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JP2002111120A - 光送信モジュール - Google Patents

光送信モジュール

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Publication number
JP2002111120A
JP2002111120A JP2000296829A JP2000296829A JP2002111120A JP 2002111120 A JP2002111120 A JP 2002111120A JP 2000296829 A JP2000296829 A JP 2000296829A JP 2000296829 A JP2000296829 A JP 2000296829A JP 2002111120 A JP2002111120 A JP 2002111120A
Authority
JP
Japan
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voltage
current
circuit
monitor
laser diode
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000296829A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirobumi Kobayashi
博文 小林
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Electronic Engineering Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000296829A priority Critical patent/JP2002111120A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光送信モジュールにおいて、環境温度により、
レーザダイオードの消光比劣化等による伝送特性の劣化
や、バイアス電流の変動による光通信受信側の再生信号
のアイ波形の乱れを防止する。 【解決手段】光通信用のレーザダイオード1 と、そのモ
ニタ光を受光して電気信号に変換する受光素子2 と、変
調信号入力を受け取り、レーザダイオードにバイアス電
流と変調振幅電流を供給するレーザ駆動回路23と、受光
素子のモニタ電流が変換されたモニタ電圧の応答を平均
化するコンデンサ14と、平均化された電圧と基準電圧が
入力する演算増幅器20を備え、レーザダイオードのバイ
アス電流を制御する電圧をレーザ駆動回路に供給する積
分回路24と、温度検出回路26とを具備し、温度検出回路
の出力電圧を用いてレーザダイオードの変調電流を温度
補償するようにレーザ駆動回路を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信用の光送信
モジュールに係り、特にレーザダイオードの光出力を一
定に制御するための制御回路においてレーザダイオード
の温度特性を補償する回路に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信用の光送信モジュールは、光通信
用の半導体レーザダイオード(以下、レーザダイオード
と記す)その駆動回路を組み合わせてなり、光ファイバ
ーを介して光通信を行うものである。
【0003】図4は、光通信用のレーザダイオードの環
境温度をパラメータとした一般的な電流対光出力特性曲
線を示す。この図から、レーザダイオードの駆動電流を
一定とした場合、レーザダイオードの光出力は環境の温
度により変化してしまうことが分かる。
【0004】また、レーザダイオードを長期間連続的に
使用した場合、レーザダイオードの閾値電流の磨耗劣化
が生じ、閾値電流が増加する。レーザダイオードのバイ
アス電流と駆動電流を一定として使用した場合、上記閾
値電流の増加により、光出力が減少してしまう。この光
出力の減少は、光通信受信側の感度に影響を与え、入力
光が小さいと伝送特性が劣化する可能性が大きい。そこ
で、光通信用のレーザダイオードの光出力を一定とする
ために、光出力をモニタする受光素子を用いた制御回路
がレーザダイオードと共に用いられている。
【0005】図5は、従来の光送信モジュールの構成例
を示す。
【0006】ここで、1 は光通信用のレーザダイオード
(LD)、2 は光出力をモニタするための受光素子(モニ
タ用のPD)、30はLD1 を駆動するためのレーザ駆動IC、
