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JP2002285942A - エンジン始動装置 - Google Patents

エンジン始動装置

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Publication number
JP2002285942A
JP2002285942A JP2001090196A JP2001090196A JP2002285942A JP 2002285942 A JP2002285942 A JP 2002285942A JP 2001090196 A JP2001090196 A JP 2001090196A JP 2001090196 A JP2001090196 A JP 2001090196A JP 2002285942 A JP2002285942 A JP 2002285942A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
engine
driven
meshing
slider
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2001090196A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Tanaka
正志 田中
Mikihiro Takano
幹広 高野
Takashi Aoki
青木  隆
Nobuyuki Hiramatsu
伸行 平松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2001090196A priority Critical patent/JP2002285942A/ja
Publication of JP2002285942A publication Critical patent/JP2002285942A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン始動時にギヤ同士が噛み合った状態
で回転する際の騒音を低減できるとともに、エンジン始
動用のギヤの離脱性を向上させることができるエンジン
始動装置を提供する。 【解決手段】 エンジン始動装置1は、ヘリカルギヤで
あるリングギヤ5と、ヘリカルスプライン6が形成され
た回転軸3bを有する始動モータ3と、回転軸3b上に
設けられ、リングギヤ5に噛み合うピニオンギヤ11と
ヘリカルスプライン6に噛み合うヘリカルスプライン1
3とを有し、ヘリカルスプライン13,6同士の噛み合
いによりピニオンギヤ11がリングギヤ5と噛み合う位
置と噛み合わない位置との間で回転軸3bの軸線方向に
移動自在のスライダ10とを備え、ヘリカルスプライン
13,6の歯のねじれの向きの設定により、回転軸3b
が回転しているときに噛み合い位置側向きのスラスト力
F2がスライダ10に作用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、始動モータでエン
ジンを回転駆動することによりエンジンを始動するエン
ジン始動装置に関し、特に、始動モータに接続した回転
軸上のギヤを、回転軸とのヘリカルスプラインの噛み合
いにより始動モータの回転に伴って発生するスラスト力
で移動させ、エンジンに接続したギヤに噛み合わせるこ
とによって、エンジンを始動する、いわゆるベンディッ
クス式(慣性摺動式)のエンジン始動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のベンディックス式のエンジン始動
装置として、例えば特開平6−58234号公報に記載
されたものが知られている。図8に示すように、このエ
ンジン始動装置70は、エンジン始動時に起動され、所
定方向に回転する図示しない始動モータと、始動モータ
の回転軸71上に軸線方向に移動可能に設けられたスラ
イダ72と、平歯車で構成され、エンジンのクランクシ
ャフト(いずれも図示せず)と一体のリングギヤ75
と、を備えている。始動モータの回転軸71の外周面に
は、ヘリカルスプライン71aが形成されている。ま
た、スライダ72は、ワンウェイクラッチ73とピニオ
ンギヤ74とを一体に組み立てたものであり、コイルば
ね76により反エンジン側(同図の右側)に常に付勢さ
れている。
【0003】このピニオンギヤ74は、リングギヤ75
と噛み合い可能な平歯車で構成されている。また、ワン
ウェイクラッチ73は、始動モータが所定方向に回転し
ているときに、ピニオンギヤ74の回転数が始動モータ
の回転数を上回ったときに、始動モータとピニオンギヤ
74との間でのトルクの伝達を遮断するように構成され
ている。さらに、ワンウェイクラッチ73のアウタケー
シングの内周面には、回転軸71のヘリカルスプライン
71aに噛み合うヘリカルスプライン73aが形成され
ている。これらのワンウェイクラッチ73および回転軸
71のヘリカルスプライン71a,73aの歯のねじれ
の向きは、回転軸71がワンウェイクラッチ73のアウ
タケーシングに対して相対的に所定方向に回転したとき
に、エンジン側向き(同図の左向き)のスラスト力がワ
ンウェイクラッチ73に作用するように設定されてい
る。
【0004】以上により、このエンジン始動装置70で
は、エンジンの始動時、始動モータが起動されることに
より、その回転軸71が所定方向に回転すると、スライ
ダ72は、その慣性により回転せずにそのままの状態に
留まろうとするため、回転軸71がスライダ72に対し
て所定方向に相対的に回転する。これにより、上述した
ヘリカルスプライン71a,73aの歯のねじれの向き
の設定により、エンジン側向きのスラスト力がワンウェ
イクラッチ73のアウタケーシングに作用するので、ス
ライダ72のピニオンギヤ74は、コイルばね76の付
勢力に抗しながらエンジンに向かって移動し、リングギ
ヤ75に噛み合う。その結果、始動モータの回転力がワ
ンウェイクラッチ73、ピニオンギヤ74およびリング
ギヤ75を介してクランクシャフトに伝達され、エンジ
