【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の複写機やプリンター等に用いられる画像形成方法及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真用感光体(以下単に感光体とも云う)はSe、ヒ素、ヒ素/Se合金、CdS、ZnO等の無機感光体から、公害や製造の容易性等の利点に優れる有機感光体に主体が移り、様々な材料を用いた有機感光体が開発されている。
【0003】
近年では電荷発生と電荷輸送の機能を異なる材料に担当させた機能分離型の感光体が主流となっており、なかでも電荷発生層、電荷輸送層を積層した積層型の有機感光体が広く用いられている。
【0004】
また、電子写真プロセスに目を向けると潜像画像形成方式は、ハロゲンランプを光源とするアナログ画像形成とLEDやレーザを光源とするデジタル方式の画像形成に大別される。最近はパソコンのハードコピー用のプリンターとして、また通常の複写機においても画像処理の容易さや複合機への展開の容易さからデジタル方式の潜像画像形成方式が急激に主流となりつつある。
【0005】
デジタル方式の画像形成では、デジタル電気信号に変換された画像情報を感光体上に静電潜像として書き込む際の光源としてレーザ、特に半導体レーザやLEDが用いられている。
【0006】
また、デジタル方式の書き込みでは露光ビーム径が小さいので書き込み速度が遅くなる。そのため、露光部分の現像方法として反転現像との組み合わせが主に用いられているが、この反転現像を用いた画像形成方法の特有の問題として、本来白地部分として画像形成されるべき箇所に、トナーが付着してカブリ発生させる現象、即ち、感光体の局部的な欠陥による黒ポチの発生が知られている。
【0007】
これらの問題を解決するため、有機感光体に中間層を用いる技術が開発されている。例えば、導電性支持体と感光層の間に中間層を設け、該中間層には酸化チタン粒子を樹脂中に分散した構成を有する電子写真感光体が知られている。又、表面処理を行った酸化チタンを含有させた中間層の技術も知られている。例えば、特開平4−303846号の酸化鉄、酸化タングステンで表面処理された酸化チタン、特開平9−96916号のアミノ基含有カップリング剤で表面処理された酸化チタン、特開平9−258469号の有機ケイ素化合物で表面処理された酸化チタン、特開平8−328283号のメチルハイドロジェンポリシロキサンで表面処理された酸化チタン、特開平11−344826号の金属酸化物、或いは有機化合物で表面処理された樹枝状酸化チタンを用いた中間層を有する有機感光体が提案されている。
【0008】
しかし、これらの技術を用いても高温高湿等の厳しい環境下では、尚、黒ポチの発生防止が十分でなく、或いは、繰り返し使用に伴う残留電位の上昇、露光部電位の上昇が起こり、画像濃度が十分得られないといった問題が発生している。
【0009】
更に、導電性支持体から感光層への自由キャリアを防止するため中間層の絶縁性を高め、黒ポチを少なくしていくと、黒ポチとは反対の「白ヌケ」と云う画像欠陥が発生しやすいという問題が見出されている。この白ヌケは反転現像のハーフトーン或いは黒べた画像に現像されない点状或いは線状の画像欠陥をいうが、この現象は有機感光体上への潜像形成時に、像露光部で電荷が消失しない微小部分が発生するためと思われ、前記黒ポチと逆の現象と考えられる。このように有機感光体を用いた画像形成装置では白地に黒の黒ポチ、黒地又はハーフトーンに白の白ヌケといった画像欠陥が発生し、この両方の画像欠陥を解決した画像形成方法の開発が必要となってきている。
【0010】
一方、デジタル方式の画像形成では、コピーのみならず、オリジナル画像を作製する使用法が多くなり、デジタル方式の電子写真画像形成はより高画質が要求される傾向にある。
【0011】
上記高画質化技術の1つが重合トナー等の小粒径トナーを用いた画像形成方法であるが、小粒径トナーは、トナー粒子の感光体への付着力が大きくなり、トナーの感光体から記録紙への転写性の低下や、クリーニング性が低下するという問題が発生しやすい。転写性、クリーニング性が低下すると単に画像濃度が低下するだけでなく、感光体上の残留トナーが十分に除去されず、いわゆる「トナーのすり抜け」が発生し、これがトナーフィルミングになり、「白ヌケ」等の画像欠陥を発生しやすい。又、感光体とクリーニングブレードの摩擦抵抗も大きくなり、「ブレード鳴き」と呼ばれる異常音が発生したり、「ブレード捲れ(ブレードが反転する現象)」を引き起こしやすい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は上記問題を解決し、小粒径化されたトナーを用いても、トナーの転写性、クリーニング性が良好で、且つ反転現像における黒ポチや白ヌケ等の画像欠陥を発生させず、高画質の電子写真画像を提供できる画像形成方法、画像形成装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記問題を解決するために検討を重ねた結果、トナーの転写性、クリーニング性がよく、且つ反転現像における白抜けや黒ポチを発生させないで、鮮鋭性が良好な電子写真画像を得るためには、有機感光体の表面層として形成された電荷輸送層をトナーや紙粉等が付着しにくい電荷輸送層とし、且つこのような有機感光体上の潜像の現像に用いられるトナー自体も有機感光体に固着しにくいように構成することが必要であることを見いだし、本発明を完成した。即ち、本発明の目的は以下の構成を取ることにより、達成出来ることを見出した。
【0014】
1.導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸送層を有する有機感光体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像剤を用いて顕像化する画像形成方法において、該電荷輸送層が、立体異性体混合物で且つ該立体異性体混合物中の最大異性体成分の含有率が40〜90質量%である電荷輸送物質を含有し、前記現像剤が、少なくとも数平均一次粒子径が5〜49nmの微粒子と50〜200nmの微粒子を着色粒子に添加してなるトナーを含有することを特徴とする画像形成方法。
【0015】
2.導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸送層を有する有機感光体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像剤を用いて顕像化する画像形成方法において、該電荷輸送層が、単位質量当たりモル数で、2.0×10−4(mol/g)〜7.0×10−4(mol/g)の立体異性体混合物の電荷輸送物質を含有し、前記現像剤が、少なくとも数平均一次粒子径が5〜49nmの微粒子と50〜200nmの微粒子を着色粒子に添加してなるトナーを含有することを特徴とする画像形成方法。
【0016】
3.導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸送層を有する有機感光体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像剤を用いて顕像化する画像形成方法において、該電荷輸送層が、立体異性体混合物の電荷輸送物質を含有し、且つ電荷輸送層のバインダー樹脂のガラス転移点Tgbと電荷輸送層のガラス転移点Tglが、下記関係を満たし、前記現像剤が、少なくとも数平均一次粒子径が5〜49nmの微粒子と50〜200nmの微粒子を着色粒子に添加してなるトナーを含有することを特徴とする画像形成方法。
【0017】
100℃<Tgl<Tgb (Tgb、Tgl共、単位は℃)
4.前記有機感光体が導電性支持体と電荷発生層の間にバインダー樹脂中にN型半導性粒子を含有する中間層を有することを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
【0018】
5.前記N型半導性粒子が、複数回の表面処理を施されていることを特徴とする前記4に記載の画像形成方法。
【0019】
6.前記N型半導性粒子が、酸化チタンであることを特徴とする前記4又は5に記載の画像形成方法。
【0020】
7.前記1〜6のいずれか1項に記載の画像形成方法を用いて有機感光体上の潜像を顕像化することを特徴とする画像形成装置。
【0021】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の有機感光体(以下、単に感光体ともいう)は導電性支持体上に感光層を有し、該有機感光体の電荷輸送層が立体異性体混合物の電荷輸送物質を含有し、且つ該立体異性体混合物の電荷輸送物質の最大異性体成分の含有率が40〜90質量%であることを特徴とする。
【0022】
具体的には表面層を構成する電荷輸送層等の電荷輸送物質に立体異性体混合物で、電荷輸送性を有する化合物を用いることにより、小粒径トナーを用いた電子写真画像で発生しやすい白ヌケや黒ポチ等の画像欠陥を効果的に防止し、且つ帯電性や感度等の電子写真特性が良好な有機感光体が得られる。そして、該立体異性体混合物の最大成分の含有率は40〜90質量%であることが必要である。最大成分の含有率が90質量%より大きいと、電荷輸送物質の分散性が劣化し、画像濃度が低下したり、黒ポチやカブリが発生しやすい。一方、40質量%より小さいと、白ヌケの発生が増加したり、解像度が低下したりし、電子写真特性の安定性も損なわれる。特に前記最大成分の含有率は45〜80質量%が好ましい。
【0023】
上記のような効果は立体異性体混合物の電荷輸送物質を用いることにより、感光層、例えば電荷輸送層のバインダーと電荷輸送物質の相溶性が良好となり、電荷輸送層の膜質及び電子写真特性が向上し、感光体とトナーの付着力が小さくなり、トナーの転写性、クリーニング性を改良するためと思われる。これらの改良効果は本発明で用いられる小粒径トナーとの組み合わせで、顕著に表れる。
【0024】
又、立体異性体構造を有する電荷輸送物質の分子量は500以上、1500以下が好ましい。このような高分子量の電荷輸送物質を用いることにより、電荷輸送層の膜質の向上を図ることができ、前記した本発明の効果をより顕著にすることができる。
【0025】
又、本発明の有機感光体は、該有機感光体の電荷輸送層が立体異性体混合物の電荷輸送物質を単位質量当たりのモル数で、2.0×10−4(mol/g)〜7.0×10−4(mol/g)含有していることを特徴とする。
【0026】
有機感光体の表面層(電荷輸送層)に上記量の立体異性体混合物の電荷輸送物質を含有させることにより、小粒径トナーを用いた電子写真画像で発生しやすい白ヌケや黒ポチ等の画像欠陥を効果的に防止し、且つ帯電性や感度等の電子写真特性が良好な有機感光体が得られる。上記量が2.0×10−4(mol/g)未満だと感度等の電子写真特性が劣化しやすく、又7.0×10−4(mol/g)より多いと小粒径トナーの感光体表面への付着力が強くなり、クリーニング不良が発生しやすく、白抜けが発生しやすい。更に、上記電荷輸送層の立体異性体混合物の電荷輸送物質の量は、電荷輸送層の単位質量当たりモル数で、3.0×10−4(mol/g)〜6.0×10−4(mol/g)であることがより好ましい。又、この場合も立体異性体混合物中の最大異性体成分の含有率は40〜90質量%であることが好ましく、45〜80質量%がより好ましい。
【0027】
又、本発明の有機感光体は、該有機感光体の表面層(電荷輸送層)が立体異性体混合物の電荷輸送物質を含有し、且つ電荷輸送層のバインダー樹脂のガラス転移点Tgbと電荷輸送層のガラス転移点Tglが、下記関係を有することを特徴とする。
【0028】
100℃<Tgl<Tgb (Tgb、Tgl共、単位は℃)
有機感光体の電荷輸送層が立体異性体混合物の電荷輸送物質を含有し、且つ電荷輸送層のガラス転移点Tglを100℃以上に構成することにより、小粒径トナーを用いた電子写真画像で発生しやすい白ヌケや黒ポチ等の画像欠陥を効果的に防止し、且つ帯電性や感度等の電子写真特性が良好な有機感光体が得られる。電荷輸送層のガラス転移点Tglが100℃以下では小粒径トナーの感光体表面への付着力が強くなり、クリーニング不良が発生しやすく、白抜けが発生しやすい。又、この場合も立体異性体混合物中の最大異性体成分の含有率は40〜90質量%であることが好ましく、45〜80質量%がより好ましい。
【0029】
ところで、従来、電荷輸送層は電荷発生層で発生した電荷を感光体表面に輸送する為に大量の電荷輸送物質を電荷輸送層に含有させていた。この為残留溶媒量を少なくしたり、他の添加剤の量と質を選択して用いても電荷輸送層のガラス転移点は100℃を超えることは極めて困難であった。本発明では電荷輸送物質として立体異性体混合物の電荷輸送物質を用いることにより、電荷輸送層(表面層)のガラス転移点Tglを低下させずに、しかも電荷輸送能が低下しない電荷輸送層(表面層)を構成することができる。
【0030】
本発明の立体異性体混合物の電荷輸送物質とは同一の化学構造式を有する電荷輸送物質の化合物がその中の原子又は原子団の立体配置を異にすることによって起こる異性構造を持つものを云う。
【0031】
本発明の立体異性体混合物の電荷輸送物質としては、ビス(アリールエテニルフェニル)アニリン系化合物又はビス又はトリブタジエン系化合物が好ましい。
【0032】
本発明のビス(アリールエテニルフェニル)アニリン系化合物とはアニリンの窒素原子に同一化学構造のアリールエテニルフェニル基を2個有する化合物群を云うが、好ましくは下記一般式(1)で示される化合物であり、更に一般式(2)〜一般式(6)のように、アニリン基のオルト或いはパラ位にアルキル基又はアルコキシ基を有するものが好ましい。
【0033】
【化1】
【0034】
一般式(1)中、R1、R2、R3、R4、R5は各々水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。Ar1は水素原子又は置換、無置換の芳香族基、Ar2は置換、無置換の芳香族基を示す。
【0035】
【化2】
【0036】
一般式(2)中、R1、R2、R3、R4は各々水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。Ar1は水素原子又は置換、無置換の芳香族基、Ar2は置換、無置換の芳香族基を示す。
【0037】
【化3】
【0038】
一般式(3)中、R1、R2、R3、R4は各々水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。Ar1は水素原子又は置換、無置換の芳香族基、Ar2は置換、無置換の芳香族基を示す。
【0039】
【化4】
【0040】
一般式(4)中、R1、R2、R3は各々水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。Ar1は水素原子又は置換、無置換の芳香族基、Ar2は置換、無置換の芳香族基を示す。
【0041】
【化5】
【0042】
一般式(5)中、R1、R2、R3は各々水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。Ar1は水素原子又は置換、無置換の芳香族基、Ar2は置換、無置換の芳香族基を示す。
【0043】
【化6】
【0044】
一般式(6)中、R1、R2は各々水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。Ar1は水素原子又は置換、無置換の芳香族基、Ar2は置換、無置換の芳香族基を示す。
【0045】
又、一般式(1)〜一般式(6)のAr1、Ar2の置換、無置換の芳香族基が下記一般式(7)であることをが好ましい。
【0046】
【化7】
【0047】
一般式(7)中、R6〜R17は各々水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子数1〜4のハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基である。
【0048】
以下に、本発明の好ましいビス(アリールエテニルフェニル)アニリン系化合物の例を挙げるが、本発明は下記の化合物例に限定されない。又、これらの化合物はいずれも立体異性体構造を持つことができる。
【0049】
【化8】
【0050】
【化9】
【0051】
【化10】
【0052】
【化11】
【0053】
【化12】
【0054】
【化13】
【0055】
【化14】
【0056】
【化15】
【0057】
【化16】
【0058】
【化17】
【0059】
【化18】
【0060】
一方、ビス又はトリブタジエン系化合物とは窒素原子を介して、ブタジエン構造2個又は3個を対称的に有する化合物を意味し、下記一般式(8)、一般式(9)で示される化合物が好ましい。
【0061】
【化19】
【0062】
一般式(8)中、R1,R2,R3,R4,R5,R6はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよいアリール基を示す。m2及びn2は0又は1を示す。
【0063】
【化20】
【0064】
一般式(9)中、R7〜R13はそれぞれ同一であっても異なってもよく、水素原子、低級アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子又は置換していてもよいアリール基を示し、m3及びn3は0又は1を示す。
【0065】
以下に、立体異性体構造を有するビス又はトリブタジエン系化合物の電荷輸送物質の化合物例を挙げるが、本発明は下記の化合物例に限定されない。
【0066】
【化21】
【0067】
【化22】
【0068】
【化23】
【0069】
【化24】
【0070】
【化25】
【0071】
【化26】
【0072】
【化27】
【0073】
次に、上記のような立体異性体混合物の電荷輸送物質を用いた有機感光体の層構成について記載する。
【0074】
本発明の有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
【0075】
又、本発明の電荷輸送物質とは電子或いは正孔のドリフト移動度を有する性質を示す化合物、又別の定義としてはTime−Of−Flight法などの電荷輸送能を検知できる公知の方法により電荷輸送に起因する検出電流が得られる化合物を云う。
【0076】
以下に本発明に用いられる有機感光体の構成について記載する。
導電性支持体
感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の方が好ましい。
【0077】
円筒状導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真直度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
【0078】
導電性の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下が好ましい。
【0079】
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/L、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/L、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
【0080】
中間層
本発明の効果をより顕著に達成するためには、本発明の有機感光体を構成する導電性支持体と電荷発生層の間に感光体表面の静電荷像を安定に保持できるブロッキング性(導電性支持体からのフリー電荷キャリアを防止する機能)が良好な中間層を設置することが好ましい。
【0081】
本発明においては導電性支持体と前記感光層のとの接着性改良、或いは該支持体からの電荷注入を防止するために、該支持体と前記感光層の間に中間層(下引層も含む)を設けることもできる。該中間層の材料としては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられる。これら下引き樹脂の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さくできる樹脂としてはポリアミド樹脂が好ましい。又、これら樹脂を用いた中間層の膜厚は0.01〜0.5μmが好ましい。
【0082】
又、本発明に好ましく用いられる中間層はシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の有機金属化合物を熱硬化させた硬化性金属樹脂を用いた中間層が挙げられる。硬化性金属樹脂を用いた中間層の膜厚は、0.1〜2μmが好ましい。
【0083】
又、本発明に最も好ましく用いられる中間層は疎水化表面処理をしたN型半導性微粒子をバインダー中に分散した中間層が挙げられる。例えばシリカ・アルミナ処理及びシラン化合物で表面処理した平均粒径が0.01〜1μmの酸化チタンをポリアミド樹脂中に分散した中間層が挙げられる。このような中間層の膜厚は、1〜20μmが好ましい。
【0084】
N型半導性微粒子とは、導電性キャリアを電子とする性質をもつ微粒子を示す。すなわち、導電性キャリアを電子とする性質とは、該N型半導性微粒子を絶縁性バインダーに含有させることにより、基体からのホール注入を効率的にブロックし、また、感光層からの電子に対してはブロッキング性を示さない性質を有するものをいう。
【0085】
前記N型半導性微粒子は、具体的には酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)等の微粒子が挙げられるが、本発明では、特に酸化チタンが好ましく用いられる。
【0086】
本発明に用いられるN型半導性微粒子の平均粒径は、数平均一次粒径において10nm以上500nm以下の範囲のものが好ましく、より好ましくは10nm〜200nm、特に好ましくは、15nm〜50nmである。
【0087】
数平均一次粒径の値が前記範囲内にあるN型半導性微粒子を用いた中間層は層内での分散を緻密なものとすることができ、十分な電位安定性、及び黒ポチ発生防止機能を有する。
【0088】
前記N型半導性微粒子の数平均一次粒径は、例えば酸化チタンの場合、透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析によりフェレ径の数平均径として測定される。
【0089】
本発明に用いられるN型半導性微粒子の形状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このような形状のN型半導性微粒子は、例えば酸化チタン粒子では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びアモルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用いてもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよい。その中でもルチル型のものが最も良い。
【0090】
前記N型半導性粒子は、複数回の表面処理を施され、表面を疎水化されていることが好ましい。N型半導性微粒子に行われる疎水化表面処理の1つは、複数回の表面処理を行い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物による表面処理を行うものである。また、該複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種類以上の表面処理であり、最後に反応性有機ケイ素化合物の表面処理を行うことが好ましい。
【0091】
尚、アルミナ処理、シリカ処理、ジルコニア処理とはN型半導性微粒子表面にアルミナ、シリカ、或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。又、反応性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有機ケイ素化合物を用いることを意味する。
【0092】
この様に、酸化チタン粒子の様なN型半導性微粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことにより、N型半導性微粒子表面が均一に表面被覆(処理)され、該表面処理されたN型半導性微粒子を中間層に用いると、中間層内における酸化チタン粒子等のN型半導性微粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発生させない良好な感光体を得ることができるのである。
【0093】
感光層
本発明の感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取ることが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好ましい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体構成である。
【0094】
以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成について説明する。
電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0095】
電荷発生物質(CGM)としては公知の電荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGMは複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θが27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができる。
【0096】
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.01μm〜2μmが好ましい。
【0097】
電荷輸送層
本発明の表面層は電荷輸送層を表面層とすることが好ましい。即ち、電荷輸送層に、本発明の立体異性体混合物の電荷輸送物質(CTM)を用い、前記した構成を有する表面層とすることにより、本発明の最も好ましい有機感光体の層構成を形成することができる。
【0098】
表面層を形成する電荷輸送層は、前記立体異性体混合物の電荷輸送物質と共に、CTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
【0099】
電荷輸送物質(CTM)としては前記した立体異性体混合物の電荷輸送物質の他に公知の電荷輸送物質を併用して用いることもできる。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを併用して、用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。
【0100】
電荷輸送層(CTL)に用いられる樹脂としては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。
【0101】
これらCTLのバインダーとして最も好ましいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にすることにおいて、最も好ましい。又電荷輸送層が表面層となる感光体の場合は、機械的摩耗に強いポリカーボネートが好ましく、このようなポリカーボネートとしては平均分子量が5,000〜150,000のポリカーボネートが好ましい。ここで平均分子量は数平均分子量、重量平均分子量、及び粘度平均分子量のいずれのものでもよい。バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の膜厚は10〜40μmが好ましい。
【0102】
又、電荷輸送層には酸化防止剤を含有させることが好ましい。該酸化防止剤とは、その代表的なものは有機感光体中ないしは有機感光体表面に存在する自動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物質である。代表的には下記の化合物群が挙げられる。
【0103】
【化28】
【0104】
【化29】
【0105】
【化30】
【0106】
【化31】
【0107】
電荷輸送層は2層以上の層構成にしてもよい。この場合は表面の電荷輸送層を本発明の層構成にし、クリーニング性の改良、白抜け等の画像欠陥の防止効果を得ることができる。
【0108】
中間層、感光層、保護層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0109】
本発明の電子写真感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−90250号及び特開平3−269238号公報に詳細に記載され、前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
【0110】
次に、本発明のトナーについて説明する。
本発明のトナーは、着色粒子に、少なくとも数平均一次粒子径が5〜49nmの微粒子と50〜200nmの微粒子を添加していることを特徴とする。
【0111】
即ち、本発明では、前記電荷輸送層を有する感光体に上記のような数平均一次粒子径が5〜49nmの微粒子と50〜200nmの微粒子の外添剤を有するトナーを含有した現像剤を用いることにより、反転現像における白ヌケや黒ポチ等の画像欠陥の発生を防止し、クリーニング性を向上させ、良好な電子写真画像を得ることができる。特に上記した外添剤を有するトナーと前記電荷輸送層を有する感光体、即ち、立体異性体混合物中の最大異性体成分の含有率が40〜90質量%である電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を有する有機感光体、立体異性体混合物の電荷輸送物質で、且つ該立体異性体混合物を単位質量当たり、2.0×10−4(mol/g)〜7.0×10−4(mol/g)含有する電荷輸送層を有する有機感光体、又は立体異性体混合物の電荷輸送物質を含有した電荷輸送層のバインダー樹脂のガラス転移点Tgbと電荷輸送層のガラス転移点Tglが、前記関係を満たす電荷輸送層を有する有機感光体とを併用することにより、白ヌケと黒ポチの両方の画像欠陥を顕著に改善し、クリーニング性も改善され、鮮鋭性が良好な電子写真画像を得ることができる。
【0112】
以下、本発明に用いられるトナーについて記載する。
本発明のトナーは着色粒子に、少なくとも数平均一次粒子径が5〜49nmの微粒子と50〜200nmの微粒子を添加して作製したトナーである。後者の微粒子が200nmより大きいと、トナーや紙粉のフィルミングが発生しやすく、白抜けが発生しやすい。又、前者の微粒子が5nmより小さいと現像性が低下し、画像濃度が低下しやすい。
【0113】
この内、50〜200nmの微粒子の材料として好ましく用いられるものは、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、等をあげることができる。
【0114】
なお、添加量としてはトナー中に0.1〜3.0質量%、好ましくは0.5〜2.0質量%である(ここでトナーの総質量は微粒子も含めた総質量を指す)。この範囲を越えるとクリーニングに対する効果は増加するものの、大粒径の微粒子自体が遊離してしまう問題があり、飛散した粒子により帯電極の汚染や転写極の汚染が引き起こされ、白スジ等の画像欠陥を引き起こす原因となる。また、過小の場合には、クリーニングに対する効果を発揮することができない。
【0115】
5〜49nmの微粒子の材料として好ましく用いられるものはシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア等である。
【0116】
いずれの微粒子もそれぞれトナー中に0.1〜3.0質量%、好ましくは0.3〜2.5質量%である。この範囲を越えて添加すると、クリーニング性自体は向上するものの、微粒子自体が遊離してしまう問題があり、飛散した粒子により帯電極の汚染や転写極の汚染が引き起こされ、白スジ等の画像欠陥を引き起こす原因となる。さらには微粒子が遊離した状態でトナー中に存在しているために、感光体に対して傷を誘発する原因となり、感光体に傷をつけ、いわゆる黒ポチや白ポチを誘発する。また、過小の場合には、クリーニングに対する効果を発揮することができない。
【0117】
上記粒径は、数平均一次粒子径であり、透過型電子顕微鏡観察によって2000倍に拡大し、100個の粒子を観察し、画像解析によって測定されたものを示す。
【0118】
又、上記無機微粒子に疎水化処理をおこなったものでもよい。疎水化処理を行う場合には、各種チタンカップリング剤、シランカップリング剤等のいわゆるカップリング剤やシリコーンオイル等によって疎水化処理することが好ましく、さらに、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩によって疎水化処理することも好ましく使用される。
【0119】
上記微粒子外添剤の他に本発明のトナーには滑剤を添加することもできる。例えばステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩等の高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。これら滑剤の添加量は、トナーに対して0.1〜5質量%程度が好ましい。
〔トナー化工程〕
外添剤の添加方法としては、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの種々の公知の混合装置を使用することができる。
【0120】
トナーは、着色剤、離型剤以外にトナー用材料として種々の機能を付与することのできる材料を加えてもよい。具体的には荷電制御剤等が挙げられる。これらの成分は外添剤を添加する前のトナー(本発明の着色粒子のこと)の段階で着色粒子の製造段階で添加することが出来る。該着色粒子は従来の粉砕法により作製しても良く、重合法により作製してもよい。
【0121】
