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JP2002026861A - 復調装置及び復調方法 - Google Patents

復調装置及び復調方法

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Publication number
JP2002026861A
JP2002026861A JP2000210330A JP2000210330A JP2002026861A JP 2002026861 A JP2002026861 A JP 2002026861A JP 2000210330 A JP2000210330 A JP 2000210330A JP 2000210330 A JP2000210330 A JP 2000210330A JP 2002026861 A JP2002026861 A JP 2002026861A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
transmission
ofdm
time variation
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2000210330A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihisa Momoshiro
俊久 百代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送路の周波数特性に時間変動が生じても最
適なフィルタリングを行い、OFDM信号の波形等化を
行う。 【解決手段】 OFDM受信装置1は、FFT演算した
後の振幅変調信号を波形等化するイコライザ8を有して
いる。このイコライザ8は、SP信号を抽出するSP信
号抽出回路11と、抽出したSP信号を時間方向にフィ
ルタリングするIIRフィルタ12と、時間方向にフィ
ルタリングしたSP信号を周波数方向にフィルタリング
するFIRフィルタ13と、IIRフィルタ12のタッ
プ数を制御するタップ数制御回路16とを有している。
タップ数制御回路16は、復調されて出力されるデータ
のビットエラーレートに基づき上記伝送路の周波数特性
の時間変動量を推定し、この推定した時間変動量に基づ
きIIRフィルタのタップ数を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交周波数分割多
重化伝送(OFDM:Orthogonal Frequency Division
Multiplexing)方式によるデジタル放送等に適用される
復調装置及び復調方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル信号を伝送する方式とし
て、直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal F
requency Division Multiplexing)と呼ばれる変調方式
が提案されている。このOFDM方式は、伝送帯域内に
多数の直交する副搬送波(サブキャリア)を設け、それ
ぞれのサブキャリアの振幅及び位相にデータを割り当
て、PSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadratu
re Amplitude Modulation)によりディジタル変調する
方式である。
【0003】このOFDM方式は、多数のサブキャリア
で伝送帯域を分割するため、サブキャリア1波あたりの
帯域は狭くなり変調速度は遅くはなるが、トータルの伝
送速度は、従来の変調方式と変わらないという特徴を有
している。また、このOFDM方式は、多数のサブキャ
リアが並列に伝送されるためにシンボル速度が遅くなる
という特徴を有している。そのため、このOFDM方式
は、シンボルの時間長に対する相対的なマルチパスの時
間長を短くすることができ、マルチパス妨害を受けにく
くなる。また、OFDM方式は、複数のサブキャリアに
対してデータの割り当てが行われることから、変調時に
は逆フーリエ変換を行うIFFT(Inverse Fast Fouri
er Transform)演算回路、復調時にはフーリエ変換を行
うFFT(Fast Fourier Transform)演算回路を用いる
ことにより、送受信回路を構成することができるという
特徴を有している。
【0004】以上のような特徴からOFDM方式は、マ
ルチパス妨害の影響を強く受ける地上波ディジタル放送