ンが始動する。
【0005】そして、エンジンの始動後、その回転上昇
に伴ってリングギヤ75の回転が上昇することで、これ
に噛み合うピニオンギヤ74の回転数が回転軸71の回
転数を上回ると、ワンウェイクラッチ73の作用によ
り、ピニオンギヤ74から回転軸71側へのトルクの伝
達が遮断されるとともに、上記ヘリカルスプライン71
a,73aによるエンジン側向きのスラスト力はピニオ
ンギヤ74に作用しなくなる。これにより、コイルばね
76の付勢力によって、スライダ72はヘリカルスプラ
イン71aに案内されながら始動モータ側に移動し、ピ
ニオンギヤ74がリングギヤ75から離脱する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のエンジン始
動装置70によれば、ピニオンギヤ74およびリングギ
ヤ75がいずれも平歯車で構成されているため、エンジ
ン始動時、ピニオンギヤ74がリングギヤ75に噛み合
った状態で回転する際に、比較的、大きな騒音が発生す
るという問題がある。特に、近年、燃費の向上および排
気ガス量の低減を目的として、信号待ちや踏切待ちのと
きなどにアイドル運転を自動的に停止し、発進時に自動
的に再始動する、いわゆるアイドルストップ運転式の車
両が次第に使用されるようになってきている。このよう
な車両に従来のエンジン始動装置70を用いた場合、エ
ンジンの再始動が頻繁に実行されるため、上記の問題が
顕著になってしまう。また、リングギヤ75からのピニ
オンギヤ74の離脱を、コイルばね76の付勢力のみに
依存して行っているので、この離脱動作が円滑に行われ
ないことがあり、この離脱動作を確実に行うためには、
かなり大きな付勢力を備えたコイルばね76を用いなけ
ればならない。
【0007】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、エンジン始動時にギヤ同士が噛み合った状
態で回転する際の騒音を低減できるとともに、エンジン
始動用のギヤの離脱性を向上させることができるエンジ
ン始動装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に係るエンジン始動装置1は、ヘリカルギ
ヤで構成され、エンジンに接続された被駆動ギヤ(リン
グギヤ5)と、エンジンの始動時に所定の回転方向に起
動される始動モータ3と、外周面に形成されたヘリカル
スプライン6を有し、始動モータ3により回転駆動され
る回転軸3bと、回転軸3b上に設けられ、被駆動ギヤ
(リングギヤ5)に噛み合うヘリカルギヤで構成された
駆動ギヤ(ピニオンギヤ11)を外周面に有するととも
に、回転軸3bのヘリカルスプライン6に噛み合うヘリ
カルスプライン13を内孔の周面に有し、ヘリカルスプ
ライン13,6の互いの噛み合いにより駆動ギヤ(ピニ
オンギヤ11)が被駆動ギヤ(リングギヤ5)と噛み合
う噛み合い位置と噛み合わない非噛み合い位置との間で
回転軸3bの軸線方向に移動自在のスライダ10と、を
備え、スライダ10および回転軸3bのヘリカルスプラ
イン13,6の歯のねじれの向きは、始動モータ3によ
り回転軸3bが回転駆動されているときにスライダ10
に作用する、ヘリカルスプライン13,6の互いの噛み
合いによるスラスト力F2の向きが、噛み合い位置側向
きになるように設定されていることを特徴とする。
【0009】この請求項1のエンジン始動装置によれ
ば、エンジンの始動時、起動された始動モータより回転
軸が所定の回転方向に回転駆動されると、互いに噛み合
うスライダおよび回転軸のヘリカルスプラインの歯のね
じれの向きにより、噛み合い位置側向きのスラスト力が
スライダに作用するので、スライダは回転軸のヘリカル
スプラインに沿って噛み合い位置側に移動し、その駆動
ギヤが被駆動ギヤと噛み合う。これにより、始動モータ
の動力が駆動ギヤおよび被駆動ギヤを介してエンジンに
伝達されることによって、エンジンが始動する。この場
合、駆動ギヤおよび被駆動ギヤがいずれもヘリカルギヤ
で構成されているので、両ギヤが噛み合った状態で回転
する際に発生する騒音を、従来の平歯車同士の場合より
も低減することができ、すなわち始動時の騒音を低減す
ることができる。したがって、特に、アイドルストップ
運転式の車両に好適なエンジン始動装置を提供すること
ができる。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
エンジン始動装置1において、駆動ギヤ(ピニオンギヤ
11)および被駆動ギヤ(リングギヤ5)の歯のねじれ
の向きは、駆動ギヤ(ピニオンギヤ11)および被駆動
ギヤ(リングギヤ5)の噛み合いによりスライダ10に
作用するスラスト力F1,F1’の向きが、エンジンの
始動時に被駆動ギヤ(リングギヤ5)が始動モータ3に
より回転駆動されているときには噛み合い位置側向きに
なり、かつエンジンの始動後に駆動ギヤ(ピニオンギヤ
11)がエンジンにより回転駆動されているときには非
噛み合い位置側向きになるように設定されていることを
特徴とする。
【0011】この請求項2のエンジン始動装置によれ
ば、駆動ギヤおよび被駆動ギヤの歯のねじれの向きの設
定によって、駆動ギヤおよび被駆動ギヤの噛み合いによ
りスライダに作用するスラスト力の向きが、エンジンの
始動時に被駆動ギヤが始動モータにより回転駆動されて
いるときには噛み合い位置側向きになるので、この駆動
ギヤおよび被駆動ギヤの噛み合いによるスラスト力と、
上記ヘリカルスプラインの互いの噛み合いによるスラス
ト力との合力が、駆動ギヤを被駆動ギヤに引き込むよう
にスライダに作用する。これにより、駆動ギヤを被駆動
ギヤに確実に噛み合わせることができ、エンジンを円滑
かつより確実に始動できる。また、駆動ギヤおよび被駆
動ギヤの歯のねじれの向きの設定によって、駆動ギヤお
よび被駆動ギヤの噛み合いによりスライダに作用するス
ラスト力の向きが、エンジンの始動後に駆動ギヤがエン
ジンにより回転駆動されているときには非噛み合い位置
側向きになるので、エンジンの始動後、始動モータを停
止することで、このスラスト力により、駆動ギヤを被駆
