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JP2002331820A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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Publication number
JP2002331820A
JP2002331820A JP2001142213A JP2001142213A JP2002331820A JP 2002331820 A JP2002331820 A JP 2002331820A JP 2001142213 A JP2001142213 A JP 2001142213A JP 2001142213 A JP2001142213 A JP 2001142213A JP 2002331820 A JP2002331820 A JP 2002331820A
Authority
JP
Japan
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air
temperature
outlet
mode
face
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001142213A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Tsuge
晶彦 柘植
Shinji Umeki
真治 梅木
Sakae Kitazawa
栄 北澤
Yasuyuki Kawamoto
泰之 川本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Denso Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2001142213A priority Critical patent/JP2002331820A/ja
Publication of JP2002331820A publication Critical patent/JP2002331820A/ja
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  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷房開始時(クールダウン時)における冷房
作動をオート制御により快適に制御できる車両用空調装
置を提供する。 【解決手段】 車室内への吹出空気の目標吹出温度TA
Oを算出するとともに、目標吹出温度の設定温度として
第1設定温度T1と、第1設定温度T1より所定温度高
い第2設定温度T2とを設定し、目標吹出温度が第2設
定温度T2より低い低温域ではバイレベルモードを設定
し、目標吹出温度が第1設定温度T1まで上昇すると、
送風機の風量を低下させ、その後、目標吹出温度が第2
設定温度まで上昇すると、吹出モードをバイレベルモー
ドからフェイスモードに切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調装置に
おいて冷房開始時における吹出モードの自動制御に関す
るもので、特に、ヒータコア等の加熱手段を備えず、冷
房機能のみを発揮する車両用空調装置に用いて好適であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、東南アジア等の酷暑地域で使用さ
れる車両用空調装置の多くは、ヒータコア等の加熱手段
を備えず、冷房機能のみを発揮する構成になっている。
この空調装置は、室内ユニット部のケース内に熱交換器
として冷凍サイクルの低圧冷媒を蒸発させて空気を冷却
する蒸発器のみを備えて、この蒸発器で冷却された冷風
を車室内へ吹き出すようにしている。
【0003】ところで、上記のような冷房機能専用の空
調装置においても、高機能化への要求が強く、それに伴
って、空調のオート制御を設定したいという市場ニーズ
が近年高まっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のヒータ
コアを備えた通常の冷房機能・暖房機能併用型の空調装
置におけるオート制御をそのまま冷房機能専用の空調装
置に適用すると、次のごとき不具合が生じる。
【0005】車室内への吹出空気の目標温度TAOを
乗員の設定温度、車室内の熱負荷条件等により算出し、
