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JP2004001987A - 操作支援装置 - Google Patents

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JP2004001987A
JP2004001987A JP2002227752A JP2002227752A JP2004001987A JP 2004001987 A JP2004001987 A JP 2004001987A JP 2002227752 A JP2002227752 A JP 2002227752A JP 2002227752 A JP2002227752 A JP 2002227752A JP 2004001987 A JP2004001987 A JP 2004001987A
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JP2002227752A
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English (en)
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Junichi Narisawa
成澤 順市
Toshiyuki Miyamoto
宮本 敏之
Kenichi Sagiya
鷺谷 兼一
Hidefumi Ishimoto
石本 英史
Sumio Morita
森田 純男
Koichi Madarame
斑目 弘一
Kiyonari Shiyouji
庄子 研也
Hiroshi Ogura
小倉 弘
Hiroshi Watanabe
渡邊 洋
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66CCRANES; LOAD-ENGAGING ELEMENTS OR DEVICES FOR CRANES, CAPSTANS, WINCHES, OR TACKLES
    • B66C23/00Cranes comprising essentially a beam, boom, or triangular structure acting as a cantilever and mounted for translatory of swinging movements in vertical or horizontal planes or a combination of such movements, e.g. jib-cranes, derricks, tower cranes
    • B66C23/88Safety gear
    • B66C23/90Devices for indicating or limiting lifting moment
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control And Safety Of Cranes (AREA)
  • Jib Cranes (AREA)

Abstract

【課題】表示画面に操作手順を表示することにより、オペレータの操作を支援する操作支援装置を提供する。
【解決手段】操作支援装置は、建設機械の運転室1a内に設けられ、建設機械の操作手順をテキストおよびイラストを用いて表示する表示装置30と、画像を生成する画像処理装置20と、建設機械の作業に応じた操作手順の画像を画像処理装置20に生成させ、画像処理装置20で生成された画像を表示装置30に表示させる制御装置20とを有し、オペレータの操作を支援する。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設機械に設けられた表示画面に操作手順等の情報を表示しオペレータの操作を支援する操作支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
クローラクレーン等の建設機械は、トラック等で搬送するために作業現場においてブーム等の分解・組立を行うことがある。建設機械を組み立てた後、さらに分解前には所定の段取り作業を行う必要があり、オペレータは取扱説明書を参考にしながら1つ1つの段取り作業を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、段取り作業は安全装置の動作確認やブームの起立・倒伏作業等の数多くの操作を所定の順序に従って行う必要があるため、取扱説明書を見ながらの操作は煩わしく、効率がよくないという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、表示画面に操作手順を表示することにより、オペレータの操作を支援する操作支援装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明による操作支援装置は、建設機械の運転室内に設けられ、前記建設機械の操作手順をテキストおよびイラストを用いて表示する表示装置と、画像を生成する画像処理装置と、建設機械の作業に応じた操作手順の画像を画像処理装置に生成させ、画像処理装置で生成された画像を表示装置に表示させる制御装置とを有することにより、上述した目的を達成する。
【0006】
制御装置は、建設機械のフロントアタッチメントを起立または倒伏させる段取り作業の操作手順を前記表示装置に表示させることが望ましい。
【0007】
建設機械の運転、操作上関連する情報を検出する情報検出装置をさらに有し、制御装置は、操作手順とともに情報検出装置で検出される情報に基づく画像を画像処理装置に生成させ、画像処理装置で生成された操作手順と建設機械の情報の画像を前記表示装置に表示させることが望ましい。制御装置は、情報検出装置で検出される情報に基づいて表示装置に表示させる画像を更新することが好ましい。表示装置に表示させる建設機械の操作手順は、情報検出装置で検出される情報に基づいた建設機械の操作方法の指示、確認項目、点検項目および操作に伴う警告を含むことが好ましい。
【0008】
情報検出装置は、建設機械のフロントアタッチメントを起伏動させるロープの張力を含む建設機械の状態量と、フロントアタッチメントの角度を含む建設機械の姿勢と、風速・風向を含む環境情報とを検出することが好ましい。制御装置は、情報検出装置で検出される建設機械の姿勢に基づいて、次の操作手順を表示装置に表示させることが好ましい。
【0009】
表示装置に表示させる操作手順を選択する選択装置をさらに備え、制御装置は、選択装置によって選択された操作手順を表示装置に表示させるようにしてもよい。
【0010】
制御装置は、情報検出装置で検出される建設機械の姿勢が作業可能範囲内にある場合は、操作手順に代えて表示装置にモーメントリミッタ画面を表示させるようにしてもよい。
【0011】
制御装置は、操作手順の一覧をツリー形式で表示装置に表示させるようにしてもよい。操作手順の一覧を、常時表示装置の一部に表示、あるいは必要に応じて表示装置に表示させるようにしてもよい。
【0012】
制御装置は、表示装置に操作手順が表示されているときに建設機械の電源がオフとなった場合に、電源がオフとなる直前に表示装置に表示されていた操作手順を記憶する記憶部を有し、建設機械の電源がオンとなったときに記憶部に記憶された操作手順を表示装置に表示させることが好ましい。
【0013】
建設機械の操作手順を音声で出力する音声出力装置をさらに備えるようにしてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
《第1の実施の形態》
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態による操作支援装置について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による操作支援装置を搭載したタワークレーンの構成を示す側面図である。図1に示すように、タワークレーンは、クレーン本体1と、クレーン本体1に起伏動可能に軸支されるタワーブーム2と、タワーブーム2の先端部に回動可能に軸支されるジブ3とを備えている。なお、図1は、タワークレーンを起立もしくは倒伏する途中の、いわゆる段取り状態を示している。タワークレーンの段取り状態においては、ジブ3はタワーブーム2の前面側に連結装置13によって固定されており、タワーブーム2とジブ3は一体となって起伏動作を行う。クレーン本体1には、ブーム起伏用ウインチ4およびジブ起伏用ウインチ10が設けられている。また、クレーン本体1には、吊り荷の巻き上げ/巻下げを行うためのフック巻上用ウインチ15も設けられている。
【0015】
第1のペンダントロープ6は、一端をタワーブーム2の先端部に連結され、他端をブーム起伏用ウインチ4に巻回されたブーム起伏ロープ5に連結されている。ブーム起伏用ウインチ4によってブーム起伏ロープ5の巻き取りまたは繰り出しを行うことによって、第1のペンダントロープ6を介してタワーブーム2が起伏される。
【0016】
タワーブーム2の先端部には、スイングレバー7が回動可能に軸支されている。スイングレバー7は三角形状をなし、一つの頂角部は第2のペンダントロープ8によってジブ3の先端部と連結されている。スイングレバー7の他の頂角部は、第3のペンダントロープ9およびブライドル装置12を介して、ジブ起伏用ウインチ10に巻回されたジブ起伏ロープ11に連結されている。ジブ起伏用ウインチ10によってジブ起伏ロープ11の巻き取りまたは繰り出しを行うことによって、第3のペンダントロープ9を介してスイングレバー7が時計回り方向、あるいは反時計回り方向に回動し、これによってジブ3が起伏される。
【0017】
クレーン本体1には、上述したタワーブーム起伏用ウインチ4やジブ起伏用ウインチ10を駆動するためにオペレータが操作する操作レバー等が備えられた運転室1aが設けられている。また、運転室1aには、オペレータから視認しやすい位置に操作手順等の各種情報を表示するディスプレイユニット30(図3参照)が配置されている。
【0018】
図2(a)(b)は、連結装置13の拡大図である。連結装置13は、タワーブーム2に固設されたブラケット13aにピン13bを介して回動可能に支持されるジブ固定爪13cと、ジブ固定爪13cに係合するようにジブ3に固設されるホルダ13dとを有する。ジブ固定爪13cとブラケット13aとはバネ13eで連結され、図2(a)に示すようにバネ13eの付勢力によりジブ固定爪13cとホルダ13dは係合する。ジブ固定爪13cには連結解除用のひも13fが連結され、図2(b)に示すようにひも13fが引っ張られると、バネ13eの付勢力に抗してジブ固定爪13cとホルダ13dとの係合が解除される。ジブ固定爪13cにはリミットスイッチ13gが装着されており、ジブ固定爪13cがホルダ13dに係合されると、リミットスイッチ13gはホルダ13dに当接してオンとなる。
【0019】
図3は、本発明の一実施の形態による操作支援装置の概略構成を示す図である。図3に示すように、操作支援装置の動作を制御するコントローラ20には、タワーブーム2の基端部付近に設けられタワーブーム2の地面に対する対地角度を検出するブーム角度センサ51と、ジブ3の回動中心付近に設けられタワーブーム2に対するジブ3の相対角度を検出するジブ角度センサ52と、ブーム起伏ロープ5の張力を検出する張力検出器53と、ジブ起伏ロープ11の張力を検出する張力検出器54と、タワーブーム2の先端に設けられ風速と風向を計測する風速計55と、クレーン本体1のエンジン(不図示)の回転数を計測するタコメータ56と、警告音や音声を出力するスピーカ57と、運転室1aからは目視できないクレーン本体1の後方やウインチドラムの状態を監視するためのカメラ58等が、電気的に接続されている。コントローラは、角度センサ51,52からの入力信号に基づいて、地面に対するブーム3の対地角度を算出する。なお、角度センサ51,52は、それぞれロータリエンコーダ等から構成され、張力検出器53,54は、それぞれロードセル等から構成される。
【0020】
さらに、コントローラ20には、ブーム3の先端部付近に設けられフック過巻を検出するリミットスイッチ70,タワーブーム2の基端部付近に設けられタワーブーム2の90°過巻および極限過巻をそれぞれ検出するリミットスイッチ71,72、ジブ3の回動中心付近に設けられジブ3の極限過巻を検出するリミットスイッチ73および連結装置13のリミットスイッチ13gが電気的に接続されている。さらに、コントローラ20には、不図示の油圧源からブーム起伏用ウインチ4、ジブ起伏用ウインチ10およびフック巻き上げ用ウインチ15へ供給される圧油の流れをそれぞれ制御する電磁比例弁14a,14b,14cが電気的に接続されている。
【0021】
過巻検出用のリミットスイッチ70〜73は、タワーブーム2等の過巻が検出されるとオン信号を出力し、連結装置13のリミットスイッチ13gは、タワーブーム2とジブ3とがクランプされているとオン信号をコントローラ20に出力する。電磁比例弁14a,14b,14cは、オペレータが各操作レバー(不図示)を操作することによって切り換えられるとともに、後述する過巻安全装置が作動した際にそれぞれのウインチの駆動を停止するようにコントローラ20によって切り換えられる。また、コントローラ20には、ディスプレイユニット30および入力装置40が電気的に接続されている。
【0022】
入力装置40は、ディスプレイユニット30の近傍に配置され、例えば、表示画面の切換や選択のために上下左右方向を指示する矢印キー41〜44および表示内容の確認や選択のためのキー(○、×、△、□)45〜48を有している。オペレータは、ディスプレイユニット30に表示される画面に応じてキー41〜48を操作する。
【0023】
コントローラ20は、画像処理機能を有し、角度センサ51,52,張力検出器53,54,風速計55、タコメータ56、カメラ58、入力装置40およびリミットスイッチ70〜73,13gから入力される信号に基づいて、ディスプレイユニット30に表示する画像を生成する。ディスプレイユニット30は、例えば液晶表示装置等からなり、コントローラ20で生成された画像等を表示することのできる、いわゆるマルチディスプレイである。コントローラ20は、入力装置40から入力されるキーボード操作に応じて、ディスプレイユニット30の表示内容を適宜切り換える。
【0024】
また、コントローラ20は、クレーンの過負荷防止装置(モーメントリミッタ)としても機能する。モーメントリミッタは、角度センサ51,52および張力検出器53,54検出結果に基づいて、作業半径およびクレーンの限界荷重に対する吊り荷の実荷重の比である負荷率を演算し、演算した結果に基づいて電磁比例弁14a、14b、14cを制御し、ブーム起伏用ウインチ4、ジブ起伏用ウインチ10およびフック巻き上げ用ウインチ15の駆動を制御する。
【0025】
図4に、コントローラ20とその周辺の構成図を示す。図4に示すように、コントローラ20は、画像の合成や負荷率の演算等を行うシングルチップマイコン20Aと、ディスプレイユニット30に表示する画面の画面番号等を記憶する書き換え可能な不揮発性メモリ(例えば、EEPROM)21と,後述するCPU27からの指令に従ってディスプレイユニット30に表示する画面の制御を行う表示制御部22と、表示制御部22とディスプレイユニット30とを接続する画像出力インターフェイス23と、電流指令値を適宜増幅して電磁比例弁14a,14b,14cへ出力する増幅器24と、CPU27で生成される音声デジタル信号を音声アナログ信号に変換する音声制御部61と、音声アナログ信号をスピーカ57に出力する音声出力インターフェイス62等から構成される。
【0026】
シングルチップマイコン20Aは、角度センサ51,52と、張力検出器53,54と、風速計55と、タコメータ56とからの信号を入力してデジタル信号に変換するA/D変換器25と、入力装置40とリミットスイッチ70〜73,13gからのデジタル信号を入力する入力インターフェイス26と、カメラ58からのデジタル信号を入力する画像入力インターフェイス63と、所定のプログラムに従ってコントローラ20全体の制御および演算を行うCPU27と、予め設定されたプログラムを記憶するリードオンリーメモリ(ROM)28と、CPU27の制御、演算中に一時的に数値等を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)29とを有している。