に適用することが広く検討されている。このようなOF
DM方式を採用した地上波ディジタル放送としては、例
えば、DVB−T(DigitalVideo Broadcasting-Terres
trial)やISDB−T(Integrated Services Digital
Broadcasting -Terrestrial)といった規格が提案され
ている。
【0005】OFDM方式による送信信号は、図2に示
すように、OFDMシンボルと呼ばれるシンボル単位で
伝送される。このOFDMシンボルは、送信時にIFF
Tが行われる信号期間である有効シンボルと、この有効
シンボルの後半の一部分の波形がそのままコピーされた
ガードインターバルとから構成されている。このガード
インターバルは、OFDMシンボルの前半部分に設けら
れている。例えば、DVB−T規格(2Kモード)にお
いては、有効シンボル内に、2048本のサブキャリア
が含まれており、そのサブキャリア間隔は4.14Hz
となる。また、有効シンボル内の2048本のサブキャ
リアのうち、1705本のサブキャリアにデータが変調
されている。また、ガードインターバルは、有効シンボ
ルの1/4や1/8の時間長の信号とされている。
【0006】また、各サブキャリアに対する変調方式と
してQAM系の変調を用いるDVB−T規格のようなO
FDM方式においては、伝送時にマルチパス等の影響に
より各サブキャリア毎に異なるひずみが生じると、各サ
ブキャリアの信号空間ダイヤグラムが例えば図3に示す
ように歪んでしまい、各サブキャリア毎の振幅及び位相
の特性が異なるものとなってしまう。そのため、OFD
M受信装置では、FFT演算回路の後段にイコライザを
設け、FFT演算後の周波数領域において各サブキャリ
ア毎の振幅及び位相の等化を行っている。具体的には、
OFDM方式では、送信側で伝送信号中に所定の振幅及
び所定の位相のパイロット信号を伝送シンボル内に散在
させて、イコライザによりこのパイロット信号の振幅及
び位相を監視して伝送路の周波数特性を推定し、この推
定した伝送路の周波数特性に基づき各サブキャリアに変
調されている信号の等化するようにしている。この伝送
路の周波数特性を推定するための用いられるパイロット
信号のことをスキャッタードパイロット信号(SP)信
号と呼ぶ。
【0007】具体的に、イコライザについて説明する。
【0008】放送局から放送された信号は、伝送路によ
ってひずみを受ける。放送局から放送された送信信号を
X(ω)とし、伝送路の周波数特性をH(ω)とすれ
ば、受信する受信信号は、X(ω)・H(ω)となる。
イコライザでは、FFT演算後の各サブキャリアから、
特定の電力レベルであって特定の位相とされたSP信号
を抽出し、このSP信号が本来の位相からどれだけ位相
ずれが生じているか、及び、このSP信号が本来の電力
レベルからどれだけ変動しているかを検出し、これらの
情報から伝送路の周波数特性H(ω)を推定する。そし
て、推定した伝送路の周波数特性の逆数1/H(ω)
を、受信信号X(ω)・H(ω)に乗算する。このこと
によって、伝送路の影響によるひずみを除去し、本来送
信された信号を復元することができる。
【0009】このようなイコライザは、一般に、SP信
号を抽出した後、このSP信号をIIR(Infinite Imp
ulse Response)フィルタを用いて時間方向にフィルタ
リングして、SP信号に含まれているノイズ成分を除去
し、続いて、FIR(FiniteImpulse Response)フィル
タを用いてSP信号を周波数方向に補間する。イコライ
ザは、このような2つのフィルタを用いることにより、
全周波数成分にわたる伝送路の周波数特性H(ω)を推
定する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、イコライザ
に用いるIIRフィルタは、SP信号を所定のタップ数
で時間遅延させて、フィルタリングを行う。IIRフィ
ルタのタップ数を増やせば、より強力なフィルタを構成
することができることとなる。
【0011】しかしながら、伝送路の周波数特性H
(ω)は、常に一定であるとは限られず、例えば、受信
点が移動したりすることにより、時間変動をする可能性
がある。この伝送路の周波数特性H(ω)がIIRフィ
ルタの時間遅延量と比較して高速に時間変動した場合、
IIRフィルタが周波数特性H(ω)に追従することが
できなくなり、正確に周波数特性H(ω)の推定を行う
ことができなくなる。
【0012】本発明は、このような実情を鑑みてなされ
たものであり、伝送路の周波数特性に時間変動が生じて
