JP2002162397A - 乾式分析要素 - Google Patents
乾式分析要素Info
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- JP2002162397A JP2002162397A JP2000359452A JP2000359452A JP2002162397A JP 2002162397 A JP2002162397 A JP 2002162397A JP 2000359452 A JP2000359452 A JP 2000359452A JP 2000359452 A JP2000359452 A JP 2000359452A JP 2002162397 A JP2002162397 A JP 2002162397A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 少量の検体で簡便かつ迅速に測定でき、
しかも凝集反応や凝固反応などを測定できる分析具を提
供する。 【解決手段】 上記課題は、水不透過性支持体の上に親
水性ポリマー層が設けられ、その上にスペーサーを介し
て多孔性材料からなる展開層が設けられている乾式分析
要素によって解決される。
しかも凝集反応や凝固反応などを測定できる分析具を提
供する。 【解決手段】 上記課題は、水不透過性支持体の上に親
水性ポリマー層が設けられ、その上にスペーサーを介し
て多孔性材料からなる展開層が設けられている乾式分析
要素によって解決される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は臨床分析分野等にお
いて少量の試料で迅速かつ簡便に分析できる分析具に関
するものである。
いて少量の試料で迅速かつ簡便に分析できる分析具に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】血液、尿等を検体として分析し、人の病
気を診断する方法は古くから行なわれている。
気を診断する方法は古くから行なわれている。
【0003】この分析方法は湿式法と乾式法に大別され
るか、乾式分析素子などを用いた乾式法では凝集反応や
凝固反応などを利用した分析を行なうことができない場
合がある。
るか、乾式分析素子などを用いた乾式法では凝集反応や
凝固反応などを利用した分析を行なうことができない場
合がある。
【0004】湿式法は、容器に検体と必要な試薬を入れ
て溶液中で検出反応させ、測定を行なうものである。
て溶液中で検出反応させ、測定を行なうものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】湿式法の問題点は、大
量の検体を要しかつ簡便性と迅速性に欠ける点にある。
すなわち、1分析項目毎に0.1〜0.5ml程度を要
するもので、複数分析項目を分析する場合には相当量の
検体を必要とし、特に血液分析などの場合には被検者に
大きな負担をかけることになる。また、試薬の添加につ
いても各試薬を各容器毎に添加しているので手間と時間
がかかり、分析機器全体も大型になる。
量の検体を要しかつ簡便性と迅速性に欠ける点にある。
すなわち、1分析項目毎に0.1〜0.5ml程度を要
するもので、複数分析項目を分析する場合には相当量の
検体を必要とし、特に血液分析などの場合には被検者に
大きな負担をかけることになる。また、試薬の添加につ
いても各試薬を各容器毎に添加しているので手間と時間
がかかり、分析機器全体も大型になる。
【0006】一方、乾式法では凝集反応、凝固反応など
の測定を行なうことができない場合がある。
の測定を行なうことができない場合がある。
【0007】本発明の目的は、少量の検体で簡便かつ迅
速に測定でき、凝集反応や凝固反応などを測定できる分
析具を提供することにある。
速に測定でき、凝集反応や凝固反応などを測定できる分
析具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】乾式分析素子の大きな特
徴は展開層にある。すなわち、乾式分析素子に供給され
た検体を展開層で、検体に含有されている成分を実質的
に偏在させることなく平面的に拡げて単位面積当りほぼ
一定量の割合でその下の層に供給することによって安定
性を確保しており、この展開層の開発によってはじめて
乾式分析素子を完成することができたのである。
