JP2004036831A - Ball screw device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば産業機械等に用いられ、特に、高剛性、高寿命、高速送りおよび低騒音が要求される場合に好適なボールねじ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のボールねじ装置としては、例えば図9および図10に示すものが知られている(ドイツ実用新案公報DE2437497参照)。
このボールねじ装置10は、外周面に螺旋状のねじ溝12を有して軸方向に延びるねじ軸13に、内周面に前記ねじ軸13のねじ溝12に対応するねじ溝14を有するナット16が嵌合されており、ナット16のねじ溝14とねじ軸13のねじ溝12とは互いに対向して両者の間に螺旋状の負荷軌道を形成している。該負荷軌道には転動体としての多数のボール15が転動可能に装填されており、ねじ軸13(又はナット16)の回転により、ナット16(又はねじ軸16)がボール15の転動を介して軸方向に移動するようになっている。
【0003】
ところで、ナット16(又はねじ軸13)が軸方向に移動する際には、ボール15が両ねじ溝12,14で形成される螺旋状の負荷軌道を転動しつつ移動するが、ナット16(又はねじ軸13)を継続して移動させていくためには、ボール15を無限循環させる必要がある。
ボールを無限循環させる方式としては、循環チューブ式やエンドキャップ式等が一般的であるが、コンパクトタイプのボールねじ装置では、ナット16に軸方向に貫通するボール戻し通路17を形成すると共に、ナット16の端面に切欠き19を形成して該切欠き19に該ボール戻し通路17と前記両ねじ溝12,14間の負荷軌道とを連通する循環こま18を嵌合して該循環こま18をナット16にねじ止めや止め輪等により固定している。
【0004】
循環こま18は、例えば合成樹脂の成形品からなり、図11および図12に示すように、前記ボール戻し通路17と前記両ねじ溝12,14間の負荷軌道との間を連通する湾曲状のボール循環溝(ボール循環路)21と、該ボール循環溝21の先端に設けられ、ねじ軸13のねじ溝12に嵌合されて前記両ねじ溝12,14間の負荷軌道を転動するボール15を掬い上げるタング部20とを備えている。そして、タング部20を含むボール循環溝21、前記両ねじ溝12,14間の負荷軌道および前記ボール戻し通路17によってボール15の無限循環通路を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のボールねじ装置においては、循環こま18をナット16の端面側から切欠き19に軸方向に押し込んで嵌合するため、タング部20を含むボール循環溝21のナット16の軸方向の両側には肉部が設けられ、該両側の肉部の端面は軸線に直角方向に沿う面となって互いに平行とされている。
【0006】
しかしながら、循環こま18のこのような形状とすると、ねじ溝間の間隔が狭い小リードねじや、多条ねじの場合には、図13に示すように、循環こま18のナット16の軸方向の内側部分の肉部にボール15が干渉することになるため、適応が困難となり、また、同様の理由で、ボール径を大きくして動定格荷重を増すことも困難になる。
【0007】
更に、小リードねじに適応するため、循環こま18の幅B(図12(a)参照)を短くすると、ボール循環溝21のボール15をボール戻し通路17に導く経路の曲げR(図12(b)参照)が小さくなるため、ボール15が急激に曲げられて装置の作動性や耐久性に間題が生じるおそれがある。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、ねじ溝間の間隔が狭い小リードねじや、多条ねじにも好適に用いることができると共に、作動性および耐久性に優れたボールねじ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、外周面に螺旋状のねじ溝を有するねじ軸と、該ねじ軸のねじ溝に対応するねじ溝を内周面に有すると共に軸方向に貫通するボール戻し通路を有して前記ねじ軸に遊嵌されるナットと、前記両ねじ溝間と前記ボール戻し通路とを連通させるボール循環路を有して前記ナットの端面に嵌合される循環こまと、前記両ねじ溝間、前記ボール戻し通路および前記ボール循環路を転動しつつ循環可能に装填された多数のボールとを備え、前記ボール循環路の先端に、前記ねじ軸のねじ溝に嵌合されて前記両ねじ溝間を転動する前記ボールを掬い上げるタング部を具備するボールねじ装置において、前記循環こまにおける前記タング部を含む前記ボール循環路の前記ナットの軸方向内側部分を切除し、この切除した部分の該ボール循環路の一部としての代わりを、前記ナット側に設けられたねじ溝で行うことを