31はLD1 の光出力を一定にするためのAPC(Auto power c
ontrol) 回路である。
【0007】なお、光送信モジュールには、通常は、光
出力を集光するためのレンズ系、光ファイバ等の光学系
(図示せず)も組み込まれている。また、LD1 の温度を
一定とするための手段として、ペルチェ素子とその制御
回路を組み込んでいる場合がある。
【0008】また、LD1 は、通常、レーザ発振光を共振
器により取り出しており、少なくとも2つの面から光信
号を取り出すことができ、一方の光信号は光出力として
使用され、他方の光信号はモニタ光出力として使用され
る。
【0009】ところで、LD1 は、図4に示したように閾
値電流が存在し、通常、LD1 のバイアス電流を閾値電流
付近に制御して使用している。LD1 のバイアス電流は、
レーザ駆動IC30のバイアス電流端子102 から供給され
る。光伝送に使用する変調信号は、レーザ駆動IC30の変
調信号入力端子106 に入力され、内部でLD1 を駆動する
ための電流に変換されて変調電流端子101 から出力さ
れ、前記バイアス電流に重畳される。
【0010】モニタ用のPD2 は、LD1 のモニタ光出力信
号を電気信号に変換する。APC 回路31は、モニタ用のPD
2 の電気信号出力を一定にするようにレーザ駆動IC30の
バイアス電流制御端子103 に信号を与える。
【0011】レーザ駆動IC30は、バイアス電流制御端子
103 に与えられた信号によりLD1 のバイアス電流を制御
するとともに、変調電流制御端子104 に与えられた信号
によりLD1 の変調電流を制御する。
【0012】したがって、LD1 →モニタ用のPD2 →APC
回路31→レーザ駆動IC30→LD1 の閉回路はAPC ループを
形成している。
【0013】ところで、レーザ駆動IC30の変調電流制御
端子104 は、電圧を与えられて制御される場合やカレン
トミラー回路として制御される場合がある。前者の場合
は、変調電流をモニタし、振幅APC ループと同様の構成
をとることで、変調電流が一定となるように閉回路を形
成する。後者の場合は、変調電流制御端子104 に抵抗器
を接続し、そこに流れる電流のミラーが変調電流となる
ように制御される。
【0014】このように、LD1 は、振幅電流が一定でか
つモニタ用のPD2 の電気信号が一定になるようにバイア
ス電流が制御されるので、光出力は一定となる。ペルチ
ェ素子などによりLD1 の温度が一定に制御されている場
合は、図5の回路構成で機能的に十分である。
【0015】しかし、上記ペルチェ素子およびその制御
回路は消費電力が大きく、また、専用の電源が必要にな
るなど、システムが複雑になり、コストアップにつなが
る。したがって、高度な制御を必要としない場合やシス
テムのコストダウンを目的とする場合には、ペルチェ素
子を使用しない光送信モジュールが要求される。
【0016】ペルチェ素子を使用しない場合、LD1 の温
度が一定とならないので、図4に示したように、閾値電
流や光出力が環境温度により変化してしまい、APC 回路
31により制御されるLD1 のバイアス電流も変化するが、
LD1 の光出力は一定となるので、所望の目的は果たされ
ている。
【0017】しかし、LD1 の光出力の電流依存性(スロ
ープ効率)も環境温度により変化してしまうので、環境
温度により、LD1 のバイアス電流が閾値を大きく越えた
り、閾値を大きく下回る現象が生じる。
【0018】LD1 のバイアス電流が閾値電流を大きく上
回る場合は、消光比劣化が生じ、受信機のダイナミック
レンジが取れなくなるので、伝送特性が劣化する。
【0019】LD1 のバイアス電流が閾値電流を下回る場
合は、LD1 のキャリアライフタイムによりパターン効果
が生じるので、パターンジッタが増加し、その結果、伝
送特性が劣化する。パターンジッタは、特に数百MHz 以
上の高周波になると顕著に現われる。
【0020】APC 回路31は、主に演算増幅器(オペアン
プ)を使用して構成されることが多く、オペアンプの出
力は、一般に電源電圧まで動作せず、例えば+5.O V電
源の時は+3.5 V付近で飽和してしまう。一方、LD1 を
駆動するために用いられるレーザ駆動IC30は、電源電圧
近くまで入力を必要とするものが多い。
【0021】図6は、図5中のレーザ駆動IC30の入力電
圧対出力電流特性を示す。
【0022】この図から、レーザ駆動IC30にオペアンプ
の飽和電圧以上の入力電圧が必要になる場合が生じる
と、レーザ駆動IC30から所望の電流値を取り出すことが
