JP2002148835A - 電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置Info
- Publication number
- JP2002148835A JP2002148835A JP2000348052A JP2000348052A JP2002148835A JP 2002148835 A JP2002148835 A JP 2002148835A JP 2000348052 A JP2000348052 A JP 2000348052A JP 2000348052 A JP2000348052 A JP 2000348052A JP 2002148835 A JP2002148835 A JP 2002148835A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substituent
- carbon atoms
- layer
- group
- charge transfer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 400〜600nmの波長域で高い感度特性
を有し、光によって疲労劣化しない耐久性に優れる電子
写真感光体、および該感光体を用いて400〜600n
mの波長範囲のレーザ光を露光光源とし、高感度かつ高
解像力を有して安定した画質が得られる画像形成装置を
提供する。 【解決手段】 発振波長が400〜600nmの範囲に
あるレーザを露光光源として使用される電子写真感光体
において、導電性支持体1上の感光層4に、電荷移動物
質3として(1)式のビスアミン化合物を含有する。ま
た、この電子写真感光体を、400〜600nmに発振
波長を有するレーザを露光光源とする画像形成装置に搭
載する。(1)式においてXは酸素原子、硫黄原子また
はN−R2を示す。
を有し、光によって疲労劣化しない耐久性に優れる電子
写真感光体、および該感光体を用いて400〜600n
mの波長範囲のレーザ光を露光光源とし、高感度かつ高
解像力を有して安定した画質が得られる画像形成装置を
提供する。 【解決手段】 発振波長が400〜600nmの範囲に
あるレーザを露光光源として使用される電子写真感光体
において、導電性支持体1上の感光層4に、電荷移動物
質3として(1)式のビスアミン化合物を含有する。ま
た、この電子写真感光体を、400〜600nmに発振
波長を有するレーザを露光光源とする画像形成装置に搭
載する。(1)式においてXは酸素原子、硫黄原子また
はN−R2を示す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短波長で発振する
レーザを露光用光源とする電子写真感光体およびこれを
用いる画像形成装置に関する。
レーザを露光用光源とする電子写真感光体およびこれを
用いる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体において、有機系
の光導電性材料は、その開発の進歩により、従来から用
いられてきた無機系の光導電性材料に対して一般的によ
く使用されるようになってきた。有機系の光導電性材料
を用いた電子写真感光体は、感度、耐久性および環境に
対する安定性などに若干の問題はあるが、毒性、原価お
よび材料設計の自由度などの点において、無機系光導電
性材料に比べて多くの利点を有しているからである。
の光導電性材料は、その開発の進歩により、従来から用
いられてきた無機系の光導電性材料に対して一般的によ
く使用されるようになってきた。有機系の光導電性材料
を用いた電子写真感光体は、感度、耐久性および環境に
対する安定性などに若干の問題はあるが、毒性、原価お
よび材料設計の自由度などの点において、無機系光導電
性材料に比べて多くの利点を有しているからである。
【0003】現在、一般的に実用化されている有機系光
導電材料を用いた電子写真感光体の構成としては、光導
電性機能における電荷発生機能と電荷輸送機能とをそれ
ぞれ別個の物質に分担させた積層型または分散型の機能
分離型感光体が挙げられる。このような機能分離型感光
体においては各物質の選択範囲が広くなるので、帯電特
性、感度、残留電位、繰返し特性および耐刷性などの電
子写真特性において最良の物質を組合わせることによっ
て、高性能な感光体を提供することができる。また有機
系光導電材料を用いた電子写真感光体は、導電性支持体
上に感光層を塗工することにより生産できるため、きわ
めて生産性が高く、安価な感光体を提供できるととも
に、電荷発生物質を適当に選択することにより感光波長
域および光感度を自在に制御することができる。さら
に、電荷移動層中に含有するバインダ樹脂を適宜選択す
ることにより、耐摩耗特性に優れた感光体を設計するこ
とができる。
導電材料を用いた電子写真感光体の構成としては、光導
電性機能における電荷発生機能と電荷輸送機能とをそれ
ぞれ別個の物質に分担させた積層型または分散型の機能
分離型感光体が挙げられる。このような機能分離型感光
体においては各物質の選択範囲が広くなるので、帯電特
性、感度、残留電位、繰返し特性および耐刷性などの電
子写真特性において最良の物質を組合わせることによっ
て、高性能な感光体を提供することができる。また有機
系光導電材料を用いた電子写真感光体は、導電性支持体
上に感光層を塗工することにより生産できるため、きわ
めて生産性が高く、安価な感光体を提供できるととも
に、電荷発生物質を適当に選択することにより感光波長
域および光感度を自在に制御することができる。さら
に、電荷移動層中に含有するバインダ樹脂を適宜選択す
ることにより、耐摩耗特性に優れた感光体を設計するこ
とができる。
【0004】このようにして、有機系の光導電性材料を
用いた電子写真感光体における従来からの特性の問題点
を克服するように、その性能の向上が図られた結果、有
機系の光導電性材料が無機系の光導電性材料に比べて多
用されるようになっている。
用いた電子写真感光体における従来からの特性の問題点
を克服するように、その性能の向上が図られた結果、有
機系の光導電性材料が無機系の光導電性材料に比べて多
用されるようになっている。
【0005】また、レーザ光を露光用光源とする電子写
真技術による画像形成装置としては、レーザプリンタが
代表的な例であり、近年では複写機においてもデジタル
化が進み、レーザが露光用光源に用いられることが一般
的となっている。
真技術による画像形成装置としては、レーザプリンタが
代表的な例であり、近年では複写機においてもデジタル
化が進み、レーザが露光用光源に用いられることが一般
的となっている。
【0006】主に露光用光源として用いられるレーザと
して、低原価で消費エネルギが少なくて軽量小型である
半導体レーザが実用化されている。該半導体レーザは、
出力の安定性および寿命の点から、800nm付近の近
赤外領域に発振波長を有するものが一般的である。これ
は、単に技術的な問題から短波長で発振するレーザが、
これまでは実用化に至っていなかったためである。これ
を受けて、レーザを露光光源とした電子写真技術による
画像形成装置で用いるため、電荷発生物質として、長波
長領域に光を吸収して感度を有する有機化合物、特にフ
タロシアニン顔料を電荷発生層に含有する積層型感光体
が開発されてきた。
して、低原価で消費エネルギが少なくて軽量小型である
半導体レーザが実用化されている。該半導体レーザは、
出力の安定性および寿命の点から、800nm付近の近
赤外領域に発振波長を有するものが一般的である。これ
は、単に技術的な問題から短波長で発振するレーザが、
これまでは実用化に至っていなかったためである。これ
を受けて、レーザを露光光源とした電子写真技術による
画像形成装置で用いるため、電荷発生物質として、長波
長領域に光を吸収して感度を有する有機化合物、特にフ
タロシアニン顔料を電荷発生層に含有する積層型感光体
が開発されてきた。
【0007】さらに、電子写真技術による画像形成装置
の出力画像の画質向上を図るために、画質の高解像度化
が検討されている。記録密度の高い高解像度を達成する
ためには、いくつかの手段があり、光学的な手段として
はレーザビームのスポット径を絞り、書込み密度を上げ
ることが挙げられる。そこで使用するレンズの焦点距離
を短くすればよいが、光学系の設計上の難しさに加え、
800nm付近の近赤外領域に発振波長を持つレーザで
は、光学系の操作でビーム径を細くしてもスポット輪郭
の鮮明さが得られにくい。その原因はレーザ光の回析限
界にあり、これは避けることのできない現象である。
の出力画像の画質向上を図るために、画質の高解像度化
が検討されている。記録密度の高い高解像度を達成する
ためには、いくつかの手段があり、光学的な手段として
はレーザビームのスポット径を絞り、書込み密度を上げ
ることが挙げられる。そこで使用するレンズの焦点距離
を短くすればよいが、光学系の設計上の難しさに加え、
800nm付近の近赤外領域に発振波長を持つレーザで
は、光学系の操作でビーム径を細くしてもスポット輪郭
の鮮明さが得られにくい。その原因はレーザ光の回析限
界にあり、これは避けることのできない現象である。
【0008】感光体の表面に収束されるレーザのスポッ
ト径Dは、レーザビームの波長λおよびレンズ開口数N
Aと、以下の式(I)で示される関係にある。
ト径Dは、レーザビームの波長λおよびレンズ開口数N
Aと、以下の式(I)で示される関係にある。
【0009】 D=1.22λ/NA …(I) 式(I)から、スポット径Dはレーザ光の発振波長に比
例しているため、スポット径Dを小さくするには発振波
長の短いレーザを用いればよいことが判る。
例しているため、スポット径Dを小さくするには発振波
長の短いレーザを用いればよいことが判る。
【0010】また、前述のように発振波長の短いレーザ
の開発は、発振波長の長いレーザに比べて遅れていた
が、1990年代初頭には650nm近傍に発振波長を
持つ赤色レーザが実用化された。また1995年には4
10nm発振の青紫色レーザの開発成功が発表され、そ
の実用化が現実味を帯びてきた。
の開発は、発振波長の長いレーザに比べて遅れていた
が、1990年代初頭には650nm近傍に発振波長を
持つ赤色レーザが実用化された。また1995年には4
10nm発振の青紫色レーザの開発成功が発表され、そ
の実用化が現実味を帯びてきた。
【0011】したがって、発振波長の短いレーザを用い
てスポット径Dを小さくすれば、記録密度の高い高解像
度を達成することができる。しかし、このような青色系
レーザは、光ディスクにおいて記録密度を向上させると
いう大きな期待が寄せられているが、電子写真技術によ
る画像形成装置の露光用光源としてはほとんど期待され
ていなかった。従来の電子写真感光体は、この波長域に
感度を示さないからである。
てスポット径Dを小さくすれば、記録密度の高い高解像
度を達成することができる。しかし、このような青色系
レーザは、光ディスクにおいて記録密度を向上させると
いう大きな期待が寄せられているが、電子写真技術によ
る画像形成装置の露光用光源としてはほとんど期待され
ていなかった。従来の電子写真感光体は、この波長域に
感度を示さないからである。
【0012】すなわち、従来の積層型電子写真感光体
は、導電性基体の上に準じ、電荷発生層、電荷移動層を
積層したものが一般的に実用化されている。該感光体に
おいて、500nm以下の波長にも吸収を示す電荷発生
材料を用いれば、一般的に500nm以下の短波長レー
ザの露光にも感度を示すはずである。しかし、実際には
電荷発生層の上に積層された電荷移動層、特に電荷移動
物質が500nm以下の波長に吸収を示すことから、露
光光源として用いた短波長のレーザ光が感光層の表面で
吸収されて電荷発生層まで到達できないので、積層型電
子写真感光体ではこの波長域に感度を示さない。
は、導電性基体の上に準じ、電荷発生層、電荷移動層を
積層したものが一般的に実用化されている。該感光体に
おいて、500nm以下の波長にも吸収を示す電荷発生
材料を用いれば、一般的に500nm以下の短波長レー
ザの露光にも感度を示すはずである。しかし、実際には
電荷発生層の上に積層された電荷移動層、特に電荷移動
物質が500nm以下の波長に吸収を示すことから、露
光光源として用いた短波長のレーザ光が感光層の表面で
吸収されて電荷発生層まで到達できないので、積層型電
子写真感光体ではこの波長域に感度を示さない。
【0013】また、波長成分の揃った高強度の光で露光
されるために、電荷移動材料や電荷発生材料が変質しや
すく、長期の使用によって感光体の感度が低下し、高画
質が維持できないという問題もある。
されるために、電荷移動材料や電荷発生材料が変質しや
すく、長期の使用によって感光体の感度が低下し、高画
質が維持できないという問題もある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、40
0〜600nmの波長域で高い感度特性を有し、光によ
って疲労劣化しない耐久性に優れる電子写真感光体、お
よび該感光体を用いて400〜600nmの波長範囲の
レーザ光を露光光源とし、高感度かつ高解像力を有して
安定した画質が得られる画像形成装置を提供することで
ある。
0〜600nmの波長域で高い感度特性を有し、光によ
って疲労劣化しない耐久性に優れる電子写真感光体、お
よび該感光体を用いて400〜600nmの波長範囲の
レーザ光を露光光源とし、高感度かつ高解像力を有して
安定した画質が得られる画像形成装置を提供することで
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、発振波長が4
00〜600nmの範囲にあるレーザを露光光源として
使用される電子写真感光体であって、導電性支持体上の
感光層は、電荷移動物質として下記一般式(1)で示さ