も最適なフィルタリングを行い、OFDM信号の波形等
化を行う復調装置及び復調方法を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる復調装置
は、分割された有効信号が複数のサブキャリアに対して
直交変調されることにより生成された伝送シンボルを伝
送単位とし、特定の電力であって且つ特定の位相とされ
たパイロット信号が各伝送シンボルに離散的に挿入され
た直交周波数分割(OFDM)信号を復調する復調装置
であって、上記OFDM信号を上記伝送シンボル単位で
フーリエ変換して周波数領域信号を生成するフーリエ変
換手段と、上記周波数領域信号から上記パイロット信号
を抽出するパイロット信号抽出手段と、上記パイロット
信号抽出手段により抽出された上記パイロット信号を時
間軸方向にフィルタリングするIIR(Infinite Impul
seResponse)フィルタと、上記IIRフィルタによりフ
ィルタリングされた上記パイロット信号に基づき、周波
数方向の補間を行って、上記OFDM信号が伝送された
伝送路の周波数特性を推定するFIR(Finite Impulse
Response)フィルタと、上記FIRフィルタにより推
定したこの周波数特性に基づき上記周波数領域信号を上
記伝送シンボル単位で波形等化する波形等化手段と、上
記IIRフィルタのタップ数を制御するタップ数制御手
段と、上記伝送路の周波数特性の時間変動量を推定する
時間変動量推定手段とを備え、上記タップ数制御手段
は、上記伝送路の周波数特性の時間変動に応じて、上記
IIRフィルタのタップ数の制御を行うことを特徴とす
る。
【0014】この復調装置では、上記伝送路の周波数特
性の時間変動量に応じて、上記IIRフィルタのタップ
数の制御を行う。
【0015】例えば、上記復調装置では、復調されて出
力されるデータのビットエラーレートに基づき上記伝送
路の周波数特性の時間変動量を推定する。
【0016】本発明にかかる復調方法は、分割された有
効信号が複数のサブキャリアに対して直交変調されるこ
とにより生成された伝送シンボルを伝送単位とし、特定
の電力であって且つ特定の位相とされたパイロット信号
が各伝送シンボルに離散的に挿入された直交周波数分割
(OFDM)信号を復調する復調方法であって、上記O
FDM信号を上記伝送シンボル単位でフーリエ変換して
周波数領域信号を生成し、上記周波数領域信号から上記
パイロット信号を抽出し、抽出した上記パイロット信号
を時間軸方向にIIR(Infinite Impulse Response)
フィルタリングし、IIRフィルタリングされた上記パ
イロット信号に対してFIR(Finite Impulse Respons
e)フィルタリングを行うことによって上記パイロット
信号を周波数方向に補間し、上記OFDM信号が伝送さ
れた伝送路の周波数特性を推定し、推定した上記周波数
特性に基づき上記周波数領域信号を上記伝送シンボル単
位で波形等化し、上記OFDM信号の伝送路の周波数特
性の時間変動量を推定し、上記伝送路の周波数特性の時
間変動量に応じて、上記IIRフィルタリングにおける
タップ数の制御を行うことを特徴とする。
【0017】この復調方法では、上記伝送路の周波数特
性の時間変動量に応じて、上記IIRフィルタのタップ
数の制御を行う。
【0018】例えば、上記復調方法では、復調されて出
力されるデータのビットエラーレートに基づき上記伝送
路の周波数特性の時間変動量を推定する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0020】OFDM方式によるデジタルテレビジョン
放送の受信装置(OFDM受信装置)について説明す
る。図1は、OFDM受信装置のブロック構成図であ
る。なお、このOFDM受信装置は、本発明をDVB−
T規格(2Kモード)に適用したものである。さらに、
この図1では、ブロック間で伝達される信号が複素信号
の場合には太線で信号成分を表現し、ブロック間で伝達
される信号が実数信号の場合には細線で信号成分を表現
している。
【0021】OFDM受信装置1は、図1に示すよう
に、アンテナ2と、チューナ3と、A/D変換回路4
と、デジタル直交復調回路5と、FFT演算回路6と、
ウィンドウ同期回路7と、イコライザ8と、デマッピン
グ回路9と、エラー訂正回路10とを備えている。
【0022】放送局から放送されたデジタルテレビジョ
ン放送の放送波は、OFDM受信装置1のアンテナ2に
より受信され、RF信号としてチューナ3に供給され
る。
【0023】アンテナ2により受信されたRF信号は、
チューナ3によりIF信号に周波数変換され、A/D変