できなくなり、結果として、消光比劣化やパターンジッ
タ増加による伝送特性劣化をまねき、良好な伝送特性を
得ることが不可能となる。
【0023】一方、受光素子は、モニタ以外の通信にも
用いられていることからも分かるように、光信号に対し
応答する。モニタ用のPD2 の出力信号を一定に制御する
ためのAPC 回路31の時定数が小さい場合には、APC 回路
31はモニタ用のPD2 の応答信号を平均化できないので、
APC 回路31の出力が変動してしまい、LD1 のバイアス電
流が変動してしまう。このため、光通信受信側で再生さ
れる信号の波形(いわゆるアイ波形)が乱れ、規格を満
たさなくなる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
光送信モジュールは、環境温度により、レーザダイオー
ドの消光比劣化が生じて伝送特性が劣化したり、パター
ンジッタが増加して伝送特性が劣化するという問題があ
った。また、モニタ用の受光素子の出力信号を一定に制
御するためのAPC 回路が応答信号を平均化できずに出力
が変動し、レーザダイオードのバイアス電流が変動し、
光通信の受信側で再生される信号のアイ波形が乱れ、規
格を満たさなくなるという問題があった。
【0025】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、環境温度により、レーザダイオードの消
光比劣化が生じて伝送特性が劣化したり、パターンジッ
タが増加して伝送特性が劣化することを防止し、レーザ
ダイオードのバイアス電流の変動による光通信受信側の
再生信号のアイ波形の乱れを防止し得る光送信モジュー
ルを提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の光送信モジュー
ルは、光通信用の半導体レーザダイオードと、前記半導
体レーザダイオードのモニタ光を受光して電気信号に変
換する受光素子と、変調信号入力を受け取り、前記半導
体レーザダイオードにバイアス電流と変調振幅電流を供
給するためのレーザ駆動回路と、前記受光素子のモニタ
電流をモニタ電圧に変換する電流電圧変換回路と、前記
電流電圧変換回路により得られたモニタ電圧の応答を平
均化するためのコンデンサと、前記コンデンサにより平
均化された電圧と所定の基準電圧が入力する第1の演算
増幅器を備え、前記半導体レーザダイオードのバイアス
電流を制御する電圧を生成して前記レーザ駆動回路に供
給する第1の積分回路と、環境温度を検出し、検出結果
に対応した電圧を出力する温度検出回路とを具備し、前
記温度検出回路の出力電圧を用いて前記半導体レーザダ
イオードの変調電流を温度補償するように前記レーザ駆
動回路を制御することを特徴とする。ここで、前記第1
の演算増幅器は、電圧出力が電源電圧まで変化可能な演
算増幅器が用いられることが望ましい。
【0027】さらに、前記温度検出回路の出力電圧を基
準入力とし、前記半導体レーザダイオードの変調電流の
モニタ電圧が入力する第2の演算増幅器を備え、前記半
導体レーザダイオードの変調電流を温度補償する制御電
圧を生成して前記レーザ駆動回路に供給する第2の積分
回路を具備するようにしてもよい。ここで、前記第2の
演算増幅器は、電圧出力が電源電圧まで変化可能な演算
増幅器が用いられることが望ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0029】<第1の実施の形態>図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る光送信モジュールの回路構成を示
している。
【0030】ここで、1 は光通信用のレーザダイオード
(LD)、2 は光出力をモニタするための受光素子(例え
ばフォトダイオード; PD)、3 〜12は抵抗器あるいは抵
抗素子、13〜16はコンデンサ、17は可変抵抗器、18はサ
ーミスタ、19,20は演算増幅器(IC化されたもの)、21
は定電圧回路(IC化されたもの)、22はインダクタ、23
はLD1 を駆動するためのレーザ駆動IC、24は第1の積分
回路,25は第2の積分回路、26は温度検出回路である。
レーザ駆動IC23において、101 は変調電流出力端子、10
2 はバイアス電流出力端子、103 はバイアス電流制御端
子、104 は変調電流制御端子、105 は変調電流(振幅電
流)モニタ端子、106 は変調信号入力端子である。
【0031】なお、前記各部品を実装した印刷配線基板
の他に、光出力を集光するためのレンズ系、光ファイ
バ、光アイソレータ等の光学系部品(図示せず)、レー
ザ駆動IC23への入出力回路、モニタ回路やデジタル入出