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記循環こまの前記ボール循環路以外に突起を設けると共に、前記ナットに該突起が嵌合される凹部を設けたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、前記タング部の前記ねじ軸のねじ溝側を向く背面部の該ねじ溝に沿う長さを前記ボールの径寸法の1.5倍以上10倍以下としたことを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、外周面に螺旋状のねじ溝を有するねじ軸と、該ねじ軸のねじ溝に対応するねじ溝を内周面に有すると共に軸方向に貫通するボール戻し通路を有して前記ねじ軸に遊嵌されるナットと、前記両ねじ溝間と前記ボール戻し通路とを連通させるボール循環路を有して前記ナットの端面に嵌合される循環こまと、前記両ねじ溝間、前記ボール戻し通路および前記ボール循環路を転動しつつ循環可能に装填された多数のボールとを備え、前記ボール循環路の先端に、前記ねじ軸のねじ溝に嵌合されて前記両ねじ溝間を転動する前記ボールを掬い上げるタング部を具備するボールねじ装置において、
前記タング部の前記ねじ軸のねじ溝側を向く背面部の基端側の断面積より該タング部の先端の断面積を小さくし、且つ、前記タング部の先端を該ねじ軸のねじ溝に非接触としたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態の一例であるボールねじ装置を軸方向から見た説明図、図2(a)は図1の右側面図で一部に図1のX−X線断面図を示す図、図2(b)は図2(a)の循環こまの装着前の状態を示す図、図3は循環こまを示す図で(b)は正面図、(a)は(b)の左側面図、(c)は(b)の右側面図、図4は図3の循環こまの斜視図で、(a)はタング部の背面側から見た図、(b)はボール循環溝側から見た図、図5は本発明の作用効果を説明するための説明図、図6はタング部背面長さL/ボール径Dwと音響エネルギー比との関係を示すグラフ図、図7は循環こまの変形例を示す斜視図、図8はタング部先端形状とタング部基端側背面形状との違いを説明するための説明的断面図である。なお、図9および図10に示した従来例と重複する部分については、各図に同一符号を付して説明する。
【0012】
図1および図2に示すように、このボールねじ装置30は、外周面に螺旋状のねじ溝12を有して軸方向に延びるねじ軸13に、内周面に前記ねじ溝12に対応するねじ溝14を有するナット16が嵌合されている。
ナット16のねじ溝14とねじ軸13のねじ溝12とは互いに対向して両者の間に螺旋状の負荷軌道を形成しており、該負荷軌道には転動体としての多数のボール15が転動可能に装填されている。そして、ねじ軸13(又はナット16)の回転により、ナット16(又はねじ軸13)がボール15の転動を介して軸方向に移動するようになっている。
【0013】
なお、前記両ねじ溝12,14間の負荷軌道を転動する多数のボール15の各ボール15間に、駆動時のボール同士の衝突音を無くして低騒音化を図るべく、該ボール15に対向する両側面にそれぞれ円弧状等の凹面を有する保持ピースを介装してもよい。この保持ピースは各ボール15間に個別に介装するタイプ、各保持ピースが互いに連結されたタイプのどちらでもよい。
【0014】
ナット16の壁部には軸方向に貫通するボール戻し通路17が穿設されており、また、ナット16の両端面には図3および図4に示す循環こま40が所定の締め代をもって嵌合される切欠き41が前記ボール戻し通路17および前記両ねじ溝12,14間の負荷軌道に連通して形成されている。
循環こま40は、例えば合成樹脂の成形品からなり、図3および図4に示すように、前記ボール戻し通路17と前記両ねじ溝12,14間の負荷軌道との間を連通する湾曲状のボール循環溝(ボール循環路)21と、該ボール循環溝21の先端に設けられ、ねじ軸13のねじ溝12に嵌合されて両ねじ溝間12,14の負荷軌道を転動するボール15を掬い上げるタング部20とを備えている。タング部20、ボール循環溝21、前記両ねじ溝12,14間の負荷軌道および前記ボール戻し通路17によってボール15の無限循環通路を形成している。
【0015】
そして、循環こま40を切欠き41に嵌合固定した状態においては、循環こま40は切欠き41内で径方向および周方向に拘束されている。
ここで、この実施の形態では、タング部20を含むボール循環溝21のナット16の軸方向の外側には肉部が設けられて該肉部の端面は軸線に直角方向に沿う面とされ、タング部20を含むボール循環溝21のナット16の軸方向の内側部分の肉部は切除されている。
【0016】