れるビスアミン化合物を含有していることを特徴とする
電子写真感光体である。
00〜600nmの範囲にあるレーザを露光光源として
使用される電子写真感光体であって、導電性支持体上の
感光層は、電荷移動物質として下記一般式(1)で示さ
れるビスアミン化合物を含有していることを特徴とする
電子写真感光体である。
【0016】
【化2】
【0017】(式中、Ar1およびAr2は置換基を含ん
でもよいアリール基、置換基を含んでもよい複素環基、
置換基を含んでもよいアラルキル基、置換基を含んでも
よい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を含んでもよい
炭素数1〜5のフルオロアルキル基または置換基を含ん
でもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を示
す。R1は置換基を含んでもよい炭素数1〜3のアルキ
ル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のフルオロア
ルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のパーフ
ルオロアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素
数1〜3のジアルキルアミノ基または水素原子を示す。
aおよびbは置換基を含んでもよい炭素数1〜3のアル
キル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のフルオロ
アルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のパー
フルオロアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭
素数1〜3のジアルキルアミノ基、ハロゲン原子または
水素原子を示し、nおよびmは1〜4の整数を示す。た
だし、nおよびmが2以上のとき、対応するaおよびb
は各々同一でも異なってもよく、互いに環を形成しても
よい。Xは酸素原子、硫黄原子またはN−R2を示し、
R2は置換基を含んでもよい炭素数1〜3のアルキル
基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のフルオロアル
キル基または置換基を含んでもよい炭素数1〜5のパー
フルオロアルキル基を示す。)
でもよいアリール基、置換基を含んでもよい複素環基、
置換基を含んでもよいアラルキル基、置換基を含んでも
よい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を含んでもよい
炭素数1〜5のフルオロアルキル基または置換基を含ん
でもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を示
す。R1は置換基を含んでもよい炭素数1〜3のアルキ
ル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のフルオロア
ルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のパーフ
ルオロアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素
数1〜3のジアルキルアミノ基または水素原子を示す。
aおよびbは置換基を含んでもよい炭素数1〜3のアル
キル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のフルオロ
アルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のパー
フルオロアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭
素数1〜3のジアルキルアミノ基、ハロゲン原子または
水素原子を示し、nおよびmは1〜4の整数を示す。た
だし、nおよびmが2以上のとき、対応するaおよびb
は各々同一でも異なってもよく、互いに環を形成しても
よい。Xは酸素原子、硫黄原子またはN−R2を示し、
R2は置換基を含んでもよい炭素数1〜3のアルキル
基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のフルオロアル
キル基または置換基を含んでもよい炭素数1〜5のパー
フルオロアルキル基を示す。)
【0018】本発明に従えば、電荷移動物質として特定
のビスアミン化合物を含有することによって、露光光源
である発振波長が400〜600nmの範囲にあるレー
ザに対して、高い感度特性を有し、光によって疲労劣化
しない耐久性に優れる電子写真感光体を提供することが
できる。
のビスアミン化合物を含有することによって、露光光源
である発振波長が400〜600nmの範囲にあるレー
ザに対して、高い感度特性を有し、光によって疲労劣化
しない耐久性に優れる電子写真感光体を提供することが
できる。
【0019】また本発明は、前記感光層が、少なくとも
電荷発生物質を含有する電荷発生層と、前記電荷移動物
質を含有する電荷移動層とを有する積層構造であること
を特徴とする。
電荷発生物質を含有する電荷発生層と、前記電荷移動物
質を含有する電荷移動層とを有する積層構造であること
を特徴とする。
【0020】本発明に従えば、特定のビスアミン化合物
を電荷移動層に含有させることによって、露光光源であ
る発振波長が400〜600nmの範囲にあるレーザに
対して高い感度特性を有し、光によって疲労劣化しない
耐久性に優れる積層型の電子写真感光体を提供すること
ができる。
を電荷移動層に含有させることによって、露光光源であ
る発振波長が400〜600nmの範囲にあるレーザに
対して高い感度特性を有し、光によって疲労劣化しない
耐久性に優れる積層型の電子写真感光体を提供すること
ができる。
【0021】また本発明は、前記電荷発生層の上部に電
荷移動層が積層されていることを特徴とする。
荷移動層が積層されていることを特徴とする。
【0022】本発明に従えば、特定のビスアミン化合物
を電荷発生層上に積層された電荷移動層に含有させるこ
とによって、該ビスアミン化合物が発振波長が400〜
600nmの範囲にあるレーザの露光光源を吸収するこ
となく、該露光光源が電荷発生層まで到達して高感度を
示すことができる。
を電荷発生層上に積層された電荷移動層に含有させるこ
とによって、該ビスアミン化合物が発振波長が400〜
600nmの範囲にあるレーザの露光光源を吸収するこ
となく、該露光光源が電荷発生層まで到達して高感度を
示すことができる。
【0023】また本発明は、前記電荷移動層中に、電荷
移動物質/バインダ樹脂が重量比で10/12〜10/
25含有されていることを特徴とする。
移動物質/バインダ樹脂が重量比で10/12〜10/
25含有されていることを特徴とする。
【0024】本発明に従えば、電荷移動物質としての特
定のアミン化合物が高い移動度を有することによって、
従来の電荷移動物質を用いる場合には電荷移動物質と同
量程度しか添加できなかったバインダ樹脂について、そ
の含有率を高くしても電荷移動層の高感度を維持するこ
とができるので、バインダ樹脂の含有率を高くして電荷
移動層の耐刷性を向上し、電子写真感光体の耐久性を向
上させることができる。
定のアミン化合物が高い移動度を有することによって、
従来の電荷移動物質を用いる場合には電荷移動物質と同
量程度しか添加できなかったバインダ樹脂について、そ
の含有率を高くしても電荷移動層の高感度を維持するこ
とができるので、バインダ樹脂の含有率を高くして電荷
移動層の耐刷性を向上し、電子写真感光体の耐久性を向
上させることができる。
【0025】また本発明は、前記感光層が電荷発生物質
と前記電荷移動物質とを含有する単一層からなることを
特徴とする。
と前記電荷移動物質とを含有する単一層からなることを
特徴とする。
【0026】本発明に従えば、特定のビスアミン化合物
を電荷移動物質として含有させることによって、該ビス
アミン化合物が発振波長が400〜600nmの範囲に
あるレーザの露光光源によるレーザ光を吸収することな
く、該レーザ光を電荷発生物質が吸収して高感度を示す
単層型の電子写真感光体を提供することができる。
を電荷移動物質として含有させることによって、該ビス
アミン化合物が発振波長が400〜600nmの範囲に
あるレーザの露光光源によるレーザ光を吸収することな
く、該レーザ光を電荷発生物質が吸収して高感度を示す
単層型の電子写真感光体を提供することができる。
【0027】また本発明は、前記導電性支持体と感光層
との間に中間層を設けたことを特徴とする。
との間に中間層を設けたことを特徴とする。
【0028】本発明に従えば、中間層を導電性支持体と
感光層との間に設けることによって、特に反転現像プロ
セスにおける画像欠陥を防止し、導電性支持体表面の欠
陥の被覆、帯電性の改善、感光層の接着性の向上、およ
び感光層の塗布性改善などを図ることができる。
感光層との間に設けることによって、特に反転現像プロ
セスにおける画像欠陥を防止し、導電性支持体表面の欠
陥の被覆、帯電性の改善、感光層の接着性の向上、およ
び感光層の塗布性改善などを図ることができる。
【0029】本発明は、前記電子写真感光体と、帯電、
露光、現像、転写およびクリーニングの各手段とを含
み、画像を形成する画像形成装置であって、該露光手段
には、400〜600nmの範囲に発振波長を有するレ
ーザを光源として備えていることを特徴とする画像形成
装置である。
露光、現像、転写およびクリーニングの各手段とを含
み、画像を形成する画像形成装置であって、該露光手段
には、400〜600nmの範囲に発振波長を有するレ
ーザを光源として備えていることを特徴とする画像形成
装置である。
【0030】本発明に従えば、画像形成装置において4
00〜600nmの範囲に発振波長を有するレーザを光
源とし、前記電子写真感光体を搭載することにより、高
感度かつ高解像力を有して安定した画質が得られる。
00〜600nmの範囲に発振波長を有するレーザを光
源とし、前記電子写真感光体を搭載することにより、高
感度かつ高解像力を有して安定した画質が得られる。
【0031】また本発明は、反転現像プロセスを用いて
画像を形成することを特徴とする。本発明に従えば、反
転現像によってドット状のトナー像を形成して画像を得
る画像形成装置において、400〜600nmの範囲に
発振波長を有するレーザと特定のビスアミン化合物を電
荷移動物質として含有する電子写真感光体とを組合わせ
ることにより、感光体の疲労劣化がなく、高耐久性かつ
高感度で、ドットの再現性および文字再現性に非常に優
れ、高解像度の出力画像が得られる画像形成装置を提供
することができる。
画像を形成することを特徴とする。本発明に従えば、反
転現像によってドット状のトナー像を形成して画像を得
る画像形成装置において、400〜600nmの範囲に
発振波長を有するレーザと特定のビスアミン化合物を電
荷移動物質として含有する電子写真感光体とを組合わせ
ることにより、感光体の疲労劣化がなく、高耐久性かつ
高感度で、ドットの再現性および文字再現性に非常に優
れ、高解像度の出力画像が得られる画像形成装置を提供
することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態による電子写
真感光体は、導電性支持体上の感光層中に、電荷移動物
質として下記一般式(1)で示されるビスアミン化合物
を含有する。
真感光体は、導電性支持体上の感光層中に、電荷移動物
質として下記一般式(1)で示されるビスアミン化合物
を含有する。
【0033】
【化3】
【0034】前記一般式(1)中、Ar1およびAr2は
置換基を含んでもよいアリール基、置換基を含んでもよ
い複素環基、置換基を含んでもよいアラルキル基、置換
基を含んでもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を
含んでもよい炭素数1〜5のフルオロアルキル基または
置換基を含んでもよい炭素数1〜5のパーフルオロアル
キル基を示す。具体例としては、フェニル、トリル、ア
ニシル、ナフチル、ピレニルおよびビフェニルなどのア
リール基、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、N−メ
チルインドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリ
ルおよびN−エチルカルバゾリルなどの複素環基、n−
プロピルおよびイソプロピルなどのアルキル基が挙げら
れる。
置換基を含んでもよいアリール基、置換基を含んでもよ
い複素環基、置換基を含んでもよいアラルキル基、置換
基を含んでもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を
含んでもよい炭素数1〜5のフルオロアルキル基または
置換基を含んでもよい炭素数1〜5のパーフルオロアル
キル基を示す。具体例としては、フェニル、トリル、ア
ニシル、ナフチル、ピレニルおよびビフェニルなどのア
リール基、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、N−メ
チルインドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリ
ルおよびN−エチルカルバゾリルなどの複素環基、n−
プロピルおよびイソプロピルなどのアルキル基が挙げら
れる。
【0035】前記一般式(1)中、R1は置換基を含ん
でもよい炭素数1〜3のアルキル基、置換基を含んでも
よい炭素数1〜5のフルオロアルキル基、置換基を含ん
でもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、炭素
