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JP2002179719A - 水性エマルジョンポリマーの調製方法 - Google Patents

水性エマルジョンポリマーの調製方法

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Publication number
JP2002179719A
JP2002179719A JP2001319312A JP2001319312A JP2002179719A JP 2002179719 A JP2002179719 A JP 2002179719A JP 2001319312 A JP2001319312 A JP 2001319312A JP 2001319312 A JP2001319312 A JP 2001319312A JP 2002179719 A JP2002179719 A JP 2002179719A
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JP
Japan
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initiator system
water
emulsion polymer
ethylenically unsaturated
redox initiator
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Withdrawn
Application number
JP2001319312A
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Inventor
Steven Charles Brown
スティーブン・チャールズ・ブラウン
Ralph Graig Even
ラルフ・クレイグ・イーブン
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Rohm and Haas Co
Original Assignee
Rohm and Haas Co
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
    • C08F2/22Emulsion polymerisation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F6/00Post-polymerisation treatments
    • C08F6/006Removal of residual monomers by chemical reaction, e.g. scavenging
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F4/00Polymerisation catalysts
    • C08F4/40Redox systems

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】低い残留モノマー量および/または低揮発性有
機化合物量を提供するレドックスエマルション重合プロ
セスの提供。 【解決手段】エマルジョン重合条件下、少なくとも1つ
のエチレン性不飽和モノマーおよびフリーラジカルレド
ックス開始剤系を提供し、該レドックス開始剤系が水溶
性酸化剤、非水溶性酸化剤、およびスルフィン酸または
その塩、還元剤を含み;および少なくとも幾分かの該エ
チレン性不飽和モノマーの重合をもたらすことを含む、
水性エマルジョンポリマーの調製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、残留モノマー含量の低いエマル
ジョンポリマーを調製するためのレドックスプロセスに
関する。望ましくは、該レドックスプロセスは低残留モ
ノマー含量とともに、低い揮発性有機化合物含量を有す
るエマルションポリマーを提供する。より詳細には、本
発明は、エマルジョン重合条件下、少なくとも1つのエ
チレン性不飽和モノマーおよびフリーラジカルレドック
ス開始剤系を提供し、該レドックス開始剤系が水溶性酸
化剤、非水溶性酸化剤、スルフィン酸またはその塩、お
よび還元剤を含み;および少なくとも幾分かの該エチレ
ン性不飽和モノマーの重合をもたらすことを含む、水性
エマルジョンポリマーの調製方法に関する。また、本発
明はエマルジョンポリマーの残留モノマー含量の低減方
法にも関係する。
【0002】少なくとも1つの酸化剤および少なくとも
