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JP2003127446A - 可逆性感熱記録媒体の記録消去装置 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体の記録消去装置

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JP2003127446A
JP2003127446A JP2001326141A JP2001326141A JP2003127446A JP 2003127446 A JP2003127446 A JP 2003127446A JP 2001326141 A JP2001326141 A JP 2001326141A JP 2001326141 A JP2001326141 A JP 2001326141A JP 2003127446 A JP2003127446 A JP 2003127446A
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Japan
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reversible thermosensitive
laser light
laser
erasing apparatus
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Tadashi Kato
加藤  正
Masahiro Nishikawa
昌洋 西川
Shigeki Sugiyama
茂樹 杉山
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Dai Nippon Printing Co Ltd
SIGMAKOKI Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
SIGMAKOKI Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】印字品質を維持しつつ、局所的な熱ダメージを
軽減して、感熱記録材の劣化を防止することを可能にす
る。 【解決手段】 熱エネルギーの作用により、可視情報の
記録及び/又は消去が可能な可逆性感熱記録媒体60
に、可視情報の記録及び/又は消去を行う可逆性感熱記
録媒体の記録消去装置において、レーザ光照射部からレ
ーザ光を照射するレーザ光照射装置10と、レーザ光照
射装置の照射制御を行う制御部51とを備え、制御部5
1は、レーザ光の描画線が交差する場合に、交差する描
画点Aに照射されるレーザ光の照射時間を少なくするよ
うに制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、熱エネルギーの作用により、可
視情報の記録,消去が可能な可逆性感熱記録媒体に、そ
の可視情報の記録,消去を行う可逆性感熱記録媒体の記
録消去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は、可逆性感熱記録媒体の一般的
構成を説明する図である。この可逆性感熱記録媒体60
は、リライトカードと称して、一部実施されており、例
えば、図10(A)に示すように、カード基材61上
に、可逆性感熱記録層62が設けられており、必要に応
じて、ICモジュール63が搭載されたり、エンボス文
字64が形成されたりしている。
【0003】この可逆性感熱記録層62は、樹脂母材
と、この樹脂母材中に分散された有機低分子物質とを主
成分とする感熱記録材料(例えば、特許第270023
4号等)やロイコ染料を用いた感熱記録材料(例えば、
特開平11−151856号等)を有しており、図10
(B)に示すように、記録及び消去を行っていた。
【0004】まず、感熱記録材料は、常温T0のときD
の状態(消去状態)であるとする。この感熱記録材料
は、記録したい部位の温度を、T1→T2→T3に上げ
ると、カーブに沿って、DからCさらにEへと状態が変
化する。Eの状態は、これ以上温度を上げても濃度が変
化しない状態である。このEの状態をへて、温度をT3
からT0まで下げることによって、低反射状態、すなわ
ち、Aの状態(記録状態)となる。
【0005】いま、感熱記録材料は、常温T0のとき
に、Aの状態(記録状態)であるとする。そして、この
感熱記録材料は、所望部位の温度を、T1→T2に上げ