数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジアルキルア
ミノ基または水素原子を示す。R1の具体例としては、
メチル、エチル、n−プロピルおよびイソプロピルなど
のアルキル基、メトキシおよびエトキシなどのアルコキ
シ基、ならびにジメチルアミノおよびジエチルアミノな
どのジアルキルアミノ基などが挙げられる。
でもよい炭素数1〜3のアルキル基、置換基を含んでも
よい炭素数1〜5のフルオロアルキル基、置換基を含ん
でもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、炭素
数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジアルキルア
ミノ基または水素原子を示す。R1の具体例としては、
メチル、エチル、n−プロピルおよびイソプロピルなど
のアルキル基、メトキシおよびエトキシなどのアルコキ
シ基、ならびにジメチルアミノおよびジエチルアミノな
どのジアルキルアミノ基などが挙げられる。
【0036】また前記一般式(1)中、aおよびbは置
換基を含んでもよい炭素数1〜3のアルキル基、置換基
を含んでもよい炭素数1〜5のフルオロアルキル基、置
換基を含んでもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキ
ル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジ
アルキルアミノ基、ハロゲン原子または水素原子を示
し、nおよびmは1〜4の整数を示す。ただし、nおよ
びmが2以上のとき、対応するaおよびbは各々、同一
でも異なってもよく、互いに環を形成してもよい。aお
よびbの具体例としては、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピルなどのアルキル基、メトキシ、エトキ
シ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどのアルコキシ
基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノおよびジ−イソプ
ロピルアミノなどのジアルキルアミノ基、ならびにフッ
素、塩素および臭素などのハロゲン原子などが挙げられ
る。一般的に電子供与性の置換基であることが好まし
い。
換基を含んでもよい炭素数1〜3のアルキル基、置換基
を含んでもよい炭素数1〜5のフルオロアルキル基、置
換基を含んでもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキ
ル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジ
アルキルアミノ基、ハロゲン原子または水素原子を示
し、nおよびmは1〜4の整数を示す。ただし、nおよ
びmが2以上のとき、対応するaおよびbは各々、同一
でも異なってもよく、互いに環を形成してもよい。aお
よびbの具体例としては、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピルなどのアルキル基、メトキシ、エトキ
シ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどのアルコキシ
基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノおよびジ−イソプ
ロピルアミノなどのジアルキルアミノ基、ならびにフッ
素、塩素および臭素などのハロゲン原子などが挙げられ
る。一般的に電子供与性の置換基であることが好まし
い。
【0037】前記一般式(1)中、Xは酸素原子、硫黄
原子またはN−R2を示し、R2は置換基を含んでもよい
炭素数1〜3のアルキル基、置換基を含んでもよい炭素
数1〜5のフルオロアルキル基、置換基を含んでもよい
炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を示す。具体例
としては、酸素原子、硫黄原子、N−メチル基およびN
−エチル基などが挙げられる。
原子またはN−R2を示し、R2は置換基を含んでもよい
炭素数1〜3のアルキル基、置換基を含んでもよい炭素
数1〜5のフルオロアルキル基、置換基を含んでもよい
炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を示す。具体例
としては、酸素原子、硫黄原子、N−メチル基およびN
−エチル基などが挙げられる。
【0038】特に、前記一般式(1)で示されるビスア
ミン化合物のうち、電子写真特性、原価および製造など
の観点から優れたものとして、Ar1およびAr2はフェ
ニル基、p−トリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフ
ェニル基またはN−メチルインドリル基、R1、aおよ
びbは水素原子、Xは酸素原子または硫黄原子であるも
のが挙げられる。
ミン化合物のうち、電子写真特性、原価および製造など
の観点から優れたものとして、Ar1およびAr2はフェ
ニル基、p−トリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフ
ェニル基またはN−メチルインドリル基、R1、aおよ
びbは水素原子、Xは酸素原子または硫黄原子であるも
のが挙げられる。
【0039】次に、前記一般式(1)で示されるビスア
ミン化合物の具体例を表1〜5に示すが、これらの構造
によって本発明のビスアミン化合物が限定されるもので
はない。
ミン化合物の具体例を表1〜5に示すが、これらの構造
によって本発明のビスアミン化合物が限定されるもので
はない。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】図1は、電荷発生層5上に電荷移動層6を
有する機能分離型感光層を有する電子写真感光体の一例
を模式的に示す断面図である。導電性支持体1上に、感
光層4として、電荷発生物質2を主成分としてバインダ
樹脂中に分散させた電荷発生層5と、電荷移動物質3を
主成分としてバインダ樹脂中に分散させた電荷移動層6
との積層から成る機能分離型感光体である。電荷発生層
5の表面に電荷移動層6が形成され、この電荷移動層6
の中に電荷移動物質3として、前述のビスアミン化合物
が含有される。
有する機能分離型感光層を有する電子写真感光体の一例
を模式的に示す断面図である。導電性支持体1上に、感
光層4として、電荷発生物質2を主成分としてバインダ
樹脂中に分散させた電荷発生層5と、電荷移動物質3を
主成分としてバインダ樹脂中に分散させた電荷移動層6
との積層から成る機能分離型感光体である。電荷発生層
5の表面に電荷移動層6が形成され、この電荷移動層6
の中に電荷移動物質3として、前述のビスアミン化合物
が含有される。
【0046】図2は、電荷移動層6上に電荷発生層5を
有する機能分離型感光層を有する電子写真感光体の一例
を模式的に示す断面図である。図1と同様の電荷発生層
5と、電荷移動層6との積層から成る機能分離型感光体
であるが、図1とは逆に電荷移動層6の表面に電荷発生
層5が形成され、この電荷移動層6中に電荷移動物質3
として、前述のビスアミン化合物が含有される。
有する機能分離型感光層を有する電子写真感光体の一例
を模式的に示す断面図である。図1と同様の電荷発生層
5と、電荷移動層6との積層から成る機能分離型感光体
であるが、図1とは逆に電荷移動層6の表面に電荷発生
層5が形成され、この電荷移動層6中に電荷移動物質3
として、前述のビスアミン化合物が含有される。
【0047】図3は、分散型感光層を有する電子写真感
光体の一例を模式的に示す断面図である。導電性支持体
1上に、感光層14として電荷発生物質2と、電荷移動
物質3とをバインダ樹脂中に分散させた単層から成る単
層型感光体の構成を示す。
光体の一例を模式的に示す断面図である。導電性支持体
1上に、感光層14として電荷発生物質2と、電荷移動
物質3とをバインダ樹脂中に分散させた単層から成る単
層型感光体の構成を示す。
【0048】図4は、図3の電子写真感光体において表
面保護層7を有する例を示す断面図である。導電性支持
体1と図3と同様の感光層14上に表面保護層7を設
け、感光層が単層から成る単層型感光体の構成を示す。
面保護層7を有する例を示す断面図である。導電性支持
体1と図3と同様の感光層14上に表面保護層7を設
け、感光層が単層から成る単層型感光体の構成を示す。
【0049】図5は、図1の電子写真感光体において中
間層8を有する例を示す断面図である。導電性支持体1
と図1と同様の感光層4との間に中間層8を設けた積層
から成る機能分離型感光体の構成を示す。
間層8を有する例を示す断面図である。導電性支持体1
と図1と同様の感光層4との間に中間層8を設けた積層
から成る機能分離型感光体の構成を示す。
【0050】図6は、図3の電子写真感光体において中
間層8を有する例を示す断面図である。導電性支持体1
と図3と同様の感光層14との間に中間層8を設けた単
層から成る単層型感光体の構成を示す。
間層8を有する例を示す断面図である。導電性支持体1
と図3と同様の感光層14との間に中間層8を設けた単
層から成る単層型感光体の構成を示す。
【0051】本実施の形態による電子写真感光体は、図
1〜6のいずれの構成を採ることもできる。
1〜6のいずれの構成を採ることもできる。
【0052】導電性支持体1としては、アルミニウム、
アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレスおよびチタン
などの金属製ドラムやシート、ポリエチレンテレフタレ
ート、ナイロンおよびポリスチレンなどの高分子材料、
硬質紙やガラス上に、金属箔ラミネートや金属蒸着処理
を施し、または、導電性高分子、酸化スズおよび酸化イ
ンジウムなどの導電性化合物の層を蒸着もしくは塗布し
たドラム、シートおよびシームレスベルトなどが挙げら
れる。
アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレスおよびチタン
などの金属製ドラムやシート、ポリエチレンテレフタレ
ート、ナイロンおよびポリスチレンなどの高分子材料、
硬質紙やガラス上に、金属箔ラミネートや金属蒸着処理
を施し、または、導電性高分子、酸化スズおよび酸化イ
ンジウムなどの導電性化合物の層を蒸着もしくは塗布し
たドラム、シートおよびシームレスベルトなどが挙げら
れる。
【0053】また導電性支持体1の表面には、必要に応
じて画質に影響のない範囲で陽極酸化皮膜処理、薬品お
よび熱水などによる表面処理、着色処理、ならびに導電
性支持体の表面を粗面化するなどの乱反射処理を施し
て、波長の整ったレーザ光の干渉による画像欠陥を防止
するようにしてもよい。すなわち、レーザを露光光源と
して用いる電子写真プロセスでは、入射したレーザ光と
電子写真感光体内で反射する光が干渉を起こし、この干
渉縞が画像上に現れ、画像欠陥を引起こすからである。
じて画質に影響のない範囲で陽極酸化皮膜処理、薬品お
よび熱水などによる表面処理、着色処理、ならびに導電
性支持体の表面を粗面化するなどの乱反射処理を施し
て、波長の整ったレーザ光の干渉による画像欠陥を防止
するようにしてもよい。すなわち、レーザを露光光源と
して用いる電子写真プロセスでは、入射したレーザ光と
電子写真感光体内で反射する光が干渉を起こし、この干
渉縞が画像上に現れ、画像欠陥を引起こすからである。
【0054】中間層8は、反転現像プロセスにおける画
像欠陥を防止し、導電性支持体表面の欠陥の被覆、帯電
性の改善、感光層の接着性の向上、および感光層の塗布
性改善などを目的として、導電性支持体1と感光層4ま
たは14との間に設けられる。特に、反転現像プロセス
を用いて画像を形成する場合には、露光部の表面電荷が
減少した部分にトナー像が形成されるので、露光以外の
要因で表面電荷が減少すると、白地にトナーが付着する
黒ポチなどの画像のカブリが発生し、画質の著しい劣化
を生じる。すなわち、導電性支持体1や感光層4または
14の欠陥に起因して微小な領域での帯電性の低下を招
くことになり、白地にトナーが付着する微小黒点(黒ポ
チ)と呼ばれる画像のカブリが発生するなど著しい画像
欠陥となるので、中間層8により防止する。
像欠陥を防止し、導電性支持体表面の欠陥の被覆、帯電
性の改善、感光層の接着性の向上、および感光層の塗布
性改善などを目的として、導電性支持体1と感光層4ま
たは14との間に設けられる。特に、反転現像プロセス
を用いて画像を形成する場合には、露光部の表面電荷が
減少した部分にトナー像が形成されるので、露光以外の
要因で表面電荷が減少すると、白地にトナーが付着する
黒ポチなどの画像のカブリが発生し、画質の著しい劣化
を生じる。すなわち、導電性支持体1や感光層4または
14の欠陥に起因して微小な領域での帯電性の低下を招
くことになり、白地にトナーが付着する微小黒点(黒ポ
チ)と呼ばれる画像のカブリが発生するなど著しい画像
欠陥となるので、中間層8により防止する。
【0055】中間層8の材料としては、各種樹脂材料、
金属粒子および金属酸化物粒子などを含有するものが用
いられる。具体的には、たとえば酸化チタン、酸化アル
ミニウム、水酸化アルミニウムおよび酸化スズなどが挙
げられる。樹脂単一層で中間層を形成する場合に用いら
れる材料としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂およびポリアミド樹脂な
どの樹脂材料やこれらの樹脂を構成するモノマーのうち
の2つ以上を含む共重合体樹脂、カゼイン、ゼラチン、
ポリビニルアルコール、ならびにエチルセルロースなど
が知られている。これらのうち、特にポリアミド樹脂が