1つの還元剤ならびに、任意に、金属促進剤種を含むレ
ドックス開始剤系は、エチレン性不飽和モノマーのエマ
ルジョン重合において、有利に使用され、特に、85℃
より低い温度といった、有効な量のフリーラジカル生成
をもたらす公知の熱開始反応の温度より低い温度での重
合が望ましい場合に有利に使用される。しかしながら、
いくつかのレドックス開始剤系はモノマーレベル、特に
ある種のモノマーのレベルを低減させるのにはあまり効
果的ではなく、さらに揮発性有機化合物の総量を低減さ
せるのにも効果的ではない。なぜなら、水性エマルショ
ン重合において容易に使用されるためには、いくつかの
非水溶性酸化剤が水混和性の溶剤中に溶液として提供さ
れなければならないからである。本発明は、他のレドッ
クス開始剤系を使用する方法と比較した場合、低減され
た残留モノマー量および/または低減された揮発性有機
化合物量を望ましくもたらすレドックスエマルジョン重
合方法を提供するのに役立つ。
【0003】米国特許第5,087,676号は、オレ
フィン性不飽和モノマーから、溶解性であり、酸化剤、
還元剤、鉄塩、およびバナジウム塩からなるフリーラジ
カル開始剤系を使用してポリマーを調製することを開示
している。米国特許第5,886,140号は、ある種
の酸化剤と、ホルモル(formol)とジンクスルホ
キシレートとの錯体、還元糖またはそれらの酸誘導体、
およびC5−C4カルボン酸から選択された還元剤を用
いて、エマルション重合プロセスの最後における残留モ
ノマー含量を低減させるレドックスプロセスを開示す
る。
【0004】さらに低い残留モノマー量および/または
低揮発性有機化合物量を提供するレドックスエマルショ
ン重合プロセスが、依然として求められている。水溶性
酸化剤、非水溶性酸化剤、およびスルフィン酸またはそ
の塩、還元剤を含む特定のレドックス開始剤系を、エマ
ルジョン重合条件下で使用すると、エチレン性不飽和モ
ノマーの液重合において残留モノマー含量が低減される
ことが見いだされた。エマルジョン重合それ自体のみな
らず、エマルジョン重合の終わりにおける残留モノマー
量を低減することにおいて、改良が認められた。
【0005】本発明の第1の態様では、エマルジョン重
合条件下、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマー
およびフリーラジカルレドックス開始剤系を提供し、該
レドックス開始剤系が水溶性酸化剤、非水溶性酸化剤、
およびスルフィン酸またはその塩、還元剤を含み;およ
び少なくとも幾分かの該エチレン性不飽和モノマーの重
合をもたらすことを含む、水性エマルジョンポリマーの
調製方法が提供される。
【0006】本発明の第2の態様では、水性エマルジョ
ンポリマーを、水溶性酸化剤、非水溶性酸化剤、および
スルフィン酸またはその塩、還元剤を含むフリーラジカ
ルレドックス開始剤系と接触させ;および少なくとも幾
分かの残留エチレン性不飽和モノマーの重合をもたらす
ことを含む、水性エマルジョンポリマーの残留エチレン
性不飽和モノマー含量の低減方法が提供される。本発明
の水性エマルジョンポリマーの調製方法は、エマルジョ
ン重合条件下、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノ
マーおよびフリーラジカルレドックス開始剤系を提供す
ることを含む。
【0007】水性アクリルエマルジョンポリマーは共重
合単位として、少なくとも1つの共重合されたモノエチ
レン性不飽和(メタ)アクリルモノマーを含み、該モノ
マーとしては、(メタ)アクリル酸のエステル、アミド
およびニトリルが挙げられ、例えば、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エ
チルへキシルアクリレート、デシルアクリレート、ラウ
リルアクリレート、ステアリルアクリレート、メチルメ
タアクリレート、ブチルメタアクリレート、ヒドロキシ
エチルメタアクリレート、ヒドロキシプロピルメタアク
リレート、アミノアルキル(メタ)アクリレート、N−
アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、N,N
−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートをは
じめとする(メタ)アクリルエステルモノマー;ウレイ
ド(メタ)アクリレート;(メタ)アクリロニトリルお
よび(メタ)アクリルアミド;スチレンまたはアルキル
置換スチレン;ブタジエン;ビニルアセテート、ビニル
プロピオネートまたは他のビニルエステル;ビニルクロ