これにより、ねじ溝間の間隔が狭い小リードねじや、多条ねじの場合においても、図5に模式的に示すように、ボール15が循環こま40に干渉するのを回避することができ、この結果、ねじ溝間の間隔が狭い小リードねじや、多条ねじの場合にも好適に用いることができると共に、ボール径を大きくして動定格荷重を増すことも可能になり、更には、装置の作動性や耐久性も優れたものとすることができる。
【0017】
因みに、本実施形態では、ボール径/ねじ溝ピッチが0.8程度まで対応できるようになり、ねじ軸径40mm、リード30mm、2条ねじの場合、従来の循環こま18では、ボール径は5.5mm程度までしか対応できなかったのに対し、本実施形態の循環こま40では、ボール径は7.14mm程度まで対応できることが確認された。これにより、動定格荷重は43700Nから61000Nまで40%程度大きくすることができ、寿命を従来の2.7倍程度に向上できる。
【0018】
なお、この実施の形態では、循環こま40のタング部20を含むボール循環溝21のナット16の軸方向の内側部分の肉部を切除し、この切除した部分の該ボール循環溝21の一部としての代わりに、ナット16側にナット16のねじ溝14から連続した案内用のねじ溝(図2(b)参照)を形成して該案内用ねじ溝と循環こま40のボール循環溝21とによってタング部20で掬い上げたボール15をボール戻し通路17に導くようにしている。
【0019】
この案内用ねじ溝は、ナット16のねじ溝14とボール戻し通路17とを結ぶなめらかな経路とすることが望ましい。また、案内用ねじ溝とナット16のねじ溝(螺旋経路)14とのつなぎ目は、極力、段差をなくすことが望ましい。この段差の大きさは、掬い上げ角度や循環経路径の関係から決める必要があるが、ボール径の3%以下(φ6.35mmの鋼球で0.2mm以下の段差)とすると低騒音化が図れて有利である。
【0020】
また、循環こま40は両ねじ溝12,14間の負荷軌道からボール15を掬い上げてナット16のボール戻し通路17までボール15の運動方向を変えることが主目的であるため、循環こま40はボール15が方向転換する反力を受けて回転力を受ける。従って、この回転力に対抗するための固定力が必要となる。
この実施の形態では、上述したように、循環こま40のタング部20を含むボール循環溝21のナット16の軸方向の内側部分の肉部を切除しているため、かかる固定力を得るために、タング部20の背面部をねじ軸13のねじ溝12に軽接触若しくは微すきまで配置すると共に、循環こま40のナット16の端面側にナット16の周方向に延びる帯状の突出片(突起)50を設けて該突出片50をナット16の端面に設けた凹部51に所定の締め代で嵌合している。
【0021】
ここで、タング部20の背面部とは、ボール15を掬い上げるためにねじ軸13のねじ溝12にせり出した部分の該ねじ溝12の溝面を向く側を含み、ねじ溝12に沿って形成された該ねじ溝12と略同等形状の部分をいう。なお、循環こま40の回転方向ではタング部20の背面部のねじ溝12への軽接触若しくは微すき間での配置により回転方向固定し、ねじ溝方向にも固定するため、循環こま40に上記突出片50を設ける。
【0022】
また、タング部20の背面部での固定力が重要となるが、この場合、タング部背面部のねじ軸13のねじ溝12とのすき間をボール径Dwの1〜10%とすることが好ましく、循環こま40の熱膨張などを考慮するとボール径の3〜5%とすることが最適である。
更に、タング部20の背面部のねじ溝12に沿う長さL(図4(a)参照)も重要となる。ボール15を掬い上げるためには、チューブ循環式のボールねじ装置のチューブタングと同様に、タング部20先端の厚さはボール径の30%程度あればよいが、本実施形態では、タング部20の背面部をねじ軸13のねじ溝12に沿って延ばし、このタング部20の背面部をねじ溝12に軽接触若しくは微すきまになるようにすることにより、循環こま40が回転しないように固定している。
【0023】
このとき、タング部20の背面部のねじ溝12に沿う長さLは、ボール径の1 .5 倍〜10倍程度がよい。図6にタング部背面部の長さL/ボール径Dwと音響エネルギー比との関係を示す。
音響試験は、測定ストロークの中心で軸心から高さ400mmの位置のマイクロフォンで音圧を測定した。なお、測定はAフィルターを用いている。また、図6の縦軸はタング部背面部の長さL/ボール径Dwが1のときの音響エネルギー比を1とした相対値で表示した。
【0024】
試験条件は以下の通りである。
試験ボールねじ装置:呼び番 日本精工株式会社製 NSKボールねじ40×40×1000C5(ボール径7/32インチ)
試験機名:日本精工株式会社製、ボールねじ音響測定試験機
予圧荷重:500N
試験荷重(加速度荷重):750〜1500N
最高回転速度:3000min−1
ストローク:500mm
潤滑:油 VG#68