徴は展開層にある。すなわち、乾式分析素子に供給され
た検体を展開層で、検体に含有されている成分を実質的
に偏在させることなく平面的に拡げて単位面積当りほぼ
一定量の割合でその下の層に供給することによって安定
性を確保しており、この展開層の開発によってはじめて
乾式分析素子を完成することができたのである。
【0009】通常、上記機能を有する展開層には多孔性
材料を用いることができるが、その多孔性材料は繊維質
であってもよいし、非繊維質であってもよい。繊維質材
料としては、例えば濾紙、不織布、織物生地、編物生
地、ガラス繊維濾紙等を用いることができる。非繊維質
材料としては、特開昭49−53888号公報等に記載
の酢酸セルロース等からなるメンブレンフィルター、特
開昭49−53888号公報、特開昭55−90859
号公報(対応米国特許4,258,001)、特開昭5
8−70163号公報(対応米国特許4,486,53
7)等に記載の無機物又は有機物微粒子からなる連続空
隙含有粒状構造物層等のいずれでもよいが、好ましくは
繊維質材料がよい。
材料を用いることができるが、その多孔性材料は繊維質
であってもよいし、非繊維質であってもよい。繊維質材
料としては、例えば濾紙、不織布、織物生地、編物生
地、ガラス繊維濾紙等を用いることができる。非繊維質
材料としては、特開昭49−53888号公報等に記載
の酢酸セルロース等からなるメンブレンフィルター、特
開昭49−53888号公報、特開昭55−90859
号公報(対応米国特許4,258,001)、特開昭5
8−70163号公報(対応米国特許4,486,53
7)等に記載の無機物又は有機物微粒子からなる連続空
隙含有粒状構造物層等のいずれでもよいが、好ましくは
繊維質材料がよい。
【0010】ところが、本発明者らが凝集反応や凝固反
応を用いた分析を乾式分析要素を用いて行うことを検討
した結果、多孔性展開層が存在すると、凝集反応や凝固
反応が生じにくいことを見出した。
応を用いた分析を乾式分析要素を用いて行うことを検討
した結果、多孔性展開層が存在すると、凝集反応や凝固
反応が生じにくいことを見出した。
【0011】そこで、本発明者らは、従来の乾式分析素
子では凝集反応等を含む測定系の分析ができない理由を
鋭意検討の結果、展開層内では空隙が極めて小さいため
に、凝集反応等が円滑に行われず定量性が確保できない
ことを見出した。そして、支持体の上に親水性ポリマー
層と展開層をこの順に設け、親水性ポリマー層と展開層
の間にスペーサーを介在させて両者を引き離すことによ
って大きな空隙を設け、分析反応が凝集反応や凝固反応
を含むものであっても測定できることを見出して本発明
を完成するに至った。
子では凝集反応等を含む測定系の分析ができない理由を
鋭意検討の結果、展開層内では空隙が極めて小さいため
に、凝集反応等が円滑に行われず定量性が確保できない
ことを見出した。そして、支持体の上に親水性ポリマー
層と展開層をこの順に設け、親水性ポリマー層と展開層
の間にスペーサーを介在させて両者を引き離すことによ
って大きな空隙を設け、分析反応が凝集反応や凝固反応
を含むものであっても測定できることを見出して本発明
を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、水不透過性支持体の
上に親水性ポリマー層が設けられ、その上にスペーサー
を介して多孔性材料からなる展開層が設けられている乾
式分析要素に関するものである。
上に親水性ポリマー層が設けられ、その上にスペーサー
を介して多孔性材料からなる展開層が設けられている乾
式分析要素に関するものである。
【0013】本発明の乾式分析要素では供給された検体
を展開層で展開させ親水性ポリマー層に移行する。親水
性ポリマー層は展開層とスペーサーで空間をもって隔離
されているため、検体の供給を受けた親水性ポリマー層
は展開層に動きを束縛されることなく溶解しあるいはあ
たかも溶けたような状態になって定量性のある凝集反
応、凝固反応が得られる。
を展開層で展開させ親水性ポリマー層に移行する。親水
性ポリマー層は展開層とスペーサーで空間をもって隔離
されているため、検体の供給を受けた親水性ポリマー層
は展開層に動きを束縛されることなく溶解しあるいはあ
たかも溶けたような状態になって定量性のある凝集反
応、凝固反応が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の乾式分析要素の構造の一
