Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2002510706A - Dnaトランスフェクションのための新規化合物 - Google Patents

Dnaトランスフェクションのための新規化合物

Info

Publication number
JP2002510706A
JP2002510706A JP2000542350A JP2000542350A JP2002510706A JP 2002510706 A JP2002510706 A JP 2002510706A JP 2000542350 A JP2000542350 A JP 2000542350A JP 2000542350 A JP2000542350 A JP 2000542350A JP 2002510706 A JP2002510706 A JP 2002510706A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leu
vivo
vitro
compound
ile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2000542350A
Other languages
English (en)
Inventor
カイタ,エリック,アーギリオス
シュリーガー,アムスト−ヨルゲン
Original Assignee
ロシュ ダイアグノスティックス ゲーエムベーハー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ロシュ ダイアグノスティックス ゲーエムベーハー filed Critical ロシュ ダイアグノスティックス ゲーエムベーハー
Publication of JP2002510706A publication Critical patent/JP2002510706A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/87Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation
    • C12N15/88Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation using microencapsulation, e.g. using amphiphile liposome vesicle

Landscapes

  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、脂質と、逆アミド主鎖を含む点に特徴がある塩基性の改変膜傷害性ペプチドとのコンジュゲートに関し、特に式(I)の化合物、およびそれらの塩に関する。 【化1】 式中、R1およびR2は、直鎖状または分枝鎖状の、飽和または不飽和脂肪族カルボン酸のヒドロカルビル部分、あるいはリン脂質部分であり、R3は逆アミド主鎖を有する塩基性の改変膜傷害性ペプチドであり、YはC2^10アルキレンであり、Xは−C(O)−NH−または−S−S−である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、特に、DNA、RNA、ペプチドまたはタンパク質などの生物学的に活性
な分子の、真核細胞中への非ウイルス性導入に有用な新規化合物に関する。
【0002】 非ウイルス系はDNAを細胞中に運搬するために開発され、例えば、カチオン性 脂質に基づくトランスフェクション法、Lipofectin(商標)として市販されている
ジオレオイルオキシプロピル・トリメチルアンモニウム(Felgnerら、Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA, 1987, 84. 7413-7417)などがある。このトランスフェクシ
ョン技術が発見されたために、多くのよりカチオン性の脂質が合成され、実験用
途用トランスフェクト試薬として市販されているものもある:DOGS(Transfecta
m(商標))、DOSPA(Lipofectamine(商標))、DOTAP(DOTAP(商標))。
【0003】 DNAなどのオリゴヌクレオチドによる細胞のトランスフェクションを利用して 、例えば、宿主細胞または生物によって通常は発現されないタンパク質を、該細
胞または生物中で発現させることができる。例えば、プラスミドと呼ばれるDNA 分子を、該プラスミドによりコードされる遺伝子を通常は含有しない細胞中に導
入し、該細胞中でマーカー遺伝子産物を発現させるか、または後で該細胞から回
収される組換えタンパク質などの目的のタンパク質を発現させてもよい(Sambro
okら、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual(分子クローニング:研究室
マニュアル)第2版(Cold Spring Harbor, 1989)第1章を参照のこと」。また、
細胞中へのオリゴヌクレオチドのトランスフェクションを治療に使用することも
できる。例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、細胞または細胞核中に存
在すると、ワトソン・クリック型塩基対合により標的とする一本鎖核酸分子に結
合するかまたはフーグスティーン型塩基対合により二本鎖核酸に結合し、そうす
ることによっていくつかの機構の一つにより標的の機能を破壊する。その機構と
は、正常な転写、スプライシングまたは翻訳に必要な因子の結合の妨害、RNAse
HによるmRNAの酵素的分解の誘発、あるいはアンチセンスオリゴヌクレオチドに 直接結合する反応基を介する標的の破壊である(Zamecnicら、Proc. Natl. Acad
. Sci. USA, 1978, 75, 280-284を参照のこと)。遺伝子治療またはDNAベースの
ワクチン接種は他の治療用途である。
【0004】 治療目的またはスクリーニング目的で、タンパク質および他の巨大分子を細胞
中にトランスフェクトする。例えば、免疫原性タンパク質を、より効率的にプロ
セシングされ、細胞表面上に提示されるように細胞中に導入し、それにより免疫
原性応答を増強することによって、免疫を高める。細胞内で作用する負に荷電し
た巨大分子は、細胞膜を通過して細胞質中に輸送される。そこで該巨大分子は自
身の効果を発揮する。DNAの転写を高める因子または妨げる因子をスクリーニン グ試験で使用して、目的の遺伝子の転写を確認することができる。これらの転写
アッセイを、例えば細胞受容体などの特定の巨大分子に対する化合物の効果を決
定するために、化合物のスクリーニングのために使用することはよく知られてい
る。
【0005】 膜の防御機能(barrier function)を混乱させることにより作用する細胞溶解
性の抗菌性ペプチドは、Saberwalら(Biochim. Biophys. Acta, 1994, 1197, 10
9-131)に概説されている。抗菌活性を有する特定の脂肪酸担持塩基性ペプチド は、Voglerら(Helv. Chim. Acta, 1964, 47, 526-543)に開示されている。細 胞中にオリゴヌクレオチドを輸送するためにキャリヤーとして使用する、ポリ( リシン−セリン)ランダムポリマーは、欧州特許公開第EP-A-727 223号に開示さ れている。
【0006】 欧州特許公開第EP-A-784 984号、およびLegendreら(Bioconjugate Chem., 19
97, 8, 57-63)には、脂質と、ポリヌクレオチドおよびアニオン性巨大分子に結