好ましく、より好ましいポリアミド樹脂として、アルコ
ール可溶性ナイロン樹脂を用いることができる。たとえ
ば6−ナイロン、66−ナイロン、610−ナイロン、
11−ナイロンおよび12−ナイロンなどを共重合させ
た、いわゆる共重合ナイロンや、N−アルコキシメチル
変性ナイロンおよびN−アルコキシエチル変性ナイロン
のように、ナイロンを化学的に変性させたタイプが好ま
しい。
金属粒子および金属酸化物粒子などを含有するものが用
いられる。具体的には、たとえば酸化チタン、酸化アル
ミニウム、水酸化アルミニウムおよび酸化スズなどが挙
げられる。樹脂単一層で中間層を形成する場合に用いら
れる材料としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂およびポリアミド樹脂な
どの樹脂材料やこれらの樹脂を構成するモノマーのうち
の2つ以上を含む共重合体樹脂、カゼイン、ゼラチン、
ポリビニルアルコール、ならびにエチルセルロースなど
が知られている。これらのうち、特にポリアミド樹脂が
好ましく、より好ましいポリアミド樹脂として、アルコ
ール可溶性ナイロン樹脂を用いることができる。たとえ
ば6−ナイロン、66−ナイロン、610−ナイロン、
11−ナイロンおよび12−ナイロンなどを共重合させ
た、いわゆる共重合ナイロンや、N−アルコキシメチル
変性ナイロンおよびN−アルコキシエチル変性ナイロン
のように、ナイロンを化学的に変性させたタイプが好ま
しい。
【0056】中間層8には、酸化チタンなどの金属酸化
物を含有させ、中間層8中の体積抵抗値を調節し、導電
性支持体1からの電荷の注入を防止するとともに各種環
境下での感光体の電気特性を維持する場合がある。この
場合、前述の樹脂を、水および各種有機溶剤、特に水、
メタノール、エタノールもしくはブタノールの単独溶剤
や、水とアルコール類、2種類以上のアルコール類、ア
セトンもしくはジオキソランなどとアルコール類、また
はジクロロエタン、クロロホルムおよびトリクロロエタ
ンなどの塩素系溶剤とアルコール類との混合溶剤に溶解
させた溶液中で、酸化チタンなどの金属酸化物を分散
し、中間層用塗布液を調製する。この分散液を用いて導
電性支持体1上に塗布することにより中間層8を形成す
ることできる。
物を含有させ、中間層8中の体積抵抗値を調節し、導電
性支持体1からの電荷の注入を防止するとともに各種環
境下での感光体の電気特性を維持する場合がある。この
場合、前述の樹脂を、水および各種有機溶剤、特に水、
メタノール、エタノールもしくはブタノールの単独溶剤
や、水とアルコール類、2種類以上のアルコール類、ア
セトンもしくはジオキソランなどとアルコール類、また
はジクロロエタン、クロロホルムおよびトリクロロエタ
ンなどの塩素系溶剤とアルコール類との混合溶剤に溶解
させた溶液中で、酸化チタンなどの金属酸化物を分散
し、中間層用塗布液を調製する。この分散液を用いて導
電性支持体1上に塗布することにより中間層8を形成す
ることできる。
【0057】中間層用塗布液の分散方法としては、ボー
ルミル、サンドミル、アトライタ、振動ミル、超音波分
散機などの一般的な方法が適用できる。中間層用塗布液
中の樹脂および金属酸化物の合計含有量Aは、中間層用
塗布液に使用されている有機溶剤の含有量Bに対し、A
/Bが3/97〜20/80重量比率であることが好ま
しい。樹脂/金属酸化物は重量比で99/10〜1/9
9であることが好ましく、70/30〜5/95がさら
に好ましい。
ルミル、サンドミル、アトライタ、振動ミル、超音波分
散機などの一般的な方法が適用できる。中間層用塗布液
中の樹脂および金属酸化物の合計含有量Aは、中間層用
塗布液に使用されている有機溶剤の含有量Bに対し、A
/Bが3/97〜20/80重量比率であることが好ま
しい。樹脂/金属酸化物は重量比で99/10〜1/9
9であることが好ましく、70/30〜5/95がさら
に好ましい。
【0058】塗布する方法としては、スプレイ法、バー
コート法、ロールコート法、ブレード法、リング法、浸
漬法などがあり、これらの塗布方法のうちから、塗液の
物性および生産性などを考慮に入れて最適な方法を選択
することができる。特に浸漬塗布法は、塗布液を満たし
た塗布槽に、導電性支持体1を浸漬した後、一定速度ま
たは逐次変化する速度で引上げることにより中間層を形
成する方法である。該浸漬塗布法は、比較的簡単で、生
産性および原価の点で優れているために、電子写真感光
体を製造する場合に多く利用されている。なお、浸漬塗
布法に用いる装置には、塗布液の分散性を安定させるた
め、超音波発生装置に代表される塗布液分散装置を設け
てもよい。
コート法、ロールコート法、ブレード法、リング法、浸
漬法などがあり、これらの塗布方法のうちから、塗液の
物性および生産性などを考慮に入れて最適な方法を選択
することができる。特に浸漬塗布法は、塗布液を満たし
た塗布槽に、導電性支持体1を浸漬した後、一定速度ま
たは逐次変化する速度で引上げることにより中間層を形
成する方法である。該浸漬塗布法は、比較的簡単で、生
産性および原価の点で優れているために、電子写真感光
体を製造する場合に多く利用されている。なお、浸漬塗
布法に用いる装置には、塗布液の分散性を安定させるた
め、超音波発生装置に代表される塗布液分散装置を設け
てもよい。
【0059】中間層8の膜厚は、好ましくは0.01μ
m以上20μm以下、より好ましくは0.05μm以上
10μm以下の範囲である。中間層8の膜厚が0.01
μmより薄ければ実質的に中間層8として機能しなくな
り、導電性支持体1の欠陥を被覆して均一な表面性が得
られず、導電性支持体1からの電荷の注入を防止するこ
とができなくなり、帯電性の低下が生じる。20μmよ
りも厚くすることは、中間層を浸漬塗布する場合、感光
体を製造する上で難しくなり感光体の感度が低下するた
めに好ましくない。
m以上20μm以下、より好ましくは0.05μm以上
10μm以下の範囲である。中間層8の膜厚が0.01
μmより薄ければ実質的に中間層8として機能しなくな
り、導電性支持体1の欠陥を被覆して均一な表面性が得
られず、導電性支持体1からの電荷の注入を防止するこ
とができなくなり、帯電性の低下が生じる。20μmよ
りも厚くすることは、中間層を浸漬塗布する場合、感光
体を製造する上で難しくなり感光体の感度が低下するた
めに好ましくない。
【0060】電荷発生物質2として有効なものは、モノ
アゾ、ビスアゾおよびトリスアゾ系顔料などのアゾ系顔
料、インジゴおよびチオインジゴなどのインジゴ系顔
料、ペリレンイミドおよびペリレン酸無水物などのペリ
レン系顔料、アントラキノンおよびピレンキノンなどの
多環キノン系顔料、金属フタロシアニンおよび非金属フ
タロシアニンなどのフタロシアニン系、スクアリリウム
色素、ピリリウム塩やチオピリリウム塩類、トリフェニ
ルメタン系色素、セレン、非晶質シリコンなどの無機材
料が挙げられる。これらの電荷発生物質は単独で用いて
も、2種類以上組合わせて用いてもよい。前記電荷発生
物質2は、メチルバイオレット、クリスタルバイオレッ
ト、ナイトブルーおよびビクトリアブルーなどで代表さ
れるトリフェニルメタン系染料、エリスロシン、ローダ
ミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジおよびフ
ラペオシンなどに代表されるアクリジン染料、メチレン
ブルーおよびメチレングリーンなどに代表されるチアジ
ン染料、カプリブルーおよびメルドラブルーなどに代表
されるオキサジン染料、その他シアニン染料、スチリル
染料、ピリリウム塩染料、ならびにチオピリリウム塩染
料などの増感染料と組合わせてもよい。
アゾ、ビスアゾおよびトリスアゾ系顔料などのアゾ系顔
料、インジゴおよびチオインジゴなどのインジゴ系顔
料、ペリレンイミドおよびペリレン酸無水物などのペリ
レン系顔料、アントラキノンおよびピレンキノンなどの
多環キノン系顔料、金属フタロシアニンおよび非金属フ
タロシアニンなどのフタロシアニン系、スクアリリウム
色素、ピリリウム塩やチオピリリウム塩類、トリフェニ
ルメタン系色素、セレン、非晶質シリコンなどの無機材
料が挙げられる。これらの電荷発生物質は単独で用いて
も、2種類以上組合わせて用いてもよい。前記電荷発生
物質2は、メチルバイオレット、クリスタルバイオレッ
ト、ナイトブルーおよびビクトリアブルーなどで代表さ
れるトリフェニルメタン系染料、エリスロシン、ローダ
ミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジおよびフ
ラペオシンなどに代表されるアクリジン染料、メチレン
ブルーおよびメチレングリーンなどに代表されるチアジ
ン染料、カプリブルーおよびメルドラブルーなどに代表
されるオキサジン染料、その他シアニン染料、スチリル
染料、ピリリウム塩染料、ならびにチオピリリウム塩染
料などの増感染料と組合わせてもよい。
【0061】電荷発生層5の形成方法としては、前記電
荷発生物質2を、真空蒸着することによって形成する方
法、および、バインダ樹脂を混合した有機溶剤に混合分
散して成膜する方法がある。一般的にバインダ樹脂混合
溶液中に電荷発生物質2を公知の方法にて分散した後、
塗布する方法が好ましい。
荷発生物質2を、真空蒸着することによって形成する方
法、および、バインダ樹脂を混合した有機溶剤に混合分
散して成膜する方法がある。一般的にバインダ樹脂混合
溶液中に電荷発生物質2を公知の方法にて分散した後、
塗布する方法が好ましい。
【0062】バインダ樹脂としては、ポリエステル樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール
樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂およびポリビニルホルマ
ール樹脂などの樹脂、これらの樹脂を構成するモノマー
のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が用いられる。該
共重合体樹脂としては、たとえば塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸共重合体樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合
体樹脂などの絶縁性樹脂を挙げることができる。バイン
ダ樹脂は、これらに限定されるものではなく、一般に用
いられるすべての樹脂を単独または2種以上混合して使
用することができる。
脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール
樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂およびポリビニルホルマ
ール樹脂などの樹脂、これらの樹脂を構成するモノマー
のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が用いられる。該
共重合体樹脂としては、たとえば塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸共重合体樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合
体樹脂などの絶縁性樹脂を挙げることができる。バイン
ダ樹脂は、これらに限定されるものではなく、一般に用
いられるすべての樹脂を単独または2種以上混合して使
用することができる。
【0063】これらのバインダ樹脂を溶解する溶媒とし
ては、塩化メチレンおよび二塩化エタンなどのハロゲン
化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトンおよびシク
ロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチルおよび酢酸ブ
チルなどのエステル類、テトラヒドロフラン(THF)
およびジオキサンなどのエーテル類、ジメトキシエタン
などのセロソルブ類、ベンゼン、トルエンおよびキシレ
ンなどの芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムア
ミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどの非プロ
トン性極性溶媒、ならびに、これらの混合溶剤などを用
いることができる。電荷発生物質2とバインダ樹脂との
配合比は、電荷発生物質2の割合が10重量%〜99重
量%の範囲が好ましい。この範囲より少ない場合は感度
が低下し、多ければ電荷発生層の膜強度が低下するばか
りでなく、分散性が低下するために粗大粒子が増大する
ことから画像欠陥、特に黒ポチが多くなる。
ては、塩化メチレンおよび二塩化エタンなどのハロゲン
化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトンおよびシク
ロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチルおよび酢酸ブ
チルなどのエステル類、テトラヒドロフラン(THF)
およびジオキサンなどのエーテル類、ジメトキシエタン
などのセロソルブ類、ベンゼン、トルエンおよびキシレ
ンなどの芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムア
ミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどの非プロ
トン性極性溶媒、ならびに、これらの混合溶剤などを用
いることができる。電荷発生物質2とバインダ樹脂との
配合比は、電荷発生物質2の割合が10重量%〜99重
量%の範囲が好ましい。この範囲より少ない場合は感度
が低下し、多ければ電荷発生層の膜強度が低下するばか