目標吹出温度TAOが低温側から高温側へ変化するにつ
れて、車室内への吹出モードをフェイスモード→バイレ
ベルモードと順次切り替えることになり、冷房開始時
(クールダウン時)には目標吹出温度TAOが低温とな
るため、フェイスモードが選択される。
【0006】このため、フェイス吹出口から乗員の上半
身側のみに冷風が吹き出し、乗員の足元部に冷風を吹き
出すことができないので、冷房開始時に乗員の足元部の
熱気をとることができず、冷房フーリングを悪化させ
る。特に、東南アジア等の酷暑地域では乗員の足元部の
熱気解消への要求が強いが、フェイスモードではこの要
求に応えることができない。
【0007】バイレベルモード時に、フェイス吹出風
量とフット吹出風量との比率を通常、フェイス:フット
=6:4程度に設定しているので、フット吹出口から大
量の冷風が吹き出して足元部が寒くなり、冷房フーリン
グを悪化させる場合がある。
【0008】フェイスモードとバイレベルモードとの
切替時に、フット吹出口からの風の吹き出しが大風量の
状態のまま断続されるので、乗員に違和感(不快感)を
与えるという不具合がある。
【0009】なお、特開昭59−70219号公報に
は、外気温と内気温との差等に基づいて急速冷房の必要
時を判定すると、急速冷房状態、すなわち、エアミック
スドアを最大冷房(フルクール)状態、送風機回転数
(風量)を最大状態、吹出モードをバイレベルモード、
内外気モードを外気導入状態にそれぞれ設定するととも
に、この急速冷房状態を所定時間維持することが記載さ
れている。
【0010】この従来技術によると、急速冷房の必要時
にバイレベルモードを設定することにより上記の問題
点を解消できるものの、送風機回転数(風量)を最大状
態に固定したままであるので、フット吹出口から冷風が
過剰に吹き出して足元部が寒くなる場合がある。また、
上記公報のものでは、急速冷房の必要がなくなると、バ
イレベルモードからベント(フェイス)モードに切り替
えるとき、フット吹出口からの風の吹き出しが大風量状
態から急に遮断されるから乗員に違和感を与えるという
不具合がある。
【0011】本発明は上記点に鑑みて、冷房開始時(ク
ールダウン時)における冷房作動をオート制御により快
適に制御できる車両用空調装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、空気を冷却する冷却手
段(11)と、冷却手段(11)を通して車室内へ向か
って空気を送風する送風機(7)と、冷却手段(11)
を通過した空気を乗員の顔部側へ吹き出すフェイス吹出
口(22)と、冷却手段(11)を通過した空気を乗員
の足元側へ吹き出すフット吹出口(23)と、車室内へ
の吹出空気の目標吹出温度(TAO)を算出する算出手
段(S3)と、目標吹出温度(TAO)の変化に応じて
送風機(7)の風量を制御する風量制御手段(S4)
と、目標吹出温度(TAO)の変化に応じてフェイス吹
出口(22)およびフット吹出口(23)の開閉を制御
する吹出モード制御手段(S6)とを備え、目標吹出温
度(TAO)の設定温度として第1設定温度(T1)
と、第1設定温度(T1)より所定温度高い第2設定温
度(T2)とを設定し、目標吹出温度(TAO)が第2
設定温度(T2)より低い低温域では、吹出モード制御
手段(S6)によりフェイス吹出口(22)およびフッ
ト吹出口(23)の両方を開放するバイレベルモードを
設定し、目標吹出温度(TAO)が第1設定温度(T
1)まで上昇すると、風量制御手段(S4)により送風
機(7)の風量を低下させ、その後、目標吹出温度(T
AO)が第2設定温度(T2)まで上昇すると、吹出モ
ード制御手段(S6)によりフット吹出口(23)を閉
じてフェイス吹出口(22)を開放するフェイスモード
に切り替えることを特徴とする。
【0013】これによると、酷暑地域での冷房開始時の
ように車室の冷房熱負荷が大きい時には、目標吹出温度
(TAO)が第2設定温度(T2)より低い低温域の値
となるので、目標吹出温度(TAO)に基づいてバイレ
ベルモードを自動的に設定できる。
【0014】従って、酷暑地域での冷房開始時にフェイ
ス吹出口(22)とフット吹出口(23)の両方から冷
風を吹き出して、乗員の顔部側のみならず、乗員の足元
側にも冷風を吹き出すことができる。これにより、冷房
開始後に乗員の足元部の熱気を速やかにとることがで
き、冷房フィーリングを向上できる。
【0015】また、冷房開始後、車室内の冷房の進行に