合する塩基性の膜傷害性ペプチド(membrane disturbing peptide)とのコンジ ュゲートを、細胞のトランスフェクションに用いることができると記載されてい
る。該コンジュゲートのペプチド部分は、天然のアミド結合により結合した天然
のアミノ酸からなる。
【0007】 それにもかかわらず、非ウイルス遺伝子送達系の形成において重大な進歩があ
ったが、その合成系のトランスフェクション効率がウイルスベクターのものより
も通常低いため、より効率的な方法が必要とされている。更に、in vivoおよびi
n vitroでは、生物学的溶液および培養培地での非ウイルス系の安定性が低いた めに高レベルおよび再現可能なレベルのトランスフェクションが可能とならない
ことに一部起因する、まだ多くの問題が挙がっている。
【0008】 トランスフェクション試験に用いられる多くの既知化合物は、真核細胞にとっ
て有毒である。更に、調整された培地により既知のトランスフェクション剤の効
果が減じる場合に、スケールアップするのに問題が生じうる。
【0009】 本発明は、既知のトランスフェクション剤に付随する欠点を避けるような新規
化合物に関する。
【0010】 一つの態様において、本発明は、脂質と、逆アミド主鎖を含むと特性付けられ
た改変塩基性膜傷害性ペプチドとのコンジュゲートである、新規化合物に関する
【0011】 「コンジュゲート」という用語は、例えば、脂質に存在もしくは結合している
硫黄原子と、ペプチドに存在もしくは結合している硫黄原子との間に形成される
ジスルフィド結合、または脂質に存在もしくは結合しているカルボキシル基と、
ペプチドのアミノ基との間に形成されるアミド結合などにより、化学的にペプチ
ドに結合している脂質からなる化合物を意味する。
【0012】 本明細書で用いられる「脂質」という用語には、直鎖状、分枝鎖状の、飽和ま
たは不飽和脂肪族カルボン酸およびリン脂質が含まれる。脂肪族カルボン酸の例
としては、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸および(CH3(
CH2)n2CHCOOH(式中、nは3〜19の整数である)がある。リン脂質の例としては
、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミンなどの、ホスファチジルエタノ
ールアミンがある。
【0013】 「塩基性ペプチド」という用語は、少なくとも1つの塩基性アミノ酸を含むペ プチドを意味する。そのような塩基性アミノ酸の例としては、天然および非天然
のジアミノ−モノカルボン酸であり、α−、β−ジアミノプロピオン酸、α−、
γ−ジアミノ酪酸、リシン、アルギニン、オルニチンおよびp‐アミノフェニル アラニンなどがある。
【0014】 「膜傷害性ペプチド(membrane disturbing peptide)」という用語は、膜の 防御機能を混乱させる、細胞溶解性または抗菌性ペプチドを意味する(G. Saber
walおよびR. Nagaraj, BBA, 1994, 1197, 109-131)。塩基性の細胞溶解性ペプ チドの例としては、メリチン、溶血素、マストパラン(mastoparan)、ボンボリチ
ン(bombolitin)、クラブロリン(crabrolin)およびそれらの誘導体がある。 塩基性の抗菌性ペプチドの例としては、セクロピン(cecropin)、マガイニン(
magainin)、グラミシジンSおよびチロシジンならびにそれらの誘導体がある。
【0015】 「誘導体」という用語は、関係する元のペプチドの生物学的活性を実質的に変
更することなく、1つまたはそれ以上のアミノ酸残基が欠損しているか、他のア ミノ酸残基で付加または置換されたペプチドを指す。すなわち、該誘導体により
、細胞中への巨大分子(好ましくは、ポリヌクレオチド)のトランスフェクショ
ンが可能である。「誘導体」という用語はまた、末端カルボキシル基がエステル
化されて、特にメチルエステルおよびエチルエステルなどの低級アルキルエステ
ルを形成しているペプチド、あるいは末端カルボキシル基がアミド、低級アルキ
ルアミドもしくは低級ジ(di-lower)アルキルアミドまたはヒドラジドに変換さ
れたペプチドを指す。また、「誘導体」という用語は、N末端のNH2基がアシル化
されてアミドまたは低級アルキルアミドを形成しているペプチドを指す。特に、
NH2基はアセチル化されている。「低級」という用語は、1〜6個の炭素原子を含 有する基を意味する。
【0016】 「逆(reversed)アミノ主鎖」という用語は、特徴として、親ペプチドと同じ組
成を有するが、両方の配列をNからC方向で読んだ場合に配列が逆向きである、す
なわち1,2,3,...nの代わりにn,...3,2,1である、レトロペプチドを
指す。どちらも通常のペプチド結合を有する。
【0017】 本出願全体を通して、アミノ酸を指すために、以下に示す標準的な略号を用い
る: 好ましい実施形態において、本発明の新規化合物は下記の式(I)の化合物な
らびにその塩である。
【0018】
【化3】 式中、R1およびR2は、直鎖状または分枝鎖状の、飽和または不飽和脂肪族カルボ
ン酸のヒドロカルビル部分あるいはリン脂質部分であり、R3は逆アミド主鎖を有
する塩基性膜傷害性ペプチドであり、YはC2^10アルキレンであり、Xは−C(O)−
NH−または−S−S−である。
【0019】 特に好ましい化合物は、式中R1およびR2が独立して、C12^20カルボン酸のア シル部分である化合物である。「C12^20」という用語は、12〜20個の炭素原子 数を意味する。アシル部分R1およびR2は、直鎖状または分枝鎖状の、飽和または
不飽和部分でありうる。このような部分の例としては、ラウロイル、パルミトイ
ル、ステアロイルおよびオレオイルがある。好ましい態様において、R1およびR2 はオレオイルである。好ましくは、Yはエチレン、プロピレンまたはデカメチレ ンである。好ましくは、Xは−S−S−である。
【0020】 R3は、逆アミド主鎖を有する塩基性の膜傷害性ペプチドである。例えば、R3
、Gln−Gln−Arg−Lys−Arg−Lys−Ile−Trp−Ser−Ile−Leu−Ala−Pro−Leu−
Gly−Thr−Thr−Leu−Val−Lys−Leu−Val−Ala−Gly−Ile−NH−CH[CONH2]−(C
H2)−である。該ペプチドは逆アミド主鎖を有する。R3は、好ましくは少なくと も50%、より好ましくは65%、そして更により好ましくは80%のD−アミノ酸ま たはそれらの誘導体を含む。最も好ましい実施形態では、全てのアミノ酸がD− アミノ酸である。「D−アミノ酸」という用語は、天然および非天然のD−α−ア
ミノ炭酸またはそれらの誘導体を指す。更に、R3はまた、マガイニン、セクロピ
ン、デフェンシンなどの膜傷害性ペプチド配列、または例えば、以下に記載する
方法、特に実施例1の様式と同じように、レトロ−インベルソペプチド(retro-i
nverso peptide)として合成され、脂質にコンジュゲートするように誘導体化さ れた、セクロピン−メリチン(HancockおよびLehrer TIBTECH, 1998, vol.16, 8
2-88)などのキメラを含む。
【0021】 「レトロ−インベルソペプチド」という用語は、全てのL−レトロペプチドの 全てのD−類似体である。
【0022】 更に好ましい実施形態では、R3は、D-Gln−D-Gln−D-Arg−D-Lys−D-Arg−D-L
ys−D-Ile−D-Trp−D-Ser−D-Ile−D-Leu−D-Ala−D-Pro−D-Leu−Gly−D-Thr−