例を図1に示す。この乾式分析要素は水不透過性支持体
1の上に親水性ポリマー層に分析に必要な試薬を含有さ
せた試薬層2が設けられ、その上にスペーサー3を介し
て展開層4が設けられている。
例を図1に示す。この乾式分析要素は水不透過性支持体
1の上に親水性ポリマー層に分析に必要な試薬を含有さ
せた試薬層2が設けられ、その上にスペーサー3を介し
て展開層4が設けられている。
【0015】水不透過性支持体としては、これまで乾式
分析素子に使われている公知の水不透過性の透明支持体
を用いることができる。具体的には、ポリエチレンテレ
フタレート、ビスフェノールAのポリカーボネート、ポ
リスチレン、セルロースエステル(例えば、セルロース
ジアセテート、セルローストリアセテート、セルロース
アセテートプロピオネート等)等から成る厚さ約50μ
m〜1mm、好ましくは約80μm〜約300μmの透
明フイルムを用いることができる。
分析素子に使われている公知の水不透過性の透明支持体
を用いることができる。具体的には、ポリエチレンテレ
フタレート、ビスフェノールAのポリカーボネート、ポ
リスチレン、セルロースエステル(例えば、セルロース
ジアセテート、セルローストリアセテート、セルロース
アセテートプロピオネート等)等から成る厚さ約50μ
m〜1mm、好ましくは約80μm〜約300μmの透
明フイルムを用いることができる。
【0016】支持体の表面には、必要により公知の下塗
層もしくは接着層を設けて、親水性ポリマー層との接着
を強固にすることができる。
層もしくは接着層を設けて、親水性ポリマー層との接着
を強固にすることができる。
【0017】親水性ポリマー層は支持体の上に設け、そ
の間には前記下塗層や接着層のほかには他の層を介在さ
せないことが好ましい。親水性ポリマー層を形成するマ
トリックスである親水性ポリマーはこれまでのドライケ
ミストリー分析素子に使われている公知の水に可溶性、
膨潤性、親水性の各種ポリマーを用いることができる。
具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
アミド、ポリビニルピロリドン、ポリメチルビニルエー
テル、ポリアクリルアミドとポリビニルピロリドンの共
重合体、メチルセルロース誘導体、デンプン・アクリル
酸塩グラフト共重合体架橋物、架橋ポリアクリル酸、ゼ
ラチン(例えば、酸処理ゼラチン、脱イオンゼラチン
等)、ゼラチン誘導体(例えば、フタル化ゼラチン、ヒ
ドロキシアクリレートグラフトゼラチン等)、カルボキ
シメチルスターチ等を挙げることができるが、これらに
限定されるものではない。親水性ポリマー層は原則とし
て透明であることが好ましい。親水性ポリマー層の厚さ
(乾燥時)は2〜100μm程度、好ましくは5〜50
μm程度が適当である。
の間には前記下塗層や接着層のほかには他の層を介在さ
せないことが好ましい。親水性ポリマー層を形成するマ
トリックスである親水性ポリマーはこれまでのドライケ
ミストリー分析素子に使われている公知の水に可溶性、
膨潤性、親水性の各種ポリマーを用いることができる。
具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
アミド、ポリビニルピロリドン、ポリメチルビニルエー
テル、ポリアクリルアミドとポリビニルピロリドンの共
重合体、メチルセルロース誘導体、デンプン・アクリル
酸塩グラフト共重合体架橋物、架橋ポリアクリル酸、ゼ
ラチン(例えば、酸処理ゼラチン、脱イオンゼラチン
等)、ゼラチン誘導体(例えば、フタル化ゼラチン、ヒ
ドロキシアクリレートグラフトゼラチン等)、カルボキ
シメチルスターチ等を挙げることができるが、これらに
限定されるものではない。親水性ポリマー層は原則とし
て透明であることが好ましい。親水性ポリマー層の厚さ
(乾燥時)は2〜100μm程度、好ましくは5〜50
μm程度が適当である。
【0018】スペーサーは親水性ポリマー層を展開層か
ら離隔させるものであり、形状としては、展開層の外縁
に一致あるいはそれから5〜10%程度まで小径の相似
形状の枠、該枠内に更に十字状支持杆を渡したり、ネッ
トを張ったりしたものがある。枠は通常は連続形状であ
るが、必要により断続状等にしてもよい。枠内にも支持
杆やネット等の展開層支持部材を設ける場合にはこの支
持部材が親水性ポリマー層に接触しないよう配慮するこ