伴って目標吹出温度(TAO)が次第に上昇し、目標吹
出温度(TAO)が設定温度T1まで上昇すると、先
ず、風量制御手段(S4)により送風機(7)の風量を
低下させ、その後、目標吹出温度(TAO)が第2設定
温度(T2)まで上昇すると、吹出モード制御手段(S
6)により吹出モードをバイレベルモードからフェイス
モードに切り替えている。このように、送風機(7)の
風量が低下してから、バイレベルモード→フェイスモー
ドへの切替を行うから、吹出モード切替の前後でフット
吹出風量が大風量から急激に零に急変化したという印象
を乗員に与えない。
【0016】同様に、フェイス吹出風量についても、モ
ード切替の前後で急変化したという印象を乗員に与えな
い。このため、モード切替に伴う違和感(不快感)を防
止でき、より一層快適な冷房自動制御を実現できる。
【0017】請求項2に記載の発明のように、請求項1
において、バイレベルモードにおける、フット吹出口
(23)からの風量割合を20%以下に設定すれば、バ
イレベルモード時にフット吹出口(23)から大量の冷
風が過剰に吹き出して足元部が寒くなるという不具合が
発生しない。
【0018】同時に、フット吹出口(23)からの風量
割合の抑制により、吹出モード切替前後におけるフット
吹出風量、フェイス吹出風量の急変化抑制効果を一層高
めることができる。
【0019】請求項3に記載の発明のように、請求項1
または2において、第1設定温度(T1)および第2設
定温度(T2)は、具体的には0℃以下の低温域の温度
であり、このような0℃以下の低温域の温度に第1、第
2設定温度(T1,T2)を設定することにより、酷暑
地域での冷房開始時(クールダウン時)の冷房自動制御
を良好に行うことができる。
【0020】請求項4に記載の発明では、空気を冷却す
る冷却手段(11)と、冷却手段(11)を通して車室
内へ向かって空気を送風する送風機(7)と、冷却手段
(11)を通過した空気を乗員の顔部側へ吹き出すフェ
イス吹出口(22)と、冷却手段(11)を通過した空
気を乗員の足元側へ吹き出すフット吹出口(23)と、
車室内への吹出空気の目標吹出温度(TAO)を算出す
る算出手段(S3)と、目標吹出温度(TAO)の変化
に応じてフェイス吹出口(22)およびフット吹出口
(23)の開閉を制御する吹出モード制御手段(S6)
とを備え、目標吹出温度(TAO)が設定温度(T2)
より低い低温域では、吹出モード制御手段(S6)によ
りフェイス吹出口(22)およびフット吹出口(23)
の両方を開放するバイレベルモードを設定し、目標吹出
温度(TAO)が設定温度(T2)まで上昇すると、吹
出モード制御手段(S6)によりフット吹出口(23)
を閉じてフェイス吹出口(22)を開放するフェイスモ
ードに切り替えるようになっており、更に、バイレベル
モードにおいて、フット吹出口(23)からの風量割合
を20%以下に設定することを特徴とする。
【0021】これにより、請求項1と同様に、冷房開始
時にバイレベルモードを設定して乗員の足元部の熱気を
速やかにとることができ、冷房フィーリングを向上でき
る。
【0022】しかも、バイレベルモードにおける、フッ
ト吹出口(23)からの風量割合を20%以下に設定す
るから、請求項2と同様に、バイレベルモード時にフッ
ト吹出口(23)から大量の冷風が過剰に吹き出して足
元部が寒くなるという不具合が発生しない。同時に、フ
ット吹出口(23)からの風量割合の抑制により、吹出
モード切替前後におけるフット吹出風量、フェイス吹出
風量の急変化抑制効果を高めることができる。
【0023】請求項5に記載の発明では、請求項1ない
し4のいずれか1つにおいて、送風機(7)により車室
内へ向かって空気が流れる空気通路(2a)に、熱交換
手段として冷却手段(11)のみを設けることを特徴と
する。
【0024】これにより、冷却手段(11)のみを有す
る冷房専用型の車両用空調装置において、上述の各請求
項の作用効果を発揮できる。
【0025】請求項6に記載の発明のように、請求項5
において、吹出モード制御手段(S6)は、目標吹出温
度(TAO)の変化に応じてバイレベルモードとフェイ
スモードの切替のみを行うようにすれば、吹出モードの
切替制御が簡単となる。
【0026】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
ないし図3に基づいて説明する。図1は加熱手段を備え
ず冷房機能のみを発揮する冷房専用型の車両用空調装置