力回路等の回路部品および前出の各部品を組み込むため
のパケージ(例えばCAN タイプ)により光送信モジュー
ルが構成される。
【0032】また、LD1 の温度を一定とするための手段
として、ペルチェ素子とその制御回路を組み込んでいる
場合があり、レーザ駆動IC23やLD1 などの高周波で使わ
れる素子の電源は、デカップリング(図示せず)されて
いることが望ましい。また、レーザ駆動IC23へのデータ
信号入力は、シングルエンド入力、差動入力のどちらで
もよい。
【0033】また、LD1 は、通常、レーザ発振光を共振
器により取り出しており、少なくとも2つの面から光信
号を取り出すことができ、一方の光信号は光出力として
使用され、他方の光信号はモニタ光出力として使用され
る。
【0034】前記定電圧回路21は、電源電圧の外的要因
による変動に対して基準電圧が揺らがないようにするた
めのものであり、ツェナーダイオードやバンドギャップ
リフレンス回路を利用したICを使用することにより、定
電圧出力の温度依存性を少なくできる。
【0035】レーザ駆動IC23の変調電流出力端子101
は、波形整形用の抵抗器3 を介してLD1 に結合されると
ともに、バイアス電流出力端子102 は、バイアス電流供
給用の抵抗器5 、インダクタ22および前記抵抗器3 を介
してLD1 に結合される。上記変調電流出力端子101 と接
地端との間には、抵抗器4 とコンデンサ13の直列回路か
らなる波形補償回路が接続されている。このように、LD
1 は、レーザ駆動IC23よりバイアス電流と変調電流を供
給されることにより,光信号を送信し、所望の光通信を
行う。
【0036】モニタ用のPD2 は、LD1 のモニタ側の光信
号を受光し、電流に変換し、この変換電流は可変抵抗器
17により電圧に変換される。また、可変抵抗器17の抵抗
値を調整することにより、PD2 の所望のバイアス電流を
得ることが可能である。
【0037】前記可変抵抗器17により電圧に変換された
信号は、コンデンサ14によって平均化される。モニタ用
のPD2 の寄生容量は一般に数pF〜数十pF程度であり、PD
2 に長い変調信号パターンが入力されると応答してしま
うので、コンデンサ14の容量は大きい方がよい。
【0038】第1の積分回路24は、第1の演算増幅器20
の(+)入力端に定電圧回路21からの基準電圧が供給さ
れ、前記コンデンサ14によって平均化された電圧信号が
(−)入力端に入力し、これを積分した出力をレーザ駆
動IC23のバイアス電流制御端子103 に入力する。この場
合、(−)入力端と出力端との間にコンデンサ16、抵抗
11の並列回路が挿入されており、入力範囲内の大入力側
で入力に対して積分出力が飽和する不完全積分特性を有
する。
【0039】上記演算増幅器20は、電源電圧まで出力可
能なもの、例えばrail-tO-rail(日本モトローラの登録
商標)回路を使用し、その利得は微少な変化を検出する
ために大きい方が望ましい。
【0040】前記LD1 →モニタ用のPD2 →(可変抵抗器
17、コンデンサ14)→積分回路24→レーザ駆動IC23→LD
1 の閉回路は、LD1 の光出力を一定にするためのAPC ル
ープを形成している。
【0041】レーザ駆動IC23の変調電流モニタ端子105
は、変調電流供給源に直接接続されているか、カレント
ミラー構成になっていることが多いので、電流を電圧に
変換する抵抗器15が接続されている。この抵抗器15によ
り電圧に変換された変調モニタ信号は、温度変化がなけ
れば、振幅が一定であるが、温度変化による振幅変動を
温度検出回路26の出力により補償(相殺)するために積
分回路25に供給される。温度検出回路26は、抵抗器7 ,
8 とサーミスタ18により構成されている。サーミスタ18
は、温度によって抵抗値が変り、負の温度特性を持って
いる。
【0042】第2の積分回路25は、第2の演算増幅器19
の(+)入力端に定電圧回路21からの基準電圧が温度検
出回路26を経て供給され、(−)入力端に前記変調モニ
タ信号が入力し、これを積分した出力をレーザ駆動IC23
の変調電流制御端子104 に入力する。この場合、(−)
入力端と出力端との間にコンデンサ15、抵抗10の並列回
路が挿入されており、入力範囲内の大入力側で入力に対
して積分出力が飽和する不完全積分特性を有する。この
場合、上記演算増幅器19は、前記演算増幅器20と同様
に、電源電圧まで出力可能な例えばrail-to-rail回路を
使用し、その利得は微少な変化を検出するために大きい
方が望ましい。
【0043】上記積分回路25に供給される基準電圧は温