ライド、ビニリデンクロライド、およびN−ビニルピロ
リドンをはじめとするビニルモノマー;アリルメタアク
リレート、ジアリルフタレート、1,3−ブチレングリ
コールジメタアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジアクリレートおよびジビニルベンゼン;(メタ)アク
リル酸、クロトン酸、イタコン酸、スルホエチルメタア
クリレート、ホスホエチルメタアクリレート、フマル
酸、マレイン酸、モノメチルイタコネート、モノメチル
フマレート、モノブチルフマレート、および無水マレイ
ン酸が挙げられる。本明細書を通じて使用される、アク
リレート、アクリロニトリルまたはアクリルアミドをは
じめとする他の用語の前で使用される用語「(メタ)」
は、それぞれ、アクリレート、アクリロニトリル、また
はアクリルアミド、およびメタアクリレート、メタアク
リロニトリル、またはメタアクリルアミドを意味する。
【0008】本発明のアクリルエマルジョンポリマーを
調製するために使用されるフリーラジカル付加重合技術
は公知である。公知の界面活性剤が使用されることがで
き、例えば、アルキル、アリールまたはアルキルアリー
ルスルフェート、スルホネートまたはホスホネートのア
ルカリ金属塩またはアンモニウム塩;アルキルスルホン
酸;スルホスクシネート塩;脂肪酸;エチレン性不飽和
界面活性モノマー;およびエトキシル化アルコールまた
はフェノールをはじめとするアニオン性および/または
非イオン性乳化剤が挙げられる。使用される界面活性剤
の量は、通常、モノマーの重量に基づいて0.1重量%
〜6重量%である。
【0009】水溶性酸化剤、非水溶性酸化剤、およびス
ルフィン酸またはその塩、還元剤から構成されるレドッ
クス開始剤系が使用される。少なくとも1つのスルフィ
ン酸還元剤またはその塩、たとえば、イソプロピルスル
フィン酸のようなアルキルスルフィン酸;フェニルスル
フィン酸のようなアリールスルフィン酸;およびヒドロ
キシメタンスルフィン酸および2−ヒドロキシ−2−ス
ルフィナト酢酸(2−hydroxy−2−sulfi
natoacetic acid)のようなヒドロキシ
アルキルスルフィン酸、および前記の酸の塩は、典型的
にはモノマー重量に基づいて0.01%から3.0%、
好ましくは0.01%から0.5%、より好ましくは
0.025%から0.25%の量で使用される。典型的
には、モノマー重量に基づいて0.01%から3.0
%、好ましくは0.02%から1%、より好ましくは
0.05%から0.5%の量の酸化剤が使用される。酸
化剤は、水溶性酸化剤、たとえば、過酸化水素、過硫
酸、過硼酸、過酢酸、過酸化物、およびペルカルボネー
トのアンモニウムまたはアルカリ金属塩、および非水溶
性酸化剤、たとえば、ベンゾイルペルオキシド、ラウリ
ルペルオキシド、t−ブチルペルオキシド、t−ブチル
ヒドロペルオキシド、2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル、t−アミルヒドロペルオキシド、t−ブチルペ
ルオキシネオデカノエート、およびt−ブチルペルオキ
シピバレートを含む。本明細書において、「非水溶性酸
化剤」とは、25℃において20重量%未満の水溶性を
有する酸化剤を言う。レドックス反応を触媒する、鉄、
銅、マンガン、銀、白金、バナジウム、ニッケル、クロ
ム、パラジウム、またはコバルトの金属塩が、金属錯生
成剤をともなってまたはともなわないで、任意に使用さ
れることができる。より好ましくは、0.01から10
ppmの銅を使用することができる。
【0010】酸化剤および還元剤は典型的には、別々の
ストリームで反応混合物に添加され、好ましくは、モノ
マー混合物と同時に添加される。反応温度は、反応の過
程中、100℃より低い温度に保たれる。反応温度が、
30℃から95℃の間であるのが好ましく、50℃から
90℃の間であるのがより好ましい。モノマー混合物は
そのままでまたは水中エマルジョンとして添加されるこ
とができる。モノマー混合物は、反応時間中、1回以上
に分けてもしくは連続的に、一定速度でもしくはそうで
はなく、またはこれらを組み合わせて添加されることが
できる。
【0011】さらに、連鎖移動剤、例えば、イソプロパ
ノール、ハロゲン化化合物、n−ブチルメルカプタン、
n−アミルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、
t−ドデシルメルカプタン、アルキルチオグリコレー
ト、メルカプトプロピオン酸、およびアルキルメルカプ
トアルカノエートが、モノマーの重量を基準にして0.