【0027】
ディスプレイユニット30には、操作手順に応じてテキスト、イラスト、動画およびカメラ58の撮像画像を表示する。なお、「テキスト」とは、操作手順等を説明するために表示する文字(文章、メッセージ)のことである。表示内容のプログラムはコントローラ20のROM28に予め記憶されている。コントローラ20のCPU27は、作業開始前に設定されるタワー長さおよびジブ長さ、さらに角度センサ51,52から入力されるタワー角度およびジブ角度の信号に基づいて、タワークレーンのリアルタイムの姿勢を検出する。そして、リアルタイムのタワークレーンの姿勢をイラストと数値で表示する。リアルタイムのタワークレーンの姿勢はRAM29に一時的に記憶される。角度センサ51,52で検出されるタワー角度、ジブ角度が、RAM29に記憶された値と比べて変化があった場合には、その変化に応じて表示画面のイラストを動かし、RAM29には最新の値が記憶される。さらに、CPU27は、カメラ58から入力される画像信号を必要に応じて加工し、他の情報とともにディスプレイユニット30に表示する。
【0028】
以上、本発明の一実施の形態による操作支援装置の構成を説明した。つぎに、本発明の一実施の形態による操作支援装置の動作を、図面を用いて詳細に説明する。本発明の第1の実施の形態による操作支援装置は、タワークレーンの段取り作業の操作手順をイラスト、文字および音声を用いて示し、オペレータの操作を支援するものである。さらに、段取り作業の操作手順とともに、タワーブーム2とジブ3の傾斜角度やロープの張力等のクレーンの状態量、クレーンの姿勢および環境情報等をディスプレイユニット30に表示する。なお、本発明による操作支援装置は、段取り作業の操作手順だけでなくモーメントリミッタ画面もディスプレイユニット30に表示する。段取り作業の操作手順画面とモーメントリミッタ画面との切替については、第2の実施の形態において詳細に説明する。
【0029】
図5〜図56に、本発明の一実施の形態による操作支援装置のディスプレイユニット30に表示する段取り作業の操作手順およびタワークレーンの状態量等の画像の一例を示す。図5〜図56に示すように、ディスプレイユニット30の表示画面は、画面左側の大きなメイン画面と画面右側の小さなサブ画面に分けられる。メイン画面には、文字やイラストによって操作手順、作業内容およびタワークレーンの姿勢等が表示され、サブ画面には、ロープ張力等の現在のタワークレーンの状態量および環境に関する情報が表示される。また、状態量を表示しない場合には、サブ画面を省略し、表示画面全体に作業内容等を表示する。
【0030】
また、表示画面の上部には現在表示されている段取りガイダンスおよび段取り作業の種類と、時刻とが表示され、下部には表示画面を切り替えるためのキーが表示される。画面下部に表示される上下左右の矢印、丸○、ペケ×、三角△および四角□のキーは、それぞれ入力装置40の矢印キー41〜44およびキー45〜48に対応する。操作者は入力装置40のキー41〜48を操作することによって、それぞれのキーに対応する「選択」、「決定」等の指示を与えることができる。なお、本実施の形態においては、表示される画面によってキーに対応する指示の内容が異なる場合があるので、操作者はディスプレイユニット30に表示される画面を確認しながら適切な指示を与えるためのキー41〜48を操作する。
【0031】
図5は、段取りガイダンスのメニュー画面を示す。図6〜図16は、タワーブーム2を起立させる前に、タワーブーム2が地面に沿うように駐機された状態で行う起立前点検のガイダンスを示す。図17〜図27は、起立前点検を終了した後に行うタワーブーム2の起立作業のガイダンスを示す。図28〜図31は、タワーブーム2の起立後に行うジブ3の起立作業のガイダンスを示す。
【0032】
図32,図33は、タワーブーム2およびジブ3の起立が終了して作業姿勢となったときに行う作業前点検のガイダンスを示す。図34〜図36は、タワークレーンの作業中にディスプレイユニット30に表示させるモーメントリミッタ画面を示す。
【0033】
図37〜図41は、タワークレーンによる作業を終了した後、タワーブーム2を倒伏させるために行うタワーブーム2の起立作業のガイダンスを示す。図42〜図46は、ジブ3の倒伏作業のガイダンス、図47〜図56は、ジブ3と一体となったタワーブーム2の倒伏作業のガイダンスを示す。
【0034】
タワークレーン起立段取り作業を行う場合は、まずディスプレイユニット30に図5の段取りガイダンスのメニュー画面が表示される。図5の段取りガイダンスメニュー画面において、メイン画面にタワークレーンを作業状態まで起立させるための起立ガイダンスの作業メニューが表示され、サブ画面にクレーンの状態量等の情報が表示される。起立ガイダンスの作業メニューは、「起立前点検」、「タワー起立作業」、「ジブ起立作業」および「終了」の4つである。
【0035】
通常、タワークレーンを起立させる段取り作業は、タワーブーム2が倒伏した状態でクレーン本体1の点検や安全装置の作動確認等を行う起立前点検、ジブ3と一体となった状態でタワーブーム2を起立させるタワー起立作業、タワーブーム2との連結を解除してジブ3を起立させるジブ起立作業の順に行われる。
【0036】
図57は、ディスプレイユニット30に表示させるタワークレーンの起立作業ガイダンス画面の流れを示すフローチャートである。いずれのガイダンス画面を表示させるかは、オペレータのキー入力(入力装置40)に基づいてコントローラ20で判断される。ステップS101で、作業メニュー画面(図5)において「起立前点検」が選択されると、ステップS102に進む。ステップS102で、起立前点検の操作手順をしめす画面(図6〜図16)がディスプレイユニット30に表示される。操作者は、ディスプレイユニット30に表示される操作手順にしたがって起立前点検を行う。ステップS102の起立前点検を全て終了すると、ステップS103に進む。ステップS103で、タワー起立作業の操作手順を示す画面(図17〜図27)がディスプレイユニット30に表示される。操作者は、ディスプレイユニット30に表示される操作手順に従ってタワー起立作業を行う。ステップS103のタワー起立作業を終了すると、ステップS104へ進む。ステップS104で、ジブ起立作業の操作手順を示す画面(図28〜図31)がディスプレイユニット30に表示される。操作者は、ディスプレイユニット30に表示される操作手順に従ってジブ起立作業を行う。
【0037】
ステップS104のジブ起立作業を終了し、タワークレーンの姿勢が作業範囲内となったら、クレーン作業を開始するための次の操作手順へと進む。これについては、後述する。
【0038】
このように、ステップS101において図5の起立ガイダンスの作業メニュー画面で「起立前点検」を選択すると、ディスプレイユニット30には「起立前点検」、「タワー起立作業」、「ジブ起立作業」の順にその操作手順が表示される。これにより、操作者は倒回状態にあるタワークレーンを作業姿勢とする起立作業をディスプレイユニット30に表示される操作手順に従って容易かつ確実に行うことができる。
【0039】
一方、タワーブーム2はジブ3と一体となって倒伏しているが、起立前点検を行わずにタワーブーム2を起立させる場合は、図57のステップS101において作業メニュー画面(図5)の「タワー起立作業」を選択する。ステップS101で「タワー起立作業」が選択されると、ステップS103へ進む。つまり、起立前点検の操作手順をスキップして、ディスプレイユニット30にはタワー起立作業の操作手順を示す表示画面(図17〜図27)が表示される。ステップS103のタワー起立作業を終了すると、ステップS104に進み、ディスプレイユニット30にはジブ起立作業の操作手順を示す表示画面(図28〜図31)が表示される。
【0040】
また、すでにタワーブーム2が起立した状態で、ジブ3を起立させたい場合は、図57のステップS101において作業メニュー画面(図5)の「ジブ起立作業」を選択する。ステップS101で「ジブ起立作業」が選択されると、ステップS104へ進む。つまり、起立前点検およびタワー起立作業の操作手順をスキップして、ディスプレイユニット30にはジブ起立作業の操作手順を示す表示画面(図28〜図31)が表示される。
【0041】
なお、ステップS102で表示画面に従って起立前点検を行うときに、エラーが発生した場合に、故障診断画面へと移行することもできる。例えば、タワーブーム2のタワー角が90度の過巻となっても警告のブザーが発生されない場合、ディスプレイユニット30の表示画面は図60に示すような故障診断を行うか否かの選択画面に切り換わる。操作者は入力装置40を操作して故障診断を行うか否かを選択し、故障診断を行うと選択された場合に、ディスプレイユニット30の表示画面は故障診断画面(不図示)に切り換わる。クレーンの故障診断の方法については周知であるので、詳細な説明は省略する。
【0042】
つまり、ディスプレイユニット30に表示される起立ガイダンスの作業メニュー画面(図5)から、「起立前点検」、「タワー起立作業」、「ジブ起立作業」のうちいずれかの作業メニューを選択することによって、その作業とそれにつづく作業に対応する操作手順をディスプレイユニット30に表示させることができる。操作者は、図5の作業メニュー画面がディスプレイユニット30に表示されているときに、入力装置40の上下矢印キー41,43を操作して作業メニューを選択する。作業メニューを選択したら決定キー(丸キー)45を押して次の画面(手順)へと進む。
【0043】
なお、図57のフローチャートにおいて、クレーン本体1のフロントアタッチメントとして、タワーブーム2およびジブ3の代わりにブームが装着されている場合(タワークレーンではない通常のクレーン)、ステップS101のメニュー画面からステップS102の起立前点検画面へと進む。表示画面のガイダンスに従って起立前点検を終了すると、ステップS105のブーム起立作業の操作手順を示す画面が表示される。オペレータは、画面に表示されるガイダンスに従ってブーム起立作業を行う。また、ステップS101のメニュー画面から、ステップS102の起立前点検画面をスキップしてステップS105のブーム起立作業画面へと進むこともできる。ただし、通常のクレーンの段取り作業は、タワークレーンと比較してそれほど複雑ではないので、段取り作業の操作手順をディスプレイユニット30に表示させなくてもよい。
【0044】
以下、タワークレーンの場合に、図5の作業メニュー画面において「起立前点検」が選択されたものとしてディスプレイユニット30に表示される起立ガイダンスを順に説明する。起立前点検の選択によってディスプレイユニット30は図6に示す表示画面へと切り換わる。
【0045】
図6において、メイン画面には起立前点検で行う点検項目の一覧が示され、サブ画面には図5と同様の状態量等が示されている。タワークレーンの起立前点検としては、「本体点検」、「ブレーキ作動確認」、「ロック確認」および「安全装置確認」を行う。なお、この起立前点検の点検項目は、操作者によって選択可能である。図6の起立前点検一覧の表示画面がディスプレイユニット30に表示されているときに、操作者は上下矢印キー41,43を操作して所望の点検項目を選択する。点検項目を選択したら決定キー(丸キー)45を操作して次の画面(手順)へと進む。ここでは、起立前点検一覧の表示画面(図6)において「本体点検」が選択され、本体点検のガイダンスを表示した後に「ブレーキ作動確認」、「ロック確認」、「安全装置確認」の表示を順に行うものとして説明する。
【0046】
図6で起立前点検の一覧から本体点検が選択されると、図7に示す表示画面へと切り換わる。図7において、メイン画面には本体点検のガイダンスが示され、サブ画面には図6と同様の状態量等が示されている。本体点検のガイダンスは、例えば、以下の様なメッセージで表示される。
・本体の向きとサイドフレームの向きが一致していることを確認。
・クレーン用ブームストップがついていないことを確認。
・クラッチホースがタワー側に切り替えてあることを確認。
【0047】
操作者は、ディスプレイユニット30に表示される本体点検のガイダンスを見て操作手順を確認しながら、一つ一つの項目を目視で点検する。全ての本体点検を終了したら、操作者は次の操作手順へと進むために、次キー(○キー)45を操作する。次キー45が操作されると、図8に示す表示画面へと切り換わる。なお、ここで戻キー(×キー)46を操作すると、一つ前の表示画面(ここでは図6)へと戻ることができる。
【0048】
図8において、メイン画面にはブレーキ作動確認のガイダンスが示され、サブ画面にはタワークレーンの状態量等が示されている。ブレーキ作動確認のガイダンスは、例えば、以下のようなメッセージで表示される。
・ジブ起伏ウインチの自動ブレーキの作動確認。
・タワー起伏ブレーキのブレーキ作動確認。
・旋回ブレーキ「オン」。
【0049】
操作者は、ディスプレイユニット30に表示されるブレーキ作動確認のガイダンスを見て操作手順を確認しながら、操作レバー等を操作してブレーキが正常に作動するかどうかを点検し、旋回ブレーキがオンとなっているかを確認する。全てのブレーキ作動確認を終了したら、操作者は次キー(○キー)45を操作する。次キー45が操作されると、図9に示す表示画面へと切り換わる。
【0050】
図9において、メイン画面にはロック確認のガイダンスが示され、サブ画面には図8と同様の状態量等が示されている。ロック確認のガイダンスは、例えば、以下のようなメッセージで表示される。
・ドラムロック爪の作動確認。
・旋回ロック「かかり」。
・タワー起伏ドラムロック「かかり」。
【0051】
操作者は、ディスプレイユニット30に表示されるロック確認のガイダンスを見て操作手順を確認しながら、ドラムロックおよび旋回ロックがかかっているかどうかを確認する。ドラムロックおよび旋回ロックを作動させるスイッチは運転室に設置されており、スイッチの操作状態を見ることによってロックがかかっているかどうかを判断してもよいし、ロックがかかっている場合にはディスプレイユニット30のサブ画面等にロックかかりのランプを点灯させるようにしてもよい。全てのロック確認を終了したら、操作者は次キー(○キー)45を操作する。次キー45が操作されると、図10に示す表示画面へと切り換わる。
【0052】
図10において、メイン画面とサブ画面の区別がなくなり、表示画面全体に安全装置の作動を確認するための表が示されている。ここで点検するタワークレーンの安全装置は、「フック過巻」、「タワー90度過巻」、「タワー極限過巻」、「ジブ極限過巻」および「過負荷防止装置」である。操作者は入力装置40の上下矢印キー41,43を操作して、点検を行う安全装置を選択する。図10に示すように「フック過巻」を選択して、詳細キー(○キー)45を操作すると、図12に示す表示画面へと切り換わる。
【0053】
図12に示す安全装置確認の詳細画面には、画面全体にフック過巻の作動を確認するための安全確認項目が表示される。なお、フック過巻安全装置は、ジブ3の先端から吊り下げられた不図示の錘がフックによって持ち上げられることによってリミットスイッチ70がオンとなる。フック過巻安全装置のスイッチオンによって、フックを巻き上げる方向の駆動、つまりフック巻き上げ用ウインチ15の巻き上げ駆動、タワーブーム起伏用ウインチ4の巻き下げ駆動およびジブ起伏用ウインチ10の巻下げ駆動が自動停止されるとともに、フック過巻を知らせる警報のベルが発令される。
【0054】
操作者は、ディスプレイユニット30の画面に表示されるフック過巻安全装置の安全確認項目が正常に作動するかどうかを確認する。つまり、錘が持ち上げられた状態で操作レバー(不図示)を操作し、フック巻き上げ用ウインチ15の巻き上げ、タワーブーム起伏用ウインチ4の巻下げおよびジブ起伏用ウインチ10の巻下げがそれぞれ停止することを確認する。また、これらが正常に作動したときに警報のベルが鳴ることを確認する。なお、タワーブーム2の倒伏状態では、ジブ3はタワーブーム2と一体となって地上に倒伏しているので、地上にいる補助作業員等が錘を手で持ち上げることができる。
【0055】
操作者は、図12に示されたフック過巻の全ての安全確認項目が正常に作動することを確認して、次キー(○キー)45を操作する。次キー45が操作されると、図13に示す表示画面へと切り換わる。
【0056】
