符号比較器44で比較される各画素が同符号の場合のみ加算器42の信号S3を画像メモリ41に書き込み蓄積するのは、細い棒状の被写体では図7に示すように被写体の輪郭の近傍に異符号のエッジの画素濃度が生じるので、画像の移動によりそのエッジが重なる可能性が高く、異符号の画素濃度を加算するとエッジの画素濃度を打ち消す結果になるのを防ぐためである。
【0022】
上記画像蓄積制御信号SC2が“H”レベルの期間の画像蓄積処理部12での処理は、露光制御信号SC1が“H”レベルとなる▲3▼、▲4▼、▲5▼のタイミングに対して同様に繰り返される。
つまり、エッジ画像の加算蓄積処理は図4のレンズ駆動と比較してわかるように、レンズが周期T1の半周期で同一方向に移動中に周期T2で偶数回行う。
【0023】
エッジ画像の各画素の横方向の濃度分布が図7に示すような場合に、この画像を水平方向に右に移動させながら加算蓄積処理すると図8の太い破線で示すような蓄積エッジ画像の濃度分布となる。ここで、X方向に画像を移動させたときの移動範囲の中間点でピーク値Vaをとる。
加算蓄積処理でエッジ濃度が異符号の場合は、画像メモリ41に蓄積された画素濃度の信号S2を選択するので、つまり加算しないので、図8のプラス側の加算される画素濃度はマイナス側の画素濃度が存在する位置から右側では参考的に点線で示してある。
【0024】
図7に示したのと同様のエッジ強度の輪郭を持つ被写体20が、レンズ21に対して図7の場合より近距離にある場合は、同じレンズの水平方向の移動量に対する被写体画像の移動量が大きいので、図9に示すようによりエッジ部の幅の広い蓄積エッジ画像となる。その結果ピーク値Va’は図8のVaより低くなる。このように画像蓄積処理部12の蓄積エッジ画像は、被写体画像の移動量が小さいほど、すなわち被写体20とレンズ21の距離が長いほどピーク値Vaが大きくなる。
【0025】
制御部16は、図4における▲3▼から▲4▼の期間、画像記憶部13に送る画像記憶制御信号SC3を“H”レベルにし、エッジ検出部11から出力される▲3▼のタイミングの露光によるエッジ画像つまり被写体画像の一方向への移動中に取得する奇数枚の画像のうち中央に位置する時点のエッジ画像を代表エッジ画像として画像記憶部13に記憶させる。
【0026】
制御部16は、画像蓄積処理部12が▲5▼のタイミングのエッジ画像を加算蓄積処理して画像メモリ41に記憶した後、次の周期の露光が開始される▲1▼のタイミングまでの期間、演算部14と検出処理部15に送出する演算制御信号SC4を“H”レベルとする。
演算部14は演算制御信号SC4の“H”レベルを受けて、最終の蓄積エッジ画像を画像メモリ41から読み出し、また代表エッジ画像を画像記憶部13から読み出し、両画像の画素ごとの濃度比(代表エッジ画像の濃度/最終の蓄積エッジ画像の濃度)を算出し検出処理部15に出力する。
【0027】
ただし、蓄積エッジ画像の画素の濃度値がゼロの場合は演算を行わずその比をゼロとする。また、画像記憶部13の代表エッジ画像の画素濃度がゼロの場合は、演算結果はゼロとなる。したがって、エッジが存在しない部分の画素濃度比はゼロとなる。
図8および図9で説明したように被写体がレンズ21から遠いほど、代表エッジ画像のエッジ部の画素濃度ピーク値に対応した位置の最終の蓄積エッジ画像の画素濃度ピーク値は高いので、演算部14で算出された濃度比は、遠距離にある被写体のエッジ位置に対してはより小さな値となる。
このように演算部14で算出されたエッジ部の各画素の濃度比は距離指標となる。この画素ごとの濃度比を以後距離指標データマップと称する。
【0028】
演算部14から距離指標データマップが、画像記憶部13から代表エッジ画像が検出処理部15に出力される。
検出処理部15はこれらを一時記憶して、目標物の検出処理を行う。
第1ステップとして、代表エッジ画像に対して、パターン処理して垂直エッジ線を抽出して、車両の輪郭の中の対の垂直エッジの候補とする。
第2ステップでは、この対の垂直エッジの候補に対して、当該のエッジ部の画素位置に対応する距離指標データマップの濃度比を読み出し、両方の垂直エッジ部の画素位置が示す濃度比がほぼ同じ値のとき、その対の垂直エッジが自車両から等距離にある他車両の後部輪郭の垂直エッジと判断して抽出する。
【0029】
本実施の形態では、それぞれ制御部16に制御されるレンズ21、イメージセンサ22、シャッター24が本発明の撮像手段を、駆動装置23が光軸駆動手段を、エッジ検出部11がエッジ抽出手段を、画像蓄積処理部12が画像蓄積処理手段を、画像記憶部13が画像記憶手段を、演算部14が演算手段を構成し、特にレンズ21が光学系を構成する。
【0030】
以上のように本実施の形態によれば、撮像面へ被写体画像を結像させるためのレンズの光軸を水平方向に移動させ、画像移動中に複数のエッジ画像を取得して加算蓄積処理した蓄積エッジ画像をつくり、代表エッジ画像との各画素の濃度比を取ることによって、エッジ部の画素の濃度比が被写体の距離に対応することを利用して、同一距離に対応する対の垂直エッジを容易に検出できる。
その結果、パターン処理だけでは背景の構造物や背景と対象との重なりで生じる類似のエッジのパターンを同距離にある対の垂直エッジと誤検出するのを防止できる。