りでなく、分散性が低下するために粗大粒子が増大する
ことから画像欠陥、特に黒ポチが多くなる。
【0064】混合分散処理する前に、予めバインダ樹脂
を粉砕機によって粉砕処理してもよい。その粉砕に用い
られる粉砕機としては、ボールミル、サンドミル、アト
ライタ、振動ミルおよび超音波分散機などが挙げられ
る。分散条件としては、用いる容器および分散メディア
の摩耗などによる不純物の混入が起こらないように適当
な条件を選択する。
を粉砕機によって粉砕処理してもよい。その粉砕に用い
られる粉砕機としては、ボールミル、サンドミル、アト
ライタ、振動ミルおよび超音波分散機などが挙げられ
る。分散条件としては、用いる容器および分散メディア
の摩耗などによる不純物の混入が起こらないように適当
な条件を選択する。
【0065】塗布方法としては、スプレイ法、バーコー
ト法、ロールコート法、ブレード法、リング法および浸
漬塗布法などが挙げられる。特に浸漬塗布法は、前述し
たように比較的簡単で、生産性および原価の点で優れて
いるために、電荷発生層5を形成する場合にも多く利用
される。
ト法、ロールコート法、ブレード法、リング法および浸
漬塗布法などが挙げられる。特に浸漬塗布法は、前述し
たように比較的簡単で、生産性および原価の点で優れて
いるために、電荷発生層5を形成する場合にも多く利用
される。
【0066】電荷発生層5の膜厚は、好ましくは0.0
5μm以上5μm以下、より好ましくは0.1μm以上
1μm以下の範囲である。
5μm以上5μm以下、より好ましくは0.1μm以上
1μm以下の範囲である。
【0067】電荷移動層6は、一般式(1)で示される
ビスアミン化合物を1種類以上、バインダ樹脂に含有さ
せることによって得られる。該ビスアミン化合物は、発
振波長が400〜600nmの波長域にある半導体レー
ザなどを用いた場合でも、該波長域の光を吸収すること
なく、このような波長成分の揃った高強度の光に露光さ
れても変質しにくい。すなわち、前記ビスアミン化合物
を電荷移動物質として含有すれば、該電荷移動物質が前
記波長域の露光によるレーザ光を吸収しないで、電荷発
生物質が吸収して高感度を示すとともに、高強度の光に
対しても変質しにくいので、長期の使用によって感度が
低下して高画質が維持できなくなることがない電子写真
感光体を提供することができる。
ビスアミン化合物を1種類以上、バインダ樹脂に含有さ
せることによって得られる。該ビスアミン化合物は、発
振波長が400〜600nmの波長域にある半導体レー
ザなどを用いた場合でも、該波長域の光を吸収すること
なく、このような波長成分の揃った高強度の光に露光さ
れても変質しにくい。すなわち、前記ビスアミン化合物
を電荷移動物質として含有すれば、該電荷移動物質が前
記波長域の露光によるレーザ光を吸収しないで、電荷発
生物質が吸収して高感度を示すとともに、高強度の光に
対しても変質しにくいので、長期の使用によって感度が
低下して高画質が維持できなくなることがない電子写真
感光体を提供することができる。
【0068】電荷移動層6には、一般式(1)で示され
るビスアミン化合物だけでなく、場合によって他の電荷
移動物質3を混合して用いてもよい。該他の電荷移動物
質3としては、カルバゾール誘導体、オキサゾール誘導
体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チア
ジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール
誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、
ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾ
ン化合物、多環芳香族化合物、インドール誘導体、ピラ
ゾリン誘導体、オキサゾリン誘導体、ベンズイミダゾー
ル誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ア
クリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン
誘導体、トリアリールアミン誘導体、トリアリールメタ
ン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導
体およびベンジジン誘導体が挙げられる。また、これら
の化合物から成る基を主鎖または側鎖に有するポリマ
ー、たとえばポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1
−ビニルピレンおよびポリ−9−ビニルアントラセンな
どや、ポリシランなども挙げられる。
るビスアミン化合物だけでなく、場合によって他の電荷
移動物質3を混合して用いてもよい。該他の電荷移動物
質3としては、カルバゾール誘導体、オキサゾール誘導
体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チア
ジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール
誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、
ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾ
ン化合物、多環芳香族化合物、インドール誘導体、ピラ
ゾリン誘導体、オキサゾリン誘導体、ベンズイミダゾー
ル誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ア
クリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン
誘導体、トリアリールアミン誘導体、トリアリールメタ
ン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導
体およびベンジジン誘導体が挙げられる。また、これら
の化合物から成る基を主鎖または側鎖に有するポリマ
ー、たとえばポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1
−ビニルピレンおよびポリ−9−ビニルアントラセンな
どや、ポリシランなども挙げられる。
【0069】ただし、図1および図5で示した電荷移動
層6が電荷発生層5の上部に形成されている機能分離型
の感光層4の場合、電荷移動層6は、前述のように使用
する半導体レーザの発振波長に対して透明であることが
重要である。本実施の形態による電子写真感光体は、後
述するように露光光源として400〜600nm、特に
400〜500nmの発振波長である半導体レーザを使
用する。したがって、図1および図5のような機能分離
型の感光層4の場合には、電荷移動物質3として、40
0〜500nm程度の短波長領域に吸収を持たないアリ
ールアミン、ベンジジンおよびスチルベン系の化合物が
好ましく、一般式(1)で示されるビスアミン化合物は
さらに移動度も高いため最適である。
層6が電荷発生層5の上部に形成されている機能分離型
の感光層4の場合、電荷移動層6は、前述のように使用
する半導体レーザの発振波長に対して透明であることが
重要である。本実施の形態による電子写真感光体は、後
述するように露光光源として400〜600nm、特に
400〜500nmの発振波長である半導体レーザを使
用する。したがって、図1および図5のような機能分離
型の感光層4の場合には、電荷移動物質3として、40
0〜500nm程度の短波長領域に吸収を持たないアリ
ールアミン、ベンジジンおよびスチルベン系の化合物が
好ましく、一般式(1)で示されるビスアミン化合物は
さらに移動度も高いため最適である。
【0070】電荷移動層6のバインダ樹脂としては、電
荷移動物質3と相溶性を有するものが選ばれる。たとえ
ばポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化
ビニルなどのビニル重合体およびその共重合体、ならび
に、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエ
ステルカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、フェノキ
シ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアリレー
ト樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、フェノール樹脂な
どが挙げられる。これらは単独または2種類以上混合し
て使用してもよく、また部分的に架橋した熱硬化性樹脂
も使用してもよい。特に、ポリスチレン、ポリカーボネ
ート、ポリアリレートおよびポリフェニレンオキサイド
などの樹脂は、体積抵抗値が1013Ω以上であり、皮膜
性、電位特性などにも優れている。
荷移動物質3と相溶性を有するものが選ばれる。たとえ
ばポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化
ビニルなどのビニル重合体およびその共重合体、ならび
に、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエ
ステルカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、フェノキ
シ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアリレー
ト樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、フェノール樹脂な
どが挙げられる。これらは単独または2種類以上混合し
て使用してもよく、また部分的に架橋した熱硬化性樹脂
も使用してもよい。特に、ポリスチレン、ポリカーボネ
ート、ポリアリレートおよびポリフェニレンオキサイド
などの樹脂は、体積抵抗値が1013Ω以上であり、皮膜
性、電位特性などにも優れている。
【0071】電荷移動層6には、必要に応じて従来公知
の可塑剤およびシリコーン系レベリング剤を添加し、感
光層の加工性および可撓性を付与したり、表面平滑性を
向上させることもできる。該可塑剤としては、たとえば
二塩基酸エステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、
フタル酸エステル、塩素化パラフィンおよびエポキシ型
可塑剤などがある。また、電荷移動層6には、無機およ
び有機化合物の微粒子を添加して機械的強度の増加や電
気的特性の向上を図ることもできる。
の可塑剤およびシリコーン系レベリング剤を添加し、感
光層の加工性および可撓性を付与したり、表面平滑性を
向上させることもできる。該可塑剤としては、たとえば
二塩基酸エステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、
フタル酸エステル、塩素化パラフィンおよびエポキシ型
可塑剤などがある。また、電荷移動層6には、無機およ
び有機化合物の微粒子を添加して機械的強度の増加や電
気的特性の向上を図ることもできる。
【0072】前記バインダ樹脂と前述のビスアミン化合
物との添加量は、一般的には重量比で1:1の割合であ
る。ビスアミン化合物は高い移動度を有しているため、
高感度を維持したままビスアミン化合物/バインダ樹脂
の重量比を、10/12〜10/25として、バインダ
樹脂の含有率を高くすることができる。このようにバイ
ンダ樹脂の含有率を高くすることにより、電荷移動層の
耐刷性が向上し、本実施の形態による電子写真感光体の
耐久性を向上させることができる。なおバインダ樹脂の
比が10/25を越えると充分な感度が得られない。
物との添加量は、一般的には重量比で1:1の割合であ
る。ビスアミン化合物は高い移動度を有しているため、
高感度を維持したままビスアミン化合物/バインダ樹脂
の重量比を、10/12〜10/25として、バインダ
樹脂の含有率を高くすることができる。このようにバイ
ンダ樹脂の含有率を高くすることにより、電荷移動層の
耐刷性が向上し、本実施の形態による電子写真感光体の
耐久性を向上させることができる。なおバインダ樹脂の
比が10/25を越えると充分な感度が得られない。
【0073】さらに電荷移動層6には、必要に応じて酸
化防止剤および増感剤などの各種添加剤を含んでもよ
い。特に酸化防止剤としては、α−トコフェロールおよ
び2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノールが
好適である。α−トコフェロールは電荷移動物質に対し
て0.1重量%以上5重量%以下含まれることが好まし
く、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール
は電荷移動物質に対して0.1重量%以上50重量%以
下含まれることが好ましい。これによって電位特性に優
れ、塗液としての安定性も高まる。
化防止剤および増感剤などの各種添加剤を含んでもよ
い。特に酸化防止剤としては、α−トコフェロールおよ
び2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノールが
好適である。α−トコフェロールは電荷移動物質に対し
て0.1重量%以上5重量%以下含まれることが好まし
く、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール
は電荷移動物質に対して0.1重量%以上50重量%以
下含まれることが好ましい。これによって電位特性に優
れ、塗液としての安定性も高まる。
【0074】電荷移動層6の形成は、前述の中間層8お
よび電荷発生層5と同様に、たとえば適当な有機溶媒を
用いて、浸漬法、スプレイ法、スピンナー法、ロールコ