図13の表示画面には、タワー90度過巻の作動を確認するための安全確認項目が表示される。なお、タワー90度過巻安全装置は、タワーブーム2の回転中心近傍に設けられるリミットスイッチ71によってタワーブーム2のタワー角が90度に達したことが検出されると、タワーブーム起伏用ウインチ4の巻き上げ駆動が自動停止されるとともに、タワー90度過巻を知らせる警報のブザーが出力される。
【0057】
操作者は、リミットスイッチ71が押された状態(オンの状態)で操作レバー(不図示)を操作し、タワーブーム起伏用ウインチ4の巻き上げ駆動が停止するとともに、警報のブザーが鳴ることを確認する。なお、リミットスイッチは、地上にいる補助作業員等が手で押してオンさせる。
【0058】
操作者は、図13に示されたタワー90度過巻の全ての安全確認項目が正常に作動することを確認して、次キー(○キー)45を操作する。次キー45が操作されると、図14に示す表示画面へと切り換わる。
【0059】
図14の表示画面には、タワー極限過巻の作動を確認するための安全確認項目が表示される。なお、タワー極限過巻安全装置は、タワーブーム2の回転中心近傍に設けられるリミットスイッチ72によってタワーブーム2のタワー角が極限まで達したことが検出されると、ジブ起伏用ウインチ10の巻き上げ,タワーブーム起伏用ウインチ4の巻き上げおよびフック起伏用ウインチ15の巻き上げが自動停止されるとともに、タワー極限過巻を知らせる警報のベルおよびブザーが出力される。
【0060】
操作者は、リミットスイッチ72が押された状態(オンの状態)で操作レバー(不図示)を操作し、ジブ起伏用ウインチ10,タワーブーム起伏用ウインチ4およびフック巻き上げ用ウインチ15の巻き上げ駆動がそれぞれ停止するとともに、警報のベルおよびブザーが鳴ることを確認する。なお、リミットスイッチ72は、地上にいる補助作業員等が手で押してオンさせる。
【0061】
操作者は、図14に示されたタワー極限過巻の全ての安全確認項目が正常に作動することを確認して、次キー(○キー)45を操作する。次キー45が操作されると、図15に示す表示画面へと切り換わる。
【0062】
図15の表示画面には、ジブ極限過巻の作動を確認するための安全確認項目が表示される。なお、ジブ極限過巻安全装置は、ジブ3の回転中心近傍に設けられるリミットスイッチ73によってジブ3のジブ角度が極限まで達したことが検出されると、ジブ起伏用ウインチ10の巻き上げ,タワーブーム起伏用ウインチ4の巻き下げおよびフック起伏用ウインチ15の巻き上げが自動停止されるとともに、ジブ極限過巻を知らせる警報のベルおよびブザーが出力される。
【0063】
操作者は、リミットスイッチ73が押された状態で操作レバー(不図示)を操作し、ジブ起伏用ウインチ10の巻き上げ,タワーブーム起伏用ウインチ4の巻下げおよびフック巻き上げ用ウインチの巻き上げ駆動がそれぞれ停止するとともに、警報のベルおよびブザーが鳴ることを確認する。なお、リミットスイッチ73は、地上にいる補助作業員等が手で押してオンさせる。
【0064】
操作者は、図15に示されたジブ極限過巻の全ての安全確認項目が正常に作動することを確認して、次キー(○キー)45を操作する。次キー45が操作されると、図16に示す表示画面へと切り換わる。
【0065】
図16の表示画面には、メイン画面に過負荷防止装置の作動を確認するためのメッセージが表示され、サブ画面に負荷率と警報信号および自動停止信号が出力されているかを示すサインとが表示される。なお、過負荷防止装置(モーメントリミッタ)は、ロープ張力などによりジブ3に作用する負荷を演算し、この負荷が予め作業半径に対応して定めた限界値を越えると、タワーブーム起伏用ウインチ4の巻き下げ、ジブ起伏ウインチ10の巻き下げおよびフック起伏ウインチ15の巻き上げ駆動(負荷を増加させるような動作)を停止させるとともに、モーメントリミッタの警報ブザーを出力させる。
【0066】
図16のメイン画面には、例えば以下のようなメッセージが表示される
・過負荷防止装置の確認をして下さい。◯キーを押すと3秒後に警報が始まり6秒後に自動停止信号を出力しますので、レバーを入れ巻き上げおよび起伏の下げが停止することを確認して下さい。
【0067】
操作者は、ディスプレイユニット30の表示画面に表示されるメッセージに従って、入力装置40の○キー45を操作し、警報が出力されることを確認するとともに、タワーブーム起伏用ウインチ4の巻下げ、ジブ起伏用ウインチ10の巻下げおよびフック起伏用ウインチ15の巻き上げ駆動が停止することを確認する。なお、警報信号と自動停止信号が出力されたかどうかは、サブ画面に表示される。
【0068】
過負荷防止装置の作動が確認されると、起立前点検の全点検項目を終了する。この後、タワーブーム2を起立させる場合は、過負荷防止装置の作動確認後にディスプレイユニット30の表示画面の下部に表示される次キーを選択して、図17のタワー起立作業の操作手順を示す表示画面へと進む。
【0069】
なお、以上説明した起立前点検の安全装置確認のガイダンスは、図10に示した安全装置確認の一覧表から、図12〜図16に示す安全装置毎の詳細なガイダンスへと進んだが、図12〜図16の詳細なガイダンスをスキップしてもよい。この場合、操作者は図10に示す一覧表を見ながら各安全装置の作動確認を行い、全ての安全装置の確認を終了したら、上下矢印キー41,43を操作して「次へ」を選択する。「次へ」を選択すると、図11に示すように、表示画面の下部に次キー(○キー)が表示されるので、操作者は入力装置40の次キー45を操作して、図17に示すタワー起立作業ガイダンス画面へと進む。
【0070】
図17において、メイン画面にはタワー起立作業前のガイダンスが示され、サブ画面にはロープ張力の変化量、連結装置の作動の有無、エンジン回転数および風速・風向といった状態量等が示されている。タワー起立作業前のガイダンスは、例えば、以下の様なメッセージで表示される。
・タワー起伏レバーを巻き上げ操作し、スイングレバーを地切って下さい。
・一旦停止させ、本体の安定状態およびブレーキの効きを確認して下さい。
・タワー起伏ドラムロックを外して下さい。
【0071】
操作者は、ディスプレイユニット30に表示されるタワー起立作業前のガイダンスを見て操作手順を確認したら、タワー起立作業を開始するために次キー(○キー)45を操作する。次キー45が操作されると、図18に示す表示画面へと切り換わる。なお、ここで戻キー(×キー)46を操作すると、一つ前の表示画面(ここでは図16)へと戻ることができる。
【0072】
図18において、メイン画面にはタワー起立作業のガイダンスが示され、サブ画面には図17と同様の状態量等が示されている。タワー起立作業のガイダンスは、「タワー起立して下さい。」というメッセージと、図に示すようなタワークレーンのイラストで表示される。オペレータは、タワー起伏レバーを操作してタワー起立作業を開始し、図17の起立作業前ガイダンスに従ってタワーブーム2を地切る。表示画面に示されたメイン画面に表示されるイラストは、ブーム角度センサ51で検出されるタワーブーム2のタワー角度等に基づいて、上述したコントローラ20で合成される。なお、メイン画面には、ブーム角度センサ51で検出されるリアルタイムのタワー角も表示される。
【0073】
図18の表示画面は、スイングレバー7を地切って、ジブ3と一体となったタワーブーム2のタワー角度が9度となった状態を示している。この状態からさらにタワー起伏レバーを巻き上げ操作すると、ジブ3と一体となったタワーブーム2は徐々に起立する。タワーブーム2の起立動作に伴って、図19に示すように、ディスプレイユニット30に表示されるイラストのタワーブームも動く。なお、図19の表示画面は、タワー角度が59度の状態を示している。この状態からさらにタワー起伏レバーを巻き上げ操作すると、タワーブーム2はさらに起立し、イラストのタワーブームもさらに動く。
【0074】
タワーブーム2が起立してタワー角度が所定の値、例えば70度となると、図20に示すように、ディスプレイユニット30のメイン画面に、「停止させて下さい。」とメッセージが表示される。操作者はこのメッセージを見てタワー起伏レバーの巻き上げ操作を停止する。図20の表示画面においてタワーブーム2の起立を停止させると、ディスプレイユニット30の表示画面は、図21に示す表示画面へと切り換わる。
【0075】
図21の表示画面において、メイン画面には「後進してタワー起伏パッドを取り外して下さい。」というメッセージと、クレーン本体1のイラストが表示される。操作者は、図21の表示画面に表示されるタワー起立作業ガイダンスに従って、▲1▼クレーン本体1を後進させ、▲2▼タワー起伏パッドを取り外す。タワー起伏パッドを取り外したら、次の操作手順へと進むために入力装置40の次キー(丸キー)45を操作する。次キー45が操作されると、図22に示す表示画面へと切り換わる。
【0076】
図22の表示画面は、図18〜図20と同様に、メイン画面に「タワー起立して下さい。」というメッセージとタワークレーンのイラストが表示される。メッセージに従ってタワーブーム2の起立作業を継続する。なお、図22の表示画面はタワー角度が70度の状態を示している。
【0077】
タワー起立作業においては、ブーム起伏ロープ5を巻き上げ、ジブ3と一体となったタワーブーム2を起立させる。このとき、タワーブーム2の起立に伴いジブ起伏ロープ11が弛まないように、同時にジブ起伏ロープ11も巻き取る。操作者は、ディスプレイユニット30の表示画面のサブ画面に示されるジブ起伏ロープ張力およびタワー起伏ロープ張力の変化量を確認し、ロープの弛み過ぎ/張り過ぎとならないようにそれぞれの操作レバーを操作する。本実施の形態においては、張力検出器53,54によって検出されるブーム起伏ロープ張力またはジブ起伏ロープ張力が異常となった場合に、ディスプレイユニット30に警告を表示させる。なお、この警告は、音声による警告でもよい。
【0078】
図23に、ジブ起伏ロープ張力の異常が検出された場合に表示する警告の一例を示す。図23の表示画面は、メイン画面にタワークレーンのイラストとともに、「ジブ起伏ロープ張力が弛んでいます。」という警告メッセージを表示している。さらに、サブ画面において、ジブ起伏ロープ張力の変化量を示すインジケータはL(Low)側に移動するとともに、ロープ張力の異常を示すようにジブ起伏ロープ張力の変化量のグラフが点灯される。操作者は、ディスプレイユニット30の画面に表示される警告メッセージにより、ジブ起伏ロープ張力が弛み過ぎとならないように操作レバーを操作してジブ起伏ロープ11を巻き取る。ジブ起伏ロープ張力が正常に戻ると、ディスプレイユニット30の表示画面は、図22に示すようなタワー起立作業ガイダンスの画面へと切り換わる。これにより、操作者は再び操作レバーを操作し、タワー起立作業を継続する。
【0079】
図24の表示画面は、タワーブーム2が90度過巻となる前、例えばタワー角度が85度のときに、タワー起伏ドラムロックが外れていない場合に出力する警告の一例を示している。タワー起伏ドラムロックが外れていないと、タワー90度過巻となったときにロック爪が噛んで巻下げ不可能となる場合がある。図17に示したタワー起立作業前ガイダンスで、「タワー起伏ドラムロックを外して下さい。」というメッセージを表示しているが、操作者がうっかりしてタワー起伏ドラムロックを外し忘れた場合には、タワークレーンのイラストとともに、例えば「ドラムロックが外れていません。」という警告メッセージを表示させる。
【0080】
このメッセージを確認して操作者がタワー起伏ドラムロックを外すと、ディスプレイユニット30の表示画面は、図22に示すようなタワー起立作業ガイダンスの画面へと切り換わる。ただし、メイン画面に表示されるイラストおよびタワー角度は、ブーム角度センサ51で検出されるタワーブーム2のリアルタイムの角度を反映したものとなる。
【0081】
ジブ3と一体となったタワーブーム2がさらに起立され、タワー角度が88度となると、ディスプレイユニット30の画面は図25の表示画面へと切り換わる。図25の表示画面において、メイン画面には、タワー角度が88度となったタワークレーンのイラストとともに、「まもなく90°過巻です。」というメッセージが表示される。
【0082】
この状態からさらにタワーブーム2を起立させると、タワー角度が90度となる直前に、ディスプレイユニット30の画面は図26の表示画面へと切り換わる。図26の表示画面において、メイン画面にはカメラ58によって撮像される、タワーブーム2の90度過巻を検出するリミットスイッチ71周辺の画像が表示される。操作者は、ディスプレイユニット30に表示される撮像画像により、リミットスイッチ71が押されてタワーブーム2のタワー角度が90度となったことを確認する。タワーブーム2のタワー角度が90度となると、ディスプレイユニット30の画面は図27に示す表示画面へと切り換わる。なお、リミットスイッチ71が押されたことにより、タワー90度過巻安全装置が作動し、タワーブーム起伏用ウインチ4の巻き上げ駆動が停止されてタワーブーム2の起立が停止される。
【0083】
図27の表示画面において、メイン画面にはタワー角度が90度となったタワークレーンのイラストとともに、「90°過巻により自動停止しました。」というメッセージが表示される。図27の表示画面がディスプレイユニット30の画面に表示されることにより、タワー起立作業のガイダンスを終了する。この後、ジブ3を起立させる場合は、図27の表示画面の下部に表示される次キー(○キー)を選択して、図28のジブ起立作業の操作手順を示す表示画面へと進む。
【0084】
図28において、メイン画面にはジブ起立作業のガイダンスが示され、サブ画面には状態量等が示されている。ジブ起立作業のガイダンスは、例えば、以下の様なメッセージで表示される。
・連結装置のひもを引いてジブ固定爪を外して下さい。
・ジブ固定爪が外れていることを目視で確認して下さい。
【0085】
操作者は、ディスプレイユニット30に表示されるジブ起立作業のガイダンスを見て操作手順を確認しながら、ジブ3の起立作業を開始するためにタワーブーム2とジブ3との連結を解除する。連結解除の作業は、例えば地上にいる補助作業員が行う。ガイダンスに従って連結装置13の解除を行ったら、操作者は次の操作手順へと進むために、次キー(○キー)45を操作する。ここで、戻キー(×キー)を選択すると、一つ前の表示画面(ここでは図27)に戻ることができる。次キー45が操作されると、図30に示す表示画面へと切り換わる。ただし、連結装置13が外れていない状態で次キー45が操作されると、図29に示す表示画面へと切り換わる。
【0086】
図29において、メイン画面には、タワー角度が90度となった状態のタワークレーンのイラストと、「連結装置のひもを引いてジブ固定爪を外して下さい。」という警告のメッセージが表示され、タワー角度とともに、ジブ角度(対地角度)も表示される。図29に示すようにジブ3とタワーブーム2が一体となった状態では、ジブ角度は−90°を示す。また、サブ画面の連結装置の掛かりを示す表示が点灯し、連結装置がまだかかっていることを操作者に知らせる。連結装置13が外れていないことの警告は、音声であってもよい。
【0087】
図29の表示画面に従って連結装置13のひも13fを引いて連結装置13を解除すると、ディスプレイユニット30の画面は図30に示す表示画面へと切り換わる。図30において、メイン画面には、タワークレーンのイラストとともに、「ジブを作業位置まで起伏して下さい。」というメッセージが表示される。サブ画面には、連結装置がはずれたことが表示されている。なお、図30のメイン画面に表示されるイラストは、ジブ巻き上げ操作レバーが巻き上げ操作され、ジブ3のジブ角度が11°となったことを示している。
【0088】
図30に示す状態からさらに操作レバーを巻き上げ操作してジブ3を起立させる。ジブ3のジブ角度が15°に達すると、ディスプレイユニット30の画面は図31の表示画面へと切り換わる。図31の表示画面には、起立ガイダンスが終了したことを知らせる、以下の様なメッセージが表示される。
・以上で起立ガイダンスは終了です。
・各過巻の点検を行って下さい。
【0089】
図31がディスプレイユニット30に表示されることにより、タワークレーンの起立ガイダンスが終了する。この後、クレーン作業に移行する場合は、図31の表示画面の下部に表示される次キー(○キー)を選択して、図32の作業前点検のガイダンスを示す表示画面へと進む。
【0090】