D-Thr−D-Leu−D-Val−D-Lys−D-Leu−D-Val−D-Ala−Gly−D-Ile−NH−CH[CONH 2 ]−CH−(CH2)−である。
【0023】 最も好ましい化合物は以下のものである。
【0024】
【化4】 本発明の更なる実施形態は、逆アミド主鎖を有し、少なくとも50%、より好ま
しくは65%、そして更により好ましくは80%のD−アミノ酸もしくはその誘導体 からなる、R3のペプチド部分、特に中間体ペプチドGln−Gln−Arg−Lys−Arg−L
ys−Ile−Trp−Ser−Ile−Leu−Ala−Pro−Leu−Gly−Thr−Thr−Leu−Val−Lys
−Leu−Val−Ala−Gly−Ile−Cys−NH2、もしくはその誘導体、および/または それらの塩および/またはそれらの溶媒和物に関する。最も好ましい実施形態で
は、全てのアミノ酸がD−アミノ酸である。「D−アミノ酸」という用語は、天然
および非天然のD−α−アミノ炭酸またはそれらの誘導体を指す。
【0025】 好ましい実施形態において、前記ペプチドは、D-Gln−D-Gln−D-Arg−D-Lys−
D-Arg−D-Lys−D-Ile−D-Trp−D-Ser−D-Ile−D-Leu−D-Ala−D-Pro−D-Leu−Gl
y−D-Thr−D-Thr−D-Leu−D-Val−D-Lys−D-Leu−D-Val−D-Ala−Gly−D-Ile−D
-Cys−NH2である。
【0026】 他の態様において、本発明は、上記で定義された新規化合物、すなわち脂質と
塩基性膜傷害性ペプチド(該ペプチドは逆アミド主鎖を含む)とのコンジュゲー
ト、ならびに、少なくとも一つのそのような化合物、ポリヌクレオチドまたは任
意の他のアニオン性巨大分子、および任意にヘルパー脂質および/または短鎖リ
ン脂質、および/またはカチオン性脂質および任意に本発明のコンジュゲート(
すなわち式IまたはIIの化合物)以外に追加の既知トランスフェクション剤を含 む組成物、の製造方法に関する。更に他の態様において、本発明は、脂質と塩基
性膜傷害性ペプチドとのコンジュゲート、ならびにヘルパー脂質および/または
短鎖リン脂質、および/またはカチオン性脂質そして任意に本発明のコンジュゲ
ート(例えば式Iの化合物)以外に追加の既知トランスフェクション剤を含む組 成物に関する。更に本発明は、ポリヌクレオチドまたは任意の他のアニオン性巨
大分子による細胞のトランスフェクションに、前記新規化合物をキャリヤーとし
て使用することに関する。
【0027】 本発明により提供される化合物を、式R3NH2のペプチドと式IIの脂質とを反応 させることにより、
【化5】 または式R3SHと、式IIIの脂質とを反応させることにより、調製することができ る。
【0028】
【化6】 式中、R1、R2、R3およびYは上記で定義される通りであり、Zは2−ピリジンチオ (pyridinethio)などの脱離基である。これらの反応は本質的に既知の方法で実
施しうる。
【0029】 式R3NH2の化合物(式中、ペプチド部分は逆アミド主鎖を含む)は、当業者に 公知の方法で調製しうる。対応する方法は、例えば、合成メリチン、そのエナン
チオ、レトロおよびレトロエナンチオ異性体ならびにその誘導体の調製について
記載されている(Juvvadiら(1996) J. Am. Chem. Soc. 118, 8989-8997)。
【0030】 前記ペプチドを、固相合成法により調製してもよい。この方法では、ペプチド
がポリマー性支持体に結合している間に合成が起こるので、洗浄ステップによっ
て生成物と副生成物とを分離させることができる。アシル化反応の完了を、過剰
量の可溶性試薬を使用して確認する。合成には、配列中の最初のアミノ酸の固体
支持体への共有結合性固着、その次に、続いて行う後継の(incoming)アミノ酸
誘導体への結合のための、保護されているアミノ機能の脱保護が含まれる。脱保
護および結合をnサイクル行った後、化学的切断反応により、ペプチドを固相か ら解離する。好ましい実施形態では、D−アミノ酸を使用する。
【0031】 式R3SHのペプチドと式R−SZの化合物との反応を、両方の反応物が溶解できる 適切な溶媒または溶媒混合物中で行うことができる。式R−SZの化合物は、例え ばクロロホルムなどの有機溶媒中に溶解させることができる。ペプチドR3SHを、
アセトニトリルなどの水と混和できる有機溶媒の適切な量を含有する、リン酸バ
ッファーなどの水性バッファー溶液中に適切に溶解し、単一相反応系の形成を達
成する。
【0032】 式IIおよびIIIの化合物は既知であるか、または例えばBiochim. Biophys. Act
a, 1986 862, 435-439に記載のような既知の方法で調製することができる。例え
ば、下記の式の化合物
【化7】 (式中、R1およびR2はオレオイル、およびYはエチレン、プロピレンまたはデカ メチレンである)、および下記の式の化合物
【化8】 (式中、R1およびR2はオレオイルであり、Yはエチレンである。Zは2−ピリジン チオである)、これらの化合物は、Avanti Polar Lipids, Alabaster, Alabama,
USAよりN−スクシニル−PE、N−グルタリル−PE、N−ドデカニル−PEおよびN−
PDP−PEとして市販されている。
【0033】 任意のアニオン性巨大分子を、式Iの化合物を用いて細胞中にトランスフェク トしうる。アニオン性巨大分子は、1分子当り少なくとも1の負電荷を有する巨大
分子である。本発明に従ってトランスフェクトしうるアニオン性巨大分子の例と
しては、デオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)などのポリヌクレオチ
ド、ならびにリボヌクレオタンパク質および免疫に使用されるタンパク質(例え
ばウイルス性タンパク質)などのタンパク質が含まれる。本発明において使用す
るDNAの例としては、プラスミドおよび遺伝子があり、特に、嚢胞性繊維症膜貫 通調節タンパク質(CFTR)、アデノシンデアミナーゼ(ADA)、チミジンキナー ゼ(tk)およびHLA B7などの、遺伝子治療プロトコルが開始されているDNA、な らびにβ−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、緑色蛍光タンパク質(gfp)、 クロラムフェニコールトランスフェラーゼおよびα−1アンチトリプシンなどの レポーター遺伝子がある。DNAの他の例として、アンチセンス、アプタマーまた は「三重らせん」剤として使用される、オリゴデオキシヌクレオチドおよびそれ
らの類似体がある。RNAの例としては、リボザイムまたはオリゴヌクレオチドア ンチセンス分子がある。
【0034】 トランスフェクトしようとする細胞の性質は、厳密に決定的ではない。該細胞
は、原核細胞または真核細胞、哺乳動物細胞または植物細胞でありうる。
【0035】 例えば式Iの化合物などの本発明のコンジュゲートを使用して細胞をトランス フェクトするには、適切な量の該化合物の存在下で、細胞をアニオン性巨大分子
と接触させる。一定の量のアニオン性巨大分子に対する適切な量のコンジュゲー
ト(例えば式Iの化合物)は、それぞれの有する電荷によって変化する。コンジ ュゲートとトランスフェクトしようとする分子との間の+/−電荷比は、一般的
には0.1〜10、好ましくは0.5〜5の間で変化する。「+/−電荷比」の値は、R3 基内のアミノ酸における陽性に荷電する基の数を、トランスフェクトしようとす
る分子の負電荷の数で割って計算する。トランスフェクトしようとする分子がポ
リヌクレオチドである場合、例えば、負電荷の数は、主鎖における陰性に荷電し