図6から明らかなように、タング部背面部の長さL/ボール径Dwが1.5未満でタング部背面部長さLが短いと騒音が大きくなり、タング部背面部の長さLがボール径Dwの1.5倍以上では騒音が大幅に低下しているのが判る。但し、10倍以上としてもナットの長さが長くなるだけで効果は変わらないので、1.5倍以上10倍以下が望ましい。
【0025】
なお、小リードのボールねじ装置の場合、このタング部背面部の長さL/ボール径Dwの値は比較的容易に大きくとることができる。また、ねじ溝間ピッチが小さい場合、図7に示すように、ナット16の端面側でタング部背面部が嵌合されたねじ溝12に隣接するねじ溝12に嵌合される凸部60を循環こま40に設けて固定力を増すようにしてもよい。このことは多条ねじの場合も同様であり、多条ねじの場合は使用していない隣接ピッチのねじ溝12を使用できる。
【0026】
更に、ボール15をねじ軸13のねじ溝12からスムースに掬い上げるためにはタング部20の先端形状が重要となる。本実施形態では、ボールねじ装置の駆動時にタング部20の先端がねじ軸13のねじ溝12と接触して破損するのを回避するため、タング部20の先端がねじ溝12と接触しないようにしており、具体的には、図8に示すように、タング部20の先端の溝直角断面の面積をタング部20の基端側の背面部の溝直角断面の面積より小さくしてタング部20先端が直接ねじ溝12に当たらないようにしている。つまり、タング部20の基端側の背面部がねじ溝12に接触しても、タング部20先端はねじ溝12に当たらない構造にしている。
【0027】
但し、タング部20先端がねじ溝12に接近していることがボール15を掬い上げるためには重要であり、これが低騒音化につながるため、タング部20の先端の長さはタング部20の背面部より長くてもよい。この場合も、タング部20の先端がねじ溝12に直接当たって破損しないように、タング部20の背面部の断面形状を考慮することが必要である。
【0028】
なお、本発明のボールねじ装置のねじ軸、ナット、循環こま、突起および凹部等の構成は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0029】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明によれば、ねじ溝間の間隔が狭い小リードねじや、多条ねじの場合においても、ボールが循環こまに干渉するのを回避することができるので、ねじ溝間の間隔が狭い小リードねじや、多条ねじの場合にも好適に用いることができると共に、ボール径を大きくして動定格荷重を増すことも可能になり、更には、装置の作動性や耐久性も優れたものとすることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例であるボールねじ装置を軸方向から見た説明図である。
【図2】(a)は図1の右側面図で一部に図1のX−X線断面図を示す図、(b)は(a)の循環こまの装着前の状態を示す図、
【図3】循環こまの一例を示す図であり、(b)は正面図、(a)は(b)の左側面図、(c)は(b)の右側面図である。
【図4】図3の循環こまの斜視図であり、(a)はタング部の背面側から見た図、(b)はボール循環溝側から見た図である。
【図5】本発明の作用効果を説明するための説明図である。
【図6】タング部背面長さL/ボール径Dwと音響エネルギー比との関係を示すグラフ図である。
【図7】循環こまの変形例を示す斜視図である。
【図8】タング部先端形状とタング部基端側背面形状との違いを説明するための説明的断面図である。
【図9】従来のボールねじ装置を軸方向から見た説明図である。
【図10】図9の右側面図で一部に図9のX−X線断面図を示す図である。
【図11】従来の循環こまの一例を示す図であり、(b)は正面図、(a)は(b)の左側面図、(c)は(b)の右側面図である。
【図12】図11の循環こまの斜視図であり、(a)はタング部の背面側から見た図、(b)はボール循環溝側から見た図である。
【図13】従来の問題点を説明するための説明図である。
【符号の説明】
12…ねじ溝(ねじ軸側)
13…ねじ軸
14…ねじ溝(ナット側)
15…ボール
16…ナット
17…ボール戻し通路
20…タング部
21…ボール循環溝(ボール循環路)
30…ボールねじ装置
40…循環こま
41…切欠き
50…突出片(突起)
51…凹部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a ball screw device that is used, for example, in industrial machines and the like, and is particularly suitable when high rigidity, long life, high-speed feed, and low noise are required.