以上、図5〜図31を用いて説明したように、操作者はディスプレイユニット30に表示される起立ガイダンスに従って、容易且つ確実に起立前点検および起立作業を行うことができる。なお、本発明による操作支援装置は、起立段取り作業の操作手順を表示させるだけでなく、クレーン作業時のモーメントリミッタ画面としても機能する。なお、タワークレーンの段取り作業が終了して作業を開始する前には、作業姿勢において作業前点検を行う必要がある。そこで、起立ガイダンス終了後に入力装置の次キー45が操作された場合は、ディスプレイユニット30に作業前点検のガイダンスを表示する。
【0091】
図32において、表示画面全体に、作業前点検として安全装置の作動確認を行うための一覧表が表示される。作業前点検は、図10〜図16の表示画面を参照して行った起立前点検と同様に、フック過巻、タワー90度過巻、タワー極限過巻、ジブ極限過巻および過負荷防止装置の作動確認を行う。ディスプレイユニット30の画面に図32の表示画面が表示された状態で、入力装置40の上下矢印キー41,43を操作して表中の安全装置を選択し、詳細キー(○キー)45を操作すると、図12〜図16に示したような各安全装置点検のための詳細画面に切り換わる。
【0092】
なお、作業前点検は、起立前点検と同様にディスプレイユニット30の表示画面に各安全装置の詳細な安全確認項目を表示させ、それを確認しながら点検を行ってもよいし、図32の表示画面の一覧表をみて各安全装置の安全確認項目を確認しながら点検を行ってもよい。ここでは、操作者は図32の作業前点検の一覧表を見ながら各安全装置の作動確認を行ったとして、詳細画像の説明を省略する。
【0093】
安全装置の作動確認を全て終了すると、入力装置40の上下矢印キー41,43を操作して「次へ」を選択する。「次へ」が選択されると、ディスプレイユニット30の画面は、図33の表示画面に切り換わる。この後、クレーン作業を開始する場合は、図33の表示画面が表示された状態で次キー(○キー)を選択する。次キー45が操作されると、ディスプレイ画面30の画面は、図34に示すようなモーメントリミッタ画面に切り換わる。
【0094】
図34の表示画面において、メイン画面にはコントローラ20で合成されるタワークレーンのイラストが表示され、サブ画面にはタワークレーンの状態量や環境情報とともに、カメラ58によって撮像されるウインチドラムの状態が表示される。メイン画面に表示されるタワークレーンのイラストには、タワー長さおよびジブ長さ、ブーム角度センサ51およびジブ角度センサ52によって検出されるタワー角度およびジブ角度(対地角度)が表示され、タワー長さ、ジブ長さ、タワー角度およびジブ角度から算出される作業半径が表示される。また、張力検出器53、54によって検出されるブーム起伏ロープ5およびジブ起伏ロープ11のロープ張力から、現在の作業半径における限界荷重と、吊り荷の実荷重とが表示される。限界荷重と吊り荷の実荷重とから算出される負荷率はサブ画面に表示される。作業半径に対応する限界荷重を示す定格総荷重表は、コントローラ20のROM28に予め記憶されている。なお、図34に示すようなモーメントリミッタ画面に表示されるタワークレーンのイラストは、タワークレーンの動作に伴って動く必要はない。
【0095】
なお、図34に示すモーメントリミッタ画面のサブ画面には、ブーム起伏ロープ5およびジブ起伏ロープ11の張力の変化量は表示されていない。しかし、操作者はカメラ58によって撮像されるウインチ4,10,15の状態からロープの乱巻等を監視することができる。
【0096】
また、図34の表示画面が表示された状態で表示画面の下部に表示される表示切替キー(左右矢印キー)を操作すると、カメラ58によって撮像される画像をディスプレイユニット30のメイン画面に表示させることができる。例えば、図34の表示画面が表示された状態で入力装置40の右矢印キー42を操作すると、図35に示すようにメイン画面にクレーン本体1の後方を撮像した画像を表示する。このとき、サブ画面には負荷率、エンジン回転数および風速・風向とともに、作業半径、タワー角度、ジブ角度および吊り荷の実荷重といった情報が表示される。
【0097】
図35のモーメントリミッタ画面において入力装置40の左矢印キー44を操作すると、図34の表示画面に戻り、右矢印キー42を操作すると、図36に示すようにメイン画面にウインチ4,10,15の画像を表示する。図36において、メイン画面に表示する画像はウインチ4,10,15のいずれかの画像でもよいし、メイン画面を3つに分割して全てのウインチ4,10,15の画像を表示するようにしてもよい。図36のサブ画面にも、図35の表示画面と同様にタワークレーンの状態量等が表示される。図36のモーメントリミッタ画面において入力装置40の左右矢印キー42,44を操作すると、図34あるいは図35の表示画面へと切り換わる。
【0098】
操作者は、ディスプレイユニット30に表示される図34〜図36のモーメントリミッタ画面を見てタワークレーンの作業姿勢やウインチドラムの状態を監視し、作業範囲を超えたり、過負荷とならないようにクレーン作業を行うことができる。クレーン作業を行った後にジブ3とともにタワーブーム2を倒伏させる場合は、ディスプレイユニット30に倒伏ガイダンスを表示させ、倒伏ガイダンスに従って倒伏段取り作業を行う。
【0099】
図34〜図36の表示画面の下部には、ガイダンスキー(□キー)が表示されている。入力装置40のガイダンスキー(□キー)48を操作すると、ディスプレイユニット30の画面にはタワークレーンの倒伏ガイダンスが表示される。通常、タワークレーンの倒伏作業は、まず、タワーブーム2を起立させた後にジブ3を巻下げてタワーブーム2と連結させる。その後、ジブ3と一体となったタワーブーム2を地上まで倒伏させる。ただし、ディスプレイユニット30に表示させる倒伏ガイダンスは、タワークレーンの姿勢等によって異なる場合がある。そこで、コントローラ20は、ガイダンスキー48が操作されたときのタワークレーンの状態および姿勢等に基づいて、ディスプレイユニット30に表示させる倒伏ガイダンス画面を決定する。
【0100】
図58は、タワークレーンの状態に応じてディスプレイユニット30に表示される倒伏作業ガイダンス画面の流れを示すフローチャートである。いずれのガイダンス画面を表示させるかは、コントローラ20で判断される。図58のフローチャートは、図34〜図36のモーメントリミッタ画面が表示された状態で入力装置40のガイダンスキー48が操作されることによってスタートする。
【0101】
まず、ステップS201で、クレーン本体1のフロントアタッチメントとしてタワーブーム2およびジブ3が装着されたタワークレーンであるか否かを判定する。ステップS201でタワークレーンであると肯定判定されると、ステップS202へ進む。ステップS202では、ブーム角度センサ51,ジブ角度センサ52等から算出される現在のタワークレーンの作業半径が作業範囲内であるか否かを判定する。これは、現在の作業半径とモーメントリミッタで算出される限界作業半径とを比較し、現在の作業半径が限界作業半径に対して設定された値以内であれば、作業範囲内であると判断する。ステップS202が肯定判定されると、ステップS203へ進む。
【0102】
ステップS203で、タワー角度が90度であるか否かを判定する。ステップS203が肯定判定されると、ステップS205へ進み、ディスプレイユニット30に倒伏前段取り作業画面(図37〜図41のタワー起立画面)を表示させる。表示画面に従ってタワー起立作業を終了すると、ステップS206へ進む。ステップS206では、ジブ倒伏作業の操作手順のはじめのステップを示す画面(図42)を、ディスプレイユニット30に表示させる。
【0103】
ステップS206でジブ3が所定のジブ角度まで巻下げられると、ステップS207へ進み、「組立・分解キー」(○キー45)が操作されたか否かを判定する。ステップS207が肯定判定されるとステップS208へ進み、ジブ倒伏作業の操作手順の続きを示す画面(図43〜図46)をディスプレイユニット30に表示させる。表示画面に従ってジブ倒伏作業を終了すると、ステップS209へ進む。ステップS209では、タワー倒伏作業の操作手順を示す画面(図47〜図56)をディスプレイユニット30に表示させる。表示画面に従ってタワー倒伏作業を終了すると、一連の倒伏段取り作業を終了する。
【0104】
一方、ステップS202が否定判定されて、タワークレーンが作業範囲内にない場合は、ステップS204へ進む。ステップS204では、タワーブーム2がジブ3を抱き込んでいないか、つまりタワーブーム2とジブ3とが連結されていないかを判定する。ステップS204が肯定判定されると、ジブ3を倒伏させるためにステップS208へ進む。ステップS204が否定判定されると、ジブ3はすでに巻下げられて連結装置13を介してタワーブーム2と連結されているので、ステップS209へ進んでタワー倒伏作業の操作手順を示す画面を表示させる。
【0105】
なお、ステップS207が否定判定され組立・分解キー45が操作されない場合は、クレーン作業を継続すると判断して図34のモーメントリミッタ画面を表示させる。
【0106】
また、ステップS201が否定判定されてタワークレーンではない通常のクレーンである場合は、ステップS210へ進んでディスプレイユニット30にブーム倒伏作業の操作手順を示す画面を表示させる。表示画面に従ってブーム倒伏作業を終了すると倒伏段取り作業を終了する。通常のクレーンの倒伏段取り作業は、タワークレーンと比較して複雑ではないので、操作手順をディスプレイユニット30に表示させなくてもよい。
【0107】
以下、タワークレーンは作業範囲内にあり、タワーブーム2のタワー角度は90度でない状態から倒伏作業を行う場合にディスプレイユニット30に表示される倒伏ガイダンスを説明する。図34〜図36に示すモーメントリミッタ画面においてガイダンスキー(□キー48)を選択すると、ディスプレイユニット30には、図37の表示画面が表示される。
【0108】
図37において、メイン画面にはタワークレーンのイラストともにタワー起立作業のガイダンスが表示され、サブ画面には負荷率、エンジン回転数および風速・風向とともに、作業半径、タワー角度、ジブ角度および吊り荷の実荷重といったモーメントリミッタ画面と同様の情報が表示される。タワー起立のガイダンスは、例えば「ジブ角度を40〜50°にして下さい。」というメッセージで表示される。このとき、タワークレーンのイラストにはジブ角度が表示される。ジブ角度が40〜50°となるようにジブ3の巻き上げあるいは巻下げを行って次キー(○キー45)を操作すると、図38の表示画面に切り換わる。
【0109】
図38の表示画面において、メイン画面にはジブ角度とタワー角度が示されたタワークレーンのイラストともに「タワーを90°に起立させて下さい。」というメッセージが表示される。タワーブーム2が巻き上げられてタワー角度が所定の角度、例えば88度となると、ディスプレイユニット30は図39の表示画面に切り換わる。
【0110】
図39の表示画面において、メイン画面にはタワー角度が88度となったタワークレーンのイラストとともに「まもなく90°過巻です。」というメッセージが表示される。この状態からさらにタワーブーム2を起立させると、タワー角度が90度となる直前に、ディスプレイユニット30の画面は図40のカメラ撮像画像へと切り換わる。
【0111】
図40のメイン画面に表示される90度過巻検出用のリミットスイッチ周辺の撮像画像により、リミットスイッチが押されてタワーブーム2のタワー角度が90度となったことを確認する。タワー角度が90度となると、タワー90度過巻安全装置が作動してタワーブーム起伏用ウインチ4の巻き上げ駆動は停止され、ディスプレイユニット30の画面は図41に示す表示画面へと切り換わる。
【0112】
図41の表示画面において、メイン画面にはタワー角度が90度となったタワークレーンのイラストとともに「90°過巻により自動停止しました。」というメッセージが表示される。これでタワー起立作業のガイダンスは終了する。この後、ジブ3を倒伏させる場合は、図41の表示画面に表示される次キー(○キー45)を選択して、図42のジブ倒伏作業の操作手順を示す表示画面へと進む。
【0113】
図42のジブ倒伏作業ガイダンス画面において、メイン画面にはタワークレーンのイラストとともに「ジブ角度が15°になるまでジブを巻下げて下さい。」というメッセージが表示され、サブ画面には図41と同様のタワークレーンの状態量等が表示される。なお、メイン画面に表示されるタワークレーンのイラストおよびジブ角度は、ジブ3の巻下げ動作を反映するように動く。
【0114】
ジブ3が巻下げられてジブ角度が15°になると、ディスプレイユニット30の画面は図43の表示画面に切り換わる。図43において、表示画面全体に「組立・分解キーを押して下さい。」というメッセージが表示される。この画面が表示された状態で入力装置40の組立・分解キー(○キー)45を押すと、図44の表示画面に切り換わる。
【0115】
図44において、メイン画面にはタワークレーンのイラストとともに「フックが接地しないように注意しながら、ジブを連結装置まで巻下げて下さい。」というメッセージが表示される。ジブ3の先端に吊持された不図示のフックが接地しないように目視で確認しながら、ジブ3がタワーブーム2と連結するまで倒伏させる。なお、図44のメイン画面のイラストは、ジブ3が−36°まで倒伏されたことを示している。ジブ3がさらに倒伏されてジブ角度が−90°になると、ディスプレイユニット30の画面は図45の表示画面に切り換わる。
【0116】
図45において、メイン画面にはジブ角度が−90°になったタワークレーンのイラストとともに「連結装置のジブ固定爪が掛かったことを目視で確認して下さい。」というメッセージが表示される。このときサブ画面には、作業半径、タワー角度、ジブ角度および荷重に代えて、ジブ起伏ロープ11およびブーム起伏ロープ5の張力の変化量、連結装置13の状態、エンジン回転数、風速および風向等が表示される。連結装置13のジブ固定爪13cが掛かる前は、サブ画面には「連結装置はずれ」が表示される。ジブ固定爪13cが掛かったことを目視で確認すると、次キー(○キー45)を選択する。
【0117】
次キー45の操作により、図46の表示画面に切り換わる。図46において、ジブ固定爪13cがかかっている場合には、サブ画面に「連結装置かかり」が表示される。これで、ジブ倒伏作業のガイダンスは終了する。この後、タワーブーム2を倒伏させる場合は、図46の表示画面に表示される次キー(○キー45)を選択して、図47のタワー倒伏作業の操作手順を示す表示画面へと進む。
【0118】
図47のタワー倒伏作業ガイダンス画面において、メイン画面にはイラストとともに「主巻巻下げ操作を行い、フックを地面に降ろして下さい。」というメッセージが表示される。サブ画面には図46と同様の状態量等が表示される。表示されるガイダンスに従ってフック巻き上げ用ウインチ15を巻下げ操作し、不図示のフックを接地させてから、次キー(○キー45)を選択する。次キー45が操作されると、ディスプレイユニット30は図48の表示画面に切り換わる。
【0119】
図48において、メイン画面にはイラストとともに次の様なメッセージが表示される。「タワー倒伏作業に入ります。作業中はジブペンダントロープの張り過ぎおよび緩み過ぎに注意して下さい」。メッセージを確認し、タワー倒伏作業を開始するためには、表示画面下部の次キー(○キー45)を選択する。次キー45の操作により、図49の表示画面に切り換わる。
【0120】
図49において、メイン画面にはタワー角度が示されたタワークレーンのイラストとともに「タワー倒伏して下さい。」というメッセージが表示される。サブ画面に表示されるロープ張力の変化量を確認しながらタワー起伏レバーを巻下げ操作してタワーブーム2の倒伏を行う。このとき、ジブペンダントロープ8の張力が異常とならないようにジブ起伏レバーを適宜操作する。なお、メイン画面のイラストはタワーブーム2の倒伏動作を反映して動く。タワーブーム2が倒伏されてタワー角度が所定の値(例えば70度)になると、図50の表示画面に切り換わる。
【0121】
図50において、メイン画面にはタワー角度が70度になったタワークレーンのイラストとともに「タワー倒伏を停止させて下さい。」というメッセージが表示される。メッセージに従ってタワーブーム2の倒伏動作を停止させ、次キー(丸キー45)を選択すると、図51の表示画面に切り換わる。
【0122】