の全体構成図であって、車室内への吹出空気温度の制
御、吹出モードの切替、風量制御等をオート制御する空
調装置(オートクーラ)を示している。
【0028】本実施形態の空調ユニット1は、車両走行
用エンジンEを搭載する車両の車室内を空調するための
もので、車室内の計器盤内側等に配置される。空調ユニ
ット1における各種空調機器は空調制御装置(エアコン
ECU)10によって制御されるようになっている。
【0029】空調ユニット1は、車室内へ向かって空調
空気が流れる空気通路2aを形成する空調ケース2を備
えている。この空調ケース2の最も空気上流側には、外
気吸込口3および内気吸込口4が開口した内外気切替箱
5が設けられており、この内外気切替箱5の内側には内
外気切替ドア5aが回転可能に取り付けられている。こ
の内外気切替ドア5aはサーボモータ(駆動手段)6に
よって駆動されて、外気吸込口3より車室外空気(外
気)を導入する外気導入モードと内気吸込口4より車室
内空気(内気)を導入する内気循環モードとを切り替え
る。
【0030】次に、内外気切替箱5よりも空気下流側に
は送風機7が設けられている。この送風機7は車室内に
向かう空気流を発生させる遠心式ファン7aと、この遠
心式ファン7aを回転駆動するモータ7bと、空調ケー
ス2に一体成形されたスクロールケーシング7cとから
構成されている。なお、モータ7bは、送風機駆動回路
8によって印加電圧(送風機制御電圧)が制御される。
【0031】次に、遠心式送風機7よりも空気下流側に
は蒸発器(冷却手段)11が、空調ケース2内の空気通
路2aの全面を横切るように配されている。この蒸発器
11は冷凍サイクルRの低圧冷媒の蒸発潜熱により通過
空気を冷却除湿する冷却用熱交換器である。
【0032】冷凍サイクルRは、車両のエンジンEの駆
動力によって電磁クラッチ12aを介して駆動される圧
縮機12を備えている。この圧縮機12から吐出された
高圧ガス冷媒は凝縮器13にて冷却され、凝縮する。凝
縮器13から流出した冷媒は受液器(気液分離器)14
にて気液分離され、液冷媒を溜める。受液器14から流
出した高圧液冷媒は膨張弁(減圧手段)15にて減圧膨
張し、低圧の気液2相状態となり、この低圧冷媒が蒸発
器11に流入して空調ケース2内の送風空気から吸熱し
て蒸発する。
【0033】なお、圧縮機12の電磁クラッチ12a
は、圧縮機駆動回路16により通電が断続され、それに
より、圧縮機12の作動が断続制御される。そして、圧
縮機12の作動の断続により、蒸発器11による空気の
冷却除湿作用が断続され、蒸発器11の吹出空気温度T
eを調節できる。
【0034】なお、本実施形態ではヒータコア等の加熱
手段およびエアミックスドア等の温度調節手段を有さな
い冷房専用タイプの空調装置であるので、圧縮機駆動回
路16による電磁クラッチ12aの通電制御により蒸発
器11の吹出空気温度Teを調節することにより、車室
内への吹出空気温度を調節できる。
【0035】次に、空調ケース2の最も下流側には、車
両のフロントガラス(窓ガラス)の内面に向けて空調空
気を吹出すデフロスタ吹出口21、乗員の顔部(上半
身)に向けて空調空気を吹出すフェイス吹出口22、乗
員の足元部に向けて空調空気を吹出すフット吹出口23
が設けられている。そして、これらの吹出口21、2
2、23の空気上流部には、デフロスタドア24とフェ
イスフット切替ドア25がそれぞれ回転可能に設けられ
ている。これらのドア24、25はそれぞれサーボモー
タ(駆動手段)26、27によって駆動されて、フェイ
スモード、バイレベルモード、およびデフロスタモード
のいずれかの1つの吹出モードを設定する。
【0036】なお、フェイスモードは、フェイス吹出口
22のみを開放して空調空気を乗員の顔部に向けて吹き
出す吹出モードである。また、バイレベル(B/L)モ
ードは、ドア25によりフェイス吹出口22とフット吹
出口23の両方を開放して空調空気を乗員の顔部と足元
部に向けて吹き出す吹出モードである。そして、デフロ
スタモードは、デフロスタ吹出口21のみを開放して空
調空気をフロントガラスの内面に向けて吹き出す吹出モ
ードである。
【0037】因みに、これらのモードのうちデフロスタ
モードは、後述の吹出モード切替スイッチ32によるマ
ニュアル設定時にのみ使用され、オート制御時には設定
されることのないモードである。また、バイレベル(B
/L)モードにおいて、フェイス吹出口22から吹き出
されるフェイス吹出風量と、フット吹出口23から吹き