動ギヤから離脱させることができる。したがって、駆動
ギヤを被駆動ギヤから離脱させるためのコイルばねを省
略することが可能になる。
【0012】請求項3に係る発明は、請求項2に記載の
エンジン始動装置1において、スライダ10のヘリカル
スプライン13と駆動ギヤ(ピニオンギヤ11)の間に
設けられ、エンジンにより回転駆動される駆動ギヤ(ピ
ニオンギヤ11)の回転数が始動モータ3により回転駆
動される回転軸3bの回転数を上回ったときに、駆動ギ
ヤ(ピニオンギヤ11)からヘリカルスプライン13へ
の回転力の伝達を遮断するワンウェイクラッチ12をさ
らに備え、始動モータ3により回転軸3bが回転駆動さ
れているときのヘリカルスプライン13,6の互いの噛
み合いによる噛み合い位置側向きのスラスト力F2は、
駆動ギヤ(ピニオンギヤ11)がエンジンにより回転駆
動されているときの駆動ギヤ(ピニオンギヤ11)およ
び被駆動ギヤ(リングギヤ5)の噛み合いによる非噛み
合い位置側向きのスラスト力F1’よりも大きい関係に
設定されていることを特徴とする。
【0013】この請求項3のエンジン始動装置によれ
ば、ワンウェイクラッチにより、通常時は始動モータの
回転力がスライダのヘリカルスプラインから駆動ギヤに
伝達されるとともに、エンジンにより回転駆動される駆
動ギヤの回転数が始動モータにより回転駆動される回転
軸の回転数を上回ったときに、駆動ギヤからヘリカルス
プラインへの回転力の伝達が遮断される。このため、エ
ンジンの始動後、エンジンにより回転駆動される駆動ギ
ヤの回転数が始動モータにより回転駆動される回転軸の
回転数を上回った後も、始動モータの運転を継続するこ
とにより、ヘリカルスプラインの互いの噛み合いによる
スラスト力がスライダに噛み合い位置側向きに作用する
とともに、エンジンで駆動ギヤが回転駆動されることに
より、駆動ギヤおよび被駆動ギヤの噛み合いによるスラ
スト力が非噛み合い位置側向きに作用する。この場合、
ヘリカルスプラインによるスラスト力は、駆動ギヤおよ
び被駆動ギヤの噛み合いによるスラスト力よりも大きい
関係に設定されているので、スライダには、これらの2
つのスラスト力の差に相当する力が噛み合い位置側向き
に作用する。したがって、エンジンの始動後、始動モー
タで回転軸を回転駆動している限り、駆動ギヤおよび被
駆動ギヤは互いに噛み合った状態に保持される。これに
より、始動モータでエンジンを回転駆動可能な状態を、
エンジンの回転が安定した状態になるまで維持すること
ができ、エンジンをより一層、確実に始動することがで
きる。
【0014】請求項4に係る発明は、請求項2または3
に記載のエンジン始動装置1において、スライダ10を
所定の付勢力Fkで非噛み合い位置側に向かって付勢す
る付勢手段(コイルばね4)をさらに備えることを特徴
とする。
【0015】この請求項4のエンジン始動装置によれ
ば、上記駆動ギヤおよび被駆動ギヤの歯のねじれの向き
によるスラスト力に加えて、付勢手段の所定の付勢力が
駆動ギヤを被駆動ギヤから離脱させるようにスライダに
作用するので、従来のコイルばねのみで離脱させる場合
と比べて、エンジンの始動後、駆動ギヤの被駆動ギヤか
らの離脱を円滑かつより確実に行うことができる。ま
た、付勢手段の付勢力を、従来よりも小さい値に設定す
ることができるので、例えば付勢手段を従来と同様のコ
イルばねで構成した場合には、これを小型化・軽量化す
ることができる。
【0016】請求項5に係る発明は、請求項1に記載の
エンジン始動装置1において、スライダ10を所定の付
勢力Fkで非噛み合い位置側に付勢する付勢手段(コイ
ルばね4)をさらに備え、駆動ギヤ(ピニオンギヤ1
1)および被駆動ギヤ(リングギヤ5)の歯のねじれの
向きは、駆動ギヤ(ピニオンギヤ11)および被駆動ギ
ヤ(リングギヤ5)の噛み合いによりスライダ10に作
用するスラスト力F1の向きが、エンジンの始動時に被
駆動ギヤ(リングギヤ5)が始動モータ3により回転駆
動されているときには非噛み合い位置側向きになり、か
つエンジンの始動後に駆動ギヤ(ピニオンギヤ11)が
エンジンにより回転駆動されているときには噛み合い位
置側向きになるように設定されており、エンジンの始動
時におけるヘリカルスプライン6,13の互いの噛み合
いによる噛み合い位置側向きのスラスト力F2は、エン
ジンの始動時における駆動ギヤ(ピニオンギヤ11)お
よび被駆動ギヤ(リングギヤ5)の噛み合いによる非噛
み合い位置側向きのスラスト力F1と、付勢手段の所定
の付勢力Fkとの合力(F1+Fk)よりも大きい関係
に設定されていることを特徴とする。
【0017】この請求項5のエンジン始動装置によれ
ば、駆動ギヤおよび被駆動ギヤの歯のねじれの向きの設
定によって、駆動ギヤおよび被駆動ギヤの噛み合いによ
りスライダに作用するスラスト力の向きが、エンジンの
始動時に被駆動ギヤが始動モータにより回転駆動されて
いるときには非噛み合い位置側向きになるので、このよ
うな駆動ギヤおよび被駆動ギヤの噛み合いによるスラス
ト力と、付勢手段による付勢力との合力が非噛み合い位
置側向きにスライダに作用するとともに、この合力より
も大きな、スライダおよび回転軸のヘリカルスプライン
による噛み合い位置側向きのスラスト力が、合力を打ち
消すように作用する。その結果、駆動ギヤを被駆動ギヤ
に噛み合わせることができ、エンジンを始動できる。
【0018】請求項6に係る発明は、請求項5に記載の
エンジン始動装置1において、スライダ10のヘリカル
スプライン13と駆動ギヤ(ピニオンギヤ11)の間に
設けられ、エンジンにより回転駆動される駆動ギヤ(ピ
ニオンギヤ11)の回転数が始動モータ3により回転駆
動される回転軸3bの回転数を上回ったときに、駆動ギ
ヤ(ピニオンギヤ11)からヘリカルスプライン13へ
の回転力の伝達を遮断するワンウェイクラッチ12をさ
らに備え、始動モータ3により回転軸3bが回転駆動さ
れているときのヘリカルスプライン13,6の互いの噛
み合いによる噛み合い位置側向きのスラスト力F2と、
駆動ギヤ(リングギヤ5)がエンジンにより回転駆動さ
れているときの駆動ギヤ(ピニオンギヤ11)および被
駆動ギヤ(リングギヤ5)の噛み合いによる噛み合い位