とが好ましい。支持部材の親水性ポリマー層からの離隔
距離は中心部で150〜600μm程度、好ましくは3
00〜550μm程度が適当である。スペーサーの大き
さとしては外径(4角形の場合は辺の長さ、円形の場合
は直径)が1〜15mm程度、通常4〜12mm程度、
高さが150〜600μm程度、通常300〜500μ
m程度が適当である。乾式分析要素が円形の場合のスペ
ーサーの形状の例を図2(イ)〜(ニ)に示す。図2
(イ)のスペーサーは枠のみのものである。このスペー
サーは角杆よりなっているが丸杆にしてもよい。このよ
うにスペーサーが枠のみの場合には展開層が撓んで親水
性ポリマー層に接触しないよう、展開層の周縁をスペー
サーに接着するとか、スペーサーに掛止片を設けて掛止
するなどして固着し、展開層をスペーサーに張設してお
くことが好ましい。図2(ロ)のスペーサーは円形の枠
の内側に十字状支持杆を渡した例である。十字状支持杆
は枠より薄肉であり、中央に向かってさらに薄肉になっ
ていて親水性ポリマー層と離隔している。図2(ハ)の
スペーサーは円形の枠にネットを張った例である。ネッ
トの周縁は枠に固着されている。図2(ニ)のスペーサ
ーは円形の枠の内側に小円の支持杆を設け、該小円と円
形の枠の間の4個所を連結杆で結んでいる。スペーサー
の材質は、ナイロン、ポリエチレン、テフロン(登録商
標)、ポリスチレンなど疎水性のものでもよいが、親水
化処理することが好ましい。
ら離隔させるものであり、形状としては、展開層の外縁
に一致あるいはそれから5〜10%程度まで小径の相似
形状の枠、該枠内に更に十字状支持杆を渡したり、ネッ
トを張ったりしたものがある。枠は通常は連続形状であ
るが、必要により断続状等にしてもよい。枠内にも支持
杆やネット等の展開層支持部材を設ける場合にはこの支
持部材が親水性ポリマー層に接触しないよう配慮するこ
とが好ましい。支持部材の親水性ポリマー層からの離隔
距離は中心部で150〜600μm程度、好ましくは3
00〜550μm程度が適当である。スペーサーの大き
さとしては外径(4角形の場合は辺の長さ、円形の場合
は直径)が1〜15mm程度、通常4〜12mm程度、
高さが150〜600μm程度、通常300〜500μ
m程度が適当である。乾式分析要素が円形の場合のスペ
ーサーの形状の例を図2(イ)〜(ニ)に示す。図2
(イ)のスペーサーは枠のみのものである。このスペー
サーは角杆よりなっているが丸杆にしてもよい。このよ
うにスペーサーが枠のみの場合には展開層が撓んで親水
性ポリマー層に接触しないよう、展開層の周縁をスペー
サーに接着するとか、スペーサーに掛止片を設けて掛止
するなどして固着し、展開層をスペーサーに張設してお
くことが好ましい。図2(ロ)のスペーサーは円形の枠
の内側に十字状支持杆を渡した例である。十字状支持杆
は枠より薄肉であり、中央に向かってさらに薄肉になっ
ていて親水性ポリマー層と離隔している。図2(ハ)の
スペーサーは円形の枠にネットを張った例である。ネッ
トの周縁は枠に固着されている。図2(ニ)のスペーサ
ーは円形の枠の内側に小円の支持杆を設け、該小円と円
形の枠の間の4個所を連結杆で結んでいる。スペーサー
の材質は、ナイロン、ポリエチレン、テフロン(登録商
標)、ポリスチレンなど疎水性のものでもよいが、親水
化処理することが好ましい。
【0019】このスペーサーは親水性ポリマー層に接着
されていてもよく、単に置かれているだけでもよい。接
着する場合の接着剤は親水性ポリマー層で例示した親水
性ポリマーのなかから選択することができる。
されていてもよく、単に置かれているだけでもよい。接
着する場合の接着剤は親水性ポリマー層で例示した親水
性ポリマーのなかから選択することができる。
【0020】展開層は検体を展開して親水性ポリマー層
に供給する層であり、比色定量の際の反射体として機能
させることもできる。さらに、供給された検体を搬送時
等に飛散させない機能も有している。この展開層には、
ポリエステル等の織物生地及び編物生地を選択すること
ができる。展開層の厚さは150〜400μm程度、好
ましくは150〜360μm程度が適当である。
に供給する層であり、比色定量の際の反射体として機能
させることもできる。さらに、供給された検体を搬送時
等に飛散させない機能も有している。この展開層には、
ポリエステル等の織物生地及び編物生地を選択すること
ができる。展開層の厚さは150〜400μm程度、好