出されるフット吹出風量との配風比は、フット吹出風量
が十分小さくなるように設定している。具体的には、フ
ェイス吹出風量:フット吹出風量=8:2の割合に設定
している。
【0038】空調制御装置10は、内部にCPU、RO
M、RAM等を含んで構成される周知のマイクロコンピ
ュータが設けられている。そして、空調制御装置10
は、予めROMに記憶された制御プログラムに基づい
て、サーボモータ6、26、27を通電制御するととも
に、送風機駆動回路8を介してモータ7bを、また、圧
縮機駆動回路16を介して電磁クラッチ12aをそれぞ
れ通電制御する。
【0039】空調制御装置10の入力端子には、車室内
の運転席前方に配置される空調操作パネル28からの操
作信号が入力される。この空調操作パネル28には、圧
縮機12の作動指令信号を出すエアコンスイツチ29、
送風機7の風量をマニュアル設定する風量スイツチ3
0、内外気モードをマニュアル設定する内外気切替スイ
ツチ31、吹出モードとしてデフロスタモード、フェイ
スモード、バイレベルモードをマニュアル設定する吹出
モード切替スイッチ32、車室内の希望温度を設定する
温度設定スイッチ33、空調のオート制御を設定するオ
ートスイッチ34等が設けられている。
【0040】また、空調制御装置10は各種センサから
のセンサ信号が入力されるように構成されている。すな
わち、空調制御装置10の入力端子には、車室内の空気
温度(内気温度)Trを検出する内気温センサ35、車
室外の空気温度(外気温度)Tamを検出する外気温セ
ンサ36、車室内に照射される日射量Tsを検出する日
射センサ37、蒸発器11の吹出直後の空気温度(蒸発
器温度)Teを検出する蒸発器吹出温度センサ38等が
接続されている。
【0041】なお、蒸発器11の下流側にはヒータコア
等の加熱手段を備えていないから、蒸発器吹出温度Te
は空調ケース2から車室内へ吹き出す空気の吹出温度で
もある。
【0042】次に、本実施形態の作動を説明する。図2
は空調制御装置10による制御内容の概要を示すフロー
チャートであり、先ず、車両エンジンEのイグニッショ
ンスイッチ(図示せず)がONされて空調制御装置10
に電源が供給されると、図2の制御ルーチンの実行が開
始され、ステップS1にて、先ず、データ処理用メモリ
(RAM)の記憶内容等を初期化する。次に、ステップ
S2にて、空調操作パネル28の各種スイッチ29〜3
4からのスイッチ信号および各種センサ35〜38から
のセンサ信号を読み込む。
【0043】次に、ステップS3にて下記の数式1に基
づいて目標吹出温度TAOを算出する。この目標吹出温
度TAOは、車室の熱負荷変動にかかわらず、車室内温
度を乗員の設定温度Tsetに維持するために必要な吹
出温度である。
【0044】
【数1】TAO=Kset・Tset−Kr・Tr−K
am・Tam−Ks・Ts−C 但し、Tsetは温度設定スイッチ33の設定温度、T
rは内気温センサ35にて検出した内気温度、Tamは
外気温センサ36にて検出した外気温度、Tsは日射セ
ンサ37にて検出した日射量である。また、Kset、
Kr、Kam、Ksは、それぞれ温度設定ゲイン、内気
温ゲイン、外気温ゲイン、日射量ゲインを表し、Cは補
正定数を表す。
【0045】次に、ステップS4にて送風機制御電圧
(送風機モータ7bの印加電圧)を決定する。具体的に
は、オートスイッチ34が投入されたオート制御時に
は、上記目標吹出温度TAOに基づいて図3ののごと
く決定する。すなわち、TAOが設定温度T1、例え
ば、−29℃より低い低温域では、送風機制御電圧を最
大電圧(13V)として、送風機7の回転数(風量)を
最大とする。
【0046】そして、TAOが設定温度T1を上回る
と、送風機制御電圧を連続的に徐々に低下させ、そし
て、TAOが設定温度T4、例えば、13℃まで上昇す
ると、送風機制御電圧を最小電圧(3.7V)に低下さ
せ、これ以後はTAOが更に上昇しても送風機制御電圧
を最小電圧(3.7V)に維持する。なお、乗員が風量
スイッチ30を操作して、風量をマニュアル設定してい
るときは、風量設定スイッチ30にて設定された風量レ
ベルに対応した送風機制御電圧を決定する。
【0047】次に、ステップS5にて内外気モードを決
定する。具体的には、オート制御時には内外気モードを
内気循環モードに固定する。また、乗員が内外気切替ス
イッチ31を操作したときはそのスイッチ操作により設
定された内外気モードを決定する。
【0048】次に、ステップS6にて吹出モードを決定