[0002]
[Prior art]
As a conventional ball screw device of this type, for example, the one shown in FIGS. 9 and 10 is known (see German Utility Model Publication DE 2437497).
This
[0003]
By the way, when the nut 16 (or the screw shaft 13) moves in the axial direction, the
As a method of infinitely circulating balls, a circulation tube type or an end cap type is generally used. In a compact type ball screw device, a
[0004]
The
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the above-described conventional ball screw device, since the
[0006]
However, with such a shape of the
[0007]
Further, if the width B (see FIG. 12A) of the
The present invention has been made in order to solve such inconvenience, and can be suitably used for a small lead screw or a multi-start screw having a small interval between thread grooves, and has excellent operability and durability. To provide a ball screw device.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an invention according to claim 1 has a screw shaft having a helical screw groove on an outer peripheral surface, a screw groove corresponding to the screw groove of the screw shaft on an inner peripheral surface, and an axial direction. A nut having a ball return passage penetrating through the nut and being loosely fitted to the screw shaft; and a ball circulation path communicating between the two screw grooves and the ball return passage, being fitted to an end face of the nut. And a number of balls loaded so as to be able to circulate while rolling between the two screw grooves, the ball return path and the ball circulation path, and the tip of the screw shaft is provided at the tip of the ball circulation path. In a ball screw device having a tongue portion that scoops up the ball rolling between the two screw grooves while being fitted in a screw groove, the ball circulation device including the tongue portion in the circulation frame has an axial direction of the nut. Cut off the inner part, Instead, and performs a screw groove provided on the nut side of the part of the ball circulation path of the cut portion.
[0009]
The invention according to a second aspect is characterized in that, in the first aspect, a projection is provided in the circulation frame other than the ball circulation path, and a recess is provided in the nut in which the projection is fitted.
According to a third aspect of the present invention, in the first or second aspect, the length of the back surface of the tongue portion facing the thread groove side of the screw shaft along the thread groove is at least 1.5 times the diameter of the ball. It is characterized by being 10 times or less.
[0010]
The invention according to
The cross-sectional area at the tip of the tongue portion is smaller than the cross-sectional area at the base end side of the back portion facing the screw groove side of the screw shaft of the tongue portion, and the tip of the tongue portion is inserted into the screw groove of the screw shaft. It is characterized by non-contact.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an example of an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is an explanatory view of a ball screw device as an example of an embodiment of the present invention viewed from an axial direction. FIG. 2A is a right side view of FIG. 2 (b) is a diagram showing a state before the circulation frame of FIG. 2 (a) is mounted, FIG. 3 is a diagram showing the circulation frame, (b) is a front view, and (a) is (b) , (C) is a right side view of (b), FIG. 4 is a perspective view of the circulation top of FIG. 3, (a) is a view from the back side of the tongue portion, and (b) is a ball circulation. FIG. 5 is a diagram viewed from the groove side, FIG. 5 is an explanatory diagram for explaining the operation and effect of the present invention, FIG. 6 is a graph showing the relationship between the tongue portion back surface length L / ball diameter Dw and the acoustic energy ratio, and FIG. FIG. 8 is a perspective view showing a modification of the circulation top, and FIG. 8 is an explanatory sectional view for explaining the difference between the shape of the tip of the tongue portion and the shape of the rear surface on the base end side of the tongue portion. 9 and FIG. 10 are described with the same reference numerals assigned to the respective drawings.