ート法、バーコート法、リング法、ブレード法等で行う
ことができ、特に浸漬塗布法は前述のように種々の点で
優れているため多くに利用されている。塗布溶剤として
は、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびモノクロルベ
ンゼンなどの芳香族炭化水素、ジクロロメタンおよびジ
クロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、THF、ジオ
キサン、ジメトキシメチルエーテル、ジメチルホルムア
ミドなどの単独溶剤または2種以上の混合溶剤が用いら
れ、必要に応じてアルコール類、アセトニトリルおよび
メチルエチルケトンなどの溶剤をさらに加えて使用する
ことができる。
よび電荷発生層5と同様に、たとえば適当な有機溶媒を
用いて、浸漬法、スプレイ法、スピンナー法、ロールコ
ート法、バーコート法、リング法、ブレード法等で行う
ことができ、特に浸漬塗布法は前述のように種々の点で
優れているため多くに利用されている。塗布溶剤として
は、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびモノクロルベ
ンゼンなどの芳香族炭化水素、ジクロロメタンおよびジ
クロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、THF、ジオ
キサン、ジメトキシメチルエーテル、ジメチルホルムア
ミドなどの単独溶剤または2種以上の混合溶剤が用いら
れ、必要に応じてアルコール類、アセトニトリルおよび
メチルエチルケトンなどの溶剤をさらに加えて使用する
ことができる。
【0075】電荷移動層の膜厚は、5〜50μmが好ま
しく、より好ましくは10〜40μmである。
しく、より好ましくは10〜40μmである。
【0076】単層型感光体の場合には、前記電荷発生物
質2、電荷移動物質3および前記バインダ樹脂を前記の
適当な溶媒に溶解および分散させ塗布液を調整し、該塗
布液を前記浸漬塗布法などによって単層の感光層14を
形成する。なお感光層14にも感光層4と同様の添加剤
を加えることができる。
質2、電荷移動物質3および前記バインダ樹脂を前記の
適当な溶媒に溶解および分散させ塗布液を調整し、該塗
布液を前記浸漬塗布法などによって単層の感光層14を
形成する。なお感光層14にも感光層4と同様の添加剤
を加えることができる。
【0077】感光層4または14には、さらに1種以上
の電子受容物質や色素を含有し、感度の向上を図り繰返
し使用時の残留電位の上昇および疲労などを抑えるよう
にしてもよい。該電子受容物質としては、たとえば無水
コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸および4−ク
ロルナフタル酸無水物などの酸無水物、テトラシアノエ
チレンおよびテレフタルマロンジニトリルなどのシアノ
化合物、4−ニトロベンズアルデヒドなどのアルデヒド
類、アントラキノンおよび1−ニトロアントラキノンな
どのアントラキノン類、2,4,7−トリニトロフルオ
レノンおよび2,4,5,7−テトラニトロフルオレノ
ンなどの多環もしくは複素環ニトロ化合物、ならびにこ
れら電子吸引性材料を高分子化したものを用いることが
できる。前記色素としては、たとえばキサンテン系色
素、チアジン色素、トリフェニルメタン色素、キノリン
系顔料および銅フタロシアニンなどの有機光導電性化合
物を光学増感剤として用いることができる。
の電子受容物質や色素を含有し、感度の向上を図り繰返
し使用時の残留電位の上昇および疲労などを抑えるよう
にしてもよい。該電子受容物質としては、たとえば無水
コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸および4−ク
ロルナフタル酸無水物などの酸無水物、テトラシアノエ
チレンおよびテレフタルマロンジニトリルなどのシアノ
化合物、4−ニトロベンズアルデヒドなどのアルデヒド
類、アントラキノンおよび1−ニトロアントラキノンな
どのアントラキノン類、2,4,7−トリニトロフルオ
レノンおよび2,4,5,7−テトラニトロフルオレノ
ンなどの多環もしくは複素環ニトロ化合物、ならびにこ
れら電子吸引性材料を高分子化したものを用いることが
できる。前記色素としては、たとえばキサンテン系色
素、チアジン色素、トリフェニルメタン色素、キノリン
系顔料および銅フタロシアニンなどの有機光導電性化合
物を光学増感剤として用いることができる。
【0078】感光層4または14の表面には、図7に示
したような保護層7を設けることにより、感光層4また
は14の摩耗性の改善、ならびにオゾンおよび窒素酸化
物などによる化学的悪影響を防止することができる。
したような保護層7を設けることにより、感光層4また
は14の摩耗性の改善、ならびにオゾンおよび窒素酸化
物などによる化学的悪影響を防止することができる。
【0079】感光体の各層には、従来公知のフェノール
系化合物、ハイドロキノン系化合物、トコフェロール系
化合物およびアミン系化合物などの酸化防止剤や紫外線
吸収剤などを必要に応じて適量添加し、感光体を繰返し
使用した際の疲労劣化を軽減したり、耐久性を向上させ
たりすることができる。
系化合物、ハイドロキノン系化合物、トコフェロール系
化合物およびアミン系化合物などの酸化防止剤や紫外線
吸収剤などを必要に応じて適量添加し、感光体を繰返し
使用した際の疲労劣化を軽減したり、耐久性を向上させ
たりすることができる。
【0080】次に、以上のように構成された電子写真感
光体を備える画像形成装置について説明する。なお、本
発明の実施の形態による画像形成装置は、以下の記載内
容に限定されるものではない。
光体を備える画像形成装置について説明する。なお、本
発明の実施の形態による画像形成装置は、以下の記載内
容に限定されるものではない。
【0081】図7は、本発明の実施の形態による電子写
真感光体を有する画像形成装置の概略を示す構成図であ
る。電子写真感光体11の周囲に、帯電器2、半導体レ
ーザ31、現像器33、転写帯電器34、定着装置35
およびクリーナ36が順に配置されている。
真感光体を有する画像形成装置の概略を示す構成図であ
る。電子写真感光体11の周囲に、帯電器2、半導体レ
ーザ31、現像器33、転写帯電器34、定着装置35
およびクリーナ36が順に配置されている。
【0082】ドラム状の電子写真感光体11は、図示し
ない駆動手段によって矢符41の方向に所定の周速度で
回転駆動される。感光体11は、回転過程において、接
触式または非接触式の帯電器32によりその周面に正ま
たは負の所定電位の均一帯電を受ける。次いで、半導体
レーザ31からのレーザビームが、感光体11の表面に
対してその長手方向(主走査方向)に繰返し走査され、
感光体11の周面に静電潜像が順次形成されていく。形
成された静電潜像は、結像点よりも回転方向下流に設け
られた現像器33により、トナー像として現像される。
ない駆動手段によって矢符41の方向に所定の周速度で
回転駆動される。感光体11は、回転過程において、接
触式または非接触式の帯電器32によりその周面に正ま
たは負の所定電位の均一帯電を受ける。次いで、半導体
レーザ31からのレーザビームが、感光体11の表面に
対してその長手方向(主走査方向)に繰返し走査され、
感光体11の周面に静電潜像が順次形成されていく。形
成された静電潜像は、結像点よりも回転方向下流に設け
られた現像器33により、トナー像として現像される。
【0083】感光体11への露光と同期して、転写紙が
現像器33のさらに回転方向下流側に設けられる転写帯
電器34に与えられ、該転写紙にトナー像が転写され
る。転写紙は搬送ベルトによって定着器35に搬送され
て、トナー像が転写紙に定着される。このようにして画
像が形成された転写紙は排紙される。クリーナ36は、
転写帯電器34のさらに回転方向下流側であって帯電器
32の回転方向上流側に、図示しない除電ランプととも
に設けられ、感光体11表面に残留するトナーを清掃す
る。さらに感光体11を回転させることによって以上の
回転過程が繰返され、画像が形成される。
現像器33のさらに回転方向下流側に設けられる転写帯
電器34に与えられ、該転写紙にトナー像が転写され
る。転写紙は搬送ベルトによって定着器35に搬送され
て、トナー像が転写紙に定着される。このようにして画
像が形成された転写紙は排紙される。クリーナ36は、
転写帯電器34のさらに回転方向下流側であって帯電器
32の回転方向上流側に、図示しない除電ランプととも
に設けられ、感光体11表面に残留するトナーを清掃す
る。さらに感光体11を回転させることによって以上の
回転過程が繰返され、画像が形成される。
【0084】なお、帯電器32により感光体11の周面
を負帯電させる場合、露光により表面電荷が減少した露
光領域にマイナス帯電されたトナーを付着させて現像す
る反転現像プロセスが採用される。
を負帯電させる場合、露光により表面電荷が減少した露
光領域にマイナス帯電されたトナーを付着させて現像す
る反転現像プロセスが採用される。
【0085】発振波長が400〜600nmにある半導
体レーザ31を露光光源とし、前述のビスアミン化合物
を電荷移動物質として含有する電子写真感光体を搭載す
ることにより、高感度で高解像力を有する画質が安定し
て得られる画像形成装置を提供することができる。特に
反転現像プロセスにおいて、前記電子写真感光体を使用
することにより、感光体の疲労劣化がなく、高耐久性か
つ高感度で、ドットの再現性および文字再現性に非常に
優れ、高解像度の出力画像が得られる画像形成装置を提
供することができる。
体レーザ31を露光光源とし、前述のビスアミン化合物
を電荷移動物質として含有する電子写真感光体を搭載す
ることにより、高感度で高解像力を有する画質が安定し
て得られる画像形成装置を提供することができる。特に
反転現像プロセスにおいて、前記電子写真感光体を使用
することにより、感光体の疲労劣化がなく、高耐久性か
つ高感度で、ドットの再現性および文字再現性に非常に
優れ、高解像度の出力画像が得られる画像形成装置を提
供することができる。
【0086】また、帯電器32が帯電ローラなどを用い
た接触帯電手段である場合は、接触帯電器32に感光体
11上の残留トナーをクリーニングする機能を持たせ、
クリーニング手段36を省いてもよいし、さらに光除電
プロセスも省くことができる。
た接触帯電手段である場合は、接触帯電器32に感光体
11上の残留トナーをクリーニングする機能を持たせ、
クリーニング手段36を省いてもよいし、さらに光除電
プロセスも省くことができる。
【0087】さらに、感光体11を、帯電器32、現像
器33およびクリーナ36のうちの少なくともいずれか
1つと一体的に構成して、プロセスカートリッジとして
もかまわない。たとえば、感光体11、帯電器32、現
像器33およびクリーナ36のすべてを組込んだプロセ
スカートリッジ、感光体11、帯電器32および現像器
33を組込んだプロセスカートリッジ、感光体11とク
リーナ36とを組込んだプロセスカートリッジおよび感
光体11と現像器33とを組込んだプロセスカートリッ
ジが構成可能である。このようなプロセスカートリッジ
を用いると、プリンタなどにおける交換が容易となる。
器33およびクリーナ36のうちの少なくともいずれか
1つと一体的に構成して、プロセスカートリッジとして
もかまわない。たとえば、感光体11、帯電器32、現
像器33およびクリーナ36のすべてを組込んだプロセ
スカートリッジ、感光体11、帯電器32および現像器
33を組込んだプロセスカートリッジ、感光体11とク
リーナ36とを組込んだプロセスカートリッジおよび感
光体11と現像器33とを組込んだプロセスカートリッ
ジが構成可能である。このようなプロセスカートリッジ
を用いると、プリンタなどにおける交換が容易となる。
【0088】以下、本発明の電子写真感光体およびこれ
を用いた画像形成装置について、実施例によりさらに具
体的に説明するが、以下の実施例に限定されるものでは
ない。
を用いた画像形成装置について、実施例によりさらに具
体的に説明するが、以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0089】〔実施例1〕Al2O3およびZrO2で表
面処理を行った樹枝状の酸化チタン(石原産業社製TT
O−D−1)9重量部および共重合ナイロン樹脂(東レ
社製CM8000)9重量部を、1,3−ジオキソラン
41重量部とメチルアルコール41重量部とに加え、ペ
イントシェーカを用いて12時間分散させ、下引き層用
塗布液を調製した。調製した下引き層用塗布液をアルミ
ニウム基板上に、ベーカアプリケータにて乾燥後の膜厚
が1μmになるように塗布し、中間層である下引き層を
形成した。
面処理を行った樹枝状の酸化チタン(石原産業社製TT
O−D−1)9重量部および共重合ナイロン樹脂(東レ
社製CM8000)9重量部を、1,3−ジオキソラン
41重量部とメチルアルコール41重量部とに加え、ペ
イントシェーカを用いて12時間分散させ、下引き層用
塗布液を調製した。調製した下引き層用塗布液をアルミ
ニウム基板上に、ベーカアプリケータにて乾燥後の膜厚
が1μmになるように塗布し、中間層である下引き層を
形成した。
【0090】次いで、下記構造式(2)で示されるアゾ
化合物2重量部を、THF97重量部にブチラール樹脂
(積水化学社製BX−1)1重量部を溶解させた樹脂溶
液に加えた後、ペイントシェーカで10時間分散させ、
電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布
液を先に形成した下引き層の上に、ベーカアプリケータ
にて乾燥後の膜厚が1μmになるように塗布して電荷発
生層を形成した。
化合物2重量部を、THF97重量部にブチラール樹脂