ましくは150〜360μm程度が適当である。
【0021】本発明の乾式分析要素は基本的には展開層
とスペーサーと親水性ポリマー層と支持体からなり、他
の層は含まない。しかしながら、親水性ポリマー層と支
持体の間には機能層、例えば乾式分析素子の吸水層など
を設けることができる。
とスペーサーと親水性ポリマー層と支持体からなり、他
の層は含まない。しかしながら、親水性ポリマー層と支
持体の間には機能層、例えば乾式分析素子の吸水層など
を設けることができる。
【0022】この乾式分析要素の形状は特に制限され
ず、4角形、6角形、円形等を例として挙げることがで
きる。乾式分析要素の大きさは、円の場合には直径、4
角形の場合は辺の長さで1〜15mm程度、通常4〜1
2mm程度でよい。
ず、4角形、6角形、円形等を例として挙げることがで
きる。乾式分析要素の大きさは、円の場合には直径、4
角形の場合は辺の長さで1〜15mm程度、通常4〜1
2mm程度でよい。
【0023】本願発明においては、対象とする被検物質
は特に限定されない。通常臨床検査の分野で測定される
酵素、脂質、無機イオン、代謝産物、蛋白質等の他、各
種グロブリン、抗原、抗体等の生体由来成分、薬物、ホ
ルモン、腫瘍マーカー、DNA、RNA等、分析方法さ
え確立していれば、分析対象とすることができる。
は特に限定されない。通常臨床検査の分野で測定される
酵素、脂質、無機イオン、代謝産物、蛋白質等の他、各
種グロブリン、抗原、抗体等の生体由来成分、薬物、ホ
ルモン、腫瘍マーカー、DNA、RNA等、分析方法さ
え確立していれば、分析対象とすることができる。
【0024】本発明の乾式分析要素は分析に必要な全て
の試薬を含んでいることが好ましい。この試薬は公知の
乾式分析素子と同じでよい。分析に必要な全ての試薬と
は、必要不可欠な試薬であり、その他の試薬は適宜追加
あるいは削除される。試薬は原則として全てを塗布、乾
燥し、あるいは親水性ポリマー層に含有させる。試薬を
含有させる方法は試薬溶液あるいは親水性ポリマー溶液
に含有させてこれを支持体に塗布する方法、支持体上に
噴霧あるいは点着する方法、スピンコーターを用いる方
法などがある。試薬の乾燥は試薬の熱安定性により、加
熱乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥等が行われる。一方、試薬
は予め含有させておかずに、測定の際に検体と共に(前
後、同時に)添加することもできる。
の試薬を含んでいることが好ましい。この試薬は公知の
乾式分析素子と同じでよい。分析に必要な全ての試薬と
は、必要不可欠な試薬であり、その他の試薬は適宜追加
あるいは削除される。試薬は原則として全てを塗布、乾
燥し、あるいは親水性ポリマー層に含有させる。試薬を
含有させる方法は試薬溶液あるいは親水性ポリマー溶液
に含有させてこれを支持体に塗布する方法、支持体上に
噴霧あるいは点着する方法、スピンコーターを用いる方
法などがある。試薬の乾燥は試薬の熱安定性により、加
熱乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥等が行われる。一方、試薬
は予め含有させておかずに、測定の際に検体と共に(前
後、同時に)添加することもできる。
【0025】検体の供給量の5〜100μl程度、通常
5〜70μl程度でよい。
5〜70μl程度でよい。
【0026】インキュベーションの条件は公知の乾式分
析素子を使用する場合と同様でよい。
析素子を使用する場合と同様でよい。
【0027】反応終了後の側光は支持体の上側、下側、
横方向のいずれからでもよく、また、反射測光、透過測
光のいずれでもよい。支持体の上側から測光する場合に
は展開層を除去してから行う。測光は、通常プリズムや
鏡を利用することもできる。
横方向のいずれからでもよく、また、反射測光、透過測
光のいずれでもよい。支持体の上側から測光する場合に
は展開層を除去してから行う。測光は、通常プリズムや
鏡を利用することもできる。
【0028】
【実施例】[実施例1] 乾式分析要素1の作製 180μmの無色透明ポリエチレンテレフタレート(支
持体)上に下記の塗布量になるように試薬溶液を塗布
し、乾燥して試薬層を設けた。 カルボキシメチルスターチ 5.81g/m2 金コロイド標識抗ヒトヘモグロビン抗体 0.21g/m2
持体)上に下記の塗布量になるように試薬溶液を塗布