ると、カーブに沿って、BからCへと状態が変化し、 最
大反射濃度に達する。ここで、温度をT0に下げると、
反射濃度は、そのまま保持されDの状態(消去状態)と
なる。
【0006】従って、可逆性感熱記録層62は、上記の
ような感熱記録材料の表面に、熱を選択的に印加するこ
とにより、所望の部位を加熱して、透明地に白濁の可視
情報を形成したり、白濁地に透明の可視情報を形成する
ことができ、その変化は、何回も繰り返することが可能
である。また、このような感熱記録材料の背面に着色層
を形成すれば、白地に着色層の色の可視情報又は着色層
の色の地に、白色の可視情報を形成することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図11,図12は、可
逆性感熱記録媒体の描画に関する課題を説明する図であ
る。可逆性感熱記録媒体60は、可逆性感熱記録層62
にレーザ光を照射することによって、可視情報を記録又
は消去する。例えば、図11(a)に示すように、数字
の「4」を印字するような場合に、印字する軌跡は、
→→→となる。このとき、図12(a)に示すよ
うに、→を印字するときに、B,A,D点を、所定
の条件I(例えば、レーザパワー:0.6W,レーザ照
射時間:1点当たり、1ms)で印字し、引き続き、
→を印字するときに、E,A,C点を、上記と同一の
条件Iで印字する[図12(a)参照]。このため、2
回目の描画点Aは、1回目の描画点Aと同じスポット径
であり[図12(b)]、熱の分布も同じであるので
[図12(c)]、描画線は、同じ太さのイメージとな
る[図12(d)]。
【0008】このように、交差点では、描画線の重複す
る部分(A点)は、レーザ光が2回照射されることにな
る。このため、レーザ光照射により、高いエネルギーを
受けた部分は、図11(b)の二点鎖線で示すように、
その部分だけ、強い熱ダメージを受け、描画線も太くな
る。つまり、B,A,D点で描画することによって、そ
の部分の温度が上がる。この温度が下がらないうちに、
E,A,C点の描画がなされる。よって、交差点Aは、
広い範囲に熱が広がってしまう。この熱ダメージが繰り
返されることによって、可逆性感熱記録層62を構成す
る感熱記録材の劣化が進み、やがて、リライトできなく
なるばかりでなく、印字品質が低下する可能性があっ
た。
【0009】また、上述した可逆性感熱材料は、あるエ
ネルギーレベルを越えると飽和してしまうので、発色後
に加えるエネルギーは、印字品質を上げるためには、全
く無駄なエネルギーである。
【0010】本発明の課題は、印字品質を維持しつつ、
局所的な熱ダメージを軽減して、感熱記録材の劣化を防
止することができる可逆性感熱記録媒体の記録消去装置
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、熱エネルギーの作用により、可
視情報の記録及び/又は消去が可能な可逆性感熱記録媒
体に、前記可視情報の記録及び/又は消去を行う可逆性
感熱記録媒体の記録消去装置において、レーザ光照射部
からレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、前記レー
ザ光照射手段の照射制御を行う制御手段と、を備え、前
記制御手段は、前記レーザ光の描画点に照射されるエネ
ルギーを、その描画点ごとに制御すること、を特徴とす
る可逆性感熱記録媒体の記録消去装置である。
【0012】請求項2の発明は、請求項1に記載の可逆
性感熱記録媒体の記録消去装置において、前記制御手段
は、前記レーザ光の描画線が交差する場合に、交差する
描画点に照射されるレーザ光のパワー及び/又は照射時
間を少なくするように制御すること、を特徴とする可逆
性感熱記録媒体の記録消去装置である。
【0013】請求項3の発明は、請求項1に記載の可逆
性感熱記録媒体の記録消去装置において、前記制御手段
は、前記レーザ光の描画線が折り返す場合に、折り返し
点に隣接する描画点に照射されるレーザ光のパワー及び
/又は照射時間を少なくするように制御すること、を特
徴とする可逆性感熱記録媒体の記録消去装置である。
【0014】請求項4の発明は、請求項1に記載の可逆
性感熱記録媒体の記録消去装置において、前記制御手段
は、前記レーザ光の描画線が連続する場合に、連続点を
構成する所定間隔ごとの描画点に照射されるレーザ光の
パワー及び/又は照射時間を少なくするように制御する
こと、を特徴とする可逆性感熱記録媒体の記録消去装置