置側向きのスラスト力F1’との合力(F2+F1’)
が、付勢手段(コイルばね4)の所定の付勢力(最大値
Fkmax)よりも大きい関係に設定されており、付勢
手段の所定の付勢力Fkは、エンジンの始動後における
駆動ギヤ(ピニオンギヤ11)および被駆動ギヤ(リン
グギヤ5)の噛み合いによる噛み合い位置側向きのスラ
スト力F1’よりも大きい関係に設定されていることを
特徴とする。
【0019】この請求項6のエンジン始動装置によれ
ば、ワンウェイクラッチにより、通常時は始動モータの
回転力がスライダのヘリカルスプラインから駆動ギヤに
伝達されるとともに、エンジンにより回転駆動される駆
動ギヤの回転数が始動モータにより回転駆動される回転
軸の回転数を上回ったときに、駆動ギヤからヘリカルス
プラインへの回転力の伝達が遮断される。このため、エ
ンジンの始動後、エンジンにより回転駆動される駆動ギ
ヤの回転数が始動モータにより回転駆動される回転軸の
回転数を上回った後も、始動モータの運転を継続するこ
とにより、ヘリカルスプラインの互いの噛み合いによる
スラスト力と、駆動ギヤおよび被駆動ギヤの噛み合いに
よるスラスト力との合力が、スライダに噛み合い位置側
向きに作用するとともに、付勢手段の所定の付勢力がス
ライダに非噛み合い位置側向きに作用する。この場合、
上記2つのスラスト力の合力が、付勢手段の所定の付勢
力よりも大きい関係に設定されているので、スライダに
は、2つのスラスト力の合力と付勢力との差に相当する
力が噛み合い位置側向きに作用する。したがって、エン
ジンの始動後、始動モータで回転軸を回転駆動している
限り、駆動ギヤおよび被駆動ギヤは互いに噛み合った状
態に保持される。これにより、始動モータでエンジンを
回転駆動可能な状態を、エンジンが安定したアイドル運
転状態になるまで維持することができ、エンジンをより
一層、確実に始動することができる。また、付勢手段の
所定の付勢力が、エンジンの始動後に駆動ギヤがエンジ
ンにより回転駆動されているときの駆動ギヤおよび被駆
動ギヤの噛み合いによる噛み合い位置側向きのスラスト
力よりも大きい関係に設定されているので、エンジンの
始動後、始動モータを停止することで、付勢手段の付勢
力により、駆動ギヤを被駆動ギヤから離脱させることが
できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の一実施形態に係るエンジン始動装置について説明す
る。図1は、本実施形態のエンジン始動装置の一部を破
断した側面図であり、図の左側および右側がそれぞれ、
エンジン始動装置1および車両(図示せず)の前側およ
び後側に対応している。また、同図では、理解の容易化
のために断面部分のハッチングが省略されている(後述
する図2,図5も同様)。
【0021】このエンジン始動装置1は、後述するよう
に、ベンディックス式のものであり、図示しないエンジ
ンを始動するエンジン始動時には、始動モータ3を回転
させることにより、スライダ10のピニオンギヤ11
(駆動ギヤ)を前方に移動させ、エンジンのクランクシ
ャフト(図示せず)に設けたリングギヤ5(被駆動ギ
ヤ)に噛み合わせることで、エンジンを始動するもので
ある。
【0022】このエンジン始動装置1は、ケーシング2
と、ケーシング2に内蔵された始動モータ3と、この始
動モータ3の回転軸3b上に前後方向に移動自在に設け
られた上記スライダ10と、このスライダ10を始動モ
ータ3側に常に付勢するコイルばね4と、上記リングギ
ヤ5などで構成されている。このリングギヤ5は、ヘリ
カルギヤで構成されている。
【0023】この始動モータ3は、電気モータで構成さ
れ、エンジン始動時、図示しない制御装置から駆動電力
が供給されることにより起動し、所定方向(図3の矢印
Aの方向)に回転するとともに、エンジンの始動後、エ
ンジン回転数が所定回転数以上に上昇したときまたは運
転者が停止操作を行ったときに停止される。以下、この
所定方向の回転を「正回転」といい、これとは逆向きの
回転を「逆回転」という。また、始動モータ3は、図示
しないステータと、ステータに取り囲まれたロータ3a
などを備えている。
【0024】このロータ3aは、回転軸3bの周りにコ
イルを巻き付けたものであり、この回転軸3bは、前後
方向に延び、その前後端部がケーシング2に設けた2つ
の軸受7a,7bにより回転自在に支持されている。ま
た、回転軸3bのコイル巻き部分よりも前側には、その
外周面にヘリカルスプライン6が形成されている。
【0025】また、スライダ10は、ピニオンギヤ11
とワンウェイクラッチ12を一体に組み立てたものであ
り、前後方向に貫通する内孔を有するとともに、この内
孔の部分で回転軸3bに嵌合している。このピニオンギ
ヤ11は、その前部のギヤ部11aと、後部の円筒部と
を一体に形成したものである。このギヤ部11aは、前
記リングギヤ5に噛み合うヘリカルギヤで構成されてお
り、その歯およびリングギヤ5の歯のねじれの向きは、
以下のように設定されている。すなわち、ピニオンギヤ
11およびリングギヤ5が互いに噛み合っている状態に
おいて、正回転中のピニオンギヤ11によりリングギヤ
5が駆動されているときには、ピニオンギヤ11をリン
グギヤ5に引き込む向き(前向き)のスラスト力がピニ
オンギヤ11に作用するとともに、これとは逆に、リン
グギヤ5によりピニオンギヤ11が正回転方向に回転駆
動されているときには、ピニオンギヤ11をリングギヤ
5から押し出す向き(後ろ向き)のスラスト力がピニオ
ンギヤ11に作用するように設定されている。ヘリカル
ギヤ同士の噛み合いによってこれらのスラスト力が発生
する原理については周知であるので、説明は省略する。
【0026】また、図3に示すように、ピニオンギヤ1
1の上記円筒部の後端部は、上記ワンウェイクラッチ1
2のインナケーシング12aになっている。このワンウ
ェイクラッチ12は、ローラ式ワンウェイクラッチで構
成されており、上記インナケーシング12aおよびアウ
タケーシング12bと、これらの間に設けられた複数組
のローラ12cおよびコイルばね(図示せず)とを備え