たリン酸の数を意味する。これらの範囲内の最適比は、トランスフェクトしよう
とする細胞により左右し、本発明の属する技術分野における当業者であれば容易
に確定しうる。
【0036】 細胞数に対するアニオン性巨大分子の量は、104個の細胞をトランスフェクト するためのアニオン性巨大分子量が、0.1ng〜10mg、好ましくは0.2mg〜2mgであ るような量である。アニオン性巨大分子がDNAである場合、104個の細胞をin vit
roでトランスフェクトするための好ましいDNA量は、0.1mg〜10mgである。細胞が
in vivoでトランスフェクトされる場合、好ましいDNA量は0.1μg〜1gである。
【0037】 本発明の好ましい態様において、ヘルパー脂質および/もしくは短鎖リン脂質
、および/もしくはカチオン性脂質または本発明のコンジュゲート以外に任意の
その他既知のトランスフェクション能力のある分子の存在下で、更にトランスフ
ェクションを実施する。通常のどんなヘルパー脂質も使用することができる。「
ヘルパー脂質」は、既知のトランスフェクション能力のある分子と共に使用した
場合に、細胞への巨大分子の送達を増大させることが知られているリン脂質であ
る。ヘルパー脂質の例としては、ホスファチジルコリンまたはホスファチジルエ
タノールアミンなどのリン脂質あるいはそれらの混合物がある。好ましいヘルパ
ー脂質は、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミンなどのホスファチジル
エタノールアミンである。通常のどんな短鎖リン脂質も使用することができる。
「短鎖リン脂質」は、脂肪酸残基を含むリン脂質であり、該脂肪酸残基は6〜12 個の炭素原子を主鎖に含有する。短鎖リン脂質の例としては、2つのC6−12脂肪 酸残基を有するホスファチジルコリンがある。好ましい短鎖リン脂質は、ジカプ
リル−およびジカプリルオイル(dicapryloyl)・ホスファチジルコリンである 。
【0038】 トランスフェクション能力のある分子の例としては、J. B. Behr(Bioconjuga
te Chem., 1994, 5, 382-389)ならびにX. GaoおよびL. Huang(Gene Ther., 19
95, 2, 710-722)により記載されているカチオン性脂質、A. V. KabanovおよびV
. A. Kabanov(Bioconjugate Chem., 1995, 6, 7-20)により記載されているポ リカチオン、ペプチドおよびポリマーならびにF. D. Ledley(Human Gene Thera
py, 1995, 6, 1129-1144)により記載されているような他の非ウイルス性遺伝子
送達系が含まれる。
【0039】 ヘルパー脂質および/または短鎖リン脂質および/またはカチオン性脂質なら
びに任意に本発明のコンジュゲート以外に付加的なその他既知のトランスフェク
ション能力のある分子は、適切に、リポソーム、ミセル、有機分散液もしくは水
性分散液、または有機溶液もしくは水溶液の形態である。式Iの化合物とヘルパ ー脂質との最適モル比は、0.1:50、好ましくは1:10である。ヘルパー脂質と短
鎖リン脂質との最適モル比は2:20である。式IまたはIIの化合物と付加的なトラ
ンスフェクション能力のある分子との最適モル比は0.1:10である。
【0040】 また本発明は、上述の組成物を、in vivoまたはin vitroにおいてアニオン性 巨大分子、好ましくはポリヌクレオチドで真核細胞または原核細胞をトランスフ
ェクトするのに使用することを含む。
【0041】 本発明はまた、上述の式(I)の化合物を、in vivoまたはin vitroにおいてア
ニオン性巨大分子、好ましくはポリヌクレオチドで真核細胞または原核細胞をト
ランスフェクトするのに使用することを含む。
【0042】 本発明の更なる実施形態は、in vivoまたはin vitroにおいてアニオン性巨大 分子、好ましくはポリヌクレオチドで細胞をトランスフェクトする方法であり、
ここで該方法は、in vivoまたはin vitroにおいて式(I)の化合物の存在下で、細
胞をアニオン性巨大分子に、あるいは上述の組成物に接触させることを含む。
【0043】 更に、本発明は、in vivoまたはin vitroにおいて生物学的に活性なアニオン 性分子を、アニオン性巨大分子を用いて細胞中に導入する方法を意図し、該方法
は、in vivoまたはin vitroにおいて上述の組成物または化合物の存在下で、ア ニオン性巨大分子に細胞を接触させることを含む。これには、in vivoまたはin
vitroで生物学的に活性なアニオン性分子を細胞中に導入する方法も含まれ、該 方法は、in vivoまたはin vitroで、上述の組成物または化合物の存在下でアニ オン性巨大分子と細胞を接触させることを含む。
【0044】 更に、本発明は、in vivoまたはin vitroにおいて生物学的に活性な分子を細 胞中に導入するために、上述の化合物または組成物を使用することを意図してい
る。
【0045】 トランスフェクションのために、適切な量の本発明のコンジュゲート(例えば
式Iの化合物)を、水溶液中で適切に、トランスフェクトしようとする分子(例 えばプラスミドDNA)に添加する。続いて、任意にヘルパー脂質、および所望で あれば短鎖リン脂質および/またはカチオン性脂質、ならびに任意に本発明のコ
ンジュゲート以外に付加的なその他既知のトランスフェクション能力のある分子
を添加してもよい。それらは、リポソーム、ミセルまたは有機溶液もしくは水性
分散液のいずれかの形態である。あるいは、トランスフェクトしようとする分子
を、本発明の化合物、ヘルパー脂質および所望であれば短鎖リン脂質および/ま
たはカチオン性脂質ならびに任意に本発明のコンジュゲート以外に付加的なその
他既知のトランスフェクション能力のある分子を含有する組成物に添加してもよ
い。該組成物は、固体、液体、半固体またはエーロゾルの形態であることができ
、適切に、リポソーム、ミセルまたは有機溶液もしくは水性分散液の形態である
【0046】 動物またはヒト患者の細胞をトランスフェクトするために、前記組成物を、経
口、非経口(静脈内、筋肉内、皮下、皮内、腹腔内)、経皮、肺、鼻、直腸、眼
、心室、脈管(カテーテル)および腫瘍内(intratumoral)経路により投与する
ことができる。更に、該組成物を、皮膚表面への高速衝突(high velocity impa
ction)投与により投与しうる。トランスフェクションの経過は、当業者に公知 の適当な試験プロトコルにより判断することができる。
【0047】 本発明はまた、上述の化合物の少なくとも1つおよびヘルパー脂質および/も しくは短鎖リン脂質および/もしくはカチオン性脂質または任意に付加的な他の
トランスフェクション能力のある分子を含む組成物に関する。該組成物は、アニ
オン性巨大分子、好ましくはポリヌクレオチドを更に含んでもよい。またこれら
の組成物は、ポリカチオン性ポリマー、好ましくはポリエチレンイミン(PEI) を含んでもよい。これらの組成物の構成成分は、水溶液もしくは有機溶液、水性
分散液もしくは有機分散液、またはリポソームもしくはミセルの形態でありうる
【0048】 「ポリエチレンイミン(PEI)」という用語は、高カチオン性電荷/密度ポテ ンシャルを有し、好ましくは約25kDAの分子量を有する、一般的に分枝状である 合成有機巨大分子を指す。
【0049】 本発明はまた、アニオン性巨大分子、好ましくはポリヌクレオチドでの細胞の
トランスフェクションに上述の化合物を使用することに関する。