粉砕法で着色粒子を作製する場合は離型剤や荷電制御剤は樹脂と顔料の混練段階で添加できる。一方、重合法で作製する場合は樹脂重合の段階で添加する方法、樹脂粒子作製後の樹脂粒子凝集段階で顔料等と同時に添加する方法等が挙げられる。
【0122】
尚、重合法での離型剤としては、種々の公知のもので、且つ水中に分散することができるものを使用することが好ましい。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ワックスや、これらの変性物、カルナウバワックスやライスワックス等の天然ワックス、脂肪酸ビスアミドなどのアミド系ワックスなどをあげることができる。これらは離型剤粒子として加えられ、樹脂や着色剤と共に塩析/融着させることが好ましいことはすでに述べた。
【0123】
又重合法での荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、且つ水中に分散することができるものを使用することができる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0124】
これら離型剤や荷電制御剤の粒子は、分散した状態で数平均一次粒子径が10〜500nm程度とすることが好ましい。
【0125】
以下、本発明で好ましく用いられる重合法によるトナー(着色粒子)について記載する。
【0126】
本発明に適用されるトナーとしては、個々のトナー粒子の粒度分布、及び形状が比較的均一な重合トナーが好ましい。ここで、重合トナーとはトナー用バインダーの樹脂の生成とトナー形状が、バインダー樹脂の原料モノマーの重合及びその後の化学的処理により形成されて得られるトナーを意味する。より具体的には懸濁重合、乳化重合等の重合反応と必要により該重合反応後に行われる粒子同志の融着工程を経て得られるトナーを意味する。
【0127】
本発明に用いられる重合トナーとしては特定の形状を有するトナーが好ましい。以下、本発明に好ましく用いることのできる重合トナーについて記載する。
【0128】
本発明に適用される好ましい重合トナーとしては、形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上であり、形状係数の変動係数が16%以下であるトナーを使用することである。このような特性の重合トナーを使用すると、クリーニングブレードの振動を安定させることができ、優れたクリーニング性能を発揮することを見出した。
【0129】
又、クリーニングブレードの振動の安定性は、トナー粒子の粒径によっても異なり、粒子径の小さいものの方が像担持体への付着力が高いために、振動が過大となりやすく、且つトナーがクリーニングブレードをすり抜ける確率が高い。しかしながら、トナー粒子径が大きいものでは、このようなすり抜けは減少するが、解像度等の画質が低下する問題が発生する。
【0130】
以上の観点より検討を加えた結果、トナーの形状係数の変動係数が16%以下であり、且つトナーの個数粒度分布における個数変動係数が27%以下であるトナーを使用することにより、クリーニング性、細線再現性に優れ、高品位な画質を長期にわたって形成することができることを見出した。
【0131】
また、角がないトナー粒子を50個数%以上とし、個数粒度分布における個数変動係数を27%以下に制御したものを使用することにより、クリーニング性、細線再現性に優れ、高品位な画質を長期にわたって形成することができる。
【0132】
トナーの形状係数は、下記式により示されるものであり、トナー粒子の丸さの度合いを示す。
【0133】
形状係数=((最大径/2)2×π)/投影面積
ここに、最大径とは、トナー粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大となる粒子の幅をいう。また、投影面積とは、トナー粒子の平面上への投影像の面積をいう。
【0134】
この形状係数は、走査型電子顕微鏡により2000倍にトナー粒子を拡大した写真を撮影し、ついでこの写真に基づいて「SCANNING IMAGE ANALYZER」(日本電子社製)を使用して写真画像の解析を行うことにより測定した。この際、100個のトナー粒子を使用して本発明の形状係数を上記算出式にて測定したものである。
【0135】
重合トナーとしては、この形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上が好ましく、より好ましくは、70個数%以上である。
【0136】
この形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上であることにより、現像剤搬送部材などでの摩擦帯電性がより均一となり、過度に帯電したトナーの蓄積が無く、現像剤搬送部材表面よりトナーがより交換しやすくなるために、現像ゴースト等の問題も発生しにくくなる。さらに、トナー粒子が破砕しにくくなって帯電付与部材の汚染が減少し、トナーの帯電性が安定する。
【0137】
この形状係数を制御する方法は特に限定されるものではない。例えばトナー粒子を熱気流中に噴霧する方法、またはトナー粒子を気相中において衝撃力による機械的エネルギーを繰り返して付与する方法、あるいはトナーを溶解しない溶媒中に添加し旋回流を付与する方法等により、形状係数を1.2〜1.6にしたトナーを調製し、これを通常のトナー中へ本発明の範囲内になるように添加して調整する方法がある。また、いわゆる重合法トナーを調整する段階で全体の形状を制御し、形状係数を1.0〜1.6、または1.2〜1.6に調整したトナーを同様に通常のトナーへ添加して調整する方法がある。
【0138】
重合トナーの形状係数の変動係数は下記式から算出される。
変動係数=〔S/K〕×100(%)
〔式中、Sは100個のトナー粒子の形状係数の標準偏差を示し、Kは形状係数の平均値を示す。〕
この形状係数の変動係数は16%以下が好ましく、更に好ましくは14%以下である。形状係数の変動係数が16%以下であることにより、転写されたトナー層の空隙が減少して定着性が向上し、オフセットが発生しにくくなる。また、帯電量分布がシャープとなり、画質が向上する。
【0139】
このトナーの形状係数および形状係数の変動係数を、極めてロットのバラツキなく均一に制御するために、樹脂粒子(重合体粒子)を重合、融着、形状制御させる工程において、形成されつつあるトナー粒子(着色粒子)の特性をモニタリングしながら適正な工程終了時期を決めてもよい。
【0140】
モニタリングするとは、インラインに測定装置を組み込みその測定結果に基づいて、工程条件の制御をするという意味である。すなわち、形状などの測定をインラインに組み込んで、例えば樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着させることで形成する重合法トナーでは、融着などの工程で逐次サンプリングを実施しながら形状や粒径を測定し、所望の形状になった時点で反応を停止する。
【0141】
モニタリング方法としては、特に限定されるものではないが、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子社製)を使用することができる。本装置は試料液を通過させつつリアルタイムで画像処理を行うことで形状をモニタリングできるため好適である。すなわち、反応場よりポンプなどを使用し、常時モニターし、形状などを測定することを行い、所望の形状などになった時点で反応を停止するものである。
【0142】
トナーの個数粒度分布および個数変動係数はコールターカウンターTA−IIあるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)で測定されるものである。本発明においてはコールターマルチサイザーを用い、粒度分布を出力するインターフェース(日科機製)、パーソナルコンピューターを接続して使用した。前記コールターマルチサイザーにおいて使用するアパーチャーとしては100μmのものを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して粒度分布および平均粒径を算出した。個数粒度分布とは、粒子径に対するトナー粒子の相対度数を表すものであり、個数平均粒径とは、個数粒度分布におけるメジアン径を表すものである。
【0143】
トナーの個数粒度分布における個数変動係数は下記式から算出される。
個数変動係数=〔S/Dn〕×100(%)
〔式中、Sは個数粒度分布における標準偏差を示し、Dnは個数平均粒径(μm)を示す。〕
トナーの個数変動係数は27%以下でありが好ましく、更に好ましくは25%以下である。個数変動係数が27%以下であることにより、転写されたトナー層の空隙が減少して定着性が向上し、オフセットが発生しにくくなる。また、帯電量分布がシャープとなり、転写効率が高くなって画質が向上する。
【0144】
個数変動係数を制御する方法は特に限定されるものではない。例えば、トナー粒子を風力により分級する方法も使用できるが、個数変動係数をより小さくするためには液中での分級が効果的である。この液中で分級する方法としては、遠心分離機を用い、回転数を制御してトナー粒子径の違いにより生じる沈降速度差に応じてトナー粒子を分別回収し調製する方法がある。
【0145】
特に懸濁重合法によりトナーを製造する場合、個数粒度分布における個数変動係数を27%以下とするためには分級操作が必須である。懸濁重合法では、重合前に重合性単量体を水系媒体中にトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させることが必要である。すなわち、重合性単量体の大きな油滴に対して、ホモミキサーやホモジナイザーなどによる機械的な剪断を繰り返して、トナー粒子程度の大きさまで油滴を小さくすることとなるが、このような機械的な剪断による方法では、得られる油滴の個数粒度分布は広いものとなり、従って、これを重合してなるトナーの粒度分布も広いものとなる。このために分級操作が必須となる。
【0146】
角がないトナー粒子とは、電荷の集中するような突部またはストレスにより摩耗しやすいような突部を実質的に有しないトナー粒子を言い、すなわち、図2(a)に示すように、トナー粒子Tの長径をLとするときに、半径(L/10)の円Cで、トナー粒子Tの周囲線に対し1点で内側に接しつつ内側をころがした場合に、当該円CがトナーTの外側に実質的にはみださない場合を「角がないトナー粒子」という。「実質的にはみ出さない場合」とは、はみ出す円が存在する突起が1箇所以下である場合をいう。また、「トナー粒子の長径」とは、当該トナー粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大となる粒子の幅をいう。なお、図2(b)および(c)は、それぞれ角のあるトナー粒子の投影像を示している。
【0147】
角がないトナーの測定は次のようにして行った。先ず、走査型電子顕微鏡によりトナー粒子を拡大した写真を撮影し、さらに拡大して15,000倍の写真像を得る。次いでこの写真像について前記の角の有無を測定する。この測定を100個のトナー粒子について行った。
【0148】
角がないトナー粒子の割合は50個数%以上が好ましく、更に好ましくは70個数%以上である。角がないトナー粒子の割合が50個数%以上であることにより、現像剤搬送部材などとのストレスにより微細な粒子の発生などがおこりにくくなり、いわゆる現像剤搬送部材表面に対する付着性の過度なトナーの存在を防止することができるとともに、現像剤搬送部材に対する汚染を抑制することができ、帯電量もシャープにすることができる。また、摩耗、破断しやすいトナー粒子および電荷の集中する部分を有するトナー粒子が減少することとなり、帯電量分布がシャープとなって、帯電性も安定し、良好な画質を長期にわたって形成できる。
【0149】
角がないトナーを得る方法は特に限定されるものではない。例えば、形状係数を制御する方法として前述したように、トナー粒子を熱気流中に噴霧する方法、またはトナー粒子を気相中において衝撃力による機械的エネルギーを繰り返して付与する方法、あるいはトナーを溶解しない溶媒中に添加し、旋回流を付与することによって得ることができる。
【0150】
また、樹脂粒子を会合あるいは融着させることで形成する重合法トナーにおいては、融着停止段階では融着粒子表面には多くの凹凸があり、表面は平滑でないが、形状制御工程での温度、攪拌翼の回転数および攪拌時間等の条件を適当なものとすることによって、角がないトナーが得られる。これらの条件は、樹脂粒子の物性により変わるものであるが、例えば、樹脂粒子のガラス転移点温度以上で、より高回転数とすることにより、表面は滑らかとなり、角がないトナーが形成できる。
【0151】
本発明のトナーの粒径は、個数平均粒径で3〜8μmのものが好ましい。この粒径は、重合法によりトナー粒子を形成させる場合には、凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、または融着時間、さらには重合体自体の組成によって制御することができる。
【0152】
個数平均粒径が3〜8μmであることにより、定着工程において、現像剤搬送部材に対する付着性の過度なトナーや付着力の低いトナー等の存在を少なくすることができ、現像性を長期に亘って安定化することができるとともに、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドット等の画質が向上する。
【0153】
本発明に好ましく用いられる重合トナーとしては、トナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70%以上であるトナーであることが好ましい。
【0154】
相対度数(m1)と相対度数(m2)との和(M)が70%以上であることにより、トナー粒子の粒度分布の分散が狭くなるので、当該トナーを画像形成工程に用いることにより選択現像の発生を確実に抑制することができる。
【0155】
本発明において、前記の個数基準の粒度分布を示すヒストグラムは、自然対数lnD(D:個々のトナー粒子の粒径)を0.23間隔で複数の階級(0〜0.23:0.23〜0.46:0.46〜0.69:0.69〜0.92:0.92〜1.15:1.15〜1.38:1.38〜1.61:1.61〜1.84:1.84〜2.07:2.07〜2.30:2.30〜2.53:2.53〜2.76・・・)に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムであり、このヒストグラムは、下記の条件に従って、コールターマルチサイザーにより測定されたサンプルの粒径データを、I/Oユニットを介してコンピュータに転送し、当該コンピュータにおいて、粒度分布分析プログラムにより作成されたものである。
【0156】
〔測定条件〕
(1)アパーチャー:100μm
(2)サンプル調製法:電解液〔ISOTON R−11(コールターサイエンティフィックジャパン社製)〕50〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加えて攪拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。この系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより調製する。
【0157】
形状係数を制御する方法の中では重合法トナーが製造方法として簡便である点と、粉砕トナーに比較して表面の均一性に優れる点等で好ましい。
【0158】
重合トナーは、懸濁重合法や、必要な添加剤の乳化液を加えた液中にて単量体を乳化重合し、微粒の重合粒子を製造し、その後に、有機溶媒、凝集剤等を添加して会合する方法で製造することができる。会合の際にトナーの構成に必要な離型剤や着色剤などの分散液と混合して会合させて調製する方法や、単量体中に離型剤や着色剤などのトナー構成成分を分散した上で乳化重合する方法などがあげられる。ここで会合とは樹脂粒子および着色剤粒子が複数個融着することを示す。
【0159】
即ち、重合性単量体中に着色剤や必要に応じて離型剤、荷電制御剤、さらに重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分散機などで重合性単量体に各種構成材料を溶解あるいは分散させる。この各種構成材料が溶解あるいは分散された重合性単量体を分散安定剤を含有した水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザーなどを使用しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。その後、攪拌機構が後述の攪拌翼である反応装置へ移し、加熱することで重合反応を進行させる。反応終了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、さらに乾燥することでトナーを調製する。
【0160】
また、本発明のトナーを製造する方法として樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着させて調製する方法も挙げることができる。この方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、特開平5−265252号公報や特開平6−329947号公報、特開平9−15904号公報に示す方法を挙げることができる。すなわち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、あるいは樹脂および着色剤等より構成される微粒子を複数以上会合させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、さらに加熱、攪拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、トナーを形成することができる。なお、ここにおいて凝集剤と同時に水に対して無限溶解する有機溶媒を加えてもよい。
【0161】
なお、本発明でいうところの水系媒体とは、少なくとも水が50質量%以上含有されたものを示す。
【0162】
樹脂を構成する重合性単量体として使用されるものは、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等の、アクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用することができる。
【0163】
また、樹脂を構成する重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることがさらに好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
【0164】
さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
【0165】
これら重合性単量体はラジカル重合開始剤を用いて重合することができる。この場合、懸濁重合法では油溶性重合開始剤を用いることができる。この油溶性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などを挙げることができる。
【0166】
また、乳化重合法を用いる場合には水溶性ラジカル重合開始剤を使用することができる。水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素等を挙げることができる。
【0167】
分散安定剤としては、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等を挙げることができる。さらに、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナトリウム等の界面活性剤として一般的に使用されているものを分散安定剤として使用することができる。
【0168】
本発明において優れた樹脂としては、ガラス転移点が20〜90℃のものが好ましく、軟化点が80〜220℃のものが好ましい。ガラス転移点は示差熱量分析方法で測定されるものであり、軟化点は高化式フローテスターで測定することができる。さらに、これら樹脂としてはゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される分子量が数平均分子量(Mn)で1000〜100000、重量平均分子量(Mw)で2000〜1000000のものが好ましい。さらに、分子量分布として、Mw/Mnが1.5〜100、特に1.8〜70のものが好ましい。
【0169】
使用される凝集剤としては特に限定されるものではないが、金属塩から選択されるものが好適に使用される。具体的には、一価の金属として例えばナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価の金属として例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類の金属塩、マンガン、銅等の二価の金属の塩、鉄、アルミニウム等の三価の金属の塩等が挙げられ、具体的な塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等を挙げることができる。これらは組み合わせて使用してもよい。
【0170】
これらの凝集剤は臨界凝集濃度以上添加することが好ましい。この臨界凝集濃度とは、水性分散物の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加して凝集が発生する濃度を示すものである。この臨界凝集濃度は、乳化された成分および分散剤自体によって大きく変化するものである。例えば、岡村誠三他著「高分子化学17、601(1960)高分子学会編」等に記述されており、詳細な臨界凝集濃度を求めることができる。また、別な手法として、目的とする粒子分散液に所望の塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ(ゼータ)電位を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度として求めることもできる。
【0171】
凝集剤の添加量は、臨界凝集濃度以上であればよいが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2倍以上、さらに好ましくは、1.5倍以上添加することがよい。
【0172】
無限溶解する溶媒とは、すなわち水に対して無限溶解する溶媒を示し、この溶媒は、本発明においては形成された樹脂を溶解させないものが選択される。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、t−ブタノール、メトキシエタノール、ブトキシエタノール等のアルコール類、アセトニトリル等のニトリル類、ジオキサン等のエーテル類を挙げることができる。特に、エタノール、プロパノール、イソプロパノールが好ましい。
【0173】
この無限溶解する溶媒の添加量は、凝集剤を添加した重合体含有分散液に対して1〜100体積%が好ましい。
【0174】
なお、形状を均一化させるためには、着色粒子を調製し、濾過した後に粒子に対して10質量%以上の水が存在したスラリーを流動乾燥させることが好ましいが、この際、特に重合体中に極性基を有するものが好ましい。この理由としては、極性基が存在している重合体に対して、存在している水が多少膨潤する効果を発揮するために、形状の均一化が特にはかられやすいものと考えられる。
【0175】
本発明のトナーは少なくとも樹脂と着色剤を含有するものであるが、必要に応じて定着性改良剤である離型剤や荷電制御剤等を含有することもできる。さらに、上記樹脂と着色剤を主成分とするトナー粒子に対して無機微粒子や有機微粒子等で構成される外添剤を添加したものであってもよい。
【0176】
トナーに使用する着色剤としてはカーボンブラック、磁性体、染料、顔料等を任意に使用することができ、カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等が使用される。磁性体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイト等の強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理する事により強磁性を示す合金、例えばマンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、二酸化クロム等を用いる事ができる。
【0177】
染料としてはC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等を用いる事ができ、またこれらの混合物も用いる事ができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同93、同94、同138、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60等を用いる事ができ、これらの混合物も用いる事ができる。数平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜200nm程度が好ましい。
【0178】
着色剤の添加方法としては、乳化重合法で調製した重合体粒子を、凝集剤を添加することで凝集させる段階で添加し重合体を着色する方法や、単量体を重合させる段階で着色剤を添加し、重合し、着色粒子とする方法等を使用することができる。なお、着色剤は重合体を調製する段階で添加する場合はラジカル重合性を阻害しない様に表面をカップリング剤等で処理して使用することが好ましい。
【0179】
さらに、定着性改良剤としての低分子量ポリプロピレン(数平均分子量=1500〜9000)や低分子量ポリエチレン等を添加してもよい。
【0180】
荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、且つ水中に分散することができるものを使用することができる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0181】
なお、これら荷電制御剤や定着性改良剤の粒子は、分散した状態で数平均一次粒子径が10〜500nm程度とすることが好ましい。
【0182】
いわゆる重合性単量体中に着色剤などのトナー構成成分を分散あるいは溶解したものを水系媒体中に懸濁し、ついで重合せしめてトナーを得る懸濁重合法トナーでは、重合反応を行う反応容器中での媒体の流れを制御することによりトナー粒子の形状を制御することができる。すなわち、形状係数が1.2以上の形状を有するトナー粒子を多く形成させる場合には、反応容器中での媒体の流れを乱流とし、重合が進行して懸濁状態で水系媒体中に存在している油滴が次第に高分子化することで油滴が柔らかい粒子となった時点で、粒子の衝突を行うことで粒子の合一を促進させ、形状が不定形となった粒子が得られる。また、形状係数が1.2より小さい球形のトナー粒子を形成させる場合には、反応容器中での媒体の流れを層流として、粒子の衝突を避けることにより球形の粒子が得られる。この方法により、トナー形状の分布を本発明の範囲内に制御できるものである。以下、本発明に好ましく用いられる重合トナーの反応装置について記載する。
【0183】
まず、重合トナーの製造に好ましく用いられる反応装置について説明する。図3および図4は、それぞれ、重合トナー反応装置の一例を示す斜視図および断面図である。図3および図4に示す反応装置において、熱交換用のジャケット1を外周部に装着した縦型円筒状の攪拌槽2内の中心部に回転軸3を垂設し、該回転軸3に攪拌槽2の底面に近接させて配設された下段の攪拌翼40と、より上段に配設された攪拌翼50とが設けられている。上段の攪拌翼50は、下段に位置する攪拌翼40に対して回転方向に先行した交差角αをもって配設されている。本発明のトナーを製造する場合において、交差角αは90度(°)未満であることが好ましい。この交差角αの下限は特に限定されるものでは無いが、5°程度以上であることが好ましく、更に、好ましくは10°以上である。なお、三段構成の攪拌翼を設ける場合には、それぞれ隣接している攪拌翼間で交差角αが90度未満であることが好ましい。
【0184】
このような構成とすることで、上段に配設されている攪拌翼50によりまず媒体が攪拌され、下側への流れが形成される。ついで、下段に配設された攪拌翼40により、上段の攪拌翼50で形成された流れがさらに下方へ加速されるとともにこの攪拌翼50自体でも下方への流れが別途形成され、全体として流れが加速されて進行するものと推定される。この結果、乱流として形成された大きなズリ応力を有する流域が形成されるために、得られるトナー粒子の形状を制御できるものと推定される。
【0185】
なお、図3および図4中、矢印は回転方向を示し、7は上部材料投入口、8は下部材料投入口、9は攪拌を有効にするための乱流形成部材である。
【0186】
ここにおいて攪拌翼の形状については、特に限定はないが、方形板状のもの、翼の一部に切り欠きのあるもの、中央部に一つ以上の中孔部分、いわゆるスリットがあるものなどを使用することができる。これらの具体例を図5に記載する。図5(a)に示す攪拌翼5aは中孔部のないもの、同図(b)に示す攪拌翼5bは中央に大きな中孔部6bがあるもの、同図(c)に示す攪拌翼5cは横長の中孔部6c(スリット)があるもの、同図(d)に示す攪拌翼5dは縦長の中孔部6d(スリット)があるものである。また、三段構成の攪拌翼を設ける場合において、上段の攪拌翼に形成される中孔部と、下段の攪拌翼に形成される中孔部とは異なるものであっても、同一のものであってもよい。
【0187】
なお、上記の構成を有する上段と下段の攪拌翼の間隙は特に限定されるものでは無いが、少なくとも攪拌翼の間に間隙を有していることが好ましい。この理由としては明確では無いが、その間隙を通じて媒体の流れが形成されるため、攪拌効率が向上するものと考えられる。但し、間隙としては、静置状態での液面高さに対して0.5〜50%の幅、好ましくは1〜30%の幅である。
【0188】
さらに、攪拌翼の大きさは特に限定されるものでは無いが、全攪拌翼の高さの総和が静置状態での液面高さの50%〜100%、好ましくは60%〜95%である。
【0189】
一方、樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着させる重合法トナーでは、融着段階での反応容器内の媒体の流れおよび温度分布を制御することで、さらには融着後の形状制御工程において加熱温度、攪拌回転数、時間を制御することで、トナー全体の形状分布および形状を任意に変化させることができる。
【0190】
すなわち、樹脂粒子を会合あるいは融着させる重合法トナーでは、反応装置内の流れを層流とし、内部の温度分布を均一化することができる攪拌翼および攪拌槽を使用して、融着工程および形状制御工程での温度、回転数、時間を制御することにより、所期の形状係数および均一な形状分布を有するトナーを形成することができる。この理由は、層流を形成させた場で融着させると、凝集および融着が進行している粒子(会合あるいは凝集粒子)に強いストレスが加わらず、かつ流れが加速された層流においては攪拌槽内の温度分布が均一である結果、融着粒子の形状分布が均一になるからであると推定される。さらに、その後の形状制御工程での加熱、攪拌により融着粒子は徐々に球形化し、トナー粒子の形状を任意に制御できる。
【0191】
樹脂粒子を会合あるいは融着させる重合法トナーを製造する際に使用される攪拌槽としては、前述の懸濁重合法と同様のものが使用できる。この場合、攪拌槽内には乱流を形成させるような邪魔板等の障害物を設けないことが必要である。
【0192】
この攪拌翼の形状についても、層流を形成させ、乱流を形成させないものであれば特に限定されないが、図5(a)に示した方形板状のもの等、連続した面により形成されるものが好ましく、曲面を有していてもよい。
【0193】
《現像剤》
本発明に用いられるトナーは、一成分現像剤でも二成分現像剤でもよいが、好ましくは二成分現像剤である。
【0194】
一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤として前記トナーをそのまま用いる方法もあるが、通常はトナー粒子中に0.1〜5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤として用いる。その含有方法としては、着色剤と同様にして非球形粒子中に含有させるのが普通である。
【0195】
又、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を用いる。特にフェライト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは25〜60μmのものがよい。
【0196】
キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
【0197】
キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン/アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
【0198】
次に、本発明の画像形成装置について説明する。
図1は本発明の画像形成方法の1例としての画像形成装置の断面構成図である。
【0199】
図1に於いて50は像担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布し、その上に本発明の樹脂層を塗設した感光体で、接地されて時計方向に駆動回転される。52はスコロトロンの帯電器(帯電手段)で、感光体ドラム50周面に対し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯電器52による帯電に先だって、前画像形成での感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた帯電前露光部51による露光を行って感光体周面の除電をしてもよい。
【0200】