換回路4に供給される。IF信号は、A/D変換回路4
によりデジタル化され、デジタル直交復調回路5に供給
される。なお、A/D変換回路4は、DVB−T規格
(2Kモード)においては、このOFDM時間領域信号
の有効シンボルを2048サンプル、ガードインターバ
ルを例えば512サンプルでサンプリングされるような
クロックで量子化する。
【0024】デジタル直交復調回路5は、所定の周波数
(キャリア周波数)のキャリア信号を用いて、デジタル
化されたIF信号を直交復調し、ベースバンドのOFD
M信号を出力する。このデジタル直交復調回路5から出
力されるベースバンドのOFDM信号は、FFT演算さ
れる前のいわゆる時間領域の信号である。このことか
ら、以下デジタル直交復調後でFFT演算される前のベ
ースバンド信号を、OFDM時間領域信号と呼ぶ。この
OFDM時間領域信号は、直交復調された結果、実軸成
分(Iチャンネル信号)と、虚軸成分(Qチャネル信
号)とを含んだ複素信号となる。デジタル直交復調回路
5により出力されるOFDM時間領域信号は、FFT演
算回路6及びウィンドウ同期回路7に供給される。
【0025】FFT演算回路6は、OFDM時間領域信
号に対してFFT演算を行い、各サブキャリアに直交変
調されているデータを抽出して出力する。このFFT演
算回路6から出力される信号は、FFTされた後のいわ
ゆる周波数領域の信号である。このことから、以下、F
FT演算後の信号をOFDM周波数領域信号と呼ぶ。
【0026】FFT演算回路6は、1つのOFDMシン
ボルから有効シンボル長の範囲(例えば2048サンプ
ル)の信号を抜き出し、すなわち、1つのOFDMシン
ボルからガードインターバル分の範囲を除き、抜き出し
た2048サンプルのOFDM時間領域信号に対してF
FT演算を行う。具体的にその演算開始位置は、OFD
Mシンボルの境界から、ガードインターバルの終了位置
までの間のいずれかの位置となる。この演算範囲のこと
をFFTウィンドウと呼ぶ。
【0027】このようにFFT演算回路6から出力され
たOFDM周波数領域信号は、OFDM時間領域信号と
同様に、実軸成分(Iチャンネル信号)と、虚軸成分
(Qチャネル信号)とからなる複素信号となっている。
この複素信号は、例えば、16QAM方式や64QAM
方式等で直交振幅変調された信号である。OFDM周波
数領域信号は、イコライザ8に供給される。
【0028】ウィンドウ同期回路7は、入力されたOF
DM時間領域信号を有効シンボル期間分遅延させて、ガ
ードインターバル部分とこのガードインターバルの複写
元となる信号との相関性を求め、この相関性が高い部分
に基づきOFDMシンボルの境界位置を算出し、その境
界位置を示すウィンドウ同期信号Wsyncを発生する。F
FTウィンドウ同期回路7は、発生したウィンドウ同期
信号WsyncをFFT演算回路6に供給する。
【0029】イコライザ8は、スキャッタードパイロッ
ト信号(SP信号)を用いて、OFDM周波数領域信号
の位相等化及び振幅等化を行う。位相等化及び振幅等化
がされたOFDM周波数領域信号は、デマッピング回路
9に供給される。
【0030】デマッピング回路9は、イコライザ8によ
り振幅等化及び位相等化されたOFDM周波数領域信号
を、16QAM方式に従ってデマッピングを行ってデー
タの復号をする。デマッピング回路9により復号された
データは、エラー訂正回路10に供給される。
【0031】エラー訂正回路10は、供給されたデータ
に対して、例えば、ビタビ復号やリード−ソロモン符号
を用いたエラー訂正を行う。エラー訂正が行われたデー
タは、例えば後段のMPEG復号回路等に供給される。
また、このエラー訂正回路10は、エラー訂正をした際
のビットエラーレートBERを算出し、このビットエラ
ーレートBERをイコライザ8に供給する。
【0032】つぎに、イコライザ8についてさらに詳細
に説明する。
【0033】イコライザ8は、SP信号抽出回路11
と、時間方向フィルタ12と、周波数補間フィルタ13
と、1/X回路14と、複素乗算回路15と、タップ数
制御回路16とを備えている。
【0034】SP信号抽出回路11は、FFT演算回路
106から出力されたOFDM周波数領域信号が供給さ
れる。SP信号抽出回路11は、OFDM周波数領域信
号からSP信号のみを抽出する。SP信号は、各OFD
Mシンボルに離散的に挿入されており、その挿入位置は
予め規格により定められている。SP信号抽出回路11
は、シンボル毎に異なるサブキャリア位置にSP信号が
挿入されていることから、供給されたOFDM周波数領
域信号のシンボル番号を参照し、そのシンボル番号から