ている。このワンウェイクラッチ12では、エンジン始
動時、始動モータ3によりピニオンギヤ11が正回転方
向に駆動されている場合には、回転軸3bのトルクが、
アウタケーシング12bからインナケーシング12aす
なわちピニオンギヤ11に伝達される。一方、エンジン
の始動後、エンジンによりリングギヤ5を介して回転駆
動されるピニオンギヤ11の回転数が回転軸3bの回転
数を上回った場合には、インナケーシング12aとアウ
タケーシング12bとの間、すなわちピニオンギヤ11
と回転軸3bとの間でのトルクの伝達が遮断される。
【0027】アウタケーシング12bの前部は、インナ
ケーシング12aとの間にローラ12cおよびコイルば
ねを内蔵する大径部になっており、後部は大径部の後端
から一体に後方に延びる小径部12dになっている。こ
の小径部12dの内周面には、回転軸3bのヘリカルス
プライン6に噛み合うヘリカルスプライン13が形成さ
れている。これらのヘリカルスプライン6,13の歯の
ねじれの向きは、回転軸3bがワンウェイクラッチ12
のアウタケーシング12bに対して相対的に正回転した
際に、前向きのスラスト力がワンウェイクラッチ12の
アウタケーシング12bに作用するように設定されてい
る。
【0028】スライダ10は、このヘリカルスプライン
6,13同士の噛み合いにより、ピニオンギヤ11がリ
ングギヤ5に噛み合わない非噛み合い位置(図2(a)
に示す位置)と、ピニオンギヤおよびリングギヤが、互
いの歯の接触面積が最も大きい状態で噛み合う最大噛み
合い位置(図2(b)に示す位置)との間で前後方向に
摺動可能である。
【0029】また、回転軸3bの前端部には、フランジ
状のストッパ8が取り付けられている。前記コイルばね
4は、このストッパ8とピニオンギヤ11との間に、こ
れらに当接した状態で配置されている。スライダ10
は、非噛み合い位置側から最大噛み合い位置に移動した
ときに、このストッパ8によりコイルばね4を介して移
動を阻止され、最大噛み合い位置に保持される。このコ
イルばね4は、その弾性係数に応じた付勢力Fkでスラ
イダ10を後ろ向きに常に付勢しており、その値は、ス
ライダ10が非噛み合い位置にあるときに、ばね長さが
最長となることで最小値Fkminになり、スライダ1
0が最大噛み合い位置にあるときに、ばね長さが最短と
なることで最大値Fkmaxになる。この付勢力Fkの
最小値Fkminおよび最大値Fkmaxの設定につい
ては、後述する。
【0030】以下、図2〜図4を参照しながら、エンジ
ン始動装置1の動作について説明する。始動時、制御装
置からの電力供給により始動モータ3が起動し、回転軸
3bが正回転すると、スライダ10は、その慣性により
回転せずにそのままの状態に留まろうとするため、回転
軸3bがスライダ10に対して相対的に正回転する。そ
れにより、上述したヘリカルスプライン6,13の歯の
ねじれの向きの設定によって、前向きのスラスト力F2
がワンウェイクラッチ12のアウタケーシング12bに
作用する(図3(a)参照)。このスラスト力F2の算
出式については後述する。この場合、これらのヘリカル
スプライン6,13の歯のねじれの向きは、スライダ1
0のピニオンギヤ11がリングギヤ5に噛み合うまで、
この前向きのスラスト力F2と付勢力Fkとの間に、F
2>Fkの関係が常に成立するように設定されている。
したがって、ピニオンギヤ11は、スラスト力F2から
付勢力Fkを差し引いた力(F2−Fk)で前方に押圧
されながら移動し、リングギヤ5に噛み合い始める。
【0031】このようにピニオンギヤ11がリングギヤ
5に噛み合い始めると、上述した両ギヤ5,11の歯の
ねじれの向きにより、前向きのスラスト力F1がピニオ
ンギヤ11に作用し始める(図3(a)参照)。すなわ
ち、スライダ10には、前向きの2つのスラスト力F
1,F2の合力(F1+F2)が作用する。
【0032】このスラスト力F1は下式(1)により算
出される。 F1=(tanβ1/r1)×Tmot …… (1) ここで、r1はピニオンギヤ11の噛み合いピッチ円の
半径を、β1はピニオンギヤ11の歯のねじれ角を、T
motは始動モータ3のトルクをそれぞれ示している。
【0033】また、スラスト力F2も、上記スラスト力
F1と同様に、下式(2)により算出される。 F2=(tanβ2/r2)×Tmot …… (2) ここで、r2はヘリカルスプライン6,13の噛み合い
ピッチ円の半径を、β2はヘリカルスプライン6,13
の歯のねじれ角を、Tmotは始動モータ3のトルクを
それぞれ示している。
【0034】また、前述したように、スライダ10に
は、コイルばね4から後ろ向きの付勢力Fkが常に作用
しており、この実施形態では、付勢力Fkおよび上記合
力(F1+F2)は、F1+F2>Fkの関係が常に成
立するように設定されている。この場合、前述したよう
に、付勢力Fkは最小値Fkmin以上で最大値Fkm
ax以下の範囲内で変化するため、上記式はF1+F2
>Fkmaxに置き換えられる。したがって、スライダ
10は、合力(F1+F2)から付勢力Fkを差し引い
た力[(F1+F2)−Fk]で前方に押圧され、最大
噛み合い位置まで移動し、リングギヤ5に十分に噛み合
うとともに、ストッパ8により最大噛み合い位置に保持
される。その結果、始動モータ3により、エンジンがリ
ングギヤ5およびピニオンギヤ11を介して回転駆動さ
れる。
【0035】そして、エンジンの始動後、エンジンの回
転上昇に伴ってリングギヤ5の回転が上昇することで、
これに噛み合うピニオンギヤ11の回転数が回転軸3b
の回転数を上回ると、ワンウェイクラッチ12の作用に
より、ピニオンギヤ11から回転軸3b側へのトルクの
伝達が遮断される。これにより、エンジンによる始動モ
ータ3の過回転が防止される。この状態では、上記とは
逆に、ピニオンギヤ11がリングギヤ5で正回転方向に
回転駆動されるため、両ギヤ5,11の歯のねじれの向
きの設定により、リングギヤ5の回転に伴ってピニオン
ギヤ11をリングギヤ5から押し出すような後ろ向きの
スラスト力F1’がピニオンギヤ11に作用する(図3
(b)参照)。上述したように、ヘリカルギヤ同士の噛