感光体への一様帯電の後、像露光手段としての像露光器53により画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像露光器53は図示しないレーザダイオードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー531、fθレンズ等を経て反射ミラー532により光路を曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成される。
【0201】
ここで本発明の反転現像プロセスとは帯電器52により、感光体表面を一様に帯電し、像露光が行われた領域、即ち感光体の露光部電位(露光部領域)を現像工程(手段)により、顕像化する画像形成方法である。一方未露光部電位は現像スリーブ541に印加される現像バイアス電位により現像されない。
【0202】
その静電潜像は次いで現像手段としての現像器54で現像される。感光体ドラム50周縁にはトナーとキャリアとから成る現像剤を内蔵した現像器54が設けられていて、マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ541によって現像が行われる。現像器54内部は現像剤攪拌搬送部材544、543、搬送量規制部材542等から構成されており、現像剤は攪拌、搬送されて現像スリーブに供給されるが、その供給量は該搬送量規制部材542により制御される。該現像剤の搬送量は適用される有機電子写真感光体の線速及び現像剤比重によっても異なるが、一般的には20〜200mg/cm2の範囲である。
【0203】
現像剤は、例えば前述のフェライトをコアとしてそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと、前述のスチレンアクリル系樹脂を主材料としてカーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と低分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸化チタン等を外添したトナーとからなるもので、現像剤は搬送量規制部材によって層厚を規制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム50と現像スリーブ541の間に直流バイアス、必要に応じて交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。また、現像剤は感光体に対して接触あるいは非接触の状態で現像される。感光体の電位測定は電位センサー547を図1のように現像位置上部に設けて行う。
【0204】
記録紙Pは画像形成後、転写のタイミングの整った時点で給紙ローラー57の回転作動により転写域へと給紙される。
【0205】
転写域においては転写のタイミングに同期して感光体ドラム50の周面に転写電極(転写手段:転写器)58が作動し、給紙された記録紙Pにトナーと反対極性の帯電を与えてトナーを転写する。
【0206】
次いで記録紙Pは分離電極(分離器)59によって除電がなされ、感光体ドラム50の周面により分離して定着装置60に搬送され、熱ローラー601と圧着ローラー602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排紙ローラー61を介して装置外部に排出される。なお前記の転写電極58及び分離電極59は記録紙Pの通過後、一次作動を中止し、次なるトナー像の形成に備える。図1では転写電極58にコロトロンの転写帯電極を用いている。転写電極の設定条件としては、感光体のプロセススピード(周速)等により異なり一概に規定することはできないが、例えば、転写電流としては+100〜+400μA、転写電圧としては+500〜+2000Vを設定値とすることができる。
【0207】
一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム50は、クリーニング器(クリーニング手段)62のブレード621の圧接により残留トナーを除去・清掃し、再び帯電前露光部51による除電と帯電器52による帯電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。
【0208】
尚、70は感光体、帯電器、転写器、分離器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプロセスカートリッジである。
【0209】
本発明の有機電子写真感光体は電子写真複写機、レーザプリンター、LEDプリンター及び液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応するが、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く適用することができる。
【0210】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。文中の「部」は質量部を表す。
【0211】
実施例1(請求項1に対応した実施例)
合成例1(例示化合物T20の合成例)
【0212】
【化32】
【0213】
上記式で表される化合物10gをオキシ塩化リン32gに溶解させ、50℃まで加熱しジメチルホルムアミド22mlを少しずつ滴下した(発熱し40〜70℃になる)。反応液を90℃前後にコントロールしながら、15時間撹拌した。40℃まで放冷した後、余分なオキシ塩化リンを十分に加水分解し析出した結晶をろ別し、水で懸濁して洗浄し、洗液が中性になるまで洗浄を繰り返し下記構造式で表されるビスホルミル化合物9.25g(77%)を得た。
【0214】
【化33】
【0215】
上記得られたビスホルミル化合物2gと、下記構造式で表されるホスホネート化合物4.3gをジメチルホルムアミド20mlに溶解した。反応液を20℃前後に保ちながら、ナトリウムメトキシド1.0gを少しずつ添加した(発熱有り)。4時間撹拌後、水30mlを加え常法により精製処理を行って黄色結晶3.3g(81%)を得た。この化合物を、元素分析及び質量分析を行ったところ、下記表1のような結果となり例示化合物T20であることが確認された。
【0216】
【化34】
【0217】
元素分析(C53H49N)
【0218】
【表1】
【0219】
質量分析(C53H49N)
Mw(計算値)=699
Mw+(実測値)=699
上記の合成で得られたT20の化合物をT20−1とする。このT20−1は下記液体クロマトグラフィ(HPCL)の測定結果cis−cis/cis−trans/trans−trans混合比が1.1/2.2/1.0であった。尚、T20cis−cis、T20trans−trans、T20cis−transの構造式を下記に示す。
【0220】
液体クロマトグラフィの測定条件
測定機:島津LC6A(島津製作所製)
カラム:CLC−SIL(島津製作所製)
検出波長:290nm
移動相:n−ヘキサン/ジオキサン=10〜500/1
移動相の流速:約1ml/min
サンプル(T20)溶媒:n−ヘキサン/ジオキサン=10/1
サンプル(T20):3mg/溶媒10ml
【0221】
【化35】
【0222】
上記で得られたT20−1を液体クロマトグラフィを用いてcis−cis体、cis−trans体、trans−trans体に分離した化合物も得た。これらcis−cis体のT20をT20c−c、cis−trans体のT20をT20c−t、trans−trans体のT20をT20t−tとする。T20−1とT20c−c、T20c−t、T20t−tの4つの化合物を用い、混合比を変えて、表2に示す如くcis−cis/cis−trans/trans−transの混合比を持つT20−2〜T20−6の化合物を作製した。
【0223】
感光体1の作製
〈中間層〉
酸化チタン(1回目:シリカ・アルミナ処理、2回目:メチルハイドロジェンポリシロキサン処理:酸化チタン粒径35nm) 300部
ポリアミド樹脂 CM8000(東レ社製) 100部
メタノール 1000部
酸化チタン、ポリアミド樹脂、メタノールを同一容器中に加え超音波ホモジナイザーを用いて分散し、中間層用の塗布液を調製した。この塗布液を円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布し、110℃、1時間の加熱硬化を行い、4μmの乾燥膜厚で中間層を設けた。
【0224】
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0225】
〈電荷輸送層〉
電荷輸送物質(T20−1) 225部
ポリカーボネート(粘度平均分子量20,000) 300部
酸化防止剤(例示化合物1−3) 6部
ジクロロメタン 2000部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚24μmの電荷輸送層を形成し、感光体1を作製した。
【0226】
感光体2〜9の作製
感光体1で用いた電荷輸送物質(T20−1)をT20−2〜T20−6、T20c−c、T20c−t、20t−tに代え、異性体混合比を表2のように変えた以外は感光体1と同様にして感光体2〜9を作製した。
【0227】
【表2】
【0228】
以下に本発明に用いるトナーを作製した。
着色粒子1、2の作製(乳化重合会合法の例)
n−ドデシル硫酸ナトリウム0.90kgと純水10.0lを入れ攪拌溶解する。この溶液に、リーガル330R(キャボット社製カーボンブラック)1.20kgを徐々に加え、1時間よく攪拌した後に、サンドグラインダー(媒体型分散機)を用いて、20時間連続分散した。このものを「着色剤分散液1」とする。また、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.055kgとイオン交換水4.0lからなる溶液を「アニオン界面活性剤溶液A」とする。
【0229】
ノニルフェノールポリエチレンオキサイド10モル付加物0.014kgとイオン交換水4.0lからなる溶液を「ノニオン界面活性剤溶液B」とする。過硫酸カリウム223.8gをイオン交換水12.0lに溶解した溶液を「開始剤溶液C」とする。
【0230】
温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた100lのGL(グラスライニング)反応釜に、WAXエマルジョン(数平均分子量3000のポリプロピレンエマルジョン:数平均一次粒子径=120nm/固形分濃度=29.9%)3.41kgと「アニオン界面活性剤溶液A」全量と「ノニオン界面活性剤溶液B」全量とを入れ、攪拌を開始する。次いで、イオン交換水44.0lを加える。
【0231】
加熱を開始し、液温度が75℃になったところで、「開始剤溶液C」全量を滴下して加えた。その後、液温度を75℃±1℃に制御しながら、スチレン12.1kgとアクリル酸n−ブチル2.88kgとメタクリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン548gとを滴下しながら投入する。滴下終了後、液温度を80℃±1℃に上げて、6時間加熱攪拌を行った。ついで、液温度を40℃以下に冷却し攪拌を停止し、ポールフィルターで濾過し、これを「ラテックス▲1▼−A」とする。
【0232】
なお、ラテックス▲1▼−A中の樹脂粒子のガラス転移温度は57℃、軟化点は121℃、分子量分布は、重量平均分子量=1.27万、重量平均粒径は120nmであった。
【0233】
また、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.055kgをイオン交換純水4.0lに溶解した溶液を「アニオン界面活性剤溶液D」とする。また、ノニルフェノールポリエチレンオキサイド10モル付加物0.014kgをイオン交換水4.0lに溶解した溶液を「ノニオン界面活性剤溶液E」とする。
【0234】
過硫酸カリウム(関東化学社製)200.7gをイオン交換水12.0lに溶解した溶液を「開始剤溶液F」とする。
【0235】
温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛形バッフルを付けた100lのGL反応釜に、WAXエマルジョン(数平均分子量3000のポリプロピレンエマルジョン:数平均一次粒子径=120nm/固形分濃度29.9%)3.41kgと「アニオン界面活性剤溶液D」全量と「ノニオン界面活性剤溶液E」全量とを入れ、攪拌を開始する。次いで、イオン交換水44.0lを投入する。加熱を開始し、液温度が70℃になったところで、「開始剤溶液F」を添加する。ついで、スチレン11.0kgとアクリル酸n−ブチル4.00kgとメタクリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン9.02gとをあらかじめ混合した溶液を滴下する。滴下終了後、液温度を72℃±2℃に制御して、6時間加熱攪拌を行った。さらに、液温度を80℃±2℃に上げて、12時間加熱攪拌を行った。液温度を40℃以下に冷却し攪拌を停止する。ポールフィルターで濾過し、この濾液を「ラテックス▲1▼−B」とした。
【0236】
なお、ラテックス▲1▼−B中の樹脂粒子のガラス転移温度は58℃、軟化点は132℃、分子量分布は、重量平均分子量=24.5万、重量平均粒径は110nmであった。
【0237】
塩析剤としての塩化ナトリウム5.36kgをイオン交換水20.0lに溶解した溶液を「塩化ナトリウム溶液G」とする。
【0238】
フッ素系ノニオン界面活性剤1.00gをイオン交換水1.00lに溶解した溶液を「ノニオン界面活性剤溶液H」とする。
【0239】
温度センサー、冷却管、窒素導入装置、粒径および形状のモニタリング装置を付けた100lのSUS反応釜に、上記で作製したラテックス▲1▼−A=20.0kgとラテックス▲1▼−B=5.2kgと着色剤分散液1=0.4kgとイオン交換水20.0kgとを入れ攪拌する。ついで、40℃に加温し、塩化ナトリウム溶液G、イソプロパノール(関東化学社製)6.00kg、ノニオン界面活性剤溶液Hをこの順に添加する。その後、10分間放置した後に、昇温を開始し、液温度85℃まで60分で昇温し、85±2℃にて0.5〜3時間加熱攪拌して塩析/融着させながら粒径成長させる。次に純水2.1lを添加して粒径成長を停止する。
【0240】
温度センサー、冷却管、粒径および形状のモニタリング装置を付けた5lの反応容器に、上記で作製した融着粒子分散液5.0kgを入れ、液温度85℃±2℃にて、0.5〜15時間加熱攪拌して形状制御した。その後、40℃以下に冷却し攪拌を停止する。次に遠心分離機を用いて、遠心沈降法により液中にて分級を行い、目開き45μmの篩いで濾過し、この濾液を会合液▲1▼とする。ついで、ヌッチェを用いて、会合液▲1▼よりウェットケーキ状の非球形状粒子を濾取した。その後、イオン交換水により洗浄した。
【0241】
この非球形状粒子をフラッシュジェットドライヤーを用いて吸気温度60℃にて乾燥させ、ついで流動層乾燥機を用いて60℃の温度で乾燥させた。前記塩析/融着段階および形状制御工程のモニタリングにおいて、攪拌回転数、および加熱時間を制御することにより、形状および形状係数の変動係数を制御し、さらに液中分級により、粒径および粒度分布の変動係数を調整して、表3に示す着色粒子1、及び2を得た。
【0242】
着色粒子3の作製(懸濁重合法の例)
スチレン=165g、n−ブチルアクリレート=35g、カーボンブラック=10g、ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物=2g、スチレン−メタクリル酸共重合体=8g、パラフィンワックス(mp=70℃)=20gを60℃に加温し、TKホモミキサー(特殊機化工業社製)にて12000rpmで均一に溶解、分散した、これに重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−バレロニトリル)=10gを加えて溶解させ、重合性単量体組成物を調製した。ついで、イオン交換水710gに0.1M燐酸ナトリウム水溶液450gを加え、TKホモミキサーにて13000rpmで攪拌しながら1.0M塩化カルシウム68gを徐々に加え、燐酸三カルシウムを分散させた懸濁液を調製した。この懸濁液に上記重合性単量体組成物を添加し、TKホモミキサーにて10000rpmで20分間攪拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、攪拌翼の構成が図3に示したような構成の反応装置(交差角αは45°)を使用し、75〜95℃にて5〜15時間反応させた。塩酸により燐酸三カルシウムを溶解除去し、次に遠心分離機を用いて、遠心沈降法により液中にて分級を行い、ついで濾過、洗浄、乾燥させた。
【0243】
前記重合時にモニタリングを行い、液温度、攪拌回転数、および加熱時間を制御することにより、形状および形状係数の変動係数を制御し、さらに液中分級により、粒径および粒度分布の変動係数を調整して、下記表3に示す着色粒子3を得た。
【0244】
【表3】
【0245】
以上の着色粒子1〜3と下記表4、表5に示す外添剤を添加し、ヘンシェルミキサーにて30m/secの回転条件で混合してトナー1〜12を作製した。
【0246】
【表4】
【0247】
【表5】
【0248】
現像剤の作製
下記トナーとキャリアよりなる現像剤を作製した。
【0249】
また、前記これら「トナー1」〜「トナー12」のそれぞれとシリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径が60μmのフェライトキャリアを混合してトナー濃度が6%の現像剤を作製し印字評価に使用した。この現像剤をトナーに対応して「現像剤1」〜「現像剤12」とする。
【0250】
評価
上記感光体1〜9と現像剤1〜12を表6のように組み合わせ、評価機としてコニカ社製デジタル複写機Konica「Sitios7075」(コロナ帯電、レーザ露光、反転現像、静電転写、爪分離、ブレードクリーニング、クリーニング補助ブラシローラー採用プロセスを有し、プリント速度75枚/min)を用い評価した。クリーニング性及び画像評価は、画素率が7%の文字画像、人物顔写真、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にあるオリジナル画像をA4中性紙に複写して行った。複写条件は最も厳しいと思われる高温高湿環境(30℃、80%RH)にて連続20万枚コピー行い、評価を行った。但し、コピー開始前に、感光体表面にセッティングパウダーをまぶし、感光体とクリーニングブレードをなじませた後20万枚のコピーを行った。評価項目及び評価基準を下記に示す。
【0251】
【表6】
【0252】
評価項目及び評価基準
画像濃度(マクベス社製反射濃度計「RD−918」を使用して測定。紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で測定した。初期と20万枚コピー後の両方で評価)
◎:初期と20万枚コピー後の両方共1.2以上(良好)
○:初期と20万枚コピー後の両方共1.0以上(実用上問題ないレベル)
×:初期と20万枚コピー後の少なくとも一方が1.0未満
(実用上問題となるレベル)
カブリ:ベタ白画像濃度で判定
マクベス社製反射濃度計「RD−918」を用いて、印字されていないコピー用紙(白紙)の濃度を20カ所、絶対画像濃度で測定し、その平均値を白紙濃度とする。次に、画像形成がなされた評価用紙の白地部分を同様に20カ所、絶対画像濃度で測定し、その平均濃度から前記白紙濃度を引いた値をカブリ濃度として評価した。
【0253】
◎:初期と20万枚コピー後の両方共0.005以下(良好)
○:初期と20万枚コピー後の両方共0.01以下(実用上問題ないレベル)×:初期と20万枚コピー後の少なくとも一方が0.01より大(明らかに、実用上問題あり)
解像度(文字画像の判別容易性で判定)
上記20万枚のコピー後に、3ポイント、5ポイントの文字画像を形成し、下記の判断基準で評価した。
【0254】
◎:3ポイント、5ポイントとも明瞭であり、容易に判読可能(良好)
○:3ポイントは一部判読不能、5ポイントは明瞭であり、容易に判読可能
(実用上問題ないレベル)
×:3ポイントは殆ど判読不能、5ポイントも一部あるいは全部が判読不能
(実用上問題となるレベル)
クリーニング性(10万及び20万枚コピー終了後にA3紙に連続10枚複写を行い、ベタ白部でのクリーニング不良の発生の有無で判定)
◎:20万枚までトナーのすり抜け発生なし(良好)
○:10万枚までトナーのすり抜け発生なし(実用上問題ないレベル)
×:10万枚未満でトナーのすり抜け発生(実用上問題となるレベル)
白ヌケ(上記20万枚コピー後、更にハーフトーン画像100枚を作製して評価)
白ヌケの評価は、長径が0.4mm以上の白ヌケがA4紙当たり何個あるかで判定した。尚、白ヌケ長径はビデオプリンター付き顕微鏡等で測定できる。白ヌケ評価の判定基準は、下記に示す通りである。
【0255】
◎:0.4mm以上の白ヌケ頻度:全ての複写画像が3個/A4以下(良好)
○:0.4mm以上の白ヌケ頻度:4個/A4以上、19個/A4以下が1枚以上発生(実用上問題ないレベル)
×:0.4mm以上の白ヌケ頻度:20個/A4以上が1枚以上発生(実用上問題となるレベル)
黒ポチ(上記20万枚コピー後、更にベタ白のコピー画像100枚を作製して評価)
黒ポチの評価は、長径が0.4mm以上の黒ポチがA4紙当たり何個あるかで判定した。尚、黒ポチ長径はビデオプリンター付き顕微鏡等で測定できる。黒ポチ評価の判定基準は、下記に示す通りである。
【0256】
◎:0.4mm以上の黒ポチ頻度:全ての複写画像が3個/A4以下(良好)
○:0.4mm以上の黒ポチ頻度:4個/A4以上、19個/A4以下が1枚以上発生(実用上問題ないレベル)
×:0.4mm以上の黒ポチ頻度:20個/A4以上が1枚以上発生(実用上問題となるレベル)
その他評価条件
尚、上記Sitios7075を用いたその他の評価条件は下記の条件に設定した。
【0257】
帯電条件
帯電器;スコロトロン帯電器、初期帯電電位を−750V
露光条件
露光部電位を−50Vにする露光量に設定
現像条件
DCバイアス;−550V
転写条件
転写極;コロナ帯電方式
クリーニング条件
クリーニング部に硬度70°、反発弾性65%、厚さ2(mm)、自由長9mmのクリーニングブレードをカウンター方向に線圧18(N/m)となるように重り荷重方式で当接した。
【0258】
評価結果を表7に示した。
【0259】
【表7】
【0260】
表7から明らかなように、本発明の電子写真感光体(立体異性体混合物中の最大異性体成分の含有率が40〜90質量%である電荷輸送物質を含有する感光体)とトナーを用いた組み合わせ1〜8、13、15〜17は白ヌケ、黒ポチ、クリーニング性等の各評価が実用上問題のないレベル以上であるのに対し、トナーが本発明外の組み合わせ9、10、11、12では、白ヌケ、クリーニング性の劣化が著しく、解像度も劣化している。又感光体が本発明外の組み合わせ14、19は白ヌケ、クリーニング性の劣化が著しく、18、20では、更にカブリも発生している。
【0261】
実施例2(請求項1に対応した実施例)
合成例2(例示化合物T83の合成例)
【0262】
【化36】
【0263】
上記式で表される化合物10gをジメチルホルムアミド40mlに溶解させ、40℃まで加熱しオキシ塩化リン9.2gを少しずつ滴下した(発熱し40〜70℃になる)。反応液を70℃前後にコントロールしながら、3時間撹拌した。40℃まで放冷した後余分なオキシ塩化リンを十分に加水分解し析出した結晶をろ別し、水で懸濁して洗浄し、洗液が中性になるまで洗浄を繰り返し下記構造式で表されるビスホルミル化合物9.25g(85%)を得た。
【0264】
【化37】
【0265】
上記得られたビスホルミル化合物4gと、シンナミルトリホスホニウムブロミド9.3gをテトラヒドロフラン50mlに溶解した。反応液を20℃前後に保ちながら、ナトリウムメトキシド1.7gを少しずつ添加した(発熱有り)。2時間撹拌後、水30mlを加え常法により精製処理を行って黄色結晶3.37g(62%)を得た。この化合物を、元素分析及び質量分析を行ったところ、下記表8のような結果となり例示化合物T83であることが確認された。
【0266】
元素分析(C56H40N2)
【0267】
【表8】
【0268】
質量分析(C56H40N2)
Mw(計算値)=740
Mw+(実測値)=740
上記の合成で得られたT83の化合物をT83−1とする。このT83−1は下記液体クロマトグラフィ(HPCL)の測定結果cis−cis/cis−trans/trans−trans混合比が1.7/3.0/1.0であった。尚、T83cis−cis、T83trans−transの構造式を下記に示す。
【0269】
液体クロマトグラフィの測定条件
測定機:島津LC6A(島津製作所製)
カラム:CLC−SIL(島津製作所製)
検出波長:290nm
移動相:n−ヘキサン/ジオキサン=10〜500/1
移動相の流速:約1ml/min
サンプル(T83)溶媒:n−ヘキサン/ジオキサン=10/1
サンプル(T83):3mg/溶媒10ml
【0270】
【化38】
【0271】
上記で得られたT83−1を液体クロマトグラフィを用いてcis−cis体、cis−trans体、trans−trans体に分離した化合物も得た。これらcis−cis体のT83をT83c−c、cis−trans体のT83をT83c−t、trans−trans体のT83をT83t−tとする。T83−1とT83c−c、T83c−t、T83t−tの4つの化合物を用い、混合比を変えて、表9に示す如くcis−cis/cis−trans/trans−transの混合比を持つT83−2〜T83−6の化合物を作製した。
【0272】
感光体11〜19の作製
感光体1〜9のT20−1〜T20−6、T20c−c、T20c−t、T20t−tをT83−1〜T83−6、T83c−c、T83c−t、T83t−tに代え、中間層の酸化チタンを下記の表面処理酸化チタンに変更した以外は同様にして感光体11〜19を作製した。
【0273】
酸化チタン(1回目:アルミナ処理、2回目:フッ化アルキルトリメトキシシラン:酸化チタン粒径70nm)
【0274】
【表9】
【0275】
評価
上記感光体11〜19と現像剤1〜12を表10のように組み合わせ、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表11に記載する。
【0276】
【表10】
【0277】
【表11】
【0278】
表11から明らかなように、本発明の電子写真感光体(立体異性体混合物中の最大異性体成分の含有率が40〜90質量%である電荷輸送物質を含有する感光体)とトナーを用いた組み合わせ21〜28、33、35〜37は白ヌケ、黒ポチ、クリーニング性等の各評価が実用上問題のないレベル以上であるのに対し、トナーが本発明外の組み合わせ29、30、31、32では、白ヌケ、クリーニング性の劣化が著しく、解像度も劣化している。又感光体が本発明外の組み合わせ34、39は白ヌケ、クリーニング性の劣化が著しく、38、40では、更にカブリも発生している。
【0279】
酸化チタン、ポリアミド樹脂、メタノールを同一容器中に加え超音波ホモジナイザーを用いて分散し、中間層用の塗布液を調製した。この塗布液を円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布し、110℃、1時間の加熱硬化を行い、4μmの乾燥膜厚で中間層を設けた。
【0280】
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0281】
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、その後100℃、60分間の乾燥を行い、乾燥膜厚24μmの電荷輸送層を形成して感光体21を作製した。感光体21の電荷輸送層の固形分は531g(残留溶媒は0.1質量%未満に乾燥されているので、固形分には加えない)となり、電荷輸送層中の単位質量当たりの電荷輸送物質の総モル数は5.1×10−4mol/gである。
【0282】
【化39】
【0283】
感光体22〜33の作製
感光体21で用いた電荷輸送物質の種類、量及びポリカーボネートの量を表12のように代え、電荷輸送層中の単位質量当たりの電荷輸送物質の総モル数を表12のように代えた以外は感光体21と同様にして感光体22〜33を作製した。
【0284】
【表12】
【0285】
表中、T101は下記化学構造の電荷輸送物質を表す。
【0286】
【化40】
【0287】
評価
上記感光体21〜33と現像剤1〜12を表13のように組み合わせ、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表14に記載する。
【0288】
【表13】
【0289】
【表14】
【0290】
表14から明らかなように、本発明の電子写真感光体(立体異性体混合物を電荷輸送層単位質量当たり、2.0×10−4(mol/g)〜7.0×10−4(mol/g)電荷輸送物質を含有した感光体)とトナーを用いた組み合わせ41〜48、53〜58、61〜63は白ヌケ、黒ポチ、クリーニング性等の各評価が実用上問題のないレベル以上であるのに対し、トナーが本発明外の組み合わせ49、50、51、52では、白ヌケ、クリーニング性の劣化が著しく、解像度も劣化している。又、感光体が本発明外の組み合わせ59(電荷輸送物質の量が少ない)では、画像濃度が低下し、カブリも発生して解像度が低下しており、組み合わせ60(電荷輸送物質の量が多い)では、白ヌケ、クリーニング性の劣化が著しく、解像度も低下している。又、電荷輸送物質が本発明外の組み合わせ64では、白ヌケ、黒ポチ、クリーニング性が劣化し、解像度が低下している。
【0291】
実施例4(請求項3に対応した実施例)
合成例3(例示化合物T50の合成例)
【0292】
【化41】
【0293】
上記式で表される化合物10gをオキシ塩化リン34gに溶解させ、50℃まで加熱しジメチルホルムアミド23mlを少しずつ滴下した(発熱し40〜70℃になる)。反応液を90℃前後にコントロールしながら、15時間撹拌した。40℃まで放冷した後、余分なオキシ塩化リンを十分に加水分解し析出した結晶をろ別し、水で懸濁して洗浄し、洗液が中性になるまで洗浄を繰り返し下記構造式で表されるビスホルミル化合物9.43g(78%)を得た。
【0294】
【化42】
【0295】
上記得られたビスホルミル化合物2gと、下記構造式で表されるホスホネート化合物4.3gをジメチルホルムアミド20mlに溶解した。反応液を20℃前後に保ちながら、ナトリウムメトキシド1.0gを少しずつ添加した(発熱有り)。4時間撹拌後、水30mlを加え常法により精製処理を行って黄色結晶3.3g(81%)を得た。この黄色結晶を、元素分析及び質量分析を行ったところ、下記表15のような結果となり例示化合物T50であることが確認された。
【0296】
【化43】
【0297】
元素分析(C40H39N)
【0298】
【表15】
【0299】
質量分析(C40H39N)
Mw(計算値)=533
Mw+(実測値)=533
上記の合成で得られたT50の化合物をT50−1とする。このT50−1は下記液体クロマトグラフィ(HPCL)の測定結果cis−cis/cis−trans/trans−trans混合比が1.2/2.0/1.0であった。尚、T50cis−cis、T50trans−trans、T50cis−transの構造式を下記に示す。
【0300】
【化44】
【0301】
上記で得られたT50−1を液体クロマトグラフィを用いてcis−cis体、cis−trans体、trans−trans体に分離した化合物も得た。これらcis−cis体のT50をT50c−c、cis−trans体のT50をT50c−t、trans−trans体のT50をT50t−tとする。T50−1とT50c−c、T50c−t、T50t−tの4つの化合物を用い、混合比を変えて、表16に示す如くcis−cis/cis−trans/trans−transの混合比を持つT50−2〜50−5の化合物を作製した。
【0302】
酸化チタン、ポリアミド樹脂、メタノールを同一容器中に加え超音波ホモジナイザーを用いて分散し、中間層用の塗布液を調製した。この塗布液を円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布し、110℃、1時間の加熱硬化を行い、4μmの乾燥膜厚で中間層を設けた。
【0303】
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0304】
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、その後100℃、60分間の乾燥を行い、残留溶媒量を0.1質量%以下にし、乾燥膜厚24μmの電荷輸送層を形成して感光体41を作製した。尚、感光体41の電荷輸送層の固形分は電荷輸送物質、ポリカーボネートZ、及び酸化防止剤の合計量:441gであり、電荷輸送物質135gのモル数は0.253molであるので、単位質量当たりの電荷輸送物質のモル数は5.7×10−4mol/gである。
【0305】
【化45】
【0306】
感光体42〜51の作製
感光体41で用いた電荷輸送物質の種類とその量を表16のように変えた以外は感光体41と同様にして感光体42〜51を作製した。
【0307】
【表16】
【0308】
評価
上記感光体41〜51と現像剤1〜12を表17のように組み合わせ、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表18に記載する。
【0309】
【表17】
【0310】
【表18】
【0311】
表18から明らかなように、本発明の電子写真感光体(電荷輸送層が立体異性体混合物の電荷輸送物質を含有し、該電荷輸送層のバインダー樹脂のガラス転移点Tgbと電荷輸送層のガラス転移点Tglが、前記関係を満たした感光体)とトナーを用いた組み合わせ71〜78、83〜86は白ヌケ、黒ポチ、クリーニング性等の各評価が実用上問題のないレベル以上であるのに対し、トナーが本発明外の組み合わせ79、80、81、82では、白ヌケ、クリーニング性の劣化が著しく、解像度も劣化している。又、感光体が本発明外の組み合わせ87〜89(電荷輸送物質が立体異性体混合物ではない)では、白ヌケ、クリーニング性の劣化が発生し、カブリも発生して解像度が低下しており、組み合わせ90〜92では(電荷輸送層のTglが100℃未満)では、白ヌケ、クリーニング性の劣化が著しく、解像度も低下している。