する。具体的には、オート制御時には、目標吹出温度T
AOに基づいて図3ののごとく吹出モードを決定す
る。すなわち、TAOが設定温度T1より所定温度だけ
高い設定温度T2例えば、−18℃より低い低温域では
フェイス吹出口22とフット吹出口23を両方開放する
バイレベルモードを決定する。これに反し、TAOが設
定温度T2より高い温度になると、フェイス吹出口22
のみを開放するフェイスモードを決定する。また、乗員
が吹出モード切替スイッチ32を操作したときはそのス
イッチ操作により設定された吹出モードを決定する。
【0049】次に、ステップS7にて圧縮機12の作動
の断続制御、すなわち、圧縮機12の電磁クラッチ12
aの接続(ON)および遮断(OFF)を決定する。こ
の電磁クラッチ12aの断続(ON−OFF)は目標蒸
発器温度TEOと蒸発器吹出温度センサ38により検出
される実際の蒸発器吹出温度Teとを比較して電磁クラ
ッチへの印加電圧を決定(断続)し、圧縮機作動の断続
(ON−OFF)を決定する。
【0050】より具体的に説明すると、目標蒸発器温度
TEOは、図3のに示すように、TAOの変化に応じ
て決定されるものであって、TAOが設定温度T3例え
ば、−7℃より低い低温域では、TEOは蒸発器11の
フロスト(着霜)を防止するためのフロスト限界温度
(最低温度)TL例えば、3℃に維持される。そして、
TAOが設定温度T3より高い温度になると、TAOの
上昇に比例してTEOが上昇する。
【0051】TAOが設定温度T5より高い温度になる
と、TEOは最高温度TH例えば、12℃に維持され
る。ここで、TEOの最高温度THは蒸発器11での異
臭防止等の理由にて設定する。
【0052】そして、図3のに示すように、圧縮機作
動のハンチング防止のために、実際の蒸発器吹出温度T
eの比較対象の目標値としてTEOと、TEO+1℃の
2つを設定して、TeがTEO+1℃を上回ると、圧縮
機12をON状態とし、そして、蒸発器11の冷却作用
によりTeがTEOより低下すると、圧縮機12をOF
F状態とする。
【0053】最後に、ステップS8にて上記ステップS
4〜S7で決定した制御信号をサーボモータ6、26、
27、送風機駆動回路8、圧縮機駆動回路16等に出力
して、内外気切替ドア5a、送風機モータ7b、デフロ
スタドア24、フェイス・フット切替ドア25、電磁ク
ラッチ12a等を制御する。その後に、ステップS2の
制御処理に戻る。
【0054】ここで、従来のヒータコア付きの通常の空
調装置における空調のオート制御と本実施形態との比較
を行うと、この通常の空調装置では、TAOが設定温度
T5より高い温度、例えば、TAO=35℃付近までフ
ェイスモードを維持し、そして、TAOが35℃付近の
設定温度を上回ると、フェイスモードからバイレベルモ
ードに切り替えている。従って、本実施形態におけるバ
イレベルモードからフェイスモードへの切替のための設
定温度T2は、通常の空調装置におけるフェイスモード
からバイレベルモードへの切替のための設定温度よりは
るかに低い温度である。
【0055】また、従来の通常の空調装置では、フェイ
スモードにおいて、例えば、TAOが−20℃付近の設
定温度よりも低温であると送風機電圧を最大電圧に維持
し、そして、TAOが−20℃付近付近の設定温度を上
回ると、送風機電圧を徐々に低下させている。従って、
本実施形態において送風機電圧の低下を開始する設定温
度T1(=−29℃)は、通常の空調装置における送風
機電圧の低下開始の設定温度よりはるかに低い温度であ
る。
【0056】なお、本実施形態において、図2のステッ
プS3は本発明の目標吹出温度算出手段を構成し、ま
た、ステップS4は本発明の風量制御手段を構成し、ま
た、ステップS6は本発明の吹出モード制御手段を構成
する。
【0057】次に、本実施形態の作用効果を説明する。
【0058】(1)目標吹出温度TAOは数式1から理
解されるように車室の冷房熱負荷条件と乗員の設定温度
Tsetに基づいて算出されるので、酷暑地域での冷房
開始時のように、内気温Tr、外気温Tam、及び日射
量Tsが何れも高い値となり、冷房熱負荷が非常に大き
いときには、TAOが設定温度T2より十分低い値とな
る。これにより、オート制御時にはTAOに基づいてバ
イレベルモードを自動的に設定できる。
【0059】従って、酷暑地域での冷房開始時にフェイ
ス吹出口22とフット吹出口23の両方から冷風を吹き
出して、乗員の顔部側のみならず、乗員の足元側にも冷