【0050】 本発明によって、脂質と、逆アミド結合を有する塩基性膜傷害性ペプチドとが
コンジュゲートすることにより、ポリヌクレオチドおよび他のアニオン性巨大分
子に結合し、かつ細胞のトランスフェクションに使用しうる新規化合物が得られ
ることが見出された。従って本発明は、アニオン性巨大分子での細胞のトランス
フェクション方法に関し、該方法は、上述の化合物の存在下で細胞をアニオン性
巨大分子と接触させ、細胞をアニオン性巨大分子でトランスフェクトすることを
含む。
【0051】 本発明はまた、PEIが媒介してトランスフェクトした細胞中において、組換え タンパク質を大量に生産する方法に関する。例えば、セムリキ森林熱ウイルス(
Semliki Forest virus:SFV)を使用することにより、Gタンパク質共役型受容体
およびリガンド依存性イオンチャネルの両方の高レベル発現が実現した。一般的
に、タンパク質1mg当りの受容体が50pmolより大きいBmax値、および細胞1個当り
の受容体が3×106個より大きい受容体濃度が達成された。更に大規模なタンパク
質製造を促進するために、哺乳動物無血清懸濁培養物の最適条件を得た。これら
の条件にBHK細胞、CHO細胞およびHEK293細胞を適用することにより、SFVベクタ ーでの効率的な感染が可能になり、大量の、組換えタンパク質を発現する細胞培
養物が生成された。
【0052】 意外にも、細胞培養物の増殖温度は、組換えタンパク質の発現期間および発現
レベルに劇的な効果を及ぼしうる。BHK細胞およびCHO細胞の増殖温度を37℃から
33℃に低くすることにより、組換えルシフェラーゼの発現は5〜10倍増加する。 発現時間は33℃で非常に長く、感染後65時間でもなお高発現である。
【0053】 更に、2つの7TM受容体(ヒトニューロキニン−1受容体およびラット代謝生成 物産性グルタミン酸受容体−2)ならびに5−HT3リガンド依存性イオンチャネル の発現に及ぼす温度の効果を示すことができた。ルシフェラーゼについて観察さ
れたような同様の効果が前記受容体に対しても得られた。受容体濃度は、37℃と
比較して、33℃で増殖した細胞において非常に高い。受容体の発現時間は、SFV 感染細胞では通常24時間に制限されるが、細胞を33℃で培養する場合には65時間
まで延長することができる。この改良により、大量の組換えタンパク質の産生を
大いに促進することができる。更に、付着細胞(CFU)および懸濁細胞(121,231
,601発酵槽)において大規模に異種タンパク質を高速発現するための本発明トラ
ンスフェクションが実用的なものとなった。特に、ヘルパー細胞はPEIと組み合 わせて使用すると、HEK293細胞および他の哺乳動物細胞系において、低いDNA濃 度で、高度の一過性遺伝子発現を示す。更に、頻繁に起こるならし培地の阻害作
用(これはスケールアップした発現法にとって重大な問題である)を低下させる
か、または回避しさえした。
【0054】 以下の実施例により、本発明を限定することなく更に説明する。
【0055】実施例 実施例1 a)レトロ−インベルソペプチドR3SHの調製 連続フロー固相合成を、AthertonおよびSheppard、「Solid Phase Peptide Sy
nthesis: A Practical Approach(固相ペプチド合成:実用的アプローチ」(IRL
Press Oxford 1989)に記載されている方法に従って、0.25mmol/gのTenta Gel S
RAM樹脂(Rapp Polymere GmbH, Tubingen, Germany)から出発して、Pioneer( 商標)ペプチド合成システムで実施した。塩基不安定性Fmoc基をα−アミノ保護
に用いた。側鎖を以下の保護基で保護した:D−Arg(Pbf)、D−Cys(Trt)、D−Gln
(Trt)、D−Lys(Boc)、D−Ser(But)、D−Thr(But)およびD−Trp(Boc)。Fmocアミ ノ酸(2.5当量)を、等量のTATU(L. A. Carpino J. Am. Chem. Soc. 1993, 115 , 4397-4398)およびDIPEAで活性化した。Fmoc脱保護をDMF中20%のピペリジン で行った。D-Gln(Trt)−D-Gln(Trt)−D-Arg(Pbf)−D-Lys(Boc)−D-Arg(Pbf)−D-
Lys(Boc)−D-Ile−D-Trp(Boc)−D-Ser(But)−D-Ile−D-Leu−D-Ala−D-Pro−D-L
eu−Gly−D-Thr(But)−D-Thr(But)−D-Leu−D-Val−D-Lys(Boc)−D-Leu−D-Val −D-Ala−Gly−D-Ile−D-Cys(Trt)−アミドTenta Gel S樹脂(2.0g)を、90% T
FA、2% EDT、5% H2O、3%トリイソプロピルシランの混合物(100ml)で6時間 処理した。この反応混合物を濃縮し、ジエチルエーテル中に注いで、沈殿を濾過
により回収して、水から凍結乾燥した。粗ペプチドを分取RP−HPLCを用いて精製
した。均質なD-Gln−D-Gln−D-Arg−D-Lys−D-Arg−D-Lys−D-Ile−D-Trp−D-Se
r−D-Ile−D-Leu−D-Ala−D-Pro−D-Leu−Gly−D-Thr−D-Thr−D-Leu−D-Val−D
-Lys−D-Leu−D-Val−D-Ala−Gly−D-Ile−D-Cys−NH2.6TFAが得られた。
【0056】 b)式IVの化合物の調製 上述の段落a)で得られた均質なペプチド(24.2mg、7mmol)を、2mlの100mM酢
酸アンモニウムバッファー(pH6.5)および2mlのアセトニトリルの混合物中に溶
解した。この溶液に、0.5mlのクロロホルム中の7.4mgの1,2−ジオレオイル−sn −グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[3−(2−ピリジルジチオ)プロピ オナート]を添加した。この混合物を室温で1時間攪拌し、有機溶媒を蒸発させて
除去した。残った溶液を酢酸エチルで3回洗浄し、水相を凍結乾燥した。28.5mg の式IVの化合物が得られた。該式中、R1およびR2はオレオイルで、R3はD-Gln−D
-Gln−D-Arg−D-Lys−D-Arg−D-Lys−D-Ile−D-Trp−D-Ser−D-Ile−D-Leu−D-A
la−D-Pro−D-Leu−Gly−D-Thr−D-Thr−D-Leu−D-Val−D-Lys−D-Leu−D-Val−
D-Ala−Gly−D-Ile−NH−CH[CONH2]−(CH2)−である。ISP−MS:M=3722。
【0057】実施例2 1mgの実施例1で得られた化合物を、500μlのアセトニトリル中に溶解し、500
μlの滅菌純水で希釈(1mg/ml)し、4℃で保存した。また15μlのプラスミド溶 液(1mg/ml)を4℃で保存した。可溶性ヒト腫瘍壊死因子受容体p55遺伝子をコー
ドするプラスミド溶液(15μl)を1.5mlの培地に移し、混合した。種々の量のa )で得られた化合物を添加し、混合し、室温で10分後に該混合物を懸濁液中の15
mlのHEK 293(EBNA)細胞に移した。
【0058】 表1は、実施例1に記載の化合物のトランスフェクション効率、および無血清
懸濁培養物における細胞生存率を示す。
【0059】
【表1】 このデータは、化合物が媒介するトランスフェクションを、293(EBNA)細胞 の無血清懸濁培養物中で、検出可能な細胞毒性作用なく達成できることを明らか
に示している。
【0060】実施例3 1mgの実施例1で得られた化合物を、500μlのアセトニトリルに溶解し、500μ