1から5.0重量%の量で使用されることができる。n
−ドデシルメルカプタンおよびt−ドデシルメルカプタ
ンをはじめとする、直鎖または分岐鎖のC−C 22
ルキルメルカプタンが好ましい。連鎖移動剤は1回以上
の回数で、または連続的に、一定速度で、またはそうで
はなく、全反応時間のほとんど、もしくは全てにわた
り、または反応時間における限定された時間の間、例え
ば、ケトルへのチャージにおいて、および残留モノマー
低減のステージにおいて添加されることができる。
【0012】しかしながら、乾燥ポリマー重量を基準に
して、少なくともいくらか、好ましくは少なくとも40
重量%、より好ましくは少なくとも75重量%、最も好
ましくは少なくとも95重量%のエマルジョンポリマー
は、水溶性酸化剤、非水溶性酸化剤、およびスルフィン
酸またはその塩、還元剤を含むレドックス開始剤系を用
いて、他の酸化剤の非存在下および他の還元剤の非存在
下で形成される。エマルジョン重合は、いくつかのポリ
マーがその場で(in situ)もしくはそうではな
く形成されたポリマーシードによって導入されるか、ま
たは保持時間の間に形成されるか、または、モノマー供
給が終了して、残留モノマーがポリマーに転換されてい
る間に形成されるような態様を含むことができるものと
意図される。
【0013】本発明の他の態様においては、エマルジョ
ンポリマーはマルチステージエマルジョン重合プロセス
によって調製されることができ、該プロセスにおいて
は、組成が異なる少なくとも2つのステージが逐次的な
方法で重合される。そのようなプロセスは、通常、少な
くとも2つの相互に相溶性でないポリマー組成物を形成
させ、それにより、結果として、ポリマー粒子中に少な
くとも2つの相を形成させる。そのような粒子は、種々
のジオメトリーの2以上の相から成り、例えば、コア/
シェルまたはコア/シース粒子、シェル相が不完全にコ
アを覆っているコア/シェル粒子、複数のコアを有する
コア/シェル粒子、および相互侵入(interpen
etrating)ネットワーク粒子が挙げられる。こ
れらのケースの全てにおいて、粒子の表面領域の過半は
少なくとも1つの外相によって占有され、粒子の内側は
少なくとも1つの内相によって占有されているであろ
う。マルチステージ(multi−staged)エマ
ルジョンポリマーの各ステージは、上述のエマルジョン
ポリマーのためのものと同様のモノマー、界面活性剤、
連鎖移動剤等を含むことができる。このようなマルチス
テージエマルジョンポリマーを調製するために使用され
る重合技術は公知であり、例えば、米国特許第4325
856号;第4654397号;および第481437
3号が挙げられる。
【0014】エマルジョンポリマーは20〜1000ナ
ノメートルの平均粒径を有しており、好ましくは、70
〜300ナノメートルである。本明細書における粒子サ
イズは、Brookhaven Instrument
s Corporation、Holtsville
NYにより製造された、Brookhaven Mod
el BI−90 particle sizerを用
いて決定され、「有効直径(effective di
ameter)」として示した。また、米国特許第53
40858号;第5350787号;第5352720
号;第4539361号;および第4456726号に
教示されるような、2以上の明瞭な粒子サイズ分布また
は非常にブロードな分布が提供されるマルチモーダル
(multimodal)粒子サイズのエマルジョンポ
リマーも可能である。
【0015】エマルジョンポリマーのガラス転移温度
(Tg)は、典型的には、−60℃〜100℃であり、
好ましくは、−20℃〜50℃であり、所望のポリマー
Tg範囲を達成するように選択されるモノマーおよびモ
ノマーの量は公知である。本明細書において使用される
Tgは、Fox式によって算出されたものであり(T.