【0312】
【発明の効果】
上記の実施例から明らかなように、本発明の条件を満たした画像形成方法は、白ヌケや黒ポチ等の画像欠陥の発生を防止し、クリーニング性に優れ、鮮鋭な電子写真画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の1例としての画像形成装置の断面構成図である。
【図2】(a)は、角のないトナー粒子の投影像を示す説明図であり、(b)および(c)は、それぞれ角のあるトナー粒子の投影像を示す説明図である。
【図3】重合トナー反応装置の一例を示す斜視図である。
【図4】重合トナー反応装置の一例を示す断面図である。
【図5】攪拌翼の形状の具体例を示す概略図である。
【符号の説明】
50 感光体ドラム(又は感光体)
51 帯電前露光部
52 帯電器
53 像露光器
54 現像器
541 現像スリーブ
543,544 現像剤攪拌搬送部材
547 電位センサー
57 給紙ローラー
58 転写電極
59 分離電極(分離器)
60 定着装置
61 排紙ローラー
62 クリーニング器
70 プロセスカートリッジ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an image forming method and an image forming apparatus used for an electrophotographic copying machine, a printer, and the like.
[0002]
[Prior art]
Electrophotographic photoreceptors (hereinafter, also simply referred to as photoreceptors) mainly include inorganic photoreceptors such as Se, arsenic, arsenic / Se alloy, CdS, ZnO, etc., and organic photoreceptors which are excellent in advantages such as pollution and ease of production. Moving on, organic photoreceptors using various materials have been developed.
[0003]
In recent years, function-separated type photoreceptors in which charge generation and charge transport functions are assigned to different materials have become the mainstream, and among them, a stacked organic photoreceptor in which a charge generation layer and a charge transport layer are stacked is widely used. Have been.
[0004]
Turning to the electrophotographic process, the latent image forming method is roughly classified into analog image forming using a halogen lamp as a light source and digital image forming using an LED or a laser as a light source. Recently, digital latent image forming systems are rapidly becoming the mainstream as printers for hard copy of personal computers, and also in ordinary copying machines, because of their ease of image processing and development in multifunction machines.
[0005]
In digital image formation, a laser, particularly a semiconductor laser or LED, is used as a light source when writing image information converted into a digital electric signal as an electrostatic latent image on a photoconductor.
[0006]
In digital writing, the writing speed is reduced because the exposure beam diameter is small. For this reason, a combination with reversal development is mainly used as a development method of an exposed portion. However, a unique problem of the image formation method using this reversal development is that a toner should be formed at a place where an image should be originally formed as a white background. It is known that fogging occurs due to adhesion of the toner, that is, generation of black spots due to a local defect of the photoconductor.
[0007]
In order to solve these problems, a technique using an intermediate layer in an organic photoreceptor has been developed. For example, an electrophotographic photoreceptor having a configuration in which an intermediate layer is provided between a conductive support and a photosensitive layer, and titanium oxide particles are dispersed in a resin in the intermediate layer is known. Also, a technique of an intermediate layer containing surface-treated titanium oxide is known. For example, titanium oxide surface-treated with iron oxide and tungsten oxide of JP-A-4-303846, titanium oxide surface-treated with an amino group-containing coupling agent of JP-A-9-96916, and JP-A-9-258469. Titanium oxide surface-treated with an organosilicon compound, titanium oxide surface-treated with methylhydrogenpolysiloxane of JP-A-8-328283, metal oxide of JP-A-11-344826, or surface-treated with an organic compound Organic photoreceptors having an intermediate layer using dendritic titanium oxide have been proposed.
[0008]
However, even with these technologies, in severe environments such as high temperature and high humidity, the prevention of black spots is still insufficient, or the residual potential increases due to repeated use, and the exposure portion potential increases. There is a problem that the image density cannot be sufficiently obtained.
[0009]
Furthermore, if the insulating property of the intermediate layer is increased to prevent free carriers from the conductive support to the photosensitive layer and the number of black spots is reduced, image defects called "white spots" opposite to the black spots occur. Has been found to be easy to do. This white drop refers to a dot or linear image defect that is not developed into a halftone or black solid image of reversal development. This phenomenon is caused by the fact that the charge is not lost in the image exposure portion when forming a latent image on the organic photoreceptor. It is considered that a minute portion is generated, which is considered to be a phenomenon opposite to the above black spot. As described above, in the image forming apparatus using the organic photoreceptor, image defects such as black spots on a white background and white spots on a black background or a halftone occur, and development of an image forming method that resolves both of these image defects has been developed. It is becoming necessary.
[0010]
On the other hand, in digital image formation, not only copying but also a method of producing an original image increases, and digital electrophotographic image formation tends to require higher image quality.
[0011]
One of the above-described high image quality technologies is an image forming method using a small particle size toner such as a polymerized toner. However, the small particle size toner increases the adhesive force of the toner particles to the photoreceptor and causes the toner Problems such as a decrease in transferability to recording paper and a decrease in cleaning performance tend to occur. When the transferability and the cleaning property are reduced, not only the image density is reduced but also the residual toner on the photoreceptor is not sufficiently removed, so-called “toner slip-through” occurs. Image defects such as "drop" are easily generated. In addition, the frictional resistance between the photoconductor and the cleaning blade also increases, and an abnormal sound called “blade squeal” is generated, and “blade turning (blade reversal phenomenon)” is likely to occur.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned problem, and even when a toner having a reduced particle size is used, the transferability and cleaning property of the toner are good, and image defects such as black spots and white spots in reversal development are generated. Another object of the present invention is to provide an image forming method and an image forming apparatus capable of providing a high quality electrophotographic image.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have conducted various studies to solve the above-described problems. As a result, the electrophotography has good toner transferability and cleaning properties, and does not generate white spots or black spots in reversal development and has good sharpness. In order to obtain an image, the charge transport layer formed as the surface layer of the organic photoreceptor is used as a charge transport layer to which toner and paper dust are unlikely to adhere, and is used for developing a latent image on such an organic photoreceptor. The present inventors have found that it is necessary to configure the toner itself to be hard to adhere to the organic photoreceptor, and have completed the present invention. That is, it has been found that the object of the present invention can be achieved by the following configuration.
[0014]
1. An image forming method for forming an electrostatic latent image on an organic photoreceptor having a charge generating layer and a charge transport layer on a conductive support, and visualizing the electrostatic latent image using a developer; The transport layer contains a charge transport material having a stereoisomer mixture and a content of a maximum isomer component in the stereoisomer mixture of 40 to 90% by mass, and the developer has at least a number average primary particle size. A toner obtained by adding fine particles of 5 to 49 nm and fine particles of 50 to 200 nm to colored particles.
[0015]
2. An image forming method for forming an electrostatic latent image on an organic photoreceptor having a charge generating layer and a charge transport layer on a conductive support, and visualizing the electrostatic latent image using a developer; When the transport layer has a mole number per unit mass of 2.0 × 10 -4 (Mol / g)-7.0 x 10 -4 (Mol / g) of a charge transport material of a stereoisomer mixture, wherein the developer is obtained by adding at least fine particles having a number average primary particle diameter of 5 to 49 nm and fine particles of 50 to 200 nm to colored particles. An image forming method comprising:
[0016]
3. An image forming method for forming an electrostatic latent image on an organic photoreceptor having a charge generating layer and a charge transport layer on a conductive support, and visualizing the electrostatic latent image using a developer; The transport layer contains a charge transport material of a stereoisomer mixture, and the glass transition point Tgb of the binder resin of the charge transport layer and the glass transition point Tgl of the charge transport layer satisfy the following relationship, and the developer is at least: An image forming method, comprising: a toner obtained by adding fine particles having a number average primary particle diameter of 5 to 49 nm and fine particles having a number average particle diameter of 50 to 200 nm to colored particles.
[0017]
100 ° C <Tgl <Tgb (both Tgb and Tgl, the unit is ° C)
4. The organic photoconductor according to any one of the above items 1 to 3, wherein the organic photoconductor has an intermediate layer containing N-type semiconductor particles in a binder resin between the conductive support and the charge generation layer. Image forming method.
[0018]
5. 5. The image forming method according to the above item 4, wherein the N-type semiconductive particles have been subjected to a surface treatment a plurality of times.
[0019]
6. 6. The image forming method according to the above item 4 or 5, wherein the N-type semiconductive particles are titanium oxide.
[0020]
7. 7. An image forming apparatus, wherein a latent image on an organic photoreceptor is visualized by using the image forming method according to any one of 1 to 6.
[0021]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The organic photoreceptor of the present invention (hereinafter, also simply referred to as a photoreceptor) has a photosensitive layer on a conductive support, the charge transport layer of the organic photoreceptor contains a charge transport material of a stereoisomer mixture, and The stereoisomer mixture is characterized in that the content of the maximum isomer component of the charge transport material is 40 to 90% by mass.
[0022]
Specifically, by using a compound having a charge transporting property as a mixture of stereoisomers as a charge transporting material such as a charge transporting layer constituting a surface layer, a white toner which is easily generated in an electrophotographic image using a small particle size toner is used. An organic photoreceptor which effectively prevents image defects such as dropping and black spots and has good electrophotographic characteristics such as chargeability and sensitivity can be obtained. And, the content of the maximum component of the stereoisomer mixture needs to be 40 to 90% by mass. When the content of the maximum component is more than 90% by mass, the dispersibility of the charge transporting substance is deteriorated, the image density is reduced, and black spots and fogging are easily generated. On the other hand, if it is less than 40% by mass, the occurrence of white spots increases, the resolution is reduced, and the stability of electrophotographic characteristics is impaired. In particular, the content of the maximum component is preferably 45 to 80% by mass.
[0023]
The effect as described above is as follows. By using the charge transport material of the stereoisomer mixture, the compatibility between the binder of the photosensitive layer, for example, the charge transport layer and the charge transport material is improved, and the film quality and electrophotographic properties of the charge transport layer are improved. However, it is considered that the adhesion between the photoconductor and the toner is reduced, and the transferability and cleaning property of the toner are improved. These improvement effects are remarkably exhibited in combination with the small particle size toner used in the present invention.
[0024]
The molecular weight of the charge transport material having a stereoisomer structure is preferably 500 or more and 1500 or less. By using such a high molecular weight charge transporting substance, the film quality of the charge transporting layer can be improved, and the effect of the present invention described above can be made more remarkable.
[0025]
Further, in the organic photoreceptor of the present invention, the charge transport layer of the organic photoreceptor may contain 2.0 × 10 -4 (Mol / g)-7.0 x 10 -4 (Mol / g).
[0026]
By including the above amount of the charge transport material of the stereoisomer mixture in the surface layer (charge transport layer) of the organic photoreceptor, it becomes easy to generate white spots, black spots, etc., which are likely to occur in electrophotographic images using small particle size toner. An organic photoreceptor that effectively prevents image defects and has good electrophotographic characteristics such as chargeability and sensitivity can be obtained. The above amount is 2.0 × 10 -4 (Mol / g), the electrophotographic characteristics such as sensitivity are liable to be deteriorated. -4 (Mol / g), the adhesion of the small particle size toner to the surface of the photoreceptor is increased, so that poor cleaning is likely to occur and white spots are likely to occur. Further, the amount of the charge transporting substance in the stereoisomer mixture of the charge transporting layer is 3.0 × 10 4 in terms of moles per unit mass of the charge transporting layer. -4 (Mol / g)-6.0 x 10 -4 (Mol / g) is more preferable. Also in this case, the content of the maximum isomer component in the stereoisomer mixture is preferably from 40 to 90% by mass, more preferably from 45 to 80% by mass.
[0027]
In the organic photoreceptor of the present invention, the surface layer (charge transport layer) of the organic photoreceptor contains a charge transport material of a mixture of stereoisomers, and the glass transition point Tgb of the binder resin of the charge transport layer and the charge transport. The glass transition point Tgl of the layer has the following relationship.