度により変化し、積分回路25の出力電圧が温度により変
化する。これにより、温度変化による変調モニタ信号の
振幅変動を補償することが可能になり、LD1 の光出力の
温度特性を補償することが可能になる。
【0044】図2は、図1中の温度検出回路26を用いた
ことによるLD1 の変調振幅電流の温度特性の一例を示す
グラフである。
【0045】この図から分かるように、温度によりLD1
の変調振幅電流が変化してLD1 の光出力が変化し、これ
に応じてPD2 のモニタ電流が変化し、APC ループはバイ
アス電流を制御する。この場合、変調振幅電流の温度変
化は、LD1 の光出力の温度変動に対応していることが望
ましい。但し、積分回路25の利得を調整することによ
り、LD1 の温度変動と温度検出回路26を含む温度補償回
路の温度変動のミスマッチングを吸収することが可能で
ある。
【0046】上記した第1の実施形態の光送信モジュー
ルによれば、LD1 の信号光をモニタするPD2 の応答はコ
ンデンサ14により時間的に平均化される。このことによ
り、次段の積分回路24の入力波形の変動を少なくし、回
路の出力変動を少なくすることができる。この結果、レ
ーザ駆動IC23から出力するLD1 のバイアス電流の変動を
少なくすることができ、光通信受信側で再生される信号
の波形として良好なアイ波形を得ることができる。
【0047】また、LD1 へ供給される変調電流は、温度
検出回路26により温度特性を持たせることができ、この
結果、LD1 の温度特性による閾値電流と光出力の変動の
影響を少なくすることができる。これにより、消光比劣
化やパターンジッタによる伝送特性劣化を防ぎ、良好な
伝送特性を得ることが可能となる。上記効果は、積分回
路25を用いることにより時間的に平均化されるので、意
図しない変動を抑えることができ、さらに安定した制御
が可能となる。
【0048】なお、積分回路24は、コンデンサ16に抵抗
器11を並列接続しているが、抵抗器11を省略し、入力範
囲に対して積分出力が線形に比例する完全積分特性を有
する積分回路を使用するように変更することが特性上望
ましい。同様に、積分回路25は、コンデンサ15に抵抗器
10を並列接続しているが、抵抗器10を省略し、完全積分
特性を有する積分回路に変更することが特性上望まし
い。
【0049】また、各積分回路24、25は、電圧出力が電
源電圧まで変化可能な演算増幅器20、19を用いて構成す
ることにより、電圧出力をプルアップまたはプルダウン
する必要がない。このため、冗長な回路を設ける必要が
なくなり、信頼性が増す。また、積分出力の振幅範囲も
広くとることが可能であり、レーザ駆動IC23の制御入力
電圧範囲の全部を使うことが可能となる。また、演算増
幅回路20、19のバッファ作用により、PD1 とレーザ駆動
IC23を分離し、お互いに発生するノイズの影響を抑える
ことが可能となる。
【0050】また、温度検出回路26は、負の温度特性を
有するサーミスタ18を使用しているので、その付随回路
は例えば2個の抵抗器7 、8 のみの簡素な構成で済む。
また、抵抗器7 、8 の定数を最適化することにより、LD
1 の温度特性に適合した変調振幅電流を供給することが
可能になる。
【0051】<第2の実施の形態>第1の実施の形態で
は、レーザ駆動IC23は、GaAs基板を用いた高速なタイプ
のICであって、通常はAPC 回路を内蔵しないものを想定
しているが、Si基板を用いた低価格で実現可能な比較的
高速なタイプのレーザ駆動ICを使用してもよく、その一
例を第2の実施形態で説明する。
【0052】図3は、本発明の第2の実施の形態に係る
光送信モジュールの回路構成を示している。
【0053】図3に示す光送信モジュールは、図1を参
照して前述した光送信モジュールと比べて、積分回路25
が省略され、温度検出回路26の出力がLD駆動IC27の変調
電流制御端子104 に直接に接続されている点が異なり、
その他(バイアス電流制御など)は同じであるので図1
中と同一符号を付している。
【0054】LD駆動IC27の変調電流モニタ端子105 は、
電流を電圧に変換するのみで積分不能なものが多く、こ
の積分を行うためにLD駆動IC27の外部にコンデンサを設
ける場合がある。しかし、LD駆動IC27の内部では、バイ
アス電流制御信号、変調電流制御信号とも利得が調整さ
れているので、変調電流モニタ信号の利得を調整するこ
とは不可能である。従って、LD駆動IC27の外側にAPC 回
路を設けてバイアス電流を制御するようにしてもよい
が、LD駆動IC27にAPC 回路が内蔵されているものでも使
用可能である。