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、本発明
の実施の形態について、さらに詳しくに説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明による可逆性感熱記録
媒体の記録消去装置の第1実施形態を示すブロック図で
ある。
【0016】この実施形態の記録消去装置50は、熱エ
ネルギーの作用により、可視情報の記録・消去が可能な
リライトカード(可逆性感熱記録媒体)60に、可視情
報の記録・消去を行う装置であって、レーザ光照射装置
10と、走査装置20と、移動装置30と、搬送装置4
0等とを備えている。
【0017】レーザ光照射装置10は、レーザ光を照射
する装置であり、レーザダイオード(LD)ドライバ1
1と,レーザダイオード(LD)12と,光ファイバ1
3と、レンズヘッド(レーザ光照射部)14等とを備え
ている。
【0018】走査装置20は、レンズヘッド14から照
射されたレーザ光を、リライトカード60のY軸方向に
走査する装置であり、Y軸モータの出力軸に固定された
Y軸スキャニングミラー22を備えている。
【0019】スキャニングミラー22は、矩形で細長い
帯状のミラーであり、その回転軸方向のサイズが、リラ
イトカード60(図10参照)の可逆性感熱記録層63
の有効記録領域の長手方向のサイズa0 と同じサイズに
してある。このサイズにすれば、リライトカード60に
対して、回転軸方向には、レンズヘッド14を移動する
だけでよく、スキャニングミラー22の移動が不要とな
るからである。
【0020】一方、回転軸と直交する方向のサイズが、
レーザ光を受けることできる最小幅としてある。このサ
イズにすれば、小型かつ軽量となり、小さなY軸モータ
で駆動できるからである。また、可逆性感熱記録層63
の有効記録領域の短手方向のサイズb0 は、狭い幅にす
れば、スキャニングミラー22の回転角θが小さくて済
むので、従来例のように、焦点距離補正光学系は不要で
ある。具体的には、可逆性感熱記録層63の有効記録領
域がa0 ×b0 =60×12mmであり、スキャニング
ミラー22の回転角θ=±11度の場合に、スキャニン
グミラー22の有効サイズは、a×b=60×8mmと
してある。
【0021】移動装置30は、レンズヘッド14をX軸
方向に移動する装置である。搬送装置40は、リライト
カード60をカード挿入口(不図示)から、記録・消去
位置に搬送する装置である。
【0022】制御部51は、描画情報に基づいて、走査
装置20,移動装置30などを駆動しながら、レンズヘ
ッド14からレーザ光を選択的に照射する。また、搬送
装置40を駆動して、リライトカード60をカード挿入
口と記録・消去位置との間で搬送する制御等を行なう。
なお、制御部51には、可視情報を入力するキーボード
などの操作部52や、その可視情報やその他の情報等
を、目視により確認するためのCRT等の表示部53も
接続されている。
【0023】この実施形態の可逆性性感熱記録媒体(リ
ライトカード)60は、以下のような仕様のものが用い
られている。感熱記録層(リライト部)62は、保護層
(約5μm),近赤外線吸収層(約1μm≒796n
m),記録層(白濁タイプ,約10μm),光反射層
(約0.065μm),透明基材(PET,約25μ
m),接着剤層(約4μm)の層構成のものを使用し
た。近赤外線吸収剤は、フタロシアニン系染料[約1μ
m厚の吸収層の中に、固形分として、約7.4wt%
(バインダ/吸収剤=100/8)]を添加したもので
ある。
【0024】第1実施形態では、制御部51は、前述し
た図11(A)のA点に照射されるレーザエネルギー
を、ドット毎に、レーザパワー,レーザ照射時間をコン
トロールして軽減する。制御部51は、印字時のレーザ
照射条件を、以下のように設定することができる。
【0025】(条件I) レーザパワー : 0.6W レーザ照射時間 : 1点当たり、1ms (条件II) 条件Iの照射時間(パルス幅)を短くした
条件 レーザパワー : 0.6W レーザ照射時間 : 1点当たり、0.5ms (条件III ) 条件Iのレーザパワー(パルス高)を短
くした条件 レーザパワー : 0.3W レーザ照射時間 : 1点当たり、1ms (条件IV) 条件Iの照射時間(パルス幅)及びレーザ
パワー(パルス高)を短くした条件 レーザパワー : 0.3W レーザ照射時間 : 1点当たり、0.5ms