図51において、メイン画面にはクレーン本体のイラストとともに「タワー起伏パッドを置き、前進して下さい。」というメッセージが表示される。操作者は、メッセージに従って、▲1▼タワー起伏パッドをクレーン本体1の前方に配置し、▲2▼タワー起伏パッドの上に乗るようにクレーン本体1を前進させる。タワー倒伏パッドをクレーン本体1の下に設置し、次キー(○キー45)を選択すると、図52の表示画面に切り換わる。
【0123】
図52において、メイン画面にはタワークレーンのイラストとともに、次のようなメッセージが表示される。「タワー倒伏させて下さい。スイングレバーの先端が地面から200〜300mmの所で停止させて下さい」。なお、このイラストは、タワー角度が10度になるまでタワーブーム2が倒伏されたことを示している。メッセージに従ってスイングレバー7の先端が地面から200〜300mmの所でタワーブーム2の倒伏を停止させ、次キー(○キー45)を選択する。次キー45が操作されると、図53の表示画面に切り換わる。なお、スイングレバー7の先端が地面からどれくらい離れているかは、地上にいる補助作業員等が確認する。
【0124】
図53において、メイン画面にはタワークレーンのイラストとともに「スイングレバー先端の下に敷き板を置き、先端を敷き板の上に降ろして下さい。」というメッセージが表示される。操作者は、メッセージに従って、▲1▼スイングレバー7の先端の下に敷き板を置き、▲2▼スイングレバー7の先端が敷き板の上に乗るようにタワーブーム2を倒伏させる。スイングレバー7の先端を敷き板の上に降ろし、次キー(○キー45)を選択すると、図54の表示画面に切り換わる。
【0125】
図54において、メイン画面にはイラストとともに「ジブ起伏レバーを巻下げ側に操作してジブブライドルをブライドル置き場に降ろして下さい。」というメッセージが表示される。操作レバーを操作してジブ起伏用ウインチ10を巻下げ駆動し、ブライドル装置12を不図示のブライドル置き場に降ろし、次キー(○キー45)を選択する。次キー45が操作されると、図55の表示画面に切り換わる。
【0126】
図55において、メイン画面には「各ドラムのドラムロックを“掛かり”にして下さい。」というメッセージが表示される。各ドラムのドラムロックを掛けて次キー(○キー45)を選択すると、図56の表示画面に切り換わる。
【0127】
図56において、メイン画面には次の様なメッセージが表示される。「以上で倒伏ガイダンスは終了です。お疲れさまでした。分解するときは電源をオフにし、短絡プラグをつけて下さい。起立するときはガイダンスキーを押して下さい」。図56の表示画面がディスプレイユニット30に表示されると、一連の倒伏作業ガイダンスを終了する。図56が表示された状態で入力装置40のガイダンスキー(□キー)48を操作すると、図5に示すような起立ガイダンスのメニュー画面が表示される。
【0128】
なお、倒伏作業ガイダンスに従って倒伏作業を行うときにロープ張力が異常となった場合などは、その都度図23に示すような警告画面を表示して操作者に警告する。また、以上説明した起立作業や倒伏作業等の段取り作業は、一般にエンジン回転速度が低速の状態で行われるので、エンジン回転数が所定の回転数を超えた場合に警告画面を表示させるようにしてもよい。また、ロープ張力の異常やエンジン高速の場合は、メッセージのみでなく音声を出力して操作者に警告を与えるようにしてもよい。過巻安全装置が作動した場合の警報も、ブザーやベルのみでなく音声を出力することもできる。
【0129】
さらに、上述した図5〜図56に表示される操作手順に従って段取り作業を行う際に作業を一旦中止する場合は、表示画面下部に表示される中止キー(△キー)を選択する。各表示画面において入力装置40の△キー47が操作されると、表示画面は図34に示すモーメントリミッタ画面に切り換わる。中止キー(△キー)47が操作されたときの表示画面の番号はコントローラ20のEEPROM21に記憶され、図34のモーメントリミッタ画面においてガイダンスキー(□キー)48を選択すると、モーメントリミッタ画面に切り換わる直前のガイダンス画面が再び表示される。また、表示画面に段取りガイダンスが表示されているときに段取り作業を途中で中断して電源を切る場合や、一時的な断線等によって電源が切れた場合も、電源がオフとなったときの表示画面番号がコントローラ20のEEPROM21に記憶される。これにより、電源を入れて段取り作業を再開するときに、表示画面には電源がオフとなる前に表示されていた段取りガイダンスが表示され、その状態から段取り作業を継続することができる。
【0130】
図59は、本実施の形態における操作支援装置のディスプレイユニット30に表示する作業状態毎の表示内容を示す一覧表である。図59において、ディスプレイユニット30に表示する重要性の高い表示内容を◎で示し、表示した方がよい表示内容を○で示す。図59に示すように、ディスプレイユニット30に表示する画面は、起立ガイダンス画面と作業範囲画面と倒伏ガイダンス画面とに分けられる。起立ガイダンス画面は、さらにA起立前、Bタワー起立およびCジブ起立のガイダンス画面に分けられる。一方、倒伏ガイダンス画面は、Fタワー起立、Gジブ倒伏およびタワー倒伏のガイダンス画面に分けられる。
【0131】
A:起立前ガイダンスにおいて、起立前点検(A1)の際には、上述した図6〜図9に示したようにメイン画面に本体点検等の点検内容を表示する。サブ画面にはジブ起伏ロープ張力が緩み過ぎ/張り過ぎでないかを示すとともに、連結装置の掛かり/解除の状態を示す。さらに、サブ画面に、クラッチホースがタワー側に接続されていること、ブレーキモード選択キーがロック位置であること、および補巻ブレーキモード選択スイッチの自動ブレーキの作動を確認するよう表示してもよい。これは、クラッチホースがクレーン側に接続されていた場合に、ブレーキモード選択キーが解除かつ補巻ブレーキモード選択スイッチがフリーとなってジブが落下してしまうことを防止するためである。
【0132】
各過巻の作動の点検(A2)の際には、上述した図10〜図16に示したようにメイン画面にフック過巻や過負荷防止装置の点検指示を表示する。サブ画面には、過巻検出用リミットスイッチ周辺の撮像画像等を表示して過巻・過負荷安全装置の作動状態を表示してもよい。
【0133】
B:タワー起立ガイダンスにおいて、地切り・起立(B1)の際には、上述した図18〜図20に示したようにメイン画面にタワークレーンのリアルタイムの姿勢と操作方向を表示し、エンジン回転速度を低速とする指示も表示する。また、ウインチドラムの回転状態を表示してもよい。このとき、サブ画面にはタワー起伏ロープ張力が緩み過ぎ/異常でないかを示すとともに、ジブ起伏ロープ張力の緩み過ぎ/張り過ぎ、連結装置の掛かり/解除およびエンジン回転速度を表示してもよい。なお、エンジン回転速度が所定の値を超えた場合に警告を表示するようにしてもよい。また、エンジン低速の指示は表示せずに、エンジン高速の場合に警告を表示するようにしてもよい。
【0134】
タワー角度が70度(B2)となった際には、上述した図21に示したようにメイン画面にタワー起伏パッド取り外しの指示を表示する。タワーブーム2の先端の高さが高くなり、風速が速くなりすぎるとクレーン本体1が転倒してしまう可能性があるので、サブ画面には風速・風向を表示する。風速が設定値を越えた場合には表示画面に警告を表示してもよい。
【0135】
タワーブームが90度過巻(B3)のときは、上述した図26に示したように、90度過巻用リミットスイッチの作動状態を確認するためにメイン画面にリミットスイッチ周辺のカメラ撮像画像を表示する。
【0136】
C:ジブ起立ガイダンスにおいて、連結装置の解除(C1)の際には、上述した図28,29に示したようにメイン画面に連結装置解除の指示を表示する。このとき、サブ画面には連結装置の掛かり/解除の状態を表示する。
【0137】
ジブ起立(C2)の際には、上述した図30に示したようにメイン画面にタワークレーンのリアルタイムの姿勢と操作方向を表示し、エンジン回転速度を低速とする指示も表示する。また、ウインチドラムの回転状態を表示してもよい。サブ画面にはジブ起伏ロープ張力の緩み過ぎ/張り過ぎ、ブーム起伏ロープ張力の緩み過ぎ/異常、エンジン回転速度および風速・風向を表示する。
【0138】
D:作業範囲において、各過巻の作動の点検(D1)の際には、上述した図32,33に示したようにメイン画面にフック過巻や過負荷防止装置の点検指示を表示する。サブ画面には、過巻・過負荷安全装置の作動状態を表示してもよい。
【0139】
作業中(D2)には、上述した図34〜図36に示したようにメイン画面にモーメントリミッタ画面やウインチドラムの回転状態を表示する。クレーン本体の後方やウインチドラムのカメラ撮像画像を表示してもよい。サブ画面には、モーメントリミッタで算出される負荷率と、エンジンの回転速度と、風速・風向とを表示する。
【0140】
F:タワー起立ガイダンスにおいて、タワー起立(F1)の際には、上述した図37〜図39に示したようにメイン画面にタワークレーンのリアルタイムの姿勢と操作方向を表示し、エンジン回転速度の低速指示も表示する。また、ウインチドラムの回転状態を表示してもよい。サブ画面には、タワー起伏ロープ張力の緩み過ぎ/異常、風速・風向を表示する。エンジン回転速度を表示してもよい。
【0141】
タワーブームが90度過巻(F2)のときは、上述した図40に示したようにメイン画面に90度過巻用リミットスイッチ周辺のカメラ撮像画像を表示する。
【0142】
G:ジブ倒伏ガイダンスにおいて、ジブ倒伏(G1)の際には、上述した図42に示したようにメイン画面にタワークレーンのリアルタイムの姿勢と操作方向を表示し、エンジン回転速度の低速指示も表示する。ウインチドラムの回転状態を表示してもよい。サブ画面にはジブ起伏ロープ張力の緩み過ぎ/張り過ぎ、エンジン回転速度および風速・風向を表示する。
【0143】
フック高さの調整(G2)は、上述した図44に示したようにメイン画面にフックを接地させないよう注意を促すためにフック高さについての表示を行う。
【0144】
連結装置の掛かり(G3)は、上述した図45,46に示したようにメイン画面に連結装置が掛かったことを確認するよう表示する。サブ画面には連結装置の掛かり/解除の状態を表示する。
【0145】
H:タワー倒伏ガイダンスにおいて、タワー倒伏(H1)の際には、上述した図49,50に示したようにメイン画面にタワークレーンのリアルタイムの姿勢と操作方向とを表示し、エンジン低速の指示も表示する。ウインチドラムの回転状態を表示してもよい。サブ画面にはジブ起伏ロープ張力の緩み過ぎ/張り過ぎ、タワー起伏ロープ張力の緩み過ぎ/異常、エンジン回転速度および風向・風速を表示する。
【0146】
タワー角度が70度(H2)となった際には、上述した図51に示したようにメイン画面にタワー起伏パッド設置の指示を表示する。フックを接地させる際は(H3)、上述した図47に示したようにメイン画面にフック接地の指示を表示する。
【0147】
上述した図5〜図56は、本実施の形態の操作支援装置のディスプレイユニット30に表示する表示画面の一例であるので、作業状態毎に、少なくとも図59の表に示した表示内容を表示画面に表示させればよい。また、メイン画面に操作手順のメッセージを表示するとともに、そのメッセージを音声で出力するようにしてもよい。
【0148】
タワー起伏パッド設置あるいは取り外しの指示を表示するのは、タワーブーム2のタワー角度が70度でなくても、70度前後であればよい。また、タワー起伏パッド設置あるいは取り外しの指示は、クレーン本体1に装着されるフロントアタッチメントの設定状態に応じて変更することができる。例えば、タワーブーム長さが短く、タワーブーム2を地面から起立あるいは倒伏させる際にクレーン本体1の後方がタワーブーム2の重さによって浮き上がる可能性がない場合は、タワー起伏パッドに関するガイダンスを省略してもよい。
【0149】
また、段取り作業中に段取り作業の操作手順や作業の進行状況をオペレータが確認できるように、ディスプレイユニット30の表示画面に操作手順の一覧や進行状況を表示してもよい。図61に、段取り作業の操作手順の一覧をツリー形式で示す。図62〜図65は、ディスプレイユニット30に表示する操作手順および作業進行状況の例である。図62において、段取り作業の操作手順が起立ガイダンスと倒伏ガイダンスに分けて表示されており、表示画面中のインジケータは起立ガイダンスの起立前点検が選択されていることを示している。図62がディスプレイユニット30に表示された状態で入力装置40の決定キー(○キー)45を操作すると、図63の表示画面に切り換わり、起立前点検の点検項目が表示される。その他のタワー起立等の作業についても同様に、図62の表示画面において決定キー(○キー)を選択することによって操作手順の一覧を表示させることができる。これにより、オペレータは段取り作業として行う操作手順およびその流れを確認することができる。
【0150】
また、図64に示すように、ディスプレイユニット30のサブ画面に段取り作業の操作手順の一覧を常時表示するようにしてもよい。図64においては、全体の段取り作業のうち、現在どのあたりを行っているのかをオペレータが認識しやすいように、現在行っている段取り作業(ブレーキ点検)を点灯している。また、図64のサブ画面に表示した段取り作業の操作手順の一覧を、図65に示すようにツリー形式で表示してもよい。これにより、オペレータは現在行っている作業が、全体の段取り作業のうちの何合目であるかを容易に認識することができる。
【0151】
−第1の実施の形態の変形例−
上述した実施の形態においては、作業前点検のガイダンスとして、図32,図33に示したように安全装置と点検項目の一覧表をディスプレイユニット30に表示し、詳細キーを選択した場合に図12〜図16に示したように安全装置毎の点検項目を表示した。ここでは、作業前点検のガイダンスの別の表示例を図面を用いて説明する。
【0152】
起立ガイダンスが全て終了し図31の表示画面がディスプレイユニット30に表示された状態で、次キー(○キー)45を操作すると、作業前点検のガイダンスを示す図66の表示画面に切り換わる。図66において、表示画面全体には安全装置(過負荷防止、フック過巻、ジブ極限過巻、タワー90度過巻およびタワー極限過巻)の点検メニューが表示される。ここで表示画面下部に表示される一覧キー(□キー48)を選択すると、図32に示すような安全装置の点検項目の一覧表に切り換わる。図66の安全装置の点検メニュー画面において、選択キー(上下矢印キー41,43)によって安全装置を選択し、決定キー(○キー45)を操作すると、安全装置毎の詳細な点検操作手順をディスプレイユニット30に表示する。図66において「過負荷防止」を選択し、○キー45を操作すると、図67の表示画面に切り換わる。また、次へキー(×キー)46を操作すると、詳細な点検操作手順を表示せずに図34に示すようなモーメントリミッタ画面に切り換わる。
【0153】
図67において、表示画面には過負荷防止装置の点検操作手順を示す以下のようなメッセージが表示される。
・警報と自動停止の確認をします。
・○キーを押すと3秒後に警報が始まり6秒後に自動停止信号を出力しますので、レバーを入れ巻き上げ、起伏の下げが停止することを確認して下さい。
【0154】
また、表示画面には負荷率を示す円グラフが表示される。ここでは負荷率3%を示している。入力装置40の○キー45を押すと、過負荷防止装置の点検が開始され、ディスプレイユニット30は図68の表示画面に切り換わる。なお、戻キー(×キー)46を操作すると図66の表示画面に戻る。
【0155】
図68の表示画面には、図67と同じメッセージが表示され、負荷率の円グラフは50%を示すとともに、警報および自動停止信号が未出力であることを示す点検中のサインが表示される。
【0156】
過負荷防止装置の点検開始から3秒後に、図69の表示画面に切り換わる。図69において、警報は出力中で負荷率は95%であることを示している。操作者は、表示通りに過負荷防止装置の警報が出力されることを確認する。点検開始から6秒後には、図70の表示画面に切り換わる。図70において、警報および自動停止信号が出力中で負荷率は100%であることを示している。操作者はタワー起伏、ジブ起伏およびフック巻き上げのそれぞれの操作レバーを操作して、フック巻き上げ用ウインチ15の巻き上げ駆動、タワーブーム起伏用ウインチ4の巻下げ駆動およびジブ起伏用ウインチ10の巻下げ駆動がいずれも停止されることを確認する。
【0157】