風を吹き出すことができる。これにより、冷房開始後に
乗員の足元部の熱気を速やかにとることができ、冷房フ
ーリングを向上できる。また、このとき、送風機電圧が
最大電圧(13V)となり、車室内への吹出風量は最大
値となり、最大冷房能力を発揮できる。
【0060】(2)上記のバイレベルモードにおいてフ
ェイス・フット切替ドア25を図1の破線で示す中間開
度位置25aに操作して、フェイス吹出口22の開度を
大きくし、フット吹出口23の開度を小さくする。これ
により、フット吹出風量割合を20%以下に抑えている
ので、バイレベルモード時にフット吹出口23から大量
の冷風が過剰に吹き出して足元部が寒くなるという不具
合が発生しない。
【0061】(3)冷房開始後、車室内への冷風の吹き
出しにより内気温が低下していくと、TAOが次第に上
昇していく。そして、TAOが設定温度T1まで上昇す
ると、先ず、送風機電圧が低下し始める。そして、TA
Oが設定温度T2(T2>T1)まで上昇すると、バイ
レベルモードを自動的にフェイスモードに切り替える。
このフェイスモードへの切替時点では、送風機電圧が最
大電圧の13Vから10.2Vまで低下し、風量は最大
風量から例えば、17%程度低下している。
【0062】このように、送風機7の風量が低下してか
ら、バイレベルモード→フェイスモードへの切替を行う
とともに、バイレベルモード時におけるフット吹出風量
割合を元々20%以下に抑えているから、モード切替の
直前では既にフット吹出風量が十分小さくなっている。
このため、モード切替の前後でフット吹出風量が大風量
から急激に零に急変化したという印象を乗員に与えな
い。
【0063】同様に、フェイス吹出風量についても、モ
ード切替の前後で急変化したという印象を乗員に与えな
い。このため、モード切替に伴う違和感(不快感)を防
止でき、より一層快適な冷房自動制御を実現できる。
【0064】(他の実施形態)なお、上記の実施形態で
は、1つのフェイス・フット切替ドア25によりフェイ
ス吹出口22とフット吹出口23を開閉する場合につい
て説明したが、フェイス吹出口22とフット吹出口23
にそれぞれ専用のフェイスドア、フットドアを設けて、
フェイス吹出口22とフット吹出口23を開閉するよう
にしてもよい。
【0065】また、上記の実施形態では、吹出モードと
して、バイレベルモード、フェイスモードおよびデフロ
スタモードを設定する場合について説明したが、必要に
応じて、例えば、フット吹出口23のみを開放するフッ
トモード、デフロスタ吹出口21とフット吹出口23の
両方を開放するフットデフロスタモード等を設定するよ
うにしてもよい。
【0066】また、上記の実施形態では、送風機電圧
(風量)および目標蒸発器温度TEOをともに連続的に
徐変させる場合について説明したが、送風機電圧(風
量)および目標蒸発器温度TEOをステップ的に変化さ
せるようにしてもよい。
【0067】また、上記の実施形態では、オート制御時
に内外気モードを内気循環モードに固定する場合につい
て説明したが、窓ガラスが曇り易い条件を判定した場合
には外気導入モードにして、内気に比べて湿度の低い外
気を蒸発器11で冷却することにより窓ガラスの防曇性
を向上させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す車両用空調装置の全
体構成図である。
【図2】本発明の一実施形態の作動を説明するフローチ
ャートである。
【図3】本発明の一実施形態の作動特性図である。
【符号の説明】
7…送風機、11…蒸発器(冷却手段)、21…デフロ
スタ吹出口、22…フェイス吹出口、23…フット吹出
口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅木 真治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 北澤 栄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 川本 泰之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3L011 CP04 3L060 AA05 CC02 CC03 DD02 DD07 EE02 EE05 EE26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を冷却する冷却手段(11)と、 前記冷却手段(11)を通して車室内へ向かって空気を