【0026】これらの条件I〜IVは、一例であって、使
用する可逆性感熱記録媒体に合わせて、適宜設定するこ
とが好ましい。また、A点のみコントロールしても、熱
ダメージが軽減しない場合もある。この場合には、A点
に隣接するB点,C点,D点,E点なども合わせてコン
トロールすればよい。
【0027】図2〜図5は、第1実施形態による記録消
去装置のレーザ照射エネルギーをコントロールする第1
〜第4の手法を説明する図である。図2に示す第1の手
法は、A点には、2回照射しないようにしたものであ
り、2回目の描画点Aは、間引いている。つまり、→
を印字する場合には、A点は、条件Iで印字するが、
→を印字する場合には、A点は印字しない[図2
(a)参照]。このため、2回目の描画点Aは、照射さ
れないので[図2(b),(c)]、描画線は、細くな
ったイメージとなる[図2(d)]。
【0028】従って、図2(e)に示すように、2回目
のA点の照射エネルギーは、少ないけれど、1回目のA
点のエネルギーにより残留した熱と足されて、発色に足
りる必要かつ十分なエネルギーが与えられ、印字品質を
確保しつつ、最低の熱ダメージによって、印字すること
が可能となる。
【0029】図3に示す第2の手法は、A点に照射され
るレーザエネルギーを、レーザ照射時間をコントロール
して軽減しようとするものである。つまり、→を印
字する場合には、A点は、条件Iで印字するが、→
を印字する場合には、A点は、条件IIで印字する[図3
(a)参照]。このため、2回目の描画点Aは、熱の分
布も小さいので[図3(b),(c)]、描画線は、細
くなったイメージとなる[図3(d)]。ここで、図3
(b)は、レーザー光のスポットサイズを示したもので
はなく、図3(c)の熱分布を、平面図的なイメージで
示したものである。感熱記録層62は、レーザー光その
ものに反応するわけではなく、レーザー光が照射される
ことによる熱エネルギーで反応する。また、レーザー光
そのものは、パワー及び/又は時間を制御しても、スポ
ットサイズは変化しない。このため、実際には、スポッ
トサイズは変化しないが、最終的な結果から見ると、ス
ポットサイズを変化させているのと同じ効果になるの
で、上記ように図示した。なお、以下の例でも同様であ
る。
【0030】図4に示す第3の手法は、A点に照射され
るレーザエネルギーを、レーザパワーをコントロールし
て軽減しようとするものである。つまり、→を印字
する場合には、A点は、条件Iで印字するが、→を
印字する場合には、A点は、条件III で印字する[図4
(a)参照]。このため、2回目の描画点Aは、熱の分
布が小さいので[図4(b),(c)]、描画線は、細
くなったイメージとなる[図4(d)]。
【0031】図5に示す第4の手法は、A点に照射され
るレーザエネルギーを、レーザパワー及びレーザ照射時
間をコントロールして軽減しようとするものである。つ
まり、→を印字する場合には、A点は、条件Iで印
字するが、→を印字する場合には、A点は、条件IV
で印字する[図5(a)参照]。このため、2回目の描
画点Aは、熱の分布がさらに小さいので[図5(b),
(c)]、描画線は、さらに細くなったイメージとなる
[図5(d)]。
【0032】このように、第1実施形態によれば、レー
ザ光の描画線が交差するような場合に、交差する描画点
Aに照射されるレーザ光のパワー及び/又は照射時間を
少なくするように制御するので、A点には、発色に足り
る必要かつ十分なエネルギーが与えられ、印字品質を確
保しつつ、最低の熱ダメージによって、印字することが
可能となる。
【0033】ここで、照射時間を制御する場合には、制
御が簡単なうえ、定量的な制御ができる利点があり、低
出力のレーザーを使用しても、照射時間を長くすれば、
印字可能となる。一方、パワーを制御する場合には、印
字時間が制限されているときでも、照射ダメージを軽減
することができる。なお、高出力のレーザーを使用した
場合であって、照射時間を短くしても、ダメージを与え
てしまうときには、パワーを制御しなければ、ダメージ
を軽減できない。さらに、照射時間及びパワーを制御す
る場合には、上述した照射時間制御の長所、パワー制御
の長所を合わせ持つことができ、非常にきめ細かな制御
が可能となる。
【0034】(第2実施形態)図6,図7は、第2実施
形態による記録消去装置のレーザ照射エネルギーをコン
トロールする手法を説明する図である。なお、以下に示
す各実施形態では、前述した第1実施形態と同様な機能