み合いによってスラスト力F1’が発生する原理につい
ては周知であるので、説明は省略する。
【0036】この状態で始動モータ3の運転を継続する
ことにより、スライダ10には、上記前向きのスラスト
力F2が作用する。すなわち、スライダ10には、前向
きのスラスト力F2と、後ろ向きのスラスト力F1’お
よび付勢力Fkの最大値Fkmaxの合力(F1’+F
kmax)とが作用し、この実施形態では、F2>F
1’+Fkmaxの関係が常に成立するように設定され
ている。これにより、スライダ10は、スラスト力F2
から合力(F1’+Fkmax)を差し引いた力[F2
−(F1’+Fkmax)]で前方に押圧された状態
で、ストッパ8により最大噛み合い位置に保持される。
これにより、始動モータでエンジンを回転駆動可能な状
態を、エンジンが安定したアイドル運転状態になるまで
維持することができる。
【0037】そして、エンジンが安定したアイドル運転
状態になることで、始動モータ3が停止されると、図4
に示すように、上記ヘリカルスプライン6,13による
スラスト力F2がピニオンギヤ11に作用しなくなり、
上述したように、ピニオンギヤ11およびリングギヤ5
の噛み合いによるスラスト力F1’とコイルばね4の付
勢力Fkの合力(F1’+Fk)のみがピニオンギヤ1
1に作用する。これにより、スライダ10は、合力(F
1’+Fk)によって後方に押圧され、ヘリカルスプラ
イン6に案内されながら後方に摺動する。その結果、ピ
ニオンギヤ11がリングギヤ5から離脱する。なお、こ
の場合、ピニオンギヤ11はほとんど無負荷で自由回転
に近い状態で回転するため、スラスト力F1’は、ピニ
オンギヤ11の慣性質量およびワンウェイクラッチ12
の摩擦抵抗により発生するので、前記スラスト力F1よ
りもかなり小さい値となる。
【0038】以上のように、本実施形態のエンジン始動
装置1によれば、エンジン始動時、始動モータ3が正回
転を開始すると、ヘリカルスプライン13,6同士の噛
み合いによって発生するスラスト力F2から付勢力Fk
を差し引いた力(F2−Fk)がスライダ10に作用す
るので、ピニオンギヤ11をリングギヤ5に噛み合わせ
ることができる。この場合、ピニオンギヤ11およびリ
ングギヤ5がいずれもヘリカルギヤで構成されているの
で、両ギヤ11,5が噛み合った状態で回転する際に発
生する騒音を、従来の平歯車同士の場合よりも低減する
ことができ、すなわち始動時の騒音を低減することがで
きる。したがって、特に、アイドルストップ運転式の車
両に好適なエンジン始動装置を提供することができる。
【0039】また、エンジン始動時、始動モータ3によ
りピニオンギヤ11が回転駆動される際、ヘリカルギヤ
11,5同士の噛み合いおよびヘリカルスプライン1
3,6同士の噛み合いによる前向きのスラスト力の合力
(F1+F2)から付勢力Fkを差し引いた力[(F1
+F2)−Fk]が、ピニオンギヤ11をリングギヤ5
に噛み合わせるように作用するので、従来のヘリカルス
プライン同士の噛み合いによるスラスト力のみが作用す
る場合と比べて、ピニオンギヤ11をリングギヤ5に確
実に噛み合わせることができ、エンジンを円滑かつより
確実に始動することができる。
【0040】一方、エンジンの始動後、始動モータ3の
運転を継続しているときに発生する前向きのスラスト力
F2が、これよりも小さな、ギヤ11,5の噛み合いに
よるスラスト力F1’とコイルばね4の付勢力Fkの最
大値Fkmaxの後ろ向きの合力(F1’+Fkma
x)を打ち消すようにスライダ10に作用するので、始
動モータ3の運転を継続している限り、ピニオンギヤ1
1およびリングギヤ5は互いに噛み合った状態に保持さ
れる。これにより、始動モータ3でエンジンを回転駆動
可能な状態を、エンジンが安定したアイドル運転状態に
なるまで維持することができ、エンジンをより一層、確
実に始動することができる。
【0041】さらに、エンジンの始動後、これによりピ
ニオンギヤ11が回転駆動されかつ始動モータが停止さ
れたときには、ヘリカルギヤで構成された2つのギヤ1
1,5同士の噛み合いに起因するスラスト力F1’とコ
イルばね4の付勢力Fkとの合力(F1’+Fk)によ
って、ピニオンギヤ11をリングギヤ5から離脱させる
ので、従来のコイルばねのみで離脱させる場合と比べ
て、ピニオンギヤ11のリングギヤ5からの離脱を円滑
かつより確実に行うことができる。
【0042】なお、本実施形態ではコイルばね4を用い
たが、これを省略してもよい。この場合、ヘリカルギヤ
である2つのギヤ5,11およびヘリカルスプライン
6,13を、F2>F1’の関係が成立するように構成
すればよい。
【0043】次に、図5〜図7を参照しながら、本発明
のエンジン始動装置1の変形例について説明する。図5
〜図7に示すように、このエンジン始動装置1は、前述
した実施形態のエンジン始動装置1と比べて、ピニオン
ギヤ11およびリングギヤ5の歯のねじれが逆向きに構
成されている点のみが異なっているので、以下、この点
について説明する。
【0044】このエンジン始動装置1では、上述したよ
うにピニオンギヤ11およびリングギヤ5の歯のねじれ
が前記実施形態のものと逆向きに構成されていることに
より、図6(a)に示すように、始動モータ3により正
回転方向に回転駆動されるピニオンギヤ11がリングギ
ヤ5に噛み合い始めると、ヘリカルスプライン6,13
同士の噛み合いによる前向きのスラスト力F2に加え
て、ヘリカルギヤ5,11同士の噛み合いによる後ろ向
きのスラスト力F1とコイルばね4の付勢力Fkとの合
力(F1+Fk)がスライダ10に作用する。
【0045】このエンジン始動装置1では、ヘリカルス
プライン6,13、ヘリカルギヤ5,11およびコイル
ばね4は、F2>F1+Fkの関係が常に成立するよう
に、すなわちF2>F1+Fkmaxの関係が成立する
ように構成されている。したがって、ピニオンギヤ11
は、スラスト力F2から合力(F1+Fk)を差し引い
た力[F2−(F1+Fk)]で、リングギヤ5に引き
込まれ、これに十分に噛み合う。
【0046】そして、エンジンの始動後、エンジンの回