    送風する送風機(7)と、 前記冷却手段(11)を通過した空気を乗員の顔部側へ
    吹き出すフェイス吹出口(22)と、 前記冷却手段(11)を通過した空気を乗員の足元側へ
    吹き出すフット吹出口(23)と、 車室内への吹出空気の目標吹出温度(TAO)を算出す
    る算出手段(S3)と、 前記目標吹出温度(TAO)の変化に応じて前記送風機
    (7)の風量を制御する風量制御手段(S4)と、 前記目標吹出温度(TAO)の変化に応じて前記フェイ
    ス吹出口(22)およびフット吹出口(23)の開閉を
    制御する吹出モード制御手段(S6)とを備え、 前記目標吹出温度(TAO)の設定温度として第1設定
    温度(T1)と、前記第1設定温度(T1)より所定温
    度高い第2設定温度(T2)とを設定し、 前記目標吹出温度(TAO)が前記第2設定温度(T
    2)より低い低温域では、前記吹出モード制御手段(S
    6)により前記フェイス吹出口(22)および前記フッ
    ト吹出口(23)の両方を開放するバイレベルモードを
    設定し、 前記目標吹出温度(TAO)が前記第1設定温度(T
    1)まで上昇すると、前記風量制御手段(S4)により
    前記送風機(7)の風量を低下させ、 その後、前記目標吹出温度(TAO)が前記第2設定温
    度(T2)まで上昇すると、前記吹出モード制御手段
    (S6)により前記フット吹出口(23)を閉じて前記
    フェイス吹出口(22)を開放するフェイスモードに切
    り替えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記バイレベルモードにおいて、前記フ
    ット吹出口(23)からの風量割合を20%以下に設定
    することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1設定温度(T1)および前記第
    2設定温度(T2)は0℃以下の低温域の温度であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用空調装
    置。
  4. 【請求項4】 空気を冷却する冷却手段(11)と、 前記冷却手段(11)を通して車室内へ向かって空気を
    送風する送風機(7)と、 前記冷却手段(11)を通過した空気を乗員の顔部側へ
    吹き出すフェイス吹出口(22)と、 前記冷却手段(11)を通過した空気を乗員の足元側へ
    吹き出すフット吹出口(23)と、 車室内への吹出空気の目標吹出温度(TAO)を算出す
    る算出手段(S3)と、 前記目標吹出温度(TAO)の変化に応じて前記フェイ
    ス吹出口(22)およびフット吹出口(23)の開閉を
    制御する吹出モード制御手段(S6)とを備え、 前記目標吹出温度(TAO)が設定温度(T2)より低
    い低温域では、前記吹出モード制御手段(S6)により
    前記フェイス吹出口(22)および前記フット吹出口
    (23)の両方を開放するバイレベルモードを設定し、 前記目標吹出温度(TAO)が前記設定温度(T2)ま
    で上昇すると、前記吹出モード制御手段(S6)により
    前記フット吹出口(23)を閉じて前記フェイス吹出口
    (22)を開放するフェイスモードに切り替えるように
    なっており、 更に、前記バイレベルモードにおいて、前記フット吹出
    口(23)からの風量割合を20%以下に設定すること
    を特徴とする車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記送風機(7)により車室内へ向かっ
    て空気が流れる空気通路(2a)に、熱交換手段として
    前記冷却手段(11)のみを設けることを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装
    置。
  6. 【請求項6】 前記吹出モード制御手段(S6)は、前
    記目標吹出温度(TAO)の変化に応じて前記バイレベ
    ルモードと前記フェイスモードの切替のみを行うことを
    特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
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