過負荷防止装置が正常に作動することを確認して○キー45を操作すると、次の点検のガイダンスを示す図71の表示画面へと進む。なお、図68,図69において中止キー(×キー)46を操作すると図67に戻り、図70において中止キー(×キー)46を操作すると、図66に戻る。
【0158】
図71において、表示画面にはフック過巻の点検の操作手順を示す次のようなメッセージが表示される。「タワー角80°、ジブ角50°にして、フックが錘に接触するまでフックを巻き上げて下さい」。また、表示画面にはタワー角(A1)、ジブ角(A2)を示し、フック巻き上げを行うことを指示するタワークレーンの簡略化したイラストと、フック過巻の未過巻状態を示すサインが表示される。メッセージに従ってフックを巻き上げ、錘が持ち上げられて過巻状態となると、図72の表示画面に切り換わる。
【0159】
図72において、表示画面には以下の様なメッセージが表示される。
・フック過巻が作動しました。
・各操作レバーを操作して以下の動作を確認して下さい。
<自動停止>
・フック巻き上げ
・タワー巻き上げ
・ジブ巻下げ
<警報>
・ベル
【0160】
また、フックの巻き上げ、タワーブームの巻下げおよびジブの巻下げが停止することを示すタワークレーンのイラストと、フック過巻が過巻状態であることを示すサインが表示される。操作者はメッセージに従ってそれぞれの駆動が停止し、警報のベルが出力されることを確認する。フック過巻が正常に作動することを確認して○キー45を操作すると、次の点検のガイダンスを示す図73の表示画面へと進む。なお、図71,図72において戻キー(×キー)46を操作すると、図66の表示画面に戻る。
【0161】
図73において、表示画面にはジブ極限過巻の点検の操作手順を示す以下の様なメッセージが表示される。
・タワー角80°にして、ジブ過巻状態になったら(例えば、ジブ角65°)解除スイッチを使用してジブ角約67°(極限過巻角度)になるまでジブを起伏させて下さい。
・ジブ起伏操作は最微速で行って下さい。
【0162】
また、タワー角(A1)とジブ角(A2)とを表示し、ジブを起伏することを指示するタワークレーンのイラストと、ジブ極限過巻が未過巻状態であることを示すサインが表示される。メッセージに従ってジブを極限過巻角度まで起伏させ、過巻状態となると、図74の表示画面に切り換わる。
【0163】
図74において、表示画面には以下のようなメッセージが表示される。
・ジブ極限過巻が作動しました。
・各操作レバーを操作して以下の動作を確認して下さい。
<自動停止>
・フック巻き上げ
・タワー巻き下げ
・ジブ巻き上げ
<警報>
・ベル
・ブザー
【0164】
また、フックの巻き上げ、タワーブームの巻下げおよびジブの巻上げが停止することを示すタワークレーンのイラストと、ジブ極限過巻が過巻状態であることを示すサインが表示される。操作者はメッセージに従ってそれぞれの駆動が停止し、警報のベルおよびブザーが出力されることを確認する。
【0165】
なお、図73の表示画面に従ってジブを起伏させ、タワー角とジブ角との相対角が12°以下(タワー角80°、ジブ角68°以上)でもジブ極限過巻が作動しない場合は、図75の表示画面に切り換わる。図75の表示画面には、「ジブ極限過巻が作動しません。」という警告のメッセージが表示されるとともに、「リミットスイッチ異常、ジブバックストップのストライカセット角度異常等が考えられます。」というメッセージが表示される。図75において×キー46を操作すると、図76の表示画面に切り換わる。
【0166】
図76において、表示画面には「ジブを安全領域(ジブ角度60°以下)まで倒してから、タワー倒伏作業を行い、異常箇所の修理を行って下さい。」というメッセージが表示される。ここで×キー46を操作すると図66の表示画面に戻る。
【0167】
図74の表示画面においてジブ極限過巻が正常に作動することを確認して○キー45を操作すると、残りの安全装置の点検ガイダンスを示す表示画面へと進む。残りの安全装置はタワー90°過巻とタワー極限過巻であるが、これらの点検操作手順ガイダンスは、図71〜図74に示したフック過巻、ジブ極限過巻の手順と同様にイラストとテキストを用いて点検操作手順を表示するものであるので、ここでの詳細な説明を省略する。
【0168】
以上説明した作業前点検の操作手順ガイダンスを、起立前点検の際に表示画面に表示してもよい。なお、起立前点検においてはタワーブーム2やジブ3を実際に起伏させることはできないので、地上にいる補助作業員がリミットスイッチを押して過巻状態にし、操作者は表示画面に従って安全装置の作動点検を行う。
【0169】
上述した実施の形態においては、段取り作業を行う際にエンジン回転速度を低速とする指示を表示したり、エンジン回転速度が高速となった場合に警告を表示する例を説明したが、本発明による操作支援装置はこれに限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、段取り作業中にエンジン回転速度が高速となった場合には、不図示のパルスモータ等を制御してエンジン回転数を自動で低下させてもよい。
【0170】
また、ディスプレイユニット30のサブ画面にクレーン本体1の傾斜角を表示してもよい。また、表示画面の表示形態は上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。つまり、本発明による操作支援装置は、タワークレーンの段取り作業時の状態量、姿勢および環境情報を含んだ段取り作業の操作手順を表示画面に表示し、オペレータの操作を支援するものであり、オペレータに必要な情報を与えることができれば、表示画面のデザイン等は変更可能である。また、操作手順、機械姿勢や状態量はオペレータにわかりやすいようにイラスト、文字および音声を組み合わせて表示する。入力装置40はディスプレイユニット30と一体化してもよく、タッチパネル式のものでもよい。
【0171】
以上説明した実施の形態においては、タワークレーンの起立・倒伏の段取り作業の操作手順をディスプレイユニット30に表示する例を説明したが、本発明の操作支援装置はこれに限定されることはなく、タワークレーンではない通常のクレーン等の建設機械の段取り作業の操作手順を表示してもよい。つまり、本発明による操作支援装置は、機械の姿勢や状態量とともに操作手順をマルチディスプレイ画面に表示することにより、オペレータの操作を支援する全ての操作支援装置に適用される。
【0172】
以上述べたように、本発明の一実施の形態による操作支援装置は、建設機械の運転室1aに設置されるディスプレイユニット30に段取り作業の操作手順とクレーンの状態量等の情報とをテキスト、イラストおよび動画等を用いて表示した。オペレータは段取り作業中にクレーンの状態量、姿勢および環境を確認し、ロープの弛緩によるウインチの乱巻やロープの巻き取り過ぎによるスイングレバー7の破損等を防止することができる。ロープ張力の異常や連結装置の不適切な連結/解除等を表示あるいは音声で出力するので、オペレータに警告し適切な状態へと迅速に導くことができる。
【0173】
タワークレーンの設定状態やオペレータの選択により、ディスプレイユニット30に表示する操作手順をスキップすることができる。例えば、起立前点検を省略してタワー起立作業のガイダンスから表示させたり、タワー起伏パッドについてのガイダンスを省略したりすることができる。実際に必要な操作手順をディスプレイユニット30に表示するので、実用的で使い勝手がよい。また、操作手順を表示するディスプレイユニット30をモーメントリミッタ画面の表示にも用いれば、余分な場所を占めることなくコンパクトに設置できる。さらに、表示画面に段取り作業の操作手順をツリー形式で一覧表示するようにすれば、現在どの段取り作業を行っているかをオペレータが容易に認識することができる。
【0174】
また、図59に示したように、タワークレーンの姿勢や作業項目に応じた情報(例えば、タワー角が70°となったところで風速を表示)を表示するようにすれば、ディスプレイユニット30の限られた表示画面を有効に利用することができるとともに、オペレータに必要な情報を正確なタイミングで与えることができる。
【0175】
電源がオフとなったときの画面番号を不揮発性メモリに記録するので、電源をオンにして作業を再開する際に作業を中断した場面から継続して作業を行うことができる(レジューム機能)。
【0176】
以下に、本発明の一実施の形態による操作支援装置の効果を説明する。
(1)本発明による操作支援装置は、運転室1aに設置されるディスプレイユニット30にテキスト(文字、メッセージ)およびイラストを用いて操作手順を表示するので、オペレータは表示装置に表示される操作手順を見ながら操作を行うことができ、容易且つ正確に操作を行うことができる。
(2)ディスプレイユニット30に段取り作業の操作手順を表示するので、従来は取扱説明書を見ながら行っていた段取り作業を容易且つ確実に行うことができる。
(3)ディスプレイユニット30には、操作手順とともに建設機械の運転、操作上関連する情報(例えば、運転環境および操作に伴う情報)も表示されるので、建設機械の情報を認識し、操作を容易且つ正確に行うことができる。
(4)ディスプレイユニット30の表示画面は、建設機械の運転環境および操作に伴う情報に基づいて逐次更新されるので、リアルタイムな情報を取得して作業を確実に行うことができる。
(5)操作手順として、起立開始等の操作方法の指示、本体の向きやブレーキ作動等の確認項目、安全装置の作動等の点検項目および操作に伴う警告(連結装置の解除等)をディスプレイユニット30に表示させるので、操作を容易且つ確実に行うことができる。
(6)タワーブーム2やジブ3等のフロントアタッチメントを起伏動させるロープの張力等の状態量、タワー角やジブ角等の建設機械の姿勢、風速・風向等の環境情報を検出するので、建設機械の各種の情報を容易に確認することができる。
(7)建設機械の姿勢に基づいて、次の操作手順、例えばタワー角が70°となったらタワー起伏パッドについての表示を行うので、容易に操作手順を確認し、操作を行うことができる。
(8)入力装置(選択装置)40の操作に応じた操作手順をディスプレイユニット30に表示させるので、オペレータは所望の操作手順を選択して表示させることができる。
(9)建設機械が作業範囲内(限界半径に対する現在の作業半径が所定の許容範囲内)にある場合は、ディスプレイユニット30をモーメントリミッタ画面として用いることができるので、クレーン作業等をスムーズに行うことができるとともに、運転室1a内の限られたスペースを有効に利用することができる。
(10)操作手順の一覧をツリー形式で常時サブ画面(表示画面の一部)または必要に応じてメイン画面に表示させるので、作業の進行状態を容易に把握することができる。
(11)電源がオフとなる直前にディスプレイユニット30に表示されていた操作手順を記憶し、電源がオンとなったときに記憶された操作手順を表示させるので、断線等で電源が一時的にオフとなった場合でも作業を中断した時点から再開することができる。
(12)操作手順をテキスト、イラストおよび動画のみでなく、音声を用いて出力するので、オペレータはより確実に操作手順を確認することができる。
【0177】
《第2の実施の形態》
以下に、本発明の第2の実施の形態による操作支援装置について説明する。第2の実施の形態による操作支援装置の構成は、図3を用いて説明した第1の実施の形態と同様である。第1の実施の形態においてはタワークレーンの段取り作業の操作手順をディスプレイユニット30に表示する場合について主に説明したが、第2の実施の形態では、モーメントリミッタ画面の表示から段取り作業の操作手順の表示へ移行する場合について説明する。
【0178】
タワークレーンが作業姿勢にある場合、すなわちクレーン作業可能な場合には、ディスプレイユニット30に図34に示すようなモーメントリミッタ画面が表示される。また、クレーン本体1のエンジンキースイッチ(不図示)がオン操作され、タワークレーンの作業状態の設定画面が表示された後にも、ディスプレイユニット30にモーメントリミッタ画面が表示される。第2の実施の形態においては、ディスプレイユニット30にモーメントリミッタ画面が表示された状態でタワークレーンの姿勢を判断し、タワークレーンの姿勢に応じた操作手順を示す画面をディスプレイユニット30に表示する。
【0179】
コントローラ20は、角度センサ51,52で検出されるタワー角度およびジブ角度に基づいてタワークレーンの姿勢が作業範囲内にあるか否かを判断し、作業範囲内にある場合はモーメントリミッタ画面をディスプレイユニットに表示する。一方、タワークレーンの姿勢が作業範囲内にない場合、および作業範囲内から作業範囲外へと移行した場合は、モーメントリミッタ画面と切り換えてタワークレーンの姿勢に応じて必要な操作手順をディスプレイユニット30に表示する。作業範囲外のタワークレーンの姿勢は、主に以下の3つに分類される。
【0180】
(1)組立前またはフロント地上時
図77に示すようにタワーブーム2およびジブ3がクレーン本体1に装着されていない場合(組立前)、または図78に示すようにタワーブーム2およびジブ3が装着された状態で地上に倒伏している場合(フロント地上時)。タワークレーンが組み立て前であるかフロント地上時であるかは、図77,78に示す本体コネクタ100に短絡プラグ101が接続されているか否かを検出することにより判定する。図77に示すように本体コネクタ100に短絡プラグ101が接続されている場合はフロントアタッチメントの装着されていない組立前と判断する。一方、本体コネクタ100に短絡プラグ101が接続されていない場合はフロントアタッチメントが装着されていると判断する。なお、この判定はコントローラ20で行われる。
【0181】
(2)フロント付き休車姿勢
タワーブーム2およびジブ3がクレーン本体1に装着された状態で、タワークレーンが作業姿勢ではなく、フロント地上時(図78)でもない場合。例えば、強風等でクレーン作業を一旦中断する際に、図79に示すようにジブ3をタワーブーム2に連結させてブーム角度を約60度まで巻下げた状態(以降、フロント付き休車姿勢とする)。
【0182】
(3)作業範囲内から作業範囲外への遷移
タワークレーンの作業姿勢から作業範囲外の姿勢へと遷移した場合。
【0183】
以下、(1)〜(3)それぞれの場合における操作支援装置の動作を図面を用いて詳細に説明する。
【0184】
(1)組立前またはフロント地上時
タワークレーンの姿勢が組立前またはフロント地上時の場合にディスプレイユニット30に表示させる操作手順について図80を用いて説明する。図80は、組立前またはフロント地上時にディスプレイユニット30に表示させる操作手順画面の流れを示すフローチャートである。図80のフローチャートはエンジンキースイッチがオンされることによってスタートする。
【0185】
エンジンキースイッチがオンされたときに短絡プラグ101が接続された組み立て前の状態である場合は、図81に示す表示画面がディスプレイユニット30に表示される。図81において、表示画面全体に例えば次のようなメッセージが表示される。
・短絡プラグが付いているので全て解除します。作業状態にする場合は、電源をオフし短絡プラグを外して下さい。
操作者がOKキー(○キー)45を操作すると過巻安全装置等の設定が全て解除される。フロントアタッチメントを取り付けた後、短絡プラグが外れている場合は後述する図82の表示画面がディスプレイユニット30に表示される。
【0186】
エンジンキースイッチがオンされたときに短絡プラグ101が本体コネクタ100から外れている場合は、図82に示す表示画面が表示される。図82において、表示画面全体には建設機械の機種名および仕様を示す表が表示される。建設機械の仕様は、例えば以下の項目が表示される。
・建設機械本体の形態(ここではクローラクレーン)
・ブーム長さ
・ジブ長さ
・オフセット角度
・ウィンチドラムの種類(ここではブーム起伏用ウインチ4,ジブ起伏用ウインチ10およびフック巻き上げ用ウインチ15等)
操作者はディスプレイユニット30に表示される作業状態を確認し、作業状態の設定を変更する場合は設定変更キー(○キー)45を操作する。設定変更キー45が操作されると、図83に示す表示画面が表示される。
【0187】
図83において、表示画面全体に作業状態の仕様設定画面が表示される。仕様設定画面に表示される項目の一例を以下に示す。
・ブーム形態
・ブーム長さ
・ブームマストの有無
・ジブ長さ
【0188】