【0055】LD駆動IC27の変調電流制御端子104 はカレ
ントミラーで構成されており、変調電流制御端子104 の
電流によって変調振幅が制御される。変調振幅制御端子
104は、温度検出回路26に接続されており、温度検出回
路26に流れる電流が温度により変化すると、変調振幅電
流も変化する。この電流の変化は、LD1 の温度特性に整
合することが望ましいことは前述した第1の実施の形態
と同様である。これにより、第1の実施の形態と同様
に、消光比や光出力の温度変動を最小限に抑えることが
でき、良好な伝送特性を得ることが可能となる。
【0056】
【発明の効果】上述したように本発明の光送信モジュー
ルによれば、環境温度により、レーザダイオードの消光
比劣化が生じて伝送特性が劣化したり、パターンジッタ
が増加して伝送特性が劣化することを防止し、レーザダ
イオードのバイアス電流の変動による光通信受信側の再
生信号のアイ波形の乱れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光送信モジュ
ールを示す回路図。
【図2】図1中の温度検出回路を用いたことによるレー
ザダイオードの変調振幅電流の温度特性の一例を示すグ
ラフである。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る光送信モジュ
ールを示す回路図。
【図4】光通信用のレーザダイオードの環境温度をパラ
メータとした一般的な電流対光出力特性を示す特性図。
【図5】従来の光送信モジュールの構成例を示す回路
図。
【図6】図5中のレーザ駆動ICの入力電圧対出力電流を
示す特性図。
【符号の説明】 1 …光通信用のレーザダイオード、 2 …受光素子(モニタ用のPD)、 3 〜12…抵抗器 13〜16…コンデンサ 17…可変抵抗器 18…サーミスタ 19…第2の演算増幅器 20…第1の演算増幅器 21…定電圧回路 22…インダクタ 23…レーザ駆動IC 24…第1の積分回路 25…第2の積分回路 26…温度検出回路 101 …変調電流出力端子 102 …バイアス電流出力端子 103 …バイアス電流制御端子 104 …変調電流制御端子 105 …変調電流モニタ端子 106 …変調信号入力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光通信用の半導体レーザダイオードと、 前記半導体レーザダイオードのモニタ光を受光して電気
    信号に変換する受光素子と、 変調信号入力を受け取り、前記半導体レーザダイオード
    にバイアス電流と変調振幅電流を供給するためのレーザ
    駆動回路と、 前記受光素子のモニタ電流をモニタ電圧に変換する電流
    電圧変換回路と、 前記電流電圧変換回路により得られたモニタ電圧の応答
    を平均化するためのコンデンサと、 前記コンデンサにより平均化された電圧と所定の基準電
    圧が入力する第1の演算増幅器を備え、前記半導体レー
    ザダイオードのバイアス電流を制御する電圧を生成して
    前記レーザ駆動回路に供給する第1の積分回路と、 環境温度を検出し、検出結果に対応した電圧を出力する
    温度検出回路とを具備し、 前記温度検出回路の出力電圧を用いて前記半導体レーザ
    ダイオードの変調電流を温度補償するように前記レーザ
    駆動回路を制御することを特徴とする光送信モジュー
    ル。
  2. 【請求項2】 前記第1の演算増幅器は、電圧出力が電
    源電圧まで変化可能な演算増幅器が用いられていること
    を特徴とする請求項1記載の光送信モジュール。
  3. 【請求項3】 前記温度検出回路の出力電圧を基準入力
    とし、前記半導体レーザダイオードの変調電流のモニタ
    電圧が入力する第2の演算増幅器を備え、前記半導体レ
    ーザダイオードの変調電流を温度補償する制御電圧を生
    成して前記レーザ駆動回路に供給する第2の積分回路を
    具備することを特徴とする請求項1または2記載の光送
    信モジュール。
  4. 【請求項4】 前記第2の演算増幅器は、電圧出力が電
    源電圧まで変化可能な演算増幅器が用いられていること
    を特徴とする請求項3記載の光送信モジュール。
  5. 【請求項5】 前記温度検出回路は、サーミスタおよび
    抵抗器を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
    か1項に記載の光送信モジュール。
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