[0012]
As shown in FIGS. 1 and 2, the
The
[0013]
In addition, between the
[0014]
A
The
[0015]
When the circulating
Here, in this embodiment, a meat portion is provided outside the
[0016]
Thereby, even in the case of a small lead screw or a multi-start screw in which the interval between the screw grooves is small, as shown schematically in FIG. 5, it is possible to avoid the
[0017]
By the way, in the present embodiment, the ball diameter / thread groove pitch can be handled up to about 0.8. In the case of the screw shaft diameter of 40 mm, the lead of 30 mm, and the double thread, the ball diameter of the
[0018]
In this embodiment, a portion of the
[0019]
It is desirable that the guide screw groove be a smooth path connecting the
[0020]
The main purpose of the
In this embodiment, as described above, the flesh of the axially inner portion of the
[0021]
Here, the back surface of the
[0022]
Further, the fixing force on the back surface of the
Further, the length L (see FIG. 4A) along the
[0023]
At this time, the length L along the
In the acoustic test, the sound pressure was measured using a microphone at a position 400 mm above the axis at the center of the measurement stroke. The measurement uses an A filter. The vertical axis in FIG. 6 is represented by a relative value where the acoustic energy ratio when the length L / ball diameter Dw of the tongue portion rear portion is 1 is 1.
[0024]
The test conditions are as follows.
Test ball screw device: Model number NSK ball screw 40 × 40 × 1000C5 (
Testing machine name: Nippon Seiko Co., Ltd., Ball screw acoustic measurement testing machine Preload: 500N
Test load (acceleration load): 750 to 1500 N
Maximum rotation speed: 3000 min -1
Stroke: 500mm
Lubrication: Oil VG # 68
As is clear from FIG. 6, if the length L of the back of the tongue portion / the ball diameter Dw is less than 1.5 and the length L of the back portion of the tongue portion is short, the noise increases, and the length L of the back portion of the tongue portion becomes larger than the ball. It can be seen that the noise is significantly reduced when the diameter is 1.5 times or more the diameter Dw. However, even if it is 10 times or more, the effect does not change only by increasing the length of the nut, so that it is preferably 1.5 times or more and 10 times or less.
[0025]
In the case of a ball screw device with a small lead, the value of the length L of the back surface of the tongue portion / the ball diameter Dw can be relatively easily increased. When the pitch between the thread grooves is small, as shown in FIG. 7, the protrusion 60 that is fitted to the
[0026]
Further, in order to smoothly scoop the
[0027]
However, it is important that the tip of the
[0028]
The configurations of the screw shaft, the nut, the circulation top, the projections, the recesses, and the like of the ball screw device of the present invention are not limited to the above-described embodiment, and can be appropriately changed without departing from the gist of the present invention. .
[0029]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, according to the present invention, even in the case of a small lead screw or a multi-start screw in which the distance between the screw grooves is small, it is possible to avoid the ball from interfering with the circulation top. In addition to being able to be suitably used in the case of a small lead screw or a multi-start screw having a small gap between the screw grooves, it is also possible to increase the ball diameter to increase the dynamic rated load, The effect that the operability and the durability can be excellent can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram of a ball screw device, which is an example of an embodiment of the present invention, viewed from an axial direction.
2A is a right side view of FIG. 1 and partially shows a cross-sectional view taken along line XX of FIG. 1; FIG. 2B is a view showing a state of the circulation top of FIG.
FIGS. 3A and 3B are diagrams showing an example of a circulation top, wherein FIG. 3B is a front view, FIG. 3A is a left side view of FIG. 3B, and FIG. 3C is a right side view of FIG.
4A and 4B are perspective views of the circulation top of FIG. 3, wherein FIG. 4A is a view as viewed from the back side of the tongue portion, and FIG. 4B is a view as viewed from the ball circulation groove side.
FIG. 5 is an explanatory diagram for explaining the operation and effect of the present invention.