転上昇により、リングギヤ5に噛み合うピニオンギヤ1
1の回転数が回転軸3bの回転数を上回ると、上述した
ように、ワンウェイクラッチ12の作用により、ピニオ
ンギヤ11から回転軸3b側へのトルクの伝達が遮断さ
れる。この状態では、両ギヤ5,11の歯のねじれの向
きの設定により、リングギヤ5の回転に伴ってピニオン
ギヤ11をリングギヤ5に引き込むような前向きのスラ
スト力F1’がピニオンギヤ11に作用する(図6
(b)参照)。そして、始動モータ3の運転を継続する
ことにより、スライダ10には、2つの前向きスラスト
力の合力(F2+F1’)と、後ろ向きの付勢力Fkの
最大値Fkmaxが作用し、このエンジン始動装置1で
は、F2+F1’>Fkmaxの関係が常に成立するよ
うに設定されている。これにより、スライダ10は、合
力(F2+F1’)から付勢力Fkの最大値Fkmax
を差し引いた力[(F2+F1’)−Fkmax]で前
方に押圧された状態で、ストッパ8により最大噛み合い
位置に保持される。
【0047】そして、エンジンが安定したアイドル運転
状態になることで、始動モータ3が停止されると、図7
に示すように、上記ヘリカルスプライン6,13による
スラスト力F2がピニオンギヤ11に作用しなくなり、
上述したように、ピニオンギヤ11およびリングギヤ5
の噛み合いによるスラスト力F1’と、コイルばね4の
付勢力Fkがピニオンギヤ11に作用する。前述したよ
うに、このスラスト力F1’は、ピニオンギヤ11の慣
性質量およびワンウェイクラッチ12の摩擦抵抗により
発生するので、前記スラスト力F1よりもかなり小さい
値となる。
【0048】このエンジン始動装置1ではまた、ヘリカ
ルギヤ5,11およびコイルばね4は、Fk>F1’の
関係が常に成立するように、すなわちFkmin>F
1’の関係が成立するように構成されている。したがっ
て、付勢力Fkからスラスト力F1’を差し引いた力
(Fk−F1’)が作用することによって、スライダ1
0は、ヘリカルスプライン6に案内されながら後方に摺
動し、ピニオンギヤ11がリングギヤ5から離脱する。
【0049】このエンジン始動装置1によれば、前述し
た実施形態と同様に、従来の平歯車同士の場合と比べ
て、ピニオンギヤ11およびリングギヤ5が噛み合った
状態で回転する際の騒音を低減することができる。ま
た、一方、エンジンの始動後、エンジンにより回転駆動
されるピニオンギヤ11の回転数が始動モータ3の回転
軸の回転数を上回っているときに、始動モータ3の運転
を継続することにより、ヘリカルスプライン13,6よ
るスラスト力F2と、ギヤ11,5の噛み合いによるス
ラスト力F1’との合力(F2+F1’)が、これより
も小さな、非噛み合い位置向きのコイルばね4の付勢力
Fk(最大値Fkmax)を打ち消すようにスライダ1
0に噛み合い位置側向きに作用するので、始動モータ3
の運転を継続している限り、ピニオンギヤ11およびリ
ングギヤ5は互いに噛み合った状態に保持される。これ
により、始動モータ3でエンジンを回転駆動可能な状態
を、エンジンが安定したアイドル運転状態になるまで維
持することができ、エンジンをより確実に始動すること
ができる。
【0050】なお、実施形態は、始動モータ3の回転軸
3b上にスライダ10を設けた例であるが、これに限ら
ず、ギヤなどを介して始動モータ3で間接的に回転駆動
される回転軸上にスライダ10を設けてもよい。また、
ピニオンギヤ11をリングギヤ5から離脱させる方向に
付勢する構成は、実施形態のコイルばね4に限らず、ス
ライダ10を前述した力関係で付勢可能なものであれば
よく、例えば板ばねや空気ばねなどでもよい。
【0051】また、始動モータ3は、実施形態の電気モ
ータに限らず、ピニオンギヤ11を回転駆動可能なもの
であればよく、例えば油圧モータなどでもよい。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明のエンジン始動装
置によれば、エンジン始動時にギヤ同士が噛み合った状
態で回転する際の騒音を低減できるとともに、エンジン
始動用のギヤの離脱性を向上させることができる。ま
た、請求項1ないし3の発明においては、コイルばねの
省略化が可能になるとともに、請求項4の発明において
は、付勢手段をコイルばねで構成したときに、その小型
化・軽量化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るエンジン始動装置の
概略構成を示す一部を破断した側面図である。
【図2】(a)スライダのピニオンギヤがリングギヤに
噛み合わない非噛み合い位置にある状態と(b)ピニオ
ンギヤおよびリングギヤが、互いの歯の接触面積が最も
大きい状態で噛み合う最大噛み合い位置にある状態とを
それぞれ示す図である。
【図3】(a)エンジン始動時にピニオンギヤがリング
ギヤに噛み合い始める際に作用する各種の力の向きと
(b)エンジンの始動後、モータ運転中でピニオンギヤ
がリングギヤに噛み合った状態に保持されている際に作
用する各種の力の向きをそれぞれ示す模式図である。
【図4】エンジンの始動後、モータの停止に伴ってピニ
オンギヤがリングギヤから離脱する際に作用する各種の
力の向きを示す模式図である。
【図5】エンジン始動装置の変形例の概略構成を示す図
である。
【図6】変形例のエンジン始動装置において、(a)エ
ンジン始動時にピニオンギヤがリングギヤに噛み合う際
に作用する各種の力の向きと(b)エンジンの始動後、
モータ運転中でピニオンギヤがリングギヤに噛み合った
状態に保持されている際に作用する各種の力の向きをそ
れぞれ示す模式図である。
【図7】エンジンの始動後、モータの停止に伴ってピニ
オンギヤがリングギヤから離脱する際に作用する各種の
力の向きを示す模式図である。
【図8】従来のエンジン始動装置の概略構成を示す一部
を破断した側面図である。
【符号の説明】
1 エンジン始動装置 3 始動モータ 3b 回転軸 4 コイルばね(付勢手段) 5 リングギヤ(被駆動ギヤ) 6 ヘリカルスプライン 10 スライダ 11 ピニオンギヤ(駆動ギヤ) 13 ヘリカルスプライン F1 ピニオンギヤとリングギヤの噛み合いによるス