仕様の設定変更を行う場合、操作者は上下キー41,43を操作して項目を選択し、左右キー42,44を操作して選択した項目の設定を変更する。仕様の設定変更を終了したら決定キー(○キー)45を操作する。決定キー45が操作されると図82の作業状態設定確認画面が再び表示される。また、図83の表示画面において中止キー(×キー)46を操作した場合にも図82の表示画面へと戻る。
【0189】
図82の表示画面において次キー(×キー)46が操作されると、図34に示すモーメントリミッタ画面へと切り換わる。このとき、コントローラ20はブーム角度センサ51およびジブ角度センサ52からの信号によりタワークレーンの姿勢を検出する。コントローラ20は、図78に示すようにタワー角度が0度付近でタワーブーム2およびジブ3が地上に倒伏している場合は、モーメントリミッタ画面から図84に示すような表示画面へと切り換える。
【0190】
図84では、モーメントリミッタ画面上に以下のようなメッセージがポップアップ形式で表示される。
・分解するときは電源をオフにし、短絡プラグを付けて下さい。起立するときはガイダンスキーを押して下さい。
【0191】
タワーブーム2を起立させる場合は、メッセージに従ってガイダンスキー(□キー)48を操作する。ガイダンスキー48が操作されると、図5に示す起立ガイダンス画面へと切り換わる。図5以降の起立ガイダンスは、第1の実施の形態において詳細に説明したのでここでの説明を省略する。起立ガイダンスに従って起立前点検、タワー起立作業、およびジブ起立作業を行い、タワークレーンの姿勢が作業範囲内となると、図31に示すような起立ガイダンスの終了を知らせる画面が表示される。図31において次キー(○キー)45を操作すると、図34に示すモーメントリミッタ画面へと切り換わる。
【0192】
図34においてメニューキー(○キー)45を操作すると、図85に示す表示画面へと切り換わる。図85では、モーメントリミッタ画面上に例えば以下に示すようなメニューがポップアップ形式で表示される。
・作業状態
・点検
・作業範囲制限
・荷重表
・ゼロ点調整
・時計
・取扱説明
【0193】
操作者は上下キー41,43を操作してメニューを選択し、決定キー(○キー)45を操作する。例えば「点検」を選択して決定キー45を操作すると、図32に示す過巻安全装置の作動確認画面へと切り換わる。操作者は図32の表示画面に従って過巻安全装置の作業前点検を行う。過巻安全装置にエラーが生じると、図60に示すような故障診断を行うか否かの選択画面が表示される。過巻安全装置の作動確認については第1の実施の形態において詳細に説明したので、ここでの説明を省略する。
【0194】
図32において戻るキー(×キー)46を操作すると、図34のモーメントリミッタ画面へと切り換わる。操作者はモーメントリミッタ画面に表示されるタワークレーンの状態量を確認しながら作業範囲を超えたり過負荷とならないようにクレーン作業を行う。なお、上述した各表示画面の下部には、現在表示中の画面についての取扱説明を表示するヘルプ呼び出しキー(?キー、不図示)を常駐させる。例えば、図32のモーメントリミッタ画面が表示された状態でヘルプ呼び出しキーを操作すると、図86に示すようなモーメントリミッタ画面についての取扱説明画面が表示される。
【0195】
図86において、表示画面には例えば以下のようなメッセージが表示される。
・この画面は機械の状態を表示するモーメントリミッタ画面です。作業時は常にこの画面を表示させて操作を行って下さい。
・(モーメントリミッタ画面において)「←」を押すと、主吊り作業の表示に変わります。・・・(続く)
ここで頁切替キー(右矢印キー)42を操作すると、図87の表示画面に切り換わる。
【0196】
図87において、表示画面には例えば以下のようなメッセージが表示される。
・「→」を押すと、補吊り作業の表示に変わります。(「←」「→」は補ジブ付きまたはジブ付き仕様の時のみ表示されます)
・「○」を押すと、モーメントリミッタのサブ機能へ画面を切り換えるためのメニューが・・・(続く)
【0197】
図86、図87の右上には取扱説明画面のページ数が表示されており、頁切替キー(左右矢印キー)42,44を操作することによって取扱説明画面の表示切替を行うことができる。また、戻るキー(×キー)46を操作すると、図34のモーメントリミッタ画面へと戻ることができる。
【0198】
(2)フロント付き休車姿勢
つぎに、タワークレーンの姿勢がフロント付き休車姿勢の場合にディスプレイユニット30に表示させる操作手順について図88を用いて説明する。図88は、フロント付き休車姿勢時にディスプレイユニット30に表示させる操作手順画面の流れを示すフローチャートである。図88のフローチャートはエンジンキースイッチがオンされることによってスタートする。
【0199】
作業状態設定確認画面(図82)、仕様設定変更画面(図83)、モーメントリミッタ画面(図34)およびメニュー画面(図85)の切替は上述した(1)の場合と同様である。モーメントリミッタ画面が表示された状態で、コントローラ20はブーム角度センサ51およびジブ角度センサ52の信号に基づいてタワークレーンの姿勢を検出する。タワークレーンの姿勢が図79に示すようなフロント付き休車姿勢である場合は、モーメントリミッタ画面から図89に示す表示画面に切り換える。図89では、以下のようなメッセージをモーメントリミッタ画面上にポップアップ形式で表示させる。
・ブームを起こしますか?(作業姿勢へ)
・ブームを倒しますか?(地上・分解へ)
【0200】
操作者は項目移動キー(上下矢印キー)41,43を操作してブームの起立および倒伏のいずれかを選択し、決定キー(○キー)45を操作する。図89において「起こす」を選択すると、図5に示す起立ガイダンスのメニュー画面へと切り換わる。起立ガイダンスに従って起立作業が終了すると、図31に示すような起立作業終了を知らせる表示画面へと切り換わる。一方、図89において「倒す」を選択すると、図37に示す倒伏ガイダンス画面へと切り換わる。図37以降の倒伏ガイダンスについては第1の実施の形態において詳細に説明したので、ここでの説明を省略する。倒伏作業の終了を知らせる図56の表示画面が表示された状態でガイダンスキー(□キー)48を操作すると、図5に示す起立ガイダンスのメニュー画面が表示される。
【0201】
(3)作業可能範囲内から作業可能範囲外への遷移
つぎに、タワークレーンの姿勢が作業範囲内から作業範囲外へ遷移した場合にディスプレイユニット30に表示させる操作手順について図90を用いて説明する。図90は、作業範囲内から作業範囲外へと遷移した場合にディスプレイユニット30に表示させる操作手順画面の流れを示すフローチャートである。図90のフローチャートはエンジンキースイッチがオンされることによってスタートする。
【0202】
作業状態設定確認画面(図82)、仕様設定変更画面(図83)、モーメントリミッタ画面(図34)およびメニュー画面(図85)の切替は上述した(1)および(2)の場合と同様である。
【0203】
図34のモーメントリミッタ画面が表示された状態で、コントローラ20はブーム角度センサ51およびジブ角度センサ52からの信号に基づいてタワークレーンの姿勢を検出する。タワークレーンの姿勢が作業範囲内から作業範囲外へと移行すると、モーメントリミッタ画面からタワークレーンの姿勢に応じた操作手順を表示する画面へと切り換わる。
【0204】
ブーム角度センサ51で検出されるタワー角度が90度の状態で作業範囲外となった場合、すなわち、ジブ3が巻下げられて作業範囲外となった場合は、図91に示す表示画面が表示される。図91では、以下のようなメッセージをモーメントリミッタ画面上にポップアップ形式で表示させる。
・作業範囲外です。ジブを起こして下さい。ジブを倒す場合は組立分解キーを押して下さい。
ここで組立分解キー(○キー)45を操作すると、図44に示すジブ倒伏作業のための倒伏ガイダンス画面に切り換わる。一方、ジブ3の巻き上げ操作を行ってタワークレーンの姿勢が作業範囲内に復帰すると、図34のモーメントリミッタ画面が再び表示される。
【0205】
ブーム角度センサ51で検出されるタワー角度が90度以外の状態で作業範囲外となった場合、すなわちタワーブーム2が巻下げられて作業範囲外となった場合は、図92に示す表示画面が表示される。図92では、以下のようなメッセージをモーメントリミッタ画面上にポップアップ形式で表示させる。
・作業範囲外です。ブームを起こして下さい。
【0206】
ここで、タワーブーム2の巻き上げ操作を行ってタワークレーンの姿勢が作業範囲内に復帰すると、図34のモーメントリミッタ画面が再び表示される。なお、作業範囲はタワークレーンの仕様によって変化するため、コントローラ20は図82の表示画面に示されるタワークレーンの仕様、すなわちタワーブーム長さおよびジブ長さ等に応じた作業範囲を予め設定しておく。なお、(2)フロント付き休車姿勢の場合、および(3)作業範囲内から作業範囲外への遷移の場合も、「?」キーを操作することにより、現在表示されている画面についての取り扱い説明画面を表示させることができる。
【0207】
以上説明したように、モーメントリミッタ画面がディスプレイユニット30に表示された状態でタワークレーンの姿勢が作業範囲外であるときは、タワークレーンの姿勢に応じた操作手順画面を表示させる。すなわち、
(1)フロント地上時の場合、図84の操作手順を表示する。
(2)フロント付き休車姿勢の場合、図89の操作手順を表示する。
(3)作業範囲内から作業範囲外への遷移の場合、タワー角度=90度のときは図91の操作手順を表示し、タワー角度≠90度のときは図92の操作手順を表示する。
【0208】
以上、第2の実施の形態においては、フロントアタッチメントとしてタワーブーム2とジブ3とが取り付けられたタワークレーンの場合にディスプレイユニット30に表示させる操作手順について説明したが、ジブ3のみを取り付けた通常のクレーンの場合にも上述したような操作手順を表示させることができる。ただし、通常クレーンの姿勢が(3)作業範囲内から作業範囲外へ遷移する場合、すなわち、ブーム3が巻き下げられて作業範囲外となった場合、図34のモーメントリミッタ画面に以下のようなメッセージがポップアップ形式で表示される。
・作業範囲外です。ブームを起こして下さい。ブームを倒す場合は組立分解キーを押して下さい。
【0209】
なお、上記実施の形態で用いた図面に示す表示画面は一例であり、必要な情報を表示していればレイアウトやメッセージは変更してもよい。
【0210】
以下に、本発明の第2の実施の形態による操作支援装置の効果を説明する。
(1)本発明の第2の実施の形態による操作支援装置は、運転室1aに設置されるディスプレイユニット30にモーメントリミッタ画面を表示し、さらにテキストおよびイラストを用いて操作手順を表示するので、オペレータはディスプレイユニット30に表示されるモーメントリミッタ画面および操作手順を確認しながら容易且つ正確に操作を行うことができる。また、ディスプレイユニット30をモーメントリミッタ画面および操作手順の表示に兼用するので、運転室1a内の限られたスペースを有効に利用することができる。
(2)建設機械の姿勢に応じてモーメントリミッタ画面と操作手順とを切り換えるので、現在の建設機械の状態に応じた情報がディスプレイユニット30に表示され、必要な操作を容易且つ確実に行うことができる。
(3)建設機械の姿勢が作業可能範囲にない場合、あるいは作業可能範囲内から作業可能範囲外へと遷移した場合に、モーメントリミッタ画面から建設機械の姿勢に応じた操作手順へと表示を切り換える。例えば建設機械がタワークレーンのとき、フロント地上時の場合にはフロントアタッチメントの分解あるいは起立についての操作手順を表示する。フロント付き休車姿勢の場合にはタワーブーム2の巻き上げあるいは倒伏についての操作手順を表示する。また、作業範囲内から作業範囲外への遷移の場合には、タワー角度=90度のときはジブ3の巻き上げあるいは倒伏についての操作手順を表示し、タワー角度≠90度のときはタワーブーム2の巻き上げについての操作手順を表示する。これにより、タワークレーンの姿勢に応じた必要な操作を容易且つ確実に行うことができる。
(4)操作手順は、タワーブーム2の巻上げ/巻下げ等の操作方法の指示、本体の向きやブレーキ作動等の確認項目、安全装置の作動等の点検項目および操作に伴う警告を含む。建設機械の姿勢に応じた操作手順および入力装置40の操作に応じた操作手順をディスプレイユニット30に表示させるので、必要な操作手順を表示させるとともにオペレータの所望する操作手順を選択して表示させることができる。
(5)点検項目にエラーが発生した場合はディスプレイユニット30に故障診断画面を表示させるので、安全装置等の故障診断を速やかに行うことができる。
(6)取り扱い説明呼び出しキーを操作すると、現在ディスプレイユニット30に表示されている表示画面の取扱説明が表示されるので、必要な情報を必要な時に取得することができ、操作を容易に行うことができる。
(7)建設機械のフロントアタッチメントが取り付けられていない場合は、その状態に応じた操作手順をディスプレイユニット30に表示させるので、操作を容易且つ確実に行うことができる。
(8)ディスプレイユニット30に段取り作業の操作手順を表示するので、従来は取扱説明書を見ながら行っていた段取り作業を容易且つ確実に行うことができる。
【0211】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1から請求項13の発明による操作支援装置は、建設機械の運転室内に設けられ、建設機械の操作手順をテキストおよびイラストを用いて表示する表示装置と、画像を生成する画像処理装置と、建設機械の作業に応じた操作手順の画像を画像処理装置に生成させ、画像処理装置で生成された画像を表示装置に表示させる制御装置とを有する。これにより、オペレータは表示装置に表示される操作手順を見ながら操作を行うことができるので、容易且つ正確に操作を行うことができる。
【0212】
また、請求項14から請求項21の発明による操作支援装置は、建設機械の運転室内に設けられ、モーメントリミッタ画面を表示し、さらに建設機械の操作手順をテキストおよびイラストを用いて表示する表示装置と、画像を生成する画像処理装置と、モーメントリミッタ画面、および建設機械の作業に応じた操作手順の画像を画像処理装置に生成させ、画像処理装置で生成された画像を表示装置に表示させる制御装置とを有する。これにより、表示装置に表示されるモーメントリミッタ画面および操作手順を確認しながら容易且つ正確に操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による操作支援装置が搭載されるタワークレーンの段取り作業中の側面図。
【図2】(a)、(b) 図1に示すタワークレーンの連結装置の拡大図。
【図3】本発明の一実施の形態による操作支援装置の構成を示す図。
【図4】図3に示すコントローラの内部とその周辺の構成図。