G.Fox、Bull.Am.Physics So
c.,Volume 1、Issue No.3、pa
ge 123(1956))、すなわち、モノマーM1
およびM2のコポリマーのTgを算出するための式は以
下の通りである。 1/Tg(計算値)=w(M1)/Tg(M1)+w
(M2)/Tg(M2) 式中、Tg(計算値)は、コポリマーについての計算さ
れたガラス転移温度である。w(M1)は、コポリマー
中のモノマーM1の重量分率である。w(M2)は、コ
ポリマー中のモノマーM2の重量分率である。Tg(M
1)は、M1のホモポリマーのガラス転移温度である。
Tg(M2)は、M2のホモポリマーのガラス転移温度
である。全ての温度は°Kである。ホモポリマーのガラ
ス転移温度は、例えば、J.Brandrup and
E.H.Immergutにより編集された、Inte
rscience Publishersの「Poly
mer Handbook」に認められることができ
る。
【0016】本発明の第2の態様では、水性エマルジョ
ンポリマーを、水溶性酸化剤、非水溶性酸化剤、および
スルフィン酸またはその塩、還元剤を含むフリーラジカ
ルレドックス開始剤系と接触させ;および少なくとも幾
分かの残留エチレン性不飽和モノマーの重合をもたらす
ことを含む、先に形成された水性エマルジョンポリマー
の残留エチレン性不飽和モノマー含量の低減方法が提供
される。この態様のエマルジョンポリマーは、上記の組
成、Tg、粒子サイズであり、本発明のレドックス開始
剤系または例えば熱開始反応および光開始反応(pho
toinitiation)といった任意の他のフリー
ラジカル開始剤方法を用いて調製され、残留エチレン性
不飽和モノマー含量を有する。残留エチレン性不飽和モ
ノマー含量は、ポリマー重量を基準にして、典型的には
5%未満、好ましくは1%未満であろう。エマルジョン
ポリマーは、その後、水溶性酸化剤、非水溶性酸化剤、
およびスルフィン酸またはその塩、還元剤を含み、上記
の組成および量であるレドックス開始剤系と接触し、少
なくともいくらか、好ましくは少なくとも50%、より
好ましくは少なくとも90%の残留エチレン性不飽和モ
ノマーの重合が上記の条件下でもたらされる。
【0017】本発明のエマルジョンポリマーおよび本発
明の低減された残留モノマーを有するエマルジョンポリ
マーは、ペイント、紙コーティング、レザーコーティン
グ、接着剤、不織布含浸剤(nonwoven sat
urant)および紙含浸剤(paper satur
ant)等に使用されることができる。以下の例は、本
発明および試験結果を例示するために示される。
【0018】略号 DI水:脱イオン水 BA:ブチルアクリレート MMA:メチルメタアクリレート MAA:メタアクリル酸
【0019】試験方法GC法によるBAとMMA量の測定 ヒューレッドパッカード5890シリーズII ガスク
ロマトグラフ カラム:HP−Wax(Agilent/Hewlet
t−Packard) 長さ30メートル、内径0.32mm、0.5ミクロン
フィルム 温度プログラム インジェクター温度 180℃ ディテクター温度 250℃ 初期5分間45℃、20℃/分で245℃に、3分24
5℃で保持
【0020】イオン交換クロマトグラフィーによるメタ
アクリル酸量の測定 Perkin Elmer シリーズ200 Bioc
ompatibleBinary LC カラム:30cm×7.8mm(内径)、Phenom
enex RezexROA スルホン化スチレン−D
VB−7.5ミクロン カラムオーブン温度:35℃ 流速:0.5mL/分 カラム圧力:〜650psi 移動相:5mM HPO 検出波長:210ナノメーター インジェクション容積:15マイクロリットル
【0021】揮発性有機化合物(VOC)含量の計算 合計VOC=ブチルアクリレートのppm+メチルメタ
アクリレートのppm+メタアクリル酸のppm+t−
ブチルヒドロペルオキシドからのVOCのppm。t−
ブチルヒドロペルオキシドからのVOCの計算では、9
0%のt−ブチルヒドロペルオキシドが、t−ブタノー
ルおよびアセトンを形成すると仮定している。20pp
m(GC法による残留モノマーの定量の最低限界)以下
のブチルアクリレートとメタルメタアクリレートの残分
は、0ppmとして扱われた。
【0022】実施例 エマルションポリマーAの調製 アクリルエマルションポリマー(BA/MMA/MA
A)が、BAとMMAについてはそれぞれ約3000p
pm、MAAについては約2000ppmの残留量で調
製された。ラテックスはポリマー固形分=44%、5p
pmの鉄を含み、pHは6.1であった。pHはpH4
とpH7のバッファーで校正されたOrion モデル
82−72電極を取り付けたOrionモデル230A
pH計で測定した。
【0023】比較例A 残留モノマーの低減 機械式攪拌機を取り付けた多口丸底フラスコ内で、50