[0028]
100 ° C <Tgl <Tgb (both Tgb and Tgl, the unit is ° C)
The charge transport layer of the organic photoreceptor contains a charge transport material of a mixture of stereoisomers, and the glass transition point Tgl of the charge transport layer is configured to be 100 ° C. or higher, so that an electrophotographic image using a small particle size toner can be obtained. An organic photoreceptor that effectively prevents image defects such as white spots and black spots, which are likely to occur, and has good electrophotographic characteristics such as chargeability and sensitivity can be obtained. When the glass transition point Tgl of the charge transporting layer is 100 ° C. or lower, the adhesion of the small particle size toner to the surface of the photoreceptor becomes strong, and poor cleaning tends to occur, and white spots tend to occur. Also in this case, the content of the maximum isomer component in the stereoisomer mixture is preferably from 40 to 90% by mass, more preferably from 45 to 80% by mass.
[0029]
Conventionally, the charge transport layer contains a large amount of a charge transport material in the charge transport layer in order to transport charges generated in the charge generation layer to the surface of the photoreceptor. For this reason, it was extremely difficult for the charge transport layer to have a glass transition point exceeding 100 ° C. even if the amount of the residual solvent was reduced or the amount and quality of other additives were selected and used. In the present invention, by using a charge transporting substance of a mixture of stereoisomers as the charge transporting substance, the charge transporting layer (surface) in which the glass transition point Tgl of the charge transporting layer (surface layer) does not decrease and the charge transporting ability does not decrease. Layer).
[0030]
The charge transport material of the stereoisomer mixture according to the present invention refers to a charge transport material having the same chemical structural formula and having an isomer structure caused by different configuration of atoms or atomic groups therein. .
[0031]
As the charge transport material of the stereoisomer mixture of the present invention, a bis (arylethenylphenyl) aniline compound or a bis or tributadiene compound is preferable.
[0032]
The bis (arylethenylphenyl) aniline compound of the present invention refers to a group of compounds having two arylethenylphenyl groups having the same chemical structure at the nitrogen atom of aniline, and is preferably represented by the following general formula (1). Compounds having an alkyl group or an alkoxy group at the ortho or para position of the aniline group as in the general formulas (2) to (6) are preferable.
[0033]
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[0034]
In the general formula (1), R 1 , R 2 , R 3 , R 4 , R 5 Is a hydrogen atom, an alkyl group or an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, respectively. Ar 1 Is a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted aromatic group, Ar 2 Represents a substituted or unsubstituted aromatic group.
[0035]
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[0036]
In the general formula (2), R 1 , R 2 , R 3 , R 4 Is a hydrogen atom, an alkyl group or an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, respectively. Ar 1 Is a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted aromatic group, Ar 2 Represents a substituted or unsubstituted aromatic group.
[0037]
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[0038]
In the general formula (3), R 1 , R 2 , R 3 , R 4 Is a hydrogen atom, an alkyl group or an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, respectively. Ar 1 Is a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted aromatic group, Ar 2 Represents a substituted or unsubstituted aromatic group.
[0039]
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[0040]
In the general formula (4), R 1 , R 2 , R 3 Is a hydrogen atom, an alkyl group or an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, respectively. Ar 1 Is a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted aromatic group, Ar 2 Represents a substituted or unsubstituted aromatic group.
[0041]
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[0042]
In the general formula (5), R 1 , R 2 , R 3 Is a hydrogen atom, an alkyl group or an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, respectively. Ar 1 Is a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted aromatic group, Ar 2 Represents a substituted or unsubstituted aromatic group.
[0043]
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[0044]
In the general formula (6), R 1 , R 2 Is a hydrogen atom, an alkyl group or an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, respectively. Ar 1 Is a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted aromatic group, Ar 2 Represents a substituted or unsubstituted aromatic group.
[0045]
In addition, Ar in the general formulas (1) to (6) 1 , Ar 2 Is preferably a substituted or unsubstituted aromatic group represented by the following general formula (7).
[0046]
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[0047]
In the general formula (7), R 6 ~ R 17 Is a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, an alkoxy group, a halogenated alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, a halogen atom or an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, respectively.
[0048]
Examples of the preferred bis (arylethenylphenyl) aniline-based compound of the present invention are shown below, but the present invention is not limited to the following compound examples. In addition, any of these compounds can have a stereoisomer structure.
[0049]
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[0050]
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[0051]
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[0052]
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[0053]
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[0054]
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[0055]
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[0056]
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[0057]
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[0058]
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[0059]
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[0060]
On the other hand, a bis or tributadiene compound means a compound having two or three butadiene structures symmetrically via a nitrogen atom, and a compound represented by the following general formula (8) or (9) preferable.
[0061]
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[0062]
In the general formula (8), R 1 , R 2 , R 3 , R 4 , R 5 , R 6 May be the same or different, and represents a hydrogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, an aryloxy group, a halogen atom, or an aryl group which may have a substituent. m2 and n2 represent 0 or 1.
[0063]
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[0064]
In the general formula (9), R 7 ~ R 13 May be the same or different and each represents a hydrogen atom, a lower alkyl group, an alkoxy group, an aryloxy group, a halogen atom or an optionally substituted aryl group, and m3 and n3 each represent 0 or 1.
[0065]
The compound examples of the bis or tributadiene-based compound having a stereoisomer structure are shown below, but the present invention is not limited to the following compound examples.
[0066]
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[0067]
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[0068]
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[0069]
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[0070]
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[0071]
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[0072]
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[0073]
Next, the layer constitution of the organic photoreceptor using the above-mentioned charge transport material of the stereoisomer mixture will be described.
[0074]
The organic photoreceptor of the present invention means an electrophotographic photoreceptor constituted by providing an organic compound with at least one of a charge generation function and a charge transport function, which are indispensable for the configuration of the electrophotographic photoreceptor, and is known. All known organic electrophotographic photoreceptors such as a photoreceptor composed of an organic charge generating substance or an organic charge transporting substance, and a photoreceptor having a charge generating function and a charge transporting function composed of a polymer complex are included.
[0075]
In addition, the charge transport material of the present invention is a compound exhibiting the property of having electron or hole drift mobility, and as another definition, the charge is transferred by a known method such as the Time-Of-Flight method which can detect the charge transport ability. Refers to a compound from which a detection current resulting from transport can be obtained.
[0076]
Hereinafter, the constitution of the organic photoreceptor used in the present invention will be described.
Conductive support
The conductive support used for the photoreceptor may be in the form of a sheet or a cylinder, but a cylindrical conductive support is more preferable for designing a compact image forming apparatus.
[0077]
The cylindrical conductive support means a cylindrical support necessary for forming an image endlessly by rotating, and a conductive material having a straightness of 0.1 mm or less and a runout of 0.1 mm or less. Supports are preferred. Exceeding the ranges of straightness and runout makes it difficult to form a good image.
[0078]
As the conductive material, a metal drum such as aluminum or nickel, a plastic drum on which aluminum, tin oxide, indium oxide, or the like is deposited, or a paper or plastic drum coated with a conductive substance can be used. The conductive support has a specific resistance of 10 at room temperature. 3 Ωcm or less is preferable.
[0079]
The conductive support used in the present invention may have a surface on which a sealed alumite film is formed. The alumite treatment is usually performed in an acidic bath such as chromic acid, sulfuric acid, oxalic acid, phosphoric acid, boric acid, and sulfamic acid. Anodizing treatment in sulfuric acid gives the most preferable result. In the case of anodic oxidation treatment in sulfuric acid, it is preferable that the sulfuric acid concentration is 100 to 200 g / L, the aluminum ion concentration is 1 to 10 g / L, the liquid temperature is about 20 ° C., and the applied voltage is about 20 V. It is not limited. The average thickness of the anodic oxide coating is usually 20 μm or less, particularly preferably 10 μm or less.
[0080]
Middle class
In order to achieve the effect of the present invention more remarkably, it is necessary to use a blocking property (a conductive property) that can stably hold an electrostatic image on the surface of the photoreceptor between the conductive support and the charge generating layer constituting the organic photoreceptor of the present invention. It is preferable to provide an intermediate layer having a good function of preventing free charge carriers from the porous support.
[0081]
In the present invention, in order to improve the adhesion between the conductive support and the photosensitive layer, or to prevent charge injection from the support, an intermediate layer (an undercoat layer is also provided) between the support and the photosensitive layer. ) Can be provided. Examples of the material for the intermediate layer include polyamide resins, vinyl chloride resins, vinyl acetate resins, and copolymer resins containing two or more of the repeating units of these resins. Among these undercoating resins, a polyamide resin is preferable as a resin capable of reducing an increase in residual potential due to repeated use. The thickness of the intermediate layer using these resins is preferably 0.01 to 0.5 μm.
[0082]
The intermediate layer preferably used in the present invention includes an intermediate layer using a curable metal resin obtained by thermally curing an organic metal compound such as a silane coupling agent and a titanium coupling agent. The thickness of the intermediate layer using the curable metal resin is preferably 0.1 to 2 μm.
[0083]
The intermediate layer most preferably used in the present invention is an intermediate layer in which N-type semiconductive particles subjected to hydrophobic surface treatment are dispersed in a binder. For example, an intermediate layer in which titanium oxide having an average particle diameter of 0.01 to 1 μm, which is surface-treated with a silica / alumina treatment and a silane compound, is dispersed in a polyamide resin may be used. The thickness of such an intermediate layer is preferably from 1 to 20 μm.
[0084]
The N-type semiconductive fine particles are fine particles having a property of using a conductive carrier as an electron. That is, the property of making the conductive carrier an electron means that by including the N-type semiconductor fine particles in an insulating binder, hole injection from the substrate can be efficiently blocked, and electrons from the photosensitive layer can be prevented. On the other hand, it has a property of not exhibiting a blocking property.
[0085]
The N-type semiconductor fine particles are specifically titanium oxide (TiO 2). 2 ), Zinc oxide (ZnO), tin oxide (SnO) 2 And the like. In the present invention, titanium oxide is particularly preferably used.
[0086]
The average particle size of the N-type semiconductor fine particles used in the present invention is preferably in the range of 10 nm or more and 500 nm or less in number average primary particle size, more preferably 10 nm to 200 nm, and particularly preferably 15 nm to 50 nm. .
[0087]
The intermediate layer using the N-type semiconductive particles having a number average primary particle diameter within the above range can make the dispersion in the layer dense, provide sufficient potential stability, and generate black spots. Has a prevention function.
[0088]
For example, in the case of titanium oxide, the number-average primary particle diameter of the N-type semiconductive fine particles is magnified 10,000 times by transmission electron microscope observation, 100 particles are randomly observed as primary particles, and the ferrite is analyzed by image analysis. It is measured as the number average diameter of the diameter.
[0089]
The shape of the N-type semiconductive fine particles used in the present invention includes dendritic, needle-like and granular shapes, and the N-type semiconductive fine particles having such a shape are, for example, titanium oxide particles having a crystal type. There are anatase type, rutile type, amorphous type and the like, and any crystal type may be used, or two or more crystal types may be mixed and used. Among them, the rutile type is best.
[0090]
It is preferable that the N-type semiconductive particles have been subjected to a surface treatment a plurality of times to make the surface hydrophobic. One of the hydrophobizing surface treatments performed on the N-type semiconductive particles is to perform a plurality of surface treatments, and the last one of the plurality of surface treatments is a surface treatment with a reactive organosilicon compound. Is what you do. Further, among the plurality of surface treatments, at least one surface treatment is at least one or more surface treatments selected from alumina, silica, and zirconia, and finally, the surface treatment of the reactive organosilicon compound is performed. Is preferred.
[0091]
The alumina treatment, the silica treatment, and the zirconia treatment refer to a treatment for depositing alumina, silica, or zirconia on the surface of the N-type semiconductive fine particles. Also included are hydrates of zirconia. Further, the surface treatment of the reactive organosilicon compound means to use the reactive organosilicon compound in the treatment solution.
[0092]
As described above, the surface treatment of the N-type semiconductor fine particles such as titanium oxide particles is performed at least twice, so that the surface of the N-type semiconductor fine particles is uniformly coated (treated), and the surface treatment is performed. When the N-type semiconductive fine particles are used in the intermediate layer, a good photoreceptor that has good dispersibility of the N-type semiconductive fine particles such as titanium oxide particles in the intermediate layer and does not generate image defects such as black spots can be obtained. You can get it.
[0093]
Photosensitive layer
The photosensitive layer structure of the photoreceptor of the present invention may have a single-layer structure in which a charge generation function and a charge transport function are provided in one layer on the intermediate layer. It is preferable to adopt a configuration separated into a generation layer (CGL) and a charge transport layer (CTL). By adopting a configuration in which functions are separated, an increase in residual potential due to repeated use can be controlled to be small, and other electrophotographic characteristics can be easily controlled according to the purpose. In the negatively charged photoreceptor, it is preferable that a charge generation layer (CGL) is formed on the intermediate layer, and a charge transport layer (CTL) is formed thereon. In the case of a positively charged photoreceptor, the order of the layer configuration is opposite to that in the case of a negatively charged photoreceptor. The most preferable constitution of the photosensitive layer of the present invention is a constitution of a negatively charged photoreceptor having the function separation structure.
[0094]
The configuration of the photosensitive layer of the function-separated negatively charged photoconductor will be described below.
Charge generation layer
The charge generation layer contains a charge generation material (CGM). As other substances, a binder resin and other additives may be contained as necessary.
[0095]
As the charge generation material (CGM), a known charge generation material (CGM) can be used. For example, phthalocyanine pigments, azo pigments, perylene pigments, azurenium pigments and the like can be used. Among these, CGM which can minimize the increase in residual potential due to repeated use has a steric and potential structure capable of forming a stable aggregated structure among a plurality of molecules, and specifically, a phthalocyanine having a specific crystal structure And CGM of a perylene pigment. For example, CGMs such as titanyl phthalocyanine having a maximum peak at a Bragg angle 2θ of 27.2 ° with respect to Cu-Kα radiation, and benzimidazole perylene having a maximum peak at a 2θ of 12.4 have almost no deterioration due to repeated use, and remain intact. The potential increase can be reduced.
[0096]
In the case where a binder is used as a dispersion medium of CGM in the charge generation layer, a known resin can be used as the binder, but the most preferable resin is a formal resin, a butyral resin, a silicone resin, a silicone-modified butyral resin, a phenoxy resin, and the like. No. The ratio between the binder resin and the charge generating substance is preferably from 20 to 600 parts by mass per 100 parts by mass of the binder resin. By using these resins, an increase in residual potential due to repeated use can be minimized. The thickness of the charge generation layer is preferably 0.01 μm to 2 μm.
[0097]
Charge transport layer
The surface layer of the present invention preferably has a charge transport layer as the surface layer. That is, the most preferable layer constitution of the organic photoreceptor of the present invention is formed by using the charge transporting substance (CTM) of the stereoisomer mixture of the present invention for the charge transporting layer and forming the surface layer having the above constitution. be able to.
[0098]
The charge transport layer forming the surface layer contains a binder resin for dispersing CTM and forming a film together with the charge transport material of the stereoisomer mixture. As other substances, additives such as antioxidants may be contained as necessary.
[0099]
As the charge transport material (CTM), a known charge transport material can be used in combination with the charge transport material of the above-mentioned stereoisomer mixture. For example, triphenylamine derivatives, hydrazone compounds, styryl compounds, benzidine compounds, butadiene compounds and the like can be used in combination. These charge transporting substances are usually dissolved in a suitable binder resin to form a layer.
[0100]
Examples of the resin used for the charge transport layer (CTL) include polystyrene, acrylic resin, methacrylic resin, vinyl chloride resin, vinyl acetate resin, polyvinyl butyral resin, epoxy resin, polyurethane resin, phenol resin, polyester resin, alkyd resin, and polycarbonate. Resins, silicone resins, melamine resins, and copolymer resins containing two or more of the repeating units of these resins. In addition to these insulating resins, polymer organic semiconductors such as poly-N-vinyl carbazole may be used.
[0101]
The most preferred binder for these CTLs is a polycarbonate resin. Polycarbonate resins are most preferred in improving the dispersibility and electrophotographic properties of CTM. In the case of a photoreceptor having a charge transport layer as a surface layer, a polycarbonate which is resistant to mechanical abrasion is preferred, and a polycarbonate having an average molecular weight of 5,000 to 150,000 is preferred. Here, the average molecular weight may be any of a number average molecular weight, a weight average molecular weight, and a viscosity average molecular weight. The ratio between the binder resin and the charge transporting material is preferably from 10 to 200 parts by mass per 100 parts by mass of the binder resin. The thickness of the charge transport layer is preferably from 10 to 40 μm.
[0102]
Further, it is preferable that the charge transport layer contains an antioxidant. The antioxidant, the typical one, in the organic photoreceptor or on the autoxidizable substance present on the surface of the organic photoreceptor, light, heat, does not prevent the action of oxygen under conditions such as discharge, It is a substance that has the property of suppressing. Typically, the following compound groups are mentioned.
[0103]
Embedded image
[0104]
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[0105]
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[0106]
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[0107]
The charge transport layer may have two or more layers. In this case, the charge transport layer on the surface has the layer constitution of the present invention, and an effect of improving the cleaning property and preventing image defects such as white spots can be obtained.
[0108]
Solvents or dispersion media used for forming layers such as an intermediate layer, a photosensitive layer, and a protective layer include n-butylamine, diethylamine, ethylenediamine, isopropanolamine, triethanolamine, triethylenediamine, N, N-dimethylformamide, acetone, and methyl ethyl ketone. , Methyl isopropyl ketone, cyclohexanone, benzene, toluene, xylene, chloroform, dichloromethane, 1,2-dichloroethane, 1,2-dichloropropane, 1,1,2-trichloroethane, 1,1,1-trichloroethane, trichloroethylene, tetrachloroethane , Tetrahydrofuran, dioxolan, dioxane, methanol, ethanol, butanol, isopropanol, ethyl acetate, butyl acetate, dimethyl sulfoxide, methyl cellosolve, etc. And the like. Although the present invention is not limited to these, dichloromethane, 1,2-dichloroethane, methyl ethyl ketone and the like are preferably used. In addition, these solvents can be used alone or as a mixed solvent of two or more kinds.
[0109]
As a coating method for producing the electrophotographic photoreceptor of the present invention, a coating method such as dip coating, spray coating, circular amount control type coating is used. In order to prevent the film from being dissolved as much as possible and to achieve a uniform coating process, it is preferable to use a coating process method such as spray coating or coating with a circular amount control type (a typical example is a circular slide hopper type). The spray coating is described in detail in, for example, JP-A-3-90250 and JP-A-3-269238, and the circular amount control type coating is described in detail in, for example, JP-A-58-189061. I have.
[0110]
Next, the toner of the present invention will be described.
The toner of the invention is characterized in that at least fine particles having a number average primary particle diameter of 5 to 49 nm and fine particles of 50 to 200 nm are added to the colored particles.
[0111]
That is, in the present invention, a developer containing a toner having fine particles having a number average primary particle diameter of 5 to 49 nm and external additives of 50 to 200 nm as described above is used for the photoreceptor having the charge transport layer. As a result, the occurrence of image defects such as white spots and black spots during reversal development can be prevented, the cleaning properties can be improved, and good electrophotographic images can be obtained. In particular, a charge transporting material containing a toner having the above-mentioned external additive and a photoreceptor having the charge transporting layer, that is, a charge transporting material containing 40 to 90% by mass of the maximum isomer component in the stereoisomer mixture. Organic photoreceptor having a layer, a charge transport material of a stereoisomer mixture, and the stereoisomer mixture is 2.0 × 10 -4 (Mol / g)-7.0 x 10 -4 (Mol / g), the glass transition point Tgb of the binder resin and the glass transition point Tgl of the charge transporting layer of the charge transporting layer containing the charge transporting substance of the organic photoreceptor or the stereoisomer mixture containing the charge transporting layer, By using in combination with an organic photoreceptor having a charge transport layer that satisfies the above relationship, the image defects of both white spots and black spots are significantly improved, the cleaning property is also improved, and an electrophotographic image with excellent sharpness is obtained. Obtainable.
[0112]
Hereinafter, the toner used in the present invention will be described.
The toner of the present invention is a toner prepared by adding at least fine particles having a number average primary particle diameter of 5 to 49 nm and fine particles of 50 to 200 nm to colored particles. When the size of the latter fine particles is larger than 200 nm, filming of toner or paper powder is likely to occur, and white spots are likely to occur. On the other hand, when the former fine particles are smaller than 5 nm, the developability is reduced and the image density is apt to be reduced.
[0113]
Among them, those preferably used as the material of the fine particles of 50 to 200 nm include, for example, silica, alumina, titania, zirconia, barium titanate, strontium titanate, magnesium titanate, zinc oxide, chromium oxide, cerium oxide, and the like. I can give it.
[0114]
The amount of addition is 0.1 to 3.0% by mass, preferably 0.5 to 2.0% by mass in the toner (the total mass of the toner indicates the total mass including fine particles). Beyond this range, the effect on cleaning increases, but there is a problem that large-diameter fine particles themselves are liberated, and the scattered particles cause contamination of the band electrode and transfer electrode, resulting in an image such as a white stripe. This can cause defects. On the other hand, if it is too small, the cleaning effect cannot be exhibited.
[0115]
Materials preferably used as the material of the fine particles of 5 to 49 nm include silica, alumina, titania, zirconia and the like.
[0116]
Each of the fine particles accounts for 0.1 to 3.0% by mass, preferably 0.3 to 2.5% by mass in the toner. If added beyond this range, the cleaning performance itself is improved, but there is a problem that the fine particles themselves are separated, and the scattered particles cause contamination of the band electrode and the transfer electrode, resulting in image defects such as white stripes. Cause Furthermore, since the fine particles are present in the toner in a free state, they cause damage to the photoreceptor, and damage the photoreceptor, so-called black spots and white spots. On the other hand, if it is too small, the cleaning effect cannot be exhibited.
[0117]
The particle diameter is a number average primary particle diameter, which is 2000 times enlarged by observation with a transmission electron microscope, observed 100 particles, and measured by image analysis.
[0118]
The inorganic fine particles may be subjected to a hydrophobic treatment. When performing the hydrophobizing treatment, it is preferable to perform hydrophobizing treatment with a so-called coupling agent such as various titanium coupling agents and silane coupling agents, or silicone oil, and further, aluminum stearate, zinc stearate, and calcium stearate. Hydrophobization treatment with a higher fatty acid metal salt such as described above is also preferably used.
[0119]
A lubricant may be added to the toner of the present invention in addition to the fine particle external additive. For example, salts of zinc, aluminum, copper, magnesium, calcium, etc. of stearic acid, salts of zinc, manganese, iron, copper, magnesium, etc. of oleic acid, salts of zinc, copper, magnesium, calcium, etc. of palmitic acid, and salts of linoleic acid Metal salts of higher fatty acids such as salts of zinc and calcium, and salts of zinc and calcium of ricinoleic acid. The addition amount of these lubricants is preferably about 0.1 to 5% by mass based on the toner.
[Tonerization process]
As a method for adding the external additive, various known mixing devices such as a Turbula mixer, a Henschel mixer, a Nauter mixer, and a V-type mixer can be used.
[0120]
The toner may include a material capable of imparting various functions as a toner material in addition to the colorant and the release agent. Specific examples include a charge control agent. These components can be added at the stage of producing the colored particles at the stage of the toner (the colored particles of the present invention) before adding the external additive. The colored particles may be produced by a conventional pulverizing method or may be produced by a polymerization method.
[0121]
In the case of producing colored particles by a pulverization method, a release agent and a charge control agent can be added at the stage of kneading the resin and the pigment. On the other hand, in the case of preparing by a polymerization method, a method of adding at the stage of resin polymerization, a method of adding simultaneously with a pigment and the like in a resin particle aggregation stage after preparing resin particles, and the like can be mentioned.