lの滅菌純水で希釈(1mg/ml)し、4℃で保存した。90mgのポリエチレンイミン(
PEI、分子量25kDaを有する)を滅菌純水に溶解(0.9mg/ml)し、HClで中和し、 滅菌濾過して室温で保存した。
【0061】 可溶性ヒト腫瘍壊死因子受容体p55遺伝子をコードするプラスミドの溶液(1mg
/ml)の3μlを、1.5mlの培養培地に希釈し、混合した。種々の量の実施例1に記 載の化合物(1mg/ml)を添加し、混合し、続いて8.3μlのPEI(0.9mg/ml)を添 加した。混合し、10分間室温でインキュベートした後、該混合物を懸濁液中の15
mlのHEK293(EBNA)細胞に移した。無血清懸濁培養物中で増殖した細胞を、新鮮
な培地に移し、続いて該複合体を添加した。放出された受容体タンパク質を、ト
ランスフェクションの72時間後に培養培地中で測定し、1mlの培養物当りの受容 体(ng)で表わした。
【0062】 表2は、無血清懸濁培養物中の放出された受容体タンパク質を測定することに
より得た、PEIを組み合わせて使用したときの、実施例1に記載の化合物のトラ ンスフェクション効率を示す。
【0063】
【表2】 この結果は、PEIと化合物の相乗促進を明らかに示す。最初に化合物、続いてP
EIをDNAに添加する手順、またはその逆では、トランスフェクション効率に検出 可能な影響を全く及ぼさなかった。細胞を10%の血清の存在下で培養した場合、
発現レベルの有意な変化は全く観察されなかった。
【0064】実施例4 1mgの実施例1で得られた化合物を、500μlのアセトニトリル中に溶解し、500 μlの滅菌純水に希釈(1mg/ml)して、4℃で保存した。分子量25kDaを有する、9
0mgのポリエチレンイミンを、滅菌純水に溶解(0.9mg/ml)し、HClで中和し、滅
菌濾過して、室温で保存した。
【0065】 ルシフェラーゼ遺伝子をコードするプラスミドの溶液(1mg/ml)の3μlを、1.
5mlの培養培地中に希釈し、混合した。2.25μlの実施例1記載の化合物(1mg/ml
)を添加し、混合し、続いて8.3μlのPEI(0.9mg/ml)を添加した。混合して10 分間室温でインキュベートした後、該混合物を15mlの種々の細胞に移した。無血
清懸濁培養物中で増殖した細胞を新鮮な培地に移した後に該複合体を添加した。
ルシフェラーゼ活性を、24時間インキュベーション後の可溶性細胞抽出物で測定
し、タンパク質1mg当りの相対光単位(relative light unit:RLU)として示し た。
【0066】 表3は、無血清懸濁培養物中のルシフェラーゼ活性を測定して得た、PEIを組 み合わせて使用したときの、実施例1記載の化合物のトランスフェクション効率 を示す。
【0067】
【表3】 結果は、種々の細胞系における、PEIと化合物の相乗促進を明らかに示してい る。
【0068】実施例5 1mgの実施例1で得られた化合物を、50μlのアセトニトリル中に溶解し、500 μlの滅菌純水に希釈(1mg/ml)して、4℃で保存した。分子量25kDaを有する、9
0mgのポリエチレンイミンを、滅菌純水に溶解(0.9mg/ml)し、HClで中和し、滅
菌濾過して、室温で保存した。
【0069】 緑色蛍光タンパク質をコードするプラスミドの溶液(1mg/ml)の3mlを、1.5ml
の培養培地中に希釈し、混合した。2.25μlの化合物(1mg/ml)を添加し、混合 し、続いて8.3μlのPEI(0.9mg/ml)を添加した。混合して10分間室温でインキ ュベートした後、該混合物を15mlの種々の細胞に移した。無血清懸濁培養物中で
増殖した細胞を新鮮な培地に移した後に該複合体を添加した。トランスフェクシ
ョン効率を、24時間インキュベーション後の蛍光細胞数を計数して測定し、トラ
ンスフェクトした細胞のパーセンテージとして示した。
【0070】 表4は、無血清懸濁培養物中の種々の細胞系における緑色蛍光を測定して得た
、PEIを組み合わせて使用したときの、実施例1記載の化合物のトランスフェクシ
ョン効率を示す。
【0071】
【表4】 実施例6 1mgの実施例1で得られた化合物を、500μlのアセトニトリル中に溶解し、500 μlの滅菌純水に希釈(1mg/ml)して、4℃で保存した。分子量25kDaを有する、9
0mgのポリエチレンイミンを、滅菌純水に溶解(0.9mg/ml)し、HClで中和し、滅
菌濾過して、室温で保存した。
【0072】 ルシフェラーゼ遺伝子をコードするプラスミドの溶液(1mg/ml)の3mlを、1.5
mlの培養培地中に希釈し、混合した。2.25μlの実施例1記載の化合物(1mg/ml )を添加し、混合し、続いて8.3μlのPEI(0.9mg/ml)を添加した。混合して10 分間室温でインキュベートした後、0.1mlの該混合物を、種々の付着細胞系を入 れた12ウエルプレートのウエル(1ウエル当り1mlの培地を含む)に移した。10%
の血清の存在下で増殖した細胞を、トランスフェクションを行った後4時間かけ て無血清培地中でインキュベートした。ルシフェラーゼ活性を、24時間インキュ
ベーション後の可溶性細胞抽出物について測定し、タンパク質1mg当りの相対光 単位(relative light unit:RLU)として示した。
【0073】 表5は、種々の付着細胞系でルシフェラーゼ活性を測定して得た、PEIを組み 合わせて使用したときの、実施例1記載の化合物のトランスフェクション効率を
示す。
【0074】
【表5】 該結果もまた、種々の付着細胞系における、PEIと化合物の相乗促進を明らか に示している。
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月26日(2000.10.26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 式中、R1およびR2は直鎖状または分枝鎖状の、飽和または不飽和脂肪族カルボン
酸のヒドロカルビル部分、あるいはリン脂質部分であり、R3は逆アミド主鎖を有
する塩基性の膜傷害性ペプチドであり、YはC2-10アルキレンであり、Xは−C(O) −NH−または−S−S−である。
【化2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】 従って、式R3NH2のペプチドと式IIの脂質との結合は、反応すべきアミノ基以 外のアミノ基が保護されている化合物を、ジシクロヘキシルカルボジイミドなど の縮合剤の存在下に適切な溶媒中で、ペプチド結合を生成させる公知の方法と同 様に反応させることにより達成することができる。 式R3SHのペプチドと式R−SZの化合物との反応を、両方の反応物が溶解できる 適切な溶媒または溶媒混合物中で行うことができる。式R−SZの化合物は、例え ばクロロホルムなどの有機溶媒中に溶解させることができる。ペプチドR3SHを、
アセトニトリルなどの水と混和できる有機溶媒の適切な量を含有する、リン酸バ
ッファーなどの水性バッファー溶液中に適切に溶解し、単一相反応系の形成を達
成する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,GH,G M,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA, UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C076 AA19 CC26 DD63F FF16 GG45 4C084 AA13 NA14 ZB212 4H045 AA10 AA30 BA01 BA18 BA55 BA56 EA61 FA33