(積水化学社製BX−1)1重量部を溶解させた樹脂溶
液に加えた後、ペイントシェーカで10時間分散させ、
電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布
液を先に形成した下引き層の上に、ベーカアプリケータ
にて乾燥後の膜厚が1μmになるように塗布して電荷発
生層を形成した。
【0091】
【化4】
【0092】次いで、表1に示した例示化合物No.2
のビスアミン化合物10重量部と、ポリカーボネート樹
脂(三菱瓦斯化学社製Z200)14重量部と、2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.2重量部
とをTHF80重量部に溶解させて電荷移動層用塗布液
を調製した。この電荷移動層用塗布液を先に形成した電
荷発生層上に、ベーカアプリケータにて乾燥後の膜厚が
18μmになるように塗布して電荷移動層を形成した。
のビスアミン化合物10重量部と、ポリカーボネート樹
脂(三菱瓦斯化学社製Z200)14重量部と、2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.2重量部
とをTHF80重量部に溶解させて電荷移動層用塗布液
を調製した。この電荷移動層用塗布液を先に形成した電
荷発生層上に、ベーカアプリケータにて乾燥後の膜厚が
18μmになるように塗布して電荷移動層を形成した。
【0093】このようにして図5に示した層構成を有す
る積層型の電子写真感光体を作製した。
る積層型の電子写真感光体を作製した。
【0094】〔実施例2および3〕例示化合物No.2
に代えて、表2および表3にそれぞれ示した例示化合物
No.10および21のビスアミン化合物を用いた以外
は、実施例1と同様にして、2種類の電子写真感光体を
作製した。
に代えて、表2および表3にそれぞれ示した例示化合物
No.10および21のビスアミン化合物を用いた以外
は、実施例1と同様にして、2種類の電子写真感光体を
作製した。
【0095】〔比較例1〕例示化合物No.2に代え
て、下記構造式(3)で示される比較化合物(3)を用
いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作
製した。
て、下記構造式(3)で示される比較化合物(3)を用
いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作
製した。
【0096】
【化5】
【0097】〔実施例4〕前記構造式(2)で示される
アゾ化合物を、フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイト社
製PKHH)の1%THF溶液中に重量比で樹脂と同量
加え、ペイントコンディショナ(レッドデビル社製)の
中で直径1.5mmのガラスビーズとともに約2時間分
散し、電荷発生層用塗布液を調製した。調製した電荷発
生層用塗布液を、アルミニウム蒸着のポリエステルフィ
ルム(膜厚80μm)を支持体上に、ドクターブレイド
法により塗布、乾燥して電荷発生層を形成した。乾燥後
の膜厚は0.2μmであった。
アゾ化合物を、フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイト社
製PKHH)の1%THF溶液中に重量比で樹脂と同量
加え、ペイントコンディショナ(レッドデビル社製)の
中で直径1.5mmのガラスビーズとともに約2時間分
散し、電荷発生層用塗布液を調製した。調製した電荷発
生層用塗布液を、アルミニウム蒸着のポリエステルフィ
ルム(膜厚80μm)を支持体上に、ドクターブレイド
法により塗布、乾燥して電荷発生層を形成した。乾燥後
の膜厚は0.2μmであった。
【0098】次いで、表1に示した例示化合物No.3
の1gと、ポリアリレート樹脂(ユニチカ社製U−10
0)1.4gと、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェノール0.05gとをTHFに溶かした溶液(15
%)を調製し、電荷移動層用塗布液とした。該電荷移動
層用塗布液を、先に形成した電荷発生層上にスキージン
グドクターにより塗布し、乾燥膜厚25μmの樹脂−ビ
スアミン化合物固溶相である電荷移動層を形成した。こ
のようにして図1の層構成を有する積層型の電子写真感
光体を作製した。
の1gと、ポリアリレート樹脂(ユニチカ社製U−10
0)1.4gと、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェノール0.05gとをTHFに溶かした溶液(15
%)を調製し、電荷移動層用塗布液とした。該電荷移動
層用塗布液を、先に形成した電荷発生層上にスキージン
グドクターにより塗布し、乾燥膜厚25μmの樹脂−ビ
スアミン化合物固溶相である電荷移動層を形成した。こ
のようにして図1の層構成を有する積層型の電子写真感
光体を作製した。
【0099】〔実施例5および6〕例示化合物No.3
に代えて表2および表4にそれぞれ示した例示化合物N
o.16および29のビスアミン化合物を用いた以外
は、実施例4と同様にして電子写真感光体を作製した。
に代えて表2および表4にそれぞれ示した例示化合物N
o.16および29のビスアミン化合物を用いた以外
は、実施例4と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0100】〔比較例2〕例示化合物No.3に代え
て、下記構造式(4)で示される比較化合物(4)を用
いた以外は、実施例4と同様にして電子写真感光体を作
製した。
て、下記構造式(4)で示される比較化合物(4)を用
いた以外は、実施例4と同様にして電子写真感光体を作
製した。
【0101】
【化6】
【0102】〔実施例7〕例示化合物No.2に代え
て、表1に示した例示化合物No.4のビスアミン化合
物を用いた以外は、実施例1と同様にして電荷移動層用
塗布液を調製した。調製した電荷移動層用塗布液を、ア
ルミニウム基板上に実施例1と同様にして乾燥後の膜厚
が18μmになるように塗布し、電荷移動層を形成し
た。
て、表1に示した例示化合物No.4のビスアミン化合
物を用いた以外は、実施例1と同様にして電荷移動層用
塗布液を調製した。調製した電荷移動層用塗布液を、ア
ルミニウム基板上に実施例1と同様にして乾燥後の膜厚
が18μmになるように塗布し、電荷移動層を形成し
た。
【0103】次に、実施例1で調製した電荷発生層用塗
布液を、前記電荷移動層の上に実施例1と同様にして乾
燥後の膜厚が1μmになるように塗布し、電荷発生層を
形成した。
布液を、前記電荷移動層の上に実施例1と同様にして乾
燥後の膜厚が1μmになるように塗布し、電荷発生層を
形成した。
【0104】このように塗布することで、図2の層構成
を有する積層型の電子写真感光体を作製した。
を有する積層型の電子写真感光体を作製した。
【0105】〔比較例3〕比較例2において、電荷移動
層を先に形成し、該電荷移動層上に電荷発生層を形成す
ることによって、比較例2における電荷発生層および電
荷移動層の層構成を逆にした図2の積層型電子写真感光
体を作製した。
層を先に形成し、該電荷移動層上に電荷発生層を形成す
ることによって、比較例2における電荷発生層および電
荷移動層の層構成を逆にした図2の積層型電子写真感光
体を作製した。
【0106】〔実施例8〕実施例1と同様にして下引き
層用塗布液を作製し、アルミニウム基板上に下引き層を
乾燥後の膜厚が1μmになるように塗布し、下引き層を
形成した。
層用塗布液を作製し、アルミニウム基板上に下引き層を
乾燥後の膜厚が1μmになるように塗布し、下引き層を
形成した。
【0107】次に、構造式(2)で示されるアゾ化合物
1重量部、ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学社製Z
−400)12重量部、例示化合物No.3の10重量
部、3−ブロモ−5,7−ジニトロフルオレノン5重量
部、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
0.5重量部およびTHF65重量部をボールミルで1
2時間分散し、感光層用塗布液を調製した。その塗布液
をベーカアプリケータによって、先に形成した下引き層
上に塗布し、110℃で1時間、熱風乾燥し、乾燥膜厚
20μmで図6の層構成を有する単層型の電子写真感光
体を作製した。
1重量部、ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学社製Z
−400)12重量部、例示化合物No.3の10重量
部、3−ブロモ−5,7−ジニトロフルオレノン5重量
部、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
0.5重量部およびTHF65重量部をボールミルで1
2時間分散し、感光層用塗布液を調製した。その塗布液
をベーカアプリケータによって、先に形成した下引き層
上に塗布し、110℃で1時間、熱風乾燥し、乾燥膜厚
20μmで図6の層構成を有する単層型の電子写真感光
体を作製した。
【0108】〔評価1〕このようにして作製した電子写
真感光体を、静電複写紙試験装置(川口電機社製EPA
−8200)を用い、感光体の表面電位:−600Vお
よびモノクロメータにて分離した露光波長:450nm
の条件で評価した。評価感度(E1/2)は各単色波長で
表面電位が−300Vを示すときの光量から換算した。
また、露光30秒後の残留表面電位(Vr)も測定し
た。さらに、450nmの単色光を用いて暗部電位(V
0:−600V設定)および明部電位(V1:−100V
設定)の初期感度から、帯電、露光および除電を100
0回繰返したときの電位変化量ΔV0およびΔVlをそれ
ぞれ求めた。電位変動における負符号は電位の絶対値の
低下を表し、正符号は電位の絶対値の増加を表す。な
お、実施例7,8および比較例3の帯電極性はプラスと
した。これらの評価結果を表6に示す。
真感光体を、静電複写紙試験装置(川口電機社製EPA
−8200)を用い、感光体の表面電位:−600Vお
よびモノクロメータにて分離した露光波長:450nm
の条件で評価した。評価感度(E1/2)は各単色波長で
表面電位が−300Vを示すときの光量から換算した。
また、露光30秒後の残留表面電位(Vr)も測定し
た。さらに、450nmの単色光を用いて暗部電位(V
0:−600V設定)および明部電位(V1:−100V
設定)の初期感度から、帯電、露光および除電を100
0回繰返したときの電位変化量ΔV0およびΔVlをそれ
ぞれ求めた。電位変動における負符号は電位の絶対値の
低下を表し、正符号は電位の絶対値の増加を表す。な
お、実施例7,8および比較例3の帯電極性はプラスと
した。これらの評価結果を表6に示す。
【0109】
【表6】
【0110】表6の結果から、実施例の電子写真感光体
は比較例に比べ、短波長領域での感度が優れているうえ
に、繰返し特性にも安定していることが判る。
は比較例に比べ、短波長領域での感度が優れているうえ
に、繰返し特性にも安定していることが判る。
【0111】〔実施例9〕電荷発生物質として下記構造
式(5)のチオインジゴ化合物を用いた以外は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作製した。
式(5)のチオインジゴ化合物を用いた以外は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0112】
【化7】
【0113】〔実施例10および11〕例示化合物N
o.2に代えて、表2および表3にそれぞれ示した例示
化合物No.14および22のビスアミン化合物を用い
た以外は、実施例9と同様にして2種類の電子写真感光
体を作製した。
o.2に代えて、表2および表3にそれぞれ示した例示
化合物No.14および22のビスアミン化合物を用い
た以外は、実施例9と同様にして2種類の電子写真感光
体を作製した。
【0114】〔比較例4〕例示化合物No.2に代え
て、前記構造式(3)で示される比較化合物(3)を用
いた以外は、実施例9と同様にして電子写真感光体を作
製した。
て、前記構造式(3)で示される比較化合物(3)を用
いた以外は、実施例9と同様にして電子写真感光体を作
製した。
【0115】〔評価2〕以上の実施例9〜11および比
較例4の電子写真感光体について、露光波長を400n
m,500nmおよび600nmとし、評価1と同様に
して評価した。なお、露光30秒後の残留表面電位(V
r)については省略し、電位変化量ΔV 0およびΔV1に
ついては、500nmの単色光を用いて求めた。評価結
果を表7に示す。
較例4の電子写真感光体について、露光波長を400n
m,500nmおよび600nmとし、評価1と同様に
して評価した。なお、露光30秒後の残留表面電位(V
r)については省略し、電位変化量ΔV 0およびΔV1に
ついては、500nmの単色光を用いて求めた。評価結
果を表7に示す。
【0116】
【表7】
【0117】表7の結果から、実施例の電子写真感光体
は比較例に比べ、短波長領域、特に500nm近傍での
感度が優れているうえに、繰返し特性にも安定している
ことが判る。
は比較例に比べ、短波長領域、特に500nm近傍での
感度が優れているうえに、繰返し特性にも安定している
ことが判る。
【0118】〔実施例12〕実施例1において、酸化チ
タンの代わりに表面未処理の針状酸化チタン(テイカ社
製MT−150A)を用い、共重合ナイロン樹脂の代わ
りにN−メトキシメチル化ナイロン樹脂(帝国化学社製
EF−30T)を用いた以外は、実施例1と同様にして
下引き層用塗布液を作製した。浸漬塗布装置を用いて、
調製した下引き層用塗布液中に、アルミニウム製で厚さ
0.8mm(t)×直径30mm(φ)×長さ326.