[0122]
As the release agent in the polymerization method, it is preferable to use various known ones which can be dispersed in water. Specific examples include olefin waxes such as polypropylene and polyethylene, modified products thereof, natural waxes such as carnauba wax and rice wax, and amide waxes such as fatty acid bisamide. It has already been mentioned that these are preferably added as release agent particles and are preferably salted out / fused together with the resin or colorant.
[0123]
Similarly, various known charge control agents in the polymerization method, which can be dispersed in water, can be used. Specific examples include a nigrosine dye, a metal salt of naphthenic acid or a higher fatty acid, an alkoxylated amine, a quaternary ammonium salt compound, an azo metal complex, a metal salt of salicylic acid or a metal complex thereof.
[0124]
The particles of the release agent and the charge control agent preferably have a number average primary particle diameter of about 10 to 500 nm in a dispersed state.
[0125]
Hereinafter, the toner (colored particles) by the polymerization method preferably used in the present invention will be described.
[0126]
As the toner applied to the present invention, a polymerized toner having a relatively uniform particle size distribution and shape of individual toner particles is preferable. Here, the polymerized toner means a toner obtained by forming the resin of the toner binder and forming the toner by polymerization of the raw material monomers of the binder resin and subsequent chemical treatment. More specifically, it means a toner obtained through a polymerization reaction such as suspension polymerization and emulsion polymerization and, if necessary, a step of fusing particles together after the polymerization reaction.
[0127]
As the polymerized toner used in the present invention, a toner having a specific shape is preferable. Hereinafter, the polymerized toner that can be preferably used in the present invention will be described.
[0128]
As a preferred polymerized toner applied to the present invention, a toner having a shape coefficient in the range of 1.2 to 1.6 in which toner particles are 65% by number or more and a coefficient of variation of the shape coefficient is 16% or less is used. It is to be. It has been found that the use of a polymerized toner having such characteristics can stabilize the vibration of the cleaning blade and exhibit excellent cleaning performance.
[0129]
Further, the stability of the vibration of the cleaning blade also depends on the particle size of the toner particles. Since the smaller the particle size, the higher the adhesive force to the image carrier, the vibration tends to be excessive, and the toner is not easily cleaned. Has a high probability of slipping through. However, when the toner particle diameter is large, such a slip-through is reduced, but there is a problem that image quality such as resolution is deteriorated.
[0130]
As a result of an examination from the above viewpoints, the use of a toner having a coefficient of variation of the shape factor of the toner of 16% or less and a number variation coefficient of 27% or less in the number particle size distribution of the toner provides cleaning performance, It has been found that excellent reproducibility of fine lines can be achieved and high-quality image quality can be formed over a long period of time.
[0131]
Further, by using toner particles having no corners at 50% by number or more and controlling the number variation coefficient in the number and particle size distribution to 27% or less, excellent cleaning performance and fine line reproducibility and high quality image quality can be obtained for a long time. Can be formed.
[0132]
The shape factor of the toner is represented by the following equation, and indicates the degree of roundness of the toner particles.
[0133]
Shape factor = ((maximum diameter / 2) 2 × π) / projected area
Here, the maximum diameter refers to the width of a particle having a maximum interval between the parallel lines when a projected image of a toner particle on a plane is sandwiched between two parallel lines. The projection area refers to the area of the projected image of the toner particles on the plane.
[0134]
The shape factor is determined by taking a photograph in which the toner particles are magnified 2000 times with a scanning electron microscope, and then analyzing the photograph image using “SCANNING IMAGE ANALYZER” (manufactured by JEOL Ltd.) based on the photograph. Was measured. At this time, the shape factor of the present invention was measured using the above formula using 100 toner particles.
[0135]
As the polymerized toner, the toner particles having a shape factor in the range of 1.2 to 1.6 are preferably at least 65% by number, more preferably at least 70% by number.
[0136]
When the number of toner particles having a shape coefficient in the range of 1.2 to 1.6 is 65% by number or more, the triboelectrification property in the developer conveying member or the like becomes more uniform, and the accumulation of the excessively charged toner is prevented. Since the toner is more easily exchanged than the surface of the developer conveying member, problems such as a development ghost are less likely to occur. Further, the toner particles are less likely to be crushed, so that the contamination of the charging member is reduced, and the chargeability of the toner is stabilized.
[0137]
The method for controlling the shape factor is not particularly limited. For example, a method of spraying toner particles into a hot air flow, a method of repeatedly applying mechanical energy due to an impact force in a gas phase, or a method of adding a toner particle in a solvent that does not dissolve a toner to impart a swirling flow, etc. Thus, there is a method in which a toner having a shape factor of 1.2 to 1.6 is prepared, and is added to a normal toner so as to be within the range of the present invention and adjusted. In addition, the overall shape is controlled at the stage of adjusting the so-called polymerization toner, and the toner whose shape factor is adjusted to 1.0 to 1.6 or 1.2 to 1.6 is similarly added to the normal toner. There is a way to adjust.
[0138]
The variation coefficient of the shape factor of the polymerized toner is calculated from the following equation.
Coefficient of variation = [S / K] × 100 (%)
[Where S represents the standard deviation of the shape coefficients of 100 toner particles, and K represents the average value of the shape coefficients. ]
The variation coefficient of the shape factor is preferably 16% or less, more preferably 14% or less. When the variation coefficient of the shape factor is 16% or less, the gap of the transferred toner layer is reduced, the fixing property is improved, and the offset is less likely to occur. Further, the charge amount distribution becomes sharp, and the image quality is improved.
[0139]
In order to control the shape coefficient of the toner and the variation coefficient of the shape coefficient uniformly without extremely varying lots, the toner particles being formed in the step of polymerizing, fusing, and controlling the shape of the resin particles (polymer particles) are controlled. The proper process end time may be determined while monitoring the characteristics of the (colored particles).
[0140]
Monitoring means that a measuring device is incorporated in-line and process conditions are controlled based on the measurement result. That is, for example, in the case of a polymerization toner formed by incorporating measurement of shape and the like in-line and associating or fusing resin particles in an aqueous medium, the shape and particle size are sequentially sampled in a process such as fusing. Is measured, and the reaction is stopped when the desired shape is obtained.
[0141]
Although the monitoring method is not particularly limited, a flow-type particle image analyzer FPIA-2000 (manufactured by Toa Medical Electronics Co., Ltd.) can be used. This apparatus is suitable because the shape can be monitored by performing image processing in real time while passing the sample liquid through. That is, a pump or the like is used from the reaction field to constantly monitor and measure the shape and the like, and stop the reaction when the desired shape and the like are obtained.
[0142]
The number particle size distribution and the number variation coefficient of the toner are measured with a Coulter Counter TA-II or a Coulter Multisizer (manufactured by Coulter Inc.). In the present invention, a Coulter Multisizer was used, and an interface for outputting the particle size distribution (manufactured by Nikkaki) and a personal computer were connected. The particle size distribution and the average particle size were calculated by measuring the volume and the number of toner particles having a size of 2 μm or more using an aperture of 100 μm as the aperture used in the Coulter Multisizer. The number particle size distribution represents the relative frequency of the toner particles with respect to the particle size, and the number average particle size represents the median size in the number particle size distribution.
[0143]
The number variation coefficient in the number particle size distribution of the toner is calculated from the following equation.
Number variation coefficient = [S / Dn] × 100 (%)
[Where S represents the standard deviation in the number particle size distribution, and Dn represents the number average particle size (μm). ]
The number variation coefficient of the toner is preferably 27% or less, more preferably 25% or less. When the number variation coefficient is 27% or less, the gap of the transferred toner layer is reduced, the fixability is improved, and the offset is less likely to occur. Further, the charge amount distribution is sharpened, the transfer efficiency is increased, and the image quality is improved.
[0144]
The method of controlling the number variation coefficient is not particularly limited. For example, a method of classifying toner particles by wind force can be used, but classification in a liquid is effective for further reducing the number variation coefficient. As a method of classifying in the liquid, there is a method in which a centrifugal separator is used to separate and collect toner particles according to a difference in sedimentation speed caused by a difference in toner particle diameter by controlling the rotation speed.
[0145]
In particular, when a toner is produced by a suspension polymerization method, a classification operation is indispensable in order to reduce the number variation coefficient in the number particle size distribution to 27% or less. In the suspension polymerization method, it is necessary to disperse a polymerizable monomer into oil droplets of a desired size as a toner in an aqueous medium before polymerization. That is, mechanical shearing by a homomixer, a homogenizer, or the like is repeated on a large oil droplet of a polymerizable monomer to reduce the oil droplet to a size of about a toner particle. In the case of the method based on the appropriate shearing, the number and particle size distribution of the obtained oil droplets is wide, and therefore, the particle size distribution of the toner obtained by polymerizing the oil droplets is also wide. For this reason, a classification operation is required.
[0146]
The toner particles having no corners are toner particles having substantially no protrusions on which electric charges are concentrated or which are easily worn by stress, that is, as shown in FIG. When the major axis of the particle T is L, a circle C having a radius (L / 10) is in contact with the peripheral line of the toner particle T at one point while rolling inward, and the circle C becomes the toner T The case where the toner does not substantially protrude from the outside is referred to as “toner particles having no corners”. “Case where the protrusion does not substantially protrude” refers to a case where the protrusion where the protruding circle exists is one or less. Further, the “longer diameter of the toner particle” refers to the width of the particle at which the interval between the parallel lines is the largest when the projected image of the toner particle on the plane is sandwiched between two parallel lines. FIGS. 2B and 2C show projected images of toner particles having corners, respectively.
[0147]
The measurement of the toner having no corner was performed as follows. First, a photograph in which toner particles are enlarged by a scanning electron microscope is taken, and further enlarged to obtain a photographic image of 15,000 times. Next, the presence or absence of the corners is measured for this photographic image. This measurement was performed for 100 toner particles.
[0148]
The proportion of toner particles having no corners is preferably at least 50% by number, and more preferably at least 70% by number. When the ratio of the toner particles having no corners is 50% by number or more, it is difficult to generate fine particles due to stress with the developer carrying member, and so-called excessively adherent toner to the surface of the developer carrying member. Can be prevented, contamination of the developer conveying member can be suppressed, and the charge amount can be sharpened. Further, the amount of toner particles that are easily worn or broken and the number of toner particles having a portion where charges are concentrated are reduced, the charge amount distribution is sharpened, the chargeability is stabilized, and good image quality can be formed over a long period of time.
[0149]
The method for obtaining a toner having no corners is not particularly limited. For example, as described above, as a method of controlling the shape coefficient, a method of spraying toner particles in a hot air flow, a method of repeatedly applying mechanical energy by an impact force in a gas phase, or a method of dissolving a toner It can be obtained by adding to a solvent which is not used and imparting a swirling flow.
[0150]
In addition, in a polymerization method toner formed by associating or fusing resin particles, the surface of the fused particles has many irregularities at the stage of stopping fusion, and the surface is not smooth. By adjusting the conditions such as the number of rotations of the stirring blade and the stirring time, toner having no corners can be obtained. These conditions vary depending on the physical properties of the resin particles. For example, when the rotation speed is higher than the glass transition temperature of the resin particles and the number of rotations is higher, the surface becomes smooth and a toner having no corners can be formed.
[0151]
The toner of the present invention preferably has a number average particle diameter of 3 to 8 μm. In the case where toner particles are formed by a polymerization method, the particle size can be controlled by the concentration of the coagulant, the amount of the organic solvent added, the fusing time, and the composition of the polymer itself.
[0152]
When the number average particle size is 3 to 8 μm, the presence of a toner having excessive adhesiveness or a toner having low adhesiveness to the developer conveying member in the fixing step can be reduced, and the developing property can be improved over a long period of time. And the transfer efficiency is increased, the halftone image quality is improved, and the image quality of fine lines and dots is improved.
[0153]
As the polymerized toner preferably used in the present invention, when the particle size of the toner particles is D (μm), the natural logarithm InD is plotted on the horizontal axis, and the horizontal axis is divided into a plurality of classes at intervals of 0.23. In the histogram showing the particle size distribution of, the relative frequency (m 1 ) And the relative frequency (m) of the toner particles contained in the class with the highest frequency next to the mode. 2 )) Is preferably 70% or more.
[0154]
Relative frequency (m 1 ) And relative frequency (m 2 When the sum (M) is 70% or more, the dispersion of the particle size distribution of the toner particles is narrowed, and the use of the toner in the image forming step can reliably suppress the occurrence of selective development. .
[0155]
In the present invention, the histogram showing the number-based particle size distribution includes a natural logarithm lnD (D: particle size of individual toner particles) at intervals of 0.23 and a plurality of classes (0 to 0.23: 0.23 to 0.23). 0.46: 0.46 to 0.69: 0.69 to 0.92: 0.92 to 1.15: 1.15 to 1.38: 1.38 to 1.61: 1.61-1. 84: 1.84 to 2.07: 2.07 to 2.30: 2.30 to 2.53: 2.53 to 2.76...). This histogram is prepared by transferring particle size data of a sample measured by a Coulter Multisizer to a computer via an I / O unit under the following conditions, and creating the data by a particle size distribution analysis program in the computer. is there.
[0156]
〔Measurement condition〕
(1) Aperture: 100 μm
(2) Sample preparation method: An appropriate amount of a surfactant (neutral detergent) is added to 50 to 100 ml of an electrolytic solution [ISOTON R-11 (manufactured by Coulter Scientific Japan)], and the mixture is stirred. Add. This system is prepared by subjecting it to a dispersion treatment with an ultrasonic disperser for one minute.
[0157]
Among the methods for controlling the shape factor, a polymerization toner is preferred because it is simple as a production method and has excellent surface uniformity as compared with a pulverized toner.
[0158]
Polymerized toner is prepared by suspension polymerization or emulsion polymerization of monomers in a liquid to which an emulsion of necessary additives is added to produce fine polymerized particles. It can be produced by a method of adding and associating. A method of preparing by mixing and dispersing with a dispersion liquid such as a release agent or a colorant necessary for the composition of the toner at the time of association, or dispersing a toner component such as a release agent or a colorant in a monomer. And then emulsion polymerization. Here, the association means that a plurality of resin particles and colorant particles are fused.
[0159]
That is, various constituent materials such as a colorant and a releasing agent as needed, a charge control agent, and a polymerization initiator are added to the polymerizable monomer. Various constituent materials are dissolved or dispersed in the polymerizable monomer. The polymerizable monomer in which the various constituent materials are dissolved or dispersed is dispersed in an aqueous medium containing a dispersion stabilizer into oil droplets of a desired size as a toner by using a homomixer, a homogenizer, or the like. Thereafter, the stirring mechanism is moved to a reaction device, which is a stirring blade described below, and heated to cause the polymerization reaction to proceed. After completion of the reaction, the dispersion stabilizer is removed, filtered, washed, and dried to prepare a toner.
[0160]
Further, as a method of producing the toner of the present invention, a method of preparing by associating or fusing resin particles in an aqueous medium can also be mentioned. Although this method is not particularly limited, for example, the methods described in JP-A-5-265252, JP-A-6-329947, and JP-A-9-15904 can be exemplified. That is, a method of associating a plurality of resin particles and dispersed particles of a constituent material such as a colorant, or a method of associating a plurality of fine particles composed of a resin and a colorant, particularly, after dispersing these in water using an emulsifier, the critical aggregation concentration At the same time as adding the above flocculant and salting out, the formed polymer itself is heated and fused at a temperature equal to or higher than the glass transition temperature to gradually grow the particle size while forming fused particles, and the desired particle size is obtained. When a large amount of water was added, the particle size growth was stopped by adding a large amount of water, and the shape of the particles was controlled by smoothing the surface of the particles while heating and stirring. Can be formed. Here, an organic solvent that is infinitely soluble in water may be added together with the coagulant.
[0161]
The term “aqueous medium” as used in the present invention refers to a medium containing at least 50% by mass of water.
[0162]
Those used as polymerizable monomers constituting the resin include styrene, o-methylstyrene, m-methylstyrene, p-methylstyrene, α-methylstyrene, p-chlorostyrene, 3,4-dichlorostyrene, p-phenylstyrene, p-ethylstyrene, 2,4-dimethylstyrene, p-tert-butylstyrene, pn-hexylstyrene, pn-octylstyrene, pn-nonylstyrene, pn-decyl Styrene, styrene such as pn-dodecylstyrene or a styrene derivative, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, n-butyl methacrylate, isopropyl methacrylate, isobutyl methacrylate, t-butyl methacrylate, n-octyl methacrylate; 2-ethylhexyl methacrylate, stearyl methacrylate, Methacrylate derivatives such as lauryl acrylate, phenyl methacrylate, diethylaminoethyl methacrylate, dimethylaminoethyl methacrylate, methyl acrylate, ethyl acrylate, isopropyl acrylate, n-butyl acrylate, t-butyl acrylate, acrylic Acrylates such as isobutyl acrylate, n-octyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, stearyl acrylate, lauryl acrylate, phenyl acrylate, olefins such as ethylene, propylene and isobutylene, vinyl chloride, vinylidene chloride, Halogen vinyls such as vinyl bromide, vinyl fluoride, and vinylidene fluoride; vinyl esters such as vinyl propionate, vinyl acetate, and vinyl benzoate; vinyl methyl ether; vinyl ethyl ether Vinyl ethers such as ter, vinyl ketones such as vinyl methyl ketone, vinyl ethyl ketone, vinyl hexyl ketone, N-vinyl compounds such as N-vinyl carbazole, N-vinyl indole, N-vinyl pyrrolidone, vinyl naphthalene, vinyl pyridine and the like. There are acrylic compounds or methacrylic acid derivatives such as vinyl compounds, acrylonitrile, methacrylonitrile, and acrylamide. These vinyl monomers can be used alone or in combination.
[0163]
Further, it is more preferable to use a combination of those having an ionic dissociation group as the polymerizable monomer constituting the resin. For example, those having a substituent such as a carboxyl group, a sulfonic acid group, or a phosphoric acid group as a constituent group of a monomer, specifically, acrylic acid, methacrylic acid, maleic acid, itaconic acid, cinnamic acid, and fumaric acid. Acid, monoalkyl maleate, monoalkyl itaconic acid, styrenesulfonic acid, allylsulfosuccinic acid, 2-acrylamido-2-methylpropanesulfonic acid, acid phosphooxyethyl methacrylate, 3-chloro-2-acid phosphooxy Propyl methacrylate and the like.
[0164]
Furthermore, polyfunctional such as divinylbenzene, ethylene glycol dimethacrylate, ethylene glycol diacrylate, diethylene glycol dimethacrylate, diethylene glycol diacrylate, triethylene glycol dimethacrylate, triethylene glycol diacrylate, neopentyl glycol dimethacrylate, neopentyl glycol diacrylate, etc. A resin having a crosslinked structure can be obtained by using a hydrophilic vinyl.
[0165]
These polymerizable monomers can be polymerized using a radical polymerization initiator. In this case, an oil-soluble polymerization initiator can be used in the suspension polymerization method. Examples of the oil-soluble polymerization initiator include 2,2'-azobis- (2,4-dimethylvaleronitrile), 2,2'-azobisisobutyronitrile, and 1,1'-azobis (cyclohexane-1-carbo). Azo or diazo polymerization initiators such as nitrile), 2,2'-azobis-4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile, azobisisobutyronitrile, benzoyl peroxide, methyl ethyl ketone peroxide, diisopropyl peroxycarbonate , Cumene hydroperoxide, t-butyl hydroperoxide, di-t-butyl peroxide, dicumyl peroxide, 2,4-dichlorobenzoyl peroxide, lauroyl peroxide, 2,2-bis- (4,4- t-butylperoxycyclohexyl) propane, tris The (t-butylperoxy) triazine peroxide polymerization initiator or a peroxide, such as and the like polymeric initiator having a side chain.
[0166]
When the emulsion polymerization method is used, a water-soluble radical polymerization initiator can be used. Examples of the water-soluble polymerization initiator include persulfates such as potassium persulfate and ammonium persulfate, azobisaminodipropane acetate, azobiscyanovaleric acid and salts thereof, and hydrogen peroxide.
[0167]
Dispersion stabilizers include tricalcium phosphate, magnesium phosphate, zinc phosphate, aluminum phosphate, calcium carbonate, magnesium carbonate, calcium hydroxide, magnesium hydroxide, aluminum hydroxide, calcium metasilicate, calcium sulfate, barium sulfate , Bentonite, silica, alumina and the like. Further, a surfactant generally used as a surfactant such as polyvinyl alcohol, gelatin, methyl cellulose, sodium dodecylbenzenesulfonate, an ethylene oxide adduct, and higher alcohol sodium sulfate can be used as a dispersion stabilizer.
[0168]
As the resin excellent in the present invention, a resin having a glass transition point of 20 to 90 ° C is preferable, and a resin having a softening point of 80 to 220 ° C is preferable. The glass transition point is measured by a differential calorimetric analysis method, and the softening point can be measured by a Koka flow tester. Further, these resins preferably have a number average molecular weight (Mn) of 1,000 to 100,000 and a weight average molecular weight (Mw) of 2,000 to 1,000,000 as measured by gel permeation chromatography. Further, the molecular weight distribution is preferably such that Mw / Mn is 1.5 to 100, particularly 1.8 to 70.
[0169]
The flocculant to be used is not particularly limited, but those selected from metal salts are preferably used. Specifically, as a monovalent metal, for example, a salt of an alkali metal such as sodium, potassium, and lithium, and as a divalent metal, for example, a salt of an alkaline earth metal such as calcium and magnesium, or a divalent metal such as manganese or copper And salts of trivalent metals such as iron and aluminum. Specific examples of the salts include sodium chloride, potassium chloride, lithium chloride, calcium chloride, zinc chloride, copper sulfate, magnesium sulfate, and manganese sulfate. Can be mentioned. These may be used in combination.
[0170]
It is preferable that these coagulants are added at a critical coagulation concentration or higher. The critical aggregation concentration is an index relating to the stability of the aqueous dispersion, and indicates the concentration at which aggregation occurs when a coagulant is added. This critical aggregation concentration changes greatly depending on the emulsified component and the dispersant itself. For example, it is described in Seika Okamura et al., “Polymer Chemistry 17, 601 (1960), edited by The Society of Polymer Science, etc.”, and a detailed critical aggregation concentration can be obtained. As another method, a desired salt is added to the target particle dispersion at a different concentration, and the ζ (zeta) potential of the dispersion is measured. The salt concentration at which this value changes is defined as the critical aggregation concentration. You can also ask.
[0171]
The amount of the coagulant added may be at least the critical coagulation concentration, but is preferably 1.2 times or more the critical coagulation concentration, more preferably 1.5 times or more.
[0172]
The infinitely soluble solvent means a solvent that is infinitely soluble in water, and in the present invention, a solvent that does not dissolve the formed resin is selected. Specific examples include alcohols such as methanol, ethanol, propanol, isopropanol, t-butanol, methoxyethanol and butoxyethanol, nitriles such as acetonitrile, and ethers such as dioxane. Particularly, ethanol, propanol and isopropanol are preferred.
[0173]
The addition amount of this infinitely soluble solvent is preferably 1 to 100% by volume based on the polymer-containing dispersion to which the flocculant has been added.
[0174]
In order to homogenize the shape, it is preferable to prepare a colored particle, and after the filtration, it is preferable to fluidly dry a slurry in which 10% by mass or more of water is present with respect to the particle. Having a polar group is preferred. It is considered that the reason for this is that the existing water exerts an effect of slightly swelling the polymer in which the polar group is present, so that it is particularly easy to make the shape uniform.
[0175]
Although the toner of the present invention contains at least a resin and a colorant, it may contain a releasing agent or a charge control agent as a fixability improving agent, if necessary. Further, an external additive composed of inorganic fine particles, organic fine particles, and the like may be added to the toner particles containing the resin and the colorant as main components.