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 式(I)の化合物である、脂質と塩基性の膜傷害性ペプチド
    とのコンジュゲート、ならびにその塩: 【化1】 式中、R1およびR2は直鎖状または分枝鎖状の、飽和または不飽和脂肪族カルボン
    酸のヒドロカルビル部分、あるいはリン脂質部分であり、R3は逆アミド主鎖を有
    する塩基性の膜傷害性ペプチドであり、YはC2-10アルキレンであり、Xは−C(O) −NH−または−S−S−である。 【請求項2】 R1およびR2が独立してC12-20カルボン酸のアシル部分である
    、請求項1記載の化合物。 【請求項3】 R1およびR2が、ラウロイル、パルミトイル、ステアロイルお
    よびオレオイルから独立して選択される、請求項1または2記載の化合物。 【請求項4】 Xが−S−S−である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の 化合物。 【請求項5】 R3が、少なくとも50%のD−アミノ酸からなる、逆アミド主 鎖を有するGln−Gln−Arg−Lys−Arg−Lys−Ile−Trp−Ser−Ile−Leu−Ala−Pr
    o−Leu−Gly−Thr−Thr−Leu−Val−Lys−Leu−Val−Ala−Gly−Ile−NH−CH[CO
    NH2]−(CH2)−、またはその誘導体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載 の化合物。 【請求項6】 R3が、D-Gln−D-Gln−D-Arg−D-Lys−D-Arg−D-Lys−D-Ile −D-Trp−D-Ser−D-Ile−D-Leu−D-Ala−D-Pro−D-Leu−Gly−D-Thr−D-Thr−D-
    Leu−D-Val−D-Lys−D-Leu−D-Val−D-Ala−Gly−D-Ile−NH−CH[CONH2]−CH−(
    CH2)−である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。 【請求項7】 式(IV)である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化
    合物。 【化2】 【請求項8】 少なくとも50%のD−アミノ酸からなる、逆アミド主鎖を有 するペプチドGln−Gln−Arg−Lys−Arg−Lys−Ile−Trp−Ser−Ile−Leu−Ala−
    Pro−Leu−Gly−Thr−Thr−Leu−Val−Lys−Leu−Val−Ala−Gly−Ile−Cys−NH 2 、またはその誘導体。 【請求項9】 D-Gln−D-Gln−D-Arg−D-Lys−D-Arg−D-Lys−D-Ile−D-Trp
    −D-Ser−D-Ile−D-Leu−D-Ala−D-Pro−D-Leu−Gly−D-Thr−D-Thr−D-Leu−D-
    Val−D-Lys−D-Leu−D-Val−D-Ala−Gly−D-Ile−D-Cys−NH2、および/または その塩および/またはその溶媒和物である、請求項8記載のペプチド。 【請求項10】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物のうちの少な くとも1つおよびヘルパー脂質および/または短鎖リン脂質および/またはカチ オン性脂質ならびに任意に追加のトランスフェクション試薬を含む組成物。 【請求項11】 アニオン性巨大分子、好ましくはポリヌクレオチドを更に
    含む、請求項10記載の組成物。 【請求項12】 ポリカチオン性ポリマー、好ましくはポリエチレンイミン
    を更に含む、請求項10または11記載の組成物。 【請求項13】 構成成分が、水溶液または有機溶液、水性分散液または有
    機分散液、またはリポソームもしくはミセルの形態である、請求項10〜12の
    いずれか1項に記載の組成物。 【請求項14】 in vivoまたはin vitroにおいて、真核細胞または原核細 胞をアニオン性巨大分子でトランスフェクトするための、請求項10〜13のい
    ずれか1項に記載の組成物の使用。 【請求項15】 in vivoまたはin vitroにおいて、真核細胞または原核細 胞をポリヌクレオチドでトランスフェクトするための、請求項10〜13のいず
    れか1項に記載の組成物の使用。 【請求項17】 in vivoまたはin vitroにおいて、細胞をポリヌクレオチ ドでトランスフェクトするための、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物
    の使用。 【請求項18】 in vivoまたはin vitroにおいて、請求項1〜9のいずれ か1項に記載の化合物の存在下で、細胞をアニオン性巨大分子と接触させること
    を含む、in vivoまたはin vitroにおけるアニオン性巨大分子での細胞のトラン スフェクション方法。 【請求項19】 in vivoまたはin vitroにおいて、請求項10〜13のい ずれか1項に記載の組成物の存在下で、細胞をアニオン性巨大分子と接触させる
    ことを含む、in vivoまたはin vitroにおけるアニオン性巨大分子での細胞のト ランスフェクション方法。 【請求項20】 in vivoまたはin vitroにおいて生物学的に活性な分子を 細胞中に導入するための、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物の使用。 【請求項21】 in vivoまたはin vitroにおいて生物学的に活性な分子を 細胞中に導入するための、請求項10〜13のいずれか1項に記載の組成物の使
    用。 【請求項22】 in vivoまたはin vitroにおいて、請求項10〜13のい ずれか1項に記載の組成物の存在下で、細胞をアニオン性巨大分子と接触させる
    ことを含む、in vivoまたはin vitroでアニオン性巨大分子を用いて生物学的に 活性なアニオン性分子を細胞中に導入する方法。 【請求項23】 in vivoまたはin vitroにおいて、請求項1〜9のいずれ か1項に記載の化合物の存在下で、細胞をアニオン性巨大分子と接触させること
    を含む、in vivoまたはin vitroで生物学的に活性なアニオン性分子を細胞中に 導入する方法。 【請求項24】 in vivoまたはin vitroにおいて、請求項10〜13のい ずれか1項に記載の組成物の存在下で、細胞をアニオン性巨大分子と接触させる
    ことを含む、in vivoまたはin vitroで生物学的に活性なアニオン性分子を細胞 中に導入する方法。
JP2000542350A 1998-04-07 1999-04-07 Dnaトランスフェクションのための新規化合物 Ceased JP2002510706A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP98106302 1998-04-07
EP98106302.7 1998-12-30
EP98124837 1998-12-30
EP98124837.0 1998-12-30
PCT/EP1999/002361 WO1999051629A2 (en) 1998-04-07 1999-04-07 New compounds for dna-transfection