し、乾燥して試薬層を設けた。 カルボキシメチルスターチ 5.81g/m2 金コロイド標識抗ヒトヘモグロビン抗体 0.21g/m2
【0029】上記分析要素に、スペーサーとして直径1
cmの円を打ち抜いた厚さ0.3mmのプラスティック
シートを厚さ0.05mmの両面テープで接着し、次い
でポリエステル製紡績糸を36ゲージ編みしたトリコッ
ト編物布地を厚さ0.05mmの両面テープで接着し
た。この分析要素を12×13mmのチップに裁断し、
特開昭57−6352号公報に記載のスライドの枠に納
めて、本実施例1の乾式分析要素1とした。
cmの円を打ち抜いた厚さ0.3mmのプラスティック
シートを厚さ0.05mmの両面テープで接着し、次い
でポリエステル製紡績糸を36ゲージ編みしたトリコッ
ト編物布地を厚さ0.05mmの両面テープで接着し
た。この分析要素を12×13mmのチップに裁断し、
特開昭57−6352号公報に記載のスライドの枠に納
めて、本実施例1の乾式分析要素1とした。
【0030】[比較例1] 乾式分析要素2の作製 180μmの無色透明ポリエチレンテレフタレート(支
持体)上に下記の塗布量になるように試薬溶液を塗布
し、乾燥して試薬層を設けた。 カルボキシメチルスターチ 5.81g/m2 金コロイド標識抗ヒトヘモグロビン抗体 0.21g/m2
持体)上に下記の塗布量になるように試薬溶液を塗布
し、乾燥して試薬層を設けた。 カルボキシメチルスターチ 5.81g/m2 金コロイド標識抗ヒトヘモグロビン抗体 0.21g/m2
【0031】次に、上記試薬層上に約30g/m2の供
給量で水を全面に供給して湿潤させた後、50デニール
相当のポリエステル製紡績糸を36ゲージ編みしたトリ
コット編物布地を軽く圧力をかけて積層し、乾燥させ
た。
給量で水を全面に供給して湿潤させた後、50デニール
相当のポリエステル製紡績糸を36ゲージ編みしたトリ
コット編物布地を軽く圧力をかけて積層し、乾燥させ
た。
【0032】このようにして、ポリエチレンテレフタレ
ート無色透明フィルム、試薬層及び展開層をこの順に有
する一体型多層分析要素を作製した。次いでこの分析要
素を12×13mmのチップに裁断し、特開昭57−6
3452号公報に記載のスライドの枠に収めて、本比較
例1の乾式分析要素2とした。
ート無色透明フィルム、試薬層及び展開層をこの順に有
する一体型多層分析要素を作製した。次いでこの分析要
素を12×13mmのチップに裁断し、特開昭57−6
3452号公報に記載のスライドの枠に収めて、本比較
例1の乾式分析要素2とした。
【0033】[測定例1] ヒトヘモグロビンの測定 上記乾式分析要素にExocell.INC製,Hum
an Hemoglobin AO(Hb)を6%ポリエ
チレングリコール6000を含む0.2M塩化アンモニ
ウム(pH6.8)水溶液にて希釈し、0,100,2
50,500,1000ng/mlの系列を70μL点
着した。各分析要素を37℃にて5分間インキュベーシ
ョン後、540nmにて支持体側から反射濃度を測定し
た。
an Hemoglobin AO(Hb)を6%ポリエ
チレングリコール6000を含む0.2M塩化アンモニ
ウム(pH6.8)水溶液にて希釈し、0,100,2
50,500,1000ng/mlの系列を70μL点
着した。各分析要素を37℃にて5分間インキュベーシ
ョン後、540nmにて支持体側から反射濃度を測定し
た。
【0034】検量線を図3に示す。図中、黒丸は実施例
1を、白丸は比較例1を示している。
1を、白丸は比較例1を示している。
【0035】上記検量線に示されるように、実施例1の
乾式分析要素1では、比較例1の乾式分析要素2に比べ
検量線の傾きが4倍以上確保でき、Hbの定量測定が行
えることが示された。
乾式分析要素1では、比較例1の乾式分析要素2に比べ
検量線の傾きが4倍以上確保でき、Hbの定量測定が行
えることが示された。
【0036】
【発明の効果】本発明の乾式分析要素は、湿式法と乾式
法の長所を併せて有するものであり、少量の検体を用い
て迅速かつ簡便に測定を行うことができ、比色分析のほ
か凝集反応や凝固反応なども測定できる利点を有する。
法の長所を併せて有するものであり、少量の検体を用い
て迅速かつ簡便に測定を行うことができ、比色分析のほ
か凝集反応や凝固反応なども測定できる利点を有する。
【図1】 本発明の乾式分析要素の構造の一例を示す断
面図である。
面図である。
【図2】 スペーサーの形状の例を平面図と断面図で示