[0176]
As a colorant used for the toner, carbon black, a magnetic substance, a dye, a pigment, or the like can be arbitrarily used. As the carbon black, channel black, furnace black, acetylene black, thermal black, lamp black, or the like is used. . As the magnetic material, ferromagnetic metals such as iron, nickel and cobalt, alloys containing these metals, compounds of ferromagnetic metals such as ferrite and magnetite, alloys which do not contain ferromagnetic metals but show ferromagnetism by heat treatment, For example, alloys of a type called a Heusler alloy such as manganese-copper-aluminum and manganese-copper-tin, chromium dioxide, and the like can be used.
[0177]
As the dye, C.I. I. Solvent Red 1, 49, 52, 58, 63, 111, 122, C.I. I. Solvent Yellow 19, 44, 77, 79, 81, 82, 93, 98, 103, 104, 112, 162, C.I. I. Solvent Blue 25, 36, 60, 70, 93, 95, etc., and mixtures thereof can also be used. Examples of the pigment include C.I. I. Pigment Red 5, 48: 1, 53: 1, 57: 1, 122, 139, 144, 149, 166, 177, 178, 222, C.I. I. Pigment Orange 31, 43 and C.I. I. Pigment Yellow 14, 17, 17, 93, 94, 138, C.I. I. Pigment Green 7, C.I. I. Pigment Blue 15: 3, 60 and the like, and mixtures thereof can also be used. The number average primary particle size varies depending on the type, but is preferably about 10 to 200 nm.
[0178]
As a method of adding a colorant, a method of adding a polymer particle prepared by an emulsion polymerization method at the stage of aggregating by adding an aggregating agent and coloring the polymer, or a process of polymerizing a monomer at the colorant And polymerizing it to obtain colored particles. When the colorant is added at the stage of preparing the polymer, it is preferable to use the colorant after treating the surface with a coupling agent or the like so as not to inhibit the radical polymerizability.
[0179]
Further, low molecular weight polypropylene (number average molecular weight = 1500 to 9000), low molecular weight polyethylene, or the like may be added as a fixing property improving agent.
[0180]
Similarly, various known charge control agents, which can be dispersed in water, can be used. Specific examples include a nigrosine dye, a metal salt of naphthenic acid or a higher fatty acid, an alkoxylated amine, a quaternary ammonium salt compound, an azo metal complex, a metal salt of salicylic acid or a metal complex thereof.
[0181]
The particles of the charge control agent and the fixability improving agent preferably have a number average primary particle diameter of about 10 to 500 nm in a dispersed state.
[0182]
In the case of a suspension polymerization method toner in which a toner component such as a colorant is dispersed or dissolved in a so-called polymerizable monomer is suspended in an aqueous medium and then polymerized to obtain a toner, a reaction vessel for performing a polymerization reaction is used. By controlling the flow of the medium in the above, the shape of the toner particles can be controlled. That is, when many toner particles having a shape factor of 1.2 or more are to be formed, the flow of the medium in the reaction vessel is made turbulent, and the polymerization proceeds to be present in the aqueous medium in a suspended state. When the oil droplets are gradually polymerized, the oil droplets become soft particles.When the oil droplets collide, the particles collide to promote coalescence of the particles, resulting in particles with irregular shapes. . When spherical toner particles having a shape factor smaller than 1.2 are formed, spherical particles can be obtained by using a medium flow in a reaction vessel as a laminar flow to avoid collision of the particles. By this method, the distribution of the toner shape can be controlled within the scope of the present invention. Hereinafter, a reactor for a polymerized toner preferably used in the present invention will be described.
[0183]
First, a reaction device preferably used for producing a polymerized toner will be described. 3 and 4 are a perspective view and a sectional view, respectively, showing an example of the polymerization toner reaction device. In the reaction apparatus shown in FIGS. 3 and 4, a rotating shaft 3 is suspended from the center of a vertical cylindrical stirring tank 2 having a heat exchange jacket 1 mounted on the outer periphery, and the rotating shaft 3 is agitated. A lower-stage stirring blade 40 disposed close to the bottom surface of the tank 2 and a higher-stage stirring blade 50 are provided. The upper stirring blade 50 is disposed with a crossing angle α that precedes the rotation direction with respect to the lower stirring blade 40. When producing the toner of the present invention, the intersection angle α is preferably less than 90 degrees (°). The lower limit of the intersection angle α is not particularly limited, but is preferably about 5 ° or more, and more preferably 10 ° or more. When a three-stage stirring blade is provided, it is preferable that the intersection angle α between adjacent stirring blades is less than 90 degrees.
[0184]
With such a configuration, the medium is first stirred by the stirring blades 50 provided in the upper stage, and a flow to the lower side is formed. Next, the flow formed by the upper-stage stirring blade 50 is further accelerated downward by the stirring blades 40 disposed in the lower stage, and a downward flow is separately formed by the stirring blades 50 themselves. It is presumed that it accelerates and proceeds. As a result, it is presumed that a basin having a large shear stress formed as a turbulent flow is formed, so that the shape of the obtained toner particles can be controlled.
[0185]
In FIGS. 3 and 4, arrows indicate the direction of rotation, 7 is an upper material inlet, 8 is a lower material inlet, and 9 is a turbulence forming member for making stirring effective.
[0186]
Here, the shape of the stirring blade is not particularly limited, but may be a rectangular plate, a notch in a part of the blade, a hole having one or more middle holes in the center, a so-called slit, or the like. Can be used. These specific examples are described in FIG. The stirring blade 5a shown in FIG. 5 (a) has no center hole, the stirring blade 5b shown in FIG. 5 (b) has a large center hole 6b in the center, and the stirring blade 5c shown in FIG. 5 (c). In the figure, the stirring blade 5d shown in FIG. 3D has a vertically long middle hole 6d (slit). Further, in the case where a three-stage stirring blade is provided, even if the middle hole formed in the upper stirring blade and the middle hole formed in the lower stirring blade are different, they are the same. There may be.
[0187]
The gap between the upper and lower stirring blades having the above configuration is not particularly limited, but it is preferable that at least a gap is provided between the stirring blades. Although the reason is not clear, it is considered that the stirring efficiency is improved because the flow of the medium is formed through the gap. However, the gap has a width of 0.5 to 50%, preferably 1 to 30% with respect to the liquid level in the stationary state.
[0188]
Further, the size of the stirring blade is not particularly limited, but the sum of the heights of all the stirring blades is 50% to 100%, preferably 60% to 95% of the liquid level height in the stationary state. is there.
[0189]
On the other hand, in a polymerization method toner in which resin particles are associated or fused in an aqueous medium, by controlling the flow and temperature distribution of the medium in the reaction vessel at the fusion step, and further in the shape control step after fusion. By controlling the heating temperature, the number of rotations for stirring, and the time, the shape distribution and shape of the entire toner can be arbitrarily changed.
[0190]
That is, in the polymerization method toner in which the resin particles are associated or fused, the flow in the reaction device is made laminar, and the fusing step and the agitation tank are performed by using a stirring blade and a stirring tank capable of making the internal temperature distribution uniform. By controlling the temperature, the number of rotations, and the time in the shape control step, it is possible to form a toner having a desired shape factor and a uniform shape distribution. The reason for this is that when fusion is performed in a place where a laminar flow is formed, strong stress is not applied to the particles that are undergoing aggregation and fusion (association or aggregated particles) and the flow is accelerated in a laminar flow. It is presumed that as a result of the uniform temperature distribution in the stirring tank, the shape distribution of the fused particles becomes uniform. Further, the fused particles gradually become spherical by heating and stirring in the subsequent shape control step, and the shape of the toner particles can be arbitrarily controlled.
[0191]
The same stirring tank as used in the above-mentioned suspension polymerization method can be used as a stirring tank for producing a polymerization method toner for associating or fusing resin particles. In this case, it is necessary not to provide an obstacle such as a baffle plate that forms a turbulent flow in the stirring tank.
[0192]
The shape of the stirring blade is not particularly limited as long as it forms a laminar flow and does not form a turbulent flow. However, the shape of the stirring blade is formed by a continuous surface such as a rectangular plate-shaped member shown in FIG. Is preferable, and may have a curved surface.
[0193]
《Developer》
The toner used in the present invention may be a one-component developer or a two-component developer, but is preferably a two-component developer.
[0194]
When used as a one-component developer, there is a method in which the toner is used as it is as a non-magnetic one-component developer, but usually, magnetic particles of about 0.1 to 5 μm are contained in toner particles to form a one-component magnetic developer. Used. As a method of containing the same, it is common to make the non-spherical particles contain the same as the coloring agent.
[0195]
Further, it can be used as a two-component developer by mixing with a carrier. In this case, as the magnetic particles of the carrier, conventionally known materials such as metals such as iron, ferrite, and magnetite, and alloys of these metals with metals such as aluminum and lead are used. Particularly, ferrite particles are preferable. The magnetic particles preferably have a volume average particle size of 15 to 100 μm, more preferably 25 to 60 μm.
[0196]
The volume average particle diameter of the carrier can be typically measured by a laser diffraction particle size distribution analyzer “HELOS” (manufactured by SYMPATEC) equipped with a wet disperser.
[0197]
The carrier is preferably a carrier in which magnetic particles are further coated with a resin, or a so-called resin-dispersed carrier in which magnetic particles are dispersed in a resin. Although there is no particular limitation on the resin composition for coating, for example, an olefin resin, a styrene resin, a styrene / acrylic resin, a silicone resin, an ester resin, or a fluorine-containing polymer resin is used. The resin for forming the resin dispersion type carrier is not particularly limited, and a known resin can be used.For example, a styrene acrylic resin, a polyester resin, a fluorine-based resin, a phenol resin, or the like can be used. it can.
[0198]
Next, the image forming apparatus of the present invention will be described.
FIG. 1 is a sectional view of an image forming apparatus as an example of the image forming method of the present invention.
[0199]
In FIG. 1, reference numeral 50 denotes a photoreceptor drum (photoreceptor) serving as an image carrier, which is a photoreceptor having an organic photosensitive layer applied on the drum and a resin layer of the present invention provided thereon. It is driven and rotated clockwise. Reference numeral 52 denotes a scorotron charger (charging means) for uniformly charging the peripheral surface of the photosensitive drum 50 by corona discharge. Prior to the charging by the charger 52, in order to eliminate the history of the photoreceptor in the previous image formation, exposure by the pre-charging exposure unit 51 using a light emitting diode or the like may be performed to remove the charge on the peripheral surface of the photoreceptor.
[0200]
After the photosensitive member is uniformly charged, an image exposure based on an image signal is performed by an image exposure device 53 as an image exposure unit. The image exposure device 53 in this figure uses a laser diode (not shown) as an exposure light source. The light on the photosensitive drum is scanned by the light whose optical path is bent by the reflection mirror 532 via the rotating polygon mirror 531 and the fθ lens and the like, and an electrostatic latent image is formed.
[0201]
Here, the reversal development process of the present invention is to uniformly charge the surface of the photoreceptor by the charger 52, and to develop the image-exposed region, that is, the exposed portion potential (exposed portion region) of the photoreceptor in the developing step (means). ) Is an image forming method for visualizing the image. On the other hand, the unexposed portion potential is not developed by the developing bias potential applied to the developing sleeve 541.
[0202]
The electrostatic latent image is then developed by a developing device 54 as a developing unit. A developing device 54 containing a developer including a toner and a carrier is provided on the peripheral edge of the photosensitive drum 50, and development is performed by a developing sleeve 541 that contains a magnet and rotates while holding the developer. The inside of the developing device 54 is composed of developer stirring / conveying members 544 and 543, a conveyance amount regulating member 542, and the like. The developer is agitated and conveyed and supplied to the developing sleeve. Controlled by member 542. The transport amount of the developer varies depending on the linear velocity of the applied organic electrophotographic photosensitive member and the specific gravity of the developer, but is generally 20 to 200 mg / cm. 2 Range.
[0203]
The developer is, for example, a carrier formed by coating the above-described ferrite core with an insulating resin around the core, a coloring agent such as carbon black, a charge control agent, and a low molecular weight polyolefin using the above-described styrene acrylic resin as a main material. The toner is composed of a toner in which silica, titanium oxide, or the like is externally added to the particles. The developer is transported to the developing area with the layer thickness regulated by the transport amount regulating member, and is developed. At this time, development is usually performed by applying a DC bias voltage between the photosensitive drum 50 and the developing sleeve 541 and, if necessary, an AC bias voltage. Further, the developer is developed in a state of contact or non-contact with the photoconductor. The potential measurement of the photoconductor is performed by providing a potential sensor 547 above the developing position as shown in FIG.
[0204]
After the image is formed, the recording paper P is fed to the transfer area by the rotation of the paper feed roller 57 at the time when the transfer timing is adjusted.
[0205]
In the transfer area, a transfer electrode (transfer means: transfer unit) 58 operates on the peripheral surface of the photosensitive drum 50 in synchronization with the transfer timing, and applies a charge of the opposite polarity to the toner to the fed recording paper P. Transfer the toner.
[0206]
Next, the recording paper P is discharged by a separation electrode (separator) 59, separated by the peripheral surface of the photosensitive drum 50, conveyed to the fixing device 60, and heated and pressed by the heat roller 601 and the pressure roller 602 to remove the toner. After welding, the sheet is discharged to the outside of the apparatus via a sheet discharge roller 61. After the transfer electrode 58 and the separation electrode 59 have passed through the recording paper P, the primary operation is stopped, and preparation is made for the formation of the next toner image. In FIG. 1, the transfer electrode 58 is a corotron transfer band electrode. The setting conditions of the transfer electrode vary depending on the process speed (peripheral speed) of the photoreceptor and cannot be specified unconditionally. For example, the transfer current is set to +100 to +400 μA and the transfer voltage is set to +500 to +2000 V. can do.
[0207]
On the other hand, after the recording paper P is separated, the photosensitive drum 50 removes and cleans the residual toner by pressing the blade 621 of the cleaning device (cleaning means) 62, and removes electricity by the pre-charging exposure unit 51 again and charges by the charger 52 again. Then, the process of the next image formation is started.
[0208]
Reference numeral 70 denotes a detachable process cartridge in which a photosensitive member, a charger, a transfer device, a separator, and a cleaning device are integrated.
[0209]
The organic electrophotographic photoreceptor of the present invention is generally applicable to electrophotographic apparatuses such as electrophotographic copying machines, laser printers, LED printers, and liquid crystal shutter printers, and furthermore, displays, recording, light printing, and plate making using electrophotographic technology. Also, the present invention can be widely applied to apparatuses such as facsimile machines.
[0210]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples, but embodiments of the present invention are not limited thereto. “Parts” in the text indicates parts by mass.
[0211]
Example 1 (Example corresponding to claim 1)
Synthesis Example 1 (Synthesis Example of Exemplified Compound T20)
[0212]
Embedded image
[0213]
10 g of the compound represented by the above formula was dissolved in 32 g of phosphorus oxychloride, heated to 50 ° C., and 22 ml of dimethylformamide was added dropwise little by little (heat was raised to 40 to 70 ° C.). The reaction solution was stirred for 15 hours while controlling the temperature around 90 ° C. After allowing to cool to 40 ° C, excess phosphorus oxychloride is sufficiently hydrolyzed, and the precipitated crystals are separated by filtration, suspended and washed with water, and washed repeatedly until the washing liquid becomes neutral. 9.25 g (77%) of the represented bisformyl compound were obtained.
[0214]
Embedded image
[0215]
2 g of the bisformyl compound obtained above and 4.3 g of a phosphonate compound represented by the following structural formula were dissolved in 20 ml of dimethylformamide. While maintaining the reaction solution at about 20 ° C., 1.0 g of sodium methoxide was added little by little (exothermic). After stirring for 4 hours, 30 ml of water was added and purification was performed by a conventional method to obtain 3.3 g (81%) of yellow crystals. When this compound was subjected to elemental analysis and mass spectrometry, the results were as shown in Table 1 below, and it was confirmed that the compound was the exemplary compound T20.
[0216]
Embedded image
[0219]
Elemental analysis (C 53 H 49 N)
[0218]
[Table 1]
[0219]
Mass spectrometry (C 53 H 49 N)
Mw (calculated value) = 699
Mw + (Actual value) = 699
The compound of T20 obtained by the above synthesis is designated as T20-1. This T20-1 was measured by the following liquid chromatography (HPCL) and found to have a cis-cis / cis-trans / trans-trans mixture ratio of 1.1 / 2.2 / 1.0. The structural formulas of T20cis-cis, T20trans-trans, and T20cis-trans are shown below.
[0220]
Liquid chromatography measurement conditions
Measuring machine: Shimadzu LC6A (manufactured by Shimadzu Corporation)
Column: CLC-SIL (manufactured by Shimadzu Corporation)
Detection wavelength: 290 nm
Mobile phase: n-hexane / dioxane = 10 to 500/1
Mobile phase flow rate: about 1 ml / min
Sample (T20) solvent: n-hexane / dioxane = 10/1
Sample (T20): 3 mg / solvent 10 ml
[0221]
Embedded image
[0222]
A compound in which T20-1 obtained above was separated into a cis-cis form, a cis-trans form, and a trans-trans form using liquid chromatography was also obtained. The cis-cis T20 is T20c-c, the cis-trans T20 is T20ct, and the trans-trans T20 is T20t-t. T20-1 and T20c-c, T20c-t, and T20t-t were used and the mixing ratio was changed. As shown in Table 2, T20 having a mixing ratio of cis-cis / cis-trans / trans-trans -2 to T20-6 were prepared.
[0223]
Production of photoconductor 1
<Intermediate layer>
300 parts of titanium oxide (first time: silica / alumina treatment, second time: methyl hydrogen polysiloxane treatment: titanium oxide particle diameter 35 nm)
Polyamide resin CM8000 (Toray) 100 parts
1000 parts of methanol
Titanium oxide, polyamide resin, and methanol were added to the same container and dispersed using an ultrasonic homogenizer to prepare a coating solution for the intermediate layer. This coating solution was applied by dip coating on a cylindrical aluminum substrate, and cured by heating at 110 ° C. for 1 hour to provide an intermediate layer with a dry film thickness of 4 μm.
[0224]
And mixed with a sand mill for 10 hours to prepare a charge generation layer coating solution. This coating solution was applied on the intermediate layer by a dip coating method to form a charge generation layer having a dry film thickness of 0.2 μm.
[0225]
<Charge transport layer>
Charge transport material (T20-1) 225 parts
Polycarbonate (viscosity average molecular weight 20,000) 300 parts
Antioxidant (Exemplified Compound 1-3) 6 parts
2000 parts of dichloromethane
Were mixed and dissolved to prepare a charge transport layer coating solution. This coating solution was applied on the charge generation layer by a dip coating method to form a charge transport layer having a dry film thickness of 24 μm.
[0226]
Preparation of photoreceptors 2 to 9
The charge transport material (T20-1) used in the photoconductor 1 was changed to T20-2 to T20-6, T20c-c, T20ct, and 20t-t, and the mixing ratio of the isomers was changed as shown in Table 2. The photoreceptors 2 to 9 were prepared in the same manner as in photoreceptor 1.
[0227]
[Table 2]
[0228]
Hereinafter, a toner used in the present invention was prepared.
Preparation of colored particles 1 and 2 (example of emulsion polymerization association method)
0.90 kg of sodium n-dodecyl sulfate and 10.0 l of pure water are added and dissolved by stirring. 1.20 kg of Regal 330R (carbon black manufactured by Cabot Corporation) was gradually added to this solution, and the mixture was stirred well for 1 hour, and then continuously dispersed for 20 hours using a sand grinder (medium type disperser). This is referred to as “colorant dispersion liquid 1”. A solution composed of 0.055 kg of sodium dodecylbenzenesulfonate and 4.0 l of ion-exchanged water is referred to as “anionic surfactant solution A”.
[0229]
A solution composed of 0.014 kg of nonylphenol polyethylene oxide 10 mol adduct and 4.0 l of ion-exchanged water is referred to as “nonionic surfactant solution B”. A solution obtained by dissolving 223.8 g of potassium persulfate in 12.0 liters of ion-exchanged water is referred to as "initiator solution C".
[0230]
A WAX emulsion (polypropylene emulsion having a number average molecular weight of 3000: a number average primary particle diameter: 120 nm / solid concentration = 29.9%) was placed in a 100-liter GL (glass lining) reactor equipped with a temperature sensor, a cooling pipe, and a nitrogen introducing device. 3.) 3.41 kg, the entire amount of “anionic surfactant solution A” and the entire amount of “nonionic surfactant solution B” are added, and stirring is started. Next, 44.0 l of ion-exchanged water is added.
[0231]
Heating was started, and when the liquid temperature reached 75 ° C., the entire amount of “initiator solution C” was added dropwise. Thereafter, 12.1 kg of styrene, 2.88 kg of n-butyl acrylate, 1.04 kg of methacrylic acid, and 548 g of t-dodecyl mercaptan are added dropwise while controlling the liquid temperature to 75 ° C. ± 1 ° C. After completion of the dropwise addition, the liquid temperature was raised to 80 ° C. ± 1 ° C., and the mixture was heated and stirred for 6 hours. Next, the temperature of the solution was cooled to 40 ° C. or lower, stirring was stopped, and the solution was filtered with a pole filter, and this was designated as “latex (1) -A”.
[0232]
The glass transition temperature of the resin particles in latex (1) -A was 57 ° C., the softening point was 121 ° C., the molecular weight distribution was weight average molecular weight = 1270,000, and the weight average particle size was 120 nm.
[0233]
A solution obtained by dissolving 0.055 kg of sodium dodecylbenzenesulfonate in 4.0 l of ion-exchanged pure water is referred to as “anionic surfactant solution D”. Further, a solution obtained by dissolving 0.014 kg of nonylphenol polyethylene oxide 10 mol adduct in 4.0 l of ion-exchanged water is referred to as “nonionic surfactant solution E”.
[0234]
A solution obtained by dissolving 200.7 g of potassium persulfate (manufactured by Kanto Chemical Co., Ltd.) in 12.0 l of ion-exchanged water is referred to as “initiator solution F”.
[0235]
A WAX emulsion (polypropylene emulsion having a number average molecular weight of 3000: number average primary particle diameter = 120 nm / solid content concentration of 29.9%) was placed in a 100-liter GL reactor equipped with a temperature sensor, a cooling pipe, a nitrogen introducing device, and a comb baffle. .41 kg, the entire amount of “anionic surfactant solution D” and the entire amount of “nonionic surfactant solution E” are added, and stirring is started. Next, 44.0 liters of ion-exchanged water is charged. Heating is started, and when the liquid temperature reaches 70 ° C., “Initiator solution F” is added. Next, a solution in which 11.0 kg of styrene, 4.00 kg of n-butyl acrylate, 1.04 kg of methacrylic acid and 9.02 g of t-dodecyl mercaptan are previously mixed is added dropwise. After completion of the dropwise addition, the mixture was heated and stirred for 6 hours while controlling the liquid temperature to 72 ° C. ± 2 ° C. Further, the liquid temperature was raised to 80 ° C. ± 2 ° C., and the mixture was heated and stirred for 12 hours. The liquid temperature is cooled to 40 ° C. or less, and the stirring is stopped. The solution was filtered through a pole filter, and the filtrate was designated as "latex (1) -B".
[0236]
In addition, the glass transition temperature of the resin particles in the latex (1) -B was 58 ° C, the softening point was 132 ° C, the molecular weight distribution was weight average molecular weight = 245,000, and the weight average particle size was 110 nm.
[0237]
A solution obtained by dissolving 5.36 kg of sodium chloride as a salting-out agent in 20.0 l of ion-exchanged water is referred to as “sodium chloride solution G”.