を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する図面
や説明を適宜省略する。第2実施形態では、制御部51
は、レーザ光の描画線が折り返す場合に、折り返し点に
隣接する描画点D,E,Fに照射されるレーザ光のパワ
ー,照射時間を少なくするように制御するようにしたも
のである。
【0035】図6(a)に示すように、数字の「1」を
印字するような場合に、印字する軌跡は、→→→
となる。つまり、→の直線部分を印字する場合に
は、A,B,C点は、条件Iで印字する。しかし、→
の折り返し点を印字する場合には、D点は条件II,E
点は条件III ,F点は条件IIで印字する[図7(a)参
照]。このため、折り返し点とその前後の描画点D,
E,Fは、熱の分布が2段階でなだらかに小さくなるの
で[図7(b),(c)]、描画線は、細くなったイメ
ージとなる[図7(d)]。なお、→の直線部分を
印字する場合には、A,B,C点と同様に条件Iで印字
する。
【0036】この結果、折り返し点では、描画線の隣接
する部分(D点,E点,F点)は、レーザのパワー又は
照射時間が短く照射されることになる。このとき、図6
(b)に示すように、レーザ光のエネルギーは、領域X
のように細くなる。そして、時間の経過と共に、二点鎖
線で示す領域Yのように、熱の広がりを予想し、結果的
にきれいな文字となる。また、領域Zの部分は、熱の広
がりを考慮してあるので、熱ダメージを受けにくい。
【0037】(第3実施形態)図8,図9は、第3実施
形態による記録消去装置のレーザ照射エネルギーをコン
トロールする手法を説明する図である。第2実施形態で
は、制御部51は、レーザ光の描画線が連続する場合
に、連続点A,B,C,D,・・・を構成する所定間隔
ごとの描画点B,Dに照射されるレーザ光のパワー,照
射時間を少なくするように制御するようにしたものであ
る。
【0038】図8(a)に示すように、連続した横線を
印字するような場合に、印字する軌跡は、→とな
る。つまり、このとき、A,C点は、条件Iで印字し、
B,D点は条件IIで印字する[図9(a)参照]。この
ため、連続線の1つおきの描画点B,Cは、スポット径
が小さくなり[図9(b)]、熱の分布も小さくなるの
で[図9(c)]、描画線は、太くなったり、細くなっ
たりするイメージとなる[図9(d)]。しかし、実際
には、目視上に、二点鎖線で示すように、等幅の直線に
見える。
【0039】このように、第3実施形態によれば、連続
した直線の場合に、レーザのパワー又は照射時間を交互
に小さくするようにしたので、レーザ光のエネルギー
は、領域Xのように細くなる部分がある。そして、時間
の経過と共に、二点鎖線で示す領域Yのように、熱の広
がりを予想し、結果的にきれいな文字となる。また、領
域Zの部分は、熱の広がりを考慮してあるので、熱ダメ
ージを受けにくい。
【0040】(変形形態)以上説明した実施形態に限定
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。 (1) 例えば、上記実施形態では、レーザ光のパワー
と照射時間を1段小さくする例で説明したが、パワーや
を照射時間を段階的変化させたり、両者を混在させたり
することも可能である。
【0041】(2)レーザ光を出力する方式は、1点ご
とにオン・オフするパルス出力方式の例で説明したが、
光を連続的に出力するCW方式であってもよい。CW方
式の場合であっても、レーザパワー、レーザ照射時間を
同様に制御することによって、熱ダメージを軽減するこ
とが可能である。このCW方式によって、熱ダメージを
軽減させる制御をする場合には、光の走査の動作速度に
同期させて、制御すればよい。
【0042】(3)上記実施形態では、一筆書きするベ
クタースキャン方式で描画する例で説明したが、レーザ
光を横方向に移動させ、ビットマップで描画するラスタ
スキャン方式や、レーザ光を縦方向に移動させ、ビット
マップで描画するカラムスキャン方式であっても、同様
な制御によって、印字品質を維持しつつ、熱ダメージを
軽減することが可能である。
【0043】(4) 情報を記録する例で説明したが、
消去する場合にも、同様に適用できる。この場合には、
記録するエネルギーの約80%の出力で消去可能であ
る。
【0044】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、レーザ光の描画線に照射されるレーザ光のパワー