ラスト力 F1’ ピニオンギヤとリングギヤの噛み合いによるス
ラスト力 F2 ヘリカルスプライン同士の噛み合いによるスラ
スト力 Fk コイルばねの付勢力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 隆 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 平松 伸行 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘリカルギヤで構成され、エンジンに接
    続された被駆動ギヤと、 前記エンジンの始動時に所定の回転方向に起動される始
    動モータと、 外周面に形成されたヘリカルスプラインを有し、前記始
    動モータにより回転駆動される回転軸と、 当該回転軸上に設けられ、前記被駆動ギヤに噛み合うヘ
    リカルギヤで構成された駆動ギヤを外周面に有するとと
    もに、前記回転軸のヘリカルスプラインに噛み合うヘリ
    カルスプラインを内孔の周面に有し、当該ヘリカルスプ
    ラインの互いの噛み合いにより前記駆動ギヤが前記被駆
    動ギヤと噛み合う噛み合い位置と噛み合わない非噛み合
    い位置との間で前記回転軸の軸線方向に移動自在のスラ
    イダと、 を備え、 前記スライダおよび前記回転軸の前記ヘリカルスプライ
    ンの歯のねじれの向きは、前記始動モータにより前記回
    転軸が回転駆動されているときに前記スライダに作用す
    る、前記ヘリカルスプラインの互いの噛み合いによるス
    ラスト力の向きが、前記噛み合い位置側向きになるよう
    に設定されていることを特徴とするエンジン始動装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動ギヤおよび前記被駆動ギヤの歯
    のねじれの向きは、前記駆動ギヤおよび前記被駆動ギヤ
    の噛み合いにより前記スライダに作用するスラスト力の
    向きが、前記エンジンの始動時に前記被駆動ギヤが前記
    始動モータにより回転駆動されているときには前記噛み
    合い位置側向きになり、かつ前記エンジンの始動後に前
    記駆動ギヤが前記エンジンにより回転駆動されていると
    きには前記非噛み合い位置側向きになるように設定され
    ていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動
    装置。
  3. 【請求項3】 前記スライダの前記ヘリカルスプライン
    と前記駆動ギヤの間に設けられ、前記エンジンにより回
    転駆動される前記駆動ギヤの回転数が前記始動モータに
    より回転駆動される前記回転軸の回転数を上回ったとき
    に、前記駆動ギヤから前記ヘリカルスプラインへの回転
    力の伝達を遮断するワンウェイクラッチをさらに備え、 前記始動モータにより前記回転軸が回転駆動されている
    ときの前記ヘリカルスプラインの互いの噛み合いによる
    前記噛み合い位置側向きのスラスト力は、前記駆動ギヤ
    が前記エンジンにより回転駆動されているときの前記駆
    動ギヤおよび前記被駆動ギヤの噛み合いによる前記非噛
    み合い位置側向きのスラスト力よりも大きい関係に設定
    されていることを特徴とする請求項2に記載のエンジン
    始動装置。
  4. 【請求項4】 前記スライダを所定の付勢力で前記非噛
    み合い位置側に向かって付勢する付勢手段をさらに備え
    ることを特徴とする請求項2または3に記載のエンジン
    始動装置。
  5. 【請求項5】 前記スライダを所定の付勢力で前記非噛
    み合い位置側に付勢する付勢手段をさらに備え、 前記駆動ギヤおよび前記被駆動ギヤの歯のねじれの向き
    は、前記駆動ギヤおよび前記被駆動ギヤの噛み合いによ
    り前記スライダに作用するスラスト力の向きが、前記エ
    ンジンの始動時に前記被駆動ギヤが前記始動モータによ
    り回転駆動されているときには前記非噛み合い位置側向
    きになり、かつ前記エンジンの始動後に前記駆動ギヤが
    前記エンジンにより回転駆動されているときには前記噛
    み合い位置側向きになるように設定されており、 前記エンジンの始動時における前記ヘリカルスプライン
    の互いの噛み合いによる前記噛み合い位置側向きのスラ
    スト力は、前記エンジンの始動時における前記駆動ギヤ
    および前記被駆動ギヤの噛み合いによる前記非噛み合い
    位置側向きのスラスト力と、前記付勢手段の前記所定の
    付勢力との合力よりも大きい関係に設定されていること
    を特徴とする請求項1に記載のエンジン始動装置。
  6. 【請求項6】 前記スライダの前記ヘリカルスプライン
    と前記駆動ギヤの間に設けられ、前記エンジンにより回
    転駆動される駆動ギヤの回転数が、前記始動モータによ
    り回転駆動される前記回転軸の回転数を上回ったとき
    に、前記駆動ギヤから前記ヘリカルスプラインへの回転
    力の伝達を遮断するワンウェイクラッチをさらに備え、 前記始動モータにより前記回転軸が回転駆動されている
    ときの前記ヘリカルスプラインの互いの噛み合いによる
    前記噛み合い位置側向きのスラスト力と、前記駆動ギヤ
    が前記エンジンにより回転駆動されているときの前記駆
    動ギヤおよび前記被駆動ギヤの噛み合いによる前記噛み
    合い位置側向きのスラスト力との合力が、前記付勢手段
    の前記所定の付勢力よりも大きい関係に設定されてお
    り、 前記付勢手段の前記所定の付勢力は、前記エンジンの始
    動後における前記駆動ギヤおよび前記被駆動ギヤの噛み
    合いによる前記噛み合い位置側向きのスラスト力よりも
    大きい関係に設定されていることを特徴とする請求項5
    に記載のエンジン始動装置。
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