FIG. 6 is a graph showing a relationship between a tongue portion rear length L / ball diameter Dw and an acoustic energy ratio.
FIG. 7 is a perspective view showing a modification of the circulation top.
FIG. 8 is an explanatory cross-sectional view for explaining the difference between the shape of the tip of the tongue portion and the shape of the rear surface on the base end side of the tongue portion.
FIG. 9 is an explanatory view of a conventional ball screw device viewed from an axial direction.
FIG. 10 is a right side view of FIG. 9 partially showing a sectional view taken along line XX of FIG. 9;
11 (a) and 11 (b) are views showing an example of a conventional circulation top, wherein (b) is a front view, (a) is a left side view of (b), and (c) is a right side view of (b).
12A and 12B are perspective views of the circulation top of FIG. 11, wherein FIG. 12A is a view as viewed from the back side of the tongue portion, and FIG. 12B is a view as viewed from the ball circulation groove side.
FIG. 13 is an explanatory diagram for explaining a conventional problem.
[Explanation of symbols]
12 ... thread groove (screw shaft side)
13: Screw shaft 14: Screw groove (nut side)
15
Reference numeral 30: ball screw device 40: circulation top 41: notch 50: projecting piece (projection)
51 ... recess
Claims (4)
前記循環こまにおける前記タング部を含む前記ボール循環路の前記ナットの軸方向内側部分を切除し、この切除した部分の該ボール循環路の一部としての代わりを、前記ナット側に設けられたねじ溝で行うことを特徴とするボールねじ装置。A screw shaft having a helical screw groove on the outer peripheral surface, a screw groove corresponding to the screw groove of the screw shaft on the inner peripheral surface, and a ball return passage penetrating in the axial direction; A nut, a circulating top fitted with an end face of the nut having a ball circulation path for communicating between the two screw grooves and the ball return path, and between the two screw grooves, the ball return path and A plurality of balls loaded so as to be able to circulate while rolling in the ball circulation path, and fitted between the screw grooves of the screw shaft at the tip of the ball circulation path to roll between the two screw grooves. In a ball screw device having a tongue portion for scooping up the ball,
An axially inner portion of the nut of the ball circulation path including the tongue portion in the circulation frame is cut off, and a screw provided on the nut side is used instead of the cut off part as a part of the ball circulation path. A ball screw device characterized in that it is performed in a groove.
前記タング部の前記ねじ軸のねじ溝側を向く背面部の基端側の断面積より該タング部の先端の断面積を小さくし、且つ、前記タング部の先端を該ねじ軸のねじ溝に非接触としたことを特徴とするボールねじ装置。A screw shaft having a helical screw groove on the outer peripheral surface, a screw groove corresponding to the screw groove of the screw shaft on the inner peripheral surface, and a ball return passage penetrating in the axial direction; A nut, a circulating top fitted with an end face of the nut having a ball circulation path for communicating between the two screw grooves and the ball return path, and between the two screw grooves, the ball return path and A plurality of balls loaded so as to be able to circulate while rolling in the ball circulation path, and fitted between the thread grooves of the screw shaft at the tip of the ball circulation path to roll between the two thread grooves. In a ball screw device having a tongue portion for scooping up the ball,
The cross-sectional area at the tip of the tongue portion is smaller than the cross-sectional area at the base end side of the back portion facing the screw groove side of the screw shaft of the tongue portion, and the tip of the tongue portion is inserted into the screw groove of the screw shaft. A non-contact ball screw device.
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100665409B1 (en) | 2004-02-25 | 2007-01-04 | 닛본 세이고 가부시끼가이샤 | Ball screw and a method for assembling the same |
JP2011137555A (en) * | 2011-04-12 | 2011-07-14 | Ntn Corp | Roller type ball screw |
CN112253711A (en) * | 2020-10-14 | 2021-01-22 | 浙江卓求传动科技有限公司 | Screw nut with detachable reverser structure |
CN112792499A (en) * | 2019-11-13 | 2021-05-14 | 北京海蓝华轩科技有限公司 | Compound machining method and device for streamline slit and slotted sieve tube |
-
2002
- 2002-07-05 JP JP2002197372A patent/JP2004036831A/en active Pending
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