したものである。
したものである。
【図3】 本発明の乾式分析要素を用いてヘモグロビン
濃度と発色濃度の関係を測定した結果を示すグラフであ
る。
濃度と発色濃度の関係を測定した結果を示すグラフであ
る。
1…支持体 2…試薬層(親水性ポリマー層) 3…スペーサー 4…展開層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 和也 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 天野 芳和 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 永田 正人 東京都中央区銀座6丁目2番10号 合同酒 精株式会社内 (72)発明者 田中 徹 東京都中央区銀座6丁目2番10号 合同酒 精株式会社内 Fターム(参考) 2G042 AA01 BD19 CA10 DA10 FA14 FB07 FC02 2G045 AA13 AA16 CA25 CA26 CB03 DA51 FA11 FB03 GC10 GC11
Claims (2)
- 【請求項1】 水不透過性支持体の上に親水性ポリマー
層が設けられ、その上にスペーサーを介して多孔性材料
からなる展開層が設けられている乾式分析要素 - 【請求項2】 親水性ポリマー層が分析に必要な試薬を
含む試薬層である請求項1記載の乾式分析要素
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000359452A JP2002162397A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 乾式分析要素 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000359452A JP2002162397A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 乾式分析要素 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002162397A true JP2002162397A (ja) | 2002-06-07 |
Family
ID=18831213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000359452A Withdrawn JP2002162397A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 乾式分析要素 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002162397A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007259762A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Univ Of Tsukuba | 微小分析装置及び微少試料の分析方法 |
-
2000
- 2000-11-27 JP JP2000359452A patent/JP2002162397A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007259762A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Univ Of Tsukuba | 微小分析装置及び微少試料の分析方法 |
JP4660768B2 (ja) * | 2006-03-28 | 2011-03-30 | 国立大学法人 筑波大学 | 微小分析装置及び微少試料の分析方法 |
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Legal Events
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A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20061206 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080205 |