[0238]
A solution obtained by dissolving 1.00 g of a fluorine-based nonionic surfactant in 1.00 l of ion-exchanged water is referred to as “nonionic surfactant solution H”.
[0239]
In a 100-liter SUS reaction vessel equipped with a temperature sensor, a cooling pipe, a nitrogen introducing device, and a particle size and shape monitoring device, the above-prepared latex (1) -A = 20.0 kg and latex (1) -B = 5 0.2 kg, Colorant Dispersion 1 = 0.4 kg, and 20.0 kg of ion-exchanged water are added and stirred. Then, the mixture is heated to 40 ° C., and sodium chloride solution G, 6.00 kg of isopropanol (manufactured by Kanto Chemical Co., Ltd.) and nonionic surfactant solution H are added in this order. Then, after standing for 10 minutes, the temperature was raised, the temperature was raised to 85 ° C. in 60 minutes, and the mixture was heated and stirred at 85 ± 2 ° C. for 0.5 to 3 hours, and subjected to salting-out / fusion. Growing diameter. Next, 2.1 l of pure water is added to stop the particle size growth.
[0240]
In a 5 l reaction vessel equipped with a temperature sensor, a cooling pipe, and a monitoring device for particle size and shape, 5.0 kg of the fused particle dispersion liquid prepared above was placed, and at a liquid temperature of 85 ° C. ± 2 ° C., 0.5 kg was added. The shape was controlled by heating and stirring for 1515 hours. Thereafter, the mixture is cooled to 40 ° C. or less and the stirring is stopped. Next, classification is performed in the liquid by a centrifugal sedimentation method using a centrifugal separator, followed by filtration through a sieve having openings of 45 μm, and the filtrate is used as an associated liquid (1). Then, non-spherical particles in the form of a wet cake were filtered from the association liquid (1) using a nutche. Thereafter, the substrate was washed with ion-exchanged water.
[0241]
The non-spherical particles were dried at a suction air temperature of 60 ° C. using a flash jet drier, and then dried at a temperature of 60 ° C. using a fluidized bed drier. In the monitoring of the salting-out / fusion step and the shape control step, the number of rotations of the stirring and the heating time are controlled to control the variation coefficient of the shape and the shape factor. Was adjusted to obtain colored particles 1 and 2 shown in Table 3.
[0242]
Preparation of colored particles 3 (example of suspension polymerization method)
Styrene = 165 g, n-butyl acrylate = 35 g, carbon black = 10 g, metal di-t-butylsalicylate = 2 g, styrene-methacrylic acid copolymer = 8 g, paraffin wax (mp = 70 ° C.) = 20 g at 60 ° C. , And uniformly dissolved and dispersed with a TK homomixer (manufactured by Tokushu Kika Kogyo Co., Ltd.) at 12,000 rpm. To this, 10 g of 2,2'-azobis (2,4-valeronitrile) as a polymerization initiator was added. In addition, the mixture was dissolved to prepare a polymerizable monomer composition. Then, 450 g of a 0.1 M sodium phosphate aqueous solution was added to 710 g of ion-exchanged water, and 68 g of 1.0 M calcium chloride was gradually added while stirring at 13000 rpm with a TK homomixer to prepare a suspension in which tricalcium phosphate was dispersed. did. The polymerizable monomer composition was added to the suspension, and the mixture was stirred with a TK homomixer at 10,000 rpm for 20 minutes to granulate the polymerizable monomer composition. Thereafter, the reaction was carried out at 75 to 95 ° C. for 5 to 15 hours using a reaction apparatus (crossing angle α was 45 °) having a stirring blade configuration as shown in FIG. Tricalcium phosphate was dissolved and removed with hydrochloric acid, and then classified in a liquid by centrifugal sedimentation using a centrifugal separator, followed by filtration, washing and drying.
[0243]
By monitoring during the polymerization, controlling the liquid temperature, the number of rotations of the stirring, and the heating time, the variation coefficient of the shape and the shape coefficient is controlled, and further, the variation coefficient of the particle size and the particle size distribution is adjusted by submerged classification. Thus, colored particles 3 shown in Table 3 below were obtained.
[0244]
[Table 3]
[0245]
Toners 1 to 12 were prepared by adding the above colored particles 1 to 3 and the external additives shown in Tables 4 and 5 below, and mixing them with a Henschel mixer under a rotation condition of 30 m / sec.
[0246]
[Table 4]
[0247]
[Table 5]
[0248]
Preparation of developer
A developer comprising the following toner and carrier was prepared.
[0249]
A developer having a toner concentration of 6% was prepared by mixing each of the above-mentioned "Toner 1" to "Toner 12" with a ferrite carrier coated with a silicone resin and having a volume average particle diameter of 60 m, and used for printing evaluation. . This developer is referred to as “developer 1” to “developer 12” corresponding to the toner.
[0250]
Evaluation
The photoreceptors 1 to 9 and the developers 1 to 12 are combined as shown in Table 6, and a digital copying machine Konica “Sitios 7075” manufactured by Konica (corona charging, laser exposure, reversal development, electrostatic transfer, nail separation, The evaluation was performed using a blade cleaning and a cleaning auxiliary brush roller adoption process at a print speed of 75 sheets / min). The cleaning performance and the image evaluation were performed by copying an original image in which a character image having a pixel ratio of 7%, a photograph of a person's face, a solid white image, and a solid black image were each equal to 1/4 on A4 neutral paper. The copying conditions were evaluated by continuously performing 200,000 copies in a high-temperature and high-humidity environment (30 ° C., 80% RH) considered to be the most severe. However, before the start of copying, the surface of the photoreceptor was dusted with a setting powder, and the photoreceptor and the cleaning blade were blended, and then 200,000 copies were made. The evaluation items and evaluation criteria are shown below.
[0251]
[Table 6]
[0252]
Evaluation items and evaluation criteria
Image density (measured using Macbeth reflection densitometer "RD-918". Measured with relative reflection density assuming that the reflection density of paper is "0". Evaluated both at initial stage and after copying 200,000 sheets)
A: 1.2 or more (good) both in the initial stage and after copying 200,000 sheets
:: 1.0 or more for both initial and after 200,000 copies
×: At least one of the initial stage and after 200,000 copies is less than 1.0
(Practically problematic level)
Fog: determined by solid white image density
Using a reflection densitometer “RD-918” manufactured by Macbeth Co., Ltd., the density of unprinted copy paper (white paper) is measured at 20 locations in absolute image density, and the average value is defined as the blank paper density. Next, absolute image densities were similarly measured at 20 white background portions of the evaluation paper on which an image was formed, and a value obtained by subtracting the white paper density from the average density was evaluated as a fog density.
[0253]
:: 0.005 or less for both initial and after 200,000 copies (good)
:: 0.01 or less for both initial and after 200,000 copies (level not causing a problem in practical use) x: At least one of the initial and after 200,000 copies is larger than 0.01 (obviously there is a practical problem)
Resolution (determined based on the ease of distinguishing character images)
After copying 200,000 sheets, character images of 3 points and 5 points were formed and evaluated according to the following criteria.
[0254]
:: 3 points and 5 points are clear and easily legible (good)
:: 3 points are partially unreadable, 5 points are clear and easily readable
(A level that is practically acceptable)
×: 3 points almost illegible, 5 points partially or completely illegible
(Practically problematic level)
Cleanability (10 continuous copies on A3 paper after 100,000 and 200,000 copies have been made, and judgment is made based on whether or not cleaning failure has occurred in the solid white area)
◎: No toner slippage occurred up to 200,000 sheets (good)
:: No toner slippage occurred up to 100,000 sheets (a level that causes no practical problem)
×: toner slippage occurs when less than 100,000 sheets (a level that poses a problem in practical use)
White dropping (after copying 200,000 copies, 100 halftone images were further prepared and evaluated)
The evaluation of the white drop was determined based on how many white drop having a major axis of 0.4 mm or more per A4 paper. In addition, the long diameter of white dropout can be measured with a microscope equipped with a video printer. The criteria for the white spot evaluation are as shown below.
[0255]
:: Frequency of white spots of 0.4 mm or more: All copied images are 3 copies / A4 or less (good)
:: White spotting frequency of 0.4 mm or more: One or more occurrences of 4 pieces / A4 or more and 19 pieces / A4 or less (a level at which there is no practical problem)
×: White spotting of 0.4 mm or more Frequency: 20 pieces / A4 or more one or more (a level that poses a practical problem)
Black spots (after the above 200,000 copies, 100 more solid white copy images were prepared and evaluated)
The evaluation of black spots was made by determining how many black spots having a major axis of 0.4 mm or more per A4 paper. The major diameter of the black spot can be measured with a microscope equipped with a video printer. The criterion for black spot evaluation is as follows.
[0256]
:: Frequency of black spots of 0.4 mm or more: All copied images are 3 copies / A4 or less (good)
:: Frequency of black spots of 0.4 mm or more: 4 pieces / A4 or more and 19 pieces / A4 or less occur at least one sheet (a level that is not a problem in practical use)
×: Black spots of 0.4 mm or more Frequency: 20 pieces / A4 or more one or more (a level that poses a problem in practice)
Other evaluation conditions
In addition, other evaluation conditions using the above-mentioned Stios 7075 were set to the following conditions.
[0257]
Charging conditions
Charger: Scorotron charger, initial charging potential is -750V
Exposure conditions
Set the exposure amount to make the exposure part potential -50V
Development conditions
DC bias; -550V
Transfer conditions
Transfer pole; corona charging method
Cleaning conditions
A cleaning blade having a hardness of 70 °, a rebound resilience of 65%, a thickness of 2 (mm) and a free length of 9 mm was brought into contact with the cleaning portion by a weight load method so as to have a linear pressure of 18 (N / m) in the counter direction.
[0258]
Table 7 shows the evaluation results.
[0259]
[Table 7]
[0260]
As is clear from Table 7, the electrophotographic photoreceptor of the present invention (a photoreceptor containing a charge transport material having a maximum isomer content of 40 to 90% by mass in a stereoisomer mixture) and a toner were used. Combinations 1 to 8, 13, and 15 to 17 were evaluated for white spots, black spots, cleaning properties, and the like, respectively, at levels higher than practical levels. In Nos. And 12, the white spots and the cleaning property deteriorated remarkably, and the resolution also deteriorated. Also, the combinations 14 and 19 whose photoconductors are not the present invention have a significant loss of whiteness and markedly deteriorated cleaning properties.
[0261]
Example 2 (Example corresponding to claim 1)
Synthesis Example 2 (Synthesis Example of Exemplified Compound T83)
[0262]
Embedded image
[0263]
10 g of the compound represented by the above formula was dissolved in 40 ml of dimethylformamide, heated to 40 ° C., and 9.2 g of phosphorus oxychloride was added dropwise little by little (heat was raised to 40 to 70 ° C.). The reaction solution was stirred for 3 hours while controlling the temperature around 70 ° C. After cooling to 40 ° C, excess phosphorus oxychloride was sufficiently hydrolyzed, and the precipitated crystals were separated by filtration, suspended and washed with water, and washed repeatedly until the washing liquid became neutral. 9.25 g (85%) of the bisformyl compound obtained are obtained.
[0264]
Embedded image
[0265]
4 g of the bisformyl compound obtained above and 9.3 g of cinnamyl triphosphonium bromide were dissolved in 50 ml of tetrahydrofuran. While maintaining the reaction solution at about 20 ° C., 1.7 g of sodium methoxide was added little by little (exothermic). After stirring for 2 hours, 30 ml of water was added, and purification was performed by a conventional method to obtain 3.37 g (62%) of yellow crystals. When this compound was subjected to elemental analysis and mass spectrometry, the results were as shown in Table 8 below, and it was confirmed that the compound was the exemplary compound T83.
[0266]
Elemental analysis (C 56 H 40 N 2 )
[0267]
[Table 8]
[0268]
Mass spectrometry (C 56 H 40 N 2 )
Mw (calculated value) = 740
Mw + (Actual value) = 740
The compound of T83 obtained by the above synthesis is designated as T83-1. This T83-1 had a cis-cis / cis-trans / trans-trans mixture ratio of 1.7 / 3.0 / 1.0 as a result of measurement by liquid chromatography (HPCL) described below. The structural formulas of T83cis-cis and T83trans-trans are shown below.
[0269]
Liquid chromatography measurement conditions
Measuring machine: Shimadzu LC6A (manufactured by Shimadzu Corporation)
Column: CLC-SIL (manufactured by Shimadzu Corporation)
Detection wavelength: 290 nm
Mobile phase: n-hexane / dioxane = 10 to 500/1
Mobile phase flow rate: about 1 ml / min
Sample (T83) solvent: n-hexane / dioxane = 10/1
Sample (T83): 3 mg / solvent 10 ml
[0270]
Embedded image
[0271]
A compound in which T83-1 obtained above was separated into a cis-cis form, a cis-trans form, and a trans-trans form using liquid chromatography was also obtained. The cis-cis T83 is referred to as T83c-c, the cis-trans T83 is referred to as T83ct, and the trans-trans T83 is referred to as T83t-t. Using four compounds T83-1 and T83c-c, T83ct and T83t-t, and changing the mixing ratio, T83 having a mixing ratio of cis-cis / cis-trans / trans-trans as shown in Table 9 -2 to T83-6 were prepared.
[0272]
Production of photoconductors 11 to 19
T20-1 to T20-6, T20c-c, T20ct, and T20t-t of the photoconductors 1 to 9 are replaced with T83-1 to T83-6, T83c-c, T83ct, and T83t-t, and an intermediate layer is formed. Photoconductors 11 to 19 were produced in the same manner except that titanium oxide was changed to the following surface-treated titanium oxide.
[0273]
Titanium oxide (first time: alumina treatment, second time: fluoroalkyltrimethoxysilane: titanium oxide particle size 70 nm)
[0274]
[Table 9]
[0275]
Evaluation
The photosensitive members 11 to 19 and the developers 1 to 12 were combined as shown in Table 10, and the same evaluation as in Example 1 was performed. Table 11 shows the evaluation results.
[0276]
[Table 10]
[0277]
[Table 11]
[0278]
As is clear from Table 11, the electrophotographic photoreceptor of the present invention (a photoreceptor containing a charge transport material having a maximum isomer content of 40 to 90% by mass in a stereoisomer mixture) and a toner were used. Combinations 21 to 28, 33, and 35 to 37 were evaluated for white voids, black spots, cleaning properties, and the like, respectively, at levels at which practical problems did not occur. , 32, the white dropout and the cleaning property are significantly deteriorated, and the resolution is also deteriorated. Further, the combinations 34 and 39 whose photoconductors are not included in the present invention have significant white spots and markedly deteriorated cleaning properties, and the combinations 38 and 40 have further fog.
[0279]
Titanium oxide, polyamide resin, and methanol were added to the same container and dispersed using an ultrasonic homogenizer to prepare a coating solution for the intermediate layer. This coating solution was applied by dip coating on a cylindrical aluminum substrate, and cured by heating at 110 ° C. for 1 hour to provide an intermediate layer with a dry film thickness of 4 μm.
[0280]
And mixed with a sand mill for 10 hours to prepare a charge generation layer coating solution. This coating solution was applied on the intermediate layer by a dip coating method to form a charge generation layer having a dry film thickness of 0.2 μm.
[0281]
Were mixed and dissolved to prepare a charge transport layer coating solution. This coating solution was applied on the charge generating layer by a dip coating method, and then dried at 100 ° C. for 60 minutes to form a charge transport layer having a dry film thickness of 24 μm. The solid content of the charge transport layer of the photoreceptor 21 is 531 g (the residual solvent has been dried to less than 0.1% by mass and is not added to the solid content), and the charge transport material per unit mass in the charge transport layer Is 5.1 × 10 -4 mol / g.
[0282]
Embedded image
[0283]
Production of photoreceptors 22 to 33
Except that the kind and amount of the charge transporting substance and the amount of polycarbonate used in the photoreceptor 21 were changed as shown in Table 12, and the total number of moles of the charge transporting substance per unit mass in the charge transporting layer was changed as shown in Table 12. The photoconductors 22 to 33 were manufactured in the same manner as the photoconductor 21.
[0284]
[Table 12]
[0285]
In the table, T101 represents a charge transport material having the following chemical structure.
[0286]
Embedded image
[0287]
Evaluation
The same evaluation as in Example 1 was performed by combining the photoconductors 21 to 33 and the developers 1 to 12 as shown in Table 13. Table 14 shows the evaluation results.
[0288]
[Table 13]
[0289]
[Table 14]
[0290]
As apparent from Table 14, the electrophotographic photoreceptor of the present invention (a mixture of stereoisomers was 2.0 × 10 -4 (Mol / g)-7.0 x 10 -4 (Mol / g) photoreceptor containing charge transport material) and toner using 41 to 48, 53 to 58, and 61 to 63 have no practical problems in evaluation of white spots, black spots, cleaning properties, and the like. On the other hand, in the combinations 49, 50, 51, and 52 in which the toner is out of the present invention, white dropout and cleaning property are significantly deteriorated, and the resolution is also deteriorated. Further, in the case of the combination 59 (the amount of the charge transporting substance is small) where the photoreceptor is out of the present invention, the image density is reduced, fogging is generated, and the resolution is reduced. In the case of ()), white dropout and cleaning property are significantly deteriorated, and the resolution is also lowered. Further, when the charge transporting material is a combination 64 other than the present invention, white spots, black spots, cleaning properties are deteriorated, and the resolution is lowered.
[0291]
Example 4 (Example corresponding to claim 3)
Synthesis Example 3 (Synthesis example of exemplary compound T50)
[0292]
Embedded image
[0293]
10 g of the compound represented by the above formula was dissolved in 34 g of phosphorus oxychloride, heated to 50 ° C., and 23 ml of dimethylformamide was added dropwise little by little (heat was raised to 40 to 70 ° C.). The reaction solution was stirred for 15 hours while controlling the temperature around 90 ° C. After allowing to cool to 40 ° C., excess phosphorus oxychloride is sufficiently hydrolyzed, and the precipitated crystals are separated by filtration, suspended and washed with water, and washed repeatedly until the washing liquid becomes neutral. 9.43 g (78%) of the represented bisformyl compound were obtained.
[0294]
Embedded image
[0295]
2 g of the bisformyl compound obtained above and 4.3 g of a phosphonate compound represented by the following structural formula were dissolved in 20 ml of dimethylformamide. While maintaining the reaction solution at about 20 ° C., 1.0 g of sodium methoxide was added little by little (exothermic). After stirring for 4 hours, 30 ml of water was added and purification was performed by a conventional method to obtain 3.3 g (81%) of yellow crystals. Elemental analysis and mass spectrometry of this yellow crystal gave the results shown in Table 15 below, confirming that the yellow crystal was Exemplified Compound T50.
[0296]
Embedded image
[0297]
Elemental analysis (C 40 H 39 N)
[0298]
[Table 15]
[0299]
Mass spectrometry (C 40 H 39 N)
Mw (calculated value) = 533
Mw + (Actual value) = 533
The compound of T50 obtained by the above synthesis is designated as T50-1. This T50-1 was measured by the following liquid chromatography (HPCL) and found to have a cis-cis / cis-trans / trans-trans mixture ratio of 1.2 / 2.0 / 1.0. The structural formulas of T50cis-cis, T50trans-trans, and T50cis-trans are shown below.
[0300]
Embedded image
[0301]
A compound in which T50-1 obtained above was separated into a cis-cis form, a cis-trans form, and a trans-trans form using liquid chromatography was also obtained. The T50 of the cis-cis form is T50c-c, the T50 of the cis-trans form is T50ct, and the T50 of the trans-trans form is T50t-t. Using T50-1 and four compounds T50c-c, T50ct, and T50t-t and changing the mixing ratio, T50 having a mixing ratio of cis-cis / cis-trans / trans-trans as shown in Table 16 -2 to 50-5 compounds were prepared.
[0302]
Titanium oxide, polyamide resin, and methanol were added to the same container and dispersed using an ultrasonic homogenizer to prepare a coating solution for the intermediate layer. This coating solution was applied by dip coating on a cylindrical aluminum substrate, and cured by heating at 110 ° C. for 1 hour to provide an intermediate layer with a dry film thickness of 4 μm.
[0303]
And mixed with a sand mill for 10 hours to prepare a charge generation layer coating solution. This coating solution was applied on the intermediate layer by a dip coating method to form a charge generation layer having a dry film thickness of 0.2 μm.
[0304]
Were mixed and dissolved to prepare a charge transport layer coating solution. This coating solution is applied on the charge generation layer by a dip coating method, and then dried at 100 ° C. for 60 minutes to reduce the amount of residual solvent to 0.1% by mass or less, and to form a charge transport layer having a dry film thickness of 24 μm. The photosensitive member 41 was thus formed. The solid content of the charge transport layer of the photoreceptor 41 is 441 g of the total amount of the charge transport material, the polycarbonate Z, and the antioxidant, and the number of moles of the charge transport material 135 g is 0.253 mol. Of the charge transport material is 5.7 × 10 -4 mol / g.
[0305]
Embedded image
[0306]
Production of photoconductors 42 to 51
Photoconductors 42 to 51 were produced in the same manner as the photoconductor 41, except that the kind and amount of the charge transport material used in the photoconductor 41 were changed as shown in Table 16.
[0307]
[Table 16]
[0308]
Evaluation
The photosensitive members 41 to 51 and the developers 1 to 12 were combined as shown in Table 17, and the same evaluation as in Example 1 was performed. Table 18 shows the evaluation results.
[0309]
[Table 17]
[0310]
[Table 18]
[0311]
As is clear from Table 18, the electrophotographic photoreceptor of the present invention (where the charge transport layer contains a charge transport material of a mixture of stereoisomers, the glass transition point Tgb of the binder resin of the charge transport layer and the glass of the charge transport layer) Combinations 71 to 78 and 83 to 86 using toners with the transition point Tgl satisfying the above-mentioned relationship) and toners are each higher than the level at which there is no practical problem in evaluation of white spots, black spots, cleaning properties, and the like. On the other hand, in the combinations 79, 80, 81, and 82 in which the toner is not included in the present invention, white dropout and cleaning property are significantly deteriorated, and resolution is also deteriorated. Further, when the photoreceptor is a combination 87 to 89 (the charge transporting substance is not a mixture of stereoisomers) other than the present invention, white dropout, cleaning property is deteriorated, fog is generated, and the resolution is reduced, In combinations 90 to 92 (Tgl of the charge transporting layer is less than 100 ° C.), white dropout and cleaning property are significantly deteriorated, and the resolution is also lowered.
[0312]
【The invention's effect】
As is clear from the above examples, the image forming method satisfying the conditions of the present invention prevents occurrence of image defects such as white spots and black spots, has excellent cleaning properties, and forms sharp electrophotographic images. be able to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional configuration diagram of an image forming apparatus as an example of an image forming method of the present invention.
FIG. 2A is an explanatory diagram illustrating a projected image of a toner particle having no corner, and FIGS. 2B and 2C are explanatory diagrams illustrating a projected image of a toner particle having a corner.
FIG. 3 is a perspective view illustrating an example of a polymerization toner reaction device.
FIG. 4 is a sectional view showing an example of a polymerization toner reaction device.
FIG. 5 is a schematic view showing a specific example of the shape of a stirring blade.
[Explanation of symbols]
50 Photoconductor drum (or photoconductor)
51 Exposure section before charging
52 Charger
53 Image exposure unit
54 Developer
541 development sleeve
543,544 Developer stirring and conveying member
547 Potential sensor
57 Paper feed roller
58 Transfer electrode
59 Separation electrode (separator)
60 Fixing device
61 Paper ejection roller
62 Cleaning device
70 process cartridge