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002510706A true JP2002510706A (ja) 2002-04-09

Family

ID=26149151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000542350A Ceased JP2002510706A (ja) 1998-04-07 1999-04-07 Dnaトランスフェクションのための新規化合物

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP1068225A2 (ja)
JP (1) JP2002510706A (ja)
AU (1) AU3706599A (ja)
CA (1) CA2327367A1 (ja)
WO (1) WO1999051629A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003503424A (ja) * 1999-06-28 2003-01-28 プロクシマ コンセプツ リミテッド 結合補助体の非共有結合会合で形成されるエピトープ

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19925143A1 (de) * 1999-06-02 2000-12-07 Aventis Pharma Gmbh Neue liposomale Vektorkomplexe und deren Verwendung für die Gentherapie
US7737108B1 (en) * 2000-01-07 2010-06-15 University Of Washington Enhanced transport using membrane disruptive agents
CN1313327A (zh) * 2000-03-15 2001-09-19 上海博德基因开发有限公司 一种新的多肽——人接头粘连分子12和编码这种多肽的多核苷酸
CA2352645A1 (en) * 2000-07-28 2002-01-28 F. Hoffmann-La Roche Ag Compositions for dna transfection
GB0024428D0 (en) * 2000-10-05 2000-11-22 King S College Absorption enhancers

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0784984B1 (en) * 1996-01-17 2003-07-02 F. Hoffmann-La Roche Ag Transfection competent molecules

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003503424A (ja) * 1999-06-28 2003-01-28 プロクシマ コンセプツ リミテッド 結合補助体の非共有結合会合で形成されるエピトープ
JP4754136B2 (ja) * 1999-06-28 2011-08-24 モザイク ディスカバリー リミテッド 結合補助体の非共有結合会合で形成されるエピトープ

Also Published As

Publication number Publication date
WO1999051629A3 (en) 1999-12-23
WO1999051629A2 (en) 1999-10-14
AU3706599A (en) 1999-10-25
CA2327367A1 (en) 1999-10-14
EP1068225A2 (en) 2001-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU722700B2 (en) Lipophilic peptides for macromolecule delivery
US6271208B1 (en) Process of making cationic lipid-nucleic acid complexes
JP3525393B2 (ja) 脂質及び例えばリポソーム中でのその使用
US20150031743A1 (en) Cell transfecting formulations of small interfering rna, related compositions and methods of making and use
JP3941854B2 (ja) 核酸送達用の脂質−ポリアミド結合体および組成物
US20110275785A1 (en) HIGHLY BRANCHED HK PEPTIDES AS EFFECTIVE CARRIERS OF siRNA
JPH10509418A (ja) 細胞へのポリアニオン性材料の導入のための新規組成物
AU5714296A (en) Nucleic acid transporters for delivery of nucleic acids into a cell
JP2001501975A (ja) 亢進した細胞取り込みを有する結合ペプチド核酸
WO2019092437A1 (en) Improved lipid-peptide nanocomplex formulation for mrna delivery to cells
EP0784984B1 (en) Transfection competent molecules
JP2002510706A (ja) Dnaトランスフェクションのための新規化合物
JP2002338503A (ja) Dnaトランスフェクション用組成物
JPH09173067A (ja) 細胞のトランスフェクション
JP3961601B2 (ja) トランスフェクション能を有する分子
WO2024110492A1 (en) Novel carriers for nucleic acid and/or protein delivery
MXPA97000387A (es) Moleculas competentes para transfeccion
KR20020022869A (ko) 유전자 및 생물학적 활성 약물 전달용 양이온성 지질과이의 용도
JPH10147595A (ja) オリゴペプチド誘導体
MXPA97007319A (es) Acido alfa, gamma-diaminobutirico (dab) que contiene derivados oligopeptidicos

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050412

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20050823