どのインデックス番号のサブキャリアにSP信号が挿入
されているかを規格に基づき算出し、SP信号を抽出す
る。SP信号抽出回路11は、抽出したSP信号を時間
方向フィルタ12に供給する。
【0035】時間方向フィルタ12は、IIR(Infini
te Impulse Response)フィルタから構成され、SP信
号を時間軸方向にフィルタリングし、SP信号に含まれ
ているノイズを除去する。時間方向フィルタ12により
フィルタリングされたSP信号は、1OFDMシンボル
単位で、周波数補間フィルタ13に供給される。
【0036】周波数補間フィルタ13は、FIR(Fini
te Impulse Response)フィルタから構成され、SP信
号をサブキャリア方向に補間し、OFDMシンボルのす
べてのサブキャリアに対する振幅及び位相の周波数特性
を推定する。すなわち、伝送路の周波数特性H(ω)を
推定する。例えば、DVB−T規格においては、時間方
向フィルタ12から3本のサブキャリアに対して1本の
割合でSP信号が供給される。従って、周波数補間フィ
ルタ13は、3倍補間フィルタ等を用いて、SP信号が
挿入されていない周波数の特性を補間して求め、例えば
2048本のうちの情報が変調されている1705本の
サブキャリアに対する伝達特性を求める。この周波数補
間フィルタ13により求められた全サブキャリアに対す
る伝送路の周波数特性H(ω)は、1/X回路14に供
給される。
【0037】1/X回路14は、推定された伝送路の周
波数特性H(ω)に対して逆数演算を行う。逆数演算が
行われた伝送路の周波数特性1/H(ω)は、複素乗算
回路15に供給される。
【0038】複素乗算回路15は、FFT演算回路6か
らOFDM周波数領域信号と、逆演算が行われた伝送路
の周波数特性1/H(ω)とを複素乗算をし、波形等化
を行う。
【0039】タップ数制御回路16は、エラー訂正回路
10から供給されたビットエラーレートBERに基づ
き、伝送路の周波数特性H(ω)の時間変動量を推定
し、この時間変動量が大きい場合には、時間方向フィル
タ12のタップ数を減少させ、この時間変動量が小さい
場合には、時間方向フィルタ12のタップ数を増加させ
る。例えば、時間方向フィルタ12のタップ数を、0
(フィルタなし)、2、4、8というように設定してお
き、周波数特性(ω)の時間変動量が非常に大きい場合
にはタップ数を0とし、非常に小さい場合には、タップ
数を8とする、というように制御する。
【0040】以上のように、本発明の実施の形態のOF
DM受信装置1では、タップ数制御回路16が時間方向
フィルタ12のタップ数をビットエラーレートBERに
応じて制御するので、伝送路の周波数特性H(ω)に時
間変動が生じても、この時間変動に追従可能な最適なタ
ップ数でフィルタリングを行い、周波数特性H(ω)の
推定を正確に行い波形等化をすることができる。
【0041】なお、このOFDM受信装置1では、エラ
ー訂正回路10からフィードバックされたビットエラー
レートに基づき伝送路の周波数特性H(ω)の時間変動
量を推定しているが、例えば、ウィンドウ同期回路7で
求められる自己相関関数に基づき、伝送路の周波数特性
H(ω)の推定を行ってもよい。 ウィンドウ同期回路
7は、OFDM時間領域信号を有効シンボル期間分遅延
させることによって自己相関関数を求め、ガードインタ
ーバルとこのガードインターバルの複写元との相関性を
算出している。ウィンドウ同期回路7は、この自己相関
関数のピーク値を算出し、このピーク値をOFDMシン
ボルの境界位置としてFFT演算の演算範囲を定める。
ここで、この自己相関関数は、マルチパス等によって遅
延波等が生じていると、OFDMシンボルの本来の境界
位置を示すピーク値のほかに、複数のピーク波形が発生
する。タップ数制御回路16は、これらのピーク波形を
各シンボル毎にモニタし、そのピーク波形の変動に基づ
き伝送路の周波数特性H(ω)の推定を行ってもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明にかかる復調装置及び復調方法で
は、上記伝送路の周波数特性の時間変動量に応じて、波
形等化の際のIIRフィルタのタップ数の制御を行う。
【0043】例えば、本発明では、復調されて出力され
るデータのビットエラーレートに基づき上記伝送路の周
波数特性の時間変動量を推定し、この推定した時間変動
量に基づきIIRフィルタのタップ数を制御する。
【0044】このことにより本発明では、伝送路の周波
数特性に時間変動が生じても最適なタップ数でIIRフ