及び/又は照射時間を、その点ごとにコントロールする
ので、その描画線には、発色に足りる必要かつ十分なエ
ネルギーが与えられ、印字品質を確保しつつ、最低の熱
ダメージによって、印字することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による可逆性感熱記録媒体の記録消去装
置の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態による記録消去装置のレーザ照射
エネルギーをコントロールする第1手法を説明する図で
ある。
【図3】第1実施形態による記録消去装置のレーザ照射
エネルギーをコントロールする第2の手法を説明する図
である。
【図4】第1実施形態による記録消去装置のレーザ照射
エネルギーをコントロールする第3の手法を説明する図
である。
【図5】第1実施形態による記録消去装置のレーザ照射
エネルギーをコントロールする第4の手法を説明する図
である。
【図6】第2実施形態による記録消去装置のレーザ照射
エネルギーをコントロールする手法を説明する図であ
る。
【図7】第2実施形態による記録消去装置のレーザ照射
エネルギーをコントロールする手法を説明する図であ
る。
【図8】第3実施形態による記録消去装置のレーザ照射
エネルギーをコントロールする手法を説明する図であ
る。
【図9】第3実施形態による記録消去装置のレーザ照射
エネルギーをコントロールする手法を説明する図であ
る。
【図10】可逆性感熱記録媒体の一般的構成を説明する
図である。
【図11】可逆性感熱記録媒体の描画に関する課題を説
明する図である。
【図12】可逆性感熱記録媒体の描画に関する課題を説
明する図である。
【符号の説明】
50 記録消去装置 10 レーザ光照射装置 11 LDドライバ 12 半導体レーザ 13 光ファイバ 14 レンズヘッド 20 走査装置 22 スキャニングミラー 30 移動装置 40 搬送装置 51 制御部 52 操作部 53 表示部 60 リライトカード 62 可逆性感熱記録層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 昌洋 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 杉山 茂樹 埼玉県日高市下高萩新田17−2 シグマ光 機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱エネルギーの作用により、可視情報の
    記録及び/又は消去が可能な可逆性感熱記録媒体に、前
    記可視情報の記録及び/又は消去を行う可逆性感熱記録
    媒体の記録消去装置において、 レーザ光照射部からレーザ光を照射するレーザ光照射手
    段と、 前記レーザ光照射手段の照射制御を行う制御手段と、 を備え、 前記制御手段は、前記レーザ光の描画点に照射されるエ
    ネルギーを、その描画点ごとに制御すること、を特徴と
    する可逆性感熱記録媒体の記録消去装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の可逆性感熱記録媒体の
    記録消去装置において、 前記制御手段は、前記レーザ光の描画線が交差する場合
    に、交差する描画点に照射されるレーザ光のパワー及び
    /又は照射時間を少なくするように制御すること、を特
    徴とする可逆性感熱記録媒体の記録消去装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の可逆性感熱記録媒体の
    記録消去装置において、 前記制御手段は、前記レーザ光の描画線が折り返す場合
    に、折り返し点に隣接する描画点に照射されるレーザ光
    のパワー及び/又は照射時間を少なくするように制御す
    ること、を特徴とする可逆性感熱記録媒体の記録消去装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の可逆性感熱記録媒体の
    記録消去装置において、 前記制御手段は、前記レーザ光の描画線が連続する場合
    に、連続点を構成する所定間隔ごとの描画点に照射され
    るレーザ光のパワー及び/又は照射時間を少なくするよ
    うに制御すること、を特徴とする可逆性感熱記録媒体の
    記録消去装置。
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