つまり、ビデオカメラによる撮像画像から前方の車両の後部輪郭の対の垂直エッジを容易に抽出できるので、車両検出に利用できる。
【0031】
また、代表エッジ画像は撮像画像の左右の最大振幅の中央位置で選び、最終の蓄積エッジ画像と比較しているので、代表エッジ画像のエッジ部の画素濃度のピーク値と最終の蓄積エッジ画像のエッジ部の画素濃度のピーク部を比較することになり濃度比が効果的な距離指標となる。
さらに、画像蓄積処理部12におけるエッジ画像の加算蓄積処理において、エッジ画像のエッジ部でプラス側の画素濃度とマイナス側の画素濃度が隣接して現れる場合に、同一符号の時画像濃度を加算し、異符号のときは加算しないのでエッジの打消しを防止でき、本来抽出強調したいエッジ濃度を強調できる。
【0032】
エッジ検出部11は、垂直方向のエッジ部を強調して抽出し、被写体画像が横方向に移動する間に複数のエッジ画像を取得して加算蓄積処理するので、被写体画像が移動する範囲で垂直のエッジ部が横方向へ広がった形となり、エッジ部の濃度の強調が加算蓄積処理過程で効果的に得られる。
【0033】
以上の実施の形態では、エッジ検出部11は垂直のエッジを強調するようなエッジの抽出をし、レンズ21は水平方向に駆動するとしたが、エッジ検出部11は水平のエッジを強調するようなエッジの抽出をし、レンズは垂直方向に駆動することとしてもよい。
【0034】
さらに実施の形態では、レンズを駆動して光軸を移動させることによって撮像面上の被写体画像を移動させたが、マイクロレンズを例えば横に複数並べて配置し、マイクロレンズの前面または背面に液晶シャッターを配置し、個々のマイクロレンズ毎に光を透過または非透過の制御をできる構成とし、制御部16からの露光制御信号によって、液晶シャッターの透過位置を切り替えて光軸移動を制御する構成としてもよい。
このような構成とすることにより、動的機構のない信頼性の高い構造で光軸移動が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の構成を示す図である。
【図2】カメラ部の光軸移動を説明する図である。
【図3】画像処理装置の加算蓄積処理方法を説明する図である。
【図4】画像処理装置の画像処理のタイミング制御を説明する図である。
【図5】カメラ部で取得した撮像画像を示す図である。
【図6】エッジ検出部で生成したエッジ画像を示す図である。
【図7】エッジ画像におけるエッジ部近傍の横方向の画素濃度変化を示す図である。
【図8】被写体が遠い場合の蓄積エッジ画像のエッジ部近傍の横方向の画素濃度変化を示す図である。
【図9】被写体が近い場合の蓄積エッジ画像のエッジ部近傍の横方向の画素濃度変化を示す図である。
【符号の説明】
1 画像処理装置
2 カメラ部
11 エッジ検出部
12 画像蓄積処理部
13 画像記憶部
14 演算部
15 検出処理部
16 制御部
20 被写体
21 レンズ
22 イメージセンサ
23 駆動装置
24 シャッター
25 撮像面
26、26’ 被写体画像
41 画像メモリ
42 加算器
43 セレクタ
44 符号比較器
45 セレクタ制御器
Claims (4)
- 光学系を有する撮像手段と、
前記光学系の光軸を光軸に直角方向に移動させる光軸駆動手段と、
前記撮像手段の撮像画像のエッジを抽出するエッジ抽出手段と、
前記エッジ抽出手段に接続し、複数のエッジ画像を加算蓄積処理し蓄積エッジ画像を生成する画像蓄積処理手段と、
前記エッジ抽出手段からの1枚のエッジ画像を代表エッジ画像として記憶する画像記憶手段と、
前記画像蓄積処理手段と前記画像記憶手段に接続し、前記代表エッジ画像と前記蓄積エッジ画像の各画素の濃度比を算出して、濃度比を距離指標として出力する演算手段とを有することを特徴とする距離指標検出装置。 - 前記光軸駆動手段は光軸の移動を光学系の周期的振動により行い、かつ画像蓄積処理手段は前記周期的振動の最大振幅間で前記エッジ画像の加算蓄積処理を行い、
前記画像記憶手段は、前記周期的振動の振幅の中央位置での撮像画像のエッジ画像を記憶することを特徴とする請求項1に記載の距離指標検出装置。 - 前記画像蓄積処理手段は、新たに加算するエッジ画像の画素の濃度が、加算される画素の濃度と同符号の場合のみ加算蓄積し、異符号の場合は加算しないことを特徴とする請求項1または2に記載の距離指標検出装置。
- 前記光軸駆動手段は、前記エッジ抽出手段が撮像画像からエッジを強調して抽出するエッジの方向に対して、直角方向に光軸を移動することを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の距離指標検出装置。
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JP2006046935A (ja) * | 2004-07-30 | 2006-02-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 測距光学装置、測距方法、測距システム、車載用撮像装置および車載用運転支援装置 |
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