3mmの導電性支持体を浸漬し、該導電性支持体の表面
に下引き層用塗布液を塗布し、乾燥膜厚が1.0μmの
下引き層を形成した。
タンの代わりに表面未処理の針状酸化チタン(テイカ社
製MT−150A)を用い、共重合ナイロン樹脂の代わ
りにN−メトキシメチル化ナイロン樹脂(帝国化学社製
EF−30T)を用いた以外は、実施例1と同様にして
下引き層用塗布液を作製した。浸漬塗布装置を用いて、
調製した下引き層用塗布液中に、アルミニウム製で厚さ
0.8mm(t)×直径30mm(φ)×長さ326.
3mmの導電性支持体を浸漬し、該導電性支持体の表面
に下引き層用塗布液を塗布し、乾燥膜厚が1.0μmの
下引き層を形成した。
【0119】次いで、実施例1で調製した電荷発生層用
塗布液中に、下引き層を形成したアルミニウム製ドラム
を浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して膜厚1.0
μmの電荷発生層を形成した。
塗布液中に、下引き層を形成したアルミニウム製ドラム
を浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して膜厚1.0
μmの電荷発生層を形成した。
【0120】次いで、例示化合物No.3を用いた以外
は、実施例1と同様にして調製した電荷移動層用塗布液
中に、下引き層および電荷発生層を形成したドラムを浸
漬塗布した後、110℃で1時間乾燥して乾燥膜厚20
μmの電荷移動層を形成し、電子写真感光体を作製し
た。
は、実施例1と同様にして調製した電荷移動層用塗布液
中に、下引き層および電荷発生層を形成したドラムを浸
漬塗布した後、110℃で1時間乾燥して乾燥膜厚20
μmの電荷移動層を形成し、電子写真感光体を作製し
た。
【0121】〔比較例5〕例示化合物No.3の代わり
に、電荷移動物質として前記構造式(4)で示される比
較化合物(4)を用いた以外は、実施例12と同様にし
て電子写真感光体を作製した。
に、電荷移動物質として前記構造式(4)で示される比
較化合物(4)を用いた以外は、実施例12と同様にし
て電子写真感光体を作製した。
【0122】〔評価3〕以上の実施例12および比較例
5の電子写真感光体を、反転現像方式を採用する複写機
(シャープ社製AR−N200)に露光光源として全固
体青色SHGレーザ(日立金属社製ICD−430:4
30nm)を搭載した改造機にて、600dpi(dot
per inch)相当の1ドット1スペース画像および5ポイ
ントの文字画像を出力し、画像を評価した。その結果を
表8に示す。
5の電子写真感光体を、反転現像方式を採用する複写機
(シャープ社製AR−N200)に露光光源として全固
体青色SHGレーザ(日立金属社製ICD−430:4
30nm)を搭載した改造機にて、600dpi(dot
per inch)相当の1ドット1スペース画像および5ポイ
ントの文字画像を出力し、画像を評価した。その結果を
表8に示す。
【0123】
【表8】
【0124】表8の結果から、実施例の電子写真感光体
を搭載した画像形成装置は、ドットの再現性および文字
再現性に非常に優れ、高解像度の出力画像が得られるこ
とが判った。
を搭載した画像形成装置は、ドットの再現性および文字
再現性に非常に優れ、高解像度の出力画像が得られるこ
とが判った。
【0125】〔比較例6〕電荷移動層のバインダ樹脂と
してポリカーボネート樹脂8重量部を用いた以外は、実
施例12と同様にして電子写真感光体を作製した。
してポリカーボネート樹脂8重量部を用いた以外は、実
施例12と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0126】〔評価4〕実施例12および比較例6で作
製した電子写真感光体を、評価3の改造複写機で10
0,000枚印刷した後の画像を評価した。その結果を
表9に示す。
製した電子写真感光体を、評価3の改造複写機で10
0,000枚印刷した後の画像を評価した。その結果を
表9に示す。
【0127】
【表9】
【0128】表9の結果から、実施例の電子写真感光体
を搭載した画像形成装置は、耐久性に優れ、高解像度の
出力画像が得られることが判った。
を搭載した画像形成装置は、耐久性に優れ、高解像度の
出力画像が得られることが判った。
【0129】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電荷移動
物質として特定のビスアミン化合物を含有することによ
って、露光光源である発振波長が400〜600nmの
範囲にある半導体レーザに対して、高い感度特性を有
し、光によって疲労劣化しない耐久性に優れる電子写真
感光体を提供することができる。
物質として特定のビスアミン化合物を含有することによ
って、露光光源である発振波長が400〜600nmの
範囲にある半導体レーザに対して、高い感度特性を有
し、光によって疲労劣化しない耐久性に優れる電子写真
感光体を提供することができる。
【0130】また本発明によれば、400〜600nm
の範囲に発振波長を有する半導体レーザを光源とし、前
記電子写真感光体を搭載することにより、高感度かつ高
解像力を有して安定した画質が得られる画像形成装置を
提供することができる。
の範囲に発振波長を有する半導体レーザを光源とし、前
記電子写真感光体を搭載することにより、高感度かつ高
解像力を有して安定した画質が得られる画像形成装置を
提供することができる。
【図1】電荷発生層5上に電荷移動層6を有する機能分
離型感光層を有する電子写真感光体の一例を模式的に示
す断面図である。
離型感光層を有する電子写真感光体の一例を模式的に示
す断面図である。
【図2】電荷移動層6上に電荷発生層5を有する機能分
離型感光層を有する電子写真感光体の一例を模式的に示
す断面図である。
離型感光層を有する電子写真感光体の一例を模式的に示
す断面図である。
【図3】分散型感光層を有する電子写真感光体の一例を
模式的に示す断面図である。
模式的に示す断面図である。
【図4】図3の電子写真感光体において表面保護層7を
有する例を示す断面図である。
有する例を示す断面図である。
【図5】図1の電子写真感光体において中間層8を有す
る例を示す断面図である。
る例を示す断面図である。
【図6】図3の電子写真感光体において中間層8を有す
る例を示す断面図である。
る例を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態による電子写真感光体を有
する画像形成装置の概略を示す構成図である。
する画像形成装置の概略を示す構成図である。
【符号の説明】 1 導電性支持体 2 電荷発生物質 3 電荷移動物質 4,14 感光層 5 電荷発生層 6 電荷移動層 7 表面保護層 8 中間層
Claims (8)
- 【請求項1】 発振波長が400〜600nmの範囲に
あるレーザを露光光源として使用される電子写真感光体
であって、導電性支持体上の感光層は、電荷移動物質と
して下記一般式(1)で示されるビスアミン化合物を含
有していることを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (式中、Ar1およびAr2は置換基を含んでもよいアリ
ール基、置換基を含んでもよい複素環基、置換基を含ん
でもよいアラルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1
〜5のアルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5
のフルオロアルキル基または置換基を含んでもよい炭素
数1〜5のパーフルオロアルキル基を示す。R1は置換
基を含んでもよい炭素数1〜3のアルキル基、置換基を
含んでもよい炭素数1〜5のフルオロアルキル基、置換
基を含んでもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキル
基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジア
ルキルアミノ基または水素原子を示す。aおよびbは置
換基を含んでもよい炭素数1〜3のアルキル基、置換基
を含んでもよい炭素数1〜5のフルオロアルキル基、置
換基を含んでもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキ
ル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジ
アルキルアミノ基、ハロゲン原子または水素原子を示
し、nおよびmは1〜4の整数を示す。ただし、nおよ
びmが2以上のとき、対応するaおよびbは各々同一で
も異なってもよく、互いに環を形成してもよい。Xは酸
素原子、硫黄原子またはN−R2を示し、R2は置換基を
含んでもよい炭素数1〜3のアルキル基、置換基を含ん
でもよい炭素数1〜5のフルオロアルキル基または置換
基を含んでもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキル
基を示す。) - 【請求項2】 前記感光層が、少なくとも電荷発生物質
を含有する電荷発生層と、前記電荷移動物質を含有する
電荷移動層とを有する積層構造であることを特徴とする
請求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項3】 前記電荷発生層の上部に電荷移動層が積
層されていることを特徴とする請求項2記載の電子写真
感光体。 - 【請求項4】 前記電荷移動層中に、電荷移動物質/バ
インダ樹脂が重量比で10/12〜10/25含有され
ていることを特徴とする請求項2記載の電子写真感光
体。 - 【請求項5】 前記感光層が電荷発生物質と前記電荷移
動物質とを含有する単一層からなることを特徴とする請
求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項6】 前記導電性支持体と感光層との間に中間
層を設けたことを特徴とする請求項1記載の電子写真感
光体。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか記載の電子写真
感光体と、帯電、露光、現像、転写およびクリーニング
の各手段とを含み、画像を形成する画像形成装置であっ
て、該露光手段には、400〜600nmの範囲に発振
波長を有するレーザを光源として備えていることを特徴
とする画像形成装置。 - 【請求項8】 反転現像プロセスを用いて画像を形成す
ることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000348052A JP2002148835A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | 電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000348052A JP2002148835A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | 電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002148835A true JP2002148835A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=18821695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000348052A Pending JP2002148835A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | 電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002148835A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011046689A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Samsung Mobile Display Co Ltd | ヘテロアリールアミン化合物及びそれを利用した有機発光素子 |
US8399880B2 (en) | 2009-08-28 | 2013-03-19 | Samsung Display Co., Ltd. | Heteroarylamine compound and organic light-emitting device including the same |
US8911885B2 (en) | 2009-08-28 | 2014-12-16 | Samsung Display Co., Ltd. | Heteroarylamine compound and organic luminescence device using the same |
-
2000
- 2000-11-15 JP JP2000348052A patent/JP2002148835A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011046689A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Samsung Mobile Display Co Ltd | ヘテロアリールアミン化合物及びそれを利用した有機発光素子 |
US8283057B2 (en) | 2009-08-28 | 2012-10-09 | Samsung Display Co., Ltd. | Heteroarylamine compound and organic light-emitting device including the same |
US8399880B2 (en) | 2009-08-28 | 2013-03-19 | Samsung Display Co., Ltd. | Heteroarylamine compound and organic light-emitting device including the same |
US8911885B2 (en) | 2009-08-28 | 2014-12-16 | Samsung Display Co., Ltd. | Heteroarylamine compound and organic luminescence device using the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4245181B2 (ja) | 電子写真感光体及び画像形成装置 | |
JP4134200B2 (ja) | 電子写真感光体および画像形成装置 | |
JP4138832B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP4276959B2 (ja) | 新規なアミンービスジエン及びービストリエン系化合物並びにそれを用いた電子写真感光体及び画像形成装置 | |
JP5719886B2 (ja) | 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP2002169318A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、電子写真装置及び電子写真方法 | |
JP2003167364A (ja) | 電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 | |
JP4621761B2 (ja) | 電子写真感光体及び画像形成装置 | |
JP4610637B2 (ja) | 電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置 | |
JP2002148835A (ja) | 電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 | |
JP2012027257A (ja) | 電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置 | |
JP5124357B2 (ja) | 単層型電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置 | |
JP3577001B2 (ja) | 電子写真感光体およびこれを用いた電子写真装置 | |
JPH01170951A (ja) | 感光体 | |
JP5297700B2 (ja) | 単層型電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置 | |
JP2002148837A (ja) | 電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 | |
JPH11184127A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 | |
JP4982276B2 (ja) | ジアミン化合物を含有する電子写真感光体とそれを備えた画像形成装置 | |
JP2002148833A (ja) | 電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 | |
JP2002318457A (ja) | 電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 | |
JP2010250174A (ja) | 電子写真感光体およびそれを用いた画像形成装置 | |
JP2008281782A (ja) | 電子写真感光体および画像形成装置 | |
JP2003029435A (ja) | 電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 | |
JP5264371B2 (ja) | 高解像度感光体及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP2003076044A (ja) | 電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 |