【図5】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図6】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図7】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図8】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図9】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図10】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図11】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図12】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図13】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図14】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図15】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図16】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図17】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図18】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図19】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図20】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図21】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図22】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図23】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図24】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図25】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図26】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図27】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図28】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図29】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図30】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図31】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図32】ディスプレイユニットに表示する作業前点検の一例を示す図。
【図33】ディスプレイユニットに表示する作業前点検の一例を示す図。
【図34】ディスプレイユニットに表示するモーメントリミッタ画面の一例を示す図。
【図35】ディスプレイユニットに表示するモーメントリミッタ画面の一例を示す図。
【図36】ディスプレイユニットに表示するモーメントリミッタ画面の一例を示す図。
【図37】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図38】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図39】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図40】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図41】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図42】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図43】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図44】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図45】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図46】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図47】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図48】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図49】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図50】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図51】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図52】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図53】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図54】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図55】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図56】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図57】クレーンの起立作業の流れを示すフローチャート。
【図58】クレーンの倒伏作業の流れを示すフローチャート。
【図59】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一覧を示す図。
【図60】ディスプレイユニットに表示する故障診断画面の一例を示す図。
【図61】段取り作業の操作手順をツリー形式で一覧表示した図。
【図62】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一覧の例を示す図。
【図63】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一覧の例を示す図。
【図64】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一覧の別の例を示す図。
【図65】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一覧の別の例を示す図。
【図66】ディスプレイユニットに表示する操作手順の別の例を示す図。
【図67】ディスプレイユニットに表示する操作手順の別の例を示す図。
【図68】ディスプレイユニットに表示する操作手順の別の例を示す図。
【図69】ディスプレイユニットに表示する操作手順の別の例を示す図。
【図70】ディスプレイユニットに表示する操作手順の別の例を示す図。
【図71】ディスプレイユニットに表示する操作手順の別の例を示す図。
【図72】ディスプレイユニットに表示する操作手順の別の例を示す図。
【図73】ディスプレイユニットに表示する操作手順の別の例を示す図。
【図74】ディスプレイユニットに表示する操作手順の別の例を示す図。
【図75】ディスプレイユニットに表示する操作手順の別の例を示す図。
【図76】ディスプレイユニットに表示する操作手順の別の例を示す図。
【図77】組立前のタワークレーンの概略を示す側面図。
【図78】フロント地上時のタワークレーンの概略を示す側面図。
【図79】フロント付き休車時のタワークレーンの概略を示す図。
【図80】組立前またはフロント付き地上時に表示する操作手順の流れを示す図。
【図81】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図82】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図83】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図84】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図85】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図86】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図87】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図88】フロント付き休車時に表示する操作手順の流れを示す図。
【図89】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図90】作業範囲内から作業範囲外への遷移時にに表示する操作手順の流れを示す図。
【図91】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【図92】ディスプレイユニットに表示する操作手順の一例を示す図。
【符号の説明】
1:クレーン本体
1a:運転室
2:タワーブーム
3:ジブ
4:タワーブーム起伏用ウインチ
5:ブーム起伏ロープ
7:スイングレバー
10:ジブ起伏用ウインチ
11:ジブ起伏ロープ
12:ブライドル装置
13:連結装置
14a、14b、14c:電磁比例弁
15:フック巻き上げ用ウインチ
20:コントローラ
30:ディスプレイユニット
40:入力装置
51,52:角度センサ
53,54:張力検出器
55:風速計
56:タコメータ
57:スピーカ
58:カメラ

Claims (21)

  1. 建設機械の運転室内に設けられ、前記建設機械の操作手順をテキストおよびイラストを用いて表示する表示装置と、
    画像を生成する画像処理装置と、
    前記建設機械の作業に応じた操作手順の画像を前記画像処理装置に生成させ、前記画像処理装置で生成された画像を前記表示装置に表示させる制御装置とを有することを特徴とする操作支援装置。
  2. 請求項1に記載の操作支援装置において、
    前記制御装置は、前記建設機械のフロントアタッチメントを起立または倒伏させる段取り作業の操作手順を前記表示装置に表示させることを特徴とする操作支援装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の操作支援装置において、
    前記建設機械の運転、操作上関連する情報を検出する情報検出装置をさらに有し、
    前記制御装置は、操作手順とともに前記情報検出装置で検出される情報に基づく画像を前記画像処理装置に生成させ、前記画像処理装置で生成された操作手順と前記建設機械の情報の画像を前記表示装置に表示させることを特徴とする操作支援装置。
  4. 請求項3に記載の操作支援装置において、
    前記制御装置は、前記情報検出装置で検出される情報に基づいて前記表示装置に表示させる画像を更新することを特徴とする操作支援装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の操作支援装置において、
    前記表示装置に表示させる前記建設機械の操作手順は、前記情報検出装置で検出される情報に基づいた前記建設機械の操作方法の指示、確認項目、点検項目および操作に伴う警告を含むことを特徴とする操作支援装置。
  6. 請求項3から請求項5のいずれかに記載の操作支援装置において、
    前記情報検出装置は、前記建設機械の状態量と前記建設機械の姿勢と環境情報とを検出することを特徴とする操作支援装置。
  7. 請求項6に記載の操作支援装置において、
    前記制御装置は、前記情報検出装置で検出される前記建設機械の姿勢に基づいて、次の操作手順を前記表示装置に表示させることを特徴とする操作支援装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の操作支援装置において、
    前記表示装置に表示させる操作手順を選択する選択装置をさらに備え、
    前記制御装置は、前記選択装置によって選択された操作手順を前記表示装置に表示させることを特徴とする操作支援装置。
  9. 請求項6または請求項7に記載の操作支援装置において、
    前記制御装置は、前記情報検出装置で検出される前記建設機械の姿勢が作業可能範囲内にある場合は、操作手順に代えて前記表示装置にモーメントリミッタ画面を表示させることを特徴とする操作支援装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の操作支援装置において、
    前記制御装置は、操作手順の一覧をツリー形式で前記表示装置に表示させることを特徴とする操作支援装置。
  11. 請求項10に記載の操作支援装置において、
    前記制御装置は、前記操作手順の一覧を、常時前記表示装置の一部に表示、あるいは必要に応じて前記表示装置に表示させることを特徴とする操作支援装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載の操作支援装置において、
    前記制御装置は、前記表示装置に前記操作手順が表示されているときに前記建設機械の電源がオフとなった場合に、前記電源がオフとなる直前に前記表示装置に表示されていた前記操作手順を記憶する記憶部を有し、前記建設機械の電源がオンとなったときに前記記憶部に記憶された前記操作手順を前記表示装置に表示させることを特徴とする操作支援装置。
  13. 請求項1から請求項12のいずれかに記載の操作支援装置において、
    前記建設機械の操作手順を音声で出力する音声出力装置をさらに備えることを特徴とする操作支援装置。
  14. 建設機械の運転室内に設けられ、モーメントリミッタ画面を表示し、さらに前記建設機械の操作手順をテキストおよびイラストを用いて表示する表示装置と、
    画像を生成する画像処理装置と、
    前記モーメントリミッタ画面、および前記建設機械の作業に応じた操作手順の画像を前記画像処理装置に生成させ、前記画像処理装置で生成された画像を前記表示装置に表示させる制御装置とを有することを特徴とする操作支援装置。
  15. 請求項14に記載の操作支援装置において、
    前記建設機械の状態量と前記建設機械の姿勢と環境情報とを検出する情報検出装置をさらに有し、
    前記制御装置は、前記情報検出装置で検出される情報に基づく画像を前記画像処理装置に生成させ、前記建設機械の姿勢に応じて前記モーメントリミッタ画面と前記操作手順とを切り換えて前記表示装置に表示させることを特徴とする操作支援装置。
  16. 請求項15に記載の操作支援装置において、
    前記制御装置は、前記情報検出装置で検出される前記建設機械の姿勢が作業可能範囲にない場合、および作業可能範囲内から作業可能範囲外へと遷移した場合に、前記モーメントリミッタ画面に代えて前記操作手順を前記表示装置に表示させることを特徴とする操作支援装置。
  17. 請求項15または請求項16に記載の操作支援装置において、
    前記表示装置に表示させる前記建設機械の操作手順は、前記情報検出装置で検出される情報に基づいた前記建設機械の操作方法の指示、確認項目、点検項目および操作に伴う警告を含み、
    前記表示装置に表示させる操作手順を選択する選択装置をさらに備え、
    前記制御装置は、前記建設機械の姿勢に応じた操作手順、および前記選択装置によって選択された操作手順を前記表示装置に表示させることを特徴とする操作支援装置。
  18. 請求項17に記載の操作支援装置において、
    前記制御装置は、前記点検項目についてエラーが発生すると、前記表示装置に故障診断画面を表示させることを特徴とする操作支援装置。
  19. 請求項17に記載の操作支援装置において、
    前記制御装置に表示させる前記建設機械の操作手順は、取扱説明をさらに含み、
    前記制御装置は、前記選択装置によって取扱説明が選択されると、その時点で表示されている画面についての取扱説明を前記表示装置に表示することを特徴とする操作支援装置。
  20. 請求項15から請求項19のいずれかに記載の操作支援装置において、
    前記情報検出装置は、前記建設機械に対するフロントアタッチメント取付の有無を検出し、
    前記制御装置は、前記情報検出装置によって前記フロントアタッチメントが取り付けられていないと検出されると、前記表示装置に操作手順を表示させることを特徴とする操作支援装置。
  21. 請求項14から請求項20のいずれかに記載の操作支援装置において、
    前記制御装置は、前記建設機械のフロントアタッチメントを起立または倒伏させる段取り作業の操作手順を前記表示装置に表示させることを特徴とする操作支援装置。
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