0gのエマルションポリマーAを窒素雰囲気下で55℃
に加熱した。ラテックスのサンプル5gに、0.2%の
4−ヒドロキシTEMPOの脱イオン水溶液5gを加え
た。12.5gの脱イオン水中の過硫酸アンモニウム
0.34gと、70%のt−ブチルヒドロペルオキシド
0.19g(合計で0.0030モルの酸化剤)をラテ
ックスに40分で加えた。12.5gの脱イオン水中の
0.19gのイソアスコルビン酸(0.0011モルの
還元剤)の溶液を、同時にラテックスに加えた。供給が
終了して20分後に、5gのラテックスサンプルに脱イ
オン水中の0.2%の4−ヒドロキシTEMPOの溶液
5gを加えた。
【0024】実施例1 残留モノマーの低減 イソアスコルビン酸を0.23gの2−ヒドロキシ−2
−スルフィナト酢酸(50重量%スルフィン酸ナトリウ
ム塩;0.0011モルの還元剤)に変えて、比較例A
の手順を繰り返した。
【0025】実施例2 残留モノマーの低減 2ppmの銅(硝酸銅5.5水塩の0.1%溶液)を、
酸化剤および還元剤の供給を始める前にエマルションポ
リマーに加えたことを除き、実施例1の手順を繰り返し
た。
【0026】比較例B 残留モノマーの低減 全体の酸化剤供給が12.5gの脱イオン水中の70%
t−ブチルヒドロペルオキシド(0.0030モルの合
計酸化剤)0.38gであったことを除き、実施例1の
手順を繰り返した。
【0027】
【表1】
【0028】本発明の実施例1−2の水性エマルション
ポリマーの残留エチレン性不飽和モノマーの含量を低減
する方法は、比較例Aのプロセスに比較して残留モノマ
ー量を低減するのに実質的により効果的であり、またV
OC含量を低減するのに実質的により効果的である。本
発明の実施例1−2の水性エマルションポリマーの残留
エチレン性不飽和モノマーの含量を低減する方法は、比
較例Bのプロセスに比較して残留モノマー量を低減する
のに実質的により効果的であり、またVOC含量を低減
するのに実質的により効果的である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラルフ・クレイグ・イーブン アメリカ合衆国ペンシルバニア州19422, ブルー・ベル,モーク・ロード・1424 Fターム(参考) 4J011 KA02 KA10 KB22 KB29 4J015 CA00 CA03 CA05 CA06 CA07 CA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エマルジョン重合条件下、少なくとも1つ
    のエチレン性不飽和モノマーおよびフリーラジカルレド
    ックス開始剤系を提供し、該レドックス開始剤系が水溶
    性酸化剤、非水溶性酸化剤、スルフィン酸またはその
    塩、および還元剤を含み;および少なくとも幾分かの該
    エチレン性不飽和モノマーの重合をもたらすことを含
    む、水性エマルジョンポリマーの調製方法。
  2. 【請求項2】レドックス開始剤系が、レドックス反応を
    触媒する金属塩、および任意に金属錯生成剤をさらに含
    む、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】還元剤が、2−ヒドロキシ−2−スルフィ
    ナト酢酸、およびその塩からなる群から選択される、請
    求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】エチレン性不飽和モノマーの少なくとも9
    5重量%の重合がもたらされる、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】水性エマルジョンポリマーを、水溶性酸化
    剤、非水溶性酸化剤、スルフィン酸またはその塩、およ
    び還元剤を含むフリーラジカルレドックス開始剤系と接
    触させ;および少なくとも幾分かの残留エチレン性不飽
    和モノマーの重合をもたらすことを含む、水性エマルジ
    ョンポリマーの残留エチレン性不飽和モノマー含量の低
    減方法。
  6. 【請求項6】レドックス開始剤系が、レドックス反応を
    触媒する金属塩、および任意に金属錯生成剤をさらに含
    む、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】還元剤が、2−ヒドロキシ−2−スルフィ
    ナト酢酸、およびその塩からなる群から選択される、請
    求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】残留エチレン性不飽和モノマーの少なくと
    も90重量%の重合がもたらされる、請求項5記載の方
    法。
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