ィルタリングを行い、OFDM信号の波形等化を正確に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のOFDM受信装置のブロ
ック構成図である。
【図2】OFDM信号のガードインターバルについて説
明する図である。
【図3】16QAM方式による直交振幅変調信号が、伝
送路によるひずみにより歪んだ信号空間ダイヤグラムを
説明する図である。
【符号の説明】
1 OFDM受信装置、5 デジタル直交復調装置、6
FFT演算回路、7ウィンドウ同期回路、8 イコラ
イザ、9 デマッピング回路、16 タップ数制御回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分割された有効信号が複数のサブキャリ
    アに対して直交変調されることにより生成された伝送シ
    ンボルを伝送単位とし、特定の電力であって且つ特定の
    位相とされたパイロット信号が各伝送シンボルに離散的
    に挿入された直交周波数分割(OFDM)信号を復調す
    る復調装置において、 上記OFDM信号を上記伝送シンボル単位でフーリエ変
    換して周波数領域信号を生成するフーリエ変換手段と、 上記周波数領域信号から上記パイロット信号を抽出する
    パイロット信号抽出手段と、 上記パイロット信号抽出手段により抽出された上記パイ
    ロット信号を時間軸方向にフィルタリングするIIR
    (Infinite Impulse Response)フィルタと、 上記IIRフィルタによりフィルタリングされた上記パ
    イロット信号に基づき、周波数方向の補間を行って、上
    記OFDM信号が伝送された伝送路の周波数特性を推定
    するFIR(Finite Impulse Response)フィルタと、 上記FIRフィルタにより推定したこの周波数特性に基
    づき上記周波数領域信号を上記伝送シンボル単位で波形
    等化する波形等化手段と、 上記IIRフィルタのタップ数を制御するタップ数制御
    手段と、 上記伝送路の周波数特性の時間変動量を推定する時間変
    動量推定手段とを備え、 上記タップ数制御手段は、上記伝送路の周波数特性の時
    間変動に応じて、上記IIRフィルタのタップ数の制御
    を行うことを特徴とする復調装置。
  2. 【請求項2】 上記波形等化手段により波形等化した周
    波数領域信号を復号する復号手段と、 上記復号手段により復号して得られたデータに対してエ
    ラー訂正を行うエラー訂正手段とを備え、 上記時間変動量推定手段は、上記エラー訂正手段により
    エラー訂正を行った際に得られるエラーレートに基づき
    上記伝送路の周波数特性の時間変動量を算出することを
    特徴とする請求項1記載の復調装置。
  3. 【請求項3】 分割された有効信号が複数のサブキャリ
    アに対して直交変調されることにより生成された伝送シ
    ンボルを伝送単位とし、特定の電力であって且つ特定の
    位相とされたパイロット信号が各伝送シンボルに離散的
    に挿入された直交周波数分割(OFDM)信号を復調す
    る復調方法において、 上記OFDM信号を上記伝送シンボル単位でフーリエ変
    換して周波数領域信号を生成し、 上記周波数領域信号から上記パイロット信号を抽出し、 抽出した上記パイロット信号を時間軸方向にIIR(In
    finite Impulse Response)フィルタリングし、 IIRフィルタリングされた上記パイロット信号に対し
    てFIR(Finite Impulse Response)フィルタリング
    を行うことによって上記パイロット信号を周波数方向に
    補間し、上記OFDM信号が伝送された伝送路の周波数
    特性を推定し、 推定した上記周波数特性に基づき上記周波数領域信号を
    上記伝送シンボル単位で波形等化し、 上記OFDM信号の伝送路の周波数特性の時間変動量を
    推定し、 上記伝送路の周波数特性の時間変動量に応じて、上記I
    IRフィルタリングにおけるタップ数の制御を行うこと
    を特徴とする復調方法。
  4. 【請求項4】 上記波形等化手段により波形等化した周
    波数領域信号を復号し、 復号して得られたデータのエラーレートに基づき上記伝
    送路の周波数特性の時間変動量を算出し、 上記伝送路の周波数特性の時間変動量に基づき上記II
    Rフィルタリングにおけるタップ数を制御することを特
    徴とする請求項3記載の復調方法。
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